パルコ劇場で25年間上演され続けてきた朗読劇の金字塔『ラヴ・レターズ』が、パルコ劇場クライマックス・シリーズ2『ラヴ・レターズ2016クライマックス・スペシャル』として6月27日(月)、28日(火)に上演される。【チケット情報はこちら】1989年にニューヨークで初演された本作。パルコ劇場では1990年8月に幕を開けて以来、450組超のカップルが出演。四半世紀の時を経てもなお、演者や観客の心をとらえ続けている。現パルコ劇場の一旦休館に伴うクライマックス・シリーズ公演に出演する、柳下大とイモトアヤコに話を聞いた。一度テレビドラマで共演しているが、しっかりとした共演は今回が初というふたり。柳下は「面白いなって思いました。完璧に想定外ですよね。普段女優さんだけやられてる人とは違った感情が出てくると思うのでワクワクします」、イモトは「(柳下のことを)まだよく知らないので、お手紙だけでやり取りするっていうのはいいなって。むしろ本番を通して、アンディを通して知れたらいいなって思っています」。“稽古一回、本番一回”が原則の本作について柳下は「普段の舞台では役を固めていく作業があるんですけど、今回はそれができない。技術とかではなく、そのとき生まれた感情で、自分も楽しむしかないなと思っています。なにしろ本番も1回しかできないので。その場でしか観れない、その日にしか観れないっていうところも楽しみですよね」。パルコ劇場はイモトにとって『君となら』(三谷幸喜演出・2014年)で初めての舞台を経験した場所。休館前の出演についてイモトは、「三谷さんが本番前に誰もいない客席を見せてくださって、座った跡のハートマークがたくさんあったなとか、毎日夏に通ってたあのエレベーター、なかなか来なかったなとか(笑)。いろんな思い出があるから、そこでできるのは嬉しいですね。すごく大好きな劇場です」と語った。「僕がこの本で一番大事にしたいのは、一番最初の手紙のやり取り。そのときにメリッサに対する感情が湧いて、それがずっと続いていくわけなので。そこを大事にすれば、あとは感情を積み重ねていくだけ。先のことは全部ないと思って、そのときに生まれた感情で演じようと思っています」(柳下)「かき乱したいですね!自分の奥の奥のものが出ちゃうし、出さなきゃいけないと思うし。6月27日(月)19時から約2時間の間に何が起こるんだろうって観に来てもらえるとすごく嬉しい。我々もそういう気持ちでやりたいです」(イモト)舞台は、6月27日(月)柳下大&イモトアヤコ、28日(火)三宅弘城&野々すみ花で上演。取材・文:中川實穗
2016年06月16日昨年、好評を博した新感覚の歴史朗読劇『僕とあいつの関ヶ原』『俺とおまえの夏の陣』が約1年ぶりに再演される。本作は、原作・吉田恵里香(映画『ヒロイン失格』脚本)×演出・中屋敷法仁(劇団「柿喰う客」)という異色タッグによる朗読劇シリーズ。前回からキャストを一新。『僕とあいつの関ヶ原』2チーム、『俺とおまえの夏の陣』1チームの計3チームで、戦国武将たちの友情、忠誠、裏切り、愛情と、戦国末期を駆け抜けた男たちの生きざまを描く。今回、猪塚健太、須賀健太、染谷俊之、松田岳にそれぞれ意気込みを聞いた。チケット情報朗読劇の経験者である染谷はその魅力を「視覚に頼らず、情景や心情をお客さんが好きに想像できるのが良さだと思います。演じる側としては、身体を使わずに声だけでどう表現するかというのが楽しいところですね」と語る。今作はこれから作られていくが、前作を見た須賀が「演者の熱量がすごく大切な作品だと思いました。朗読劇は、立って読む様子ををみせるイメージがあったんですけど、この作品は意外と動いていたりして。新しい試みなのかなと思います」と話す通り、本作は和服姿で動きも交えて朗読する独特のスタイル。一人何役も演じることもあり、猪塚は「衣裳もメイクも変えずに何役も表現するのは、この作品ならではの特徴。それをどこまで表現できるか。メインの役以外でもその人の生き様があると思うので、役が生きるように演じ分けたい」と意気込みを語った。舞台となる戦国時代が好きだという松田。「戦国時代って合戦の勝ち負けのイメージがあるんですけど、実は政治的な部分が泥臭くて面白いんですよ。特にこの作品はその辺りがたくさん描かれているので楽しいと思います!」と魅力を教えてくれた。猪塚「初めての朗読劇ではありますが、今の自分にできる最高の舞台を観てもらえるようにがんばります!」染谷「人がすごくあっけなく死んだり、燃えるように生きたりと熱い時代。そんな時代を生きる男たちを一生懸命演じたいです」須賀「朗読劇は初めてなので、新しい一面をぜひ観て頂きたいです。再演なので、さらに新しい挑戦やこのキャストならではの魅力を出せたらと思います」松田「チーム感が大事な作品。“このメンバーが好きだな”と思ってもらえるようにがんばりたいです」『僕とあいつの関ヶ原』は7月7日(木)から9日(土)、『俺とおまえの夏の陣』は7月10日(日)に東京・天王洲 銀河劇場にて。取材・文:中川實穗
2016年06月10日『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』が、4月27日に東京・天王洲 銀河劇場で開幕した。『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』チケット情報本作は、2010年から上演がスタートした男女ふたりの朗読劇シリーズ。出演者は日替わりで、8度目となる今回は、相葉裕樹×日笠陽子、小林豊×佐野ひなこ、染谷俊之×近野成美、平間壮一×和音美桜、廣瀬智紀×入来茉里、福山潤×田中美里、前田公輝×徳井青空、矢崎広×三倉茉奈、竜星涼×真野恵里菜という9組が出演する。『私の頭の中の消しゴム』は、永作博美と緒形直人が主演のテレビドラマ『Pure Soul~君が僕を忘れても~』(2001年)を原作とした韓国映画(2004年)。若年性アルツハイマー病に冒された薫と彼女を支え尽くす浩介の物語を、男女ふたりが言葉で紡いでいく。初日となる4月27日は、ミュージカルを中心に活躍中の平間壮一×和音美桜ペアで上演。オフホワイトで統一された舞台セットの中、同じくオフホワイトの衣裳を着たふたりが椅子に座り、日記を朗読した。日記の始まりは、ふたりが出会った頃。初期に書かれているのは、恋する戸惑いや喜び。感情が上がったり下がったりする中でも、ふたりの声から伝わるのは楽しさばかりだ。いつでも怒鳴り口調だった浩介が穏やかになった頃、結婚。新婚生活を綴った日記には底なしのしあわせと希望が溢れ、リズムのいい会話のように毎日の出来事が描かれる。しかし、そのリズムは薫の病気の発症と共に崩れ始め、病気が進行するほどに一方的な語りへと変わってしまう。どんどん子供のようになっていく薫と、どこまでもやさしく寄り添おうとする浩介――そんな生活を記す日記には、愛を示す言葉も増えるが、えぐるような言葉も増えていく。平間の温かな声と和音の明るい声が、どんな言葉も平等に客席に届けることが辛い。休憩なしの2時間の熱演。カーテンコールでは、涙が止まらない平間に笑って手を差し出す和音が印象的だった。泣き顔のまま笑い合い、寄り添うように舞台を去っていったふたり。その姿を見て、言葉を重ねていく朗読劇だからこそキャストによって全く違うものになるのだと感じた。『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』は5月8日(日)まで。2回観劇すると舞台特製パネルがプレゼントされる特典も!取材・文:中川實穗
