「彼とのデートでは楽しく笑い合いたい!」誰しもそう願っているはず。しかし、笑ったときに結構目立つのが歯の黄ばみ、着色。そして、接近したときに気になるのが口臭。キスのとき、キツイ口臭が漂ってきたら相手もゲンナリしてしまいます。そこで今回は、元歯科衛生士の筆者が「自信をもってスマイル&接近&キスができる」、デート前にやっておきたいお口のケアを紹介します。■口臭予防は正しい歯みがき習慣から生活習慣になりますが、やはり食後の歯みがきは大切です。というのも、口臭の主な原因として「むし歯、歯周病、歯石」があります。その一番の要因である歯垢(プラーク)を素早く除去することで、お口の健康に繋がり、確実な口臭予防になります。ちなみに強い力で磨くのは厳禁。毎日の積み重ねで歯が削れていってしまいます。歯磨き粉も研磨剤が入っているので、ごく少量(目安は歯ブラシヘッドの1/3~1/4くらい)で行いましょう。■舌の汚れも臭いの原因の一つ口臭の原因の一つに「舌苔」という、舌のコケのような白い付着物があります。これは細菌や汚れが舌に溜まったもの。病気ではありませんが、臭いが気になる人はキレイにしておきましょう。専用に舌ブラシというものが売っていて、水に浸し、軽く舌にそわせるようにして使います。一日一回も行えば十分、気になる人はチェックしてみましょう。■歯の黄ばみにはホワイトニング歯の色を白くしたい人はホワイトニングもおすすめ。歯科医院で行うホワイトニングの他、自宅でできるホワイトニングも販売しています。これは完全な白を期待するというより、現在の歯色よりも白くするもので、多少個人差があります。保険が効かないので少々値段は高めかもしれませんが、白い歯は自信となってハッピースマイルができそうです。■デート直前のエチケットは水分補給とガム口が渇いた状態だと口臭も強くなるって知っていますか? デート前で緊張すると、口の中が乾いてしまうことも・・・・・・。そんなときは水分補給。おすすめは緑茶やストレートの紅茶です。お茶の中に含まれるフラボノイド成分に消臭効果が期待できるので、まさに一石二鳥!その上にフラボノイド入りのガムでもかんでおけば、直前準備は完了。「キスならいつでもカモン!」です。■お口のクリーニングは定期的に最後にはやはり、定期的な歯科医院でのお口のクリーニングをおすすめします。自力では取れない歯の着色や歯石も除去してもらえて、ツルツルピカピカになります。歯みがき指導などもしてもらえるので、正しいブラッシング方法も学べます。「輝くスマイルは健康なお口から!」。 何事も日頃からの手入れが肝心なのです。■おわりにいかがでしたか。デートを制覇し、次に繋げるにはある程度の自信が必要。歯の黄ばみや口臭を気にしてオドオドしている場合ではないのです。白くてピカピカの歯なら、彼の前で飛びきりの笑顔ができますね。「キスもその先もドンとこい!」いつでもそう思えるように、日頃からのお口のケアはしっかりしておきましょう。(齊藤カオリ/ハウコレ)
2015年02月18日エストドックは2月9日、全国の女性100名を対象に行った口臭に関するWEBアンケートの結果を発表した。調査は2014年12月16日~30日に実施された。「キスをする時、相手の口臭が気になったことがありますか?」と聞いたところ、75%の女性が「ある」、25%が「ない」と回答した。相手の口臭を気にしたことがない人の理由としては、「相手よりも自分の口臭を気にしている」という声が多く挙がった。
2015年02月09日睡眠中は唾液量が少ないため、どうしても口の中が臭くなってしまいがちです。睡眠中の口臭予防として、睡眠前にしっかりとケアをしておけば、朝もすっきりと起きられます。今回は、口臭ケアについてご紹介します。口が臭い?朝すっきり起きられない朝起きると、自分でもわかるくらい口が臭いことはありませんか?特に、ニンニクの入った料理を食べた翌日は、口臭が気になりますよね。また、自分では気づかないうちに口臭を発していることもあるので、ケアは欠かせません。最近では、様々なタイプのブレスケア商品が発売されています。ブレスケア商品に頼る前に、まずしっかり歯磨きをしましょう。