2017年に初演された舞台『花火の陰』が2月に上演される。出演者の大鳥れいと岡田達也に話を聞いた。「「花火の陰」」チケット情報本作は、村松みさきの脚本・演出で2017年に初演された作品。2年半ぶりの再演となる今回は、演出を新たに「おぼんろ」のわかばやしめぐみが手がけ、大鳥れい、笠松はる、きよこ、阿紋太郎、岡田達也らが初演から続投。新キャストとして野村宏伸をはじめとして石田隼、藤田奈那、森めぐみ、藤崎卓也、森大が出演する。続投組のふたり。再演について大鳥は「初演の時にたくさんのご好評をいただいて『また再演を』と盛り上がっていましたが、実現しにくいのも事実で。だから本当に『また観たい』『また見せたい』と思ってくださった方が多くいたんだなと感じ、すごく嬉しく思っています」、岡田も「驚きました。今回は演出家がわかばやしさんになり、キャストも半分くらい変わり、劇場も三越劇場になり、果たしてどんな作品になるのか。期待しています」と語る。20年前、とある片田舎に映画の撮影のために俳優やスタッフが滞在していたが、ある事件をきっかけに映画は完成を見ることなく解散してしまう。それから時が経ち、当時は撮影助手だった女性が大物女優に成長して20年ぶりにロケ地に足を踏み入れた瞬間、共に同じ時を過ごした人たちが、ある目的のために次々とやってきて――という物語。大鳥は「この作品は、花火のような華やかなものをつくる人間の孤独や儚さ、作品が忘れられていくことの悲しさが“陰”として描かれているのですが、初演から2年、私も経験を重ね、むしろそういう辛さや孤独まで楽しめる境地にきていて(笑)。あの時間があったからこその今だと愛おしく感じられるようになりました。だから今回はそういうものもどこかでお見せできるかもしれないなと思っています」。岡田は「劇中に(主人公にとって)特別な人々が出てくるシーンがあるのですが、僕は今も『あのシーンはいいな』と思うことがあって。胸がすごく痛いけど、すごく温かい。またそこに立ち会えるんだというのも楽しみです」。演出のわかばやしとは共に初タッグ。岡田が「僕は、彼女が所属する「おぼんろ」の方とは共演したことがあって、ファンタジーな世界を上手につくられる方だとうかがっているので、稽古が始まるのが楽しみです」と期待を寄せる舞台『花火の陰』は、2月5日(水)から10日(月)まで東京・三越劇場にて上演。取材・文:中川實穂
2019年12月18日私は第1子を帝王切開で出産したのですが、産後の想像を絶する苦しみのあとに身内の心ない言葉によって心にも傷を負いました。今回は、私がその苦しみを乗り越え、幸せな今に至るまでをお伝えします。 予定帝王切開から産後まで私は逆子のため妊娠38週で予定帝王切開となりました。手術中に大量出血し、急激に血圧が下がり、頭痛、吐き気、寒気などに襲われて、死を意識するほどの状態でした。 でも、本当につらかったのは術後です。アレルギーの関係で痛み止めが使えず、後陣痛に加えて傷口の痛みが数日間続きました。 身内に言われた心をえぐられる言葉帝王切開による出産のため、9日間の入院生活の間に身内がお見舞いに来てくれました。久しぶりに知り合いに会ったうれしさで話がはずむなか、「帝王切開だと子どもを産んだ気がしないでしょ」と、心ない言葉が……。 その言葉を聞いた私は、術中や産後の大変だった様子を話すと、「痛かったの? でも、陣痛の痛みはわからないんだよね?」と言われ、悔しさのあまり何も言い返せず、心がえぐられる思いでした。 心の傷薬は“わが子の笑顔”身内に言われた心ない言葉によって精神的ダメージを受けましたが、育児は待ってくれません。数時間おきの授乳やおむつ替え、沐浴に寝かしつけなど、日々が目まぐるしく過ぎてゆき、あのとき帝王切開で産んだ子が1歳になりました。 いたずらやイヤイヤなど、新たな悩みが増えていきますが、健康にすくすく成長してくれて、私に向ける100万ドルの笑顔を見ていると、赤ちゃんへのリスクを抑えた帝王切開手術が誇らしく思えるようになりました。 あのとき身内から言われた言葉は、体の傷跡を見るたびに思い出すと思います。ですが、わが子のためにおなかを切って産む出産も、まさしく命がけです。わが子を見るとおなかの傷跡も勲章のように思えて、少し誇らしく感じるようになりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト:sawawa著者:上原りな一児(女の子)の母。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。趣味は、手芸、映画鑑賞、ネットサーフィン。
2019年12月17日最近では、帝王切開率が年々上昇しています。帝王切開で出産したママの中には、自分の力で産めなかったと子どもに申し訳ないと自己嫌悪に陥って苦しんでいる人もいます。今回はそんなママたちへのメッセージです。 帝王切開率は上昇している厚生労働省から報告されている、全国の帝王切開率は全体の分娩の18.5%となっています(2014年)。現在は、もっと増加していることが予測されます。 帝王切開での出産は、逆子などの赤ちゃんの向き、多胎児(双子・三つ子)、胎盤の位置異常など様々な原因があります。事前にわかっている計画的帝王切開については、気持ちの準備期間があります。しかし、経膣分娩の予定で分娩が進行していたものの、赤ちゃんの生命の危機やママの体調の変化などによって、緊急に帝王切開になることがあります。その場合は、気持ちの準備や整理がつかないまま手術になることがあり、その後も精神的なダメージを受けてしまうこともあります。 帝王切開で出産したママの想い帝王切開で出産したママは以下のような気持ちをもつことがあるという報告があります。 *陣痛を耐えてこそ母親になるという考え方が根強く、自然分娩できなかった喪失感や母親としての失敗感*産んだというより、おなかから取り出されたという感覚*ちゃんと産んであげられなかったという我が子への罪悪感*術後の痛みで思うように動けず赤ちゃんのお世話ができないことによる、赤ちゃんへの罪悪感*帝王切開で出産すると赤ちゃんへの愛着がわきにくいのではないかという不安 帝王切開も立派な出産です赤ちゃんが元気に生まれるために、ママの生命を守るために帝王切開を選択されることがあります。出産方法は、赤ちゃんとママの安全が最優先されます。 帝王切開は、近年安全性が高い手術になってきていますが、健康な体にメスを入れることは、母体にとってもリスクはあります。どの出産方法も命がけで、たくさんの不安や恐怖などを乗り越えてママになります。赤ちゃんへの愛情に変わりはありません。 助産師として手術に立ち会っていますが、赤ちゃんと対面するママは安心して涙されたり、素敵な笑顔を見せてくれたりします。どの出産方法でも、ママの笑顔は同じです。無事に出産することができたことを、誇りに思いながら自信をもって育児をしていって欲しいと思います。 引用参考文献日本看護科学会誌2014 年 34 巻 1 号 p. 94-102「帝王切開で出産した女性の妊娠中から産後1か月までの心理的プロセス―覚悟と納得―」谷口 綾, 大久保 功子, 齋藤 真希, 廣山 奈津子, 小田柿 ふみ, 三隅 順 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。HP:「みき母乳相談室」
2019年12月13日何もわからずに挑んだ1人目の出産。アドレナリンが出ていたからか会陰を切るときは痛みも感じず、いつの間にか切っていたという感じでした。しかし、真の痛みは出産を終えて傷口を縫合するときだったのです。そんな私の会陰切開体験談をお伝えします。 切るときは痛くなかった1人目の出産はとにかく何もわからず、何もかもが初めて。私は破水から始まった分娩でしたが、陣痛から出産までの流れはなんとなくわかっていても、まったくイメージができていませんでした。 陣痛の波が来るたびにとにかく痛くて気持ちはついていけないし、いきみ逃しの仕方もよくわからない。助産師さんを頼りに、指示を必死に聞きました。いつどうなったら会陰切開するのかもわからず、気づけば切開されていたようで痛みも感じなかったのです。 何より痛かったのは傷口の縫合やっと出産を終え、痛みからも解放された私に待っていたのは、会陰切開後の縫合でした。麻酔をしてもらったはずなのに、まったく効いていないと感じるくらい、とにかく縫合が痛い! 一針一針「痛い!」と叫び、夫の手を強く握り、いつになったら終わるのかと何度も医師に聞きました。でもいずれ終わりは来るもので、乗り越えられてしまうのだから不思議です。この経験も含めて「母は強し」なのだと実感しました。 切るか切らないかは運次第?1人目の会陰切開のときの痛さは強く記憶に残っており、2人目のバースプランでは「会陰切開はできればしたくない」と書きました。経産婦ということもあってか、切開せずに出産することができ、少し自然に裂けたようですが、縫合もすることなく産後は無事に過ごすことができました。それでも初産でも会陰切開をせずに産んだ人の話も聞きますし、こればっかりは人それぞれで、そのときになってみないとわからないものなのかと思います。 私の会陰切開の体験としては、とにかく会陰切開後の縫合が陣痛よりも出産よりも痛かったということです。でも、しっかり縫合してもらったことで、傷も無事にふさがりました。私は2度の出産を経験し、母親は赤ちゃんのためならどんな痛みも乗り越えられるものなのだと実感しました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 著者:立田みのり一男一女の母。妊娠、出産を機に退職後、現在は自身の経験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2019年12月10日初めての出産、何もわからず不安な方も多いのではないでしょうか。私もその1人。肛門まで裂けることがある……なんて話を出産前に聞き、恐ろしくてたまりませんでした。しかし、いずれ出産の瞬間は訪れます。覚悟を決めて出産に臨んだ私の話をお伝えします。 考えても仕方がない。覚悟を決めた!出産前に経産婦の友人から「産むときが一番痛いから、切られるのは大したことないよ」と聞いてはいましたが、初めての出産は未知の世界です。切られるのに痛くない? それ以上に出産が痛いのかな?? いったいどれほどの痛みなの??? と、とにかく不安でした。 そのため、予定日が近づいてからようやく「想像していてもわからないものはわからない、ようやく赤ちゃんに会えるんだからしっかりしなきゃ」と覚悟を決めました。 ついに出産! わが子と初めての対面出産時はいきむことに必死で、会陰切開のことなどすっかり忘れていました。生まれる瞬間、ハサミの音がしたので切られたのかな? と後から思った程度でした。産声を聞き、やっと終わった……とひと息ついたのも束の間、「切ったところ、縫っていきますね~」と聞こえたのは助産師さんの声。 その言葉から、縫われるイメージが頭に映像のように再生されてしまい、急に恐怖に襲われ、私は過呼吸になってしまいました。 