2016年04月28日世界初のライブホログラフィック専用エンターテインメント常設劇場「DMM VR THEATER」で行われるVR朗読劇『その日のまえに』『ヒア・カムズ・ザ・サン』の公演に、追加キャストとして、女優で声優の平田裕香と、声優の大橋彩香、田辺留依、坂口候一が出演することがわかった。本公演は、直木賞作家・重松清の短編小説集『その日のまえに』『ヒア・カムズ・ザ・サン』をVR朗読劇化したもの。最新のサイネージ技術を駆使したライブホログラフィック演出をストーリーに盛り込んだ、新しい形の朗読劇になっているという。今回、追加キャストとして発表があった平田と坂口は『その日のまえに』に、大橋と田辺は『ヒア・カムズ・ザ・サン』に出演。大橋と田辺は、同じ役を日によって別々の役者が演じるダブルキャストで、カオル役を務める。なお、本公演には家中宏・東地宏樹、古川慎・増田俊樹、日高のり子・井上喜久子など、さまざまな人気声優も出演する。○公演情報公演タイトル朗読劇『その日のまえに』『ヒア・カムズ・ザ・サン』公演日2016年4月16日・17日・23日・24日(全日2回の計8公演)公演時間16日・23日…15時開演(開場14時)/19時開演(開場18時)17日…14時開演(開場13時)/18時開演(17時開場)24日…13時開演(開場12時)/17時開演(16時開場)チケット料金4,300円(税込)+ドリンク代500円チケット予約ローチケで販売中○出演者情報『その日のまえに』僕(ダブルキャスト)…家中宏(4月16日・23日)、東地宏樹(4月17日・24日)和美…平田裕香健哉…三輪建太大輔…真坂美帆店長…草摩そうすけ永原先生…坂口候一『ヒア・カムズ・ザ・サン』トシくん(ダブルキャスト)…古川慎(4月16日・23日)、増田俊樹(4月17日・24日)トシの母(ダブルキャスト)…日高のり子(4月17日・23日)、井上喜久子(4月16日・24日)カオル(ダブルキャスト)…大橋彩香(4月16日・17日)、田辺留依(4月23日・24日)
2016年03月24日今年で8回目を迎える朗読劇『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』が4月27日(水)より東京・天王洲 銀河劇場で上演される。 毎回豪華な出演者が日替わりで登場し好評を博す人気シリーズ。今年は相葉裕樹×日笠陽子、小林豊×佐野ひなこ、染谷俊之×近野成美、平間壮一×和音美桜、廣瀬智紀×入来茉里、福山潤×田中美里、前田公輝×徳井青空、竜星涼×真野恵里菜、矢崎広×三倉茉奈の計9組のペアが出演する。『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』チケット情報『朗読劇 私の頭の中の消しゴム』は、本国はもちろん、日本でも大ヒットした同名韓国映画を舞台化したもの。徐々に記憶を失っていくヒロインとその夫を描くラブストーリーを、男女ふたりの朗読劇で再現する。舞台は4月27日(水)から5月8日(日)まで。公演チケットの一般発売は4月9日(土)午前10時より。チケットぴあではインターネット先行を受付中。
2016年03月18日今年で8回目を迎える朗読劇『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』が4月27日(水)より東京・天王洲 銀河劇場で上演される。 毎回豪華な出演者が日替わりで登場し好評を博す人気シリーズ。今年は相葉裕樹×日笠陽子、小林豊×佐野ひなこ、染谷俊之×近野成美、平間壮一×和音美桜、廣瀬智紀×入来茉里、福山潤×田中美里、前田公輝×徳井青空、竜星涼×真野恵里菜、矢崎広×三倉茉奈の計9組のペアが出演する。『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』チケット情報『朗読劇 私の頭の中の消しゴム』は、本国はもちろん、日本でも大ヒットした同名韓国映画を舞台化したもの。徐々に記憶を失っていくヒロインとその夫を描くラブストーリーを、男女ふたりの朗読劇で再現する。舞台は4月27日(水)から5月8日(日)まで。公演チケットの一般発売は4月9日(土)午前10時より。チケットぴあではインターネット先行を受付中。
2016年03月18日DMM.comは、ライブホログラフィックによる演出を用いたVR朗読劇「その日のまえに」「ヒア・カムズ・ザ・サン」の公演を行うことを発表した。公演日は4月16日、17日、23日、24日(1日2回公演、全8公演)。会場は神奈川県・横浜駅西口の「DMM VR THEATER」。チケットは本日18日 12時よりローチケでにて発売開始。料金は4,300円(別途ドリンク代500円)。同公演は、ドラマ・映画化もされた、直木賞作家・重松清の短編小説集「その日のまえに」「ヒア・カムズ・ザ・サン」をVR朗読劇化し、サイネージ技術を駆使したライブホログラフィック演出をストーリーに効果的に挿入した新しい朗読劇。キャストには東地宏樹、増田俊樹、日高のり子、井上喜久子をはじめとした人気声優陣を起用している。会場の「DMM VR THEATER」は、昨年9月に横浜駅西口にオープンした世界初のライブホログラフィック専用エンタテイメント常設劇場。多元レイヤーで構成されたペッパーズゴースト(視覚トリック)型ホログラフィック投影装置をステージ舞台とすることで、3DCGで制作された映像に物理的な奥行きを加え、あたかもそこに役者が存在するかのような錯覚を作り出す仕組みを備えた新しいタイプの劇場だ。また、公演時間は、16日と23日が1回目 14:00開場/15:00開演、2回目 18:00開場/19:00開演。17日が1回目 13:00開場/14:00開演、2回目 17:00開場/18:00開演。24日は1回目 12:00開場/13:00開演、2回目 16:00開場/17:00開演となっている。なお、一部の声優陣は公演日によって異なるダブルキャスト方式となっている。詳しい公演スケジュールは、特設サイトを参照のこと。
2016年03月17日お笑いコンビ・スピードワゴンの小沢一敬が朗読する、ディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』(3月12日公開)の過去を描いた"エピソード0"特別映像が11日、公開された。本作は、恐竜だけが言葉を持つ地球を舞台に、弱虫の恐竜アーロと怖いもの知らずの少年スポットの友情を描いた物語。このたび公開されたピクサー公認の『アーロと少年"エピソード0"』では、スポットがなぜひとりぼっちになったのか、そして、なぜ過酷な大自然の中でたくましく生きていくことができたのか、その理由が明かされている。本編以前のスポットの過去を描いたストーリーの制作に至った理由について、本作の監督ピーター・ソーンは「私は日本の大ファンなので、実際、日本文化からの刺激を受けなかったら映画の製作に携わっていなかったと思います。だから『アーロと少年』の日本公開にあたり、何か特別なことをしたい、日本の観客の皆さんに、何か新しいものをお届けしたいと思い、本編では明かされていない、少年スポットの生い立ちを"エピソード0"としてお届けすることにしました」と、日本のファンのためにサプライズをしたかったことを明かした。朗読に初挑戦した小沢は「何度も読んでいるうちに泣きそうになりました」と告白。「声の仕事を避けてきたボクだけど、スポットのように洞窟から出て成長しなければいけないと思った」と、自身も苦手だったことを乗り越え、スポットのように成長できたと話している。なお、この"エピソード0"は、実際に本編のストーリー・スーパーバイザ―を務めるケルシー・マンがストーリー開発に関わり、創り上げられた。(C) 2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2016年03月11日2015年12月5日(土)、舞浜アンフィシアターにて行われる音楽朗読劇「SOUND THEATRE ×夏目友人帳~集い音劇の章・再び~」のキービジュアルが公開された。舞浜アンフィシアターでの各公演のチケットはすでに完売となっているが、公演の模様は、東京・大阪・名古屋・福岡・熊本・北海道・宮城・静岡・広島ほか、全国各地の映画館にてライブ・ビューイングの実施が決定している。そして今回は、ライブ・ビューイング入場者限定プレゼントも明らかにされた。音楽朗読劇「SOUND THEATRE ×夏目友人帳~集い音劇の章・再び~」のライブ・ビューイング入場者限定プレゼントは、キービジュアルをデザインしたオリジナルキャラマイド(ブロマイド)と特製台紙のセット。台紙には今後発売されるプリントキャラマイドが最大2枚収納できる。なお、「SOUND THEATRE ×夏目友人帳~集い音劇の章・再び~」公演記念として「一番くじシリーズプリントキャラマイド夏目友人帳」が年内に登場予定となっている。ライブ・ビューイングの詳細については公式サイトをチェックしてほしい。(C) 緑川ゆき・白泉社/「夏目友人帳」製作委員会
