売れない貧乏役者(自殺願望あり)と、殺し屋(記憶喪失)との人生が入れ替わり。殺し屋を演じることになった役者は、危険な依頼を受けて大ピンチに。役者を目指すことになった殺し屋は、婚活中の女性の逆プロポーズを受け幸せに? しかし、記憶が戻った時、殺しの依頼、大金の行方、結婚が絡み合い、 想像できない展開へと転がり出す ――笑いとハラハラ・ドキドキのサスペンス、そしてトキメキまで盛り込んだ、 映画の楽しさが200%詰まったエンターテインメント・ムービー「鍵泥棒のメソッド」。出演する堺雅人、香川照之、広末涼子にインタビューを行った。■内田監督との仕事の感想は?堺:ちょっとおかしな言い方ですが、内田監督の現場って本当に楽なんです。監督の頭の中に完成された間とお芝居がある。本当に的確に指示をしてくださるし、その指示に精一杯答えていけば内面もそこに近づいていける。本当に楽だな~と毎シーンつぶやきながら演じてましたし、そういえば三年前もそうだったな~というのをだんだん思い出しました。ただ前作の『アフタースクール』は作品の性質上、すごくたくさんルールがありましたけど、今回はそのルールが少し減って、香川さん、広末さんをはじめとする共演者の方々との芝居のハーモニーとか、その場でしか起きないブレが生かされている、そういう性質の作品じゃないかと思います。香川:強したっていう気分です。脚本を読みこめてなかったと。もっと細かくひだを読み取らなくてはいけないのに、気分で押し切って、読めているつもりでも読めてなかったと思い知りました。内田監督から形を与えてもらうことで、自分では感情で、右脳で演技しているつもりだったのに、実は形でやっていることに気づかされる。形を与えられているのに、それによって感情を作ってもらえる。形によって、形から脱せられるというんですかね。不思議な二重構造、三重構造というのが毎日起こっていました。僕みたいに右脳と左脳が離れて旅をしているタイプの俳優にとっては非常に面白い、初めての体験でした。あの脚本でこの演出、内田さんにしかできないだろうなと思いました。若い頃のキャリアに戻ったような新鮮さがありましたし、久しぶりに離れがたい作品になりました。広末:ドキドキしました(笑)。香川さんもおっしゃっていましたが、最近は年齢もキャリアも重ねてきたからか、「お任せします」と渡されて、役者陣で練ってこねて熱くして、お芝居を作っていくような現場が多かったんです。今回は自分の意思や想いに勝る、熱い監督の完全なお芝居の構成があったので、そこにどう近づくかという芝居作りがすごく新鮮でした。毎回OKをもらえるかドキドキしながら本番を重ねて。OK!って言われた時にすごく嬉しくてほっとする。こういう緊張感って大切だなと改めて感じました。■共演の方々の印象は?堺:広末さんは、今までご一緒した作品で見てきた、どれでもないお顔をされていました。ぜひ映画館でちゃんと観てみたいです。香川さんについては…僕は香川さんが何をしてもびっくりしないので(笑)あれだけのポテンシャルと引き出しを持っていらっしゃる方だから。ご一緒できたってだけで非常に嬉しかったですね。香川さん、僕、広末さんという三人の和音は、相当バラバラだと思うんです。こんなに違うのにそれでも響きあうというのが逆に面白いなと。似通った音の和音じゃなくて、ちょっと複雑な和音、時には不協和音で。不協和音が面白いというのは内田さんもおっしゃってましたね。三人が均一になるのではなく、しらけた人が一人いたり。その空気がなんだか心地よかったですね。香川:堺さんとは共演する機会がとても多くて、脚本を読んだら「堺さん、こんな感じだろうな」堺さんは「香川さん、こういう感じだろうな」とある程度予想はできるんです。もちろん作品によって役が違うわけだから、常に演技のニュアンスは変わるんですけど、お互いその違いを微妙に感じながら演技するタイプなので。でも今回、その予想以上の不思議な違いがありました。予想通りでも演じた体感が違うというか。理由はわからないけれど。科学反応が起こるような初顔合わせではないのに、起きていたんですね。それは広末さんにしても同じことで。何度も共演して演技を観てきているのに、やっぱり違う、新しい広末さんが目の前にいる。最初の3日間くらいはずっと感じていたんですが、途中から皆が思っている、僕が知っている広末さんを全部忘れて、香苗にしか見えなくなっていました。この不思議な科学反応は、内田監督のマジックなのかもしれませんね。広末:堺さんは、面白かったですね(笑)役者の役は初めてとおっしゃっていましたけど、お芝居が下手な役者のお芝居なのか、堺さんのお芝居が下手なのかわからなくなるくらいおかしくって(笑)それはつまり巧いってことなんですけど。それくらいこれまで見たことない、堺さんのお芝居でした。香川さんは、記憶を失っている時、つまり桜井であるコンドウのおぼつかなさと、記憶を取り戻したコンドウの怖さが本当に対称的で。見せつけられました。さすがだなって。■作品の見どころは?堺:最後まで目が離せないハラハラドキドキの展開になっています。それでいて観終わった後には、恋をしたくなるようなラブストーリーにもなっており、いろんなエンターメインメント要素が詰まった作品です。香川:内田監督作品というとストーリーが入り組んでいて、その入り組んでいるのが解れていくところに快感があるというのが今までの持ち味だと思いますが、今回のストーリーは一本の道をただ走ります。ただその中に登場する人物が複雑な人生を背負っていて、その関係性が非常に入り組んでいるという、これまでとはアングルを変えた作品になっています。いずれにしても大変上質な喜劇に仕上がっている作品です。広末:本当に楽しい大人のシュールなラブコメディだと思います。お芝居をこんなに楽しませて頂いた映画は初めてかもしれません。私自身、演じるのを忘れて、お客さんとしてその場で見たくなってしまうくらい堺さんや香川さん、他のキャストの皆さんの素敵なお芝居がたくさん見られる映画です。■作品情報出演:堺雅人、香川照之、広末涼子、荒川良々、森口瑶子 監督・脚本:内田けんじ配給・宣伝:クロックワークス9月15日 全国ロードショー(C)2012『鍵泥棒のメソッド』製作委員会
2012年09月07日俳優の堺雅人が1日、都内で行われた主演作『鍵泥棒のメソッド』の完成披露試写会に共演する香川照之、広末涼子、森口瑤子、主題歌「点描のしくみ」を手掛けた吉井和哉、内田けんじ監督とともに出席した。ロングランを記録した『アフタースクール』以来となる内田監督との再タッグに「前回は非常に込み入ったお話で、正直“分かったふり”をしていたが、今回は1回で意味が理解できた」とニッコリ。「本当に面白いです、以上!」と並々ならぬ自信を見せた。その他の写真観る者を見事にだます巧みなストーリー展開と、独特の世界観でファンの多い内田監督の3年ぶりとなる最新作。売れない貧乏役者・桜井(堺)が、銭湯で転倒して記憶を失った伝説の殺し屋・コンドウ(香川照之)のロッカーの鍵と自分の鍵をすり替えて、コンドウになりすましたことで、ヤクザ絡みの事件に巻き込まれていく姿をスリリングかつコミカルに描いた。本作は、先日開催された第15回上海国際映画祭で、日本映画として初の最優秀脚本賞を受賞したばかり。異色キャストの組み合わせによる化学変化も健在で「役者さんを見ているだけでワクワクした。皆さん、絶妙な表情を見せてくれるので」(内田監督)。香川は記憶を失った後、生真面目で努力家な青年に大変身し「まぁ、僕自身が両極端な性格ですからね。最終的には見てくれるお客さんが判断してくれるので、こちらでふたつの役柄も細かく分けたりはしない」と役作りについてコメント。婚活中の女性編集長・香苗(広末)と出会い、逆プロポーズされる展開に「僕だって恋するんです」と“宣言”し、会場を沸かせた。一方、“お相手”を演じる広末は「生真面目で几帳面。一生懸命に生き、感情を表に出さない役柄でしたが、堺さんと香川さんのお芝居を見ていると、こっちも思わず吹き出してしまって…」。撮影中には「可愛すぎる」という理由でNGになったシーンもあるといい、新境地のヒロイン役に苦心した様子。物語の“鍵”を握る資産家の愛人を演じる森口は「とても大人で柔和な現場。楽しい愛人生活を送ることができた(笑)」と振り返っていた。吉井はキャリア初となる主題歌の書き下ろしに「最初は台本を読んでも、何が何だかよくわからなくて(笑)」。それでも「映画のテーマと、自分が人生について思うことをすり合わせることができれば。映画には随所に、監督のロック好きが垣間見える。いつかぜひ映画に出させてほしい」と今回のタッグに満足そうな表情。内田監督は吉井の大ファンだといい「新曲を聴けるだけでうれしい。本当にかっこいいです!」と大感激だった。『鍵泥棒のメソッド』9月15日(土)よりシネクイント他 全国ロードショー