顔面蒼白で眠っていた私助産師さんには「ゆっくり息しましょうね」と、医師には「大丈夫ですよ、動くと危ないですよ」と言われましたが、恐怖心からパニックで呼吸がうまくできなくなってしまいました。思い返してみると「麻酔をかけましたからね」と、私の状態を見かねた助産師さんが説明してくれたような気もします。 正直、後半はよく覚えていません。ただ、夫が撮ったビデオカメラには、生まれたばかりの娘と顔面蒼白で眠っている私が写っていました。 今になって会陰切開について調べてみると、局部麻酔をしてから縫合されるのですね。切られたときは「痛みがない」というよりも、私の場合は赤ちゃんを産むことで必死だったので気づかない感じでした。とにかく、その後の縫合のほうがとても怖かったという私の体験談でした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 著者:倉本美桜二歳の娘の母。二人目妊娠中。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年12月02日2人目出産の際、おなかの中の赤ちゃんが妊娠38週で逆子になってしまいました。急きょ帝王切開になるかと思いきや、手術予定日当日の朝、奇跡的に赤ちゃんが頭位に戻ってくれたおかげで、最終的に自然分娩で出産することができました。出産を目前に控えた臨月のわずか1週間のうちに、逆子判明と逆子解消の両方を体験した、私の奇跡的な出産体験談をお伝えします。 妊娠38週で、まさかの逆子!妊娠38週に入り経過も順調だったので、あとはもう元気な赤ちゃんに会えるのを楽しみに待つばかりでした。しかし、妊婦健診に訪れた病院で先生から思いもよらない一言を聞かされます。 「あれ? 頭が下にないな。逆子になっちゃってるね」 驚くことに、出産予定日まであと10日と差し迫っているタイミングにもかかわらず、逆子になってしまったのです。自然分娩予定が急きょ、3日後に予定帝王切開手術を受けることになり、大慌てで心電図やレントゲン、血液検査を受けました。 逆子体操NG逆子と診断を受けてすぐ、逆子体操をすべきかどうかも先生に伺いましたが、私の場合はすすめられませんでした。臨月に入ってから逆子体操をすることでお産が進みやすくなる傾向にあるそうです。 そして逆子のままお産を迎えてしまうと緊急帝王切開になり、普通の帝王切開手術よりもさらにリスクが上がってしまうので、逆子体操はせず、できるだけ安静にしているように説明を受けました。 前日はまだ逆子私の出産した病院では、予定帝王切開の場合は手術する日の前日に入院します。感染症予防のために助産師さんに毛を剃ってもらったり、母体と赤ちゃんの健康状態を確認したり、前日の夜から飲食を中止したり、夫と一緒に手術について最終的な説明を受けて同意書を記入したりしました。この日のエコー検査では、残念ながら赤ちゃんはまだ逆子のまま。それでも先生から手術当日の朝も確認して、もしそのときに頭が下に戻っていたら、自然分娩にまた切り替えると説明を受けていたので、祈るような気持ちで一晩を過ごしました。 当日の朝、奇跡が!帝王切開を受ける当日の朝、目が覚めるとそれまで恥骨のあたりで感じていた胎動が肋骨のあたりで感じられたことをはっきりと覚えています。これはもしかして……と期待を胸に診察を受けると、本当に赤ちゃんの頭が下にあり、逆子が直っていました。 通常は、逆子が戻ると陣痛を待って出産するために一時的に帰宅するそうですが、私の場合はまた逆子になるリスクがあったので、そのまま陣痛促進剤を使用して出産することに。先生から陣痛中もまた回ってしまうこともあると言われていたので、陣痛の痛みを耐えた上でさらにおなかを切られるなんて⋯⋯! とハラハラドキドキ。幸い陣痛中はもう一度逆子に戻ることなく、どうにか自然分娩で出産することができました。 「臨月でこんなにぐるぐる回る子は滅多にいない」と、病院の先生と助産師さんにも驚かれた私の赤ちゃん。ようやく赤ちゃんに会えたときは、生まれてきてくれた感動はもちろんですが、自然分娩で無事産めて本当にホッとした思いでした。今回の出産を通じて、逆子から頭位に自分で戻ってくれた赤ちゃんにも、直前まで戻ることを諦めずに待ってくださった病院の先生と助産師さんにも、心から感謝しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:山本加奈子5歳女児と0歳男児の2児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年11月30日私は妊娠39週のときに、妊娠高血圧症候群で入院しました。その日の夜に陣痛が始まり、自然分娩になるはずが緊急帝王切開に! 陣痛の痛さで何も考えられないなか、ストレッチャーで手術室に運ばれるときに言われた助産師さんの言葉が今でも忘れられません。 臨月に妊娠高血圧症候群で緊急入院つわりはほとんどなく、血圧も正常。むくみはあるけれど、それ以外は何の心配もなく迎えた臨月。高齢出産ですが、自然分娩で頑張れそう。あとは陣痛をどう乗り越えるか……と、私自身いろいろなことを考えていました。 妊娠36週を過ぎたあたりから、上の血圧が130を超えることがありました。医師と相談し様子を見ていたのですが、下がる気配はありません。妊娠39週で妊娠高血圧症候群と診断され、入院することになりました。 入院初日に下された決断病室で安静にしていると、いつも静かな赤ちゃんが頻繁におなかをポコポコ蹴ってきました。「陣痛が来る前触れ?」と思っていると、その日の夜に陣痛が始まりました。はじめは軽い腹痛でしたが、だんだんと背中に激痛が走るようになり、分娩室へ運ばれ、夫も呼び出してもらいました。 これからが闘いだ! となるはずが、先生の表情が曇っています。赤ちゃんの心拍がときどき下がることがあると言うのです。そして下された決断が「緊急帝王切開」でした。 ストレッチャーの上で聞いた助産師さんの言葉ストレッチャーに乗せられ、手術室へ運ばれました。途中、1人の助産師さんが私に声をかけてきました。「帝王切開も立派な出産ですからね!」。痛さで何も考えられず、夫も先生の言葉も耳に入ってこなかったのに、この言葉だけがスッと頭の中に入ってきました。 わかっているつもりでしたが、落胆した表情をしていたのかもしれません。無事に生まれた娘を目にして、「本来の目的を忘れないで!」と背中を叩かれたような気がしました。 無事に出産するためには、自然分娩も帝王切開も関係ない。そう教えられた気がしました。どちらも命がけで出産しているのですから。これから出産する妊婦さんやご家族の方に、改めて知っていただきたい私の体験談です。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 著者:永山たまこ1歳女児の母。3回の流産後、不育症の治療をえて高齢で娘を出産。現在は仕事と育児に奮闘中。愛犬と娘を連れて散歩に行くことが日課。
2019年11月27日「会陰切開(えいんせっかい)」というワード、これから出産を控えている方にとっては気になりますよね。ここでは、初産で会陰切開をした私の体験をお話ししたいと思います。 会陰切開への不安私は妊娠するまで会陰切開を知らず、義母から教えられて、一気に出産することが不安になってしまいました。しかし、なかには会陰切開をせずに出産する方もいるそうです。自分もどうなるのかわからなかったので、周りの出産経験者に体験談を聞き心の準備をしました。今考えてみると、そのときに少し心の準備ができたので、いざとなったら強気でいられたのだと思っています。 会陰切開って痛いの? 流れと痛み私は事前に、もしも切開するときは一声掛けてほしいと先生に要望を出していました。しかし実際に声がかかったときは、恐怖よりも「早くラクにして!」という気持ちのほうが強かったです。切開の前に部分麻酔のための注射をしましたが、それもチクッとするだけで、痛みや恐怖は感じませんでした。 いよいよ切開の瞬間、パチン! という音が聞こえましたが、切られているという感覚はほぼなく、痛みはありませんでした。 会陰切開後の処置無事に出産が終わり、ほっとしたのも束の間、今度は会陰の縫合です。陣痛もほぼ終わったからか、少し痛く感じました。ただ、すごく痛いというより「イテテ」と声は出るものの、我慢できるくらいの痛さでした。 私の場合は、新人の先生がおこなってくれたのですが、ベテラン先生に指示を出されながらの縫合だったので痛みを感じたのかもしれません。 会陰切開後の生活で特に気をつかったこと会陰切開後に注意をしたことは、座る・立つ・トイレに関してです。座るときは、傷口が直接当たらないよう背もたれに寄りかかって座りました。ドーナッツクッションを使う方もいるそうです。立つ瞬間は、どうしてもとっさに力が入ってしまうので、引っ張られる感覚がありました。トイレのときは力をいれることが怖かったです。病院側からは、腟の中に水が入らないように注意しながらビデで傷口を洗い流して、清潔を保つようにとの指導がありました。最初はビデの強さも「弱」に調整しましたが、シャワーが当たる瞬間は少しドキドキしたものです。 私の場合、会陰切開は思っていたより痛くなかったけれど、縫合と傷口が治るまでは多少の痛みがありました。しかし、赤ちゃんが生まれた瞬間は本当に感動しましたし、初めて産んだわが子を見るたびに寝不足で疲れていても頑張ることができました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 著者:山﨑ゆい0歳男児の母。結婚を機に地方へ引っ越し出産。現在は新しい土地で、妊娠・出産・子育てに関する記事を執筆している。
