物事に対する関心や、取り組む意欲が失せて何もする気が起こらない状態が長く続くことを、うつ状態ということがあります。うつ状態になると、症状によっては働くことが難しくなる場合もあり、周囲の人の理解や協力がとても大切です。『うつで死んだ心が、動きだした瞬間』漫画家の惑丸徳俊(@w_tokushun)さんはうつ状態を経験したエピソードを描き、Twitterへ投稿。すると「心にしみた」「前を向く勇気をありがとう」といった反響が寄せられました。療養のため仕事を休むことにした、惑丸さん。しかし、今までは楽しかったことや感動したことに、なぜか心が動きません。そんなある日のことです。うつで死んだ心が、動きだした瞬間 pic.twitter.com/vIBZFvMRlS — わくまる (@w_tokushun) April 27, 2021 何をしても心が動かず、ただ時間だけが過ぎていく日々。きっと、ゴールの見えない暗いトンネルの中を歩いているようなものだったのでしょう。それからしばらく経ったある日、惑丸さんは、部屋のカーテンの隙間から差し込む太陽の光を目にします。その光景に、一瞬心が動いたのを感じたという、惑丸さん。なんてことない出来事が、快方への一歩へつながるのだと思わされますね。読者からは、このような声が寄せられました。・自分の心が戻ってくる感覚、すごく分かります。あの頃の自分に読ませてあげたい漫画。・少し心が軽くなりました。無理をせず、焦らずいこうと思います。・編集チームの人たちの言葉も素敵。同じような状況だったので、目頭が熱くなりました。・ボロボロだった時、虹を見て涙がとまらなかったことを思い出した。きっかけはささいなことなんですね。何を見て、感動をするかは人それぞれ。そして、それは思いもよらぬ時にやってくるものなのかもしれません。長いトンネルの中を歩くような日々でも、「焦らなくていい」とそっと背中を押してくれる作品でした。[文・構成/grape編集部]
2021年05月03日■前回までのあらすじ彼に告げられるだろう別れの言葉。でも今の自分ならどんなことがあっても乗り越えられる! そう思って話し合いの席に着くのだが…。■彼からの言葉…自分の思い込みと真逆だった!話の内容は、予想とは真逆のプロポーズでした。自分が思っていることと人が思っていることはこんなにも違うと知った出来事でした。私はこの時生まれて初めて、「心から喜んでいる」という感情がわかりました。いままでは、「感情とはコンピューターのように頭で考えるもの」だったのです。そしてそれが当然だと思って生きてきました。心を殺して頭で考えられることが「優秀な大人の生き方」だとすら思っていたのです。この日、心のままに感情を表せることが、こんなにも清々しいことなのだと、初めて知りました。この初めての体験が、今後を生きていくうえで私にとって大きな気づきとなりました。→次回に続く※この物語は私の経験を基に、一部フィクションもまざっております。
2021年04月30日被害者から加害者へ… 視点がくるりと反転した記念日反応による心身の不安定から半月ほどたったころのことです。最悪の心身状態からは脱したものの、まだどこか不安定で過敏になっていた私は、夫のちょっとした言動にピリピリしていました。その日、疲れて帰ってきた夫にささいなことで喧嘩を吹っかけた私は、夫から「疲れている、今日はもう話したくない」と拒否されてしまいます。それでも引き下がらなかった私は、自室に引っ込もうとする夫の背中に向かって一方的に言葉を投げつけました。まるで小学校の卒業式の呼びかけみたいな感じです。もちろん夫は苦しそうな顔でよりいっそう強く拒否の態度をとります。そのときふと、奇妙な感覚が起こりました。「自分が母に憑依する」ような感覚です。自分が母の身体に入り込んで、母の感じる不安な身体感覚を感じながら、当時の私自身≒いまの夫の背中に向かって言葉を投げつけている。私は31歳まで実家で母と暮らしていて、母からずっと精神的な加害を受けていました。母は自分が何かのきっかけで不安になると自分でそれをどうにもできずに私に絡んできて、ときに声を荒げることもありました。彼女は疲れて帰ってきた私に「いま聞いてほしい、いま私が満足するまで聞いてほしい、私がこんなに聞いてほしいのに聞いてくれないなんてなんてひどい」という論理で私を毎日24時間レベルで追い詰めていたのです。…あれ? 私は今、そんな母に憑依して、実家時代の自分≒いまの夫を追い詰めている、ということは…そこまで考えたところで心身の疲労の限界が来てその日は眠ったのですが、翌朝起きたときには考えがまとまっていました。私は夫に加害していた。実家時代に母が私に加害していたのと全く同じ方法で。母も私も、自分は被害者なのだと思い込みながら、相手に加害していたんだ。私は「しばらく内省して、たいへんに反省した。自分がしていたことがどんなことだったか気づいた、私は母が私にしていたのと同じことをあなたにしていた、本当に申し訳なかった」と謝りました。夫は「うん、うん」と聞いてくれました。身体指向のトラウマ治療が私を危機から助け出してくれた私が夫との間で抱えてきた「くすぶり続ける爆弾」は、母との関係性で経験したことの立場を逆転した再演の傾向でした。今回私が自分のそうした傾向に気づけたのは、明らかに「自分が母に憑依する」あの奇妙な身体感覚のおかげです。そして自分があの身体感覚にはっきりと気づいたうえで、この感覚には重要な意味があると考えて自分を掘り下げることができたのは、私が最近熱心に進めていた身体指向のトラウマ治療のおかげでした。身体指向のトラウマ治療にはいろいろありますが、自分のトラウマティックな反応に向き合うときに身体感覚に注視していくところに共通点があります。最新の研究では、PTSDの主要な症状である「フラッシュバック」は頭の中で映像や画像が再生されるものだけでなく、言語化できない感情の起伏もあるし、なんとなく胸や手足がざわざわした感じ、足が地面につかないような感じなど、身体感覚だけのものもあることがわかってきているのです。身体感覚のフラッシュバックは耐え難い苦痛をもたらすため、患者はアルコールや薬物などの物質、ギャンブルや自傷などの行動に依存したり、再演を行ったりすることでこのフラッシュバックの苦痛から逃れようとします。しかしこうした対処の繰り返しは人生を壊してしまうことがあります。母がはまりこんでいたのも、私がはまりこみつつあったのも、こうした悪循環でした。身体指向のトラウマ治療では、フラッシュバックに圧倒されて物質や行動に依存したり再演を行ったりする逃れようとするのではなく、落ち着いてどんな身体感覚が起きているのかにしっかり気づきながら、自分の中に「私は自分で自分を安心させることができる」というリソース、自信や技術を作っていきます。自分で自分を安心させることができれば、ものや行為、人に依存する必要がありません。私はいろいろなトラウマ治療を受けてきました。どの治療にもそれぞれ良さがありますが、最終的に私をきちんとした精神的自立に導くのは身体指向のトラウマ治療なのではないかと思っています。また今回、「自分が母に憑依する」感覚を体験したことで、私に加害しつづけていた時期の母がどれほどの苦しみに身を浸していたのかを初めて本当に理解できたように思います。これは母との関係性に苦しみつづけ、母を恨んできた私にとってもう一つの大きな収穫でした。人生上の人間関係でついつい望まぬトラブルを繰り返してしまう人は、トラウマ治療、特に身体指向のトラウマ治療を試してみるのも一つの手かもしれません。身体指向を英語で言うと「ソマティック」です。興味のある方は、「ソマティック トラウマ治療」「身体指向 トラウマ治療」などをキーワードに調べてみてください。こうした療法は発展途上で玉石混交ですし、人によって合う合わないがあるので、どの治療も過信せず、慎重に試していってみることをおすすめします。
