熊川哲也が英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルとして活躍後、Kバレエ カンパニーを設立したのは1999年のこと。古典作品を独自の視点で演出した作品群のほか、稀有なダンサーである熊川の審美眼によって創り出される意欲作も、Kバレエの魅力だ。2014年にはオペラ原作の『カルメン』、2017年には台本や音楽などすべての構成を担当した『クレオパトラ』を世界初演。毎日芸術賞特別賞を受賞するなど、高い評価を得ている。そして今年、カンパニー創立20周年を迎えた熊川が次に挑戦するのは、オペラ『蝶々夫人』の全幕バレエ化だ。都内で行われた制作発表に足を運んだ。【チケット情報はこちら】物語は明治時代、開国間もない頃の日本で展開する。長崎の武家に生まれたバタフライ〔蝶々〕(矢内千夏、中村祥子、成田紗弥のトリプルキャスト)は、家が没落したことで、今では遊女見習いとして遊郭にいた。その頃、海軍士官としてアメリカから赴任してきたピンカートン(宮尾俊太郎、山本雅也、堀内將平のトリプルキャスト)は、たまたま訪れた遊郭でバタフライと出会う。可憐な一輪の花を思わせるバタフライに惹かれ、ピンカートンは港を見下ろす邸宅に彼女を住まわせることにする。ピンカートンに一生を捧げるものと信じて、嫁入り道具や父の形見の短刀を携えやってきたバタフライだったが……。会見では熊川と矢内、中村、成田、そしてピンカートン役のほか本作では振付補佐も務める宮尾が登壇。 和と洋が融合する新たなバレエの舞台を、今まさに制作中という熊川は、「自分自身に“必ず成功する!”と言い聞かせているところ」と笑わせながらも、「非常に悩みましたね」とクリエイティブの苦労を明かす。「我々ダンサーは“アウト”(身体や脚を常に開くバレエの基本)にするという西洋の伝統を受け継いできたわけで、対照的な日本の“イン”の動きを同時にするのは、やはり難しい。なので、日本的な要素はスピリットなものに込めようと思っています」と熊川は語る。その“イン”の象徴ともいえるバタフライ役の矢内は、昨年プリンシパルに昇格したばかり。「日本人だからこそ感じ取れる心情はあると思うので、そこを大切に演じたいです」と真剣な面持ちだ。一方、同じバタフライ役でも、ベルリン国立バレエ団やハンガリー国立バレエ団でプリンシパルの経験を持ち、スケールの大きさが魅力の中村。「自分と一致する部分があまりないので大変ですね」と笑いつつ、熊川の振付には「いつも感銘を受けています」と新たな挑戦を楽しんでいる様子だ。また注目のホープ、成田は「国籍や身分の違いも超える愛を、ステップや音楽に乗せて演じられたら」と初々しく語った。「バタフライが物語でどう見えるかを考え、客席からブーイングが起きるほどのピンカートンにできれば」と話す宮尾ともども、意気込みは充分。Kバレエならではの『マダム・バタフライ』の誕生を、今から楽しみに待ちたい。9月27日(金)から29日(日)までオーチャードホール、10月10日(木)から14日(月・祝)まで東京文化会館大ホールにて上演。取材・文/佐藤さくら
2019年08月01日朗読劇『いつもポケットにショパン』が6月11日より新国立劇場小劇場で始まった。1980~1981年に「別冊マーガレット」(集英社)で連載された、くらもちふさこによるコミックが原作で、ピアノの生演奏を交えながら、日替わりキャストによる朗読劇として上演する。【チケット情報はこちら】本作は、ピアニストを目指す主人公・須江麻子と、彼女の幼馴染である緒方季晋のすれ違いと交流を軸に、ふたりの両親の問題や交友関係などを複雑に絡ませながら、甘酸っぱい青春模様やふたりが成長していく様子を丁寧に描いている。連載から40年近く経った今でも強く人々の心に残り、2018年にNHK連続テレビ小説『半分、青い。』に劇中マンガとして登場して、反響を呼んだ。そんな本作が、今回、男女ふたりの朗読劇として蘇った。アニメ『けいおん!!』などのヒット作を手掛けてきた吉田玲子が脚本を担当し、ファンタジックな世界観を描くことが得意な映画監督・酒井麻衣が演出を担当。キャストは日替わりで、愛原実花×下野紘、北原里英×藤田富、三戸なつめ×小早川俊輔、工藤遥×北川尚弥、内田真礼×小南光司の計5組が演じる。本記事では、初日の愛原と下野による上演をレポート。舞台上には1台のピアノ、そのほかいくつかの箱が置かれ、左右の天井からは淡い色の布が垂れ下がる。透け感のある黄色いワンピースを着た愛原と、茶色のジャケットを着た下野が、大きなボールを投げ合い、子どものように戯れるというやや抽象的なシーンから始まる。そして、ふたりは本を手にし、麻子と季晋の物語を情感たっぷりに語っていく。それぞれの配役のほかに、麻子の母である須江愛子や、麻子の指導教官である松苗先生などの登場人物もふたりが朗読するのだが、その役幅の広さには驚かされた。本作の見どころのひとつは、ピアノが生で演奏されること。生演奏ならではの迫力ももちろん感じられたが、幾何学的なイメージ映像や照明の変化も相まって、より世界観が広がる演出となっていた。単なる朗読劇というカテゴリーを超えて、ぜひショパンの美しい旋律に酔いしれてほしい。公式パンフレットで、脚本の吉田は「5組10名の役者の方々の声と個性と解釈の違いもまた、作品に豊かな彩りを加えてくれるのではないでしょうか。愛も幸せも忘れていた思い出もポケットの隅っこに隠れているかもしれません。ぜひ、この朗読劇を通して、探してみてください」。演出の酒井は「世代を渡って語り継がれる名作を、今、この瞬間に皆様にお届けできる事を光栄に思います」とコメントしている。上演時間はおよそ1時間40分(休憩なし)。公演は6月16日(日)まで。チケット発売中。文・写真:五月女菜穂
2019年06月13日長らくパリを拠点に活躍していた女優・作家の岸惠子が、今年も2部構成のトークショー『ひとり語り輝ける夕暮れ』を開催する。第1部の一人芝居『わりなき恋』は25万部以上を売り上げた自身の同名小説が原作。今年は2015年の初演から魅力を凝縮した、新演出版をお届けする。国際線の機内で偶然隣り合わせた男女の恋を描いた本作は、自身の体験をもとに創作したと明かす岸惠子。その時、隣席の男性から「パリを経由しプラハへ行く」と告げられた岸の脳裏には、ある光景が蘇っていた。岸惠子 ひとり語り「輝ける夕暮れ」チケット情報1968年、各地で学生紛争が頻発するなど世界は革命の時代にあった。30代だった岸はチェコの民主化運動を取材するためプラハへ飛んだ。「その男性も当時『プラハの春』と呼ばれたドプチェクの革命に胸を熱くした大学生で、プラハの春は僕にとっても青春の大事な1ページですと仰ったのです」。それまで小説の主人公像を掴みきれずにいた岸は、この偶然の出会いからインスピレーションを得て『わりなき恋』を上梓した。「認知症や健康についてのテレビ番組が多い中、赤ちゃん言葉で介護されている老人の映像を目にした時は、どんな人間にも尊厳はあると憤りを感じました。人生100年の時代にも、ぱぁっと虹が立つほど華やかな人生の夕暮れ時があっていい。この公演名には、黄金色の夕映えが見れたらいいなとの思いを込めました」。第2部は、初めて訳したおとなの絵本『パリのおばあさんの物語』の話から、世界で活躍する岸ならではの彩り豊かな人生観を、ユーモアたっぷりに語り尽くす。「先日は私の散歩道にあるノートルダム大聖堂が火災に見舞われ、スリランカでも大規模なテロがありました。世界は刻々と変化しているのに日本人は割合にのんびりしていて、そこが良くもあり腰砕けな部分でもある」。24歳でパリに渡って以降、岸は積極的に世界中で取材と冒険を重ねてきた。「私もぺしゃんこに失敗する時だってある。ただ、この冒険心と行動力がなかったら今ごろ退屈なだけの老後を送っていたと思います。男女問わず特に若い方には、世界情勢にもっと敏感になってほしい」。同時に、日本人はもっと“自分を思いやった方がいい”とも。「人が雑に考えた常識の枠にはまらず、自分で考えて行動する。自分の考える自分を生きた方がいいと思います」。年齢を感じさせない熱い語り口とスマートな身のこなし、気品溢れるオーラは健在だ。5月初旬には新作エッセー『孤独という道連れ』が発売された。「ひとりの生活は不便や寂しさもありますが、ひとりじゃないと味わえない自由や喜び、蜜のような甘さもある。そんな話もしてみたいなと思います」。大阪公演は6月11日(火)フェスティバルホールにて上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2019年05月31日「フレームリーディング」という言葉をご存じでしょうか?「文章全体の構造や内容をとらえる力」を育むことを目指した国語の授業スタイルのことです。フレームリーディングによって子どもはどんな力を得ることができるのでしょう。フレームリーディング研究と指導の第一人者である、筑波大学附属小学校の青木伸生先生にお話を聞きました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)文章全体をつかみ、より深く内容を理解するフレームリーディングとは、文章を細切れにして読むのではなく、文章全体をつかんで深く内容を理解するための手法です。まずは文章のなかにいくつの出来事や具体例が書かれているのかといったことを大雑把につかみ、そのあとで必要に応じて詳しく読んでいく。そのふたつの行為をいったりきたりと繰り返すことで、文章をより深く理解し、最終的には自分の考えを持つことが目的です。では、具体例で示してみましょう。次の文章をご覧ください。【1】ドングリのからが落ちています。【2】誰がドングリを食べたのでしょうか。【3】リスがドングリを食べました。【4】リスはドングリに穴を開けて中身を食べます。【5】バナナの皮が落ちています。【6】誰がバナナを食べたのでしょうか。【7】サルがバナナを食べました。【8】サルはバナナの皮をむいて中身を食べます。まずは全体を読んだあとに、子どもたちには登場した動物を数えさせます。この例ではリスとサルの2種類。そして、出てきた順番も聞きます。