家庭内暴力とは出典 : 家庭内暴力は、家庭内で起きる暴力のことで、一般的に子どもが親に対して暴力をふるうことを指します。また、同様に家庭内で起きる暴力であっても、親が子どもに暴力をふるう場合を“児童虐待”、夫が妻に暴力をふるうものを“DV”(ドメスティックバイオレンス)と呼ぶことが通例となっています。この記事ではこうした用法にならって、子どもが親に対して暴力をふるう「家庭内暴力」について解説します。警視庁は家庭内暴力について以下のように定義しています。少年が、同居している家族等に対して継続的に暴力を振るう事案をいい、家庭内暴力を止めようとした第三者に対して暴力を振るう事案や他人の所有物を損壊する事案については含まない「平成27年中における少年の補導及び保護の概況」(警察庁生活安全局少年課)より引用ここでの少年とは20歳未満の者を指しています。つまり、家庭内暴力とは20歳未満の子どもが家族に対して行う暴力行為を意味します。ここでいう暴力には、身体的な暴力や、暴言、家具や家財の破壊なども含まれます。家庭内暴力の特徴としては・暴力が家庭内でのみ行われる・暴力の対象が人である場合、暴力をふるう本人より弱い者が対象となりやすいことが挙げられます。事実、暴力の対象のうち約6割が母親であることが警視庁によって報告されています。参考:「平成27年中における少年の補導及び保護の概況」警察庁生活安全局少年課家庭内暴力は、1960年代から顕著に現れるようになりました。警察庁生活安全局少年課による報告書「少年の補導及び保護の概況」によれば、平成27年度現在、家庭内暴力の認知件数は2,531件にのぼります。また、この数字は平成18年の1294件と比べて約2倍となっており、近年も増加傾向が続いています。実際に家庭内暴力をおこなうのは中学生がもっとも多く、次に高校生、小学生の順となっています。さらに、性別でみると男子が圧倒的に多く、女子と比べて2~3倍多く報告されています。同報告書によると、家庭内暴力の動機は1番多いのが「しつけ等親の態度に反発して」(1,636件、全体の65%)、2番目が「理由もなく」(261件、全体の10%)、3番目が「物品の購入要求が受け入れられず」(225件、全体の9%)となっており、以降「不明」「勉強をうるさく言われて」「非行をとがめられて」といった動機が続いています。非行をとがめられた際に反発して起こる家庭内暴力が実は意外と少なく、親の態度への反発から生まれる家庭内暴力が圧倒的に多い結果となっています。実際、おとなしい性格で、学校での成績もよい子どもがある日を境に家庭内暴力を行うようになるケースも多く報告されています。こうした、家庭内暴力を行いやすい子どもの特徴・傾向は次章で解説します。出典:「平成27年中における少年の補導及び保護の概況」警察庁生活安全局少年課家庭内暴力を引き起こしやすい子ども・家庭の特徴出典 : 家庭内暴力をする子どもには、本人の性格や家庭環境に一定の共通点が存在するといわれており、具体的には以下のようなものが挙げられます。ただし、様々な組み合わせがあり、また例に挙げた要因に当てはまらない場合もあります。・真面目、内気、おとなしい・家庭外では他人に対して従順で、自己主張が乏しい・神経質である・比較的友人が少なく孤立的である・非行に走ってはいないが、生活習慣の乱れなどがある家庭の外において反社会的な言動をおこなう非行少年・少女とは対照的に、家庭内暴力を行うのは比較的おとなしく、学校でもあまり多くの友達を持たない子どもが多いようです。・母親が過干渉で父親が無関心である(もしくはその逆)・親子分離が少なく、子どもの親への強い依存心、甘えがある家庭内暴力が起きている家庭は、経済的に豊かで、親も教育熱心ということが少なくないようです。そんな家庭で家庭内暴力が起きてしまうのには、中学生や高校生で挫折して、学力が低下したり、親が期待しすぎたり、干渉しすぎるなどの理由で不登校になり、親への反抗から暴力をふるうようになってしまうというパターンが多いといわれています。また、ときには世代間の考え方の違いが意見の違いをもたらし、その表面化が子どもの親不信の引き金となることもあるようです。参考:「研究紀要第42号 教育相談における心理検査の活用」福島県教育センター家庭内暴力の原因出典 : 家庭内暴力は、様々な要素が複雑に絡み合って起きるため原因の特定は困難であるといえます。親の育て方が悪かったという見方をされがちですが、そうとは言い切れないこともあります。なぜなら、家庭内暴力の原因には社会的な要因、心的外傷、精神疾患などといった、親にはどうしようもないさまざまな要素が複雑に関連している可能性があるからです。親への反発が暴力を誘発しているケースが存在するのは事実ですが、だからといって親がそもそもの原因であるとする考え方は解決を図る上で有効ではありません。本章では、以上に挙げた社会的影響・心的外傷・精神疾患といった家庭内暴力の原因となりうる3つの要素を解説します。・都市化社会における対人関係の疎遠・両親の離婚・共働き・転勤などによる家族間の感情的交流の希薄化・インターネット・スマートフォンの普及による過剰刺激・暴力シーンへのアクセスの簡易化・受験競争や立身出世志向など、社会的な影響が要因となり家庭内暴力へと結びつくことがあります。・親に虐待された・学校でいじめられた・事故に遭った・進学に失敗したというような経験を通して得た親への反抗・復讐心、恐怖心、挫折感などの感情が家庭内暴力へとつながってしまうことがあります。家庭内暴力は統合失調症、強迫性障害、精神遅滞、広汎性発達障害、多動性障害などさまざまな精神疾患が背景にあることが少なくありません。次章ではそれらの中でも主な例を紹介します。家庭内暴力と二次障害ー精神疾患や発達障害との関連は?出典 : 行為障害・素行障害(Conduct Disorder)とは別名「素行症」と呼ばれる精神疾患であり、社会で決められたルールを守らず反抗的な行動を起こし続けてしまうという特徴があります。具体的な症状には人や物への暴力的な攻撃、窃盗や長期・複数回の家出などが挙げられます。詳しくは以下の関連記事をご参照ください。国際連盟の専門機関の一つであるWHO(世界保健機関)が作成する疾患の分類である『ICD-10』により定められた行為障害の中でも「家庭限局性行為障害」の症状は家庭内暴力に対応しています。家庭限局性行為障害とは家族が精神的に追い込まれ疲弊してしまうほどの激しい家庭内暴力をおこしてしまう疾患です。この暴力的な行動は家庭内だけでみられ、学校生活や友人間では問題なくうまくやっていくことができることも特徴です。家庭限局性行為障害がある場合、精神科医への相談をおすすめします。家庭内暴力は発達障害の二次障害として発症する場合もあります。発達障害が背景にあり、失敗経験を重ねて子どもが自信を失ったり落ち込んでしまったりした結果現れる二次的な情緒・行動の問題を二次障害といいます。二次障害は周囲への反抗や家庭内暴力、非行など問題行動が外に出るタイプと、うつや対人恐怖、引きこもりなど内面に向かうタイプがあります。二次障害の中でも、反抗挑戦性障害(ODD)は、別名「反抗挑戦症」とも呼ばれ、親や教師など目上の人に対して拒絶的・反抗的な態度をとり、口論をしかける、暴言を吐くなどの挑戦的な行動をおこしてしまう疾患です。反抗挑戦性障害とADHDは強い関わりがあるといわれており、年齢を重ねるとともに合併する可能性が高くなると言わています。そのような場合、元々ADHDがある人が“人間不信的行動”という二次障害として反抗挑戦性障害を発症する場合が多いです。人間不信的行動とは、自尊心・自己肯定感が低下して自分はダメな人間かも知れないと思い、そんな自分のことを誰も理解してくれないという気持ちから、周囲の人を信じれなくなったときに起こしてしまう行動のことを指します。この反抗挑戦性障害を発症している場合も、精神科・心療内科の専門医への相談をおすすめします。反抗挑戦性障害の子どもへの対応方法・接し方などに関しては、以下の関連記事を参考にしてください。家庭内暴力を行う子どもの心理出典 : 思春期の子どもが家庭内暴力をふるう理由のひとつとして、感情の抑制が効かなくなってしまうことが考えられます。イライラや不安、悲しみ、憎しみなどといったネガティブな感情が湧き出てきて、それを抑えることができなくなったとき、感情の鬱積(うっせき)が暴力となって現れるのです。家庭内暴力をふるう子どもの心理としては、だめな自分のやりきれなさを暴れることによって発散しようという気持ちと、そのような自分をつくった親に対する反抗という、二つの側面があります。ほとんどの場合、外でおとなしくて家族にだけ暴力をふるう子どもは、「暴力が悪いことだ」とは自分でも理解しています。なので、「本当は暴力をふるいたくない。でもやってしまう」という罪悪感に苦しんでしまうことも珍しくありません。暴力行為をどんなに繰り返してもモヤモヤした感じが残ってスッキリしないのは、罪悪感から自己嫌悪に陥ってしまうからなのです。暴力をふるうことで自らも傷つき、暴力をふるう自分が許しがたく、しかしそのような「許せない自分」を育てたのはやはり両親なのだ、という自責と他責の悪循環に苦しんでいる場合があるのです。参考:「研究紀要第42号 教育相談における心理検査の活用」福島県教育センター家庭内暴力の解決を目指すうえで親が持つべき心構え出典 : 家庭内暴力は様々な偶然などにより、どんな家族にも起こりえます。だからこそ、暴力が起こってしまったときや、起こりそうになったときの対応策が重要となります。本章では、家庭内暴力の根本的な解決を目指すうえで重要となるであろう、5つの「心構え」を紹介します。『暴力は親に向かう』では問題解決に向かううえでの5つの心構えとして以下のようなポイントが挙げられています。1. 現実逃避をしない2. 過去の話はしない3. いたずらに悲観しない4. 「特効薬」を求めない5. 「リスクのない解決策はない」ことを知るこれらのポイントをそれぞれ詳しく見ていきましょう。1. 現実逃避をしない子どもが家庭内暴力をふるう前段階として、ひきこもりがちになるケースがあります。そうやって子どもがつまずいてひきこもり始めたときや暴力をふるい始めたときに、根拠のない楽観論にすがって、子どものひきこもりを放置したり子どもの暴力を受容してしまうのは、解決を目指すうえでは得策でないといえます。状況を受け入れてしまうのではなく、問題の根源と向き合う努力が必要となるでしょう。2. 過去の話はしない子どもが暴力をふるう原因を過去に探ろうとして、自分を責めてしまう傾向にある親御さんも少なくありませんが、「過去の話をしない」というのも重要な心構えです。なぜなら、過去に起きてしまったことは、誰にもコントロールできないことだからです。「親も子も不完全なんだ」と受け入れ、未来のために今できることに目を向けることが重要といえます。3. いたずらに悲観しない暴力は、子どもにとっての「正当防衛」ということができるかもしれません。なぜなら、暴力は子どもが求めているものを伝えるための、自己主張の一つの手段といえるからです。意外かもしれませんが、実は、暴力もふるわずおとなしく何年もひきこもってしまうほうが解決は困難ともいわれています。子どもが自己表現の一部として暴力をふるっていることを良い機会と捉え、暴力の裏にある主張に向き合っていくことは、問題の解決に結びつく姿勢であるといえます。4. 「特効薬」を求めない家庭内暴力が瞬時におさまり、問題を根本から解決できる「特効薬」は残念ながら存在しません。子どもの隔離などの方法による、表面的・一時的な解決であれば短期間でも可能ですが、それはまだ根本的な解決とはいえません。子どもの不安や親子関係自体を解決するのには時間がかかるという覚悟を持つことは、解決を目指すうえで重要な心構えとなるでしょう。5. 「リスクのない解決策はない」ことを知るどのような解決策にもリスクというのは存在します。外に連れ出してみる、外部の機関に相談してみるなど、リスクを恐れて実行を躊躇するばかりでは、現状を打開する機会を失ってしまうことになりかねません。なにより親にとって最大のリスクは、家庭内暴力が長期化してしまうことのはずです。リスクのない解決策はないのだと知ることは、勇気を持って解決策を打つための助けとなるはずです。参考:二神能基『暴力は親に向かう』2007年、東洋経済新報社家庭内暴力に悩んだ時の相談先は?家庭内暴力は、複雑かつ対応を誤るとエスカレートしやすい傾向にあるため、家庭内で抱えこんで暴力の現場を密室化させてしまうのではなく、外に助けを求めることも重要です。家庭内暴力にお困りの場合、以下のような機関・施設が相談先となります。「子どもの養育に関する相談」、「障害に関する相談」、「性格や行動の問題に関する相談」などの育児に関する相談ができる機関となっています。各県、政令市にはほぼ一か所ずつ設置されている窓口であり、精神保健福祉に関する相談をすることができます。相談については、予約制、健康保険の適応があるところがあります。詳細は、それぞれのセンターにお問い合わせください。全国の精神保健福祉センター一覧心の症状、心の病気を扱う科です。心の症状とは具体的に不安、抑うつ、不眠、イライラ、幻覚、幻聴、妄想などのことです。心療内科は心と体の不調だけではなく、ほてり、動悸などの身体的症状とその人の社会的背景、家庭環境なども考慮して治療を行います。エスカレートする暴力行為を前に、身の危険を感じた場合は警察に相談することをおすすめします。警察に通報することで子どもの復讐心を煽ってしまう可能性がないとはいえませんが、自分の身を守るためには毅然とした態度で通報する勇気も必要となるでしょう。まとめ出典 : 家庭内暴力とは子が親に向けて行う暴力的行為(暴言や物の破壊も含む)を指し、暴力は家庭内限定で行われます。比較的おとなしい子どもが、ある時点を境に始めるケースが多く報告されており、突然の息子・娘の変化に驚き、苦悩する親御さんは多くいます。家庭内暴力の原因はとても複雑で、必ずしも親の教育やしつけが原因というわけではありません。社会的な影響や過去のトラウマ、精神疾患が原因であることも多いのです。そうした事実を踏まえ、ときに家庭外の第三者の協力も得ながら、対話による意思疎通をベースに解決を目指していくという方法を参考にしてみてはいかがでしょうか。