2015年10月09日声優としてはもちろん、音楽のソロ活動でも高い評価を得る花澤香菜が、ライブツアーとはまた一味違った、朗読と、アコースティック編成による歌と演奏で全国9カ所を巡るサーキット、題して『かなめぐり ~歌って、読んで、旅をして~』を開催する。『かなめぐり』は、"極上の「声」を一人でも多くの人に届けたい。花澤香菜を身近に感じてほしい"、そんな想いをコンセプトに、息づかいや空気の振動が直接伝わるような大きさの空間で、花澤香菜の「声」の魅力を存分に感じられるプレミアムなイベント。トップクラスの声優ならではの「本物の」朗読を各地ゆかりの名作や花澤香菜お勧めの作品で堪能できる朗読パートと、最小限の楽器ユニットの演奏によるアコースティックライブで構成される。イベントは、2015年11月7日の「なら100年会館 中ホール」(奈良)を皮切りに、岩手、愛媛、沖縄など全国9カ所にて開催予定。チケット料金は5,940円(税込 / 全席指定)で、9月12日(土)の12:00よりイープラスにてチケット最速先行予約がスタートする。○『かなめぐり ~歌って、読んで、旅をして~』日程・会場・2015年11月7日(土) …… なら100年会館 中ホール (奈良)・2015年11月14日(土) …… 入間市市民会館 (埼玉)・2015年12月6日(日) …… プラザおでって おでってホール (岩手)・2015年12月12日(土) …… 松山ビビットホール (愛媛)・2015年12月27日(日) …… NIIGATA LOTS (新潟)・2016年1月16日(土) …… 岡山さん太ホール (岡山)・2016年1月30日(土) …… 桜坂劇場 ホールA (沖縄)・2016年2月13日(土) …… 桑名市民会館 小ホール (三重)・2016年2月28日(日) …… 横須賀市文化会館 (神奈川)開場16:30 / 開演17:00 / チケット料金:5,940円(税込 / 全席指定)チケット最速先行予約:9月12日(土)12:00~9月20日(日)21:00 ※抽選先行
2015年09月09日2014年末、好評を博した朗読劇『僕とあいつの関ヶ原』の再演が決定した。単なる歴史物にとどまらず、関ヶ原に向かう武将たちの心の機微を、身近な人間像として描き出した本作。人気作家・吉田恵里香による原作を、劇団柿喰う客代表の奇才・中屋敷法仁が演出し、若手俳優が熱演する…という若き才能のコラボレーションで注目を集めた。朗読劇『僕とあいつの関ヶ原』チケット情報中屋敷は「吉田さんの描く男たちのロマンが素晴らしく、公演でも手ごたえを感じていた。もっといろいろなキャストでやりたいと思っていた」と前作を振り返る。今回は初演キャスト版に加え新キャスト版も上演。「前回&新キャストが同時に公演することで、歴史の広がりが感じられる。新キャストはさらに若く、前回とはまったく違うものになりそうです」と自信をのぞかせた。「キャストの年齢が若いほど、実際の武将とのイメージがかけ離れる。言葉の響きが勝負になる」とも語り、まったく新しい武将像が描きだされることを予感させる。新キャストのひとり・戸谷公人は「銀河劇場は僕の初舞台の劇場で、思い入れがあります。朗読劇は2回目で、1作目は『ロミオとジュリエット』でした。まったく違う世界観なので、どんな役が来ても自分なりに挑み、お客さんを納得させたいです。今回はなぜか、『色気を出して』と言われているんですが(笑)、その役の気持ちになって、全力で演じます!」。さらに衣装については「久々の着物で、引き締まりました。僕も日本男児ですからね」とコメント。その戸谷と「知り合いの知り合いを通して知り合った」という宮崎秋人も、同じく初参加となる。「公人くんとお芝居するのは初めて。ほかにも舞台『弱虫ペダル』で共演した方も多く、楽しみですね。あと、学生時代、歴史の成績はよくなかったけど、舞台のためにしっかり調べて、詳しくなれたら(笑)」と飾らない素顔を見せつつ、「和服をしっかり着こなして、朗読劇だけど体や動きでも魅せていきたい」と役者魂を覗かせる。また、彼らよりさらに若い、若干18歳の高杉真宙については、「よく雑誌で見かけていて、『かわいい子だなあ』と思っていました(笑)。さっき初めて挨拶したんですが、この舞台で距離を詰めたいですね」。その高杉は「初めての朗読劇で、初めての声の演技をどんな風に演じるのかを、特に注目して観てほしいです。声だけというのは本当に難しいと思いますが、しっかり演じて話をかき回せるようにできたらいいなと思います。僕自身、楽しみです!」と熱意十分。また、前回から参加の玉城裕規は、「公演数が少ないぶん、すごく内容が濃く、もっと演じたいと思っていたので、再演がうれしいです。前回の演技が僕の中でしっくり来ていたので、大きく変えようとは思っていません。稽古は、男ばかりで部活みたいににぎやかでしたね。サッカー部でも野球部でもなく、バスケ部みたいな雰囲気です(笑)。また同じメンバーに会えることに、ワクワクしています。今回も、異なる個性が作り上げる世界観にご期待ください!」と意気込む。朗読劇『僕とあいつの関ヶ原』は8月5日(水)から7日(金)まで。取材・文:荒川陽子
2015年07月03日岸恵子が、朗読劇に挑戦している。朗読するのは、2年前、自身が上梓した小説『わりなき恋』。人生の終盤に差し掛かった女と男がどうしようもなく落ちてしまった恋の物語は、自身の姿と声で、どのように立ち上がるのか。脚色と衣装も務めて臨んだその舞台の初日、明治座での公演に足を運んだ。岸惠子朗読劇『わりなき恋』 チケット情報駅の雑踏音のなか、小説冒頭のシーンを読む声に合わせて岸恵子が登場し、舞台の真ん中に立った。そのまま朗読の世界に入るのかと思いきや、「みなさまようこそ」と客席に声をかける。ファンにとって嬉しく心憎い演出である。と同時に、「心を開いてお聞きくださいませ」という言葉に、上品な恥じらいも感じさせる。何しろ、朗読とはいえ、自分が生み出した人物たちを演じるのである。面映ゆさがあるのは当然だろう。しかしながら、一度作品世界に入ると、岸の女優魂は一気にスパークした。主人公は、国際的に活躍するドキュメンタリー作家の伊奈笙子、69歳。パリ行きのファーストクラスで隣り合った58歳の男・九鬼の間に生まれた道ならぬ恋に、心が揺らぎはじめる。原作では、世界を駆けめぐる笙子の目線で世界情勢が語られたりもするが、劇化するにあたって岸は大幅にカット。笙子と九鬼の心情に焦点を絞った脚色が功を奏し、いくつになろうが恋とは苦しく切ないものなのだと訴えかけてくる。それでも恋に溺れることが見苦しくないのは、笙子が凛と自立しているからだ。そして、その生き方に説得力があるのは、笙子そのものにしか見えない岸が、その台詞を声にしてくれているからにほかならない。老いの性愛にまで踏み込んで今の高齢者の扱いに一石を投じた原作同様、舞台でも岸は、笙子に託した自らの思いをそのまま自由に、全身から放出する。ピアノ・バーのシーンに、音楽家の細井豊が奏でる生演奏が響くなど、音楽が印象的。そのときどきで笙子のいる場所をイメージした映像が映し出されるのも効果的だった。なかでも、人生の悲哀と愛しさにあふれたラストシーンは、舞台でしか味わえない余韻に浸れるだろう。また、上演後に行われる「岸恵子トークショー」もぜひ聞いてほしい。これまでの女優人生を振り返りながら語られる、この小説と朗読劇への思いを知ることで、今観た世界がより深く豊かになるのは間違いない。公演は7月に大阪、北海道、福岡の各地で上演。9月に上演する東京、神奈川、埼玉の各公演は6月20日(土)午前10時よりチケット一般発売開始。取材・文:大内弓子
2015年06月19日りそなグループのりそな銀行と近畿大阪銀行は5月29日、「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」の認証を取得したと発表した。これは、大阪市内で事業を行い、女性の活躍推進に積極的に取組む企業を大阪市が認定するもの。りそなグループは、これからも女性が活躍できる企業文化の醸成を通じ、女性に最も支持される金融サービスグループを目指していくとしている。○評価につながった取組み仕事と生活の両立(ワーク・ライフ・バランス)支援出産を控えた社員をサポートするための「プレママセミナー」や育休後の復職に向けた「復職支援セミナー」を実施。また、育児・介護期間中の短時間勤務をスムーズに実現するための「社員・パートナー社員間転換制度」や一旦退職した社員を再雇用する「JOB リターン制度」など、多様な働き方をサポートする環境整備に取組んでいる女性社員の意見を直接経営に提言できる組織「りそなWomen’s Council」2005年より、女性が活躍し、働き続けるために必要な施策・制度改定などを社長に直接提言する経営直轄の諮問機関「りそなWomen’s Council」を発足し、女性社員の声を各種施策に反映させている。また、女性社員の管理職などのキャリアアップをサポートするマインドアップ研修やセミナーに取組んでいる具体的数値目標の公表りそなグループとして、2020年までに、女性管理職比率を現在の21%から30%とする目標を掲げている
