ギラギラ照りつける真夏の太陽を浴びると、身体の奥底からプリミティブなリズムが湧きあがってきて、本能のままに踊ってみたくなりませんか? えっ、紫外線は気になるし、ただでさえ夏は弱いのにとんでもない? いえいえ、エアコンの効いた涼しいお部屋でお楽しみください。人間が本来、持っている“踊りたい!”という欲求を、余すところなく満たしてくれるダンスシーンが見事な映画たち。特に、狂おしいほど魅力的なラテンのステップが、これでもか!これでもか! と楽しめるマンボ、フラメンコ、タンゴは、ダンスに興味がなくてもその肉体美に目がクギ付けに! お薦めの傑作映画を3本をご紹介します。セクシー&官能的なダンスで、マンボの魅力に開眼▼「マンボ・キングス わが心のマリア」監督:アーネ・グリムシャー出演:アーマンド・アサンテ, アントニオ・バンデラス, キャシー・モリアーティキューバからニューヨークへ、アメリカンドリームを夢見てやってきた歌手のセサール(アーマンド・アサンテ)と、作曲家でトランペッターのネスター(アントニオ・バンデラス)兄弟。彼らが、アメリカのショウビズ界でスターダムに上りつめる様子が、情熱的なラテンのリズムに乗って、スタイリッシュに描かれます。1950年代、マンボ全盛期のニューヨークを背景に、アメリカの伝説的なコメディ番組「ルーシー・ショー」に二人が出演するシーンも。1992年製作で、これが英語圏の映画初出演となるアントニオ・バンデラスが、恋に悩む初々しくも激しい青年を好演。“最高にセクシーで、狂おしいほど官能的”という謳い文句通り、圧巻なダンスシーンが見物です。音楽好きにはたまらない、ラテンミュージックのトップスターたち、セリア・クルーズ、ティト・プエンテ、リンダ・ロンシュタット、ロス・ロボスらが、なんと実際に登場! ノリノリで歌い踊るシーンからは、本場の熱気がムンムン伝わり、一緒にステージを囲んでいるような気持ちになることでしょう。思わず腰が動いちゃう1本です。一流アーティストたちが華麗なる共演を果たした鳥肌もののドキュメンタリー▼「フラメンコ・フラメンコ」監督:カルロス・サウラ出演:パコ・デ・ルシア, サラ・バラス, マノロ・サンルーカル, ホセ・メルセー, ミゲル・ポペダ「血の婚礼」「カルメン」「恋は魔術師」のフラメンコ3部作が有名なスペインの巨匠カルロス・サウラ監督と、アカデミー賞撮影賞に輝く“光の魔術師”ヴィットリオ・ストローラが、スペインを代表する一流アーティストたちをドキュメンタリーで描いた傑作。フラメンコはともかく、ダンスシーンを延々見せられるのはちょっと…という方、ご心配なく! 1曲ずつ独立した21幕で構成され、ダンサーと歌手とバンド、ダンサーとギタリスト、ピアニスト2人、群舞など、それぞれが個性豊かに登場するオムニバス的な演出。美術館で個々の展示室を巡るように優雅に鑑賞でき、決して暑苦しくありません。フラメンコ界の“神”と称される、ギターのパコ・デ・ルシアを始めとするマエストロたちと、新世代の豪華なダンサーたちの華麗な競演は鳥肌もの。ダイナミックなダンスを最高に美しく見せる美術や衣装も秀逸で、本国スペインで“最高の芸術作品”と讃えられた本作。スペインに次ぐフラメンコ人口を誇る日本でも、きっとロングセラーになるはず。見事なダンスシーンと望郷のせつなさ…踊ることは生きること▼「タンゴ ガルデルの亡命」監督:フェルナンド・E・ソラナス出演:マリー・ラフォレ, フィリップ・レオタール1976年の軍事クーデターで、誘拐、拷問、虐殺が日常化したアルゼンチンから、パリに亡命した女優のマリアナ(マリー・ラフォレ)は、同じく亡命してきたバンドネオン奏者や仲間たちと、音楽劇「ガルデルの亡命」を上演しようと腐心中。ところが、官憲の眼を盗んで祖国から送られてくるはずの台本の結末が、いつまでたっても届かなくて…。ガルデルとは、不世出のタンゴ歌手、カルロス・ガルデルのこと。人気の絶頂期にあった1935年、アメリカから故郷ブエノスアイレスへ帰る途中、飛行機事故で早逝。この映画では、彼の録音した2曲の音源が使われ、アルゼンチン人の漂白の悲しみが伝わります。本作で新しい音楽を担当したタンゴの革命児、アストル・ピアソラは、試写でガルデルの歌を聴いて泣き出してしまったとか。音楽劇のリハーサルが進行していくストーリーで、見事なダンスシーンが続き、まるでミュージカルのような展開にワクワクしっぱなし。とはいえ、電話線だけでかろうじて祖国と繋がっている人たちのせつない思いも胸に迫って…。同じく亡命を体験しているフェルナンド・E・ソラナス監督が、望郷の念、愛、明日への希望をユーモアと詩情を散りばめて描き、数々の映画賞を総なめにした1985年の傑作。ぜひご堪能ください。美しいだけでなく、生きることと踊ることが一体化した“命のダンス”は、人生を浄化してくれる清流のように、私たちを癒し昂揚させてくれるでしょう。人間ってすごいな! そんな人間賛歌を感じるダンスで、心身を思う存分リフレッシュさせてください。・ 「マンボ・キングス」 ・ 「フラメンコ・フラメンコ」 ・ 「タンゴ ガルデルの亡命」
2015年07月31日フリーダ・カーロという画家を知っていますか? 1907年メキシコ生まれ。6歳の時に小児マヒを患って右足は短いまま、18歳で電車とバスの衝突事故に遭い、バスの折れた鉄柱が下腹部を貫通。脊椎、鎖骨、右足、骨盤の骨折で一時は医者にも見放され、生還しても47歳で亡くなるまで後遺症に苦しみ、それでも情熱的に描き続けたフリーダのことを。死後50年を経て、フリーダ・カーロ博物館からの依頼で彼女の遺品を撮影することになったのが、原爆で亡くなった人々の衣服を撮影した写真集「ひろしま」などで著名な世界的写真家、石内都さんでした。石内さんをテーマに映画を撮りたいと念願していた小谷忠典監督が、メキシコで石内さんに同行してカメラを回し、さらにメキシコの歴史や文化にも分け入って撮影した映画が、この魅力的で貴重な「フリーダ・カーロの遺品」です。遺品なのに、まるでフリーダが生きているかのよう! 偉大な画家というより、一人の女性としてフリーダを甦らせた石内さんは、普遍的な“女の人生”を私たちに突きつけます。女性として芸術家として、共通点を持つこの二人を、生と死の境を越えて活写した小谷監督にお話を伺いました。自分の傷に気づかせてくれた石内さんをテーマに、映画を撮りたい学生の頃から石内さんのファンで、いつか彼女の映画を撮りたいと思っていた小谷監督がインスパイアされたのが、石内さんが身体の傷を撮った写真集「scars」でした。「10年位前、結婚したいと思ったバツイチの女性に子どもがいて、その子の父親になりたいと思った時、引っかかるものがあったんです。それが何かはわからなかったけれど、石内さんの写真を見た時、自分の傷に気づかされて。自分には、父親がアルコール依存症という問題がずっとあったのですが、そのことと向き合わないと進めないんだなと」父親の理想像を追い求め、実際の父親とぶつかっていた自分が、石内さんの写真を見たことによって理想が崩れ、父親を一人の人間として受け容れられるようになったとか。その変化は非常に大きく、後に小谷監督は、自身の家族を撮った映画「LINE」のパンフレットで石内さんにコメントを依頼します。今回、彼女をテーマに映画を撮りたいと連絡した時は、たまたま石内さんがメキシコに旅立つ2週間前だったとか。「まさか、メキシコへ行ってフリーダを撮ることになるとは、全然思ってなかったです。こんなすごいプロジェクトを見過ごすわけにはいかないでしょう! とプロデューサーを説得し、石内さんの到着した2、3日後、どうにかメキシコに降り立ちました」フリーダ個人の奥にあるメキシコの歴史や文化を投影青く塗られた壁が印象的な、通称“青い家”。フリーダ・カーロの生家であり、夫の画家ディエゴ・リベラと結婚生活を送り、最期の時を迎えた場所、フリーダ・カーロ博物館の陽光の当たる中庭や、風通しのよさそうな明るい室内で、石内さんが撮影しています。何万点もある遺品の中から、即決で選び、撮らないものは「アディオース!」と除けていく姿勢の軽々と楽しげなこと。そのキュレーションの見事なこと。「石内さんも、最初はフリーダ個人を捉えていたんですけれど、遺されたものの中にある色彩とか質感、ディテールから、フリーダ個人より、もっと奥にあるメキシコの歴史とか文化に、どんどん着眼されていったんです。ただの記録では映画にする意味がないので、そういった石内さんの目には見えない仕事も可視化するというか、映像で伝えたいなあという思いがあったので、翌年、もう一度メキシコを訪れたんです」フリーダの母親の出身地オアハカで死者の祭りを撮影し、フリーダが日常的に愛用した伝統衣装テワナドレスを作る刺繍家の女性たちを取材するなど、映像に民俗色豊かな色彩感と文化の奥行が加わりました。テワナドレスは母から子へと受け継がれるとか。女性の手仕事も脈々と受け継がれ、「着物と同じね」と石内さんが撮影中に共感するシーンも。フリーダの強さは日常をちゃんと送っている生命力の強さ「フリーダは衣装持ちですが、その中でもテワナドレスは圧倒的に多い。痛みをあれだけ抱えた人だったので、衣装に守られているという感覚があったんじゃないでしょうか」1937年ヴォーグに載った時に着ていたグリーンのブラウスが、お洒落で驚きました。「自分をアピールするために、戦略的だったとは思うんですけれど、それだけじゃなく本当に大事にしていたんでしょうね。ただ、彼女はセルフプロデュースが本当に上手い人だと思います。本人は身長150cm足らずなのに、あれだけ大きく見せるというか、強く見せるというのは、衣装の力が大きいと思いますね」フリーダは、洗練された独自の感覚でテワナドレスを注文していたので、現地の刺繍家たちからは、あれは伝統本来のものではない、と言われているようです。「センスいいですよね。石内さんも着物を着崩して着るんですけれど、本当にかっこいいと思います」石内さんが淡々と撮影した写真は、光や風と柔らかく重なり合って、まるで家族の遺品をファミリーで見ているような親密な日常感に繋がってくるから不思議です。「石内さんもおっしゃってましたが、フリーダはいろいろセンセーショナルな物語を抱えていましたけれど、彼女の強さはそういうものじゃなく、あれだけの障害を抱えながら、ちゃんと日常生活を送っていた強さだと。