子どもの中には、「自ら考えて行動する挑戦力のあるタイプ」と、「何でも親に頼ってしまう依存心の強いタイプ」がいるようです。幼少期の子どもが親に頼りがちになってしまうのは当然ですが、そのまま成長して大人になると、自分の意志のない人間になってしまう可能性があります。今回は、依存心の強い子どもが自ら行動できるようになるために親はどうすればいいのかについて、解説していきましょう。挑戦が苦手で依存心の強い子どもとは?依存心の強い子どもには、以下のような特徴がみられます。・自分の意見を言えない・親の言うことを聞くのが当然だと思っている・親の顔色をうかがう・何事もすぐにあきらめる・自己中心的で相手の立場になって考えることができない子どもの依存心の背景には、親に十分に甘えられていないことや、親からの過干渉があると考えられています。子どもは、親に甘えたいときに甘えられないと、不安を感じて自立を恐れるようになるのです。この “甘え” というのは「欲しいものを買ってほしい」などの物理的な要求ではなく、「抱きしめてほしい」「かまってほしい」という精神的な欲求のこと。子どもが自立し、新しいことに挑戦していくためには、この精神的な欲求が十分に満たされていることが重要なのです。また、親からの過干渉とは、親が子どもに対して「あなたは私がいないと何もできないんだから」と決めつけ、あらゆる行動をすべて先回りしてしまうことを指します。例えば、子どもが何かを食べようとした際に「すぐこぼすから」と親がすべて食べさせてあげたり、ジャングルジムなどで遊ぶ際に「落ちたらケガをするから」と始めから終わりまで手伝ったりすることです。過干渉された子どもは「親がやってくれて当たり前」という意識を持つようになるだけでなく、物事に対する成功体験を持たないために挑戦することを避けて、ひとりでは何もできなくなってしまいます。さらに、過干渉している親も、子どもに対して世話をすることに喜びや生きがいを感じていることも多く、この場合は親子で共依存している状態といえるでしょう。依存心をなくすためには「成功体験」がポイント子どもの依存心をなくし、自立を促すためには、成功体験を積み重ねることが大切です。そのためには、以下のポイントを押さて、子どもが成功体験をできるように導いてあげましょう。【ポイント1:子どもの行動を先回りしない】前述したように、子どもの行動を先回りする過干渉は依存心が強くなる原因のひとつです。ケガや事故の危険がない範囲で、できる限り子どもを見守るようにしましょう。例えば「時間がないから」という理由で、子どもが着替えようとしているのに親がすべてやってしまうのを繰り返していると、当然ながら子どもはいつまで経ってもひとりで着替えることができません。時間に余裕があるときは、子どものペースに合わせて「ひとりでできた!」という成功体験をさせてあげるようにしましょう。【ポイント2:失敗から学んだことを一緒に考える】依存心の強い子どもは、失敗することを極度に恐れる傾向があります。その背景には、「失敗したら怒られる」「失敗するのは悪いこと」という考えがあることも多いので、そうではなく「失敗してもいいから挑戦する」「失敗から学べることもある」ことを積極的に伝えるようにしましょう。そうすることで、失敗を恐れず成功に向かう子どもになっていきます。「お母さん(お父さん)もこんな失敗をしたけど、そこからこんなことができるようになったんだよ」と、親自身の失敗談を話してあげるのも有効です。【ポイント3:「スモールステップ」を取り入れる】スモールステップとは、応用行動分析(ABA)の考え方のひとつ。目標達成までの道のりを細かいステップに分けて、ひとつひとつステップをクリアしていき、最終的な目標達成を目指すことです。例えば、「手を洗う」という習慣をつけたいときには、まず「洗面台に向かう」「蛇口をひねって水を出す」「手を濡らす」「ハンドソープをワンプッシュする」「手をこすり合わせて洗う」「蛇口をひねって水を止める」「タオルで手を拭く」と、手を洗う行動を細かく分けます。そして、ひとつのステップができるようになったら「よくできたね!」と褒めて、次のステップに挑戦させることを繰り返します。すると、子どもはステップごとに成功体験を得られるため、徐々に自立心が育っていきます。***子どもが心配でついつい手助けしてしまうのも親心ではありますが、そこをぐっと堪えて見守ることは、子どもが成長していくうえで必要不可欠です。子どもとの距離感や接し方を見直して、挑戦力や自立心をはぐくんでいきましょう。文/田口るい(参考)All About|子供を自立させる甘えと、ダメにする甘やかしプレジデントオンライン|「勉強しない子」「やる気のない子」は変われますか?ベネッセ教育情報サイト|子どもの自立心を育みたい!保護者ができることって?PHPファミリー|子どもを成功に導く!「スモールステップ」の言葉がけ
2019年02月25日親にとって、子どもの習い事に関することは大きな悩みごとの一つ。春の新学期に向けて、子どもに新たな習い事をさせたいと思っている方は少なくないでしょう。子どもが興味を持つことをさせるべきか、将来役立つことをさせるべきか、スケジュール調整はできるのかなど、悩ましいポイントはたくさんあります。今回は子どもの習い事についての親の意識や悩みについてリサーチしてみました。■ 理系の習い事に興味を持っている親は多い進学塾の栄光ゼミナールでは、2018年6月6日~6月20日に小学1~6年生の子どもを持つ保護者467人を対象に小学生の習い事に関するアンケート調査を実施。今回は、その調査結果をもとに、子どもの習い事についての親の意識を見てみましょう。調査ではまず、水泳、英語・英会話、ピアノ、体操、サッカー、そろばん、ダンス、空手・剣道などの武道、バレエ、書道、理科実験、プログラミング、塾以外の学習系教室の13の習い事のうち、小学生の半数以上が経験しているものを調べました。すると、「水泳」(83.2%)、「英語・英会話」(60.8%)、「ピアノ」(53.7%)が上位3位という結果に。akiko / PIXTA(ピクスタ)また、習ったことはないが「機会があればやってみたい(やってみたかった)」習い事で多かったものは、「プログラミング」(59.8%)、「理科実験」(57.0%)、「書道」(54.0%)でした。ocsa / PIXTA(ピクスタ)水泳、英語、ピアノは、今ではお馴染みとなっている“三大習い事”といえますね。また、プログラミングや理科実験など、理系の習い事に興味がある人が多いことがわかります。■ 習い事を選ぶ時に親が最も重視することは?小学生の間に習った(習っている)習い事を選ぶ際に重視したことについては、81.8%が「子どもがやりたがっているかどうか」と回答し、最も多い結果に。よっしー / PIXTA(ピクスタ)また、「子どもの将来に役立ちそうかどうか」「曜日や時間帯の都合が合う」も、それぞれ過半数以上の回答が得られました。さらに、子どもが小学生の間で一番長く続いている(続いていた)習い事について、その理由を聞いたところ、「子どもが続けたいという気持ちがあるから」と回答した保護者が最も多く、66.3%でした。新しく始めるにせよ、長く続けるにせよ、子ども本人の気持ちを最優先している保護者が多いことがわかります。■ 家庭内で方針やルールを決めることが大事最後に、習い事についての方針や悩みを聞いてみました。習い事を選ぶ際には「種類が多様化していて、どれも魅力的に感じてしまう」「苦手の向上をはかるか、得意を伸ばして苦手をカバーするか悩みます」といった理由から、何を選んだらいいのかわからない保護者は少なくないようです。Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)一方で、「自分で『やりたい!』と思う気持ちが芽生えてからでも遅くないと思う。好きこそものの上手なれだと思う」「運動系で一つ、学習系で一つ、本人希望で一つというのを方針としています。増えすぎないように、新しいことをやる場合は、 どれかやめます」といった回答も。ocsa / PIXTA(ピクスタ)周りが始めていたりたくさんの情報を耳にしたりすることで、悩みがちな習い事ですが、それぞれの家庭でしっかりと方針を決めることが重要だとわかります。習い事を続けたり辞めたりする上での悩みについては、「継続させるための親のフォローが大変」「運動系の習い事は辞め時が難しく、親子で揉めました」といった回答が得られました。Anjie / PIXTA(ピクスタ)また、「習い事と中学受験の勉強を両立するのが難しい」という声も。Ushico / PIXTA(ピクスタ)習い事を継続して頑張ることは、貴重な社会経験となるだけでなく、勉強にも生かせます。また、子どもの習い事は親にとって、金銭面以外の負担になることもありますが、家庭内で方針やルールを決めたり話し合いで乗り越えたりすることによって、子どもの成長だけでなく、親子のコミュニケーションや愛情表現にもなるでしょう。子どもの習い事に悩んでいる方は、ぜひ今回の調査結果を参考にしてみてください。【参考】※栄光ゼミナール小学生の習い事に関する実態調査
2019年02月20日よく「潜在意識は子どもの成長に大きく関わっている」といわれます。そもそも潜在意識とは何なのでしょうか。今回は、潜在意識の基本的な知識に加えて、子どもの潜在意識を自信でいっぱいにするための親の関わり方について紹介しましょう。潜在意識とはすべての記憶の蓄積潜在意識とは、日々の生活の中で自覚のないままに行動する際の意識のことです。潜在意識には、生まれてきてから現在までのすべての記憶が蓄積されています。例えば、歩いたり走ったりという行動は、必要に応じて自然と行なっていますよね。これは、歩く・走ることが潜在意識の中に刷り込まれているためです。また、自転車の運転や、スプーンやフォーク、箸の使い方などは、子どもの頃はうまくできずに何度も練習しますが、そのうちスムーズにこなせるようになります。これは、意識的に行なっていた行動が潜在意識の中に刷り込まれていったということです。大人の場合、昔好んで聴いていた音楽を久しぶりに聴いたり、子どもの頃に大好きだったお菓子を食べたりしたときなどに、その当時の他の思い出まで自然とよみがえってきたという経験のある方は多いでしょう。これは、潜在意識の中に残っていた記憶が、関連のある行動によって呼び起こされたためです。また、自分自身を「明るくて人付き合いが得意」「内向的で人見知り」などと分析することも、かつて第三者に「あなたは明るい人だね」「人見知りしてるんじゃない?」といわれた記憶が潜在意識に蓄積していることが大きく関係しています。潜在意識と顕在意識潜在意識の対極にあるのが、顕在意識です。潜在意識とは違い、自分自身で決定した意識的な行動のもととなる部分ですね。例えば、「今日のお昼はカレーを食べよう」「今日はこの洋服を着て出かけよう」などと考えて行動することが顕在意識といえます。私たちは日々の生活で、すべて自分自身の意思で選択したり、行動したりしているように思えますよね。しかし実は、顕在意識が働く割合は多くとも1割程度で、残りは潜在意識が占めているのです。そのため、顕在意識でやろうと思っていても、潜在意識の中に「本当はやりたくない」という考えがある場合は、失敗したり、挫折したりしてしまう可能性が高くなります。何か実現したい目標があったり、自分自身を変えたいと思ったりしたときは、潜在意識に働きかける必要があるのです。子どもの潜在意識子どもの潜在意識は、6歳ごろまでにどんどん情報を吸収していくといわれています。良い情報も悪い情報も、区別なく蓄積されていくのです。そして6歳以降は、それまでに溜め込んだ潜在意識をもとに考えたり、行動したりするようになります。ゆえに、子どもの潜在意識を自信でいっぱいにするために、親は以下の点に注意することがポイントになります。■ポジティブな言葉がけをする子どもの潜在意識を自信でいっぱいにするためには、ポジティブな言葉がけが重要です。苦手なことに取り組もうとしている子どもに「きっとできるよ」、何かをやり遂げた子どもに「よく頑張ったね」などと声をかけるのはもちろん、日常的にも「大好きだよ」「毎日元気に過ごしてくれて、うれしいよ」と子どもの存在そのものを肯定するような言葉を使いましょう。また、「おはよう」「おやすみ」「おかえり」「お疲れさま」といった日常のあいさつも、子どもが毎日元気に過ごせていることへの感謝や喜びを表現する役割があります。短い言葉であっても、実はしっかりと愛情が伝わっているため、子どもの自己肯定感アップに有効です。■振る舞いに注意する子どもの潜在意識は親の言葉だけでなく、振る舞いからも大きな影響を受けています。セラピスト・中野日出美さんは、著書『女の子の育て方 子どもの潜在意識にこっそり“幸せの種”をまく方法』『男の子の育て方 子どもの潜在意識にこっそり“成功の種”をまく方法』(ともに大和出版刊)のインタビューの中で、こうおっしゃっています。どんな人でも、子どもの頃に親から様々な「種」を植えられています。たとえば親のちょっとした仕草や振舞い、生き方などがそうで、直接親から言われた言葉とは別のところで親のあらゆる行動を子どもの潜在意識はメッセージとして受け取っているんです。そうした潜在意識に植えられた「種」は、後々子どもの人生によくも悪くも影響します。(新刊JP|子どもの未来は幼少時に決まる子育てで作る「人生脚本」とは)親が他者に攻撃的な振る舞いをしていれば、子どもの潜在意識には「相手に攻撃的に接してもいい」と刷り込まれてしまうのです。また、親がパートナーをばかにする、本人のいないところでパートナーの悪口を言う、などの行動も注意が必要です。子どもが学校生活で同じような振る舞いをするかもしれません。逆に、親が他者に感謝をし、相手の気持ちを考えた公平な振る舞いをしていれば、子どもも自然にお友だちを大切にし、優しく接することができるでしょう。よく「子どもは親の言うことは聞かないが、結局親と同じような生き方をする」といわれますが、これはまさに親の行動が子どもの潜在意識が関わっているためだといえます。***子どものうちから潜在意識に着目して接することは、子どもの将来の基盤を作ることにつながります。普段の言葉がけや振る舞いを意識しながら、子どもの自信を育てていきましょう。文/田口るい(参考)齋藤直美著(2018),『「潜在意識」が子どもの才能を伸ばす』,さくら舎.野坂礼子著(2007),『絶対、子供の運がよくなる! 「笑顔」と「ありがとう」の子育て』,PHP研究所.Study Hackerこどもまなび☆ラボ|私たちが知らなかった、幼少期に絵本の読み聞かせをするべき”本当の理由”名古屋聖心こころセラピー|潜在意識療法
