第10回TAMA映画賞 受賞作品・受賞者が4日、明らかになった。最優秀作品賞には『万引き家族』『寝ても覚めても』が選出された。同映画祭は国内映画賞のトップバッターとして注目を集め、多摩市及び近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優」を、映画ファンの立場から表彰する。最優秀作品賞には、「人は寄り添わなければ生きていけない。この作品は家族という集合体がどのような結びつきなのか、観客に問いかけ、胸に迫る」として、是枝裕和監督の『万引き家族』、及び「理性の影に潜む愛の奥深さを炙り出し、観客に味わわせた」と、濱口竜介監督の『寝ても覚めても』が選ばれた。『万引き家族』出演の安藤サクラ、松岡茉優は最優秀女優賞に選出され、『寝ても覚めても』主演の東出昌大は、『孤狼の血』『娼年』など好演した松坂桃李とともに最優秀男優賞に。また、異例のヒットとなった『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督、及びスタッフ・キャスト一同が、特別賞に選ばれている。最優秀新進男優賞には、吉村界人と吉沢亮が並ぶ。『リバーズ・エッジ』をはじめとした、7本の映画に出演した吉沢は「多彩な表情で心の奥に闇を抱えた役から相手を包み込む優しさをもつ役まで幅広く演じ、その奥深い眼差しは観る者を虜にした」と評価され、同賞に。また、最優秀新進女優賞には深川麻衣、伊藤沙莉が選出された。■最優秀作品賞『万引き家族』 (是枝裕和監督、及びスタッフ・キャスト一同)『寝ても覚めても』(濱口竜介監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞沖田修一監督、及び山﨑努・樹木希林はじめスタッフ・キャスト一同 (『モリのいる場所』)上田慎一郎監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『カメラを止めるな!』)■最優秀男優賞東出昌大 (『寝ても覚めても』『菊とギロチン』『パンク侍、斬られて候』『OVER DRIVE』『予兆 散歩する侵略者 劇場版』)松坂桃李 (『孤狼の血』『娼年』『不能犯』『彼女がその名を知らない鳥たち』)■最優秀女優賞安藤サクラ (『万引き家族』『DESTINY 鎌倉ものがたり』)松岡茉優 (『勝手にふるえてろ』『万引き家族』『ちはやふる -結び-』『blank13』)■最優秀新進監督賞今泉力哉監督 (『パンとバスと2度目のハツコイ』)三宅唱監督 (『きみの鳥はうたえる』)■最優秀新進男優賞吉村界人 (『モリのいる場所』『悪魔』『サラバ静寂』『ビジランテ』)吉沢亮 (『リバーズ・エッジ』『猫は抱くもの』『銀魂2 掟は破るためにこそある』『ママレード・ボーイ』『悪と仮面のルール』『レオン』『斉木楠雄のΨ難』)■最優秀新進女優賞深川麻衣 (『パンとバスと2度目のハツコイ』)伊藤沙莉 (『榎田貿易堂』『パンとバスの2度目のハツコイ』『寝ても覚めても』『blank13』)
2018年10月04日是枝裕和監督の『万引き家族』などに出演し、ドラマ、CMでも活躍した女優・樹木希林(きき・きりん/本名・内田啓子)さんが9月15日、亡くなっていたことがわかった。享年・75歳。5年前に全身のがんであることを明かしていた樹木さん。8月13日には知人宅で左大腿骨を骨折し入院、15日に手術を受けて成功したが、一時は危篤状態であったことが伝えられていた。最期は自宅で家族に見守れながら息を引き取ったという。長年別居中ながら“絶対に離婚しない”と公言していた夫はロックミュージシャンの内田裕也、娘・也哉子の夫は俳優の本木雅弘。本木さんと也哉子さんの長男・雅楽(うた)はこの夏、パリコレデビューしたことが話題となり、長女・伽羅(きゃら)は映画『奇跡』『あん』で“祖母”の樹木さんと共演したことがあった。ネットには、この訃報に「信じられない…」という声が相次ぎ、「復帰されると信じていました」「樹木希林さんのお芝居が好きでした」「また一人、日本の大事な何かを失いました」といった悼む声が後を絶たない。1943年1月15日、東京都生まれの樹木さん。1961年に文学座研究生となり、当初は悠木千帆という芸名で活動。73年に内田さんと結婚する。1970~75年までシリーズ化された「時間ですよ」や、74~75年の「寺内貫太郎一家」でジュリー(沢田研二)ファンのおばあちゃん役がお茶の間で人気に。77年に樹木希林に改名する。77年放送の「ムー」、そして1978年から翌年にかけて放送された「ムー一族」の挿入歌として誕生した「お化けのロック」と「林檎殺人事件」で当時のトップアイドル・郷ひろみとまさかのデュエット。「林檎殺人事件」は音楽番組「ザ・ベストテン」でも12週連続ランクイン&4週連続1位を獲得するなど、大ヒットに。2015年の「音楽の日」では、36年ぶりに一夜限りのコンビ復活が実現していた。映画では、『鶴-つる-』『転校生』『夢千代日記』から『下妻物語』などまで多数の作品に出演し、『借りぐらしのアリエッティ』では声の出演も。『東京タワーオカンとボクと、時々、オトン』(07)、『わが母の記』(12)で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、『半落ち』(04)、『悪人』(10)で同・最優秀助演女優賞を受賞。ハンセン病患者を演じた2015年の『あん』(河瀬直美監督)では、日本人女優として初めてアジア太平洋スクリーンアワードの女優賞を受賞、「一番の年上ということでこの度(賞を)頂戴させていただきます。どうもありがとうございました」とコメントを寄せていた。近年は『歩いても 歩いても』(08)、『奇跡』(11)、『そして父になる』(13)、『海街diary』(15)、『海よりもまだ深く』(16)と是枝監督作品でも知られた。カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作『万引き家族』では“疑似家族”を求心した家主である柴田初枝を好演。今年は、山崎努と夫婦役で初共演した『モリのいる場所』(沖田修一監督)も公開され、黒木華と多部未華子の茶道の先生役を演じた『日日是好日』(大森立嗣監督)が10月13日(土)に公開を控えていた。歯に衣着せぬ発言でもおなじみで、今年5月16日放送の「徹子の部屋」に出演した際には、 “終活”について語り、この放送の映像を「『徹子の部屋であの方、今年お亡くなりになりましたわね』っていうときに出して頂いて…」と樹木さんが話すと、黒柳徹子が「私は先になったらあなたがね(笑)でもあなた何言うかわからない、あなたにやっていただくのは嫌だわ。私はちゃんとやるわよあなたのお葬式はね」と返答、それに対して樹木さんも「そうだわね。私も保証できない」などと切り返すなど、2人の味のあるトークが繰り広げられていたところだった。心よりご冥福をお祈りいたします。(text:cinemacafe.net)
2018年09月16日少しずつ認知症の症状が現れるアルツハイマー型認知症とは異なり、脳梗塞、脳出血などの脳血管が原因で認知症になる人は少なくありません。しかも、脳梗塞は40代、50代でも発症します。とはいっても、脳梗塞は生活改善などで防ごうと思えば防げる病気です。ここでは脳梗塞で認知症を発症した人の介護について、一例を紹介します。参考になれば幸いです。■ ある日突然、父が倒れて自宅で介護することに…同居している義理の父親(78歳)が脳梗塞で倒れ、退院したら自宅での介護を考えているという主婦A(48歳)さん。KY / PIXTA(ピクスタ)Aさんのご主人は営業部で出張も多いため、主介護者となるのは必然的に自分だろうと感じていました。Aさんは事務職で比較的休暇が取りやすく、仮に会社を辞めてもご主人の収入でなんとかなるとも考えました。当初、Aさんは自宅で介護(在宅介護)するか、介護施設に入所させるかで悩んでいました。しかし、父の意識はしっかりしているため、施設入所はやはり気が引けました。■ 離職せず介護休業を利用して介護に専念Aさんは結局、自宅で介護という方法を選択しました。そして、現在の仕事について、次の4つの選択肢を考えました。勤務時間を短くして早く帰宅し、介護できるようにする地元のスーパーなどでのパートに切り替える自宅でできる仕事をする仕事をしないで介護に専念するAさんが選択したのは1でしたが、上司に相談すると、しばらく介護休業をとればいいとアドバイスされました。ふじよ / PIXTA(ピクスタ)介護休業は雇用保険から介護休業給付金が支給され、1回の介護休業期間は最長3か月です(介護休暇は最長5日間)。言われるまま介護休業をとり、父の介護に専念することにしました。■ 自宅でリハビリと介護に追われる日々に3か月ほど入院して自宅に帰ってきた父は、左半身麻痺と言語障害がありましたが、自分でご飯を食べたり、トイレに行くことはできます。KY / PIXTA(ピクスタ)リハビリ通院によって父親も機能回復を目指して頑張っていました。あまり回復はしないものの、現状を維持しながらそれなりに自立した生活が続きました。Aさんの介護は食事づくりと食事介助、歩行訓練の手助けや見守り、薬の管理、トイレ介助などです。歩行中に倒れると自分では起き上がれないうえ、下手をすると命の危険性もあります。自宅であっても目が離せないのです。しげぱぱ / PIXTA(ピクスタ)■ 「デイケア」に通い介護者も負担が軽減Aさんは父親に、より質の高いリハビリを受けさせようと考え、デイケアを利用することにしました。Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)要介護3の父は毎日楽しくデイケアに通うようになり、Aさんの負担も一気に軽減されます。そして、仕事にも復帰しました。仕事の時間を短縮して、デイケアから帰ってくる父親を迎え入れることにしたのです。ところが、事態は急変しました。昼間大人しくしていた父が夜中に起きて動き回るという異常な行動をするようになります。昼夜逆転現象の始まりでした。Aさんの疲労はこれまで以上となり、睡眠不足の日が続きます。Ushico / PIXTA(ピクスタ)■ 認知症の19%にも及ぶ!脳梗塞が原因で認知症に発展するケースも多い脳梗塞や脳出血などによって発症する認知症のことを「脳血管性認知症」と呼び、認知症全体の19%にも及んでいます。主な症状としては、何に対しても意欲や自発性がなくなるとともに、感情の起伏が激しくなり、些細なことで怒ったり落ち込んだりします。NOV / PIXTA(ピクスタ)ただ、判断力や記憶力は比較的保たれています。また、手足に麻痺や感覚の障害、言語障害などの症状が現れることもあります。日中に活動する意欲が少ないため、不眠や昼夜逆転につながり、その対応に振り回される家族も睡眠不足や大きなストレスを抱えてしまいます。■ 「介護施設」に入所して落ち着きを取り戻した父その後、Aさんの父は「脳血管性認知症」を発症してしまいます。夜中に窓を割って出て行こうとしたり、家の中を歩き回るようになりました。Aさんは毎晩のように繰り返す父の対応に追われ、ついに疲労で倒れ入院してしまいます。それを見かねたAさんのご主人は、父親をグループホーム(認知症の人を対象とした介護施設)に入所させることにしました。IYO / PIXTA(ピクスタ)施設では父親に応じた介護プランが作られ、介護士が日々のケアを行います。異常行動を繰り返していた父もよやく落ち着きを取り戻し、面会に訪れるAさんとも笑顔で会話できるようになりました。Aさんの父親の場合、最初からデイサービスか施設か、という選択ではなく、自然の流れで最終的に施設に入所したケースです。自宅で介護する人が増えていますが、介護の負担が大きいか小さいかによって、最初から施設入所という選択もあり得るでしょう。脳血管性認知症の人が必ずしもこのような流れを辿るわけではありません。あくまでも参考として、一つの流れを知っておくと良いでしょう。【参考】※厚生労働省Q&A~介護休業給付~※認知症ねっと認知症とは?原因・症状・対処法から予防まで
2018年09月14日今年6月開催の「第71回カンヌ国際映画祭」で最高賞のパルムドールに輝いた是枝裕和監督(56)の「万引き家族」が、第91回米アカデミー賞外国語映画賞部門の日本代表に決定したと各スポーツ紙が報じた。各紙によると、日本映画製作者連盟が24日に発表。日本代表作品は申請のあった12作品から映画プロデューサーら7人の選考委員が選出にあたり、「万引き家族」に決まったという。今後は世界各国の出品作からノミネート作品が選ばれ、来年2月に受賞作が決定する。「アカデミー賞の本番で同部門にノミネートされるのは世界各国の映画の中からわずか5本の狭き門。日本の作品では08年にノミネートされ日本作品で初の栄冠を獲得した『おくりびと』(滝田洋二郎監督)以来、本番5枠にノミネートされた作品はありません」(映画ライター)さらに「アカデミー賞」のノミネート枠に残った場合、「万引き家族」には「おくりびと」以上の快挙が期待されているというのだ。「日本映画でパルムドールを獲得したのは5作品あります。そのうちアカデミー賞の外国映画賞部門を受賞したのは、1954年に『名誉賞』の1つとして外国映画が表彰された『地獄門』(衣笠貞之助)のみ。『外国映画賞』という単独の賞になってからのパルムドールとの二冠獲得となれば、史上初の快挙です」(映画担当記者)歴史的な快挙を達成した場合、日本中でフィーバーが巻き起こりそうだ。