2021年04月06日■前回のあらすじ母の遺産相続は放棄し、妹にすべて渡す予定だった私。それを了承していたはずの夫がいきなり「妹と私で平等に分けないか」と言い始めて…。 >>1話目を見る 弘樹にもきちんと理由を話し、亡くなった母の遺産を放棄して足に障害のある妹の志保に受け取ってもらうとしていた私。賛成していたはずの弘樹がどうして急に「やっぱり志保ちゃんと遺産を分けないか」と言い出すのか問いただすと…。弘樹の話によると、先日義実家に行った際、義母と義弟の雅史さんに相続について聞かれて話をしてしまったというのです。さらに驚くべきことに…。どうして私の実家の土地について義実家が口をはさんでくるのか…。弘樹から話を聞いた私は、頭が痛くなる思いでした。そこで私は…。次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・ 古口春菜 /イラスト・ ニタヨメ
2021年03月16日ある日起きた急激なうつ症状2021年の3月に入ったある日の夜、突然うつ症状が私を襲いました。人生の何もかもが理不尽に感じる。怒りと悲しみと喪失感。必死に努力して身につけ、継続してきた健康的な生活習慣やセルフケアのすべてを放り投げてしまいたくなる。消えてしまいたい、どんなに死にたいと悩んだときも結局死なずに生きてきたのだからどうせ死なないんだろうけれど、死にたいと言ってしまいたい気分。鎮静剤でも打ってもらって何ヶ月かこんこんと眠り続けたい…その日の日中まではそこそこ元気に、いろいろなことにチャレンジして過ごしていたはずなのになぜ? とパニックになりました。とっさにとった緊急対応策 「人に頼る、そして寝る」私は経験上、一度ここまで気分が落ち込んで動揺した状態のときには人の手を借りる必要があると知っていました。身体のコリでも、あまりに凝っているとセルフマッサージでは間に合わないし、セルフマッサージをする気力体力も出ないですよね。心の疲れでも同じで、ひどいときにはセルフケアでは対応できなくなるのです。そこで真っ先に、かかりつけのトラウマ治療のカウンセラーの先生に現在の状況を伝え、直近のセッション枠をあけてもらいました。そして、いつも悩んだときには誰より先に悩みを相談しあっている親友にお願いして、チャットメッセージを使って少し話を聞いてもらいました。少し落ち着いてみると自分がこのところ無意識に無理していて心身ともに疲労困憊していたことに気づき、「何はなくともまずしっかり寝なければ」と思いました。それで抗不安薬と睡眠導入剤を飲み、いつも寝る前にやっているヨガもさぼって、寝落ちしてしまう直前まで先の友人に頼んで話につきあってもらいました。このうつ症状は「記念日反応」だと気づいた数日以内にかかりつけの先生のセッションを受けられるという安心感、とりあえずは親友に話を聞いてもらってパニックからは脱したこと、そしてとっさにしっかり睡眠をとったことで、私は翌朝には思ったよりも落ち着いていました。引き続き親友に話を聞いてもらう中で「しばらく緊張とハイテンションが続いたあとにガクッとうつっぽく落ち込むって、なんだか東日本大震災のときと似てるよね」と言われ、はたと気づきました。これは記念日反応かもしれない。記念日反応とは、何かの記念日のような日や時期に心身の調子が悪くなることです。災害記念日や誰かの命日、年度の変わり目や盆暮れ正月などに、関連の記憶や思いがかきたてられて調子を崩す。誕生日前後に調子を崩す人もいます。2021年3月は東日本大震災の10年目の時期です。私にとって震災から10年となる今年は、実家を逃げ出して現在の生活になってから10周年でもあります。このタイミングは年齢的にも、私が40歳を過ぎて来し方を振り返り、今後の生き方に思いを馳せるときでもありました。つまり、この春は私にとっていくつもの記念日反応が重なる時期だったのです。それに加え、去年から今年の場合はコロナ禍という特殊事情も重なっています。コロナ禍の影響で仕事の企画はいくつも流れたり延期になったりしていますし、気分転換にあちこち外出や旅行をしたりもできません。私にもほかの多くの人と同じように不安や焦り、フラストレーションがたまっていたでしょう。私はそんな中で、「それでも自分にできることをやっていこう、自己向上していこう」と頑張りすぎていたのかもしれません。自宅でフィットネスを頑張ったり、英語の勉強のしなおしにとりかかったりしていました。そうした無理が限界を超えたサインが、今回のうつ状態だったのだと思います。こうした気づきを得たことで、私の落ち込みと動揺は収まっていきました。突然の精神的危機に対する私なりの対応策記念日反応は誰にでも起こるものですし、世界的な情勢の変化によるストレスの影響からは誰も逃れられません。突然の精神的危機は「弱い人だから」起こるのではなく、誰もに起こるものだと思います。私が経験上自然と練り上げてきた、突然の精神的危機に対する対応策をまとめておきます。真っ先にやるのが、自分を助けてくれる人と連絡をとって頼ることです。かかりつけの治療者や、相談に乗ってくれたりそばにいてくれたりする信頼できる人など。助け手とやりとりする中で、まずは精神的危機によるパニックを落ち着けます。かかりつけの治療者には、できればなるべく早くに診察やセッションの予定を組んでもらいましょう。精神的危機に陥っているときはたいてい自律神経の状態も乱れていて、質のいい十分な睡眠がとれていません。まずは眠ることを優先にします。普段はできるだけ薬に頼らずセルフケアで対応している人も、このときばかりは薬に頼ってもいいと思います(必ず処方されている用量内で使いましょう)。結果的に眠れなくてもいいので、まずは薬で、逆立った神経を少しでも休めます。仕事、勉強、家事、セルフケアなど、日常の中でやらなければいけないことはたくさんありますが、精神的危機のまっただなかである今は緊急事態なので、「やらなければ死ぬこと」以外は徹底的にサボります。私は仕事も勉強も掃除も歯磨きも、ヨガも瞑想もさぼりました。私は入浴が好きなので入浴はサボりませんでしたが、人によっては入浴だってサボっていいと思います。3までのことをやっているとたいていパニックが落ち着き、当面の心身の疲れがとれます。落ち着きを取り戻した頭でいろいろ言語化しているうちに頭が整理されて、自分が置かれている状況に対する気づきが生まれます。今回私が「これは記念日反応だ」と気づいたような感じです。気づきを得たらしめたもので、もうそれは立ち直るフェイズに入ったということです。4までで立ち直るフェイズに入りはしたものの、まだ衝撃の余韻は残っています。気分や体調の大きな変調は「今までのやり方では参ってしまうよ」という心身からの大事なメッセージなので、このメッセージを少なくともしばらくの間しっかり尊重してあげます。私の場合、ダイエットを頑張っていたなら、無理してプロテインにしていたのを甘いものを心ゆくまで食べるとか、筋トレや有酸素運動を少し休んでストレッチしながら自分の身体の意外な部分の緊張に気づいてみるとか。日ごとのノルマを決めて勉強や仕事を頑張っていたなら、ノルマをつらく感じない程度まで思い切って引き下げてみるとか。大事なのが、どんな努力でも、心身の健康を保ちながら続けていく秘訣は「目標に自分を合わせていくのではなく、自分に目標を合わせていく」ことです。目標を自分にすり合わせていくと同時に「高すぎる目標に自分の心の傷が隠れていないか」も探ってみるのもとても大事です。たとえば私の場合、容姿のことでバカにされたトラウマがあるとか、いつも一番であるように親からプレッシャーがかかっていた、小さなころから有能であること以外に自信の持てる要素がなかった、とかが見つかります。二次障害も乗りこなしながら生きていく発達障害があるとただ生きているだけで発達障害のない人よりも傷つくことが多く、二次障害を負ってしまう人も多くいます。社会が発達障害者向けにつくられていない以上、私たちは今までもこれからも人よりも多くのストレスにさらされながら生きていかざるをえません。その意味で私たちは、発達障害それ自体だけでなく、二次障害とも一生つきあっていく必要があるのかもしれません。それでも私たちは障害者である前にひとりの人間として、自分の生き方に対して経験と知識を積み重ね、成長していきます。仲間たちと苦労やノウハウを分かち合いながら、二次障害も乗りこなしながら生きていきたいと私は思っています。