2017年02月15日約3分に1組が離婚するまでになった日本。親同士が別れるのは勝手ですが、問題は夫婦に未成年の子どもがいる場合。子どもは、親が離婚する以上、どちらか一方の親についていかなければなりません(例外もあります)。それは必ずしも子どもの意思だけで決められる問題ではなく、別れる両方の親にとっても子どもはかけがえの無い存在で、親権を巡る離婚裁判は結構な多さです。離婚に関する紛争は全国の家庭裁判所で争われます。そこでは、まず調停を目指して双方の言い分をじっくりヒアリングされます。では、たとえば親権を争う対象の子どもが、まだしゃべれない赤ちゃんの時、赤ちゃんは自分の意思を言葉で示せません。その場合、親権を双方が主張していた場合、家庭裁判所はどう判断するのでしょうか?離婚とそれに伴う親権の問題に詳しい、三宅総合法律事務所の伊東亜矢子弁護士に実情をお聞きしました。*画像はイメージです:■子どもが赤ちゃんの場合は?「実務上、母親側に親権が認められることが多いですね」(伊東弁護士) ただし、母親が育児放棄気味で、部屋はいつも汚れ放題、精神的に安定していないなど養育に不安があれば話は別。部屋の写真や会話の録音など客観証拠を集めて父親側が親権を獲得することも可能です。 ■子どもが5歳前後の場合は?では、子どもが幼稚園や保育園に入った5歳前後ではどうでしょうか?実は、男が突然、嫁から離婚を切り出されやすいのがこの頃です。年齢では20代後半から30代前半。特に女性は30代前半が統計上で最多です(平成27年「人口動態統計調査」による)。この頃、男は働き盛りで会社も猛烈に働かせます。子どもの教育費やローンなどをできるだけ蓄えないとならない時期でもあり、忙しすぎて家族とコミュニケーションできなくなることが仇となって、離婚一直線になってしまうのです。筆者はこのパターンで、離婚を突きつけられました。自分としても喧嘩ばかりで子どもにこれ以上、荒れた夫婦関係を見せ続けるわけにはいかないと思っていましたので、離婚に同意しました。心残りは親権です。すると、相手は子どもに「どっちについていく?」と、わざわざ聞きました。子どもは母親に事前に仕込まれていたらしく、「……ママのほう」と答えました。やれやれです。離婚を言い出すのは妻の側が圧倒的に多いのですが、それは慰謝料や養育費、手続きについて研究する時間が男よりもあるためです。イクメンがもてはやされる時代ではありますが、長時間働くのは、日本ではまだまだ男性の役割です。離婚したくてもなかなか調べられませんし、子どもの親権について根回しするのも時間不足です。 ■子どもを虐待していた場合は例外しかし、ここでひとつ注意してください。もしも母親が子どもに暴力で(もしくは暴力的に)「ママと言え!」などと恫喝していた場合は、親権はすんなり母の側に移りません。逆の場合も同様です。 「暴力を用いていたような場合は虐待に当たりますので、離婚後に発覚した場合でも“親権者変更の調停”を申し立てるなどして変更を求めて行くことが考えられます」(伊東弁護士) もしも離婚前にお子さんと二人きりで話せる時間があれば、無理矢理言わされていないか、暴力を振るわれていないかなどを確認しておくべきでしょう。 ■離婚後に虐待が発覚した場合はどうすればいい?家庭裁判所には家庭問題で子どもの幸せを第一に考え、親の言い分の裏付けを取る「家裁調査官」もいます。家庭裁判所では相談にも親身に乗ってくれますので、大いに頼るべきです。万一、離婚成立後でも子どもからそんな裏話を打ち明けられたら、話をスマホで録音して、それを証拠に親権者変更を家庭裁判所に申し立てましょう。その際、証言があっても子ども自身の意思を尊重することが大事です。お子さんが今いる家庭から離れたいかという意思をまず確認することを忘れないでください。また、親権を相手に譲ったとしても、その親にあまり子どもへの愛情が観られず、ろくに食事を与えない、養育費を遊行費用に使ってしまう、放置して遊びに行っている、新しい恋人と虐待している様子があるなど、不安要素があれば、これも見逃せません。まして、子どもを置いて行方不明になった場合は、直ちに子どもの安全を確保したうえで、親権者変更を届け出ましょう。 「離婚後でも“親権者変更調停”を申し立てることができます。手続きは煩雑ですが、万全を期すなら弁護士を雇うとスムーズに進行できるはずです」(伊東弁護士) 必要に応じて揃える書類や資料は多いのですが、できる限り証拠を集めること。時にはお子さんにも協力を仰ぎましょう。可愛いお子さんを取り戻すために、機会があればそれを逃してはなりません。 *記事監修弁護士:伊東亜矢子(三宅坂総合法律事務所所属。 医療機関からの相談や、 人事労務問題を中心とした企業からの相談、離婚・ 男女間のトラブルに関する相談、 子どもの人権にかかわる相談を中心に扱う。)*取材・文:梅田勝司(千葉県出身。10年以上に渡った業界新聞、男性誌の編集を経て独立。以後、フリーのライター・編集者として活躍中。コンテンツ全般、IT系、社会情勢など、興味の赴く対象ならなんでも本の作成、ライティングを行う。)【画像】イメージです*マハロ / PIXTA(ピクスタ)
2017年02月14日最近では一緒にアイドルのライブに行ったり、お買い物に出かけたりと友達のような付き合いをする親子もめずらしくないようです。一見楽しそうなこの友達親子の関係。あなたは理想的だと思いますか? それとも親として失格だと思いますか? 今どきのパパとママに調査をしてみました。Q.「友達親子」について、あなたはどう思う?1.賛成 41.7%2.反対 34.3%3.わからない・その他 24.0%賛成派がやや多いものの、反対派やわからない・その他派もそこそこおり、親の意見は分かれていることがわかります。友達親子のメリットとデメリットについてどう考えているのかみてみましょう。■親子だって仲がいいことが一番毎日一緒に過ごす家族だからこそ、仲良しな親子でいたいと考える人が賛成派には多いようです。中には自分の親が厳しかったから、子どもにはもっと近い距離で接したいという人もいました。「主人と娘たちはまさに友達親子です。主人も『友達だもんな』と嬉しそうに言っています。私以上に娘たちの情報を持っています」(福島県 30代女性)「敬うことは大切だけど、私自身はもっと気楽に両親と話したかったと思うので、親は友達ではないけど、友達のように接したいし、仲良し親子でいたいです」(神奈川県 50代女性)「理想はフルハウス!」(埼玉県 40代男性)■親は親! 友達とは違います親は親として子どもに対して見守る立場、決して友達ではないという意見の人もいました。やはり名前で呼ばれたりするのは違和感があるようです。「反対ですね。親を名前で呼ぶなんてもってのほか。家庭は上下関係を最初に教える場所でもある」(神奈川県 40代女性)「賛成派が多くてびっくり! 仲がいいのはいいことだけど、友達にしたらいけないでしょ。友達ではなく、親としてなんでも相談できる関係を築くべきだと思います」(熊本県 30代女性)「親は親です、友達ではありません。外の世界に出て友達を作りましょう。親は黙って見守りましょう」(千葉県 40代女性)■子どもにとっていい親とは友達のようになんでも話せる親と毅然とした親、どちらが子どもにとっては理想の親像なのか。威厳や敬いというのは強制ではなく、子どもが自然に感じることなので、表面的なことではないのかもしれません。「子供が悩んだり困ったりしたときに相談できる相手である方が大切だと思うので、仲の良い親子関係はいいと思います。親の威厳を守りたい、尊敬してもらいたいというのは親側の思いであって、信頼関係が築かれていれば気にならないと思います」(兵庫県 40代女性)Q.「友達親子」について、あなたはどう思う?アンケート回答数:4384件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年02月10日不登校児が家にいるということ。それは私にとって、息の詰まる時間でもありました出典 : 不登校になり、自宅で過ごす子どもたち。私の参加する親の会でもよく聞くのですが、彼らが自宅で過ごしていて辛かったことに「親がキレるのが怖かった」「親の機嫌が悪かったり、悲しまれたりした」という意見があるようです。こうした子どもたちが1番望んでいることは、親は親で勝手に幸せになってくれること。テレビを見て笑っている姿でもいい、楽しそうに過ごしてくれるのが嬉しいのだと、私は思うのです。そんな私も、娘が不登校になってからしばらくの間は、しょっちゅうキレていました。そのたびに泣く娘を見ながら「これではいけないのに…」と、情けない気持ちでいっぱいだったのです。私がどんなふうに、自分のイライラと向き合ってきたのか、ご紹介したいと思います。また娘を叱ってしまった…もう同じことを繰り返さないために考えたこと出典 : そんなある日のことです。私はまた些細なことで、娘にキレてしまいました。娘はポロポロと声も立てずに泣いています。もう、こんな光景を見たくない!と思った私は、いつもと違う行動をとることを決意しました。娘と話し合いながら、娘が泣くに至った出来事と自分のそのときの気持ちをメモ書きすることにしたのです。その時の出来事を時系列に書いていきます。()は私の気持ちです。①娘が夕飯を残した(悲しくなった)②娘に「後で食べる?」と聞いたら「いらん」と言った③1時間後、娘が「袋ラーメンあったっけ?」と探しに来た。自分では見つけられず、私が在宅仕事を中断して探してあげた(なんで夕飯は食べないのにラーメンは食べるの?腹が立った)④「ラーメン頼んだら作ってくれる?」と娘が言ったので、笑って「うん」と答えた。(こんな夜中に何で作らなあかんの。仕事中だったのに腹が立った。でも耐えなければと、あえて笑った)⑤「やっぱり冷凍スパゲティ食べる。気持ち悪いけど」と言われたとたん、ブチ切れした私。(前もスパゲティ食べてほとんど残して気分が悪くなったくせに。そしてまた私が残飯処理をしなければならないのか!キレた。)こうして文字に起こして、娘と話し合いながら自分の気持ちを丁寧に振り返ってみると、色々と見えてくるものがありました。イライラの爆発は、自分の感情に気づかなかったことが原因だった出典 : 娘に対し、突然怒りを爆発させてしまう私ですが、子どもの頃は「いつもニコニコしてるね」「癒されるわ」と言われてきました。だけど、心から笑っている訳ではなかったのです。むしろ「嬉しい、楽しい」という感情が湧くことはめったになく、どちらかというと「悔しい、腹が立つ」というマイナスの感情の方が感じやすい性質です。どういう表情をしたらいいのかわからないから、誰からも攻撃されないように笑顔を選んだだけなのです。今回気付いたことですが、「もうダメ」とキレるまでに、途中で何度も怒りを感じているはずなのに、自分では見えていないというか、心にフタがされているような感じがするのです。そうして怒りが心の中に積み重なり、何かのきっかけで溢れ出したときにキレてしまうのです。つまりキレたときには、すでに精神的には限界を迎えているのです。母親から怒られることに対し、娘はどう思っているのだろう出典 : 自分の気持ちを振り返った後、私は娘の正直な気持ちも確かめることにしました。私「怒られたら怖い?」娘「うん、そりゃ怒られるのは怖い。特にママ怒るとむちゃむちゃ怖いから。」私「他の人に怒られるのも怖い?」娘「怖いに決まってるやん。ママはその場では怒らないのに、後でいきなり一気に怒りをぶつけてくるからびっくりする。例えば私が掃除手伝えなかった時でも『いいよいいよ』って言ったのに、後で急に怒りだすから『え!?』ってなる。その場で怒っているなら言ってほしいし、本当の気持ちを話してほしい。今日なら、夕飯を残したときに『悲しかった』って話し合ったときに言ったやろ。それをその時に言ってほしい。そうしたらわかるし、びっくりしないし」そうした娘の言葉に、私のどういう行動に違和感を抱いていたのか、そしてどうして欲しいのかという気持ちが分かり、話し合って良かったと思いました。また、娘の言葉のおかげで自分のキレ方の癖に気づくことができたのです。イライラすることは誰にでもある。だからこそ、大切にしたいのは…出典 : 娘のおかげで自分のキレ方に気づいた私は、「とにかく我慢しないように心がけよう」と決めました。ちょっとムッとしたとき、「あれ、私怒ってる?それとも疲れてる?」と自分に問いかけるようにしたのです。そして、無理している自分に気づいたらできるだけ休むようにしました。合わせて、娘に正直に「いま機嫌が悪い」と申告するように。そうすると、娘もいろいろと推測して胸を傷めることが減ったようです。こうして私がキレることも、少しずつですが減っていきました。もしキレてしまっても、後で必ず娘に謝るようにしました。すると娘も、「ママも人間だもんね。しょうがないね」と許してくれるようになっていったのです。しんどい子育てをしていると、自分の感情を後回しにし、疲れを溜め込むことが多いと思います。ときには自分の気持ちに目を向け、自分に優しくしてあげる時間を持てたらいいですね。
2017年01月27日あなたの住んでいる地域は安全でしょうか? 最近では都会だけでなく地方でもさまざまな事件が起こっています。子どもたちの安全を守るために親ができることはあるのか。地域の治安について、パパとママに調査をしてみました。Q.地域の治安、不安を感じる?1.感じる 25.7%2.少し感じる 45.7%3.あまり感じない 25.0%4.感じない 2.7%5.わからない・どちらとも言えない 0.9%治安に不安を感じるという人と、少し不安を感じるという人を合計すると71.4%に。ほどんどの人が、今の世の中何があってもおかしくないと思っていることが分かる結果になりました。■うちの近所で実際にこんなことが!自分の地域だけは大丈夫と思っていたのに、実は自分の子どもが危ない目にあいそうになったという人もいました。慣れた土地だから、毎日歩いている場所だからというだけでは安心できない時代なのかもしれません。「先日、高校生の娘が駅で変な人に声をかけられ、後をつけられました。たまたま安全週間でおまわりさんがいたので助けを求めたそうです。何があるかわからないから怖いです」(神奈川県 50代女性)「不審者情報が頻繁に入ります。よくパトカーなどに乗った警察官が巡回してくれていますが、心配なので子どもだけで出かけないように注意しています」(兵庫県 40代女性)「田舎だからと安心していたら、つい最近、娘が変質者に遭遇し追いかけられて号泣するということがありました。長く住み慣れている場所でも安心しちゃダメなんだなと実感させられました」(千葉県 30代女性)■何もなくても心配するくらいがちょうどいい不審者などの情報はなくても、少し不安に感じて警戒しているくらいがちょうどいいのかもしれません。何かあってからでは遅いというのが親心です。「登校時はお友だちと待ち合わせていくのでやや安心ですが、下校時はほぼ一人なのでお迎えに行きます。高校生の娘も暗い時間の登下校なので、自宅から駅までは送迎です」(鹿児島県 40代女性)「とくに何もなくても、少し不安を感じているくらいがちょうどいいと思います。いつどこで何が起きてもおかしくない世の中ですから」(神奈川県 40代女性)「子どもにはなるべく一人で帰らない、暗くなるまえに家に帰るように言っています」(鳥取県 40代女性)■そばにいられない働くママができること仕事を持つママの場合、下校時にお迎えに行ったりすることはむずかしいのが現実です。自分がそばにいられないからこそ、地域とのつながりを積極的に持つことが大切なのかもしれません。「働いているので子どもを見守るには限界があります。子供会に入ったり、町内会の活動に参加したり、万が一のときに力になってもらえるように、地域に貢献できるよう親が努力しているところです。子どもに携帯を持たせる方法もありますが、まずは近所のつながりからだと考えています」(広島県 30代女性)Q.地域の治安、不安を感じる?アンケート回答数:3394件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年01月18日「家庭」は社会の最小単位だとよくいわれます。子どもは、親やきょうだいとの関係を通じて、他者とのコミュニケーションを学んでいくもの。だから家庭でのマナーは必要です。隠しごとなく何でも相談しあい、いつも安心して一緒にすごせる親子関係が理想。でもそんな関係を築くのは簡単ではありません。子どもへの接し方について、マナーという観点からあらためて考えてみましょう。■子どもの部屋に入るときにチェック!家庭の中でも、尊重されるべきプライバシーがあります。それは、子どもであっても同じ。「子どもを守り、助け、育てていくためにはプライバシーなんて言っていられない」と思うこともあるかもしれません。子どもを守ることは親の務めですが、それでも子どものプライバシーを尊重することも大切です。家庭によって時期は異なると思いますが、成長にあわせて「子ども部屋」を用意する家庭は多いでしょう。子どもが自分の部屋ですごしているときに、突然ドアを開けて入室するのはやはりマナー違反。プライバシーを尊重し、ノックや「入るよ~」という声かけを忘れないようにしましょう。中高生になると、「勝手に部屋に入られたくない!」という意識が強まってくるものです。しかし、自分の部屋を与えられたときからノックや声かけが習慣化されていると、「勝手に入ることはない」と親に対して安心と信頼感を持つことができます。そうすると、部屋に鍵をかけたがるなど、必要以上にプライバシーを気にすることがなくなるかもしれません。■子どもの物を借りる・移動させるときにチェック!物を借りたり触れたりするときに承諾を得るのは、大人同士ならあたり前のこと。しかし、自分の子どもの持ち物となると、ついそのあたり前が忘れがちです。子どもの持ち物を借りるとき、また移動させるときは、ひと声かけて承諾を得るように心がけましょう。これは、子どもに「自分の持ち物は、自分できちんと管理する」という意識を持たせることにもつながります。