映画でも、フリーダの日常の生命力を描きたいと思っていました。彼女は衝撃的な絵を描いていますが、タッチとか見るとすごく繊細で可愛らしかったりするんですよね。実物を見ると、よりそれは感じました」そんなフリーダの遺品を、あちらのスタッフが「こんなところで撮るの?」と驚くほど、石内さんはカジュアルに撮影していたとか。「ものを撮ってる感覚ではなく、身体としてものを撮れる人だから、フリーダ像を一回とっぱらって、もう一回、普遍的な女性というものを立ち上げるんだという意識は、最初から持っていたと思うんです」と小谷監督。撮影中も、「フリーダ、そうだったの」と話しかけながら撮影していたという石内さん。メキシコに行く前から話しかけていたそう。「フリーダ、呼んでくれてありがとう」と。そんな女性二人の息吹が伝わってくる「フリーダ・カーロの遺品」、自分に投影して観てみませんか? きっと新しい発見があり、生きる勇気が湧いてくるはずです。ドキュメンタリー映画『フリーダ・カーロの遺品 ― 石内都、織るように』2015年8月からシアターイメージフォーラムほか 全国順次公開監督・撮影:小谷忠典 出演:石内都 予告編: 小谷忠典(こたに・ただすけ)1977年大阪出身。絵画を専攻していた芸術大学を卒業後、ビュジュアルアーツ専門学校大阪に入学し、映画製作を学ぶ。『子守唄』(2002)が京都国際学生映画祭にて準グラン プリを受賞。『いいこ。』(2005)が第28回ぴあフィルムフェスティバルにて招待上映。初劇場公開作品『LINE』(2008)から、フィクションやドキュメンタリーの境界にとらわれない、意欲的な作品を製作している。最新作『ドキュメンタリー映画100万回生きたねこ』(2012)では国内での劇場公開だけでなく、第17回釜山国際映画祭でプレミア上映後、第30回トリノ国際映画祭、 第9回ドバイ国際映画祭、第15回ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭、サラヤ国際ドキュメンタリー映画祭、ハンブルグ映画祭等、ヨーロッパを中心とした海外映画祭で多数招待された。映画写真 ©ノンデライコ2015
2015年07月24日大人の純愛…という言葉からどんな恋愛を思い浮かべますか。淡々と落ち着いた節度ある感情? 激しくドラマティックな官能? ワケありで他人に言えない関係? 大人の事情が絡んで複雑に交錯しているかもしれません。純愛の定義は難しいけれど、でも、決して駆け引きをしないこと、そして安全地帯に逃げ込まないのが純愛ではないでしょうか。酸いも甘いも噛み分けられるからこそ、ピュアさの純度が高くならざるを得ない恋。せつなさで胸が締めつけられる感覚は、私たちをダイレクトに刺激してくれるキレイの源だと思うのです。枯れるには早すぎる! 乾きがちな心と身体に潤いを行き渡らせてくれる、大人の純愛映画を3本ご紹介しましょう。タンゴとともにほとばしる恋▼ 愛されるために、ここにいる監督:ステファヌ・ブリゼ出演:パトリック・シェネ.アンヌ・コンシニ.ジョルジュ・ウィルソン離婚して一人暮らしをしている、人生に疲れた中年男ジャン=クロード(パトリック・シェネ)は、裁判所の司法執行官。医者に運動不足を指摘され、オフィスの窓を開けると音楽が聞こえてくる近所のタンゴ教室に通い始めます。そこで出会ったのが、結婚を控え、ウェディングパーティーでタンゴを踊るため、レッスンに通っているフランソワーズ(アンヌ・コンシニ)。彼女の婚約者は小説の執筆に追われていて、二人はすれ違ってばかり…。堅物で不器用なジャン=クロードが、アルゼンチンタンゴの調べとともに、フランソワーズと恋に落ちていく様子が自然で美しく、ぎこちなく踊るシーンから目が離せません。ジャン=クロード演じるパトリックが、インタビューで「主導権を握るのは女性です。男は居心地の悪さを感じながらも女性について行く。自分が何を求めているかわからないこともあるのに、女性は常に自分の感情に素直なんです」と語っているのも興味深いものが。一見、地味な恋愛映画ですけれど、セザール賞に主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞と3部門もノミネートされた、フランス人好みの名作。やるせない哀愁と孤独、そして、シンプルな感情が心を打つ純愛映画。心の水脈がヒタヒタとみなぎってくるでしょう。女性作家ジョルジュ・サンドと年下の詩人ミュッセの恋愛▼ 年下の人監督:ディアーヌ・キュリス出演:ジュリエット・ビノシュ, ブノワ・マジメル, ステファノ・ディオニジ, ロバン・レヌッチ, カリン・ヴィアール19世紀、ロマン主義花咲くフランス。男尊女卑だった時代に、奔放で恋多き女性作家ジョルジュ・サンド(ジュリエット・ビノシュ)と詩人アルフレッド・ミュッセ(ブノワ・マジメル)の激しい愛の葛藤が描かれます。1999年の作品で、当時25歳のブノワ・マジメルがセクシーで美しい。役柄では6歳年上、実際は10歳年上のジュリエット・ビノシュと、この共演がもとで結婚するのですから、いかにドラマティックな映画かわかるはず。ディアーヌ・キュリス監督は、「私はジョルジュ・サンドを通して、すべての自由な女性を讃えたかった。ある日、『もうたくさんよ!』と言って立ち上がることのできるすべての女性を」と語っています。クリスチャン・ラクロワの衣装も美しくゴージャスで圧巻。文学好きでなくとも愉しめる、現代にも通じるせつない恋をぜひ堪能してください。キレッキレの純愛のせつなさに酔いしれる▼灯台守の恋監督:フィリップ・リオレ出演:サンドリーヌ・ボネール, フィリップ・トレトン, グレゴリ・デランジェール“世界の果て”と呼ばれるブルターニュの小さい島。そこで生まれ育ったマベは、灯台守の夫イヴォンと暮らしていますが、そこにアルジェリア帰還兵のアントワーヌが、新人の灯台守として赴任してきて…。最初の視線で、何かを感じ合う二人。閉鎖的な過疎の村という環境と、荒れ果てた海の中に立つ灯台という絶景なロケーションの中、絡み合う視線だけで描かれていく禁断の恋が見事です。マベを演じるサンドリーヌ・ボネールは、派手な美人ではないのに、女の人っていいなあ、と同性にも感じさせる魅力で惹き込まれます。穏やかだけれど何かを秘めているアントワーヌとの恋が夫に知られてしまい…。嵐の夜、二人一組で灯台守をすることになったアントワーヌとイヴォン、荒れ狂う波に飲まれそうになるアントワーヌを、イヴォンは助けるのか? ドキドキが止まらない、これぞまさしく大人の純愛! お薦めです。この3本に共通するのは、恋する視線の清冽さ。視線が語る純愛は、大人度が高くてせつないです。恋していてもいなくても、濃密で繊細な感覚が美意識を研ぎ澄ませてくれる映画たちで、感性の潤い美人になりましょう。
2015年07月23日「アポロ11号着陸映像は捏造で、キューブリックが製作したらしい」という都市伝説を題材にしたコメディ映画『ムーンウォーカーズ』が11月に公開されることが決定した。その他の情報アポロ11号は1969年に月面に到着し、その模様は中継されて全世界の人々を驚かせた。しかし、この中継映像はねつ造だったという陰謀説を信じている人はいまだに存在する。本作はそんな陰謀説を題材にしたコメディで、月面着陸を成功できないNASAに愛想をつかしたアメリカ政府が映画『2001年宇宙の旅』を手がけた巨匠スタンリー・キューブリック監督に月面着陸映像のねつ造を依頼するため、CIA諜報員・キッドマンを彼が住むロンドンに送りこむところから始まる。しかし、ベトナム戦争帰りで映画にまったく詳しくないキッドマンは、偶然、キューブリックのオフィスにいたダメ男のジョニーに金をダマしとられ、その金を奪還する過程で、なぜかジョニーとタッグを組んで“ねつ造計画”に挑むことになる。このほど公開された画像は、新聞の号外風のデザインで、映画が壮大にしてブラックな笑いに満ちた作品であることを感じさせるデザインだ。アポロ計画、ねつ造、キューブリック、CIAとダメ男のコンビ……などコメディ映画ファンには気になる要素が揃った本作は11月から公開になる。『ムーンウォーカーズ』11月14日(土)より 新宿シネマカリテほかでロードショー
2015年07月21日そろそろ夏休みが視野に入ってきましたね。ヴァカンスといえば旅! 旅には常に憧れがありますが、ただの観光旅行ではない、アラフォーだからこそ愉しめる、一癖も二癖もある旅にまつわる映画で、一足早いヴァカンスを体験してみませんか? 旅先では、どこに宿泊するかが重要な要素。大人だから味わえるホテルライフの魅力は、私たちを非日常へと誘ってくれるはず。今回は、「ホテル」がキーワードの映画3本をご紹介しましょう。それでは、行ってらっしゃい! Bon Voyage♪世界のラグジュアリーホテルを満喫▼はじまりは五つ星ホテルから監督:マリア・ソーレ・トニャッツィ出演: マルゲリータ・ブイ、ステファノ・アコルシ、レスリー・マンヴィル 40歳、独身。職業は超高級ホテルの覆面調査員。仕事は5つ星、でも私生活は1つ星…!?と紹介される主人公は、ローマ在住のアラフォーど真ん中、イレーネ。世界に名だたる5つ星ホテルが、星の数にふさわしいサービスを提供しているかどうを調査するため、彼女が実際に宿泊して世界中を巡るという、そこだけ聞くと夢のようなストーリーです。そこに、彼女が独身でいることを心配する妹で、二人の娘を持つシルヴィア、元婚約者だけれど今は親友化していて、若い女性と“できちゃった婚”しそうなアンドレア、旅先での出会いと別れなどが重なり、自分の生き方を模索しながらドラマティックに物語が展開していきます。世界80ヶ国、430軒以上のホテルが加盟するザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールドの協力のもと、フランスのオテル・ド・クリヨン、イタリアのフォンテヴェルデ・タスカン・リゾート&スパ、スイスのグシュタード・パレス、モロッコのパレ・マラケシュなど、実在ホテルでのロケが眼福です。ホテルの従業員に“ミステリーゲスト”と畏れられるホテル調査員の“秘密のチェック10項目”に従って、映画を観るのも一興かも。