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俳優の駿河太郎、三船美佳がMCを務めるMBSテレビ『住人十色』(毎週土曜後5:00~5:30)のきょう12日放送回では、「草屋根付きの新築平屋」が登場する。兵庫県西宮市名塩に暮らす住人(アルジ)は、赤ちゃんがいる3人家族。2024年、駅から徒歩15分の川と林に囲まれた場所に、念願の新居を建てた。なんと、木造の平屋の屋根には一面芝生が敷き詰められている。本当は、かやぶき屋根を希望していたが、防火設備など設置基準が厳しいため草屋根に変更、壁も経年変化を楽しめる杉板で仕上げ、新築ながら古民家を目指したのだという。夫妻ともに古い家が好きで、古民家再生プロジェクトのボランティアとして出会った。結婚し、子どもを授かったこともあり、仕事でも通える場所で家を探していた。イメージしていたのは、古民家のような、木の家。そんな中で出会ったのが、通勤にも便利な西宮名塩の自然あふれる土地。かつてのニュータウンで10年近く売れ残っていた中古物件だった。土地価格は2軒の古家付きで900万円。解体して更地にし、新たに建てたのだが、憧れを実現するには夫妻の並々ならぬ苦労が隠されていたそうで…。玄関の木の引き戸を開けると、いきなり土間キッチンが現れる。しかも床は砂。昔の農家の玄関ではよく使われていたこの三和土(たたき)土間は、土と石灰とにがりを混ぜ、叩いて固めたもの。ベビーカーごと家に入れられるので便利だという。ダイニングの奥は棚に本がずらりと並ぶ読書コーナー。一段下がった場所がリビングで、段差があることで絶妙な“おこもり感”を実現。この場所のためにソファーも特注した。草屋根には、ウッドデッキからはしごで登れるようになっている。広さ約90帖分もある屋根一面に敷き詰められているのは天然芝。見た目の良さだけではなく、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるというメリットもあるが、土と草だけでおよそ6トンの荷重がある。そのため、下の構造体を頑丈にする必要があり、水やりの装置設置も含め、コストは800万円にも及んだ。古民家を目指して建てた家もようやく8ヶ月が経った。近所の人から野菜をもらうこともあるそうで、妻は「街中に住んでいたときはなかったようなつながりが持てたのは、ある種、古民家みたいな暮らしがちょっとずつできてきているからなのかなと感じます」と暮らしを楽しんでいるようだった。<出演>MC:三船美佳、駿河太郎訪問者(リポーター):宮地眞理子ナビゲーター:海渡未来MBSアナウンサーナレーション:かわたそのこ
2025年04月12日広島県庁舎敷地内の都市開発「広島県庁舎敷地有効活用事業」により、テラスを有する木造平屋の新商業施設が誕生。2025年春の開業を予定している。広島市中区に木造平屋の新商業施設新たな商業施設が誕生する地は、広島市の主要交差点である紙屋町交差点から南北に走る通り・鯉城通りに面し、通りを挟んで向かい側には専門店や飲食店が集まる複合施設「パセーラ」、百貨店の「そごう広島店」などが立ち並ぶ。また近くには、1日当たり約3.3万人が利用する広島バスセンターや、1日当たりの乗降客数が約1.2万人のアストラムライン「県庁前駅」が位置しており、交通にも便利な好立地だ。温かみのある木造平屋の2棟、ピロティやテラスも商業施設は木造平屋の建物で、A棟とB棟の2棟を建設。飲食店や物販店のほか、開放的なピロティやテラスを備える。また、建物の北側には緑を感じる芝生広場を整備。芝生広場は広島県庁の正面エントランス前に広がっており、テイクアウトしたフードやドリンクを楽しんだり、バス停前の待ち時間などに一息ついたりできる空間を目指す。さらに、約165第を収容できる駐車場も新たに登場する。施設を横断する小道の整備また、商業施設の間を南北に通る「ひろしまこみち(仮称)」に加え、広島県庁南館の足元の通路を横断する「もとはちこみち(仮称)」も整備される。芝生広場と広島県庁の森とを繋ぎ、商業施設ならびに県庁利用者の誰もが自由に使えるスペースとなる予定だ。詳細「広島県庁舎敷地有効活用事業」開業予定時期:2025年春住所:広島県広島市中区基町10-52敷地面積:2,814.61㎡延床面積:約589m2(A棟:約225 m2、B棟:約364m2)構造:木造規模:A棟(地上1階)、B棟(地上1階)用途:商業店舗、芝生広場着工:2024年4月
2024年04月14日野原に建つ切妻屋根の家広大な敷地の一角に建つ、大きな切妻屋根に包まれた平屋。この家で暮らすのは、IT関係の仕事をしているご主人と建築に興味のある奥さま、新体操に夢中で元気いっぱいの娘さん(6歳)のNさん一家。都内のマンションから自然豊かなこの地に移り住み、2年半ほどが経つ。「親戚から譲り受けた農地の一部を宅地に転用して家を建てました。広く恵まれた敷地なので、平屋にしておおらかに暮らしたいと思ったのです」(ご主人)。設計を依頼したのは、奥さまが以前から心引かれていたという『imajo design』の今城敏明さんと由紀子さん。「建築物が好きで、子どもの頃から住宅関係のテレビ番組をよく観ていました。5、6年前に観た今城さん夫妻が手掛けた、丘の上に建つ家が忘れられなくて。家を建てることになり、すぐにコンタクトを取りました。オープンハウスを2軒見せていただき、陰影がきいた落ち着いた雰囲気がやはり素敵だなと思って。ほかの設計事務所は考えられなかったですね」(奥さま)。絶大なる信頼を寄せていたため、建築家へのリクエストは、「平屋」「切妻屋根」「広いリビング」「個室は3つ」くらいで、あとはお任せだったと話す。シンプルで大胆な切妻屋根の外観が目を引く。屋根はガルバリウム鋼板、外壁は杉を使用。「アンドリュー・ワイエスが描いた“オルソンハウス”をイメージしました」とは、建築家の今城敏明さん。500㎡近い広々とした敷地。もともと植えられていたモミジやツバキ、キンモクセイ、隣の敷地の植栽など緑に囲まれ、見事な景観。「どの季節も素敵ですが、特に春は、桜とミツバツツジのピンクのコントラストがきれいですよ」(奥さま)。垂木の美しい陰影に包まれる数段上がった玄関を入り、天井の高さを抑えた土間を抜けると、高く吹き抜けた広々としたLDKが現れる。最も高いところで4.8m。切妻屋根の形状をそのまま感じられる天井には、30cmピッチで垂木が並び、陰影に富んだ繊細なデザインが目に飛び込んでくる。「シンプルな外観と内部のイメージが異なるようで、皆さん驚かれますね。住み始めて2年以上経った今も新鮮で、いつも素敵だなぁと思います(笑)」と、目をきらきら輝かせて話す奥さま。大きな屋根に包み込まれるような感覚と開きすぎていない開口が、心地よい安心感と静謐な空気をもたらしている。最も高い位置で4.8mもある屋根なりの勾配天井。高い天井と垂木による優しい陰影が教会を彷彿させる。リビング側からダイニングキッチンを見る。正面奥が土間、玄関。垂木はグレーに染色した米松を使用。屋根を支える中央の鉄骨ポールが、ダイニング、キッチン、リビングをゆるやかにゾーニング。グレーに染色した米松を使用した玄関ドア。年月によって味わいが増す真鍮のドアノブとも好相性。横のFIX窓から風景が楽しめる。『カイ・クリスチャンセン』のチェアと北欧ヴィンテージの円卓を置いたダイニングスペース。キッチンの正面にあたる場所に大きめの窓を設置。ダイニングテーブルに合わせてチーク材で造作したキッチン。カウンター下のルーバー部分にはエアコンが隠れている。磨きを残したステンレスの天板が家の雰囲気にマッチ。プライベート空間へと続くドア。枠のないシンプルな造りがご夫妻のお気に入り。N邸のドアノブや取っ手などの金物は、経年変化が楽しめる真鍮で統一。「ノブやツマミが小ぶりで、いちいちかわいいんです(笑)」(奥さま)。階段を上がり、子ども部屋、寝室へと続く。「玄関から寝室へと奥に行くほど床を上げ、暗くし、落ち着く空間になるよう演出しています」と今城敏明さん。「廊下の突き当りに灯る明かりが真ん中からややずれている、この光景が好きなんです」(ご主人)。あえて景色を見る窓は付けず、トップライトを施したバスルーム。夜空の月や星を眺めながらのバスタイムは心身ともにリラックスさせてくれる。洗濯機を置いた洗面室の向かい側の家事スペースには、作業カウンターを設置。真鍮製のブランチビットランプやウォールミラーが雰囲気を盛り上げる。景色を切り取る窓「おおらかな風景やその場所の持つ空気感を暮らしに取り込むと同時に、恵まれたロケーションならではのダイレクトに受ける自然の猛威から室内を守ることも考えました」とは設計を担当した今城敏明さん。シンプルな切妻屋根は水切れが良いという利点があり、また軒を出すことで強すぎる陽射しをカットする。大きな掃き出し窓はあえて設けず、床レベルを上げて地面から距離を取ることで、砂埃や虫の侵入、湿気などを防いでいる。FIX窓や通風窓は、四季折々の美しい景色と室内の居場所とが呼応するように配置を工夫した。リビングのコーナー窓の前に鎮座したニーチェアは、景色を楽しむ特等席。「ここに座って外を眺めると、ブランコで遊ぶ娘の姿も見えるし、遠くの樹々まで見渡せて気持ちいいです」(ご主人)。テレビ台兼ベンチを造作。ヴィンテージショップのサイトで出会ったというネストテーブルは、「好きなところに持っていけて便利」と奥さま。掃き出し窓は設けず、左奥のテラスから出入りする。見る位置によって切り取る景色が変わるコーナー窓。最近購入したというニーチェアからの眺めは圧巻。FIX窓にすることで砂埃や虫などの侵入を防いでいる。寝室の一角を、コロナ禍で在宅勤務になったご主人のワークスペースとして活用。低めに設置した窓は、腰掛けるにも程よい高さ。子ども部屋に置かれたヴィンテージのキャビネット。モビールや植物で装飾した大人かわいい空間は、奥さまのセンスが光る。あおり止めを採用したレトロな木製窓。大人が座ることが多いという『IDEE』の子ども用ソファ。N邸に多く採用されている、シンプルなブラケットライトは『imajo design』のオリジナル。自然豊かな地での楽しみ方広い敷地を有するN邸。「庭を1周ウォーキングすると汗ばむくらいで。けっこういい運動になりますよ」と笑う奥さま。「引っ越してきて1年後くらいにコロナ禍になり、一時期は幼稚園も休みになりました。そんなときに娘が外でのびのび遊べるスペースがあってよかったなと思いますね」(奥さま)。暮らし始めて3年目。この土地での暮らし方がわかってきたと話す。「春から秋にかけては、4,5回トラクターで草を刈ります。最初は大変でしたが、いまでは季節ごとにどのように動けばいいかわかってきて、楽しめるようになりました」(ご主人)。庭の一部には、食卓にも登場するブルーベリーやオリーブなどが植えられ、ご主人がDIYしたブランコやバーベキューをするためのブロックも置かれている。夏にはテラスにタープを張り、プールやバーベキューを楽しんでいるという。「まずは家の前に芝生を敷いて。そのあと小さな菜園にも挑戦したいですね。いずれはヤギを飼って草を食べてもらって。家で食べる野菜や果物をまかなえるくらいになったらいいなと思っています」(奥さま)。自然と共存する暮らしの中で、Nさんたちらしい家へと育てていかれることだろう。ご主人がDIYしたブランコがお気に入りの娘さん。寝室兼ワークスペースからの眺め。奥さまのリクエストでご主人が作製したラダーラック。「木の種類や色を妻に選んでもらいました。我ながらよくできたと思います(笑)」。ゲストルームとしてリクエストした和室。土間との一体感で広く感じられる。玄関ドア脇のFIX窓の外側から障子戸が見える。「この家に和室がある?」という意外性が評判だそう。N邸設計imajo design所在地埼玉県上尾市構造木造規模地上1階延床面積113.8㎡
