【ママからのご相談】先日第2子の妊娠がわかりました。上の子は現在1歳1か月で、母乳で育ててきましたが、まだ卒乳していません。流産が心配なのでそろそろ授乳をやめた方がいいのかなと思っていますが、授乳にスキンシップの役割を感じていることもあり、なかなか踏み切れません。やはり妊娠中は上の子への授乳をやめるべきでしょうか?●A. 母体に特別な理由がなければ、無理にやめる必要はありません。こんにちは、ママライターのacoです。ご相談ありがとうございます。このたびは妊娠おめでとうございます。小さいお子さんを育てながらの妊婦生活、なかなか休まる暇もないかと思いますが、休めるときに少しでもお体をいたわってあげてくださいね。さて、妊娠中の授乳についてのご相談ですが、切迫流産・早産の既往があるなど母体に特別な理由がなければ、無理にやめる必要はありません。妊娠中に授乳をすることのメリットもありますのでご紹介させていただきますね。●妊娠中の授乳にはこんなメリットも「妊娠中の授乳は流産につながるのでは?」と心配される方は結構いらっしゃいます。しかし、石井第一産科婦人科クリニック産婦人科の医師、石井廣重らの論文『妊娠中の授乳の予後について』によると、妊娠中の授乳が流産率を高めるわけではな い ことが証明されています。また、妊娠中に上のお子さんに授乳をすることのメリットもあるのです。『最強母乳外来 ママをたすける実践編!』の著者である助産師SOLANIN氏は、本書の中で次のようなメリットがあると述べています。(1)上のお子さんの「ママをお腹の赤ちゃんにとられてしまう」という不安が軽減され、赤ちゃん返りが軽くなる(2)上のお子さんの強い吸啜力(吸う力)が、妊娠中の乳頭・乳輪のお手入れを軽減させる(3)授乳による免疫の効果により、上のお子さんが病気になった際、重症化・長期化しにくい(4)仮に2人目のお子さんが出生直後にうまく母乳が飲めなくても、上手に吸えるようになるまで母乳分泌の維持に貢献してくれる意外にも多くのメリットがあることがわかりますよね。●母体の問題により授乳ができない場合もしかしながら、妊娠中に授乳ができない場合もあります。それは、頸管無力症で切迫流産・早産の既往がある方、今回の妊娠で子宮頸管長が短くなっていたり絨毛羊膜炎などの病気と診断されたりした方、今回の妊娠が双子のため管理入院となる方、逆子が治りにくくお腹の張り止めの薬を処方されている方などです。あくまでも妊婦健診をきちんと受け、妊娠経過を見ながら授乳することが重要 ではありますが、上のお子さんとの時間を大切にしつつ、2人目のお子さんの出産に備えられるといいですね。【参考文献】・『最強母乳外来 ママをたすける実践編!』SOLANIN・著【参考リンク】・妊娠中の授乳の予後について | 一般社団法人関東連合産科婦人科学会()●ライター/aco(フリーライター)
2016年02月24日基礎代謝は生まれてから死ぬまで、ずっと同じではありません。若いころをピークに、どんどん下がっていくのです。運動を定期的にするアクティブな女性なら別ですが、そうでない方はいまから生活習慣を見なおすべきです。今回は『Women’s Health』が発表した、年齢によって変化していく体の代謝についてお伝えします。■20代の基礎代謝体重減少についての専門家であるクリストファー・オクナー博士によれば、ほとんどの女性の基礎代謝率のピークは、10代後半から20代前半にかけてです。なにもしなくても燃えているカロリー量が多い時期なので、多少食べ過ぎたくらいではそれほど太りません。「1~2日食べものをセーブしたら、増えた体重も元に戻った」という経験をお持ちの方もいるでしょうが、それには基礎代謝が大きく関係しているのです。しかし悲しいことに、高い基礎代謝率は長く続きません。アメリカの運動に関する諮問機関によれば、10年スパンで約1~2%低下していくのです。