2018年08月27日実は多い!?赤面症の悩み。 赤面症は精神医学的には社会不安障害(対人恐怖)のなかに位置づけられています。こうした対人恐怖は実はとても多くの方が悩んでいることにも関わらず、自ら治療を受けようとする方は少ないのが現状です。さらに、対人恐怖は何もせずとも自然と治ってしまう自然治癒率はとても低いのです。そのため多くの方が、そうした不安や苦痛を長い間ひとりで耐え忍んでいることが多いのです。そこで今回は、赤面症のメカニズムと、クリニックなどで、認知行動療法を用いてどんな風に治療をしていくのかご紹介します。もしあなたが赤面症で悩んでいたり、これからご説明することで思い当たることがあるようでしたら受診を考えてみるのも手。 赤面症のメカニズムとは? まずは赤面症というのが、いったいどんなメカニズムで生じているのかを考えてみます。赤面症の方が感じる恐怖には、1.「自分は赤面するだろう」↓2.「人は自分の赤面に気がつくだろう」↓3.「赤面によって、人に変だと思われるだろう」という3つの思考があります。そしてそれに赤面症を含む対人恐怖が、長い間つづいてしまう3つのポイントが関係しているのです。 ■1.意識を向ける先が自分自身へと向いてしまう 例えば、人前で話したり、誰かと会話をするとき。相手の反応や会話の内容ではなく「自分がどう見られているか」ということに意識が集中してしまっていませんか? ■他人にどう見えているか決めつけてしまう 二つ目は、自分の中にある「自分自身についての偏った情報」に基づいて、周囲の人の目に自分がどう映るのかを判断してしまうということです。たとえば、赤面症のある方は、実際以上に自分が真っ赤になっている自己イメージを頭のなかで描いていることがあります。そしてそのイメージをもとに「こんなに真っ赤になっている自分は変だと思われているに違いない」といった風に、周囲のひとの目に自分がどう映っているのかを判断してしまいます。 ■「安全行動」をしてしまう 三つ目は、恐れている結果になるのを防ぐために行う「安全行動」と呼ばれる行動をしてしまうことです。たとえば、赤面している顔を見られないようにするために下を向いて話したり、顔を手で隠そうとするような行動が安全行動といえます。しかし、こうした行動は実は逆にひとの注目を集めてしまったり、「変だと思われている」といった考えを強めてしまうことになります。 赤面症を治す方法 こうした視点に基づき、クリニックで行う認知行動療法では、一人一人のクライアントさんの話を聴きながら、赤面恐怖が起きている状況のモデルを作成します。そしてそのモデルに基づいて、その人に必要な様々な治療ステップを行っていきます。たとえば、自分自身について持っているネガティブなイメージを修正していったり、意識を自分自身ではなく外側の世界にむける「注意トレーニング」をしたり、安全行動に関する行動実験をしていったりします。「気づき」と「意識」で不安を和らげる 治療の目的を簡単にいうと下記です。・「実は自分で思っているほど、あなたが赤面しているということを人は気に留めていない」と気づくこと・自分自身のことを気にかけるよりも、会話の中身や、相手の反応など「外側の世界」へとあなたが意識を向けられるようになること・赤面しているのを、隠そうとせずに放っておけるようになることこれらの解決で、不安や恐怖はずいぶんと楽になっていくはず。 赤面症で悩んでいたら、この3つのことを思い出し、意識してみてはいかがでしょうか。ちょっと気持ちの切り替えで、心穏やかになれるかもしれません。 wellfyより
2018年08月18日7月28日にスタートしたドラマ『ヒモメン』(テレビ朝日系)をご覧になりましたか?働かない、家事もしない、それどころかギャンブルばかりの翔(窪田正孝さん)は、「これぞクズ!」と誰もが認めるようなヒモメン。そんな彼氏をなんとか更生させ、働かせたいゆり子(川口春奈さん)は、なんだかんだと甘やかしてしまいます。彼女は、すがすがしいといえるほどの「ヒモ男」を変えられるのでしょうか?■共依存カップルは案外多い人間は、楽できるならとことんそちらに流されがち。翔は「ゴミ捨て一回500円」みたいに、給料制にしてもまったく動こうとしません。さらにお金を全部ギャンブルにつぎ込んでしまうなど、とんでもない「ヒモメン」です。それでも、ゆり子は彼を養い続けます。傍から見て、なんでこんなクズ男と一緒にいるの?と思う人も多いでしょう。実際、世の中には、どう考えても片方が一方的に寄生していて、しかもちっとも幸せそうに見えないのに、なぜか別れないカップルっていますよね。このような場合、「共依存」状態に陥っている可能性が高いのです。今回は「共依存」について徹底解説していきます。■別れられないのではなく、別れたくない「共依存」とは、読んで字のごとく「お互いに依存し合っている」状態をさします。そう聞くと、え?と不思議に感じる人がいるかもしれません。前述のドラマでいえば、翔がゆり子に依存しているのはまぎれもない事実ですが、ゆり子は別に、翔に依存していないと思うのでは?「依存」というのは、それがなければ生活できない(自立できない)、あるいは精神的に安定できない(自律できない)状態です。経済的に負担をかけている側が自立を拒んでいるのは明らかですけれど、実は負担をかけられている側も自律できず、相手に依存していることが多いんですよね。特に自己価値が大変低い人が、これに当てはまります。だから「都合がいい女」として必要とされているだけでも、それによって「自分は存在してもいいのだ」と思えて精神的に安定するのです。それどころか、ヒモメンが「君がいないと(生活できなくなるから)困る」と言っていたとしても、「君がいないと(好きだから)困る」と脳内変換して捉え、相手に対して強く出られなくなってしまいます。自ら己の価値を築いていく気概を持てず、本音はどうあれ自分を求めている人がいることを、とりあえずの「価値」として納得しようとする。それは働く気概を持てず、とにかく誰かの元にやっかいになって「生活」をしようとする「ヒモメン」と同じですよね。結局、どちらも「相手に甘えていたい」から別れたくないのです。■不幸を愛するカップルもいるでは「共依存」はいけないかというと、一概にそうとも言い切れません。たとえ第三者から見てどんなにいびつであっても、当事者間で需要と供給が満たされていれば、関係は成立します。とはいえ、片方が搾取し、もう一方が供与し続けるという関係は、健全とは言いがたいです。共依存の関係にいる人の多くが、パートナーを評して「○○がなければ、いい夫(恋人)」と言っているのを耳にします。この○○に、「ギャンブル」や「お酒を呑む」「浮気をする」などを当てはめてみたらわかる通り、それは確実に「いい人」ではありません。実際は「○○がある限りダメな人」なんです。その事実に向き合った上で、それでも共依存に甘んじたいならそこは本人の自由ですが、受け入れがたいと思うなら「無理」をしている証拠。速やかに、その関係から抜け出すべきでしょう。■まとめ「共依存カップル」の徹底解説、いかがでしたか?本心に嘘をついても不幸になるだけです。もし心あたりがあって、ちゃんと幸せになりたいと願っているなら、自律できるよう一歩を踏み出しましょう。相手と距離を置く勇気が持てたとき、「自分らしさ」を取り戻すことができますよ。ライタープロフィール黒木 蜜一般企業に勤めながら執筆した作品が日本文学館のオムニバス本に掲載され作家デビュー。古事記への造詣が深く、全国300ヶ所以上の神社紹介記事を執筆。現在、古事記の観点から紹介する神社コラム/恋愛コラムなども手がけている。Webサイト:黒木 蜜~中今の詩~記事一覧へ
2018年08月04日映画『万引き家族』に生活費を補うために万引きをする一家の長男役で出演し、注目を集めている城桧吏。このたび山崎賢人主演の連続ドラマ「グッド・ドクター」の5話にゲストとして出演することが決定した。城さんにとって地上波ドラマ初出演となる。「グッド・ドクター」の5話で城さんが演じるのは、天才ボーイソプラノ歌手の羽山響(はやま・ひびき)。海外からも高い評価を得ている響は、ドイツでのリサイタルを控え、より一層力を入れてレッスンに励んでいた。ところが、突然咳が止まらなくなり、父親と東郷記念病院を受診することに。その結果、難病を抱えていることが判明し、手術をしなければ病状が悪化していくことが分かった。しかし、手術の際に声帯を傷つける可能性があり、高音の声が出せなくなる可能性があるという。初挑戦となるオペラのコンサートのシーンもあり、発生や姿勢、動作の指導を受けて練習を重ねたそうだ。城さんは「TVドラマは初めてなので、出られることはとてもうれしいです。撮影に入るときは少し緊張してしまったのですが、とてもにぎやかな現場で、撮影スタッフの方が緊張をほぐそうとしてくださって、一緒に歌ってくれたりして、撮影はすごく楽しいです」と撮影現場にも馴染めたそう。主演の山崎さんとは今回が初共演となる。城さんは山崎さんに対して「テレビで見ていて、かっこいいな、と思っていたのですが、実際にお会いすると、もっとかっこよかったです(笑)」と印象を語った。さらにお芝居については「湊先生はしゃべり方に特徴があるので、とても難しい役だと思うのですが、カメラが回ると、すぐに役に入って、とても自然に演じられていたので、すごいなと思いました」と驚いた様子。『万引き家族』で高い評価を得ている城さんの演技が、今回新たにどんな印象を与えてくれるだろうか。山崎さんとの共演にも期待が高まる。ドラマ「グッド・ドクター」はフジテレビ系列にて毎週木曜日よる10時から放送中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年08月02日彼がいないと生きていけない!彼が何をしているのか気になって仕方がない!など、彼の存在が生活の中で大きくなりすぎると、それは「依存の恋」。依存から支え合いに進化させて、心地よい恋の流れを作れたら幸せですね。■【なぜ依存になってしまうのか】なぜ依存状態になってしまうのか。それはもちろん彼のことが「大好きだから」なのですが、もっと掘り下げると、「彼のことを失いたくない」「ずっと一緒にいたい」「自分のことだけを見て欲しい」という、自分の欲求が強いことを自覚すると思います。つまり、“彼を思いやるゆとりのない状態”とも言えます。彼が好きで、一緒にいたくてたまらない、みたいな感覚が強い人ほど起こりやすい状態かもしれません。もちろん、付き合いたてのカップルなんかは皆さんこのような傾向はありますし、ときめいて当然です。ただ、そればかりにならないように、感情に押し流されないような工夫を取り入れることができれば、もっともっと恋は長続きしていくと思うのです。■【それぞれ個人の時間を大切にする】きっと学校や仕事など、2人の間に共有できない時間帯は必ずあるはずです。見えない時間は不安になりやすいですが、すべてを把握しようとすると、かえってストレスになってしまいます。「いつもは昼休みに連絡が来るのに今日は来ない・・・おかしい」「仕事仲間で飲みにいくのも心配」なんて、中途半端に情報をいれてしまうと、かえって不安になる材料が増えていってしまうわけです。知らない方が楽しめる場合もあります。それぞれが勉強しているとき、仕事をしているとき、趣味の時間を楽しんでいるときは、彼のことはいったん置いておくような割り切った感覚が大切でしょう。これが終わったら連絡しよう!と、その方が目の前のことにも集中できますし、終わってから報告するのも楽しみにできますもんね。■【疑問や不安は小さな内に相談する】特に、それぞれが仕事をしていたり、離れていることが多いカップルは、気持ちや行動を把握する時間が少ないため、誤解も生じやすくなります。最初は「好きだから許せる」と思っていたことも、気持ちが落ち着いてくるとどうしても現実的な悩みや不安は出てきてしまうものです。先ほどお伝えした、それぞれの時間を割り切って過ごすことで悩みを減らすことももちろん大切なのですが、それでもやっぱり不安や疑問は避けて通れないこと。そんなときは、素直に思った通りのことを伝えてみましょう。違和感のあることを、質問してみるのもいいです。「仕事はどれくらいの時期が忙しいの?」「私は週に一度は会いたいと思っているんだけど、どうかな?」など、具体的であるほど素直でわかりやすいやり取りが望めるはず。黙っていじけられたり、不満をためられるより、よっぽどこちらの方が彼も前向きな姿勢を見せてくれるはずです。我慢せずにこうして意見をすりあわせて行くこと、これが“支え合いの恋”なのです。■【おわりに】彼がいない時間も集中できる。楽しめる。だけど、一緒に過ごしていくために、大事なことはきちんと話し合う。ONとOFFの境目をきちんと作ることで、前向きな”支え合いの恋”ができるようになります。彼とずっと繋がっているより、きちんと自分の時間を全うする意識が、いい恋を作ってくれるんですね。(Ayaka/ライター)(ハウコレ編集部)(兼島彩香/モデル)(お多福/カメラマン)(上杉光美/ヘアメイク)(辻野祐馬/ディレクション)