「おかたづけ」ができるようになるのは生後10ヶ月くらいから。「片づける」ということの意味がわかるようになるのは1歳前後といわれています。パパ・ママは早い段階から子どもの持ち物の扱い方を意識しておくと良さそうです。■何かをしてもらったときにチェック!家族だからこそ、基本的なあいさつは大切。朝の「おはよう」から「いただきます」「ごちそうさま」「ありがとう」「ごめんなさい」、そして夜の「おやすみ」まで。しっかりお互いの顔を見てあいさつする習慣を身につけておくと、子どもが学校など外の社会に出たときに、きっと役立ちます。とくに「ありがとう」は、きちんと言えない大人も多いため要注意。たとえば、「ちょっとティッシュとって!」と言ってティッシュの箱をこちらへ渡してもらったとき。受け取る際に、自然に「ありがとう」の一言が出ていますか?家庭の中では、物を取ってもらう・借りるなど、誰かに何かをしてもらう場面がたくさんあります。そんなときについ、お礼の言葉を忘れてしまうパパ・ママも多いのでは?どんなささいなことであっても、「してもらって当然」ということはありません。まずはパパ・ママが、子どもへのお礼の言葉を忘れないようにしましょう。0~1歳ごろは、身近な大人の発する言葉を懸命にとらえようとする時期だといわれています。赤ちゃんのうちから、パパ・ママが「ありがとう」の言葉を積極的に使うよう心がけていれば、子どもにも自然に身についていくでしょう。■名前を呼ばれたときにチェック!「名前を呼ばれたら、元気な声でお返事しようね!」子どものころ、誰もが教わったはずですが、これも大人になるとつい忘れがちです。たとえば、「ママ~」と呼びかけられたとき、スマホを見ながら「何~?」なんて返事をしていないでしょうか? パパ・ママ間で、きちんと相手を見て返事をしていますか?家庭で返事の習慣を身につけていない子どもは、幼稚園や小学校で突然「お返事」を求められたときに、困惑してしまうかもしれません。まだ会話でコミュニケーションを取れない小さな子どもでも、パパ・ママの様子はしっかり見ているもの。まずは自分自身が「返事」の習慣を見直してみませんか? マナーとは、相手に不快な気持ちを起こさないようにする立ち居振る舞いで、相手への感謝や敬意も示すものだと思います。親子間のマナーを大切にするということは、子どもをひとりの人間として尊重し、敬意を払うということにもつながります。家庭で身につけたマナーは、きっと学校・職場などの社会へ出てから役立つはずです。
2017年01月17日年頃の子どもを持つ親なら誰でも気になる子どもの恋愛です。でも、恋愛だけは親がしないでほしいと言ってもむずかしいもの。今どきの親は子どもの男女交際についてどう考えているのか調査してみました。Q.男女交際はどれくらいから?1.小学生 4.2%2.中学生 36.9%3.高校生 50.3%4.その他 4.6%5.わからない 3.9%もっとも多いのが高校生からというもので50.3%。ついで多いのは中学生からで36.9%。やはり男女交際は中高生からと考えている親が多いようです。■中高生らしいお付き合いならOK!年齢でいつからなら男女交際をしていいということではなく、その年齢にあった付き合い方をしてほしいというのが親の希望のようです。「中3の娘の友だちは付き合っている子もいるみたいです。娘には高校生からでもいいかなと思っています。学生で付き合うなら、清い付き合いをしてほしいです」(埼玉県 40代女性)「どこからを交際というのかわかりませんが、小学生なら小学生らしく、中学生なら中学生らしく、高校生なら高校生らしく節度のあるお付き合いであればかまわないと思います」(神奈川県 40代女性)「私は子どもたちに付き合うのはいいけど、隠れて付き合うなとは言っています。あとは、息子と彼女にも『まだ高校1年生なんだから子どもだけはできないようにしなさい』とはっきり言っています」(静岡県 40代女性)■恋愛は親ではなく本人が決めること勉強とはちがって恋愛に関しては、親がするなと言ってもしてしまうこともありますし、親がしてほしいと思ってもできないことも。本人次第というのが恋愛のむずかしいところです。「こればかりは本人次第かな。交際するしないは別として、異性を好きになる感情は大切にしてほしいと思っています」(鳥取県 40代女性)「自分で考えて行動したらよくない? 親はきれいごとしか言わないけど、自分たちはどうだった?」(滋賀県 30代女性)「人を好きになる気持ちを親が止めることはできません。だからいつからなんて言えません。大学1年の娘は彼氏ができたことがありませんが、中2の息子は1年生から彼女がいます。人それぞれです」(千葉県 50代女性)■親が伝えられるのは自分を大切にすること恋愛に親が口出しすることはできません。でも、好きな人ができたという話を聞いたら、親として「自分を大切にしてほしい」ということだけはしっかり伝えていきたいですね。「母としてはゆっくりでいいと思いますが、長女は中学のころから彼氏がいますよ。『健全な交際をしてね』と伝えてあります。とにかく『自分を大切にする』『あなたを大切にしてくれる人と付き合ってほしい』と話しています」(鹿児島県 40代女性)Q.男女交際はどれくらいから?アンケート回答数:3550件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年01月16日ゲーム機だけでなく、今ではスマホやタブレットなどでもできるゲーム。一度はじめるとハマってしまってやめられないなど、その悪い影響が気になる親もたくさんいるようです。ゲームはやはり子どもに良くないのでしょうか? パパとママに調査をしてみました。ゲーム機だけでなく、今ではスマホやタブレットなどでもできるゲーム。一度はじめるとハマってしまってやめられないなど、その悪い影響が気になる親もたくさんいるようです。ゲームはやはり子どもに良くないのでしょうか? パパとママに調査をしてみました。 Q.ゲームが子どもに与える「悪い」影響は?1.ある 80.6%2.ない 3.0%3.わからない・その他 16.4%80%以上の人がゲームが子どもに悪い影響を与えると考えているようです。とは言え、今の世の中子どもとゲームは切っても切れない関係になりつつあります。親が抱える悩みとはどんなものなのでしょうか。■やめられなくなるほどの中毒性が危険ゲームのいちばんの問題点は時間を決めても守れなくなるほどの中毒性。ゲームを取り上げればキレられ、さらに視力が悪くなるなどの問題もあるようです。貴重な成長期の時間をゲームばかりに費やすのはムダと考える親も。「挙げたらキリがない。一番は限度がなくなること」(広島県 40代女性)「会話がなくなる。キレやすくなる。隠れてやろうとする。視力が落ちた」(神奈川県 50代女性)「時間を決めても理由をつけては時間をのばし、取り上げると怒り出す。友だちとの遊びと言ってもゲーム。外でお友だちと体を動かして鍛えてほしいのに」(宮崎県 30代女性)■ゲームではなく与える親が悪い親が子どもの行動の管理ができないことやしつけができないことを、全てゲームのせいにするのもよくないという意見もありました。悪いのはゲーム自体ではないのかもしれません。「悪い影響を語るくせに子どもに与えている親が問題。ゲームに熱中して入れば、親はスマホしたり好きなことできますものね」(神奈川県 40代女性)「依存はゲームじゃなくてもなる。刺激が強い作品もそこら中にある。そこを調整や我慢させるのは親のしつけ次第。ゲームのせいではない」(北海道 30代女性)「ゲームは悪くない、悪い影響も与えていない。ゲームを子どもに与えて毅然とした態度をとっていない親が悪い、そんな親が悪い影響を与えている」(神奈川県 40代女性)「親の管理がきちんとできていなければ、全て悪影響だと思う」(神奈川県 40代女性)■子どもの夢はゲームクリエイター子どもの夢であるゲームクリエイターを応援しているという人も。ゲームを介して社会性を学べるという一面もあるようです。もちろんゲームだけでは足りないこともあるのかもしれませんが、付き合い方によっては良い面もあるのかもしれませんね。「昔からずっと言われ続けているけど、ゲームばかり悪者扱いするのもどうなんだろう。我が家では本人の夢・ゲームクリエイターを本気で応援しているので、あえてやらせている。ゲームを通じてさまざまな年代の人たちと交流することで、いつの間にか礼儀やら社会性やら常識を学んでいます」(東京都 40代女性)Q.ゲームが子どもに与える「悪い」影響は?アンケート回答数:3822件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年01月13日親の夢を子に託す、将来に役立つことを学ばせたいなど、習い事を始めさせる動機はさまざまですが、せっかくなら子どもにあったものを選んであげたいですよね。しかし、習い事はお金もかかるし、親の時間を割いたり、体力も必要となってくることがあります。また本格志向スクールでは、入学前にさまざまな視点でチェックされることもあるのだとか。驚くことも多い子どもの習い事、ママたちはどのように向き合っているのでしょうか。■プロを目指す?幼稚園に入るのを機に、娘がバレエを始めたUさん(40歳・小学2年生のママ)。友だちと同じ教室に通いたいといわれて説明会に参加したところ、「今の体形ではプロを目指すのは難しい」といわれたのだとか。「その教室はコンクールを目指す子も多い本格的なスクール。太りやすい体質では、上にはいけないかもしれないという話をされて…。単なる習い事としてしか考えてなかったからびっくりしたし、こんなに小さいころから将来の話をされたのはショックでした」それでも、Uさんは娘のやる気を尊重し、情操教育の一環として始めることに。少しでも娘のためになればと、おやつの食べすぎや食事内容に気を使っています。そんなUさんのフォローもあり、「バレエを始めてから、娘の体が引き締まってきた」とのこと。遺伝的なことはわからないけど、体を動かすことは健康にもいいし、楽しそうに通っているうちは将来のことを気にせず、続けさせてあげようと考えているそうです。■将来的な試算も必要「習い事にはとにかくお金がかかって大変!」というのは、息子をサッカースクールに通わせているMさん(31歳・小学3年生のママ)。年会費と月謝はそれぞれ1万円くらい、ほかにもユニフォームやスパイク、練習着などを用意する必要があります。せっかく購入しても、すぐに小さくなってしまうので買い替えによって、出ていく金額もかなり高くなるといいます。「小さいころから始めたほうが有利だと思ってやらせたけど、ここまでお金がかかるとは…。遠征や合宿代もばかになりません」経済的な負担だけでなく、ママたちも送り迎えや応援などに時間や体力が取られて大変なのだとか。そのため、Mさんはほかのママたちと協力して、交代で送り迎えをしているそうです。「中学生になるとレベルの高いコースに移るのですが、そうなると金銭的にも時間的にもさらに負担が増えます。学校の部活ならもっと安くすむらしいので、中学進学前にコーチと相談しようと考えています。才能があるなら伸ばしてあげたいけれど、そうでないなら部活に切り替えてほしいというのが親の本音です」子どもには「スクールは小学校卒業まで」と話しているそうですが、6年生になったときに納得してくれるかどうか、今から悩みの種だとか。■親に才能がないとダメ!?私は、幼少期にピアノに通っていました。母はお世辞にも歌がうまいとはいえないので、子どもにはそうなってほしくないという思いで習わせたそうです。何ヶ所か見学に行ったところ、「親に才能がないと上達しにくい」といわれたこともあったのだとか。それでも私の親はピアノを習わせたかったので、個人で教えている先生を紹介してもらい、私を含めたきょうだいをそこに通わせることに。その教室には音大受験コースもありましたが、先生は「音楽は楽しむものだから気軽にどうぞ」という考え方。おかげで、私も遊びに行く感覚で通えました。母に、当時は何が大変だったかあらためて尋ねてみました。「先生の趣味でやっているような教室だから月謝は安かったけど、ピアノは高価なものだし場所もとる。だからピアノを自宅で練習するための準備が大変だった。それに、定期的に調律が必要だからそのお金もかかるでしょ? そこまでお金をかけたのに、大きくなったら誰もピアノをひかなくなってしまったんだから、もったいなかったわよね」それでも「やらせなければよかったとは思わない」とのこと。どんな習い事であっても、上達する喜びや継続することを学べることは子のためになると考えていたそうです。私は当時、練習が大キライでたいして上達もせず、母の苦労を知ったいまでは本当に申し訳ない…という気持ちになりました。今回、習い事をさせているママたちから話を聞いて思ったのですが、少子化の影響からか、本格的なスクールが増えているような気がします。そして、お金以外の親の負担も、私たちが子どものころよりも大きくなっていると感じます。子どもが「やりたい」と思う気持ちは、もちろん大切です。でもその習い事に対して、どこまで親がフォローできるか、習い事に向き合えるかを考え、親の協力度にあった範囲のスクールから選んであげるということも必要になってくる場合もあります。でも大丈夫! 才能があればどのような環境でも輝けます。そして習い事のもっとも大切なことは、子どもが「楽しそう」これに尽きると思います。
2017年01月07日子どもがどんな友だちと付き合っているのか気になる人も多いと思います。いじめにあっていないか、トラブルに巻き込まれたりしていないか、親なら誰でも心配になるもの。実際、子どもの交友関係に干渉ってしていますか? パパとママに緊急調査をしてみました。Q.お子さまの交友関係、干渉したことある?1.ある 56.2%2.ない 29.1%3.わからない・どちらとも言えない 14.7%約半数の親たちが子どもの交友関係に何らかの形で干渉したことがあるという結果になりました。では、一体どんなときに干渉したのかを聞いてみましょう。■金銭トラブルなどがある場合は注意を子ども同士のケンカ程度なら親が口出しすることもないのですが、物が紛失したり、お金が絡んでいたりすると黙って見て見ぬ振りはできないようです。伝えるときには一方的にではなく、親の意見として伝えるという人が多かったです。「お祭りや映画などに一緒に行くと、必ず金銭トラブルを起こす子がいるので、その子が参加する場合はなるべく行かないように注意しました。『今日は財布を忘れてきた。明日返すからお金を貸して』が毎回で、借りたお金も返してくれないので、関わらないのが一番だと思い注意しました」(兵庫県 40代女性)「強要はしませんが『母から見た○○さんは距離を置いたほうが良いと思う』と一応伝えます」(鹿児島県 40代女性)「我が家に遊びに来て、ご飯も食べ泊まっても何も言ってこない親がいて、そういう子には注意したほうがいいと言いました。低学年のころ、遊びに来ていた子にゲームのカセットを盗まれたこともあります。子どもには良し悪しと、巻き込まれないために注意しています。明日は我が身とも思いますので」(神奈川県 40代女性)■子どもの友だちは子どもが決めるもの一方で、子どもの交友関係には干渉しないという親たちの意見も聞いてみましょう。親が子どものためと思っても、結局子どもが大人になったら、自分で解決しなければならないのが人間関係。だったら、今からその経験をしておくことも大事なのかもしれません。「子どもなんて意地悪して、されての繰り返し。相手だって同じことを感じてますよ。集団生活にはいろんな人がいます。自分なりに上手く付き合うのも社会に出て行くための勉強です」(神奈川県 40代女性)「干渉しすぎる親は子どものことを考えているつもりで、結局は自分の意思を押し付けてるだけで、親が子どもなんだと思う」(埼玉県 30代女性)「干渉・・・嫌な言い方ですね。最終的に友だちを決めるのは親ではなく子ども自身だと思います。心配なのはどの親も同じこと。相手の性格や個性を知って学んで成長し、友だちを作っていくものではないでしょうか」(千葉県 40代女性)■自分がされて嫌だった経験あり「あの友だちとは付き合うな」と親に言われて、嫌な気持ちになった経験がある人も多いようです。