夜にきちんと歯磨きするかしないかで、翌朝のお口の中は変わってきます。また、歯磨き粉が重要です。実際に、朝目覚めたときの口臭を予防することを考えて作られた歯磨き粉が人気です。睡眠中の口の中には、ウイルスがたくさんどうして、朝になると口臭がひどくなっているのでしょう?睡眠中、人間は唾液の量が少なくなるため、口の中にすみついているバクテリアが繁殖してしまいます。バクテリアが臭いの原因である硫黄化合物を作り出し、口臭が生まれるのです。硫黄化合物と反応させ、臭いを消すために必要なのが、シクロデキストリンです。 ですので、シクロデキストリンが含まれている歯磨き粉は口臭予防ができると考えられます。いままで歯磨き粉までこだわっていなかった方も、睡眠中の口臭ケアを意識し、少しお値段が高くてもしっかりと口臭予防ができて汚れも取れる歯磨き粉を選んでみてはいかがでしょうか?睡眠不足が原因で口が臭くなる睡眠中、口の中で起こっているバクテリアの繁殖だけが口臭の原因とは限りません。睡眠不足や体調不良の際に、口臭が気になったことはありませんか?口臭は、健康のバロメーターにもなるのです。ストレスを多く感じているときにも口臭に変化が出る傾向があります。自分で口臭の変化に気づくためにも、日頃から口臭ケアを行って口の中を綺麗に保っておく必要があります。このように、睡眠と口臭には深い関係があり、すっきり目覚めるためにも口臭ケアは欠かせません。これを機会に、口臭ケアに力を入れてみてはいかがでしょうか?Photo by gabriela talarico
2014年11月26日睡眠中のよだれは、口呼吸になっていることが原因だといわれています。たかがよだれ、されどよだれ。実は、口臭や免疫力の低下による肌荒れなどを引き起こす可能性もあるといわれているのです。なかなか侮れない睡眠中のよだれ。身に覚えがある人は、早速口呼吸を直す方法をチェックしてみましょう!睡眠中のよだれには、こんなリスクが!寝ている最中、あなたは口呼吸になっていませんか?もし寝ている間によだれがでていたら、口呼吸を疑いましょう。睡眠中は通常、鼻呼吸をしているからです。口呼吸になると、口の中が乾いて唾液が少なくなることで、細菌が繁殖しやすくなることから、口臭の原因になるといわれています。さらに免疫力の低下による肌荒れ、口周りの筋肉のたるみなど、さまざまなリスクがあります。たかがよだれと思っていた人は要注意です。普段から鼻呼吸を意識して、眠っている最中も自然と鼻呼吸が行えるようにしたいものです。口呼吸が問題!改善方法は?寝ている間のよだれを防止するためには、口呼吸をなおすのが得策だといわれています。一番は、ものを食べるときの咀嚼をしっかりと行うこと。ガムを噛んで口周りの筋肉を鍛えるのもいいといわれています。その他、口呼吸をなおすために、専用の市販テープで口を塞いで鼻呼吸せざるを得ない状況にして寝るという方法もあります。また、枕の高さもポイントになります。枕が高すぎると気道が狭くなることから、鼻呼吸がしづらい状況になってしまうのだそうです。口周りの筋肉体操で口呼吸改善!先にも紹介したように、口呼吸を続けていると、体の免疫力が低下してしまうといわれています。口呼吸は、口腔内を乾燥させることから、殺菌・消毒・洗浄作用があるといわれる唾液が減ってしまいます。すると虫歯や歯周病にもなりやすくなり、免疫防御機能を持つといわれる、咽頭リンパ組織も感染しやすい状態になってしまうのだそうです。その状態を防ぐためには、口輪筋という口周りの筋肉を普段から鍛えておくのが有効だといわれています。やり方はとても簡単です。「あー」「いー」「うー」と口を大げさすぎるくらいに大きく開いて動かした後、最後に舌を前方に突き出して「べー」とします。これを繰り返すと自然に口周りの筋肉が引き締まり、鼻で呼吸ができるようになることが期待できます。睡眠中のよだれが気になるという人は、ぜひ実践してみてください!photo by rdenubila