2019年02月20日子どもが成長するに従い、あいさつや言葉づかい、食事のマナーなど、生活におけるさまざまなルールをどうやって教えればいいか、悩むことはありませんか。子どもの年齢にもよりますが、さまざまな状況によってしつけの必要性を感じる人は多いかもしれません。ただ、家庭や親によって考え方はさまざまで、さらに子どもの個々の性質もあるため、正しいしつけの方法を見つけるのは難しいですよね。今回は、子どものしつけについて、パパやママの助けとなるヒントを探してみたいと思います。 ■半数以上の悩みは「あいさつや言葉づかい」、「電子機器の時間」 アンケートでは、子どものしつけで一番悩んでいることについて聞きました。その結果、「あいさつ/言葉づかい」と答えた人が31.9%でもっとも多く、2番目は20.9%の「TV、動画、ゲームの時間」と答えた人でした。これら2つの回答だけで全体の半数を占めていて、親の悩みにはある程度の偏りがあるようです。ただ、残りの約半数は全部で8つの回答に分かれていて、しつけの悩みは多種多様であることも読み取れました。 Q. お子さまのしつけで一番の悩みは?あいさつ/言葉づかい 31.9%TV、動画、ゲームの時間 20.9%片付け 15.0%食事のマナー 13.5%寝る、起きる 3.7%特になし 2.9%トイレトレーニング 2.4%交通ルール 1.8%歯みがき/着替え 1.4%その他 6.4% ■言葉づかいの悪さで悩む親が多数「あいさつや言葉づかい」で悩んでいると答えた3割の親たちの思いをのぞいてみたいと思います。「あいさつを当たり前にできないのが情けない。子どもらしく、元気にあいさつができるようになればうれしいです」(神奈川県 40代男性)「小学校で広い年齢層での生活をしていると、変な言葉づかいをまねしちゃうのが一番の悩み」(三重県 40代女性)「言葉づかいが気になる。兄弟の影響か、言葉づかいが男の子みたいな時があります」(三重県 40代女性)「幼稚園で覚えてほしくない言葉を覚えてきて、“お友だちはいいのに自分はどうして使ってはだめなの”と聞かれると、納得してもらえる説明ができない」(千葉県 30代女性)保育園や幼稚園、小学校などでの集団生活、または兄弟間のやりとりによって、子どもたちは新しい言葉をたくさん覚えていきますよね。そんな「言葉づかいの変化」に心配を抱える親は多いようです。ただ、こんな意見も寄せられていました。「上の子が、下の子に注意するときの言い方が、私そっくり。命令口調だったり、下の子が嫌だろうなぁと思うような言い方をしていたりすると、客観的に見てあの言い方はやめようって反省しています。正に『子は親をうつす鏡』だなと思います」(神奈川県 30代女性)筆者も、長男が次男に「そんなことするならおやつあげないよ!」と意地悪そうに言っているのを見て、情けないような恥ずかしいような気持ちになったことがあります。子どもたちは親から言われた言葉を本当によく聞いているのだと、あらためて気づかされました。子どもたちの言葉づかいの悪さの原因にはもしかすると、親自身の話し方もあるのかもしれません。 ■テレビや動画、ゲームの時間が長すぎる!2番目に多い回答が集まったのは、テレビや動画、ゲームに使う時間についてでした。 「4歳の子が、テレビが見たくて仕方がないらしい。市の検診では“テレビは1時間まで”と厳しく言われましたが、ルールを作るのも難しい」(徳島県 30代女性)「テレビを見ながら、ゲームをやりながら、携帯で音楽を流し、タブレットで動画を流している。“目と耳はいくつあるの?”と不思議でたまりません」(千葉県 40代女性)「中学生でずーっとゲームをしていて、本当に困ります。休みの日は1日中家で友だちとオンラインゲーム、勉強は宿題だけで心配です」(新潟県 50代女性)「少し前はテレビばかり、最近はスマホの動画ばかり見ています。 さすがにテスト前は取り上げますが、自分も仕事をしているので管理しきれません」(神奈川県 40代女性)「ゲームの時間を決めていても、日に日に長くなる」というコメントもあり、時間を決めて電子機器を使わせることの難しさが伝わってきます。またゲームや動画に使う時間が長くなりすぎて、「一日の時間をどう管理するか」といったしつけがうまくいかないことを心配している人が多くいました。 ■家庭環境や子どもの個性によってしつけの悩みはさまざま…そのほか、片付けや食事のマナー、寝起きなど、日々の生活を過ごすうえで、守ってほしいこと、身に着けて欲しいことなど、しつけの悩みは細かく分かれました。それぞれどんなことで悩んでいるのでしょうか。▼「片付けができない子どもにイライラ」「最初の遊びに飽きると次の遊びが始まる。最初に使ったおもちゃは片付けることなく次から次へと出しまくり、結局片付けられずに終わります」(東京都 40代女性)「整理整頓ができなくて、どこに何があるかわからなくなってしまう。机の引き出しも、何をしまうか決めても時間がたつとグチャグチャで、“あれがない、これがない”と騒ぎます」(茨城県 30代女性)ほかにも「使ったら戻すよう、何回も注意しているができない」という意見もありました。片付けが苦手な筆者自身も耳が痛い話で、子どもたちに対して「片付けなさい」と言っても説得力がないなと反省する日々です。▼食事のマナーが守れない子どもに悩む親も「とにかく息子は食事中に機関銃のようにしゃべりまくる」(茨城県 40代女性)「手や机を大きくたたいて“おいしい”と表現するのが、クセになってしまって直らない。外食すると周りの目が気になる」(千葉県 40代女性)「食事中、肘をついたり後ろにもたれ掛かったりする。あとは食事中にトイレに行くのも、何度言っても直らない」(神奈川県 30代女性)食事中のマナーが気になっているという声は多いようですが、なかには「小さい頃は食事させるのに必死で、しつけどころではなかった」という意見も寄せられていました。忙しい日々を送るパパママにとって、子どもに毎日の食事を作って食べさせるだけでも大変という現実がありますよね。そうした日々のなかでは、マナーまで気にすることは難しいというのも、本音なのかもしれません。▼「朝全然起きてくれない…」「寝る時間になるとテンションが上がって、お布団の上でふざけてしまい、いくら注意しても言うことを聞きません」(茨城県 20代女性) 「朝起きることが苦手で、目覚まし時計の音も聞こえないようです。光の目覚まし時計、爆音の目覚まし時計などいろいろ試しましたが、ダメでした」(愛媛県 50代女性)「子どもがなかなか寝ない」、もしくは「起きない」というのも、毎日繰り返されることなので、親としてはイライラが募ってきます。とくに、寝つきや寝起きが悪い子だと、その苦労は相当なものでしょう。■しつけできない原因はパパにあり!?ここまで、さまざまなしつけの悩みを見てきましたが、しつけできない理由について、パパに一因があると考えている人も多く見受けられました。「“ゲームはダメ”と言っても、夫がご飯以外の時間ずっとスマホでゲームしています。そこを直さないと子どもだけ直すのはムリ!」(岩手県 40代女性)「子は親の背中を見て育つ。例えば、“片付けなさい”と言えば“パパだって出したら出しままだよ”と返ってくる。“洗濯物ちゃんとカゴに入れて”と言えば“パパだって入れていないよ”と言ってくる。まずは夫をしつけます」(大阪府 30代女性)「子どもは親や身近な大人を見て、自然と学んでいる。まずは親や大人たちがしっかりしないとね。パパ、頼むからちゃんとしてくれ」(神奈川県 40代女性)ママからパパに対する切実な思いが伝わってきますよね。なかには、「夫が家事をやらないから私がやるのが当然と子どもたちも思っている」というママからの意見も寄せられていました。アンケートからわかるのは、子どものしつけにおいては、夫婦が同じ思いで協力して行っていかないと、子どもが混乱してしまうということでした。■しつけで一番重要なこととは?それでは、子どものしつけでもっとも大切なこととは何なのでしょうか。「あいさつの大切さは、口が酸っぱくなるくらい言って教え、自分も一緒になってやりました。家族も“ありがとう”を言うようになり、いま夫婦円満です。感謝は大事だと、この歳になって知りました」(神奈川県 30代女性)「“子どもは、親が言ったようにではなく親がしたように育つ”と聞いて、まずは自分が示さなければと思うようになった」(東京都 40代女性)「“しつけ”と言うと、親が決めているように感じられますが、話し合って決めていくことで、自分の子どもであっても人格は別だと考えれば、おのずと答えが見つかると思います」(神奈川県 40代女性)「一番大切なのは“人としてどうか”ということに尽きると思っています」(神奈川県 40代女性)「今はできなくても、大人になったときに“母ちゃん、しつけてくれてありがとう!”と少しでも思ってもらえたらそれでいい」(千葉県 40代女性)ここまで、子どものしつけについてアンケートをもとに考えてきました。「しつけ」とは、家族や社会で自分も周りも過ごしやすく、秩序やマナーを守っていくうえで大切なふるまいを学んでいくことだと思います。そう考えると、子どものためだけのものではなく、親自身もわがふりを見直すきっかけにもなりそうです。忙しい毎日の中で、何もかも完璧にこなすことは親でも難しいこと。まずは夫婦で、どんな風に育ってほしいのか、自立するためにどういったことを教えたいのか、どう伝えると理解しやすいのか、夫婦で話し合ってみるといいかもしれませんね。そして「あるべき姿」を、言葉で言うだけでなく、親が行動で表すことにより、きっと子どもたちが人として一番大切なことを学ぶのではないでしょうか。そのためには、親としても直していきたいところがあるときは、夫婦間で「あなたには、子どものお手本になってほしい。だから●●については見直してもらえないか」と感情的にならず、伝えられるといいかもしれません。子どもが大きくなってきたときには、親子でも「どんな自分になりたいのか」を考えることも、ひとつのしつけの道筋と言えるかもしれませんね。 Q.お子さまのしつけで一番の悩みは? アンケート回答数:4622件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2019年02月17日「AI時代が来て、仕事の半分以上はコンピューターに取って代わられる」などと言われても、親としては子どもにどういったスキルを身に着けさせればいいのかわかりません。そこで、ぬまっち先生の愛称で各メディアでも取り上げられ、話題を集める現役小学校教員の沼田晶弘さんに、現在の教育現場の現状、そしてこれから来るAI時代を踏まえて、親として何ができるのか、お話を聞きました。沼田晶弘(ぬまたあきひろ)さん国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭。児童の自主性や自立性を引き出す、ユニークな授業が新聞やテレビに取り上げられ、大きな話題に。その授業はアクティブラーニングの先駆けと言われる。■大人の「注意」は、子どもに届いているのか?子どもがどういった将来を描くのかは未知数。でもまずは子どもに「やってみたい」という気持ちが起きないことには始まりません。しかし、「どうしたら子どもをやる気にさせられるのか?」は、親にとっての永遠の命題ともいえます。この問題に、沼田先生は、「子どもは楽しいことは自然とやりたくなる」といいます。沼田先生の著書 『家でできる「自信が持てる子」の育て方』 を読んで、筆者が思い出されたのは自分の子ども時代。漫画やおもちゃが部屋に散乱していると、当然のごとく、親から“片づけなさい”の声が飛んでくる。しぶしぶ片づけると、今度は“それで整理したことになるのか”となる。そんな大人の言い方が嫌だったのに、いざ自身が小学生となる子の親になってみると、意外と同じ轍を踏んでいたりする。沼田先生はこう言います。「たとえば、みなさん、子どもに“ちゃんと”とか“きちんと”って口癖のように使っていませんか? でも、単に“ちゃんと”と“きちんと”といっても子どもはわからない。それぞれ基準が違うんです」。沼田先生は、たとえば部屋の片づけならば、床に散らばっているものを片づけるのか、それとも棚を片づけるのか、具体的に基準を明確に伝えることを提案します。以前、沼田先生のクラスで、夏場に生徒が扉を開けっ放しにしてクーラーの効果がゼロになったことがあったそうです。「僕としては、なんで“開けたら閉める”の当たり前のことができないんだとなる。そこでまず扉を開けた子どもに聞くと、『後ろに来ていた子がいたから開けたままにした』と。その後ろにいた子に聞くと、『後ろにすぐ来る子がいると思った』という。みんな開けたら閉めないといけないことはわかっている。でも、次の人のためにという意識があったんですね。それで、クラスで合言葉を変えたんです。“開けたら閉める”ではなく、このクラスは“開けなくても閉める”と」これにより翌日から常にピシッと扉が閉まるようになったそうです。「開けたら閉める」では、他人に任せてしまうときがある。そこで、開けたら閉めるのはもちろん、扉が開いていたら気づいた人が閉める。「扉は必ず閉めた状態にする」というルールを徹底したことで子どもは理解したわけです。つまり沼田先生が伝えたいのは、「ルールの共有が大切」ということ。家庭でもそれぞれルールがある。でもそのルールさえ共有できれば、親がカリカリしなくても子どもがすんなり行動してくれることもたくさんあるといいます。「なんでこの子は何度言ってもしっかりできないんだろう?」とついつい考えてしまうけれど、その前に「曖昧な指示だから、子どもがわからないのかも」と考える必要がありそうです。明確な説明がなければ、それにむけてのやる気持ちも高まらない。むしろ、やる気を削ぐ可能性さえある。■子どものやる気は、どうやって引き出すのか?さて、本題の“子どもからどうやってやる気を引き出すのか?”沼田先生が実践しているさまざまなメソッドには、共通点があることに気づきます。それは、どれも子どもが学ぶ楽しみを見つけているものであること。沼田先生は、子どもが楽しく学ぶためならば労を惜しまないといいます。「『勉強は誰がするの?』というと、子どもなんです。だから、僕は『子どもがどうしたら楽しく学ぶことができるか?』にポイントを置いて、工夫をしているだけなんです。ただ、「勉強しなさい」といっても子どもの心は動きません」ささいなことかもしれませんが、ネーミングひとつで変わることもあります。沼田先生の現在のクラスには勉強のやり方にネーミングがついています。たとえば、「N1(エヌワン)」、「U2(ユーツー)」(※)。※●N1(エヌワン):「Notebook for the one」の略で、日記のこと。●U2(ユーツー):Under 2minitus(制限時間2分)で行う「81ます計算」のことそして、漢字テストでは子どもたちが「漢字なので『KG(ケージー)』、『N1』『U2』があるから『KG3』にしよう」と決定したそうです。沼田先生は心の中で、「漢字はKANJIだから“KJ”だと思うけど」と思ったそうですが…。しかし、それに止まらず、先生は「せっかくだから“3”にも意味を持たせよう。3回連続で満点をとったらライセンスをあげよう!」と提案。すると子どもたちはがぜんやる気になって、「KG3(ケージースリー)チャレンジ」が始まったそうです。こんなネーミングだけで、勉強がなんとなくゲームのような楽しいイメージに変わるような気がしないでしょうか?■与えっぱなしでは、子どもの心は動かない沼田先生はこう言います。「僕は小道具を大量に使います(笑)。地声でいえばいいのに、あえてちょっとしたマイクを使ったり。スタンプやシール、ライセンスなどいろいろと作って、子どもたちの目標にする。学ぶことをワクワクするものにしたいんです」「やる気を引き出せるまで、あの手、この手、あっちの手、そっちの手と、あらゆる手を尽くして子どもたちに仕掛けていきます。また、「これは楽しい!」とやる気になってくれたからといって、安心してはいられません。今度は、また違う手を使って、子どもたちのやる気が失われないように工夫します。ときには、他人の手でも、機会の手でも、猫の手でも、子どもたちを飽きさせないためなら、ありとあらゆる手を使います。彼らが夢中になってからも、“その手”も“どの手”も“誰の手”でも利用して、その興味が長続きするようにチャレンジします」出典: 『家でできる「自信が持てる子」の育て方』 (沼田晶弘(著)/あさ出版)そう、つまりは子どもたちに“とにかくやれ”の一点張りで、親は「やる気を引き出す創意工夫」をちゃんとしているのか? そこに「楽しい」を見い出させてあげることができているかということなのです。たとえば、ネットかなにかで評判のいいドリルがあったら、それをとりあえずやりなさいと渡しっぱなしにしてしまいがち。でもドリルなら自分で一度目を通してみて何か子どもが興味をもちそうにアレンジしてみる、何分で解けるか競争してみるといった楽しくなるように提案することが大切です。沼田先生は、子どもに各教科の専用ノート以外に必ず1冊ノートを用意してもらい、必ず毎日提出してもらうそう。このノートに子どもたちが書くのは翌日の時間割から、連絡事項、自分だけの連絡事項(たとえば忘れ物をしたら、それを持ってくるといった伝言)、先生との日記など。そして、このノートはどんな勉強に使ってもいいことにしているそうです。その理由は、子どもが勉強しようと思ったとき、その教科のノートを探す時間の無駄を省けることと、せっかく芽生えた子どものやる気をしぼませないようにしたいという考えから。また、学校の授業以外、自宅でやった学習についてはこのノート1冊にまとめることで、自主勉強の成果をひとつにまとめることができる。こうすることで、子どものがんばった証の蓄積を可視化できるといいます。つまり、子どもも自分がどれだけがんばったかがわかるというわけです。与えっぱなしでは、子どもの心も動かない。そういう意味で、子どものやる気を引き出すか否かは、親の姿勢や工夫次第ということなのかもしれません。■今回のお話を伺った沼田晶弘さんのご著書 『家でできる「自信が持てる子」の育て方』 (沼田晶弘/あさ出版 ¥1,400(税込み))「ダンシング掃除」「勝手に観光大使」など、ユニークな授業で各種メディアの話題を集める東京学芸大学附属世田谷小学校教諭 沼田晶弘の最新刊。どうしたら子どもたちの中に自信が芽生えるのか? どうしたら何事にもやる気が起きるのか?そんな子どもの自主性や自立性、自己肯定感、やる気を引き出す方法のヒントになるメソッドが満載の一冊です。沼田晶弘さん国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭。学校図書生活科教科書著者。東京学芸大学教育学部卒業後、アメリカへ。インディアナ州立ボールステイト大学大学院で学び、インディアナ州マンシー市名誉市民賞を受賞。スポーツ経営学の修士を修了後、同大学の教職員などを務める。その後、2006年から東京学芸大学附属世田谷小学校に赴任。児童の自主性や自立性を引き出す、ユニークな授業が新聞やテレビに取り上げられ、大きな話題に。その授業はアクティブラーニングの先駆けと言われる。