また、学生時代の方が活動レベルが高い女性が多く、特にデスクワーク作業中心の仕事に就くと活動レベルは下がってしまいます。20代前半までが基礎代謝率のピークであることには、骨の構築・生成が行われるのが25歳すぎまでだということも関係しています。ですから20代も後半に入ると、「以前のように簡単に体重が落ちない」「太りやすくなった」と感じるようになるでしょう。■30代の基礎代謝キャロライン・J・シーデクィスト医学博士によれば、運動しなければ筋力が低下して脂肪は増え、基礎代謝量は自然と落ちていきます。成長ホルモンの分泌も少なくなるので、20代と同じように過ごしているだけでは体は劣化していきます。ただ、30代でも成長ホルモンを生産・分泌できないわけではありません。適度な運動で筋肉をつければ、健康的な体を保つことはできるのです。晩婚化に伴い、30代で妊娠・出産する人が多くなりました。「産後太り」という言葉もあるように、妊娠中に食べ過ぎてしまって太るということがあります。赤ちゃんに栄養を与えるのですから、食事を摂ることは大切です。しかし、ウェスリー・デルブリッジ栄養士によれば、妊娠中にアップする基礎代謝はせいぜい200キロカロリー。「赤ちゃんの分まで……」と考え、食事を摂りすぎてしまう母親が圧倒的に多いそうです。妊娠中の9ヶ月間で、増えてもよい体重は25~35ポンド(11.3~16kg)。2015年の調査によれば、残念ながら約半数の女性が妊娠中に体重が増えすぎてしまっているのです。ただ、出産後に母乳をあげる母親はカロリー消費が激しくなるので、体重は元に戻りやすいです。母乳によって消費されるカロリーは、1日500~1,000キロカロリーともいわれています。離乳が早い、または母乳をあげない母親の場合は、基礎代謝が妊娠前のレベルに戻るのが早いので、自分で運動ができる人なら体重が増えていても戻す努力がしやすいと言えるでしょう。■40代の基礎代謝前出のキャロライン・J・シーデクィスト医学博士は、40代に入ると、エストロゲン、プロゲステロン、ヒト成長ホルモンなどのホルモン分泌・生成が減少すると指摘しています。エストロゲンもプロゲステロンも、女性ホルモンの代表格です。基礎代謝も確実に下がってきている年代なので、体重を維持していくためには運動によって消費するだけではなく、カロリーの摂取量自体を減らす必要があります。現実的に、日常的な活動レベルが高ければ毎日150キロカロリー程度、活動レベルが低いようならそれ以上減らす必要があるのです。骨格筋・筋肉が減少することをサルコペニアとも呼びますが、 加齢に伴って筋肉量の低下が確実に見られるようになります。代謝アップには、有効な筋力トレーニングが求められます。1日100~120gの十分なたんぱく質の量を摂り、運動することで効果的に鍛えることができるでしょう。*基礎代謝はなにもしなければ年齢とともに落ち、太りやすく痩せにくくなっていきます。ただ、デスクワークに疲弊して、土日は寝るだけだという20代・30代よりも、適切な食事と活発な生活を送っている40代の方がよっぽど健康体です。加齢に逆らうことはできませんが、いまのうちから運動習慣を身につけて、年をとっても健康的で美しい体を保てるように努力してみませんか?(文/スケルトンワークス)【参考】※How Your Metabolism Changes in Your 20s, 30s, and 40s-Women’s Health