2014年08月30日沖縄県うるま市の第三セクター、トロピカルテクノセンターが犬用口臭予防ペットフード「ワンキッス」を開発した。同製品は県産サトウキビを原料につくられるオリゴ糖の一種「サイクロデキストラン(CI)」を配合したもの。CIは1993年に発見されたオリゴ糖で、歯垢(しこう)抑制に効果がある物質。犬用の補助食品として利用するのは全国で初めて。商品のメリットは、食事しながら愛犬の口臭を予防できるというもの。種類はマスカット風味の「パウダー」と「ウオーター」の2つ。パウダーはエサに混ぜ、ウオーターは飲料として使用する。同製品は、近年室内犬が増加したことにより、愛犬の口臭を気にする飼い主が増えていることを背景に開発された。商品の販売は沖縄ペットケアが担当。初年度は、沖縄県内専門店や量販店中心に販売し、来年4月からは全国専門店向けに発売する予定とのこと。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月30日江崎グリコは2012年8月、全国に住む20~50代の男女の就業者計824名を対象に、ビジネスシーンにおける口臭ケアについての調査を実施した。最初に「あなたは自分の口臭を気にしていますか?」と尋ねたところ、「まあ気にしている(50.8%)」がトップ。続いて「いくらか気にしている(22.0%)」、僅差で「とても気にしている(21.5%)」という結果になり、全体として94%が口臭を気にしているという結果になった。また、5人中3人以上が以前(2~3年前)に比べ口臭に気をつける傾向にあると回答している。続いて「仕事をする上で、相手の口臭が原因で直接のコミュニケーションを避けたいと思ったことはありますか?」と質問。全体では45.5%(女性は52.7%、男性は38.1%)が「ある」と回答した。特に女性は、2人に1人が口臭が原因でビジネスの付き合い方が変わったと回答している。一方、「他人から口臭があると言われた経験はありますか?」という質問では、「ある」と回答した人が17.1%。他人の口臭は気になるが自分の「自覚症状」がなく、気付かない内に嫌がられている人もいる可能性があることが分かった。「仕事ができる人・優秀だと思う人」のニオイの印象について尋ねると、「無臭」がトップ。続いて「爽やか」「清潔」「(ほのかな)香水」「ミント系」となった。また、口臭の原因のひとつでもある、舌苔(ぜったい)を落とす「舌ケア」について質問したところ、「舌ケア」を実施している人は3割。その他の7割以上も舌ケア商品を勤務中に取り入れていきたいと考えていることが明らかになった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月12日今日はどうも口臭がきついような気がする、というときはありませんか。仕事で大事な会議や打ち合わせ、さらにデートの約束がある日にこれはつらい……。そこで、鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、「オフィスや電車で自分で押せる口臭予防ツボ」を教えていただきました。■唾液(だえき)を促すツボを刺激する口臭の主な原因について、丸尾先生はこう話します。「口腔(こうくう)の問題、内臓の疾患、ストレスなどさまざまな原因が考えられます。一般的に、口の中が渇く、唾液(だえき)が少なくなる、歯周病、また、東洋医学で言う『胃熱』のとき、つまり、疲れなどで胃に熱がたまっているような場合に出る口臭の場合は、次のツボを刺激してください」1.湧泉(ゆうせん)足の裏にある、「押せば命の泉湧く」で知られるツボ。刺激をすると、疲労回復、リラックス、それに、唾液(だえき)を促す効果があります。足のむくみ、全身のだるさ、ストレスがあるときにも有効です。ツボの位置:足の指を曲げたときに足の裏にできる「人」の字の中央、少しへこむところ。ツボの刺激法:いすに座り、足をもう一方の太ももに乗せ、親指で少し強めにひと押し10秒~1分ほど、刺激を加えます。オフィスなら、ゴルフボールなどを床に置いて足の裏でコロコロ転がしながら刺激するといでしょう。靴を脱ぎ、足の指をぎゅっと曲げる、伸ばすを繰り返すだけでも刺激になります。2.