2019年02月17日子どもの勉強については、さまざまな家庭の方針がありますよね。子どもの成長や習得、意欲の度合いに合わせて、その都度親が対応していかなければならないこともあるでしょう。自宅での学習においては、「親が子どもに勉強を教える」か、「教えないほうがいいのか」、または「教えるならどの程度なのか」悩むパパママは多いのではないでしょうか。今回は、親が子どもに勉強を教えるべきか、考えてみたいと思います。■子どもに勉強を教えているパパママは8割以上子どもに勉強を教えているかたずねたアンケートでは、「質問されたら教えている」という回答が60.8%でもっとも多い結果になりました。「教えている」と答えた23.7%を加えると84.5%となり、8割以上の親は子どもに勉強を教えているようです。 Q. 子どもに勉強、教えてる?質問されたら教えている 60.8%教えている 23.7%教えることができない 9.9%親は教えないようにしている 2.9%その他 2.8%一方で、「教えることができない」、「親は教えないようにしている」という正反対の回答も1割以上寄せられていました。■「自分で考える力」を身につけてほしい親たちの内情もっとも多い6割以上が「質問されたら教えている」と回答したのは、なぜなのでしょうか。「基本的にリビングで勉強しているので、聞かれたときだけ教えたり、いっしょに調べたりしています」(滋賀県 30代女性)「わからないときだけ教えています。まずは自分で十分に考えることが必要だと思うので」(三重県 40代男性)「勉強の中身を教えるというより、勉強の仕方を教えるようにしています。やり方や考え方が身に付けば、後々役立つと思います」(徳島県 40代男性)寄せられたコメントでは、「聞くまでは自分で考えてもらいたい」という意見が多く寄せられました。また、なかには「教科書を読んだりインターネットで調べたりして、聞かれたときに困らないように予習しておく」という熱心なパパママからの声もありました。筆者の長男もまもなく小学生。たまに自宅で勉強をしているのですが、すきあらば「わからない、答え教えて」と言ってくるので、その都度「もうちょっと考えなさい」と諭しているのが現状です。もしかしたら、「質問されたら教えている」と答えた多くのパパママが、同じような経験をしているのかも。そのうえで、子どもたちの考える力を伸ばしたいと思い、行動しているのかもしれませんね。■勉強を教えることは「親子のコミュニケーション」?勉強を「教えている」と答えたパパやママは23.7%という結果に。具体的にはどのように子どもたちの学習に関わっているのでしょうか。「塾に入れる余裕なんてありませんから、教科書を先読みして学習してから積極的に教えています」(東京都 40代男性)「日々の学校の教科書とノートを私がチェックしています。書き間違いや、きれいに書けているところに絵やコメントなどを入れてあげると子どもが喜んで“もっと書いて!”と励みになるようです」(東京都 40代女性)「小学生の頃は手取り足取り教えていたが、中学生になったらかえって私の方がことわざや計算問題を教えてもらっていました。わからないことをいっしょに考えるのはとても楽しいですし、高校生の今も時事問題を出し合ったりしています」(神奈川県 40代女性)読解問題や算数など、子どもが苦手な教科を中心に毎日教えているという声には、「すごすぎる!」と脱帽しかありません。教える親側にとっても、学習内容を理解し、子どもたちに教える時間を捻出するのには、大変な苦労もあるだろうなと思わずにはいられません。ただ、「一方的に教える」というよりは、勉強の時間を親子のコミュニケーションとして捉えている側面もあるようです。親が勉強している姿を見せるということも、もしかしたら大切な要素の一つなのかもしれません。■勉強を教えないパパママたちの思いとは一方で、「勉強を教えない」理由に関するコメントも集まりました。まずは、「教えられない」という回答に隠された思いをのぞいてみましょう。▼親の状況で教えたくても教えられない「教えることができない」と答えた9.9%の親たちのコメントからは、そのつらい現状が垣間見えてきます。「母子家庭でフルに働き、帰るのが19時を過ぎます。夕飯とお風呂に入れるので手一杯ですが、週に1度はいっしょに勉強するようにしています。ただ、その間も下の子が騒いだりちょっかいを出してきたりで、なかなか進みません」(千葉県 40代女性)「共働きで忙しく、帰ってから家事に追われて宿題を見てあげる時間がありません」(神奈川県 40代女性)「子どもが反抗期で教えられない」という声もあり、仕事や子どもとの関係から、教えたくても教えられないというつらい思いを抱えた親もいるようです。教えたくても、自分が教えられないという場合には、家族で対策を話し合ってみるのもひとつのてかもしれません。学校や塾での宿題でわからないことがある場合には、子どもから先生に質問するという方法もあります。子どもは、「宿題でわからないことを聞くのは恥ずかしい」と思っていることも多いので、子どもに声掛けしてもいいかもしれませんね。▼「あえて教えない」とする真意は?また、2.9%のパパやママは「親は教えないようにしている」と回答しました。「簡単には教えません。まずは自分で調べさせます。教科書や辞書、ノートは、そのためにあるんだということもわかってほしいですし、自分で調べて、答えを得たときの達成感や喜びなどをもとに、その情報をしっかり自分の物にしてほしい」(愛知県 40代女性)「基本的に勉強は教えておらず、まずは先生や友人に聞くように話しています。おかげで長女は先生に躊躇(ちゅうちょ)せず聞けるようになり、先輩や友人と勉強会をしているようです」(佐賀県 40代女性)「内容が難しいし、教え方が学校と違っては困ること。そして一番は親だからどうしても感情が入り、熱くなって説教となってしまうので教えない!」(神奈川県 40代女性)「勉強を教えることで、子どもとけんかになる」という声が多く寄せられ、親子での勉強には“距離が近すぎる”という難しさがあることが見えてきます。さらに、自分が教わったときと学習内容や考え方が変わっているため、子どもを混乱させないようにあえて教えないというパパママも多いようです。たしかに、数十年前に習った方法が現代でも通用するのかはわからないところ。今の時代に即した教え方や考え方があることから、親が教えることで、子どもが恥ずかしい思いをしてしまっては、心苦しいですよね。■子どもの勉強に親はどうやって関わるのか最後に、高校生の子どもを持つパパとママから寄せられた意見を紹介したいと思います。「高校生なので具体的な勉強は教えていませんが、勉強するときには集中するよう、たびたび言っています。また、勉強と遊びにはメリハリをつけること、そしてテスト前にはテスト勉強のスケジュールを必ず立てて、進捗(しんちょく)状況を確認しながら調整することの重要さを教えています」(千葉県50代男性)「教える、教えないに関わらず、子どもを持つ以上は彼らが習う教育の内容はフォローして、自分でも情報更新していきたいと思っています。日本の教育内容やシステムに関心を持ち改良していくのは大人の責任ですから」(東京都 40代女性)これまでの子育てをとおして、それぞれの家庭でどのように勉強と向き合ってきたかが見えてくるような気がします。わが家も、4月から小学生になる長男と年少になる次男とともに、長い長い学習の道がまもなく始まろうとしていますが、どのような勉強方法が子どもにとって一番いいのか、これから探していきたいと思います。家庭での勉強スタイルについては、子どもの個性、親の事情などが複雑に絡み合ってきます。ときには大きく衝突することもあるでしょうし、成長、進学に伴って、どんどんその関わり方は変化していくことだと思います。その都度、その答えをそれぞれの家庭で話し合い、見つけていくことが、子どもの勉強とうまく付き合っていく鍵なのかもしれませんね。Q.子どもに勉強、教えてる?アンケート回答数:4638件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2019年01月29日蜷川実花監督と小栗旬がタッグを組んだ映画『人間失格』の新たなキャストが決定。“太宰を愛した3人の女たち”として、宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみが共演する。本作は、“世界で最も売れている日本の小説”「人間失格」という原作の映画化ではない。その誕生秘話を、太宰自身と彼を愛した3人の女たちの目線から、事実を基にしたフィクションとして初めて映画化。トップクリエイターの蜷川さんが監督を、太宰治役を小栗さんが演じる。■宮沢りえ/太宰の正妻・津島美知子役「ヴィヨンの妻」のモデルとされる太宰の正妻・津島美知子役には、『紙の月』『湯を沸かすほどの熱い愛』で数々の賞を受賞した宮沢さん。美知子は2人の子どもを育て、3人目を身ごもりながら、奔放な夫を支えて家庭を守り、作家の妻の鑑と称される人物。芯が強く凛とした女性だ。宮沢りえコメントいつか、いつかと話していたミカさんとの作品作りが実現してとても嬉しいです。映画の中の世界とはいえ太宰治の妻として生きる時間はとてもエネルギーを必要とする時間でしたが、役を生きる事に誠実な小栗さんと子供の役である素晴らしい3人の存在、才能あるスタッフが、太宰治の妻として母としての息吹を与えてくれたような気がします。■沢尻エリカ/太宰の愛人で弟子・太田静子役太宰の愛人で弟子でもある作家・太田静子役には、蜷川監督作品『ヘルタースケルター』では主演を務めた沢尻さん。太宰から才能を認められ、彼の創作のために自分の日記を提供し、妻があることを知りながら彼の子どもがほしいと願う、一途で天真爛漫な資産家の娘であり、「斜陽」のモデルとされる人物。沢尻エリカコメント蜷川監督作品に帰って参りました。今回は恋に生きる女性を全力で演じてみました。実花さんが作り出す世界観と小栗さん演じる太宰治の魅力で、ウキウキが止まらない撮影で夢みたいな体験をする事が出来ました。沢山の素敵なキャストと最高のスタッフが集結しているので、どんな仕上がりになるのか期待しかありません。皆さんもきっと「人間失格」の太宰治に魅了されるでしょう。それでは、劇場でお会いしましょう。■二階堂ふみ/太宰の愛人で最後の女・山崎富栄役戦地から戻らない夫を待ちながら美容師として働く山崎富栄役には、『翔んで埼玉』『ばるぼら』などエッジの利いた作品への出演が続く若手実力派の二階堂さん。美容師として真面目に働いていたが、太宰と恋に堕ち、共に死にたいと思いつめていく若き未亡人を熱演する。二階堂ふみコメントとうとうこの作品に出会ってしまいました。美しく儚い、そんな夢を見ていたような現場でした。小栗さん演じる修治さんは、私が何処かで求めていた“太宰治”のような気がします。きっと観る人其々の中にある“太宰治”に会える作品だと思います。実花さん、しあわせでした。(※修治=太宰治の本名)今回の3名の女優について蜷川監督は「私が尊敬して止まない大好きなミューズ達」と表現し、「ずっと仕事したかったりえちゃん。想像をはるかに越える美知子の演技に圧倒されました。本当凄かった、震えました。大切な戦友エリカ。私が知ってる可愛いエリカがそのまま静子に乗り移りました。やっぱり大好き、お帰りなさい!演じるために生まれてきたようなふみちゃん。全てのシーンが息を飲む仕上がりになったのは富栄として生きてくれたからだと思います。いつもみんなに助けてもらいました」と称賛している。『人間失格』は9月13日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:人間失格(2019) 2019年9月13日より全国にて公開© 2019 『人間失格』製作委員会
2019年01月22日「すべての子どもが豊かに遊べる東京」をコンセプトに、2010年に設立された「一般社団法人TOKYO PLAY」。その代表理事・嶋村仁志さんは、子どもが子どもらしく遊び、心身ともに健全に成長できるようにと、遊びを大事にする大人を増やそうと奮闘しています。そんな嶋村さんは、遊びが子どもにもたらしてくれるもっとも重要なものは、「自主性と安心感」だと語りますが、それを得る機会を奪われている子どもも少なくないのだそう。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹(ESS)写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)冒頭写真提供:嶋村仁志遊びで子どもが得るのは「自主性」と「安心感」遊びのなかで子どもが得られるものとしては、まず「体力」が挙げられるでしょう。最近は、体力は「行動体力」と「防衛体力」にわけて考えられています。行動体力とは、行動を「起こす」筋力などの能力、行動を「持続する」持久力や柔軟性などの能力、行動を「調整する」素早さや器用さ、バランス感覚などの能力のことです。一方、防衛体力は、寒さや暑さ、振動、化学物質など「物理化学的ストレス」に対する抵抗力、細菌など「生物的ストレス」に対する抵抗力、空腹や口の渇き、疲労といった「生理的ストレス」に対する抵抗力、不快、苦痛、恐怖など「精神的ストレス」に対する抵抗力が挙げられます。これらが強くなれば、当然、子どもは健康に育つと期待できます。とはいえ、わたし自身は、遊びが子どもにもたらすものとして、なにより「自主性」と「安心感」が重要だと思っています。遊びとは、自分がやりたいと思うことを主体的にやること。やりたくないことは絶対にやらなくてもいい。遊びとは、そういう「自主性」の塊なのです。でも、いまの子どもは自主的に遊ぶ権利を奪われつつあると見ています。幼い子どもでも、毎日がスケジュール漬けになっていることも少なくないですよね。何時に起きて保育園に行き、午前はなにをしてお昼ご飯を食べて、お昼寝をして迎えに来てもらってあれこれ習い事をして、家に帰ったらご飯を食べてお風呂に入って歯を磨いて……。やることもやる時間も決まっています。そういう生活のなかで、子ども自身が「いま」を決めている時間ってどれくらいあるのでしょうか?本来、それは遊びの時間として残されていた部分です。そういう時間を積み重ねて大人になれば、たとえお金持ちにはならなかったとしても、本人が面白そうだと思ったことは積極的にやるし、ひとりでやるのは難しいことなら遊びのなかで培った力によって他人を頼って協力することもできる。それこそ、自ら考えて行動できる「21世紀型」といえる人間になれるのではないでしょうか。「面白そうだからやってみる」というマインドが人生を豊かにする他人と比較されない、他人に評価されない、自分で決めて、失敗も含めて「自分で自分の人生を手づくりできる時間」が生活のなかで確保されている。その「安心感」が、チャレンジ精神にあふれ、適応力や柔軟性や発想力を備えた人間に子どもを育ててくれます。遊びというものは、じつはここでいう「安心感」を得るためにあるものだと思っています。ところが、いまの子どもの多くは自分自身でやることを決められず、大人の誰かが決めた基準で比較、評価され続けられています。すると、子どもはその基準に自分が見合っているか、他人に劣っていないかと気になり成果ベースでものごとを考えるようになる。そうなると、本当なら持っているはずの力を十分に発揮できません。できることはやるけれど、できないかもしれないことはやらないという選択肢をチョイスするようになるからです。それでは、将来社会に出て仕事をするにも、ちょっと問題がありますよね。できないかもしれないけれど、やっていくなかでなんとかする。そういうことも仕事には必要な力です。仕事に限らず、やってみたことはないけれど面白そうだからやってみようというマインドを持っているほうが、きっと豊かで楽しい人生を送れるはずです。失敗する経験を奪われつつある子どもたち大人って、つい子どもに口を出してしまうものですよね。でも、それではよくない。子どもの自主性を尊重し、大人が口をつぐむ。まずはそこからはじめてはどうでしょうか。わたしがあるプレーパークで見た子どもたちは、ベンチを一生懸命につくっていました。使っていたのは薄っぺらの廃材だし、足は細くて長さもバラバラで心もとない。それでも、子どもは「完成した!」と、平気で座るわけです。どうなるかはわかりますよね?当然、グラグラと揺れるし、すぐに壊れてしまいそうになる。でも、それでいいんですよ。子どもたちにとってのドラマと学びはそこにあるわけですから。ところが、大人によっては「ここに筋交いを入れよう」なんてアドバイスをする、さらには「貸してみろ」なんて道具を取り上げてしまうような人もいます。また、プレーパークとちがって、すでに立派な工作キットが用意されている「ベンチをつくろう」というような体験プログラムの場合は、ただ説明書のとおりにつくらされるだけ。絶対に失敗しない代わりに、子どもには面白くもないし、なにももたらしてはくれません。いまは、一度の失敗もなく最短の時間で「体験」できるパッケージ化された商品があふれています。子どもが思ったとおりにやって、失敗する経験を手に入れる機会が本当に少ないのです。この時代に生きる大人の役割は、そのような機会を子どもに保障してあげることなのではないでしょうか。失敗も含めた「偶発的な学び」を得る機会を大切にしてあげてください。『子どもの放課後にかかわる人のQ&A50 子どもの力になるプレイワーク実践』嶋村仁志 他 著/学文社(2017)■ TOKYO PLAY代表理事・嶋村仁志さん インタビュー一覧第1回:遊具なし、プログラムなし。異例だらけの“ガラクタ遊び”が欧州で大人気の理由第2回:大切にしたい遊びの“リスク”。