14日に都内の路上で物損事故を起こした、お笑いコンビ・インパルスの堤下敦が17日、自身のツイッターを更新。事故について報告・謝罪するとともに、免許を返納する意向を示した。堤下は「報道されております通り、14日に物損事故を起こしました。コンビニの駐車場から出る際に、立て続けに看板とガードパイプにぶつかってしまったものです。このような事故を起こしてしまったこと、真摯に反省しております。警察の捜査には誠実に対応していきます」とつづった。その上で「ぶつけてしまった看板やガードパイプの賠償は速やかに進めさせていただきます。また同様の事故を起こしてはならないので、運転免許は返納する事としました。こうした手続きを進める為、しばらく活動は控える事にします。この度は大変申し訳ございませんでした」と締めくくった。所属する吉本興業は同日、ホームページ上で「一部報道のとおり、弊社所属インパルス堤下敦(つつみした・あつし、44歳)が乗用車を運転中、東京都世田谷区内にて物損事故を起こしました。現在、警察の捜査に協力し事実確認を進めており、弊社としても堤下の活動は自粛させることに致しました。関係各位にご迷惑をおかけいたしますこと深くお詫び申し上げます」とした。
2022年06月17日お笑いコンビ・インパルスの堤下敦(44)が、14日に都内の路上で物損事故を起こしたことがわかった。ORICON NEWSの取材に対し、堤下が所属する吉本興業も事故があったことを認めた。堤下からの報告を受けた吉本興業は、非常に近い距離で2件の物損事故を起こし、いずれもけが人はいないことなどを把握。「詳細については調査中」とし、今後についてなど現時点でのコメントは控えるとした。堤下は、2017月に睡眠導入剤などを服用後に意識がもうろうとした状態で車を運転して電柱に衝突する事故を起こし、罰金刑を受けた。また、同10月にも赤信号で停止していたゴミ収集車に衝突して男性作業員2人に軽傷を負わせ、書類送検された(不起訴処分)。その後、謹慎処分を受けて18年10月に活動を再開し、YouTubeチャンネル『堤下食堂』なども人気となっている。
2022年06月17日新型コロナウイルス感染症の流行で、大多数がマスクを着用している昨今。顔の下半分が見えないため、人や状況によっては、相手を見分けることが困難になっています。書店員である鈴代(suzushiro_ido)さんは、書店で起こっていることを漫画化しました。相手を見分けづらくなっているのは、店員も客側も同じ。違う相手に声をかけてしまうことは、お互いにあるようです!体験したことがある人たちから、「あるあるすぎて!」「お互いに、難易度が高い日々を頑張っていきましょう」などの声が寄せられたエピソード。別人と間違えられた時、ムッとしてしまうこともあるかもしれませんが、状況的に仕方がない面もあると改めて感じられますね。心を広く持ち、「お互いさま」と思って過ごしていきたいものです。[文・構成/grape編集部]
2022年05月04日進学や進級は、子どもの成長を感じられる機会のひとつ。5月に入ると少しずつ新生活にも慣れてきて、ホッとする保護者の方も多いのではないでしょうか。しかし、じつは春先は子どもが巻き込まれる交通事故が多い時期でもあるのです。小学校への入学で「親の目が届かない時間」が増える小学生になり、行動範囲がぐんと広がるのが「7歳」ごろ。登下校や遊びに出かけたりなど、親の目が届かないタイミングも増える時期です。歩行中の交通事故による死傷者数を年齢別にしたグラフを見ると、7歳の子どもが一番交通事故に遭いやすいということがわかります。この事実を踏まえ、こくみん共済 coopでは、「7才の交通安全プロジェクト」を始動。みんなで子どもたちを事故から守るため、交通事故を減らすためのさまざまな研究をしています。子どもの「とびだし」はなぜおこる?子どもが事故に遭う原因を詳しくみてみると、きっかけの多くが「とびだし」なのだそう。確かに保育園に通う子どもと一緒に道路を歩いていると、急に走り出したり、かと思えば止まったり。保護者が注意しないと止まるそぶりを見せないこともあってヒヤヒヤします。横断歩道でも左右確認せずにとびだすこともあります…。小学校に入学して、子どもだけで登下校ができるのでしょうか。成長につれて注意力も養われていくはずだとわかっていても、目が届かない時間のことが不安になってしまいます。じつは、子どもが「とびだし」をしてしまうのには理由があるんです。「7才の交通安全プロジェクト」の研究によると、大きく分けてふたつ。□子どもの視界は大人より狭いため、周りが見渡せていない□標識が目に入りづらく、危険を知らせるサインに気が付いていないこれらの子どもの特性から、小学校になる前から交通安全教育を繰り返し行うことが大切だと言われています。ハザードマップを使って交通安全への意識を育もうそこで「7才の交通安全プロジェクト」では、金沢大学 藤生慎准教授と共同で「 私のまちの7才の交通安全ハザードマップ 」を開発。 これは過去に交通事故のあった場所が表示されるマップで、住所や建物名を入力するだけで、通学路などのよく通る道を確認することができます。お出かけ前に確認しておくことで、事故の起こりやすい場所を知ることができ、子どもたちと道路の危険性について話し合う時にも便利です。 実際の道路の様子をストリートビューで見られるので、子どもも大人も、気をつけるべき箇所が分かりやすいですね。他にも、交通ルールをクイズ形式で学べる「7才の交通安全マップ」など、子どものためのコンテンツをサイトで無料公開しています。 交通安全教育は、マップを使用した場合とそうでない場合とで、子どもの理解度に差が出ることもわかっています。より具体的に、子どもに交通安全に興味を持ってもらう工夫がされているので、家庭でも活用しない手はありません。交通安全の意識は、子どもに繰り返し伝えることで育まれていきます。大人も一緒に、交通事故のない暮らしを目指して学び続けたいですね。 \7才の交通安全プロジェクト/はこちらからチェック 未来ある子どもをみんなで守る7才の交通安全プロジェクト「未来ある子どもたちを交通事故から守りたい」そんな思いから取り組みが始まった、こくみん共済 coopの「7才の交通安全プロジェクト」。金沢大学と共同研究し、どびだしの原因やデジタル標識で子どもたちの行動は変わるのか?などの実験結果を公開しています。交通安全について子どもたちへの充分な教育の場が必要という研究結果から、間違い探し形式で楽しく交通安全ルールを学ぶことができる「 7才の交通安全マップ 」や、家の近くや通学路で事故に遭いやすい場所がどこなのか、ひと目でわかる「 私のまちの7才の交通安全ハザードマップ 」も公開しています。 \7才の交通安全プロジェクト/はこちらからチェック PR:こくみん共済 coop文:いずみかな
2022年05月02日2022年4月23日に北海道の知床(しれとこ)半島沖で発生した、観光船『KAZU Ⅰ(カズワン)』の浸水事故。同観光船には子供2人を含む24人の乗客と2人の乗員が乗っていたとされ、同月27日18時現在、11人の死亡が確認されています。事故が起こった同月23日は、地元漁師が出航しないほどの強風で、波も高かったといいます。ネットでは『KAZU Ⅰ』が昨年も何度か事故を起こしていたことが話題になり、事故後、経営姿勢や危機管理の甘さが以前から指摘されていた点が明らかになりました。知床観光船事故、社長が会見を実施今回の事件を受け、観光船を運営する運航会社『知床遊覧船』は、同月27日に会見を実施。説明会後に行われた記者会見で、社長は「この度は、大変申し訳ありませんでした」と床に頭を付けて土下座をしました。同月24日午後に開かれた被害者の家族への説明会で、社長は荒天の中で出航した理由について「私は行けると思った」と述べたといいます。記者会見前に再度行われた、被害者の家族に向けた説明会について尋ねられると、社長はこのようにコメントしました。今のところ、私としては正直なところ、謝罪をするしかございません。内容としては、大切な家族を失ったわけですし、まだ捜索中の方もいらっしゃいます。ただ、もう見つかった方もいらっしゃいます。謝罪しても、謝罪のしようがございませんでした。「私ができる限りのことをやってあげたい」、それしか私には今、考えることはできないと思いました。過去の事故で船尾を擦ったものの、修理を行い、その後の検査を合格したという『KAZU Ⅰ』。社長によると、整備やテスト走行、安全確認なども行っていたといいます。報じられている「ほかは出ているのに、なぜうちの船は出さないんだ」といった過去の発言について、社長は「記憶にございません」とコメント。また、これまでの出航の判断については、「最終的に判断はすべて私にある」と述べると同時に、「基本的に、船の出航の判断は船長に任せていた」と発言しています。続いて、事故当日にほかの船が出なかったにもかかわらず出航した理由については、このように述べました。その(出航した)時点で海を見ても荒れてはいないですし、天気予報を見ても問題ないということで。あの、お客様もですね、やっぱり一番このような(北海道の)先端まで来てですね、「できればちょっとでも走ってほしい」というご要望がすごいあります。ですので(波の高さを)体感していただければ、揺れて「(元の場所に)帰ってくれ」みたいな気持ちになって、納得していただく方向をなるたけとってました。捜索活動を行う漁船今も現地では、多くの人による懸命な行方不明者の捜索活動が行われています。少しでも早く、行方不明者が見つかること。そして、今回の事故の原因を突き止めた上で、二度と同じ惨劇が起こらないことを願うばかりです。[文・構成/grape編集部]
2022年04月27日交通事故を専門に取り扱う弁護士法人しまかぜ法律事務所(所在地:愛知県名古屋市、代表弁護士:井上 昌哉)は、交通死亡事故のご遺族や交通事故の被害に遭われた方向けにコラムを連載しており、最新のコラムとして、「5年間の子どもの交通事故死者・重傷者数5530人」を掲載しました。警察庁は、平成29年から令和3年までの5年間の小学生や幼児の交通事故発生状況を発表し、死者と重傷者が合わせて5530人に上ることが分かりました(※1)。弁護士法人しまかぜ法律事務所では、交通事故について情報提供するとともに、ご遺族や交通事故の被害に遭った方が適正な賠償額で解決ができるよう全面的にサポートしてまいります。URL: (事務所ホームページ) (死亡事故相談用 専門サイト)※1 出典:警察庁交通局「令和4年春の全国交通安全運動の実施について」より 代表弁護士 井上 昌哉■子どもの交通事故の特徴事故が起きた状況は横断中が最も多く、小学生では7割、幼児では5割を占めています。また、法令違反があった場合の内容は、小学生、幼児ともに「飛び出し」が約3割となっています。自転車乗車中の児童の死者・重傷者については、時間帯別では16時~17時台が最も多く、学齢別では歩行中と比較すると中・高学年が多くなっています。事故が起きた状況は、出合い頭衝突が7割を超えています。警察庁は、令和4年4月6日から同月15日まで実施される春の全国交通安全運動で、子どもと保護者への教育やドライバーへの啓発活動を行います。子どもには、横断歩道、歩道橋、信号機を利用すること、横断中も左右をよく見ることなどを繰り返し教えるとともに、大人も信号無視、乱横断をしないなど手本となるよう交通ルールを遵守し、ドライバーは横断歩道前の一時停止の徹底や通学路・住宅街では子どもの飛び出しに備え減速するなど、事故を防ぐためにそれぞれができることをやることが大切です。■子どもが交通事故の被害に遭ったら子どもが交通事故の被害に遭った場合どうすれば良いでしょうか。子どもが交通事故に遭った場合も、大人と同じように症状固定日までの治療費や慰謝料等が支払われます。また、入院付添費や、幼児や症状により一人での通院が困難な場合は通院付添費が認められることがあります。付き添いのために付添者が仕事を休んだ場合は、付添者の休業損害が支払われる場合もあります。その他、長期間の休学等によって進級遅れが生じた際の授業料や補習費、家庭教師、塾の費用等が損害として認められる場合もあります。後遺障害が認定された場合は、逸失利益が支払われますが、労働能力喪失期間は原則18歳からとなります。大学卒業を前提とする場合は、大学卒業時となります。また、基礎収入は、若年労働者(事故時概ね30歳未満)として、全年齢平均の賃金センサスを用いるのが原則となっています。子どもが交通事故の被害に遭ったら、身体が小さい分、受ける衝撃は大きく、死亡事故につながったり、重篤な障害が残ることも多くあります。死亡事故や重篤な障害が残った場合は、賠償額が高額となりますので、適正な賠償額を加害者から受け取るためには、実績のある交通事故専門の弁護士が交渉することが不可欠です。■事務所概要事務所名: 弁護士法人しまかぜ法律事務所所在地 : 愛知県名古屋市中区丸の内一丁目4番12号 アレックスビル3階定休日 : 土曜日・日曜日・祝日営業時間: 9:00~18:00URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年03月30日春は進学や進級を機に、子どもの行動範囲がぐんと広がるとき。とくに小学生になると登下校や放課後など親の目が行き届かない時間が増えます。ママやパパも職場環境が変わったり、子どもの進級準備に追われたり、なにかと忙しい時期ではありますが、子どもと一緒に交通安全への意識を高めておきたいタイミングでもあるのです。ママあるある! 子どもの交通安全ヒヤリハット体験子どものヒヤリハット体験で多いのは、やっぱり交通事故につながるもの。ウーマンエキサイト編集部のママたちもいろいろな経験をしています。信号待ちのとき、歩道ギリギリに立つのでヒヤヒヤ…自転車に乗っていて車道で転倒。もし車が走っていたらと思うと…横断歩道のない道路で飛びだし。避けようとしたバイクが倒れそうになって…このほかにもいろいろな声が上がりましたが、多いのは「飛びだし」関連。友だちを見つけたり、ボールを追いかけたりして、つい飛びだしてしまうことがあるようです。気のゆるみが出やすい「5月・6月」が要注意!はじまりの4月。子どもたちはワクワクと同時にほんの少しの緊張感に包まれています。それが5月になると、新学期の緊張もほぐれ、気持ちがゆるんだり、逆に疲れがたまったり。6月には、その疲れからかまわりへの注意力が散漫になることもあります。実は、政府の調査によると、小学生の交通事故が一年で最も多いのが6月。なかでも「登下校中」の事故が3割以上を占めています。新学期はとくに注意が必要なのです。とはいえ、いくら親が「気をつけてね」と伝えても、子どもがとっさのときに安全に行動するのは難しいもの。大事なのは、「どうして危険なのか」「どう行動すればいいのか」を具体的に、繰り返し伝える機会をつくることなのです。交通安全は「みんな」でつくるものそんな機会の一つになっていたのが、2022年3月の1カ月間、全国7エリアを走行した「子どもたちの交通安全への願いをのせたバス」。実はこれ、JA共済主催の「全国小・中学生 交通安全ポスターコンクール」の大賞受賞作品を路線バスにラッピングした特別なバスなのです。50回目を迎えた「JA共済 全国小・中学生 交通安全ポスターコンクール」の受賞作品がラッピングされた路線バス。福島・東京・神奈川・静岡・滋賀・徳島・熊本の7エリアを運行しました(写真は東京)子どもたちが描いたポスターには「手を挙げて横断歩道を渡ろう」「反射材をつける人が増えてほしい」など、子ども目線での交通安全への思いや願いが込められています。なかには「ながらスマホ」や「飲酒運転」をなくそうという大人へのメッセージもあります。大賞受賞の2作品。左は、反射板をつけたときとつけないときの違いを描き反射材の効果を訴える作品。右は、スマホを見ながら車や自転車を運転する人を「直接注意はできないので絵で伝えたい」と描いた作品です子どもたちにとっては、交通安全ポスターコンクールに参加したり、街なかでラッピングバスを見かけたりすることが、交通ルールやマナーを学び、交通安全の大切さについて考えるきっかけにもなります。バスの車体のカラーはJA共済「全国小・中学生 交通安全ポスターコンクール」のロゴの7色と連動。エリアによって色が異なり、写真左上から福島、右上が熊本、中左が神奈川、中右が徳島、左下が静岡、右下が滋賀となっていますもちろん、交通安全は子どもだけではなく、地域のみんなでつくるもの。今回ラッピングバスを走らせたのも、“路線バス”という各地の生活に根付いた乗り物に子どもたちの交通安全への願いをのせることで、「地域のみんなに交通安全を伝えたい」というJA共済の思いからです。親子で話し合おう! わが家の交通ルール子どもにとっては、言葉だけの説明より、カラフルなポスターのほうが理解しやすいこともあります。今年のラッピングバスの運行は3月末で終了ですが、 特設サイト では引き続きラッピングバスの画像や受賞作品を見ることができます。 ラッピングバス特設サイトでは受賞作品と受賞者の声を公開中。また、交通安全を学べるクイズ付きのポスターカレンダー(PDF)をダウンロードすることもできます。お子さんと一緒に作品やクイズを見ながら、あらためて交通ルールを子どもに伝える機会にするのもいいですね。 受賞作品ポスターのカレンダー(クイズ付き)もダウンロードして楽しめます。身近すぎるゆえに、大人でも意識が弱まってしまうことがある「交通安全」。けれど、交通ルールを守ることは、イコール命を守ること。家族の誰もが元気で楽しい新年度を送るためにも、ぜひこの時期に親子で交通安全について話してみませんか。 JA共済 ラッピングバス特設サイトはこちら PR:JA共済