魅惑のインドで繰り広げられるドラマと、心に響く言葉たち▼マリーゴールドホテルで会いましょう監督: ジョン・マッデン出演:ジュディ・デンチ、ビル・ナイ、トム・ウィルキンソンイギリス人の熟年男女7人が、インドの豪華リゾートホテルで魅惑の日々を…という謳い文句に惹かれて来てみたら、将来、豪華になる“予定”の個室に扉もないホテルだった…という地味~な設定なのですが、これが予想を裏切るおもしろさ!インドの異文化の渦に飛び込んで、違和感からすぐイギリスに帰りたいと嘆く人、あちこちを訪れて現地に溶け込もうとする人、インドに特別な思いを持つ人など、7人の反応は様々。これって、私たちの普段の生活にも当てはまりませんか? そして、初めての長旅だけれど「何事もチャレンジ! 何事も楽しまなければ!」という姿勢を持つ主人公イヴリンを、オスカー女優のジュディ・デンチが好演。悲喜こもごもが織り成されます。それぞれのドラマと、インドの光、色彩、動物、すさまじい数の人々、子供たちの笑顔などが交じり合い、「“生”を権利ではなく、恩恵と思うインドが心に響いた」と語る登場人物の言葉がそれこそ心に響いたり、同じく「リスクを嫌って冒険を避ける者は何もせず、何も得ない」という言葉に考えさせられたり。インドは、“インドに呼ばれた人しか行けない”…と聞いたことがありますが、この映画を観て、初めて行ってみたくなりました。ミステリーに巻き込まれる“伝説のコンシェルジュ”▼グランド・ブダペスト・ホテル監督:ウェス・アンダーソン出演: レイフ・ファインズ、エイドリアン・ブロディ、ウィレム・デフォー、ジュード・ロウヨーロッパ最高峰と謳われたグランド・ブタペスト・ホテルの“伝説のコンシェルジュ”グスタフ・Hが主人公。高齢マダムの夜のお相手までこなすプロフェッショナルですが、ある日、彼の長年のお得意様、マダムDが殺されたことから事件に巻き込まれて…。ヨーロッパ大陸を逃避行しながら真犯人を探す、というミステリータッチのストーリー。愛弟子のベルボーイ、ゼロの協力と、コンシェルジュの秘密結社ネットワークを駆使するグスタフ。危機一髪のときに電話で助けを求めると、世界の高級ホテルのコンシェルジュたちがどんなVIPと応対中でも、彼の電話には出るシーンにワクワクしました。美しい風景に囲まれた優雅なホテルのインテリアとゴージャスな衣装にうっとり。主演のレイフ・ファインズはじめ、エイドリアン・ブロディ、ウィレム・デフォー、ジュード・ロウ、ティルダ・スウィントンら豪華スターが勢揃い。ウェス・アンダーソン監督らしいポップなスパイスも効いて、見どころ満載。まさに5つ星のミステリーコメディです。この3本で、忘れられない旅のホテルをぜひ堪能してください。・ 「はじまりは五つ星ホテルから」 ・ 「マリーゴールドホテルで会いましょう」 ・ 「グランド・プダペスト・ホテル」
2015年06月29日毎日が変わり映えのしない生活のように思えてきたら、パリが舞台の映画を観て、気分をリフレッシュさせませんか? 美しい街並みもさることながら、世界有数のお洒落都市なのに、常に自分らしくあろうとする自然体な人々が魅力です。ウィットに富んだ会話や、ちょっとしたスカーフの巻き方やコートの着こなしのこなれていることといったら!何気ないシーンを観ているだけで世界観が広がります。相手の自由を尊重し、距離感の取り方が大人なのに、自分の意見も素直に主張し、それが、時には相手の人生に大きく食い込むことも。そんな生き生きした会話の妙が楽しめる映画を3本、ご紹介しましょう。美しく由緒あるパリの街並みに、旅する気分に!▼モンテーニュ通りのカフェ監督:ダニエル・トンプソン出演:ヴァレリー・ルメルシエ, セシル・ド・フランス, アルベール・デュポンテルパリ8区。どこからでもエッフェル塔が見えるモンテーニュ通りは、劇場、高級ホテルのプラザ・アテネ、有名メゾンなどがひしめくスノッブな地区。その通り沿いの由緒あるカフェで、地方からパリに憧れてやってきたジェシカがギャルソンとして働き始めます。カフェに集うのはクラシックに疲れたピアニスト、資産すべてをオークションにかけようとしている美術コレクター、自分のキャリアにあきたらない女優など、多彩な面々。彼らの人生が交錯する中、ジェシカの素直なキャラと笑顔がみんなを和ませるのですが…。彼女が客と交わす会話から垣間見る “見栄を張らないピュアさ” が印象的です。美術コレクターからブランクーシの有名な彫刻「接吻」を見せられて、「素敵ね。見てると恋したくなる」、ピアニストにミント水を運んだときに「コンサートには行かないの?」と聞かれて、「教養がないからクラシックはわからないの」と答えるジェシカの素朴な佇まい。演じるセシール・ド・フランスのボーイッシュな魅力に、きっと元気をもらえます。“飾らない”トレンチコートの着こなしを学ぶ▼僕の妻はシャルロット・ゲンズブール監督:イヴァン・アタル出演:シャルロット・ゲンズブール, イヴァン・アタル, テレンス・スタンプ監督はシャルロットの実の夫、イヴァン・アタル。彼がスポーツ記者役を演じ、女優を妻にしてしまったヤキモチ焼きの夫の悩みを描きます。両親がジェーン・バーキンとセルジュ・ゲンズブールという生まれながらのセレブで、どこにいてもサイン責めに合う妻。撮影現場を訪ねれば濃厚なラブシーンや全裸シーンが…。リアル過ぎてちょっと心配になるストーリー。気取らず自然に振る舞う1971年生まれのシャルロットがカッコいい!きちんとドレスアップしてヘアメイクも決めて、ネイルもばっちり…みたいな日米の女優さんを見慣れていると、シャルロットのあまりの飾らなさに驚くかも。とはいえ、わたしにとっては、彼女はファッションアイコンです。かつて映画を観終わった後、彼女のトレンチコートの着こなしにインスパイアされ、その足でバーバリーに飛び込みました。“いかにもイイ女風”じゃない、ユル~い着こなしが素敵! ぜひご確認ください。フランス人らしさが際立つ小粋な映画。パリジェンヌの神髄がわかります。ブラッド・メルドーの音楽も素敵なので、サントラもお薦めです。大人の男女の会話にドキドキ▼シェフと素顔と、おいしい時間監督:ダニエル・トンプソン出演:ジュリエット・ビノシュ, ジャン・レノ, セルジ・ロペス舞台は、ストで飛行機全便が飛ばなくなったシャルル・ド・ゴール空港。DV彼氏から逃げてきたローズ(ジュリエット・ビノシュ)は、トイレに携帯電話を落としてしまうというアクシデントがきっかけで、フィリップ(ジャン・レノ)に出会います。化粧が濃く感情的なタイプのローズは、繊細で不器用なフィリップの好みとは正反対。追いかけてきたDV彼氏から助けてあげた行きがかり上、二人は空港近くのホテルで一夜を過ごすはめに…。ルームサービスでディナー中、出会って数時間とは思えない、ドキドキするような男女の会話が繰り広げられます。ずっと前から別れを意識し、DV彼氏に置き手紙をして出てきたと話すローズに「じゃあ、その間、もう愛してない男と感じたフリをしていたの?」と思わず聞いてしまうフィリップ。「本当のことを言うわ。私はとても長い間、感じたフリをしてたのよ。まだ愛してる男と…」と応じるローズ。その後、オリーブオイルが顔にかかり、バスルームで素顔になって戻ってきたローズを見たときの、フィリップの顔は見逃せません。ガーリーなスッピンの顔は、フィリップのもろ“タイプ”だったのですから!そこから展開する大人のラブストーリーが必見。フランスを代表する國際的トップスター二人の初共演という触れ込み以上に、心が深く満たされるハッピーエンドは見事です。たったワンシーンで、人生を味わい深いものにしてくれる映画たち。パリが舞台のこの3本は、迷いがちな私たちの感性と美意識をキレイに磨いて癒してくれるでしょう。・ 「モンテーニュ通りのカフェ」 ・ 「僕の妻はシャルロット・ゲンズブール」 ・ 「シェフと素顔と、おいしい時間」
2015年06月25日4月はやる気満々だったのに、5月を迎えたら、何となく気持ちが晴れない…ということはありませんか? あまりに不調であれば専門家に相談すべきですが、ちょっと落ち込んでいるくらいなら、気分をスカッと爽快にしてくれるDVDを観て、モチベーションをアゲましょう。“よっしゃ~っ!”っと弾みがつけばしめたもの。お薦めの映画3本をご紹介します。あり得ない展開に快哉を叫びっぱなし▼最強のふたり監督:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ出演:オマール・シー、フランソワ・クリュゼ2012年公開のフランス映画ですが、“フランス映画界 歴代1位”という呼び声を聞かなければ、普段なら観ないかもしれないマッチョな邦題。原題はというと「intouchables」で、直訳だと「触れることのできないものたち」という意味です。舞台はパリ。不慮の事故で首から下がマヒした、大富豪フィリップの介護者選びの面接に、スラム街出身の黒人青年ドリスが、生活保護の申請に必要な不採用通知を目当てに訪れるところからスタートします。おためごかしを一切言わないドリスに新鮮味を感じたフィリップは、彼を採用。そこから展開する、背景も趣味も真逆の二人が織りなす破天荒な冒険譚のおもしろいこと! 最初は衝突ばかりだった二人が、次第に共犯者意識を深め、驚異のカーチェイスやパラグライダー体験も。「彼だけは私を対等に扱う」というフィリップの言葉が刺さります。おすすめは、フィリップが招いたオーケストラ演奏の後に、ドリスがアース・ウィンド・アンド・ファイアーをかけてダンスを見せつけるシーン。ドリス役のオマール・シーは、最初はテレていたのにいざとなったら体が自然に動いて、奇跡的なダンスシーンをワンテイクで決めたそう。実話がもとになっているというのが驚きの、元気になれる1本です。不自然なほど多発するホームラン数にスカッ!▼ナチュラル監督:バリー・レヴィンソン出演:ロバート・レッドフォード、ロバート・デュバル野球に特に関心もなく、スポーツオンチのわたしが唯一、ハマッたスポーツ映画が『ナチュラル』です。名優ロバート・レッドフォードが若い頃、といっても40代前半、訳あって30代半ばでメジャーリーガーになる夢を叶え、“伝説の人”となった野球選手を演じています。アメリカの作家バーナード・マラマッドの小説を映画化した、1984年の作品。天才野球少年だったロイは20歳になり、愛する女性アイリスにしばしの別れを告げた後、プロ球団のテストに向かう途中、とんでもない事件に巻き込まれます。10数年のブランクを経て、ようやくスカウトに見いだされ、最下位の球団に入団した彼は、とにかくホームランを打って打って打ちまくり、球団はトップに。