2021年03月16日私は美来。保育士をしていて、夫の弘樹と小学3年生の息子、健太がいます。これは、わが家に起こった遺産相続トラブルの話です。私が中学生の時に父が亡くなり、それからシングルマザーで私と妹を育ててくれた母。妹は足に障害があり、それもあってか母は、ずっと働き詰めでお金を貯めていてくれました。そんな母が病に倒れ、独身で生まれつき足に障害のある妹が母の看病をしてくれていました。惜しみない愛情を注いでくれた母の死は受け入れ難く、妹と話すことが唯一悲しみの癒える時間となっていました。そんなある日、妹から電話が来て…。妹の電話の内容は、父の両親からゆずられた土地と家、そして母が働いて貯めたお金の相続についてでした。私は遺産は放棄する予定でそれを夫に伝えると…。夫の家族も母と弟が一緒に住んでおり、夫の父が亡くなったときに義母から「あなたは遺産放棄してよね! もう別の家族なんだから」と言われて放棄した経緯があり、私の気持ちを尊重してくれました。しかし…!急に夫が「遺産を分けたい」と言い出したのです。その驚きのワケとは…!?次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・ 古口春菜 /イラスト・ ニタヨメ
2021年03月15日■前回のあらすじ母に髪を切ってもらいスッキリ。今まで余裕がなかったけど、母の気持ちを聞いてみんながいろいろな思いを抱えていることに気づかされました。■母の不満が突然爆発…!?ごはんを食べない子どもたち…。私は10年この状態で過ごしてきました。■子どもが食べない問題、私の結論は…子どもの食べない問題、私の結論は…、外食も出前もお惣菜もOK!みんなが通る道、思い詰めずほどほどに頑張る、に辿り着きました。そして母が2週間の滞在を終えて帰宅。いよいよ私は手術に向けて動き出しました。次回に続く※この記事に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2021年02月13日好きな彼に「うっとおしい」と思われていたら、ショックすぎますよね……。男性は女性の何から、重さやしつこさなどを感じるのでしょうか。それは「好意がダダ漏れだから」とは限らない様子。そこで今回は、男性に「うっとおしい」と感じさせる言動を、聞いてきました。■ 行動を詮索する「友達と飲んできたって言っただけで『どこで?』『誰と?』『それって女もいた?』『二人だけ?』と質問責めにしてくる彼女。浮気でも疑われてるのかと思えば、それはないって言うんだけど……。友達と遊んでても、また彼女にしつこく尋問されるのかと思うと憂鬱。なんか自由がない気がします」(26歳・男性)浮気を疑うわけでもないのに、会わない間の彼の行動は把握しないと気が済まない、という女性も結構いますよね。でも「飲みに行くな」「遊びに行くな」と禁止しているわけでもないのに、男性からは「重い女だな」と思われがちなんです。やましいことはないのに、「聞かれたらなんて答えようか」と気になってしまうのが男性。根掘り葉掘り聞かれて憂鬱、という気持ちがそのままうっとおしい気持ちに変わってしまうのでしょう。■ 自分の話ばかりする「私が、私は、って自分のことばっかり話している女性って重く感じますね。『私って、連絡がマメじゃない男子はダメな人だから』とか、知らないよ……。私のことはなんでも知って受け止めて!ってノリは、よっぽど好きな子じゃないとキツいです」(29歳・男性)自分の話ばかりで、私を知って!という女性を押し付けがましいと感じる男性は多いです。このタイプの女性は、男性の話を聞かなかったり、話をさえぎる傾向もあり、男性につまらない思いをさせがちなことも一因かも……。でも男性も好きな女性に対しては「俺は」「俺ってさ」と自己開示しまくるものです。そう考えると、女性の自分語りも、無意識のうちに「俺にはこたえられない好意」と受け取られているのかも知れません。■ 彼が察して動くことを望む「私がどこに行きたいか当ててとか、好きだったら私のほしいプレゼントわかるよね?とか、女性のそういうノリって重いんですよね。外すと機嫌悪くなるし。『自分のことはなんでもわかってもらってて当然』って感じが嫌ですね。そんなのわかんないよ」(32歳・男性)してほしいことや、ほしいプレゼントなど、彼が普段の自分を見ていて分かってくれて、サプライズでもしてくれたら最高!確かに素敵ですが、その期待は男性には嫌がられる様子。自分の気持ちや要望を口に出して、ダメだったらショックだから、彼から言い出してほしい。だから彼に任せる……そんな気持ちなのでしょうが。「ダメだった時も、なんで?って怒らないなら、どんどん希望を言ってほしい」と言う男性も多いですよ。察してもらうの待ちは、いいことなしと言えそうです……。■ 素直に口に出そう「彼に対して無言の圧をかける態度」は、男性に不評のようですよ。自分を知ってほしい、察してほしい、思い通りにしてほしい、そんな気持ちは、素直に口に出す方が二人の仲も深まるはず。(中野亜希/ライター)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2021年02月12日なおたろーさんのPMDD体験談第33話。PMDD(月経前不快気分障害)により、子育てしながらうつ症状や自傷行動に苦しんだという2児の母、なおたろーさん。異変に気付いてから現在までの経緯をマンガでご紹介します!「PMS(月経前症候群)」より精神的症状が重い「PMDD(月経前不快気分障害)」持ちのママ、なおたろーさん。イライラしたり、不安になったり、うつ症状が出たり……。そんな重いPMDDを体験したエピソードです。 こんにちは、なおたろーです。PMDDの私を支えてくれる人々についてです。 治療を続けて、私は生きなくちゃいけない。 何度も何度も、消えたいと思った。こんな私がいたら、みんなの迷惑になってしまうって。 でも夫に「逃げるな」と怒られた。周りには支えてくれる人や、やさしい人たちがこんなにもいるのに……。 当時の私にはその言葉すら凶器のようで、つらくてたまらなかった。けれど、死という道に逃げるのは違う。私を支えてくれた人たちのためにも、私は「死にたい私」を殺さなければならない。 私は治療を続けて、自分らしく生きなくてはならない。 治療を始めたばかりのころは、まだ死にたい気持ちは変わらなかったけど、治療を続けることによって、自分の心と体と向き合える余裕ができてきた。次回に続きます。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター なおたろー任天堂とニチアサが大好きな転勤族主婦、2男の母。女系家族育ちだったので男児育児にてんてこまいになっています。PMDD(月経前不快気分障害)のため、低用量ピルを服用中。PMS・PMDDへの理解が広まりますように!