2022年03月29日ネットショッピング、祭りで売られるおもちゃなどで多くの事故事例が報告されている(※画像はイメージです)知育玩具であるマグネットボールの誤飲で1歳女児の内臓が圧迫壊死した事例や、カプセルスポンジの誤飲で内臓を傷つけるといった、おもちゃによる事故が多発している。そんな知育玩具や100円グッズ、夜天の景品などで遊ばせているうちに子供がもし危ない目に遭ってしまったら…マグネットボール誤飲で1歳女児の内臓が圧迫壊死「小学5年生の孫にねだられ、マグネットボールを手土産にしました。近所のおもちゃ屋さんにはなかったので、わざわざインターネットで購入したのですが……」そう声を落とすのは、静岡県に住む60代の女性。可愛い孫の喜ぶ顔見たさで張り切った結果は、怒りに満ちた娘からの電話。「バーバがあんなおもちゃ持ってきたせいで、病院行っちゃったよ!」女性には小学生の孫の下にもう1人、3歳の孫娘がいた。聞けば、マグネットボールに興味津々だった3歳の孫娘は、床に転がっていたボールを複数個、口に含んで遊んでいたという。幸いにもそれに気づいた母親が“ぺっぺして!”と声がけし、すぐに病院の救急外来へ。エックス線検査で体内にマグネットボールがないことは確認できたものの、一歩間違えれば、最悪の事態になっていたという。マグネットボールは強力な球体の磁石でできており、2個以上飲み込むと、磁石同士が臓器を挟み込んだ状態で動かなくなる。そのまま時間がたつと臓器に穴が開き、開腹手術が必要になったケースも報告されている。最初は腹痛や嘔吐、発熱などの軽い症状だが、放置しておけば生死に関わる危険性もあるのだ。国民生活センターでは、マグネットボールに関する重大事故として下記のような事例を公開している。マグネットボールによる重大事故例「クリスマスプレゼントとして与えたマグネットボールを5個誤飲し、胃壁と腸壁を穿通していたため、マグネットを摘出し空腸穿孔部を縫合」(3歳男児)「小腸内の3か所にあった磁石が磁力で引き合い、小腸を結着し、圧迫壊死を起こして穿通しており、直径3ミリの磁石計37個を摘出」(1歳9か月女児)これらの事故商品は、いずれもインターネットで購入した商品であり、販売サイトでは、誤飲に関する注意喚起もなければ、対象年齢に関する表記のないサイトもあった。そればかりか、幼小児向けの「知育玩具」であるとうたうサイトもいまだに数多い。小さな子どもの口の大きさは直径約4センチ。これより小さく、子どもの口の中に入るものは何でも誤飲や窒息の原因になる可能性がある。アメリカでは、少なくとも4500件を超えるマグネットボールの誤飲事故で子どもたちが病院に運ばれ、1歳7か月の女児が死に至った。その経緯を受け、CPSC(米国消費者製品安全委員会)がマグネットボールの自主リコールを2社に命じたが応じないため、強制リコールの手段を取ったと報じられている。流行りのおもちゃは購入前に安全確認を2016年末に爆発的に流行したハンドスピナー。指でボールベアリングを挟み、羽根を回転させて遊ぶ、ごくシンプルなおもちゃだ。ところがこれもまた、国内外で数多くの事故が報告されている。回転中にはずれた金属部品の誤飲、回転したまま飛んだハンドスピナーによるケガ、角膜損傷。ボールベアリング部から指が抜けなくなったことによる手術。指にはまったベアリングの切断は容易ではなく、抜けるまでの痛みも激しい。2018年3月には、国民生活センターがハンドスピナーの部品の誤飲に関する注意喚起をした。通販で購入できる「6000円までの価格帯の90銘柄」を調査対象とした結果、いずれのハンドスピナーにも、日本玩具協会が付与するSTマーク(玩具安全マーク)がなかった。STマークとは、1971年に日本の玩具業界が策定したもので、14歳までの玩具を対象に「先端がとがっていないか」「誤飲する大きさではないか」「燃えやすい材質を使っていないか」「鉛や水銀などの有害物質を使っていないか」などの検査項目を設け安全性を確認したものだ。日本で流通するおもちゃの7割に、このSTマークが付けられているが、マークなしの玩具もある。例えば、カプセルに圧縮したスポンジが入っていて、水につけると大きくなって出てくる玩具、カプセルスポンジ。100円ショップなどでよく売られているが、これも2018年に大事故が起きている。入浴中の4歳女児の膣内にスポンジが入り、何か月も続く不正出血の後、MRI検査によって事実が判明したケースだ。この玩具はX線に写りにくいため、恐竜型スポンジは女児の体内に4か月以上も入ったまま。最終的に全身麻酔で摘出する大手術になった。水で膨らむ玩具では、高吸水性樹脂ボールの誤飲事故も数件報告されている。生後11か月の幼児が直径3センチの樹脂ボールを飲み込み、腸閉塞を起こした結果、開腹手術を受けたケースも(いずれも国民生活センターによる事故事例)。お祭りのおもちゃも危険だらけ祭りや縁日に孫を連れていき、ねだられるままに出店のおもちゃを買い与える、一見、微笑ましい風景だ。だが、その行為が、後々可愛い孫を危険にさらすとしたら……?消費者庁と国民生活センターが連携して実施する事故情報データバンクには、縁日のおもちゃについて数多くの危険な事例が寄せられている。「お祭りでもらった棒状の発光玩具を曲げて遊んでいるときに液漏れ。中の液体が顔にはねた」(3歳)「電球の形をした光る容器に入った炭酸飲料を購入。子どもが飲んだ後、容器底部のライトに使用されているものと同じボタン電池が容器内に混入していたことに気づき、心配になった」(4歳)「お祭りで購入したピカピカ光るカチューシャのボタン電池を誤飲した」(1歳)棒状の発光玩具(ケミカルライト)の中の液体、フタル酸エステルは刺激性が強く、皮膚につくと炎症を起こす。目に入るとかゆみと涙が止まらなくなり、角膜炎を起こすことも。飲み込んだ場合には、呼吸困難を起こすおそれもある。付着したらすぐに洗い流すなどの対処が必要だ。ボタン電池は粘膜に化学やけどを起こし、食道や胃の壁を傷つける危険がある。誤飲に気づいたら、ただちに病院に連れていくなど、あわてず行動したい。「娘に怒られた後、おもちゃを買う前に、注意書きなどをよく読むようになりました。欲しがるからって安易にあげちゃ駄目なんですね」冒頭の60代の女性はそう語る。可愛い孫を守れるのは、玩具の安全を見極めるしっかりした目だ。<取材・文/ガンガーラ田津美>
2022年03月28日原発事故後、福島県いわき市から東京へ避難した鴨下全生さん。11年たち、現在は大学生に撮影/齋藤周造東日本大震災と福島第一原発事故の発生から間もなく11年がたつ。当たり前だった光景や生活は一変し、いまだ日常を取り戻せない住民も少なくない。とりわけ原発事故に翻弄され続けてきた子どもたちは、この11年、何を思い、どう生き延びてきたのか。未曽有の事故は何をもたらしたのか―。大人になった3人の体験や言葉を通して、今、考える。9歳の願いは「天国に行きたい」「よかった、(取材時に息子は)これからの話なんてしたんですね。数年前のあの子は、そんなことは考えることもできなかったから」前を歩く鴨下全生(まつき)さん(19)を見ながら、母・美和さんはそう言った。原発事故後、都内に避難をした全生さんは、避難先でいじめに遭い、過酷な少年時代を過ごしていた。空き地のツクシを佃煮にして食べたり、かるがもの子どもの迷子を助けたりするような自然豊かな暮らしが一変したのは、2011年3月11日。東京電力・福島第一原子力発電所の事故が打ち砕いた。当時、福島県いわき市に住んでいた全生さんは8歳。母と習い事に出かけようとしていたところで地震が発生した。家の前で、母に抱きかかえられたまま、長い揺れがおさまるのを待った。母とすぐに保育園にいた弟を迎えに行き、いわき駅に出かけた祖父を探しに出た。駅前は地震で混乱していると見込んだ母は、全生さんと弟の2人に「必ず帰るから、絶対に車から出てはダメだからね」と少し離れた駐車場に残し、駅へと走っていった。しかし、いつまで待っても母は戻らない。余震は続いていた。そのうち弟が「トイレに行きたい」と言い出し、全生さんは母との約束を破って、弟を近くのガソリンスタンドのトイレに連れていった。1時間半ほどで、母が戻ったとき、全生さんと弟はわんわん泣いていた。「弟は心細かったから泣いていたかもしれないけれど、僕は約束を破っちゃったという気持ちで泣いていた」と、全生さん。当時8歳の自分には、地震や津波で人が亡くなるということも「ピンときていなかった」と言う。翌朝5時ごろ、「避難をするよ」と両親に言われ「おもちゃを3つ選んでいいよ」と言われた。弟が4つ持っていきたいと言うので、全生さんは1つ分の権利を弟にあげて車に乗り込んだ。移動中は、いつ寝て起きたのか覚えていないが、母が原発から放射性ヨウ素が放出されるのを懸念し、大量の海苔を食べさせられたことは覚えている。甲状腺の被ばくを避けるためだ。政府からの避難指示はなく、いわゆる「自主避難」だった。このころ、次々と爆発する原発の状況に不安を感じた福島県の多くの人が、県外へ避難をしていた。19時間半かけてたどり着いた横浜の親戚の家で、全生さんは驚いた。外は暗いのに時計が1時を指していた。「1時は明るい時間のはず!」しかし、夜なのが不気味だった。親戚の家には長居はできず、数日で別の親戚のところに身を寄せた。避難先を転々とする中で、全生さんの学校生活も始まった。そこで、いじめられるようになった。全生さんは言う。「本当は、思い出さなくていいなら、思い出したくない」私物に落書きをされたり、一方的に暴力をふるわれたり、“菌扱い”をされたりすることも当然つらかったが、いちばんつらかったのは人間扱いされないことだった。「いじめられているうちに、“自分が悪いんだ”と思い込まされてしまったんです」と、全生さんは当時を振り返る。9歳の願い事は「天国に行きたい」だ。そのいじめの構造について、こんなふうに話してくれた。「最初のころは、いじめはなかった。僕が“避難しているかわいそうな子”だったからです。でも、だんだんほかの子たちと同じように過ごすようになると─、例えば、支援物資をもらっていた僕が、同じような生活ができるようになると“社会的地位が下だったはずなのに”という感情が起きるんじゃないでしょうか」当時はひたすらつらさに耐えていたが、次第に、「なぜ差別やいじめが起きるのか」と考えるようになったという。激しいいじめから逃れるために中学受験をした。中学生になってからの全生さんは、避難者であることを隠して生活した。それ以降は友達も増えて、楽しい生活だった。だからこそ、隠すことはつらかった。全生さんが言う。「ポスターなどでも“思いやり・仲よく”といった言葉でいじめをなくそう、と謳っています。でも、そうじゃない。どんな理由があろうといじめはダメ、だけでいい。どんな人間も、たとえ最低なヤツでも、守られるんだという考え方が必要だと思う。だから、人権の問題だと思います」ローマ教皇への手紙原発事故から時間がたつにつれ、「自主避難者」への風当たりも強くなっていった。2017年には、福島県は避難住宅の提供を打ち切った。被害が残っているにもかかわらず国も福島県も「風評被害対策」には力を入れ、原発事故は終わったかのように振る舞うことで、被害を受けた人々の口をふさいだ。そんな中、全生さんに転機が訪れる。2018年の秋。自分の苦しみを手紙に書き、ローマ教皇に送ったのだ。「ローマ教皇には、世界中から手紙が届くんです。だから、読んでくれたらラッキーだね、という感じでした」美和さんも全生さんも、それほど期待はしていなかった。その手紙が奇跡的にローマ教皇に届いた。実はこのとき、心に決めていたことがある。「もしもローマ教皇から返事が来たら、僕は顔も名前も出して自分の思いを社会に訴えよう」と。そして、全生さんの覚悟が決まった。2019年3月20日、バチカンで全生さんはローマ教皇に会い、思いを伝えた。その8か月後には、カトリック中央協議会主催の「東日本大震災被災者との集い」でも再会した。そのとき、全生さんは参加者の前でスピーチした。原発事故、避難、いじめの経験、避難住宅の提供打ち切り、原発が国策であったことや国によってつくられた分断。そして、放射能汚染と被ばくの問題、さらに世界から被ばくの脅威がなくなるようともに祈ってほしいと─。その集いが終わると、1人の青年が全生さんにくってかかった。「“避難ができた僕らは、まだ幸せだった”とは、どういう意味だ!私は今も福島に住んでいる!」全生さんは相手が納得するような返事ができなかった。その日、帰宅すると急性胃炎になり、39度の熱が出た。「その人もつらい気持ちがあったのだと思う。その痛みに耳を傾けるべきだったと今でも後悔している」と、全生さんは言う。市井の人の分断を生んだのは国の施策だ。福島県に住み続けていても、ふとしたときに原発事故の被害を実感し、今なお回復していないと思う人もたくさんいる。「庭の山菜はあきらめたよ」「汚染水放出したら海釣りできないな」など、何げない会話に原発事故が潜む。あるいは、はなから救済されないとあきらめ、放射能汚染を忘れようと努めた人もいる。本来は、国が汚染を矮小化せず、被害に対して十分に賠償すれば、分断もなかったはずだ。その後も、全生さんは顔も名前も出して発信をし続けた。母・美和さんは「何度も止めていた」と話す。美和さん自身もつらい思いをし続けていた。嫌がらせなのか、車のタイヤに傷を付けられ、バーストしたことも何度かある。