ところが、なぜか女性の色香に迷うと打てなくなり、彼本来のナチュラルな生き方に戻ると、またホームラン…という展開。どこか神話めいたファンタジーを感じながらも、投げる球全部をホームランで打ち返すという、文句なしにスカッとする映像から目が離せません。アイリスとの再会、最後のバッターボックスの奇跡…レッドフォードゆえの誠実さ、真摯さがリアリティをもたらす感動映画です。武闘派シャーロックのカッコよさに脱帽▼シャーロック・ホームズ シャドウゲーム監督:ガイ・リッチー出演: ロバート・ダウニー・Jr.、ジュード・ロウロバート・ダウニーJr.扮するホームズ、その相棒ワトソンはジュード・ロウと、イケメン二人が登場する『シャーロック・ホームズ』(2009年)。『シャドウゲーム』(2011年)はその2作目となります。わたしはもともとコナン・ドイルの原作への思いが深く、「イマドキのチャラい映画だったら許さないぞ」みたいな色眼鏡で観たのですが、とんでもない! すっかりファンになってしまいました。1作目を観ていなくても問題なく楽しめます。世界各地で多発する連続爆破事件を追う、天才的名探偵ホームズは、“もう一人の天才”宿敵モリアーティ教授との決戦へ。書斎派探偵のイメージが強かったホームズが、武闘派のやんちゃさが強調され、ダイナミックな展開は007も真っ青のカッコよさ。ガイ・リッチー監督のセンスに度肝を抜かれたのは、銃口から向こう側を覗くなど、細部からズームする独特の映像美。そして、今まで見たことがないエッジの効いた森の中の銃撃シーン。全編をエキゾティックに彩るロマ(ジブシー)風の魅惑的な音楽。新感覚アクション・エンタテインメントと謳われるのも納得です。気分がアガること間違いなし!もちろんこの3本、五月病でない方もぜひご覧くださいね。・ 「最強のふたり」 ・ 「ナチュラル」 ・ 「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」
2015年05月21日すっきりとシンプルな雑貨、大胆な色使いのテキスタイル、自然がモチーフの小物など、北欧のモダンなデザインが、私たちの生活に浸透してからずいぶん経ちますよね。日本的な美意識にもどこか通じ、お洒落の代名詞のひとつ、といっても過言ではないかもしれません。女子はみんな北欧デザインが大好き!見ているだけで癒されるのですから。そんな北欧が舞台で、しかもお洒落なだけでなく、ライフスタイルや生き方にもコツンと一石を投じてくれて、心に深く響く映画を味わってみませんか?スウェーデン、デンマーク、フィンランドで撮影された選り抜きの映画を3本、ご紹介します。自分を貫き、夢をあきらめない生き方▼ストックホルムでワルツを監督:ペール・フライ出演:エッダ・マグナソン、スベリル・グドナソン、シェル・ベリィクヴィストほか1960年代、スウェーデンの田舎町で電話交換手をしながら、娘を育てるシングルマザーのモニカはジャズシンガー志望。両親に娘を預かってもらう度、厳しい父親に叱られ、娘に寂しい思いをさせつつも、シンガーへの夢を実現していきます。偶然、歌を聞いてもらったエラ・フィッツジェラルドに「人真似はやめたら」と鼻で笑われ、落ち込むモニカ。英語でなく母国語でジャズを歌ったらそれが当たり、巨匠ビル・エヴァンスと彼の「ワルツ・フォー・デビー」を、ジャズの聖地ニューヨークで共演するまでに。世界が注目する中、ずっと反対していた父親から電話がかかるシーンは涙なしには観れません。実在したモニカ・ゼタールンドという歌手の存在を、この映画を観るまで知りませんでした。彼女を演じるエッダ・マグナソンのきれいなこと!歌が上手いこと!時に傲慢なまで自分を貫き、傷ついても夢をあきらめないひたむきさに打たれます。60年代の北欧デザイン、それこそお洒落なインテリア、雑貨、ファッションにもインスパイアされるはず。愛と孤独を描く大人のラブストーリー▼アフター・ウェディング監督:スサンネ・ビア出演:マッツ・ミケルセン, シセ・バベット・クヌッセン, スティーネ・フィッシャー・クリステンセン ほかコペンハーゲンに暮らすヘレネは、優しく裕福な夫ヨルゲンと結婚を控えた娘アナ、まだ幼い男の子たちと幸せな日々を送っていました。ヨルゲンが、仕事の関係で出会った男ヤコブを、たまたま娘の結婚式に招待するまでは・・・。ヤコブはヘレネが20年前に別れた恋人で、実はアナの父親だった、という衝撃の設定がデンマークの美しい風景を背景に描かれます。果たして夫の意図とは?忘れられない過去を持つ男性と、幸せな家庭に突如訪れた容赦ない現実。ドンデン返しの続く展開から目が離せません。時に残酷と評されるくらい、人間の深く鋭い描写に定評のある女性監督、スサンネ・ビアの映画は、人生の酸いも甘いも噛み分けたアラフォー女性だからこそ共感できる傑作揃い。アカデミー外国語映画賞受賞の「未来を生きる君たちへ」、ロマンティックコメディの最新作「愛さえあれば」もお薦めです。風景も人間も。北欧の魅力をすべて教えてくれた!▼かもめ食堂監督:荻上直子出演:小林聡美, 片桐はいり, もたいまさこ ほか「イタリアならパスタとピザ、インドならカレー、ではフィンランドなら?」「サーモン?!」という会話のやりとりが映画の中にあるのですが、サケを愛好する日本との共通点から、ヘルシンキで食堂を開くことにしたというサチエ(小林聡美)。旅行で訪れたミドリ(片桐はいり)とマサコ(もたいまさこ)がひょんなことで集い、店を手伝い始めます。大事件が起こるわけでもないのに、小さな出来事が淡々と紡がれる日常が魅力的。ゆるいようで一本通った生き方が潔いサチエを筆頭に、役者陣の存在感が光ります。この映画のもう一つの主役は何といっても料理。日本のソウルフード、おにぎりを始め、焼きザケ、トンカツ、焼き立てのシナモンロールは、美味しい匂いが漂ってきそうで生ツバもの。「この国の人は、どうしてこんなにのんびりして見えるんでしょうね?」という問いに、「森があるから」と答えるフィンランド人。ストーリーとともに、白夜、森、マルシェ、トナカイの肉…と、観光気分も味わえます。客の全く訪れなかった店に少しずつ人が集まり始め、満席になった時は思わず拍手したくなりました。オールフィンランドロケが美しい心温まるヒューマンドラマ。どこを見ても北欧の魅力に開眼させてくれるでしょう。美しいビジュアルも楽しみながら、人間や人生にふと思いを巡らせたくなる映画ばかり。北欧ならではの爽快感と深い人生観を、この3本でぜひ堪能してください。
2015年04月23日カラリと乾いた爽やかな風と、キラキラ輝く新緑。春はピクニックに最適なシーズン。日差しをたっぷりあびながら、美味しいワインを飲んで友だちとおしゃべり…。そんなステキな体験をしてみたいですよね。今回はピクニックにぴったりなワインをひもとく映画を3本紹介します。カリフォルニアのワイナリーを巡る“中2病”な男たちに乾杯!▼サイドウェイ監督:アレキサンダー・ペイン出演:ポール・ジアマッティ、トーマス・ヘイデン・チャージほか 【ストーリー】2年前の離婚のショックから立ち直れない、小説家志望のワインオタクな主人公マイルス(ポール・ジアマッティ)は、大学時代からの悪友ジャック(トーマス・ヘイデン・チャーチ)から結婚前に独身最後の旅行へ行きたいと連れ出され、カリフォルニアワインのワイナリーを巡ることに。旅先では出会いあり、ハプニングあり、素敵なワインがあり、マイルスの人生にささやかな希望の光が見えてきます…。【見どころ】マイルスとジョージのふたりの珍道中がとにかく笑えます。女好きのジョージの破天荒さと、それに振りまわされるマイルスは、まさに中2病そのもの。そして、劇中でマイルスが披露するピノ種やカベルネ種に対するワインのうんちくの凄さにも驚きます。さらにプレミアがついているワインも次々登場するので、ワイン好きにはたまらない1本です。ピクニックシーンも素敵なので、ぜひ参考にしてください!フランス・ボルドーの危機は意外なところに!▼世界一美しいボルドーの秘密監督:デヴィット・ローチ、ワーウィック・ロスナレーション:ラッセル・クロウ【ストーリー】フランスワインの産地ボルドーの歴史と現状を紹介するドキュメンタリー映画。長らく富と権力の象徴とされてきたボルドーワインは、時代とともに欧米の顧客は激減。その反面、中国などでは価格が高騰し、需要と供給のバランスが取れなくなっていた。そんな異常事態にボルドーの醸造家たちは頭を悩ます…。【見どころ】日本でもボルドーワインは有名ですが、そのボルドーで今、何が起こっているのかをワイン作りの現場だけでなく、中国での取材も交えて紹介しています。さらに、ワイン評論家や、ワインコレクター&ワイナリーのオーナーでもあるフランシス・F・コッポラ監督らなどの著名人も登場。ナレーションはラッセル・クロウが担当しているのも注目です! 北海道でワイン造りに燃える兄弟の物語▼ぶどうのなみだ監督:三島有紀子出演:大泉洋、安藤裕子、染谷将太ほか【ストーリー】北海道・空知に父が遺した小麦畑と葡萄の樹のそばで、兄のアオはワインをつくり、ひとまわり年の離れた弟のロクは、小麦を育てている。アオは“黒いダイヤ”と呼ばれる葡萄“ピノ・ノワール”の醸造に励んでいるが、なかなか理想のワインはできない。そんなある日、キャンピングカーに乗ったひとりの女性が現れ……。 【見どころ】コミカルさが人気の大泉洋ですが、本作ではピノ・ノワール作りに奮闘する真面目男子を好演。小麦を育てている弟役の染谷くんもキュート。そして、注目なのが兄弟ふたりで作るご飯がどれも美味しそうで見ていてお腹が空いてきます。そして美味しそうな料理とワインを外に持ち出し、キャンドルを灯しながらディナーを楽しむシーンは、みていてうっとりしてしまう美しさです。この映画のモデルとなったのは、北海道にある「宝水ワイナリー」。積雪2mを超える雪国でワインを作り続けているワイナリーで、RICCAブランドなどを展開しています。4~5月はワインの試飲イベントなどが各地で開催されます。イベントに行く前に映画で知識を学んでおけば、さらにワインを楽しく深く味わえるはず。お気に入りのワインを持って、ピクニックに出かけるもよし、イベントで試飲を楽しむもよし。カラッとした気候はすぐに終わってしまうので、ステキなワイン体験は今こそ狙い目です!