2019年11月26日私は31歳のときに妊娠しました。順調に妊娠生活を送り、妊娠37週を迎えたある夜に破水! いよいよ、初めての出産というチャレンジが始まりました。なかなかお産は進まず、破水から12時間ほど経ったところで、やっと子宮口が全開大に。その後、意識がもうろうとするなかで聞こえた「パチン!!」という音……。今回は、私の会陰切開体験談をご紹介します。 初産、なかなか進まないお産31歳で初めての妊娠。おなかの赤ちゃんも順調に育ち、経腟分娩の予定で臨月を過ごしていました。妊娠37週のある夜に破水。両親と一緒にタクシーで病院へ向かいました。 規則的ではありませんでしたが、おなかの強い張りも感じていたため、そのまま陣痛室に入りました。しかし、なかなかお産は進まず、痛みに耐えながら12時間。体力的にも厳しくなってきたころ、やっと子宮口が全開大になりました。何度かいきむのを繰り返し、意識がもうろうとするなか聞こえた先生の声。「それじゃ、ちょっとお手伝いするね~」。 「パチン!!」これが会陰切開かぁ!先生の声のあとすぐに「パチンッ!」という大きな音が聞こえました。それこそ、会陰切開をした音だったのです。そのあまりの大きい音に、意識が薄れていた私も、怖くて目が覚める思いをしたことを覚えています。 かなり大きく切開されたように感じましたが、その場所が直接痛むという感じではなく、赤ちゃんが産道をグリグリと押して出てくる出産の痛みのほうが、断然つらいものでした。無事に長男を出産……闘いはやっと終わったのです。 会陰切開、その後の経過会陰切開後の処置は出産時と同じ体勢、つまり分娩台の上で足を広げたままおこなわれます。会陰切開の傷の縫合は、早くきれいに治るよう細かく丁寧に縫うそうです。また、なるべく縫い目が内側になるよう縫い合わせるため、「傷口も目立ちにくいよ!」と先生が教えてくれました。 出産の次の日にはシャワーも浴びることもでき、傷口がひどく痛むことはありませんでした。さらに、縫い糸は体に吸収される糸が使われていたため、抜糸の必要もなく、順調な産後の経過をたどることができました。 会陰切開時の「パチンッ!」という音と、大きく切られたような感覚に反し、あまり痛みを感じることもなく、産後も順調に回復しました。その瞬間はすごく恐怖を感じた会陰切開でしたが、安全な出産のためには必要な処置であったことを、身を持って体験しました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。産院・病院によって対応が異なることがあります。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 監修/助産師REIKO著者:鍜治すみの生後6カ月と2歳、2男の母。長男妊娠時の切迫早産により、9年続けた製薬会社のMR職を退職。前職では主に産婦人科領域製剤を担当。培った知識をフルに活かし執筆活動や育児に奮闘中。
2019年11月21日陣痛は痛かったですが、赤ちゃんに会えるうれしさのほうが強く、なんとか耐えられました。しかし出産時に会陰切開となったため、今度は産後の傷跡の痛みが待っていたのです。出産直後だけ痛いと思っていた私は、数週間ほど傷の痛みとたたかうことに……。会陰切開をして傷の痛みとたたかい、その後傷が回復するまでをお伝えします。 出産時、会陰切開が必要に!陣痛が始まって病院に着いたときにはすでに子宮口が7cm開いていたため、慌ただしく出産の準備がおこなわれました。こんなにも一気に子宮口が開くと思っておらず、出産が近づく緊張と激しい痛みに自分を保つのに精一杯で、軽いパニック状態に。あまりの激痛にとにかく早く痛さから開放されたいという気持ちが一番でした。そこで、医師から「赤ちゃんが出やすくするために会陰切開をします」と告げられ……。「出産時に会陰切開をする場合がある」と事前に説明を受けていたので、心の準備はできていました。 会陰切開をし、いざ出産!医師からの「切りますね」の声とともに会陰切開をしました。一瞬チクリとしましたが、陣痛の痛みほうがまさっていて会陰切開の痛みはさほど感じず、医師からも「少し会陰切開をしましたが、裂けてはないので最小限で済みましたよ」とのこと。ひとまず出産を終えてホッとし、喜びに浸っていました。出産後の処置も終わって2~3時間経ったころ、次第におしりに違和感が……。出産時は緊張と興奮で高まっていた気持ちが落ち着き始め、次第に痛みへと変わっていったのです。 退院後も1カ月近く続いた痛み出産後から会陰切開の傷が痛み、ドーナツ型の穴あきクッションに座る毎日でした。入院中、同じ日に出産した人でも会陰切開をしていない人は、普通に椅子に座ったり歩いたりしているのでびっくりしました。あとで経産婦の人に聞いた話では、会陰切開をしたのとしないのとでは出産後の痛みや傷の回復にかかる期間も異なるとのこと。産むまでのことしか考えておらず、出産後にこんなにも会陰切開の傷が痛いとは思いませんでした。それから1カ月近く違和感や痛みが続くことになったのです。 痛みの感じ方や長引き方は人それぞれと頭ではわかっていたつもりでしたが、実際に自分が経験することで、こうも違うのかと痛感しました。第二子のときには少しでも産後の痛みを軽減するために、会陰切開をしないで済むよう、妊娠後期から会陰マッサージしたりしました。その効果あってか、第二子は会陰切開をせずに出産し、第一子のときよりも出産後の痛みはなく、経過も順調で身動きがとりやすかったです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 著者:福山あかね男一女の母。元幼稚園教諭、元保育園勤務。第二子出産を機に退職。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年11月17日雑誌などの出産体験談では、必ずと言っていいほど語られる「会陰切開」。出産を目前に控えると、特に初産であればなおさら不安に感じる方も多いと思います。ここでは、私が経験した会陰切開時の流れと感じたことなどを具体的にお伝えします。 最後のひと押しが足りず会陰切開初めてのお産のとき、私はお産の進行が早かったようで、病院に着いて「あと30分くらいで出産だろう」と言われ、入院しました。ところが、分娩台の上で1時間陣痛に耐えてもまだ生まれない……。私の呼吸法も悪かったのか、赤ちゃんが酸素不足で危険とのことで、会陰切開をすることになったのです。 雑誌などで会陰切開の体験談を読んで、「痛そう!」「正直切りたくないな……」と思っていたのですが、赤ちゃんのためならと気持ちを切り替えました。 リアルな音のみ! 痛みは感じずそして、「麻酔をします」のひと言とともに、局所麻酔のチクッとした軽い痛みのあと、「ジャキッ」となんともリアルな音が……。 麻酔のおかげか、陣痛の痛みのほうが強かったからかわかりませんが、切開したときの痛みはありませんでした。そして、この会陰切開のおかげですぐに出産に至りました。生まれてきた赤ちゃんは、3,450gと大きめだったので、「大変だったね~」と助産師さんに言われたことを覚えています。 産後の感動とともに縫合の痛みに耐える! 私の産後のイメージは、「やっと会えたわが子との感動の対面!」というキラキラしたものだったのですが、実際はわが子の顔を見られると同時に、切開した会陰の縫合も始まりました。 切れ方や先生のスキルなど、いろいろな要因があると思いますが、縫っている時間も意外と長く、ジワリと冷や汗が出たことを覚えています。個人的には、麻酔をしたときや会陰切開したときよりも、縫合してもらっているときのほうが痛かったように思います。 会陰切開が怖いと感じるのは一般的な感覚だと思います。でも、それは切開の瞬間と産後の数分だけの我慢!何よりも「やっとわが子に会える!」と思えば、大きな負担にはなりませんでしたよ。これから出産を控えているという方は、できるだけリラックスして臨めるといいですね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー イラスト:(c)chicchimama著者:小林夏希4歳と1歳の二児の母。フリーライターとして育児・インテリア・住宅関係の媒体を中心に記事執筆をおこなう。 ✿❀ベビカレ秋のマンガ祭り❀✿大好評のマンガ記事を増量してお届けする期間限定“マンガ祭り”開催中! 人気レギュラー連載10作品に加え、新たにゲスト連載8作品が登場♪ 育児や家事、仕事などの合間の息抜きタイムにどうぞ♡
2019年11月09日陰キャラはよくモテないと言われますが、陰キャラでもモテる人はたくさんいます。陰キャラで、なおかつコミュ力が低くても片思いを実らせる方法を紹介しましょう。見た目をよくしよう陰キャラと言えば、どこか浮かない顔をしており、自分に自信がないことでネガティブなオーラを出していることが多いです。外見も髪を伸ばしっぱなしでいるなど、見た目に気をつかっている人は少な目な印象でしょう。心理学でハロー効果というものがあります。ハロー効果とは、その人の中の目立つ特徴により、その人の評価が大きく変わってしまうというもの。カッコよくて爽やかな人は、実際にそうでなくても清潔感があって性格が良いという印象を受けることがあります。それとは逆に、陰キャラの見た目をしていると、「だらしなさそう」「何か問題ありそう」だと、異性からいろんなマイナスイメージをもたれてしまうので、陰キャラだと思う場合はまずは見た目から変えてみましょう。髪型を変えたり、オシャレな恰好をしたり、自然な笑顔を意識したりすることで、片思いの相手からの印象も良くなります。話し方をしっかりとしよう陰キャラの特徴に、「声が小さい」「話している内容が暗い」というものがあります。話し方でその人の印象は大きく変わってしまいます。ハキハキとしっかりと話した方が内容がずっと伝わりやすくなりますし、印象が良くなってモテるようになっていくのです。友達を作る場合でも、ハキハキと話した方が色んな人と仲良くなりやすいです。それと同じように、異性と仲良くするためには、はっきりした声で自信をもって話すことが大切です。話し方を変えるだけで、片思いの相手からも陰キャラだと思われなくなるでしょう。相手の話をしっかり聞こうコミュ力が低いと会話が上手くできないということもあるでしょう。その場合は、聞き役に徹するという方法もあります。きちんと相手の話を聞くというのも、コミュニケーションの一つです。相手の話をしっかり聞き、それに対してきちんと相槌を打ったり、共感したり、リアクションをしたりすることで相手からの好感度は大幅に上がっていきます。相手がおしゃべり好きなら、自分が話すのは2割くらいでも大丈夫です。片思いの相手の好きなことに興味を持ち、その分野の知識を身につけておけば、お互い楽しく会話することができるでしょう。好きな人には積極的に声かけを好きな人に声をかけることができなければ、陽キャラだろうが陰キャラだろうが異性と付き合うことはできません。好きな人に話しかけるためには、自分に自信を持つことが大切です。成功体験を積み重ねれば、少しづつ異性との接し方に慣れていくでしょう。生まれた時から異性が苦手という人は少なく、大抵の場合はその後の環境や過ごし方によって苦手意識を持つようになっているのです。好きな人ができたら、自分の自信がない部分について見直し、勇気をもって自分から話しかけるようにしてみましょう。