「あなたまでつらい思いはしないで、と思っていました」だが、全生さんは、話すことで世論を変え、原発事故が終わっていないことを伝えられると信じていた。「自分と同じくらいの世代で、原発事故について発信をしている人が、当時は少なかったからやるしかないな、って」最近は同年代の発信する仲間が増えてきたことがうれしい。だけど、「安心して話して」とは誘えないと言う。「公の場で話してくれる人が増えたことはうれしいけれど、積極的にはすすめられない。うまく伝わらないストレスも、誹謗中傷もあるから……」今でも胃薬を飲みながら講演をすることがある。それでもなお、全生さんは発信し続けている。この11年を生き抜いて、原発事故について思うことを聞くと、「復興したかのような風潮に違和感があります。国がやらなくてはならないことがたくさんある中で、報道が少なくなると、解決したことのようになってしまう。だから、言い続けないといけないと思っています」理知的な目で真っすぐにそう語る。そんな全生さんに、これからのことを聞いてみた。「本当は、僕が話さなくていいなら、話すのが得意な人にまかせたいけど、やらないと日本が壊れてしまいそうで。原発事故のこととは別に、音楽を作ったり、3Dモデルとか、イラストを作ったり、創作系のことをやってみたい」一方、ロシアによるウクライナ侵攻のことも全生さんは気にしていた。チェルノブイリ原発の周辺で戦闘があり、原発内部もロシア軍に占拠された。軍事行動で原発が攻撃対象となるリスクもあらためて明らかになっている。「国の安全保障を語るとき、原発どうするの?と思います。近隣国の脅威は強調するのに原発について触れないのは、理屈が通っていない。僕は日本が好きだから、この健全ではない状態を変えなきゃ……と思っています」被害を訴えると「加害者」に2022年1月27日、甲状腺がんに罹患した当時6歳から16歳の子どもたちが原告となり、甲状腺がんは原発事故の影響だとして、因果関係を明らかにするよう東京電力を提訴した。事故後11年を経て初めて、放射線被ばくの影響について東京電力を訴える集団訴訟だ。原告全員が甲状腺の摘出手術をし、6人のうち4人は再発、2度以上の手術を受けている。また、全摘した4人はホルモン剤を一生飲み続けなくてはならず、肺への遠隔転移を指摘されている子どももいる。この11年、「誰にも言えずに苦しんできた」理由のひとつは「風評加害者」と言われてしまうからだ。「風評加害者」とは、原発事故の「風評被害」を撒き散らす人のことらしい。環境省が開催した『対話フォーラム』(2021年5月)では、環境大臣(当時)の小泉進次郎氏や学者も「風評加害者」について強調していた。そうした安易にレッテルを貼る言葉が、ひそかに苦しむ人の口を塞いでしまっている。原告弁護団団長の井戸謙一氏が会見で「原告は重い決断をした。つらい場面も出てくるだろうけれど、攻撃する人がいても、何十倍の人が支援していると実感すれば頑張れる」と語ったように、残念ながら、実際に被害者に心ない言葉を投げかける人もいる。だからこそ、そんな中での提訴には勇気が必要だった。原告のひとり、森山詩穂さん(仮名=25)は、福島県中通りで被災した。彼女が仮名でなければならないことも、この国の生きづらさを象徴している。3月11日は、15歳だった詩穂さんの卒業式だった。卒業式が終わり、家族と自宅に戻ったところで被災。「大きな揺れで、長くて、怖かった」という。揺れがおさまり外に出ると、晴れていたはずの空が重い雲に覆われ、吹雪いていた。その異様な雰囲気を詩穂さんは鮮明に覚えている。翌日は朝から、地震で全壊してしまった親戚の家の片づけを手伝った。庭に家具を運び出す作業をしていると、家の前の道路が、渋滞を起こしていた。「普段は車が多くない道なので不思議でした。あとから考えたら、原発に近い浜通りから避難していた車だった」当時は、何が起きているのかわからなかった。12日の早朝には、原発から10km圏内に避難指示が出され、その後20km圏内にも拡大した。10万人近い浜通りの人々が散り散りに避難していた時間と重なる。被害を免れた離れの部屋でテレビを見ていた祖母が「原発が爆発したみたいだよ」と教えてくれた。雨も降り始め、両親は「詩穂はもういいから、おばあちゃんと家の中にいて」と言った。その後、両親はチェルノブイリ原発事故の話をした。放射性物質が飛んできたら、健康被害があるかもしれない。食べ物にも気をつけたほうがいいと聞かされた。3月16日は、県立高校の合格発表だった。すでに、福島原発の1号機と3号機が爆発し、2号機や4号機も危ない状態だった。母は「行かないほうがいい」と言ったが、合格者に出される課題を取りに行かなくてはならず、自転車で出かけた。それからは、ほとんど外に出ない生活だった。スーパーで「1人1個」という制限があるものを買うときだけ、母の買い物に付き合った。近所の人たちも「井戸水はやめよう」と話し合い、日常的だった自家栽培の野菜の交換もやめた。母は詩穂さんの身体を気遣い、ミネラルウォーターを買い、牛乳は産地を選んだ。4月になり、高校が始まった。詩穂さんは運動神経がよく、スポーツが好きだった。入りたい部活は屋外競技。しかし、母からも「絶対に屋外の運動部はやめて」と心配されていたのであきらめた。「でも、今思えば、やりたかったなーと思うんです」入学当初は、みんながマスクをしていたが、ある日、「マスクしなくてもよくない?」という誰かのひと言がきっかけで、マスクを取り始めた。詩穂さんは最後までマスクをしていたが、夏にははずした。校庭には、近隣の小学校を除染した土が入ったフレコンバッグが1年ほど置かれていた。側溝やベランダ、自転車置き場など、放射線量が局所的に高いホットスポットの周りは三角コーンで注意を促していたが、そこを通らないといけないこともあり、気にしないようにしていた。1年目はマラソン大会が中止だったが、2年生からはほとんど通常どおりだった。ある日、先生が校庭で放射線量を測っているところに詩穂さんは通りかかった。「あ、超えてる。まぁいっか」そんな言葉を聞いてしまった。当時、校庭の利用は、毎時3・8マイクロシーベルト(事故前の100倍)以下と決められていたが、それを超えていたようだった。「当時、体育の先生はずっと授業の遅れを気にしていたんです。授業をしなくちゃ、とあせっていたのかも」自宅では、祖父が放射線量計を購入して測ってみると、部屋の中でも、毎時1〜2マイクロシーベルトあり、ベランダや花壇はさらに毎時3〜4マイクロシーベルトもあった。市の除染は放射線量の高い地区から順番に行われていたが、待っていられず、祖父は高圧洗浄機で除染した。甲状腺がんを打ち明けなかった理由運動部に入らなかった詩穂さんは、「都内の大学に行く」と目標を定め、高校生活は勉強に打ち込んだ。そして、晴れて希望の大学に合格。憧れの都内で、入学を機にひとり暮らしを始めた。遊ぶところやおいしい食べ物屋もたくさんあり、バイトも始め、楽しい東京での生活がスタートした。しかし、少しずつ身体に異変が起きていた。1か月で10kg太り、身体がむくんだ。生理不順や肌あれも悪化した。最初は、自己管理できていないからかな、若い女性によくあることなのかな、と思ってやり過ごした。しかし、今度は水や唾を飲み込むと、のどに違和感が出始める。気になって母に話すと、「甲状腺系の病状だと思うから、早めに検査を受けよう」と言った。詩穂さんは、福島県立医大が行っている甲状腺エコー検査の2回目を、忙しくて受けないままだった。大学が休みの日に、大きな会場で行われた甲状腺エコー検査を受けるために詩穂さんは都内から福島県内に戻って、受検した。並んでいる人たちはみな1分ほどで終わるのに、詩穂さんのときだけ、その流れが止まった。医者がしきりに首を傾げている。「ほかの人と違う。何かあったのかな」と感じた。再検査の通知は母が受け取り、県立医大からは急かす電話もかかった。学校を欠席して再検査を受けるころには、「自分は甲状腺がんかもしれない」と思い始めていた。2015年の秋、19歳の詩穂さんは甲状腺がんだと医師に診断された。「そのとき、原発事故との因果関係はない、とその場で言われてしまったんです。なぜわかるの?と思いました」何とも言えない気持ちと、母の涙は忘れられない。大学のテストの最終日、その足で病院に入院して手術を受けた。目覚めたとき、首から下の感覚がなかった。手術の影響で免疫力が下がり、2か月ほどは体調が回復しなかった。少しずつ回復してからは、大学生らしい生活も過ごせたが、立ち仕事のアルバイトは辞めざるをえなかった。詩穂さんは「差別」を気にしていた。自分が甲状腺がんになったことを知れば「被ばくした人」と思われる。避難先で差別された話や、婚約を破棄された話も聞いていた。親しい数人には甲状腺がんの話をしたが、みな、やさしい言葉をかけてくれた。「思ったほど差別されない」と詩穂さんは感じた。一方、悪気なく「甲状腺がんは予後がいいんでしょう」と言う人もいた。以前と同じ暮らしではない詩穂さんには残酷な言葉だった。就職活動では、がんに罹患したことを言わずに通した。しかし、嘘をついているような罪悪感も付きまとった。2019年に就職したが激務で甲状腺の数値が悪化、体調を崩したため、退職した。「本当は、やりたい仕事があったけれど、今は事務の仕事をしています」母は、ある日、誰に言うのでもなく「あのとき、ああしておけばよかった」とつぶやいた。両親は詩穂さんの身体を心配している。「いま、福島県立医大の甲状腺エコー検査は、縮小しようとしています。そして(手術しなくていいがんを手術した)過剰診断だと言って、原発事故との因果関係はないと言います。なんでそうなるの、という憤りがあります」自分だけではなく、声をあげられない年下の子どもたちのことが気がかりだ。「これから検査を継続して、予後が本当にいいのかも調査してほしい。私たちが声をあげることで、ほかの人も声をあげられる状況になってほしいと思います」11年、周囲に言えずに生きてきた詩穂さんの実感のこもる言葉だ。また、裁判を通して知り合った同じ境遇の仲間の姿に、詩穂さんは胸を痛めている。「私もいろいろなことをあきらめたけれど、がんに罹患した年齢が低いほどあきらめるものが多い。身体と心に負担を抱え、恋愛も結婚もしない、1人で生きていく、と」大学進学も就職もあきらめ、生命保険にも入れないと話す原告の仲間。せめて相談し合えること、共感し合えることの意義は大きいと詩穂さんは改めて感じている。「裁判を通して(事故とがんの)因果関係を明らかにしてほしいし、乏しい医療支援も改善してほしい」そして、同じように苦しんでいる、福島県の300人近い甲状腺がんの子どもたちを勇気づけたい─、そう願っている。詩穂さんは、何度も「私より若い人」「私より病状が悪い人」「まだ1人で苦しんでいる人」を慮っていた。県外避難で生じた罪悪感画面越しに、わかなさん(26)は静かに呼びかけた。「つらくても、生きていてください」2021年12月、ある大学で開かれた、震災を経験した人から学ぶオンライン授業での最後の言葉だ。コロナ禍で学生たちは生きづらさを感じているかもしれない、とわかなさんは心配したのだろう。モニターの向こうにいる180人の学生に向けて、その言葉が発せられるまで、わかなさんの11年の道のりは苦しみの連続だった。絞り出された言葉には、重みとやさしさがあった。福島県伊達市で被災したわかなさんは、当時15歳。卒業式の日だった。震度6弱の揺れに、「この世の終わりだ」と思った。空が真っ暗になって雪が降り、雷まで鳴ってカラスが飛び回る。天変地異のようだったとわかなさんは思い返している。ラジオで原発が爆発したことを聞いたとき、ピンとこなかった。母が「このままだとチェルノブイリみたいになる」「逃げなきゃ」と言い、一方で父は「国が大丈夫だと言っているんだから大丈夫だろう」と言っていた。しかし、父が折れ、3月15日には母の実家がある山形県に避難をした。3月16日の高校の合格発表に、山形県に避難をしていたわかなさんは行けなかった。この日の福島市の記録を見ると、一時は毎時20マイクロシーベルト(事故前の666倍)。わかなさんは、のちに避難したことに負い目を感じるようになる。友人たちは高い放射線量の中、知らずに被ばくしてしまった。「私だけ逃げた」という思いにとらわれてしまう。父は仕事のために福島に残り、母と弟の3人で、山形県に1か月ほど避難していた。わかなさんの高校入学と、弟の学校が始まる4月に伊達市に戻ったが、それからも家族会議は続いた。両親が喧嘩になることもあり「どっちについていくの」と母に言われた。最後の話し合いの日の、母の言葉が忘れられない。「あなたはどうしたいの」「私はせっかく今の高校に合格したし、行きたいよ。でも……高校3年間と私のこれからの人生を天秤にかけたら、どちらが大切か明白でしょ」わかなさんはそう答えた。このころ、さまざまな場面で「大人もただの人間なんだ。何が正しいか大人も判断できない」と気づき、愕然としていた。合格した高校の入学式の日には、家族会議で山形県への避難が決まっていた。「家族で自主避難をすることになったので、編入手続きをしてください」と先生に伝えると「これを読め。安全安心と書いてある」と原発安全神話の本を差し出された。また別の先生には「おまえが行く(避難する)と風評被害が広まる」と言われてしまう。わかなさんは唖然とした。これまで筆者は、母子避難の母親を取材する中で「歩く風評被害と言われた」「気にしすぎなんだよと笑われた」「避難するなら離婚だと言われた」など、つらい経験をたくさん聞いた。しかしまさか子どもに向かってそんな言葉を投げかけた教師がいたとは、驚く。一方、別の先生は、教壇で泣きだし「3月16日の合格発表で、みんなを被ばくさせてごめんなさい」と話したという。わかなさんは、約10年間のそういった経験を克明に綴った『わかな十五歳中学生の瞳に映った3・11』(ミツイパブリッシング)という本を出している。「多感な時期の子どもたちは、自分たちの意見も感情も、誰にも話すことさえできず、ただ沈黙させられるという状況でした。私たちが怖いとか、嫌だとか言えば周りの大人を困らせてしまうだろうと“忖度”して、感情を押し込めて生活していました。そして、いつしか感情を閉ざすことに慣れていき、感覚が麻痺していくようでした」そうした内面が率直に綴られている。たくさんの大人に読んでほしい1冊だ。当時、そんなふうに過ごしていた子どもたちに対して、誰もケアに回ることができなかった。死ねないのなら、生きる方法を探そう「私だけ逃げた」という思いを抱えて、山形県で高校生活をスタートしたわかなさん。山形県の生徒や先生にとって、原発事故が他人事であることを突きつける言葉に傷つき、心を閉ざしていく。入学から2か月がたったころには、授業中に自然に涙が出てくることも増えた。3・11から泣いたり怒ったりすることを、まともにしていなかった。その後5年間、体調不良が続き、精神状態も悪化した。朝は起きられず、夜は眠れない。気力がなく、その日を生きるだけで精いっぱい。高校2年のころに心療内科に通うようになり、PTSDとパニック障害ではないかと言われた。「命を守れない社会にしたのは誰なのか」と、わかなさんは高校時代に考え続けていた。家族ともうまくいかず、誰もわかってくれないという思いも募った。その負の感情は、自分に向き、自傷行為がひどくなった。とうとう高2の冬、雪の降る日に、死に場所を探して屋外をさまよった。しかし、死ねなかった。「私はものすごく死にたいって思っていたけど、ほんとはものすごく生きたいんじゃないかなって、そのとき思ったんです。死ねないのなら、生きる方法を探そうと思った」そのころ始めたSNSで、自分の避難の経験や体調について語ると、温かいメッセージが届くようになった。