2022年01月24日終の住み処は手入れが楽なほうがいい鎌倉の自然豊かな小高い丘の上に建つ平屋の家。リビングの大きな窓を開けると、広々とした明るい庭が広がる。この家はパパスホームを設立し、現在はAtelier23.を主宰する建築デザイナーの井手しのぶさんの7軒目の住まい。「子どもも独立し、暮らしをコンパクトにしたかったので、終の住処のつもりで小さな平屋を造りました」土地はネットで見つけた。「熱海や軽井沢もいいなと思ったのですが、家族や友人が居る鎌倉で土地を見つけることができました。傾斜地と書いてあったのですが、気になるほどではなく、却って少しの傾斜は水はけが良かったです。ただ雑草が生い茂っていたので、家を建て、庭を作るためには、かなり手を入れなければなりませんでした。犬と猫がいるのですが、クルマが往来する道路も近くにないですし、この環境ならのびのびと飼うことができると思いました」床はモルタル。愛犬が足を滑らせないよう、ところどころに大きなラグを敷いてある。ダイニングキッチンとリビングの間に段差をつけ、ゆるやかにスペースを分けている。暖房は薪ストーブが活躍。「火を見ていると落ち着きます。薪ストーブは煮炊きにも使えて重宝しています」幅3mの引き込み窓を全開にすると、庭と一体感を楽しめる大開口となる。高さのある天井には杉材を使用。センスのよいアンティークの家具が素敵に配置されている。「引っ越しのタイミングでこの家に収まる数に絞りました」「古い馬の置物は神事に使われたものだそうです」横長の窓の下に、アイアンの飾り棚を設けた。井手家の家族は、猫2匹と犬一匹。この子はトラちゃん。奥がブチャちゃん。「立て続けに2匹の猫を拾いました」自然素材の居心地の良い住まい家造りのテーマは、ローコスト、そして住まいの手入れが簡単なこと。「DIYで壁に珪藻土を塗ったのですが、計算するとプロに頼んだほうが安かったという失敗もありました(笑)。動物がいるので、床は手入れが楽なモルタルにしました。箒でさっと掃けば掃除が終わります。海辺に建てた前の家は窓掃除に苦労したので、この家は庭に面した窓以外は小さくしました」井手さんの住まいのほっこり安らげる居心地の良さは、珪藻土の壁、モルタルの床、杉材の天井と、自然素材で作られているからかもしれない。経年変化が楽しめるアイアンの飾り棚や薪ストーブ、アンティークの家具が自然素材の家にしっくりと馴染む。色数を絞り、玄関扉とモロッコタイルのブルーをアクセントカラーにしている。寝室は敢えて窓を小さくして明るすぎない部屋に。「朝までぐっすり眠れます」。アーチ状の開口の奥はクローゼット。寝室の壁面は、机を囲むように全面棚に。「机は大工さんに天板を切ってもらってなんとか収めました」玄関ドアはアイアンの支柱を中心に回転するように開く。「なぜか猫は狭いほうから出入りします(笑)」眺めの良い庭。ちょうど芙蓉が花を咲かせていた。庭の一角に作った畑ではレモンやイチジクなどの果樹や野菜を育てている。玄関の回転ドアを開けるとすぐにテーブルという自由なレイアウト。井手さんのセンスの賜物だ。キッチンの横に作った勝手口は、洗濯物を干したり、ゴミ出しする際に、家事がしやすい動線になっている。大谷石を使ったキッチンの引き出しは着物タンスを模して作った。「大谷石は自分で張りました」少しつづ暮らしを整える楽しみ今年に入って、動線の確保のため、I型のシステムキッチンから、コンロとシンクを独立させたスタイルにチェンジ。「I型のシステムキッチンはアウトレットで安かったので買ったのですが大きすぎました。買ってきた食料を冷蔵庫に仕舞うために、キッチンをグルリと周らなければいけないのが不便で。コンロとシンクのアイランドに変更したら、無駄な動線が減りました。使わなくなったI型キッチンは友人の家に嫁に出しました(笑)」キッチンの他にも、住みながら少しづつ暮らしを整えていった場所は多い。「リビングの家具の配置をちょっとづつ変えてみて、ようやく落ち着いたところです。今、庭の小屋を手直し中です。それが終わったらデッキも広げたいし、玄関タイルの張り替えも思案中です」「バスタブの上に読書灯を作ってもらいました。水をかけないでねと念を押されました」。バスルームの入り口のドアはインドで買ったアンティーク。「タイルは映画で見たバスルームを真似て自分で張りました」洗面台は宙に浮いたクローゼットの上に置かれたようなスタイル。八角形の鏡も素敵。片流れの平屋。ブルーの玄関扉が印象的だ。窓に腰を掛けて縁側のように楽しむ。「外観は予算重視でモルタルのまま仕上げました」「門扉は友人のアイアンワークのクリエイターに作ってもらいました」。愛猫は門扉をジャンプで出入り。
2021年11月08日印象を決める木製窓やアンティークのドア代々木公園に隣接するハンバーガーショップ『ARMS』のオーナー、岩田卓之さん、朋代さんご夫妻。「公園近くのペット可の賃貸マンションに住んでいたのですが、そろそろ家が欲しくなり物件を探し始めました。鎌倉なども探したのですがなかなか思い描くような家は見つからず、『エンジョイワークス』に相談することにしました」そして見つかったのが、三浦半島は南葉山の約1400㎡もの広大な敷地に建つ平屋の家。「築18年の普通の家が建っていたのですが、この家を生かしてリノベーションすることにしました」印象的な木製扉はアンダーセン社のもの。「『エンジョイワークス』の設計の方とリノベーションの相談をしながら必要な個数を出していただいて、価格を抑えるために個人で安く買いました」玄関扉や室内のブルーのアンティークのドアも岩田さんが見立てて施主支給したもの。フローリングはエイジング加工されたオーク材を選んだ。他にも、タイル、照明、把手、蝶番や鋲に至るまで素材にこだわって空間を作り上げた。「現場の職人さんも含めて、チームプレーでとてもよい家を作ることができました」そして外装は杉板の鎧張りに。これからシルバーに経年変化していくのが楽しみだ。リビングを含む全ての部屋と庭をつなぐ大きなウッドデッキを設置。母屋の横にはキャンピングカーも。奥行きのある広々とした小高い斜面が岩田さんの敷地になっている。この庭が格好の犬たちの遊び場だ。かつては日本風の庭園だったが、樹木を整理し、芝生を張った。広い庭の管理用に新たに軽トラックを購入したのだそう。「今後は好みの植物を入れて、自分らしい庭を作りたいと思ってます」天井を抜いて古い梁を見せた。切妻屋根を生かした三角の天井は白に。「ソファは実家にあった母の嫁入り道具を引き継いで大事に使っています」木製の窓はすべてアンダーセン社の二重サッシ。「壁に煉瓦を貼った場所には、薪ストーブを置く予定です」2頭の愛犬も都内から一緒に越してきた。卓之さんを遊びに誘う8歳のビッケちゃん。14歳のヒニーちゃんは、この場所から外を眺めるのが大好きなのだとか。新しい可能性を秘めた三浦半島の暮らし鎌倉や葉山だけではないポテンシャルが、三浦半島にはまだまだあることを岩田邸は教えてくれる。クルマで片道約1時間半で、都内へとアクセスが可能だ。「以前は店のすぐそばに住んでいたので大変といえば大変ですが、その分、ここには都内では得られない豊かな暮らしがあります。完全にスイッチを切り替えるため、たとえば家にTVは置いていません」広い庭では犬たちが駆け回る。「実はひとつ気づいたことがあります。犬は自分ひとりで庭で遊ぶより、飼い主と一緒に散歩に行くのが大好きなんです(笑)」跳ね上げ式の木製窓もアンダーセン社のもの。窓が部屋の印象を大きく変える。下駄箱にしている棚は内側の黄色のペイントがキュート。小物はアメリカで買ったものが多いそう。玄関扉は『GALLUP』でオーダーしたハンドメイドのヴィンテージ。下駄箱にしたヴィンテージの棚も『GALUP』で。「窓の高さとピッタリのサイズだったので、購入を即決しました」玄関の横のスチールのラックのサイドが鍵の指定席。ラックの塗装の剥げ感がとてもよい味わい。ポッテリとしたアメリカ製の食器を愛用している。約150年前のアンティークのホーローのダブルシンクは、家を建てる前に福生の『DECO DEMODE』で見つけて確保。このシンクに合わせてキッチンを作っていった。窓辺のキッチン。庭を見ながら気持ちよく料理ができる。冷蔵庫(写真右下)は業務用を選択。友人が泊まれるガレージを作る母屋の横のキャンピングカーはクレーンで吊り上げて設置。「友人が遊びに来た時にここに泊まってもらっていたのですが、雨漏りし始めたので修理が必要な状態です」クルマが大好きな岩田さん。敷地内に数台のクルマを停めている。「ゆくゆくはガレージを作りたいと思っています。ガレージの上には友人が泊まれる部屋を作りたいです。家の中も、これから薪ストーブを入れたいですし、ウッドの腰壁も作りたいし、天井に木を貼りたいとも思っています。庭にも手を入れたい。やりたいことが山ほどあるので、これからの変化が楽しみです」奥がベッドルーム。いつのまにかヒニーちゃんがベッドで爆睡。寝室のクローゼットは、通気性の高い木製扉。2面採光の明るいベッドルーム。ベッドルームからも、木製の観音開きのドアから外のデッキに出ることができる。洗面所はアンティークの黒白のタイルを貼り、NYスタイルに。洗面台はアメリカンスタンダード社のもの。鏡はヴィンテージ。トイレはテラコッタタイルのカントリースタイル。グローエ社のシャワーヘッドに、クラシックなデザインの蛇口を組み合わせた。
2020年11月09日壁は自分たちでペイントグラフィックデザイナーの吉本多一郎さんが暮らす家は、埼玉県入間市の平屋の米軍ハウスが並ぶ『ジョンソンタウン』と呼ばれる地区の中にある。吉本さんの家は米軍ハウスの作りはそのままに、新たに建て直された平成ハウスと呼ばれるロフト付きの平屋住宅だ。米軍ハウスと平成ハウス、外から見たところ違いはわからない。「見分けるポイントがあります。米軍ハウスは瓦屋根なのですが、平成ハウスは屋根の素材が軽量化されています。平成ハウスは床暖房など、設備が近代化されているのが魅力です」家を探していた時におもしろい物件があると教えてもらったのがジョンソンタウンに住むきっかけになったそう。「僕も妻もアメリカの匂いがする住まいが好みです。幸いここは妻の職場には近かったのですが、僕は家で仕事をすることが多いとはいえ、都内で打ち合わせや撮影等が週の半分以上ありますので、通えるかなと最初は不安でした。けれどもう約6年住んでます。慣れると平気なものですね(笑)」白い壁は友人にも手伝ってもらいながら自分たちで塗装したのだそう。「以前は集成材の合板そのままの色の、山小屋のような雰囲気の家でした。梁や階段はもともとの木の色を残し、バランスを考えながらペイントしていきました。柔らかな白にするため、白に少し黄色と赤を混ぜてオリジナルの色を作っています」もともとはモルタルの床だったが、まちちゃんが誕生してから、転んでも痛くないようにカーペットを敷いた。「玄関の部分だけカットして靴を脱ぐスペースを作りました」たっぷりとした天井高いっぱいまで伸びた存在感のあるグリーンは、ジョンソンタウン内にあったグリーンショップで購入。「ブラインドは以前の住人が残していってくれたものです。ありがたいです」アンティークのロッキングチェア。「僕は気に入ってるんですが、奥さんはあまり好きじゃないみたいです(笑)。後ろのシェルフは大塚家具。母が大塚家具のファンで引越し祝いにいただきました」吹き抜けからリビングを見下ろす。ダイニングテーブルは、足場板を使った多一郎さんのハンドメイド。左奥にあるのがアンティークの視力検査のセット。レザーのソファはACTUSで。このローテーブルも多一郎さんがDIYしたもの。仕事場はロフトにジョンソンタウンの家は、一軒づつ間取りが違うのだそう。「アメリカの住宅のように住人がDIYをしてもよいので、個性的な家が多いですね」吉本さんの住まいは、築10年の平屋。リビングに大きな吹き抜けがあり、ロフトの部屋を仕事場にしている。「今はネットがあるので、どこでも仕事ができます。都内から距離がある場所でも、住環境を優先できるのがありがたいです」1階から見上げると、ロフトに正方形の窓が……。窓の向こうが多一郎さんの仕事場だ。入り口にCAVE(洞窟)と書かれて部屋が多一郎さんの仕事場。低めのドアをくぐるようにして入る巣ごもり感がたまらない。中二階のCAVE内が吉本さんの仕事場。ソファは大正時代のアンティーク。抜群のコミュニティも魅力ジョンソンタウンの魅力は、緑豊かな美しい街並みにもある。「お隣との間の塀も物理的にありませんし、住人同士のお付き合いが親密で、とてもよいコミュニティが築けています。BBQをしたり一緒にキャンプに行ったり、DIYの手ほどきをしてもらったり。同業者も多く、世田谷に住んでいた時より、仕事の幅が広がっています」仕事の手を休めて、近くの公園に息抜きに行くこともおおいのだとか。「子どもと一緒にすぐに公園に行けるのも楽しいです。子育てには抜群の環境だと思います。近くの子どもたちがよく家の前の道で缶蹴りして遊んでます。うちに『缶ください〜』って突然来たり。最近、こういうおつきあい、なかなかないですよね。平屋の家に惹かれて住みはじめましたが、今はコミュニティがかけがえのないものになっています」キッチンの床はモルタルのままにして、カーペットを敷いた。裏口もある。「棚板は自分でつけました」ポーチでBBQを楽しむことも。お隣の家のと間に塀や仕切りはない。