2019年10月29日出産について、陣痛の痛みと同じくらい気になっていたことが「会陰切開」。自分の体を切るという痛みは、陣痛とはまた違った恐怖です。実際どんな風におこなわれるの? 陣痛の痛みでわからないってホント? などなど私も出産前は疑問だらけでした。最終的に私は吸引分娩のために会陰切開をしましたが、実際してみると想定外のできごとが続々! そんな体験談をお伝えします。 会陰切開って何?会陰切開とは、赤ちゃんが出てくるときに会陰が裂けるのを予防するため、あらかじめ会陰を切ることだそう。恥ずかしながら私は妊娠してから知りました。麻酔なしで切ることもあると知り、驚愕。 いくら陣痛が痛いと言っても、自分の体を切られるというのはまた別の痛みだと思うからです。心配性な私は出産にあたってまた1つ不安の種が増えることとなり、日々お風呂で会陰マッサージをしつつ、切開しなくて済むのを願うばかりでした。 吸引分娩のため会陰切開に!そんななか迎えた出産当日。最終的に私は吸引分娩に切り替えることになりました。そして器具を入れるために会陰切開も決定。「ちょっと切りますね〜」というお医者さんの言葉に、陣痛に耐えつつもまた別の緊張感が襲ってきます。 しかし、お医者さんは麻酔を打ち、あっという間に切ってしまいました。緊張からやたらその部分に意識を向けていたにも関わらず、痛みや違和感はありませんでした。陣痛の痛みでわからないというのは本当なんだ! と感心したのを覚えています。 切ったら縫うことを忘れていたその後無事出産! わが子の産声を聞きホッとしたのもつかの間、会陰に違和感が……。そうです、切った会陰を縫合する作業が残っていたのです。陣痛がおさまったからなのか麻酔が切れてきたからなのか、出産の感動も薄れるほどの不快な感覚が続きました。 我慢できなくはないのですが、針と糸が通るとき、なんとも言えず痛くて気持ち悪いのです。丁寧に縫ってくださるのは本当にありがたいのですが、「もう早く終わってー!」とばかり考えていました。 会陰切開は長い出産のなかのほんの一瞬のできごと。今振り返ってみるとたいしたことはありませんでした。ただ、陣痛は出産すれば終わりますが、会陰切開は出産後縫わなければいけません。産んだあとはつい開放感でいっぱいになってしまいますが、油断禁物だなと思いました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 著者:優木このみ2歳女児の母。出産後まもなく、夫の海外転勤のため家族でイギリスに1年ほど滞在。現在は帰国し日本で子育て中。自身の体験を中心に執筆している。
2019年10月15日女の子のおまたのお手入れの方法を病院や保健センターなどでの説明を聞き逃した、または質問できなかったという親御さんもいるのではないでしょうか。今回は陰唇癒合(いんしんゆごう)の原因や予防方法、治療法、女の子のおまたのお手入れの方法についてお話しします。 女の子のおまたって、どうなってるの?女の子のおまたは大陰唇、小陰唇、陰核、尿道口、腟口などが密接に入り組んだ構造になっています。大陰唇と小陰唇の間は、分泌物や垢など恥垢と呼ばれる汚れがたまりやすく、尿や便が付着しやすいため、おむつをしている赤ちゃんの場合はおむつかぶれなど皮膚炎を起こしやすい部位です。 おむつを卒業した後も、体に密着するタイプのパンツやレギンスなど着用することで、外陰部が蒸れたりかゆくなり、自分で掻くことで指先についている菌が外陰部について悪化したり、炎症を繰り返すことがあります。また、便が尿道口付近につくことで膀胱炎を引き起こすこともあります。外陰部の炎症や膀胱炎などを予防するために、日頃から汚れを落として清潔を保つことが大切です。 女の子の場合、通常はおりものはみられませんが、外陰部に炎症が起きると黄色や緑色のおりものが出たり、おむつや下着に汚れがついていることがあります。乳幼児期だけでなく小学校低学年ごろまでは炎症を起こすことがあるため、正しいお手入れを親が教えることも大切です。なお、生後間もない時期(生後2日〜10日ごろ)に、母親の女性ホルモンの影響で、新生児帯下というおりものが一時的に出ることがありますが、自然におさまるため心配はいりません。 陰唇癒合とは?左右の小陰唇がくっついて腟口が隠れてしまっている状態を陰唇癒合といいます。腟や尿の出口を塞いでしまうため、膀胱炎や腟炎を引き起こす可能性があります。陰唇癒合は先天的なものではなく、女の子のおまたが湿っている状態が続いている環境や感染、エストロゲンが低い状態が原因で起こります。 症状はほとんどなく、緊急性を要する病気ではありません。新生児期から乳幼児期によく見かけるもので、乳幼児健診で発見されて小児科や小児外科へ紹介受診されることが多い病気です。緊急性のある疾患ではありません。 陰唇癒合の治療法は? 治療後のホームケアの仕方について小児科あるいは小児外科の外来で、ピンセットで左右の癒着を離し、抗生物質の軟膏などを塗って治療します。状態によっては、癒合している部分を切り開きますが、正しいお手入れをしないと再度炎症を起こして繰り返すことがあります。おむつ交換やお風呂のときに、外陰部の割れ目を左右に開いて拭き取ったり、洗ったりして、清潔に保つことが大切です。 おむつは汚れをとるものではなく、おしっこやうんちを受け止めるものです。おしっこやうんちが皮膚についたままにすると炎症の原因となります。布製でも紙製でも、おむつを替えるときは拭いてあげましょう。最近の紙おむつは吸収が良く、長時間つけていてもムレないと宣伝されているものが多くありますが、おむつの表面におしっこが残らなくても、おしっこをした後のおむつに包まれているため、拭き取ってあげましょう。 女の子の場合、体の前側にある尿道口や腟口に便が付着することを予防するために、前から後ろに向かって拭いてあげましょう。外陰部の割れ目の部分を軽く広げてやさしく拭きます。拭くときは、ゴシゴシ強くこする必要はありません。 おしっこのときは、皮膚についたおしっこを拭き取るつもりで1回、仕上げに1回拭く程度で良いです。うんちのときは、汚れがとれたと見た目で判断できるところまで拭いて、仕上げに1回拭くと良いでしょう。おむつを替えた人は手を洗って、菌が再び赤ちゃんにつかないようにすると安心です。 陰唇癒合は予防できる?外陰部の炎症等が原因とされていますが、はっきりわからないことが多い病気でもあり、予防法も証明されていないのが現状です。また、陰部を清潔にしないと必ずなるというものではありません。できる範囲で清潔を保つようにするといいでしょう。 尿道や肛門付近は汚れやすい部分ですが、排泄時に拭き取ること、1日1回せっけんで洗うことで十分に清潔に保つことができます。女の子の外陰部は、男の子よりも粘膜の部分が多いので、外陰部の皮膚表面の部分はせっけんをよく泡立て、泡でやさしく汚れを浮かせながら洗い、小陰唇の部分は軽く広げてシャワーなどでお湯をかけて洗い流しましょう。 恥垢は1回で拭き取れないこともありますが、無理やりゴシゴシこすらないで日にちをかけて取り除く程度でかまいません。粘膜の部分に多少せっけん成分がついても、洗い流せば大丈夫です。おすわりができるようになるまでは、赤ちゃんを寝転がせた状態で洗い、おすわりができるようになったら、お湯をはった洗面器の中におしりを浸けさせて洗っても良いでしょう。 まとめ現状、陰唇癒合の予防法は証明されていませんが、女の子の外陰部は正しいお手入れをすることで、外陰部の炎症は予防することができます。すでに炎症や陰唇癒合が起きている場合は、小児科あるいは小児外科へ受診しましょう。日ごろの外陰部のお手入れについて確認したい場合は、出産した病院や保健センターへ相談しましょう。 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医著者:助産師 古谷真紀一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。
2019年10月14日妊娠週数が進んで帝王切開で出産する可能性がでてきた妊婦さんのために、今回は予定帝王切開についてお話しします。 予定帝王切開とは?帝王切開は、母体の腹部を切開しておなかの中の赤ちゃんを出産する手術で、あらかじめ日時を決めておこなう場合を予定帝王切開といいます。妊娠経過中や経腟分娩の進行中に母子の状態が悪くなり、いち早く赤ちゃんを出産する必要があると判断されたときに緊急でおこなわれる場合は、緊急帝王切開といいます。 予定帝王切開になるのはどのようなケース?経腟分娩よりも帝王切開で出産するほうがお母さんや赤ちゃんへの負担が少なく、母体が手術に耐えられる状態であることを前提に、帝王切開はおこなわれます。 医療現場では、治療や検査、手術をおこなうための理由を「適応」と表現します。帝王切開の適応には、大きく分けて母体適応と胎児適応がありますが、状態によっては母体適応と胎児適応の両方があって帝王切開をおこなうケースもあります。医学的な適応がなく帝王切開をおこなうと、母体や新生児の合併症が増加することや、将来的に子宮破裂や癒着胎盤などのリスクが増加することがわかっています。そのため、母親にもおなかの赤ちゃんにも問題がない場合、経腟分娩(陣痛)の痛みを避けたいからという理由で帝王切開がおこなわれることはありません。 予定帝王切開の適応は以下の通りです。 【母親側の適応】・帝王切開の経験がある・子宮手術後・児頭骨盤不均衡(母親の骨盤に対しておなかの中の赤ちゃんの頭が大きい状態)・前置胎盤(子宮口に胎盤がかかり、ふさがれている状態)・心疾患、腎疾患、高血圧などの内科的合併症・HIV、性器ヘルペスなど、経腟分娩によって赤ちゃんに感染するリスクが高い感染症・子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮奇形などにより、経腟分娩が難しいと判断された場合など 【赤ちゃん側の適応】・胎位異常(骨盤位、横位など、おなかの中の赤ちゃんの頭が下になっていない状態)・双子や三つ子などの多胎妊娠・おなかの中の赤ちゃんの体重が4,000g(巨大児)以上と予測される場合・水頭症、髄膜瘤や臍帯ヘルニアなどおなかの中の赤ちゃんに異常があり、経腟分娩が難しいと判断された場合・前置血管(へその緒が胎盤ではなく赤ちゃんを包んでいる膜に付着し、血管が子宮口に面している状態) 予定帝王切開の日程を決定するのはいつ?妊娠後期(妊娠28週以降)に入ったら、母体の状態と赤ちゃんに起こる合併症を考慮して手術する日程を決めます。手術日が決定した後、手術前に必要な説明や検査などの準備をしていきます。 帝王切開をおこなう週数が早いほど、赤ちゃんの呼吸障害や低血糖などの合併症が起こりやすいため、分娩予定日近くに帝王切開をおこなうことが望ましいですが、手術予定日前に陣痛が始まったり、破水したりする可能性はゼロではありません。そのため、それまでの妊娠経過や前回の出産経験などを参考に、担当医による総合的な判断で手術予定日を決定します。 予定帝王切開に向けて事前におこなう検査や準備は?手術予定日が決定したら、医師が文書を用いて帝王切開の適応や手術の流れ、麻酔方法、帝王切開に伴う合併症の可能性、静脈血栓塞栓症の予防の必要性、輸血の可能性や合併症などについて説明をします。施設ごとに文書は異なりますが、手術同意書、麻酔同意書、輸血同意書などがあります。これらの書類は、説明を聞いた後に妊婦さんとその家族の署名が必要となる大切な文書でもあります。このような説明は、妊婦健診で外来を受診したときにおこなわれますが、麻酔の説明は麻酔科医によって入院後におこなわれる場合もあります。説明を聞いて、わからないことがあれば医師や助産師へ質問し、同意書の内容をきちんと理解し、納得したうえで同意書に署名しましょう。 帝王切開を安全におこなうために事前に検査が必要です。妊婦健診の際に、感染症や血液検査、尿検査などはおこなっているので、それらの結果も参考にしながら下記のような検査をおこないます。 ・血液検査:手術中の出血に対する準備や麻酔方法の決定のために採血をする・胸部X線検査:肺の状態や心臓の大きさをチェックする・心電図:手術中の出血や麻酔によって循環動態が変化しやすいため、事前にチェックする・下肢静脈エコー:肥満など下肢静脈血栓が生じる危険性が高い場合にチェックする また、手術中の大量出血に対する準備として、事前に自分の血液を採取して保存する自己血貯血をすることがあります。自己血貯血は、採血しておいた自分の血液を必要時に輸血するというものです。子宮筋腫や前置胎盤など大量出血が予想される場合は、自己血貯血について医師から提案されることもあります。 予定帝王切開 入院から退院までの流れは?予定帝王切開の場合、手術前日に入院することが一般的です。予定帝王切開の前日から退院までの流れの一例を紹介します。 【予定帝王切開前日】・入院・入院手続きなど・同意書など必要書類の確認・入院から退院までのスケジュールの説明・予定帝王切開に必要な物品の確認(術後の寝巻き、外科用の腹帯・着圧ソックスなど)・バイタルサインズ(体温・脈拍・血圧など)の測定・胎児心拍モニタリング・胎児超音波・前日より飲食不可 【予定帝王切開当日・手術前】・バイタルサインズ(体温・脈拍・血圧など)の測定・胎児心拍モニタリング・手術着に着替え、着圧ソックスを履く・点滴・手術予定時間が近づいたら手術室へ 【予定帝王切開当日・手術中】・名前、同意書等の確認・手術台に移動し、手術着を脱ぐ・心電図モニターなどのモニター類を装着・麻酔:帝王切開のときに使用する麻酔は、赤ちゃんへの影響が少ない脊髄くも膜下麻酔(脊椎麻酔)または硬膜外麻酔、あるいはそれらを併用しておこなうことが多いです。そのためお母さんの意識がある状態で手術がおこなわれます・膀胱留置カテーテル挿入・おなかの消毒・執刀:執刀開始後数分で赤ちゃんが誕生します。誕生の少し前にはおなかを押されるような感覚がします。生まれた赤ちゃんはすぐに助産師によって出生後の処置がおこなわれます・胎盤が出る・子宮、おなかの縫合 【予定帝王切開当日・手術後】・ベッド上で安静(飲食不可)・適時的にバイタルサインズ、出血量・全身状態のチェックがおこなわれます 【予定帝王切開後】・手術の翌日、膀胱留置カテーテル・モニター類などを外し、歩行開始・食事開始。同時に子宮収縮剤の内服開始・お母さんの状態に合わせて、赤ちゃんのお世話開始(授乳指導や沐浴指導などが入院中に予定されている施設が多いです)手術の経過が順調であれば術後6〜7日ほどで退院となりますが、入院期間は施設によって異なります。 予定帝王切開で出産すると決まったら確認すること施設によっては、帝王切開を受ける妊婦さんのために、経腟分娩で出産する妊婦さんとは別に母親学級や両親学級、個別相談をおこなうところもあります。入院から産後の生活の流れや手術後の痛みのコントロール、産後の授乳について予習できるのでぜひ利用しましょう。 下記のようなことを、事前に確認しておくと安心かもしれません。・手術で使用する麻酔方法、切開したおなかの傷のケア、術後の痛みについて・帝王切開を受けた母体に起こる心身の変化・手術中や手術後に受けられるケア(例:夫や家族の面会、赤ちゃんとの対面など)・帝王切開後の授乳や母子同室について・もし赤ちゃんがNICUに入院した場合に母親と赤ちゃんが受けられるケアについて・手術予定日より前におなかが張ったり異常が起きたりしたときの対応について また、病院の緊急連絡先や病院までの移動に利用するタクシー会社の連絡先を、妊婦さんだけでなく家族にもわかるように確認しておきましょう。 まとめ経腟分娩で赤ちゃんを産みたいと思っている妊婦さんが多いかと思います。その一方で妊娠の経過中に帝王切開となり、複雑な心境となる妊婦さんも少なくありません。しかし、経腟分娩も帝王切開もリスクがあり、喜びと不安が入り混じる出産に変わりありません。わからないこと、不安なことなどは担当医や助産師へ質問し、手術前後の流れや、麻酔、痛みのコントロールなど事前に知っておくと安心して出産の日を待つことができるでしょう。 ■参考文献・産婦人科診療ガイドライン産科編2017 ・ACOG committee opinion no. 761: Cesarean delivery on maternal request.Obstet Gynecol. 2019 Jan;133(1):e73-e77. 監修者:医師 おおたレディースクリニック院長 太田 篤之 先生順天堂大学卒後、派遣病院勤務を経て、平成22年より順天堂静岡病院周産期センター准教授就任。退職後、平成24年8月より祖父の代から続いている「おおたレディースクリニック」院長に就任し現在に至る。著者:助産師 古谷真紀一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。
2019年10月04日出産の痛みとはどんなものなのか。人はわからないことこそ不安になりますよね。「出産はこの世の痛みじゃない」と周りからよく聞いていた私は、なおさら恐怖心がつのりました。また、陣痛以外に不安を感じていたのが「会陰切開」です。今回は、初めての出産で体験した会陰切開エピソードをお伝えします。 会陰切開ってどんな痛み?初めての出産を控え、会陰切開について不安に思っていた私。周りで出産を経験したことがある人にリサーチしたところ、初産で会陰切開をしたというケースが多いようでした。なかには、産後に会陰切開後の痛みで寝つけなかったというママも……。出産前は陣痛もさることながら、会陰切開もどんな痛みなのかと戦々恐々としていました。 会陰切開を忘れるほど陣痛が痛かった!いざ出産間近になると、陣痛の痛みに耐えることで精いっぱい! 先生が「麻酔をして会陰切開をするね」と言っていた記憶がかすかに残っているくらいです。 あれだけ会陰切開に恐怖を感じていたのに、「出産がスムーズになるなら早く切って!」と思う自分がいました。麻酔をしていたこともあり、私の場合、会陰切開の痛みはほぼありませんでした。痛みの感じ方はそれぞれですが、個人的には陣痛のほうが何倍も痛かったと記憶しています。 穴あき座布団が必須だった!産後、麻酔が切れると、会陰付近にズキズキとした痛みが。歩くのも座るのもやっとの状態でした。座ったときに会陰付近が痛いので、持ってきていた穴あき座布団が重宝しました。診察時も穴あき座布団を離さず持ち歩いていましたよ! 「この痛みはいつまで続くのだろう……」と心配でしたが、退院するころにはだいぶ痛みが落ち着いていました。私の場合、ほぼ痛みや違和感がなくなったのは産後1カ月健診のころでした。 近年では、できるだけ会陰切開をしない方針の産院が増えてきているようです。気になる方は専門家に相談をするのが一番ですね。みなさんの初めての会陰切開とその後はどんな様子でしたか? ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー
2019年10月03日第2子では必ず挑戦しようと思っていた夢の無痛分娩。友人たちが第2子で選択し、「夢のような出産」「天国出産」などと言っていたので、私も第2子で挑戦しました。しかし、そこに待っていたのは、楽天家の私もビックリの壮絶お産でした。 無痛分娩で産みたい第1子は吸引分娩だったものの、ごくごく普通に生まれたという印象だった私。しかし、ただ一つ「陣痛の苦しみ」だけは、第2子の臨月が近づくにつれて不安が増していきました。そこで、無痛分娩の講習に参加することにしました。 私の通っていた産院の講習は非常に丁寧で先生も信頼できたため、「無痛分娩にしよう」と決意。 同じ産院で無痛分娩をした友人の「天国だった」「全然ストレスがなかった」とうらやましい体験談を聞き、私の心は固まったのでした。 2度の帰宅……さて、いよいよ無痛分娩の予定日! 元気いっぱいに病院に行くと、早々に雲行きが怪しい……。「まったく子宮口開いていないね、今日は無理じゃないかな」。先生のそのひと言で、その日は泣く泣く帰宅し、日を改めて挑戦することになりました。 そして次のチャンス……今度こそ! と、次は「バルーン」を入れることに。そのとき、先生には何度も「経産婦さんなので、バルーン入れるとすぐお産がすすむことがありますからね」と言われ、もうほぼほぼ「今日が出産日なのかしら」と高揚していました。 ところが…… 赤ちゃんはまったくおりてきません。そして頑固な子宮もバルーンの刺激にもしっかりと口を閉じて、うんともすんとも言いません。そして恐れていた事態。2回目の帰宅……。 経産婦の出産はスムーズなイメージしかなかった私でしたが、無事出産できなかったらどうしようと不安になっていきました。 今度こそ!しかし 、3度目の正直。さらに日を改めて妊娠39週。もうさすがにいけるだろうとの先生の言葉もあり、期待と不安が入り混じって迎えた当日。 バルーン(大)から始まって「きっと陣痛来ますよ」と助産師さんの励まし。しかし、子宮口が4cm開いているというのに、あまり痛みも感じません。いったい私の赤ちゃんどうなってるの、寝てるの? と不安といら立ちが……。 陣痛促進剤も開始したものの、おなかが張ってもすぐにおさまって遠のく。もうだめだ。もういい加減今日産みたい。産ませてくれ! 先生が内診したけれど、子宮口は5cm。そこで先生の決断「人工破膜」。よし。もうこれは強制的に進む! 人工破膜から陣痛が一気に来て子宮口が全開大したのですが、それにもかかわらず赤ちゃんはまったくおりてきませんでした。そして、「赤ちゃんがおりてこないので吸引します」と、第1子で経験した吸引分娩に。吸引を2回。そこでわかったのが、赤ちゃんが回旋異常だったということ。吸引でもおりてこなかったのは、赤ちゃんが逆側に回っていたからだったのです。 緊急帝王切開に!先生の顔が厳しくなって「緊急帝王切開になります」 と言いました。緊急帝王切開に夫が同意し、そこからは早かったです。ふんわり温かい麻酔が入って地獄から天国の夢心地。ドラマでしか見たことない手術室のばたつきを見ながら、さっと持ち上げられた赤ちゃん。「生まれましたよ」。なかなか生まれず、「赤ちゃんは私のこと嫌いなのかな」とまで思ってしまっていましたが、無事に生まれて本当によかったです。 今回の出産で、第2子でも何があるかわからないということを学びました。回旋異常の予防は難しいかもしれませんが、第2子であっても慢心しないで、出産に向けて体重管理やヨガ、呼吸法などをおろそかにせずにやっておけばよかったと思いました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 著者:代々木菜乃子3歳・1歳の2児の母。育児休暇中。エンタメ業界で働くかたわら、記事執筆をおこなう。現在知育を勉強中。