2012年08月01日二転三転していくストーリーで観る者を翻弄していく内田けんじ監督の最新作『鍵泥棒のメソッド』。立場がまるっと入れ替わったことで生まれる奇妙な人間模様を見せる堺雅人、香川照之、広末涼子の3人の主要キャストの“何とも言えない顔”が印象的な本作のポスターがこのほど公開された。ある日、銭湯で転倒し記憶を失った伝説の殺し屋と、たまたまそこに居合わせた一人の売れない貧乏役者、2人の男の人生が入れ替わるところから始まる予測不能なストーリー。転倒した男の持っていた大金に目がくらみ、彼に成りすます貧乏役者・桜井に堺さん、記憶を失い自分が桜井だと思い込んでいるコンドウに香川さん、役者として努力するようになるコンドウに恋する女性編集長・香苗に広末涼子が扮する。先日閉幕した第15回上海国際映画祭で日本映画史上初となる最優秀脚本賞を受賞するなど、その独特の笑いがファンの心を捉えている本作。今回届いたポスターにも、内田作品に通低する「笑い」、「ハラハラ・ドキドキ」、「トキメキ」の要素がたっぷり詰め込まれている。中でも目を引くのが堺さんの“困った顔”である。これまでの出演作『ゴールデンスランバー』や『ツレがうつになりまして。』などでも“困った顔”で女性たちの母性本能をくすぐってきた堺さんだが、本作ではどうやら少し事情が異なるよう。ポスターの中央にいる彼の心を占めるのは“バレる”ことに対する不安なのか、何かを思案する“なんとも言えない顔”を見せている。その右側で、殺し屋よろしくこちらを睨みつけるのはコンドウ役の香川さん。眼光の鋭さと真剣味を帯びた表情がかえって滑稽さを醸し出している。ピリリと刺すような視線はさすが、念願の歌舞伎界入りを果たした男の目ならでは?そして左側では婚活中女子・香苗役の広末さんが静かに獲物(未来のだんな様)を見定めるような表情を浮かべており、香川さんとは異なる女の凄みを出している。記憶喪失をいいことに成り代わりでコンドウを“騙す”桜井、そのことを知らずに桜井に“翻弄される”香苗…。果たして真実が明かされたときに起こるファンタジーとは?三者三様の表情も去ることながら、彼らのバックに散りばめられたそれぞれの“手書きメモ”やワイルドな雰囲気を漂わせる荒川良々、細かいシーンのビジュアルなど至るところに本作を紐解く“鍵”が隠れているよう。あなたはどこまで読み解ける?『鍵泥棒のメソッド』は9月15日(土)よりシネクイントほか全国にて公開。■関連作品:鍵泥棒のメソッド 2012年9月15日よりシネクイントほか全国にて公開© 2012「鍵泥棒のメソッド」製作委員会
2012年07月06日11月公開の堺雅人主演映画『その夜の侍』の主題歌が、UAが歌う昭和の名曲『星影の小径(こみち)』に決定した。映画『その夜の侍』は、赤堀雅秋が自身の劇団・THE SHAMPOO HATで2007年に上演した舞台を自ら脚本・監督を務めて映画化した作品。5年前に起こったひき逃げ事件で妻を亡くした中村(堺)と、刑期を終えて出所した犯人・木島(山田孝之)を主軸に、ふたりを取り巻く人間たちの孤独と葛藤を描き出す人間ドラマ。UAが歌う『星影の小径』は、1950年に発売され大ヒットとなった歌謡曲で、ちあきなおみら多くの歌手によって歌い継がれてきた名曲だ。「まずエンディングは『星影の小径』しかないと思い、せん越ながら歌えるのはUAさんしかいない!」という赤堀監督の熱烈なオファーを受けたUAはこの依頼を快諾。彼女は今回の主題歌を歌うにあたり、「アイラヴユー、アイラヴユー。愛することは許すこと、あの人を、私を。いつまでも、いつまでも」と、歌詞と本作の内容に絡めたコメントを寄せている。現段階では、UAの歌う『星影の小径』のリリース予定はなく、彼女の歌は“映画館”のみで聴くことができる貴重なトラックになりそうだ。『その夜の侍』11月17日(土)より全国ロードショー
2012年06月26日堺雅人と中谷美紀が出演する映画『ひまわりと子犬の7日間』の特報動画とポスターが公開された。『ひまわりと子犬の7日間』特報動画『ひまわりと子犬の7日間』は、2007年に宮崎県で実際に起きた出来事をもとに、管理所に収容され、命の期限が決められた母子犬と、職員たちの姿を描いた物語。山田洋次監督のもとで20年にわたって脚本家、助監督として経験を積んだ平松恵美子監督がメガホンをとり、堺、中谷の他に、でんでん、若林正恭 (オードリー)、吉行和子、夏八木勲らが出演する。このほど公開された動画では、宮崎県の農家で夫婦の愛を受けてすくすくと育った子犬が、ある事情からひとりぼっちになり、管理所に収容されるシーンが描かれている。本作の原作は、宮崎県中央動物保護管理所に収容された母子犬をめぐる実話を記録した山下由美の著作『奇跡の母子犬』(PHP研究所刊)。ポスターには、「首輪を失った母犬“ひまわり”。もういちど、きみに、愛を伝えたい」とあり、“ひまわり”という名前は、太陽の下を堂々と歩いてほしい、そんな思いを込めてつけられた名前だという。本作で堺は管理所職員の彰司を、中谷は彰司を見守る幼なじみの獣医・五十嵐美久を演じる。これまで、『武士の一分』、『母べえ』、『おとうと』などで“家族”と“生と死”をテーマに人間ドラマを深く描いてきた平松監督が、初監督作品となる本作で、どのような物語を描くのか注目したい。本作は、2013年3 月16日(土)新宿ピカデリーほか全国で公開される。『ひまわりと子犬の7日間』2013年3月16日(土)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
2012年06月22日2010年10月に公開された『大奥』の続編が、秋からTVドラマで放映、12月から劇場で公開され、堺雅人がどちらにも主演することが発表された。その他の写真『大奥』は、よしながふみの同名コミックを原作に、謎の疫病によって男女の立場が逆転してしまった江戸時代を舞台に、女将軍を頂点とする“大奥”の人間模様を描く異色SF劇。続編はどちらも前作より前の時代の物語で、10月クールスタートのTVドラマでは『大奥[有功・家光篇]』として徳川三代将軍の家光(多部未華子)と、彼女の支えになろうとする慈悲深い男・有功(ありこと/堺)の物語が展開。続いて公開される映画『大奥[右衛門佐・綱吉篇]』では、“生類憐みの令”で知られる四代将軍・綱吉(菅野美穂)と、大奥総取締役の座を狙う謎の男・右衛門佐(えもんのすけ/堺)のドラマを描く。両作で“見た目は瓜二つ”ながら別人を演じる堺は「大変なお役をいただきました。ドラマ、映画と、半年ちかいご奉公になります。精一杯、つとめさせていただくつもりです」と意気込みを語り、「原作は、以前一度読んでいたのですが、あらためて読みなおすと、“男女逆転”という設定以外は、とても硬派な歴史劇でした。歴史上の人物や、事件が丁寧にえがかれています。大河ドラマに参加する時のような、意気込みと緊張感でのぞみたいと思っています」とコメント。前作に続いて監督を務める金子文紀氏は「前作では男女の立場が変わっても、変わらない“男とは、女とは?”、“男らしさ、女らしさとは?”を描くことが僕自身のひとつのテーマでした。今回の映画では、そこから更に一歩踏み込んで“人にとっての幸せとは何か?”、“心が満たされるとは?”、“心の解放とは?”といったことを大きなテーマとして描いていこうと思っています」と説明。TVドラマ、映画と連続して公開されることで、前作以上に壮大にして、精緻な人間ドラマが描かれるようだ。TVドラマ『大奥[有功・家光篇]』10 月クールTBS 系列にてオンエア映画『大奥[右衛門佐・綱吉篇]』12月22日(土)全国ロードショー
2012年01月17日堺雅人が故郷の宮崎を舞台にした、実話に基づいて作られる映画『ひまわりと子犬の7日間』に主演することが決定。『壬生義士伝』以来となる中谷美紀との共演を果たしていることも明らかになった。映画の原案となったのは山下由美の手による「奇跡の母子犬」(PHP研究所刊)。宮崎県のとある農家でのちに“ひまわり”と名付けられる子犬が飼い主の老夫婦の元ですくすくと成長するが、悲しい事情でひまわりは一人ぼっちに…。やがて、彼女は愛くるしい子犬たちを授かるが、近所からの通報がきっかけで管理所に収容されることになる。飼い主が見つからなければ、7日後には母子ともども“処分”されてしまうことになるが、管理所の職員やその家族、仲間たちは必死に子犬を守ろうとするひまわりの姿に心打たれ…。全国で殺処分されてしまう犬と猫は毎年約23万匹。管理所に収容されて生きて出られるのはわずか10%ほどで、7日間の「命の期限日」を過ぎるとその命は消されてしまうという現状がある。映画の冒頭では、犬の目線で世界を描くことで母犬の想いや子犬たちの“生命”を深く訴えると共に、こうした悲惨な現状に対し、少しでも多くの小さな命を救うべく一石を投じる。家族や管理所に関わる人間たちの衝突や葛藤をも描くことで、単なる動物愛護にとどまらず幅広い層に訴えかけていく。管理所の職員・神崎を演じる堺さん。過去に、故郷の宮崎に凱旋し舞台「宮城野」に出演したことはあるが、映画で宮崎の人間を演じるのは初めて。「『宮崎が舞台の作品』ということで、一も二もなく飛びつきました。18歳で上京しましたが、故郷の人間を演じるのは初めてのことです。幼い頃からなじんだアクセントで芝居をすることは、長年の夢でした。中年にさしかかったいま、こうしたお仕事をいただいたことは、俳優としても何か意味があるような気がしています」と喜びを語る。さらに「宮崎県では去年、口蹄疫が発生しました。自らの手で、大切に育ててきた命を終わらせなければならない日々は、本当につらかったことと思います。また、今年は東日本大震災もありました。そうしたこともあり、この仕事は僕にとって、『命と向き合う』作業になるのではないかとも思っています」と作品への強い思いを明かしてくれた。撮影も宮崎で行われるが、中谷さんとの久々の共演に触れ「なんだか生まれ育った土地にお迎えするような照れ臭さも感じますが、彼女の、精魂こめた、力強い演技を間近で見られることを、本当に楽しみにしています」とも。現在放送中のTVドラマ「南極大陸」に続いて犬と縁の深い作品が続くが、犬たちとの触れ合いも楽しみなところ。中谷さんが演じるのは、獣医・五十嵐美久。