なぜなら、小学低学年の国語では「順序」をとらえられるようになることが重要だからです(インタビュー第2回参照)。続いて、どこからどこまでがどの動物の話なのかを聞く。【1】から【4】がリスで、【5】から【8】がサルの話ですね。こうして、話のまとまりを目に見えるかたちで整理してあげるわけです。次は、リスとサルの話を比べて、「同じところがあるかな?」と聞いてみます。子どもたちは、「誰が○○を食べたのでしょうか。」が同じだと気づき、それぞれのまとまりのなかで2番目に書かれていること、次の3番目にはその答えが書かれているといったことにも気づきます。そのように、子どもが文章の構造をどんどん発見していくように教員がリードする。こうして、ただ単に動物がものを食べたという話の内容の確認ではなく、文章の構造を子どもたちが自分で発見するという授業内容にしていくわけです。すると、別の文章を読むときにも、子どもたちは「話のまとまりはどうなっているのだろう」とか「どこが同じなのだろう」といった目のつけどころを持つようになります。そういった習慣こそが、文章を読むこと、しっかり理解することの楽しさにつながっていくのです。誰もが苦手な読書感想文も楽々進められる!?じつはこの手法は、2020年から小学校で実施される新学習指導要領で推奨される文章の読み方とほぼ一致しています。新学習指導要領では、「構造と内容の把握」というものが最初にあり、次に「精査・解釈」という詳細な読解がある。そして、それらをいったりきたりと繰り返すことで「考えの形成」ができるとしています。表現はちょっと難しくなっていますが、これは最初に説明したフレームリーディングの手法そのものですよね。このフレームリーディングが身につくと、文章を読むこと以外にも、さまざまな場面でその力を生かすことができます。まずは「思考」する――考えるときです。最初に全体をとらえたり俯瞰したりすることは、ものごとの本質をとらえるための思考パターンとしてとっても大事ですよね。思考の対象となるものごとの全体を見渡してなにが起きているのか、なにが問題なのかをとらえられなければ、思考することはできません。それができたら、今度は大事なポイントをとらえて切り口を見つける。それらを繰り返すことで、自分なりの結論やアイデアをまとめられるようになるわけです。さらに、フレームリーディングは「アウトプット」にも生かせるものです。国語の授業におけるアウトプットというと「作文」ですね。文章全体の構造を理解できるようになれば、物語や説明文の展開のパターンというものが見えてきます。たとえば、文章のはじめに結論が出てくる頭括型、最後に結論がある尾括型、どちらにも結論がある双括型などです。もちろん、低学年のうちから頭括型といった言葉は使いません。わたしの授業では、それぞれ頭型、お尻型、サンドイッチ型と教えています。これらのパターンを文章のスタイルとしてしっかり認識していれば、「今日の校長先生のお話を頭型で書いてみよう」という課題を出しても、子どもたちはスムーズに文章を書けるというわけです。フレームリーディングの基本は「数える」と「選ぶ」にあるフレームリーディングについて学んだことがあるという人はあまりいないでしょうから、「家庭では生かせそうにないな」と思うかもしれませんね。でも、家庭でもできることがあります。フレームリーディングは、先の例で動物の数を数えたように、まずは文章に出てくるものを「数える」ということが基本中の基本です。それが全体を見渡すことになるからです。ある物語の登場人物や出来事の数がわかるだけでも、ストーリー全体の輪郭がなんとなく見えてくるように感じませんか?ですから、家庭で子どもと本を読んだときにも、「お話のなかにいくつの動物が出てきたかな?」といったふうに聞いてみてください。子どもは読み返しながら「2匹!」というふうに答えるでしょう。それで、子どもはお話全体をなんとなく見渡すことができます。それから、重要な内容に的を絞る、つまり焦点化するときには、「選ぶ」ということをします。「お話のなかに出てきた動物のなかで、いちばんすごいと思ったのはどれ?」と聞いてみると、子どもはまた読み返して「きちんと皮をむいてバナナを食べるサルはすごい!」というふうに答える。この時点ですでに内容を詳しく読み込むことになっている、「焦点化した読み」になっているのです。「数える」と「選ぶ」。そのふたつをやらせるだけで、子どもの頭のなかでは、全体を見る、詳しく読むというフレームリーディングの基本を繰り返すことになります。家庭でも簡単にできることですから、ぜひチャレンジしてみてください。『青木伸生の国語授業 3ステップで深い学びを実現! 思考と表現の枠組みをつくるフレームリーディング』青木伸生 著/明治図書出版(2017)■ 筑波大学附属小学校教諭・青木伸生先生 インタビュー一覧第1回:子どもの主張はくみ取らなくていい!親だからこそできる、我が子の国語力アップ法第2回:「宿題の定番」になるのも頷ける。意外だけどすごく重要な「音読」の4つの狙い第3回:「文字を見るのも嫌!」子どもを国語嫌いにさせないために、親がすべき低学年からの工夫第4回:作文力アップも期待できる!文章の読み方の新習慣「フレームリーディング」とは【プロフィール】青木伸生(あおき・のぶお)1965年生まれ、千葉県出身。東京学芸大学卒業後、東京都の教員を経て現在は筑波大学附属小学校教諭。全国国語授業研究会会長、教育出版国語教科書編著者、日本国語教育学会常任理事、筑波大学非常勤講師なども務める。近年はフレームリーディングの専門家としても注目を浴びる。『ことばの事典365日』(小峰書店)、『青木伸生の国語授業 フレームリーディングで説明文の授業づくり』(明治図書出版)、『青木伸生の国語授業 フレームリーディングで文学の授業づくり』(明治図書出版)、『ゼロから学べる小学校国語科授業づくり』(明治図書出版)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年05月31日5月・6月に全国を巡る 岸惠子 ひとり語り『輝ける夕暮れ』が5月18日に開幕。それに先がけて囲み取材が行われた。第1部で一人芝居『わりなき恋』(朗読劇)の上演、第2部でフリートークを行う今回。第1部の『わりなき恋』は、岸が2013年に発表しベストセラーになった小説で、一人芝居は2015年に初演、2016年に再演。今回はそれを「要になる場面を編集し直して50分にまとめてやることにしました」(岸)と、新演出・凝縮版で上演する。「私がこの小説を完成させたのが80歳、今は86歳です。テレビで高齢者の惨めな様子ばかり映すことに憤りが湧いて、“人生の夕暮れ時に、偶然でも夢でもいいから、パーッと虹が立つような美しい景色がないかしら”と思って書きました」と執筆のきっかけを振り返る。描かれているのは、成熟した女の愛と矜持の冒険譚。生々しい描写もあるが「高齢者の恋にはさまざまな障害があるんですよ。男にも女にも身体の変化がありますからね。私はそういうものから逃げずとことん書くぞという覚悟で、パリでは産婦人科の先生数名に話を聞き、日本でもいろんな取材をしました。今日もそういう場面はあります」と明かす。そしてラストは「出会いがあれば必ず別れがある。私はその別れを、清々しく美しく、私流の美学で飾りたいと思いました。我ながら成功したように思っているので、それを汲み取っていただけたら嬉しいなと思います」そして第2部はフリートーク。話す内容については「今朝まで悩んでたんです」と笑顔をみせ、「私はこの5月2日に『孤独という道連れ』という本を出したのですが、出版社の方に“若いときや女盛りのときのあなたじゃなくて、今老いていく最晩年の日々を書いてほしい”と言われ、16編のエッセイを書きました。今回はその中の話をしようと思っています。でもどの話をするかは…まだ迷ってます(笑)」と話した。舞台について「その都度、ドキドキしてやっています。でも舞台っておもしろいですよ。お客さんが湧いてくださったりするとすごくしあわせです」と語る岸が、第1部、第2部でさまざまな表情を見せる 岸惠子 ひとり語り『輝ける夕暮れ』は、5月18日の東京・新宿文化センター 大ホールを皮切りに、愛知、埼玉、千葉、大阪、神奈川など全10会場を巡演。取材・文:中川實穗
2019年05月21日当店でじわじわと人気が出てきたHavealookリーディンググラス老眼鏡。北欧デンマークから届いた老眼鏡で、日本には少なかったオシャレなデザインとカラーがいっぱい!ファッション感覚で取り入れることができ、毎日掛けるのが楽しくなる老眼鏡です。工夫に溢れた美味しそうな毎朝の食卓の様子にファンも多い、インスタグラマー Tammy* さんも愛用者の一人。最近はペイントを愉しまれる際に、こちらのリーディンググラスが欠かせないんだとか。今日は Havealookリーディンググラス老眼鏡 をTammy*さんの使用感と共に紹介いたします。■かけやすく、見やすく、お気に入りの相棒に「ベランダで風に当たりながらペイントタイム。#お重 を描き描き中_φ(・_・なかなか進まない来年 令和の初めてのお正月にはこの中にお料理を入れるから見てて宣言しとこっ...大丈夫かな?わたし(笑)」「この時間に欠かせられないのが#リーディンググラスはいっ #老眼鏡 です私は今でも視力が良くて1.5を保持しているもののこの細かさを書くには無くてはならない相棒」「老眼に気づいた頃は 老眼鏡なんて言えず#お手元メガネ とかリーディンググラスとかお洒落に誤魔化してみたかったけれどどんな言い方をしても老眼鏡です全てを素直にストレートに誤魔化す事なく歳を重ねるシワもシミもくすみもこの歳になったら普通のことはいっ。みんな同じに年を重ねてここに来るよ〜わかってきた(笑)それを受け入れて抵抗したり 遊んだりいかに楽しむかそこに日々の暮らしに色がつく気がします。」「先日紹介した#老眼鏡2個目迎えました(笑)ほんと見やすくてお洒落で洋服のように気分次第。@angers_web さんデンマークの#リーディンググラス3個目いくかも!」<写真・コメント@Tammy*さま>■どの形、どの色にする?8種類の色と形で選べるので、Tammy*さんのように、2個目、3個目と購入される方も!自分のなりたいイメージで選ぶのも◎●CIRCLE(サークル)やや丸みを帯びた、大きめのデザインのボストンタイプ。シックで落ち着いた印象を与えてくれます。●CIRCLE TWIST(サークルツイスト)丸みのある柔らかな印象のオーバルタイプ。顔の印象をあまり変えず、コーディネートもしやすい形です。フレームが太めなので、カジュアル派にピッタリ!また、フレームがポリカーボネード製なので約23〜24gと軽量で、長時間掛けていても疲れにくいのも嬉しいポイントです。使用アイテムはこちら⇒ Havealookリーディンググラス老眼鏡 いかがでしたか?今までにあまりなかった、ごく自然に掛けられてオシャレなリーディンググラス。普通の眼鏡のような感覚で長くご愛用頂けます。初めてのリーディンググラスを購入される方にも、追加で購入を検討されている方にもおススメです。また、ご自分用としてはもちろん、ご両親やパートナーなど、大切な方へのギフトにも◎気になられた方は是非チェックしてみてくださいね。 インスタグラマーさんの話 中村綾子1LDKの賃貸アパートに3人暮らし。賃貸でも心地よく暮らしたい。おいしいパン屋さんを見つけるのが最近の楽しみ。