2018年07月31日アミューズ所属の若手俳優で結成した劇団プレステージの第13回本公演『ディペンデントデイ~7人の依存症~』が8月1日(水)に開幕する。その稽古場に潜入した。【チケット情報はコチラ】今回、演出を手掛けるのは劇団員の風間由次郎。本公演を劇団員が演出するのは、劇団史上初となる。脚本は劇団創設時を支えた森ハヤシが3年ぶりに手掛け、7人の依存症とテロリストが対決する“ハイスピードアクション依存症コメディ”となっている。出演は、石原壮馬、岩田玲、太田将熙、大村まなる、風間由次郎、株元英彰、小池惟紀、向野章太郎、坂田直貴、秀光、園田玲欧奈、髙頭祐樹、長尾卓也、原田新平。主演は株元が務める。稽古場にセットが建てられたこの日、まずはスタッフからセットの説明が行われた。その際、メンバーたちが確認していたのは、使い方はもちろん、セットに色を塗るタイミング。稽古前なのか後なのか、一度塗りでいいのか二度塗なのかなど、彼らの公演は基本的には表も裏も自分たちでやるため、そういった部分も大切な確認事項だ。その後は、床を拭いて滑りにくくしたり、立ち位置の目安のテープを貼ったり、小道具を移動させたり、全員で“稽古を始めるための準備”をテキパキと行う。冒頭、演出の風間から前日の稽古のダメ出し、そして演出助手を務める向野からも「台詞合わせは常にやるように」などアドバイスがあり、早速稽古開始。“ハイスピードアクション依存症コメディ”と銘打つ本作は、これまで劇団プレステージではあまり見られなかったアクションも満載。ポップな音楽&振り付けなどもあり、稽古はそのひとつひとつの見え方を丁寧に調整しながら進んでいく。物語を動かす依存症患者たちの芝居は、それぞれが個性的。多くの人が一度は耳にしたことがあるものから、想像もつかないものまで、さまざまな依存症をコメディとして軽やかに、けれどその内にある苦しさもしっかりとみせていく。なかでも大村演じる○○依存症の女子はインパクト大。大村のシーンがくると、稽古場でも笑いが起きていた。そんな賑やかな患者たちのなかで、株元が演じる主人公は黙々と任務を遂行するクールな役どころ。ツッコミに回ることも多く、会話のテンポや間(ま)も、あれこれ試しながら詰められていく。キャスト達は自分の役の台詞合わせなどもしつつ、出番でないシーンのダメ出しなども熱心に聞いている。「全員でつくりあげる」という空気が伝わってくる稽古場だった。劇団員による演出やアクションなど、13年目の劇団プレステージの新たな一面が楽しめる本作は8月1日(水)から12日(日)まで東京・CBGKシブゲキ!!にて上演。チケットは発売中。取材・文・撮影:中川實穗
2018年07月27日今月6日、大手医薬品メーカーのエーザイは、認知症新薬の効果が確認されたと発表した。すると、株価は急騰。認知症に対する関心の高さを物語っている。確かに、親が認知症になるのを、心配しない人はいないだろう。そうなると介護はもちろん、経済的な問題も。そこで、経済ジャーナリストの荻原博子さんが対策を解説してくれた——。皆さんがよく困るのは、親名義の銀行口座が多くの場合、凍結状態になることです。キャッシュカードなら出金できますが、窓口での出金は、たとえ実の子でもできません。出金や解約には「成年後見人」の指示が必要だからです。成年後見人とは、認知症などで判断能力が十分でない方の財産管理を援助する人で、家庭裁判所が選任します。現在、約21万人がこの制度を利用していますが、きっかけは、先述のような預貯金の管理や解約のためが最多なのです(’18年・厚生労働省・以下同)。ただ、あわてて家庭裁判所に申し込んでも、成年後見人が決まるまで数カ月かかります。また、親が元気なうちなら、自分で自由に後見人を選べる「任意後見制度」が利用できます。ですが、認知症発症後は親族が後見人になりたくても、親族間のもめごとがあったり候補者が遠くに住んでいるなどの理由で、家裁が弁護士などを選ぶことが多いのです。現在、成年後見人の73.8%は親族以外の弁護士などが占め、報酬の目安は月2万円です。ところが成年後見人による横領等の不正は、後を絶ちません。昨年の被害額は約14億円にも上ります。こうした事態を避けるためには、早めの対策が肝心。金融機関を利用するのも一手です。そのひとつ、西武信用金庫(東京都)の「家族預金信託(ファミリー安心信託)」をご紹介しましょう。一般に、財産を信託すると、自由に使うことや処分などができません。家族預金信託は、高齢者本人が判断できるうちは自分で自由に使えて、認知症になったら、ほがらか信託(東京都)が財産を預かり管理するのが特徴です。契約時に、認知症発症後のお金の使い方を指定すれば、生活費など一定額を定期的に受け取ることができます。また、妻や子などから、財産管理の指示者を決めておきます。そうすると、老人介護施設の入所金などまとまったお金も、指示者の判断で出金できます。本人が振り込め詐欺などにあっても、指示者の了承がなければ送金できません。利用できるのは、西武信金に預金口座を持つ人で、預金額などの条件はありません。しかし、信託手数料が、信託開始時に数十万円、定期出金などの利用方法によって毎月数千円かかります。これは信託手数料としては標準的ですが、注意が必要です。財産信託の申し込みは、通常、金融機関の店頭か自宅で行います。興味のある方は、親が住む地域の金融機関などを探してください。もうすぐお盆です。帰省の際に、親の財産管理について、家族で話してみてはいかがでしょうか。
2018年07月27日ベストセラー小説や少女漫画、少年漫画の人気作が相次いで映画化されている日本映画界。そんな中、第71回カンヌ国際映画祭にてパルムドールを受賞した『万引き家族』は是枝裕和監督の集大成ともいえるオリジナル脚本であり、映画ランキングで3週連続1位を獲得、興収は30億円を突破する大ヒットとなっている。また、毎年、新世代クリエイターを世に送り出す「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018」にて観客賞にあたる「ゆうばりファンタランド大賞」を受賞したホラーコメディ『カメラを止めるな!』は、劇場公開されるや、連日満席が続いているという。かつて同賞を受賞した松居大悟監督の渾身の最新作『君が君で君だ』をはじめ、これからの猛暑を前に、日本映画のオリジナル作品がいまヒートアップを続けている!■現在公開中!監督の熱い思いが観客に伝播する2作品6月9日(土)より公開されている『榎田貿易堂』は、『虹色デイズ』が公開される飯塚健監督と、バイプレイヤー・渋川清彦の同郷タッグによるヒューマン・コメディ。「扱う品はゴミ以外。何でも来い」を信条にした群馬県渋川市にある開業4年目のリサイクルショップ・榎田貿易堂は、高校卒業後に上京したもののパッとせず、39歳で故郷に戻ってきた榎田洋二郎(渋川さん)が開いた店。ここに集う人間模様をユーモラスに映し出し、それぞれの再出発を描写、人生の悩みをシュールな笑いで包み、話題を呼んでいる。6月23日(土)より公開中の『カメラを止めるな!』は、新人監督・上田慎一郎のもと無名俳優により製作されたスーパーエンターテインメント作。斬新な構造と緻密な脚本、そしてキャスト・スタッフの熱い魂のこもった渾身の37分間におよぶ“ワンカット・ゾンビサバイバル”により、連日満席となっている。■人気俳優が参加!異色の恋愛物語も熱いこの2作のように、立て続けに監督の熱い思いが込められた作品が劇場を盛り上げている中、7月7日(土)からは新たなオリジナル作品が公開される。松居大悟監督が「最後の意地を込めた」と発言し、主演の池松壮亮が「やばい人たちのテラスハウス」と表現する『君が君で君だ』。「尾崎豊」や「ブラッド・ピット」、「坂本龍馬」という、好きな女の子(キム・コッピ)の好きな男になりきり、10年間見守り続けた男たち(池松さん&満島真之介&大倉孝二)を描いた、異常か純情か判断しかねる愛を描いた衝撃の完全オリジナルラブストーリー。“2人が付き合う、付き合わないといっただけではない愛のあり方もある”という持論をユーモラスかつ、熱烈な表現で描き、完成披露試写会などでは「心が八つ裂きにされそう」「この感情は言葉でうまく説明できないが、すごい」と評され、観客たちに衝撃と熱を伝播させている!いずれも独特の視点を持つ作品ばかり。それぞれに込められた熱を、劇場で確かめてみて。『君が君で君だ』は7月7日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:君が君で君だ 2018年7⽉7⽇より全国にて公開ⓒ2018「君が君で君だ」製作委員会
2018年07月07日恋愛は、私たちを成長させたり、優しくしたり…。人生において、必要不可欠のものといってもよいでしょう。しかし、恋愛に依存してしまっては、成長はおろか人としての品格まで失う可能性もあります。そこで今回は、恋愛に依存しているサインをご紹介します。それ、恋愛依存に陥っているのかも…出典:byBirth恋愛は、私たちを成長させる大事な要素です。優しい気持ちを教えてくれたり、人と向き合う大切さを教えてくれたり…。彼に出会えて良かったと微笑む方も多いのではないでしょうか?「今何をしているの?」と連絡したり、彼の帰宅に合わせて夕食を作ったりするのは、彼女の特権と言ってもよいでしょう。しかし、それも度を超えると“依存”となってしまうこともあるのです。彼なしの生活は考えられないと本気で悩むようなら、1度あなた自身の人生を考え直す必要があるのかもしれません。そこで今回は、恋愛に依存しているサインをご紹介します。当てはまる項目があるなら、要注意です!1. 彼があなた以外の人と休日を過ごすのが許せない出典:byBirthたとえ同性であっても、彼があなた以外の人と休日を過ごすのが許せないと感じるのは、恋愛に依存している証拠です。彼には彼の生活があります。それを恋人だからといって、侵してよいはずがありません。これは反対も然り。彼があなたに自分と過ごす休日を強要してくる場合は、彼が恋愛依存に陥っている可能性があります。お互いに、良い恋愛ができているなら相手の時間を縛らずとも、素敵な休日を送れるはずではないでしょうか?2. 友人と過ごす時間を無駄だと感じる出典:byBirth友人と過ごす時間には、彼と過ごす時間とはまた違う良さがあるはずです。それを無駄だと感じるようになっているなら、恋愛依存を疑った方がよいかもしれません。彼に対して一途であることは素晴らしいことですが、そのせいで周りが見えなくなってはいませんか?ときに友人は、彼以上に親身になってくれたり、良いアドバイスをくれたりもするでしょう。その友人との時間を無駄だと感じて連絡を疎かにしていると、将来後悔することになるかもしれません。3. 必要以上に彼に浪費している出典:byBirth彼の生活や趣味にまでお金を浪費するのは、良い恋愛とは言えません。必要以上に彼に尽くして、自身が必要なものを買うお金がなくなっているようなら、それは恋愛依存に陥っているサインです。あなたが稼いだお金をどう使うかは、あなた次第です。しかし、お金で彼を繋いでいるような感覚に陥ったときは要注意!好きにかまけて彼に貢ぐのは、お互いにとって本当に幸せなことなのか考え直した方が良さそうですね…。4. 彼の言うことすべてに従う出典:byBirth彼の言うことは正しいと信じて、彼に従って行動しているようなら恋愛依存の可能性大です。それは、自立した大人の恋愛とは遥かに遠いものなのです。彼を信じることと、彼に従うことは別物です。彼の言動に従うことで、あなたは幸せを感じることができていますか?もし疑問を感じるようであれば、彼と距離を置くことも視野に入れるべきでしょう。5. つい彼を試すような行動を取ってしまう出典:byBirth彼の前でわざと拗ねて見せたり、極度に怒って見せたり…。そんな風に彼を試すワガママ女子は、恋愛上手と言えるかもしれません。しかし、度を超えた行動は恋愛依存に陥っている証拠です。彼を試すことでしか確かめることのできない愛は、愛とは言えません。きっと、あなたに振り向いてくれるのであれば、彼でなくてもよいはずです。彼を試す前に、自身が彼を必要としている理由を探ることから始めてみませんか?「彼なしの生活も悪くない」と思える心の余裕を出典:byBirth今は「彼なしには生きられない!」と思っていたとしても、大丈夫。私たちには様々な出会いがあります。彼しかいないと信じ込んでいた時を懐かしく思える日も、来るでしょう。恋愛は人を成長させるために必要な要素ですが、恋愛依存に陥ってしまったら、成長はおろか人としての品格まで失う可能性があります。相手を求めるあまり、あなたの生活が破綻してしまったり、家族や友人が離れて行ってしまったりすることのないよう、改めて彼との関係を見直すことをおすすめします。多少の束縛や、愛を確かめる行為は、恋愛において刺激になるかもしれません。もしそれが度を超えるようであれば、1度恋愛依存を疑ってみては?