2015年04月21日アメリカでアカデミー賞授賞式が開催され、映画熱が高まっている人も多いはず。今回は、アカデミー賞ノミネート作のなかから、学者をテーマにした映画をピックアップ。学者の偉業を知ることができる作品ではありますが、注目すべきは彼らを支える女性たちの存在です。強く優しく、愛する男性をサポートする女性の魅力を学んでみましょう。 繊細な男性には、ひたすら寄り添ってサポート!▼「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」監督:モルテン・ティルドゥム 出演:ベネディクト・カンバーバッチ、キーラ・ナイトレイまずは、「SHERLOCK」で人気沸騰となった、ベネディクト・カンバーバッチ主演映画からご紹介。ベネティクト・カンバーバッチが演じるのは、実在の数学者アラン・チューリング。キーラ・ナイトレイは、彼を支える女性ジョーン・クラーク役として登場します。 【ストーリー】数学者のアラン・チューリングは、ドイツ軍の暗号エニグマを解読するという政府の極秘任務に就く。自信家で不器用なチューリングは解読チームの協力を拒み、ひとりで電子操作の解読マシンを作り始めます。暗号読解をゲーム感覚に捉えていたチューニングは、次第にこれはゲームではなく人の命を救うことに気づきます。そして彼は秘密の作戦に身を投じることに……。【ココが“内助の功”】チューリング(ベネティクト・カンバーバッチ)は自分で「私は世界一の数学者」と公言するほどの自信家。そんな彼を支えるのが、解読チームの一員のジョーン(キーラ・ナイトレイ)。彼女はチューリングの論争相手でもあり聡明な科学者です。そんな志の高いジョーンはチューリングの良き理解者となっていきます。 彼が恐怖と落胆に震えていれば優しく寄り添い、自信をなくせば手を取って励ます。同じ数学者であるジューンがチューリングの気持ちどう寄り添っていくのかを見ていくことで、ナイーブな男性の励まし方がわかるはず。一生支えるという覚悟を持つべし!▼「博士と彼女のセオリー」監督:ジェームズ・マーシュ出演:エディ・レッドメイン、フェリシティ・ジョーンズ続いては、物理学者ホーキング博士を描いた作品をピックアップ。ホーキングを演じるのは、「レ・ミゼラブル」でマリウス役を熱演したエディ・レッドメインです。ホーキングの妻、ジェーンは「アメイジング・スパイダーマン2」で注目度を上げたフェリシティ・ジョーンズが演じます。【ストーリー】ケンブリッジ大学大学院で理論物理学を研究するスティーヴン・ホーキング(エディ・レッドメイン)は、パーティでジェーン(フェリシティ・ジョーンズ)と出逢います。ふたりは互いに引かれあい恋に落ちます。しかし病魔が彼を襲い、彼は寮にこもってしまう。そこで立ち上がったのがジェーン。彼女はホーキングとの愛を貫く覚悟を決め、やがてふたりは結婚します。しかし、彼らを待地構えてのは数々の試練だった…。【ココが“内助の功”】 見所は、ホーキングを支えるジェーンの生き方。中途半端な気持ちでは決してできない大きな決断をジェーンは何度もするのですが、愛する男性をサポートすると覚悟したら、どんな試練をも乗り越える。この作品からは、にこにこハッピーな幸せだけではない、厳しく険しい愛の一面を知ることができます。 ジェーンをそこまで強くさせたのは、苦悩しながらもキラキラと輝きながら、ひたすら研究にいそしむホーキングがいるからなのでしょう。才能あふれる男性に女性はともに夢を描き「私が支える!」という覚悟が芽生えるのかもしれません。 学者のそばに強いオンナあり!▼「ビューティフル・マインド」監督:ロン・ハワード出演:ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリーアカデミー賞受賞作つながりで紹介すると、ラッセル・クロウ主演の「ビューティフル・マインド」もアカデミックな男性を支える女性が登場します。94年にノーベル経済学賞を受賞した実在の人物、ジョン・ナッシュの半生を描いたドラマ。2001年にアカデミー賞作品賞など全4部門を受賞しました。【ストーリー】「この世のすべてを支配する真理を見つけ出したい」という欲求にかられ、ひとり研究に没頭するナッシュ(ラッセル・クロウ)は大学のクラスメートからも好奇の目で見られる存在。しかし、ナッシュは画期的な“ゲーム理論”を発見。やがて希望する研究所に採用され、愛する人アリシア(ジェニファー・コネリー)と結婚。しかし、米ソ冷戦下、彼の頭脳が暗号解読という極秘任務に利用され、彼の精神は次第に大きなプレッシャーに追いつめられていく……。【ココが“内助の功”】ナッシュは次第に精神的に追い込まれていくのですが、注目したいのはそんなナッシュを支える妻アリシアの献身さです。天才は時にもてはやされますが、人から避難の目を集めることもあります。そんな時に一緒に立ち向かってくれるのが愛する人の存在。アリシアもナッシュが心を病んでも、ひたすら信じて寄り添う、周りから反発されても信じる。この強さがアリシアのスゴイところです。アカデミックな男性は繊細で自信家で、研究に没頭したら他のことが手に付かない。そんな腕白な少年のような一面があります。そんな大きな少年を支えるには、強さと優しさが必要です。でもその強さと優しさを発揮する相手を間違えると、相手が単なる甘えん坊になっちゃうので要注意!相手をよく見極めて発揮してみてくださいね。
2015年02月19日年齢を重ねると恋愛に対するスタンスが固まってしまっていること、ありませんか?恋愛感情はもう関係ない…なんて思っている人もいるかもしれません。でも、いわゆる“胸キュン”な気持ちは、いかなる時も大切な生きる源ではないでしょうか。人生の酸いも甘いもを噛み分けた大人の女性だからこそ愉しめる恋愛映画3本をご紹介します。年下男子と恋愛するなら?▼「ぼくの美しい人だから」監督:ルイス・マンドーキ 主演:スーザン・サランドン、ジェームズ・スペイダー年下の男性って好き? という話題になると「自分はいいけれど、相手がどう思うか…」と答える女性が多いように思います。自分がどう思うか以前に、年下男のオシリを追いかけるなんてはしたない、という刷り込みがあるのでしょう。でも、この映画のノラは、つい先ほど自分が働くハンバーガーショップの客だった彼とバーで再会すると、酔っている彼の隣りに座り、やがて一夜をともに過ごすことに…。いわゆるワンナイト・スタンド。行きずりの恋?とも言えないような出会いから始まる二人。27歳のエリート広告マンで、教養がありクラシック音楽を愛し、インテリア雑誌から抜け出たみたいなモダンな家に住むキレイ好きな彼、マックスをジェームズ・スペイダーが、43歳で教養もなく部屋はぐちゃぐちゃのノラを、スーザン・サランドンが好演。あり得ないはずの二人の関係が、燃えたり冷えたりしながら進んでいくプロセスがリアルで、だらしない中年女だと思われていたノラが、最終的には、誰にも媚びない凛とした生き方を貫くカッコよさ! 衝撃的なハッピーエンドに年上女性は快哉を叫ぶでしょう。1990年代、マックスに近い年齢で観た時は、「こんなオバサンとアリ?」と感じました。現在は年上女性と付き合うカップルも増えてきたこともあり、まったく違和感を感じません。ただ、自分からいつでも別れを切り出せる、潔い年齢の重ね方をしている真に大人の女性だけに許される恋愛なのかな、と思います。男女間の絶妙な会話術を学ぶ▼「ビフォア・サンセット」監督:リチャード・リンクレイター 主演:イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー前作「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」では、ユーロトレインの車内で偶然出会い、ウィーンで一夜だけをともにしたアメリカ人のジェシー(イーサン・ホーク)とフランス人のセリーヌ(ジュリー・デルピー)が、別れ際に約束した半年後の再会を果たせないまま、その9年後…という設定の続編がこの映画。作家になったジェシーが、パリの書店で新著「This Time」(あの一夜を描いてます)のプロモーション中、セリーヌと再会し、ニューヨーク行きの飛行機に乗るまでの85分間で、9年間を語る様子が描かれます。前作同様、ほとんど二人の会話だけで進行しますが、セリーヌのアパルトマンを訪れ、彼女がギターを弾いて歌ったり、最初は常識的なきれい事を含んでいた会話がどんどん剥き出しになっていったり…、自然なテンポから目が離せません。主演の二人が、会話のシナリオに関わっているのが納得の素晴らしい展開です。男女の会話の妙味だけでこれほどおもしろいとは! 実際にはセックスしていないのに実にセクシーで、“これぞ極上のエロティシズム”と思っていたら、アメリカの雑誌で「セクシーな映画トップ25」の10位にランクインしていて驚きました。男女の間で、肉体関係はもちろん大事だけれど、一番大切なのは会話ではないでしょうか? 大人の女性なら魅力的な会話がしたい、そういう会話ができる関係でありたい、と思わずにいられません。この映画は、第3作「ビフォア・ミッドナイト」に続くので、そちらもお楽しみに!ピュアな愛情の生命力を教えてくれる▼「ラブソングができるまで」監督:マーク・ローレンス 主演:ヒュー・グラント、ドリュー・バリモア1980年代に一世を風靡したバンド、「ポップ」の元ボーカルで、現在は落ち目のスター、アレックスを演じるのがヒュー・グラント(これだけで既に笑えます)。彼が人気歌手の新曲を作るため、ピアノに向かって苦心する中、植物の水やりのバイトで訪ねてきたソフィー(ドリュー・バリモア)が、ふと口ずさんだ歌詞がアレックスのハートを直撃!そこから恋が始まるラブロマンスの王道映画です。ソフィーの姉ロンダが「ポップ」の大ファンで彼に会って狂喜乱舞したり、遊園地で歌うバイト中のせつない彼をソフィーが励ましたり、ソフィーの過去の失恋が絡んだり、音楽業界の内幕に触れたりと、それこそポップな音楽とともに展開する珠玉のストーリー。すれ違いながらも、真摯にピュアな愛情を注ぎ合う二人の姿勢がダイレクトに刺さりました。ピアノすら弾けなかったというヒュー・グラントの見事な歌と演奏も、さすが役者!と感心させられる見どころのひとつです。実は、これを初めて観たのは、東日本大震災から3日後の深夜のテレビでした。自粛で通常の番組はオンエアされず、あの怖ろしく悲しい映像と金子みすずの言葉ばかりが流れ、被災地のことを思うと仕事がまったく手につかない、一字も書けない、と懊悩していた時、なぜか深夜2時から突然、この映画が放映されたのです。すがりつくような思いで観て、そして、生き返りました。後年、何度観てもその感動は変わらず、サントラCDも購入し、未だに視聴しています。恋愛以前、生きる意味さえわからなくなった時に救われ、愛の力で生きる勇気を与えてくれた映画です。これらの映画で、大人の女性ならではこそ味わえる愉しみを満喫してみませんか?
2015年02月17日2月14日はバレンタインデー。学生時代のように片思いの相手に告白するドキドキ感も素敵ですが、大人の女性たるもの、心を豊かにする恋にときめきたいもの。ちなみに、人はときめくと美に関わるホルモンが分泌されて肌にツヤが出てくるのだとか。現実に恋愛をしていなくても、イイ男を映画やテレビで見るだけでも効果があるのだそう。ということで、今回はアラフォー世代がときめく、素敵な男性が登場する映画を紹介します。“心に傷のある男”に、母性本能くすぐられます!▼「世界にひとつのプレイブック」監督:デヴィッド・O・ラッセル 主演:ブラッドリー・クーパーまずは注目のイケメン俳優、ブラッドリー・クーパー出演作「世界にひとつのプレイブック」から。ブラッドリー・クーパーは、TVドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」でデビュー。二日酔い男の日々を描いたコメディ「ハングオーバー!」シリーズにも出演。ピープル誌の「世界一セクシーな男」にも選ばれたことがあります。最近では「アメリカン・ハッスル」や、全米で公開中の「アメリカン・スナイパー」にも出演。今やハリウッドでひっぱりだこの俳優です。 【ストーリー】両親と暮らしながら妻との復縁を夢見るパッド(ブラッドリー・クーパー)は、ある日、ティファニー(ジェニファー・ローレンス)という女性と出会います。ティファニーはものすごい美人なのに、過激な発言&行動が目立つ難ありな女性。そんなアウトサイダーな二人が出会い、人生に希望の光を見いだすためにダンスコンテストに出場することに。 【ときめきポイント】見逃せないのが、ブラッドリー・クーパーの肉体。写真を見てもわかりますが、がっちりした体つきがセクシー。そんな肉体を持ちながらも、人生に行き詰まって苦悩する。そのギャップに母性本能をくすぐられること必至です。そして、愛する人を失うという深い悲しみを抱えた姿に、心が痛くなるほど切なくなります。大人になるほどつらい気持ちを正直に表現できない、色々なしがらみの中で生きて行かなくてはならない。その壁を必死に乗り越えようとする二人。思わず「がんばれ!」と応援したくなる、そんな映画です。“影のある孤独な男”の純愛にハラハラ▼「ドライヴ」監督:ニコラス・ウィンディング・レフン 主演:ライアン・ゴスリング続いては、ライアン・ゴスリング主演「ドライヴ」を紹介しましょう。ライアン・ゴスリングは、人形の女性に恋をする「ラースと、その彼女」など、個性的な作品から「きみに読む物語」「ラブ・アゲイン」などの恋愛映画にも多数出演。本作では、裏社会に生きる孤独な男を熱演しています。 【ストーリー】昼はハリウッドのスタントマン、夜は巧みなドライビングテクニックを駆使し、強盗たちを逃がす闇の仕事で生活している通称“ドライバー”。誰とも接することなく孤独に生きる彼は、ある日、同じマンションに暮らすアイリーン(キャリー・マリガン)とその息子と知り合います。次第に惹かれていくドライバーとアイリーン。しかしアイリーンの夫が出所。ドライバーは裏社会の抗争に巻き込まれてしまいます。【ときめきポイント】ドライバーの名前は作中に一度もでてきません。まずそこがクール。それに彼はスタントマンですからドライブテクニックも抜群で喧嘩も強い。そして恋した女性とその息子にはとびきり優しい。強くて優しい男性は女性の永遠の憧れです。そこに孤独という影が加われば、大人の女心を掴まないわけがありません。この映画は、バイオレンス&アクションなシーンもたくさんありますが、純愛作品としても楽しめます! 寂しい夜を癒してくれる“大人なジゴロ”にうっとり▼「ジゴロ・イン・ニューヨーク」監督・主演:ジョン・タートゥーロ最後は、ウディ・アレンとジョン・タトゥーロという個性的な二人が共演している「ジゴロ・イン・ニューヨーク」を。ウディ・アレンといえば、「アニー・ホール」などN.Y.を舞台にした映画を多数撮っている監督。本作は、アレン作品にも出演したことのある、ジョン・タトゥーロが監督・脚本・主演。そしてタトゥーロと友達でもあるウディ・アレンは俳優として出演しています。ほか、シャロン・ストーンやヴァネッサ・パラディなどの大人な女優さんも出演しています。【ストーリー】ブルックリンの本屋をつぶしてしまった店主(ウディ・アレン)が花屋でアルバイトをしている友人(ジョン・タトゥーロ)をジゴロにして、男娼サービスをはじめます。口数が少なく、仕事はきっちりこなすクールなジゴロに女性達はイチコロ。彼の評判は瞬く間に広まります。そんななか、ジゴロはある未亡人からの依頼を受けます。どこか悲しげな彼女にジゴロは心惹かれ、恋心を抱きます……。【ときめきポイント】見所はジゴロを演じるジョン・タトゥーロの渋い演技。見た目はくたびれたおじさんですが、寡黙で必要な時に必要なことしか言わない、女心を掴む台詞が際立ちます。時にタンゴを踊ってくれたり、時に背中を優しくなでてくれたり、彼のジェントルな態度に、気を張ってがんばっている自立した大人女性たちはメロメロに。心を許せる男ってこういう人を言うのでしょうね。そして、シニカルでウィットに富んだ大人たちの会話もこの映画の魅力。「好き」、「愛している」なんて軽く口には出しません。そして、感情の機微を静かに自分の心で消化していく、そんな大人な行動も心を打ちます。過去に傷を負った人、孤独な人、心優しい人、と様々な男性を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。皆さんの心をぎゅーっと鷲づかみにする男性がこの3作で見つかりましたか?パーフェクトじゃなくても、女心をぐっと掴むポイントがあれば、女性はいつだってときめくことができます。素敵な映画と出会って、ときめきホルモンをどんどん増やして、身も心も美しい女性を目指しましょう!