2019年05月19日堤幸彦のリーディングステージ最新作、Reading Stage「百合と薔薇」の上演決定。映画やTVドラマ、アニメ、舞台など様々なフィールドで活躍するキャストが勢揃いする。「百合と薔薇」は、同性同士の恋をテーマに、誰しもが共感し、応援したくなるようなピュアな恋心を描いたオリジナル作品。 脚本は「乃木坂46」の舞台「じょしらく」や体内活劇「はたらく細胞」、構成作家などマルチに活躍する川尻恵太が担当する。公演期間前半は、オール女性キャストによる“百合”公演を、後半ではオール男性キャストによる“薔薇”公演を上演。梶裕貴、高垣彩陽、寿美菜子、豊崎愛生、三森すずこら人気声優をはじめ、崎山つばさ、本郷奏多、小野塚勇人(劇団EXILE)、猪野広樹ら舞台などで活躍する俳優陣、「乃木坂46」「日向坂46」「欅坂46」らアイドルなどと、各界で活躍するメンバーが鬼才・堤幸彦のリーディングステージに挑む。また、1公演4名が出演し、1名以外(百合公演は野口かおる、薔薇公演はなだぎ武)は日替わり出演。総勢38名が出演する。なお、本公演のチケット一般発売は5月25日(土)10時からスタートする。Reading Stage「百合と薔薇」は6月5日(水)~品川プリンスホテル クラブ eXにて上演。(cinemacafe.net)
2019年05月16日昨年、兵庫で大好評を博したリーディングシアター『レイモンド・カーヴァーの世界』が今年は兵庫と東京で上演される。昨年から続投の手塚とおる、新たに仲村トオル、矢崎広、平田満を迎え、公演日ごとに組み合わせを変えながら各回2名が出演。村上春樹が翻訳した、レイモンド・カーヴァーのシュールでミステリアスな短編を朗読する。「大先輩と同じ座組で大変光栄に思います」と恐縮する唯一の30代、矢崎広。どうしようもない男女のすれ違いや破綻を描いた作品群の中から、当日は『収集』『菓子袋』の2編を物語る。リーディング・シアター「レイモンド・カーヴァーの世界」チケット情報カーヴァーは80年代のアメリカ文学界にカルト的影響を与え、ピューリッツァー賞の候補にもなった作家であり詩人。『収集』は失業中の男と不在の妻を訪ねてきた見知らぬ男との何気ない会話を描写する。一方の『菓子袋』は離婚した父を成人した息子が訪ねたときの回想録だ。矢崎はレイモンド・カーヴァーの世界に初めて触れ、その“分からなさ”に早くも虜になったという。「これは原作者と訳された村上春樹さんおふたりのすごさだと思います。例えば『菓子袋』なら話している父親や聞いている息子の顔、菓子袋を持つ手の表情までが浮かんでくる。描写力のすごさが想像力を掻き立て、なぜ父はこのタイミングで息子にこの話をしたのか、とか。謎解きの要領で読んでいくと最後は迷路に迷いこむ。その感覚が面白いですね」。出演作は「血が騒ぐか否か」で見極めるという、デビュー15周年の矢崎広。近年はミュージカル『ジャージー・ボーイズ』、『ライムライト』など注目作への出演が続き、存在感を増している。「年々演じる役の大きさに追い付け追い越せという思い。同時に役が付くこと自体有り難いことなので。今の自分はどんな役でも“やってやるぞ!”という気持ちです」。今回も気合十分に挑むつもりだ。「本作への出演が決まると、知人から『やるんだってね。がんばってね。いや、社交辞令じゃなく本当にがんばってね!』と、少し怖くなるぐらいのテンションで激励を受けました(笑)。レイモンド・カーヴァーに思い入れの強い方が他にもたくさんいることを実感したので、その方たちの思いにも応えたいと思います」。カーヴァーは中高年の悲哀に敏感で、行間からその年代特有の悲しみや寂しさの余韻が溢れだす。演出の谷賢一いわく「人生に疲れたことのある聴き手の心にそっと寄り添う」リーディング公演となりそうだ。「読者に答えが委ねられるような作風でもあり、見終わった後に自問自答したり、隣席の方と語り合いたくなる。演劇が好きな方はもちろん、普段は興味がないという方も構えずにお越しいただければ、この楽しくも頭がむず痒くなるような世界から抜け出せなくなると思います」。公演は5月25日(土)・26日(日)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、5 月30日(木)から6月2日(日)まで東京・六本木トリコロールシアターにて上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2019年05月14日毛利亘宏(少年社中)が脚本・演出する新作朗読劇『ダークアリス』の出演者および、組み合わせが9日、明らかになった。同作は「不思議の国のアリス」をモチーフにしたダークファンタジー。謎が謎を呼ぶ至極のミステリーをオリジナル作品として書き下ろされた。普通の少女が不思議の国に迷い込んだところへ黒ウサギが現れ、その導きで不思議の国を冒険する。そして、そこで知る“真実”とは。出演者は、石川界人、石川由依、神尾佑、久保田悠来、小島梨里杏、小宮有紗、関智一、竹財輝之助、田中俊介(BOYS AND MEN)、中尾暢樹、永塚拓馬、萩谷慧悟、矢島舞美、山崎銀之丞(50音順)。ライブ演奏とダンサーによるダンスパフォーマンスに加え、今注目の俳優・女優・声優によるリーディング シアターとなる。公演は東京・サンシャイン劇場にて、5月29日〜6月2日。○組み合わせ5月29日(水)19時小宮有紗×中尾暢樹×神尾佑5月30日(木)15時30分小宮有紗×竹財輝之助×神尾佑5月30日(木)19時小宮有紗×竹財輝之助×神尾佑5月31日(金)15時30分小島梨里杏×田中俊介(BOYS AND MEN)×永塚拓馬5月31日(金)19時小島梨里杏×田中俊介(BOYS AND MEN)×永塚拓馬6月1日(土)13時30分矢島舞美×久保田悠来×関智一6月1日(土)17時矢島舞美×久保田悠来×関智一6月2日(日)12時30分石川由依×萩谷慧悟×石川界人6月2日(日)15時30分石川由依×萩谷慧悟×石川界人6月2日(日)18時30分石川由依×萩谷慧悟×山崎銀之丞
2019年05月09日『機動戦士ガンダムSEED』以来350本以上のテレビアニメを放送し数多くの名作を世に送り出し、また関西で『オールザッツ漫才』、『歌ネタ王決定戦』などの芸人が出演するバラエティー番組を放送してきたMBSが、新たなプロジェクトの始動を発表。声優×二次元芸人による「GETUP(ゲラ)! GETLIVE(ゲラ)!」の1st リーディングLIVEが5月18日(土)に日本教育会館一ツ橋ホールにて開催される事が決定した。【チケット情報はこちら】本プロジェクトは、声優が芸人の役を演じて、実際にイベントで漫才やコントのリーディングライブに挑戦する新たな試み。本作の企画として実際のネタ作り、監修に携わるのはアニメとお笑いの合体イベントを多数手がけている芸人、天津の向。世界観を設計し、キャラクターのドラマに命を吹き込むのは、『やはりおれの青春ラブコメは間違っている』『ガーリッシュナンバー』などで、注目を浴びる若き俊英渡航。キャラクターデザインは「アニメイトガールズフェスティバル(AGF)」のマスコットキャラ、メインビジュアルや『ラッキードッグ1』など、ダーティーで力強い魅力溢れるキャラクターを描きだす由良。そして、彼らが生み出した二次元芸人を演じるのは、実力派の声優たち。ずぶずぶ共依存な幼馴染コンビ≪スターダスト≫のなんでも無難にこなす聖人君子・上原役を花江夏樹。相方の陰湿卑屈な天邪鬼・東沢役を演じるのは西山宏太朗。ちぐはく凸凹コンビ≪菊一文字≫の悩み続ける青春進行形・町田を演じるのは豊永利行。その相方は、身内にだけは優しいつまんない奴絶対殺すマン・大野を石川界人が演じる。芸人という新たなステージで、リーディングライブにチャレンジする声優たちはどのような姿を見せてくれるのか。現在、チケットぴあでは最速先行を実施中。受付は3月31日(日)23時59分まで。■GETUP! GETLIVE! (ゲラ ゲラ) 1st リーディングLIVE日時:5月18日(土)【昼の部】開場 14:30開演 15:00【夜の部】開場 18:00開演 18:30会場:日本教育会館 一ツ橋ホール(東京都)料金:全席指定 5,800円(税込)※未就学児入場不可