翳風(えいふう)「翳」は「陰」の意味があり、翳風とは、「陰になる場所にあって風を通す」ということを表します。耳たぶの後ろに位置し、歯周病、歯痛、ほおのはれ、これらが原因で起こる肩こり、首の痛みに効果があります。また、顔のけいれん、耳鳴り、難聴にも有効だと知られています。ツボの位置:耳たぶのすぐ後ろにあるくぼみ。押すと、あごや歯、耳に響く感覚があります。ツボの刺激法:人さし指や中指を使い、上下左右に向けて指圧を加える方角を変えながら、ひと押し10秒~1分ほど、いつでもどこででも何度でも、繰り返し刺激します。3.きょう車ほおと下あごに関係するツボで、口や歯、歯ぐきの痛み、ものを咬(か)みしめることができないときに効果があります。顎(がく)関節症(あごの関節周囲で痛みがある、あごのゆがみ、口が開きにくい、かみにくいなどの機能低下の症状)や、顔のむくみに効くツボとしても知られています。ツボの位置:耳たぶの下から、あごの骨に沿って下がると、えらの部分にあたります。そこから上に向かって中指の幅1本分、向かったところ。あごの力を抜くと少しくぼんでいます。ツボの刺激法:人さし指や中指でひと押し10秒~1分ほど指圧する。また、指で押しながら、口を軽く開ける、閉じるを繰り返すと刺激が増します。いつでもどこででも何度でも、繰り返し指圧してください。「疲れをとり、唾液(だえき)腺を刺激して唾液(だえき)量を促すことが重要です」と丸尾先生。ゴルフボールで足の裏を刺激しながら、耳の下やあごの部分を指圧する……これならいつでも簡単に実践できそうで、なおかつ、足や顔のむくみ対策になるのもありがたいです。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分品川緑/ユンブル)
2012年05月27日特に原因が思い当たらないのに、なんだか口臭が気になる……しかも、ある決まった時期だけ、という場合、もしかしたらPMS(月経前症候群)のせいかもしれません。女性専門クリニック「私のクリニック目白」の平田雅子先生に、詳しくお聞きしました。(以下、平田雅子先生)PMS(月経前症候群)と呼ばれる症状は、排卵後の女性ホルモンの変化に伴い、生理が始まる1~2週間ほど前から体や心の不調を伴うものです。生理が始まるとウソみたいに消えてしまいますが、また来月、生理が始まる前になると起こります。一体どれくらい多くの女性がPMSに悩まされているか、知っていますか?ある企業が調べたところ、「いつも実感がある」と答えた女性は全体の約40%、「時々感じる」は約52%、残り8%が「まったく感じない」と回答したそうです。つまり、10人中9人が何らかのPMS症状を体験しているということ。PMS症状のなかでも1位はイライラ。ついで2位が腹痛。そして、頭痛、眠気、胸の張りと続きますが、そのほかとなると、キリがないくらいあらゆる症状があげられます。ご質問の口臭も、生理前に周期的に起こっているのであれば、PMS症状の一つと考えてもいいかもしれません。女性ホルモンの変化と口臭、ふたつはまったく無関係に思えますが、実は深いつながりがあるんです。女性ホルモンには大きく分けてエストロゲンとプロゲステロンの2種類があることはご存じでしょうか。排卵が起きてから次の生理が始まるまでに分泌量が増えるのがプロゲステロンです。このプロゲステロンは体内に水分をため込む働きがあり、生理前には顔がむくんだり、便秘になったりしやすくなります。それは妊娠に備えて体が栄養や水分を蓄えておくための現象で、そのために唾液(だえき)の分泌量が減って口内が乾き、菌が繁殖しやすくなります。口臭には、このプロゲステロンが原因で、口内に歯周病の原因菌が増殖しやすくなっている可能性が考えられます。この時期は、歯磨きやうがいをこまめに行い、できるだけ間食を控えるように心掛けてみてください。ただ、生理的口臭は、口のすぐ上に鼻があるため、当の本人が気になっているだけで、まわりのひとは案外気付いていないってことが多いものです。PMSによるストレスだけじゃなく、こうした気分的なストレスもため込まないよう、リラックスや気分転換を積極的に図ってね。(ビューティ&ダイエット編集部)