自分がされて嫌だったことは子どもにはなるべくしたくない。そう思いつつ、今となってわかるのはその親心だったりします。「昔親に言われてすごく嫌だった。親になった現在、親が言ってきた思いがすごくわかる。でもあまり口を出さないように、子どもからのヘルプがない限り見守ってる。正直、付き合わなきゃいいのにと何度思ったことか」(三重県 30代女性)Q.お子さまの交友関係、干渉したことある?アンケート回答数:3730件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年01月02日こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。「自分の子どもには友達がたくさんいる明るい子どもに育って欲しい」多くの親御さんがそう望まれているかと思います。その一方で、お子さんの人見知りに悩む親御さんも少なくありません。そこで今回はお子さんを人見知りにしないための育て方について心理学からご紹介したいと思います。●乳幼児期の人見知り赤ちゃんの人見知りは早い子で生後5か月ごろから始まり1歳くらいでおさまるケースから、1歳を過ぎて始まり2〜3歳でおさまるケースまで、非常に個人差があるようです。かつて人見知りは母親と他人の区別がつくようになった証だと言われていましたが、そうではないことがわかっています。『東京大学』の岡ノ谷一夫教授らの研究によると、人見知りの強い赤ちゃんは人見知りをしない赤ちゃんよりも相手の目を見る時間が長く、相手と目が合ったときに凝視するような目の動きをするとのこと。そして人見知りの赤ちゃんは相手の視線や顔の向きに敏感なのではと考え、自分と向き合っている顔とよそ見している顔を見せたところ、よそ見している顔を長い時間みていたというのです。このことから、乳幼児期の赤ちゃんの人見知りは相手に近づきたいけれど、相手から離れたい という感情が複雑に入り乱れた状態であることがわかったそうです。この研究結果から考えると、赤ちゃんの人見知りに対しては、「びっくりしたね!」などと過剰な反応を見せず、「大丈夫だよ。優しい人だからね」とお母さんが優しく抱きしめながら語りかけてあげること が大切だと考えられます。●学童期の人見知り成長して学童期になっても人見知りをする場合は、相手にどう思われるかが気になって仕方ない、嫌われたくない、否定されたくない、傷つけられたくないという心理から自分を守るために人に近づくことを恐れてしまうことで人見知りをする傾向が強くなります。自分に自信がない とそう考えてしまうのは、大人になっても変わらない傾向があります。ではどうしたらいいのでしょうか?物心がついたころから、することなすこと、「そんなことしちゃダメでしょ!」「そうじゃなくて、こうでしょ!?」「どうしてそんなこともできないの!?」と頻繁に親に言われたら、自分に自信のある人に育つでしょうか?当然、自分に自信がなくなり、他人からどう思われるかが心配で仕方なくなってしまいますよね?そこで、言葉の置き換えをしてみてはいかがでしょうか?「そんなことしちゃダメでしょ!」は、「そんなことしたらどうなるかな?」に。「そうじゃなくて、こうでしょ!?」や「どうしてそんなこともできないの?」は、「どうしたらうまくできるかな?」と自分で考えて答えを出すような声掛けに。そうすることで、子どもは自分で考え答えを出してその成功体験から自信を積み重ねていきます 。1度や2度失敗しても、「そのやり方じゃうまくいかなかったね。次はどんなふうにやってみる?」と根気よく見守る親の努力も必要となってきます。●「子どもだからわからない」は大人の思い込み子育てのご相談を受ける中で、「子どもだからまだわからないだろうし」という言葉をよく耳にしますが、それは大人の勝手な思い込みに過ぎません。まもなくお正月ですが、たとえばおじいちゃんおばあちゃんの家に行ったとき、子どもは誰におねだりをしますか?一番自分に優しいおじいちゃんやおばあちゃんのそばに行き、甘えていませんか?子どもは大人が思っている以上に大人を観察し、自分にとって優しい人なのか厳しい人なのかを見切って行動しているのです。そして大人の言葉をちゃんと理解しています。理解しているからこそ、ダメ出しをし、子どもに考えることをさせないでいると、自分に自信が持てず他人からどう思われるかばかりを気にして、傷つくのを恐れ、人見知りになってしまうのです。子どもに考えさせる というのは大人にとっても根気のいることですが、育児は育自だと思ってお子さんと一緒に成長してくださいね。【参考文献】『面白いほどよくわかる臨床心理学ーストレス社会が引き起こす心の病をケアする手がかり』稲富正治・著【参考リンク】・Shyness in Early Infancy: Approach-Avoidance Conflicts in Temperament and Hypersensitivity to Eyes during Initial Gazes to Faces()●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)
2016年12月29日子どもたちが楽しみにしている、年に1度のサンタさんからのプレゼント。「サンタさんにはこれを頼むんだ」と、リクエストが決まっている子も多いのではないでしょうか。でもなかには、高価すぎたり、親が与えたくないものだったりで、「子どものリクエストと違うプレゼントを渡したい」ということもあるかもしれません。そんなとき、子どもをガッカリさせずに納得させるには、どのような伝え方をすればいいのでしょうか。■希望をかなえられない場合の伝え方クリスマスが近くなると、子どもからプレゼントのリクエストを聞き出そうと苦労するママも多いはず。ようやく聞きだすことができたと思ったら、ゲーム機やスマートフォンといった、家庭の考えと違ってしまうケースもあります。「携帯ゲーム機を欲しがっているけれど、やらせたくない」「子どもにスマホは早いと思っているのに、サンタさんにリクエストしている」といった場合には、ママがじょうずに軌道修正をしてあげましょう。<リクエストされたものがあげられない場合>次のように伝えれば、子どもも納得しやすいはずです。・高価なものだった場合「サンタさんは子どもたちみんなにプレゼントを用意しなくちゃいけないから、あまりお金のかかるものは無理かもしれないよ」・携帯電話などランニングコストのかかるものの場合「スマホだけもらっても、それはずっとお金がかかるものなんだよ。だからいま、サンタさんにもらっても使うことはできないよ」・ゲームなど、家庭によっては使うことを禁止している場合「パパやママがまだダメかなーと思っているものは、サンタさんからもプレゼントできないことになっているんだよ」クリスマス商戦のいまの時期、おもちゃの広告もたくさん出ています。子どもがほかに欲しがりそうなものを見つけてリクエストできるように、誘導してあげるのもおすすめです。子どもの興味にあわせておもちゃ屋さんやスポーツ用品店のチラシなどを見せ、どんなものが欲しいか聞いてみるのもよいですね。■サンタさんはすべて願いをかなえてくれるのか?サンタさんは、世界中の子どもたちにプレゼントを用意しなければいけません。そのため高価なものや、入手困難な人気の品などは、リクエストをしても希望どおりに届くとは限らないという思いを、あらかじめお話しておくのもよいですね。たとえリクエストどおりではなくても、サンタさんからのプレゼントが届くということは、その子が良い子だった証。あえてサンタさんへのリクエストは聞かず、「欲しいものがあったらパパやママ、おじいちゃん、おばあちゃんにお願いして。サンタさんからのプレゼントは、サンタさんにお任せしちゃおう」というスタイルにしてしまうのもひとつの方法です。■子どもに伝えるのはクリスマスの前にクリスマスの日の朝、サンタさんからのプレゼントを開ける瞬間は、子どもがとてもワクワクするとき。そのときまで知らないままなら「希望どおりのプレゼントをくれる」と思い込んでいます。だからリクエストとプレゼントが違う場合は、クリスマスよりも前に、「希望のプレゼントとは違うかもしれない」ということを伝えておけるとよいですね。プレゼントに「お願いされていたものとは違うけれど、○○ちゃんに喜んでもらえそうなものを選びました」などとサンタさんからの手紙を同封するのもおすすめです。手紙は、筆跡でバレないように知人に頼んだり、あえて英語で書いたりすると信ぴょう性が増しますよ。サンタさんから届いたプレゼントは、子どもにとってもすてきな思い出になるはずです。子どものワクワクした気持ちを大切に、楽しいクリスマスを迎えてくださいね。
2016年12月03日子どもが学校でいじめられている…親として正直な気持ち出典 : 娘は現在小学校6年生。広汎性発達障害の診断が出ていますが、小1からずっと普通級に在籍し、苦手な授業だけ支援級へ通っています。これは1年前、娘がいじめに遭っていたときのお話です。ある日、大好きなおばあちゃんと2人で遊びに行くことがあり、その時にふと「学校でいじめにあっている」と娘が話したのだそうです。「まさか娘が…!?」この話を聞いた直後、私は正直信じられませんでした。娘の様子について、妻は「最近元気がなさそう」と言っていましたが、私は異変に全く気付かなかったからです。これまで娘は、登校を嫌がったり体調が悪くなったりすることもなく、普通に学校に通っていました。驚きつつも、学校でどんなふうにいじめられるのか聞いてみたところ、「お友達から避けられる…」とのことでした。学校に問い詰めた事実。見えてきたのはいじめの実態だった出典 : いじめを知った私は、事実を確かめるために学校に連絡を取りました。まず私は、娘のことについては何でも連絡して欲しい、と伝えていたので「なぜいじめについて、こちらが問い合わせるまで何も連絡がなかったのか?」と問い詰めました。担任の先生は「すみませんでした」と謝罪していました。そして、これまでのことを確認すると、以下のような状況がみえてきたのです。●いじめは夏休み明けから始まっていた(この時点で、約2ヵ月間続いていたことになる)●学校はいじめを把握していて、学級会を2度開き、クラスで話し合っていた●最初関わっていた生徒は数人、アンケートを取ると、いじめに実際に関わっていたのはクラスの半数の人数だった●いじめは、娘に対して「気持ち悪い」と言う、無視する●話し合いをしたにも関わらず、まだ何の変化もない学校と同じ方向を向き、整えていったいじめへの態勢出典 : 起こってしまったことは仕方ありません。私は担任に、2度も学級会を開いてくれたことについて感謝を伝えました。いじめがあったのは事実ですが、ただ一方的に学校を責めるよりも、それまでの学校の対応を評価すべきと考えていました。こちらも歩み寄りの姿勢を示すことで、学校側も柔軟になり「親と学校が共にいじめに対処していこう」という雰囲気ができたような気がします。その直後から、約2ケ月ほど学校を休ませました。娘にいじめについて詳しく聞くと、「みんなと話すのが嫌。戻るのが嫌」と言っていました。また、自宅ではリラックスしてもらいたかったので、できるだけ普段通り接することにしました。親と学校、双方が建設的になることで出てくるアイデア出典 : それからは、月2回ほどのペースで学校側と話し合いを行いました。学校では校長先生のアイデアで、学年全体にアンケートを取り、いじめを見聞きしたか?どんないじめがあったのか?など、詳細な調査をしてくださいました。また、「いじめに関わっていたクラスに影響力のある子は、クラス委員にさせるのはどうですか?」と、私から学校側へ対策を提案することもありました。学校に全てをお任せするのではなく、親も自分の意見をはっきり主張することが大事なのでは?と思います。しかし、感情的に我を通すのではなく、建設的な姿勢で誰もが納得できる策が提案できると、学校も意見を受け取りやすくなるかもしれません。アンケートの結果で見えてきた原因。これがきっかけで子どもたちにも変化が出典 : その後、アンケートの結果が出てきました。多かったのが、「授業中、なぜ一部の子たちは支援級に抜けていくのか?」「支援級ってどういう子が行くところかわからない」という回答でした。このことから私は、「娘だけではなく他の支援級に行っている子は、周りの理解が得られていないのでは?」と校長先生に話しました。すると校長先生は、「支援級について、支援級の先生から個々のクラスに説明する機会を設けましょう」と言ってくださいました。説明会の後、児童からは「支援級に行っている子について事情がよくわかった、これからは優しくしようと思う」という声が増えました。この時点で学校は3学期を迎えていました。いじめが発覚してから約半年です。娘はまだ、クラスには通えていませんでした。しかし、支援級にだけは通えるようになっていました。1日に1時間だけ支援級に通い、学校には徐々に馴染めるようにしていきました。また、当時から仲の良いお友達に協力してもらい、支援級に遊びに来てもらっていました。その後まもなく春休みとなり、6年生にあがるときにはクラス替えがあったため、このタイミングで通常どおり登校できるようになりました。いじめを悪にすることは簡単。しかし、理由を探れば解決策も見えてくる出典 : あれから1年が過ぎ、娘は元気に学校に通えています。その後、いじめられている様子はありません。実は、娘をいじめていた子どもたちからは説明会の後、娘あてで手紙や絵をもらっていました。子どもたちには反省の色が窺え、娘に対しての理解も深まったようでした。この一件で特別仲の良いお友達が増えた訳ではありませんが、それでいいと思っています。娘には、何の問題もなく安心して学校に通える環境があれば、それでいいです。子どもがいじめに遭っているというのは、親としては衝撃だと思います。相手の子やその家庭、学校に対して憤りを抱く方もいるかと思います。私自身も、学校の最初の対応には納得がいかず、感情的になりました。しかしこうした問題は、いじめっ子本人や自分たち親、学校が成長するチャンスでもあると思うのです。学校との連携では冷静になり、子どもの自己肯定感や自尊心を守るためにも、建設的な話し合いや提案ができるといいですね。