なぜか北海道在住の人が多く、いつしか「北海道なら生きていく場所があるかもしれない」と思うようになった。高校3年生になり、少しずつ「生きたい」と思うようになった。わかなさんは本の中で《真っ黒な高校3年間》と表現しているが、「生きる覚悟」を決めるために必要な時間だった、とも書いている。そしてわかなさんは6年前から北海道で暮らしている。2018年から原発事故後の経験について講演をするようになった。始めた当初、「子どもがそんなふうに感じていたなんて知らなかった」と支援者からも、避難していた大人からも言われ、ショックを受けた。「私が話すことの必要性はある」と思うものの、「当時を思い出すのはしんどいと思うことが増えた」とわかなさんは言う。だからこそ、本に書き切って少し楽になった。すべてを語れなくても、「この本を読んでください」と言える。「伝えることはやめないと思うけれど、この子(本)に頼りながら、この子と一緒に歩んでいきたい」そう話し、笑顔で本を抱きしめる、わかなさんの思いが詰まっている。原発事故から11年の間に、国は避難区域を縮小し、「復興」と銘打った五輪も強行。避難住宅を打ち切り、除染で出た汚染土は再利用を目論む。原発事故が終わったかのような風潮に、「被害を受けた人、土地、傷を負った人に失礼だし、責任放棄だと思う」とわかなさんは言う。為政者が語る「絆」や「寄り添う」という言葉も「パフォーマンスでしかない」と事故当時から見抜いていた。その一方で、こんなことも話してくれた。「未来はもう少しよくしていけるんじゃないか、とも思います。原発事故でもそうでしたが、コロナ禍でひとりひとりが考えないと生きられない世界になってしまった。気候変動などにしても、考えて動かなきゃ状況を変えられない。“どうせ社会なんて、私なんて、こんなもん”とあきらめないで生きていけたらいいなと思います」インタビューのあと、わかなさんがメールをくれた。そこには、こう書かれていた。《つらかった当時の15歳の私を助ける(助けるというか、抱きしめる?)ために、いろんな人に経験を伝えているんだとも思います。“わかってくれる人もたくさんいるから大丈夫だよ” “生きててくれてありがとう” “生きててよかったよ”と自分自身に伝えたいのかもしれないです》森山詩穂さんが原告となっている「311子ども甲状腺がん裁判」では、裁判費用をまかなうための寄付をネット上で募っている。「311子ども甲状腺がん裁判」を支援してください!〈取材・文/吉田千亜〉よしだ・ちあ ●フリーライター。1977年生まれ。福島第一原発事故で引き起こされたさまざまな問題や、その被害者を精力的に取材している。『孤塁双葉郡消防士たちの3・11』(岩波書店)で講談社ノンフィクション賞を受賞
2022年03月11日子育てアドバイザーの河西ケイトです。コロナが蔓延し保育園が休園となっている家庭も多くあると思います。家庭保育を行っている保護者から「仕事をしながら子どもを家庭でみていることで怪我や事故が増えた。防ぐためにはどうしたらいいですか?」と質問を受けることが多くあります。今回は、子どもの事故がどのような場面で起こるのか、防ぐにはどうしたらいいのかを保育士目線でお話したいと思います。乳児の事故で一番多いのは、誤嚥による窒息!乳児の事故で一番多いのは「誤嚥」と言われています。誤嚥というのは、物を喉につまらせる事故のことを言います。この誤嚥が原因で空気の通り道(気道)が塞がれて息ができなくなります。気管の太さは人それぞれですが、大人は自身の小指の太さと言われていて赤ちゃんでいうと細いストローくらいの大きさになります。誤って気管に吸い込んでしまった場合、乳児は気管が塞がって息ができなくなってしまうことがあります。完全に塞がないまでも、気管に異物が残ることで肺炎を起こすケースもあるので要注意です。(節分などで、小さな子どもに「豆」を食べさせない理由は、豆の破片が気管の中で膨らんで気管を塞ぐ恐れがあるからと言われています)窒息には3つの危険要因があります窒息は、3つの要因があります。1つ目は「首がしまる」・ブラインドなどの紐紐が表に出ていないブラインドや紐のないものを選びましょう。また、すでにブラインドに紐がついている場合は、紐をクリップなどでまとめて子どもの手の届かない位置でまとめておきましょう。・フードや紐がついた洋服保育園でもフードや紐がついた衣服はNGとしています。その理由は、ドアノブや遊具の突起、手すりなどに引っ掛けて首が絞まり窒息につながるからです。紐は「切る」か「外す」。フードに関しては「丸めて衣服の内側にしまう」ようにしましょう。2つ目「鼻や口が塞がれる」・布団や枕、ぬいぐるみ赤ちゃんをうつぶせ寝させない。敷布団は子どもの顔が沈まない硬さのものを使用すること。子どもが寝ている側には、ぬいぐるみ・ガーゼ・スタイなどは置かない。大人が側について行動観察できないのであれば、子どもには何も掛けずに、スリーパーなどを使用しましょう。3つ目「喉に詰まる」・食べ物やおもちゃびっくりしたり、泣いたりした時に食べ物が口の中に入っていると、その勢いで喉の奥に食べ物が吸い込まれ、窒息を起こすことがあります。子どもが立ち歩いて食べ物を食べたり、動いている乗り物(車や電車など)の中では物を食べさせないことが事故を防ぐことに繋がります。おもちゃは、500円玉よりも大きなもの、サランラップの芯を通らない大きさのものを選んで遊ばせるようにしてください。転落ややけどにも注意!窒息の次に多いのが、転落事故です。近年、転落による事故のニュースもよく目にしますね。ベランダなどからの転落を防ぐために気をつけることは「鍵をかける」ことです。ドアや網戸への補助鍵は後付をすることもできます。足がかりなどになりやすいベランダの柵は、透明のシートなどを貼り付け登れないようにしましょう。そして、窓の近くに足がかりとなるテーブルやベッドなどを配置しないようにする工夫も必要ですね。ケトルやウォーターサーバーなどによるやけどの事故も多くなっていますので、倒れてもお湯がこぼれにくかったり、子どもの火傷予防に配慮した製品を使うようにしていけるといいですね。子どもを他の人に預けるときに気をつけたいこと働きながら子どもを育てる中で、やむを得ず子どもを他の人に預けなければいけないときもあると思います。自宅は子どもが事故が起きないように気をつけていても、他の家ではそうは行きません。そういった場合は、子どもを預けるときにここでお話をした内容をマニュアルにし、渡しておくといいと思います。子どもと普段あまり関わりの無い大人は、子どもがどのような発育段階なのかを理解していないので、大人と同じ目線で物事を考えがちです。しっかり大人同士で共有と確認ができるといいですね。
2022年02月27日2018年に新築の一軒家を建て、家族で暮らしているスノー(@snow10krn10)さん。きれいなマイホームで元気な子供たちと日常生活を送っていたスノーさんですが、ある日、衝撃が走ります。2022年になって「まさか、こんなことが起こるなんて…!」と驚愕するような出来事が、我が家で起こったのです。予想外の展開に、スノーさんが動揺してしまった『事故』をご覧ください…。写真を見ると、『何か』が収納スペースのドアに突き刺さっているのが分かります。そう、ドアが壁のコンセントに刺さっていた充電器に勢いよくぶつかり、その衝撃で充電コードがドアにのめり込んでしまったのです!ん?え?????おぉぉぇぇぇぇ!?!?!?!? pic.twitter.com/bIVob5hI77 — スノー (@snow10krn10) February 7, 2022 スノーさんによると、この収納スペースにはお菓子などが入っており、子供たちが開けっ放しにすることがあったのだとか。開きっぱなしになっていたドアに誰かがぶつかるなどした結果、壁の充電器に勢いよく接触してしまったのでしょう。あまりの事態に、スノーさんはドアに穴が開いてショックを受けるのではなく、「きれいに刺さってるなあ~」と笑ってしまったといいます。誰もが最初は理解できず目をこすってしまうであろう光景は拡散され、多くの人から驚く声が上がりました。・状況を理解した瞬間「ヒエッ…」って声が出た。そんなことある!?・ごめん笑ったわ。酔っぱらってドアにコードを差し込んだのかと思った…。・何が起こったのかが分からなくて5度見した!自分も家を建てる時は気を付けます。元々、このコンセントは掃除機を使う時を想定して設置したそうで、建築前に何度も図面を見ても、こういったケースが起こることに気付かなかったとのこと。スノーさんが「家は実際に住んでみないと分からない」と実感した今回の出来事。みなさんも、家を建てたりリフォームをしたりする際はお気を付けください…。[文・構成/grape編集部]
2022年02月08日(イラスト:まちこ @achiachiachico)子育て中にヒヤリとしたことはありますか?忙しい育児の日々の中、子どもの事故やケガには最大限の注意を払っているママたち。しかしそんな中でも、ヒヤリとした経験をしたことがある人は約半数の49%いました。どのような状況だったのか、詳しいエピソードを見ていきましょう。誤飲・誤食に注意!0才の時に自分がしたうんちがオムツからもれてて食べそうだった。(39歳/情報・IT/営業職)アイロンビーズを飲み込んだみたいで、うんちと一緒に出てきた……笑。(29歳/自動車関連/事務系専門職)おとなしく遊んでいるなと思ったら、下剤を美味しそうに食べていた。胃洗浄に走った。(40歳以上/小売店/販売職・サービス系)誤飲・誤食は、子どもの事故のなかでも件数が多い事例です。乳幼児は、手に持ったものを何でも口にしてしまいますし、なにが食べられるものなのかよくわかっていません。タバコの吸い殻も要注意です。ジュースの缶を灰皿代わりにしている人はすぐにやめましょう。最近では、キューブ状の洗濯洗剤もおいしそうに見えて危険です。子ども目線で身の回りを点検してみてください。喉詰めも危険!1歳ころ、りんごを喉につめてむせた。(40歳以上/医療・福祉/専門職)飴を飲み込んでのどにつかえてしまい、足首を持って逆さにして背中をたたいて取った。(40歳以上/人材派遣・人材紹介/技術職)つかみ食べの練習時、パンを頬張りすぎて喉をつまらせかけた。(34歳/学校・教育関連/秘書・アシスタント職)異物の誤食だけではなく、食べ物をのどに詰めてしまう場合もあります。「もう大きいから」と油断は禁物です。柔らかいものばかり与えていると、よく噛む習慣がつかず、食べ物を丸のみするようになります。適度な固さと大きさで与えることが大切です。食べるときは、必ず大人が見ているようにしましょう。ミニトマトやブドウも事故が発生していますので、半分~1/4に割ってからあげましょう。高いところから落ちる6カ月のころ、親のベッドの真ん中にいるから大丈夫だろうと思っていたら、いつの間にか移動してベッドから落ちてしまった。(40歳以上/マスコミ・広告/クリエイティブ職)3歳のころ、ソファから乗り出した子供がそのまま頭からソファから落ちた時。気づいて引っ張ったので、強打しないですんだが、ひやっとした。(39歳/金属・鉄鋼・化学/技術職)2歳になる前に自分で椅子を窓ぎわまで動かし、背もたれ部分に登って窓の外を見ていた。トイレに立った一瞬の隙で戻ったらビックリした。(37歳/商社・卸/秘書・アシスタント職)子どもは体のわりに頭が大きく、重心が上にあります。そのため、バランスを崩して転んだり高いところから落ちやすかったりします。ベランダや窓のそばに、椅子、台などを置かないように十分注意しましょう。万が一のため、床にはものを置かないようにするとよいでしょう。車に気をつけよう!車が近づいているときに急に走り出した。(30歳/医療・福祉/事務系専門職)クルマの扉に手を挟んだ。(40歳以上/専業主婦)とにかく自動車には要注意です。子どもは、急に走り出すことがありますね。歩道にいても完全に安心することはできません。子ども用のハーネスには賛否両論あるようですが、子どもの安全が最優先です。また、車のドアに手を挟む事故はよくあります。ドアの開閉は必ず大人がするようにして、子どもにはしっかり言い聞かせましょう。お風呂場の事故1歳の頃、湯船を覗き込んでそのまま頭から落ちた。(34歳/医療・福祉/事務系専門職)お風呂に顔を浸からせかけた。(32歳/学校・教育関連/事務系専門職)お風呂場のドアにこどもの手を挟んでしまった。ゴムで柔らかいところだったので大事に至らなかった。(30歳/建設・土木/事務系専門職)お風呂場も子どもの事故が多い場所です。いっしょに入っていても、ママが頭を洗っている間に湯船で足を滑らせていることもあります。子どもは静かに溺れると言いますよね。静かなときほど、安心できません。一瞬でも目を離すときは、歌を歌わせるなどして無事を確認しながらにしましょう。行動は予測不能遠くに置いておいたはずのハサミを持ち出していたこと。(28歳/情報・IT/技術職)2歳のころ網戸に寄りかかって、 網を突き破って裏庭に落ちてしまった。(39歳/農林・水産/酪農)熱いヤカンに手を出しそうになった。(32歳/建設・土木/事務系専門職)子どもの行動は予測不能です。昨日はできなかったことが、急にできるようになっていて、行動範囲が一気に広がることもあります。知らないうちに家を出てしまい、何キロも歩いたところで保護された子も。好奇心の強い子には、よく注意してあげてください。まとめ大事にはいたらなかったヒヤリ・ハット事例からは、多くのことが学べます。ただ、子どもはどれだけ気をつけていても多少のケガはしてしまうもの。行動を制限しすぎると、かえって運動能力や危険回避能力が養われなくなってしまいます。周辺環境を整備して自由に過ごせるようにしてあげつつ、子どもから目を離さないようにしましょう。マイナビ子育て調べ調査日時:2021年5月28日~6月4日調査人数:155人(22歳~40代までのママ)(マイナビ子育て編集部)
2021年10月31日鍛え上げられた身体を披露し、外見の美しさを競い合うボディビルダー。ムキムキに鍛えあげた経験をいかし、これから筋トレを始める人に指導する人も。ウエダマサヒロ(@marchin0415)さんが描いた、あるボディビルダーの創作漫画を紹介します。個人事業の開業を目指し、出費を抑えようと家賃が安い物件を選んだボディビルダー。その部屋は、かつて1人の女性が自殺した、いわゆる『事故物件』でした。入居初日で幽霊と対面筋トレを成し遂げた霊が…ボディビルダーの新たな道(7/7) pic.twitter.com/M0KGQR4u6Z — ウエダマサヒロ (@marchin0415) October 25, 2021 部屋に住み始めてさっそく、自殺した女性の幽霊と対面したボディビルダー。しかし、霊的な恐怖を感じることなく、女性の華奢すぎる身体に驚いてしまいます…!ボディビルダーに筋トレを教わった幽霊は、生前に味わえなかった、「誰かに褒めてもらう」ことを経験。この世に未練がなくなり、成仏したのでした。ボディビルダーは、霊媒師となり、事故物件にいる幽霊の成仏に取り組もうと決心します。ボディビルダーと霊媒師という、斬新すぎる組み合わせに、クスッとした人もいるのではないでしょうか。筋トレを始めると、「性格が明るくなった」といった声がSNSでは見られます。そのポジティブ思考は、周囲の人にもよい影響を与えるといえそうですね。この漫画に、「すごい設定。続きを読みたくなりました」「新しいジャンルみたいで、今年一番笑いました」と多くの人が爆笑しました。筋肉は、人だけでなく幽霊も救う…効果は抜群ですね…![文・構成/grape編集部]