2012年03月12日自分の口臭って気になったことはありませんか?コンビニや薬局などで口臭予防グッズがたくさん売られていますが、実際に男女共に口臭で悩む方は多いようですね。口臭が発生するにも原因があるのでちょっと気になるな~なんて方は、是非チェックしてケアをしていただきたいと思います。■口臭の原因って何?まず原因の1つ目としてあげられるのが、お腹が空いているときや睡眠の時に唾液の分泌量が少ないときに細菌が活発に働くことで発生しやすいといわれています。2つ目は、病的要因です。例えば、歯肉炎や歯槽膿漏や虫歯が原因とされるものです。3つ目は、胃腸のトラブルです。食べ過ぎや飲み過ぎで心当りのある方は、消化作用が滞っているので気をつけましょう。口臭が気になるからといって薬や口臭グッズで一時的に改善させたとしても原因が解決しないと治らないのでまずは自分の原因を見つけることですね。そして、以下のような食べ物でも口臭を改善できる方法があるのをご存じでしたか?【お茶の葉】タンニンには抗菌作用があり、口臭の原因の雑菌を取り除いてくれます。【レモン】成分として含まれるクエン酸が、口の中残った食べカスの腐敗や発酵を防いでくれます。食事をする際にも、唾液が十分にでるように良く噛んで食べることを意識したり、気にし過ぎというのも心因的要因で原因になるようなので、神経質にならないこともポイントです♪(平野 宏枝)
2012年02月06日「このごろ疲れがとれないのだけど、なんだか口臭がするみたい」、「このニオイは昨日の飲み過ぎのせい!?」、とどめは、「アンタの口、クサイよ」と誰かに言われて愕然(がくぜん)……。そこで、歯学博士で専門は口腔(こうくう)(こうくう)衛生、かつ口臭外来がある江上歯科(大阪市北区)院長の江上一郎先生に、「正しい口臭対策」についてお話をうかがいました。■口臭の原因はだ液が減ること――口臭の原因として考えられることを教えてください。江上先生「だ液が少なくなって起こることが多いです。だ液が減るとなぜ口臭になるかというのが大事なポイントですが、だ液は、食べ物を消化して食べカスを洗い流し、また細菌が増えるのを防ぐ役割があります。口の中の粘膜を守り、清潔に保つわけですね。そのだ液が減ると、当然、消化する力や抗菌力が下がってしまいます。すると、口の中に残った食べカスが菌の働きで発酵し、オナラや納豆のような臭気を発します。また、だ液が減少すると口の中のさまざまな細菌が繁殖して、虫歯になる、歯周病になるなど、口の中の病気に直結していくことになります。そして、これらの症状も、口臭の原因になります」――つまり、だ液の減少が引き金となって、口の中にいろいろな弊害をもたらすということですね。江上先生「そうです。うちのクリニックの口臭外来を訪れる人の8割は、『ドライマウス』という症状があります。『口腔(こうくう)乾燥症(こうくうかんそうしょう)』とも言いますが、その名のとおり、口の中が渇くという症状です。口の中が渇くのはだ液が出ていないからなので、口臭につながっていきます」■ドライマウスの原因は、ストレスや緊張――ドライマウスの原因はどこにあるのでしょうか。江上先生「緊張すると口の中が渇くでしょう。だ液の分泌というのは自律神経が担っているのですが、この神経は、不規則な生活、不摂生、ストレス、緊張、精神的不安があるとバランスを崩して、体の機能に影響を与えます。だ液はその影響を受けやすいんです。ですので、ドライマウスの予防としては、規則正しい生活を送り、ストレスを解消してゆったりとした時間を持って自然にだ液を出させることが必要です。睡眠時間は6時間以上をキープしてぐっすり眠る習慣をつけ、自律神経のバランスを整えたいものです。健康な人でも睡眠中はだ液が減ります。だから、朝起きたときのだ液量は激減していて細菌がいっぱい、口の中がねばねばしています。体が活動し始めると、だ液をつくるだ液腺が刺激され、だ液がたくさん分泌されてきます。あと、抗うつ剤、鎮痛剤、降圧剤などの薬の服用は、体中の生理的分泌を抑制する作用があります。それで、だ液の分泌も抑えられて、口が渇く原因になります」■だ液の分泌を促すには、水を飲む――自分で、だ液の分泌を促す方法や、ドライマウスの対策はありますか。