2016年10月26日成長を実感する幸せも束の間、子どもの将来と向き合う時期となり…出典 : 子どもの就学先を決めるとき、みなさんはすぐに「ここだ!」と思える学校選び(学級選び)ができましたか?いいえ、と答える方が多いのではないでしょうか?溢れる情報の中、いっそのこと誰かに決めて欲しい!とすら、私は思っていました。私の息子は、幼稚園入園直前に発達障害の診断が下りました。年少から年中にかけては、とにかく幼稚園生活をスムーズに送らせることに、全神経を集中させていました。段々と成長していく姿は何よりも嬉しく、疲れやすい息子を必死にサポートしながら、日々を過ごしました。そういう意味で、年少から年中にかけては、「今現在の息子」の姿だけを見ることのできる、1番幸せな時期だったのかもしれません。誰かが4歳~5歳は、「発達障害のゴールデンエイジ」と呼んでいましたが、それほどまでに、子どもの成長が実感できる時期でもあったのです。そして年長になって、いつもの発達外来に行ったときに、担当医にこう言われました。「来年度は就学ですから、ゴールデンウィークあけに市の就学相談に行ってください。息子くんの就学についてどうするか、そろそろご両親で話し合いをしてくださいね。」私はこの言葉でハッとしました。これまでは「今現在の息子」の姿を見ていれば楽しかった毎日。しかし、年長になった途端「未来を考えて行動する」よう求められるのです。決断の重さを自覚するほど、決められないジレンマ出典 : 就学相談では、本人同伴で市役所の相談員と話をします。子どもは臨床心理士の先生と一緒に遊びながら、行動観察をされます。しかし、「この子はこういう特性がありそうだから、特別支援がいいですよね」「普通級で大丈夫だと思いますよ」などといった助言は一切されることはありません。決断は全面的に親に委ねられます。発達検査での数値もある程度は参考にされますが、数値だけではわからないような、本人の困り感というのがあります。私たち親にとって発達検査の数値は、就学の決定の参考に、あまりなりませんでした。発達外来の担当医も、療育の先生も、幼稚園の先生さえも、この件についてはあまりはっきりとしたアドバイスを下さいませんでした。「あくまでも決めるのは親御さんですから、私たちからはこうしたらいいとかは言えないんですよ…」というお答えがほとんど。おまけに、小学校の特別支援級を批判する声が、耳に入ってきました。私は、考えれば考えるほど頭がこんがらがってきました。息子にとっての人生の大きな決断を、自分だけに委ねられている状況。客観的な資料は無いに等しく、私の感覚と経験値だけで選ばなければならない辛さ。今まであんなにいろいろな人が助けてくれたのに、どうしてこの決断だけは自分ひとりに委ねられてしまうのか…。「いっそ、誰かが決めてくれたらいいのに…」私は、ついに就学について考えることが嫌になり、逃避状態になっていました。やっと行動する気になり、見学へ。そこで見た特別支援学級は…出典 : 特別支援級への通級になるかどうかは、うちの自治体では8月から審査が開始されます。ですから秋までには、親の希望を市のほうに提出して欲しいと言われます。ところが私は考えることを放棄し、9月になっても答えを出しませんでした。しまいには「このまま放置して、普通級でいいか」と思い始めていました。しかし私は、発達ナビに以前掲載された記事(下記、関連記事参照)をふっと思い出したのです。私は重い腰をあげ、入学予定の小学校に電話をかけ、特別支援級の見学を申し込みました。(残念ながら息子同伴は不可でした)これで納得がいかなければ、答えが出るだろうと思ったのです。授業見学当日は、教頭先生がわざわざ同伴してくださり、1クラスずつ支援の内容を説明しながら、案内してくださいました。授業後は、教頭先生と特別支援コーディネータの先生が面談の時間を取ってくださいました。見通しをたてた授業、刺激を一切排除したシンプルで静かな教室、教室の奥には囲いに囲われたクールダウンスペース、そして何よりも、子どもたちの楽しそうな様子に目が留まりました。教頭先生が教室にフラッと立ち寄るたび、子どもたち「先生今日ね、テスト頑張ったんだよ」「先生、明日のテストはここで受けてもいい?」と声をかけてくる様子が印象的でした。教頭先生は支援級にいる全ての生徒の名前を覚えていて、みんなが「教頭先生!教頭先生!」と慕っています。私はそのときに、自分の中に湧き上がってきた感想を忘れることができません。「自分も小学生の頃、この教室に通いたかった…!」決めるのは怖い。でも、親が「失敗を恐れない」ことで子どもの可能性につながることも出典 : 自分の中に湧き上がってきた感想が私の答えの全てでした。「まずは特別支援級の通級から始めてみよう」、私は授業見学から帰宅してすぐに、2回目の就学相談の予約を取りました。みなさんがもし、お子さんの就学先で特別支援級か普通級か?決定を委ねられて悩んだときには、まずは入学予定の小学校の特別支援級へ、見学に行ってみることをお勧めします。そしてもう1つ、私からお伝えしたいこと。特別支援級か普通級か選ぶことを、「子どもの人生を決めてしまう」という風に、プレッシャーに感じないで欲しいのです。子どもが普通級が良かったと言うのであれば、(息子の小学校に関しては)学期途中で普通級に転籍することは可能です。普通級が合わないと思うのであれば、次の学年から特別支援級を検討することもできます。子育てをしていると、節目節目で大きな決断を迫られることが沢山あります。けれども、それを選んだら、子どもの人生はもう後戻りできないわけではありません。大切なのは、上手くいかなかったとしても、次の一手を冷静に考える力を残しておくことです。だからどうか、自分が全ての手綱を握っているかのように悩まないでください。そのときの状況に応じて考え、決断を変えていく自由も、私たちにはあるのですから。
2016年10月20日自分の子どもをかわいくないと思う親などいないでしょう。皆、自分の子どもが何よりもかわいいものです。しかし、それをあまりに前面に出しすぎると、いわゆる“親バカ”になってしまいます。そのため、多くのママたちは人前ではあまり全力でわが子をかわいがらないものですが、中には周囲の目なんてお構いなし!という感じで子どもを溺愛するママもいます。そんな人を見て、「うわ〜あの人親バカだ」。そんな風に思ってしまったことありませんか?そう、“親バカ”な親って引かれちゃうんです。そして厄介なのは親バカな親たちの大半は自覚がないこと。もしかしたら、あなたも周りから”親バカ”認定されちゃってるかもしれません。そこで今回は、ママたちに「親バカだなぁ」と感じたママ友の言動について聞いて取材してきました!●(1)うちの子は悪くない『親バカなママ友、一人います。そのママ友は、幼稚園で自分の子どもが悪さをしても絶対に「ウチの子は悪くない! 」と逆ギレするんです。子どもがかわいいのは分かるけど、他人に迷惑かけたらダメってことを子どもにちゃんと教えてあげるのが本当の愛情だと思う』(27歳女性/5歳男児のママ)わが子の非は絶対認めないタイプの親バカさんですね。こういうタイプの人は、自分の子どもが他の子どもよりも上の地位に存在しているという認識があるため、なかなか素直にわが子の非を認めることができません。“非を認める=屈辱”という勝ち負け思考 に支配されているのです。勝利することが正義だと思い込んでいるので、子どものささいな“悪さ”には目を瞑ります。●(2)子ども相手にマウンティング『ビックリしたのが、私の子どもが砂遊びでお城を作ってたとき、完成度が高かったので他のママたちから拍手をもらっていたら、急にあるママ友が前に出てきて「見て!○○ちゃん(ママ友の子)もできたみたい!○○くん(私の子)のより大きいねぇ 」と自分の子どもを指さしたこと。見てみると何作ってるか分からないぐらいグチャグチャで、皆失笑って感じだった。あんな露骨な親バカは初めて見た』(32歳女性/3歳女児、6歳男児のママ)自分の子どもが注目されないと気が済まないというママもいるようです。ママ同士でマウンティングし合っている光景はよく目にしますが、さすがに子ども相手にマウンティングする人はあまりいませんよね。しかし、自分の子どもがかわいすぎるあまり、子どもに向かってマウンティング攻撃をする節操のない親 もいるようです。このタイプは子どもの実力を無視して舞台に立たせるため、子どもが大恥かくこともしばしば……。親は子どものそんな気持ちもつゆ知らず、「ウチの子が注目されてる!」とその状況に酔いしれます。子どもにとっても非常に厄介なタイプの親バカです。●(3)主役が当たり前だと思ってる『お遊戯会で自分の子どもが主役じゃないと認めない!というママがいました。しかも本番の1週間前。皆役が決まって練習しているし、今さら変えられないと先生が言っても、聞く耳を持たず仁王立ち 。しばらくすると子どもの方から「僕、今の役でいいよー」とママを諭していました。幼稚園児のほうがよっぽど大人でした』(37歳女性/4歳女児、5歳男児のママ)とにかくわが子が一番でなければ納得できないタイプの親バカですね。近年ではこういう親が増えてきているため、運動会でも順位はつけない、お遊戯会でも主役がいない劇をやる 、といったところが増えてきているようです。それがいいのか悪いのかは意見が分かれるところですが、少なくとも子どもの意思に反してクレームを入れているのであれば、親バカだと言えるでしょう。●(4)わがままを“意思”として尊重する『ママ友に子どもをめっちゃ甘やかしてる人がいて驚いています。そのママ友は、子どものわがままを子どもの意思として尊重するスタンスらしく、「お菓子を買いたい」とゴネれば買ってあげるし、「今日学校行きたくない」とスネれば休ませます。本人は子どもがかわいいと思ってやってるんでしょうけど、私にとったら一種の虐待じゃないか と思います』(41歳女性/10歳女児のママ)子どもをかわいがるあまり、何でも言うことを聞いてしまっている親もいますよね。「子どものため」という思いが目先のところだけに集中してしまい、それによって子どもがどう育つのかまで考えが至っていないような人です。このママさんが言うように、子どものうちに社会の常識を教えておかないといずれ苦労することになる ため、甘やかしすぎるのは一種の虐待と言えるかもしれませんね。----------いかがでしたか?親は誰だって“親バカ”です。自分の子どもが一番かわいいものです。しかし、それでも皆子どもの将来や周囲への迷惑を考えて自制して接しているものです。もしも今回紹介したエピソードに当てはまるというママさんがいたら、今一度普段の行動を見直してみてはいかがでしょうか。●文/パピマミ編集部
2016年10月10日あなたは自分の子どもがデブになったらどうしますか?「デブも個性!丸くてかわいいじゃない!」と子どもを撫で回す親もいると思いますが、大抵は危機感を抱くでしょう。小さいうちは「太ってて愛嬌があるね〜」などとチヤホヤされますが、小学生に上がった途端に同級生から「や〜いデブ!」とイジられ、思春期になると「え?私のことが好き?デブはちょっと…… 」と意中の相手から振られる可能性が非常に高まるからです。子どもを肥満児にはしたくない。それが多くの親の望むところだと思います。しかし、一方では日本人の親の多くが子どもを肥満児に仕向けているとも言われています。どういうことなのでしょうか。今回は、子どもの肥満と夜更かしの関係についてお話ししていきます。目次日本の赤ちゃんは世界一“寝ない”!?子どもの夜更かしが肥満につながる理由子どもを夜更かしさせない方法3つ●日本の赤ちゃんは世界一“寝ない”!?2010年にイスラエルで発表された研究結果によると、世界17か国の3歳以下の赤ちゃんの中で睡眠時間が最も短いのは、日本の赤ちゃんとのこと。1位のニュージーランドに比べると、平均で100分ほど少ない のだそうです。この原因にはいくつか仮説が立てられており、女性の社会進出や残業の長時間化によるライフサイクルのずれ込み、不完全な育児制度などが指摘されています。また、明治大学教授の鈴木賢志さんによると、世界では男性よりも女性の方が多く寝ているのに対し、日本では女性の方が睡眠時間が短いとのこと。さらに、日本の女性は世界で一番睡眠時間が短い と言われています。このことから、母親の生活習慣にあわせて子どもの睡眠時間も短くなっているのではないかと言われています。●子どもの夜更かしが肥満につながる理由●(1)午後9時以降に寝ている子どもはデブになりやすいまずはアメリカのオハイオ大学が発表した研究について見てみましょう。これは2016年9月に発表されたもので、10代後半の男女977人を対象に行い、就学前から思春期まで追跡調査したデータを分析したものです。分析したのは、身長や体重、肥満度を表すBMIなどのデータですが、夜遅くまで起きていた子どもほど将来肥満になる確率が高くなったとのこと。具体的には、午後8時までに寝ていた子どもの15歳時点での肥満率は10%、午後9時以降に寝ていた子どもは23%でした。つまり、幼少期に夜更かししていた子どもは、肥満になる確率が2.3倍も高くなった ということです。●(2)睡眠不足の子どもは食欲を抑えられないこちらはロンドン大学の研究ですが、1,008人の5歳児を対象に、“おやつ”を見せてどのくらい食べたがるのか反応を見る調査を行ったそうです。すると、睡眠時間が11時間未満の子どもは12時間以上の子どもに比べて、お菓子をねだる度合いを示したスコアが1割近くも高くなったとのこと、また、同様にBMIの数値も高かった といいます。この研究結果から、夜更かしは体内時計を狂わせて肥満体質にさせる原因になる、ということと、睡眠不足は食欲を抑制するホルモンが減少させて過食の原因になる 、ということが分かったそうです。●子どもを夜更かしさせない方法3つ●(1)親自身も早寝早起きを心がける子どもが夜更かしをしてしまう原因には、親自身が夜更かししており、子どももその影響を受けて眠る時間がずれ込むということがあります。そのため、なるべく親も早めに眠るようにしましょう。また、人によっては夜遅くに晩酌をする親もいますが、お酒を飲みながらおつまみを食べている姿を見て、子どもも“おやつは夜食べてもいいんだ ”という意識になってしまいます。こちらもなるべく控えるようにしたいです。●(2)入眠儀式を作っておくとはいえ、なかなか仕事や家事が忙しくて早寝なんてとてもできない、という人も多いでしょう。その場合は、これをやれば必ず寝る、という入眠儀式を作っておくようにしましょう。絵本の読み聞かせでもいいですし、歯磨きでもいいです。これをすれば子どもが“睡眠モード”に入る という習慣を作っておきましょう。●(3)夜にスマホやテレビを見せないこれは当たり前ですが、夜にテレビやスマホを見せてはいけません。脳が興奮して睡眠に入りづらくなりますし、寝ても睡眠が浅くなると言われています。最近ではスマホで動画を見せたりゲームさせたりしてスマホに子守りをさせる親もいますが、眠る1時間前には必ずやめさせましょう。----------いかがでしたか?子どもに夜更かしさせると、将来的にデブになる確率が高くなることがお分かりいただけたでしょう。逆に言えば今から努力すれば、その分子どもがデブになる確率を下げられるということでもあります。大事な子どもの未来がかかっていますから、きちんと睡眠を取らせてあげるようにしたいですね。●文/パピマミ編集部●モデル/大上留依(莉瑚ちゃん)
2016年10月02日桐谷美玲、山崎賢人、坂口健太郎という人気の“最旬”キャストの共演が話題となり、昨年9月に公開されるとたちまち大ヒットを記録した映画『ヒロイン失格』が9月30日(金)の「金曜ロードSHOW!」でテレビ初放送される。松崎はとり(桐谷さん)は、幼なじみの寺坂利太(山崎さん)に恋する“妄想”女子高校生。絶対的な自信を持って、自分が彼の“ヒロイン”だと思い込んでいる。そんな中、なんと利太は六角精児似のイケてない女の子・安達未帆(我妻三輪子)と付き合い始めることに。「え、あたし、ヒロインじゃないの?」と、2人の関係に悶絶するはとりに、学校イチのモテ男・弘光廣祐(坂口さん)が興味を持ち始め…。別冊マーガレット(集英社)で2010年から2013年にかけ連載され、全10巻で累計160万部を超える幸田もも子の人気コミックを、『ハンサム★スーツ』『高校デビュー』『貞子3D』などで知られる英勉(はなぶさ・つとむ)監督がメガホンを取って映画化した本作。公開当時、最も“旬”なキャストが見事なタイミングで共演したことでも話題となった。モデルから女優、ニュースキャスターへと活動の場を広げた桐谷さんは、本作公開前にも『恋する・ヴァンパイア』でヒロイン役を演じたばかり。続けて主演した本作では暴走“邪道ヒロイン”を熱演してコメディエンヌとしての才能を開花させた。山崎さんは連続テレビ小説「まれ」やドラマ版「デスノート」L役などで一気にブレイクしたタイミングでの本作出演。さらに坂口さんは“塩顔男子”ブームの火付け役として注目を浴びるなか、昨年は『娚の一生』『予告犯』『海街diary』『at Home アットホーム』と立て続けに出演作が公開、その人気に火が付いたところでの本作公開と、まさに“この時しかない”最旬キャスティングが10代を中心とした女性層に大きく支持され、大ヒットにつながったといえそうだ。桐谷さん、山崎さん、坂口さんと我妻三輪子のほか、恋に暴走気味なはとりに恋愛においてもあらゆるアドバイスをする親友・中島杏子、通称“オナカ”役で、バラエティ番組でも活躍する福田彩乃が好演。中尾彬、六角精児が本人役で登場するほか、高橋メアリージュン、濱田マリ、竹内力らも出演する。桐谷さんと山崎さんは7月期放送月9ドラマ「好きな人がいること」で再共演を果たしたほか、山崎さんは本作公開後立て続けに人気コミックの映画化作品に主演。来年公開の『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第1章』にも主演が決定。坂口さんも2016年に入り連続テレビ小説「とと姉ちゃん」への出演をはじめ『64-ロクヨン-』前後編や先週の「金曜ロードSHOW!」で放送された「がっぱ先生」など出演作が相次いでいる。本作が実現させた“奇跡の共演”でさらに人気が加速した3人の今後にも期待だ。金曜ロードSHOW!『ヒロイン失格』は9月30日(金)21時~日本テレビ系で放送。(笠緒)