2015年06月01日2010年の初演より再演を重ね、今回が7度目となる『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 7th letter』。キャストはひと組の男女のみ、自分の日記を互いに読み合う形で展開するラブストーリーは、会話のリアルさから結末まで一気に引き込まれると評判だ。毎回各ジャンルから集結したキャストの役替わりでも楽しめる本作。4月28日の初日は、鈴木拡樹と竹達彩奈コンビで幕が開いた。『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 7th letter』チケット情報建築現場で働く浩介(鈴木)は、ある事情から人生を諦めた日々を送っている。仕事先で出会ったアパレル会社に勤める薫(竹達)のことも、最初はうとましく思うばかり。だが"苦労知らずのお嬢様"に見えた薫の強くまっすぐな優しさに、浩介は次第に惹かれてゆく。家庭環境の違いによる誤解も乗り越え、ようやく結ばれたふたり。だが幸せな生活を送る薫を病魔が襲う。医師から告げられた病名は「若年性アルツハイマー病」。泣きながら「私に頭の中には消しゴムがあるの」と言う薫に、浩介はある決意を……。舞台版『弱虫ペダル』シリーズでも活躍中の鈴木と、声優として絶大な人気を誇る竹達。フレッシュなコンビながら、いずれも豊かな声量としっかりしたセリフ回しが共通点だ。それだけに、芝居が始まってすぐに、浩介と薫というキャラクターが強い輪郭をもって舞台に立ち現れた。不器用だが性格に裏表のない浩介と、多少フワフワしているが芯はしっかり者の薫。その人物像が鈴木と竹達に重なり、ふたりのテンポよく進むセリフのやりとりには客席からはたびたび笑いが起こった。浩介が現場の親方や後輩の言葉を再現するシーンでは、声音での演じ分けに劇場が笑いの渦に包まれるひと幕も。空気が一変したのは、薫が病名を告知されたシーンから。可愛らしい容姿と声で薫そのものといった雰囲気の竹達の表情が、ガラリと変わる。伸びやかな声はかすれがちになり、眼差しには絶望がにじむ。流れる涙もそのままに、薫の心の動揺を繊細に語っていく竹達の姿に客席からはすすり泣きがもれた。そんな薫に向き合うことになる浩介像は、演じる者によってさまざまに異なってくる。鈴木が演じる浩介は、誰にもぶつけられない怒りが前面に出て、竹達扮する静かなたたずまいの薫とはいっそう対照的だ。だが終盤、記憶を失った薫の心に触れた時……。鈴木の、またそれぞれのキャストが演じる浩介はどう変化するのか。その姿はぜひ、劇場で確かめてほしい。『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 7th letter』は5月6日(火・祝)まで東京・天王洲 銀河劇場にて。当日引換券は各公演日前日まで発売中。5月1日(金)加藤和樹×安倍なつみ/山口大地×小清水亜美5月2日(土)鈴木拡樹×竹達彩奈/下野紘×藤澤恵麻5月3日(日)下野紘×藤澤恵麻/大貫勇輔×高垣彩陽5月4日(月)日野聡×愛原実花/大貫勇輔×高垣彩陽5月5日(火)玉城裕規×岡本玲/廣瀬智紀×増田有華5月6日(水)玉城裕規×岡本玲取材・文佐藤さくら
2015年05月01日2010年の初演より再演を重ね、今回で7度目の上演となる『朗読劇 私の頭の中の消しゴム』。キャストは男女ふたりのみで、交互に日記を読むかたちで物語が進むだけに、恋する者の心情がストレートに伝わると評判だ。毎回複数のキャストによる日替わり上演も見どころだが、今回は歌手活動を続ける一方、役者としても着実に地歩を築きつつある加藤和樹と安倍なつみのコンビが実現。どちらも以前本作に出演しているとあって、相手役が変わっての新しい表情に期待が高まる。『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 7th letter』チケット情報加藤が演じる“浩介”は、人生に諦めを抱きながら工事現場で働く青年。そんなある日、安倍が扮する“薫”と工事を通して出会う。裕福な家に育ち、華やかなアパレル会社に勤める薫を冷ややかに見ていた浩介だったが、生来の明るさと仕事に真面目に取り組む薫に次第に惹かれてゆく。互いの誤解を乗り越え、ようやく結ばれたふたり。だが幸せな日々を送っていた薫を病が襲う。医師から告げられた病名は「若年性アルツハイマー病」。その時、浩介がとった行動とは…。再びの出演が決まって、「大好きな作品なので、また出演できると聞いて素直に嬉しかったですね」というのは加藤だ。安倍も「初めての朗読劇出演がこの作品ですし、色んな意味ですごく思い出深い作品なので嬉しいです」と興奮気味。というのも、前回の出演時には「自分で想像した以上に感情を抑えられず泣いてしまって。あれは自分でもびっくりしました」(加藤)、「実は本番をよく覚えてないんです。とにかく終演後は毎回フラフラになって…。役の余韻がしばらく残ったほど」(安倍)と、“朗読劇”の枠を越えた体験をしたようなのだ。そのことを安倍は、「役の感情が自分の中にグッと入ってきて…薫なんだけど、でも自分でもあるような、不思議な気持ちになることがたくさんありました」と語った。病気である自分が受け入れられずパニックになる薫、そんな薫に激しく動揺する浩介。ふたりがどこにでもいる普通の人間だからこそ、その様子は見る者の胸を打つ。さらに演者や組み合わせが替われば、浩介と薫の人物像も変わってくるのが日替わり公演の醍醐味だ。浩介を「不器用だけど男気のある男性」(加藤)、薫を「強くて弱くて真っ直ぐで…愛に生きた人」(安倍)と表現するふたりだが、再演に向けては、揃って「特に考えてないんですよ。舞台に立った時の感情がどうなるかが大事だと思うので」(加藤)、「感じたまま演じるのみです」(安倍)と本作ならではの意気込みを口にした。最後にこの作品の魅力について尋ねると、「色んな愛を感じ、考えるきっかけとなる舞台だと思います」と安倍。加藤も「忘れちゃいけない大事なことが詰まった作品」とうなずきつつ、「だからこそ、ぜひ大切な方と見に来てください」と締めくくってくれた。『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 7th letter』は4月28日(火)から5月6日(火・祝)まで東京・天王洲 銀河劇場にて。加藤&安倍ペアは4月29日(水・祝)・5月1日(金)に出演。取材・文佐藤さくら
2015年04月27日2010年の初演より、その衝撃的な内容とピュアなラブストーリーで人気を呼び、これまで6度の再演を繰り返している『朗読劇 私の頭の中の消しゴム』。毎回複数のキャストによる日替わり上演も見どころで、7度目の再演となる今回も各ジャンルから多彩な顔ぶれが揃った。中でも高垣彩陽は、昨年6月に続いて2度目の出演。人気声優としてだけでなく、ガールズグループ「スフィア」やソロでの歌手活動でも多くのファンを魅了している高垣。近年は女優活動でも着実に成果を示している彼女に、話を聞いた。『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 7th letter』チケット情報建築現場で働く浩介は、人生に疲れた日々を過ごしていた。そんなある日、仕事を通してアパレル会社に勤める薫と出会う。最初は"苦労知らずのお嬢様"と薫を見ていた浩介だったが、毎日のやりとりを経て、生来の明るさと素直さをもつ薫に惹かれてゆく。行き違いも乗り越え、ようやく結ばれた2人ふたり。だが幸せに包まれた生活に、少しずつ影がしのび寄る。薫に告げられた病名は「若年性アルツハイマー病」。浩介のことを想うがゆえに離れようとする薫だったが…。