子どものチャレンジを支える遊びのルールとは?第3回:子どもの工作が“失敗作”でも、親はアドバイスしてはいけない第4回:中高生では遅い。子どもが体験すべき「小さな危険」と「小さないたずら」(※近日公開)【プロフィール】嶋村仁志(しまむら・ひとし)1968年8月6日生まれ、東京都出身。子ども時代は野球と自転車と缶けりざんまいの日々を送る。英国・リーズ・メトロポリタン大学社会健康学部プレイワーク学科高等教育課程修了。1996年に羽根木プレーパークの常駐プレーリーダー職に就いて以降、プレイワーカーとして川崎市子ども夢パーク、プレーパークむさしのなど各地の冒険遊び場のスタッフを歴任。その後フリーランスとなり、国内外の冒険遊び場づくりをサポートしながら、研修や講演会をおこなう。2010年、「すべての子どもが豊かに遊べる東京」をコンセプトにTOKYO PLAYを設立。2005年から2011年までIPA(子どもの遊ぶ権利のための国際協会)東アジア・太平洋地域副代表を務め、現在はTOKYO PLAY代表理事、日本冒険遊び場づくり協会理事、大妻女子大学非常勤講師。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年01月14日新年あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします。新年一発目の記事は、「しつけ」についてです!約1年半前のことです。上の子イチコは3歳。0歳の子どもがいる友だち、1歳になりたての子どもがいる友だちと集まりました。そこであることを聞かれたのです。3歳のイチコに注意することが日常すぎて、いつから声かけをし始めたか、まったく覚えていませんでした!育児って目の前のことに必死すぎて、振り返ると本当いろんなこと忘れてる…。その後どうだったか記憶をたぐり…そしてふと思い出したんです!イチコが0歳のとき私も同じことで悩んで、近くの保育園の先生に聞いたことを…!先生のおっしゃるとおり、泣かずにおもちゃを貸せるようになるのは、3歳の終わり…いや、4歳になってからだったと思います(まさかのそこ曖昧)。でも先生の言う、「親が『まだわからんやろ』『できひんやろ』と決めつけて何も言わないより、子どもがわかってなさそうでも、できなくても伝え続ける」って大事な気がします。いつかわかってくれるときは来るし、それを行動に移してくれるときも来る。それを想像して…いまイヤイヤ期でおもちゃを貸せない二太郎に、「貸してあげようね」と言い聞かせる日々です。ふぅぅぅ…。(デカめのため息)
2019年01月07日祖父母や親せきからのお年玉は、子どもにとって楽しみのひとつかもしれません。ではそのお年玉、親から自分の子どもにはあげるべきなのでしょうか。そしてもしあげるとすれば、いくらあげればいいのでしょうか。今回は自分の子どもへのお年玉について、アンケート結果から考えてみたいと思います。■今時のお年玉相場は、「年齢に応じてあげる」が6割強!アンケートで自分の子どもにあげるお年玉の金額について聞いたところ、「年齢に応じて」と答えた人が65.1%ともっとも多い結果になりました。また、2番目に多かったのは「あげる予定はない」で、19.4%となりました。 Q. 自分のお子さまへのお年玉、金額はどう決める?年齢に応じて 65.1%あげる予定はない 19.4%毎年同額 8.1%お金ではなく物をあげる 2.7%その年の頑張りに応じて 2.4%その他 2.0%本人の希望額を考慮 0.3%さまざまな回答が集まりましたが、具体的にはどうやってお年玉の金額を決めているのでしょうか。集まったコメントから、その実態について見ていきたいと思います。■お年玉の金額、どうやって決める? 相場は?コメントを見ると、金額の決め方にはそれぞれ微妙に違いがあるものの、大体の相場には共通点が見られました。「小学生は3,000円、中学生は5,000円、高校生は1万円と決めています。親戚付き合いがほとんどなくてお年玉をもらえるところが少ないので、主人が子どもたちに渡しています」(愛媛県 40代女性)「自分の子どもたちだけではなく 甥や姪にも年齢に応じてあげています。0~3歳は1000円、4~6歳は2000円、小学生は3,000円、中学生は5000円、高校生以上は1万円。決めているので悩まなくていいし、準備もしやすいです」(青森県 50代女性)「小学3年生で3,000円です。 昨年までは1,000円でした。普段お小遣いをあげていないし、お年玉は縁起物なので毎年あげています」(岩手県 50代女性)年齢によって金額を決めておくことにより、お年玉の準備がしやすいという意見も寄せられていて、忙しい年末には助かりそうですよね。また親戚同士で金額をあらかじめ決めておくという意見も寄せられました。筆者にも長男より1つ年下の甥がいるのですが、毎年姉夫婦と相談して金額を決めています。金額に大きく差が出てお互いにモヤモヤした気持ちにならないためにも、事前の家族間での打ち合わせは重要だと感じています。■お年玉の兄弟差はどうしてる?一方、毎年決まった金額のお年玉をあげると答えた人も8.1%いました。「1年に1度の子どもの楽しみなので、0才からずっと毎年1万円と決めてあげています。お金の管理は親がしていますが、自分で欲しいものを買ったり貯金したりしています」(山口県 40代女性)「毎年1,000円です。ほかにもらったお年玉も一緒に子どもの預金口座に貯金しています。高校卒業する頃に通帳を渡して、無駄遣いはしないように話しながら渡したいです」(東京都 40代女性)「子どもが3人いて歳も離れているので、1番平等で文句が出ないように、生まれた時から1人5,000円で20歳までです。私自身が末っ子で、年齢で差をつけられていたことに、子どもながら納得できなかった思い出がありまして」(神奈川県 40代女性)毎年同額のお年玉をあげている人の中でも、「貯金をしておいてまとまったらあげる」、「自分でお金の使い道を決めさせる」など、さまざまな工夫を凝らしているようです。また、兄弟間の不平等感を防ぎたいという意見は、なるほどと思いました。さらに、次のようなコメントも。「わが家には高1、中1、小1と3人の子どもがいますが、毎年お年玉は全員同額の1万円です。両親以外からのお年玉は年齢による差が大きいので、パパが“君たち全員に持つ期待も、今年もみんな元気でありがとうの気持ちも同じだよ”と伝える行事にしています」(東京都 40代女性)お年玉をあげること自体に、そうしたメッセージを込めるとは目からうろこです。■「お年玉をあげない」親の裏事情約2割の親は、「自分の子どもにお年玉をあげる予定はない」と回答。どういった理由から、「あげない」としているのでしょうか。その裏事情に迫ります。「子どもたちにお年玉はなしです。おじいちゃんおばあちゃん、おじさんやおばさんがくれるので、親も渡せば高額になってしまいます」(北海道 40代女性)「親戚が多いのでもらう方もあげる方もかなりの額になり、親の出費も大きいです。親からのお年玉はありませんが、子どもたちも理解してくれています」(神奈川県 40代女性)「上の男の子2人は、本人たちの強い希望でサッカークラブに通わせていますが、月謝や遠征費用などで出費が多いので、お年玉をあげるつもりはないです。親戚からもらった分も基本的には“サッカー費用の足しにするから”と、全額預かっています」(宮城県 40代男性)親戚からお年玉をたくさんもらうため、親からはあげないという意見が多く見られました。親戚からもらえるのはとてもありがたいことですが、逆に言えばこちらからもお年玉をあげる必要が出てきます。そうなると、自分の子どもにまであげる余裕はないといった意見や、教育上あまりお年玉を高額にしたくないという考えが出てくるのもよくわかりますよね。また、子ども自身の希望でお金の使い道が決まっているため、子どもたちも納得したうえでお年玉をあげていないという人もいました。なかには、自分自身が小さかったころに親からお年玉をもらっていなかったため、わが子にあげる習慣がないという人も。「お金の価値が分からない人に育って欲しくない」というコメントから、お年玉には各家庭でのお金教育という側面もあるのだなとわかります。■お年玉袋だけではない!? おもしろアイデアコメントの中には、ポチ袋にお金を入れて渡すのではなく、少し変わったあげ方をしているというものもありました。パパママのアイデアが詰まった、その一部をご紹介したいと思います。「幼稚園ぐらいまではクリスマスプレゼントなしで、正月明けにプレゼントのおもちゃをあげていました。クリスマスが終わると値段が下がるので」(徳島県 40代女性)「1年生なので、1,000円札1枚、500円1枚、100円1枚、50円1枚、10円1枚、5円1枚、1円1枚をあげて、計算できるようにしています!」(千葉県 30代女性)「うちは自営業なので、中学生になると年末年始は働いてもらってバイト料としてお年玉を渡します」(千葉県 40代女性)「100円玉のつかみ取り制です。チャンスは一回! 手のひらの大きさに比例しますが、子どもたちは毎年楽しみにしています」(鹿児島県 40代女性)あえてさまざまな種類のお金を混ぜてあげて、計算させるというのは勉強にもなっておもしろそうですよね。また、つかみ取りをさせるというのは、ただ渡すだけでなくゲーム制もあり、子どもたちが楽しくできるというメリットもありそうです。筆者自身は、お年玉と言えば小さいころに書道の先生だったおばあちゃんの達筆で書かれたポチ袋を思い出します。「麗しのグランドマザーより」と書かれた差出人のコメントには毎年笑わされていました。お年玉は家族の個性が詰まった大切なイベントにもなるのかもしれませんね。お年玉をあげる、あげない、金額はどれくらいにする…これらは各家庭ごとのお金の方針が込められているのかもしれません。親からすれば、子どもには「お金の大切さ、稼ぐことの大変さ、やりくりする計画性」などを育んでほしいもの。そしていずれ子どもが自立するときに、必要となってくる知識です。子どもがお金を手にする機会が多いこの季節に、親も「わが家のマネー教育」を考えてみるチャンスかもしれませんね。Q.自分のお子さまへのお年玉、金額はどう決める?アンケート回答数:4469件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2018年12月30日数年前から「毒親」という言葉を目にする機会が多くなりましたよね。「毒親」とは文字通り、子どもにとって毒になる親のこと。いわゆる、虐待する親などを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、子ども対して精神的にプレッシャーをかけたり、暴言を吐いたり、気分で振り回したりするのも「毒親」のようです。■あなたの家は大丈夫?家族の問題は、他の家と比べるのが難しいので、傍から見れば「毒親」でも、当の子どもは「これが普通」と思い、気づかないまま大人になるケースも多いもの。また、大人になってからも「毒親」に支配され続けるパターンもあり、そういう女性は恋愛や結婚をするうえで支障が出るという話も……。そんな「毒親」にまつわる本をご紹介しますね。あなたの両親は、毒親ではないでしょうか?■毒親の娘は自己肯定感が低くなる?『母がしんどい』(KADOKAWA)まず「毒親」の本と言えば、漫画家の田房永子さん。「毒親」関連の著書が多く、自身が親になってからも、子どもに対する自分の行動に苦しみます。そんな田房さんの代表作は『母がしんどい』(KADOKAWA)です。かわいい絵柄のコミックエッセイで読みやすいのですが、内容は壮絶。幼少期から社会になるまでの、母親の数々のエピソードが書かれています。個人的に強烈だったのは「ブラジャーを買ってくれない」(要は娘が年頃になることを認めない)というお話。「アルバイトや学校行事を邪魔され、参加できない」「娘の友達と仲良くなろうとする」などもびっくり。でも田房さんは、母親を嫌うなんて自分がいけないんだ、と罪悪感を持ってしまい親から離れられないのです。「バカ」「ブタ」といった暴言を吐かれても自分を責め、自己肯定感が低くなった彼女……。自己肯定感が低い人は「自分には人から愛される価値などない」と思い込む傾向があって、相手の好意を信じられなかったり、素直に愛情表現できなかったりしがち。だから恋愛下手な人が多いと言われています。また、親から認められる異性と結婚しなければ、という強烈なプレッシャーにさらされるようです。自分の親ももしかして?と思っている人にとってこの本は、何らかの気づきを与えてくれるかもしれません。■母娘は女同士だからこそ難しい『「毒親」の正体精神科医の診察室から』(新潮新書)2冊目は、精神科医・水島広子さんの著書『「毒親」の正体精神科医の診察室から』(新潮新書)。全8章で構成され、毒親の実態を論理的に説いている本です。症例も豊富で、「毒親」の被害にあっている当事者のケアだけでなく、親サイドの原因も分析。そして「毒親」に育てられた子どもの心のケア方法、問題の手放し方などにも言及しています。第6章の「こじれる母娘問題の『女』について」では、母と娘がまさに「女VS.女」の構図になっていることを解説。ここを読んで、娘の結婚には、少なからず母親が影響を与えていることがわかりました。「毒親」の存在に心を痛めている人は必読。「毒親」とは何かを学ぶのにもおすすめです。■恋愛下手な理由がわかるかも両親が「毒親」とまではいかないまでも、自分の恋愛観や結婚観に親が影響を及ぼしている、と感じる人はぜひ一読を!あなたの恋愛や婚活がスムーズに進まない理由が見つかるかもしれません。
2018年12月11日子ども向け料理番組が好きなイチコ。4歳の誕生日プレゼントには、子ども包丁を買いました!「刃を触らない」「人に刃を向けない」「包丁を持ったまま動かない」「お母さんといるときに使う」…など約束を決めて、使ってみることに。包丁を喜んで使うイチコですが…もうヒヤヒヤ!手を切りそうで怖い…!1回刃を入れるたびに寿命が縮まりそう!さて、そんな私の心配をよそに包丁ラブなイチコ。その後…「お手伝い=包丁が使える」と思っているイチコ。包丁を使う以外のお手伝いはしてくれないそうです…か、悲しい!まぁしてもらいますけどね! 働かざる者食うべからず!
2018年12月10日子どもは仕事の大切さや働くことの意義を知ることで、自分のやりたいことや興味のあることを知ったり、進路を考えたりすることができます。逆にいうと、そういったことを知る機会がなければ現実的に仕事や働くイメージを持つことができず、勉強や進路選択に戸惑ってしまうこともあるようです。そんな子どものへのキャリア教育に大切なこととは、いったい何でしょうか。“身の回りで働く大人の姿”を応募テーマとする小・中学生、高校生対象の写真コンテスト「はたらくすがた」を開催する株式会社アイデムは、小学校1年生から高校3年生の子どもを持つ男女3,489名を対象に、子どものキャリア感醸成に関する調査を実施しました。今回はその結果をご紹介します。■ 親の働く姿を見ている子どもは将来働くことが楽しみにまずは子どもたちに「将来働くことが楽しみか」という質問をしたところ、学年が低い子どもほど「楽しみ(「どちらかと言えば楽しみ」も含む)」の回答が多くありました。また「将来なりたい職業があるか」という質問には、学年が上がるにつれて割合が低くなりました。学年が低い子どもほど、働くことへの希望や仕事の夢を抱いている傾向が強いようです。そして、「親の働く姿を見たことがあるかどうか」「親の仕事の充実度」との関係を見ると、親の働く姿を見たことがあったり親の仕事が充実していたりする家庭の子どもほど、働くことを楽しみにし、また将来への夢を抱いていることがわかりました。これは学年が上がるにつれて深い関係になっており、進路や働くことを現実的に捉え始める学年の子どもほど、身近な大人の働く姿が将来の自分の仕事への期待につながっていることが見てとれます。xiangtao / PIXTA(ピクスタ)また、母親の仕事の充実度よりも父親の仕事の充実度の方が、子どもが将来なりたい職業があるかどうかに影響が強いこともわかりました。夫婦共働きが増えたといっても、子どものキャリア感の醸成には父親の働く姿が大きな役割を持っているようです。■ 子どものなりたい職業と親がなってほしい職業は、こんなに違う!また、将来なりたい職業が「ある」と回答した子どもたちに、職業リストの中からあてはまるものを選んでもらいました。さらに子どもに将来なってほしい職業が「ある」と回答した子どもを持つ者(親)に、職業リストの中からあてはまるものを選んでもらいました。その結果は以下の通り。小・中学生、高校生とも、子ども自身がなりたい職業には「ケーキ屋・パティシエール」や「保育士・幼稚園教諭」「サッカー選手」「医者」「教師」など、根強い人気を持つものが上位にランクイン。hikko / PIXTA(ピクスタ)一方で、親が子どもに将来なって欲しい職業には「医者」や「公務員」「薬剤師」「教師」といった職業が並びます。SoutaBank / PIXTA(ピクスタ)「医者」や「教師」は上位で共通するものの、高収入や安定が見込める職業など、より現実的な職業を親が望んでいることがうかがえる結果となりました。kou / PIXTA(ピクスタ)■ キャリア教育には“親が生き生きと働いている姿”がとても重要!さらに、今回の調査によって将来なりたい職業があり、その夢のために具体的な工夫や努力をしている子どもたちも多くいることがわかりました。そしてその子どもたちは、親の仕事の充実度が高いということも判明。親の仕事への姿勢を見ている子どもたちは、自分の好きな仕事をするために、今のうちにどのような勉強をするべきなのか、どんな進路に進むべきなのかといったことを考えやすい環境にあるようです。今回の調査結果から、親が生き生きと仕事をしている様子、頑張って働いている姿がいかに子どもに影響を与えているのかが、そして子どもの働く意欲やキャリア感をいかに醸成しているのかがわかります。muu / PIXTA(ピクスタ)子どものキャリア教育には、家庭内教育がとても重要だということがわかった今回の調査結果。子どもに仕事の大切さを教えるには、言葉で懇切丁寧に説明するよりも、親の職場を見学させたり、仕事の楽しさや生きがいを家庭内で表現したりといったことの方が効果的なのかもしれません。【参考】※子どもへのキャリア教育のカギは、親が「仕事を充実させる」「働く姿を見せる」こと?子どもの夢の有無や、働くことへの肯定感などで有意差が出る結果に