映画について「動物を飼うことの幸福な面だけではなく、その影に隠れた悲しい現実に目を向けた上で、それでも動物とふれあうことの喜びを伝える作品であることに共感を覚えました」と語ると共に、役柄について「動物と子供と向き合うことになるので、虚飾のない素直な心で演じたいと思います」と意気込みを語る。さらに、堺さんとの共演については「市井の人を魅力的に演じるという一見簡単そうでとても難しいことをサラリとなさる方という印象があるので、今回の作品での共演を楽しみにしています」と期待を口にする。『壬生義士伝』公開からおよそ9年。その間、数々の映画やドラマ、舞台に出演してきた2人が再共演で起こす“化学変化”に注目したい。監督を務めるのは山田洋次監督の下で映画を学び『十五才学校IV』、『武士の一分(いちぶん)』、『母べえ』、『おとうと』では共同脚本、『たそがれ清兵衛』、『隠し剣 鬼の爪』で助監督を務めた平松恵美子。「“憎しみの連鎖”ではなく、“愛情の連鎖”というものが本来あるべきことではないか。それがこの作品のテーマ」と語り、宮崎ロケについても「抜群のロケーションを最大限に生かして、ひまわりが巡り会う大切なシーンを丁寧に撮影したいと思います」と抱負を語った。これまで『クイール』、『犬と私の10の約束』、『きな子〜見習い警察犬の物語〜』など動物を扱った数々の感動作を世に送り出してきた松竹だが、ここに山田洋次監督が育んできたエッセンスを注入!そして地元・宮崎で堺さんがどのような輝きを見せるのか?撮影は12月まで行われる予定だが、完成が楽しみだ。『ひまわりと子犬の7日間』は2013年春、全国にて公開の予定。■関連作品:ひまわりと子犬の7日間 2013年春、全国にて公開
2011年11月17日堺雅人と中谷美紀が2013年春に公開される映画『ひまわりと子犬の7日間』で共演することが発表され、新作への想いを語った。その他の情報映画は、宮崎県中央動物保護管理所に収容された母子犬をめぐる実話を記録した山下由美の書籍『奇跡の母子犬』を原作に、山田洋次監督のもとで脚本家、助監督として経験を積んだ平松恵美子監督がメガホンをとる。タイトルにある“ひまわり”とは、太陽の下を堂々と歩いてほしい、そんな思いを込めて母犬につけられる名前。堺は、“命の期限日”が付けられる母子犬と対面する管理所職員を演じ、中谷は獣医役だという。平松監督は「“憎しみの連鎖”ではなく、“愛情の連鎖”というものが本来あるべきことではないか。それがこの作品のテーマです」と語る。宮崎県出身の堺は、「“宮崎が舞台の作品”ということで、一も二もなく飛びついた。幼い頃から馴染んだアクセントで芝居をすることは、長年の夢だった」と喜び、「宮崎県では去年、口蹄疫が発生し、今年は東日本大震災もあった。この仕事は僕にとって、“命とむきあう”作業になるのではないかと思っている」と意欲的。獣医役を「虚飾のない素直な心で演じたい」と話す中谷は、「動物を飼うことの幸福な面だけではなく、その影に隠れた哀しい現実にも目を向け、その上で動物とふれあうことの喜びを伝える作品で、共感を覚えた」と語っている。ふたりが映画で共演するのは『壬生義士伝』(滝田洋二郎監督)以来、約9年ぶり。本作は今年の11月から宮崎で撮影を開始し、2012年3月の完成を目指す。『ひまわりと子犬の7日間』2013年春全国ロードショー
2011年11月17日「ぴあ映画生活」調査による10月7日、8日公開の映画・満足度ランキングは、宮崎あおいと堺雅人の共演で贈る“うつ病”に直面した夫婦の物語『ツレがうつになりまして。』がトップに輝いた。2位は東野圭吾の同名小説を映画化した『夜明けの街で』が、3位に韓国で大ヒットしたバイク・アクション映画『クイック!!』が入った。その他の写真1位の『ツレがうつになりまして。』は、夫がうつ病(心因性うつ病)になったことをきっかけに変わっていく夫婦の姿を描いた細川貂々の同名コミックを映画化したもの。出口調査では「人が支え合って生きることの素晴らしさを感じて温かい気持ちになった」「夫婦のやり取りが微笑ましく、泣きながら笑っているというシーンが多かった」「堺雅人の役に共感した。うつ病について以前よりも理解できた気がする」「病気のことを正確に、誤解を与えないようにわかりやすく描きながらも、娯楽映画として成立させているところがすごい」など、幅広い世代からの支持を集めた。2位の『夜明けの街で』は、不倫関係に落ちてゆく男女と殺人事件が絡み合う恋愛ミステリー。出演は岸谷五朗、深田恭子、木村多江。アンケート調査では「揺れ動く男性の心情が深く伝わってきて切なく、どういう結末を迎えるのかドキドキした」「人の感情が複雑に絡まり合って、それぞれの気持ちがわかり納得できた。見応えのあるラストもよかった」「サスペンスとラブストーリーが程よいバランスで完成度の高い作品」など、特に女性を中心に好評だった。(本ランキングは、2011年10月7日(金)、8日(土)に公開された新作映画8本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2011年10月11日実話を基にした細川貂々のベストセラーエッセイを映画化した『ツレがうつになりまして。』が10月8日(土)に公開初日を迎え、主人公の夫婦を演じた宮崎あおいと堺雅人を始め、佐々部清監督、原作者の細川さんと望月昭ご夫妻が登壇し、舞台挨拶を行った。夫がうつ病になったことをきっかけに、これまでの自分たちを見つめなおし、成長していく夫婦の姿を優しく温かく描いた夫婦の物語。宮崎さんと堺さんはNHK大河ドラマ「篤姫」に続き2度目となる夫婦役で息の合った演技を見せているが、再共演での互いの印象について聞かれると、宮崎さんは「とにかく真面目ですよね。たくさん色々と調べられるし、うーん…」と一瞬口ごもり、堺さんに「終わり!?」とつっこまれる一幕も。改めて「すごく頭をよく使ってらっしゃいますし、そのときの感情も大事にできる方なので、役者として尊敬しています」と宮崎さんが語ると、堺さんも宮崎さんについて「どっしりとそこに立っている方。『篤姫』のときもそうだったのですが、日常に自分を戻してくれるような、揺らぎのない豊かな存在感で、100%信頼できる存在」と全幅の信頼を見せた。そんなおふたりの現場での様子を「いつも台本を持たずに本棚から本を出して読んだり、宮崎さんは編み物をしたりと、うちのおじいちゃんとおばあちゃんを見ているような、小津安二郎の作品に出てくる老夫婦のような居ずまいでした」と語る佐々部監督。当の二人も「ここまで来たら手を変え品を変え、ずっと夫婦を」(堺さん)、「いろんなバージョンで(笑)」(宮崎さん)と、“夫婦役”に居心地の良さを感じているようだった。原作者の細川さんと望月さん夫妻も今回撮影に参加したが、完成した映画について「とても温い空気の映画にしていただいて、ありがとうございました」(細川さん)、「こんな素敵なお二人に演じてもらえて、夢のような話です」(望月さん)と感謝を口にした。また、この日壇上にはもうひとり、重要な共演者であるグリーンイグアナの“イグ”も登場し、みんなの注目の的に。宮崎さんが「かっこいいんですよね。癒されます」と優しく撫でれば、堺さんも「心の中でいつも『ありがとうございます』と敬礼してました。尊敬する俳優です」とすっかり心酔した様子で、会場を沸かせた。4年越しでの映画化実現から遂に公開を迎えた本作。最後に、堺さんと宮崎さんそれぞれから「『どんな瞬間も自分を誇りに思う権利がある』という、俳優としてもとてもありがたい言葉を映画からいただきました。その姿一つ一つがみなさんの心に響けばこれ以上の幸せはありません」(堺さん)、「この作品をみなさんに愛していただけることを祈ってます」(宮崎さん)と心のこもったメッセージが贈られると、500人の観客から温かい拍手が送られた。『ツレがうつになりまして。』は全国にて公開中。■関連作品:ツレがうつになりまして。 2011年10月8日より公開© 2011「ツレがうつになりまして。」製作委員会■関連記事:宮崎あおい&堺雅人夫婦になれる喜び、「一緒にいることが当たり前」の関係『ツレうつ』原作・細川貂々が明かす、宮崎あおい&堺雅人への特別な思いとは?宮崎あおい、堺雅人と「とことん夫婦役を演じ続けるのも面白そう」堺雅人、17歳の設定は「ハードル高かった」あなたならどうする?『ツレがうつになりまして。』プレス&ポスターを5名様プレゼント