2020年02月26日いざ家を建てようとなった時、みなさん共通で悩むのはどんな設計の家にするか。2階建ての家にしたり、中古物件を購入してリノベーションしてみたりと選択肢がたくさんあります。うーんイマイチしっくりこないな……なんて方は、平屋を検討してみてはいかがでしょう?今回ご紹介するのは『ソラマド』の平屋。自由度の高いソラマドだからこそ理想的な暮らしを叶えることができますよ♪平屋の魅力って一体なに?一般的に平屋のイメージは2階がない分部屋が狭く、収納スペースなども少ない印象があるかもしれません。確かに部屋数は少ないですが、平屋には平屋の魅力があります!それはとにかく家族との距離が近くなること。階数や仕切りによって一人一人を隔てるものが少ないので、家族の声や気配がそばに感じられます。これまで『ソラマド』で平屋を建てた皆さまから、同様の声をたくさんお寄せいただきました。このほかにも平屋には魅力がたっぷり♪実際にお住まいの方の事例を見てみましょう!広々とした庭と家をつなぐ縁側付!四季を感じる平屋まずご紹介するのは熊本県にある約200坪のHさん邸。広々とした庭に建つ平屋と大きな樹が印象的です!どの部屋にいても庭を望むことができるようになっている、とても開放的な平屋。庭と部屋を縁側でつなぐことで、外と中の区切りがなく大きな空間として一体化しています。風通しもバツグンですよ♪また部屋や洗濯スペースも庭に面しているので、遊びまわるお子さんを感じながら家事や生活ができるのもポイントなのだとか。近い距離に庭があるので、日本の四季が移ろいゆくのを間近で感じながら生活できそうですね!▼四季を感じる平屋が気になる方はこちらをチェック♪あこがれの縁側で日本の四季を感じる暮らしを実現♪庭と平屋が一体化した「夢を叶えた家」ソラマドの家についてもっと知りたい!家の中なのにアウトドア?遊び心満載の平屋続いてはアウトドア好きのご家族が建てた平屋をご紹介します。こちらの写真はリビングからつながるデッキ。デッキの上はあえて屋根を作らないことで日を遮るものがなくなり、一日中外の光がたっぷりと差し込みます!「一見、ムダ?と思えることこそが大事」とご主人。そんなちょっとした遊び心が開放感のあふれる平屋を作り上げています。キッチンはダイニングテーブルと一体化しているコの字型。リビングはもちろん、外のデッキも見渡せる位置にあるので、家族を近くに感じることができます。またこちらのお宅は、個室のようにドアは作らずに間仕切りをし、天井を吹き抜けにしています。どこにいても空間はつながっているので、安心感があるとのことです。▼遊び心満載の平屋が気になる方はこちらをチェック♪心地よい風が吹き抜ける室内で、アウトドアのような日常を。四季が感じられるお家もっと事例を見てみたい!空だって家の一部!自由度の高い平屋最後にご紹介するのは「子どもたちにのびのびと育ってほしい!」「この家でたくさん思い出をつくってほしい!」という願いをこめて作られた平屋です。箱型の家の真ん中にはぽっかりとあいた大きな空間があります。屋根は開閉式になっていて、天気がいい日は屋根も窓も全部開けるのだとか。家がひとつになるのがお気に入りなんだそうです♪空が家の一部になっちゃうなんて夢がありますよね。なんとこのお宅では寝る場所すらも固定していないのだとか。家族みんながこの家という『箱』を自由に楽しんで生活しているようです。▼自由度の高い平屋が気になる方はこちらをチェック♪寝室の場所も固定しない!間取りにとらわれない自由な発想の家で、のびのびとした子育てを♪今回はソラマドで叶う平屋の事例をご紹介しました。どの家も風通しのよさや、光の差し込み方、家の中での自由度の高さなどが特徴としてありました。「平屋に憧れるけどどんな暮らしがしたいかな?」「平屋にはどんなメリットがあるの?」など、気になった方はぜひソラマドの公式ホームページをチェックしてみてくださいね♪ソラマドで家を建ててみたい!
2020年01月07日落ち着ける家を作りたい埼玉県入間市に、樹々の間に平屋の米軍住宅が並ぶ『ジョンソンタウン』と呼ばれる地区がある。広告やメディアの制作を行うクリエイティブディレクターの曽根原興史さんは、撮影の下見のためにここを訪れた際、いつかは住んでみたいと思ったそうだ。「とはいえ都内からは距離がありますし、妻はヘア&メイクなので、重いメイク道具持ってここから仕事場へ通うのは厳しいと反対するだろうと思っていました。ところが、以前住んでいた世田谷区の保育園問題で頭を悩ませていたのですが、ジョンソンタウンのすぐ側にある保育園には空きがあるとわかりました。さらに近所のスーパーマーケットや美味しい野菜が買える場所、自然豊かな環境などをリサーチして、ここに住むメリットを妻にプレゼンしました(笑)。めでたく採用となり、念願の米軍ハウス暮らしの夢が現実になりました」ジョンソンタウンの米軍ハウスは、賃貸でありながらリノベーションが可能なのも魅力なのだとか。「入居を決めた際、この家はちょうどリノベーションの途中でしたが、天井を抜いて欲しいというリクエストは間に合いました」そしてDIYで壁や扉を塗ったり、キッチンの扉を変えたり、好みの内装に仕上げていったそう。「この街の住人は、みなさん米軍ハウスが好きで住んでらっしゃる方ばかりなので、趣味が似ていることもあって、コミュニティの良さは抜群です。住民のカメラマンやロケバスの方と一緒に仕事をさせてもらっていますし、プロップ用にクルマを借りたり、大工仕事を手伝っていただいたりと、公私ともに仲良くさせていただいています」「アメリカのアンティークショップで、集合写真をたくさん買いました。その中に自分たちの写真をさりげなく混ぜています」リノベーションの際、天井を抜いた。「米軍住宅は、木造でも空間を広く取れる梁の構造になっています」曽根原さん一家は、興史さん、絵理子さん、7歳の翌太くん(登校中でこの日は不在)、2歳の百嶺ちゃんの4人家族。窓の向こうは以前のオーナーが増築した部分で、今はストックルームとして使っているそう。キッチンはリフォーム済みだったが、扉を曽根原さんの好みの木目のものに変えた。ドアをDIYでペイント。ペンキがところどころ剥がれてきて、いい感じの味が出ている。念願の平屋の米軍住宅。ファサードは以前の住人が増築している。庇に伸びたモッコウバラなど、植栽が素晴らしい。テラスには大きな屋根がかかっていて、アウトドアリビングとして気持ちよく過ごせるスペースになっている。玄関の扉はDIYでブルーにペイント。扉ののぞき窓のカーテンがかわいい。鍵は玄関入ってすぐの場所にとりつけたフックへ。仕事場の壁は自分でブルーにペイントひと部屋を曽根原さんの仕事場にしている。壁は自分でブルーにペイントしたのだそう。「漆喰にすることも考えたのですが、この時代のアメリカの住宅はペンキが似合うよとアドバイスいただきました。ペイントにして正解でした。ここで物撮りの撮影をする機会があるので、小物が映える色を選びました」米軍ハウスはDIYを楽しめる家でもあるのだとか。「DIYで家に手を入れるのが好きな方が向いていると思います。ありがたいことにDIYが得意な方が多く住んでらっしゃるので、いろいろと相談に乗っていただいてます」両袖のデスクに、レザーのイームズのアームシェルチェアを合わせて。「この事務所スペースも、前に住んでた方が増築しているようです」キャビネットの上の弾薬箱は小物の収納用に。「ミリタリーものには目がないです」横に長いデスクと、軍ものの折りたたみ式チェア。事務所スペースの外側には枕木が敷き詰めた。「枕木をネットで120本買い、自分で敷きました。引き取りに行って、運んで、敷いて……重労働でした(笑)」レンタルスタジオをリノベーション曽根原さんは、家から徒歩1〜2分、同じ『ジョンソンタウン』内にある撮影用のレンタルスタジオの運営もしている。「ここに越してきて5年が経った頃、以前もスタジオとして使われていたこの建物に空きが出まして、スタジオ経営に名乗りを上げました。内装デザインを新たに行ってリノベーションし、スタジオ『TACOMA』としてオープンさせました」日本の住宅は“センチ”を単位にして設計しているけれど、“インチ”を使うと、どこかしらアメリカらしい建物になるのだそう。「家具の制作や内装をお願いした『リクレイムドワークス』の岩田さんに、そんな重要なヒントをいただきました!」スタジオは撮影以外にも様々な使い方をしているのだそう。「ホームパーティをすることもあります。卓球台を持ち込むとかなり盛り上がります(笑)」「アメリカ西北部、ポートランドをイメージしてスタジオを作りました」「トラス構造は内部空間を広くとれることが特徴です。右側に見える柱2本は不要なのですが、スタジオとして空間を分けるために敢えて立てています」アメリカの古材で作ったダイニングテーブル。スツールで座ってちょうどいい高さにしている。トラス構造がよくわかる梁。壁を黄色に塗り分けた高さもインチで決めた。「バスルームはNY風のデザインにしました」
2019年12月30日平屋ならではの一体感に魅せられてこの鎌倉のお宅は、濵さんにとって3軒目の平屋の住まいなのだそう。1軒目が横浜市内の平屋、2軒目が鎌倉の賃貸の平屋、そしてここが3軒目。「すべてを見渡せるのが平屋の魅力です」約築60年の建物のリノベーションは建築家の宮田一彦さんにお願いした。「鎌倉の物件を探していた時にグーグルマップ上に『宮田一彦アトリエ』という案内が出てきたんです。検索するととても素敵なリノベーションを手掛けてらしたのですぐに連絡致しました。この物件の下見にも一緒に行っていただきました」約築60年の家は10cmほど傾いていたそうだがジャッキアップして直し、土台の下にコンクリートを流し込んで床下全体に土間を打ち、断熱材をしっかり入れた。底冷えのない暖かく過ごせる家にしてもらったのだそう。そして、以前のオーナーがリフォームでアルミサッシに替えたほとんどの窓を、木枠のものに交換。「6連の木枠の窓がオークションに出ていたのを見つけてリビングの窓を交換することができました。障子は新しく作っていただきました。建具も大部分をネットで見つけてます。トイレのドアは、もともとあった建具を移動して使いました」「キッチンの白いタイルは、宮田さんに昭和っぽくなりすぎるかもと心配されたのですが、おばあちゃんちのような台所を目指していたので狙い通りに仕上がりました(笑)」ひとつひとつの道具が美しい。ステンレスの天板によく似合う。リンゴ箱を重ねた棚の上に鍋敷きや鍋つかみなどを並べて。ガスコンロは壊れたらいつでも替えられるように独立型を選択。明るく眺めのいいキッチン。濵さんのお宅は目の前に一面の緑が広がり、周囲からの視線はまったく気にならない。キッチンの棚の下段はリンゴ箱にキャスターをDIYでつけた。引き出しにはプラスティックのケースも。「プラスティックは素材的に最初はどうかなと思ったのですが、使ってみるとそれほど違和感ありませんでした。左側のはFOUND MUJIで、右の棚の収納に使っているのは近くのケーキ屋さんが移転するときにいただきました」。