2016年09月30日今や子どもの生活で切っても切りはなせないゲーム。自分たちは親世代に「ゲームはダメ!」と頭ごなしに言われてきたかもしれませんが、今ではゲーマー世代が親に。楽しさを知っているだけに、子どもにどんなルールを作るべきか、頭を悩ませている親が続出しています。Q.お子さまのゲーム時間、どれくらい?1.30分未満 13.1%2.30分以上1時間未満 28.2%3.1時間以上1時間30分未満 23.1%4.1時間30分以上 25.4%5.ゲームをしない・その他 10.1%1回のゲーム時間について調査したところ、「30分以上1時間未満」「1時間以上1時間30分未満」「1時間30分以上」がほぼ同じ割合に。多くのママたちがゲームとの付き合い方について迷っているようです。■制限をしなければずっとやってしまう怖さ子どもにとっては中毒性のあるゲーム。親がルールや制限をもうけなければずっとやり続けてしまうのが現実です。「ほっておいたら何時間でもやっています。困っています。」(美付県 40代女性)「ゲームをするときの決まりはありますが、時間を見て声かけをしないと夢中になっているのでいつまでもやっているので難しいですね」(茨城県 40代女性)「外食に行くと家族で座っている中に子どもがゲームに夢中になっている姿をよく見かけます。ここまで持ってこなくでもよくない?と端から見て思うのですが。そのうち欲しがるのかと思うと、そのときが怖い気がします」(千葉県 40代女性) ■ルールは家庭でそれぞれ。時間以外の考え方も単純に時間で決めるというだけでなく、やるべきことが終わっていればOKという考えも。子どもとゲームのルールについて話し合ってみるのも効果的なようです。「うちでは小学生の子には宿題や支度がしっかり終わったら夕方5時までならOKとしています」(神奈川県 50代女性)「うちも暇さえあればしていました。でも、時間をお互いで決めてから守れないときには1週間没収しました。そうしたら最近では守れるようになってきました。一方的に決めるより、一緒にルールを決めるといいかもしれません」(大阪府 40代女性)「自分がゲーム世代なのでゲームの楽しさも知っているため、子どもに強くは言えません。メリハリがつくようにやらせてあげています。ガミガミ言うのは逆効果なので、やることをちゃんとやったらゲームもさせてあげています」(千葉県 30代女性)■IT関係者にはゲーマーが多い!?IT企業がこれだけ成長しており、小学校でのプログラミングの必修化も目前の今、ゲームを全くさせないというのも時代錯誤かも。将来役に立つこともあるのかもしれません。「IT関係にお勤めの友人が『周りの人はみんな小さいころからゲームしてばっかりだった人たち』という話を聞いてから少しゆるくなりました」(鳥取県 40代女性)Q.お子さまのゲーム時間、どれくらい?集計期間:2016.05.19〜2016.05.26アンケート回答数:11154件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2016年09月29日子どもの人気職業にユーチューバーが挙がる今、あなたは自分のお子さんの将来の夢を知っていますか? 子どもの夢を知ることは、親としてもうれしいこと。そのために今できることって何かなと一緒に考えるいい機会にもなりそうですね。Q.お子さまの将来の夢、聞いてる?1.定期的に話し合っている 25.3%2.機会があった時だけ話し合う 50.9%3.将来の夢は知っているが話し合わない 13.2%4.わからない・どちらとも言えない 8.6%5.その他 2.0%話し合っている親子が、76.2%と大多数を占める結果に。子どもの夢やなりたい職業を聞いてサポートしてあげたいというパパやママの気持ちが伺えます。■親として子どもの夢を聞くのは楽しい小さいころから夢の話を聞いていると、その変化に子ども成長を感じられることもあります。また、夢がずっと変わらなくてほほえましく感じたり、たとえ夢がなくても親子のいいコミュニケーションの時間になりそうです。「上の子は小さい時は保育士だったけど、今は美容師になりたいみたいで家で自分の髪をセットして楽しんでます!下の子は警察官になりたいと言ってます!大きくなるにつれてもしかしたら夢は変わるかもしれないど、親として子供の夢を応援してあげたいなって思います。」(神奈川県 30代女性)「のんびりした子なので、まだ具体的な目標はないみたいです。ただ、自然とか科学に興味を示すので、そういった方面の職業とか、学校とかをたまに教えてあげています。憧れの人はさかなクンだそうです」(神奈川県 40代女性) ■否定せずに応援するのが親の役目自分が子どものころ、親に夢を否定されたことがある人もいるのではないでしょうか? 「どんな夢であっても応援してサポートしたい」いまどきの親はそう思っているようです。「私は自分の親からなりたい夢を話す度に、あれはダメこれはダメと否定され続け育ち、結局夢がなくなってしまい、何もないまま主婦になってしまったので、子どもたちが描く将来は否定しないようにしています」(神奈川県 30代女性)「親がこうなってほしいという希望を押し付けるのではなく、子どもの人生ですからやりたいことができるようサポートするように努力しています」(愛知県 40代女性)■未来には今ない職業ができるかも?子どものなりたい職業にユーチューバーが挙がる時代。これから20年後、どんな職業があるのかは親にとってもわかりません。「息子とは、これからの時代は新たなニーズを見いだして、いっそ新しい職業を編み出すぐらいでないと生き残れないかもしれないと話し合っています。子どもには今後の時代がどのように変化しようと、それなりに対応できる力を身につけさせたいですね」(神奈川県 40代女性)Q.お子さまの将来の夢、聞いてる?集計期間:2016.04.28〜2016.05.05アンケート回答数:9762件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2016年09月21日子どもは、親が思っている以上に賢い存在。簡単には言うことを聞いてくれないし、かと思えば、期待以上の行動をすることも! そんな我が子に認められるには、ガミガミ怒ってもダメ、やさしすぎてもダメ…。子どもの心に響く、親の振る舞いについて考えてみましょう。■こんなママにはがっかり!? リアルエピソード誰よりも大好きで大切なママは、子どもにとっては絶対的な存在。ママ自身、我が子から愛されている自負はあるはず。とはいえ、子どもの目は節穴にあらず。ママだって、理不尽なことをすればおかしいと疑うし、ウソがあれば子どもはそっぽを向いてしまうことも。ママたちが子どもからの信頼を失ったと感じたエピソードを紹介します。「散歩の約束をしていたけれど、何だか面倒くさくなって昼寝をしていました。しかも、そのことを子どもに責められ、『行くなんて言ってない!』と逆ギレ。シラをきりとおす私に、子どもは呆れ顔でした…」(30代後半)「子どもの要求に対し、『あとで』『明日』『来週やろう』などと曖昧な返事を繰りかえしていた私。あるとき動物園に行こうと誘ったら、『どうせ行く気ないんでしょ』と言われてしまいました」(40代前半)幼いからといって、わからないと思ったら大まちがい。まっすぐな眼差しで相手のことをしっかりとらえています。また、子どもにたしなめられるケースもあるようです。「いつのまにか自分の名前を書けるようになっていた娘。その字があまりに不格好だったので、『もっと上手に書けるよう練習しようね』と言ったら、『どうしてまず、すごいねって言ってくれないの?』と言われ、反省しました」(30代前半)「生理でイライラ。どうでもいいことでギャーと怒ってしまい、ハッと我に返って子どもを見ると、納得のいっていない、冷めた目をしていました」(20代後半)失った信頼を取りもどすのは大変なこと。子どもに対しては誠心誠意、真剣に向きあうといいでしょう。 ■できることからはじめる! 目指せ理想のオトナ像利害や損得など一切関係ナシ。好きか嫌いか、快か不快か…。子どもの判断は、じつにシンプルです。本能で生きる子どもにとって、信頼できるオトナは、必要なものは欠かさず与えてくれて、望みや欲求を叶えてくれる人物かもしれません。とはいえ、欲しい物をなんでも買ってくれたり、何をされても叱ったりしない、単なる都合のいい人ではありません。自分のことを全力で守ってくれて、よろこびと安心感を授けてくれる人こそが理想なのです。そんなオトナになるために、日々気をつけたいことをまとめました。・発言に一貫性を持ち、ブレない・しかることはあっても、感情に任せて怒らない・ダメなことはダメと、はっきり教える・いいことはしっかりほめる・遊ぶときは一生懸命、真剣に付きあう・できない約束はしない・いつでもどこでも温かく見守るすべて完ぺきしようとすると、ママの負担になってしまいます。上記を心に留めておいて、イライラしたときなどに、思い返すといいでしょう。■いつでも子どもに寄りそって子どもが求めているもの、子どもにとって必要なものを与えてあげることが、信頼の基盤。でも、余計な押しつけは親のエゴにもなりかねないので、気をつけましょう。毎日子どもを観察していれば、何をしようとしているのか、何を欲しているのかはっきりと見えてくるもの。何はなくともそばにいて、子どもに目をかけること。それができれば子どもは、ママを心から頼り、伸び伸び安心して暮らすことができるでしょう。
2016年09月17日「発達障害を治したい!」という親の気持ち出典 : 私には、自閉症の子どもがいます。自分の子どもに発達障害の疑いを感じた当時、私は診断を受ける前にインターネットで様々な情報を収集しました。同じような障害のある子どもについての個人のブログや、療育団体のサイトをのぞいてみると、時々「〇〇療育で、自閉症が治った」という文句を見かけました。もしかすると、障害のある子どもを持つ親にとって、「子どもの障害を治したい!」と最初に思うことは、ごく自然なことなのかもしれません。しかし私は、この「治った」という言葉に違和感を抱いていました。「完璧な回復」は確かに難しいかもしれない。でも…出典 : 『わが子よ、声を聞かせて―自閉症と闘った母と子』という本をご存知でしょうか。著者の子どもが自閉症と診断された後、回復に向けての自身の奮闘を綴った物語です。しかしこの本の巻末のあとがきでは、「(自閉症が)完全に回復したとは残念ながら信じられない」と監修の医師が書いています。この点については、私もこの医師と同意見です。なぜなら発達障害というのは脳の機能障害であり、病気ではないからです。それでも当時、私がこの本に出会ったときは「自閉症の子どもでも、こんなに出来ることが増えるなんて!」と、物凄く感動したのです。自分の子どもにも、少しずつ「できること」が増えるかもしれないという希望を持つことができました。治そうとするのではなく、「できることを増やす」出典 : 発達障害を「治す」のは確かに難しいことかもしれません。でも、「今までできなかったことを、出来るようにする」ことは、発達障害の子どもでも可能なことだと思います。たとえば、適切な療育やそれに伴う子ども自身の成長によって、「自分で着替えられるようになった」「自分でトイレに入ることができた」「自分でお風呂に入り、体を洗うことができた」「友達と一緒に遊ぶことができるようになった」など、社会に適応するために必要なことを少しずつ身につけていくことはできると思います。障害がある私の娘は、最初は身の周りのことが何ひとつ自分ですることができず、服を着させたり、トイレに行かせたり、すべて私が助けていました。そのうち、娘は実際に私がやっていることをまねすることがとても上手なことが分かりました。そこで私は、娘の特性を生かして、言葉で指示するのではなく一緒にやっているところを見せながら、身の回りのことを教えるようにしました。すると娘はだんだん自分でできることが増えていきました。障害を無理やり「治そう」とするのではなく、子どもの障害やそれに伴う特性をきちんと理解して、子どもができることを増やす手助けをするのが、親としては大切なことなのではないかと思います。子どもの成長にちゃんと目を向けて出典 : 私たち親は、最初は「この子をなんとかしたい」と思うあまり、発達障害を「治す」ことを考えると思います。しかし、困っていることを「減らす」ことはできても、自閉症を含めた発達障害を「完治させる」ことは難しいと私は考えています。自閉症や発達障害を治そうとするのではなく、子どもの社会適応力を療育によって伸ばしたり、子どもの成長を見守ることが大切なのではないでしょうか。私も、娘の障害を知った当初は「みんなが言うように娘の障害が”個性”になるなんてありえるのだろうか?」と半信半疑でした。でも、実際に娘の成長を目の当たりにしている今は、診断名そのものが個性なのではなく、自分のペースで成長していく様子が娘本人の個性なのだと感じていますし、娘の将来の可能性を信じています。
2016年09月14日「親ラブ族」という言葉をご存知でしょうか。子どもは思春期を迎えると親を鬱陶しいと思い、距離を置くもの。しかし最近の親子関係はガラっと変わってきているらしい。株式会社オーネットが行った調査によると、20歳男女の約8割が「親を尊敬している」と回答。「母親を友達のように慕い、好んでショッピングや旅行に行く」という母親大好きな女性が増加していることからも分かるように、若い女性たちにとって「親が大好き!」という感情は当たり前になりつつあるようです。■「パパと一緒にお風呂に入る」恐るべし“親ラブ族”先日、知人のAさん(24歳)と食事をしているとき、信じられない言葉を耳にしました。「私、小さい頃からお父さんと仲がいいの。今でも一緒にお風呂に入るぐらい!」……えっ?!一瞬言葉を失いました。彼女は都内在住の実家暮らし。地方に単身赴任中の父親が帰ってきて入浴をしていると、「私も入っていい?」とお風呂場に押しかけ、父親の背中を洗ってあげるとのこと。「たまにしか会えないから、会話もしたいし。別に家族だから、裸をみられても恥ずかしくないよ」(Aさん)このAさんに関しては、少し特殊な事例かもしれませんが、これも親と仲良しな若者が増えているということの象徴なのかもしれません。しかし、上の世代と比べて「親が好き」というレベルがかなり高いので、自分たち世代の感覚で他世代に話をすると驚かれてしまうかもしれませんね。同調査によると、「親を尊敬している」と答えたゆとり世代は、75.4%。同様に「親は自分のことを理解している」70.8%、「親はあたたかいと感じる」80.2%となっています。最近の20代男女にとって、親はあたたかくて信頼できる存在であることが分かります。■親と仲良しはいいけれど……一方で「親がいないと生活できない」79.9%、「親からお小遣いをもらっている」59.0%、「就職しても親には甘えていたい」47.3%などと答える若者も。これは経済的・精神的両方の面から見ても、親から自立できていない若者が増えていると言っても過言ではない結果となりました。社会人3年目のOさん(25歳)は、「大学を卒業し、就職をしたら自立をするため一人暮らしをしようと考えていましたが、母親が『寂しい』というので、まだ一度も実家を出たことがありません。仕事が終わって疲れて帰っても、実家暮らしなら家事の負担がない分、ついつい甘えてしまいます」と話しています。離れたいけど、離れられない。そして離れて欲しくない。そんな共依存ともいえる関係の親子が増えているようにも思えます。そんな心地の良い関係から抜け出せずに、気が付けば四十路で未婚……なんてことにならなければいいのですが。■「親みたいになりたい!」は少数派?一方で、「両親のような夫婦になりたい」「両親をみて結婚はいいなと思う」と答えた20代は約4割。「親が好き」と答える若者が多いにもかかわらず、夫婦としての親には厳しい評価をしていることも読み取れます。しかし、これは「生涯ラブラブな夫婦」を思い描いている若者が多いという結果の裏返しなのかもしれません。また、「親の人生は生きがいのあるようにみえる」62.1%、「親のような大人になりたい」55.1%など、人生の先輩としての親に対してはいずれも低い数値に。この結果からは、「親と仲良くしておけばお金ももらえてラッキー!一人暮らしもしなくていいし“おいしいこと”がたくさんある(ラクができる)」そんな若者のずる賢い一面が垣間見えます。これも世代性なのかもしれませんね。