2021年10月27日私と夫は結婚してもう8年になりますが、たいした喧嘩もせず2人とも同じことで笑い合えたりと、同じ価値観を共有できていました。しかし産後、ある事故がきっかけでお互いの考え方の違いから言い合いになってしまったときの出来事をお話しします。 きっかけは息子の事故子どもが生まれる前まで、私と夫はたまに細かいことで喧嘩はするものの、穏やかな夫婦関係を築けていたと思います。そんなときに事故は起こりました。息子が生まれてから半年ほど経ったある日、私たち家族3人で寝ているベッドから少し目を離した隙に息子が転落してしまったのです。 すぐに息子の状態を確認すると、泣いてはいるものの出血などの外傷は見当たらず。幸いにも、ベッドの高さは30cm程とさほど高くはありませんでしたが、私は泣き続けている息子を見てすぐに救急車を呼ぼうとしました。 意見のすれ違いしかし夫は、嘔吐や出血もなく、意識もはっきりしているので今は救急車を呼ぶ必要はないと言ったのです。私はもともと心配性な性格なので、この事故で脳に影響が出るのではないかと不安になり、もし息子に何かあったらどうするんだ!とお互い言い合いになりました。 このとき初めて、夫に対して怒鳴ったことを覚えています。そんな言い合いをしている間に、息子も少し落ち着いてきた様子だったので、結局救急車は呼ばずにかかりつけの小児科に行って先生に診てもらうことに。 お互いの意見を言い合う必要性幸い息子は何ともなく、家に帰った私たちはとにかくひと安心。落ち着いた私は、まず夫に「怒鳴ってごめん。もし脳に何かあったらと思い、怖かった」と謝ると、夫は「自分も息子が心配だったけど、まずは冷静にならないといけないと思った」と言いました。 当時パニック状態だった私に対し、ちゃんと息子のことも考えつつ行動してくれた夫。言い合いにはなったものの、結局お互い息子のことを一番に考えていたからだったのだと、痛感しました。 息子は年中さんになりましたが、今でも怪我や病気は絶えません。今は救急安心センター(#7119)などの存在も知り、救急時には少し落ち着いて対処できるようになりました。今でも夫と、息子の健康に関して言い合いをすることはありますが、あの事故以来、お互いの意見を受け入れ、まず息子にとって何がベストなのかを話し合えるようになりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:竹の内 由紀4歳の幼稚園男児のママ。乳児期に産後うつになり、治療をおこなう。現在は趣味のイラストを活かした仕事をしている。
2021年10月23日夏も終盤を迎えますが、まだまだ暑い日が続きそうですね。さて、今年の夏も各地で水の事故が多くありました。水の事故は一瞬で子どもの「命」を奪っていきます。9月に入っても水辺で遊ぶことが多いと思いますので、どのように気をつけたら良いのかをテーマにお話したいと思います。事前準備は大人の仕事水辺に行く際の事前準備とは、どのようなことが挙げられるでしょうか? 子どもを連れて行く際に大切にしてほしい3つのことを以下に挙げさせていただきました。1天気現地の天候はここ数日穏やかだったのか? 週間天気予報などを見て当日だけでなく、前後の天候を把握しておくことが大切です。というのも、天候によって水温が大きく変わるからです。保育園などの施設では、子どもの身体に負担がないように、外気温と水温併せて「50度以上」を目安として水遊びをさせています。また、気温に関しては、「27度以上」を目安としており、ここでお話した「50度」でお話をすると、水温が「23度以上」が好ましいと言えます。2水の量や時間「水の量」は、天候に付随することですが、現地の天候が不安定な天気が続いていた場合、川で例えれば、水かさがいつもよりも増え、また増えることで濁りもあるということがわかると思います。そういった場合、どこまでの水遊びを良しとするかを決めるのは、やはり大人の役目だと思われます。そして、入水に関しても時間を設けることも大切で、子どもは水遊びが好きだからと言って、1時間も2時間も遊ばせていて良いでしょうか? 水は負荷があり、思った以上に体力を奪います。そういった事も踏まえて、最長でも「20分」を目安にし、適宜休息を取らせていくことも大切です。3そこに囲いがあるかどうか?海や川で、子どもが遊べるように環境が整えられている場所には、囲いが用意されていますね。囲いをチェックし、お子さんを連れて行く場所は、安心・安全に水遊びができる場所なのかを大人が確認しておくことも大切です。もし、囲いがなく水遊びが危険だと感じた場合は、水遊びをさせないことです。親心からしたら水遊びさせてあげたいと思うかもしれませんが、大人が少しでも「危険」と感じた場所で子どもを遊ばせるのは止めましょう。子どもは目の前のことに夢中になる子どもは、視覚的な発達段階からお話をすると、子どもは「チャイルドビジョン」と言って大人の視野は左右150度、上下120度あるのに対し、幼児の視野は左右90度、上下70度と、大人の6割程度しか見えていません。もし、川でサンダルなどが流され、目の前の事だけに気を取られていると、深さや川の状況がわからず、気づいたらそのまま流されてしまうというケースも多くあります。子どものこういった特性を知っておくことで、未然に事故や怪我を防ぐことができるのです。身体にあったライフジャケットの着用水辺で遊ぶ際に、大人も子どもも必ず身につけてほしいのは「ライフジャケット」です。このジャケットが有るなしでは、流されてしまった時に大きく変わります。浮き輪などで遊ぶ姿をよく見かけますが、浮き輪は「遊具」です。川や海の流れに耐えることができず、穴から身体をすり抜けてしまったら……と考えると命を助けてくれるものではないことがわかりますね。ライフジャケットも子どもの身体の大きさにあったものではないと、波に飲まれた時に、浮き輪同様身体から抜けてしまうので、遊ぶ際には身体のサイズに合っているかをしっかり確認していくことも大切です。子どもがライフジャケットを嫌がる場合もあるかもしれませんが、「命を助ける大切なもの」としっかり教え込み、それがないと水遊びができない「約束事」だと大人がしっかり教えていきましょう!!大人同士でしっかり話し合うそしていちばん大切なのは、一緒に行く大人同士が水遊びの危険に対しての予測をし、しっかり話し合いを行うことです。万が一流されたときはどうするか? 怪我をしたときの対処の仕方は? など話し合いを事前にしておくことで、いざ事故が起きた時に冷静に対処することができます。また、小学生くらいになるとある程度自立しているし、危険なことも判断できるだろう……という過信により、目を離しても大丈夫かもしれないという思いがあるかもしれません。しかし、その「過信」が大きな事故を生みます。水辺は、環境によって常に変化し、大人でさえも検討がつかないことが多いのです。ですから、常に危険が伴うことを念頭に、気を抜かないように注意してください。今回は、「水辺の事故」についてお話させていただきました。9月に入ってもBBQやキャンプなど、川や海に行くことがまだまだ多いと思います。大人以上に子どもはハイテンションになり、普段しないような行動を多くしがち……。その行動をしっかり守れるのは大人です。ぜひ、ここに挙げたことを参考にしていただき、子どもを事故から守りながら楽しく水遊びをしてくださいね。
2021年08月28日子どもが車内に取り残され、熱中症で亡くなってしまうという本当にいたましい事件。絶対にありえないこと。しかし、毎年のように起こっている事件です。今回改めて夫婦で話し合ったのですが、話し合う中で実は目からウロコなことがあって…【クラクションを鳴らさせる】。これ、よく考えたら分かることなんですが、私自身が頭の固い人間だからか、この発想、実際に聞くまで実は出てこなかったんです。私自身もそうですし、子ども自身も、【子ども運転席に座ってはだめ。ましてクラクションを鳴らすなんて絶対にだめ】と思っています。なのでとっさにこの発想が出てこないんです。もちろん普段はダメだけど、【万が一の非常事態にはためらわずに鳴らす】ように、子どもたちにもしっかりと伝えました。また、その他にも…基本在宅勤務なので常に家にいるのですが、ごくまれに家を空けることも。上の子達だけで短時間留守番することもあるので、家にあるパソコンから私や夫のスマホに連絡する方法と話しかけるだけで連絡することができる電子機器とスマホをあらかじめ繋いでおき、何かあった時に話しかけてテレビ電話する方法を教えました。【何事も絶対に安全という保障はない】【うちに限ってありえないという思い込みは捨てる】…という事。神経質かもしれませんが、万が一を考えておくことはとても大切なこと。今後も夫婦でしっかりと話し合っていきたいと思います。
2021年08月11日『ヤバイ事故物件1週間住込みチャレンジ』(ユーチューブチャンネル『オウマガトキFILM』提供)事件や事故、病気、自殺など、人が亡くなる現場となった物件を「事故物件」と呼ぶ。不動産用語では『心理的瑕疵(かし)物件』、いわゆる“訳あり物件”。もし契約のときに記載されていたら要注意だ。■殺人や自殺が起きた物件はヤバい宅地建物取引業法では、瑕疵の内容を借り主や買い主へ告知する義務が定められている。だが、不動産仲介業者や大家によって対応が異なっているのが実情だ。「瑕疵物件は不動産物件全体の5%とみられています。ですが何があったか借り主や買い主に知らされていないケースもあります。そうした物件で人知を超えた現象が起きることがあります」そう話すのは元不動産会社勤務のヒロさん(33)。現在、会社員として働く傍ら、事故物件や心霊スポットなどを訪れた動画を配信する心霊系ユーチューブチャンネル『オウマガトキFILM』の企画、編集を担当している。同番組は一般の人は立ち入ることがない事故物件や空き家も多く紹介されており、ゾッとするような恐怖体験が綴られている人気チャンネルだ。そこでヒロさんから5%の物件に起きる本当にヤバイ事実を話してもらった。「僕らはこれまで40軒近くの事故物件を訪ね撮影しましたが、何も起きないところも多く、公開しているのはほんの一部だけ。ヤバイなと感じるのは殺人や自殺が起きた物件。明らかに雰囲気が違いますね」(ヒロさん、以下同)こうした部屋では科学では説明ができないような現象が起きることがあるのだ。「何年も人が住んでないはずなのに人の気配を感じるとか、夜中になると腐敗臭が漂うことがあるんです」■夜中に隣から「助けて」と女性の叫び声が本当にある物件の話。「住人が孤独死し、体液が染みていたことから床を張り替えた物件がありました。なのにその後も人の形のシミが床に浮き出てきて、掃除しても張り替えても浮き出てくるとか……。にわかには信じがたい現象は実際にあります」入居者が替わるたびに同じようなクレームが入る物件もある。「僕が不動産会社に勤務していたころの話です」担当するマンションのある部屋に住む男性から相談の連絡が入った。「夜中に隣から女性の“助けて”って声が聞こえる、というクレームでした。ですが隣は男性のひとり暮らし……」そこは地方出身者が集まる派遣会社の寮。慣れない土地で故郷に帰れない寂しさや仕事のつらさから精神を患い、幻聴が聞こえるようになったのではと推測された。だが、クレームが入るのはその部屋の住人から。「その後も数人続きました。その部屋の噂が広まってほかの部屋の住人も怖がるようになり、住む人がいなくなった。数年後、その建物は取り壊されました」叫び声の正体はいまだにわかっていない──。建物を取り壊すような事態になれば大家としてもたまったものではない。物件で人が亡くなった場合、通常ではリフォームや特殊清掃業者による清掃が行われ次の人に貸されるが……。「実はそうでもないんです。事故物件になる部屋の99%はワンルームや1K。しかも建物が古く家賃が安い物件であれば、そもそも大家さんにあまり収入がないことが多い。費用をかけたリフォームはせずに、そのまま人に貸すこともあるんです」あろうことか「孤独死していた浴槽を簡易な清掃のみで貸す」物件やお祓いや供養がされていない物件もある。「以前、身寄りがない認知症の高齢者が孤独死し、2週間後に発見された事故物件を撮影しに訪れたときのことです。そこは住人が亡くなったときのままで、ゴミや排泄物まで残されていました……。清掃業者すら入れずに部屋ごと封鎖されていたんです」あまりの悲惨さに動画にはできず物件を後にしたという。事件後、なんの手も加えられず封鎖されている部屋は少なくないという。いわくつきの部屋にはろくに供養もされず、志半ばで亡くなった人々の念、時に怨念のようなものがとどまっているのかもしれない。■亡くなった人の念より怖い“人間の闇”こうした物件は相場より2〜3割安く取引されることが多いという。安価だという理由で、あえて事故物件に住もうと望む人はいるのだろうか。「よくあるのが派遣会社などが借り上げている寮で、入居者はそこが事故物件だと知らないケースがあります。多くは県外出身者で隣近所との交流も少ないので、以前何があったのか知らない。知らずに住んでいる人はいます」前述のとおり自殺などが起こった物件は必ず借り主や買い主に告知する義務があり、借り主や買い主が代わっても告知は必ず行うことになっている。だが、告知されず価格も相応であれば事故物件だとは知る由もない……。悪質な業者などは事故物件と知ったうえで安く借り上げ、入居者に知らせることなく相場の家賃で住まわせることもあるとか。亡くなった人の念より怖い人間の闇が垣間見えるようだ。ただ、かつての日本では老衰や病気など、自宅で亡くなることが一般的だった。だが、これを事故物件と言っていいのか。事故物件に対する心理的な線引きが難しいのも事実だという。「告知義務でガチガチに縛ってしまうと、今度は経済的な理由で施設に入れない高齢者の住む場所がなくなるという社会問題にもなりうる」だが、告知してほしいのは、その部屋で誰かが亡くなったことだけではない。「とんでもないクレーマーが住んでいるとか、近くで毎晩、毎晩どんちゃん騒ぎをしている人がいるとか、一度内覧に行っただけではわからない瑕疵もありますから……」こうした物件にあたってしまってはひとたまりもない。ましてやそれが持ち家にでもなってしまえば、一生後悔することになるだろう。■事故物件を回避するためのポイントは回避するためには、具体的にはどのような方法があるのだろうか──。「とにかく業者の言うことを鵜呑みにしないこと。掘り出し物みたいな安い物件はまずないと思ったほうがいいでしょう。近隣の相場からみて価格が安いのには理由がある。その理由を突き詰めて、納得したうえで借りたり購入したりするといいはずです」瑕疵物件とは言われなくても怪しいと感じることがあれば、朝・昼・晩と時間帯を変えて現地を訪れるといい。「ゴミが散乱しているような物件は、何かあっても業者が対応しないなど管理が行き届いていない可能性があります」あらかじめ事故物件と知らされている物件については「事故後、入居者が何人住んだか、それぞれがどれくらいの期間住んでいたか」、「本当にきちんとリノベーションされているか」などを確認してほしいとヒロさん。「ただ実際にいくつもの事故物件の怖さを経験している僕らからすれば事故物件に住みたいとは思いませんけど」■車の後部座席に女性が…『オウマガトキFILM』は数々の奇怪な現象に遭遇してきた。それは番組外でも……。「ある時期から僕の車の後部座席に女性が座っている気がするんです。撮影を終えた深夜に帰宅するときに女性のため息が聞こえたり、石けんの匂いが漂ってきたりするんです……たぶん今もいます」別のメンバーに起きた驚きの撮影後日談もある。