2019年03月20日藤沢文翁が原作・脚本・演出を手がける、オリジナル音楽創作劇シリーズ「VOICARION(ヴォイサリオン)」。その第1弾として上演された『Mr.Prisoner(ミスター・プリズナー)』が、初演時のキャストそのままに、3年ぶりに再演。3月3日(日)より東京・シアタークリエで上演中だ。そこでキャストのひとりである上川隆也に話を聞いた。【チケット情報はこちら】このシリーズの3つの柱となっているのが、超豪華キャスト、生演奏による美しい音楽、上質な演出。中でも上川が着目するのは、演出も手がける藤沢の台本だ。「僕らが普段手渡される台本というのは、映像化することを最終的な目的にしているんです。でも文翁さんの台本は、最初からそれを見越していない。役者が演じ、そこに音楽、照明、舞台美術がひとつになることで、お客さまの脳の中に画を描くことを想定して書かれているんです。どこか抽象的な領域を出ない“声”を用いているにも関わらず、それがお客さまに届いた瞬間に具象になる。そこが大きな魅力ですし、演者としてはその難しさも含め、向き合えば向き合うほど多くの発見がある台本だと思います」物語の舞台は19世紀の英国。ロンドン塔の地下にひとりの囚人が幽閉されており、彼は「絶対に声を聞いてはならない囚人」と呼ばれていた――。上川が演じるのは、その囚人に興味を抱き、取材を試みる作家のチャールズ・ディケンズと、囚人の正体を知る謎の男、クライヴ・ヘイスティングス卿の二役。「ありがたいことにそれぞれキャラクターが相当違うので、演じ分けるということには難渋しませんでした。ただこれが声だけの表現となった途端に、僕は自分自身の手駒のなさに愕然として……。この隔たりのある人物を、いかに声だけで色分け出来るのか。それは今回も課題のひとつになっていくと思います」共演者は、ともに日本の声優界でトップを走り続ける林原めぐみと山寺宏一。「おふた方に共通するのは、しぐさや距離感などト書きにあるようなことを、声だけでこちらに喚起させてしまうということ。その実に巧みな表現には本当に驚かされましたし、自分がその領域にどう踏み込んでいけるのか。今回またイチから摸索していきたいと思っています」作品の内容にちなみに、最後はこんな言葉で締めくくってくれた。「他では絶対に観ることが出来ない、上質なエンタテインメントがここにはあると思います。それは何より信じていただいていいことだと思いますので、初演をご覧になった方も、初めての方も、ぜひ劇場まで収監されに来てください(笑)」東京公演は3月10日(日)まで。大阪公演は3月16日(土)・17日(日)大阪・サンケイホールブリーゼにて。取材・文:野上瑠美子
2019年03月05日毎年恒例である岸惠子のトークショーが今年も5月・6月に上演される。今年のタイトルは「岸惠子 ひとり語り 輝ける夕暮れ」。第1部で一人芝居『わりなき恋』の上演、第2部でフリートークを行うという。その取材会が行われた。前半の一人芝居『わりなき恋』は自著小説の朗読劇。2015年に初演し好評を博した作品を新演出・凝縮版で上演する。岸は「今回で3度目になりますし、どうかとは思ったのですが、私の心もなにもかもを注いだ作品なので。どうしてもこれを一幕目にやりたいって」と今回の上演の経緯を語る。これまで2度上演している作品だが「今年はちょっと凝縮して、“これは聞いてほしい”と思うところをやります」。物語は成熟した女の愛と矜持の冒険譚。岸は「恋なんて突拍子もないことが人生の最晩年にあってもいいんじゃないかなと思うんです」と語る。「今、日本でも世界でも高齢者が非常に増えていますよね。でもある日テレビを見ていると、若い看護士さんに“おばあちゃん、食べなきゃだめよ”と赤ちゃん言葉であやされて、生きているかもわからないような表情をした高齢者の方を延々と大映ししていて。私は憤りを感じました。それで、年を取っても輝くとまではいかなくても、人生の夕暮れ時にパーッと虹が立つような話があるといいなって、高齢者の男女が巡り合って恋に落ちる物語を書きたいと思いました」後半のフリートークでは、岸が今もっとも大切にしたいことや、変わらずに伝え続けていきたいことを語るそう。「実は今エッセイを書いていて。幻冬舎の社長さんが“最晩年を生きている今のあなたの生活を書いてくださいよ”って言うから(笑)、むつかしいなとは思ったのですが、私が感じることなどを書いてる最中です。そのお話もするつもりです。私の舞台を観に来てくださる方は50、60、70代の方々だと思うので、そういう方にちょっと聞いてほしいなと思うことを話そうと思っています」。エッセイのタイトルは『孤独という道連れ』。「“孤独”って寂しいひとりぼっちだって意味で捉えられてるんじゃないかと思って。でも私は、若いときから割とひとりでいるのが好きだったし、ひとりじゃなきゃできないことがたくさんあるんですよね」。パリと日本を往復しながら、唯一無二の人生を歩いてきた岸ならではの、聡明で豊かなトークを楽しみにしたい。「岸惠子 ひとり語り 輝ける夕暮れ」は、5月18日(土)の東京・新宿文化センター 大ホールを皮切りに、愛知、埼玉、千葉、大阪、神奈川など全10会場を巡演。取材・文:中川實穗
2019年02月06日2017年の東京・すみだ北斎美術館での朗読劇からスタートして、ロンドン・大英博物館でのリーディング公演、東京・曳舟文化センターでの凱旋公演と、着実に進化を遂げてきた『画狂人 北斎』。そのストレートプレイ版が、本日1月10日(木)、いよいよ開幕する。演出は、葛飾北斎の大ファンを自認する宮本亜門。ミュージカル、ストレートプレイ、オペラ、歌舞伎などジャンルを超えて活躍してきた宮本が、池谷雅夫のオリジナル脚本を得て、稀代の天才絵師を現代によみがえらせる。『冨嶽三十六景』や『北斎漫画』など約3万点もの名作を遺しながら、“30回もの改名”“93回の引っ越し”などの奇行でも知られる北斎。本作では、その晩年の生活に焦点を絞り、人間・北斎の実像に迫ってゆく。主人公の北斎を演じるのは、これが4年ぶりの舞台出演となる升毅。また父から画才を受け継ぎ、晩年の北斎と暮らした娘・お栄には、清廉なたたずまいが魅力の黒谷友香が配された。現代と江戸時代を行き来して展開するストーリーゆえに、その他の登場人物も多彩だ。北斎と交友のあった儒学者で浮世絵師の高井鴻山には、2.5次元ミュージカルなどで人気の玉城裕規。現代の北斎研究家・長谷川南斗には、劇団モダンスイマーズ所属で、名バイプレーヤーとしても活躍中の津村知与支が扮する。また長谷川の助手・峰岸凛汰役には、舞台活動のほか写真集の発売でも話題の和田雅成。さらに北斎の友人で戯作者の柳亭種彦役には、東京キッドブラザーズ出身の水谷あつしが扮し、舞台を引き締める。ゴッホなど後世の著名な画家に影響を与えながらも、北斎は死の間際に“あと5年命があれば、本物の画工になれたのに”と言ったという。その魂のありようが、本作でどのように描かれるのか注目だ。新国立劇場 小劇場にて1月20日(日)まで上演。文:佐藤さくら
2019年01月10日鈴木勝秀が作・演出をつとめるリーディングドラマ「シスター」。姉弟が繰り広げる会話から生み出される物語は、これまで男女様々なキャストの組み合わせによって上演。今回、12月17日(月)より東京・大手町ホールで公演がはじまる本作に出演する水夏希、佐伯大地からコメントが届いた。【チケット情報はこちら】【水夏希 コメント】スズカツ(作・演出の鈴木勝秀)さんとは久しぶりにお会いしましたが相変わらず淡々とでも静かな思い入れの熱さとご自分の世界を楽しんでいらっしゃる感じが嬉しくなりました。1回限りのセッションを楽しんでくださいとのお言葉、楽しむ為にしっかり準備して臨もうと思います。私は実際には3姉妹の真ん中なのですが、妹弟のような下級生が沢山いますし、双子ではありますが片割れは妹のようでもありますので、実人生での使える関係性を反映しつつ、弟がいる時間を楽しみたいと思います。1回限りのセッションは、本当に稽古場でも絶対に見られないようなスパークがあると思いますので、是非お見のがしなく!【佐伯大地 コメント】前回、初めて朗読劇に出演させていただき、演じて動きのある舞台に比べ、改めて台詞を考えて演じることのできる朗読が僕は好きだと感じたので、今回2度目の出演が本当に楽しみです!僕自身は弟のいる兄の立場なので、弟という立場はとても新鮮です。姉や兄が欲しいなぁとも思ったことがあるくらいなので今回は色々想像しながら楽しんで演じられたらと思います。この素敵な作品に参加できて幸せに思っております。1度きりの公演必ずや素敵な時間に致しますので、ぜひ劇場に足を運んでいただけますと幸いです。何卒よろしくお願い致します。リーディングドラマ「シスター」は12月17日(月)から21日(金)まで、東京・よみうり大手町ホールにて公演。各公演、組み合わせが異なり、17日(月)に高垣彩陽・古屋敬多、18日(火)14時に秋本奈緒美 ・伊藤裕一、18日(火)19時に尾上松也・屋比久知奈、19日(水)14時に草刈民代・田中哲司、19日(水)19時に徳永えり・稲葉友、20日(木)14時に黒川芽以・佐伯大地、20日(木)19時に水夏希・マギー、21日(金)14時に水夏希・桐山漣が出演する。チケットぴあでは当日引換券を発売中。