2016年01月22日これから共働きで子育てしていくとなった時、子育てに関することだけでなく、復帰に向けた準備や両立方法など複数の視点で考えなければならず、不安を抱えがちです。そんな皆さんに知っておいてもらいたいのが、前回ご紹介した日本版ネウボラです。具体的にどういった点が子育てしながら働く皆さんのメリットとなるのか、日本版ネウボラの先進地域である埼玉県和光市にて子育て世代包括支援センターの施設長をされている榊原久子さんにお話を伺いました。○産後の復帰を見据えたアドバイスを妊娠中から受けられるネウボラの特徴でもある妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援体制は、産後の職場復帰を見据える際の一助となります。例えば、母乳育児を続けながら復帰することを希望している方であれば、育休中からどんなことに気を付けておくとよいか、復帰までに何を用意すればよいか、復帰後の母乳育児をどう続けるかなど、一緒に個別プランを作ってくれます。もちろん母乳育児に限らず、個別のニーズに合わせて様々な相談にのって支援方法やプランを考えてくれます。○夫婦が良いチームとなれるよう支えてくれる仕事復帰するにあたって産後の女性の身体がどのような状態になるか。また、その際にパートナーとしてできることは何か、といった知識を夫婦そろって学べる場と機会を得られるのも、子育て世代包括支援センターの特徴の1つです。夫婦がチームとして産後の子育てと社会復帰に向かえる。そんな夫婦関係を作るための支援を受けられる。これらは初めての子育てに向かう夫婦にとってはとても心強いサポートとなります。母親が復帰後に精神的にいっぱいいっぱいになり、母親自らがSOSを発する余裕すら無くなっているケースは少なくありません。そんな時、夫が妻の状況を把握してサポートしたり、夫から子育て世代包括支援センター等に子育てのSOSを発することができれば、母親だけに負担が行くことを防ぐことができます。そういったチームとしての強さを育むことを、育児がスタートする前(妊娠期)から意識することができれば、産後の復帰や両立生活にも安心して臨めるのではないでしょうか。ネウボラ拠点では、母子保健ケアマネージャーが相談に訪れる人(家庭)の状況に応じてオーダーメイドで子育てに役立つプランを作ってくれます。個別にご家庭の状況をお伺いしながら、家族に合わせたより具体的な支援が得られるという点で、これまでの支援体制ではカバーしきれなかったニーズに対応しているといえます。和光市以外の自治体でも続々と導入が進んでいるので、お住いのエリアのネウボラ拠点を訪れてみてください。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年12月09日エムティーアイはこのほど、「出産スタイルと産後について」の調査結果を明らかにした。同調査は3月18日~24日、女性のカラダとココロの健康情報サイト「ルナルナ」内において、同サイトユーザー913名を対象に行った。第一子の出産方法について尋ねたところ、最も多い回答は「自然分娩」(67.1%)だった。次いで「緊急帝王切開」(12.1%)、「吸引分娩」(11.0%)、「予定帝王切開」(6.2%)となっている。第二子の出産方法も「自然分娩」(73.0%)が最も多く、2位は「予定帝王切開」(17.6%)、3位は「緊急帝王切開」(3.5%)だった。帝王切開以外の方法で出産した人に、出産時に会陰(えいん)切開を行ったか聞くと、76.7%が「行った」と答えた。痛みについて尋ねると、「痛くなかった」が68.1%と最も多く、「痛かった」は22.4%だった。次いで帝王切開で出産した人に、その痛みについて聞くと、64.5%が「痛かった」、28.9%が「痛くなかった」と回答した。出産後、いつから生理が始まったか尋ねると「平均7カ月」となった。母乳を与えていない人は平均3カ月ほどで生理が始まっているのに対し、授乳期間が6カ月ほどの人は生理再開まで6カ月かかっている。授乳期間が1年程度の場合は生理が1年以内に再開する人が大半で、授乳期間中に再開することも多い。母乳を与えている期間が長いほど生理の再開が遅いことがわかった。第二子、第三子がいる人に、出産後の生理再開までの期間について聞くと、第二子出産後の生理再開は平均6カ月、第三子出産後の生理再開は平均5カ月だった。第二子、第三子と出産経験が増えるほど、生理再開までの期間が早くなる傾向があるようだ。出産前と比べて、生理の状況に変化があったか聞くと、出産前に比べ生理が「軽くなった」29.9%、「重くなった」20.1%、「変わらない」50.0%だった。