「保険金詐欺の末、女性が殺害された事件が起きた物件を訪れた日のこと。メンバー全員がその部屋で同時に、そこにはいないはずの女性の声を聞いたんです。帰宅後あるメンバーから鼻血で真っ赤に染まった洗面台の写真が送られてきました……」そのメールには、家で再び女性の声が聞こえたと思ったら、次の瞬間、大量の鼻血が出たとの報告がされた。「実は女性は顔面を殴られて殺害されたんです……」身の毛もよだつ話だ。こうした物件ではカメラの映像が乱れたり、異様な音が収録されていたり、映像や音声が突然途切れるというようなギョッとするエピソードが頻繁に登場する。「実際、僕らの撮影の現場でも機器に不具合が生じることは本当によくあります。ですから物件を内覧時に、写真や映像を撮ってみてもいいかもしれません。電子機器に異常が起きるような物件は、『向こう』が何かしらのアクションを起こしてきている証拠です。事故物件ならそれは誰かを妬んだり、恨みがこもった負の感情かもしれません」だが、本当の恐怖は住んでみないとわからないという。「事故物件に住んで精神を患った人もいました。幻聴や幻視、眠れなくなるなど原因がわからない体調不良から始まり、次第に普通の生活ができなくなってしまう。ですが引っ越すとそれがうそのように消えるケースがほとんどなので、“この物件はヤバイ”と感じたら、とにかく早めに引っ越したほうがいいです」事故物件には心霊スポットにない恐怖の濃さがある。「圧倒的にいわくのある空き家や事故物件のほうが怖い。心霊スポットはある種、誰でも行ける場所。ですが事故物件は僕ら以外は入っていない。空間に漂う負の念というか、濃さが違いますよね……」そこで何が起きたのかを五感で感じられる事故物件はより生々しさがあるという。「これまでの経験やつながりから事故物件や空き家などを訪問して、そのリアルな恐怖を視聴者に届けられるのは僕らの強みだと思っています」事故物件に関心がある方はぜひ視聴してみてはどうだろう。ただし、夜ひとりで見るのは……。■編集部が選ぶ絶対に住みたくない物件トップ3『オウマガトキFILM』の動画から、編集部が心底住みたくないと思った本当に怖い物件動画をランキング形式で紹介する。■第1位恐怖と狂気が同居する『夏本番開かずの間禁断の潜入スペシャル』「生きている人間の狂気に触れた瞬間がいちばん怖い」とヒロさんも震える物件。ある女性の依頼で訪れた家の一室。何十年も封印されていたその部屋では『何か』が行われており、誰もいないはずなのに人の気配も……。■第2位1週間もムリです……『ヤバイ事故物件1週間住込みチャレンジ』メンバーの1人、トモさんがある事故物件で1週間生活した企画。定点カメラを設置、部屋で滞在する様子を撮影しているとそこには不可解な現象。日に日に険しい顔つきに代わっていくトモさん。そして背後から……。■第3位数々の謎と怨念が残る『幽霊の出る怖い家』ヒロさんの知人の不動産関係者からの依頼で調査。訪れた数年前に住人が失踪した空き家。「絶対に扉を開けっぱなしにしないで」という謎のルールがあるのも不気味。だが、締めたはずの扉が開いて……。『オウマガトキFILM』ヒロさん2020年に仲間2人と同チャンネルをスタート、現在の登録者数は23・1万人。地元の不動産会社に8年間勤務した経験から、心霊スポットだけでなく、いわくつきの事故物件や空き家などで検証を行う動画も配信中。《取材・文/藤井千加》
2021年07月11日「毎年5〜6月に歩行中の小学生が交通事故に遭う件数が多いことはあまり知られていません。なかでも最も事故件数の多い学年は、“一人歩きデビュー”をする小学1年生。入学して1カ月ぐらい過ぎると、通学にも慣れてくるので、登下校で緊張感が緩んでくる時期でもあるのです」こう語るのは、危機管理教育研究所代表・国崎信江さん。じつは小学校1〜2年生は、“魔の7歳”といわれ、特に交通事故が多いことで知られている。警察庁が’16〜’20年に起きた小学生の交通事故を分析したところ、歩行中の死者・重傷者はこの5年間で2734人、学年別で最も多かったのは1年生の708人。次いで2年生の666人だった。歩行中の死亡事故だけに絞った統計では、小学1年生が18人。2年生が15人と、2学年で全体の56%を占めている。特に多いのが下校時の事故だ。「登校時はみんな同じ時間帯で集団登校しますが、下校時はバラバラで帰ります。ちょうどその下校時間帯に、“飛び出し”“横断違反”などで交通事故に遭う小学生が多くいるのです」前記の2,734人のうち、およそ半数の1,168人が、下校時間帯の15〜16時台に事故に遭っている。国崎さんは、事故を防ぐためには、保護者が通学路で付き添って見守ったりするだけではダメだと主張する。「まずは、子どもと一緒に自宅と学校間の通学路を歩き、注意すべきポイントを子ども目線で徹底指導することです。たとえば、横断歩道を渡るときは“ここの交差点は、こういうことが危険だから、このように注意しなさい”など、繰り返し教えていくことが重要です」そのうえで、次の3つの約束を伝えてほしいという。【1】信号を待つ場所は車道より3歩内側にいること。【2】信号が青になってもすぐに歩かないで心で1、2、3と数えてから歩き始めること。【3】横断歩道であっても右・左・右を確認してから一気に渡ること。さらに次のステップで、子どもを一人で歩かせてみる。「保護者は子どもとは少し距離を置いて、伝えたことをちゃんと守って行動しているかを確認してください。自分で自分の命を守るという習慣を教えるためです」付き添いながら、手取り足取り指示するだけでは、子どもは危険性を理解しなくなるという。読者の中には、孫を持つ人もいるだろう。そういう人は直接教えるか、自分の息子や娘を通して、伝えよう。そして車を運転する人たちは、今の時期、小学生の歩行中の事故が最も多いことを認識しながら運転してもらいたい。社会全体で、子どもの未来を守らねばならない。
2021年05月26日なかなかいいパートナーとめぐり会えず悩んでいる時、「良縁がありますように」と神社へお願いすることがありますよね。ある女性は、知人が神社で体験したエピソードをTwitterへ投稿。「すごすぎる」「そんなことってあるんだ…」といった声が寄せられ、話題になっています。出雲大社で祈願した男性、すると帰りに?縁結びの神様として有名な、島根県出雲市にある出雲大社。さまざまな幸福を結ぶ『むすびの神』として信仰されています。投稿者(@shiaweseOL)さんの知人男性が、良縁を求めて出雲大社へ行った時のことです。男性はその帰り道、不幸にも入院が必要なほどの大きな事故に遭ってしまいます。※写真はイメージ「お参りの仕方を間違えて、バチが当たってしまったのかな」と心配する、投稿者さん。それからしばらくして、男性から『ある報告』があったそうです。投稿者さんが驚いた理由がこちらです。知り合いの男性が出雲大社に良縁成就の祈願に行くって一人旅に行ったんだけど、その帰りに結構な事故にあって入院する事になり(お参りの仕方間違えてバチでも当たってるのか....???)てざわついたんだけど、結局入院先の看護師さんと結婚した。こんな手荒なご縁の運び方まじかよ神様ってなったよね。— 幸せになりたいOLちゃん (@shiaweseOL) March 15, 2021 結局、入院先の看護師さんと結婚した。なんと、男性は事故で入院していた病院の看護師さんとゴールイン!まるでドラマのような展開に驚いた人も多いことでしょう…。しかし、仮に神様のお導きだと考えると、「ちょっとやりすぎでは!?」といいたくなりますね。投稿はまたたく間に拡散され、27万件以上の『いいね』と、多くのコメントが寄せられました。・これはすごい…。事故には遭いたくないけど、お願いに行こうかな。・愛する人と出会えたのなら、怪我の功名ですね!・無事で何よりです。出雲大社の力、恐るべし…。出雲大社の縁結びの力を信じてしまいたくなる、こちらのエピソード。必ず良縁が結ばれるというわけではないですが、人を動かす不思議な力があることは本当なのかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2021年03月18日2021年2月11日、アメリカ・テキサス州の高速道路で玉突き事故が発生しました。路面の凍結によるスリップが原因で130台以上の車が絡む大事故となり、多数の死傷者が出ました。救急隊員であるトレイ・マクダニエルさんも仕事に向かう途中でこの多重事故に巻き込まれました。海外メディア『NBC DFW』によると、目の前で事故が起きているのに気付いた彼はすぐにブレーキを踏みましたが、スリップして止まることができず、そのまま前の車にぶつかってしまったのだそう。しかしその直後、もっと恐ろしい事態になります。トレイさんがバックミラーを見ると、彼の背後にセミトラックがフルスピードで向かってきたのです。そのトラックもブレーキをかけていましたが止まらず、火花が飛んでいたのだとか。それを見たトレイさんは覚悟を決めて、ただ衝撃に備えていました。次の瞬間、彼の車はトラックがぶつかったはずみで宙を舞い、道路の反対車線に落下。トレイさんは顔と肩、背中、足首を強打してしまいます。自らも負傷しながらもほかのケガ人を救助彼が車から這い出ると、そこにちょうど消防士たちがやってきたのだそう。この時トレイさんは救急隊員の制服を着ていたため、彼らはトレイさんを現場に駆け付けた隊員だと勘違いして、負傷者の救助を頼んできたのだとか。全身にケガをしながらも歩ける状態だったトレイさんは迷うことなく、そのままケガ人の救助を始めたのです。こうしてトレイさんは周りの事故車を確認して回り、数人の負傷者を救助しました。その後、彼自身も病院へ行き、ケガの治療を受けたということです。トレイさんは事故の瞬間について『NBC DFW』で振り返っています。A MedStar paramedic who was heading to work Thursday to begin his shift became a victim of the massive crash on...Posted by NBC DFW on Friday, February 12, 2021A MedStar paramedic who was heading to work Thursday to begin his shift became a victim of the massive crash on...Posted by NBC DFW on Friday, February 12, 2021『ヒーロー』の活躍を称えて贈られたのは…?翌日、トレイさんは海外の掲示板『Reddit』に「このトヨタが僕の命を救ってくれた」と、事故に遭った自分の車の写真を投稿します。彼が乗っていた2011年式のトヨタの『FJ Cruiser』はぶつかった衝撃で大破し、もはや原型をとどめていません。これほどの事故に遭いながらも軽傷で済んだのは奇跡といえるでしょう。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。Brothers. I was in the Silver FJ on I35 yesterday in Fort Worth that got launched into the Northbound lanes. That Toyota saved my life. from r/FJCruiserするとこの投稿を見たトヨタからコメントが。なんとトレイさんに新車をプレゼントすることにしたのです!Cardあなたが無事でよかった。そして私たちはあなたがほかの人たちを助けたということに感銘を受けました。あなたがトヨタファミリーの一員でいてくれることを嬉しく思います。代わりの車のことはご心配なく。私たちがあなたに新しい車をご用意します!toyotausaーより引用(和訳)このトヨタからの申し出にトレイさんは大感激。そして後日、約束通りトヨタから彼に新車が贈られました。Friends. After my FJ Cruiser sacrificed itself to save my life in the horrific pileup on I35 in Fort Worth, Toyota reached out and did something incredibly special for me. I was presented with the keys to a 2021 Lunar Rock TRDpro 4Runner. Stay safe out there. from r/Toyotaあれほど大きな事故に遭い、自分もケガをしながら、ほかのケガ人を救助するなんてなかなかできることではないでしょう。トレイさんのような人助けの使命感に燃える人が救急隊員という仕事をしてくれていることに感謝の思い以外見つかりません。[文・構成/grape編集部]
2021年03月01日夫に子どもを預けて、たまには一人でゆっくりおでかけしたいですよね。でも、家に帰ると子どもがあざを作っていたり、ひざをすりむいていたり…。理由を聞くと「大したことないよ。目を離した隙にちょっと…」と苦笑いする夫。でも、笑ってすませられることではないこともあります。東京消防庁発表の 「救急搬送データからみる日常生活事故の実態」 によると、5歳以下の子どもが事故に合う場所は約7割が家の中。つまり、ほとんどの場合は親と一緒の時に起こっており、そのうち約10人に1人の割合で入院が必要な中等症以上となっています。どうして、親がそばにいながら、子どもの事故は起こってしまうのでしょうか? その理由を紐解いていきましょう。■子どもの事故、実は「親の脳タイプ」が原因になっていることも?一般的には、切り替えがうまく、複数の異なる作業を同時進行できるのがマルチタスク悩。一方、「今、目の前のこと」を最重要と捉えて打ち込む傾向がある方は、シングルタスク悩といわれ、他の作業を同時進行で進めることは苦手なようです。どちらの悩タイプなのか、見分け方としては「1日1回以上はやり忘れがある」かどうかで判断します。例えば、ゴミ当番なのに出し忘れた、頼まれた買い物をし忘れた、郵送物を出し忘れたなど些細なことで構いません。やり忘れて落ち込むことが1日1回以上あり、それが続く人は、シングルタスク悩の傾向が強いといえるでしょう。家事育児は、さまざまなことを同時進行で進めないといけないことが多いため、マルチタスクだといえます。小さいお子さんのいるご家庭なら、夕方はまるで戦争のような忙しさ。たとえば、子どもをあやしながら夕食の下ごしらえをして、早めに子どもと一緒にお風呂に入った後は、子どもの支度をしつつ自分も身支度を整え、夫の帰宅に合わせて夕食の仕上げをし、食器を洗いつつ洗濯機を回し、子どもを寝かしつけながら翌朝の朝ごはんのメニューを考え…。こういった家事育児をこなしつつ、子どもに危険が及ばないよう常に目配りをする必要があります。そのほかにも、入浴後、必ずお風呂のふたが閉まっているか確認している、料理の後、使った包丁はすぐしまっている、包装ビニールはふた付きのゴミ箱にすぐ捨てているという方がどれくらいいるでしょうか。これらはすべて、子どもが重篤なケガをする原因となるものばかりです。目の前のことをこなすだけが家事育児ではありません。それをする(もしくは、しない)ことで、その後どういったことが起こるかを想像しながら同時進行で進めるマルチタスク処理能力が求められます。子育てでは、「まさか◯◯するとは思わなかった」「ちょっと目を離しただけなんだ」という言い訳は通用しません。