2021年01月05日私は実の母親と仲が良くありません。社会人になり実家を出てから絶縁状態になっていますが、1ヶ月前に入籍した夫とお付き合いをしはじめた頃から、あらためて母の存在が私自身の性格や生き方に大きな影響を与えていることに気付き、落ち込むことが多いです。 私が幼い頃、父は単身赴任で家におらず、父方の祖母と母と私の3人暮らし。母は、祖母と折り合いが悪く、その矛先が私に向かっていたのです。そして小学生になっても…。祖母はよく母に「男の子が産めない母親なんて失格だ」と言い、そのたびに私は「自分が母を苦しめている」と申し訳ない気持ちに…。いつからか祖母の言動で傷ついた母が、私に暴言やときには暴力を向けることで八つ当たりをしていることがわかってきました。でも、「私が男の子じゃなかったら悪いんだ」と仕方なく思っていたし、いつも母から否定されていたので自分は何をやってもダメなんだと思っていました。だから結婚しても…。 結婚後、とくに義母に会うと、緊張して何も言えなくなります。否定されたり、拒絶されたりするんではないかと怖くなって、どうしたらいいのかわからなくなるのです。義両親はとてもいい人たちで、よく家にご飯を食べに行かせてもらうのですが…。いつもあたたかく迎えてくれる義両親。でも、もし私が下手な対応をしたら、すぐに嫌われてしまうだろう…。そう思うと、顔も固まって笑顔にもなれない。私の育ちを知っている夫は、「うちの両親は佳純を大事に思っているよ」と言ってくれますが、どうしても信じられず、私はまた落ち込むのでした…。次回へ続く※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト/脚本・ 古口春菜 /イラスト・ ニタヨメ
2020年12月11日■前回のあらすじ母から当時の傷口の画像が送られてきたのですが、その内容にびっくり…!キンのことよりキンの傷のことばかり考えていた自分。大切なのはキン自身。彼の気持ちを聞いてみることにしました。次回へ続くコミックライター: いくたはな 【同じライターの連載はこちら】 夫のことを泣かせた話 この連載の全話を見る >> いいから黙ってだいてくれ! この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >>
2020年11月28日■前回のあらすじ2日経って傷口を確認するも、なんとも微妙なくっつき具合。そこで不安になった私はあの2人に連絡することに…。私も似たようなケガをしたことがある!? しかも縫ってない!? いったいどうやって治したの…!?筆者の体験談です。ケガをした場合は必ず医師の判断を仰いでください。次回へ続くコミックライター: いくたはな 【同じライターの連載はこちら】 夫のことを泣かせた話 この連載の全話を見る >> いいから黙ってだいてくれ! この連載の全話を見る >> 4人目と5人目の話 この連載の全話を見る >>
2020年11月26日母と産後の私の話episode5、最終話。Instagramで人気のにしみつ(@tumumama_ikuji)さん。2017年生まれの男の子、つむくんのママです。つむくんを出産後、お母さんがお手伝いに来てくれたときのことを思い出していました。「お母さん、もしかしたらあのときは……」。 episode5 あとから当時のことを思い返してみると、改めて気づくことってありますよね。 「もしかしたら、あのときお母さんは……」 ふとしたとき、産後にお母さんと過ごしたあの短い時間を思い出しては、「ありがとう」と「ごめんね」の気持ちを繰り返す。 きっと一生忘れることのない、産後のママとお母さんとの思い出をご紹介しました。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター にしみつ2017年生まれの息子、つむちゃんの母親。笑ったり、泣いたり。苦しかったり、楽しかったり。日々の生活で感じたことを漫画にしています。
2020年11月14日「PMS(月経前症候群)」より精神的症状が重い「PMDD(月経前不快気分障害)」持ちのママ、なおたろーさん。イライラしたり、不安になったり、うつ症状が出たり……。そんな重いPMDDを体験したエピソードです。 こんにちは、なおたろーです。前回、私の病気をちゃんと理解してくれている夫の存在をありがたく思ったことをお話ししました。 全部ひっくるめて、私なんだ。 私が私と向き合ってあげないと。私が私を大切にしないと、家族が悲しんでしまう。 私はPMDDな自分の何が嫌だったかって、家族とまともに会話ができなくなったり、関係のない家族にイライラをぶつけたり、自分のことを殴ったり、引っ掻いたりするのが嫌だったんだ。死にたいと思うことが嫌だったんだ。 だからPMDDと向き合って治療し続けるんだ。 それが私なんだ。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター なおたろー任天堂とニチアサが大好きな転勤族主婦、2男の母。女系家族育ちだったので男児育児にてんてこまいになっています。PMDD(月経前不快気分障害)のため、低用量ピルを服用中。PMS・PMDDへの理解が広まりますように!
2020年11月12日母と産後の私の話episode4。Instagramで人気のにしみつ(@tumumama_ikuji)さん。2017年生まれの男の子、つむくんのママです。つむくんを出産後、お母さんに手伝いにきてもらいますが、イライラして当たってしまい自己嫌悪に陥っていました。そしていよいよお母さんが帰る日。やさしく受け入れてくれるお母さんに涙が出ます。 episode4 いよいよお母さんが帰ってしまう日。 思いがけずお金を渡され、戸惑うにしみつさんに「自分の為に使いなさいね」と言ってくれたお母さん……!! にしみつさんのことを心から大事に思ってくれているお母さんのやさしさを感じ、「ごめんなさい」と「ありがとう」の気持ちが涙で溢れ出ます。 にしみつさんのマンガは、このほかにもInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね♪監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター にしみつ2017年生まれの息子、つむちゃんの母親。笑ったり、泣いたり。苦しかったり、楽しかったり。日々の生活で感じたことを漫画にしています。
2020年11月11日母と産後の私の話episode3。Instagramで人気のにしみつ(@tumumama_ikuji)さん。2017年生まれの男の子、つむくんのママです。つむくんを出産後、お母さんがお手伝いに来てくれたときのお話です。慣れない育児と寝不足で、ささいなことにイライラしてお母さんに当たってしまいます。疲労困憊のにしみつさんに、お母さんは……? episode3 抱っこじゃないと寝てくれないつむくんに疲労困憊……。 そんなにしみつさんを気づかって「あんたは少し休みなさい」と抱っこを代わってくれたお母さん。 改めて、お母さんがそばにいてくれることのありがたみを感じたのですね。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター にしみつ2017年生まれの息子、つむちゃんの母親。笑ったり、泣いたり。苦しかったり、楽しかったり。日々の生活で感じたことを漫画にしています。
2020年11月06日母と産後の私の話episode2。Instagramで人気のにしみつ(@tumumama_ikuji)さん。2017年生まれの男の子、つむくんのママです。つむくんを出産後、お母さんがお手伝いに来てくれたときのお話です。お母さんも慣れないおうちでお手伝いするのは大変だったよう。産後ささいなことでイライラしてしまう、にしみつさんでしたが…?episode2 産後、まだ体調も戻らず、ささいなことでイライラする自分を止められなくなり、お母さんにキツく当たってしまった、にしみつさん。 自分で感情が抑えきれない……それが、怖い。 ひどい態度を取ってしまい、自己嫌悪を感じて涙が止まりません。監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター にしみつ2017年生まれの息子、つむちゃんの母親。笑ったり、泣いたり。苦しかったり、楽しかったり。日々の生活で感じたことを漫画にしています。
2020年11月04日母と産後の私の話episode1。Instagramで人気のにしみつ(@tumumama_ikuji)さん。2017年生まれの男の子、つむくんのママです。つむくんを出産後、お母さんがお手伝いに来てくれたときのお話をご紹介していきます。 episode1 産後、体が回復するまでの間は、育児と家事の両立は大変ですよね。 お母さんがお手伝いに来てくれたことで、精神的にも安心しますね! ですが、お母さんは、慣れないお家に戸惑ってしまっているのでしょうか……?!監修/助産師REIKO著者:イラストレーター にしみつ2017年生まれの息子、つむちゃんの母親。笑ったり、泣いたり。苦しかったり、楽しかったり。日々の生活で感じたことを漫画にしています。