2018年12月09日前半で、帰省から自宅に帰る車内でインフルエンザを発症したイチコについて書きました。 「まさかのタイミングで子どもが熱!? それは長い闘いの序章に過ぎなかった」 その後のことです。また子どもの風邪がうつった親2人…。何とかみんな完治しましたが、まだ続きます。以上、2015年1月のわが家のハイライトでした。…そう、1ヶ月の間で、わが家は、インフルエンザ→風邪→ノロのすべてにかかったのです!すべて娘がもらい、それを親がもらう流れ。ワンパターンにも程がある。4コマには描いてませんが、マスクしたり消毒したり、うつらないよう最大限努力はしていたんです!…なのにこれ。旦那、年始の休みもあり、1月の出社は5日ほどでした☆休みすぎ!こんな経験もあり、わが家には、葛根湯、マスク、除菌スプレー、OS1を常備しています。全力で予防をしつつ、それでもうつってしまったときに買い物に行かなくてもいいように…。笑感染症に気をつけて、今年こそ元気に冬を越せますように!(無理な気しかしない)※この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2018年12月03日小栗旬主演、蜷川実花監督が初タッグを組み、映画『人間失格』の製作が決定。小栗さんが太宰治に扮し、日本文学史上最大のベストセラー「人間失格」の誕生秘話と“究極の恋”を描く。■小説の映画化…ではない!?天才作家・太宰治――。正妻と2人の愛人という3人の女性と並行して関係を持ちながら自堕落な生活を送り、自殺未遂を繰り返した果てに、愛人と川に身を投げる。この文学界の大スターのトップスキャンダルは、社会的事件として世間の注目を浴びた。そんな彼が死の直前に発表し、遺作となったのが「人間失格」。日本文学史上最高の傑作にして、累計1200万部以上を売り上げ、現在もなお単一書籍として歴代ベストセラーランキングのトップを争う“世界で最も売れている日本の小説”だ。その誕生秘話を、太宰自身と彼を愛した3人の女たちの目線から、事実を基にしたフィクションとして初めて映画化する。■ストーリー天才ベストセラー作家・太宰治。正妻と2人の愛人。酒と恋に溺れた自堕落な生活を送り、自殺未遂を繰り返した果てに、愛人と川に身を投げる…。日本中を騒がせた“文学史上最大のスキャンダル”の真相とは!?男女に起きることのすべてがここにある――。■主演・小栗旬! 太宰役に悩みつつも「一歩一歩、太宰に寄り添いながら」酒と恋に溺れるダメ男ながら、圧倒的な人気と才能で女を惹きつけてやまない魅力を放つ天才作家・太宰治を演じるのは、今年主演作『銀魂』の続編もヒットし、2020年公開予定の『ゴジラVSコング』(邦題未定、原題:『GODZILLA VS. KONG』)で世界進出を果たすことも発表された人気実力派俳優の小栗さん。役作りのために短期間で大幅な減量を敢行、刺激的な演技で観る者を翻弄する!コメントお話を頂いたのはずいぶん前のことだったと認識しております。悩みました。この文豪を自分を通して産み出すことが出来るのだろうか。自分がこの人生を生きることは出来るのだろうか。しかし、監督から僕でなければ、というお言葉を頂き、脚本に魅了され、決断いたしました。今はただただ、最高の孤独とは一体どこに存在しているのか。手に入るものなのか。そんなことを日々感じながら、一歩一歩、太宰に寄り添いながら過ごしております。私という人間から見えてくる太宰治という凄絶な人生を駆け抜けた一人の文豪の足跡が皆様の心に刻まれることを祈り、作り上げていければと思っております。お楽しみに。■蜷川実花監督ならではの新解釈で描く監督を務めるのは、日本を代表するトップクリエイターであり、世界屈指の写真家で、『さくらん』『ヘルタースケルター』を手掛ける映画監督でもある蜷川実花。監督4作目となる本作では、膨大なリサーチを経て、太宰治の恋と生涯をサスペンスフルに、スキャンダラスに、エロティックに、蜷川監督ならではの新解釈と圧倒的なビジュアルで描き出す。コメント太宰治本人の物語を作りたい。そう思いついた時からこの役を出来るのは絶対に小栗旬しかいないと思っていました。スターである彼にしか見ることの出来ない景色、トップを走り続けているからこそ抱える孤独、誰もまだ見たことのない小栗旬。連日の撮影で鳥肌が立つことが何度もありました。魂を賭けた芝居に毎日震えています。これをやるための今までの人生だね、と2人で話しています。ご期待下さい。なお、脚本は『紙の月』の早船歌江子が手掛ける。『人間失格』は2019年、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2018年12月03日俳優の小栗旬が、蜷川実花監督の最新映画『人間失格』(2019年公開)に主演することが3日、明らかになった。同作は、小説家・太宰治の遺作にして傑作である『人間失格』の誕生秘話を、小栗演じる太宰自身と彼を愛した3人の女たちの目線から、事実をもとにしたフィクションとして初めて映画化する。天才作家でありながら、酒と恋に溺れた自堕落な生活を送り、自殺未遂を繰り返した果てに、愛人と川に身を投げるという日本中を騒がせた“文学史上最大のスキャンダル”の真相を描く。小栗と、2020年東京オリンピック委員会理事も務める蜷川監督は今回が初タッグ。小栗は11月上旬にクランクインし、12月中旬のクランクアップを予定している。小栗は役作りのために短期間で大幅な減量も敢行した。蜷川監督は「太宰治本人の物語を作りたい。そう思いついた時からこの役を出来るのは絶対に小栗旬しかいないと思っていました」と告白。「スターである彼にしか見ることの出来ない景色、トップを走り続けているからこそ抱える孤独、誰もまだ見たことのない小栗旬。連日の撮影で鳥肌が立つことが何度もありました。魂を賭けた芝居に毎日震えています。これをやるための今までの人生だね、と2人で話しています。ご期待下さい」と語った。○小栗旬 コメントお話を頂いたのはずいぶん前のことだったと認識しております。悩みました。この文豪を自分を通して産み出すことが出来るのだろうか。自分がこの人生を生きることは出来るのだろうか。しかし、監督から僕でなければ、というお言葉を頂き、脚本に魅了され、決断いたしました。今はただただ、最高の孤独とは一体どこに存在しているのか。手に入るものなのか。そんなことを日々感じながら、一歩一歩、太宰に寄り添いながら過ごしております。私という人間から見えてくる太宰治という凄絶な人生を駆け抜けた一人の文豪の足跡が皆様の心に刻まれることを祈り、作り上げていければと思っております。お楽しみに。○池田史嗣プロデューサーコメントこの作品は小説の映画化ではなく、実話を元にしたフィクションとして、文学界のスーパースター・太宰治の衝撃的な人生と彼の遺作であるあの傑作小説、「人間失格」の誕生秘話を描くオリジナル企画です。謎に満ちた不世出の天才に迫ることがどれだけ難しいことか。挑む以上、逃げたりごまかしたりしてはいけない。その覚悟と責任感を持って長い時間を費やして企画を練り上げ、徹底的にリサーチを重ね、前に『紙の月』でご一緒した脚本家、早船歌江子さんが3年かけて素晴らしい脚本を書き上げてくれました。太宰治を演じるのは、当代随一のトップスター・小栗旬。意外だと思われるかもしれませんが、これ以上の配役はないと確信しています。求めたのは“演じる”だけではなくご自身を投影して役を“生きて”もらうこと。その願いに真摯に応えてくれた小栗さんは万全の役作りと大幅な減量を経て今、どうしようもなく純粋で、色気があって、残酷なまでに魅力的な男として生きてくれています。撮影にはカンヌ映画祭を制した『万引き家族』の近藤龍人さんを迎え、最精鋭のスタッフが集った現場では、鬼気迫る演技合戦が繰り広げられています。 その中心にいる蜷川実花監督の凛とした佇まい、時にお父様である故・蜷川幸雄さんが憑依したのではないか、と感じることがあります。監督も主演も、人生をかけて挑む作品。とんでもない映画ができそうな気がしています。どうぞご期待くださいませ。(C) 2019 『人間失格』製作委員会
2018年12月03日子どもが好きなこと、やりたいことをやっていたら、親としてはぜひ応援してあげたいものですよね。たとえ失敗して、できなかったとしても「大丈夫だよ」「次はできる!」と声をかけ、見守ってあげることが大切です。けれどなかには、子どもが失敗したとき「どうして?」「こんなにがんばったのに!」と本人以上に親が動揺してしまうケースがあるようです。子どもはすぐに立ち直りケロッとしているのに、親である自分が気にしてしまう。今回は「子どもの失敗。必要以上に動揺してしまう親」について考えていきましょう。■わが子以上に落ち込んでしまう「子どもの失敗」とは?親、特にママが落ち込みやすい子どもの失敗には、どんなものがあるでしょうか?例えば、幼稚園や小学校の受験。もしお子さんが合格できなかったとしたら、親子一丸となって取り組んできたことがすべて無にされてしまったような、自分の子育てそのものが否定されてしまったような、そんな絶望感を感じてしまうかもしれません。あるいは「園のお遊戯会で希望した役に選ばれなかった」「仲良しの子が、ある日急に、わが子に冷たくなった」というようなことから「バレンタインデーのチョコレートの数がいつもよりも少なかった」というものまで。ささいなことに思える出来事にも、子ども以上に親が傷ついてしまうことがあるようです。■子どもより親が落ち込んでしまうのはなぜ?失敗して落ち込んでも翌日には案外ケロッとしている子どもに対し、いつまでも悲しい気持ちを引きずってしまう自分。このような状態になってしまうのは、なぜなのでしょうか?その理由に「子どもと自分が同化している」ということが考えられます。子どもがしてしまった失敗は、自分の失敗。だから、自分が悲しくなってしまうのです。子どもと同化している親は、自分が子どものときにやりたかったこと、こうでありたいと思ったことがあったけれどかなわなかったことを「子どもを通してやり直している」状態です。わが子の置かれた状況に自分を重ね合わせ、「子どもと同じ世界で生き直している」感覚があるんですね。わが子の失敗=自分の失敗だから、子どもの失敗を目にすると「またできなかった…」と深く失望してしまうのです。悲しくなるのは、わが子に「あの日の自分」を重ね合わせているからといえるでしょう。また「良い母親はこうあるべき」」という思い込みが強すぎるケースもあります。例えば、小学校受験で「希望校に縁があるのは正しい子育てをしている証拠」など、1つの視点で物事をとらえている可能性があります。自分のなかの「良き母」像が偏りすぎていることも、子どもの失敗に動揺してしまう理由のひとつといえるかもしれません。■子どもは「別人格」、切り離すための“心のスイッチ”子どもの失敗に気持ちが乱れてしまうなら「子どもと私は別の人間だ」と認識する必要があります。けれど、「子どもと自分は別」とすぐに頭を切り替えられる程度なら、そもそも苦労はありません。うまく感情がコントロールできないからこそママは悩むのです。そこで、子どもを「別人格」と思えるようになるための練習を少しずつしていきましょう。まず、気持ちの面でやってみてほしいのは、自分の抱く思いを「それは本当?」と別の角度から問いかけてみることです。例えば、子どもの学芸会の役決めが投票制でおこなわれたとしましょう。そこで、わが子は主役に選ばれず、「選ばれないのはわが子に人気や人望がないせいだ」「うちの子はダメなんだ」と落ち込んでしまったとします。それは自分のなかに「主役になれる子=人気者=自分にとって望ましい子」という思いがあるからでしょう。では、その自分の思いを、別の角度から分析・解釈してみます。「わが子が選ばれないのは、大勢に良い顔するのではなく、自分と合う友だちを選んで付き合っているから。つまり、自分の考えが明確にある子なんだ」「選ばれないのは、わが子が『やりたい!』という意欲をアピールしなかったから。いつもまわりに愛されている実感を持っている子だから、大勢の人に注目されたい承認欲求がないのね」「選ばれないのは、演技がうまくなかったからじゃない。表舞台に立つより、大道具をつくるなど裏方仕事で力を発揮できる子なんだ」子どもが主役になれなかったという事実は変わりませんが、とらえ方を変えるだけでいろいろな解釈ができ、決してネガティブなことばかりではないことに気づきますね。落ち込んだときには一旦、外側から自分をのぞきこむようなイメージで「それは事実なの?」と自分に問いかける習慣をつけてみましょう。そうすることで、子どもと同化してしまった自分の気持ちを徐々に切り離すことができるようになります。■子どもの人格を認める「書く、聞く、努力する」実際、行動することによって、子どもと自分の人格を切り離す作業もできます。・子どもと自分の性格をそれぞれ紙に書き出し、違いを見つけてみる。・普段から「どう思った?」など子どもの意見を聞くようにし、自分とは考えや感想が異なることを知る機会を持つ。・落ち込んでいる事実に対し、親としてできる限りの努力をしてみる。上記の行動があげられます。3つ目の「できる限りのこと」とは、例えば、運動会でビリになったら一緒に走る練習をしたり、かけっこ教室を探したりする。小学校受験がうまくいかなかったら、中学受験を見据えて学習を始めさせるといったことです。そうしているうちに「自分ができること」の限界に気づく人もいるかもしれません。結局のところ、子ども本人の行動や意欲がともなわなければ親の思い描く結果を導くことはなかなか難しいのです。「私ができることには限りがある」と気づけば「自分と子どもは別の人間なんだ」と実感できるようになるのではないでしょうか。■「何事も100%の失敗などない」そこから得られるのは?「こんな子どもに育てたい」という思いを抱くのは自然なことです。小さなうちは興味を示すものや好きなことが分かりにくいため、親主導でさまざまな経験を与えてあげることもあるでしょう。ただ、親のコントロールがきく小さな子どもでも、持って生まれた性格や能力と合致しないことがたくさんあるでしょう。そこで無理強いをしてしまうと、いつかその反動がやってくるのではないかと思います。子どもが興味を抱く波は、突然やってきて、過ぎ去っていくものです。様子を見守りながら、その都度、軌道修正をかけて進んでいくのが親の役割でしょう。もちろん、いきなり発想を変えるのは難しいですよね。でも「何事も100%の失敗などない」と思うのです。子どもが失敗したからといって、すべてがダメだったわけではありません。その失敗から得られたものが、必ずあるはずです。子どもの失敗で「もっとフィットする道があるのでは?」という気付きになった、そう思うことでママの動揺も少なくなるのではないかと思います。