2019年09月30日妊娠・出産を経験したママたちのなかで、「会陰切開」というワードを検索した方は少なくないと思います。私もその1人でした! 会陰切開を避けるためのケアとして、マッサージはよく耳にすると思いますが、切った後はどうしているか気になりませんか? 私は吸引分娩をしたときに会陰切開したのですが、今回は、会陰切開後に試したことを紹介します。 会陰切開はしたくない!私は通っていた産婦人科の妊婦教室で会陰切開のことを知り、その事実に驚きました。そして、その日から毎日ネットで検索したり出産経験のある友人に聞いたりと、情報収集するのに必死でした。 その結果、行き着いたのは会陰マッサージ。私の場合はお風呂に入る毎にマッサージをしていました。「会陰切開はしたくない!」という思いで、妊娠中はマッサージを続けました。 いざ出産! ある程度心構えはしていたが⋯陣痛が5分間隔を切ったころ、痛みに耐えられず呼吸もままならない状態だったため、「赤ちゃんのためにも吸引分娩しましょう」と医師に言われました。私も、赤ちゃんのためなら! と覚悟を決めました。 「会陰切りますねー」と言われたかと思ったらもう切り終わっており、麻酔をしたおかげか想像していた痛みはほとんど感じませんでした。その後、赤ちゃんは無事誕生しました。 無事出産が終わったが、違和感無事に出産が終わり、会陰切開した部分はきれいに縫われていました。ですが、体も気持ちも落ち着いたころに下半身に違和感が。やはり切って縫われているので、皮膚が引きつったような感じでした。 特に、トイレで用を足すときが一番痛かったです。痛み止めも飲んでいましたが、涙が出るほど痛くて仰向けになれず、横になるのが精一杯。どうしたらこの痛みを和らげることができるのか、とても悩みました。 切開したあともできるケア私は痛みを少しでも緩和できないかと思い、助産師さんに相談しました。助産師さんが教えてくれたのは、「お風呂のときにシャワーのお湯を1分ほど会陰にあてること」でした。 会陰にシャワーのお湯をあてると痛いのでは……と思いましたが、むしろ心地よかったです! 痛みが消えたわけではありませんでしたが、緩和された気がしたので退院した後も入浴の許可が下りるまでは続けました。ケアも兼ねてですが、リラックスできたのが続けた一番の理由です。 初めての出産、会陰切開は未知の世界。妊娠中も会陰切開した後も、自分に合った方法でリラックスしてケアすることで会陰切開の恐怖や痛みを和らげることができました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:島尻せいか0歳男の子の母。夫の転勤で初めての土地で、夫婦二人三脚で子育て楽しんでいる。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2019年09月27日出産を目の前にして、気になることといえば、陣痛の痛みや会陰切開を挙げる方も多いのではないでしょうか。私は二度の出産を経験していますが、出産のときの傷の大小で産後の回復が大きく違いました。初産と経産の違いはありますが、私の体験を紹介します。 初産は産道・会陰裂傷+会陰切開で全治1カ月初めての出産では、陣痛は1分間隔とどんどん迫っているのになかなか子宮口が開かず悶絶、痛みで身をよじり、過呼吸になってしまいました。しかし、破水後は急速に進み、その影響もあってか産道も会陰も裂け、会陰切開もおこなわれました。 出産後、医師に「だいぶ奥まで裂けたので、かなり縫いました」と説明を受けました。その影響で産後はとにかく引きつれがひどく、便秘で気張ると食い込み、さらに排尿時にはそこがしみて……。糸が吸収されたと思われる1カ月ごろまで非常につらい状態で、円座が手放せませんでした。2人目を出産したときも、陣痛よりこちらの方が怖かったです。 経験値が上がった2回目のお産2回目の出産は、痛みで身をよじり、過呼吸になった初産より相当スマートでした。陣痛の波が来たら、息を細く長く吐き続けること。いきみはおしりをベッドに押し付けて逸らし、赤ちゃんが降りてきやすいイメージを描くよう心がけました。 生まれた子は1人目より大きめでしたが、会陰切開はせず、小さな会陰裂傷ですみました。会陰裂傷の傷も数針の縫合で、退院前に抜糸してもらい、産後も円座いらずでした。 便秘は大敵! 産前に解消しておくべし私は妊娠中から便秘気味だったのですが、便秘は体重増加につながったり痔になったりといいことなしです。 分娩は排便時のように気張るし、おしりのことも不安でした。産後は母乳に水分がまわるためか便秘が進み、とにかくつらかったです。 私の場合、頑固な便秘になる前に処方された酸化マグネシウムが腹痛もなく効果もありました。産前から適度な運動や食生活を通して便秘を解消しておいた方がいいと思います。 何かと痛みを伴う出産ですが、済んでしまえば思い出話です。少しでも早い回復ができるように、しっかりと体力をつくることも必要だと感じました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 著者:藤原しおり子育て奮闘中のママ。育児と家事のかたわら、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2019年09月17日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、助産師・ラクテーションコンサルタントの榎本さんからメッセージです。 こんにちは、助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本です。妊婦さんなら誰でも、なるべくラクにお産がしたいと思うものですよね。 今回は、妊娠後期に入った妊婦さんへ、出産に向けて会陰のマッサージやオイルパックの効果や方法についてお話したいと思います。 会陰マッサージの効果は?会陰(えいん)とは、女性の膣と肛門の間にある部分です。出産時に赤ちゃんの頭の圧迫で薄く引き伸ばされていきます。赤ちゃんの頭が出てくるときに裂傷することもあり、大きく裂傷すると予測された場合には予防的に切開します。この会陰の皮膚をマッサージで伸びやすく柔らかくすることができます。 効果としては、・初産婦さんは、妊娠34週以降に会陰マッサージを実施した場合、実施しなかった場合と比較して縫合が必要な会陰裂傷や会陰切開のリスクが減少した。・経産婦さんは、会陰裂傷のリスクは減少しなかったものの、会陰マッサージを実施したほうが産後3カ月の時点での会陰部の痛みが少なかったという研究報告があります。 しかし、ほぼ全例で会陰切開をしている産院があったり、必ずしも会陰マッサージをしていると裂傷しないというわけではありません。とはいえ、会陰マッサージは、産後の痛みや傷の大きさを軽減できることが多いといえます。 マッサージはいつから?準備するものや注意点は?妊娠34週以降で、体調が良く、おなかの張りなどがないときにしましょう。お風呂上がりなど、体が温まって血流が良くなっているときが効果的です。妊娠経過で切迫早産などにより、医師からの安静の指示がある方は控えて、正期産に入ってから(妊娠37週以降)にしましょう。 マッサージの回数は、週に1.5回未満で効果がみられたという報告があり、週に1〜2回程度、1回5〜10分程度で十分です。会陰マッサージの際には、植物性のオイルを使用します。主な植物性オイルには、ホホバオイル、オリーブオイル、カレンドゥラオイル、スイートアーモンドオイルなどがあります。マッサージをする前には、パッチテスト(腕の内側などに10円玉大にオイルをつけて、少し時間をおいて赤みや痒みがないか確認)をしましょう。 会陰マッサージはどうやるの?体勢は立った状態で、片足を安定した椅子などに乗せるとやりやすくなります。転倒には十分気をつけてください。手を清潔にして、爪は短く切っておきます。 膣の下側の会陰にオイルをつけてから、オイルをつけた親指を膣に入れて、膣を中心として3〜9時の方向をマッサージしていきます。親指を立てるようにし、他の指は握るとやりやすいと思います。肛門方向へゆっくり押し下げるようにします。指を挿入する深さは最初は浅くし、慣れてきたら親指第一関節ぐらいまで入れてみましょう。 かんたん会陰オイルパックとは?会陰マッサージの他に、会陰のオイルパックも効果的です。オイルが浸透して皮膚がやわらかくなります。やり方はとても簡単です。 【1】 コットンにオイルを浸し会陰の部分に当てます。【2】 下着が汚れないように、ナプキンなどをあて、30分~1時間浸透させます。 会陰マッサージの効果は、会陰の裂傷予防だけでなく、赤ちゃんの出口である膣や会陰に実際に触れて、出産時の心構えや出産のイメージがついてくるという効果もあるようです。出産に向けての準備として、試してみてくださいね。 引用参考文献助産雑誌 72巻12号 (2018年12月 pp.936-937)竹内翔子 「会陰裂傷は会陰マッサージで軽減できる?」 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。HP:「みき母乳相談室」
2019年09月16日「自分は自然分娩で出産する」と信じて疑わなかった私。しかし、胎児と母体の安全を優先した結果、急遽帝王切開で産むことになりました。出産直後は分娩の方法などまったく気にならなかったのですが、日が経つにつれじわじわと悔しさや悲しさが湧き出てきたのでした。 「もったいなかったね」の言葉出産直後は休む間もなく慣れない子育てが待ち構えており、1週間の入院中は「傷跡が痛い」「母乳が出ない」「赤ちゃんが泣き止まない」ということで頭がいっぱい。分娩方法のことでくよくよしている暇はありませんでした。 最初に心に引っかかったのは、1カ月健診のときに病院の母乳外来で出会った助産師さんの「太ってないし背も高いのに、帝王切開でもったいなかったね」という言葉。きっと「分娩異常さえなければ傷跡が残らずに済んだのにね」という慰めの言葉だったのだと思うのですが、そのときからモヤモヤが始まりました。 友人の体験談がつらい「帝王切開で残念だった」という気持ちは日に日に大きくなっていきました。難産で出産した友人の話を聞くことが特につらく、「自分は出産まで72時間もかかった。さっさと帝王切開で産んでしまいたかった」という言葉を聞いたときは、まるで自分が手抜きをしたような気がして引け目を感じました。 手術で切ったおなかの傷口は約10cmでしたが、出産の話題で聞かれてそう答えると、「自分は会陰切開だったけどもっと切った」と言われて落ち込んだこともあります。 自分だけじゃない2人目も帝王切開で出産したこともあり、5年ほどモヤモヤした気持ちと付き合ってきました。ある日、帝王切開ママの集まりがあると知り、参加させてもらうことに。そこには私と同じように悩むママがたくさんおり、それぞれの病院でのできごとや出産後の体験談など、いろいろな話を聞くことができました。 「自分だけじゃないんだ」「悔しい・悲しいという気持ちを人に伝えていいんだ」と思えたことで、とても気がラクになりました。 くよくよしていたせいで、ちょっとした言葉に過敏になっていたように思います。出産は十人十色。どんな出産だって大変だし、どんな分娩方法だって胸を張っていていいんだ、と今では考えられるようになりました。 著者:沢田真紀子自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年09月02日無知だった若いころ、出産の痛みは「鼻からスイカを出すくらい痛い」という例えを聞いて、出産とは赤ちゃんが出てくる“その瞬間”の痛みがすごいのだと思っていました。