2015年11月05日乳腺炎は、産後のママの約25%で起こるといわれています。乳腺炎は、母乳が停滞・詰まってしまったうっ滞乳腺炎と、細菌感染による化膿性乳腺炎に分けられます。細菌感染症による、化膿性乳腺炎の場合細菌感染による乳腺炎は、乳頭が傷ついたこと(授乳開始後まもなくは、赤ちゃんに吸われることで、乳頭が切れることが多々あります)などがきっかけとなり、ブドウ球菌、連鎖球菌といった皮膚に住み着いている菌たちによって炎症が起こります。・おっぱいが熱を持つ・赤みを帯びる・しこりができる・押さえると痛い・発熱、悪寒・頭痛、関節痛などの全身症状・白い母乳ではなく、黄色っぽい母乳が出るなどの症状が出ます。この場合、授乳はできず、抗生物質での治療が第1選択となります。迷わず病院へ行きましょう!母乳が停滞・詰まってしまった、うっ滞乳腺炎の場合母乳が停滞・詰まった乳腺炎では、胸の張りやしこり、多少の痛みを感じますが、感染をしているわけではないので乳房の赤み、熱感はありません。しかし、母乳の停滞が続くと細菌感染を起こし、結果的に化膿性乳腺炎になることもあります。停滞・詰まった場合は乳房マッサージ、授乳、搾乳を行い、停滞・詰まりを早急に改善しなくてはいけません。そもそもなぜ、乳腺は停滞し、詰まるのか乳腺が詰まる原因は、血液やリンパ液などによる乳管の圧迫、乳汁の凝固、赤ちゃんの吸い方が上手ではない、乳頭亀裂によりオキシトシンが分泌されにくいことなどが考えられます。つまり、血行不良やおっぱいの質が悪い、おっぱいがしっかり飲まれず残っている、ホルモン異常といった感じでしょうか。そこで、第1に「血行を良くする」、第2に「おっぱいの質を良くする」、第3に「おっぱいを乳腺に残さない」、これらを徹底していただくことで停滞・詰まりの乳腺炎を回避しやすくします。乳腺炎予防のステップ(1)血行を良くするおっぱいは鎖骨、わきの下、胸骨、肋骨などの血管から血液が注がれ、作られます。そこでまずは、胸周りの血管の流れを良くすることが大切です。肩こりや肩甲骨が動かない状態では、血行不良が起こりやすくなります。マッサージやストレッチが効果的ですね。もしすでに停滞や詰まりがあったら、しこりをマッサージして小さく砕き、赤ちゃんに飲んでもらうか、搾乳をしましょう。乳腺炎予防のステップ(2)おっぱいの質を良くするおっぱいの質には、食事が大いに影響してきます。ただし、賛否両論があり、一概に「これは良くて、これはダメというものもない」ということを覚えていてください。それを踏まえた上で、食べたほうが良いものとして挙げられるのは・白米・うどん・そば・納豆・鶏肉・白身魚・根菜類 など。避けたほうが良い食べ物としては、・もち米・パスタ・ラーメン・菓子パン・乳製品・牛肉・マヨネーズ・お菓子などがあります。要は水分、たんぱく質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミンなどをバランスよく食べることが重要です。産後は忙しく、なかなかこだわった食事を作るのも大変ですが、おにぎりだけ、菓子パンだけなどという食事だけは絶対に避けなくてはいけません。東洋医学では、タンポポの根っこ(ダンディディライオン)、はと麦、ラズベリーリーフが母乳の出を良くするといわれています。これらはお茶としてよく飲まれており、カフェインも入っていないので、試してみてはいかがでしょうか? そのほか、古来より葛根湯が母乳の出を良くするといわれ、使われています。