真ん中のコールマンのクーラーボックスの中にはぬか床が!イメージは"おばあちゃんちの台所”キッチンは壁で少し囲って天井を下げ、独立した小部屋のようにした。「白い飾り気のないタイルを選んで、”おばあちゃんちの台所”を目指しました」最近はキッチンの天板とガスレンジが一体になっているものが多いが、あえて独立型を選択。”壊れても簡単に交換できる”を最優先にしたそう。「キッチンに棚を作っていただこうかとも思ったのですが、住みながら少しづつ変えていくのもいいかなと思い、リンゴ箱やワインの箱にキャスターをつけて引き出しを作って楽しんでいます」「天井ははがして状態を見てから、ラワン合板を貼ることに決めました。耐震補強のため、新しい柱や壁も追加しています」。テーブルの上のライトはイサムノグチ。正面奥が子ども部屋。本棚はリンゴ箱。「足りなくなったら同じサイズのものをいつでもネットで買い足せます」。上のロフトには漫画コーナーも。ミシンを載せたテーブルの下の柳行李には、趣味の裁縫に使う布地がぎっしり入ってるのだそう。「柳行李の収納力の高さには驚かされます」緑豊かな抜群の環境以前のオーナーが増築した部分も同時にリノベーションした。寝室や洗面バスルームは主に増築部分を使っている。洗濯物を乾かすためのドライルームも作った。「鎌倉は湿気が多いのと、僕らが共働きということもあって、洗濯物を干しながら乾かせる場所を造りたかったんです」濵さんの住まいは、道路から外階段を20段ほど上がった場所にある。緑たっぷりの庭と、庭の横の斜面も敷地の一部なのだそう。「手入れを怠るとどんどんジャングル化します(笑)。テラスにイスを出して外にいる時間が増えました。今まではアウトドア派ではなかったのですが、俄然興味が出てきました」洗面所は天窓をつけたので気持ちのいい明るさ。建具はネットオークションで。「鎌倉彫の手鏡は祖母が彫ったものです」庭で使うためのアウトドア用チェアがドラム缶の中に入っている。子ども用の小さな下駄箱がかわいい。寝室とウォークインクローゼットを仕切っているカーテンは、なんと布オムツをはいで作ったのだそう。透け感が美しい!外壁は杉無垢板の押縁仕上げと漆喰左官仕上げに。「吉村順三建築をイメージしました」。屋根はガルバリウム鋼板で葺き替えた。濵 邸設計宮田一彦(宮田一彦アトリエ)所在地神奈川県鎌倉市構造木造規模地上1階
2019年10月30日平屋にしたいこの周辺は一区画がゆったりと大きく、いわゆる住宅密集地とは違う雰囲気があったので気に入って購入したという伊藤邸の敷地は73坪。前面道路が広いのもポイントだったそうだ。広めの敷地が購入できたので平屋にしたいと思ったという伊藤さん。「今までずっとマンション暮らしだったこともあって、家族がいるかいないかがわかる空間で生活をしたいという気持ちがありました。たまたま広い土地を買うことができたので平屋にしたいという要望を出しました」道路側から見る。玄関部分以外はすべて壁柱によって2階に持ち上げられている。道路側より見る。敷地の東西の2辺には隣家の擁壁が迫る。敷地奥から見る。右端に道路が見える。壁柱で持ち上げるゼネコンに勤務する伊藤さんが設計を依頼したのはかつて会社の後輩だった齋藤隆太郎さん。「この実現した案は3つめのもので、2つめのものから高床式のような感じになって、丸柱だったのが最後にこのような壁柱になりました」と伊藤さんは説明する。壁柱というのは、2階レベルへと持ち上げた平屋を支えている1階部分の構造体のこと。丸柱だと前面道路から奥まで丸見えに近い状態になるため、防犯上の懸念から変更してもらったものという。手前のリビングからは光庭を介して向かいのダイニングが見える。リビングには南側の開口からもふんだんに光が入る。中央につくられた光庭伊藤邸は高床式ともいえるつくりのほかに、視線が多方向によく抜けるのも大きな特徴だ。これは伊藤さんからの家族の在・不在を確認できる「視線の抜け」についてのリクエストと、齋藤さんの「端から端まで抜けているような開放感へのこだわり」(伊藤さん)とがあいまって実現したもののようだ。中央の光庭を介して、リビングとダイニングとの間だけでなく、1・2階の間でも視線が抜けるが、この光庭を設けたのは齋藤さんからの提案だった。キッチンはリクエストでアイランド型に。洗い物をしながら空と緑が見える。リビングから見る。光庭が周囲の空間に十分な光をもたらす。左側にキッチンがある。伊藤さんはこの光庭を家の中心近くに配したつくりでは「誰がどこにいて何をやっているかがとてもわかりやすくて、リビングにいれば子どもが帰宅したときに階段のところで“ただいま” “お帰り”と声をかけ合って、それから自分たちの部屋のほうに移動してもずっとシースルーで見えますし、あるいはわたしがこちらでテレビを見ていても、むこうで家内と子どもが談笑しながらテレビを見ているとかというのも見ることがきるのでとても満足しています」と話す。さらに光庭の利点を続ける。「台所が北側にありますが、光庭からしっかり光が入るので明るいんですね。あとわたしが下でゴルフの練習しているときなどに飲み物がほしくなったらそこから声を出してドリンクを窓から落としてもらったり、あるいは玄関が回り込んだかたちになっていますが、上から見ると玄関前も丸見えですから防犯上もなかなか具合がいいなと」収納家具は造り付け。天井も木を使っているため全体的に柔らかな雰囲気にまとめられている。左奥は伊藤さんの書斎コーナー。切妻、片流れと異なる屋根の形の集合で伊藤邸はつくられている。リビングから光庭を正対して見る。ダイニング側から見る。ダイニングの背後には兄妹の部屋が並ぶ。1階の予想外の気持ちよさ壁柱で居住部分を2階に持ち上げたことでできた1階スペース。壁柱をうまく配置することで移動するごとに景色の変化が楽しめるのも魅力だ。伊藤さんはこの1階スペースが予想外に気持ちが良くて気に入っているという。「夏場でも風があちこちから吹いてくるので部屋の中にいるよりも涼しいんですね。だからわたしは下で本を読んだり、昼寝するのも気持ちが良くてとても気に入っています」2階の浴室。正面の窓からは道路が見える。造り付けの家具が階段部分の壁も兼ねる。1階部分には植栽が計7カ所配されている。この家では玄関部分だけが1階にある。存在感のある木の階段も印象的。1階の眺め。壁柱の向きや壁のくりぬき具合など、建築家がスタディを重ねたことがうかがえる。さらにまた予想外だったのは、玄関部分以外はすべて2階にあるので犬走りのような場所も含めて敷地がほぼ全面に近いかたちで有効活用できることだったという。こうして通常はその大半が建物で占められてしまう地上部分が大きく開放されて、ゴルフの練習をするときでも昼寝や読書をするときでも予想外の気持ちの良さをもたらすことに大きく寄与していることは間違いないだろう。敷地の奥側から見る。移動するごとに見える景色が変わるのが目に心地良い。手前が伊藤さんのゴルフの練習スペース。音が響くため、緑の網を2重にしている。通常は使われないことが多い敷地の奥の部分も活用されている。擁壁が心地の良い「囲われ感」を生んでいる。夏場でも涼しく、ベンチや椅子での読書が気持ちいいという。リビングから道路側を見る。主寝室はリビングの奥にある。伊藤邸設計齋藤隆太郎/DOG所在地千葉県松戸市構造RC造+木造規模地上2階延床面積144.00㎡
2019年09月23日様々なジャンルで活躍する方をゲストに迎えて、“すまい”にまつわるお話を伺うこのシリーズ。それぞれのライフスタイルの中で、「家に求めるもの」や「大切にしているもの」を深掘りしていきます。第13回目は、数多くのバラエティ番組に出演しているお笑いコンビ・ずんの飯尾和樹さんが登場。間取り図を見るのが趣味という、自他ともに認める「家好き」の飯尾さんの理想の家について聞いてみました。■ 「リビングは1階がいい!」とタモリさんからアドバイスされました!「住宅雑誌をよく買うので『あ、この家また載ってる』と、分かるほどの家好きです(笑)。街をぶらぶらするロケでは、見かけたモデルハウスにいきなり入ったりすることも。渡辺篤史さんの『建もの探訪』も欠かさず録画してるし、家を見ること自体、一種の娯楽になってるんです」このように話すのは、独自な世界観の芸風でバラエティに引っ張りだこの芸人・飯尾和樹さん。現在、自他ともに認める「家好き」だが、子どもの頃にはすでにその傾向が表れていたという。「子どもの頃、夏休みに親にコテージに連れていってもらっても、遊ぶことより、吹き抜けを見て『なんで、2階をつくらないんだろう?もったいないなぁ』なんて思ってました。僕らが子どもの頃って、変わった外観の家が多かった。丸い窓や、階段のように段差をつけて配置された窓を見て、『家の中はどうなってるんだろう?』って、不思議でしたね」大人になっても、家への想いは増すばかりという飯尾さん。「今でも、建設中のマンションの前を通りかかると、間取り図を見て『あー、3LDKのうち、2部屋は死んでるな』とか、『強引な2Lだなぁ』とか、厳しめに査定したり(苦笑)、家への興味は衰えませんね」そして芸能界の大先輩のアドバイスもあり、至った結論はシンプルなものだった。「L字とかいろいろな形の家があるけど、やっぱり四角形の家が住みやすい。タモリさんから言われたのは、リビングは1階がいいということ。宅配便が届くたび階段を上り下りするのはキツいって(苦笑)。動線が大事なんですね」■ セキュリティーの甘い家!? 実家は世田谷のシンプルな一軒家飯尾さんの実家は、東京・世田谷。シンプルな一軒家だったという。「子どもの頃の自分の部屋は10畳を弟とシェアして、ソファを仕切りにしてました。階段の手すりを滑り下りる“ターザンごっこ”をよくやっては、『柱が壊れる』と父親から怒られたものです(苦笑)」今考えるとセキュリティが甘い家だったと振り返る飯尾さん。屋根に段差があり、いかにも空き巣が入りやすそうだった!?「高校生の頃、夜まで遊んで帰宅が遅くなったとき、そこから家に入っていたくらいですから(笑)。ある夜、いつものように家に忍び込もうとしていたら、下から光が差してきて、目をやるとお巡りさんがいた。『自分の家です!』って言っても、『いいから下りてこい』って……そりゃ、信用しませんよね(苦笑)」■ 飯尾さんの理想の間取り図とは?飯尾さんの理想の間取り図はどんなもなのでしょうか?そこで、実際に「理想の家」の間取り図を、本人に描いてもらいました。それがこちら。「家は四角形がいちばん、と言ったわりに、四角じゃないんですが」といきなり計画変更!?ただ、外壁が階段状なのは「各部屋に多くの日光を採り入れるため」と、機能と日当たりを重視する飯尾さんらしい考えが。さすが「家好き」!■ 飯尾さんが将来住みたい理想の場所とは?最後に、飯尾さんの住みたい場所について聞いてみました。すると、仕事場への移動が大変そうだけど、と前置きしたうえで、海も山もある鎌倉に住みたいんだとか。じつは芸能界では湘南あたりに住んでいる人が多いそう。「藤沢に暮らす友人の芸人は、『引っ越して1年は東京への移動が大変だったけど、慣れた今は最高!』って言うんですよ。歩いてすぐに海だし、自然はいっぱいで、環境のよさが移動の苦労を上回るらしい。まぁ、羽田空港に朝6時集合だと、前乗り(前泊)決定ですけどね(苦笑)」建物について聞くと、「平屋がいい!」と即答した飯尾さん。「料理しながら家族の顔が見えたほうがいいし、ほかの部屋に行くにもリビングを通るようにしたい。子どもが反抗期になったら嫌がられたりして(苦笑)。あと、窓も大事。人間は日光を浴びないと、脳がネガティブになるんです。それと、畳を敷きたい。今、畳の楽屋って少ないけど、横になりたいじゃないですか。平屋に20畳ほどの広いリビングをつくって、畳を敷きつめたいですね。ほとんど『道場』ですけど……」このように、最後まで家についての話が尽きない、家が大好きな飯尾さんでした。飯尾和樹さんお笑い芸人1968年、東京都世田谷区生まれ。お笑いコンビ・ずんのボケ担当。バラエティ番組の雛壇トーク、ロケでは、あらゆる材料を笑いに変える独自の芸風、一発ギャグが芸人から高い評価を受ける。テレビ、ラジオで活躍する一方、映画やドラマでも活躍。2018 年には、『アンナチュラル』(TBS)、朝ドラ『半分、青い。』(NHK)など話題作に出演撮影/山田耕司(扶桑社)住まいの設計2019年2月号豊富な実例ときめ細やかな情報で快適・便利な住スタイルを提案。家作りの夢が広がる!住まいのお役立ちマガジン【巻頭特集】「猫だってハッピーにしてほしい!猫と一緒に暮らすための家」 【第二特集】「自分らしいインテリアと暮らしています」