2018年11月27日子どもの想像力を育むことは大切。でもそれが想定外だとしたら…子どもの行動は、親の想定外の「よくぞここまで!」と思うようなことをやってのけてくれますよね。わが家の3人の子どもの場合も、いろいろ驚かされることがいっぱいです。私自身は、子どもの想像力を育むことはとても大事なことだと常々思っています。先日絵本作家さんの講演会に行ってきました。その人のお父さんは、絵本をらくがき帳代わりにしようが、はさみで切って遊んでも、叱らなかったとのこと。それを聞いて、わが子たちにもそんな環境を作ってあげられたらなぁ、と改めて感じました。ですが、頭で思っていることと実際の私の行動には大きなギャップがあるようで…。今回は私が本気でキレてしまった「わが家の高級枕」についてのお話です。大げさでなく、その事実を知ったときの私、こんな顔だったんじゃないかと思います子どもの誕生日にプレゼントした高級枕みなさんのお子さんは、枕を使っていますか?わが家では、3歳の誕生日、何をプレゼントしようかと悩み、「3歳くらいから枕を使うといい」という情報を得て、どうせ買うならきちんとしたものを!と意気込んで購入しました。高級枕の代名詞のようなテンピュール。子どもたちの成長や体のことを思い、よいものを与えたいという親心でした。しかし、まだまだ3歳児、とんでもない寝相です。「枕ってなんだっけ?」と思うような寝相。枕は早かったのかもしれません。高級枕をわきによけ、妹の上で爆睡中!枕がまさかの!?異変に気付いた私は…ところで、スクイーズってご存知ですか?発泡ウレタンでできた柔らかいスポンジのような素材で、握りつぶして遊ぶグッズです。少し前に子どもたちの間で大流行しました。スクイーズだけを扱う専門店が登場したりもしましたね。スクイーズ。にぎにぎしてその触感を楽しみますある日、私が子どもの枕を触った時、「うん?形が変?」と異変に気づきました。カバーを取り外してみると、この惨状。2か所の角が切り取られていたのです。まぁ、子どもたちも、ばれないよう最小限にしておいたんでしょうが、「子どものために」、「体にいいものを」と奮発して購入した高級枕の姿に母はガクゼンとしました。子どもたち3人を呼びつけ、「なにしてんのー!」大声あげて叱りつけてしまいました。加えて「いくらしたと思ってんの?」という言葉まで添えてお説教。切ったものを持ってこさせたものの、1か所はなんとか出てきたピースでなおりそうでしたが、大きく切りとられた方は、あきらめるしかなさそうです。そこで先ほどの写真にあった食パンのスクイーズ。それを使って母の意地で修復しました。触り心地はいまいちですが、枕へのこだわりと意地でなんとか体裁は整えました子どもの豊かな想像力だと受け止められるようになりたい!子どもたちが、にぎにぎして気持ちいいと思うのもよくわかります。確かに気持ちいいですものね。その気持ちいい感触から、すばらしい想像力で自分たちのおもちゃに変身させた子どもたちってすごい!と思いたいですが、私には枕を切り刻まれてにぎにぎおもちゃと化した惨状を大きな心で受け止めることはできませんでした。子どもの豊かな想像力だと受け止められるようになりたいと思いながらも、こんなことなら、母こそ安眠をもたらす高級枕を買っておけばよかったといまだに少し根に持っている私です。
2018年11月15日ある朝のことです。靴下、イチコもお気に入りやったもんねぇ…あまりに泣くので…お気に入りのキャラクターの靴下…。そのキャラクターのテーマパークで、2歳の誕生日プレゼントに買った靴下…お気に入りで乾くのが待ち切れなかった靴下…穴が空く度に繕って、底はすり減って薄くなるほど履いた靴下…うん、私もイチコも捨てられない!思い出も思い入れもたっぷり…!このまま捨てずに思い出ボックス行きになりそうです。
2018年11月12日子育ては思うようにいかないことが多いものですよね。日々のなかで解消されない行き場のない感情は、時として爆発してしまうこともあるかもしれません。子どもを持つお母さんたちのなかには「わが子をたたいてしまいそうになる」あるいは「たたいてしまったことがある」という人もいるようです。今回は、子どもに手をあげてしまう心理状態と、気持ちの整理の仕方について考えていきましょう。■子どもをたたいてしまう親「どんな時、どんな気持ち?」子どもをたたいてしまいそうになる、あるいは、たたいてしまうのはどのような時なのでしょうか? それは、子どもを手っ取り早く自分の言う通りにさせたい時や、思い通りに動かしたいのに、そうならない時ではないでしょうか。例えば、出かける予定があるから、早く食事を食べて着替えをしてほしい。終わらせなければならない家事があるのに「ねえねえ」とまとわりついて、静かにしていてほしい…などなど。「たたく」という行為は話したり諭したりすることより、はるかに簡単に子どもを操作することができますよね。けれど、それがしつけといった意味合いを含んだとしても、たたくことは暴力です。そして暴力を使うということは、恐怖や苦痛で子どもを支配していることになります。■子どもをたたいてしまう親「手が出てしまうのはどうして?」子どもを傷つけたいと願う親はいないはずです。では、どうしてわが子をたたいてしまう親がいるのでしょうか?ここからは、親の視点から考えてみましょう。たたいてしまう親には大きく分けて、下記の2つのタイプがあるように思います。【たたくことでストレス解消をしているタイプ】子育ては本当に疲れます。子どものペースに合わせていると時間に余裕がなくなり、イライラしてしまうことも多くあるでしょう。子どもをたたくことによって、そうしたイライラを解消していませんか?人によっては育児以外のこと、例えば、仕事や人間関係で生じたストレスまで子どもにぶつけてしまうこともあるようです。たたくことで自分自身のストレスを解消しています。【親にたたかれて育ってきたタイプ】子どもを持つ親のなかには「自分もたたかれて育ってきた」という人がいます。このタイプの人はたたく=しつけととらえているので、悪いことをすればたたかれても仕方がないという認識を持っています。しつけという大義名分で、自分自身もたたかれて育ってきたため、子どもをたたいて育てることに抵抗感を感じないのでしょう。たたくことを「しつけ」と正当化している人は「自分が親からされてきたことはきっと正しいはずだ」と信じているのかもしれません。そのため「たたくことを否定することは、自分の親まで否定することになる」と心のどこかで感じているのではないでしょうか。しかし、たたくことは何度も言うように暴力です。親から暴力をふるわれる小さな子どもは「イヤだ」「やめてほしい」と抵抗することができるでしょうか。親からたたかれた子は、たたかれることを受け入れるしかできません。■子どもをたたいてしまう前に「親自身でできること」では、子どもをたたいてしまいそうになった時、どうやったらそれを止めることができるのでしょうか?ここからは、対処法を子どもの年齢別に考えていきましょう。まずは、生まれたばかりの新生児から1歳くらいまでの子どもに対する対処についてご紹介します。 【新生児〜1歳くらいの親の場合】産後は赤ちゃんのいる生活に慣れず、精神的に余裕がない状態です。子どものぐずりに時間がかかり、精神的にいっぱいいっぱいとなることもあるでしょう。1歳くらいまでは、親の言葉も理解できないので、言い聞かせることもできません。そんな時は、すべてにうまく対応しようと思わなくて大丈夫です。もしも「いまイライラしている。子どもをたたいてしまうかもしれない」と感じた時は、例えばクッションなどを活用しましょう。子どもと少し離れた場所でクッションを投げたり、ボスボスとたたいてストレスを思う存分解消します。【1歳~幼児期の親の場合】言葉がある程度分かる年齢になってきたら、子どもには言い聞かせるという手段ができる一方、そのやりとりによって余計にイラついたり、カッとくることが増えてきます。言葉ではあなたの思いが子どもに伝わらず、たたきそうになった、もしくはたたいてしまった後に罪悪感を感じ、自分を責めてしまうことがあったら、(子どもにすぐ「たたいたことはごめんね」と謝ったうえで)「ママは今、たたきたくなるくらい怒っているの」と口に出してしまいましょう。そして「ちょっとママ考えてくる」などと言って一旦、子どもと離れてみてください。親自身は「子どもをたたいてしまう自分、たたきそうになる自分」を見つめなおすチャンスです。例えば、子どもをたたくのは自分の憂さをはらすためではないか、自分自身に問いかけてみてください。たたく行為に少しでも違和感を感じているなら、「なぜ自分はたたこうと思ったのか」を考えてみましょう。また「自分もたたかれて育ったから、しつけのうえでたたくのは当たり前」と思っているなら、同じことをする前に、自分自身がたたかれていた時にどう感じていたかを思い出してみてください。たたかれて痛くなかったか、怖くなかったか…。そのうえで、わが子はたたかれたらどう感じるだろうかと、想像してみてほしいのです。それでも、もし感情的になって手を上げそうになった時は、子どもとは別の部屋に移動して気持ちを落ち着かせる方法もあります。子どもが、つきっきりで見守らなくても大丈夫な年齢なら、少しの間だけ隣室で1人になるなど冷静になる時間を設けることで、イライラをやわらげることができるかもしれません。また、子どもが1歳くらいまでの対処法と同じく、クッションをボスボスするのもいいでしょう。子どもをたたいてしまいそうになる時、たたいてしまった時。まずは自分が「子どもをたたきたくなる心理状態」にあることを受け入れてあげましょう。それから、どうやったらそこから抜け出せるかを考えていきましょう。
2018年10月28日専門家・プロ:渡邉純子(コドモット)アプリ利用に世代差今回は、一般社団法人日本スマートフォンセキュリティ協会(JSSEC)が発表した「中高生のスマホ利用傾向調査レポート」※1から、気になるデータを読み解きます。この調査は、中学生・高校生のアプリ利用の実態を調査することを目的として、中学3年から高校3年生を対象としたWebアンケート調査を実施したもの。それに加え、比較対象として15歳以上の全世代へのアンケートも実施しているので、親世代と子世代でのスマホの使い方のちがいが見えてくる調査内容となっています。まず、世代ごとにどんなアプリを使っているのか、みてみましょう。<<良く利用するアプリ>>「先月、あなたがスマートフォンアプリのなかでよく利用したと思うスマートフォンアプリの正式名称を3つまで教えてください」一般社団法人日本スマートフォンセキュリティ協会「中高生のスマホ利用傾向調査レポート」 (2018年3月)」より全世代共通でもっとも利用数が多かったのはLINEでした。そのほかのアプリをみてみると、10代・20代とそれ以上の世代とで使い方が分かれています。10代に注目してさらにみていきましょう。10代では、LINEに続いてよく使われているアプリはTwitter、Instagram、そしてYouTubeです。とくにTwitterは、LINEとの利用者数の差が全世代でもっとも小さいのが特徴で、この2つのアプリを偏りなく使っているようすが見えてきます。また、YouTubeの利用者数は全世代で最多、Instagramも20代に続き2番目に多くなっています。LINEやTwitterでつながりや情報を得て、動画や画像コミュニケーションを楽しむ10代のようすが浮かび上がってきます。一方、30代から40代の親世代をみてみると、30代でInstagramの利用が目立つものの、Facebook、Yahoo!といった若年層がほとんど使っていないアプリの利用が多くなっています。同じスマホを使っていても、選択するアプリが世代によりことなっていることがわかります。スマホでうれしかったのは「つながり」さて、この調査では「スマートフォンを利用しなければ経験できなかった、良かった出来事、嬉しかった出来事」についても調べています。<<スマートフォンを利用しなければ経験できなかった、良かった出来事、嬉しかった出来事>>一般社団法人日本スマートフォンセキュリティ協会「中高生のスマホ利用傾向調査レポート」 (2018年3月)」より全世代でもっとも多い回答は「(人との)繋がり」でした。10代のつながり指向はやはり高いのですが(29%)、40代(18%)や50代(20%)、そして60歳以上(17%)も高めの数字になっています。子ども世代も親世代もアラカン世代も、人とのつながりにスマホの利用メリットを感じていることが共通しています。ちょっと面白いのは、40代・50代では、スマホを使うメリットに「移動(地図)」をあげた回答が多いことです。その世代の方ならみんな、遠出するときに地図をめくったり、時刻表の冊子をチェックした経験があるでしょう。それらがネットで見られるようになったときの便利さは、鮮烈な驚きをもたらしたものです。でも、いまの若い世代にとって、移動に関する情報をネットで見られるのはあたりまえです。たとえば地図サービスの代表格、Googleマップのサービス開始は2005年。中学生以下の子どもは生まれるまえから「ネット地図」が世の中に存在しているわけです。移動(地図)とする回答が10代3%、20代2%と低いことからは、若い世代が特別な感慨もなく、既存の情報インフラとして使っているようすが見えてきます。同じスマホを使っていても、親世代と子ども世代では見えているものが違っているかもしれない、そんなことに気づかされる調査結果です。次回も「中高生のスマホ利用動向調査レポート」からSNSの使い方についてみていきます。※1 一般社団法人日本スマートフォンセキュリティ協会「中高生のスマホ利用傾向調査レポート」(2018年3月発表)渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)株式会社コドモット代表取締役社長。NTT在籍時代の2001年、子ども向けポータルサイト「キッズgoo」を立ち上げ、同サイトでデジタルコンテンツグランプリ・エデュテイメント賞受賞。独立後は小学生向けのコンテンツを中心に、企業の子ども向けWebサイトや公共団体の子ども向けツールなどの企画制作を数多く手がける。一男一女の母。
2018年10月25日子どもがダダをこねるのは、自我が発達してきた証拠…とはいえ、なかなか言うことをきいてくれない子どもを相手に、親が冷静さを保つのはとても難しいことです。例えば子どもとのやりとりの中で、つい声が大きくなったり、危ないことやいけないことをやめさせようと、叩いてしまったりすることもあるのではないでしょうか。そんな時は親としても「失敗した!」と後悔しますが、大切なのは、その後きちんと子どもの心をケアすること。今回は、心理カウンセラーの筆者が、「つい子どもを叩いてしまった!」という時の対処法を、セルフチェック形式で紹介します。1.「ごめんね」と伝えた?子どもには常日頃、「お友達を叩いてはいけない」など、暴力は好ましくない手段であることを伝えているママがほとんどでしょう。それなのに、ママが子どもを叩いてしまったら、それは「いけないこと」ですね。ですからまずは、子どもに対して素直に、「叩いてごめんね」と伝えましょう。ママが「ごめんね」と謝ることで、子どもには、「叩いたのがママの本心じゃないんだ。叩かれたけど、ママが自分のことをキライだから叩いたんじゃないんだ」ということが理解できます。まだ言葉があまり通じない年齢の子どもでも、ママが自分にちゃんと謝っている、ということは理解できますから、しっかりと謝りましょう。2.どうして怒っているのか説明をした?子どもは小さければ小さいほど、感情的に怒られただけでは、「なぜ怒られているのか?」ということを理解できません。ですから感情的に怒ると、残るのは恐怖感だけ。何がいけないのかがわかっていないので、また次に同じことを繰り返してしまいがちです。また、もしママが叩いてしまったことを謝ったとしても、結局どうして叩かれたのかがわからなければ、ママに対して不信感が残ってしまうこともあります。これを防ぐには、叩いてしまったことを謝った後、「どうしてママが怒り、叩くことになってしまったのか」を丁寧に、わかりやすく説明してあげることです。例えば、床にいたずら書きをしちゃった!というときは、「なんで、床にいたずら書きしてるの!」と怒るのは当然のことなのですが、その一歩先の、なぜ床にいたずら書きをしてはいけないのか?ということを、ゆっくりと説明してあげる必要があります。もちろんいたずら書き以外のことも同じです。3.ぎゅっと抱きしめて仲直りした?子どもにとって、「抱っこ」は特別な行為です。ぎゅっと抱きしめてもらうことで、子どもは愛されていることを実感できます。何よりも、ママの「大好き」という気持ちが伝わる、一番の方法です。きつく叱ることで子どもに「ママは、自分のことがキライなんだ!」と思わせてしまうと、子どもは自己肯定感を損ないますし、反発する気持ちを持ちます。大人でも、きつく叱られると、自分が悪いことはわかっていても、相手から嫌われているのだろうか…と思うことがないでしょうか。でも、叱られた後に相手から優しい言葉をかけられたら、「この人は、自分のためを思って怒ってくれたんだな」と感じ、素直に忠告や助言を聞こうと思うことができます。子どもでも、それは同じ。ママはあなたの味方なんだよ、と伝えると、叱った効果が高まります。子どもの自己肯定感を損なうこともありません。きつく叱ってしまったとしても、ぎゅっと抱きしめて、最後に必ず「仲直りね」と子どもと約束しましょう。3つのセルフチェックでしっかりとリカバリーもちろん、子どもを叱るときは、怒鳴ったり叩いたりは一切しないのが理想です。でも、子育ては理想だけでは語れないのが現実。子どもが危険なことに手を出そうとしたら、きつく叱らなければならないこともありますし、カッとして手が出ることも…。大人も人間ですし、いろいろな事情があるものです。だからこそ、やってしまった!と思ったときは、しっかりとリカバリーをすることが大事。3つのセルフチェックを欠かさず、子どもとの信頼関係を築いていきましょう。もちろん、やりすぎたり、カッとして我を忘れてしまったのなら、次に自分がそうならないように工夫をすることも、忘れないようにしてくださいね。<文・写真:フリーランス記者あん茉莉安>