2018年12月14日女優の紺野美沙子が主宰する朗読座、2019新春公演『源氏物語の語りを愉しむ-紫のゆかりの物語』が関西で上演される。「初めての方、久しぶりの方、ツウの方にもご満足いただける源氏物語です」と紺野が言うように、はじめに平安時代文学が専門の早稲田大学教授・陣野英則をゲストに招いたトークセッションで物語の背景や魅力に触れる解説付き。2部の朗読では、光源氏とその子孫らの70余年4世代に渡る壮大な物語から、彼が最も愛した女性「紫の上」にスポットを当てる。実は長年『源氏物語』には触れてこなかったと明かす紺野が会見で意気込みを語った。「源氏物語の語りを愉しむ―紫のゆかりの物語」チケット情報「私は慶應義塾大学文学部・国文科の出身なので、物語に詳しいだろうと思われがちですが、じつは膨大な資料を読むのが嫌で専攻を決めるとき、真っ先に除外したのが源氏物語でして……」。その後、本格的に触れたのは漫画『あさきゆめみし』が最初だった。そんな紺野に2017年、中学時代の恩師から一報が入った。早稲田大学名誉教授・中野幸一が『正訳源氏物語本文対照』全10冊を刊行し、記念の朗読公演をしてくれないかという依頼だった。「恩師の頼みですから、しぶしぶお引き受けしました(笑)。それまで源氏物語といえば、恋の遍歴が書かれた物語という印象が強くて苦手でした。次から次へと浮き名を流して嫌だわって(笑)。でも中野先生の本を拝読して、自分はほんの一面しか見ていなかったんだなって。実際には男女の愛憎だけでなく、愛と裏返しの罪や人間の愚かさ、弱さなどが色褪せずに描かれていた。朗読座では、耳で聞いてストンと理解できない演目は睡魔に襲われる要因にもなりますので選びませんが、中野先生の現代語訳は原文に忠実な上、ですます調なので聞きやすい。本当に当時の宮廷に仕える女房たちが、語りかけているような感覚になると思います」朗読座では毎回映像や音楽を使った「眠くならない」演出も持ち味のひとつ。今回は二十五絃箏・中井智弥とパーカッション・相川瞳の演奏、さらに時代ごとに描かれた錦絵の映像が朗読を彩る。「中井さんは二十五絃箏の豊かな音色で、紫の上の心情や時の流れを幻想的にも官能的にも演奏してくださる。相川さんはNHK朝の連続テレビ小説で有名になった『あまちゃんバンド』で紅白にも出演された方。才能溢れた方々の力を借りて、私の朗読も一気にパワーアップという感じ。お正月でもあり華やかに分かりやすく、誰もが楽しめる公演にしたいなと思います」公演は2019年1月4日(金)に兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール、1月5日(土)に滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール中ホールにて上演。チケットは発売中。他、岡山・勝央、兵庫・加東公演あり。取材・文:石橋法子
2018年12月03日人気声優の内田真礼が、男女二人の朗読劇『ラヴ・レターズ』に挑む。幼馴染で、人生の長い期間、手紙を交わし続けたアンディーとメリッサ…。作品への思いを内田に聞いた。【チケット情報はこちら】まず、台本の感想を聞くと、内田は次のように語った。「自分のことのように思えました。心の中の痛いところを突かれるな、と。メリッサのほぼ一生を、自分がまだ経験していない年代まで演じますが、歳を重ねた焦り、諦めにも近い思いが胸に刺さります。本を読めば読むほど、ストーリーが自分のことのように思えてきました」また、自らが演じるメリッサについて問うと、「自由奔放で、画家として自由に生きている分、生き急いでいる感じ。じっくり待って何かを成すタイプではなく、瞬間瞬間を切り取って生きる。感情の揺れ幅が大きくとても女性らしい。共感するところもありますね」と、共通点を見出したようだ。相手役アンディーの味方良介の印象については、「真面目で真っ直ぐ。声がストレートに響く方だと思いました。役もあるのでしょうが、イメージとしては真っ直ぐすぎて、ちょっとからかいたくなるような(笑)」と笑顔を見せた。演じていて楽しいシーンについては、「(ふたりが)喧嘩するところ」だと言う。「手紙なのに喋っているような勢いで、心の距離が縮まる感じが楽しいです。表情にも出るし、アンディーの長話を聞いているだけでも嫌になっちゃう。いつまで喋っているんだろう?とため息をつきたくなる瞬間もあって、それすら面白い。やはり感情が露わになるシーンが好きですね」と見どころを語った。「堅物なアンディーは女子から見ると、突っ込みどころが多いのでは?」という問いについては、「ほんと、わかってないなぁって思いますね」と気持ちを込める。「メリッサが結婚して、アンディーからもらう手紙には腹が立つ(笑)。手紙の中に女性の影も感じて、人をなんだと思っているんだ!って。メリッサの気持ちがよくわかります。でも、きっとアンディーの視点で見たら、女子ってこうだよなぁってなるんでしょうね」メリッサが幸せな人生を送ったと思うかについて問われると、「うーん」と考え込みつつも、「ただ少なくとも、一生をかけて彼女らしさを貫いたとは思います。もし二人がもっと近くにいたら…いや、この距離感だから、上手くいっていたような。ある意味、ゲームのキャラクターを介して、一緒に冒険したり会話したりする関係に似ているかも」と、内田ならではの解釈を語った。「約2時間、私ならではのメリッサの存在を伝えて、演じられる喜びを残したいです。ぜひその瞬間を見届けてください!」と語る内田真礼の出演回は11月18日(日)。そのほか、良知真次&中川翔子(14日(水))犬飼貴丈&大野いと(15日(木))、小池徹平&平野綾(16日(金))、寺脇康文&春野寿美礼(17日(土))。東京・サンシャイン劇場にて。チケット好評発売中。取材・文:三浦真紀
2018年11月15日犬飼貴丈と大野いとが、この26年間、年齢も個性も異なる460組のカップルが読み続けてきた朗読劇『ラヴ・レターズ』に挑む。8歳から55歳まで、幼馴染のアンディーとメリッサが手紙を交換し続ける。1回きりの読み合わせ稽古を終えたばかりのふたりが語った。【チケット情報はこちら】今回、初共演のふたり。互いの印象は、「柔かくて優しそうな方で安心しました」(犬飼)、「真面目だけど面白く、愛があるアンディーを感じました」(大野)と、まだ初々しい雰囲気だ。しかし、実際に読み合わせをして、犬飼は「ふたりで読んだらよりメリッサが近くに感じられました。アンディーにとって、かけがえのない存在だなって」、大野は「居心地がすごくよかったです。メリッサは自分にはない部分をアンディーに見出したからこそ、紆余曲折がありながらも人生をかけてラヴレターをやり取りしたのだと実感しました」と、発見があった様子。犬飼は自分が演じるアンディーについて「思春期特有の衝動が描かれていて、ちょっと気持ち悪い男の子。本音をあまり出さない、大切なことはあえて隠すところは自分と似ていますね。男子ってそういう感じ」。その言葉を受けて、大野は「アンディーってちょっと鈍感かも?」と笑った。メリッサについては「自由で自分に素直。行動派で芸術性のある女性。テンションが高く、一緒にいると、誰もが楽しい気持ちになれるような女の子です。楽しく生きているところ、芸術が好きな点は自分と似ています」と、役と自分を重ねているようだ。手紙のエピソードを訊ねたら、大野は「私は高校1年で上京後、地元の親友と2か月に1回文通していました。寮生活だったので、手紙が自分のポストに入っていると嬉しくて。成人式では、地元の友達3人と30歳の自分に当てた手紙を書いて埋めました。30歳になったら掘りに行きます」、犬飼は「成人した時、15歳の自分が書いた手紙が届きました。その時流行っていたことや自分の未来予想が書かれ、夢に満ち溢れていた(笑)。予想は外れましたが、手紙っていいなぁって感じました」と語った。ラヴレターについては、「数回もらったことがあり、うれしかった。メール世代なので、相手は必ず携帯を持っていない子」(犬飼)、「小学生のときに一度書いたことはあります。手紙ではないのですが、バレンタインに小さなメモのメッセージでもらった記憶があります」(大野)と、思い出話に。最後に「僕たちにしか出せないアンディーとメリッサになるでしょう。作品のリピーターの方には新しさを感じていただきたいですし、初めての方には朗読劇を見るきっかけになれば。精一杯頑張ります」(犬飼)、「想像は現実を超えることがあり、ファンタジーの部分を含めて楽しめる作品です。ぜひ足をお運びください」(大野)と、熱いメッセージで締めくくった。犬飼貴丈と大野いとの出演回は11月15日(木)東京・サンシャイン劇場にて。チケット好評発売中。取材・文:三浦真紀
2018年11月13日“しょこたん”ことマルチタレントの中川翔子が、俳優の良知真次とともに、朗読劇『ラヴ・レターズ』に挑戦する。本作品は男と女が交互に手紙を朗読していく2人芝居で、1989年ニューヨークでの初演以来、世界中で上演され、日本でも繰り返し上演されている作品だ。【チケット情報はこちら】中川は「たくさんの方々に愛されてきた、歴史ある作品。私もその世界の中のひとりとして参加できるというのはとても名誉なことです。カップリングによって全然違った世界の色に染まる作品ですが、自分にしかない声の色があると信じて、全力で挑みたいです」と意気込む。彼女の初舞台『ブラック・メリーポピンズ』(2016年)でも共演した良知については「初舞台で色々と助けてくれた頼もしい方なので、良知さんの指示通りに動きたいなと思います」と信頼している様子だ。中川が演じるメリッサという役柄については「こんなに愛によって人生が翻弄されていくような、熱のある女性は演じたことがない。自分も20代の時は特に仕事を優先して、貴重な恋愛のチャンスをいっぱい逃してきて…。人生の中でずっとひとりの人を想い続けることができるのはとても素敵なことだと思います。だから、メリッサを演じられることがすごく楽しみです」と話す。声優としての活動もしている中川。今回初挑戦となる朗読劇という形式については「演技力と表現力と色々なスキルが兼ね備えられていないと成り立たないですよね。全てを言葉と心で表すというのは本当にすごい。声のお仕事で色々な役をやらせていただいたので、その経験が今回も生かせたら嬉しいです」と語る。『ラヴ・レターズ』を長年支えてきた翻訳・演出家の青井陽治が昨年9月に亡くなり、その跡を藤田俊太郎が継いだ。稽古1回、本番1回が原則というのがこの作品のお決まりなのだが、中川は「めちゃめちゃ不安ですが、試されているような気がしています。中川翔子という名前をお客さんが聞いた時に“え、大丈夫かな?”ではなくて“うん、大丈夫だね”と思っていただけるような人になりたいと思っているので、頑張りたいです」。余談だが、手紙にまつわるエピソードを聞いたところ、中川は「私が後悔しているのは、小学生を卒業する最後のバレンタインデーに、好きだった男の子に“忘れないでほしいでござるよ”という手紙をイラストとともに書いたこと。年に1回ぐらい思い出して消えたくなります…」と話した。中川翔子の出演回は11月14日(水)。そのほか、犬飼貴丈&大野いと(15日(木))、小池徹平&平野綾(16日(金))、寺脇康文&春野寿美礼(17日(土))、味方良介&内田真礼(18日(日))。東京・サンシャイン劇場にて。チケット好評発売中。取材・文:五月女菜穂