2018年07月05日こんにちは、美佳です。恋愛において、よく「すれ違い」という言葉を聞いたりしますよね。すれ違いの結果、破局に至るカップルも多いもの。けどなぜ、お互い好きになって付き合ったのにもかかわらずすれ違いが起きるのでしょうか・・・。そこで本日は、男女の恋愛スタンスの違いについてお話したいと思います。■■そもそも男女は恋愛に求めているものが違う筆者は先日、久留米大学の「恋愛依存傾向尺度作成の試み(男女間における恋愛依存傾向の比較)」の論文を読んでいたのですが、その論文中に、「男性の方が(女性よりも)恋愛依存傾向が高いと考えられる」という、とても興味深い一文を見つけまして、論文を読み進めたところ、恋愛依存傾向が男女で違うことが書かれておりました。研究結果を抜粋しますと、まず男性は、「◎男性は自分の時間や生活を大切にする一方で、恋人や異性の友人を心の支えにし心理的な部分で女性に依存する。◎女性からの過度の頼まれごとに自己犠牲的に応じ、相手を中心とした行動をとったり意識を持つ。◎「自分だけのもの」として独占・支配するなどの傾向がある」そして女性は、「◎女性の方が(男性よりも)一人でいることに孤独を感じやすい。◎恋人・友人を問わず異性対して無条件な受容や容認を求める傾向が強い。◎女性は相手に対し「常に自分を認め、受け入れてほしい」「常に自分のことを考えてほしい」と感じ、そのような面で依存しやすい。」このことから、そもそも男女は恋愛において求めるものが違うことがわかりますよね?そう、この違いをわからず恋愛をしてしまうと、すれ違いが起きるのは当然のことといえば当然のことなのです。■■では、すれ違いをなくすには?男女で恋愛スタンスが違うのはもうしょうがないとして、その違いの中、いかに相手と仲良く付き合っていくかを考えるのであれば、自分の意思を曲げる、完全に相手に譲ることまではしなくても、相手の恋愛ニーズになるべく合わせる必要はあります。彼とうまくやっていきたいのなら「彼だけの女」になり、彼に一人の時間も与えつつも、程よく彼を頼ることがすれ違いを防ぐコツと言えるでしょう。(彼にもできれば女性の恋愛ニーズを知ってもらう必要がありますね)恋愛中、「なんで彼は私の気持ちをわかってくれないの!」とイライラしてしまう女性もいるでしょうが、研究からもわかるように恋愛に求めていることは男女で違うのです・・・。恋愛も場数を踏めば、徐々に相手の望んでいることもわかったりするでしょう。でも、恋愛慣れしてない場合は、なおさら相手が恋愛に求めていることが何なのかわからないのです。■■おわりに男女における恋愛スタンスの違いを知っていないと、すれ違いも起きやすいです。なので「なんで彼はわかってくれないの!?」ではなく、「彼は男性だから、私とは恋愛に求めるものが違うのだ」くらいに思っていた方が、まだすれ違いは防げるかと。参考文献:『恋愛依存傾向尺度作成の試み-男女間における恋愛依存傾向の比較-』(美佳/ライター)
2018年06月28日映画『万引き家族』(公開中)の大ヒット御礼舞台挨拶が14日に都内で行われ、リリー・フランキー、高良健吾、山田裕貴、城桧吏、佐々木みゆ、是枝裕和監督が登場した。同作は是枝裕和監督によるオリジナル作で、第71回カンヌ国際映画祭にて、最高賞 パルムドールを受賞した。生活品を万引きで賄う"万引き家族"が、近隣の団地の廊下で震えていた幼女・ゆりを娘として育てることに。しかし、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。子役に台本を渡さず、口伝えでセリフを伝えていくことで知られている是枝監督。パルムドールをとった同作品では、城桧吏、佐々木みゆといった子役の自然な演技にも注目が集まっていた。6歳の佐々木は、舞台挨拶でも自由に振舞う大物っぷりを見せている。今回の舞台挨拶でも、共演した高良の印象を聞かれて「怖〜い怖〜い幽霊みたいでした」と答え、高良がショックを受ける一幕も。また、リリーが耳元で囁き、MCの質問に「別に」と言わせようとすると、手を振って否定する。さらにリリーが「みゆちゃんに質問があります。女子一人だからキャバクラみたいな質問でしょうがないんだけど」と言った時も、佐々木は「やめてください!」とキッパリ拒否する。一方で「僕と、高良くんと、山田くんと、お父さんだったら誰がいいですか?」と聞かれると、「万引き家族!」と、リリーが一番良かった様子。実際に、舞台挨拶中もリリーからしかマイクを受け取らないなど、まるで本当の親子のような姿を見せていた。しかしリリーが「目標は、樹木希林みたいな不動産をたくさん持ってる女優さんになりたいんだよね?」と尋ねると、「やーめーてください!」と制しており、山田も「できあがってますね」と感心していた。他の人が話している時も、かなり自由に動いている佐々木。いわゆる「子役」という行儀の良さではない等身大のかわいらしさに、周囲の人たちや観客も目が離せない様子で、佐々木の動き一つ一つに微笑ましい笑いが生まれる。しかし自由すぎて舞台から去ってしまうようなことはもちろんなく、マイクを向けられればしっかりとした受け答えをする様子は、未来の大物女優の片鱗を覗かせるようだった。
2018年06月15日映画『万引き家族』(公開中)の大ヒット御礼舞台挨拶が14日に都内で行われ、リリー・フランキー、高良健吾、山田裕貴、城桧吏、佐々木みゆ、是枝裕和監督が登場した。同作は是枝裕和監督によるオリジナル作で、第71回カンヌ国際映画祭にて、最高賞 パルムドールを受賞した。生活品を万引きで賄う"万引き家族"が、近隣の団地の廊下で震えていた幼女・ゆりを娘として育てることに。しかし、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。公開から7日間で興行収入は12億、動員は100万人を突破し、まさに「大ヒット」中の同作。父の日に合わせて、作中で父親を演じる3人の俳優と、子役の2人が集まった。是枝監督は、俳優陣の役について「みんなそれぞれ違う父性と向き合いながら、うまくいってる人といってない人がいる。高良さんの父親は理想的といってもいいけど、カギカッコ付きの『父性』。そんな2人の中、リリーさんが演じている父親がまあダメな父親だけど、父親になりたいと思っていて、三者三様」と語った。城からは、サプライズでリリーへ手紙が読み上げられる。「もう一人の優しいお父さんができたみたいで、いつも現場に行くのが楽しみでした」「リリーお父さん、大好きです」という手紙に、リリーは「ジーンとしましたね」と”父親”の顔。しかし「俺がお年玉50万円あげたことが書いてない」とジョークを飛ばすと、城から「えー、その件ですが、もらってません」とキッパリ否定されていた。一方、佐々木は「家族のみんなの似顔絵です。一昨日リリーさんにもらったペンで描いた」と一枚の絵をリリーに手渡す。リリーが「俺が仕事で使っているペンをあげたけど、俺よりも使いこなしてる」と喜ぶと、佐々木は「この漢字はみゆが書きました! まだ漢字習ってません!!」と強く主張。リリーは「本当に上手」と佐々木の絵を褒めていた。また、リリーから最後の挨拶を任された城だが、リリーが耳元で話すことを誘導。城はリリーに囁かれるままに「え〜、宴もたけなわプリンスホテルでございますが、人生には大事な袋が3つあります。1つ目が池袋です。2つ目は沼袋です。3つ目は東池袋です」と言った後、「映画を楽しんでください!」メッセージを送った。○城桧吏 手紙全文リリーお父さんへ。リリーお父さん、撮影でもカンヌでも、会うたびにいつも優しくしてくれて、ありがとうございます。撮影中、寒い時にカイロで温めてくれたり、僕のことを笑わせてくれたり、いつも気にかけてくれたり、とても嬉しかったです。もう一人の優しいお父さんができたみたいで、いつも現場に行くのが楽しみでした。大好きな家族がいたあの家に戻りたいと、いつも思っています。リリーさんのようなおしゃれで優しくて、面白くて、演技の上手な俳優さんになることが、僕の夢です。これからも宜しくお願いします。リリーお父さん、大好きです。桧吏より
2018年06月14日映画『万引き家族』(公開中)の大ヒット御礼舞台挨拶が14日に都内で行われ、リリー・フランキー、高良健吾、山田裕貴、城桧吏、佐々木みゆ、是枝裕和監督が登場した。同作は是枝裕和監督によるオリジナル作で、第71回カンヌ国際映画祭にて、最高賞 パルムドールを受賞した。生活品を万引きで賄う"万引き家族"が、近隣の団地の廊下で震えていた幼女・ゆりを娘として育てることに。しかし、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。公開から7日間で興行収入は12億、動員は100万人を突破し、まさに「大ヒット」中の同作。高良は「友達から聞いて知って、携わったのもあるけど、日本映画がカンヌという歴史ある映画祭でパルムドールをとったことが嬉しかったです」と喜びつつ、「めちゃくちゃ嬉しかったのに、どこか自分の中でちょっとした悔しさがあった」と心境を吐露する。山田も「SNSのニュースで知ったんですけど、びっくりで。本当にとても嬉しいんですけど、多分高良さんと一緒で、もうちょっとがっつり是枝さんとやらせてもらってたら、素直にイエイ! ってできたのかな」と明かした。山田のシーンが切られていたことも多かったというが「結構スパって行かれてるところもあって、でもそっちの方が伝わるなというのを感じて、是枝さんの愛を感じました。切られても愛を感じる」と笑顔を見せた。是枝組初参加となる2人について、是枝監督は「高良さんは共通の友人である井浦新くん経由で、11〜12年前に出会った」と振り返る。「その時の印象と変わらない。まっすぐなところが好きで、チャンスがあればいつかと思いながら活躍を見ていました。大きなスクリーンの似合う役者だと思っているので、ご一緒できてよかった」と語った。また、山田については「いろんな信頼しているスタッフが、現場をご一緒して『山田くんがいい』ってみんな言うんだよね」と説明。「作品とか役にまっすぐに向き合う姿勢が、どんな役をやっていても感じられた」と理解し、「今回はちょっと切ったとこもあるんですけど、これをご縁にという感じで、来てもらえてありがたいです」と今後に希望を持たせた。高良と一緒のシーンがあった城は「優しかったです。キャップのマジックをカメラ回してない時にやってくれた」とエピソードを披露する。一方で佐々木は「怖い怖〜い幽霊みたいでした」と衝撃の一言。「演技の時が、夜に出てくるゾンビみたいだった!」と言い表し、高良も「そんなふうに思われてたのか……」と驚いていた。
2018年06月14日女優の安藤サクラが9日、都内で行われた映画『万引き家族』の公開記念舞台あいさつに、共演のリリー・フランキー、松岡茉優、池松壮亮、城桧吏、佐々木みゆ(子役)、樹木希林、メガホンを撮った是枝裕和監督とともに登壇した。先日開催された第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で最高賞パルムドールを受賞した同作が、いよいよ日本で公開された感想を聞かれた是枝監督は「もう少し小さく産んで、小さな声で届けていくような作品を作ろうと動き出したんですけど、結果的にはこんなに広く、遠くまで届くことができたのは、スタッフとキャストがとてもいい形でこの作品を支えてくれたおかげだと思っております」と感謝し、「すごくうれしいです」と笑顔を見せた。そしてリリーは「是枝さんみたいな奥ゆかしい方は賞をもらうことに照れがありますけど、賞が決まったことで映画館の(上映)館数が増えたり、たくさんの方に見ていただく機会が増えたことはいいことですよねと(監督と)話したりしました」と告白。イベントでは、みゆちゃんがテレビ画面に映るパルムドール像を見ながら段ボールで作ったという手作りトロフィーを是枝監督へプレゼントする一幕もあり、それを受け取った是枝監督は「本物はプロデューサーにあげて、僕はこっちをいただきます」と目尻を下げた。また、周りを見渡した安藤は「ここにいる皆さん、ものすごい方なのに、納豆ご飯みたいな感じなんです(笑)。キャビアを食べているような感じなのに、いつも納豆ご飯のようでした」と独特の表現をして笑いを誘い、「監督の器の大きさと深さを見ていると本当に恐ろしくなるくらいなんですけど、その器は納豆ご飯を食べるように、心地よく受け止めてくださるので、すごく不思議な時間を過ごしています。ものすごく日常的で落ち着く時間の中で、突然、爆発が起こるので、ちょっと混乱をしております」と吐露。「初日を迎えて、この家族とひとつ区切りがつくと思うと、さっきからさみしくてしょうがないです」と目に涙を浮かべた。さらに、締めのあいさつを求められた是枝監督は「納豆ご飯のような映画です」とコメントして会場を沸かせ、「なので、毎日食べられると思いますし、見るたびに味わいかたも変わる映画になったのではないかと思います。今日見て気に入っていただけたら、また劇場に足をお運びください」とお願いした。東京の下町で質素に暮らす、一見ありふれた家族。しかし、彼らは生計を立てるため、家族ぐるみで万引きなどを重ねていた。犯罪でしかつながれなかった家族の"許されない絆"が、ある事件をきっかけに衝撃の展開を迎える。人と人との関係が希薄な今の時代に、真の"つながり"とは何かを問う、心揺さぶる感動作となっている。