2020年11月01日■ 前回 までのあらすじ「職業は何でもい」と言われた彼の言葉にショックを受けつつ、その後も外で会うようになり…。■誰かが私を好きになってもそれは本当の私ではない…彼とは相性が良く、一緒にいても疲れませんでした。なので流れのまま付き合い始めてしまいました。やはり若かったのもあってか、パートナーを求めるのは本能なんでしょうかね…。手を繋いだとき、私の心のなかにある「嫌われてしまう恐怖」、「この先ずっと演じ続けなければいけない苦痛」といった自分の感情に無意識に蓋をしていました。だってその恐怖よりも「付き合いたい」という気持ちが強かったから。でも少し時間が経ち一人で冷静になると、ふとした時にやはり恐怖がわきあがってきました。『本来の私を見せたら嫌われる』『私はずっと元気で明るく、しっかりしている女性を演じなければいけない』だって私の職に魅力を感じてくれない彼には、性格や容姿で好かれるしかなかったのですから。だけれども、その性格や容姿にしても、実際には作り物。今までも、容姿を整形し、過食嘔吐で体型を維持し、明るい女性を演じ続けてきたからこそ、母や友人は私を愛してくれた…。そう思っていました。『ありのままの弱い私を愛してほしい――だけれども、それは不可能なこと。だったらできるだけ長く、すこしでも弱い私を彼に見せないようにする。でもそれはとてもつらい。そしてやっぱり本音では弱い私を愛してほしい…いややっぱりそれは不可能なんだ…それもこれもすべて私がこんな弱いからいけないんだ…』こんな堂々巡りの想い。彼との付き合いには、そんな苦しい思いが心の奥にいつもありました。→次回に続く※この物語は私の経験を基に、一部フィクションもまざっております。
2020年10月30日「子どもは好きだから」「1児を育てた経験があるから大丈夫」と思っていても、もしかしたら産後うつの一歩手前、さらには、すでに産後うつになっている可能性があります。他人事ではなく、少しでも辛いと思ったら周囲の人や専門家に頼ってほしいのが「産後うつ」です。 そもそも「産後うつ」とは?産後うつとは、出産後6〜8週の間に発症する「うつ病」のことをいいます。ここで間違えてはいけないのが、「出産後6〜8週の間に“発症する”うつ病」ということです。6〜8週の間に産後うつと“診断される”のが産後うつではありません。 疲れを感じていたとしても、育児をしているため仕方のないことだろうと頑張っているうちに病状が進み、重いうつ病になってしまうことは多々あります。もう産後から1年近く経っているから自分は産後うつではないだろうと思っていても、すでに発症しており、うつ病が進行している可能性もあるのです。 実際、2015〜16年に行われた国立成育医療研究センター調査では、産後1年未満に死亡した女性の死因で最も多いのが自殺という結果が出ており、要因が「産後うつ」であると考えられています。 誰でもなる可能性がある病気「うつ病」というのはよく聞く病気でありながらも、自分とは遠い存在であると思っている方も多いと思います。しかし誰でもなりうるのがこの病気です。今までの人生できっちりやってきたママが、赤ちゃんが思うように育児用ミルクを飲んでくれなかったり、夜泣きがひどかったりで困惑し、産後うつになってしまうこともよくあります。また、明るくくよくよしない性格だと自分も周囲も思っていた人がなってしまうこともあります。 「産後うつ」の恐ろしさとはうつ病の怖いところは、うつの状態かどうか本人はわからないことが多く、ただ頑張って疲れているだけと思っていたり、自分は思い込みやすい性格だと勘違いし、病気と認識せずに病いが進行してしまうところです。また、頑張り屋さんで、もともと前向きな性格な人ほど、周囲に自分の辛さを見せまいとし、また周囲もその人の変化に気づけず、うつを進行させてしまう場合もあります。 幸い「うつ病」であると気づくことができたとしても、非常に辛いのは、薬でラクになることはあっても完治しにくいこと、いつ治るか周りにも本人にもはっきりわからず、ただただ終わりの見えない辛い日々が続くことです。自分自身の存在価値をどうしても受け入れることができず命を絶ってしまうこともあります。 産後うつは、ホルモンのバランスや、こどもができたことによる大きな環境の変化によって起こります。繰り返しになりますが、誰にでもなりうる病気です。気分が沈む日が多い、疲労感・無気力感に囚われる、育児や家事に集中できない、望んだ赤ちゃんなのに愛おしく思えない、体が重く感じるなどがあれば、なるべく早く周囲や専門家に相談することをおすすめします。 【まずは相談してみてください】 ●よりそいホットライン(電話相談)0120-279-338(フリーダイヤル・無料)岩手県・宮城県・福島県からは0120-279-226(フリーダイヤル・無料) ●生きづらびっと(SNS 相談)LINEの友だち追加ID検索@yorisoi-chat(生きづらびっと)月曜日・火曜日・木曜日・金曜日・日曜日 17時から22時30分(22時まで受付)水曜日 11時から16時30分(16時まで受付) ●厚生労働省 相談先一覧 ●いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市別の相談窓口一覧) <参考>国立成育医療センター「人口動態統計(死亡・出生・死産)から見る妊娠中・産後の死亡の現状」著者:ライター メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年10月16日「コロナ禍のなか、ここ1〜2カ月で『うつ』になる人が増加している傾向がみえます。私が診察していても『うつ』と診断する方は確実に増えてきていて、その7割方が女性という印象です」こう話すのは、立教大学教授で精神科医の香山リカさん。緊急事態宣言が出された4月ごろにも「コロナうつ」の危険は指摘されていたが……。「緊急事態宣言のころは『感染したらどうしよう』という、新しい感染症への恐怖心や不安、一過性の心のパニックなどで受診する方が多かった。でも、ここ最近では、『うつ』の診断基準の当てはまる状態の方が、増えているんです」女優の竹内結子さん(享年40)が9月27日に亡くなった。警察庁発表「月別の自殺者数」では、今年8月の女性の自殺者数は’19年8月より40%もの急激な増加となっている。自殺とうつには深い関係があるという。「自殺された方の遺書などから。8割方はうつ病状態だったのではないかという研究報告もあります。多くの方が、もしも亡くなる前に診察できたのなら『うつ』と診断される状態だったということです」では、どんな人がうつになりやすいというのだろうか?「責任感が強く、人に頼れずなんでも自分で解決しようとする人、また、『自分は大丈夫、うつにならない』と思っている人こそ注意すべきです。なにかに失敗したとき、『自分のせいだ』と自分を責めやすい性格の人もそうですね。また『いまはみんなコロナで大変だから』と考えるような人は、カウンセリングや受診も遅れ、重症化してしまう恐れがあります」竹内さんは今年1月に第2子を出産したばかりだったことから、「産後うつ」の可能性も指摘されている。初産のときは大丈夫でも、2人目以降で発症することはあるのだろうか?「子どもの数が多くなることで、育児の負担が増えます。そして、人によっては、初産のときと比べてしまう。1人目の出産は無我夢中で必死だったけれど、2人目だとある程度、客観視する余裕が出てくるので、『ちゃんとできるはずなのに、こんなこともできない』と自己批判してしまう部分があるかもしれません」また、2人目の出産は、初産時よりは年齢が上がるため、身体的負担も大きいうえに、更年期障害と重なる可能性も出てくる。「出産でホルモンバランスが崩れるのに加え、40代にさしかかっての出産は、更年期障害の始まりの時期とも重なります。二重のストレスがかかってくる可能性がある」またアルコールにも注意が必要だ。特に、主婦の場合は台所でお酒を飲んでしまう“キッチンドリンカー”が危ないという。「キッチンでお酒を飲んでいると、家族は気付きにくく、飲んでいる頻度や酒量が把握しにくい。心のエネルギーが低下していると自制がききませんから、止める人がいなければ飲み続けてしまいます。しかし、精神的な不調をお酒で紛らわせていると、酔いが覚めたときに現実に戻り、不調がさらに悪化してしまう場合も。そんなときに自殺の危険が出てくるのです」因果関係は不明だが、竹内さんもキッチンでお酒を楽しんでいたことを、テレビで明かしている。『子どもが寝静まって「2〜3時間はボーッとできる」と思ったら、だいたい台所でお酒を飲んでいる。キッチンドリンカーは危ないよって言われるけど……』(’19年3月10日放送『ボクらの時代』フジテレビ系より)そんなうつ自殺を防ぐ、10の習慣を香山さんが教えてくれた。【1】「もっと頑張らないといけない」などと自分を責めない【2】何にもしない日を作る【3】ネガティブなことは「たまたま起きただけ」と片づける。原因を追求しない【4】コロナの感染拡大や有名人の相次ぐ死去に気分が落ち込んでいる人は、ニュースをチェックする時間を朝と夕にそれぞれ一度だけに限る【5】休みの日に資格の勉強などの自己研さんをやりすぎない【6】問題をお酒で解決しない【7】いま苦手な人でも「嫌いな人」と決めつけない【8】物事の「よい」「悪い」の判断をすぐしないで、とりあえず保留する【9】犬の飼い主同士の挨拶くらいはするなど、ちょっとした人付き合いの煩わしさは受け入れる【10】夜は寝ること。とにかく寝て、朝起きてから考える。日曜の夜は自殺が多いので要注意もっとも幸せそうなタイミングでも精神に不調をきたすこともあるのだという。「夜中にひとりで悩むのを何としても避けたいのはもちろんですが、竹内結子さんはご家族と同居している状況で、一家団らんしたあとに亡くなったと報道されています。日曜の夜にもっとも自殺が多いともいわれています。家族と暮らしている方も、単身の方も、夜、特に『週末の夜』には悩まないで、寝てしまうのがいいでしょう」「女性自身」2020年10月20日号 掲載