2015年02月03日アジアを中心に芸術性の高い作品を上映し、映画ファンから絶大な支持を得ている東京フィルメックスの本年度ラインナップ発表会見が15日に都内で行われ、特別招待作品としてオープニング上映される『野火』の塚本晋也監督をはじめ、廣木隆一、篠崎誠、高橋泉ら上映作品を手がけた監督4人が出席した。その他の写真塚本監督の『野火』は、第二次世界大戦末期のフィリピン戦線を舞台に、ひとりの日本兵の視点から戦争の恐怖を訴えかけ、今年のヴェネチア映画祭で絶賛された一作で「戦争を描いているが、映画は思想ではなく、あくまで芸術でなければいけない。日本が急速に戦争に傾く恐ろしさに、フィルメックスが共感してくださった」と縁深い映画祭での上映に、強い思いを語った。廣木監督は前田敦子と染谷将太が共演する『さよなら歌舞伎町』、篠崎監督は震災後の心の傷に葛藤する女性をスリリングに描く『Sharing』をそれぞれ上映。「涙あり、笑いあり、裸あり(笑)でフィルメックスの中では一番ラフな作品かもしれない」(廣木監督)、「11年に審査員をさせてもらい、映画を観ることからエネルギーをもらった。作品の上映は(第1回以来)14年ぶりなので、いささか緊張している」(篠崎監督)と心境を明かした。一方、コンペティション部門はイスラエル、イラン、フィリピン、韓国などから9本がエントリーされ、唯一の日本映画『ダリー・マルサン』のメガホンを執った高橋監督は「吐き出す思いでつくった作品を、拾ってくれる熱をフィルメックスに感じる。作品をしっかり観ていただける映画祭」と敬意を表した。同映画祭のディレクターを務める林加奈子氏は「コンペ作品の共通したテーマを強いて挙げれば、闇を描いているという点。世界、時代、心の闇を深く掘り下げ、明日への光明を求めている」と指摘し、「特別招待も含めて、濃厚で深い映画ばかり。ぜひご期待していただければ」と自信を示した。コンペティション部門の審査委員長を、中国が世界に誇る名匠ジャ・ジャンクーが務めることも決定し「長年の念願だったので、本当に光栄で嬉しい」と話していた。第15回東京フィルメックス11月22日(土)から30日(日)まで有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇にて開催取材・文・写真:内田 涼
2014年10月15日美しさの表現のひとつに“クールビューティー”という言葉がありますが、その元祖といえば……? 真っ先にあげられるのが、1950年代にハリウッドで活躍した女優、グレース・ケリーです。ヒッチコック監督の映画『ダイヤルMを廻せ!』『裏窓』『泥棒成金』などでヒロイン役を務めた彼女は、まさに気品溢れるクールビューティー。そんな彼女は人気絶頂の最中、モナコ大公レーニエ3世と恋に落ち、結婚。モナコ公妃となり、きっぱり女優業から引退したことも有名ですよね。残念ながら、突然の事故により52歳の若さで亡くなりましたが、その生き方や美貌は、今も世界中で語り継がれています。グレース公妃の知られざるエピソードが映画に女優としてのグレース・ケリーは作品の中で楽しむことができますが、モナコ公妃としての彼女の活躍は、これまでもあまり知る機会がなかったと思います。そんな中、彼女が公妃となってから6年後の、感動秘話を描いた映画『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』が10月18日(土)より、いよいよ日本で公開されます。 彼女の結婚までの道のりは、シンデレラストーリーといわれていました。でも実際は、なかなか王室のしきたりに馴染めずに苦労していたそうです。本作はそんな中、存亡の危機に立たされたモナコ公国を救うために、グレースが公妃として立ち向かう姿を描いたもの。見どころたっぷりのストーリーと共に、グレース・ケリーという女性の芯の強さ、人間らしさ、その魅力に触れられる作品になっています。グレースを演じるのは、アラフォー世代憧れのハリウッドスターもうひとつ本作で注目したいのが、グレース役を演じる女優、ニコール・キッドマン。現在47歳で、年齢を重ねてもなお美しく輝き続けている彼女は、まさにアラフォー世代の憧れ的存在ですよね!グレース・ケリーを演じるにあたり、大量の資料や映像でリサーチを重ね、グレース独特の立ち居振る舞い、話し方などを習得したというニコール。さすが、グレース公妃を見事に体現しています。オリヴィエ・ダアン監督は、現場で常に真剣に耳を傾け、最高の答えを見つけようとする彼女の仕事熱心さを絶賛しているとのこと。そんなニコールの仕事に対する真摯な姿勢、ひたむきな努力もまた、内面から溢れる美しさにつながっているのでしょう。演技やメイクで近づけているだけでなく、ニコールもやはり気品溢れるクールビューティー。その持ち前の凛とした美しさはグレース本人と重なります。ルックス的にいえば、ブロンドヘア(2人とも天然のブロンドではないようですが)や、真っ白で陶器のように美しい肌もリンクします。ちなみにグレース本人は帽子とサングラスを愛用していたそうで、劇中にもそうしたファッションが度々登場しますが、ニコール自身も普段からつばの広い帽子やサングラスを欠かさず身につけているとか。余談ですが、オーストラリア出身の彼女の場合、幼い頃から徹底した日焼け対策で、自慢の白い美肌を守ってきたといわれています。美意識の高さも昔から一流なのですね!見習いたい! センス溢れるファッションエルメスのケリーバッグの由来としても知られるグレース・ケリーは、当時、ファッションアイコンでもありました。本作ではそんな彼女のセンス溢れるファッションを参考にした衣装が目白押し。華やかなドレスの数々、普段着の少しカジュアルな装いなど、存分に楽しめます。もちろんニコールの着こなしはすべて完璧! 豪華なドレスは難しくても、小物使いなど参考にできそうですよ。本作のシーンと実際のグレース・ケリーを並べて紹介していている海外サイトも。是非チェックしてみてはいかがでしょうか。 Scarlet Boulevard(海外サイト) 2人の美しさは次元が違いすぎるかもしれませんが、外見だけでなく、内面的な部分や、芯を持った生き方含め、少しでも近づけるようになれたらいいなと、この映画を観れば改めて感じるのではないでしょうか。・ 『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』 10/18(土)より、TOHOシネマズ有楽座ほか全国ロードショー。
2014年10月10日ブレないつもりでいても人の言葉に気持ちが揺らいだり、がんばったことが裏目に出て自分が心もとなく思えたりする時、意志的な主人公の映画を観るとシャキッとしますよね。単純に、映画と自分を比較はしないかもしれませんが、劇中の女性の潔い生き方や毅然とした態度から刺激を受けることってありませんか? そんな凛とした佇まいの魅力に満ち、100年以上をも遡った時代に、強い意志を持ち続けていた女性たちが主人公の映画を3本、ご紹介いたします。アナ・ムグラリスがカッコいい「シャネル&ストラヴィンスキー」20世紀最大のファッション・デザイナー、ココ・シャネルは、生きていたら今年131歳。カール・ラガーフェルドに引き継がれた今も圧倒的な人気を誇ると同時に、シャネル自身が生き方のアイコンとして、現代の女性たちに影響を与え続けている存在です。「アメリ」のオドレイ・トトゥが若きシャネルを演じた「ココ・アヴァン・シャネル」、名女優、シャーリー・マクレーンが演じる「ココ・シャネル」、本物のシャネルが登場する「シャネル シャネル」など、彼女はいくつもの映画で描かれています。その中でもおすすめなのは、芸術支援に力を注いだシャネルが作曲家ストラヴィンスキーと恋に落ちる、この映画です。シャネルのCFモデルも務めた主演のアナ・ムグラリスは美しいの一言!印象的なのは、ストラヴィンスキーの生活をバックアップしてあげて、彼にお礼を言われるシーン。口角をちょっと上げただけでサッと踵を返して立ち去るのですが、このシーンだけで、シャネルならこうだろうな! と実感させる凄みがあります。恩着せがましさの一切ないクールさにしびれました。 サウンドトラックが全世界で300万枚以上のセールス >>続きを読む 言葉でなくピアノで伝える「ピアノ・レッスン」の主人公船から運ばれたピアノが海辺に置かれる印象的な冒頭シーンから始まるこの映画の主人公は、6歳の時に自分の意志で話すことをやめた女性。言葉でなくピアノで自己表現をする謎めいた主人公をホリー・ハンターが好演。 ピアノを通じて、ハーヴェイ・カイテルが演じる現地の男性と、愛と官能の世界へ・・・とめくるめく内容です。 どこにもないようなストーリーなのに、「自分が体験したいと思う映画を作ったの。物語にすっと入れて、夢中で見終えてしまうような…」と語るジェーン・カンピオン監督の術中にまんまとはまってしまいます。ハッピーエンディングに驚いてしまうくらい不思議な映画ですが、独特な味わいの映像とともに、サウンドトラックを全世界で300万枚以上セールスしたという、マイケル・ナイマンの音楽も筆舌に尽くしがたい魅力があります。 イサム・ノグチを芸術家に育てた女性の人生を描く >>続きを読む イサム・ノグチを芸術家に育てたシングル・マザー「レオニー」キャッチコピーは「お母さん、私はこの子を連れて日本という国に行きます。」世界的に有名な天才彫刻家、イサム・ノグチは、ある2人の出会いによってこの世に生を受けます。その2人とは、20世紀初頭のアメリカで売り出し中の詩人、野口米次郎(ヨネ)と、その翻訳を手伝う作家志望のインテリ女性、レオニー・ギルモア。未婚のまま出産をし、100年前の日本で戦争や人種差別、偏見に艱難辛苦の日々を送る母子。そんな中でも、レオニーは幼少からイサムの芸術性を見抜き、成長した彼がコロンビア大学医学部で学ぶのをやめさせてまで、芸術家への道を歩ませます。一人の男を愛したという運命を潔く受け容れるレオニーの生き方は、日米合作という大作をまとめあげた松井久子監督の生き方にも通じ、世界中でロングラン中。主演は「マッチポイント」などで著名な英国女優、エミリー・モーティマーと中村獅童。美しい陰影が特徴的な撮影監督は「エディット・ピアフ」でセザール賞受賞の永田鉄男、余韻を残す絶妙な音楽は「ネバーランド」でアカデミー賞受賞のヤン・A・カチュマレクと、キャスト、スタッフともに恵まれた傑作。迷える女性に光を与えてくれるエンタテインメントです。・ 「シャネル&ストラヴィンスキー」 ・ 「ピアノ・レッスン」 ・ 「レオニー」