2011年10月09日細川貂々(てんてん)の人気コミックエッセイを実写映画化した『ツレがうつになりまして。』に出演する宮崎あおいと堺雅人。NHK大河ドラマ『篤姫』に続き夫婦役で再共演するふたりが、夫のうつ病という現実と向き合う姿を軽やかに、そして真摯に演じきった。「堺さんとなら絶対、大丈夫だなって」(宮崎)、「あおいちゃんには、絶大なる安心感がある」(堺)と相思相愛ぶりをアピールするふたりが、作品にこめた想いを語る。その他の写真結婚5年目を迎えた売れない漫画家の妻(宮崎)とうつ病になったサラリーマンの夫(堺)が、病を機に夫婦関係を見つめ直し、手を取り合いながら困難を乗り越えていく。「何日か前に、改めて映画を観直したんです。“そこにいる夫婦”という日常をこんなに自然に表現できたことが、自分にとってはすごく幸せなことだなって思いました」としみじみ語る宮崎。「それは堺さんが隣にいてくれたからなんです」と再共演した喜びを隠さない。堺は当初、今回の再共演を「へー、すごいな」と客観的に捉えていたといい「だって、このふたりで夫婦役ですからね。自分の中で相当にハードルが上がってしまうんじゃないかって」。それでも宮崎との再会には「何の不安もなくて、むしろ『絶対大丈夫、こりゃラクチンだな』って(笑)。変な言い方だけど、達成感もなくて。いいコメントが出せなくてゴメンなさい」とサラリ。そんな二人が出した結論は「自分たちなりの“ツレうつ”を作り上げる」ということ。当事者が書き上げた実話エッセイが原作ではあるが、「僕らがお手本(原作)に近づく必要はないなって」(堺)。うつ病患者という役どころも「形だけ真似れば、うつ病に見えるじゃないかというのは絶対にイヤだった。たとえ実際にうつ病になられた方に、お叱りを受けても、自分なりに病気と向き合いたかった」と気負わず、そしてこだわりを忘れない。夫の闘病と同時に、宮崎演じる妻の成長も描かれる本作。「役柄としては、大雑把な女性なんですね。そういう面は少し意識しましたけど、いざお芝居が始まったら、堺さんをはじめみなさんがすべてを受け止めてくれた感じです」(宮崎)、「むしろ、あおいちゃんの演じる成長物語が、映画の“幹”になってくれるから、僕は安心して“枝葉”になれた」(堺)。やはり俳優として、相性バッチリなのだ。こうなると宮崎&堺のさらなる再共演を期待したくなるもの。堺もすっかり乗り気で「次は敵対する関係もいいかもね。バイキンマンとドキンちゃんじゃないけど、好きなんだけど嫌いみたいね。だって、あおいちゃん、時々“悪い目”してるもん(笑)」。宮崎も「じゃあ、次はドキンちゃん役で(笑)」と再共演に意欲を見せた。『ツレがうつになりまして。』10月8日(土)公開取材・文・写真:内田涼
2011年10月07日宮崎あおいと堺雅人主演の映画『ツレがうつになりまして。』のダイジェスト映像が公開された。ダイジェスト動画本作は、細川貂々(ほそかわてんてん)のコミックエッセイを基に、突然、うつ病(心因性うつ病)を発症した生真面目なサラリーマンの夫・幹夫(堺)と、売れない漫画化のハル(宮崎)が共に生きていく姿を笑いを交えながらほのぼのと描いた作品。このほど公開までの期間限定で公開されたダイジェスト動画は、ツレがうつ病かもしれないと気づく場面に始まり、その後のふたりを物語の順に追いかけながら、夫婦をとり囲む人々の登場シーンや、ふたりに訪れる試練の場面がテンポよく編集されている。メガホンを執った佐々部清監督は、『陽はまた昇る』『半落ち』など深い人間描写に定評のある監督で、4年越しで本作を完成させた。佐々部監督は本作について「今、うつ病で苦しんでいる人やその周りで一緒に闘っている人たちはもちろん、多くの人にうつ病を知ってほしい。人はひとりで生きているんじゃないんだという、勇気を与えてくれる映画です」とメッセージをおくっている。『ツレがうつになりまして。』10月8日(土)公開
2011年10月03日室町時代の“剣聖”の姿を描くBS時代劇「塚原卜伝」の完成披露試写会が9月14日(水)、NHKにて行われ、上映後に堺雅人、栗山千明、脚本の山本むつみ、原作小説を手がけた津本陽による記者会見が行われた。津本さんの「塚原卜伝十二番勝負」(講談社刊)を原作に、諸国を巡り剣聖とまで称されつつも、その生涯は謎に満ちている塚原卜伝の青年期を中心に描く。堺さんは「1カット1カット、悩まなかったシーンはない」と試行錯誤を繰り返しながらの撮影を述懐。映像作品で本格的なチャンバラを披露するのは初めてとなるが「(卜伝が学んだ)鹿島の太刀は、神様に仕える人たちが伝えてきたもの。刀が動きたいように動く、刀がきれいな軌道を描くように体を動かすようにしました。そういう部分はのちの宮本武蔵や幕末の北辰一刀流といった剣とは違うのではないかと思います」と語った。堺さんの初登場シーンは卜伝の元服式で、役の設定では17歳。「チャンバラよりもある意味、ハードルが高かった…」とふり返った。栗山さんは卜伝の妹で巫女の真尋を演じているが、卜伝が武者修行に出てしまうためなかなか一緒のシーンがなかったそう。それでも「私の中では卜伝は堺さん!」と語り、「優しい兄を思い浮かべ、家族、鹿島、そして兄上を想う存在でいられれば」と笑顔を見せる。脚本の山本さんは「役者の一人一人がバシッとハマってる」と絶賛。津本さんも「日本の昔の武芸者の生き方を丁寧に捉えておられます」と満足そうに語っていた。堺さんは卜伝という人物について「室町時代という、神様が近くに感じられた時代。あえて自らを主張しないというところが魅力」と語り「一緒に悩みながら試行錯誤し過ごせた」と充実した表情を見せた。BS時代劇「塚原卜伝」は10月2日(日)よりBSプレミアムにて放送。■関連作品:日輪の遺産 2011年8月27日より全国にて公開© 2011『日輪の遺産』製作委員会ツレがうつになりまして。 2011年10月8日より公開© 2011「ツレがうつになりまして。」製作委員会■関連記事:堺雅人『日輪の遺産』初日に感無量も…ユースケにかき乱される!?堺雅人インタビュー終わりなき思い「結論を出さない決断も、人として崇高なこと」あなたならどうする?『ツレがうつになりまして。』プレス&ポスターを5名様プレゼント撮影現場の女子の人気No.1男優は中村獅童!失意の堺雅人「薄々感じてた」と苦笑堺雅人「こういう日本だからこそ心に響く」『日輪の遺産』に込められた思いを吐露
2011年09月14日「ぴあ映画生活」調査による8月27日公開の映画・満足度ランキングは、浅田次郎の同名小説を堺雅人主演で映画化した『日輪の遺産』がトップに輝いた。2位に夏川草介のベストセラー小説を映画化した『神様のカルテ』が、3位にイタリア映画界の名匠フェルザン・オズペテクによる人間ドラマ『あしたのパスタはアルデンテ』が入った。その他の写真1位の『日輪の遺産』は、終戦間際の東京を舞台に、帝国陸軍から密命を受けた将校と20人の少女たちの任務遂行と、日本復興への思いを描いた作品。出口調査では「戦後の日本を描いた映画で、今の日本の復興について考えさせられた」「佐々部清監督作品の中では、今まで以上に極太でどっしりとしていて胸に重く響いた」「日本人が忘れてはいけない“心”が描かれている」「少女から大人までさまざまな立場から戦争を描いているところがよい」「今の平和な日本のありがたみが伝わってきた」「“軍人”と“女学生”という立場の異なる者を描くことで、守りたかったものが“国”なのか“生きたいという気持ち”なのか、その違いを実感させられた」など、“戦争”や“日本の復興”などについて語る観客の姿が印象的だった。2位の『神様のカルテ』は、櫻井翔、宮崎あおい主演で、地方医療の厳しい現実とその中で成長していくひとりの医師の姿を描いたもの。アンケート調査では「悩む夫を側で支え、優しく声をかける妻を演じた宮崎あおいがよかった」「櫻井翔はさえない感じの青年を演じていて、TVで観る日ごろのイメージとのギャップがあってよかった」「穏やかでじんわりと心に響き染み入る作品だった」など、女性を中心に高い満足度を集めた。(本ランキングは、2011年8月27日(土)に公開された新作映画13本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2011年08月29日浅田次郎のベストセラー小説を映画化した『日輪の遺産』が8月27日(土)、全国公開された。東京・角川シネマ新宿では主演の堺雅人をはじめ、共演した福士誠治、ユースケ・サンタマリア、森迫永依、メガホンをとった佐々部清監督が登壇し、初日舞台挨拶が行われた。堺さんは「僕自身、この作品を通してたくさんの抱えきれない遺産をいただいた気がします。物語が持つテーマや意味については、いまでも考え続ける日々」と感無量だ。一方、ユースケさんは「今日は300席の劇場に、なんと2,400人ものお客さんが来ていただいたそうで。続編ができるかは、みなさんの署名次第」と相変わらずの暴走トーク。しんみりムードの堺さんもすっかり心がかき乱された(!?)格好で、苦笑しきりだった。終戦を目前に控える中、マッカーサーから奪取した財宝200兆円を、戦後復興の礎とすべく隠匿することを命じられた日本軍の帝国陸軍の真柴少佐(堺さん)、小泉中尉(福士さん)、望月曹長(中村獅童)。そして何も知らずにその作戦に加担する少女20人(森迫さんら)の奮闘を描く。“遺産”にちなんで、登壇者は普段から大切にしているお宝を披露。堺さんはロケが行われた群馬県高崎市のだるまを、そして福士さんは佐々部監督からもらったというシャンパン、ユースケさんが劇中で使ったメガネ、森迫さんは小学生時代に友人からもらった寄せ書きを紹介した。シリアスな内容の本作だが、現場は和気あいあいだったとか。「スタッフさんが気を使ってくれて、女の子たちと僕らおっさんの待機場所を別々にしてくれたんですよ。僕らはもう本当にくだらない話ばっかりで…。ユースケさんの体調が悪いだとか(笑)」(堺さん)、「そうそう、下痢気味だとかね」(ユースケさん)。佐々部監督は本作を引っさげ、東日本大震災の被害が大きかった宮城県石巻市で試写会を行ったといい「この時期に、この映画を上映できたことが誇り。日本全体へのビタミン剤のようになれば。そしてご覧いただいた方々に、ちょっとでも東北への思いが芽生えてもらえると」と熱っぽく客席にアピールしていた。『日輪の遺産』は全国にて公開中。■関連作品:日輪の遺産 2011年8月27日より全国にて公開© 2011『日輪の遺産』製作委員会■関連記事:撮影現場の女子の人気No.1男優は中村獅童!失意の堺雅人「薄々感じてた」と苦笑堺雅人「こういう日本だからこそ心に響く」『日輪の遺産』に込められた思いを吐露復興のために命をかけた人々の熱き物語『日輪の遺産』試写会に10組20名様ご招待堺雅人、戦国の“剣聖”を演じ「鹿嶋が育てた祈りの剣を見てほしい」元ちとせ、3年ぶりのシングル堺雅人主演『日輪の遺産』のイメージソングに決定!