2018年06月10日「あなたは依存症です」医師の言葉に救われた出典 : 発達障害に詳しい病院に転院して約1年半が経ちました。先生のアドバイスは発達障害の特性を踏まえており、ときには痛いほど的をついてきます。ある日の診察で「深夜になってもネットを止められないんです。1日の終わりに、ホッとリラックスしながら、満足するまでSNSをやったり、いろんなサイトを見て回ったり、ネットゲームを楽しまないと気が済まなくて」と言うと、「それなら時間を決めて無理やりパソコンをシャットダウンさせるソフトがあるから、それで止めるようにしてください」とアドバイスされました。探してみると、Windowsでは「Wise Auto Shutdown」という無料ソフトがあり、時間を決めると5分前からカウントダウンが始まって、時間がくると容赦なくシャットダウンされます。ただこのカウントダウン、キャンセルボタンで止めることができるのです。次の診察で「先生、ソフトを入れてみましたが、キャンセルボタンを押してついついそのまま続けてしまうんです。ひどい日には朝までやっていることもあります」と正直に言うと、「あなたは依存症ですよ」と衝撃的な一言を言われてしまいました。「え、娘がネットやゲームの依存症なのは分かっているけど私もなの?」とショックでした。容赦なく先生の言葉は続きます。「まぁね、発達障害がある人に、併発していることが多いんですけどね」「先生、なんだか気分が重くなってきました」「重くさせるように言ったんです。『大丈夫、いつでも止められますよ』なんて言われたら止めないでしょ?アルコール依存症などと一緒ですよ」あきらめきれない私はなお先生に食い下がりました。「ネット小説を読むのも大好きなんですけど、じゃあ本で読めば依存症じゃないんですか?」「それなしではいられないのなら、やはり依存症ですよ」あー、ばっさりやられてしまいました。くやしい。でも、私はそういう病気だったんだと分かったら、ふっと楽になったのです。それから生活習慣をどうすればいいのかという話になりました。すでに睡眠障害状態だった私は「早寝早起きをしなさい」と言われることを恐れていました。だって、それができるくらいなら苦労しないというか自分にできるとは全く思わなかったからです。「先生、私は朝10時ごろに起きるのが精いっぱいなんですけど」「それなら深夜2時に寝て朝10時に起きればいいです。できもしないような目標を立てても仕方ないでしょ。それと睡眠薬は増やしませんよ。そういう問題じゃないですからね」この言葉は、目からウロコでした。そうか、自分にできる範囲で目標を立てればいいんだ!と気づいたんです。そして、このやりとりのおかげでずいぶん気が楽になったのでした。ネットとゲームに救われた経験も。娘の不登校と引きこもりで悩む私の逃げ場だった出典 : とはいえ、ネットやゲームへの依存は悪いことばかりではないと思える出来事が私にはありました。娘が小2で不登校になり、親子2人きりで家に閉じこもるような生活になってから、私はものすごいストレスに押しつぶされそうになっていました。仕事は辞めざるを得なかったし、娘は暗い顔で泣いてばかり。正直、何もかも放り出して娘と一緒にどこかへ消えてしまいたいと思い詰めるほどだったのです。そんなとき娘の主治医のすすめで携帯型ゲーム機を買い、最初は娘が夢中で遊んでいましたが、私も一緒にゲームを楽しむようになりました。ゲームに夢中になっている間はつらい現実を忘れることができる。現実には何も達成感はないけれど、ゲームでは達成感を味わうことができる。「現実よりこの世界の方がいい」と本気で思ったほどです。ゲームをしているときは、娘とも親子という立場を離れて対等にコミュニケーションを持てるようになり、お互い笑顔で楽しく過ごすことができました。娘も私に教えることができて自信を取り戻したようです。だから、一番つらい時期にいる子どもも大人もネットやゲームに避難することは決して悪いことではないとも思っています。自分が起きたときが朝――。「体が、今何時だか分からなくなっている」とぼやく私に放った、娘の一言出典 : 主治医のアドバイスも守ることができず、相変わらずネットやゲームにのめりこんでいった私の生活は、どんどん夜型になりました。朝5時に眠り、11時頃目覚めて朝ごはん。深い睡眠が得られないので、そのあとまたウトウトと昼寝してしまい本格的に活動し始めるのは夕方という生活。でも正直に言うとこの生活の方が快適なんです。聴覚過敏がある私にとって、家の中で娘が走り回る音や、外で子どもが遊んでいる声が聞こえてくると耐えられないのです…。でも夜中なら静かだし、何か作業するにしても集中することができます。働けないことに罪悪感を感じることも、この生活リズムなら少しは楽ということもあります。昼間は、やはりコンプレックスが刺激されてしまうからです。診断される前からそういうところはあって、仕事や育児をしていれば無理やり適応できるのですが、そうでなければ起きる気がしなくて寝てばかりいました。そして夜はやっぱりネットや本などに夢中になっていましたね。起きる目的がないと起きようという気にならないのです。それでも、時には通院も必要ですし、ヘルパーさんもやってきます。できるだけ朝早い時間には用事を入れないようにしているのですが、そういう時は目覚ましを使って無理やり起きます。すると、よけい体内時計が無茶苦茶になってしまうのです。ある日、昼夜回転(※)生活7年目の娘に「体が、今何時だか分からなくなっている」と相談してみました。すると娘はきっぱりと一言「自分が起きたときが朝だ」と言ったのです。なるほど、その思い切りが娘の元気の秘訣なのかと妙に納得したのでした。そして、そう言い切るまでに娘の心の中でもいろいろ葛藤があったのだろうなと思いをはせたのでした。※1日25時間周期で睡眠時間が回転していく概日リズム睡眠障害によるケースワーカーさんの「あせらないでいいのよ」にホッとした出典 : 「やっぱり私ってダメ人間なのかな」「この生活、なおさなくちゃだめだよね」とあせる気持ちもあります。月1回面談しているケースワーカーさんに思い切って自分の気持ちを話してみました。すると「あなたは充分頑張っているんだから、あせらないでいいのよ」と言ってくれたのです。なんだかホッとしました。今までの経験からしても、なおるときにはスコンとなおるので、今は心地よくネットやゲームへ依存し、睡眠障害に浸っていようと思います。ゴミの日がなければもっと安心して浸れるのに。
2018年06月09日これまで家族をテーマにした作品を撮り続け、国内外の映画祭にて賞を獲得してきた是枝裕和監督。最新作『万引き家族』ではあのカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した。本作が海外でも高い評価を得たのはなぜか。今回はそんな本作の魅力についてまとめてみた。■あらすじ再開発が進むなか、ポツンと残された古い住宅街。日雇い仕事の父・治と息子の祥太“親子”ならではの連携プレーで万引きに精を出している。その帰り道、団地の廊下で凍えている幼い女の子を目にした治は思わず家に連れて帰ってしまう。突然、子どもを連れてきた夫に腹をたてる信代だったが、体じゅう傷だらけのゆりの境遇を察し、面倒をみることにした。祖母・初枝の年金を頼りに暮らすその一家は、風俗のバイトをしている信代の妹・亜紀、そして新しい家族のゆりも加わり、貧しいながらも幸せに暮らしていた。しかし、ある事件をきっかけに家族の隠された秘密が明らかになっていく――。■是枝監督常連キャストから、ニューフェイスまで揃った豪華な布陣これまで多くの作品でオリジナルの脚本を自身で書き、監督を行ってきた是枝監督。本作ではこれまでの作品に出演した常連キャストと、初めて参加したキャストのアンサンブルも大きな見どころの一つになっている。リリー・フランキー/柴田治役『そして父になる』で庶民的な父親を好演したリリーさんが、本作には息子と共に万引きで生計を立てる柴田治役として出演。是枝監督とは本作で4度目のタッグとなり、「純粋に嬉しいです。是枝組独特の穏やかで澄んだ空気感の中、本作は社会や人にとって、とても重大なのに、ほんの1日で黙殺されてしまうような出来事にフォーカスを当てていく。是枝監督らしい、いい作品になると感じています」とコメントしていた。安藤サクラ/柴田信代役是枝監督作には初参加となる安藤さん。リリーさん演じる柴田治の妻・信代を演じるにあたり、「いまこのタイミングでこの作品に出演できることをとても嬉しく思っています」と感動をあらわにしていた。本作での高い演技力は、監督・共演者の度肝を抜くほど。監督は、いま安藤さん以上の女優はいないのではないかと思うほどだったそう。松岡茉優/柴田亜紀役こちらも安藤さんと同じく、本作で初めて是枝監督作に出演した松岡さん。オファーを受けた際は「あの本を読んだ、あの映画を見た。産まれて、育ててもらって、生きてきたすべてのことが正しかったんだと肯定されたような気持ちでした。夢のような顔合わせは現実には思えなかったです」と心境を明かした。樹木希林/柴田初枝リリーさん同様、いくつもの是枝監督作に出演してきた大御所・樹木さん。本作でもその存在感は健在だが、「是枝作品の中に居るのは これで おしまいちょいと ブラブラしすぎる台本は読みちがえるわ 口は出すわ悪口は言うわ 都合悪けりゃボケたふりするわ困ったもんだ」と是枝作品内での引退をほのめかすようなコメントも。小さくても、作中で大きな存在感を放つ子役たち治と信代の息子・祥太と、治が家に招いた少女・ゆりは是枝監督のオーディションによって選ばれた2人。祥太役を演じた城桧吏はNetflixオリジナルドラマ「僕だけがいない街」に出演しており、ゆりを演じた佐々木みゆは、なんと本作が映画初出演だ。監督はキャスティング理由ついて、桧吏くんは「オーディションで部屋に入ってきたときにこの子だってピンときた。いつまでも見てられると思った」と語り、みゆちゃんについては「オーディションで部屋の隅でポテトチップスを食べるシーンを演じてもらったんですが、そのポテトチップスの食べ方がよかった(笑)」と明かした。ほかにも脇を固めるキャストには、池松壮亮、高良健吾、池脇千鶴ら実力派俳優が揃っており、圧倒的キャスト陣で本作は挑まれているのだ。■あのケイト・ブランシェットが大絶賛! パルムドール受賞の理由とは?第71回カンヌ国際映画祭にて上映された際にはスタンディングオベーションが起こり、なんと9分間も続いた。辛口で知られる海外メディアからも高評価を得て、授賞式では最高賞であるパルムドールを獲得!日本作品では、今村昌平監督の『うなぎ』(’97)以来、実に21年ぶりという快挙を成し遂げた。この受賞理由について、審査員長のケイト・ブランシェットは「演技、監督、撮影などトータルで素晴らしかった」と述べるだけでなく、安藤さんの芝居についても熱を帯びた口調で絶賛。彼女の泣くシーンについて、「今後、私も含め今回の審査員を務めた俳優の中で、今後あの泣き方をしたら、彼女の真似をしたと思って」とコメントするほどだった。■ポスターを『海街Diary』と比較してみた本作には、クランクインに先駆けて昨年の夏に2日間だけ海で撮ったオフショットが存在する。台本も完成していない中、“家族”6人で撮ったそうで、リリーさんはその写真を「なんか劣化版の『海街diary』みたいだな」とボソリ。すると、安藤さんまでもが「そうそう、ポスタービジュアルの縁側の写真も劣化版の『海街diary』みたいなね…」と同調。続けてリリーさんが「あのポスタービジュアルの家族の笑顔と『万引き家族』ってタイトルみると、ソフトバンクの新しい家族割りみたいだよな」と話すと笑いに包まれた。お茶目なリリーさんに現場はさぞ和んだことだろう。■安藤さん、パルムドール受賞について語るも…?実は、パルムドール受賞発表前から撮影で大阪にいたという安藤さん。「この“家族たち”と夜中だけどYouTubeで中継をみようとやりとりをしていて」と準備万端で授賞式の中継を見ていたものの、「いつの間にか眠ってしまいまして…」とまさかの寝落ちをしてしまったことを告白。「そしたら、リリーさんから『サクラ起きろ!』とメールがすごい来ていて、マネージャーさんには、真っ暗にして寝ていた部屋で『パルムドールです!』と言われて…それですぐにTVをつけてニュースが流れているをみて、これは残さなきゃとフィルムのカメラでその画面を撮りました(笑)」と、受賞の瞬間をふり返った。■本作に向けられる意見に、監督はどう向き合ったのか?是枝監督は、パルムドール受賞を受けて行われた外国人特派員協会での記者会見で「社会的、政治的問題を喚起する映画を作ったわけではない」と断った上で、「2000年代に海外の映画祭で一番言われたのが『日本映画には社会と政治がない。なぜだ?』ということ。それは、そういう作品は、興行として成立しにくいという判断を、日本の大きな興行会社をしてきたから。それは日本の映画の幅を狭くしていると自覚はしていました」と語った。しかし、パルムドール受賞という最大級の結果に、様々な反響が寄せられるようになり、是枝監督は「21年ぶりの(日本映画の)パルムドールということで、思った以上に取り上げられて、普段、映画について語らない人たちもこの映画について語る状況になって、一部で、僕と僕の映画が物議を醸しているかのような状況になっていますが」と、是枝監督を取り巻く状況が一変したことを明かしつつも、「それはこの映画が、通常の枠を超えて多くの人のところに届いているのだなと個人的には前向きに捉えています」とコメントしてみせた。海外でも非常に高い評価を得た本作。今回の受賞によって、日本と海外の距離が縮まったようにも感じる。なにより映画好きの人は、カンヌの舞台裏などを監督のコメントからも知ることができ、作品以外にも注目したい点は盛りだくさんだ。そんな魅力満載の『万引き家族』をぜひ劇場で。『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年06月09日◼︎日本人21年ぶりのパルムドール!読者のみなさん、こんにちは。今回みなさんにご紹介したいのは、日本人監督作品としては、1997年の今村昌平(いまむら・しょうへい)監督『うなぎ』以来、21年ぶりにカンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドールを獲得した是枝裕和(これえだ・ひろかず)監督の『万引き家族』です。