2018年11月01日映画音楽の作曲家として活躍する岩代太郎が、企画・原作・音楽を担当し、全編音楽を書き下ろした、奏劇「『ライフ・コンチェルト』ある教誨師の物語~死刑執行までのカウントダウン」が東京・紀伊國屋ホールにて8月29日に開幕した。プレビュー公演前のゲネプロに潜入した。【チケット情報はこちら】死刑囚たちが刑の執行までの残された日々と向き合い、死を語り合うという役目を担う教誨師(きょうかいし)。國村隼演じるベテラン教誨師(きょうかいし)の牧師・元村由紀夫が、自分の後任に、高田翔(ジャニーズJr.)演じる塩野智嗣を選ぶところからはじまる本作。最初こそ死刑囚とのやり取りもぎこちなかった塩野だが、大森博史演じる死刑囚・古戸健治、また長谷川京子演じる死刑囚・大島玲子との交流を重ねることで、教誨師という役割の難しさに気づいていく。そして元村、塩野が出会う、黒川智花演じる死刑囚・大島の娘である瑠璃。大島玲子と瑠璃が抱えるある秘密が、元村、そして塩野の人生についての根幹を揺るがしていく。國村演じる元村は終始静かな口調ながら、塩野、死刑囚ら、瑠璃に語りかけるセリフには、現行の死刑制度、そして自身の死生観までをも考えさせられる。その國村演じる元村から、教誨師の後任に選ばれる塩野という難しい役割を与えられた高田は、演出の深作健太から話し方やタイミング、目線についても細かい指導を受け、体を動かしながら確認し、自身が演じる塩野に落とし込もうとする姿が印象的だった。またこの日、原作の代弁者という立場の語り役を担ったのは、舞台を中心に多岐に活躍する染谷俊之。客席と舞台上をつなぐナビゲーターとしての役割に真摯に取り組んでいた。本作、「奏劇」は今までに無い舞台創造のかたちへの挑戦として岩代が提案する、演奏と演劇を合わせたスタイル。舞台上にはグランドピアノ、また東京フィルハーモニー交響楽団のメンバーによるカルテット(弦楽四重奏団)がシーンにあわせて豊かな音色を響かせるのも見所だ。公演は9月3日(月)まで、東京・紀伊國屋ホールにて。語り役は、8月30日、31日、9月3日(月)を染谷俊之、9月1日(土)13時30分、2日(日)13時30分を伊東健人、9月1日(土)17時30分を石川界人が務める。チケットぴあでは各公演の前日23時59分まで当日引換え券を発売中。
2018年08月31日村上春樹が翻訳して日本に送り出し、今でもカルト的人気を誇る作家・レイモンド・カーヴァーの短編小説が、リーディング公演『レイモンド・カーヴァーの世界』として9月1日(土)、2日(日)に兵庫県立芸術文化センターで上演される。日によって朗読作品と俳優が異なる本公演で、1日に出演する水夏希に話を聞いた。「レイモンド・カーヴァーの世界」チケット情報シンプルで乾いた大地のような力強い文体が特徴のカーヴァーは短編小説の名手として知られ、今年で没後30年を迎える。「私は初めて読んだのですが、描写がワンクッションあってストレートじゃない。文体も変わっていて何回も読み直しました」と話す。水が朗読するのは『足もとに流れる深い川』という短編。アメリカで平凡な生活を送る主婦のクレアは、夫のスチュアートが、ある死体遺棄事件に遭遇したことを知る。そこで取ったスチュアートや友人たちの奇異な行動は、夫婦間に大きな溝を作り出す。「作品の背景は、男性が絶対的な存在で、女性の地位が低かった時代。例えるなら、スチュアートは『欲望という名の電車』に出てくるスタンリーで、田舎のマッチョな労働者というイメージです。クレアは子どももいて家族を大事にするあまり、彼には何も言えない。でも彼のしたことは、彼女にとってどれだけ衝撃的だったか。私だったらはっきり言うんですが(笑)、『言いたいけど、これ言ったら関係が壊れちゃうかな』というクレアの気持ちは分かりますね」。物語が淡々と進み、これといったオチがないのもカーヴァー作品の特徴だ。水も「えっ、これで終わり?と驚きました」と笑う。しかし、読後にはザラリとした感覚が残り、頭から離れない。「『こんなにたくさんの水が流れているんだもの、何も聞こえはしない』という言葉があって、すごく好きです。私はクレアの存在の薄さを表すような言葉なのかなと思います。クレアの不安を、タイトルにもあるように水の音がかき消してくれる。お客さまも自由に発想してもらい、言葉だけで、言葉だけだからこそ、脳を刺激する世界を楽しんでほしいです」。演出は劇作家でもある新進気鋭の谷賢一が手掛ける。谷は「水さんの持つ知性と芯の強さ、たおやかさ。カーヴァーを読みこなすための資質のすべてを彼女は持っています」とコメントを寄せる。「谷さんはロックな作品も書きますが実はマニアックで、オチがなくて話が盛り上がらない作品が好きなのだそうです(笑)。アイデアが泉のように湧き出てくる方なので、楽しみです」と言う。公演後には水と谷、『コンパートメント』を朗読する渡辺いっけいとのアフタートークが行われる。また、9月2日は山路和弘が『愛について語るときに我々の語ること』、手塚とおるが『ダンスしないか?』『もうひとつだけ』を朗読する。チケットは発売中。取材・文:米満ゆうこ
2018年08月08日アヤメ(ayame)より、ブランド初のリーディンググラス(老眼鏡)が2018年7月上旬より登場。アヤメは、2010年の創業以来、温故知新をもとに質の高い製品を追求し続ける日本製アイウェアブランド。日本人の顔立ちに自然とフィットするように緻密に設計されたアイウェアは、時代に左右されない、さらには老若男女問わず掛けられるデザインが魅力だ。これまでも多くのリクエストがあった中、ついに実現したリーディンググラスは、スタイリスト・フォトグラファー・ディレクターと多岐にわたって活動する熊谷隆志とのコラボレーションによるもの。「レイクタホ(LAKETAJO)」と名付けられた。ベースは、1920〜30年代の金張りフレームを基に生まれたパーツと、繊細な彫金が上品な印象を与えるモデル「OLD STAR」。そこにリーディンググラスとしての機能性をプラスした。半月型のレンズは、いわゆる「鼻めがね」の状態でも掛けやすく見やすい設計にするため。素材にはチタンを採用しており、高い強度でありながらも軽量で、長時間着用しても疲れにくい。カラーは、シルバー、ピンクゴールド、ホワイトゴールドの3色で展開される。【アイテム詳細】レイクタホ 38,000円+税発売時期:2018年7月上旬取扱店舗:<関東>blinc vase、Continuer、The PARKSIDE ROOM、G.B.Gafas渋谷、ポンメガネ<関西>OBJ、decora神戸、POKERFACE ルクア大阪、GLASH BEAM<北陸>Mary Lou eye’s<中国>岡山眼鏡店カラー:シルバー、ピンクゴールド、ホワイトゴールド【問い合わせ先】アヤメ住所:東京都渋谷区代官山町3-13 代官山エーデルハイム108TEL:03-6455-1103
2018年07月06日毎回さまざまな男女のペアで上演される朗読劇『私の頭の中の消しゴム10th letter』が4月27日(金)より東京・よみうり大手町ホールにて上演される。【チケット情報はこちら】2010年5月26日に初演の幕が開き、今回で10回目を迎える朗読劇『私の頭の中の消しゴム』。ふたりだけのキャストで織り成す2時間の朗読劇は、ハンカチなしでは観られない号泣ラブストーリーとして人気を博し、これまでに出演したペアは76組を超える。上演に際し、5月4日(金・祝)15時、5日(土・祝)19時の回に出演する別所哲也、紫吹淳ペアからコメントが寄せられた。「朗読劇『私の頭の中の消しゴム』記念すべき10回目の公演!おめでとうございます。そしてその記念公演に参加できること本当に光栄です。僕の役者人生に大きな衝撃を与えてくれたこの作品に自分自身の経験を重ね、また再会できることの喜び!運命かどうか、わからないですが、そこにある出会いと偶然を、確信にしていくこと。そして自分自身の生き様にしていくこと、そしてその源にあるものは、やっぱり愛と情熱だ!ということ。それを教えてくれたこの作品に心から感謝しています。ありがとうございます!」(別所哲也)「この作品の初演に出演させて頂き、今回が3回目の出演です。記念すべき10回公演に参加できます事を光栄に思います。台本を頂いて、お稽古から本番まで何度涙した事でしょう。ふたりが出会い記憶を失うまでのふたりは本当に面白く楽しい会話が多く、記憶を失い始めてからの会話からは愛が溢れています。悲しく、辛いかも知れません、でも愛がいっぱい詰まった究極のラブストーリー。素晴らしい愛に満ちたお話を是非観にいらして下さい」(紫吹淳)公演は、4月27日(金)から5月6日(日)まで東京・よみうり大手町ホール、5月12日(土)から13日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。チケットは発売中。
2018年04月20日毎回さまざまな男女のペアで上演される朗読劇「私の頭の中の消しゴム10th letter」が4月27日(金)より上演。2nd(2010年)、4th(2012年)、7th(2015年)に続き今回4度目の出演となる加藤和樹に話を聞いた。【チケット情報はこちら】原作は、連続ドラマ『Pure Soul~君が僕を忘れても~』(2001年)として生まれたのちに韓国映画『私の頭の中の消しゴム』としてリメイクされ、大ヒットとなった物語。若年性アルツハイマーを発症した薫と、それを受け止め、支え、尽くす浩介の切ないラブストーリーを、朗読劇として日替わりで人気俳優や声優が紡いでいく。脚本・演出は初演より岡本貴也が手掛ける。本作への出演を「嬉しいです、またこの作品に帰ってこられて」と話した加藤。これまで3度出演したが「いくらでもできます」と断言。「ふたりでつくりあげていく芝居なので。相手が違うだけで雰囲気も呼吸も変わりますから」。今作でタッグを組むのは村川絵梨。「初めましてなのですごく楽しみです。柔らかい印象がありますが、どんな薫になるんだろう」と期待を寄せる。過去作の忘れられない組み合わせを聞いてみると、自身も出演した2ndの別所哲也×紫吹淳を挙げた。今作にも出演するペアだが「こうも違うのかと思いました。やっぱり経験や本人の資質がすごく出るんだなって。別所さんが涙を流している姿って観てるだけで辛くなる。だけど大人の凛としたところもあって。あれは自分が同じようにやっても絶対に出せないものでしたね」。「読むだけで感情が溢れてきて、家で読む段階で泣いてしまう」と語る本作は、「入り込みすぎて、ボロボロになって読めなくなったこともある」と振り返る。そのとき、演出の岡本には「声にならなくてもいい。伝わるから」と言われたという。「僕は“いやでも朗読だしな”と理性が働く瞬間もあるんですけど、貴也さんはそれも取っ払って“いくら間を開けてもいい”と言われました。なにより“感情”が大事な作品だからって。もちろん言葉は大事でしっかり伝えなければいけないのですが、自分の物語としてちゃんと受け止めて、言葉にしていくのが大事なんだと思っています」。今回も「感情を抑えられる自信がない」と笑う加藤に、抑えられない感情とは何かを聞いてみると「“好き”という感情です」。“好き”が溢れる加藤の朗読、ぜひ劇場で体感してほしい。公演は、4月27日(金)から5月6日(日)まで東京・よみうり大手町ホール、5月12日(土)から13日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。加藤は5月1日(火)11時・19時の回、5月13日(日)15時の回に出演。チケットは発売中。取材・文:中川實穗