2011年08月29日宮崎あおいと堺雅人主演が『篤姫』以来の“夫婦役”を演じた映画『ツレがうつになりまして。』の予告編がこのほど公開された。『ツレがうつになりまして。』予告編本作は、細川貂々(ほそかわてんてん)のコミックエッセイを基に、突然、うつ病(心因性うつ病)を発症した生真面目なサラリーマンの夫・幹夫(堺)と、売れない漫画化のハル(宮崎)が共に生きていく姿を笑いを交えながらほのぼのと描いた作品。『陽はまた昇る』『半落ち』など確かな演出力と人物描写で定評のある佐々部清氏が監督を務めている。このほど公開された予告編では、結婚5年目の夫婦に突然訪れた“夫のうつ病発症”という変化を、時に笑い、怒り、泣きながらも乗り越えようとする夫婦の姿をテンポよく紹介。先日行われた会見で堺は「うつ病と言っても十人いれば十人のうつの症状があり、十組あれば十組の夫婦の形があるはず。これは“特別な夫婦の話”ではないんだというメッセージを伝えたい」と語っていたが、予告編に登場するふたりも、ごく平凡な夫婦として描写されており、どこにでもいる夫婦に訪れた“小さなつまずき”をどう解決してゆくのかに注目したい。『ツレがうつになりまして。』10月8日(土)公開
2011年08月19日映画『日輪の遺産』完成披露試写会が8月8日(月)、都内で開催され、主演の堺雅人をはじめ、福士誠治、ユースケ・サンタマリア、森迫永依、松本花奈、佐々部清監督が登壇。さらに、スペシャルゲストとして元ちとせが来場しイメージソング「永遠の調べ」を熱唱した。浅田次郎の人気小説を映画化した本作。終戦間近、かつて日本軍が奪取したマッカーサーの財宝を戦後の復興資金とするために極秘裏に隠匿するように命じられた陸軍少佐とその部下たち、何も知らずに任務を手伝う女学校の生徒たちがたどる数奇な運命を描く。まもなく、敗戦の8月15日を迎えるが、主人公の真柴について堺さんは「8月15日という、それまでのルールが崩れ、新しいルールが定まっていない見通しの悪い時代に、手探りしながら自分の考え方や生き方を作っていくという、懐の深い大人の魅力を持った人物だな、と思いながら演じていました」と語る。女学生を引率する教師役のユースケさんは「男というのは、人生の中で一度や二度、愛する者や自分の大事にしてるもののため、命をかける瞬間があるかもしれないので、僕たちはいいのですが、かわいい女の子たちが過酷な運命に巻き込まれていくというのが可哀想で可哀想で…。でも、現場の役者チーム、スタッフのみなさん、何より女の子たちのかわいい笑顔、純粋な笑顔に助けてもらいながらなんとかやり遂げました」と充実の表情で撮影を述懐。福士さんは、デビュー作『チルソクの夏』以来の佐々部監督との仕事となったが「ゼロの状態を知っている監督に自分の成長ぶりも見られるような緊張感があり、萎縮しつつ、胸を張って頑張りました」とふり返った。佐々部監督は「このドラマに出てくる少女たちの悲劇について、最初に決めたのは、『ひめゆりの塔』の悲劇を提示するような映画にはしたくないということです。日本人が、ちゃんと立ち上がる様をいまの我々がちゃんと受け止められるような映画にしたいと思って、それが浅田次郎先生の原作に込められた想いだと感じました」と映画に込めた思いを明かした。この日は、永迫さん、松本さん以外の女学生17名の女生徒役の少女たちも来場。ユースケさんの「みんな、出ておいで!」という声で壇上に勢揃い。撮影時のエピソードなどを思い思いに語ってくれた。さらに、本作のイメージソングを担当する元さんも応援に駆けつけ「永遠の調べ」を熱唱。「誰もが永遠の眠りに付く時に、贈ってもらいたい歌があるのではないかと思います。その歌があることで、残された人たちの中に誰もが生き続けていけるはずで、この映画の中の少女たちにそういう歌がぜひあって欲しいという想いを込めた」という元さんののびやかで力強い歌声に会場は酔いしれ、堺さんもずっと目を閉じて聞き入っていた様子だった。監督は、現在の日本の置かれた状況を、敗戦以来の有事と表現。映画について「いまこそ我々がまた頑張らないといけない、そのビタミン剤や栄養剤になる映画」と語り、堺さんも「この映画を撮影したのは去年の6月でした。そのときはまさか、公開時に日本がこういう状況になっているとは誰ひとり思っていなかった」と吐露。「こういう日本になって初めて、こういう日本だからこそ、みなさまの心に響く要素をこの映画はたくさん持っている、そういう作品ではないかと思います」と力強く語った。『日輪の遺産』は8月27日(土)より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開。■関連作品:日輪の遺産 2011年8月27日より全国にて公開© 2011『日輪の遺産』製作委員会■関連記事:復興のために命をかけた人々の熱き物語『日輪の遺産』試写会に10組20名様ご招待堺雅人、戦国の“剣聖”を演じ「鹿嶋が育てた祈りの剣を見てほしい」元ちとせ、3年ぶりのシングル堺雅人主演『日輪の遺産』のイメージソングに決定!堺雅人「見通しの悪いいま、できることをしたい」『日輪の遺産』会見で決意語るあの堺雅人が丸坊主&軍服姿、鬼のような形相で…『日輪の遺産』特報が到着!
2011年08月09日浅田次郎のベストセラー小説を映画化した『日輪の遺産』の完成披露試写会が8日に都内で行なわれ、主演の堺雅人、福士誠治、ユースケ・サンタマリア、森迫永依、松本花奈ら出演者と、佐々部清監督、本作のイメージソングを手がけた元ちとせが登場。本作で重要な役どころを務める17人の女生徒たちもかけつけた。その他の写真映画『日輪の遺産』は、終戦間近の日本を舞台に、帝国陸軍がマッカーサーから奪取した900億円(時価200兆円)の財宝を秘匿する密命を受けた軍人3人(堺、福士、中村獅童)と20人の少女たちの日本復興への想いを描く。堺は自身の役について「今までのルールがすべて崩れ、新しいルールが定まっていない見通しの悪い時代に、手探りで自分の考え方や生き方をその場でつくっていった懐の深い大人の魅力を持った人物」と語り、佐々部監督は「悲劇ではなく、日本人が立ち上がる姿を現代の我々が受け止めるような映画にする、それが浅田先生が原作に込められた思いだと思った」とコメント。監督から「現場で暴走しないか注意していました」とジョークを飛ばされたユースケは「最近はシリアスでクールな役が多いんです! 男っていうのは人生の中で一度や二度、愛する者や自分の大事な人のために命をかける瞬間がある」と熱く語るも、「こうやって一生懸命に応えても、フザけたよう取られてしまう。自分のパブリックイメージがうらめしい!」と嘆き、客席からは笑いが起こっていた。最後に佐々部監督は「おそらく昭和20年8月から66年経った今こそ、がんばらなきゃいけない日本にとって、栄養剤になる作品」と述べ、堺は「こういう日本だからこそ、みなさんの心に響いてくるような要素をたくさん持っている映画です」と語りかけた。『日輪の遺産』8月27日(土)角川シネマ有楽町ほか全国ロードショー
2011年08月09日NHKのBS時代劇「塚原卜伝」の記者会見が、撮影中のスタジオで7月17日(日)に行われ、主演の堺雅人をはじめ、平岳大、栗山千明、京野ことみ、永島敏行、中村錦之助、朝加真由美、ジャッキー・ウー、風間杜夫が出席。作品にかける意気込みを語った。津本陽の「塚原卜伝十二番勝負」(講談社刊)を原作に、戦国の世に“剣聖”と称され、足利将軍や甲斐武田家の剣術指南を務めた塚原卜伝の青年期を中心に描く。主人公の塚原新右衛門(=卜伝)を演じる堺さん。この日は撮影3日目で、まだ立ち回りのシーンはないそうだが、卜伝という人物について「神官出身の人物ということが面白いなと思いました。立身出世のためではなく、祈りや鎮魂、鎮めのための剣を使うのではないかと思い、そうであれば運動音痴の堺にも少しは勝ち目があるのでは?と思っています」と抱負を語る。平さんは卜伝と稽古に励む家臣の役どころだが「堺さんとは『篤姫』で共演させていただきましたが、あのときはもう少し位が高い役で、汗をかくことはありませんでした。今回は2人して外でいろんな練習をして汗まみれ、泥まみれで頑張っています」と充実の表情。栗山さんは卜伝の妹・真尋を演じるが、この日がクランクイン。「兄上を思う、ピュアな妹ですが『私のピュアさはどこにあるんだろう?』と思いながら臨んでいます(笑)。たぶん、私は立ち回りはないと思いますが…それがいま心配です」と少し不安そう。ちなみに、栗山さんは劇中の語りも務める。京野さんは卜伝に想いを寄せる鹿乃に扮する。「『剣は所詮、人殺しの道具』、『命を粗末にして何になるんだ?』というちょっと(ほかの人物とは)違う視点でアプローチします。これから恋愛もあるのでしょうか…(笑)?剣術ものというと、男くさくて血糊が飛んで、というイメージですが、この作品は優しさや信念を描いており、女性も見やすいと思います」とアピールした。今後は、卜伝の故郷である茨城県の鹿嶋市でも撮影が行われる予定で、めったに撮影されない鹿島神宮も使われるという。この一帯は先の震災の被害を受けた地域でもあるが、堺さんは「あの辺りや東北は、京都から見て当時で言う東(あずま)の国ですよね。日が昇る方向ということで希望の国という風にも思われていたそうですが、そこが今回、このような被害に遭われました。あの日以来、自問自答しつつも、やはり僕らは心を込めて芝居をする、目の前の仕事をちゃんとするしかない、と思っています。人の命が軽くなってしまった下剋上の世で、新右衛門がそれでも剣で真っ直ぐな道を拓いていきます。血なまぐささではなく、生の息吹がある作品です」と言葉に力を込めた。BS時代劇「塚原卜伝」は10月2日(日)よりBSプレミアムにて放送開始。■関連作品:日輪の遺産 2011年8月27日より全国にて公開© 2011『日輪の遺産』製作委員会ツレがうつになりまして。 2011年10月8日より公開© 2011「ツレうつ」製作委員会■関連記事:元ちとせ、3年ぶりのシングル堺雅人主演『日輪の遺産』のイメージソングに決定!堺雅人「見通しの悪いいま、できることをしたい」『日輪の遺産』会見で決意語る堺雅人、未婚にして「家事を積極的に手伝ってくれそう俳優」ランキング1位に君臨!あの堺雅人が丸坊主&軍服姿、鬼のような形相で…『日輪の遺産』特報が到着!堺雅人、『ツレうつ』で宮崎あおいにおんぶにだっこ宣言!「安心して不安になれる」