江上先生「先ほどの自律神経を整えることと並行して、水をたっぷりと飲んでください。口臭を感じる人やドライマウスの人の場合、全身が水分不足になっていることが多いんです。体に水分を与えることが大事なので、いつも携行して飲んでください。ただし、コーヒーや紅茶、緑茶などのカフェインやポリフェノールなどが入ったし好飲料は避けてください。利尿作用があるので、せっかくとった水分が、だ液分泌にまわらず、尿になって出てしまいます――タバコやお酒はだ液の分泌に影響しますか。江上先生「強く影響します。タバコの成分であるニコチンは、末梢(まっしょう)血管を収縮させる作用がありますので、だ液腺の活動を抑え、だ液の分泌を減少させます。さらに、タバコのニオイは口臭に直結します。お酒は、カフェイン入りの飲料と同じで強い利尿作用がありますから、体から水分を失ってしまうんです。禁煙、節酒は大切です」――食生活でほかに気を付けることはありますか。江上先生「とにかくよくかんで食べてください。よくかむ事で、だ液腺周囲の筋肉が活動し、だ液腺を伸ばしたり縮めたりという物理的刺激を与えます。あまりかまずに飲み込んでばかりいるとだ液腺が活発にならず、だ液の量は減少します。それに、梅干しやレモン、酢の物など酸っぱくて唾液(だえき)の分泌を促しそうな食べ物を積極的にとり、香辛料など刺激の強いものや口の中の粘膜にひっつきやすいクッキーなどは控えるようにしましょうまた、あごを上下左右に動かす運動を心がけて、キシリトールやシュガーレスのガムをかむ習慣をつけるのもいい方法だと思います」■舌のこけ(こけ)は磨いてはいけない――口臭の原因のひとつに、舌苔(ぜったい)があると聞きますが、どうでしょうか。江上先生「口臭の原因になります。舌苔(ぜったい)とは、舌表面についたこけ状の白っぽいチーズのようなものです。実体は、食べカスや舌表皮や口腔(こうくう)粘膜などのタンパク質が、細菌によって分解されたものが付着したものです。これも、通常はだ液が浄化していますが、だ液が減ると舌苔(ぜったい)が増えてニオイのもとになります。熱がある、疲労がたまっているなど体調が悪いときや、お酒を飲んだ翌日などにはこけがたまりやすくなっています」――舌苔(ぜったい)の掃除をしたほうがよいのでしょうか。江上先生「いえ、それを過剰にすると、余計にだ液の分泌を減らしてしまうことになるんです。とにかく多量のサラサラした自然な、自分のだ液で洗うことが大切です。よく歯ブラシや舌苔(ぜったい)ブラシでごしごし磨く人がいるのですが、それはもってのほか。舌は口の中で一番潤いを必要とする粘膜です。それを発泡剤入りの歯磨き粉で洗い流したりすると口腔(こうくう)(こうくう。口の中)粘膜や舌粘膜が炎症を起こして、正常に機能しなくなります。口臭の予防に歯磨き剤や洗口液を使う場合は、合成界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)やアルコールが入っていないタイプを選んでください。口の中の自浄力を養うように意識をすれば、口臭は徐々に減っていきます」最後に江上先生は、「理想とするだ液のイメージは、赤ちゃんのヨダレです。ふんだんにだ液が出ているのが健康な状態なんです」とアドバイスをします。口臭の原因はだ液が減少することにあり、予防には、水を飲んで体に潤いを与える、歯磨きや舌磨きをし過ぎない、あごの運動をする、ガムをかむ、それにストレスをためない生活が望ましい――。江上先生のお話から、「口臭とは体調不良のサイン」だと気付きました。口臭予防もしながら、ヘルシーな生活を送りたいものです。監修:江上一郎氏。歯学博士。専門は口腔(こうくう)衛生。江上歯科(大阪市北区中津。口臭外来がある)院長。 TEL:06-6371-8902(阪河朝美/ユンブル)【関連リンク】【コラム】男より女の方が口臭に敏感!?10秒でできる対策とは?【コラム】自分の口臭、足の臭いはやっぱり自覚できない!?【コラム】女性が恋に落ちるオトコのニオイってどんなもの?
2011年07月29日