「昨年の本番は2回だけだったんですが、それから今まで、日常生活でも(自分の演じた)薫や浩介のことをよく思い出すんです」と高垣は言う。「それは出演するより前に、いち観客としてこの舞台を観た時から始まっているんですけど…。“あのシーンはこういう意味だったのかな”とか、"ああいうセリフがあったなぁ"とか、1回観ただけで心の中に深く刻み込まれていたんです。だから演じる側になって、再び出演が決まったとき、舞台上でしか得られない"薫の幸せ"をもう一度味わえるんだ!というのがまず嬉しかったです」と、本作への並々ならぬ想いを語る。続けて「物語は浩介と薫の日記形式で進んでいくのですが、日記って誰にも見せないものだから、その時々のリアルな気持ちがそのままあふれ出ているでしょう。それが観客としても演者としても深く共感できる理由なのでは」と、朗読劇ならではの魅力も話してくれた。小柄でキュートな容姿と確かな実力とを兼ね備える声優として活躍中の高垣だが、実は高校生の頃からミュージカルファン。少しずつ女優活動も増えており、昨年は堤幸彦監督が演出した舞台でベテラン俳優たちにも負けない存在感を示した。「今、もっともっと舞台に立ちたいという気持ちが強くなっていて。それはアニメ『ガンダム Gのレコンギスタ』に出演した時、富野由悠季監督とお話しする中で改めて感じたことなんです。生身でやるお芝居が声優の演技に役立ったりと、私にとって声優と女優のお仕事は、互いに影響し合っているもの。今後も、両方の世界での活動を続けていきたいです」『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 7th letter』は4月28日(火)から5月6日(火・祝)まで東京・天王洲 銀河劇場にて。高垣は5月3日(日)夜・4日(月・祝)夜公演に大貫勇輔とともに出演。取材・文佐藤さくら
2015年04月17日舞台『幸せは蒼穹の果てに』が4月9日(木)・10日(金)東京・草月ホールで上演される。同作はシャーロット・ブロンテの名作『ジェイン・エア』を題材にした朗読劇。ピアニスト国府弘子の演奏する「音楽」にのせて、AKB48メンバー石田晴香、元宝塚トップスター水夏希、声優の國府田マリ子がリレー形式でジェインの生涯を辿る。公演を目前に控えて、キャストの4人からメッセージが寄せられた。朗読劇『幸せは蒼穹の果てに』チケット情報■国府弘子(ピアノ・作曲)子供の頃に読んだ「ジェイン・エア」と、こんな贅沢な形で再会できることになりました。この古くて新しい物語は、子供の頃に出会った時には少々難しかった記憶がありますが、今読み直すととても新鮮、そして共感いっぱいです。そして、この主人公ジェインの意思と決意に満ちた「ウーマンズ・ライフ」を彩るのがわたくし自身のピアノそして作曲作品である、というのも本当に光栄。3人の魅力的な読み手のかたたちとのコラボレーション、今から本当に楽しみにしております。どうぞご期待ください。■石田晴香(第一章朗読)私はジェイン・エアの少女時代を担当させて頂くということで、物語の最初を担うということにとても緊張しています。ジェインにとっては辛いことや悲しいシーンも多いパートなのですが、その中でも強くて凛々しいジェインを表現出来たらいいなと思います。共演のお三方が本当に素晴らしく豪華で恐縮してるのですが、素敵な国府弘子さんのピアノと、國府田さん水さんの朗読が合わさったらとっても感動的だと思うので、楽しみにしています。私はとにかく足を引っ張らないように全力で頑張ります!■水夏希(第二章朗読)本格的なthe朗読。イスに座って小説を読み聞かせるような流れの中にある数少ないセリフ。最小限の情報の中で、おそらく一番心に揺さぶりをかけてくるであろうピアノの生演奏。19世紀のイギリスのお城のような屋敷の中でのジェインの心境の変化を何処まで表現できるだろうか。また私の人生における新たな挑戦です。■國府田マリ子(第三章朗読)私はいつもアニメーションに声を入れたり、ナレーションをさせていただいたり、ラジオでリスナーみんなと一緒に日々の暮らしを慈しみ、そして歌を歌うことを生業としています。この度、ジャンルの違うアーティストたちが集まりひとりの女性の生き様を表現する。しかも音楽朗読劇という新しいジャンル。関わる全ての演者、演出の田尾下哲さん、そしてスタッフの方たちが新しい表現のステージへ夢と可能性を信じてお届けします。来てくださった方々ご自身がジェインとなり、いつもとは違う新しい楽しみ方を体験して下さい。
2015年04月03日12月22日(月)から28日(日)まで東京・CBGKシブゲキ!!で上演されるリーディングドラマ『Re:(アールイー)』。開幕に先がけて、出演する原田泰造、小池栄子がコメントを寄せた。【チケット情報はこちら】同作はTVドラマ『斉藤さん』シリーズなどの脚本も担当し、豊かな会話劇でヒット作品を手掛ける劇作家・演出家の土田英生が書き下ろす朗読劇。10年にわたる男女ふたりの愛をメールのやりとりで綴っていくストーリー。ふたりのコメントは以下。■原田泰造朗読劇に出演するのは初めてなのですが、決まったときからずっと「27日、どうしよう…」と(笑)。緊張しちゃいますね。自分が緊張して舞台に立っている様子も、きっとやってる最中も緊張してるって思うんだろうな、というのも想像がつくんだけど、またそれが楽しみですね。今回、リハーサルは1回だけ、最初と最後の部分を合わせたのですが、早く全部をやってみたいと思いました。楽しみです、すごく。栄ちゃんは付き合いも長いですからね、まじめだし、役柄にぴったりだと思いました。以前この作品に出演をしたことのあるチュートリアルの徳井君に「今回僕もやるんだけど」って話をしたら、「大丈夫ですよ、お客さんが空気を作ってくれるから」と言われました。いい話ですよね、台本を最初に読んだ時に、感動して泣いてしまいました。ちゃんと『Re:(アール・イー)』の物語世界が、伝えられたらいいなと、そのプレッシャーを感じています。■小池栄子この戯曲を初めて読んだ時は、素直なふたりの感情のぶつかり合いに心洗われる感じがして気持ちよかったし、メールのやりとりで、こんな風に会うところまで辿り着くという事が、自分には経験がないので面白いと思いました。実際にリハーサルをやってみて、きっと本番でお客様が劇場に入ったら、全然違う空気になるんだろうなと思いました。”今メールを書いている”という感じで読むのであれば、事前にはあまり読み込まない方が良いのかなとも思いますし….緊張しますね(笑)。過去に、別の男女の朗読劇をやらせて頂いた時に、舞台上の二人で創っているだけではなく、お客様にすごく押し上げて頂いたところがあったので、今回も、ちゃんとお客様の空気を感じ取って、流れが創れたらと思います。それは当日じゃないと分からない、一番の楽しみです。泰造さんは凄く信頼してます。いつかお芝居をしっかりやりたいと思っていた先輩なので今回こういった形でご一緒できて、ただただ嬉しいなと。私は泰造さんの声が好きですし、優しい方だから役柄の誠実なイメージに合うな、と思って読んでいました。朗読ですし、目を瞑って聞いていても伝わるよう、色々な事を想像して見てもらえたらいいなと思います。長さも1時間半なので、物語性がちゃんと感じられるように、飽きずに見て頂けるよう頑張ります。同作はふたりのほかにも、田中直樹・三倉茉奈、石井一孝・朝海ひかるペアが日替わりで出演。チケットは発売中。