2011年07月19日浅田次郎の同名小説を堺雅人主演で映画化した『日輪の遺産』。本作のイメージソングを、3年ぶりにシングルをリリースする元ちとせが担当することが先日報じられたが、彼女が本作のために書き下ろした「永遠(トワ)の調べ」が使用された予告編がこのほどシネマカフェに到着した!終戦間際の日本で、国のゆく末に翻弄されながらも、未来の日本を思い、復興のために命懸けで力を尽くす、3人の軍人と20人の少女たちの姿を描いた本作。今回届いた映像では、主演を務める堺雅人を始め、中村獅童、ユースケ・サンタマリア、八千草薫など、豪華な面々が敗戦前の不安と混沌に包まれた激動の時代を懸命に生き、未来の日本のために命をつないで繋いでいく姿が映し出される。そして、堺さん演じる真柴少佐が帝國軍の上層部から「日本の無条件降伏」の知らせを受け取るシーンで、主題歌「永遠(トワ)の調べ」が響きわたるのだが、彼女独特の歌声が絶望の淵にある彼らの、そして観る者すべての心に優しく染みわたる。「永遠(トワ)の調べ」はスコットランド民謡「アニー・ローリー」を原曲に、映画からインスパイアされた歌詞を新たに書き下ろしたもの。元さんへのオファーに際して、配給元である角川映画は「この映画のメッセージを伝えるのに一番ふさわしい人は、元ちとせさん以外にはいない」と絶賛。元さん自身は「誰もが永遠の眠りにつくとき、贈られたい歌がきっとあるはずです。その歌があれば、残された人たちの中に誰もが生き続けることができると思います。この映画の少女たちにもそんな歌があってほしい。そんな思いを込めて歌っています」とコメントを寄せている。“混沌の時代を生きる”という意味では、いまを生きる人々も同じ状況にあるのかもしれない。そんな中で本作は、明日を想い、未来を切り開くことを考えるきっかけとなる1本に違いない。『日輪の遺産』は8月27日(土)より全国にて公開。元さんのニューシングル「永遠(トワ)の調べ」は、8月31日(水)よりリリースされる。※こちらの予告編はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:日輪の遺産 2011年8月27日より全国にて公開© 2011『日輪の遺産』製作委員会■関連記事:堺雅人「見通しの悪いいま、できることをしたい」『日輪の遺産』会見で決意語るあの堺雅人が丸坊主&軍服姿、鬼のような形相で…『日輪の遺産』特報が到着!堺雅人インタビュー「幕末の負け側ばかり演じてきて、勝手に三部作って呼んでます」浅田次郎原作『日輪の遺産』で堺雅人、獅童らが丸刈り、帝国陸軍軍人に
2011年07月08日映画『日輪の遺産』の完成報告会見が4月19日(火)、都内で行われ、主演の堺雅人をはじめ、福士誠治、八千草薫、佐々部清監督、そして原作者の浅田次郎が出席した。敗戦直前、現在の貨幣で約200兆円もの価値を持つ、マッカーサーから奪取した財宝を、敗戦後の祖国復興の資金とするために隠匿せよとの密命を受けた軍人たちと、その作戦に何も知らず動員された女学生たちがたどる運命を描いた本作。主人公の帝国軍人・真柴を演じた堺さんは「いまも自分の中で、この大きな物語を咀嚼しきれないままここにいます。それは物語の大きな力であり、また、戦争という出来事をどう捉え、咀嚼し、消化したのか――それをしきれなかった日本そのものの姿と言えるのかもしれません」と神妙な面持ちで語った。同じく軍人の小泉役の福士さんは「頭の良い軍人役ということでしたが、現場で感じたもの、女学生たちや真柴さんの顔を見て、いただいたもの、素直な気持ちを大事にさせていただきました」と述懐する。八千草さんは、戦争をくぐり抜け、現代を生きる久枝を演じているが、自身も体験した戦争を扱った作品ということで思い入れはひとしおの様子。「あの頃(終戦当時)の私たちは少女で『戦争は嫌だ、怖い』と思っていましたが、それでも『何かあったらちゃんとやらなきゃ』という気持ちを持ってました。それを思い出して…改めて戦争は嫌だという気持ちになりました」と語る。映画終盤の久枝のあるシーンに触れ「いま、思い出しても涙が出ます。芝居ではない思いで、テストのときから気持ちがいっぱいになってしまいました。私も当時、動員されて機械の部品を作ったり、軍服のボタンを付けたりしていました」と自身の体験と重ね合わせる八千草さん。さらに「もし、この財宝があればいま、被災されている方たちがどれだけ助かるか、とも思いました。津波の後のあの姿は、戦後の焼け野原と同じで…心に残っています」と悲痛な面持ちで語った。浅田さんは、18年前に刊行された本作の原作小説をはじめ、戦争をテーマにした作品をいくつも世に送り出しているが「戦争を知らない世代が戦争を描くのは僭越という気持ちもありますが、書かずにいたら文学として(戦争を)伝えていくことができない。叱られながらも書かなくちゃいけないという使命を持って書いています」と思いを明かす。本作が映画監督10作目となる佐々部監督は、原作で触れられる「国生みの伝説」に触れ「悲劇ではなく、未来に向かうという部分にスポットを当てています。新たに“国生み”が必要ないま、被災された方やみなさんを応援する作品になれば」と真摯に語った。最後に再びマイクを握った堺さんは「見通しの悪い時代に直面したときに『自分たちのやれることをちゃんとやる』ということが時代を動かし、その人たちの価値を決めることになるのだと思います。僕にとっては、“いま”というのは、これまでにないくらい見通しが悪い状況ですが、やれること、決断できることというのがあるはず。当たり前のことですが、いまの状態を受け止めて、やれることをやることが必要だと思います」と、劇中の真柴たちの行動になぞらえつつ、自らの決意を力強く語った。『日輪の遺産』は8月27日(土)より全国にて公開。■関連作品:日輪の遺産 2011年8月27日より全国にて公開© 2011『日輪の遺産』製作委員会■関連記事:あの堺雅人が丸坊主&軍服姿、鬼のような形相で…『日輪の遺産』特報が到着!堺雅人インタビュー「幕末の負け側ばかり演じてきて、勝手に三部作って呼んでます」浅田次郎原作『日輪の遺産』で堺雅人、獅童らが丸刈り、帝国陸軍軍人に
2011年04月19日8月に公開となる映画『日輪の遺産』の特報映像が早くも到着!丸坊主&軍服姿で厳しい表情を浮かべる堺雅人らの映像が初めてお目見えとなった。原作は「鉄道員」(集英社刊)、「壬生義士伝」(文藝春秋刊)など、これまでも多くの著作が映像化されてきた浅田次郎による同名小説。時は敗戦前夜。アメリカのダグラス・マッカーサー(のちのGHQ最高司令官)から奪い取った900億円(現在の貨幣価値で200兆円)という途方もない額の財宝を、戦後の日本の復興に役立てるため、アメリカ軍に見つからないように移送するという密命を受けた軍人たちと、この作戦に従事することになった少女たちの運命が描かれる。堺さんが作戦を指揮する陸軍少佐を演じるほか、作戦の補佐につく中尉を福士誠治、たたき上げの曹長を中村獅童が演じる。さらに、ユースケ・サンタマリアが20人の女学生たちを引率するメガネの教師役に。祖国のために、何も知らされることなく財宝隠しに加担させられる少女たちだが任務の終わりが見えた頃、上層部からは非情な命令が…。果たして少女たちの運命は、そして財宝の行方は――?不況が叫ばれつつも不自由ない生活を送る現代の我々に、日本の復興を願った男たち、祖国を愛し、尽くした少女たちの物語は何を問いかけるのか?普段は柔和な優しい笑顔が魅力的な堺さんの、強い決意に満ちた鬼の形相に注目!『日輪の遺産』は8月27日(土)より全国にて公開。※こちらの特報映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:日輪の遺産 2011年8月27日より全国にて公開© 2011『日輪の遺産』製作委員会■関連記事:堺雅人インタビュー「幕末の負け側ばかり演じてきて、勝手に三部作って呼んでます」浅田次郎原作『日輪の遺産』で堺雅人、獅童らが丸刈り、帝国陸軍軍人に
2011年02月16日1月26日(水)、宮崎あおいと堺雅人が撮影中の映画『ツレがうつになりまして。』の“撮影快調”記者会見に、佐々部清監督と共に出席し、撮影の様子や約3年ぶりの夫婦役(以前、NHK大河ドラマ「篤姫」にて共演)での再共演について語ってくれた。漫画家・細川貂々(ほそかわてんてん)が、うつ病を患った夫との闘病生活をイラストを交えてつづったエッセイを原作に、漫画家の妻とうつ病の夫が、深刻にならず、油断せず、世の中や人のせいにせず、という姿勢で淡々と幸せな生き方を模索していく姿を描く。宮崎さんは堺さんとの再共演について聞かれ「すごく楽しみにしていました。いい意味でぜんぜん変わってなくて、いつも『なんでだろう?』、『どうしてこれはこうなるんだろう?』ってずっと考えてる方なので、それを相変わらず眺めてます」と笑顔。一方の堺さんは「頼りにしています。(劇中、役柄の上で)不安にならなくてはいけないんですが、安心して不安になれます(笑)。3年前と変わらずおんぶにだっこです」とユーモアたっぷりに語った。現場の様子も和やかなようで、宮崎さんは「いい緊張感がありながら穏やかに撮影進んでいます。私は(役柄が)のんきなユルい女性なので、ユルくユルく、現場でもフラフラ、ニコニコ楽しくいます」と語った。堺さんによると、2人とも待ち時間は読書をしているそうで「片隅で役者2人が本を読んでいるという、よく分からない待機部屋になってます(笑)」と明かしてくれた。この日は、2人と佐々部監督に加え、大切な“共演者”であるグリーンイグアナの“イグ”も出席。「最高のパートナー。すごいタイミングで動いてくれる」(宮崎さん)、「助演男優賞モノ!」(堺さん)と絶賛が寄せられた。さらに「劇中の晴子(宮崎さん)と幹夫(堺さん)の夫婦像は、2人にとって理想の夫婦?」との質問が。堺さんは「僕は未婚ですので…かといって既婚の宮崎さんが『違います』って言われたら、それはそれでショックですが」と笑いつつ「うつ病というのは、治療、回復するというよりも、もうひとつ、違う生き方を2人で見つけていくというもの。手探りであり答えがないし、自分たちが『これだ』と言えばそれが答えになる。そういう意味で僕は彼女(宮崎さん)と一緒に毎シーン、毎シーン答えを探し続けているという感じ。彼女が『良い』といえば僕もいいし、僕が良いと思ったものは彼女に自信を持って言える。役者というフィルターを通してという意味ではこれ以上ない伴侶だと思います」とニッコリ。宮崎さんも「すごく素敵な夫婦だと思いますし、実際にお2人にお会いしてみてもそう思いました」とうなずき、「もし実際にパートナーがうつになったら?」という問いにも「貂々さんのように『大丈夫だよ』と言って寄り添ってあげられたらと思います」と語った。通勤ラッシュの電車のシーンの撮影では、実際にうつ病を抱えている方もエキストラで参加していたそう。「どんな人に観てほしいか?」という質問に対し、宮崎さんは、こんなエピソードを紹介。「(撮影中に)女性の方が途中で涙を流されていて、後で『大丈夫ですか?』と聞いたら『1年ぶりにこうやって電車に乗れた』とおっしゃっていた。そういう(うつ病を抱えた)方がたくさんいるということを実感したし、そういう方をサポートされている周囲の人も含めて、観られた後に『よし、やっていこう』と思っていただけたら」と思いを語った。一方の堺さんは「僕自身はこの映画を“普通の”物語だと思っています。うつを受け入れる――6割ぐらいの満足度でうまくやっていく、ということは実はすごくリアルな夫婦の形であったりするし、“足るを知る”ではないですが、右肩上がりの成長から上げ止まった先進国の経済も同じかもしれない。もちろん、うつというのは深刻で辛いけど、だからと言って『何が違うんだろう?』という思いでいまやっています。だから、(うつを抱えている人だけでなく)みんなに観てもらいたいです」と真摯な表情で語った。『ツレがうつになりまして。』は秋、全国にて公開。■関連作品:ツレがうつになりまして。 2011年秋、公開■関連記事:宮崎あおい×堺雅人の「篤姫」コンビが『ツレがうつになりまして。』で再び夫婦に!