妊娠してから、その前の陣痛が相当痛いらしいということを知りましたが、実際に出産を経験してみると、ほかにも意外な痛みがあったのです。 陣痛は叫び声が出るほどの痛みだった!私の初産は、陣痛促進剤を使っての出産となりました。陣痛促進剤の点滴が始まってしばらくすると、だんだんと生理痛のような痛みが襲ってきました。 もともと、それほど生理痛がきついほうではなかったので、徐々に強まってくる痛みに「あーこれはしんどいかも」と思っていましたが、まだまだ序の口。少しずつ少しずつ強まっていく痛みに耐えること6時間。終盤は思わず叫び声が出るほどの痛みでした。 「やっと陣痛の痛みから解放された!」初産にしては6時間というのは短かったようですが、自分としてはこれほどの長時間、これほどの痛みに耐え続けた経験はありませんでした。「生まれる瞬間は感動するだろうな~」なんて呑気に思っていましたが、なんといっても「やっと陣痛の痛みから解放された!」という喜びが一番強かったように思います。 わが子が生まれる瞬間、鼻からスイカを出すくらい痛かったかというと、正直なところよく覚えていません! とにかくいきむだけで精一杯でした。 傷を縫う痛みが意外と痛かった!無事に出産を終えると、カンガルーケアでわが子を抱かせてもらい、やっとじわじわと「自分の子に会えた」という感動が湧いてきました。そんなとき、出産という大仕事を終え、解放感に浸っている私の耳に聞こえてきたのは、「(会陰の)裂けたところを縫いますね」という医師の声でした。 「ふーん、縫うのか」くらいに思っていると、これが意外と痛い! 陣痛の鈍い痛みとは違う、パチン!と弾かれるような痛みに思わず「痛い!」と声をあげてしまい、「ごめんね、すぐ終わるからね」と先生も苦笑いをしていました。 会陰の傷を縫う痛みが陣痛よりも痛かった、というわけではないのですが、「もう痛いことは全部終わった!」と思い込んでいたところの意外な痛み。なんだかとても印象に残っています。これから出産される方は、心構えだけでもしておくといいかもしれません。 イラスト:imasaku著者:奥田美紀二児の母。IT企業にてSE・プログラマーとしてシステム開発やWEBサイト運用等をおこなう。夫の転勤や子育てのために退職し、現在は妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー
2019年09月01日お産は千差万別、何があるかわかりません。私と長男に起きたできごとをご紹介します。 突然の大量出血!第1子妊娠中の話です。妊娠36週の健診では特に問題もなく、子宮口もまだ開いていないし赤ちゃんもあまり下がっていなかったため、「たくさん歩いて赤ちゃんが下りてくるよう頑張ってね!」と助産師さんに言われていました。 まだすぐには生まれないのかと思った私は、実母とホテルビュッフェに行ったり、数日後に迫った結婚記念日のディナー予約をしたりして、マタニティ生活を満喫していました。 健診から2日後、妊娠37週1日のことです。夕飯時にひどくおなかが張ったため、ひとまずトイレに行ってみるかと軽い気持ちでトイレに行ったところ、バシャッと大量の水音がしました。破水? と思って便座を覗くと、まさかの大量出血でした。夜用ナプキンを着けて病院と実家に電話し、すぐに病院に行くことになりました。その間も出血は止まらず、夜用ナプキンでは耐えられず産褥パットに替えました。 緊急帝王切開に当日は土曜日で家に夫がいたため、すぐに車を出してもらえて助かりました。 数十分後病院へ着き、当直の先生に診てもらうと先生の顔色が一変しバタバタ慌ただしくなりました。 私は状況を理解していなかったためその日は帰れると思っていましたが、そのまま緊急帝王切開で出産することになったのです。原因は常位胎盤早期剥離でした。 夫は先生から説明を受けて手術同意書にサインをし、双方の実家に電話をして両親や兄弟が駆け付けてくれました。病院に到着してからあれよあれよという間に長男が誕生しました。病院到着からされるがままでしたが、長男の泣き声を聞いたときはホッとして涙が溢れました。 私は大量出血したこともあり貧血に悩まされましたが、長男は何の問題もなく2人揃って1週間で退院できました。 早めに準備しておけばよかった恥ずかしながら、自分が経験するまで常位胎盤早期剝離という言葉も知りませんでした。前日に行ったホテルビュッフェで出血していたらと思うと、ゾッとしました。常位胎盤早期剝離は、0.5%の確率で起こるそうです。経験者は再発しやすいそうですが、私は第1子の出産だったので誰にでも起こりうることなのだと知りました。 何の予兆もなく突然の出血からの帝王切開手術。出産はいつ・何が起こるかわからないので、入院準備は早めにしておいたほうが安心だと思いました。また、子どもの名前も決めていなかったので、早めに考えておけばよかったと後悔しました。 著者:タカハシユウ6歳、0歳の二児のママ。転勤族の妻で地方赴任中の専業主婦。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー
2019年08月30日私は長子を出産する際に緊急帝王切開だったのですが、次子は予定帝王切開だったので手術前におこなうことがいくつかありました。産院によって異なるのかもしれませんが、手術前はどんな様子だったのか、私の体験をご紹介します。 出産予定日はこう決まった手術予定日は出産予定日の約2週間前に設定され、妊娠38週3日で出産しました。私が通っていた産院では希望日を受け付けておらず、予定帝王切開手術をおこなう曜日が決まっていたようで、妊娠38週周辺で1番近いその曜日の日に決まりました。 出産する日があらかじめ決まっているのは、なんだか不思議なような変な気持ちでした。赤ちゃんの準備ができないうちに、無理に出してしまうようでちょっとかわいそうな気も。しかし、「仕事の休みがとれる。出産に立ち会える!」と、パパはうれしそうでした。 前日から入院幸いにして妊娠中にトラブルはなく、赤ちゃんは順調に育ってくれました。もし何かあったり、手術予定日前に陣痛が起こったりしたら、緊急帝王切開になると言われていました。 予定日の前日から入院し、夜の9時以降は水も飲んではいけない、ということでした。点滴をして、院内は空調が効いているので「喉が渇いて仕方がない」ということはありませんでしたが、結構つらかったです。予定された手術は人生で初めてだったので、こんなことまでするのかと驚きました。 手術直前にすること手術直前に浣腸をして腸内をできるだけ空にしました。浣腸は必須ではなく、「しておきますか? どうしますか?」という軽い提案でした。出産時の排泄物が気になるのであればしてもいいし、出ちゃってもきれいにするから大丈夫ですよ、と助産師さん。私は一応浣腸をしたのですが、便意を我慢できずにすぐ便と一緒にその薬を出してしまったので、あまり意味がなかったかもしれません。 点滴をつけたままで、手術台に上がりました。手術中ずっと顔の近くに助産師さんが立っていて、ときどき顔を覗いて「大丈夫ですか、気持ち悪くないですか」と声を掛けてくれたのが心強かったです。手術中、特に異常なく、無事に出産することができました。 長子のときは緊急帝王切開だったので無我夢中でしたが、予定された帝王切開の場合はいろいろと事前にすることがあり、初めてのことばかりだったので不安も募りました。手術前にどのようなことをするのか知ることで、不安が少しでも軽減できるのではないかと思いました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて出産予定の産院や病院、医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 銀鏡あゆみ二児の母。生まれ育った町で、自身の父母・祖母・夫・子ども2人との大家族で暮らす。地元を中心に取材・撮影・執筆を行うライター。
2019年08月13日私は妊娠34週で破水し、緊急帝王切開手術で双子を出産しました。妊娠5週から8週まで切迫流産になりながらもその後マタニティライフは順調だったので、突然の破水は本当にびっくりしました。妊娠中から、破水・出産までの体験をお伝えします。 妊娠直後から切迫流産妊娠判明時に双子であるとわかり、そして妊娠5週で切迫流産の診断がありました。「安静にするように」とのことだったので、大事をとって休職させてもらうことに。私は保育士という仕事柄、子どもを抱っこしたり走って追いかけたりすることが多いので、休職できてよかったです。 安静期間はできるだけベットから動かず、家事も最小限にすることに。夫の仕事の都合で引っ越しもあったのですが、業者さんや夫にすべてお願いして極力動かないようにしていました。ゆっくりと休んだおかげか妊娠9週では切迫流産の状態を脱し、一安心しました。 順調だった妊娠中期~後期妊娠9週以降は特にトラブルもなく、順調なマタニティライフを送りました。体重増加もほどほどで、つわりもほとんどなく、おなかの張りもそれほど感じず、体も心も安心して生活していました。切迫流産の経験から、動きすぎず安静を心掛けた生活を送っていたのもよかったのかもしれません。双子ではありましたが、特に入院を必要とするようなトラブルもありませんでした。ただ、何があるかわからないという思いから、入院セットと陣痛タクシーの登録は妊娠20週ごろには準備を終えていました。 突然の破水と緊急帝王切開穏やかに過ごしていた妊娠34週2日目。トイレに行くと、生臭い大量のおりものが出ていたのです。「これが破水かもしれない」と直感的に感じ、病院に電話をしました。電話口の助産師さんから「すぐに病院に来てください」と言われ、用意していた入院セットを持ってタクシーで病院へ。到着して診察を受けると、破水しているとのこと。すぐに帝王切開手術をすることになりました。破水したのが14時で、出産したのは17時。あっという間のできごとでした。 妊娠34週での突然の破水、そのまま緊急帝王切開による出産となり、とても驚きました。どんなに順調でも、早めに出産準備をしておいたことで、突然の破水にもそれほど動揺することなく、安心して病院にかかることができたと思っています。出産後はトラブルもなく、双子の子どもたちも順調に育ってくれて安心しています。 著者:小川かなえ2歳の双子姉妹の母。東京郊外在住。元保育士、不妊治療を経て妊娠出産。子連れハイキングやキャンプなどアウトドアも再開。現在は親子の森のようちえんを運営し、地域や自然とともに子育てをしている。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年08月06日ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは!ドイツ在住の主婦、ぱん田ぱん太です。今回は、初めての出産で帝王切開をした時のエピソードを描きたいと思います。初めての妊娠で、私は出産予定日の約1週間前の明け方に高位破水をしました。そしてその日の夜に陣痛が始まりました!