2014年12月19日銀河劇場が企画したニュージェネレーションシリーズ第一弾、次世代クリエイター×若手舞台俳優による朗読劇。1週目の『春のめざめ』が好評のうちに幕を閉じ、2週目の『僕とあいつの関ヶ原』の稽古が佳境に入った。そこには、朗読劇の可能性が渦巻いていた。朗読劇『僕とあいつの関ヶ原』チケット情報吉田恵里香の自身の小説に基づいたオリジナル脚本を、劇団「柿喰う客」の中屋敷法仁が演出。若き世代ふたりの手による『僕とあいつの関ヶ原』は、ストーリーも斬新だ。テーマは、エンターテインメント作品に取り上げられることが少なかった関ヶ原の戦い。合戦そのものよりもそこに至るまでの心理劇のほうが実は面白いと、脚本には、武将たちのあまりにも人間くさすぎる姿が暴き出されている。稽古で繰り広げられていたのも、まさしくその感情のせめぎ合いだった。中屋敷の演出でいちばんにこだわっているように見えたのは、人物の関係性である。台詞のどの部分で立つか、座るか、舞台上をどう移動するか、細やかに指示を出していく。すると、誰が優位に立ち、誰が追い詰められているのかが一目瞭然となる。たとえば、そこには登場していない人物であっても、ひとりすっくと椅子の上に立ち上がることで、周囲を圧倒する人間であるということがはっきりとわかるのだ。それはまた、出番のあるなしにかかわらず全員が舞台に上がっている朗読劇だからこそできることでもある。ナレーターと会話する場面も即興で加えられた。普通の芝居ではできないことに果敢に挑み、楽しさが膨らんでいく。関ヶ原は、いわば、徳川家康と石田三成との戦いだ。その敵対するふたりを、三上真史がひとりで演じるのもユニークだ。中屋敷は、家康なのか三成なのかわからなくなる瞬間を、あえて作ろうとしている。染音という女性と島左近を演じる武田航平、井伊直政と大谷吉継を演じる玉城裕規、小早川秀秋と福島正則を演じる宮下雄也もしかり。敵味方の攻防がさらに面白くなる仕組みだ。そして、家康の四男・松平忠吉を演じる木戸邑弥が、戦いの要となっていく。俳優たちが使う舞台セットは3脚の長椅子だけだ。周囲には無造作に積まれた椅子がある。合戦の陣地を表すかのようなそれは、よく見ると、『春のめざめ』で舞台に並べられていた椅子たちだった。俳優も、木戸と武田は『春のめざめ』に続いての出演。シリーズとしてのつながりを感じさせる工夫もなされている。公演は12月14日(日)・15日(月)、東京・天王洲 銀河劇場にて。取材・文:大内弓子
2014年12月10日ビジュアルと音楽、キャストが動いて魅せるスタイルが人気の朗読劇「本格文學朗読劇極上文學第7弾『走れメロス』」が12月3日より東京・草月ホールで開幕した。同作はメロス役に、最近初脚本・演出の舞台を成功させた大河元気と、様々な作品に出演し、若手俳優の中でも頭角を現している宮崎秋人のふたりが日替わりで出演。ふたりは劇中かなりの時間走り続け、極上文學シリーズ史上一番熱い作品である同作の主役を熱演。宮崎はメロス役を演じることについて「普段走りながら本を読むことはないですが(笑)、頑張ります!」とコメント。また、劇中において紅一点であるメロスの妹役は、佐藤永典、椎名鯛造、西村ミツアキの3人の男性がトリプルキャストで出演。3人は男性であるが可憐な女性を演じ、存在感を残している。加えて同作は読み師の演技に合わせ、ジャズピアニストが生演奏を披露するなどの演出で、物語をドラマチックに表現している。「本格文學朗読劇極上文學第7弾『走れメロス』」は12月7日(日)まで東京・草月ホール、12月27日(土) ・ 28日(日)に大阪・大阪ビジネスパーク円形ホールで上演。チケットは発売中。
2014年12月05日銀河劇場ニュージェネレーションシリーズの第1弾として、次世代クリエイター×若手舞台俳優による朗読劇が、2週に渡って上演される。1週目に選ばれたのは『春のめざめ』。試行錯誤の熱気あふれる稽古場に入った。朗読劇『春のめざめ』チケット情報フランク・ヴェデキント作『春のめざめ』は、100年前にドイツで生まれた戯曲。思春期の少年少女たちの性のめざめと、それを抑圧する大人たちと、だからこそ起こってしまう悲劇とを描いている。若い俳優たちが生かせるものをとこの作品を選んだ演出の高橋正徳(文学座)は、しかし、その戯曲のリライトを鐘下辰男に依頼。現代の日本にも通じる普遍的な本質を抽出した上演台本が仕上がった。稽古場ではその台本を手に、さらに物語を生きたものにする工夫がなされている。たとえば、舞台美術。舞台には椅子だけが置かれる予定だが、席が決まっているわけではない。9名のキャストに椅子の数はその倍以上の20脚。出演シーンが終われば周囲に並べられた椅子に引っ込む。それもどこに座ってもいい。台詞を読むときでさえ、その位置は不確定で、「明日にはまた変わるかもしれないけど」と、高橋もゆるやかに演出していく。朗読劇と言えば動かずに台本を読んでいるイメージがあるが、想像以上に大らかで躍動的だ。台本も、ただ読むのではない。相手に向かって語ることもあれば、客席に向かうこともある。相葉裕樹が演じるメルヒオールに、中島歩が演じるモーリッツが自身の性のめざめを告白するやりとりも、そのメリハリをつけることで俄然面白くなった。互いを見ていた視線が客席に向くことで、メルヒオールがモーリッツを未知の世界へ引きずり込もうとする緊迫感もより高まっていく。「言葉を語るということにこだわりながら、何か朗読劇と芝居の真ん中を見つけていきたい」と高橋も語る。印象的だったのは殴り合うシーン。実際に相手を殴ることなく、足を踏み鳴らし、睨むことで、それを想像させる。「言葉の熱量だけでなく、身体の熱量でも、そのシーンを動かしていきたい」と高橋が言うように、俳優たちはさまざまなアイデアを繰り出して、想像力広がる空間を作り出していくことになる。また、ト書きを含め、ひとりで何役もの台詞を読み、少年少女を演じた俳優が大人も演じる。真面目に一生懸命読む場面もあれば、遊びを取り入れるシーンもある。この朗読劇の自由さこそが、多感な思春期を描くこの作品の豊かさにつながっていくのである。公演は12月6日(土)・7日(日)に東京・天王洲 銀河劇場にて。
2014年12月01日毎回豪華共演で話題を集めるリーディングドラマ『Re:』の「Session 5」の上演が決定した。5度目となる今回は、ココリコの田中直樹と三倉茉奈、ネプチューンの原田泰造と小池栄子、人気ミュージカル俳優の石井一孝と元宝塚雪組トップスター朝海ひかるの3組が日替わりで出演。ネプチューン原田は朗読劇初挑戦となる。舞台をはじめTVドラマ『斉藤さん』シリーズなどの脚本も担当し、豊かな会話劇でヒット作品を手掛ける劇作家・演出家の土田英生が書き下ろす朗読劇で、10年にわたる男女ふたりの愛をメールのやりとりで綴っていく。ある日届いた間違いメールから始まったふたりの関係。ある時は行き違い、ある時は惹かれ合い、ある時はいたわり合い……。長きにわたるふたりの関係、その心の機微を時にポップに、時に切なく描いていく。公演は12月22日(月)から東京・渋谷のCBGKシブゲキ!!にて。チケットの一般発売は11月22日(土)を予定。■リーディングドラマ『Re:』12月22日(月)15時/19時田中直樹(ココリコ)×三倉茉奈12月27日(土)14時/18時原田泰造×小池栄子12月28日(日)14時/18時石井一孝×朝海ひかる
2014年10月07日作・演出の藤原文翁が2009年にスタートさせた、新感覚・音楽朗読劇「SOUND THEATRE」。その新作『eclipse』に、声優の寿美菜子と豊崎愛生が初参加する。そこで藤原含めた3人に、本作への思いを訊いた。SOUND THEATRE 『eclipse』チケット情報「SOUND THEATRE」が“新感覚”と称されるのはなぜか。すると藤沢は、ふたつの理由を挙げる。「まず僕たちは“音楽”をすごく大事にしています。これほど完全にストーリーと演出と音楽が融合している朗読劇は、ほかにはなかなかない。またSOUND THEATREでは、“聴く”とか“観る”ではなく、“体感”という表現を使っています。そしてお客さんそれぞれに、自分だけの舞台を持って帰って欲しい。その人たちだけの宝物をつくる、そんな余地のある舞台をつくりたいと思っているんです」。また藤沢が「世界トップクラスの文化であり、そのスキルを最大限に生かしたい」と語るのが、声優の存在。寿と豊崎は声優界の中でも特に人気の高いふたりだが、今回任されたのはWキャスト。その点について寿は、「逆に相手が愛生ちゃんで安心しました」とひと言。豊崎も「やっぱり一番好きで、魅力的だと思っているのは、自分がやらせていただくキャラクター。それを他でもない美菜ちゃんと共有出来るのは、とても楽しみです」と続ける。本作では、歌舞伎『蘆屋道満大内鑑』と能『殺生石』をベースに、安倍清明と“鬼”について描かれる。その中で寿と豊崎が演じるのは、藤沢によるオリジナルキャラクター・朱華(はねず)。すでに台本を読んだというふたりだが、あまり内容については話し合っていないらしい。というのも、「あまり先入観を持って、共通したキャラクター像をつくり出さない方がいいんじゃないかなと思って」とは豊崎。寿も「たぶん読み方次第、受け取り方次第で、何通りもの朱華がいるはず。だからそこまでの過程は知らずに、むしろ出来上がったものをお互いに観たいなと思います」と明かす。Wキャストというのは、藤沢にとっても新しい試み。「きっと性質の違うふたりがWキャストをやることで、他の方々の芝居も変わっていくと思うんです」と期待感を表すと、「共演者の皆さんとかけ合う中で、自分の答えも見つかると思います」と寿。その一方豊崎は、「私は匂いとか色、思い出とかから役を引っ張るタイプかな」と、寿とは違う、感覚派な一面を見せる。まったく異なるふたりが演じる、ふたつのキャラクター。劇場でその違いを見比べる、いや感じ比べてみてはいかがだろうか。公演は9月23日(火・祝)から29日(月)まで東京・シアタークリエにて。チケット発売中。取材・文:野上瑠美子