2011年01月26日2008年に放送され、全話視聴率20%超えを記録したNHK大河ドラマ「篤姫」で夫婦役を演じた宮崎あおいと堺雅人が、今年の秋公開の映画『ツレがうつになりまして。』で2年半ぶりに夫婦役で共演を果たすことが明らかになった。原作は細川貂々(ほそかわてんてん)の実話を基に、イラストを交えて綴った同名エッセイ。タイトルの通り、パートナーのうつ病という一見、暗くなりがちなテーマを扱いつつも、深刻にならず、油断せず、世の中や人のせいにせず、という姿勢で淡々と“2人で生きていく”姿を描き出し、2006年の発売以来30万部を超えるベストセラーとなっている。2009年には藤原紀香、原田泰造(ネプチューン)という組み合わせでNHKで連続ドラマとして放送され、好評を博したが今回、『半落ち』、『夕凪の街 桜の国』の佐々部清監督の下、映画化されることに。宮崎さんが演じるのは漫画家の晴子。堺さん演じる夫の幹夫とは互いを「ツレ」、「ハルさん」と呼び合い仲睦まじく暮らしており、彼女はマイナス思考で怠け者ながらも、生真面目なサラリーマンの幹夫に温かく見守られながら好きな漫画を描いていた。ところがある日、幹夫がうつ病になり、満員電車にも乗れず、電話も取れない状態に。そんな彼の姿を見て、自分がいままでどれだけ幹夫に甘えていたかを実感した晴子は「がんばらなくていいよ、だらだらしてていいよ、寝てていいよ」と告げる。これまでと違い自分が彼を支えるという生活の中で幹夫への深い愛を再確認する晴子。そして彼女は一心不乱に本当に描きたい漫画を執筆し編集部へ持ち込む。それは、2人の日々を描いた漫画だった――。撮影は1月9日(日)にクランクイン。今回の発表に際し、宮崎さんと堺さんのクランクイン直前のコメントも到着。宮崎さんは「原作の画を真似て書いてみたりしながら、『ツレうつ。』の現場を想像して、ウキウキしています。堺さんとは約2年半ぶりにお芝居ができるので、そこからまた新しい何かが生まれることをとても楽しみにしています」とコメント。堺さんは「宮崎あおいさんとは久しぶりの共演で、しかもまた夫婦役。とても楽しみです。大河のときとはまた違った夫婦になるでしょうが、ご覧になった方々があたたかい気持ちになれるよう、がんばりたいと思います。『うつ病』については、僕はこれまでほとんど何の知識もありませんでした。たくさんの方が苦しんでいる病気の割りに、よく分かっていないことも多いということです。この作品をきっかけに、いろいろ勉強したいと思っています」と意気込みを語った。篤姫と13代将軍・徳川家定という間柄でお茶の間に温もりをもたらした2人が、今度は現代劇で笑いと感動を届ける!『ツレがうつになりまして。』は2011年秋、公開。■関連作品:ツレがうつになりまして。 2011年秋、全国にて公開
2011年01月11日映画『武士の家計簿』の大ヒット御礼舞台挨拶が12月15日(水)、東京・有楽町の丸の内ピカデリー2で行われ、主演の堺雅人と森田芳光監督が出席した。今月4日(土)に初日を迎え、公開12日目のこの日で観客動員55万人、興行収入6億円突破の好成績。舞台挨拶を鑑賞中の観客約600人へは、品川神社の「一粒萬倍の泉」と呼ばれる霊水で清められたという5円玉の入った大入り袋が配布された。幕末、家族全員で質素倹約に努め、借金返済に勤しんだ下級武士一家・猪山家の柱・猪山直之を演じた堺さんは「こちらが猪山家です、おあがりください、とあがっていただく気分。これからも多くの人にあがっていただきたい」と晴れやかな笑顔を見せた。同日、スタッフを代表して品川神社へお参りに行った森田監督は「一緒に行ったドライバーが、あるはずの200万円の振り込みがなくて嫌な顔をしていましたが、お金を洗った瞬間に振り込みがあったんですよ」と御利益があったことを証言。堺さんは「早いですね!僕、帰りに寄って行こうかな」と興味津々。森田監督は「そのドライバーは、かなり切迫していたから。(切迫)していないとダメじゃないかな?」と苦笑いだった。一方で年の瀬とあって、今年一年の感想と来年の抱負を司会者から求められた堺さんは、「今年は年明けからこの映画の撮影があって…酷暑と酷寒を行ったり来たりの1年でした。来年は地味に過ごしたいですね」と野心のない穏やかな笑み。森田監督は「来年は自分の力をもっともっとつけて、みなさまに喜ばれる映画をもっと作っていきたい」と張り切っていた。『武士の家計簿』は全国にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:武士の家計簿 2010年12月4日より全国にて公開© 2010「武士の家計簿」製作委員会■関連記事:“鯛色”で初日祝い!仲間由紀恵、観客からの声援に「お褒めの言葉、ありがとう」堺雅人インタビュー「幕末の負け側ばかり演じてきて、勝手に三部作って呼んでます」グランプリ女性の強心臓ぶりに森田芳光監督「怖い」シネマプロットコンペ授賞式堺雅人仲間由紀恵の加賀友禅振袖姿にウットリ堺雅人主演!『武士の家計簿』劇場鑑賞券を5組10名様プレゼント
2010年12月15日仲間由紀恵が11月8日(月)、堺雅人、松坂慶子らと共に出席した映画『武士の家計簿』(森田芳光監督)の完成披露試写会で艶やかな加賀友禅の着物姿を披露した。幕末の加賀藩を舞台に代々、会計処理の専門家・御算用者を務める猪山家の八代目・直之(堺さん)が、天才的数学感覚をもって家計を立て直し、家族を守って生きる姿を描く物語で、舞台でロケ地となった金沢にちなみ、女性キャストが加賀友禅を着て登場。振袖姿の仲間さんは「なかなか着る機会がないですから、ありがたく光栄な気持ち」と色っぽくうつむき加減。冒頭には男性ファンから「由紀恵ちゃん、誕生日おめでとう!」と先月30日の誕生日を祝福され、「バースデーの言葉をいただいてしまいました。嬉しいです。31になりました」と照れ気味。仲間さん、松坂さんの間に立った堺さんは「まさに両手に花」とウットリ見とれていた。仲間さんは劇中では対照的に、切り詰めた生活をする直之の妻・お駒を熱演しており「あるものだけで工夫しながら楽しんでいく。そんな心の豊かさを撮影していて感じました。それはとても温かいものだと思います」と優しい笑顔。堺さんも「他愛のないおしゃべりをしてご飯を食べている食事のシーンが印象に残っています。言葉の合間に出る互いを思いやる気持ちは、いまも昔も変わらないんじゃないかと。言葉じゃない部分はやっていて楽しかった」と“清貧の撮影”をふり返っていた。ほかに西村雅彦、中村雅俊、子役の大八木凱斗、森田監督が出席した。映画『武士の家計簿』は12月4日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:武士の家計簿 2010年12月4日より全国にて公開© 2010「武士の家計簿」製作委員会■関連記事:堺雅人主演!『武士の家計簿』劇場鑑賞券を5組10名様プレゼント堺雅人と仲間由紀恵が夫婦で節約に奮闘!『武士の家計簿』試写会に35組70名様ご招待ちょんまげが似合う俳優ランキングは大混戦!大沢たかおが錦戸亮を抑え1位岡ちゃん“サムライシネマ”応援団長就任「まさかこんな風になっちゃうとは」堺雅人が語る太宰、そして『人間失格』――。「近代文学と“再会”できました」
2010年11月08日浅田次郎の同名小説を映画化した『日輪の遺産』主演の堺雅人、共演の中村獅童、福士誠治、そして佐々部清監督が5月11日(火)、東映東京撮影所にて開かれた会見に出席した。原作は1993年に刊行。帝国陸軍がダグラス・マッカーサー(のちのGHQ最高司令官)から奪取した時価200兆円におよぶ財宝をめぐる、祖国を思う20名の少女たちと軍の密命を受けた将校たちの壮絶なドラマが、現代を生きる老人の回想という形で語られる。帝国陸軍の軍人を演じた堺さん、獅童さん、福士さんは、撮影中とあって揃って坊主頭に軍服姿で登場。軍上層部から秘密裡に、マッカーサーから奪取した900億円の財宝(現在の価値で200兆円)を移送、隠匿せよとの命を受ける陸軍少佐・真柴役の堺さんは「今日は男3人だけの撮影でしたが、ほかの撮影ではユースケ・サンタマリアさんと20人の女学生が加わって、毎日が新鮮で、演じていて楽しい現場です。戦争を描くにあたっては、分かったふりだけは避けたいと思いました。あと、型にはまった軍人にならないように気を付けています。映画で描かれる現場、その場にいて息吹のある演技をする、演技を楽しむ役者はそれしかできないと思います。初めてと言えば“居合の達人”という役柄で、40時間以上特訓してます」と撮影の様子について明かした。望月曹長役の獅童さんは「20人の女学生とのシーンで、彼女たちのたたずまいを見ていると心に響くものがあり、新鮮でした。もんぺを穿かせると、やはり日本人だ(笑)と思いましたし、時代を飛び越えるような瞬間にドキッとさせられました。戦争映画は作品を通じて何を感じていただけるか、ということだと思うので、一生懸命やっています」と思いを語った。同じく陸軍の中尉・小泉役の福士さんは「佐々部監督とは『チルソクの夏』以来7年ぶりにご一緒させていただきました。ずっと、もう一度ご一緒したいと思っていたので、役者としての喜びを感じながら演じています。英語を使うシーンがあるのですが特訓しながら準備しています」と今後の撮影に向けての意気込みを語った。これまでも『出口のない海』、『夕凪の街 桜の国』など戦争がもたらす悲劇や、その時代に生きた人間のドラマを描いてきた佐々部監督。「脚本を作り始めて4年目になり、いつ実現するのかという状況が続きました。助監督時代、最後の仕事が(浅田さん原作の)『鉄道員(ぽっぽや)』だったこともあり、自分の10作品目となる節目に、ファンである浅田次郎さんの作品を映画化できるということで感無量です。こうして素晴らしいキャストを迎え、周りの方々に感謝しながら、恥ずかしくない作品に仕上げたいと思っています」と決意を語った。ほかにユースケ・サンタマリア、八千草薫の出演も決まっている。祖国の明日のために命を懸けた将校たちと少女たちの思いは、戦後60年以上を経た現代を生きる日本人の心に何を問いかけるのか?『日輪の遺産』は2011年公開。■関連作品:日輪の遺産 2011年公開
2010年05月12日俳優の堺雅人が2月11日(木・祝)、東京・渋東シネタワーで主演映画『ゴールデンスランバー』の大ヒット御礼舞台挨拶を行い、海外の映画祭へ初参加となるベルリン国際映画祭での上映を控えた心境を語った。同映画祭はドイツで11日から21日までドイツ・ベルリンで開催。同作が正式招待されたパノラマ部門は幅色いジャンルから良質な作品にフォーカスを当てた選出で、観客賞、国際批評家連盟賞、ザルツゲーバー賞の対象。19日の公式上映に合わせて現地入りする予定で、世界三大映画祭での海外映画祭デビューとなるが「まったく実感が沸いてなくて、すっごく寒いと聞いているので上着を探しているところです。ティーチインや舞台挨拶とかやると思いますが、何を話すとかまったく考えていません。寒さ対策と何を食べようか、ばかりで」とマイペース。と、言いつつも「(ドイツの)みなさんと一緒にこの作品を観るのが楽しみ。どこでどんな反応があったかをメモして中村義洋監督に伝えないといけませんから」と話し「ほかの日本映画も出品されるので、あちらでいろいろ話したり、他の国の人とも話せたらいいなと思います」と胸を高鳴らせていた。一方、この日は事前にとったファンの質問に答えるファンサービスも。地球滅亡を控えた最後の日に何をして、何を食べる?の問いに、「掃除かな?部屋を片付けます。最後の晩餐は冷蔵庫の余りもので一品作らないと。きれいにして死なないと」とやはりマイペース。バレンタインデーが近いとあって、チョコにまつわる思い出について聞かれると、「僕にとって2月14日はただ冬の寒い一日でした、こういう仕事を始めるまでは。元々チョコは好きですが、年のせいか食べると吹き出物が出るようになったので25を過ぎた頃から食べないようにしています。とても好きなのに残念なのですが…」と寂しげな表情。満場の女性ファンをホッとさせて(?)いた。『ゴールデンスランバー』は全国東宝系にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:ゴールデンスランバー 2010年1月30日より全国東宝系にて公開© 2010「ゴールデンスランバー」製作委員会■関連記事:一緒にこたつでミカンを食べたい俳優第1位は…この冬こたつを買ったばかりの堺雅人!堺雅人、絶叫エピソード告白「スキー場の奥に消えた」『ゴールデンスランバー』濱田岳×中村義洋監督次回はコメディでまさかの共演?【どちらを観る?】ベストセラー映画化、何点?『ゴールデンスランバー』『パレード』2010年、最も活躍すると思う俳優は?1位は不動のジョニー・デップ!