2020年10月09日先日、厚生労働省より「2019年人口動態統計(確定数)の概況」が公表されました。少子化に歯止めがかからず、2019年は「86万ショック」とも呼ぶべき状況であるとされています。その一方で、周産期死亡率、新生児死亡率、乳児死亡率、妊産婦死亡率などは低水準を推移し世界トップクラスとなっていますが、新たな問題も浮かび上がってきています。 妊産婦のメンタルヘルスが問題視されてきている2016年の日本産婦人科学会で、2005年~2014年の10年間に東京23区で63人の妊産婦さんが自殺によって亡くなっているという調査結果が報告されました。 うち40人が「産後1年未満」の方で、その6割の方がうつ病や統合失調症などを患い、病院に通っていたことがあり、そしてその半数の方が「産後うつ」だったとのことです。産後、自殺で亡くなった方の数は、産後の出血が原因で亡くなった方の約2倍です。 産後うつとは?産褥期に発症する精神障害を「産褥精神障害」あるいは「産褥精神病」と呼びます。産後うつ病は、産褥精神障害の大半を占める病気で、早ければ産後2週~4週間ごろに発症すると言われています。 産後3~10日のママが発症する「マタニティブルーズ」は産褥期の生理的な現象で、症状は産後2週間ほどで自然に治まると言われていますが、マタニティ・ブルーズが悪化し、産後うつ病に移行するケースも少なくありません。 産後うつ病のリスク因子として、・過去にうつ病を含む精神障害の病歴がある(非妊娠中・妊娠中)・妊娠や出産、育児に関する不安、ストレス、肉体的疲労・シングルマザー、10代のママ・妊娠37週未満の早産・多胎・赤ちゃんに深刻な疾患などがある・夫や周囲の協力が少ない・家族の病気や死別、お金の問題など・社会的サポートが乏しいなどが挙げられます。 日本産婦人科学会によると、産後ママの5~10%が産後うつ病になるとされています。また、米疾病予防管理センターによると、9人に1人のママが産後うつ病に陥ると報告されています。いずれにしても、産後うつ病は決して珍しい病気ではないのです。 産後うつ病の代表的な症状は、・いつもより涙もろくなった。少しのことで涙が出る・パパや周囲の人に対して、腹が立つことが多い・孤独な気持ちになることが多い・赤ちゃんを傷つけないか不安に思う・自分は“良い母親ではない”と感じてしまうなどがあります。自分に当てはまる点がないかチェックしてみましょう。 産後うつを予防するには? もし、産後うつになってしまったら?深刻な抑うつ状態に陥らないために、次のような予防対策が重要だと言われています。 ・早期の段階で対策に取り組むうつ病の予防には早期対策が重要だといわれています。妊娠中に気になる症状や、育児に関する不安があるママは、早めに医師に相談しましょう。また、家族や近隣の人、専門家など、育児をサポートしてくれる人を見つけておきましょう。 ・産後ママは睡眠確保と休息を最優先にお産による体力の消耗や育児疲れなど、ママの肉体的疲労が産後うつ病につながるケースもあります。家事・育児を頑張りすぎず、体と心を休めることを最優先にしましょう。 ・夫婦でよく話し合いを育児はママとパパ、両方にとって大きな仕事です。日頃から育児の不安など、自分の考えを相手に伝えることが大切です。育児中はパートナーへの不満がつきものですが、日頃から小出しで伝え合い、不満を溜め込まないようにしましょう。 いろいろな社会資源を活用しよう!産後のママを支援するために、現在さまざまな活動がおこなわれています。 ◆産後ケアセンター産後、ママと赤ちゃんが一緒に過ごすことができる宿泊型のケア施設です。24時間、助産師がママと赤ちゃんをサポートします。パパの宿泊も可能な施設もあり、費用もさまざまです。※ベビーカレンダー産後ケア検索 ◆産後ヘルパー研修を受けた子育て経験のある方が赤ちゃんが生まれたお家の家事や育児などのお手伝いをしてくれます。民間の産後ヘルパーや地域によっては自治体で派遣してくれるところも。料金は民間のほうが費用が高いようです。 ◆産後ドゥーラドゥーラとは「女性を助ける、経験豊富な女性」のこと。赤ちゃんが生まれたお家の家事や育児のお手伝いだけでなく、ママの相談相手にもなってくれます。妊娠中からの活用もできるようです。 また、産後うつ病が疑われる場合、速やかな対処が必要です。出産した産婦人科や、出産前に通院していた精神科など病院を受診しましょう。必要と判断された場合は質問票を用いた検査がおこなわれます。産婦人科での診断が難しい場合は、精神科医を紹介されることもあります。 症状が深刻な場合は、抗うつ薬を用いた薬物療法や、入院治療が施される場合もあります。特に入院治療は、育児のストレスから切り離され、緊張を和らげるきっかけとして、有効とされています。 本当につらくなったら30分やり過ごして!2020年は新型コロナウイルスの影響により、生活が大きく変化しました。8月の全国の自殺者が去年の同じ時期より大幅に増えたことがわかっています。国は新型コロナウイルスの感染拡大の影響がないか、分析を進める方針とのこと。 自殺衝動(抑えられない自殺への衝動)のピークは5~10分ですが、誰かと30分ほど話していると、落ち着いた状態になると言われています。ですから、本当に死にたいと思ったときは30分だけやりすごしましょう。 厚生労働省では、電話やSNSによる相談窓口を紹介しています。 電話■こころの健康相談統一ダイヤル電話をかけた所在地の都道府県・政令指定都市が実施している「こころの健康電話相談」等の公的な相談機関に接続します。0570-064-556※相談対応の曜日・時間は都道府県によって異なります。 ■よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)ガイダンスで専門的な対応も選べます(外国語含む)。0120-279-338つなぐささえる(フリーダイヤル・無料)岩手県・宮城県・福島県から0120-279-226つなぐつつむ(フリーダイヤル・無料) ■いのちの電話(一般社団法人 日本いのちの電話連盟)0570-783-556(ナビダイヤル)○午前10時から午後10時まで※IP電話(アプリケーション間の無料通話を除く)からは03-6634-2556(通話料有料)0120-783-556(フリーダイヤル・無料)○毎日16時から21時まで○毎月10日は、午前8時から翌日午前8時まで※IP電話(アプリケーション間の無料通話を除く)からは03-6634-7830(通話料有料) SNS■「生きづらびっと」LINEの友だち追加ID検索@yorisoi-chat(生きづらびっと)月曜日・火曜日・木曜日・金曜日・日曜日 17時から22時30分(22時まで受付)水曜日 11時から16時30分(16時まで受付) ■「10代20代の女の子専用LINE」LINEの友だち追加毎週 月曜日・水曜日・木曜日・金曜日・土曜日第1部 14時から18時(17時30分まで受付)/第2部 18時30分から22時30分(22時まで受付) ※厚生労働省相談先一覧 新型コロナウイルスの影響によりこれまでとは違った生活を強いられ、気軽に外出したり人と会ったりできない状況が続いています。なかなかストレスや不安が解消できない……という方も多いかと思います。「自分は大丈夫」と思っている方でも、何かのきっかけで産後うつになる可能性もあります。小さな悩みごとでもひとりで抱え込まないことが大切です。こんな状況だからこそ、ひとりで頑張らず、誰かの助けを借りながら日々過ごしていきましょう。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2020年09月29日■ 前回 までのあらすじ<母が語る物語>周囲が私の子育てを絶賛する中、文句ばかりの娘。感謝されこそすれ不満を言われるなんて、思っても見なかった…!■母に感謝できない私…どうして生きるのがつらいの?ここからはまた私(ハム子)目線の話になります。私は学生時代も、就職もすべて母の希望を叶えることがあたり前だったので、社会人となり目標がなくなると、仕事中以外は自分では何も動けない人間になっていました。せっかくの休日でも、趣味も特技もありません。母の希望で10年間やっていた剣道は、段を持っていましたが、やりたいとはまったく思えませんでした。漫画は好きですが、漫画を描くなんてオタクっぽくて世間ウケの悪いことはできるはずがありません。ダンスもやりたいという気持ちがないわけではないけれど、将来性のないただの趣味に時間を費やすなんて意味のないこと…そんな、自分でやりたいことが自分でもわからない。自分の感情がマヒしているような状態でした。母からの教えが脳内に深く根を張っていて、それが正しいことだと信じて疑いませんでした。唯一の趣味は、ネットサーフィンだけ。調べることといえば、【生きるのが辛い】【過食嘔吐】【過去に戻ってやりなおしたい】そんな暗いワードばかり。死ぬ勇気もないのに、自殺方法のサイトを毎日のように見る日々。寝る前は何時間もネットを見続け、そして起きているときは、過食嘔吐を繰り返す。とてもつらい日々でした。皆は普通に楽しんで生きているのに、自分は人生に「つらい」「つらい」と文句ばかり言っている…なんて自分は愚かな人間なのだろう…生きているのが苦痛でしかたがありませんでした。→次回に続く ※この物語は私の経験を基に、一部フィクションもまざっております。
2020年09月25日「PMS(月経前症候群)」より精神的症状が重い「PMDD(月経前不快気分障害)」持ちのママ、なおたろーさん。イライラしたり、不安になったり、うつ症状が出たり……。そんな重いPMDDを体験したエピソードです。 こんにちは、なおたろーです。前回、PMDD症状のために飲み始めた「ヤーズフレックス」の感想についてお話ししました。今回は私が思う、PMDD改善のためにできることについてです。 私は、自分の心と体を大切にすることをずっと疎かにしていた気がします。 初潮が訪れた時「ああ、めんどくさいなぁ」と思いました。たしかに毎月毎月血を垂れ流して、貧血になるわ、制服のスカートにつかないか常に気になるわで面倒だし……。 ホルモンにたくさん苦しめられてきたけれど、全部「私」なんですよね。 PMDDである自分を受け入れて、治療をしながら上手に付き合っていくことで、やっと自分を愛せるようになったと思います。自分の心と体を知ることは、自己肯定力を高めることにつながるなぁと実感しました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター なおたろー任天堂とニチアサが大好きな転勤族主婦、2男の母。女系家族育ちだったので男児育児にてんてこまいになっています。PMDD(月経前不快気分障害)のため、低用量ピルを服用中。PMS・PMDDへの理解が広まりますように!