2014年09月22日俳優の佐藤隆太が、3月8日放送のWOWOWドラマ『人質の朗読会』に主演することが19日、明らかになった。原作は『博士の愛した数式』『妊娠カレンダー』などのヒット作を持つ作家・小川洋子の同名小説。2年前、南米で発生したテロ事件に巻き込まれた日本人の人質たちの生前の声を収めたテープをめぐり、ラジオ局の報道記者・中原(佐藤)が事件で母を亡くした女性・ひとみ(波瑠)の依頼を受け、人質たちの生きていた"証"であるテープの公開に向けて尽力するというストーリー。「これは、物語を語る人とそれに耳を傾ける人たちのドラマです。ひとつの物語を読み終えたときに心に沁みこませるかのように、そしてしっかりと受け止めるように、小川洋子さんが原作で書いた言葉を、できるだけそのまま映像にしたい。それは監督や脚本家をはじめ、映像化にかかわった全員に共通する思いでした。ぜひ、ご期待ください」と、主演の佐藤は本作への意気込みを。また、原作の小川も「ありふれた人生にも必ず、かけがえのない物語が結晶のようにひそんでいる。ドラマの登場人物たちの声を耳にした人は誰も、自分の胸に隠された結晶を、そっとすくい上げたくなるに違いない」との言葉を送っている。出演はほかに大谷直子、長谷川朝晴、原日出子、阿南健治、三浦貴大、鷲尾真知子、西田尚美、徳永えり、レオ・K、左時枝、佐々木すみ江ら。脚本は杉原憲明、監督は谷口正晃。ドラマWスペシャル『人質の朗読会』は3月8日(20:00~)にWOWOWプライムで放送。
2014年01月20日イヌとネコ、そして彼らと関わる人間たちの物語を綴る朗読劇『しっぽのなかまたち』。昨年12月の全労済ホール/スペースゼロ、今年5月の恵比寿・エコー劇場での好評を受けての第3弾が、11月19日に東京・天王洲銀河劇場で開幕した。上演はオムニバス形式で、今回は第1回から続く『小雪と小春と小太郎と』に新作3本を加えた4部構成。男性6人・女性2人のキャストは日替わりで、しかも公演日によっては違う役を演じることもある。舞台上には、パステルカラーで彩られたたくさんの円柱。BGMや効果音を担当するギタリストの森大造に続いて、大きな台本を手にしたキャストたちが登場。円柱に腰掛け、ときには大きく舞台上を動きながら朗読するスタイルを取る。1本目の『八月の冒険』は、母(山内鈴蘭)と暮らす耳に障害がある少年(神永圭祐)と、老いた聴導犬(荒木宏文)、新しく飼われた犬(東山光明)が繰り広げる一夜の出来事が軸になる。犬役の荒木・東山は人間役と同じような普段着だが、手にする台本カバーの色や毛並みで、どんな犬かを表現している。観客にだけは〝しっぽのなかまたち〟の思いが分かるという趣向が、観る者の想像力に訴える朗読劇によく合っている。しんみりするシーンでは、早くも会場のあちこちからすすり泣きが聞こえていた。続いて、観客同様なぜか犬や猫の気持ちが分かる獣医(加藤和樹)の苦悩を描く『シラトリ動物病院へようこそ』、落ちこぼれ学生犬(石田晴香、鎌苅健太、東山、平牧仁)が、老犬(加藤)からドラマ『ごくせん』や『3年B組金八先生』ばりの熱血指導を受ける『犬の卒業』。コミカルな中に、シリアスなテーマが織り込まれている。ここまでの3作には観客との交流コーナーがあり、キャストが客席に降りてきたり、観客をステージに上げてクイズを行ったりと賑やかだ。最後の『小雪と~』は、ペットOKの住まいを必死に探す飼い主(神永)と、それを気遣う猫2匹の思いを丁寧にたどる。シンプルな設定だからこそ、心に滲みるストーリーだ。猫役は石田・鎌苅で、ヤンキー犬をノリノリで演じた『犬の卒業』から一転、それぞれのキャラクターをじっくりと表現していたのが印象に残った。初日のキャストはいずれも役とハマッていたが、役替わりによってストーリーがどう変化するのかも非常に興味深い。公演は12月1日(日)まで。会場販売のリピーターチケットでは、ペットの写真提示による割引を実施中。取材・文:山上裕子
2013年11月21日だんだん寒くなってくると、温かいものが食べたくなりますよね。冬に登場するメニューはいろいろありますが、心も体も温まるようなスープは嬉しくなる一皿。スープと言えば、女優の小雪さんがスープにまつわる不思議な物語を朗読しているムービーがWEBで公開中なのを知っていますか?その名は、 「小雪 堪能小説」 。異常とも思えるほど丁寧にスープをつくる女性の物語が書かれた小説「堪能小説」を、小雪さんが昼下がりのリビングで、心を込めて、ときにやさしく、ときに強く朗読しているムービーです。プライベート空間での自然な小雪さんの表情を大切にしたというだけあって、まるで自分のリビングでゆったりとリラックスしているかのような小雪さんを見ることができます。衣装も、小雪さんが自宅で着ているような雰囲気のものを選んだのだとか。ドラマなどで見る表情とは別の小雪さんを見ることができそうです。また、小雪さんがくつろいでいるリビングは、スタジオ内にゼロから作り上げたものだそう。映像ではあまり映りませんが、窓の外で風に揺れる木々も実際に植え込むなど、こだわりの世界観を撮影現場全体で創り上げているだけに、素敵な空間の雰囲気が映像を通して伝わってくるかのようです。そんな上質な空間で、小雪さんが朗読する「堪能小説」。文章はエンタテイメント性があり、とってもユニーク。その物語をどこまでも忠実に演技した映像も見応えたっぷり。それらのユーモラスさと、小雪さんが登場する上質な雰囲気とのギャップもぜひ味わって。やさしく真面目な印象のある小雪さんが、謎に満ちた文章を丁寧に心を込めて読んだ撮影時には、小雪さんの美しい声の力に感動しつつも、こみ上げる笑いを堪えるのに必死なスタッフもちらほらいたとか。確かにそれもうなづけるような、落ち着いた美しさと可笑しさが漂った映像の仕上がりです。「小雪 堪能小説」というエンターテインメント性溢れる企画を、クールビューティで知られる小雪さんが軽やかに取り組むことで、小雪さんのチャーミングな一面が感じられる貴重な映像となったのかも。そんな「小雪 堪能小説」のムービーは、 こちら から見ることができます。ムービーの中の物語に登場する、異常とも思えるほど丁寧なスープのつくり方や、それを味わう女性の表情を見れば、思わずスープが飲みたくなるかも。小説を読み終わった小雪さんも、温かい美味しいスープを飲み終わったかのような、満足げな表情を浮かべています。美味しいスープには人の心を幸せにする力があるのかもしれませんね。ムービーを見てスープを飲みたくなったら、迷わず「小雪 堪能小説」に出てくるスープの作り方を参考にして。きっとこれまで以上に美味しいスープが飲めるはず。これを読んで、スープを美味しく飲めるようになるムービーって? と気になった人は、 こちら を見てみて。ひと目見れば、納得できるはず。・小雪 堪能小説 公式サイト