2018年09月26日子どもの体調が悪いときは、機嫌も悪いことが多いです。そんなときに子どもに薬を飲ませるのは、親にとって負担なことの1つ。でも、薬を飲んでくれないことには、なかなか良くならないし…。そこで、パパママ世代に子どもの薬について聞いてみました。Q.お子さまに薬を飲ませる時、困った経験ある?1.ある 77.5%2.ない 22.5%困った経験がある人が80%近くということで、ほとんどのパパママが子どもに薬を飲ませることに手を焼いているようです。困ったときにどんなワザで乗り切ったのかを聞いてみましょう。■苦い薬を飲むときの対処法は?やはり苦い薬が嫌いな子どもが多いようです。苦い薬への対処法は甘いものと一緒に飲むこと。飲むものによっては、より薬が苦くなってしまう、効果が薄れしまうなど、相性の良いものと良くないものがあるので、事前に薬剤師に相談してみるのもおすすめです。「子どもが保育園のときに、粉末状のお薬が飲み込めず苦労しました。粒の薬は抵抗ないようです。『ラムネだよ』という一言が効果アリでした」(栃木県 40代男性)「薬局で処方箋をもらったあと、子どもが一緒にいるときにはゼリーオブラートの味を選ばせて購入しました。もも、ぶどう、りんご、いちご、チョコレートなどいろいろな種類を使いました。それでも実際に飲むときには苦しそうでしたが、飲んでくれないということはなく、大変助かりました」(東京都 40代女性)「粉薬を飲ませるとき。苦いし、飲んだあとも口に残っているし、とにかく苦手みたいでした。カプセルの中に入れても、飲むタイミングがわからないみたいで、結局ゼリーでごまかして飲ませていました」(千葉県 30代女性)「ものすごく苦い薬がありました。薬剤師さんから、『ハーゲンダッツのような高い濃厚なアイスクリームに混ぜて飲ませるといいですよ』と言われました」(福島県 40代女性)「子どもは、クラリスという抗生剤が苦くて大嫌いです。何かと混ぜたり、口の中に少しでも何かが残っていたりすると強い苦味を感じるそうです。飲む前に歯磨きとうがいを念入りにさせてから飲ませるようにしています」(神奈川県 40代女性)「気管支炎でアトピー持ちの長男は、日頃から薬のお世話になっているせいか、上手に飲みます。一方、元気な次男はごっくんができず…。ゼリーやアイスに混ぜてもダメでした。でも、カレーに混ぜたら気づかず食べました! 薬との相性は悪そうですが…」(滋賀県 30代女性)「小さい頃はスプーンに薬を乗せて、練乳に隠して舐めさせていました」(長崎県 40代女性)■薬嫌いの子どもに悩んだ人たちの体験談苦い味だけでなく、甘いシロップが苦手な子どももいます。また粉が飲めても錠剤が飲めない子も…。ひとりひとり苦手なものは違うからこそ、親の苦労もそれだけ多くなるようです。「子ども3人が苦手な薬や飲み方もそれぞれ違ったので大変でした。こんなところにも個性が出るから、子育ては薬ひとつとっても苦労します」(神奈川県 40代女性)「シロップの甘さが嫌いみたいで、粉の苦いのもダメ。ゼリーで包むのも苦手で困りました」(岩手県 30代女性)「液体も粉も錠剤もすべて苦労しました。いまは錠剤を使っているのですが、なかなか飲み込めず舌の上にずっと残っている状態。そのうち気持ち悪くなるのかオェオェ言っています」(千葉県 40代女性)「粉薬が苦手で、いつもシロップがあるかどうか聞くのが習慣でした」(山梨県 40代女性)■生後3ヶ月から始まった毎日の薬との戦い子どもが嫌がる姿は親にとってもつらいもの。でも、どうしても飲ませなければいけない時もあります。そんな親子でがんばった日々を振り返ってくれた人もいました。「難治性てんかんで生後3ヶ月から粉薬とシロップを飲ませてます。シロップはスポイトで流し込むのですが、0.1g単位で調整するので少しもこぼせないし、飲んでくれないと大変なことになるしで、毎晩本人も私も泣きながらでした。本当に薬の時間が憂鬱(ゆううつ)で仕方なかったです。いまは2歳8ヶ月になり、シロップは牛乳に混ぜて飲んでいます。ものすごく苦いですが、がんばって飲んでくれています」(神奈川県 30代女性)Q.お子さまに薬を飲ませる時、困った経験ある?アンケート回答数:6151件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ ※この体験記に記載された飲ませ方は、あくまでもアンケートに寄せられた体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2018年09月25日子ども同士のトラブルが起こった時、親はどこまで介入すべきなのでしょうか? 親として子どもをきちんと監督すべきという責任感や、子どもの自主性を尊重して見守りたいという思い、さまざまな思いに揺れ親は悩みます。また、関心の薄い親から何でも介入する親まで、そのスタンスは家庭によってさまざま。トラブルになった相手の親とこの温度差が激しいと、面倒なことになる危険性も。子ども同士のトラブルに親はどう向き合っていけばいいのか? 実際に、筆者の身近で起きたトラブルをもとに考えてみました。■子どものトラブル「幼児期は親のフォローも必要」でも…昔から、よく「子どものケンカに、親は口を出すな」などと言われてきました。筆者も、基本的にはこの意見に賛成です。身体的な暴力や物を盗まれたり壊されたり、また、一方的な力関係でいじめのような状況になっている場合を除いては、「子ども同士のトラブルは、子ども同士で解決」してほしいと思っています。小学校低学年くらいになるまでに、ある程度のトラブルは、子ども自身が自分で考えて解決する力を育んでいてほしいもの。個人的には、親は子どもの話を聞いて一緒に考えたり、安心できる場所を作ったり、後方で心の支援をしたいと考えています。ただ、意思疎通がまだ未熟な幼児期は、ある程度、親が状況を整理して、子ども自身や相手の感情を理解して伝えるお手伝いが必要なことも。私の周囲でも、「オモチャの取り合いですぐ手がでる乱暴な子がいて困っている。でも、そのママはいつもたいして叱らず…。もうちょっとフォローするべきでは?」とか「公園の遊具で順番を守らず割り込む子。でも、ママらしき人はベンチでスマホに夢中でイライラ」といった声をよく耳にします。しかし、そういった子ども同士のトラブルに、親が間違った方法で介入してしまい、とんでもなくこじれちゃったケースも。実際に、筆者の友人の幼稚園で起きたトラブル話をご紹介しましょう。■子どものトラブル「親子で大の仲良しだったはずなのに…」友人Aは同じ幼稚園に通うBと、子ども同士が仲良しだったことからママ同士も仲良くなり、休日に親子で一緒に出かけるほどの間柄でした。ですが、年長になった頃、Aの子はほかの子とも仲良くなり、Bの子とはだんだん遊ぶ機会が少なくなっていったそうです。そんなある日、Bの子が「〇〇ちゃん(=Aの子)が一緒に遊んでくれない」とお母さんに泣きついたそう。以来、毎晩、過呼吸になるほど激しい泣きの訴えが続きました。心配したBはAに「○○ちゃんから『一緒に遊ばない』と言われたそうだけど…」とSNSを通して相談しました。ただし、過呼吸になるほどとは伝えませんでした。Aが子どもに確認すると、確かに「今日は別の子と遊ぶ約束をしたから、◎◎ちゃん(=Bの子)とは遊ばない」と言ったそう。ですが、毎日のことではないようだったし、お迎え時など見ても2人の間に変わった様子はなかったので、「きっと一時的なことだろうから少し見守ろう」とBに返信しました。この返事に、納得できなかったのがB。ことの深刻さをAに伝えようと、子どもが毎晩過呼吸になるほど泣いていることや、Aの子から以前言われたひどい言葉などをSNSでAへ送ってきたそうです。Aはビックリして再度、わが子に確認。しかし、子どもは「そんなことは言っていない」とのことで話はかみ合いません。真相を確かめようと、その後もBとSNSでやりとりを続けましたが、関係は悪化の一途をたどるのでした。さらに、AとB、それぞれが仲の良いほかの親を巻き込んで、クラスは険悪な雰囲気に。事態を知った園が緊急保護者会を開いたそうですが、結局うやむやなままに終わったそうです。Aは、この付き合いが今後も続くのが耐えられず、小学校就学前に違う学区へ引っ越したそうです。親同士は仲たがいをしたままでしたが、子ども同士はこの騒動から間もなく、なにごともなかったかのように園ではまた仲良しに戻ったそうです。■子どものトラブル「わが子の言い分だけを鵜呑みにしない」子ども同士の一時のケンカ(?)で、親同士の関係が完全に破綻してしまったという話でしたが、どうしてここまでこじれてしまったのでしょうか?その原因の一つに、SNSでのやりとりがあったように思います。SNSは手軽な分、感情のまま送ってしまいがちですし、書き方によっては誤解を生みやすいもの。また、タイムラグによる書き手と読み手の温度差も生じやすく、トラブル時のコミュニケーションにはあまり向かないように思います。AとBはもともと信頼関係がある間柄だったので、もっと初期に顔と顔を合わせてきちんと状況を話し合っておけば、ここまで関係は悪化しなかったように思えてなりません。また、筆者は小学校(低学年)の保護者会で、担任の先生からこんな話を聞いたことがあります。「これからは子ども同士のトラブルも増え、複雑になりますが、自分の子どもの言い分だけを鵜呑みにしないでください。子どもは自分に都合の良いことしか言わない傾向があります。トラブルがあった時は、まず冷静に。一方向からではなく、さまざまな角度から正しい情報収集をしてください」トラブルがあった時、ついわが子かわいさで、相手の子憎しの気持ちが先行してしまいがちですが、まずは落ち着いて多方面から情報を集め、状況を正しく把握することが大事とのこと。先の例も、早期に園の先生に相談して介入してもらい、園での様子を観察&対応してもらっていれば違う結果になったかもしれません。■子どものトラブル「おばあちゃんの一言でスカッと解決」子ども同士のトラブルに親が過剰に介入して、スカッと解決する話はあまり聞いたことがありません。でも、親から見て、子ども同士で解決できそうにない場合は放置するわけにもいきませんし、どうかかわればいいのでしょうか? 最後に、友人の母の粋なトラブル対応話をご紹介しましょう。娘(小学校低学年)の公開授業を見学しようと、母(娘にとって祖母)と一緒に学校を訪れた友人。体育のリレーで転んでしまった娘に、ある男の子が「お前のせいで負けた」とけったところを目撃したそうです。友人は、先生に目線で助けを求めたものの、ほかの作業中でまったく気づいてもらえず…。その時、祖母がすっとその男の子のところに行きました。そして、「今、△△(娘)のこと、けったやろ?」と聞きました。男の子は「けってない」と嘘をつきましたが、母はひるみません。「いんや、おばあちゃん、ちゃーんと見てたで。あんたがけってたの、この目で見たで」。男の子は下を向いたまま、ずっと無言です。すると、祖母はふっとやさしい顔に戻り、「おばあちゃん、これからもちゃーんと見てるからな。これからも△△と仲良くしてやな」とだけ言って戻ってきました。過剰な介入はしないけれど、乱暴な行為は見過ごさず、ちゃんと釘はさす。そして、常に親(祖母?)の目が光っていることを、ちゃんと子どもたちに知らしめておく。ダメなことはダメと伝えつつ、わが子はもちろん、相手の子にも愛情あふれた対応をしたおばあちゃん。この粋な対応は、まさにスカッとした話ですね。
2018年09月11日子育てする上で、あなたは子どもの何を伸ばしてあげたいですか?4歳~12歳の子どもを持つ親600人を対象にしたある調査によると、子育てで伸ばしたい項目のトップは「他人を思いやる気持ち」。そして2位には近年よく耳にする“自己肯定感”があがりました。自己肯定感の”高い・低い”は子ども自身の”行動や考え方”、そして”生き方”にも影響すると聞けば、多くの親が伸ばしたいと感じるはず。しかし、その意味や取り組みについては自信が無いという方も多いようなんです。今回は、子どもの自己肯定感についてのお話です。■ 親の9割が重視する「自己肯定感」その取り組みは?こちらの調査で、子どもの自己肯定感の重要性について重要と捉える親は、94.5%に上ります(重要だと思う/59.7%、どちらかと言えば重要だと思う/34.8%の合計)。続けて、この自己肯定感を高める取り組みについて聞いてみたところ、「意識して行っていることはない」と回答した人は58.5%。9割以上が自己肯定感が大事と感じながらも、実際に行動できているのは4割の親たち。多くの親は子どもの自己肯定感を高めるために、特に意識して行っていることはないという実態が明らかになりました。kou / PIXTA(ピクスタ)■ なぜ自己肯定感が重視されるのか?その理由そもそも、なぜ9割以上の親が自己肯定感を重要と捉えているのでしょうか?こちらの調査でも、「自己肯定感が子どもに与える影響まで知っている」と回答したのは、わずか3割であり、「自己肯定感」の意味を知らない人は5割近く存在します。それでは自己肯定感の3つの概念を見てみましょう。「自らの努力や能力、成果によるもの」他者からの評価や他者との比較で自己肯定感が生じる「自分らしさや個性を肯定」自身による受け止めで自己肯定感が生じる「自分という存在」保護者などからの愛情で自己肯定感が生じるこれらが自己肯定感の意味するもので、親が手伝うことができるのは”保護者からの愛情”ではないでしょうか。Rina / PIXTA(ピクスタ)乳幼児期から自分が無条件で受け入れられる経験を積み重ねた子どもは、青年期に自分を客観視し、短所を含めた自分を受け止めることができる可能性が高くなります。親からの深い愛情は子どもの自己肯定感を伸ばすベースなんですよね。自己肯定感が高いと、”自分に自信が持てる・失敗を恐れず挑戦する・人間関係を築きやすい”などのメリットがあるとされています。Greyscale / PIXTA(ピクスタ)反対に、自己肯定感が低いと、他者に攻撃的になったり引きこもりの要因にもなると聞けば、自己肯定感を伸ばしたいと感じる親が9割を超えるのも頷けますよね。しげぱぱ / PIXTA(ピクスタ)■ 子どもの自己肯定感を高くするにはどうすればいい?多くの親が、「ほめることを苦手」と回答しているこちらの調査。ただ、「すごいね!」と声をかけるだけであれば簡単ですが、子どもに響くようにほめることって本当に難しいですよね。自己肯定感を伸ばすポイントも、もちろん「ほめること」にありますが、多くは”その行動に対する結果ではなくその過程を褒め、認めるべき”と聞きます。しげぱぱ / PIXTA(ピクスタ)この過程と認めることに焦点を当てるというのも1つの手ですが、最近は「ほめ写」(写真を貼ってほめることで、子どもの自己肯定感を向上させる“新たな子育て習慣”)というものが注目されています。*ちはる* / PIXTA(ピクスタ)この「ほめ写」子どもの写真をリビングや部屋に飾ることで、子どもの自己肯定感がアップするそう。自分の写真や家族が仲良く写っている写真などが日常の風景となると、「私の家族は仲良し」「両親に大切にされている」という気持ちが育まれるんですね。いかがでしたか?自己肯定感を伸ばしたい、その最大の理由はわが子が「幸せになって欲しいから」であることを忘れてはいけません。子どもをほめているけれど、自分のほめ方が適切かは不安……。そんな方は、今日からリビングにお子さんの写真を飾ることから始めてみてはいかがでしょうか?【参考】※95%の親は「子どもの自己肯定感は大事」と思う一方で、約6割の親は「意識して行っていることはない」と回答パパママは”ほめ力不足“? 6割が「叱る」より「ほめる」方が難しい実態※ほめ写プロジェクト※子供たちの自己肯定感を育む – 参議院
2018年09月04日やっと…長い夏休みが終わりましたね。子どもの夏休みの宿題の親も大変ではなかったですか?我が家は高校生の長男長男の分はノータッチですが、小学生の次男次女の宿題は親が見てないと進みませんでした。午前中は宿題。遊ぶのは午後からにしました。ノルマが終わったら遊んでいいよ~という感じです。私が一番嫌なのが…「ひとこと日記」なぜなら苦い思い出があるからです。長女が小学4年生のころ、夏休み最終日に真っ白なひとこと日記が発掘されたのです!!スケジュール帳や、当時から書いてたブログなどを見て1ヵ月半分の日記を埋めていきました…。ひとこと日記ってついつい書き忘れがちなので毎日書かせるのも一苦労なんですよね。しょうには「ひとこと日記」の宿題がないらしい!!これは嬉しい…んだけど、心配だ~~。あまりに心配で夢でうなされました(笑)。そんなこんなで毎日コツコツと宿題をやっていたんですが夏休み終盤になって気が付いた、ある宿題! それは…学校に電話して用紙サイズ、新聞の内容などを教えてもらいました。新聞用の紙を買ってきて、いざ書くぞ~!という段階になって…なんてこったー!家中大捜索した結果…学校で配布された新聞用紙と内容を書いた手紙が出てきた!ちなみにメモは見つかりませんでした…。それから私も手伝って「音楽新聞」を書き上げたのですが宿題前のドタバタで疲れ果てました~。夏休みの宿題、大変なのは親のほうかもしれませんね。皆さん、お疲れ様でした!