自分がどちらの悩タイプの傾向があるのかをまずは把握することが大切です。■コロナ禍で子どもの事故が起こりやすくなっている?まだまだ収まる兆しの見えない新型コロナウイルスの流行が、子どもの事故を誘発する可能性があります。毎日出社していたのがリモートワークに変わり、慣れないオンライン会議を重ね、家族がすぐそばにいる環境で仕事をするなど、まったく新しい形態で働くことが求められている方は多いでしょう。しかし、シングルタスク脳タイプは、仕事とプライベートを切り離すのが難しく、頭の切り替えができない人が多いようです。また、いつもとは違うルーティンで仕事をするのも向いていません。たとえば、別室で仕事をしていても、家族の気配に気が散ったり、子どもの声が気になってオンライン会議に集中できないなどで、いつもより仕事の効率が落ちて焦ってしまうケースは少なくないようです。一方、家で仕事をするようになってお互いに気をつかう反面、大人が常にいる安心感もあるでしょう。そのため夫婦間で、「すぐ戻ってくるから買い物の間、子どもを見てて」「今日の保育園のお迎えをお願いできる?」とついつい頼みごとも多くなります。互いに「わかった」と安請け合いしがちですが、マルチタスク脳と違い、シングルタスク脳は集中しがちです。目の前の仕事で頭がいっぱいになり、子どものことをきれいさっぱり忘れてしまうことがあります。実際、仕事に集中するあまり娘さんの保育園のお迎えを忘れてしまい、夜8時頃、保育園からかかってきた電話で初めて思い出した、というケースもあります。このように、シングルタスク脳の方は、仕事をこなしながら子どもに目を配ることが苦手で、仕事に集中すると子どもの存在を頭から消してしまうため、「ちょっと目を離した隙に…」「そんなことをするとは思わなかった」という事故が起きてしまうのです。コロナ禍によるリモートワークの増加で、これまでは「シングルタスク脳のうっかり」ですんでいたことが、子どもの事故につながりやすくなっているといえます。■安心して子育てをするための事故防止と対策では、シングルタスク脳は子育てができないかと、いうとそうではありません。マルチタスクをこなすのは苦手であることを自覚し、対策を立てれば事故を予防することができます。シングルタスク脳の傾向がある方は、うっかりを防ぐために以下の2つを意識することが重要です。・時間を短いスパンで意識すること・育児のルーティンを習慣化することシングルタスク脳は、仕事に集中しすぎる傾向にあるため、短いスパンで時間管理をしたり、子どもに関わる用事を思い出す必要があります。そこで、スマホや時計のタイマー機能を上手に活用して、音や振動で子ども関連の用事を思い出すようにするといいでしょう。また、子どもに関することを、いつものルーティンと結びつけて習慣化することも大切です。例えば、子どもを保育園へ連れて行く時に忘れ物が多いようなら、出かける時にいつも持ち歩くスマホや家の鍵と子どもの荷物を一緒に置いておくといいでしょう。また、パソコンや掛け時計など、必ず定期的に見るところに、子ども関連で忘れてはいけないことをメモして貼っておくのもおすすめです。例えば、脱衣所の時計の横に「お風呂のふたは閉めた?」と張り紙をしておけば、必ずふたを閉めるようになり、目を離した隙に子どもがお風呂でおぼれる心配もなくなります。自分は、シングルタスク脳タイプとマルチタスク脳、どちらのタイプなのかを見極め、シングルタスク脳の傾向が強い方はぜひ上記の対策を試してみてください。続けていくことでコロナ禍の新しい生活様式や、子育てが習慣化し、「うっかり事故」を予防できるでしょう。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年01月30日異物を飲み込んでしまったり、喉に詰まらせてしまったりと、子どもの誤飲は、命にも関わる重大な事故になりかねません。あらかじめ飲み込んだら危険なものをチェックしたり、万が一飲んでしまった時の対応を知っておくと、冷静に対処できるでしょう。今回は子どもの誤飲を防ぐ方法や、万が一のときの対処法について、書籍『マンガでわかる!子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』からご紹介します。■もしも異物を飲み込んでしまったら?ボタン電池や薬、タバコなど、子どもが飲み込んでしまうと、食道や胃を損傷する、中毒症状などの症状が出ることがあります。また、食べ物が気道に入ってしまうことを「誤えん」といい窒息の危険性もあります。とくにツルツルした食べ物をを与える時には、注意してあげましょう。■異物を飲むと、どんな症状が出る?生後5ヶ月を過ぎると、子どもはなんでも口に入れるようになるので、誤飲の事故が増えます。とくに、2歳までの男児に多く、その約4割は誤飲した瞬間を目撃されていないという報告もあります。飲んでしまった異物が大きいと、食道につかえて胸の不快感や痛みを訴えることがあります。胃の中まで落ちると、症状はほとんどありませんが、鋭利なものだと腹痛などの症状が出ることもあるので、何を飲み込んだか特定することが重要になってきます。また、食べ物が気道に入る「誤えん」は、何かを飲み込んだあとに突然せきが始まったり、声のかすれや「ゼイゼイ」、「ヒューヒュー」といった音がしたりします。丸くてツルツルしたピーナッツや枝豆、キャンディーや噛み砕きにくいグミ、餅、団子などは、食べさせないか、細かく砕いたり切ったりして与えましょう。とくにピーナッツは、豆類の中でも窒息の一番の原因だと言われています。■誤飲や誤えんを予防するには?【誤飲事故を防ぐためのポイント】□誤飲するサイズを確認(39ミリ以下)□小さな生活用品は手の届かない高さに(1メートル以上)□小さなおもちゃは4歳から□ピーナッツなどの豆類も4歳から□大きな食品は小さく刻んで与える□異物を口に入れているのを発見した時は大声で注意しないとくに注意したいのは、子どもに「大声で注意しないこと」です。異物を口に入れているのを見つけたときに、ついつい大きな声を出して慌ててしまったり、注意してしまいがちです。しかし、そうすると子どもがビックリして思わず飲み込んだり、泣き出した拍子に飲み込んだりしてしまう場合もあります。冷静に落ち着いて、優しく口から出させてあげましょう。■異物を飲んだ時の受診の目安もしも異物を飲んでしまったら、病院に行くかどうか、判断に迷うこともあるでしょう。自分で判断が難しい場合は、次の項目に当てはまるかどうか確認してみましょう。【すぐに救急車を呼ぶとき】□のどにものを詰まらせていそうな呼吸や様子→吐かせる□けいれん□して呼びかけてもぼんやりしている□突然のせきこみ、せきの出現□がかすれている□ヒューヒューした呼吸□灯油、ベンジン、除光液、殺虫剤、農薬、ネズミ駆除剤を飲んだ場合【これを飲んだらすぐに受診!】□ボタン電池□鋭利な異物□磁石□家庭用化学薬品□タバコ□薬□コインやおもちゃなどよく誤飲しやすいものこれらの項目に当てはまる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。また、飲み込んでしまった場合は、無理に吐かせても有効ではないだけでなく、吐かせたものが原因で窒息したり、胃に落ちたものが逆流して食道に引っかかったりと、危険な場合もあります。基本的には吐かせず、同じものがあれば持参して受診しましょう。■【子どもの誤飲】教えてドクターQ&A最後に、「教えて!ドクタープロジェクト」に子どもの誤飲にまつわる悩みにお答えいただきました!――子どもが誤飲してしまい、喉の奥にまだ誤飲したものが残っている時、指を入れて取り出すのは正しい処置ですか?口の中でも舌の上やくちびる付近であれば、泣かせずに落ち着かせて、そっと取り出せる可能性は高いでしょう。しかしのどの奥に入ってしまった場合、それを無理に取り出そうとしてもうまくいかないことが多いですし、万が一そこで大泣きしたら窒息してしまうかも知れません。窒息すると、最大でも10分以内に取り出さないと命に関わります。くれぐれも慌てず、慎重に対応してください。 具体的な対応の方法については、次のとおりです。●家庭では無理に吐かせない●窒息で苦しがっている場合は人を呼び(周りに人がいなければ119番をした上で)背部叩打法を行う――目を離した隙に目の前にあったものを飲み込んだ可能性がある場合、確実に飲んだかわからないときはどう判断すればいいですか?飲んだかはっきりとわからない場合には、飲んだ可能性を考慮して受診しましょう。その際、飲んだ可能性のある物の情報(製品名や規格など)をできるだけ詳しく教えていただけると助かります。※本連載で紹介する情報は、2020年12月時点のものです。 『マンガでわかる!子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』 (佐久医師会 教えて!ドクタープロジェクトチーム/KADOKAWA ¥1,430)赤ちゃん・子どもの病気、ケガ、事故…突然の「どうしよう」この1冊があれば安心!病院に行く? 行かない? こういう時は様子を見ても大丈夫など、子どもの体の心配ごと、 マンガと解説でわかります。突然起こる子どもの病気、ケガで不安になるときに、親が慌てずに対処するための常備本。●「教えて!ドクタープロジェクトチーム」とは?長野県佐久医師会・佐久市による、子どもの病気、ホームケア、地域の子育て支援情報などを発信するプロジェクトチーム。地域の子育て力向上事業としてだけでなく、SNS発信により「医師による確実な情報」を、リアルタイムで全国に発信している。公式HP: 教えて!ドクタープロジェクトチーム
2021年01月27日「交通事故など、命に関わる事故に遭ったときO型の人はほかの血液型の人より死ぬリスクが大きいことをご存じでしょうか?」こう話すのは、世界中の血液型と病気に関わる文献を収集、研究している永田宏先生(長浜バイオ大学教授・以下、コメントはすべて永田先生)。2年前に東京医科歯科大学の高山渉特任教授らが、重症のケガで緊急搬送された901人の患者のデータを分析調査したところ、重大事故にあったときの死亡率は、ほかの血液型の2倍以上、O型が高かった。「これは、血液型の特徴をあらわす貴重なデータです」日本では、血液型占いが盛んなため、身近な「ABO式血液型」だが、世界の医学者が血液型と病気の関係性について注目したのはつい最近のことだ。「血液型というのは、医学的にはRh(+)(−)のほか、100種類以上の分類があります。そのなかでABO式は歴史が古く1900年にウィーンで発見されました」じつは、それまで、人の血液はすべて同じだと考えられてきた。それが医学の進歩で輸血が試みられるようになり、混ぜると固まってしまう血液と、固まらずに輸血に使える血液があることがわかってきたという。「血液が固まるのは赤血球が凝集するせいです。人には、すべての血液と凝集しないO型。AとOとが凝集しないA型。BとOとは凝集しないB型。AとB両方と凝集してしまうAB型の4パターンがあることがわかったのです」どうして、O型だけが、重大事故の際、死亡リスクが高いのだろうか?永田先生はつぎのように解説する。「出血の際に血液を固めて止血するための血液凝固因子は、すべての血液型に共通して存在します。ただO型のみが、一部の凝固因子の濃度に違いがあり、ほかの血液型より、血が止まりにくい傾向があるんです。ふだん、ケガをした程度ではまったく問題はありませんが、重大事故といった生死を分ける数値の場合には、それが反映されてくるのではないかと推測されます」「女性自身」2021年1月5日・12日合併号 掲載
2021年01月11日皆さんこんにちは。子育てアドバイザーの河西ケイトです。最近、小さなお子さんの自宅での事故が頻繁に起きていますね。今回は、「事故」をテーマにどのように防いでいったら良いのか?保育園では子どもの事故をどのように防いでいるのか?実体験を交えながら書かせていただきました。皆さんの大切なお子様の命を守るための参考資料になれば幸いです。ヒヤリハットをノートに記録する皆さん、ハインリッヒの法則という言葉を知っていますか?これは、5000件以上について調べた研究に基づいて作られた法則です。同じ人間の起こした同じ種類の330件の災害のうち、300件は無傷で、29件は軽い傷害を伴い、1件は報告を要する重い傷害の事故になっているそうです。保育の現場では「ヒヤリ!ハっと!」とした事故を記録するヒヤリハット報告書というものを書いて、子どもの危険箇所を放置して大きな事故にならないようにみんなで気をつけるという意味も含めて書いています。このヒヤリハット報告書を出せば出すだけ、事故が防げるということに繋がっています。みなさんも、家庭で育児をしている時に「ヒヤリ!ハッ!」としたことはありませんか?そのままにしておくと大きな事故を起こす危険性があると思いませんか?事故を起こしてから「あぁ、わかっていたのに…」なんてこともありますよね。記録に残すというのは、自分だけの視点ではなく他の人の視点を知る事になります。例えば、パパが見ている視点とママが見ている視点は、すべてが同じだとは限らないですよね。このヒヤリハットノートを置いておいて、いつでもメモを残せるようにしておけば、お互い気づかない危険箇所に気づくことができます。以前、育児は男性が参入したほうが子どもの不慮の事故が少なくなると言うことをお話しましたが、ヒヤリハットでも同じことが言え、見方と視野が広がれば事故や怪我を防ぐことができます。事故が起きる場所には早めに対策する保育園でも事故が起きそうな場所は、未然に防ぐためすぐに現場の職員に共有をして、事故が起きそうな場所への対策をします。乳幼児に多い事故のベスト3転落…階段には必ずベビーゲートと言われるものを設置すると良いでしょう。また、ゲートの前や窓の前には、踏み台となるようなものは絶対に置かないように。落下防止の網目状のものも事故に繋がりますので、気をつけましょう。誤嚥…自宅で栽培しているミニトマトなどを口に入れて、窒息に繋がる事故も多く起きています。お子さんが小さなうちは、ミニトマトなどを栽培するときは、虫よけのような網をかけて、誤って口へと運ばないように注意して見ていきましょう。誤飲…近年増えているのが、キューブ型の洗剤の誤飲です。柔らかくて、光に当たるとピカピカしていて、香りもついていると、子どもはそれだけでも興味を抱き、口に入れてしまいます。洗剤などはとにかく子どもの目の届かない場所へしまうようにしてください。また、洋服についた装飾(スパンコール、ビーズなど)も、落ちてしまった時には誤飲に繋がります。このように、予めどのような場所やもので事故が起きやすいかを知っておくと、未然に防ぐことができます。「うちは大丈夫!」や「うちは事故なんて…」という過信が一番怖いです。実際に事故を起こした人も、「まさかうちが…」と思う人も多くいます。また、事故は家の中にいる人だけが気をつければ防げるものでもありません。例えば、外部からも誤飲の原因となるような物が運ばれて事故に繋がることも多くあります。子どもの特性を私達子どもを育てていない大人も関心を持ち、皆で気をつけてみていけるような環境を作っていきたいですね。