2019年04月30日都市部から郊外ののどかな地域に移り住んだHさん夫妻。若いお二人が建てた家は、どの部屋からも庭が眺められる、ゆったりとした平屋でした。木と塗装で仕上げたシンプルな内装が庭の緑と調和し、なんとも心地よい空間が広がっています。■ 各室から庭が眺められる平屋でゆったりHさんの家は名古屋市内から車で30分ほど。周囲には田畑が広がり、のどかな雰囲気が漂っています。「岐阜の田舎で育ったので、人が多い場所が苦手。この土地は、見た瞬間に『のんびりしていていいな』と思い、即決しました」と夫は話します。設計をお願いしたのは、松原建築計画の松原知己さんでした。「作品を見たらどれも素敵で、自分の好みを数多く説明しなくてもお任せできると思いました」(妻)。松原さんは、「庭を眺めながらゆっくり過ごしたい」というご夫妻の要望を汲み、建物と塀で庭を囲む平屋のセミコートハウスを提案。敷地形状に合わせて東西に伸びた建物は中央で折れ、各室から庭が眺められます。そんな気になる平屋の外観がこちらです。左官とガルバリウム鋼板で仕上げた外壁は、周囲に溶け込む落ち着いた色味。右手の塀は高さを抑えて圧迫感をなくしています。家から庭の気持ちよさをより堪能できるのが、縁側のようなデッキ。芝生の庭は夫のゴルフの練習場であり、バーベキューを楽しむ場でもあるとか。建物が“くの字型”になっているのがよく分かりますね。小さなベンチが設けられたアプローチは、ホッと和める空間。庇があるので雨が降っても傘を差さずに駐車場に行けるんです。玄関から心地よさを感じられるH邸。玄関扉を開けると、さっそく正面に庭の緑が見えてきます。■ シンプルな空間に経年変化する素材を室内はシンプルな内装とし、素材感や庭の緑を楽しむことを大切にしています。ですので、LDに置く家具は必要最小限に。壁に棚などは設けていません。ゆとりが感じられる各居室をご案内しましょう。ご覧のように、LDKは一体の空間でスッキリ。床の無垢フローリングはナラを選び、全体をやさしい色合いでまとめています。どこからも見える庭と平屋ならではの勾配天井が開放感を感じさせますね。キッチンからは空間全体が見渡せます。オリジナルの木製サッシは隠し框とし、より温かみのある雰囲気に。リビングの奥には小上がりになったペットのうさぎのコーナーがあり、その上の窓からは駐車場が見えます。妻は料理をしながら夫が帰ってきたのが分かるそう。玄関ホールからLDK側を見たところです。一直線ではなく、リビングとダイニングの境目で折れて角度がついているので、不思議な奥行き感があります。こちらは将来、子ども室として使う予定。柱の部分で2室に区切ることを想定しています。手前が洗面室で、奥が脱衣&洗濯物の乾燥室となっています。その横に浴室があり、寝室そばのウォークインクロゼットにもつながるので、使い勝手もいい。その寝室がこちら。右手の扉の向こうがウォークインクロゼットで、浴室につながっています。寝室からも庭が見えることが分かりますね。玄関ホール近くにコンパクトな書斎を設けました。庭に面した窓が開放感をもたらし、癒しを与えてくれます。■ 余白を楽しむ生活感のないキッチン「生活感のないシンプルで美しいキッチン」。それがH邸のキッチンの印象です。オープンスタイルのキッチンは、夫婦二人が立てるように設計しました。キッチンのデザインは、腰壁のモルタル塗りがポイントに。「機能性を追求するより、劣化や経年変化を楽しみたい」と妻。手仕事の味わいも感じられ、空間のアクセントになっています。そして、もう1点特徴的なのは、目線の高さの壁面には、飾り棚などの収納を設けていないこと。「棚をつくってものを飾るより、余白を楽しみたいと思っています」(妻)。ものが多くなりがちなキッチンですが、とってもスッキリ!天板にはバイブレーション仕上げのステンレス、そこに木目の美しいナラ突き板を組み合わせています。全体を見ると温かみがありながら、シンプルでとても洗練されていますね。飾り棚を設けなかったけれど、背部には腰高の収納、左手奥にはパントリーを備えているから、収納は十分。では収納の工夫を拝見しましょう。コンロ下には、鍋やフライパンを収めています。扉を付けずに、出し入れしやすくしています。薄型のIH調理器(三菱電機のユーロスタイルIH)なので、すぐ下も引き出し式の収納スペースに活用。アルミホイルやヘラなどが収納できます。背面には電子レンジを組み込んでダイニングから隠し、調味料専用の引き出しにはスパイスなどを入れる小さな引き出しも内蔵。細かく分類できるから散らかりにくく、どこに何があるかのかすぐに分かります。壁面カウンターのほかにパントリーも設けて、生活感の出やすいものを徹底的に隠しています。大きな冷蔵庫もパントリーに。使い勝手を優先し、建具は設けずオープンに。勝手口から光が入り、通風も抜群!よって、調理作業もスイスイ!この日はジェノベーゼの冷製パスタとビシソワーズを作っていただきました。夫も慣れた手つきで料理をサポートし、ササッと料理が仕上がっていきます。キッチンで作業をしながら……、食事をしながら……、くつろぎながら……。どこからも庭が見えるという贅沢。Hさん夫妻のお宅は、開放感とやすらぎに満ちていました。もっと詳しく見たい方は、ぜひ「住まいの設計2018年10月号」を参考にしてみてくださいね。設計/松原知己(松原建築計画)撮影/川辺明伸住まいの設計2018年10月号豊富な実例ときめ細やかな情報で快適・便利な住スタイルを提案。家作りの夢が広がる!住まいのお役立ちマガジン【巻頭特集】編集部がオススメ!あなたの「好き」を実現する家、教えます。 【第二特集】使いやすい。片付けしやすい。楽しい。そんなキッチンと暮らしませんか?
2019年04月23日私たちはまわりを田んぼで囲まれた長閑な田舎に家を建てました。小さな平屋の家です。小さな家ですがこだわりをたくさん詰め込みました。今回は家の中で気に入っている場所をいくつかご紹介したいと思います。■ 1.「キッチンカウンターの腰壁」は鎧(よろい)張りに「キッチンカウンターの腰壁」は家の外壁などでよく使われる鎧(よろい)張りという張り方になっています。リビングダイニングから見たキッチン板の張り方によってできた凸凹感が独特の雰囲気を作り出します。また、凸凹に張られた板に影ができるところも気に入っています。照明や日の当たり方で影のでき方が異なり、板の色味も変わります。キッチンの腰壁は鎧張りキッチンカウンターの腰壁としては多分オンリーワンのデザインではないかと満足しています。我が家は対面式キッチンなので、キッチンカウンターの腰壁はリビングやダイニングから常に見えています。常にどこからでも見えているキッチンの腰壁このキッチンカウンターの腰壁は、お客さんからもよく珍しがられます。■ 2.「ダイニングテーブル」圧迫感を感じさせない長さ我が家のダイニングテーブルは長い方が1800mm、短い方が850mmです。家づくりを始めた当初からダイニングテーブルは長いものが欲しいと思っていました。長いテーブルだと友達が何人か来ても対応できますし、たくさん料理が並べられます。我が家のダイニングテーブルでも、我が家は小さな平屋の家です。長いデーブルを置くと、部屋全体が狭く見えてしまいそうでした。ですので、テーブルの脚が天版の内側に入っている方が圧迫感がなく、スッキリ見えると考えました。テーブルの脚が天板の内側にあるのでスッキリして見えますさらにダイニングテーブルの材質はダイニングの床材であるナラと同じか近いものを考えました。天板の色もなるべく明るいものを選びました。ダイニングテーブルは床材に近い材質を選びました窓からの日差しを浴びてより明るい食卓になっています。長いテーブルなので、家族だけの時もゆったりと座れてお皿もたくさん並べらるところが気に入っています。
2018年10月17日「平屋建て」というと、シニア世代の方がのんびり住んでいるイメージではないでしょうか?しかし、今はモダンな平屋建てが増え、子育て世代や若い夫婦からも人気です。そこで今回は〔セキスイハイム東海〕の高柳店長に、平屋建てにするメリットやデメリット、モデルルーム見学で抑えるべきチェックポイントなどを教えてもらいました。いま子育て世代からもブームの「平屋建て」――「平屋建て=シニア」のイメージでしたが、いまは子育て世代からも人気があるようですね。高柳店長(以下、高柳さん):はい。最近は20代や30代のご夫婦も、平屋建てのモデルルームにご来場いただいています。そういった若い方から人気を集める要因の一つは、ワンフロアで掃除や洗濯など家事を完結できるからだと思います。それに、子どもが小さいうちは2階を子供部屋として使っていたとしても、大きくなればおそらく出ていくでしょう。自分たちも、足腰が悪くなれば2階に上がらなくなる。そうなれば「最初から2階はいらないね」という若い人が多いのも実情なんです。――平屋の良さはわかりました!では、あえてデメリットも教えていただけますか。高柳さん:平屋建てには2つ欠点があります。まず1つ目は、平屋だと2階の部分を全部1階にもってくるので、土地の広さが必要になること。2つ目は、坪単価が高くなってしまうこと。――なぜ平屋だと坪単価が高くなるのでしょう?高柳さん:坪単価を上げる要因は、家の土台の基礎と屋根。この2つが多いほど坪単価は高くなります。たとえば、床面積が同じ30坪の家でも、総2階になれば、1階で15坪、2Fで15坪を合計するため、基礎も屋根も半分ですみます。それに対して、平屋は30坪分まるまる基礎も屋根も必要になります。分譲地で総2階の建物が多いのは、割安で建てられるからなんですよ。――どのくらい坪単価は違うのでしょうか。高柳さん:坪単価でいうと、平屋の方が坪10万~15万円ほど高くなります。でも、坪数を落とせるので総額はあまり変わらないんですよ。というのも、実際の広さで比較すると、同じ30坪でも平屋の方が+5坪ほど広くなります。2階建ての場合は、2Fの廊下やトイレ、階段スペースがいりますが、平屋の場合はいりませんよね。だから、2階建ての広さと同じ感覚で平屋を建てるのであれば、25~26坪くらいに落とせるんです。そうなってくると、総額は、平屋でも2階建てでもあまり変わらない。「平屋建ては坪単価が高いから……」といって、最初からあきらめてしまうのはもったいなんです。平屋を賢く使いこなすアイデア――平屋住宅派!という人のために、知っておくと便利なアイデアなどを教えてください。高柳さん:平屋建てだと、2階がない分、吹き抜けや屋根裏を有効活用ができます。たとえば、吹き抜けで視線を広く見せるのもひとつの手。2階建てだと、上に部屋を作らなければならない分、空間も限られますからね。高柳さん:床下から高さ1.4m以下なら「2階」ではなく「中二階」の扱いになります。これだと部屋として換算されないため、固定資産税の対象になりません。――なるほど!屋根裏部分を閉じてしまえば、ただのデッドスペース。そこを賢く使いこなすことで、お得感も出ますね。モデルルーム見学で気をつけたいこと――モデルルームの見学をすると、ただただ内装の雰囲気が素敵で、「こんな家に住んでみたい!」という強い憧れをもちます。非日常感溢れる空間に、テンションも上がりっぱなし。そんなモデルルーム・マジックに惑わされないためにも、見学時はどこを気をつけるべきなのでしょうか。高柳さん:「家造り」は「構造作り」とも言われるように、まずはその家がどういった構造なのかちゃんと知ったうえで、話を進めるようにしましょう。内装は後でも変えられますが、唯一変えられないのは、構造(中身の部分)なんです。