2020年09月21日「現在のコロナ禍にあっては、とくに介護うつ発症のリスクが高いといえるでしょう。ただでさえ弱っている高齢の家族に万が一のことがあってはいけないと、外出や友人との食事を控えたりしているうちに、家に閉じこもって介護に向き合う時間が増え、逃げ場がなくなる。こうした傾向は、うつ病の発症につながります」そう話すのは、高齢者の訪問診療に取り組む、つばさクリニック院長の鈴木智広先生だ。介護うつとは、介護や看病からくる精神的な負担から発症するうつ病のこと。介護者の過半数が精神的負担を感じているのが現状だ。高齢化社会といわれて久しい日本において発症する患者はあとを立たず、介護、看病疲れが原因の自殺者は、今や年間200人以上にのぼっている。「症状としては通常のうつ病と同じで、無気力になり、今まで楽しかったことが楽しいと感じられない、自責の念が強くなるなどの傾向が目立ちます。また、よく眠れなくなったり、食欲が落ちたりするケースも。原因は、介護によるストレスです。介護によって仕事を辞めたり、趣味の時間を減らしたりと生活を変えざるをえない方が多いかと思いますが、これは大きなストレスになりえます。また、つきっきりの介護で24時間気が抜けないような緊張状態も大きな負担になりますし、介護に関わる経済的な負担が原因で、気持ちが不安定になることもあるでしょう」しかし、こうした過酷な状況であっても、介護うつを発症しない人がいるのも事実だ。そこにはどんな差があるのだろうか。「生真面目で責任感が強く、すべてを一人で抱え込もうとする人は、追い詰められやすく、介護うつになりやすいといえます。いわゆる“ワンオペ介護”をしている人は、要注意です」介護うつになりやすい人の特徴をチェックリストにまとめたので、自分が該当するかどうか、確認してみて。【介護うつ危険度チェックリスト】□ 生真面目□ 融通が利かない□ 責任感が強い□ 完璧主義□ 趣味がない□ 自分でなんでも決めたい□ 近親者にうつ病になった人がいるとくに、これまでどおりに仕事を続けながら、介護を両立させようと奮闘している人は、一度その生活を見直したほうがいいだろう。「育児・介護休業法」では、介護休暇や介護休業が定められているので、職場に相談のうえ、必要に応じて取得することも検討したい。「責任感が強い人ほど、誰かに相談したり、負担を軽くすることを“甘え”と捉えてしまうかもしれませんが、それは違います。介護保険制度を利用し、訪問介護やショートステイなどの介護サービスを積極的に使って、負担を減らしていきましょう。要介護度が高い高齢者の場合、通院に付き添うだけでも一仕事。それを当たり前と考えずに、訪問診療に切り替える選択も視野に入れてみてください」「女性自身」2020年9月22日 掲載
2020年09月20日身の回りのことは、全部自分で決めたい。そういえば、趣味が少ないほうかも……。思い当たるフシがある人は要注意!介護によるストレスで、「介護うつ」になってしまうかも。回避のポイントは“頼る”ことだーー。「現在のコロナ禍にあっては、とくに介護うつ発症のリスクが高いといえるでしょう。ただでさえ弱っている高齢の家族に万が一のことがあってはいけないと、外出や友人との食事を控えたりしているうちに、家に閉じこもって介護に向き合う時間が増え、逃げ場がなくなる。こうした傾向は、うつ病の発症につながります」そう話すのは、高齢者の訪問診療に取り組む、つばさクリニック院長の鈴木智広先生だ。介護うつとは、介護や看病からくる精神的な負担から発症するうつ病のこと。介護者の過半数が精神的負担を感じているのが現状だ。高齢化社会といわれて久しい日本において発症する患者はあとを立たず、介護、看病疲れが原因の自殺者は、今や年間200人以上にのぼっている。「症状としては通常のうつ病と同じで、無気力になり、今まで楽しかったことが楽しいと感じられない、自責の念が強くなるなどの傾向が目立ちます。また、よく眠れなくなったり、食欲が落ちたりするケースも。原因は、介護によるストレスです。介護によって仕事を辞めたり、趣味の時間を減らしたりと生活を変えざるをえない方が多いかと思いますが、これは大きなストレスになりえます。また、つきっきりの介護で24時間気が抜けないような緊張状態も大きな負担になりますし、介護に関わる経済的な負担が原因で、気持ちが不安定になることもあるでしょう」しかし、こうした過酷な状況であっても、介護うつを発症しない人がいるのも事実だ。そこにはどんな差があるのだろうか。「生真面目で責任感が強く、すべてを一人で抱え込もうとする人は、追い詰められやすく、介護うつになりやすいといえます。いわゆる“ワンオペ介護”をしている人は、要注意です」’17年に発表された厚生労働省の調査によると、夫婦のみの世帯では、配偶者の要介護度が重症化しても、施設への入所を検討していない割合が高いとの結果が出ている。つまり、妻、もしくは夫ひとりで介護を背負い込んでいる家庭が多いということだ。住み慣れた自宅で夫婦で過ごしたいという思いのいっぽうで、介護する側にかかる負担が大きくなりすぎると、その生活自体が破綻してしまう危険もある。「介護者が疲労から介護うつになり倒れてしまったら、介護をする人がいなくなってしまいます。本末転倒の結果を招かないためには、なにより介護する人自身の健康が重要です。適切な介護サービスを利用して負担を軽くするのもそのためだと考えれば、“甘え”とはならないことがわかるはず」介護うつになりやすい人の特徴をチェックリストにまとめたので、自分が該当するかどうか、確認してみて。【介護うつ危険度チェックリスト】□ 生真面目□ 融通が利かない□ 責任感が強い□ 完璧主義□ 趣味がない□ 自分でなんでも決めたい□ 近親者にうつ病になった人がいる「介護うつにならないためには、誰かに相談すること。相談相手として、いちばん身近なのが高齢者福祉のスペシャリストであるケアマネジャーです。要介護認定を受けると、介護サービス利用のサポートをしてくれますが、実務的なことだけでなく、介護にあたって不安に感じていることを包み隠さず相談してみましょう。訪問診療をしていると、ケアマネジャーから『介護しているご家族が、かなり疲弊されています』と連絡があり、施設への入所やショートステイを案内するケースがあります。自身では判断ができなくても、身近で見ているケアマネジャーが気づいてサポートしてくれるのはよくあること。ふだんから、なんでも相談できる関係を築いておくことが大事です」介護の負担が減ればそのぶん自分のために使える時間が増え、気持ちを休めたり、趣味に時間を費やしたりして、ストレスの解消ができる。それが結果として、介護うつ発症の回避につながるのだ。「介護をひとりで抱え込んでいる方は、まず市区町村の役所の介護担当部署に相談することからスタートを。また、地域の医療や福祉などを支援する『地域包括支援センター』では、介護認定を受けていなくても相談ができます」介護を受ける家族のためにも、助けを求める勇気を持とう。「女性自身」2020年9月22日 掲載