2018年09月01日これまで2,000頭を超える動物を保護し、新しい家族とのマッチングをしてきた動物保護団体ランコントレ・ミグノン主宰の友森玲子さん。前編記事では、ご自身が幼少時にどう動物と過ごしてきたかを中心に伺いました。後編は、家庭のなかで子どもと動物がうまく共存していくための心構えや注意すべき点について。“動物が先”か“動物が後”か、動物を迎え入れる時期によって、親として考えておくべきことに違いがありそうです。友森玲子(とももり・りょうこ)さん1977年、東京生まれ。東京都動物愛護推進員、トリマー、動物看護士、ペット栄養管理士、サプリメント管理士、リンパケアマスター。動物病院に勤務後、2002年にペットサロンを開業。07年、動物愛護団体『ランコントレ・ミグノン』を立ち上げ動物の受け入れと譲渡を開始、600人に及ぶボランティアとのネットワークを築く。14年、ペットサロン、クリニック、保護施設が一体となった『ミグノンプラン』をオープン。年間何頭の動物を保護できたかを報告する異例の株主総会が話題に。動物の保護活動に楽しく真摯に取り組んでいる。HP: Facebook: rencontrermignon2 Instagram: @petmignon ■動物のいる家庭に赤ちゃんが加わる“動物が先” の場合ママが出産直後は、突然あらわれた赤ちゃんの存在で動物にストレスがかかるといわれているものの、その期間さえ上手に乗り越えれば、基本的にさほど心配はいらないようです。「環境にすでに動物がいると、それが当たり前すぎて、子どもは動物に対して過剰な興味をもたないんです。心配する親御さんもけっこういらっしゃいますが、私がこれまでいろいろな動物を保護してきて感じるのは、精神が安定していればどんな動物も幼い個体に対して優しいということ。守るべき対象だと本能で理解しているようです。だから、子どもとの関係は意外にうまくいくケースが多いですね」ただし、動物と赤ちゃんをいきなり引き合わせるのはNG。まずは赤ちゃんの鳴き声を隣の部屋で聞かせて、動物が興味をもって自分で見にくるまで放っておくのがいいようです。無理やり引き合わせたり、並べて一緒に写真を撮ろうとしたりするのは論外! 犬でも猫でも、一発で子どもが苦手になってしまう可能性大です。その動物なりに新しい家族を受け入れるタイミングがあるので、辛抱強く委ねましょう。■子どものいる家庭に動物を迎える“動物が後” の場合一方、こちらは注意が必要。子どもが動物に干渉しすぎてストレスをかけてしまうことが多々あります。動物を迎え入れる際には、子どもが自制できるかの見極めが重要です。たとえば、譲渡会に訪れて多数の犬猫を前にしたとき、触りたい気持ちを抑えられるかどうか。人間と同じで、犬や猫だって知らない人に突然触られるのは怖いもの。また動物は、一時預かりボランティア宅など普段はそれぞれ別の場所で暮らしているので、触ることで感染症をばらまいてしまう事態にもなりかねません。「そういう理由で、譲渡会ではやたらに動物に触らないようにとお願いしているんですが、それを聞いて納得して我慢できる子もいれば、自分の気持ちが勝って、親の目を盗んで触ってしまう子もいます。でも見ているかぎり、親子関係がうまくいっている人は、子どもに対する説明も往往にして上手ですね。すると子どもはちゃんと納得して、むやみやたらに触ったりはしないんです」まずは動物を前にしての親子でのやりとりが、実際に動物を迎え入れられるかどうかの判断基準になりそうです。そして、動物の寿命が尽きるまで続く彼らとの生活についても事前にイメージしておかなければなりません。いざ動物を迎えたら、子ども天下ではなくなります。ときには動物優先になる場面だって出てくるはず。そんなとき、子どもがきちんと我慢できるかどうか。それによって不満を溜め込むのではなく、動物のためになって良かったなと思えるかどうか。これは言い換えれば、動物と暮らすと、自制心やストレス耐性を養うことにもなる、ということでしょう。■家族みんなが幸せになるために。必要なのは「親自身の理解」愛情も、社会性も、死生観も。動物とともに暮らすことで学べることは限りなくあります。「相手の立場になって、理解する。共感や想像の力がつくので、子どもが動物と暮らすのはとてもいいと思います」と友森さんも言います。ただ、親に理解がないと、子どもが動物にストレスを与える行動をしてしまい、それに動物が反撃して咬んだり引っ掻いたりして、子どものほうも動物を嫌いになって……という悪循環に陥ってしまい兼ねません。だからこそ、なんでも無邪気に欲しがる子どもに対して、親が教えることにしっかり責任をもち、時間をかけられるかどうか。子どもに対してというよりも、親としての自身への忍耐と覚悟が必要なのかもしれません。加えて「子どもは、親のやっていることをしっかり観察しているんですよね。親が動物の世話をていねいにしていても、なおざりにしていても、子どもは見て、真似をします。自分たちが子どもにいいお手本を示す時間的、体力的余裕があるかが大事です」。■最期まで向き合うまた、子どもが小学校に上がったタイミングで、犬や猫を飼おうと考える人も多いのでは? そんなときには、子どもの成長と動物の寿命を照らし合わせて人生設計をしたほうがいい、と友森さん。たとえば犬の寿命が15年ほどだとすると、子どもがちょうど大学受験の頃に、犬が病気になったり介護が必要になったりする齢になります。家庭内で大変なことが同時期に重なってしまう。中年の犬猫を飼うことがおすすめなのは、そうした理由もあるのです。「そうすると、子どもが中高生の思春期に犬猫は寿命を迎える。その頃ならば子どもはまだ実家にいて、最期のときに立ち会うことになりますよね。どうやって動物の病気や介護と向き合うか、どう看取るか。そこまで体験することで初めて、動物を飼ったことによるすべてを学べると思うんです」中年の動物を迎える良さは他にもあります。子犬を飼った経験のある人には自明ですが、いたずらはするわ、粗相はするわ、そのエネルギーの高さといったら想像以上! 投げ出したくなるほど世話が大変なのですから。「ただでさえ子育てで手一杯なのに、子どもも動物も大騒ぎではものすごーく大変(笑)! せめて動物のほうだけでも落ち着いていてもらえれば、ずいぶん楽だと思いますよ」■選択肢があるということ動物を飼いたいと思ったとき、保護動物を迎えるという方法があることを知っていますか? ランコントレ・ミグノンをはじめ動物保護団体は全国にあり、ホームページで保護動物の情報を発信したり、譲渡会を開催したりしています。保護動物には、飼育放棄や迷子だけでなく、被災した子たちもたくさん。あなたが新しい飼い主になることで、行き場を失ったそんな彼らに道が開かれます。 「小学校に出張授業の“いのちの教室”をしにいくことがあるのですが、そこで子どもたちと話すと、病気や老齢の動物に対して理解があって、抵抗なく受け入れてくれるものだなと実感します。子どもが初めて飼う動物だから子犬・子猫がいいに違いないって親は勝手なストーリーを描きがちなんですけど、実際、子どものほうはこだわっていないと思いますよ」我が家の雰囲気と波長が合う子や、ライフスタイルと合う子。個性豊かな動物たちのなかから、あなたのおうちにぴったりな1頭との出会いがきっとあります。そうすれば、あなたも動物も、家族丸ごと、もっとハッピーになるに違いありません。いぬねこなかまフェス2018~動物愛護週間に集まろう~友森さんが代表を務めるミグノンプラン主催による、動物愛護について広く知ってもらうためのイベント。各界の動物好きが集まり、講演やライヴなどが披露されます。チケットの売上利益はランコントレ・ミグノンで保護している動物たちの医療費やシェルターの家賃、ドックトレーナーの人件費、フード代に使用されます。日時:2018年9月9日(日)場所:昭和女子大学人見記念講堂出演者:akiko、石田ゆり子、糸井重里、スティーヴ エトウ、坂本美雨、清水ミチコ、鈴木杏、椿鬼奴、富樫春生、畠山美由紀、町田康、水越美奈、矢崎潤、渡辺眞子、友森玲子問い合わせ:ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00-19:00)※2018年度イベントは終了しました→ ※2021年度の「いぬねこなかまフェス」チケット情報 >> 『ミグノンプラン』について動物病院、保護シェルター、ペットサロンを備えたミグノンプランは、東京メトロ北参道駅からすぐ。犬、猫、うさぎの譲渡会は第2日曜日、第4土曜日に開催しています。現在、トリマーとボランティアを募集中!住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷4-3-5譲渡会などの詳細は HP をご確認ください。
2018年08月31日子どもはプールに旅行にと楽しいことがいっぱいの夏休み! でも、親にとっては負担が増えて楽しい夏休みではないようです。朝昼晩と食事を用意しないといけないため、ずっと食事を作っている気持ちにすらなるそう。それ以外にも大変だと感じる家事育児について聞いてみました。Q.夏休みに大変になる家事育児は何ですか?1.昼食の準備 64.5%2.夕食の準備 1.2%3.子どもに持たせるお弁当の準備 14.1%4.買い物 1.4%5.洗濯 0.8%6.お子さまの送迎 1.6%7.勉強を見てあげること 9.0%8.特にない 4.6%9.その他 2.9%圧倒的に多かったのがお昼の準備。子どもに持たせるお弁当の準備も合わせると78.6%にもなります。小中学生ママにとって給食がどれだけありがたいことかがわかる結果になりました。夏休みが終わるのが嬉しいです…。■自分だけなら何でもいいけど、子どもがいるとそうもいかない!朝ごはん食べ終わったと思ったら、もう昼ごはんの準備をしなければならないのが夏休み。働いているママはお弁当作りが増えます。中には、考えるのも作るのも大変だから、夏休みのお昼はおにぎりと味噌汁と決めている人もいました。「昼ごはんが毎日…。給食がとてもありがたく感じます」(東京都 40代女性)「毎日昼ごはん悩みます。そうめん、そば、パスタ…。気がつけば麺だらけ」(三重県 50代女性)「昼食。1人のときはあるもので済ませたり、なきゃないで食べなくてもいいんだけど、子どもがいるときにはそんなわけにはいかないので…」(千葉県 30代女性)「子どもは休みでも仕事が休みになるわけじゃない。留守番している子どもたちと旦那と私のお弁当、計5個。地獄の毎日が始まります(涙)」(香川県 30代女性)「学童保育に通う子どものお弁当、部活がある子どものお弁当2つ、計3つ作ってから仕事に行くのが大変ですね。休みの日も、暑くてダラダラして寝てばかりゲームばかりで、お手伝いも宿題もしない子どもたちにイライラしてしまい疲れが取れません」(北海道 40代女性)「三食の食事作り。もう今から考えただけで憂鬱です」(神奈川県 40代女性)「やっぱりお昼でしょう。自分一人なら納豆だけとかで十分だけど、子どもがいるとバランス考えちゃう」(北海道 40代女性)■家の中に自分の安らぐ場所がなくなる問題昼間、誰もいない自分だけの至福の時間がなくなってしまうという人もいました。お気に入りのスイーツを食べたり、だらだらテレビを見たりする楽しみが夏休みにはできない!「静かだった家がざわざわして、自分のリラックスタイムが皆無になることが一番の悩みですね。本当はテレビを見たり横になれる時間なのに、子どもの手前あまりゴロゴロもできず、何かをしてなければというのが母心」(東京都 40代女性)「頻繁に遊びに来る次男の友達の世話。なんでうちばっかり来るんだよ! すみません、小心者で言えないので、ここで発散!」(神奈川県 40代女性)■夏休みの宿題は親の宿題?夏休みに大量に出される宿題は、確認するのは親だったりと、こちらも大変です。自由研究や読書感想文など、子どもが一人でできないものは親の力量も試されているようで…複雑です。「大量に出る宿題を提出期限内に終わらせること。こんなに宿題出すなら、学校に行ってくれと毎年思う。だいたい、丸つけして直しまでやってから提出って何? これは先生の仕事じゃないんですか? 夜中に丸つけをするこの時期、子どもの宿題じゃなくて親の宿題なんじゃないかと思えてくる。本読むだけでいいじゃん、読書感想文いらない。植木鉢の植物が枯れた、観察日記はどうしよう。塾の宿題もあるし、帰省もするし、夏休みが一番忙しい…」(神奈川県 40代女性)Q.夏休みに大変になる家事育児は何ですか?アンケート回答数:6041件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2018年08月28日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「子どもの不登校。親は見守るしかないのでしょうか」という、トコさん(44歳・派遣社員)に、心屋塾認定講師の平川裕勝さんからアドバイスをいただきました。■トコさんのお悩み高校生の娘が不登校で悩んでいます。中学のときから不登校で、高校は私立に進みました。不登校にとても理解のある高校なので、このタイミングで、なんとか変わってほしいと思っています。本人も変わりたいと思ってはいるようですが、うまく前に進めていない状況です。見守るしかないのでしょうか?※一部、質問内容を編集しています。■心屋塾認定講師の平川裕勝さんよりこんにちは。心屋塾認定講師の平川 裕勝です。トコさん、ご質問ありがとうございます。娘さんがご理解のある学校に通えるようになり、よかったですね。早速ですが、トコさんは「娘さんが学校に行かないこと」のどんな点が問題だと思われていますか?「学校に行かないと、高校を卒業できない」「このまま社会生活ができないと、将来困る」そういった娘さんへのご心配ももちろんあると思います。しかし、トコさん自身の心にも、「不登校の娘の母親だと、周りから何か言われたり、よくない噂をされたりするのではないか」「娘さんの悩みを解決できない母親はダメだ」といった気持ちはありませんか?この問題を解決するヒントは、娘さんにではなく、「娘さんが不登校だとさまざまな問題が起こる」と思っているトコさん自身の心にあるのかもしれません。トコさんが今抱いている不安、恐怖、失望感などが、娘さんを通して現実にあらわれてしまっている可能性があるのです。なぜ、そのような不安や恐怖を抱いてしまうのか。それは、トコさんが小さい頃の経験に由来している可能性が考えられます。幼い頃、本当は自由にしたかったのに、周りに合わせることを優先して自分を抑え込んでいたことはありませんか? 周りと同じようにしなければ、お利口さんにしておかなければと我慢して、自分を抑圧して過ごしたことはありませんか? 自分の自由よりも、周りに合わせ、人からほめられる生き方をするのが正しい…そんなふうに思ってはいなかったでしょうか?そうした思いをしながら育つと、自然に「周りからはみ出してはいけない」「他人に認められるように行動すべき」といったルールを心の中に持ってしまう傾向があるようです。そのルールに照らし合わせているからこそ、学校に行かない、つまり周りと違う状況にある娘さんのことを見て「このままでは大変なことになる」と思ってしまうのではないでしょうか。ひどく問題視し、不安や恐怖も感じ、さらには「こんな娘になったのは、親の私がダメだからだ」と自分まで責めてしまっているのかもしれません。そんな気持ちになったときには、ぜひこんな魔法の言葉をつぶやいてみてください。「娘(お名前)が学校に行かなくてもいい」「人と同じでなくても、この子も私も大丈夫」娘さんにとって、トコさんはかけがえのないお母さんです。世間と比べるより、まずは「私の子どもだから、どうあっても大丈夫」と信じてあげませんか。「学校に行かない」という選択も認め、受け入れてあげてみてください。そのためには、「トコさんの人生は自分のもの」「娘さんの人生は娘さん自身のものだ」と理解すること。そのうえでトコさん自身も、今まで周りに気をつかってできなかったこと、自由にやってみたいことに取り組み、自分の人生を充実させて過ごしてみてください。そのうちに、きっと娘さんも自信を持って、自分の人生を生きられるようになっていくと思います。お2人の幸せを心から願っています。 ・このカウンセラーのブログ (編集/外山ゆひら)
2018年08月28日書く力を育てるために大切なのは、子ども自身に「自分が肯定されている」という感覚を味あわせてあげること。そう教えてくれたのは、花まる学習会の竹谷和(たけたにかず)さん。子どもの心に寄り添いながら「書く力」を育ててきました。今回は、ついつい親がやってしまう「書く力」を育てるために「やってはいけないこと」、反対に、親が「書く力」を育てるために「やってあげたいこと」についてお話しを伺います。【花まる式:子どもの“書く力”の育て方】 Vol.1 読書感想文、親はどう関わればいい? 「言葉の力」を「生きる力」にする Vol.2 「書くこと」が苦手な子をサポートするには、親の意識改革が必要 ■やってはいけないこと その1.言葉を先に引き取る「これは、いわば、『わが子が言葉を発するのを待ってあげられない』ということです」(竹谷さん)。「はい。それは私です!」と、思わず取材中に挙手してしまいました(笑) たとえば、こんな日常会話をしていませんか?子:「えっと、もってくの忘れちゃった」母:「カバンにすぐにしまわないからから連絡帳を忘れちゃったんでしょう?」子どもの言葉には、「何を」「どうして」が抜けているのに、それを指摘せず、補足しきった質問で「確認」だけをしてしまっている…。「こういう会話が日常的になると、子どもから『自分で最後まで意思を伝えきる』という機会を奪うことになってしまいます」(竹谷さん) 普段の会話を、親が「引き取り(補足)」続けている子にとって、「作文を、『自分で終わらせる』こと」は、とても難しい事柄に感じるそう。そういう子は、ダラダラ何十行も一文を書いてしまったり、普段の会話を完結させられないこともあるそうです。「作文を終わらせるためには、言葉を探さなければなりません。子どもが区切りのつけ方を経験できるようにしてあげてください。『いつも必ず』は難しいかもしれませんが、できるだけ最後まで子どもに会話を締めくくらせましょう」(竹谷さん)■やってはいけないこと その2.ほめ「過ぎる」「作文で危ないのは、『評価』です。これが、じつは一番の落とし穴だとすら思います。評価されすぎると、『人のために書く』作文になってしまいがちなのです」(竹谷さん)書きたいことを、手を抜かずに、書く。これが大事で、同時に難しいところでもあります。本当は、ただ楽しくてクレヨンを動かして描いた絵と同じように、自分が書きたくて書くこと。書く動機は「外の誰か」ではなく「内なる自分」にある、という感覚。「褒められること=成功体験」が本当に大事であるということには、疑う余地がありません。けれども、過剰にほめすぎて、評価という軸がないと書けないというような、見返りをもとめて書くような子にはしたくないですね。そのために親ができることは、何なのでしょうか? 「お子さんが書いたものについて、『すごいね』『上手だね』だけでなく、『この言葉選びがいいね』「ここからここまでが読んでいて、一番ひきこまれたよ」など、具体的に、ご自身がいいと感じたことを言葉にして伝えてあげてください」(竹谷さん)日常生活の中で、何気なくやっていることが、じつは「やってはいけないこと」だった…。指摘を受けて、「ハッ!」としましたが、「そこを、気をつけよう!」と思うキッカケになりました。今度は、「やってあげたいこと」を教えていただきます。 ■やってあげたいこと その1.「親子インタビュー」の時間を作る「子どもに『書く力』をつけてあげたいなと思ったら、インタビューをしてあげるのが、おすすめです」(竹谷さん)自分から何でも話す子はそのままでいいのですが、学校や外でのことをあまり話さない子も多いと思います。聞いても「忘れた!」とすぐに言うタイプです。いろいろなことを経験して感じているはずなのですが、それをわざわざ思い出して伝えることには価値を感じていません。そういう子には、1分でもいいので、できるだけその日にあったこと=子どもが思い出しやすいことをテーマに聞いてみてください。本人が話したくなるような好きなことを切り口にしてみましょう。また、「お母さんとお子さん。一緒に日記を書いても良いですね」(竹谷さん)。低学年の子どもたちは、ママと過ごす時間が多いはずなのに、親子で日記の内容は面白いほど違うそうです。「お母さんが、『子どもと私、これだけ違うものを、見ているんだ!』ということを感じるだけでも、とても意味があります。一日1行でもいいですよ」(竹谷さん)。■やってあげたいこと その2.「思わず観察してしまう時間」を確保する「作文(文章)を書くときには、まずは丁寧に観察できているかどうかが、すごく大事です」(竹谷さん)。この「ものを見る目」というのは、感性とも言い換えられそうです。同じ場所から同じものを見ても、感じること、思うこと、気づくことというのは、人によって千差万別です。では、観察が上手になるには、どうすればいいのでしょうか? 「もっとも必要なのは、『思わず、観察してしまう』というような時間や環境を、確保してあげることです」(竹谷さん)。これは言い換えると、子どもが、ぼーっとしたり道草をしたりといった、ルールのない時間です。それは大人からすれば一見意味のない時間のように思えるかもしれません。けれども、今、大人が意識して作ってあげないと、「予定のない時間」を持つことができない子も多いのです。「書くことを支えているのは、じつは五感を伴う体験と、それに付随する知的な思索です。大きくなったときに、『あの時の、あれって、めちゃくちゃ楽しかったよね』といった心動く経験があるかどうかが大切です。長いお休みのときは、意識して子どもたちにそういう時間をぜひとも作ってあげて欲しいと思います」(竹谷さん)いかがでしたか? 「子どもの『書く力』を伸ばさなきゃ!」と思うと、ついつい肩に力が入ってしまいます。けれども、竹谷さんのお話しを伺っているうちに、「ゆったりした気分で、子どもの言葉を大切にしていけばいいのかも」という気持ちになりました。そんな解脱の境地(!?)、ママと子どもたちが過ごせることを願っています!■今回のお話を伺った竹谷和さんのご著書『子どもの「書く力」は家庭で伸ばせる』花まる学習会 高濱正伸 竹谷和著/実務教育出版 ¥1,400円(税別)●高濱 正伸さん花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長・算数オリンピック委員会理事。1959年熊本県生まれ。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺー』など、著書多数。花まる学習会公式サイト: ●竹谷 和さん千葉県生まれ。一橋大学卒業。花まる学習会教材開発部。現場を持ちつつ、年中から中学3年までの幅広い学年に対しての教材開発・各種出版に携わる。社会に出て生きていくために、読み書きをベースとした言葉の力が欠かせないという問題意識のもと、講演会、出版、読書感想文講座等を通じて、言語表現に関する親と子の橋渡しをしている。
2018年08月09日