たとえば、この内装飽きたな……と思えば、20年後にでも変えられます。しかし、柱をぶちぬくなど構造部分を変えようとすると、大掛かりな工事になり、莫大な費用が発生してしまいます。――「わー!素敵」で選んでしまったら、あとで大変なことになりますね。高柳さん:はい。モデルルームが少々遠い場所にあっても、実際に足を運んで、担当者に家の構造を確認し、しっかり把握しておくことが重要です。高柳さん:それから、メンテナンス性も大切です。最初は安く住めるようでも、10年ごとに外壁の塗替えが必要だったり、屋根のメンテンスが必要だったりします。初めは少しお金がかかりますが、メンテナンスフリーの外壁や屋根を使っておけば、長い目で見て安上がりになる場合も多いんですよ。モデルルームを見学するときは、屋根や外壁のメンテナンス費用についても質問するようにしましょう。――ちなみに、平屋だと、メンテナンス費用も高くなるのでしょうか?高柳さん:外壁の塗替えをする場合、平屋は2階建てと違い「足場」がいりません。そうなると外壁の塗り替え自体は安くできますが、問題は屋根なんです。平屋はもともと屋根の量が多いので、屋根のメンテナンスコストが高くなります。メンテナンス費用は、外壁が大体1回100~150万、屋根が1回200~300万かかると言われているんですよ。さらに、ソーラーパネルをつけるなら、屋根の上にパネルを乗せるのか、屋根とソーラーが一体型になっている建物なのか、知っておく必要があります。ソーラーがのっていると、さらにメンテナンス費用がかかりますからね。特にソーラーパネルをつける場合は、最初からメンテナンスが必要ない屋根を選ぶことをオススメします。――他に気をつけたいポイントはありますか?高柳さん:子育て世代なら、平屋でも部屋数は欲しい。その場合、2階の子供部屋や寝室がすべて1階に集まるので、部屋数はどうしても多くなります。そうなると、場合によっては、キッチンから洗面室が遠くなり、料理をしながら洗濯をするのが難しくなることも……。高柳さん:家事動線が悪い場合は、あえて壁を抜いて通路を作り、キッチンから洗面所へのワープゾーンを作る場合もあります。モデルルームを見学する際には、家事動線がスムーズなのかも確認すると良いでしょう。まとめいかがでしたでしょうか?高柳さんがいるのは、静岡県内の総合住宅展示場内で唯一の平屋モデルルーム。落ち着いた雰囲気、かつ愛犬家との生活環境を重視してつくられた「愛犬家住宅」仕様になっており、平屋に興味がある方はもちろん、ワンちゃんネコちゃんと快適に暮らしたい方にもぴったりです。家造りに興味がある方は、ぜひ足を運んで、参考にしてみてください。●取材協力:セキスイハイム東海浜松「平屋の家」展示場●住所:浜松市南区青屋町400(SBSマイホームセンター内)●TEL:053-469-5113●営業時間:10:00~17:30※定休日はHPをご確認ください。●写真・文安藤美紀
2018年10月03日私たちはまわりを田んぼで囲まれた長閑な田舎に家を建てました。小さな平屋の家です。小さな家ですがこだわりをたくさん詰めました。この連載では我が家の家づくりについて綴っていきたいと思います。今回は、酷暑が続いた夏の庭での過ごし方をご紹介いたします。■ 娘とお庭でプール遊び!庭でのフリースペースを活用今年の夏はお庭で娘とプール遊びをたくさんしました。お庭の中心には高さのあるケヤキがあります。そのケヤキのまわりはいろんな過ごし方ができるようにフリースペースとして空けています。庭の中心に敷かれた洗い出しの上にプールを設営そこにプールを設営しました。このフリースペースはタテヨコ5m程あり、洗い出しが敷かれているので、プールの底や子どもの足に泥が付くことがありません。我が家には縁側があります。縁側には軒をしっかり長く設けた屋根がありますので陰がつくられます。縁側の軒下でプール休憩ここで子どもは休憩したり、身体をタオルで拭いたり服に着替えたりします。家の中が濡れなくて済みます。リビングとダイニングの庭側には大きな窓があります。リビングダイニングからお庭を見るこの窓のおかげで、何か用事で家の中に入っている時でも外で遊ぶ子どもの様子が伺えて安心です。■ 涼しい朝はお庭でピクニック気分で朝食!朝が涼しい日は家族みんな集まってお庭で朝食をしました。家のダイニングで食べる朝食とは、また違った雰囲気になります。お庭で気持ちよく朝食ピクニックにでも行っている気分になって娘のテンションも高いです。この時でもケヤキのまわりに設けられた洗い出しのフリースペースにテーブルや椅子をセッティングします。ケヤキのまわりに敷かれた洗い出しがフリースペースキッチンからも縁側を通ってすぐにお庭に出られますので、キッチンから朝食や食器などをストレスなくお庭に運べます。キッチンからも窓を開ければずくにお庭に出られますなので、我が家ではお庭でランチしたりコーヒーしたりとお庭で過ごすことが多いです。いかがでしたか?我が家の夏の過ごし方をご紹介たしました。まだ暑い日が続いていますが、少しでも涼しい気持ちになってくれたら嬉しいです。
2018年09月14日気温35度以上でカンカン照りな日々……、今年の猛暑は大変なものでしたね。これからの家づくりは高気密高断熱など冬の寒さへの備えはもはや常識。さらにこの想像を絶する夏の暑さをしのげる機能・性能が求められているなと感じます。我が家は軒のある古風な平屋ですが、これが室内への直射日光をうまいこと遮ってくれました。■ 土地探しでこだわったポイント軒から覗く日差しは強烈軒をなくしたほうが外観がスッキリするので、最近は付けないお家も多いと聞きますが、先人の知恵は意外なところで恩恵をもたらすものなのかもしれません。家づくり、なかなか奥が深いです!さて今回は、筆者が平屋を建てるにあたり、土地探しでこだわったポイントをご紹介します。■ 浸水する可能性の低い土地、どうやって探す?地面と繋がるような外構も平家ならではの魅力です夫婦ともに水平に伸びる世界観が好きで、以前から家を建てるなら平屋が良いなと話していました。ただ平屋は、構造的には重心が低いので地震に強く、階段を使わずに生活できるバリアフリーというメリットがある反面、浸水という弱点があります。耐震やバリアフリーは手間と費用をかければ対策できますが、リビングも寝室もすべて1階にある平家では、ロフトでも付いていない限り、浸水時はせいぜい大切な物を屋根裏に避難させるくらいしかできません。簡単に動かすことの難しいベッドや机、ソファーなどは高確率で水につかる運命にあります。ですので、もともと平家しか検討していなかった我が家にとっては「浸水する可能性の低い土地」というのがマストな条件でした。■ まず「ハザードマップ」をチェックGraphs / PIXTA(ピクスタ)「ハザードマップ」とは、浸水や土砂災害などの危険度に応じて地域別に色付けされた地図のこと。その中で一切色の付いていない土地を選びました。過去のデータと最新の予測技術をもとに作られているハザードマップですが、未曾有の出来事というのはあり得ます。ですので、「今のところは安全」とされる場所を探しました。ちなみに筆者の住む栃木県には、一級河川の鬼怒川があります。この川からも数十キロメートル離れており、さらに20メートルくらい高台であることなどもしっかり確認していました。■ 近隣に平家がたくさん建っていることも決め手にお世話になったハウスメーカーさんの話では、新築中の家の中で平家の割合は1割程度とのこと。大半の新築は2階建てです。しかし、我が家が建っている地域では一つの区画に平家が1、2軒あるといった状況で、全体の2割くらいは平家建てでした。しかも、もともと住まれていた方がここ数年の間に建て変えられたものが多かったのです。昔からこの地域にお住まいの方は、土地の特徴をよくご存知です。その方々が平屋を選んでいるということは、この地域は平屋に向いているということかもしれないと感じました。今思うと、この直感が土地購入の決め手になった気がします!平屋にしたことで広くできた縦長リビングいかがでしたか。終の棲家としても注目されている平屋ですが、それなりにリスクもあるので、浸水に限らずいろいろな観点から検討することが大事です。また、平屋を建てたいけれど検討している土地は少し不向きかもしれない……という方でも、基礎の高さや杭の深さ、窓の位置など対策できることはあるはずなので、ぜひ設計士さんと相談してみてください。
2018年09月05日我が家は、周りが田んぼに囲まれた長閑な田舎に家を建てました。小さな平屋の家です。小さな家ですがこだわりをたくさん詰めました。この連載では家づくりの記録やこだわりを綴って行きたいと思っています。今回は、こだわりって設けた窓についてのお話しです。■ 和室に窓を設けた大事な目的とは?和室には大きな窓があります。この窓からは田園風景が見えます。和室の窓は特注の大きいサイズ夏になると田んぼが緑一面になって気持ちがいいです。さらに毎年夏に近くの河川敷で開催される花火大会もこの窓から眺められます。和室から見る花火大会ただ和室の大きい窓にはもう一つ大事な目的がありました。それはキッチンからの眺望でした。我が家は対面型キッチンで正面には和室の大きい窓があります。キッチンから和室の窓を見る和室の向こうには田園風景が広がっています。せっかくなら、キッチンからでも田園風景が眺められたらと思いました。そのために和室の窓は通常よりも低い位置に取り付けました。窓の取り付け位置は通常より低めこうする事でキッチンから和室の窓に目を向けると田園風景だけが映ります。田んぼより上の景色は窓枠には入りません。夏は窓の向こうが一面の緑ですキッチンから見える田園風景のおかげで四季が感じられて料理中でも心が和みます。■ お風呂に窓を設置して、露天風呂気分を味わう旅館が好きで、毎日旅館のような空間で暮らせたら幸せだろうなと思っている私たち夫婦。お風呂は開放感のある露天風呂に入っている感覚が味わえたらと思いました。なので、お風呂に窓を取り付けました。取り付けた場所は、湯船につかった状態で景色が眺められる位置です。お風呂の窓は、位置にもこだわりました我が家があるのは田舎なので、近くに家や建物はありません。家のまわりは田んぼや畑、山しかありません。お風呂では毎日湯船につかって窓から田舎の景色を眺めています。しかも、開放感があります。引き違い窓にしたので窓を開ける事もできるんです。夕方のお風呂から見える景色窓を開けて網戸の状態にすれば外の音を聞きながら湯船につかれます。露天風呂の気分です。窓が曇っても網戸にすれば湯気が外に出ていくので大丈夫です。お風呂でも念願の旅館みたいな暮らしが送れています。
2018年08月26日我が家は小さな平屋です。当然ですが、小さな家だと限られたスペースをいかに効率的に使うかがポイントになってきます。そこで、我が家で実践している例をもとに、スペースを有効に使うアイディアを2つご紹介します。■ 1.壁の中にテレビリビングにテレビボードを置くと、場所を取ってしまいスペースが狭くなります。そこで建築士はテレビボードは壁の中に入れることを考えてくれました。壁の中に入ったテレビボードテレビボードを壁の中に入れる。そんな事は考えもしませんでした。広々とした部屋になりましたこれならテレビボードを置かなくていいので、部屋が広く使えます。しかも、部屋全体に凸凹がなくスッキリして見えます。テレビボードが壁の中にあるので部屋がスッキリテレビボードは家具職人に造作してもらいました。部屋の雰囲気に合ったオリジナルのテレビボードが出来ました。テレビの回りはすべて収納棚になっています。■ 2.キッチンの背面収納を「家事デスク」に!我が家はキッチンの背面収納を「家事デスク」にしています。背面収納を家事デスクとして利用家事デスクのスペースを別に設けると建築面積が広がり建築費が膨らみ、財布事情が厳しくなります。そこで建築面積を広げなくても家事デスクが設けられるように、妻が考えました。通常、背面収納の高さはキッチンのカウンターと同じ高さだと思います。妻の提案は背面収納をデスクとして使えるように背面収納の高さを低くする事でした。キッチンのカウンターの高さより低く設計した背面収納背面収納の高さは、妻が座った時の高さに合わせて設計してもらいました。建築士さんは、こんな要望は初めてでビックリしていました。私も正直、完成するまで大丈夫かと心配でした。今でも妻が使っていて、使い勝手がいいととても評判がいいです。キッチンの真後ろに家事デスクを配置キッチンで立っている事が多い妻にとっては、とても便利な場所になっています。料理中、家事デスクに座ってコーヒーを飲んだりネットで調べものをしたりと、四六時中キッチンにいます。夫である私も、建築費用が抑えられて大変満足しています。