2016年09月07日最初は仲間と繋がりたくて参加した親の会出典 : 発達障害児の育児は、毎日が戦いです。1つ悩みが解決したと思うと、また新しい悩みが、思ってもみない方向から出現します。この戦いは、一体いつまで続くのか、成長と共になくなるのか、その先は全く見えません。そんな育児の中で、「毎日の辛さを、ちょっとでも愚痴れる仲間がいたら…」と考えるのは、ごく自然な流れだと思います。発達障害児の親が、自分たちだけで悩みや辛さを、抱え込んでしまわないようにと、地域にはたくさんの親の会が存在します。県全体を含む大きな組織もあれば、小学校の特別支援級の親同士が作る、緩い繋がりもあります。私も育児の愚痴を吐きたい、1人で考え込むのが辛い、そういった理由で親の会にアクセスしたことが、あります。ところが、当初の期待もむなしく、わずか半年足らずで退会してしまうことに。今回は、その経緯と大規模な「親の会」の持つ特質について書きたいと思います。大きな親の会ならではのメリット出典 : 私が入会したのは、県に住む発達障害児の親すべてを対象にした、親の会でした。親の会といっても、きちんとしたNPO団体です。ここを選んだ理由は、大きな組織の方が、いろいろな特性のお子さんを持つ、親御さんと話ができるだろう、という理由でした。確かに「お話し会」のようなものは、頻繁に開催されていて、県のあちこちから集まってきた会員の皆さんから、有意義な話をたくさん聞かせて頂くことができました。また専門家の講演会や、発達障害関連の映画上映会なども、月に1,2回のペースで開催していました。こうした大きなイベントは、どれも参考になるもので、滅多にお話しを伺うことのできないような、専門家の方のお話も、たくさん聞くことができました。イベントだけにとどまらない、大規模さは運営にも出典 : この大規模な会では、会員それぞれが役割を担って運営しています。広報、会計、ゲストの送迎、弁当の注文、場所の確保など、イベントを開催するとなると、ここには書ききれないほど沢山の、運営業務が発生します。何をするにも決めごとや議論となると、運営からメールが膨大に届きます。気付くと、私のメールボックスは運営からのメールで、びっしり埋めつくされていました。大きな組織は、それだけ運営にも人やエネルギーが必要だ、ということを私は後になって、知ったのです。どれだけメリットがあろうと、その場所が自分には合わない場合も出典 : メールを開くたび、本部からのメールがズラッと数10通も並ぶ日々。私は次第に、メールボックスを開くのが億劫になってきました。さらに、月1回行われる定例会のレジュメ作りや、勉強会の資料作り、年度終わりになると今度は総会の運営と、ちょっとした会社に勤めているかのような、仕事量が降りかかってきます。結局、会の運営業務が完全に、自分のキャパシティを超えてしまい、私は退会しました。今は、同じ発達障害児を持つ、仲良しのママさんたちと、少人数で緩く食事会を開催したりしています。私にはそのような形態のほうが合っていたようです。上手に使いわけたい親の会出典 : 大変だったことばかり書きましたが、大きな親の会では、仲間内のおしゃべりでは決して得られないような、専門的な情報を、得ることができます。これは、親の会の最大の強みだと思います。また、大きな組織では、加入者の年齢も様々です。小学校のママ友では、同年齢の子どもを持つ親たちが中心に、集まりますが、大きな組織では思春期の子どもや、成人した発達障害当事者の話を聞くことができます。航海図のない育児だからこそ、これはとても貴重なことだと思います。入会する前に親の会の特質をよく調査し、・自分が親の会に何を求めているのか?・組織運営のための活動は何があるのか・自分は運営活動にどこまで時間を割けるかを、まずはよく考えてみると良いかもしれません。
2016年09月03日子どもは何でも親のマネをしたくてしょうがないものです。必死に親の口癖や行動をマネする様子はとてもキュートですよね。『乗ってたら乗せろゆーから乗せたら笑いすぎてお腹痛い』というコメントともにTwitterに投稿された動画にも、そんなかわいらしい子どもの姿が映し出されています。【動画はこちらから→】投稿者さん(@buuchan001)が撮影したのは、ダイエットマシンに乗る子どもの様子。どうやら投稿者さんが乗っている様子を見て、自分も乗ってみたいと思った様子。台に上がったものの、体が小さいので上のハンドルに掴まるのが精一杯なようです。ちなみに、このダイエットマシンはブルブルと震えるタイプのやつですが、結構振動は強いです。大丈夫なのでしょうか……?スイッチオン!振動が始まります。お?意外と大丈夫なようです。本人も大丈夫だと思ったのか、もう片方の足も振動する足場へ。ここからダイエットマシンが本領発揮。振動が大きくなり……ブルブルブルブルブルブルブル!めちゃめちゃ体が震えています笑。なぜかポーカーフェイスなのもかわいいですね!恐るべきダイエットマシン。子どもが乗るとこんなことになるんですね……。男の子がブルブル震えまくる様子の全容は、【関連記事】の『【おもしろキッズ動画】ダイエットマシンの上で震えまくる子どもが可愛すぎる♪』よりご覧ください♪かわいすぎて何度も繰り返し見ちゃいます笑。●文章/パピマミ編集部
2016年08月26日授業参観で10年前は想像できなかった娘の成長を実感。出典 : 発達障害の娘は現在小学6年生。今年の授業参観日では、国語の授業で詩を創作し、発表していました。それを見た私は、「こんなことまでできるようになったのか」と感心しました。なぜなら10年前には、今の姿を想像することすらできなかったからです。娘の成長が気になったのは、2歳頃でした。言葉が出始めるのが遅く、コミュニケーションも、ほとんどとることができませんでした。多動もあり、いつも自分の好きに行動していました。その頃から療育にも通っていましたが、落ち着きなく自由奔放な行動を見て、果たして療育の効果はどれほどなのか?とよく不安になったのを覚えています。診断後、療育を家でも取り入れた。最初は上手くいかなかった出典 : 療育施設に通いだした頃、娘はなかなか着席ができず、座ってもすぐに立ち歩いていました。この頃ほぼ同時期に、ABAという行動分析を家庭に取り入れている、親の会に入りました。そこで受けたアドバイスは、子どもの楽しさや主体性をとても大事にしたものでした。私は、このアドバイスを参考に、親の指示通りに椅子に座る練習を、取り入れてみることに。しかし、これまで自分の好きに立ち歩いていた娘。急に「座って」と言っても座ってくれません。座ることが嫌にならないよう、好きな遊びの最中、機嫌の良いときにイスに座らせてみました。しかしすぐ立ち上がるため、娘の膝を少しだけ押さえるなどの補助を入れましたが、やはり立ってしまいます。それでも、遊びの合間の短い時間、「座って」「立って」の声掛けのタイミングと同時に、体を支える補助を何度も繰り返しました。最初はなかなかできませんでしたが、根気よく続けた結果、2ヶ月ほど経って徐々に指示を理解し、着席ができるようになってきました。しかし、座っていられる時間はまだまだ短いものでした。まずは「机に向かう練習」から、楽しんで取り組めるように出典 : 年長になり、小学校への就学を視野に入れた私は、長時間机に向かって座っていられることを、目標にしました。これは、長時間の着席が目標なので、着席している間に飽きて集中が途切れないよう、娘の好きなおもちゃやゲームなどを活用し、遊ぶことにしました。しかし、娘1人の遊びではすぐ飽きてしまうかもしれない。そこで、私も一緒に娘と遊ぶことにしました。着席の練習と同様、娘が機嫌の良いときに、15分程度から取組みました。また、学校での学習にも慣れるよう、興味の低い活動でも少しずつ練習しました。この時も、集中ができるだけ続くよう、合間に娘の好きなお絵描きの時間を挟むなど、していました。この方法は娘には合っていたようで、着席できる時間は、少しずつ増えていきました。小学生になり、集団参加も安心…と思いきや出典 : 指示や場面に応じて着席することや、長い時間座ることに慣れてきた娘。しかし、いざ就学すると、今度は別の問題が生じてきました。それは、みんなが手を挙げるのを見て、解からない問題でもつられて手を挙げてしまうことでした。そんなとき、娘の「聞く力」を伸ばしたのはフルーツバスケットだった出典 : この問題を療育の先生に相談したところ、「指示の聞き分けを、ゲーム感覚で練習してみましょう」とアドバイスをもらいました。さっそく家で練習です。フルーツバスケットの応用で、方法は簡単です。・家族4人(2人以上が良いです)で、それぞれ違う種類の果物を持ちます。・司会の人を決め、その人に「みかんを持ってる人~?」と聞いてもらい、実際に持ってる人だけが返事をして手を挙げます。・手に持つのは、子どもが理解していれば、果物でなくても構いません。参加人数が多ければ、何名かは同じ種類を持った方が、より実戦向きかもしれません。最初は、授業中と同様に戸惑いながらも、周囲と一緒に手を上げていた娘。間違えたときには「あれ?今はみかんだっけ?」など、司会が言った言葉を確認できるような声かけをすると、娘も自分で間違いに気付けるようでした。このゲームも、学習というよりは、ちょっとした息抜きの時間に、遊ぶ感覚で取組んでいました。このような時間を家族で楽しみながら、繰り返していくうちに、少しずつ指示の聞き分けができるようになっていきました。子どもが学ぶことを楽しめるように出典 : 学校で役に立ちそうな方法を例に挙げてみましたが、コツは楽しくゲーム感覚で練習することです。療育先などでアドバイスをもらうと、つい結果を求めてしまいがちだと思います。しかし、親の気持ちを優先し、子どもの「やりたい気持ち」を置いてきぼりにしては、学習そのものが、嫌な時間に変わるかもしれません。成長を待つことが、結果として子どもの主体性を伸ばし、学習意欲につながるのではないでしょうか?我が家では、楽しさの中でいつの間にか学校生活にも順応できるようになった。そのような関わりや取組みを、心がけています。
2016年08月24日娘が学校に行かなくなった出典 : 一見普通に学校に通っているように見える子ども。でも、人間関係がうまくいかない、いじめにあっている、授業についていけない、部活がつらい、進路に不安があるなど、隠れた悩みを持っているかもしれません。特に発達障害のある子どもは、特に心が繊細で学校という場に潜む問題にいち早く気づくようです。発達障害に理解のない先生から適切な支援を受けられず、つらい状態で頑張って学校に通う子どもも多いでしょう。アスペルガー症候群のある私の娘は、「どうしてみんなは先生の言うことを聞かないのか」、「どうしてケンカばかりするのか」、「なぜ先生はケンカや言うことを聞かない子を放置するのか」といった学校の問題に悩み、心を痛めていました。そして学校という場になじめなくなり、力尽きるように行けなくなってしまいました。今回は、不登校になってしまった娘と私の夏休みについてお話します。夏休みの終わりに娘が出したSOSサイン出典 : 私の娘は不登校になってから7年が経ちます。娘が学校に行かなくなったばかりのころは、「本当は怠けているだけなのではないか?」「頑張れば行けるようになるのではないか?」と考えていた時期がありました。夏休みの終わりごろは特に、「新学期になれば娘は学校に通うのではないか」と期待する自分がいました。今思うと、これは無意識のうちに娘へのプレッシャーになっていたでしょう。不登校の娘も、「新学期になったら行かなくちゃ」と親の期待に応えようと苦しんでいたと思います。学校へ行かない娘にとって、夏休みはやっと来た休暇であり、ホッとできる期間でした。でも2学期がいよいよ始まるという夏休みの終盤は、娘はとてもストレスを抱えていたようです。例えば娘は、・宿題をやっていない・気力がない、腹痛や頭痛がよく起こる、体調不良を訴える・夜に眠れず昼間に寝てしまい、昼夜逆転生活になる・身なりに構わなくなる・視線を合わせないといったSOSサインを出していました。夏休みが終わることにおびえていたのです。9月1日、子どもは追い詰められている娘がSOSを出していたにも関わらず、私は「また学校に行って欲しい」という期待をもとに娘に厳しく接してしまいました。すると娘はますます学校に行く気力を失い、心身ともにどんどん弱っていきました。実は、夏休みが終わった次の日の9月1日は、18歳以下の子どもの自殺が1年の中でも多い日になっています。Upload By ヨーコ夏休みが終わるころ、子どもたちはそれほどまでに追い詰められているのだと思います。私が参加している不登校の親の会でも、私と同じように子どもに厳しく接してしまい、子どもが不登校のままという方が大勢います。みなさん「あの時厳しく子どもを責めなければ良かった…」と言っています。SOSを出している子どもに厳しくしてしまうと、親子の信頼関係が崩れてしまうのだと痛感しました。子どものSOSサインに気づいたら、決して問いただしたりはしないで、さりげなく「困ったことがあったら話してくれてもいいんだよ」と伝え、注意深く見守ってあげてください。親に必要なのは、子どもを休ませる勇気出典 : 去年話題になったこの記事。覚えている方も多いかもしれません。「学校が死ぬほどつらい子は図書館へいらっしゃい」。夏休みが明けるころに子どもの自殺が増える傾向があることから、神奈川県鎌倉市立の図書館の公式ツイッターが26日、こうつぶやいた。共感を呼び、13時間で4万回以上もリツイートされている。私は、図書館だけでなく家庭こそ、「学校が死ぬほどつらい子」を受け止める場所でなければならないと思っています。でも子どもが「学校へ行かない」と言った時、親が怒ったり、責めたり、泣いたりしていたら子どもは家で心を休ませることができません。自分の子どもが学校に行かないことを認めるのは簡単なことではありません。そこには、「学校へ行かないと学力がつかない、社会生活ができなくなる、集団生活ができないと社会人として生きていけない。」という親自身の価値観があるのだと思います。そういった価値観は社会が親に押し付けているものでもあると私は思います。だからこそ、周囲や学校からの声に親もつらい思いをするのです。私も子どもの不登校を7年経験していますが、正直言ってまだこの「普通の価値観」を捨てきれていないと思います。だけど、心身ともに疲れ果てている子どもには、せめて家で休むことを認めてあげることが必要なのではないでしょうか?子どもの不登校を認めるのは大変なことですが、どうか子どもを休ませる勇気を持ってほしいと思うのです。エネルギーがたまると子どもは動き出す出典 : ストレスや恐怖から解放されて、再びエネルギーがたまるまでゆっくりと休むと子どもは変わります。娘も、学校へは行かないけれど長い間しなかった勉強を少しずつ始めました。今は進路も子どもによって様々です。学校に行かなくても仕事についている人はたくさんいるし、道は一つではないのです。生きていてくれてこその未来です。