そのまま普通分娩をする予定でしたが、産道が狭く胎児が降りてこなかったため、陣痛でいきんで胎児の脳にダメージがいく事態を防ぐために、無痛分娩に切り換え。それでも胎児は降りてこなかったため、そのまま帝王切開になりました。陣痛に苦しんだ数時間がウソのように、手術が始まって十数分後…ついに我が子と対面!手術に立ち会った夫・クリスはそれを見て…「青い!!」…と思ったそうです。いや、もちろん、真っ青ではないんですけども(笑)紫っぽいというか、とにかく新生児の肌の色にびっくりした様子。そして、そんな我が子を別室に連れて行こうとするお医者様たちに対して…と、大慌てで訴えかけました。それを制してくれたのが、麻酔科の先生。その言葉にクリスはようやく落ち着きを取り戻しました。そして、無事にチェックを終え、綺麗に体を拭いてもらった我が子を、再び麻酔科の先生がクリスの元に連れて来てくれました。…少しは落ち着いたものの、まだ新生児の肌の色のショックから抜け出せていなかったようです(笑)。その後、私も手術室から出て、お部屋でしばらく我が子と過ごしていると、徐々に慣れていきました。少しだけぎこちないものの、すっかりパパの顔になりました。そしてその翌日、病院の廊下を歩いていた私たちは、偶然にも麻酔科の先生に出会いました。先生は、我が子を抱っこするクリスを見てそう言いました。するとクリスは…ドヤ顔でこう言ってみせたんです!!(笑)あとで聞いたところによると、この時は我が子のかわいさで頭がいっぱいで、あんなに手術直後に取り乱していたことをすっかり忘れていたとのこと。先生はそれでも「よかったね」とだけ言ってくれました。帝王切開に関わる皆さんは、こんなパパの反応には、ひょっとしたら慣れっこなのかもしれません…(笑)
2019年08月06日妊娠期間は何事もなく過ごし、いよいよ出産!でも、なかなか生まれてこなくて……私が体験した出産までのエピソードをお話しします。 楽しかった妊婦期間妊娠期間はつわりもなく、体調不良もなく、すこぶる健康妊婦でした。妊娠期間はのんびり過ごすことができ、夫と2人きりの最後の旅行にも行き、楽しんで生活していました。このまま、何事もなく出産して、子育てしていくんだろうな〜と当然のように思っていました。 おなかの張りは陣痛だった出産予定日が近づいてきたある日、今日はやけにおなかが張るなぁと感じました。そのまま夜になり、夕食を食べ終えたころから、おなかの張りが収まらなくなり、これは何か変だぞ? と思い、病院に電話。状況を説明しても陣痛ではないようでしたが、少し心配だったので、夜間に病院へ。 診てもらうと、なんと子宮口が5cm開いていると言われ、驚き! 感じていたおなかの張りは、どうやら陣痛だったようです。 深夜からは痛みを感じるようになり、このままだと早ければ朝方に生まれそうと言われ、痛みを感じながらもいよいよ赤ちゃんに会えるのが楽しみでした。 緊急帝王切開、そして無事出産!陣痛の痛みがだんだん強くなっていく一方、朝になっても子宮口が5cmのまま開かず、帝王切開を提案されました。当然、普通分娩できると思っていた私は大ショック。普通分娩で産んであげられないことへの申し訳なさから、涙が……。なかなか決断ができず、陣痛が始まってから12時間後、このままでは赤ちゃんも苦しいよという助産師さんの言葉に背中を押され、緊急帝王切開をすることにしました。 手術中、麻酔で動けませんでしたが、赤ちゃんの産声を聞くことができ、思わず感動して、涙が溢れました。 今はどんな形であれ、赤ちゃんが健康で無事に生まれてきてくれたことに感謝しています。著者:塩澤 萌華初めての子育てに奮闘中の30代ママ。子どもの昼寝中におやつを食べるのが至福の時間。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー(通常分娩)
2019年07月29日私は3人の子どもを帝王切開で産みました。おなかにはその勲章とも言える傷がしっかりと残っています。ただ1人目の出産のときに、帝王切開が決まった瞬間は正直ショックでした。今回は、そんな心の傷とどのように向き合ったかをお話ししたいと思います。 まさかの帝王切開にショック1人目出産時は誘発分娩のために入院したのですが、入院説明の際に腟ヘルペスの疑いがあるとのことで、急遽帝王切開が決まりました。 手術の不安はもちろんのこと、陣痛から経腟分娩を経験できないということ、さらには2人目以降も帝王切開になるだろうということがやはりショックでした。私自身、はじめは「おなかを痛めて産んだ子」というものを経験したかったのです。 達成感のない出産とわが子への違和感帝王切開での分娩は下半身麻酔での手術のため、術中の痛みはありません。出産してすぐは、赤ちゃんの泣き声が聞こえて涙しました。その後は、赤ちゃんと同室ではなく、自分ひとりの病室へ。 ひとりで病室にいると、「私は出産したの? 単に手術をしただけじゃないの?」という不安に掻き立てられました。「出産をした」という自覚が私にはあまり湧いてこなかったのです。母子同室になったときも、わが子を見て「本当に私が産んだのだろうか?」という違和感さえ抱いていました。 帝王切開も立派な出産!それでも日が経つにつれて、わが子への愛しさを実感するようになりました。帝王切開を経験していないママからも、「帝王切開のほうが絶対痛いよ! すごいことだよ!」と言ってもらえたこともあって、「そうか! 出産方法が違うだけで、10カ月おなかの中で赤ちゃんを育てたことには変わりはないんだ!」と気付くことができました。術後の傷は決して消えることはないけれど、今となっては私の誇りでもあります。 もし、私が周りから心ない言葉をかけられていたら、帝王切開に対する心の傷はもっと深くなっていたと思います。帝王切開も立派な出産! 3人の子どもを産んだという誇りを胸に、これからもわが子と向き合っていきたいと思っています。著者:山野美由紀二男一女の母。出産を機に、プログラマーを退職。現在は妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年07月09日筆者が出産をするときに心配したことの1つが会陰切開です。出産の際、麻酔なしで陰部を切られるなんて! と想像しただけで痛みを感じ、できれば切らずに出産したいと思っていました。しかし、結局は会陰切開をすることになった私の体験談をお話しします。 会陰切開の覚悟を決める出産が間近になるにつれてわが子との対面が楽しみになる反面、陣痛に対する不安や出産時の会陰切開に対する恐怖が増していきました。できれば会陰切開はしたくないと思っていたところ、「会陰切開をせずに無理に出産して裂けてしまったほうが治りが悪くなる」といった出産に関する記事を目にし、会陰切開に対する覚悟を決めることに。 それでも「切らずに済むならばいいな……」とわずかな希望を抱きながら、気が向いたときお風呂上がりに会陰マッサージをしていました。 切ったときは痛くなかったけれど……陣痛が始まってから約1日が経ち、子宮口が全開大になってもうすぐ出産というタイミングでいきんでいると、「切るよ〜!」という先生の声が聞こえました。やっぱり切られるんだと覚悟したときに聞こえた「パチンッ」という音。 しかし予想とは裏腹に痛みはまったくなく、直後に元気な赤ちゃんが生まれました。やっと生まれたと安心したのも束の間で、会陰切開の傷の縫合となりました。切ったときは痛くなかったのに縫われているときは痛くて「早く縫い終わって!」と心の中で叫んでいました。 出産からしばらく痛かった傷会陰切開の傷は産後数日間腫れていましたが、1週間後の診察では回復は順調だと先生に言われました。それでも痛みがあったため、産後から円座クッションを使って傷口に直接力がかからないようにしていました。 しかし、産後1カ月近く経っても痛みが残ることに……。診察を受けても特に異常はなく、時間の経過とともに痛みはなくなっていきました。 振り返ってみると、初めての出産で慣れない育児やお見舞いに来てくれる人への対応で起きている時間が多く、会陰切開の傷にも負担がかかったのかもしれません。現在第二子妊娠中ですが、次に出産して会陰切開したときには傷が長引かないことを祈るばかりです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 吉川麻和一児の母。娘の出産を機に仕事を退職し、現在は子どもの成長に合わせた働き方を模索中。不妊治療の経験や子育て経験に基づき執筆中。
2019年07月08日初めての出産は、帝王切開手術でした。出産だけでなく手術も初めてのことで、どのように進むのかまったく予想ができず不安でいっぱいに。また、急に手術が決定したことで、なんとなく実感のないまま出産に挑むことになってしまった筆者の体験談です。 心の準備は2時間で筆者の場合、予定帝王切開ではなく、陣痛が微弱すぎて分娩できそうにないので帝王切開に切り替える、という緊急帝王切開でした。ただ「緊急」といっても差し迫って命の危険があるからではなく「急に決まった手術」という意味であり、決まってから手術までは2時間ほど時間がありました。 すっかり普通分娩のつもりでおり、帝王切開の可能性をまったく考えていなかったため、状況に気持ちが追い付かない状態だったのです……。「え、手術? 2時間後に?」と、信じられない気持ちでした。 なかなか実感できない与えられた2時間は、心の準備をするどころか緊張するために使ってしまいました。なにしろ当時の筆者は、予備知識がまったくなかったのです。 先生からは「下半身麻酔なので腰から薬を入れて手術をします」と説明があり、また手術の流れを書いたプリントも渡されたと思うのですが、そこに書いてあることを自分がこれから経験する、ということがなかなかピンときませんでした。 「これからおなかを切るんだ」ということをやっと飲み込み、不安と緊張でいっぱいになったところで手術の時間になってしまいました。 不安なまま手術台へ手術台に横たわると、「どうにでもなれ」という気持ちにもなり、とても複雑な心境だったことを覚えています。部分麻酔だったので手術中も意識ははっきりしており、医師や看護師さんたちの話し声が聞こえていました。もっと厳粛にしてほしいと感じる人もいるかもしれませんが、筆者の場合は緊張がほぐれてちょうどよかったです。 助産師さんが顔のすぐそばに立っていて、ときどき「気持ち悪くないですか?」「大丈夫ですか?」と声をかけてくれたのも、心強くて安心できました。複雑な心境でも、赤ちゃんが生まれたときの感動はもちろんあり、涙が出たことを覚えています。 急に決定したことだったのでよく状況が飲み込めず、夢を見ているような感じでした。帝王切開を他人事と考えずちゃんと知識をもっておけば、もう少し「出産」の実感が得られたのかもしれないと後悔しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 銀鏡あゆみ二児の母。生まれ育った町で、自身の父母・祖母・夫・子ども2人との大家族で暮らす。地元を中心に取材・撮影・執筆を行うライター。
2019年07月01日