乳腺炎予防のステップ(3)おっぱいを乳腺に残さない「おっぱいを乳腺に残さない」という点については、赤ちゃんが生まれてみないとわからないことがたぶんにあります。赤ちゃんが上手に飲めるかどうかはそれぞれですし、母乳が出すぎて赤ちゃんが飲みきれないことや、逆に乳管が細くて出にくいなど、乳腺に残りやすい状況はそれぞれにありますが、どれも実際に授乳を始めてみないことにはわかりません。そこで、妊娠中から乳頭マッサージをするのは対策のひとつとして有効です。あとは搾乳することでしょうか?日本では搾乳文化はあまりありませんが、欧米では搾乳機は出産グッズのマストアイテムとなっています。もちろん、赤ちゃんがよく飲み、残さないのが理想ではありますが、うまくいかない場合は利用してみましょう。そして、飲ませる時には、乳管にあるおっぱいをご自身の手で誘導し、乳首まで運ぶことも忘れないでください。乳腺が停滞・詰まってしまったら、ステップ(1)と(3)を試し、滞っている塊を取り除きましょう。そして予防を含め、ステップ(2)を心がけましょう。この3つを駆使して、痛い乳腺炎の予防をしましょう。(鈴木元<天使のたまご総院長>)
2015年09月26日少し前に、「生後1年間、母乳で育つと子どものIQが4ポイントも高くなる」との研究結果がボストン小児病院から発表され、話題になりました。そんんこともあり、我が子に母乳をあげているママも多いのではないでしょうか?でも、IQは母乳育児以外でも高めることが可能です。たとえば『beliefnet』では、IQを高めるための6つの簡単な方法が紹介されています。我が子のIQが平均の100以上になってほしいと思うママは、ぜひ試してみてください。■1:音楽を習う音楽を聴くことにはあまり効果がありませんが、自分で楽器を演奏することはIQを高めてくれます。特に子どもには脳の働きを活発にする効果があり、大人になるまでずっと続くと考えられています。子どものIQを高めたいなら、音楽を演奏させましょう。楽器はなんでもOKです。■2:食生活を見なおす脂肪の摂りすぎは、脳の記憶する力に悪影響を与えますので控えめに。ただし、魚などに含まれるオメガ3脂肪酸は脳にいいといわれています。ハンバーガーなどのジャンクフードばかり食べている子どもは、バランスの取れた食事をしている子どもにくらべて明らかにIQが低いというデータも出ています。IQだけでなく、規則正しくバランスのいい食生活は体にいいもの。体に悪い食べものはなるべく食べないようにしましょう。■3:「ながら」をやめる1度にいろいろなことをするのは、脳の創造力をなくすと考えられています。マサチューセッツ工科大学の研究によると、メールをチェックしながらなにかすると、IQが10ポイント下がったそうです。目の前のことに集中しましょう。■4:なにかを覚えるわからないことがあれば、すぐスマートフォンで調べられる世の中になり、私たちは「おぼえる」ことをしなくなりました。しかし、なにかをおぼえることは、脳の働きを活発にします。なにかを記憶する力は、問題解決能力や、パターンを見つける力につながるという研究もあります。友だちや職場の電話番号など、身近なものをおぼえてみては?■5:リアリティ番組を見るのをやめるオーストラリアの研究では、テレビで見る番組が、その人の行動に影響を与えると考えられています。リアリティ番組を見たあとで認識力のテストを受けた人は、テストの結果が悪かったというデータがあります。悪いのはリアリティ番組だけかどうかははっきりしませんが、テレビを見るより、新しいことを始めたほうが脳にいいのはたしか。料理教室に通ったり、ハイキングしたり、新しいことばを勉強するのも効果的です。■6:適切に睡眠をとる睡眠不足はイライラするばかりでなく、脳にも悪いのです。睡眠不足と子どもの学力の関係を調べた研究では、前日の睡眠時間が8時間以下だった子どもは、翌日のIQが低かったという結果が出ています。また、昼夜逆転の生活も、脳の認識力に悪影響を与えます。仕事がシフト制の人で、睡眠のリズムが狂いがちの人は要注意です。*結局のところ、規則正しい生活をすることは脳にとっても大切なようです。バランスよく食べ、よく眠り、体を動かして、IQも高めましょう!(文/スケルトンワークス)【参考】※6 Easy Ways to Improve Your IQ-beliefnet