1995年『幻の光』でデビューした是枝監督は、2004年、事件報道で断罪された家族の内側を描いた『誰も知らない』で、主演の柳楽優弥に史上最年少および、日本人として初めてのカンヌ国際映画祭・最優秀主演男優賞をもたらしました。2013年の『そして父になる』で子どもを取り違えられた夫婦を、2015年の『海街diary』では腹違いの姉妹を、2016年の『海よりもまだ深く』では離婚した夫婦とその子どもなど……さまざまな家族の形を描き続けてきた是枝監督。本作で描くのは、祖母の年金を頼りに、足りない生活品は万引きで賄う、とある家族の姿です。◼︎『万引き家族』のストーリー高層マンションの谷間にポツンと取り残された平屋で暮らす5人の家族。祖母の初枝(樹木希林)、父の治(リリー・フランキー)、妻の信代(安藤サクラ)、息子の祥太(城桧吏)、そして信代の妹の亜紀(松岡茉優)は身を寄せ合って暮らしていた。ある日、街角のスーパーで、鮮やかな連携プレーで万引きをした治と祥太は、帰り道にある団地で凍えている小さな女の子(佐々木みゆ)を見つける。母親に部屋から締め出されたらしいその様子を以前にも見かけていた治は、その女の子を家に連れて帰ることにするのだった。その日の深夜。自分の名前を「ゆり」と答えたその女の子を、団地まで送り届けようとした治と信代だったが、ゆりの両親が罵り合う声を聞いてしまう。「産みたくて産んだわけじゃない」という言葉を聞いたふたりは、ゆりを残して帰ることができなかった。季節は流れ、春。「荒川区で5歳の女の子が行方不明」というニュースが流れ、行方不明の「じゅり」ちゃんが、「ゆり」だと知った家族は、彼女の呼び名を「りん」に変える。「りん」として生きることを選んだ少女を加え、ゆっくりと、確かな絆で結ばれていく家族だったが、ある事件をきっかけにそれぞれに抱えてきた秘密が暴かれることとなり……。◼︎是枝作品の常連キャスト×新キャスト『そして父になる』以来、これまで三度是枝作品に出演してきたリリー・フランキーはもちろん、6作目の是枝作品出演となったベテラン女優・樹木希林の深みのある演技は必見です。祖母・初枝を演じるにあたり、「その方が気持ちが悪い」という理由で、普段よりも髪を伸ばし、入れ歯を外すという役作りを行っています。また、初の是枝作品参加となった母の信代に扮した安藤サクラ、信代の妹・亜紀に扮した松岡茉優、そしてオーディションによって選ばれた子役のふたりが、絶妙なバランスで「犯罪でしかつながれなかった」家族にリアリティを与えています。◼︎「犯罪でしかつながれなかった」すでに死亡している親の年金を、家族が不正に受給していた事件を知ったことが、本作を作るきっかけになったという是枝監督。まずはじめに思いついたのは、「犯罪でしかつながれなかった」というキャッチコピーだったそうです。家族のつながりに根底にあるものは、果たして”血”なのかどうか。2013年の『そして父になる』、2015年の『海街diary』などの作品で、家族のつながりに大切なのは血なのか?一緒に過ごした時間なのか?という問いかけを提示した監督が、血ではなく犯罪でつながった家族の姿を描き、あらためて絆とは何かを問い直します。これまで是枝作品を観たことがない方にとっても、是枝作品のエッセンスがすべて詰まっている本作。パルムドールを受賞し話題となっている『万引き家族』は是枝作品の最初の一本としてもオススメです。震災以降、家族の絆が叫ばれ続けている中、あらためて家族のつながりについて考えてみませんか?『万引き家族』は6月8日より全国で公開されています。◼︎『万引き家族』公開情報『万引き家族』6月8日TOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー監督・脚本:是枝裕和出演:リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、池松壮亮、城桧吏、佐々木みゆ、高良健吾、池脇千鶴、樹木希林配給:ギャガ上映時間:121分公式サイト:©2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年06月08日是枝裕和監督が6日、都内の日本外国特派員協会で映画『万引き家族』(6月8日公開)の記者会見を行い、本作について一部で批判の声が上がっていることのほか、一人の少女に感銘を受けたエピソードを明かした。同作で原案・脚本・編集を担当した是枝監督は、第71回カンヌ国際映画祭で最高賞となるパルムドールを受賞。日本人監督作品としては、1997年の今村昌平監督「うなぎ」以来21年ぶりの快挙となった。物語の主役は、祖母の年金で足りない生活品を万引きで賄う"万引き家族"。近隣の団地の廊下で震えていた幼女・ゆりを娘として育てることになり、それまでの笑いの絶えない家庭がある事件をきっかけに崩壊し、それぞれが抱える秘密が明らかになっていく。カンヌで日本の貧困問題に質問が集中したことについて外国人記者から感想を求められた是枝監督は、「この映画は社会的、政治的な問題を喚起するような目的で作ってはいないので、そのようなリアクションが起きるとは思ってなかった」と意外だった様子。パルムドール受賞によって世間の注目度が増し、「普段映画について語らない人たちもこの映画について語るような状況がいま起きている。一部で僕と僕の映画が物議を醸しているような状況になっているんですけども」「通常の枠を超えて多くの人のところに届いているんだなと個人的にはすごく前向きに捉えています」と冷静に語る。撮影前には、児童虐待の保護施設を訪れたこともあったという。学校から帰って来た女の子に「今、何勉強してるの?」と尋ねると、女の子はランドセルから国語の教科書を取り出し、レオ・レオニの「スイミー」を朗読しはじめた。施設職員から「みんな忙しいんだから」とやんわり注意されても気にも留めず、結局は最後まで読み切ってしまう。「僕たちがみんなで拍手をしたら、すごくうれしそうに笑った。この子はきっと、今は離れて暮らしている親に聞かせたいんじゃないか。その子の朗読をしている顔が頭から離れなくて、今回の映画の中で少年が教科書を読むシーンを書きました」と秘話を明かす。その後、別の記者からの「社会問題をテーマに選んだ関係上、観衆の対象として監督の頭の中に政治を生業にする人、あるいは官僚、そういった人たちがイメージの中にあったのか」には、「ありませんでした」と即答。「テレビをやっている時代から先輩に言われていたことが、『誰か一人に向かって作れ』『一人の顔を思い浮かべながら作れ』でした」と回顧した。「それは母親でもいいし、田舎のおばあちゃんでもいいし、友人でもいい。結果的にそれが多くの人に伝わる。僕が20代の頃に言われて、ずっとそうしています」と自身のこだわりを語る是枝監督。「今回は……」と一呼吸置き、「今言われて、はっきり分かりました。僕は『スイミー』を読んでくれた女の子に向かって作っていると思います」と自身の本心とあらためて向き合っていた。
2018年06月07日映画『万引き家族』(6月8日公開)の親子三世代試写会舞台挨拶が3日に都内で行われ、リリー・フランキー、城桧吏、佐々木みゆ、是枝裕和監督が登場した。是枝監督は5月20日(現地時間19日)、映画『万引き家族』(6月8日)で最高賞のパルムドールを受賞。日本映画の同賞は、1997年の第50回カンヌ国際映画祭にて今村昌平監督作品『うなぎ』が受賞して以来21年振り、カンヌのコンペで日本映画が受賞するのは是枝監督の『そして父になる』以来5年振りとなる。11歳の城は「自分が映ってることをとても不思議に思って。良い作品に出来上がったなと思って、すごく嬉しかった。良かったです」と大御所発言。是枝監督はかしこまって「ありがとうございます」と頭を下げる。佐々木は「海で遊んだことがすごく楽しくて、オーディションに受かって良かったなと思いました」と語った。リリーから「2人とも台本をもらってないですけど、出来上がった時に、リリーさんこんなにお尻出してるとは思わなかったでしょう?」と聞かれると、城は「はい」と苦笑。城はパルムドールの反響について、「学校の人からは『おめでとう』とか、『一番すごい賞でしょ』って聞かれたり。すごいねっていう人が多かったです。生活には変化はないですね」と明かした。また、6歳の佐々木は「『佐々木みゆちゃんだよね』と言われた。こないだは学校で4年生が飛び出してきてました。『めっちゃかわいい』って言われました」とはにかんだ笑顔を見せた。パルムドール受賞後初の監督との対面となり、パルムドール像とも初対面。家では段ボールでパルムドール像を工作していたという佐々木は「ダイヤモンドでできているの? プラスチックかな?」と率直に疑問を表し、周囲を笑わせる。パルムドール像を触った城は「この手は洗いません」と宣言し、佐々木は「ここ(腕)が痛い。マイクより重たい」と訴えていた。同作について是枝監督は、「いろんな目線で見られるようには作っていて。リリーさん安藤さんから親の目線で見るとちょっと切ない。子供の目線でこのラストを見ていくと、親を超えて成長していく、彼らの目線の先にはちょっとだけ希望が感じられるような映画にしたいなと思って作った」と振り返る。「リリーさんからも、自分の出番がない時にも『今日のみゆはどうでしたか』と寂しそうなラインが来るので、2人の写真を撮って送ったり。カメラが回ってないところでもあたたかいつながりがみんなで作れた」と明かした。本作の主役は、祖母の年金で足りない生活品を万引きで賄う"万引き家族"。社会の底辺でありながら笑いの絶えない生活を送る中、近隣の団地の廊下で震えていた幼女・ゆりを娘として育てることに。ところが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、池松壮亮、緒形直人、森口瑤子、山田裕貴、柄本明、高良健吾、池脇千鶴、樹木希林らが出演する。
2018年06月03日買い物がやめられない… 私たちは誰でも日々の中でストレスを抱えて生きていますが、日常のストレスの解消法として、比較的多くの女性が「買い物に行く」という方法をとっていることと思います。買い物をすることで、気持ちがスッとしたり、また明日から頑張ろうと思えたりしますね。しかし適度なうちは薬だったものが、度を過ぎると逆に毒になるもの。自分でもやめたいのにやめられず、罪悪感を覚えるようになり、つらい思いをしている方もいるのでは。 今回は買い物依存の基礎知識と克服する方法について解説します。 買い物依存とは? 買い物依存症は精神疾患の1つで、診断名はなく、次のような傾向が見られます。・買い物を止めようと思っても、自分の意志ではコントロールが難しい状態になる・精神的なストレスや不快な気持ちを解消のために買い物をする買い物依存症の人は、買い物をするという行為自体に気分の高揚を覚え、嫌なことがあったとしても買い物によってそれを忘れることができます。逆に「欲しい物があると我慢ができない」「好きなものに囲まれていないと、自信が無くてむなしい気持ちになってしまう」という症状が見られます。そのため、次第に欲しいものがあるから買い物をするのではなく「何かを買う」ということ自体が目的になり、自制することが出来なくなってしまうのです。症状が悪化すると、買い物をしたいという衝動が抑えられなくなり、借金を繰り返してでも買い物を行い、結果として自己破産に陥るケースも少なくありません。またこの症状の特徴として、買い物の後に罪悪感や不安感に襲われ、自己嫌悪に陥るというものがあります。 買い物依存を克服するには? ■買い物依存であるという自覚を持つ買い物は日常生活を送る上で必要不可欠な行為ですから、たとえ買い物依存症に陥ってしまっていても「自分は必要なものを買っているだけ」「自分は人よりちょっと買い物好きなだけ」と思ってしまうのです。 ■他に没頭できるものを探す何らかの依存症を持っている人は、自分が没頭できる何かを持っていないことが多いそう。お買い物以外で、お金のあまりかからない没頭できるものを見つけることが大切です。 ■周りの力を借りる最初の第一歩は、自分ひとりで何とかしようと思うのをやめることです。両親や家族から「クレジットカードや現金を預かってもらう」「デパートなどに行かないように注意してもらう」などのサポートをしてもらうのも手。 ■自助グループを利用する買い物依存症の自助グループに参加するのもひとつの方法です。自助グループとは、自分と同じ苦しみを抱えた人たちが集まり、その気持ちを話し合いながらいろいろな気付きを得て、回復までにお互いがサポートするグループです。匿名で参加することが可能なので、まずはネットで検索してみましょう。 ■カウンセリングを受けるカウンセリングを受けてみることはとても有効な方法です。カウンセリングや行動療法を通して、買い物依存を克服できるようにサポートしてくれます。買い物依存症の根底には、「ストレス」「孤独感」「自信のなさ」などがあり、医師やカウンセラーと話しているうちにスッキリしていき自然と治ってしまうケースも多いそう。つらいプロセスになることもありますが、買い物へと突き動かす心の奥にあるものにも少しずつ向き合っていけるよう、サポートが得られると◎。 ■病院での治療を受ける抵抗があるかもしれませんが、可能であれば投薬治療だけでなく精神療法も行っている精神科、あるいは心療内科かカウンセリングを受けられる病院での受診もひとつの方法です。投薬治療によって、我慢できない気持ちが少し鎮まる可能性も。病院の探し方がわからない場合は、保健所や精神保健センターに問い合わせをしてみましょう。買い物依存症専門外来を行っている病院を紹介してもらえることがあります。 依存症の治療は長期に渡ることが多いです。自分に向き合い、自分の欲求と戦うことになるので、とてもつらい治療になる可能性も否めません。ひとりで抱え込まずに、ご家族、友人、カウンセラーなど、まずは誰かに相談することから始めてみませんか?