2014年09月25日この秋、食の安全を考えるうえで見逃せないドキュメンタリー映画「モンサントの不自然な食べもの」が公開される。冒頭でスクリーンに映し出されるのは、パソコンを立ち上げ、インターネットで「モンサント」と打ち込んで検索する女性。彼女はフランスのドキュメンタリー映像作家、マリー=モニク・ロバンだ。モンサントとはアメリカの多国籍バイオ化学メーカー。かつては枯れ葉剤や牛成長ホルモンなどを開発したことで知られるが、現在の主力商品は除草剤「ラウンドアップ」と遺伝子組み換え作物だ。モンサントは大豆、トウモロコシ、綿、ナタネ、カボチャ、トマトなど、実に20数種あまりの遺伝子組み換え作物を開発してきた。人為的に遺伝子を操作することで、除草剤「ラウンドアップ」に耐性のある性質、殺虫剤を生成する性質などを生み出した。 例えば除草剤「ラウンドアップ」と遺伝子組み換え大豆を一緒に使えば、雑草はすべて枯れて、大豆だけが収穫できるというわけだ。農家にとっては非常に効率的で便利なように思えるが、しかし遺伝子組み換え作物の安全性については賛否両論。健康や環境への安全性は、確実には立証されていないのだ。 さらにモンサントは自社開発した種に対して特許権を取得。モンサントの種を使った農家は、作物を収穫した後に自家採種することは認められていない。もしも自家採種した場合は、特許権侵害として訴えられ、多額の賠償金を命じられることになる。 マリー=モニク・ロバンはインターネット検索で得たモンサントに関するさまざまな公式文書を元に、それらに関係する政府高官や学者、専門家、農家たちへ会いにいく。彼らの証言によって、モンサントの実態が次々と明らかになるのだが、果たしてモンサントの本当の狙いとは…。ちなみに日本でも遺伝子組み換えの種が一部認可されているが、ほとんど試験栽培のみで、商業栽培はされていない。しかし大豆、トウモロコシ、ナタネ、綿実などの遺伝子組み換え作物自体は輸入していて、多くは食用油や液糖の原料、家畜飼料として使われている。通常、食品の原料に遺伝子組み換え作物を使用した場合は表示義務があるが、組み替えられたDNAや、それによって生成したたんぱく質が含まれない場合は表示しなくてもよいと決められている。したがって表示がないために、知らず知らずのうちに植物油や飲料水、肉を通して口にしていることはある。 豆腐や納豆の原料に表示されている「遺伝子組み換えではない」。今のところ、私たちはそうした表示を見ることでしか判断ができない。しかし国産トウモロコシや菜種を使った油を選ぶとか、肉を食べるのを控えるとか、少し知識を身につけるだけで判断材料は増える。果敢な女性ジャーナリストによる本作は、食への意識を高めるきっかけになるはずだ。「モンサントの不自然な食べもの」監督:マリー=モニク・ロバンカナダ国立映画制作庁・アルテフランス共同製作2008年/フランス、カナダ、ドイツ/108分/原題:Le monde selon Monsanto協力:作品社、大地を守る会9月1日より、渋谷・アップリンクにて公開 取材/杉江あこ
2012年08月24日子どもたちに大人気のキャラクター、きかんしゃトーマスの大型イベントが、8月11日から19日まで、東京・池袋サンシャインシティで開催されることに。それが、今春から上映されている新作映画『きかんしゃトーマス ディーゼル10(テン)の逆襲』をテーマにした「きかんしゃトーマス ソドー島の平和をまもれ!~ディーゼルvsスチーム!~」だ。東京都内での開催は久しぶりということもあり、開催前から早くも話題を集めている。(c)2012 Gullane (Thomas) Limited会場内には、映画でトーマスのライバルとして活躍したディーゼル10をはじめ、フリンやベル、ハロルドなどといっしょに写真が撮れる撮影スポットを設置。蒸気機関車・ディーゼル機関車・レスキューセンターの仲間たちを紹介するコーナーや、ソドー島の名所を再現した展示もあり、まるで映画の世界に迷い込んだかのよう。とくに子どもたちを魅了するのが、体験型アトラクション。「ふわふわ」は、映画でディーゼル10たちのねぐらとして重要な役割を果たしたソドー整備工場がモデルのプレイスペース。空気をいれたソフトなクッション材で作られているので、安心して飛んだり跳ねたりと体を動かせる。トーマスが牽引する客車、アニーとクララベルに乗ってソドー島を一周できるのが「レッツゴートーマス」。憧れのトーマスの“お客さん”になれるとあって、毎回行列ができるほどの人気のアトラクションだ。他に、実際に触れて楽しめる大迫力の木製レールジオラマや、さまざまな種類のトーマスグッズを販売するコーナーも。「まだ帰りたくない!」。子どもたちのそんな声が聞こえそうな、楽しみ満載のイベント、お見逃しなく!「きかんしゃトーマス ソドー島の平和を守れ!~ディーゼルvsスチーム~」「きかんしゃトーマス ソドー島の平和をまもれ!~ディーゼルvsスチーム!~」開催日時:8月11日(土)~8月19日(日) 10:00~16:30(最終入場は16:00)場所:豊島区東池袋3-1 池袋サンシャインシティ 文化会館2階 Dホール入館料:前売り券/大人(中学生上)800円、子供(小学生以下)500円当日券/大人(中学生上)900円、子供(小学生以下)600円 *1歳以下は入場無料*上記料金には入場記念品を含む(1歳以下および無料入場の場合は適応なし)*前売り券は8月10日(金)まで池袋サンシャインシティ 文化会館にて発売中主催:きかんしゃトーマスとなかまたち イベント実行委員会監修:ヒット・エンタティンメント・リミテッドお問い合わせ:きかんしゃトーマスとなかまたち イベントジムキョクTEL/03-5917-2860 (平日10:00~17:00 土日祝日は除く)きかんしゃトーマスイベントサイト (PC) (モバイル) 取材/村上早苗
2012年07月02日あの“食べるラー油”の元祖ともいわれる「石垣島ラー油」を作った“辺銀夫婦”、グルメの方なら一度は耳にしたことがあるだろう。このたび、この辺銀夫婦の人生が、主演 小池栄子、共演 台湾人俳優ワン・チュアンイーで、映画「ペンギン夫婦の作りかた」(仮題)として映画化される。マガジンハウスより発売中の「ペンギン夫婦がつくった石垣島ラー油のはなし」を原案に映画化。夫婦が遠距離恋愛から国際結婚、そして石垣島に移住。ひょんなことから石ラーを作って売ることになって・・・。そんな二人の現在までの道のりをまとめたドキュメンタリーがこの本だ。帰化申請にまつわるエピソードを物語の軸に、石垣島ラー油誕生のヒミツ、夫婦の絆が描かれている。石垣島でのスローライフは、笑いあり涙あり、沖縄・石垣島の食材をふんだんに使った料理あり、と観ているだけでも美味しい!元気になる映画だ。2012年 秋 ユナイテッド・シネマほか 全国公開[予定]。【出演】小池栄子 ワン・チュアンイー 深水元基 山城智二(FEC) 平良進 吉田妙子【監督】平林克理
2012年03月10日ディズニーの人気キャラクター「プーさん」の最新劇場映画『くまのプーさん』のブルーレイ/DVD/オンデマンドが2012年2月22日(水)に新登場!発売を記念して、『くまのプーさん ブルーレイ+DVDセット』を抽選で3名様にプレゼント!〜見つけたのは、はちみつよりも大切なもの〜笑顔と優しい気持ちに会えるから、何度も観たい。ぜひこの機会に、「くまのプーさん」最新映画をディズニー・ブルーレイ/DVDで。(C)Disney★発売情報2012年2月22日(水)発売『くまのプーさん ブルーレイ+DVDセット』 3,990円(税込)『くまのプーさん』DVD 3,360円(税込)『くまのプーさん』オンデマンド今回この『くまのプーさん ブルーレイ+DVDセット』を抽選で3名様 にプレゼント。【プレゼント応募は終了しました】【お申し込み方法】1、おうちスタイルのTwitterアカウント@ouchistyleをフォローしてください。 ★フォローする★ ※当選された際にDMをお送りするために必要となります。フォロー頂かないとキャンペーン応募は無効となりますので、ご注意ください。※Twitterアカウントをお持ちでない方は、 新規登録 を行ってください。2、プーさんに登場するキャラクターで、「あなたが好きなキャラクター」についてつぶやいてください。【例】「やっぱり、プーさん♪」、「明るくお調子者のティガー」など・・・*ハッシュタグ #おうちでプーさん をつけて応募してください。 ★今すぐつぶやく★ ※1人何回つぶやいてもOKです。※応募締め切りは2012年3月20日(火)※応募に関わる通信料は、ご利用者様のご負担となりますのでご了承ください。※当選者には応募締切後にTwitterのダイレクトメッセージで詳細をご連絡いたします。送信後48時間以内にご返信がない場合やご連絡前にTwitterのフォローを外された場合は当選が無効になります。※下記、応募要項をご確認の上、ご応募くださいますようお願い致します。【応募要項】・ご応募に際しお客様に入力いただいた情報は、ご希望いただきましたエキサイトの各種サービスのお知らせメールの送付のために、利用させていただくほかは、抽選・当選者へのプレゼント発送にのみエキサイト(株)にて使用いたします。・正確な情報をご入力いただけない場合およびご登録の内容によって任意項目が空欄である場合、サービスの全て又は一部の提供ができない場合がありますのでご了承下さい。・当選に関する個別のお問合せへの回答はいたしかねますので、ご了承ください。・当選の権利を譲渡することはできません。・プレゼント発送に際しては、ご連絡いただいた氏名・住所等をエキサイト(株)と契約している発送業者、または賞品手配を委託している賞品提供会社にて使用させていただきます。・ご連絡いただいた内容について、開示・訂正・追加・削除・利用停止・消去・第三者提供停止またはお問い合わせを希望される場合は、下記までご連絡ください。エキサイト株式会社 ヘルプセンター エキサイト株式会社個人情報保護管理者
2012年03月08日今もなお世界中の人々に愛され続けているキャラクター“TINTIN”(タンタン)。先月、スティーブン・スピルバーグ監督の映画『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』が公開され、あらためてタンタンが一大ムーブメントとなっている中、etranger di costarica(エトランジェ ディ コスタリカ)から新シリーズのオリジナル文具&雑貨が登場した。“TINTIN”(タンタン)とは、1929 年にベルギーの作家エルジェによって産み出されたキャラクターだ。以来、ヨーロッパの人々とともに時代を生き、単なるキャラクターとしてではなく一つの文化として歩んできた、最も身近なヒーローである。知恵と勇気を武器に次々と事件を解決し、世界の果てから果てまでリポーターとして駆け回るタンタンの世界は、今なお世界中の人々に愛され続けている。今回のシリーズは、絵本から選び抜いたランドスケープをモチーフにしたデザインと、タンタンの相棒のスノーウィを前面に出したデザインの2 パターンでの展開。ポスターをはじめ、グリーディングカード・パスケース・ガーメントバッグなど、新しいラインナップも登場し、タンタンの世界観を表現している。【商品概要】◆ノート・メモ・A5 NOTE BOOK ¥168・B5 NOTE BOOK ¥210・A5 W-RING NOTE ¥630・B7 W-RING MEMO ¥368◆バッグ・PAPER BAG ¥399・GARMENT BAG(S.M.L) ¥840~◆ファイル・CLEAR HOLDER ¥126・FILE BOX ¥473◆ケース・ポーチ・PEN CASE ¥1,260・PURSE ¥1,050・PASS CASE ¥525・POUCH(M.L) ¥1,680~◆カレンダー・ダイアリー・ポスター・LP CALENDER ¥1,680・CD DESKTOP CALENDER ¥630・B6 DESKTOP CALENDER ¥735・A6 DIARY MONTHLY ¥420・POSTER(LandScape、Square)¥2,625~◆カード・GREETINGCARD(LandScape、Square、Mini) ¥158~・POST CARD ¥158◆フォトポケット・レターセット・PHOTO POKET 40 ¥630・A5 LETTER SET ¥420プレスリリース提供元: PR TIMES