2018年06月20日我が家の玄関扉は内開きです。ほとんどの家が外開きだと思うのですがあえて我が家は内開きにしました。なぜ内開きにしたのか?その理由と我が家の玄関へのこだわりついてお話しいたします。■ 玄関へのこだわりはお客を気持ち良く迎え入れるためなぜ玄関を内開きをにしたかというと、お客さんを気持ち良く迎え入れるためです。おもてなしの意味を込めてです。玄関扉はあえて内開き玄関扉を引いて「いらっしゃい、どうぞ」と家の中に迎え入れる感じが旅館みたいで気に入っています。しかも、お客さんを後ろに下がらせなくて済みます。玄関扉は内開きでお客さんを迎え入れるまた私たち夫婦にとっても、玄関扉が内開きというのはとても便利です。家に入る時に玄関扉を引く必要がありません。玄関扉を押せばいいだけです。買い物袋やバッグなど手に荷物を持っている時は特に便利で楽です。■ 夜も格別!玄関扉の正面には坪庭が広がる玄関扉の正面には坪庭があります。玄関扉を押して我が家に入るとまず坪庭が迎えてくれます。玄関扉の正面には坪庭を配置私たち夫婦も毎朝この坪庭のおかげで気持ち良く出掛けられています。ちなみにこの坪庭は妻がつくりました。この坪庭の地面には照明が埋められています。夜仕事から帰るとライトアップされた坪庭が迎えてくれます。玄関に入るとホッとして仕事の疲れが取れます。夜の玄関朝の玄関も癒されますが、夜の玄関もまた幻想的な感じで気に入っています。朝と夜とでは玄関の雰囲気が違うので面白いです。■ 玄関に地窓を設けて、明るく爽やかな空間に!玄関は明るくて爽やかな空間にするために地窓を設けました。玄関の地窓で光を取り込むこの地窓が玄関に光を取り込んでくれます。なので玄関はいつでも明るくて気持ちが良いです。またこの地窓は引き違いの窓にしているので、窓を開けて網戸にすれば風を取り込むことができます。■ 玄関にはさりげなく一輪挿しカウンターも!玄関にはさりげなく一輪挿しカウンターも設けました。玄関に入るとすぐに一輪挿しが目に入ってくる位置にカウンターを設置しました。一輪挿しには四季のお花一輪だけのお花ですがとても癒されます。一輪挿しにはなるべく四季が感じられる花を挿しています。お花が変わると玄関の雰囲気も変わります。玄関は外開き、と決めつけずにこんな玄関もあるんだ、という参考にしていただけたら幸いです。
2018年06月06日2015年の春、まわりが田んぼに囲まれた田舎で小さな平屋を建てたhiraya2015です。hiraya2015としてインスタグラムに投稿していたことがきっかけで、こちらに記事を書かせていただくことになりました。家族は妻と保育園児の娘、猫ちゃん1匹です。念願の平屋でした。今回は我が家の自慢できるところを2つ、ご紹介します。※【旅館みたいな平屋暮らし】前回の記事を読む■ 駐車場の背景が最高!家づくりの際、車を守るためにも駐車場には屋根が絶対に必要だと思っていました。特に真夏や真冬は駐車場に屋根があるのとないのとでは快適さが全然違います。なので、カーポートは家づくり当初から計画に入れていましたが、結局はやめました。というのも、我が家の駐車場は背景が最高なんです。駐車場の背景に毎日癒されています駐車場に屋根ができることによって駐車場の景色が隠れてしまうのがもったいないと思いました。屋根か景色か迷いましたが、やはり眺めのほうを大事にしたいと思いました。駐車場の裏にある山は季節ごとに新緑や紅葉を楽しめます。我が家の駐車場は景色が最高毎日見る眺めですが、いつもこの眺めに癒されています。田園風景に囲まれた我が家我が家は田んぼに囲まれているので、夏から秋にかけては駐車場のまわりも一面緑です。駐車場の向こうは一面の緑結局は駐車場に屋根を設けなかったことで節約にも繋がりましたし、毎朝幸せな気分で仕事に出掛けられています。■ 花火が見える家もうひとつ、自慢できることは花火が自宅から楽しめること。我が家の近くにある河川敷では毎年夏になると花火大会が開催されます。迫力のある花火がたくさん打ち上げられます。大きい窓から見る花火は迫力があります家づくりが始まって建築士さんとすぐに考えたのが「花火が見える家」でした。花火を存分に楽しめるように窓は大きくとりました。さらに窓の木枠は部屋からは見えないように設計されているので、部屋からはガラス面しか見えません。夜空を彩る花火が額縁に入った絵画のように見えてきます。夜空を彩る花火を自宅で楽しめますこれが旅館ではなく自宅で楽しめます。花火を鑑賞する部屋は旅館みたいな暮らしをイメージして和室にしました。和室から見上げる花火花火大会の日は早めにお風呂を済ませて浴衣に着替えて和室に入り、ビールを片手に花火を見る。花火が終るとまたお風呂に入って寛いで花火の余韻に浸る。毎年、花火大会の日は和室が特等席になります。いかがでしたか。いま振り返って見ると、自分たちが大切にしたいことを優先して本当によかったと思っています。家づくりを検討中の方の参考になれば幸いです。※【旅館みたいな平屋暮らし】前回の記事を読む
2018年05月03日土地の購入も含めた家づくりでは、家にかけられる予算には限りがあります。提示されたプランそのものはとても気に入っていて、ウォークインクローゼット分のおよそ4坪を減らす以外は変更したくありません。このプランを実現するためには、予算のことも考え、何かを諦めなくてはなりません。家づくりのプロである建築家と工務店にすべてを委ねることを決めたとはいえ、家に関する希望は全くないわけではなく、むしろ、設計料がプラスになってもいいから建築家に依頼した理由は、家という空間をより快適にしたいという強い思いと希望がありました。そのためにも、優先順位をちゃんとつけて、本当に必要なものを吟味して選ぼうと決めました。その結果、様々な意見も聞きつつ、自分たちの家づくりに何が必要かを考えることが、この先の自分たちの人生を考えるいいきっかけにもなったのです。※【住宅ライターの家づくり】過去の記事を読む■ 1.真っ先に諦めたのは、憧れの薪ストーブ建築家が作ってくださった模型をよく見ると、階段の脇に薪ストーブが設置されています。実は、私が真っ先に希望して真っ先に諦めたのは、薪ストーブでした。冬の夜、揺らめく炎を眺めながら過ごす時間。ストーブの上にストウブのピコ・ココットをおけば煮込み料理もできたりして。憧れますよね〜。憧れの薪ストーブ。設置にかかる費用を聞いて、現実に引き戻されました。chikaphotograph / PIXTA(ピクスタ)薪ストーブ本体+煙突、炉壁や炉台の工事などを含めかかる費用は総額およそ100万円、と工務店が教えてくれました。家自体は薪ストーブの設置を前提にして設計されていましたが、100万円かぁ(遠い目)。冬の寒い日、炎のゆらめきを眺めながら、ストウブのピコ・ココットや、OIGEN(及源)のクックトップで煮込み料理したいなぁと思っていたけれど、100万円かぁ(遠い目)。薪ストーブは、本当に必要なのか?私たちは今から建てる家での暮らしは、おそらく死ぬまで続きます。自分たちが一体いつまで生きているのか皆目見当がつかないけれど、少なくともあと20年、60歳を超えるくらいまでは生きていたい。そのとき私たちは、果たして薪を割っているだろうかと自問自答したわけです。答えは、否。そして、薪ストーブは後から設置することができます。やっぱり欲しい、と思ったらそのときから100万円貯めて設置すればいい、という結論に達しました。■ 2.壁と床。どっちを優先する?次に諦めたのは、塗り壁。壁と天秤にかけたのが、床でした。床は無垢の杉材を希望。同じ杉でも、建築家が手がけたほかの家を見て一目惚れした幅広の杉板にするか、地元産の杉材にするかで、差額は数十万円。その差額と、塗り壁とクロスの差額が同じくらいだったのです。漆喰、珪藻土、ホタテパウダー。たくさんのお宅を取材してきて、さまざまな素材の塗り壁を見てきました。素朴ながら温もりがあって、部屋の中の空気が清々しいのを体感して知っていました。塗り壁、素敵だな〜と思いましたが、リビングの壁と天井の面積が広く、そこだけ施工したとしても結構な金額になります。クロスは、張り替えのタイミングで塗り壁に変えることもできます。でも、床は、よほどのことがない限り、張り替えることはないでしょう。左官の仕事を間近で見たいという気持ちもありましたが、建築家が「塗り壁のように見えるクロス、今はたくさんあります。オススメのものがあるのでそれにしましょう」と提案してくれたおかげで、諦めがつきました。地域の気候をよく知る工務店からも、この地域の気候を考えてクロスにしたほうがいいというアドバイスがありました。これまでたくさんの家を手がけてきた建築家や工務店がそう言うなら間違いないだろうと、納得できました。いがぐり / PIXTA(ピクスタ)これは後日談なのですが、新居に遊びにきてくれた旧友と家談義をしたときのこと。彼女の家の1階部分はすべて、漆喰の壁なのだそう。この地域は三方を山に囲まれた盆地で、雨と霧が多い土地柄。梅雨時の湿度の高さには辟易するほどです。調湿作用があると聞いて選んだけれど、梅雨時はずっと湿度が高いから吸った湿気を吐き出すタイミングがないように感じているとのこと。「私は今になってクロスにすればよかったと思っているから、逆に羨ましい」と話してくれました。郷に入っては郷に従え、ですね。■ 3.キッチンを造作するか、システムキッチンにするかそしてもう1つ。キッチンを造作することも諦めました。オールステンレスの無骨なキッチンに憧れていた私。当初の予定では、業務用のキッチンをベースにキッチンを造作することを考えました。そこで、地元にある厨房機器の専門商社で働く友人にカタログをもらい、真剣に検討することにしたのです。チンク / PIXTA(ピクスタ)その友人に言われたのが「音が結構うるさいよ」。蛇口から流れる水がシンクを叩く音の防音などは、全く考慮されていないとのこと。そういう細かなところに、住宅用と業務用の違いがあることを知りました。そこで、私がキッチン(特にシンク)に求めることをリストアップしました。シンクが大きいこと排水カゴが浅型でステンレスであることガスで料理すること魚を焼いたあとの匂いが残らないことシンクの大きさにこだわったのは、東京に暮らしていたときに買って気に入って使っていた野田琺瑯の丸型洗い桶が借家のシンクには入らず、10年以上に渡りスイカを冷やす以外の用途に使えなかったからです。また、毎年味噌を仕込むのに使う、同じく野田琺瑯のラウンドストッカー(21cm)を楽々洗えるくらいの大きさがほしかったのです。chikaphotograph / PIXTA(ピクスタ)工務店が勧めてくれたのは、クリナップのシステムキッチンでした。「悪くないと思うんだけどな〜」と言われ、早速ショールームへ。造作にするとしても、ヒントになることがあるはずだと考えたからです。引き出しを開けたり閉めたり。ワークトップに手を置いて高さを確認してみたり、水を流してみたり。水道から流れ出す水の音を小さくする工夫もありました。いろいろ試しながらショールームのスタッフのお話を聞いていくうちに、システムキッチンもいいじゃない、と素直に思えました。よく考えられた機能がふんだんに盛り込まれているのに、この価格。デザインもそんなに悪くない。私には、もう造作にこだわる理由が見つかりませんでした。こうして振り返ってみると、諦めなくちゃいけない場面でこそ、建築家や工務店の意見がすごく役立ちました。その上で、取捨選択していくのは自分たち。これからの自分たちに何が必要かを考えることは、この先の自分たちの人生を考えるいいきっかけになりました。(つづく)※【住宅ライターの家づくり】過去の記事を読む