2016年08月19日親が子どもの発達障害を受け入れられるようになるまで出典 : お子さんに発達障害があることが分かったとき、まず最初に「なんとかしたい」「どんなことをしてもいいから、普通の子にしたい」と考える親御さんも少なくないと思います。でもそんな親でも、専門家の先生から「子供に無理にストレスを与えてはいけません。逆効果です。」「子供のあらゆる行動は、子供の『こうしたい』という自己主張なので、子供の全てを受け入れて抱きしめて下さい」と言われると、当初の「普通の子にしたい」という思いから、「発達障害を何とかしようというのは間違っていた。子どものすべてを受け入れなければならないんだ」という気持ちにだんだんと変化していくようです。本当にお子さんの「障害を受け入れて」いますか?出典 : この気持ちの変化は、お子さんのありのままを受け入れて、お子さんに本当に必要な教育やトレーニング、支援方法は何なのかを考え得るために大切なことです。しかし、お子さんの「障害を受け入れる」ということの意味ををはき違えてしまっている保護者の方も多いように思われます。例えば、障害がない兄のことは厳しく育てていたのに、弟に発達障害があると分かった途端に何もしなくなり、なんでもその子の自由にさせているご両親がいました。その子が人の物を壊しても、「この子はこうしたかったんです。分かってください」といって、子どもに「謝る」というコミュニケーションをまったく教えようとしません。他にも、「この子は今まで大人しかったが、最近は癇癪がでてきた。これも立派に自己主張するようになったということ。成長を感じるよ。」と言っている保護者の方がいました。もちろんそういった場面でお子さんの成長を感じる場面はあると思います。でも、その方はあまり嬉しそうな顔をしていませんでした。これは本当にお子さんの「障害を受け入れている」と言えるのでしょうか。子どもの発達障害に向き合うということ出典 : 私は、「発達障害を何とかしよう」と考えることは、「障害を受け入れていない」ということにはならないと思います。むしろ、子どもに障害があることが分かった後「この子は障害があるから」と言って、その子が社会に適応するための支援や教育を何もしないことこそ、「障害を受け入れていない」ことになるのではないでしょうか。そういった親の教育の仕方は、問題を後回しにしているだけのように私は思います。私の娘は学校での勉強を習得するのに、他の子どもたちの何倍も時間がかかります。もしかすると、娘は他の子どもたちと同じように勉強ができるようになることは難しいかもしれません。でも私は、発達障害を理由に娘の成長を諦めたわけでは決してありません。私は娘に、勉強はほどほどにして家事を教えることにしています。娘には、洗濯物を干してもらったり、味噌汁を作らせたり、ご飯を炊いてもらったりしています。障害のある私の娘には、こういった社会に適応するための教育こそが必要なのです。確かに今はできなくても、成長とともに出来るようになることもあります。しかし、親が子どもの障害をきちんと受け入れられれば、子どもが将来自立して生きていくためには何を教えればよいのかが見えてくるのではないでしょうか。子どもが将来、社会の一員として生きていくために出典 : 障害のある子どもでも、将来は社会の一員として自立して暮らしていく必要があります。そしてそのように生きる権利もあります。そのため、障害があろうとなかろうと、社会で生きていくうえで最低限必要なスキルやマナーは身につけている必要があると思います。もしかすると、障害のある子どもとない子どもの育て方は違うと考えている人が多いのかもしれません。しかし、「その子の得意な部分を見つけて伸ばしてあげるようにすること」が親の役目だとするならば、基本的には変わらないと私は考えています。子どもにいろいろなことを経験させることで、その子のの得意不得意が分かると思います。その経験をさせるきっかけを与えたり、その後に子どもにとって適切な支援は何なのかを考えることが、本当に親がやらなければならないことではないでしょうか。どんな子どもでも、社会で生きていく1人の人間として育てる事に変わりはありません。子どもの障害を本当に受け入れられたのであれば、社会で生きるために必要なことを一つずつ教えていくのが、親の役目だと私は思っています。
2016年08月09日思春期の子どもが「病院に行こう」と言われたときの気持ちUpload By ヨーコ子どもに発達障害の疑いを感じたとき。知能検査を受けるために、私たち親は「一緒に病院へ行こう」とわが子に切り出さなければなりません。思春期の子どもは「病院に行こう」と言われたとき、どのように感じるのでしょうか。そう言われて断る子どもは、もしかしたら少ないかもしれません。「私はおかしいのかもしれない」「どうして友達と仲良くできないのだろう?」「断るのは親に申し訳ない…」など、子どももいろいろ考えているのでしょう。何も口にはしないかもしれませんが、病院に行く子どもの心の中は、大人が考えている以上に複雑です。実際に、私の子どもが抱えていた2つの不安をお話します。子どもは大人が思っている以上に、自分たちが「他の子とは何かが違う」ことに気づいています。今は何でもインターネットで調べることができます。娘は、「今の自分はどういう状態なんだろう」「他にも私のように悩んでいる子はいるのだろうか」と、日々検索していたようです。そのため娘は、「知能検査を受ける意図」も、だいたい理解していました。ですが、その大切さや意義、検査で分かることが今後の生活や人生にどのように生かせるのか等は、分かっていなかったようです。本来の知能検査は、ありのままの自分の得意・不得意を診断するものだと私は考えています。その結果をもとに、どうやって得意なところを伸ばし、不得意なところをカバーしていくかを周りの大人とともに考えるのです。娘ははネットの情報で、知能検査は「テスト」とイメージしていた様子で、知能検査の意義を理解しないまま、「できなかったらダメなんだ」「分からなかったらどうしよう」と不安に思ってしまったのです。たとえ大人でも、自分は発達障害なのかどうかについて病院で診断を求めたとき、いざその結果を見たらショックを受けるでしょう。それが思春期の子どもとなれば、なおさらショックは大きいはずです。子どもは発達障害についての知識もまだ断片的です。例えば、アスペルガー症候群は、正しい知識や情報が浸透しないまま、「アスペ」という言葉がひとり歩きしています。この言葉はネットスラングにもなっていて、空気を読めない人や要領の悪い人に対しての蔑称になってしまっています。私の子どもは、そんなふうに世の中で軽蔑されているアスペルガー症候群であると自分が診断されてしまったら、自分はこの先もずっと周りの家族や友達とうまく関われないんだと思い込んでしまったようです。私はぜひ、子どもたちに正しい発達障害の知識を持ってほしいと思い、ブログでメッセージを発信しています。あなたは何も悪くない。あなたの親も何も悪くない。これは脳の個性なのです。ただ今の社会で生きていくのには、しんどい個性を持っているというだけ。あなたの価値は何も変わりません。友達と比べて劣っているわけじゃありません。あなたの個性なだけです。子どもの不安をやわらげるために、周りの大人ができる2つのことUpload By ヨーコ子どもは正しい知識を得られないまま、誰にも相談できずに悩み苦しんでいます。大人がしっかりと情報を提供することで、子どもの不安を少しでも和らげることが必要です。私は病院に行って知能検査を受けることのメリットは、自分の特性を知ることができることだと思っています。検査を受けることで、自分は視覚・聴覚どちらから情報を受け取る方がわかりやすいのか、短期的な記憶はできるのか、空気を読むことが苦手なのかといった自分の取り扱い説明書を手に入れることができると私は考えています。それを自分の中でしっかり納得して、自分を知ること。これからどういう生き方をするのか、生活ではどんな工夫をすればいいのかを考える手がかりとすることが、一番の有効利用法だと思います。子どもたちが知能検査を「テスト」だと思ってしまうことは、年齢的にも当たり前のことです。そのため、テストを受ける不安は大人がくみ取ってあげなくてはいけないと思います。知能検査の結果がいきなり子どもに伝わることはないと思います。どうやって伝えるか、またいつ伝えるか悩んでいる保護者の方が多いのではないでしょうか。私の娘は、小学4年生のときにアスペルガー症候群と診断されました。でも、いろいろな人に相談した結果、まだ娘には伝えないことにしています。ただでさえ自尊感情が低くなっている娘に、アスペルガー症候群であることを伝えれば、娘はさらに自信をなくしてしまうと判断したからです。様子を見ながらタイミングを計り、主治医から告知してもらう計画を立てています。主治医の先生など周りの人に相談しながら、誰がいつ告知するかの計画を慎重に進めていくことをおすすめします。子どもの気持ちに寄り添うために出典 : 思春期は自分を作り上げていくための時期であり、子どもたちの心はより複雑で、傷つきやすくなっています。まだ正しい知識を身につけていない子どもが少しでも不安なく病院に行くためには、周りの大人たちのサポートが不可欠です。子どもは何も言わないかもしれませんが、本当の心の中は分からないことだらけ、不安でいっぱいです。子どもの気持ちをできるだけ理解して、寄り添いながら一緒に歩いていきましょう。
2016年08月05日こんにちは、栗生です。以前、 睡眠中の赤子の戦闘力が高すぎる件 について、したためたのを覚えている方もいらっしゃることと思います。寝ながらおもむろに足先を上げたかと思うと、次の瞬間に放たれる、かかと落とし。あれ、鼻や目などにピンポイントで降ってくるとメッチャクチャ痛いんですよね。わが家の赤子も最近になり、かかと落としはなくなったのでホッとしていたんですが、寝ながらの回転移動は相変わらず激しいものがあります。夜中、ちょっとトイレなどに行って戻ってくるとあっという間に私のスペースを赤子が侵食しており、私はしかたなく布団の隅で小さくなって寝直す、ということがしばしば起こっております。ときには上の子(4歳)とタッグを組み(いや、2人とも寝てるんですが)、気がつけば両脇から2人にがっちりホールドされる、なんて夜も。子ども二人に寄り添われて幸せとも言えますが、乳幼児といえどもダブルでのしかかられるとかなり苦しいので、就寝中もなかなかリラックスできません。…と人に言うと、「親が移動すればいい」とか「角度を変えて寝ればいい」とかアドバイスされるのですが、結局子どもも一緒に回転移動するのでどうなのだろう、と言う気もします。布団の端に寝かせたり堤防(布団)を設置したりと、いろいろ試みたところ、壁に接した状態で寝かせると安定することを発見したのですが、やはり今朝も私の両脇に頭を刺したような状態で眠るわが子たち…。ここまでくると、もうどうでもよくなりつつあるこの頃です。今日のカルタ「流浪(るろう)の赤子」
2016年07月20日こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。今のわが国で子どもを公立の小中学校に通わせている親御さんであれば、子どもの同級生の友達の中にかなりの割合で“名字が変わる”子がいらっしゃるかと思います。ご推察の通り、両親の離婚を理由とする例が大多数です。しかし、今回のコラムはそのような“名字が変わることになってしまった反抗期の子どもたち”を問題視するような立場では一切ありません。両親が離婚してどちらか一方の親だけになった子が必ずしも情緒不安定になるわけではないのです。そうでなく、母親であれ父親であれ祖母であれ祖父であれ姉であれ兄であれ、「反抗期に家族の愛情を確認できた子 であれば、今は反抗していてもきっと大丈夫」という精神神経科的スタンスに立って、反抗期のお話をさせていただきたいと思います。●思春期に反抗することは「身近な大人に見捨てられないか」という不安の裏返し東京都千代田区で心療内科・精神科の『ベスリクリニック』を開院する田中伸明先生は長年にわたり、「小中学生時代の反抗期に親や家族がいかにあるべきか」というテーマをもって臨床研究をつづけておられます。田中先生のホームページによれば、小中学校時代の反抗期・思春期の子どもの“いわゆる反抗的問題行動”は、「親や身近な大人から見捨てられないか」という不安の裏返しだといいます。田中先生によると、『この時期の子どもは、自立したい気持ちと甘えたい気持ちの間で揺れ動いています。時には甘えたい気持ちが強くなり、親に依存するような言動をとることもあります。その際には、しっかり家族の愛情を確認させてあげることが重要です』とのこと。つまり、両親の離婚などで親が一人になったから問題行動に出るというわけではなく、家族の中に自分を愛してくれていると確信を持てる大人がいないときに問題行動をとる 。田中先生はそうおっしゃっているわけです。●5歳で両親に捨てられた風間トオルさんの例に見る「愛してくれる家族さえいれば大丈夫」ここで思い出されるのは、『ビンボー魂おばあちゃんが遺してくれた生き抜く力』の著書がある、俳優の風間トオルさんのことです。風間さんは筆者より3つだけ年下の同世代ですが、5歳のときに両親が離婚してまず母親が出て行き、そのうちに父親も出て行ってしまい、トタン屋根のアパートで僅かな年金収入があるだけの祖父母に育てられたという生い立ちの持ち主なのです。その経済状況は過酷であり、幼少年時代は食べるものが足りなくてカマキリの足をかじったり公園の草やタンポポを採って食べたとのこと。風間さんが小学生になると祖父は認知症を発症し、祖父が部屋の壁に排泄物を塗るたびに風間さんが水で洗い流したそうです。普通なら中学生くらいからグレて、不良になってしかるべきような生い立ちだと思うのですが、風間さんはおばあちゃんと、認知症を発症してしまう前のおじいちゃんから「愛されている」という確信を持っていたため、反社会的な道に進もうなどと思ったことは一度もなかったそうです。この例は、家族という身近な大人から愛されていることさえ確認できれば、子どもは極端に問題ある行動へは向かわないという田中伸明医師の説を裏付けているということができるでしょう。●離婚によって「一人親」になってしまったことが問題なのではなく、「愛してくれる家族の存在を確認できない」ことが問題筆者には中学1年生の男の子がいます。例にもれず反抗期・思春期の真っただ中で、母親に対しても、父親である筆者に対しても、時折とても反抗的な態度をとります。とくに筆者の息子は、結婚して家を出た姉が2歳の男の子(息子にとっての甥)を連れてよく遊びに来るため、小さな甥に対しては兄のように接しなければいけませんので、知らず知らずのうちにストレスもたまっているのだろうと思います。サザエさんの家におけるカツオくんがそうですよね。また、筆者が生まれ育った昭和の戦後期と違い、若者や子どもに対して厳しい今の日本社会で生きて行かなければならない息子に対しては、筆者も妻もついつい将来のことを案じてしまい、口うるさくなってしまう傾向があります。田中伸明医師は、そういった口うるささが愛情から発せられているものなのか、それとも子どもを疎ましく思う感情に由来するものなのか、子どもには敏感にわかってしまうといいます。田中先生によると、『この時に家族の愛情を確認することができないと、子どもは失望し問題行動をとるようになります。汚い言葉でののしる、部屋に閉じこもる、暴力をふるうといった反抗は、親からの愛情が十分でないと感じたときに出てくるのです』とのこと。これがたとえば親の離婚による一人親家庭であったとするならば、一人親であること自体が問題なのでは全くありません。自分を引き取って育てることになった大人の家族(母親にせよ父親にせよ)ないし、その新しいパートナー等から本当に愛されている と感じることができるかどうかが問題なのだということなのです。●理不尽な要求は毅然として遮断するが子どもの可能性を伸ばすためなら全面的に応援するあえて結論をまとめるのであれば、反抗期の子どもが無理な要求や主張をするのを認める必要はなく、話の内容は最後まで聞いたうえで毅然とした態度で要求を制する。しかし、いずれ子どもがひとり立ちし独立して行けるように子どもの可能性を発掘し、伸ばす手伝いになるのであれば全面的に応援する。そういうことに尽きるのではないでしょうか。そういうことは、長女が反抗期真っ最中であった15年も前に十分学習したはずなのに、人間は忘れる動物なんだなあと、つくづく感じる今日この頃です。【参考文献】・『ビンボー魂おばあちゃんが遺してくれた生き抜く力』風間トオル(著)【参考リンク】・ベスリクリニック()●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)
2016年07月19日