2018年06月02日奈良県橿原市にある女性専用の依存症からの回復支援施設「フラワーガーデン」。アメリカで確立された「治療共同体」の手法を取り入れた日本初の施設で、現在、10~60代までの入居者18人が、共同生活を送りながら回復プログラムに取り組んでいる。 壁も本棚も白で統一された簡素なワークルーム。講師を務める施設代表のオーバーヘイム容子さん(36)は、テーブルを囲んだ女性たちに視線を送りながらこう語った。 「依存症になりたくてなる人はいません。せっかく依存症である自分を受け入れ、お酒をやめて回復プログラムに入ったんだから、あとは仲間とともにクリーンタイム(断酒期間)を続けていくだけです」 現在、アルコール依存症は全国で109万人、うち女性は約14万人で、予備群まで含めると294万人との厚労省データも。また女性はホルモンの関係で、量も期間も男性の半分で常習者になりやすいとされる。 「現場の実感としても、女性のアルコール依存症は、ギャンブル依存や買い物依存とともに急激に増えています。夫や恋人との関係、子育て後のむなしさなど、なにかと寂しさに敏感な女性は依存症に陥りやすいのです」 容子さん自身、依存症からの回復を果たし、10年以上のクリーンタイムを過ごしながら、家族の問題をきっかけに再び酒に溺れる日々に逆戻りするつらい経験をしていた。 「いまも“飲まない今日”を一日一日積み重ねています」 自身もまだ回復の途上にあると打ち明ける。依存症との共存の日々のなか、ふと後戻りしそうになる彼女を支える「希望」とは――。 容子さんは’81年生まれ。群馬で4代続く、老舗の旅館に育った。 「宿泊客の夕食を終え、家族の時間になったと思ったら、酔った両親が父の浮気などを巡ってけんかを始め、6つも年上の兄や姉たちはスッといなくなる。ずっと、和やかな家族団らんが憧れでした」 酒が常にある旅館という環境で育った容子さんが、最初に手を出したのがビール。10歳だった。 「たばこも10歳。中学生になり、バイト学生の飲み会があると、旅館の娘の特権で『私も入れて』と。早くも男性にも依存していて、初体験も12歳でした」 同じころ、兄の先輩の女性Yさんを慕うようになり、クラブ通いが始まる。 「いま思うと、彼女との関係も過剰に依存し合う“共依存”。覚醒剤を体験するのもクラブでは自然の流れで、違法と知るころには、もうやめられなくなっていました」 中学卒業後は、競技スキーの推薦で商業高校へ進学。 「簿記の試験前には、覚醒剤で眠気を覚ましたりも。スキー部は退部しても夜のクラブ通いは続き、すでに摂食障害も始まっていました」 1つの転機は、親友の裏切りだった。自傷行為でリストカットなどを繰り返す容子さんから女友達が離れていったことで、かつてない深い孤独を感じるようになる。 「“死にたい”と“死ねない”の葛藤の繰り返しが半年ほど続いた末に、ずっと音信不通だったYさんに、すがるように連絡しました」 すると、彼女も依存症に苦しんだ末に地元の自助グループに通っており、そこへ容子さんを連れていったのだ。 集団ミーティングで、「死にたい。学校に行くのがつらい」と訴える容子さんに、同じ悩みを持つ人たちは、「学校なんて、行かなくていいんだよ。容子ちゃんの命がいちばん大切なんだから」。救われた、と思った。 「自分を認めてくれたこのひと言は、10代の私には大きかったですね。1年かけてアルコールと薬物を体から追い出すことができたんですが、正直に言うと、人への依存は変わらなくて、生きづらさは抱えたままでした」 高校を卒業後は、上京して外国語専門学校へ。ここも長くは続かなかった。19歳での同棲を機に中退、すぐに結婚したからだ。相手は外国人で、自助グループのイベントで知り合った13歳年上のアメリカ人だった。 「10代での結婚を父などは猛反対しましたが、私にしたら、ずっと夢見ていた家族の団らんが手に入るかもしれないとの淡い期待もありました」 バイク関係の仕事をする夫はヘルニア等の持病を抱えているうえにアルコールや薬物など複数の依存があり、自助グループに通い続けていた。 「妊娠初期は幸福感もありましたが、出産が近づくと、また依存症体質の負の部分が出てきたんです。どうせ私は元依存症で、19歳の若さで結婚、しかも国際結婚などと、ほかのママたちと比較して、悪いほうへ自分をラベリングする。すべての根っこは、自分自身を肯定できない苦しみでした」 ’01年、長女が誕生。3年後、次女を出産したが、夫との溝が徐々に広がり離婚。そんなとき、以前から関心のあった外資系スーパーが地元で開業することになり、面接を受けた結果、総務系の仕事で採用となった。すべてがうまくいく、はずだった。 「やりがいはありましたが、とにかく仕事がハード。このまま学童保育と職場の往復で終わるのかと悩みながらも、この選択をしたのは私自身。もっともっと強いシングルマザーにならなきゃとの思いで踏ん張ったんですが……」 ある日、気付いたら、1杯のワインを手にしていた。10年以上やめていたアルコール依存の日々が再開。飲まなければ出社はもちろん、子どもを学校へ送り出すこともできなくなっていた。 「もっとしっかり。あなたはお母さんでしょう」と自分に言い聞かせて、地元の自助グループに通い始めたころ、旧知の矢澤祐史さん(42)から、電話が入る。 矢澤さんは、’05年に奈良の施設を第1号として開設していた、依存症回復支援を行うワンネスグループの創設者である。自身も薬物依存からの回復者であり、容子さんとも、もともと20代のころに自助グループで出会っていた。 彼は「奈良においでよ。そこで、自分の経験を生かして働いてみないか」と言った。娘たちも、「ママが決めたなら」と後押ししてくれ、’13年春、母娘は知り合いもいない奈良へと移り住んだ。 まずは、矢澤さんが開設した男女向けの依存症回復支援施設を手伝いながら、同時に自身のトラウマと向き合った。それでもまだ2度目のアルコール依存の苦しみは深く、なかなか完全には立ち直れずにいた。 「正直、頭のどこかに、まだ『お酒さえ飲まなきゃいいんでしょ』との気持ちがありました。でも初めての土地で、私も思いを言葉にして出すのが下手で、ストレスをためていたんでしょうね。食べられなくなり、とうとう倒れてしまうんです」 運び込まれた病院のベッドで栄養剤の点滴を受けながら、ふと思った。 「私、何やってるんだろう。そうか、お酒うんぬんじゃなくて、この生き方を変えない限り、同じことの繰り返しなんだ。よし、新しい人間関係作りから始めてみよう」 これこそ、容子さんに訪れた“底付き体験”だった。依存症では、苦しみの限界に達した本人が「依存対象をやめる以外に救われる道はない」と自ら悟ることが、回復への大きなターニングポイントとなる。 こうして少しずつ自信を取り戻していくなか、女性専用のフラワーガーデンがオープンしたのは’14年6月だった。 「矢澤から『代表に』と言われたときは正直、戸惑いました。でも、新たな出会いをするチャンスだと捉えました。そして開設してすぐに、心からよかったと思えたんです。というのは、それほど切羽詰まった人が次々にやって来たから」 幻聴・幻覚に苦しんだり、心身ボロボロの状態で駆け込んでやって来る女性たち。 「『とうとう島流しにされた』『あたしの人生はここでおしまい』と絶望していた人が、共同生活をして、回復プログラムを体験していくなかで着実に変わっていくんです」 日々、自分を取り戻していく女性たち。 「そうか、人は変われるんだ。依存症は治らない病気と思われているけど、回復はできる。そして仲間がいれば、クリーンタイムを一日一日延ばしていくこともできる。そこに、希望があるんだ」 そんな女性たちの姿に、容子さんもまた救われていた。 「いまは依存症になってよかったと思います。あんなに嫌いだった自分を好きになれましたから。そうそう、偶然なんですが、今日5月16日が、私の2回目のクリーンタイム記念日なんですよ。お酒と薬物をやめて6年がたちました」
2018年06月02日「子どものころ、自分は将来、アルコールや薬物の依存症になると思っていた人は?」 奈良県橿原市にある女性専用の依存症からの回復支援施設「フラワーガーデン」。アメリカで確立された「治療共同体」の手法を取り入れた日本初の施設で、現在、10~60代までの入居者18人が、共同生活を送りながら回復プログラムに取り組んでいる。 壁も本棚も白で統一された簡素なワークルーム。講師を務める施設代表のオーバーヘイム容子さん(36)の問いかけに、テーブルを囲んだ女性たち全員が、黙ったまま首を横に振った。 「じゃあ、いつ自分は依存症だと思いましたか?」 「アルコール依存と男性依存でホストクラブでメチャ飲んで、体も心も壊して、精神科に入院した24歳のとき」 「薬物で逮捕された35歳」 続いて、今度は容子さん自身の過去が語られた。 「私が初めてお酒を飲んだのは、10歳。その瞬間、幼いころから抱えてきた寂しさから解放されたように感じました」 大きくうなずく女性たち。 「私自身は逮捕も入院の経験もないし、いつでもすぐに元の生活に戻れると思ってた。まさか自分が依存症で、正常な飲酒ができないタイプとは考えもしなくて。それを明確に認識したのは、ほんの5年前。つまり、自分は自分をコントロールできない依存症と知り、そのプロセスを知ることが回復への第一歩。大事なのは自分の無力、パワーレスであると認識することです」 口々にパワーレスとつぶやく彼女たちに視線を送りながら、容子さんはこう続ける。 「依存症になりたくてなる人はいません。せっかく依存症である自分を受け入れ、お酒をやめて回復プログラムに入ったんだから、あとは仲間とともにクリーンタイム(断酒期間)を続けていくだけです」 しかし、自らアルコールや薬物依存からの回復者である容子さんこそが、クリーンタイムの継続が生易しいものではないことを、誰よりも知っている。 4月下旬、未成年者への強制わいせつの疑いで書類送検された元TOKIOの山口達也氏(46)の事件を機に、にわかに注目されたのがアルコールへの依存問題だった。 現在、アルコール依存症は全国で109万人、うち女性は約14万人で、予備群まで含めると294万人との厚労省データも。また女性はホルモンの関係で、量も期間も男性の半分で常習者になりやすいとされる。 「現場の実感としても、女性のアルコール依存症は、ギャンブル依存や買い物依存とともに急激に増えています。夫や恋人との関係、子育て後のむなしさなど、なにかと寂しさに敏感な女性は依存症に陥りやすいのです」(容子さん・以下同) 容子さん自身、依存症からの回復を果たし、10年以上のクリーンタイムを過ごしながら、家族の問題をきっかけに再び酒に溺れる日々に逆戻りするつらい経験をしていた。 「いまも“飲まない今日”を一日一日積み重ねています」 女性専用のフラワーガーデンがオープンしたのは’14年6月。 「矢澤(祐史さん・’05年に奈良の施設を第1号として開設した、依存症回復支援を行うワンネスグループの創設者)から、『代表に』と言われたときは正直、戸惑いました。でも、新たな出会いをするチャンスだと捉えました。そして開設してすぐに、心からよかったと思えたんです。というのは、それほど切羽詰まった人が次々にやって来たから」 幻聴・幻覚に苦しんだり、心身ボロボロの状態で駆け込んでやって来る女性たち。 「『とうとう島流しにされた』『あたしの人生はここでおしまい』と絶望していた人が、共同生活をして、回復プログラムを体験していくなかで着実に変わっていくんです」 フラワーガーデンのデイケア施設では、午後のプログラムで「傾聴ワーク」が行われていた。 2人1組で相手の話を聞き合ったあと、「ペアになって向き合ってみると恐怖感もあり、改めて私は相手の目を見て話すのが苦手とわかった。ダメだね~」と感想を述べる50代女性に対して、スタッフで、自身もアルコールやギャンブル依存症から回復したここの卒業生でもあるハルさん(38)は、「いや、落ち込むことはないです。実はそれこそが、このワークの目的でした。よく自分を冷静に分析して、なおかつ言葉にできましたね」と話した。 「依存症になる人は、子どものころから、自分の思いを言葉にする言語化が苦手です。それも、生きにくさの1つになっていたんですね」 感情表現や依存につながる行動パターンを見直す回復プログラムが、午前と午後にデイケア施設で行われ、その間に集会や余暇の時間が設けられている。 夕食後は、アルコールや薬物など依存対象ごとに分かれて地域の自助グループへ参加し、1日の行程を終えると、少し離れたハウスと呼ばれる寮に帰る。こうした共同生活が平均して2年間続く。 「山口さんがアルコール依存かどうかを私は判断できませんが、依存症の人を社会全体で支える体制は必要と思います。施設はもちろん、アディクション(依存症)カウンセラーなど、人材の育成も急務ではないでしょうか」 現在、容子さんはフラワーガーデン代表を務めながら、女子刑務所や高校などで薬物の乱用防止やアルコール依存をテーマにした講演なども精力的に行っている。