2018年04月18日アイドルグループ・A.B.C-Zの橋本良亮が15日、都内で行われた「『蜜蜂と遠雷』リーディング・オーケストラコンサート〜コトダマの音楽会〜」の制作発表に、家入レオ、ソプラニスタの木村優一、音楽家の千住明、指揮者の澤村杏太朗、ピアニストの川田健太郎、西本夏生とともに登場した。同作は、直木賞・本屋大賞を受賞した恩田陸の同名小説を朗読劇にする。音楽コンクールを題材に、若きピアニストたちの才能や運命を描いた同作を歌と朗読で表現しながら、千住によるオリジナル楽曲や、作中のクラシック楽曲をピアノやオーケストラによって表現していく。朗読劇という初の試みに、橋本は「全然緊張してません!」と言いつつ、「緊張してますよそれは。僕も初めてなんですよ」と苦笑。「Youtubeとか……あ、言っちゃった。動画とか見てたんですけど、こういう感じか」と、自分で予習を重ねていることを明かした。現在放送中のドラマ『新宿セブン』で女優デビューした家入は、「こういう音楽以外のジャンルに参加させていただくのも今年からなので、ドキドキします」と心境を吐露。予習のために「演出されてる方が同じ朗読劇を観劇しに行きました」と語ると、橋本はハッとしたように「もしかして僕のメンバーいました?」と質問。家入は「いました!」と笑顔で答えていた。また橋本は同作について「稽古期間が2日だけというのを聞かされて」と告白。さらに「この仕事をいただいたのが2週間前なんです、僕。遅くない!? マネージャーさん、遅くない!? って。びっくりしましたね。頑張ります」と意気込む。ピアニストの西本はもう少し早く聞かされていたものの「一般的なクラシックとしては、血反吐を吐くレベル」と表現し、周囲を笑わせながらも、大変さをうかがわせた。音楽監督を務める千住は「いろんなジャンルの人がいるので、それぞれ部分的に仕上げていく。他流試合という感覚なので、全員で合わせるお稽古は少ないんです」と説明した。舞台上では全員が何らかの形で、恩田がこの舞台のために詞を書き下ろした、千住のオリジナル曲「ひかりを聴け」に関わるというが、橋本は楽曲について「こんなに優しいんだ、と思って。またそういうのを歌えるのが嬉しいなと思いました」と語る。しかし「これ合ってるかな?」と自分の回答に不安を見せると、周囲は見守るように頷いていた。
2017年12月15日スズカツこと鈴木勝秀が作・演出を手がける朗読劇『SISTER』が、東京・博品館劇場で、10月23日(月)から4日間上演される。本作は男女ふたりだけで演じられる姉弟の物語。そこで23日(月)19時の回に出演する、彩吹真央に話を聞いた。朗読劇『SISTER』チケット情報弟の成長を見守る姉と、そんな姉を煙たがりながらも頼りにしている弟。そんなどこにでもいそうな姉弟の会話を中心に、物語は衝撃のラストへと向かっていく。「私は脚本を読んだ時に、“清々しい”という印象を受けました。というのもこのふたりは姉弟なので、男女の恋愛のように取り繕う必要がないんですよね。無条件にすべてを受け入れる関係性だからこそ、とても清々しい。ただこの姉の立場で弟に言うことが、とても残酷にも思える瞬間があって。そしてそれこそがこの作品全体の死生観であり、死を感じることで逆に生を強く感じる。生きていくということと温かく向き合える作品だなと思います」。今夏上演の『グローリアス!』でスズカツの現場を経験したばかりの彩吹。「やる側に猶予を与えてくださり、やりたいことを存分にやらせてくださる」とその稽古を振り返る。しかしスズカツの書き下ろし、かつ朗読劇ゆえ稽古期間は1日のみという本作では、また違ったアプローチを要することになりそうだ。「やっぱりご自身が生み出したものに対する信頼感を強く感じるんですよね。スズカツさんの中では100パーセントの素材があって、あとは誰がどう演じても自由だよっていう自信を。つまりこのセリフを読んでいれば絶対に姉になれると思うので、今回自分からこうしたいといったことはあまり加えないようにしたいなと思います」。彩吹にとって唯一の共演者にして、弟役を演じるのが橋本淳。「やっぱり橋本さんとの姉弟なので、自分の中だけでつくり込むのではなく、ふたりの空気感、ふたりが姉弟なんだなって匂う何かを醸し出せたらいいですよね。橋本さんとの共演は初めてですが、一度ご挨拶させていただいた時、この方が弟だと想像したら勝手にしっくりきてしまって(笑)。すごく自然体な、シンプルな感じが私と似ているなと。きっと弟役に関してもほぼ等身大で演じられるでしょうし、ご一緒するのがすごく楽しみです」。彩吹&橋本以外に、今回は7組のキャストが出演。「いろんなキャスティングでやれる面白さがこの作品にはあると思いますし、他のペアの方の公演も観ていただけたら、きっと面白さが倍増すると思います」。公演は10月23日(月)から26日(木)まで東京・博品館劇場にて。取材・文:野上瑠美子
2017年10月23日北斎生誕の地である墨田区とすみだ北斎美術館が、演出に宮本亜門を迎え、朗読劇『画狂人北斎』を9月17日(日)より曳舟文化センターで上演する。美術館から創造、発信する企画としては初の試みとなり、すでに1月にすみだ北斎美術館で、7月に北斎展開催中のロンドン・ 大英博物館内で上演されている本作。そこでロンドン公演から引き続きの出演となる志賀廣太郎、中嶋朋子に話を聞いた。【チケット情報はこちら】恐らく多くの日本人がそうであるように、北斎について「知ったような気になっていた」というふたり。だが本作から浮かび上がる天才絵師の姿に、「70歳にしてそれまでの自分をある意味否定するように、『俺の絵を、俺の表現を』とさらに探求していく。それはものすごいエネルギーだと思います」と、志賀は驚きを隠せない。さらに中嶋は、「年を重ねるごとに鎧を身につけるのではなく、どんどん脱ぎ去っていくことで自分をつくっていく。その信念は、今の私たちにも色濃いメッセージになると思います」と読み解く。志賀が演じるのは、まさに葛飾北斎その人。「確かにパワーが必要な役ですが、何もでかい声を出してうわーっとやるわけではない。胸の内にマグマのようなものを秘めていて、しかもそれがいつ爆発するのか分からない人なんです」と分析する。一方中嶋が演じるのは、北斎の娘で、自らも絵師として活躍したお栄。中嶋は「北斎を見つめる目が、憧れから敬意から憎しみから、いろんなものがないまぜになっている。女性としてなかなかやりがいのある役ですし、やれてよかったなと思います」と充実した表情を見せる。だが役者にとっては朗読劇ゆえの難しさも。まず志賀が「感情はあまり入れないで読んだ方がお客さんの想像力が働くことがままあるんです」と切り出すと、中嶋も「今回は“引き際”がすごく難しくて。エネルギーを溢れさせ演じきる部分、それを潔く手放す部分、その両方の表現が必要なんです。でも、空間から伝えられるものがたくさんあるので、それを信じて身を委ねればいいということも、たっぷり味わっていますと振り返る。舞台全体に北斎の作品を投影するなど、宮本ならではの大胆な演出も。それらを志賀は「決して難しくない、観て楽しめるリーディング」と表現。加えて中嶋は、「飛び出す絵本のすごい版みたいな(笑)、体感型朗読劇です」とアピール。どんな新しい北斎に出会えるのか、その答えは劇場で、目で、耳で感じて欲しい。朗読劇『画狂人北斎』は9月17日・18日(月・祝)東京・曳舟文化センター劇場ホールで上演。チケットは発売中。取材・文:野上瑠美子