2015年08月29日メデラは8月10日、「Easy Expression ハンズフリーさく乳ブラ」を発売すると発表した。正式発売は8月上旬。同商品は、搾乳中ずっと搾乳機を押さえている必要がなく、ハンズフリーで搾乳ができるブラジャー。同社によると、近年母乳育児への関心の高まりや小さく生まれる赤ちゃんの増加、母乳育児中に母親が職場復帰するなど、社会的背景やライフスタイルの変化から搾乳器を使用するケースが増えているとのこと。同商品は、「とにかく時間を節約したい」という人や、赤ちゃんが入院していて頻繁に搾乳する必要がある、職場でストレスなく搾乳を短時間で済ませたいといったニーズに応え、搾乳のストレスを軽減するという。肩紐のないストラップレスタイプで、洋服を脱がずに脱着が可能。また、素材はコットン93%と肌にやさしい付け心地で、「スパンデックス」という伸縮性のあるポリウレタン素材も用いることで身体にフィットする仕上がりになっているとのこと。サイズはS・M・L・XLの4サイズを展開。価格は4,320円(税込)。
2015年08月10日お茶やコーヒーを嗜むのが日課という方もいると思いますが、飲み過ぎは身体によくありません。カフェイン中毒になってしまうと、不眠や体の倦怠感を始め、さまざまな症状が。特に妊婦さんや産後のママは悪影響が大きいので気をつけましょう。カフェイン中毒で入院のリスクがある!?コーヒーは眠気覚ましの定番アイテムですが、飲みすぎると眠れなくなったり胃が痛くなったりと、さまざまな症状を引き起こすと言われています。これらはカフェインの過剰摂取が原因なので、同じくカフェインが含まれている緑茶を大量に飲んだときも同じようなリスクが発生します。さらに、コーヒーやお茶を飲み過ぎた場合、カフェイン中毒になってしまうことも。コーヒーを約5杯から10杯、毎日飲み続けると、不眠、倦怠感、痙攣、不整脈といった症状に陥る可能性があるそうなんです。症状がひどい場合とカフェイン中毒で入院しなければならないケースも。健康に害を及ぼすリスクがあるので、飲み過ぎには注意しなければなりません。授乳中のママのカフェイン摂取量は300mgまで!妊婦さんや産後のママの場合、一般の方以上にカフェインの過剰摂取に注意しなければなりません。ママがカフェインを摂り過ぎたことにより、赤ちゃんがカフェイン中毒になることがあるからです。日本小児科医会総会フォーラムで取り上げられた例をみると、コーヒーと緑茶(またはほうじ茶)を1日にそれぞれ2杯ずつ飲んでいたママの母乳が原因で、生後2か月の赤ちゃんがカフェイン中毒になってしまったというケースが。カフェイン中毒になってしまった赤ちゃんは、ほかの赤ちゃんにくらべ、四肢の動きが多くなり、睡眠時間も短くなっていたといいます。ママがコーヒーやお茶を飲むのを辞めたところ、再び母乳での育児が安心してできるようになりました。授乳中のカフェイン摂取量は300mgまでとされていますが、極力控えるようにしたほうが安心ですね。不眠がちにならないよう適度に楽しもう眠気がつらいとき、お茶やコーヒーを飲むと、カフェインが脳に働きかけ一時的に目が覚めます。妊娠中・出産直後のママは、普段にくらべ眠気に襲われたり寝不足になりがちなので、ついカフェインに頼ってしまうかもしれません。しかし、カフェインを摂りすぎてしまうと、反対に不眠になってしまうこともあります。育児は体力勝負。赤ちゃんの夜泣きで目が覚めたりと、ママの生活はただでさえ睡眠時間が削られがちです。眠れるときに、すぐ眠れるようにカフェインの摂取は控えめにしておきましょう。 photo by Adriano Aurelio Araujo