2018年06月02日フジテレビジョン 映画事業局 松崎薫プロデューサーが28日、同局で行われた『万引き家族』(6月8日公開)第71回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞取材会に登場した。『そして父になる』『海街diary』『海よりもまだ深く』『三度目の殺人』、そして『万引き家族』と、5作連続で是枝裕和監督作品を手がけてきた松崎プロデューサー。今回のパルムドール受賞のポイントについては、「審査員との相性が良かったんじゃないか。女性が多かったことが幸いしたかもしれない」と分析する。実はカンヌには「行かないつもりだったんですよ。手応えはあったんですけど」と苦笑しつつ、「(発表)前夜に同僚から『絶対行くべきだ』」と背中を押され、急遽当日朝の便で現地入り、「5分前に滑り込みました」と明かした。「なかなかあの体験はできない。是枝監督の隣の隣におりました。ちょっと映り込んじゃって」と振り返った。『万引き家族』については「『誰も知らない』みたいな社会派の匂いがするものをやってみたらどうか」と話していたことで具体化していったというが、松崎プロデューサーは「理想的な、作品だなと思いました」と思いを表す。「是枝監督も、今回の作品は『感動作!』とか言ってほしくない、そっと見たい人に提供したい作品だとおっしゃってて、そこのバランスが難しい」と思案する一方で、当初およそ150館だった上映館数は、受賞後325館に増えるなど、注目度の高さをうかがわせる結果となった。同局の作品と、是枝監督の作品はイメージが真逆では? という指摘には、「個人的に、カンヌに出品してるような作品が好きだった」と理由を語る。『踊る大捜査線』『コード・ブルー』のような、ドラマからの大型映画というイメージも強いが「矢口(史靖)さんとか、周防(正行)さんとか、三谷(幸喜)さんとか、作家性の土壌はあるし、2本柱でやってきた」と説明。是枝監督はもともと同局のドキュメンタリー番組も手がけていただけに、「せっかく歴史があるし、ご縁があればいいなと機会を探していた」という。5作連続のタッグとなったのは「一緒にいる時間が長かったから」と謙遜していた。松崎プロデューサーは、是枝監督と仕事を共にする時の喜びはやはり、監督の「才能」を目の当たりにすることだと語る。「脚本から編集終わりのところまでの変化がすごくある。『是枝マジック』と呼んでるんですけど、たくさん撮って、大胆に編集をなさる。その編集の緻密さや過程がやっぱり凄いなと思います」と感嘆。今回も「リリー・フランキーさんもすっごい走ってすっごい号泣させられてるんですけど、全部カット(笑)。『三度目の殺人』でも、福山雅治さんが前日に渡されて、何ページにもわたるセリフがあったのですが、バッサリでしたしね」と明かし、「そこは純粋に作品に向かって仕上げられる方です」と分析した。同作の主役は、祖母の年金で足りない生活品を万引きで賄う"万引き家族"。社会の底辺でありながら笑いの絶えない生活を送る中、近隣の団地の廊下で震えていた幼女・ゆりを娘として育てることに。ところが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、池松壮亮、緒形直人、森口瑤子、山田裕貴、柄本明、高良健吾、池脇千鶴、樹木希林らが出演する。
2018年05月29日是枝裕和監督の最新作『万引き家族』が、第71回カンヌ国際映画祭にて最高賞のパルムドールに輝いたことを受け、リリー・フランキー、安藤サクラらキャスト陣からも喜びのコメントが到着した。受賞後の公式記者会見で是枝監督は、今回受賞した『万引き家族』で描いた“家族像”について、「『そして父になる』は、“家族は時間なのか血なのか”ということを問いながら作った映画だったんですけど、その先に、産まないと親になれないのだろうかという問いを立ててみようと思いました。今回の物語の中心にいるのは、自分の子どもではない子どもを育てながら父親に、母親になりたいと思う、そういう人たちの話をやろうと思ったのが最初でした」とコメント。「彼らをどういう状況に置こうかというのを考えたときに、ここ数年日本で起きているいくつかの家族をめぐる出来事を、新聞とかニュースで目にしたとき、経済的にかなり追い込まれた状況で、万引きとか年金を不正に受給することでかろうじて生活を成り立たせている家族というものの中に、そういうテーマ、モチーフを持ち込んでみようかなと思ったのが今回の映画になりました」とその経緯を明かしていた。また、審査員長を務めたケイト・ブランシェットが閉会式で「invisible people(見えない人々)」が今回の大きなテーマと語っていたことについて、「『誰も知らない』のときにも、社会から見えなくなっている子どもたちをどう可視化するかということを考えながら撮った」と触れながら、「今回もスタンスとしては同じなので、やはりそれを見過ごしてしまう、もしくは目をそむけてしまいがちの人々をどう可視化するかということ」が監督自身のスタンスと語り、「今回はかなりストレートに反映された映画だったというのは間違いなく思っています。(だからこそ)ブランシェットさんの言葉はすごく嬉しく聞きました」とも現地の囲み取材で語っている。■“万引き家族”からも歓喜のコメント到着!「リリーさんとかサクラさんと子どもたちも含め、トロフィーを持って会えるといいなと思っています」という是枝監督に、キャスト陣からも喜びのコメントが到着している。リリー・フランキー監督、本当に本当におめでとうございます!獲ると信じていましたが、現実になると驚きと感動でじんましんが出ました(実話)。監督、めちゃくちゃカッコいいです!安藤サクラやったー!本当におめでとうございます!!こんな特別な瞬間を共有できること、こころから嬉しく思います!万歳!松岡茉優あの家族はいたのだと肯定してもらったようで嬉しいです。思い出をいつまでも愛しています。樹木希林往きの飛行機の避雷針が雷を受けました。異様な響きと共に私の座席の天井が破け、酸素マスクや破片やゴミや、バラバラッと落ちて来ました。「是枝さんもうくす玉が割れちゃったから賞はおしまい」-----の筈がめでたいことです。子役・城桧吏是枝監督、関係者のみなさま「パルムドール」受賞、本当におめでとうございます!『万引き家族』という作品に出演できて、改めてとても嬉しい気持ちです。監督と家族6人でカンヌへ行けて、一生の思い出になりました。本当にありがとうございました。子役・佐々木みゆやったーーー!!!!!!!!かんとくおめでとうございます!みんなでさつえいがんばったから 、とってもうれしいです。はやくかぞくのみんなにあいたいです!■審査員の公式記者会見コメントケイト・ブランシェットこの作品は演技、監督、撮影、など総合的に素晴らしかった。選ぶにあたって気に入っていた作品を落とさないといけないのはつらかったし、難しかったけど最終的に私たちは意見が合致したの。『万引き家族』はとにかく素晴らしかったわ。ドゥニ・ヴィルヌーブ監督この作品は私たちに深い感動を与えてくれました。とにかく恋に落ちてしまった。上品で素晴らしくとても深い。魂をわし掴みにされた。『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年05月21日第71回カンヌ国際映画祭の授賞式が日本時間5月20日(日)(5月19日夜)に行われ、是枝裕和監督の『万引き家族』が最高賞であるパルムドールを受賞した。日本時間5月14日(月)に行われた公式上映では、約9分に渡るスタンディングオベーションがおこり、辛口で知られる海外メディアから高評価を得ていた本作。授賞式では、今回の審査員長のケイト・ブランシェットをはじめ、エイヴァ・デュヴァーネイ監督、クリステン・スチュワート、レア・セドゥ、『ブレードランナー2049』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督ら審査員により発表された。■是枝監督「分かち合いたい」とスピーチ壇上に上がり、ブランシェットから賞を受け取った是枝監督は「さすがに足が震えています。この場にいられることが本当に幸せです」とその喜びを表現。「そしてこの映画祭に参加するといつも思いますが、映画をつくり続けていく勇気をもらいます。そして、対立している人と人を、隔てられている世界と世界を映画が繋ぐ力をもつのではないかという希望を感じます」とコメント。「今回みなさんにいただいた勇気と希望をまず一足早く戻ったスタッフとキャストに分かち合いたいですし、作品が選ばれたにも関わらず、ここに参加できなかったふたりの監督たちとも分かち合いたいですし、これから映画をつくり、ここを目指す若い映画の作り手たちとも分かち合いたいと思います。ありがとうございます」と語った。カンヌ国際映画祭において最高賞にあたるパルムドールの日本映画の受賞は、 1997年・第50回カンヌ国際映画祭にて故・今村昌平監督作品『うなぎ』以来21年振り。コンペティション部門での受賞は、是枝監督『そして父になる』の審査員賞以来5年振り。『誰も知らない』では主演を務めた柳楽優弥が最優秀男優賞を受賞しているが、今回のパルムドールは監督自身初めて。『万引き家族』は6月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:万引き家族 2018年6月8日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2018フジテレビジョンギャガAOI Pro.
2018年05月20日是枝裕和監督の映画『万引き家族』(6月8日公開)が第71回カンヌ国際映画祭で最高賞となるパルムドールを受賞したことを受け、同作に出演している俳優・山田裕貴が20日、ツイッターを通じて心境を伝えた。山田裕貴山田は、「少しでもこの作品に携われたこと、大変光栄です。本当に本当におめでとうございます!」と、歓喜と祝福。「この嬉しいニュースでまた新たに映画に興味を持つ人が増えるといいな。もっと、もっと、どんなジャンルであれ見てもらえる魅力ある人間、俳優になりたい」と俳優としての意気込みもつづった。同作は、祖母の年金で足りない生活品を万引きで賄う"万引き家族"の物語。社会の底辺でありながら笑いの絶えない生活を送る中、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。北条保役で出演している山田。今年2月のツイッターでも、「ものすごいご縁で、人のご縁でオーディションに呼んで頂き参加させて頂くことになり、嬉しくて飛び上がりました。中でも、監督から頂いた言葉に感動」とファンに向けて報告していた。
2018年05月20日第71回カンヌ国際映画祭の授賞式が20日(現地時間19日)に行われ、是枝裕和監督の映画『万引き家族』(6月8日公開)が最高賞となるパルムドールを受賞した。日本映画の同賞は、1997年の第50回カンヌ国際映画祭にて今村昌平監督作品『うなぎ』が受賞して以来21年振り、カンヌのコンペで日本映画が受賞するのは是枝監督の『そして父になる』以来5年振りとなる。是枝裕和監督日本時間5月14日に行われた公式上映では、約9分にわたるスタンディングオベーションが起こり、辛口で知られる海外メディアからも賛辞が飛び交うなど、受賞への期待が高まっていた本作。授賞式でパルムドールが発表されると、是枝監督は壇上で「さすがに足が震えています」と信じられないといった様子。「この場にいられることが本当に幸せです」と喜びを口にし、「そしてこの映画祭に参加するといつも思いますが、映画をつくり続けていく勇気をもらいます。そして、対立している人と人を、隔てられている世界と世界を映画が繋ぐ力をもつのではないかという希望を感じます」と映画の可能性を噛み締める。そして、「今回みなさんにいただいた勇気と希望をまず一足早く戻ったスタッフとキャストに分かち合いたいですし、作品が選ばれたにも関わらず、ここに参加できなかったふたりの監督たちとも分かち合いたいですし、これから映画をつくり、ここを目指す若い映画の作り手たちとも分かち合いたいと思います」とコメント。「ありがとうございます」と感謝の言葉を伝えた。本作の主役は、祖母の年金で足りない生活品を万引きで賄う"万引き家族"。社会の底辺でありながら笑いの絶えない生活を送る中、近隣の団地の廊下で震えていた幼女・ゆりを娘として育てることに。ところが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、池松壮亮、緒形直人、森口瑤子、山田裕貴、柄本明、高良健吾、池脇千鶴、樹木希林らが出演する。
2018年05月20日