2018年04月24日昨今、ゆったりと暮らしを楽しみたいたい人々に人気の、郊外での平屋住まい。頭上に広がる空の下、庭や縁側が内と外をむすび、フラットな空間には心地よい風が吹き抜けていきます。“ひとつ屋根の下に暮らす”という、家の原型のような平屋は、住まいに、そして暮らしに、本当に必要なものは何かを、そっと語りかけてきました。室内から室内、外庭へと気持ちよく視線が抜ける吾妻山(神奈川県中郡)の麓に咲く梅の花を眺めながらしばらく行くと、住宅街のなかに、緑に囲まれた一軒の平家が現れました。隣家への日照や通風を妨げることもなく、控えめな佇まいの小さな家。建てられた当時の趣を残す、築40年の平屋のお家におじゃまします。「この前、植えたチューリップの芽が出たよ」と2人のお子さんに発芽を知らせる、奥さんの優子さん。「何色を植えたんだっけ?」「ピンクだよ!」「きいろだよ!」など楽しそうな声が花壇から聞こえてきます。駐車場を兼ねた庭先には、優子さんが植えたローズマリーなどの草木が繁茂し、縁側の陽だまりにはカウチが置かれています。「ここは僕のお気に入りの場所です。これからの季節、ここでビールを飲むとうまいんですよ」とご主人の哲さん。藍染めののれんが風にそよぎ、風が通り抜ける気持ちの良い縁側。カウチに寝転び、グラスを傾ける至福の時間。さぞやおいしいことでしょう。カウチが置かれた縁側の先には、薪ストーブが鎮座しています。こちらは哲さんの愛用品で、休日などには庭に出し、近所の山で拾って来た薪をくべて焚くのだそう。縁側は日本の住宅文化において、外と内をつなぐ重要な空間として存在してきたと言われています。庭から家に出入りしたり、近所の方がここに来て、家の人と座って話をしたり、夏の夜には夜風を取り入れ涼をとるなど、その利用法はさまざま。先日、薪ストーブでピザを焼いてみんなで食べたのだそうです。子どもと一緒にピザを作り、それを哲さんが焼いて縁側に座って焼きたてのピザを頬張る。夏場にはテーブルを出して、みんなで素麺をすすることもあるのだとか。想像するだけで、楽しそうな笑顔が浮かんで来ます。工夫して楽しく上手に暮らす縁側から家の中へ上がると、障子を隔てて、10畳と6畳の2間が続き、リビングのような存在になっています。そしてその奥に4.5畳の部屋があり、ここは洋服などをしまう物置きに。窓が大きくとられ、すりガラス越しにやわらかな陽射しが差し込みます。ふたりで住む家を探しているとき、隣町の大磯、茅ヶ崎や辻堂などでもいくつかの家を内見し、数軒の平屋も見てまわったという哲さんと優子さん。どこも素敵だったけれど、なんとなく決め手に欠ける。もう少し探す範囲を広げてみようと、ここ、二宮町まで足を伸ばし、出会ったのがこの物件だったのだそう。「この家の中を見せてもらったら、天井が高くて開放感があって、部屋に差し込む光もきれいだなあと思いました」と優子さん。勝手口に作られていた井戸にも惹かれ、この家に即決したのだそうです。昔ながらの建築が取り入れられた居室。10畳の部屋の天井は「船底天井」になっています。船底天井は天井の中央部分が両端より高く船底のような形に造られており、部屋を広く見せる効果がある伝統的な造り。のびやかに天井高を高く、隣の居間は天井高を抑え落ち着いた雰囲気といった具合に部屋の性格によって変わっています。天井と障子との間には「欄間(らんま)」と呼ばれる開口部があり、これは採光や通風、換気、装飾などを目的に造ります。こちらのお家では彫刻が施された欄間もあります。ふすまや障子、引き戸をはめこむ溝の部分「鴨居(かもい)」の上に取り付けられる「長押(なげし)」は、柱と柱をつなぐ役割を果たすもので、長押と壁の間には隙間があります。哲さんは、ここに大きなカラビナを掛け、ザックを吊るしたり、ディスプレイラックとして物を飾ったりしています。長押に飾られた哲さんのお気に入りの物たち。本や古道具などをこうして飾ると、物としての魅力が引き立てられます。ここでは、コーナーに板を渡してちょっとした物置きスペースを作っていました。日本の伝統建築の造りを利用したグッドアイデアですね。築40年の建物なので、多少の傷みはあったけれど、室内灯のシェードを替えたくらいで、あとは入居したときのまま。もともとあったものは基本的に変えることなく、この家の雰囲気に合わせて、家具などを付け足していったのだそうです。各部屋のコーナーには古道具が並んでいます。これらは哲さんが鎌倉の道具屋さんやアンティークショップなどで見つけてきたものなのだそう。知人の作家さんの作品を、古道具屋さんで見つけてきた鉄カゴに入れ素敵にディスプレイしています。本棚の替わりに使っているのは脚立。道具に刻まれたキズやエイジング感が、部屋の古い趣にしんなりとなじんでいます。「この家の雰囲気、レトロすぎない質感が自分たちにはちょうど良いかなと思っています」と哲さん。「でも隙間風がすごいんですよ、ココ見てください」と、木戸や窓ガラスの隙間を見せてくれました。たしかに……隙間から冬の冷たい風が入ってくるとちょっと寒そう。昨今の家のように断熱材が使われているわけではないので「冬は本当に寒いし夏は暑い」のだそうです。でも、工夫次第でなんとかなる、と力強い。寒さが厳しいときは石油ストーブを点け、しっかり厚着をする。夏場は窓を全部あけて風の通りをよくして、蚊帳を垂らしてみんなで寝る。このアラジン社の石油ストーブは、引っ越しのお祝いにと、哲さんのおばあさまが贈ってくれた大切なものなのだそうです。哲さんと優子さんがこの家で暮らしはじめてから9年目を迎えます。その間に、2人の子が生まれ、現在は4人で暮らしています。お兄ちゃんがもう少し大きくなったら、こども部屋を作ってあげないと、と少し先の将来を考えつつ、いまは10畳の部屋で、家族みんなで雑魚寝をしているのだそう。平屋の良さは「家族間でコミュニケーションしやすいこと」と優子さんは言います。部屋のどこにいても姿が見えたり、声が聞こえたり、家族の気配を感じられる。そんなところが平屋の魅力のひとつなのだそう。哲さんも「家族を感じることができる」ことが魅力であり、なおかつ、家のなかで過ごしているときも、視線が水平方向に抜けて、伸びやかで開放的な空間体験が得られることが心地よいそうです。四季を身近に感じながら季節に応じて暮らす台所をのぞかせてもらうと、テーブルの上に大根が置いてありました。「近くの畑で採れたものです」と優子さん。近所の方から畑を借りて野菜の栽培をしているそうです。畑へ案内してもらいました。こどもたちが走り、「おかあさん、キンカン食べていい?」とお兄ちゃん。畑に1本植えられているキンカンの木から実をもぎって、口に入れます。最初は1区画からスタートし、いまでは、貸主の方がご高齢で畑仕事がきびしくなってきたため、優子さんがお手伝いをしているのだとか。できた野菜や果物はご近所さんや友達におすそ分け。畑からの帰り道、沈む夕陽が町をきれいに黄金色に染めていきます。家々からは生活の気配を伝える明かりがポツリ、ポツリと灯りはじめます。収穫したねぎを抱えて家につくと、磨りガラス越しに明かりが見えました。その明かりはとてもやわらかく、家路につくご近所さんたちにも安らぎを与えてくれることでしょう。家族がひとつ屋根の下に暮らすシンプルな平屋のお家。「砂壁がとこどころ崩れてきているので、今年は漆喰を塗ったりして、少しずつ手を入れていこうかと考えているんです」と優子さん。不都合があれば直して、足りないところは作り、足していく。その空間にいる時間を楽しめるように、豊かに感じられるように整えることが、きっと心地よい空間へとつながっていくのでしょう。家を少しコンパクトにしても、ひとりひとりの個室がなくても、そこから生まれる豊かさがあるのではないか、そんなことを感じさせてくれるお家でした。●ライター忍章子
2018年04月17日2015年の春、まわりが田んぼに囲まれた田舎で小さな平屋を建てたhiraya2015です。hiraya2015としてインスタグラムに投稿していたことがきっかけで、こちらに記事を書かせていただくことになりました。家族は妻と保育園児の娘、猫ちゃん1匹です。念願の平屋でした。毎日が旅館みたいに癒されています私たち夫婦は旅行が好きで、その中でも一番の楽しみが旅館でした。ホテルよりも断然、旅館派。和の空間と落ち着いた雰囲気が好きです。毎日旅館みたいな空間で暮らせたら幸せだろうな、と夫婦で話していました。※【旅館みたいな平屋暮らし】前回の記事を読む■ 家の雰囲気は床材で大きく変わる家づくりが始まってまず決めたのは床材。木の質感が味わえる無垢材に決めました。リビングダイニングの床はナラ材さらに旅館のような落ち着いた雰囲気を出すために、無垢材の中でもナラを選びました。ナラ材は木目が美しく、重厚感もあってとても満足しています。玄関からリビングダイニングまでの廊下ただ、ナラ材は価格が比較的高めなので、最も良く利用するところだけにしました。キッチン、リビングダイニング、玄関の廊下をナラ材に、その他の部屋は別の床材にしました。■ 障子を取り入れることで旅館のような雰囲気を演出旅館への憧れから、リビングダイニングの窓には障子を設けました。ここの窓は特注の大きいサイズなので、障子も大きいものを造作してもらいました。障子に囲まれた空間は心が和みます。障子を通しての光は柔らかくて気持ちがいいです障子は家の中から見ても、外から見ても趣があって気に入っています。障子と電球色の組み合わせ和室ももちろん障子にしました。雪見障子から紅葉したシダレモミジを見るこちらは雪見障子を選びました。畳に座った状態で眺める庭は格別です。雪見障子から見る雪化粧のお庭プライバシーが確保されたままで庭が眺められるのも大きなメリットです。雪の積もった庭を雪見障子越しに眺めたときは感動しました。雪見障子は普通の障子よりは費用が少しだけアップするので当初は考えていませんでした。ですが、インターネットや雑誌などで雪見障子を見て家づくりの終盤で雪見障子を取り入れることを決めました。雪見障子から新緑のシダレモミジ和室に座ったり寝転んだりお茶したりして庭の植栽を眺める。雪見障子のおかげで、リビングダイニングとはまた違った空間を味うことができています。※【旅館みたいな平屋暮らし】前回の記事を読む
2018年04月03日注文住宅の設計・施工を手がける勝美住宅は2月14日より、平屋建て住宅「ユトリエ(ゆとり家)」のモデルハウスを一般公開する。○心と体に"ゆとり"をもたらす平屋建て住宅近年シニア世代は、セカンドライフや将来の体の負担を考慮して、利便性の高いフラットな居住空間である"平屋建て住宅"を検討する人が増えている。また、家族構成の核家族化や世帯人数の減少から、比較的若い世代でもコンパクトな平屋建て住宅のニーズが高まっているという。こうした背景から、同社は、日本家屋本来の美しさと機能性を備える平屋建て住宅をベースとした同商品を提案。メインターゲットは、建替えや住み替えを検討している中高齢層としている。同商品は、熱性・気密性を高めることで各室の温度差を抑え、ヒートショックなどによる健康被害のリスクに考慮した。また、将来の安全・安心に配慮したバリアフリーを実現。さらに、庭とのつながりを大切に計画し、モデルハウスでは「中庭」を囲むように各居室を配置した。構造上の制約を受けにくい平屋建ての利点を活かし、モデルハウスでは、小屋裏部分を有効利用。また、LDKを広くまとめ、廊下部分を極力少なくし、将来的なリフォームや増改築等の対応が行いやすいように計画した。さらに、屋根には「12kW」の太陽光発電一体型の屋根材を使用。年間約1万4,300kWhの発電が見込まれている。モデルハウスの所在地は、兵庫県神戸市西区平野町中津字門ノ坪2606番。完成体験会は、2月14日と15日に実施。申込は不要で、無料で自由に見学することができる。
2015年02月04日