2020年09月20日9月16日、Twitterにこんなツイートが投稿された。《もし奥様が「産後うつ」を言い訳にして家事や育児を怠ったら怒鳴りつけて躾けましょう。私は産後3ヶ月で衆議院議員選挙を全力で駆け抜けました。「産後うつ」は「甘え」です》これは、希望の党から17年10月の衆院選に出馬した橋本琴絵氏によるものだ。「産後うつは甘え」だとする彼女は続けて《「産後うつ」なる病気は地球上に存在しません。誰かが勝手にあると思い込んでいるだけ》《これからなる世界は、甘ったれた精神ではならんのです》といい、さらにこうつづっている。《「産後うつ」などと甘えたこといっているから男女平等は実現せず、性差別が横行することにまだ気付けないのでしょうか》橋本氏のツイートの影響で、Twitterでは「産後うつ」がトレンド入りを果たした。しかし彼女の考えに、こんな指摘が相次いでいる。《お産や体調は100人いれば100通りあるかと思います 自分の経験を基準に人を責め立てるのはとても適切ではないかと思います》《産後に大事にされることこそ、女性が尊重されている世の中と思います》《産後うつは決して「甘え」なんかではない》厚生労働省は、16年までの2年間で産後1年以内に自殺した妊産婦は全国で少なくとも102人いたと発表している。その多くは「産後うつ」のようにメンタルヘルスの悪化によって、自ら命を落とすケースだという。「日本の著名人では釈由美子さん(42)が産後うつを経験しています。釈さんは16年6月に第1子を出産しましたが、次第に育児への責任感で涙が止まらないように。睡眠時間や食欲が次第に減退していったと明かしています。また元日本テレビアナウンサーの山本真純さんは出産から2ヵ月で様子が変わり、『自信がない』と漏らすように。そして産後うつと医師から診断され、10年に34歳という若さで命を絶ったことが報じられました」(全国紙記者)アメリカでは産婦のうち9人に1人が産後うつを発症していると推測されており、女優のドリュー・バリモア(45)を筆頭に著名人たちもその苦しみを公表。同国では19年に産後うつのための薬「Zulresso」が世界で初めて販売されることになり、話題を呼んだ。「世界的に活躍するイギリス出身の歌手・アデル(32)も『産後うつだった』とインタビューで語っています。またカナダでは地域の看護師がお産を終えたママの家を訪問し、メンタルヘルスを定期的にチェックしてくれる州もあるそうです。ドイツでも『ヘバメ』と呼ばれる産後のケアをする助産師が同じ役割を果たしており、かかる費用は保険でカバーされるといいます。彼女たちに悩みを口にすることで、ママたちの気持ちはラクになるそうです」(前出・全国紙記者)国内外問わず産後うつに苦しむ女性はおり、なかには命を落とすママも。それでも“産後うつは甘え”といえるのだろうか。
2020年09月18日ウーマンエキサイトをご覧のみなさま、こんにちは。6歳と2歳の姉妹を育てております、ぴなぱと申します。今回は、私の母と涙についてのお話です。私の母は成人する前に自分の母親を亡くしており、私が小学生の時に父親(私にとっては祖父)も亡くしました。当時はあまり考えたことがありませんでしたが、今思えば両親ともに亡くすには母はまだ若すぎたと思います。わんわん泣いてもおかしくないのに、母はその一瞬しか涙を見せませんでした。その涙すら幼かった私の角度だから見えただけで、きっと他の人には見えなかったと思います。私はそのとき初めて母の涙を見て、これが母にとってどんなに悲しいことなのかを知り、そしてそれでも気丈に振る舞う母という存在がとても強いものなんだと思いました。大人になったら…母親になったら…、自分もこうならなくてはいけないんだと思いました。 時は流れ、私が大学生になった頃。その頃までずっと親には泣くところは見せずにいたのですが、実家に帰省中に机に頭をぶつけました。その場に両親ともいたのですが、頭を打って悶える我が子を見て2人して「泣け泣け」とはやし立てるのです。なんなんだこの夫婦はと思いながら、私は痛いやら悔しいやら恥ずかしいやらで堪えきれず泣きました。何年も親の前で涙を見せないようにしてきたのに、こんなくだらないことで泣きました。そしてそれを見て、両親は笑いました。あぁ、大人でも、親の前でも、泣いていいのかと思うと同時に、祖父が亡くなるよりもっと昔の、私がずっと小さかった頃のこと思い出しました。 両親は特に母は、いつもこうやって私が泣きそうな時に「泣け泣け」と言っていたなと。母は私に「泣くことはいけないこと」なんて一切教えていなかったんだと。母は自分が泣かないからといって、子どもにもそうなって欲しいとは全然思っていなかったんじゃないかと気付きました。自分にも子どもができてわかりましたが、子どもが泣くのって親にとって決して心地いいことではありません。切なくなるし、面倒に思うこともあるし、イライラする時もあります。私が憧れるべきだった母の本当の強さは「泣かないところ」ではなく、子どもに「泣いていい」と言えるところだったんじゃないかと思いました。それ以来、私は泣くようになりました。両親の前で泣くのはやっぱり抵抗がありますが、泣くことが悪いことだとは思わなくなりました。 今でも私は泣きます。子どもができて、母親になっても、悲しかったり悔しかったら泣いています。子どもの前で泣いてしまうことすらあります。でも、それでもいいと思うようになりました。泣かない強さも確かにあるけど、泣く人間だからこそわかることも、教えられることもあるんじゃないかと思います。母のように泣かない母にはなれそうもないし、母のように笑って「泣け泣け」とも言えないけど、母のように「子どもが安心して泣ける場所」ではありたいと思っています。
2020年09月17日「PMS(月経前症候群)」より精神的症状が重い「PMDD(月経前不快気分障害)」持ちのママ、なおたろーさん。イライラしたり、不安になったり、うつ症状が出たり……。そんな重いPMDDを体験したエピソードです。 こんにちは、なおたろーです。前回、ピルを飲んでいるにもかかわらず、再び不調な症状が出るようになってしまい、先生から新しい薬を提案されたところまでお話しました。 「私にぴったりなお薬」、その言葉で安心しました。 ピルを飲み始めてよかった!とは思っていたけれど、新しいピルを提案されて、心のどこかにまだ恐怖心があったんだなと思いました。薬は薬だもん。やっぱり少しビビっちゃいます。でも、先生の言葉で安心して処方してもらうことができました。 私が現在飲んでいるヤーズフレックス配合錠は、2017年4月に発売された比較的新しいタイプの「超低用量ピル」と呼ばれるものです。月経困難症などのために作られたお薬らしく、月経回数を減らすことができるというメリットがあります。 月に一回生理が来るとして…一年に起こる生理は約12回。それを年3、4回にまで減らすことができます。 ヤーズフレックスが合っていた私からすると…それはそれはもう快適です。ヤーズフレックスを飲んでみた感想は、また次回! ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター なおたろー任天堂とニチアサが大好きな転勤族主婦、2男の母。女系家族育ちだったので男児育児にてんてこまいになっています。PMDD(月経前不快気分障害)のため、低用量ピルを服用中。PMS・PMDDへの理解が広まりますように!
2020年09月08日私の名前は綾音。今、おなかに赤ちゃんがいます。毎日、とっても幸せなんですが、ひとつだけ気になることが…。少し前、義両親に妊娠を報告したときのことです。夫も義母も、みんな大喜びしてくれたのですが…義父は娘のことも可愛いなぁ、と言ってくれるし、悪気はないのでしょう。でもこういったことが重なると、次第に義父に会うのが億劫になっていきました。次回に続きます。脚本・高尾/イラスト・ 田辺ヒカリ
2020年08月06日