2015年06月04日コーヒーや紅茶といえば、朝食と一緒に飲んだり、リフレッシュタイムに飲んだりと、様々なシーンで愛飲している人も多いだろう。そんな中、妊娠中のプレママや授乳中のママはコーヒーや紅茶とどのように付き合っているのだろうか。マイナビニュース会員のママ77名にアンケート(※)をとったところ、「妊娠中は飲み物に気を使っていた」というママが58.4%(45名)という結果になった。そのうち、カフェインレス飲料を飲んでいたママは68.9%(31名)。さらに授乳中も引き続きカフェインレス飲料を飲んでいた人は87.1%(27名)となり、多くのママが妊娠期だけではなく授乳期もカフェイン摂取に気を使っている実態が明らかになった。※インターネットログイン式アンケート。2015年4月23日~4月27日の期間、マイナビニュース会員のママ限定77名に実施私自身も妊娠~授乳期にかけては、コーヒーや紅茶を極力飲まないようにしていた。しかし、コーヒーも紅茶も大好きなので、我慢するのもストレス。そこで、ノンカフェインやカフェインレスのコーヒー、紅茶を飲んでいたのだが、通常のコーヒー・紅茶に比べると個人的には物足りなく、結局やめてしまっていた。○カフェインレスでも満足度が高い商品を発見!そして知ったのが、ピジョンの「カフェインレスカフェオレ」と「カフェインレスミルクティー」(5g×10本・税込832円)。こちらはカフェイン量を90%以上カット(※2)したカフェインレスタイプだ。牛乳で溶かして飲み、ホットもアイスもOK。1回量がスティック包装されており、冷たいミルクにもサッと溶けるのが特徴だ。※2 一般のカフェオレ(コーヒー浸出液160g)、ミルクティー(紅茶浸出液160g)との比較(日本食品標準成分表2010より)まずカフェオレを試飲。スティック包装の封を切った瞬間、ふわっとコーヒーのほろ苦い香りが広がる。「おぉ? 」期待感が高まる。牛乳で溶かして一口飲んでみると、コーヒー特有の苦味があり、しっかりと飲み応えがある。一般的なカフェインレスタイプと比較すると、「コーヒーを飲んでいる」という感覚がしっかりと得られた。ミルクティータイプも同様に牛乳で溶かして飲んでみると、紅茶ならではの華やかな香りが楽しめる。カフェオレもミルクティーも甘さは控えめ。後味はサラリとしていてしつこくない。2児の母で現在授乳中のママに試飲してもらったところ、「しっかりとしたコクがあっておいしい! 私の場合、母乳育児中は甘いものがほしくなったり、のどが渇いたりするので、手早くつくれるこのタイプはうれしい。子どもが寝ている間にサッとつくって飲んで、リラックスタイムにしたい」と好評だった。さらに、現在2才女児の子育て中であるパパ&ママに飲んでもらうと、ママからは「さっぱりしていて飲みやすい! 甘すぎないからゴクゴクいけちゃうし、夏にアイスバージョンで飲みたい!! 」との声が。パパからは、「いつも飲んでいる通常のカフェオレやミルクティーと大差がない。朝、パンと一緒に出されたらカフェインレスと気づかずに飲むと思う」とのことだった。しかも同商品は、鉄、葉酸、カルシウムに、食物繊維と9種のビタミンがプラスされている。おいしいカフェインレスのドリンクが飲めるだけではなく、妊娠期から授乳期にかけてのうれしい成分が摂れるだなんて、まさに一石二鳥。授乳期は子どもに手がかかりっきりで、なかなか自分のケアをする時間がなく、母乳のために十分な栄養がとれているのか心配というママは多い。そんなママにとっても非常にうれしいアイテムだろう。朝食やティータイムでの利用はもちろん、ワーキングプレママ&ママなら、会社に常備しておいてもいい。ちなみにピジョンからは「Fe+Caクッキー」(マイルドメープル味・マイルドココア味)や「Fe+Caせんべい」といったプレママ&ママ向けのおやつ商品も発売されている。鉄分やカルシウムが手軽に摂れる商品で、1枚20kcalとカロリー控えめ。着色料や保存料無添加となっている。「カフェインレスカフェオレ」や「カフェインレスミルクティー」と一緒に食べれば、プレママやママにやさしいおやつタイムとなる。