2011年12月07日「トイ・ストーリー3」のスタッフ最新作、この夏大ヒットした「カーズ2」が12月2日にブルーレイ/DVDとなって新登場!ディズニー/ピクサーが25周年記念作品として贈る感動のアクションアドベンチャーは、この冬、親子で楽しむのにぴったりな一作だ。今回は、この「カーズ2」のブルーレイ&オリジナルグッズを抽選で合計10名様にプレゼント!今作の舞台の始まりはなんと日本!渋谷・お台場などおなじみの景色や、カブキ・カーやスモウ・カーなど 日本ならではのキャラクターも登場し、大人もディズニー/ピクサーが描く魅惑のトーキョーに思わず見入ってしまうはず。そしてスピード感あふれるレースシーンに子供たちは夢中になるはず!今回はスパイ映画さながらのスリリングなアクションシーンも盛りだくさん。どんなピンチに立たされても友だちを思うマックィーンとメーターの絆にはホロリとさせられ、自分らしくあること、強い心を持つことの大切さを教えてくれる。子育て中のパパ・ママも必見の「カーズ!ぜひ家族みんなでハートフルな感動と奇跡のストーリーをおうちで体感して欲しい。 ※お母さんブロガーがおススメする「カーズ2」特別サイトはこちら 【プレゼント応募は終了しました】【応募方法】<Twitterから応募>1、おうちスタイルのTwitterアカウント@ouchistyleをフォローしてください。 ★フォローする★ ※当選された際にDMをお送りするために必要となります。フォロー頂かないとキャンペーン応募は無効となりますので、ご注意ください。※Twitterアカウントをお持ちでない方は、 新規登録 を行ってください。2、次のお題の回答をつぶやいてください。「あなたの周りの人をディズニー/ピクサーのキャラクターに例えると?」【例】「いつもマイペースでにぎやかな息子は、まさにメーターです!」「うちのお父さんは耳が大きいからダンボって呼ばれています!」※思わず笑ってしまうようなユニークな投稿をお待ちしております。*ハッシュタグ #ouchi_cars2 をつけて応募してください。 ★今すぐつぶやく★ ※1人何回つぶやいてもOKです。※応募締め切りは12月25日(日)※賞品の発送は、日本国内に限らせていただきます。※応募にかかわる通信料は、ご利用者様のご負担となりますのでご了承ください。※当選者には応募締切後にTwitterのダイレクトメッセージで詳細をご連絡いたします。送信後48時間以内にご返信がない場合やご連絡前にTwitterのフォローを外された場合は当選が無効になります。※下記、応募要項をご確認の上、ご応募くださいますようお願い致します。<応募フォームから応募>以下の「応募する」リンクをクリックし、応募フォームよりお申し込みください。応募者多数の場合は抽選となります。発表は発送をもって代えさせていただきます。 ★応募する★ 【応募要項】・14歳以下の方につきましては、保護者の方の同意のもとにご応募ください。・ご応募に際しお客様に入力いただいた情報は、ご希望いただきましたエキサイトの各種サービスのお知らせメールの送付のために、利用させていただくほかは、抽選・当選者へのプレゼント発送にのみエキサイト(株)にて使用いたします。・正確な情報をご入力いただけない場合およびご登録の内容によって任意項目が空欄である場合、サービスの全て又は一部の提供ができない場合がありますのでご了承下さい。・当選に関する個別のお問合せへの回答はいたしかねますので、ご了承ください。・当選の権利を譲渡することはできません。・プレゼント発送に際しては、ご連絡いただいた氏名・住所等をエキサイト(株)と契約している発送業者、または賞品手配を委託している賞品提供会社にて使用させていただきます。・ご連絡いただいた内容について、開示・訂正・追加・削除・利用停止・消去・第三者提供停止またはお問い合わせを希望される場合は、下記までご連絡ください。エキサイト株式会社 ヘルプセンター エキサイト株式会社個人情報保護管理者
2011年12月02日この夏大ヒットのディズニー/ピクサー作品「カーズ2」が早くもブルーレイ/DVDで登場します!前作でおなじみの人気キャラクターたちが繰り広げる感動のアクション・アドベンチャーは、この冬、家族みんなでおうちで楽しむのにぴったり。販売に先がけて先日 「カーズ2」特別サイト 企画・お母さんブロガー向けのブルーレイ鑑賞会が開催され、人気ブロガーさんにご家族で参加していただきました!参加されたのは、8歳と6歳の女の子のお母様、MaManさん、5歳の男の子のお母様のMikoさん、同じく5歳の男の子のお母様であるnatsuさん。鑑賞会会場には、「カーズ2」のぬいぐるみやパネルが展示され、子どもたちは大興奮。自前で「カーズ2」のキャラクターである「マックィーン」のミニカーを持ってきてくれた男の子も。さっそく鑑賞会が始まるとおとなしく椅子に座り、おおはしゃぎだった子供たちも、すぐに画面に釘付けに。ちなみに、今回ご参加いただいた皆さんは、すでに映画館で一度「カーズ2」を鑑賞済みの方がほとんど。今回の「カーズ2」は日本のシーンから冒険がスタートするので、見覚えのある風景がたくさん登場します。観るたびに違う発見があるのが楽しい!と大人は子供と違った視点でも楽しんでるようです。スパイ映画さながらのアクションシーンに盛り上がり、ユーモラスなシーンでは大きな笑顔、マックィーンとメーターの友情を感じあうシーンではしんみりと・・・。2時間ほどの鑑賞会でしたが、子どもたちは最後までいろんな表情で夢中になって楽しんでくれました。終了後は、お母さんならではの「カーズ2」のみどころをテーマに座談会。世界各国の風景が出てくるので世界旅行に出かけた気分になって楽しかった♪とお話いただいたのはnatsuさん。MaManさんと娘さんお2人は、日本のシーンで登場する日本ならではの歌舞伎カー「オクニ」がお気に入り!と教えてくれました。人間が出てこない文字通りの「車社会」という不思議な世界観に引き込まれてしまうとお話されたMikoさんは、映画館ではご家族で3D版を鑑賞されたそうで、今回発売される3Dブルーレイのために3D対応のテレビが欲しい!とのこと。そして皆さん口をそろえてお話してくださったのが、早く家でまたご家族みんなで鑑賞したい!というご意見。子供のお友達を呼んだクリスマスパーティでも、みんなで楽しめそう!と盛り上がっていました。お母さんブロガーさんたちが自信を持っておススメする「カーズ2」のブルーレイ・DVDは12月2日(金)発売です。そしてお母さんブロガーさんの親子で楽しむみどころのご紹介、そして「カーズ2」のブルーレイとオリジナルグッズが当たるプレゼントキャンペーン実施中の 「カーズ2」特別サイト も公開中!ぜひこの冬、家族みんなで「カーズ2」ブルーレイ・DVDをお楽しみください!取材/おうちスタイル編集部
2011年11月25日パンとお菓子のレシピ投稿サイト「キッチン」では、「dans la nature」 千葉奈津絵さんの特集がスタートした。マフィンを中心にタルトやパウンドケーキなど、焼き菓子で評判の高い千葉さん。契約店舗やイベントでの焼き菓子の販売のほか、書籍装丁や映画『食堂かたつむり』などでも菓子製作を担当している。初の著書となるレシピ&エッセイ集『ももの木 なしの木 りんごの木』(mille books)は10月10日に発売されたばかり。今回千葉さんがご提案してくれたのは、「かぼちゃのクッキー」と「りんごとオートミールのケーキ」のレシピ。 千葉さんのオリジナルデザートレシピはこちら!「キッチン」千葉奈津絵さんインタビューへ ≫ 【お知らせ】千葉さんのイベント情報 『ももの木 なしの木 りんごの木』発売記念イベント■巣巣の文化祭『ももの木 なしの木 りんごの木』の販売のほか、本に使用された写真展も開催。会期:10月1日(土)~23日(日)場所:東京都世田谷区等々力8-11-3 1F このほかのイベント情報はこちら≫ 取材/キッチン編集部
2011年10月12日2008年の夏、日本中に「ポニョ」ブームを巻き起こした宮崎駿監督の話題作『崖の上のポニョ』を始めとし『ハウルの動く城』、『ゲド戦記』計3作品のブルーレイディスクがこのたび新パッケージとなってあらたに発売される。「ジブリ映画をDVDよりも美しい映像で見る!」をキャッチコピーとして作られたスタジオジブリ作品のブルーレイディスク。映像の美しさもさることながら、作品の顔とも言えるパッケージにもこだわりが伺える。パッケージはそれぞれの作品のイメージカラーに、キャラクターたちの白いシルエットとタイトルロゴだけを配したシンプルなもの。そのデザイン性の高さからパッケージそのものもコレクション対象となると話題を読んでいる。『崖の上のポニョ』のパッケージは、かわいらしいポニョと宗介のシルエットを配した新デザインだ。尚、これらのブルーレイディスクを店頭で購入すると、もれなく「ジブリがいっぱいCOLLECTION オリジナル色えんぴつ 15色セット」がその場でもらえるという。お子さまが大喜びしそうな嬉しいこのキャンペーンは、ブルーレイディスク発売日の2011年11月16日(水)からスタート。賞品の在庫がなくなり次第終了となる。ジブリ大好き親子には耳寄りの情報だ。不動の人気作品を、今こそ美しいブルーレイディスクで楽しんでみてはいかだだろう。宮崎駿監督作品『崖の上のポニョ』、『ゲド戦記』、『ハウルの動く城』新パッケージ ブルーレイディスク 各7140円 発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン発売日:2011年11月16日(水)お問い合わせ:ウォルト・ディズニー・ジャパンお客様相談室 0120-866-890(月~金 10:00~18:00 ) ※祝日は除く取材/おうちスタイル編集部
2011年10月12日