2010年02月11日映画『ゴールデンスランバー』の初日舞台挨拶が1月30日(土)、東京・TOHOシネマズ日劇2で行われ、主演の堺雅人、共演の竹内結子、中村義洋監督らが出席した。人気作家・伊坂幸太郎の同名小説を原作に、首相暗殺犯に仕立て上げられた男の2日間にわたる逃亡をめぐる人間ドラマ。堺さんは鑑賞後の観客の大きな拍手に「温かい熱気に迎えられ、興奮し安心しています」と繊細な笑顔。「この作品は客観的に観ることができない、初めてのこと。出来上がった初めて観たとき、ああ、この日は暑かったな、とか、アルバムをめくるような気持ちになった。ジャンル分けしづらく、こういう物語として観るしかない」と思い入れタップリに語った。劇中の展開にちなみ司会者が、信頼があだになったエピソードを質問。堺は「スキーが全然できないんですが上手な役をやることになり、滑る場面で受け止めてくれるスタッフを信頼して滑ったら、受け止めてくれなくて、『あーっ』って叫びながらスキー場の奥に消えていきました」と苦い経験を披露。竹内さんは「今回、監督に役作りはいらない、素のままでいいと言われましたが、現場に入り、監督が『晴子(竹内さん)は上昇志向の強い女』と言ったのを聞いて、それって私? 人間的によろしくない? って」と中村監督に“詰問”。「覚えていませんが、真逆だと思う。もっと上昇志向を持った方がいいというか…」と釈明を受け、楽しげに笑っていた。一方で、共演の劇団ひとりは「私事ですが、おととい、アバなんとかという映画(ジェームズ・キャメロン監督の3D映画『アバター』)を観ようとしてうっかり2Dの劇場に行ってしまい、何も飛び出てこなかった。この映画(『ゴールデンスランバー』)は劇場を選ばず、どこでみても面白い」と珍PRを展開。共演陣と観客を笑わせていた。『ゴールデンスランバー』は全国東宝系にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:ゴールデンスランバー 2010年1月30日より全国東宝系にて公開© 2010「ゴールデンスランバー」製作委員会■関連記事:『ゴールデンスランバー』濱田岳×中村義洋監督次回はコメディでまさかの共演?【どちらを観る?】ベストセラー映画化、何点?『ゴールデンスランバー』『パレード』2010年、最も活躍すると思う俳優は?1位は不動のジョニー・デップ!堺雅人があったかコタツに思いを馳せる一方、竹内結子は脚露出の薄着に震える!誰と一緒にこたつでみかん食べたい?「MTV」オリジナルステッカー&「ウサビッチ」グッズを10名様プレゼント
2010年01月30日2008年の本屋大賞に輝いた、伊坂幸太郎の人気小説を映画化した『ゴールデンスランバー』の完成披露試写会が1月18日(月)に開催され、主演の堺雅人を始め、共演の竹内結子、吉岡秀隆、劇団ひとり、香川照之、貫地谷しほり、濱田岳、渋川清彦、そして監督の中村義洋という豪華メンバーが集結した。舞台挨拶では、逃亡劇である映画の内容や、タイトルが意味する“黄金のまどろみ”に引っ掛けて「逃げ出したくなる状況」「思わずまどろむ瞬間とそのときのイメージカラーは?」といった質問が投げかけられ、個性的な俳優陣からユニークな答えが返ってきて会場は盛り上がりを見せた。イベント開始直後、“仙台運送”と書かれたトラックが会場に横付けされた。運転しているのは、劇中でも宅配ドライバーの役を演じている渋川さん。制服姿の渋川さんが運転席から降り立ち、荷台を開けると“ゴールデンスランバー”と書かれたダンボールが。次の瞬間、このダンボールの壁を突き破ってスモークと共に堺さんらが登場し、会場は歓声に包まれた。壇上に上がった堺さんはオール仙台ロケで撮影された本作を「仙台の人々と一緒に作り上げた映画です」とアピール。ちなみに、堺さんの“まどろみの瞬間と色”はと言うと「冬になるたびに悩んでいたのですが、今年ついにコタツを買ってしまいました。心地良くまどろんでます(笑)。だからコタツの遠赤外線の赤ですね」とのこと。貫地谷さんもこれに「私も今年、コタツを買いました!オレンジ色ですね」と同調。これにさらに横から口を挟んだのは香川さん。「床暖房ヤバイよ!これ点けたらおれは5分でまどろむね。色は赤やオレンジを超えてピンク」と寒い夕刻のイベントとあって“暖房トーク”で盛り上がった。厚着の登壇陣の中で、竹内さんは一人だけ薄着で寒そう!「一人だけスカスカの格好で…。堺さんは手袋して、香川さんは毛皮巻いて、吉岡さんはフリース着てるのに…」と周りを見渡して苦笑していた。そんな竹内さんのまどろみの瞬間は「美容院でシャンプーしてもらってるとき」だそう。もうひとつのお題「逃げ出したくなること」について、携帯電話のメールにまつわる恥ずかしい過去の体験を披露してくれたのは、吉岡さんと中村監督。吉岡さんは「当時、好きだった女性に愛のメールを送ろうとして、男友達に送ってしまいまして…。その後、一週間ほど口をきいてもらえませんでしたね。逃げ出したいと言うより、消えてしまいたくなりました」と告白。すると中村監督も「全く同じ!(幼い口調で)『ちょっと遅くなります。でもちゃんと帰りますよ〜』みたいなラブラブなメールを間違って、竹内さんのマネージャーさんに送ってしまいました。すぐに『このことは忘れてください』とメールしたら、次にお会いしたとき、一言もそのことに触れずにいてくださいました」と感謝(?)していたが、竹内さんは初めて知る事実にびっくりした様子だった。自身の役柄について「ロックな男を演じました」とビシッと決めた渋川さんだが、逃げ出したくなることについては「僕はお腹が弱いので、大事な場面でお腹痛くなったら逃げ出したくなります」とやや弱気なコメント。これに香川さんが「いまは大丈夫なの?」と繰り返し、会場の笑いを誘った。劇団ひとりさんは映画の出来映えについて「最近は何でも3Dにすればいいだろうという風潮がありますが、本当に面白い作品は2Dでも飛び出すんです!」と熱弁。さらに舞台挨拶では「僕は自分の評判を気にして、時々、自分の名前をインターネットで検索するんです。今日も検索してきたんですが、あるブログで、この舞台挨拶に来るという人が『堺さんや竹内さん来るかな?劇団ひとりだけだったらサイアク〜』って書いてました!この中に犯人がいるはずです!!」と怒りを露わにし、これには客席のみならず共演者も笑い転げていた。濱田さんは、“まどろみ”の質問に悩んだ挙句、「僕はトイレに行きたいとなかなか言い出せなくて…。我慢してオシッコした瞬間はまどろみますね」と少し恥ずかしそうにコメント。すかさず周囲、というか香川さんが「色は?」と畳み掛けると濱田さんは「その前に飲んだ飲み物によりますね」と珍妙なコメント。堺さんや香川さんから「飲んだものがそのまま出るのか!」とツッコミが入り、会場は笑いに包まれた。貫地谷さんは撮影について聞かれ「私は1日だけだったんですが楽しかったです。みなさんと“ウニ祭り”をして、すごくおいしかったです!」と笑顔を見せたが、ここでも香川さんが横から滑り込み、「おれ知らないよ…」とブツブツ。堺さん曰く「愉快な仲間たちとワイワイ作りました」という撮影現場そのままのにぎやかな舞台挨拶となった。『ゴールデンスランバー』は1月30日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:ゴールデンスランバー 2010年1月30日より全国東宝系にて公開© 2010「ゴールデンスランバー」製作委員会■関連記事:2010年、最も活躍すると思う俳優は?1位は不動のジョニー・デップ!誰と一緒にこたつでみかん食べたい?「MTV」オリジナルステッカー&「ウサビッチ」グッズを10名様プレゼント堺雅人が語る太宰、そして『人間失格』――。「近代文学と“再会”できました」堺雅人主演『ゴールデンスランバー』試写会(東京)に25組50名様をご招待堺雅人主演『ゴールデンスランバー』試写会(北海道)に10組20名様をご招待
2010年01月19日