2020年11月28日2020年11月17日、歌手の工藤静香さんが自身のInstagramを更新。この日、車を運転中に接触事故を起こしたことを報告しました。 この投稿をInstagramで見る Kudo_shizuka(@kudo_shizuka)がシェアした投稿 今日は自分の未熟さから2つの大切なことに気づかされた一日でした。車で渋滞中。落としたお水に気を取られ、ブレーキから足を離してしまい、前の車にぶつけてしまいました。ちょっとした気の緩みが、人に迷惑をかけてしまうという事を改めて痛感しました。本当に申し訳ありませんでした。kudo_shizukaーより引用工藤さんは、「ちょっとした気の緩みが人に迷惑をかけてしまうと痛感した」と、この日の出来事を反省しました。また、事故後、ぶつけてしまった相手の対応に感激したのだそうです。そしてもう一つ。私が迷惑をかけてしまったのに、車を当てられた側の方が、慌てふためいて謝罪する私に「僕も同じような事故をした事がありますよ」と、気遣ってくださいました。こんな時でもそうした気遣いが出来る人を目の当たりにし、私もどんな時でも思いやりを欠かさない人であり続けたいと改めて思いました。今回はどなたもお怪我はありませんでしたが、二度とこの様な事が無いように気をつけます。kudo_shizukaーより引用被害に遭った男性は怒ることなく、慌てる工藤さんに対し「僕も同じような事故をしたことがあります」と気遣ってくれたそうです。投稿にはさまざまな声が寄せられています。・工藤さんも、相手の男性もケガがなくて本当によかった!・相手の男性、とても心の広い人ですね。私も、思いやりの心を持ち続けたいと思いました。・大きな事故にならなくて本当によかった。私も工藤さんの話からいろいろと学ばせてもらいました。毎日運転するので、事故を起こさないように気を付けます!工藤さんが今回の接触事故から学んだ「運転中のちょっとした気の緩みが人に迷惑をかける」「どんな時でも思いやりを欠かさない」という2つのことを、私たちも忘れずに生活したいものですね。[文・構成/grape編集部]
2020年11月18日※画像はイメージです俳優・伊藤健太郎が起こした「ひき逃げ事故」。そして先日初公判が開かれた「池袋暴走事故」と、“加害者側”のニュースが世間を騒がせている。「ひき逃げ」は言語道断、しかし例えどんなに気をつけていたとしても事故自体は誰でも起こす可能性がある。いつでも加害者になり兼ねないのだ。これまで200件以上の事故や事件(凶悪事件含む)の加害者家族支援を行なってきたNPO法人World Open Heartの理事長・阿部恭子さんは、あの「池袋暴走事故」でも加害者家族から相談を受けてきたという。そんな阿部さんが実際に見てきた「交通事故加害者家族に起きたこと」をレポートする。2019年4月19日、東京・東池袋で当時87歳の被告人が運転していた車が暴走し、2名が死亡、9名が負傷した「池袋暴走事故」の初公判が10月8日、東京地裁で開かれた。筆者は裁判を傍聴し、被告人の「加害者家族」の体験をレポートしているが、本件被告人への上級国民バッシング同様、家族に対しても容赦ない批判が浴びせられた。近年、高齢ドライバーによる死亡事故が各地で相次ぎ、高齢化社会のリスクとしてメディアが注目するようになって以来、高齢者ドライバーによる死亡事故が起きると、殺人事件同様に注目が集まり、家族もまた厳しいバッシングに晒される傾向にある。だが、それは高齢ドライバーの事故には限らないようだ。■10歳の息子が事故を起こし「あの年で人殺しだぞ」「気を付けてね」由紀(仮名・30代)は、その日の朝も自転車で遊びに行く長男(10歳)にそう声をかけた。毎朝、夫や子どもたちをそう言って送り出してきた。この瞬間、考えることは、家族が事件や事故に巻き込まれる危険であって、逆に事件や事故を起こす立場になるなどとは想像したことさえなかった。ところがある日突然、加害者家族になってしまった。「息子さんが事故を起こして……」息子を送り出して間もなく、隣の家の人が駆け込んできた。近くの商店街で、息子の自転車が70代の女性に衝突したというのだ。現場付近には人だかりができ、救急車が到着していた。その近くに救急隊員と話をしている息子の姿が見えた。由紀が息子の下に行こうとすると、住人のひとりが由紀の肩を掴んだ。「おばあちゃん亡くなったらどうするんだ?息子はあの年で人殺しだぞ」「おばあちゃん、最近手術したばかりって言ってたのに……。どうしてくれるんだよ」由紀は、しばらくの間、何人かの住人に取り囲まれ厳しい言葉を浴びせられた。由紀の息子は、夏休み中で夜更かしをしてしまい、寝坊していた。友達とプールに行く約束の時間に間に合わないと、慌てて支度をして出ていった。目撃者によれば、商店街の中をかなりのスピードを出して走っていたという。息子はかすり傷とねん挫ですんだが、被害者は重傷を負っている。■被害者が回復しても加害者には戻らぬ日常生活<殺人犯の家族><人殺しの家>もし被害者が亡くなるようなことがあれば、世間からそう呼ばれ、日本中を逃げ回るような生活になる。由紀は、住民から投げつけられた言葉が頭を離れず、気を失いそうになっていた。被害者が搬送された病院に向かうと、被害者は意識を取り戻していた。しかし、これからまた手術が必要であり、その後、日常生活に支障をきたす可能性も大きいという。由紀は、毎日病院に見舞いに行き、家族にも謝罪し続けた。事故が起きた日から熟睡することができず、食事も喉を通らなくなった。由紀の家族は子どもが三人で、夫の収入だけで家計を支えており、経済的な余裕はない。治療費の出費だけでも赤字だった。この先、どれだけの経済的負担を背負うのか、将来の不安に悩まされる生活が続いた。事故から1か月が経ったころ、被害者は順調に回復し、事故前と変わらない生活を送ることができるように。被害者も家族も謝罪は十分だと、息子を許してくれていたが、由紀と家族にこれまでのような日常は戻らなかった。由紀はパトカーや救急車のサイレンを聞くたびに、事故が起きた日のフラッシュバックに苦しめられるようになり、近所の人々と話をすることもできなくなった。次第に買い物に行くことさえ困難に、そして一家は住み慣れた地域を離れ、遠くの地方に転居したのだ。自転車は保険加入が義務ではないことから、任意保険に加入していなければ、加害者は高額な損害賠償額を負担することになる。平成25年7月4日、神戸地裁の判決では、自転車で60代の女性に正面衝突し、重傷を負わせた11歳の少年の親権者に、約9500万円の損害賠償請求額が認められている。こうした判決を受けて、自転車購入にあたって保険加入を義務付ける条例が各地で制定されるようになった。子どもがいる家庭では、トラブルに備えて、個人賠償保険に加入しておくことを勧めたい。■犯罪被害者から交通事故加害者に教師をしていた雅治(仮名・40代)の父(70代)は、地域で評判の厳しい先生で、退職後は非行や犯罪をなくすための啓発活動や夜間のパトロールといったボランティアに熱心だった。10年前、ちょうど雅治が結婚し、実家の近くのアパートで妻子と暮らし始めたころ、自宅に泥棒が入ったことがあった。物色された跡があり、引き出しに入れていた現金が盗まれていた。しばらくして、近所に住む非行少年の集団が逮捕され、雅治の自宅に侵入した犯人であることが判明した。この事件を知った父親は怒り狂った。小さな町で、加害少年の自宅はすぐ特定でき、父親は片端から自宅を訪ね歩き、少年や保護者を怒鳴りつけたという。その父親がある日、車を運転中に自転車に乗って交差点を渡っていた高校生をはね、死亡させてしまったのだ。突然、雨が降ってきたことに気を取られ、信号を見落としたのだという。父親は、今まで見たこともないような憔悴しきった表情で家に戻ってきた。雅治は父親に付き添い、遺族の自宅に謝罪に向かった。そこで、鬼の形相でふたりを待ち構えていた女性はどこか見覚えがあった。父親は覚えていないようだったが、雅治はすぐに思い出した。10年前、自宅に泥棒に入った少年の母親だった。父親が死亡させてしまったのは、加害少年の兄弟だった。「私はあのとき全額弁償しました。あなたも同じように、息子の命を返してください」少年の母親は、泣きながら父親に詰め寄った。かつて父親が加害者家族に投げつけた罵詈雑言のすべてが返ってきた。父親が奪ったのは命であり、取り返しがつかない。10年後、まさか、このような立場に置かれるとは夢にも思っていなかった。ある朝、父親は散歩に行くといって家を出たきり戻って来なかった。数日後、投身自殺していたことが判明した。「父は他人に厳しすぎる人でしたから、自分を許すことができなかったのだと思います」被害者と加害者家族の双方の立場を経験した雅治はそう話す。人を責めることは簡単だ。最近では幼い子どもが犠牲になるケースも多いことから、人々の処罰感情は加害者だけに留まらず、家族にまで向かう。被害者家族の心情は伝えられるが、加害者家族の状況を伝えるメディアは少ないことから、筆者のもとにも「被害者家族はこんなに辛い思いをしているのに、加害者家族はのうのうと暮らしているんだろう」といった批判も多く寄せられてきた。被害者側になる想像は容易だが、加害者側になる想像は難しい。自分が加害者という立場に追い込まれたら――。一度は考えてみてほしい。阿部恭子(あべ・きょうこ)NPO法人World Open Heart理事長。日本で初めて犯罪加害者家族を対象とした支援組織を設立。全国の加害者家族からの相談に対応しながら講演や執筆活動を展開。著書『家族という呪い―加害者と暮らし続けるということ』(幻冬舎新書、2019)、『息子が人を殺しました―加害者家族の真実』(幻冬舎新書、2017)など。
2020年11月01日2020年10月30日に放送された情報番組『とくダネ!』(フジテレビ系)では、同月28日に交通事故を起こした伊藤健太郎氏について取り上げました。一部、伊藤氏が道に迷ってUターンしたため事故につながったという報道がされています。そのため、番組では事故現場から生中継を結んで当時の状況を説明しました。スペシャルキャスターを務めるお笑いコンビ『メイプル超合金』のカズレーザーさんは、この報道の進行役を担当。キャスターの小倉智昭さんが「あそこの道でUターンをすることは考えられない。一体何があったのか知りたいですよね」とカズレーザーさんに振ると、「そうですね」と小倉さんの意見を受け止めつつも、このようにコメントをしました。まぁ、まずはケガを負われた被害者の方が1日も早くお元気になってくれることを願いたいと思いますが…。とくダネ!ーより引用事故の被害者のことを最優先に気遣ったカズレーザーさん。また、事故の後始末をすべきという意見に対しカズレーザーさんは「倫理、モラルの話になってくる」と持論を呈しました。カズレーザーさんのコメントには、称賛の声が寄せられています。・当たり前のことだけど、こういうことをサラッといえるところがすごい。・本当その通りだと思う。みんな加害者を一気に攻めるけどまずは被害者の心配も大切。・被害者を気遣うコメントがすぐに出てくる姿勢が素晴らしい。カズレーザーさんの自論は、これまでもネット上で話題となってきました。カズレーザーさんに関する記事はこちら今回のカズレーザーさんのように、被害者を思うなど当たり前のことを忘れずに報道や意見交換をしてもらいたいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年10月31日2020年10月29日、俳優の伊藤健太郎氏が同月28日に交通事故を起こしたことが報じられました。報道によると、伊藤氏は東京都渋谷区千駄ケ谷で乗用車を運転中に、バイクと衝突したとのことです。伊藤健太郎、交通事故で逮捕いったん現場から立ち去った情報も伊藤氏はこれまで多くのドラマや映画に出演し、同月30日には出演している映画『とんかつDJアゲ太郎』も公開予定です。伊藤健太郎の事故に、所属事務所がコメント事故が報じられた29日、伊藤氏の所属事務所であるイマージュエンターテインメントがウェブサイトやSNSアカウントを更新。今回の事故について、事務所として謝罪をするとともに、今後の活動についての考えを述べました。当社所属 伊藤健太郎の逮捕報道に関しまして pic.twitter.com/xEI1fgnWGz — イマージュエンターテインメント (@img_enter) October 29, 2020 弊社所属の伊藤健太郎が、本日報道されましたとおり、昨日夕刻、自動車を運転中に、本人の不注意によりオートバイと接触し、オートバイを運転されていた方とその同乗者の方2名にお怪我を負わせるという事故を起こしましたことにより、過失運転致傷及び道路交通法違反の被疑事実により逮捕されました。まずは、お二人に心よりお詫び申し上げるとともに、お怪我ができる限り早く回復することを願っております。今後も、本件事故に関してお怪我も含め被害について誠心誠意、対応させて頂く所存でございます。さらに、弊社所属俳優が逮捕されたことによりファンの皆様、並びに関係者の皆様に多大なご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。本件事故は、現在、捜査機関におかれて、捜査中でありますことから、詳細につきましては弊社よりご説明申し上げることは差し控えさせていただきます。また、伊藤健太郎の今後の活動につきましては、捜査の推移を踏まえた上で、みな様にご報告をさせて頂ければと思います。重ねて、本件事故につき、被害者の方、ファンの皆様、関係者の皆様に心よりお詫び申し上げます。株式会社イマージュエンターテインメントーより引用事故の詳細は現在、警察が調査中とのこと。事故を起こした後、一時現場から立ち去ったという情報もありますが、真偽は不明です。[文・構成/grape編集部]
2020年10月29日2020年10月29日、俳優の伊藤健太郎氏が交通事故で逮捕されたことが報じられました。産経新聞によると、伊藤氏は乗用車を運転中にバイクと衝突する事故を起こし、その後一時現場から立ち去ったという情報もあり、現在調査中です。俳優の伊藤健太郎さん(23)が28日夜、東京都渋谷区千駄ケ谷の路上で乗用車を運転中、バイクと衝突する事故を起こしていたことが29日、捜査関係者への取材で分かった。事故後、いったん現場を立ち去ったとの情報があり、警視庁が事情を聴いている。産経新聞ーより引用伊藤氏は、人気ドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)や朝の連続テレビ小説『スカーレット』(NHK)などに出演。また、同月30日に公開する映画『とんかつDJアゲ太郎』の出演も決まっていました。[文・構成/grape編集部]
2020年10月29日事故物件芸人の活躍や映画化により、ますます注目を集める事故物件。今や、物件探しに欠かせないという事故物件公示サイト『大島てる』は、国内だけでなく海外の情報まで網羅し、不動産のプロも使用しているそう。怖いもの見たさで、自分が住んでいるマンションを検索した人も少なくないのでは。今回紹介する動画は、YouTubeチャンネル『島田秀平のお怪談巡り』にアップされたもの。大島てるさんご本人が登場し、『大島てる』15年の歴史でワースト1になった建物について、話しています。その物件は、現在も東京都内にあるという小さなビル。事件当時の建物の様子も紹介されています。最凶の事故物件になってしまった原因とは…。気になる続きは動画でご覧ください。3つの事故が重なってしまったという事故物件。想像すると背筋が凍ります。さらに動画の中では、『事故物件あるある』も飛び出し、大島てるさん流、マンションやホテルで事故物件を見分けるポイントが紹介されています。数々の事故物件とその後を見届けているからこそわかる、見分け方。知っておいて損はないかもしれません…。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2020年10月27日