2017年09月05日昨年、人気声優と俳優が勢ぞろいしたキャストと美しい舞台装置、豪華な衣裳という、朗読劇の枠を超えたステージで話題を呼んだ『VOICARION(ヴォイサリオン)』。第2弾となる今回は、サブタイトルに『GHOST CLUB(ゴーストクラブ)』と銘打ち、作家のコナン・ドイル卿が奇術師ハリー・フーディーニと共に事件を解決していくさまを描く。原作・脚本・演出を担当する藤沢文翁と、日替わりキャストの中から宝塚OGの紫吹淳と春野寿美礼、妃海風に話を聞いた。朗読劇「VOICARIONII~ヴォイサリオン~」チケット情報19世紀のロンドン。小説『シャーロック・ホームズ』で人気作家となったコナン・ドイル卿(春野)は、最終巻でホームズを死なせたことで世間の批判にさらされていた。しかもホームズ(朴ロ美 ※ロは王偏に路)までもが妄想の中に現れ、ドイル卿をからかう始末。そんな中、天才奇術師ハリー・フーディーニ(紫吹)と出会ったドイル卿は、霊媒師のインチキを見抜いた彼にホームズの面影を見る。ロンドン中にあふれる幽霊事件を解決するべく“ゴーストクラブ”を結成したふたりの前に、貴族の当主で15歳のデズモンド(妃海)が現れて……。「藤沢さんの世界観が大好き」と言う紫吹は、「男性の役とはいえ、藤沢作品でのメイクや芝居は宝塚の“男役”とは別。声や仕草で男に見せ、ドラマチックな空間に仕上げるのが“藤沢マジック”だなぁと思います」と全幅の信頼を寄せる。一方、「宝塚OGのイベントなどで“男役”をすると、いまだに気持ちが盛り上がっちゃう」と笑うのは春野だ。「ただ、今回は初めての朗読劇。ドイル卿を演じるにあたって今まで培ってきたものがどう出るのか、自分でも楽しみです」と話す。また、大先輩の紫吹と春野を前に「同じ舞台でご一緒できるなんて夢みたいです」と緊張の面もちの妃海。「宝塚では元気な役が多かったので、謎めいた少年の役なんて初めて。新たな挑戦だなと思っています」と初々しく語った。気になる衣裳については、「フーディーニはアメリカ人のマジシャンなので、優男の遊び心が入った衣裳。ドイル卿は英国紳士らしく、スーツのイメージですね」という藤沢。「東宝の衣裳部さんがやけに力を入れてくださっているおかげで(笑)、キャストはシリーズのアイコンである、王冠を模したチャームを衣裳のどこかに付けています。ぜひ客席から探してみてください」と、観劇のヒントも教えてくれた。さて、紫吹と春野は意外にも、今回が退団後初共演。だが「“同じ釜の飯を食った仲間”の安心感」(紫吹)、「ずっと勝手に親近感を持ってました」(春野)と、早くも息はぴったり。彼女たちによるめくるめく舞台を、今から期待して待ちたい。公演は8月31日(木)から9月7日(木)まで東京・シアタークリエにて。取材・文佐藤さくら
2017年08月24日人気急上昇中の新人女優・唐田えりかが、10月14日(土)に神奈川・横浜みなとみらいホール大ホールで行われる、武満徹《系図―若い人たちのための音楽詩―》の朗読者を務める(神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会みなとみらいシリーズ)。来年公開予定の映画『寝ても覚めても』(原作=柴崎友香)では主演の東出昌大の相手役ヒロインに抜擢されるなど、さらなるブレイクも必至の清純派。神奈川フィル常任指揮者・川瀬賢太郎の熱烈オファーで、オーケストラとの初共演となった。7月、川瀬との初ミーティングを終えた直後の彼女に話を聞いた。【チケット情報はこちら】「楽譜を見ながら、朗読のタイミングなど細かく教えていただきました。詩が難しくて不安もあったんですけど、川瀬さんから、ありのまま、素直にストレートにやってくださいと言ってもらえたので安心しました。“わからなくていい。わかろうとすることが大事なんです”って」武満徹《系図》(1992)は、谷川俊太郎の詩集『はだか』(1988)からの6篇の詩による、朗読とオーケストラのための作品。詩に描かれているのは、どこにでもありそうな家族の、でも少し苦い日常であり、親から子へ、太古から脈々と連鎖してきた生命への大らかな讃歌でもある。その主役が唐田の朗読だ。オーケストラは彼女の言葉に呼応するように音楽を紡いでゆく。実は彼女、この《系図》を、昨年4月のNHK交響楽団の定期演奏会で聴いているのだそう。もちろん、まだ今回のオファーが届く前の話だ。「同じ事務所の山口まゆちゃんが朗読したので聴きに行きました。余分なものがないというか、いろんな音が混ざってひとつになっていて、鳥肌が立ちました。詩と音楽の一体感もすごくて、まっすぐに伝わってくるものがあって。今度は自分があれをやると聞いて、音感に自信がないし、最初は率直に“マジか”と思っちゃいました(笑)」その心配は杞憂だろう。なぜなら、「わたしもコンサートやフェスに行くと、必ず何かを持ち帰ってくるので、今回も誰かに何かを届けられたらいいなと思っています。たとえばこの詩を通して自分の家族を見つめ直してもらえたりとか、これからのことや過去のことを感じたり考えてもらったりとか」という彼女の作品との向き合い方は、武満が日本初演時のプログラムに寄せた、「人間社会の核になるべき家族の中から外の世界と自由に対話することが可能な、真の自己というものの存在について少しでも考えてもらえたら」というメッセージと、本質的なところで共鳴している。そして武満は言う。「それを可能にするものは愛でしかない」と。オーケストラを通じて、詩人の谷川俊太郎から彼女へのアドヴァイスも届いた。「芝居にならないように淡々と。言葉を大切に美しい日本語で」彼女の名前が広く知られるきっかけになったキーワードのひとつが「TMK(透明感)」。まさにその透明なキャラクターと声とは、詩人の助言にもぴったりだ。わくわく。取材・文:宮本明
2017年08月22日原田マハの同名短編集を原作とした朗読劇『独立記念日』が8月12日(土)、13日(日)の2日間上演される。高橋未奈美とW主演を務める石川由依に話を聞いた。【チケット情報はこちら】今作は5篇のショートストーリーで構成され、それぞれの話がリンクしていく。悩みや葛藤を抱えた女性たちが自分なりに一歩踏み出そうとする、小さな独立を描く作品だ。石川、高橋に加え、花江夏樹、石川界人、大谷亮介が出演する。「どの作品も自分が経験をしたことがなくても気持ちがわかる気がします。親など近くにいるからこそ難しい関係性や、お互い思い合っているのにそれぞれが不器用だから上手くいかなかったり、素直な気持ちを伝えられなかったり。そのことに、少し離れてから気付いて、そこからまた一歩踏み出すという作品。この作品を見て、久々に家族と連絡をとろうかな、と思ってもらえたら嬉しいです」と石川。今作で石川は複数役を担当。「朗読劇は声だけで人物を表現するので、少しわかりやすくキャラ付けをしています。バーテンダーの女の子は喋り方もカッコつけた感じで、と演出家さんから言われてやっています。一番最初の主人公は元気な子で、コロコロ気持ちが変わって演じていても楽しいです」。朗読劇ならではの魅力について、「アニメの場合、絵の力は大きくて、演じる上でも絵からの情報を見てどういうキャラを作っていくかを考えたりするんですが、朗読劇の場合は自分の想像の中でキャラクターを作っていくしかない。聞いていただくお客様も目から入る情報が少ないので、より想像力を掻き立てたり、自分の想像力で補って作品を完成させていくものなのかな、と思います」と語る。「今回、稽古の仕方が特殊で、立ち稽古のように実際に動いて喋ってやっています。朗読劇より普通の舞台の稽古をしているような感じです。実際の公演では、お互い目を合わせて喋ることはないと思うのですが、稽古では対話になっているところは目を見て会話しながらできているので、すごく面白いですね。その空気感を実際の本番にもっていけたらいいなと思います」と、稽古も順調のよう。また、石川自身が独立したいことを聞くと、「ひとり暮らしをしたいなと思っています。今は実家で暮らしているので、そろそろひとりで全部できるように、家族からの独立ですかね(笑)」と、独り立ちの意志を覗かせた。「自分の中で絡まった糸が解けていくような、そして最後ポンと背中を押してもらえるような作品だと思います。それを私達の声の力も合わせてお届けすることによって、みなさんが『いろいろあるけど明日も頑張ってみようかな』と思っていただけるように、今稽古を頑張っています。ゆったりのんびりした気持ちで観てもらえると思うので、ふらっと立ち寄っていただけたら嬉しいです」。公演は東京・CARATO71で8月12日(土)、13日(日)の2日間、全5公演を上演。チケットは発売中。取材・文:non
2017年08月10日ミュージカル『ビリー・エリオット』の初日開幕を前に、7月21日、東京・TBS赤坂ACTシアターでプレスコールと囲み取材が行われた。本作は映画『リトル・ダンサー』の舞台化で、イギリスの炭鉱の町でバレエダンサーを夢見る少年ビリーの姿が描かれる。映画版と同じくスティーヴン・ダルドリーが演出を、リー・ホールが脚本と歌詞を担うほか、エルトン・ジョンが音楽として参加している。ミュージカル『ビリー・エリオット』チケット情報プレスコールでは、本作を代表する4ナンバーが披露された。バレエガールズとのかわいく華やかな「Shine」や、ビリーと親友のマイケルがコミカルなタップで魅せる「Expressing Yourself」。また「Solidarity」ではラインダンスが印象的で、アンサンブルキャストも実力派ぞろいであることを知らしめる。そしてビリーたちが一番の見どころとして挙げていたのが「Angry Dance」。父親にバレエを反対されたビリーがタップで怒りを表現するナンバーなのだが、ひとりの少年が放出しているとは思えないパワーと、レベルの高いタップに圧倒された。囲み取材に参加したのは、ビリー役の加藤航世、木村咲哉、前田晴翔、未来和樹、山城力。さらにビリーの父親役の吉田鋼太郎と益岡徹、ビリーにバレエを教えるウィルキンソン先生役の柚希礼音、島田歌穂が顔をそろえた。すでに開幕しているプレビュー公演の手ごたえを聞かれた吉田は、「僕ら大人は2か月、ビリーたちは1年半以上の稽古を頑張ってきて、その甲斐のある幕開けでした」と自信に満ちた表情を見せる。また益岡、柚希は、「感動することが多い舞台」と改めて本作に立つ幸せを噛みしめているよう。さらに島田は、「ビリー役の彼らが日々どんどん輝いていく」と少年たちの成長に目を潤ませつつ、「1日1日を宝物にして最後まで走り抜けたい」と抱負を語った。プレビュー公演ですでにビリー役としてデビューしている加藤と前田は、「たくさんの拍手をもらえてすごく気持ちがよかった!」と喜びに顔を輝かせる。デビューを控える木村、未来、山城はいまだ緊張気味ながらも、「舞台に立つのが楽しみで、今はワクワクした気持ち」と期待に胸を膨らませていた。バレエだけでなく、タップ、演技、歌、縄跳びなど、多くのスキルが求められるビリー役。それらを完璧にこなす5人に吉田が、「とにかくこいつらがすごい! 今のうちに潰しておかないとえらいことになる」とコメント。会場が爆笑に包まれるとともに、本作のクオリティの高さを決定づけるひと言となった。東京公演は10月1日(日)まで。その後、10月15日(日)から11月4日(土)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。取材・文:野上瑠美子
2017年07月24日