2013年10月23日東京・シアタークリエで、“新感覚・音楽朗読劇”と銘打った舞台『CROSS ROAD ~悪魔のヴァイオリニスト ニコロ・パガニーニ~』が上演される。キャストの紫吹淳、林原めぐみ、山寺宏一に稽古場で話を訊いた。藤沢文翁が作・演出を務める“新感覚~”シリーズは、これまでに『HYPNAGOGIA』(2009、2011年)、『Mermaid Blood』(2012年)が上演されている。そのすべてに出演してきた山寺いわく、「朗読劇ですが、音楽との関連性がすごく強い、総合的なエンタテインメントです。声優の大ベテランの方たちが、“すごい!”“こんなに面白い朗読劇は観たことない!”と感想を言ってくださるから、うれしいですよね」。一方、『Mermaid~』を客席から観たという紫吹は、「空間が飛び抜けておしゃれというか、他にはないほどゴージャスな朗読劇だと感じました」とその印象を話す。今回、土屋雄作率いるCasanova Stringsの生演奏に乗せて描かれるのは、19世紀のイタリアを舞台にしたあるヴァイオリニストの物語だ。「いただいた台本をパラパラとめくっているうちに、あまりの面白さで一気に読み終えてしまいました。それぐらい人を惹きつける力のある作品です」と紫吹は言う。主人公ニコロ・パガニーニは、悪魔から音楽の才能を授けられるが、その代償は決して安くはなかった。100万曲目を演奏した時に、自らの命を引き渡さなければならない。名声が高まるほど死に近づく、という皮肉な運命が彼を悩ませる。紫吹が「今年最後の男役」としてパガニーニを演じ、山寺は執事アルマンドなど6役、林原はロマの女性ミーシャなど3役を演じ分ける。出演者は座ったたま動かず、セリフだけですべてを表現していく。「アニメに声をあてる作業に近いかもしれない」というのは林原だ。「まず脳の中に登場人物のビジュアルを作って、それに声をあてていく感覚なんです」。自らを「基本、人前に出ないのが楽しいタイプ」と称する林原を舞台で観られるのは希少な機会だが、本シリーズへの参加は、2011年の『HYPNAGOGIA』に続いて2回目となる。「普段スタジオでしている作業をステージ上でやるというつもりで臨みました。生の演奏やSEが入ってくることで、脈打つというか、舞台は生き物だなあということを肌で実感しましたね」。「普通の朗読劇だと思って見逃すと、損をしますよ!」と山寺が念を押す。3人の豊かな声と弦楽器の深い音色が響き合うコラボレーション。それは観客に聴く快楽をもたらすに違いない。『CROSS ROAD ~悪魔のヴァイオリニスト ニコロ・パガニーニ~』は、シアタークリエにて9月22日(土・祝)・23日(日)に上演。
2012年09月10日TOEIC(R)プログラムを実施・運営するIIBC(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会)は、効率的な多読学習とリーディング能力向上を助ける「Lexile(R)(レクサイル)リーディングガイド」の登録者数が、昨年10月26日の提供開始から約7カ月で1万人を突破したと発表した。同サービスは、テストの申し込みや学習サポートが受けられる無料会員サイトTOEIC SQUAREの会員だけが利用できる、提供無料サービスのひとつ。TOEICテストのリーディングスコアおよび受験日などの情報を入力すれば、英語のリーディング能力アップに最適なオンライン記事や書籍を紹介してくれるので、効率的な多読学習とリーディング能力向上に役立てることができる。同社によれば、リーディング能力の向上には、難しすぎず、易しすぎない素材から、興味関心に合ったものを読むことが効率的と言われているとのこと。日々のリーディングを重ねることで、さまざまな語彙(ごい)や表現、構文に生きた形で触れることができるため、英語力の向上にもつながるという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月30日日本のドラマ『Pure Soul』のリメイクで大ヒットを放った韓国映画『私の頭の中の消しゴム』。『朗読劇私の頭の中の消しゴム』は、この究極のラブストーリーを日替わりの豪華出演陣が生声で表現し、好評を博している舞台だ。今回4回目となるこの公演に、昨年上演の『3rd letter』から続けて出演する福山潤に話を訊いた。『朗読劇頭の中の消しゴム 4th letter』チケット情報ふだん声優という仕事に携わっている福山にとって、昨年の出演は念願のものだったという。「自分がいつもいるフィールドとは別の場所から声をかけていただいたことが、本当に嬉しかったです。『読む』ということに対してはもちろん、プロフェッショナルであるという意識はあります。ただ、ひとつの空間の中で、生で2時間ひとつの作品を伝える、成功も失敗もすべて1回限りでその場のお客様と共有する、というのはアフレコとはまったく違う。自分でも『ここまで気持ちが盛り上がるものなのか』とか新しい発見が多くて、本当に大きな経験になりました」。その思いが忘れられず、この1年は「いつか次に声がかかった時のために」と自分を磨く日々だったのだとか。「また呼んでいただけるとは思っていませんでしたが、『一応、念のために公演時期のスケジュール空けといて』とマネージャーに伝えてはいました(笑)。昨年の公演の経験はせっかく自分のなかに植えられた種だから、ちょっとずつ技術に磨きをかけて『今ならこうできる』というイメージだけは頭の中に走らせていたんです」。今回の相手役は、市川由衣。経験者としてリードしていく立場になるのかと思いきや、意外な言葉が返ってきた。「経験者だからこそ、これまでの知識や感覚が邪魔になることもあると思う。一旦気持ちをまっさらにして、市川さんと雰囲気をつくっていくことができれば」。1年を経て、今回はまた新たな福山の顔を見ることができそうだ。「時を経て同じ作品に挑むのは僕にとっても新鮮。声優という職業は、見た目にも年齢にも左右されないで役をやることが多いんです。30代の僕が10代も老人も演じる。でも、この朗読劇では自分の素の年齢に近い役を、ビジュアル面も担当してやらせてもらえる。だからこそ見た目や声など、言葉以外の説得力をいかに観客に与えられるかが難しいところだし、面白いところです。このなかなかない経験をめいっぱい楽しんで、1年前から年を重ねた分の変化を出せたらと思います」。公演は5月2日(水)から7日(月)まで東京・天王洲銀河劇場にて上演。チケットは発売中。なお福山は、5月5日(土)13時と6日(日)18時の回に出演する。取材・文:釣木文恵
2012年04月11日公演を重ねるたびにその魅力的な組み合わせが話題を呼んできた『朗読劇 私の頭の中の消しゴム』。もともと日本のドラマ『Pure Soul』として生まれ、韓国映画としてリメイクされて大ヒットした『私の頭の中の消しゴム』。朗読劇となって早くも4回目を迎える。今回もバラエティに富んだ出演者が揃うなか、ミュージシャンとしてだけでなく最近は舞台での活躍も目覚ましい米倉利紀に話を訊いた。「朗読劇私の頭の中の消しゴム4thletter」 チケット情報ミュージカルからふたり芝居まで様々な舞台を経験している米倉だが、朗読劇は初挑戦。「お話をいただいてまず冗談交じりに訊いたのは『朗読劇ということは、セリフを覚えなくてもいいんですね?』ってこと(笑)。ありがたいことにここ数年立て続けに舞台に出演させていただいていますが、朗読劇は一度も観たこともなかったんです。それでも『米倉さんの声と存在がほしい』と最高の褒め言葉をいただいたので、その期待に応えられるよう、この声と身体だけを持って稽古場に行こうと思っています」。記憶をなくしてゆく妻と、それを支える夫。舞台上のふたりは、永久不滅の愛を交わしていかなければならない。「役者としての軌跡はまだまだだですが、20年間歌い手としてメロディに心ある言葉をのせてきたという自負はあります。たとえば昨日の『愛してる』と今日の『愛してる』は全く違う、それぐらい気持ちと声って直結したものだと思ってるんです。たった2回の本番ですが、2回とも全く違うものを表現できればいいなと思っています。ぜひ両日観てほしいですね(笑)」。これまで回を重ねてきたシリーズに出演するというプレッシャーはあるが、過去の作品はあえて観ないようにしているのだとか。「誰かの真似になってしまっては意味がないので、映画も、これまでの公演もひとまずは自分の公演が終わってからのお楽しみにとってあります。まっさらな自分のままで、奇をてらわずに自然に演じられれば」。舞台を経験したことで、米倉は自身の音楽活動にも影響があったのだという。「歌詞、台詞、言葉、同じ言葉でもいろんな表現方法があるという事を改めて心が自覚したのは大きな収穫です。音楽はすべて自分でプロデュースしていますが、舞台では演出家の方に自分を料理される楽しさを実感しています。今回も演出の岡本貴也さんと、相手役の馬渕英俚可さんにいろんな形で助けていただきながら、ミュージシャンである僕にしかできない役を作り上げていきたいと思います」。公演は5月2日(水)から7日(月)まで東京・天王洲銀河劇場にて上演。チケットは発売中。なお米倉は、5月2日(水)12時半と3日(木)13時の回に出演する。取材・文:釣木文恵
2012年03月28日