2015年05月08日マタニティ・ベビー用品メーカーのピジョンが展開している会員サイト「ピジョンインフォ」はこのほど、母乳栄養に関する意識についてのアンケート結果を発表した。この結果は、ピジョンインフォで会員向けに2015年3月に実施した「「母乳栄養」に関するアンケート」(回答数453件)をもとにしたもの。「母乳に含まれる栄養成分に関して気になったことは?」という質問には、76.7%の人が「ある」と回答。「ない」と答えた12.8%を大きく上回った。ママが摂取した栄養が直接母乳から赤ちゃんに運ばれるもの。気になるママが多いようだ。ところが「出産後、計画的に栄養素の補給などが行えなかった」と自覚されているママに対して理由を聞いたところ「育児に時間が費やされ自身のケアを行う時間がなかった」(73.8%)「赤ちゃんに意識が集中し、自身のケアに気が回らなかった」(61.3%)などの回答が上位を占めた。またピジョンは母乳育児中のママに必要な栄養素として「鉄」「葉酸」「カルシウム」「食物繊維」を挙げ、「なかなかバランスのよい食事がとれない時は、サプリメントなどで栄養素を補ってあげたり、おやつと一緒に楽しみながら、ピジョンのカフェインレス飲料で栄養をとることもおすすめです」とコメントしている。
2015年05月01日3月28日、丸の内にあるスタジオ・ABC丸の内グラウンドで、プレママ向けの特別セミナーが開催されました。ベビー用品ブランド・ピジョンと、食と健康にまつわる知識を伝えるABC HEALTH LABOが共同で開催したこのセミナーには、「赤ちゃんが生まれたら母乳で育てたい!」と意気込む60名のプレママが参加。母乳育児に欠かせない基礎知識について、授乳中の食事について、簡単で栄養バランス抜群なレシピについて…とプレママはもちろん、育児中のママも必見の内容となりました。セミナーは3部構成で進行。「母乳育児講座[基礎編]」と題した第1部では、「母乳はなぜいいの?」「妊娠中・授乳中の食生活は?」など…疑問や不安でいっぱいのプレママに、母乳育児について講義。「母乳は赤ちゃんにとって最適な栄養源。赤ちゃんを病気から守る免疫に関する物質など必要な成分を過不足なく含んでいるんですよ」と語るのは、ABC HEALTH LABOの高木さん。さらに、授乳はママの身体にも大切なのだとか。「母乳育児は、産後の身体の回復にも役立ちます。授乳をすることで分泌されるホルモンによって、子宮の収縮が促され子宮を回復させることにもつながるんです」。また、母乳育児には赤ちゃんとママの絆を強めてくれるという利点も。「授乳は母子にとって本当に大切なコミュニケーション。最初はなかなか母乳が出なくても焦らないで!赤ちゃんがおっぱいを吸うことで徐々に出るようになります」。続いて、授乳中に必要な摂取カロリーや献立づくりのコツなど…授乳中に実践したい食生活のアレコレを解説してもらいました。「授乳中は、1日に2350kcal(※授乳中の30代女性で活動レベルが【普通】の場合)を摂取する必要があります。また、脂っこい食事を抑えたり水分をたっぷりとることも大切。水を沢山飲むのが大変という方は、食事にスープやみそ汁などの汁物を取り入れてみてくださいね」。その他 “栄養バランスの良い食事+授乳中に摂りたい栄養素”を取り入れることが、授乳中の献立づくりのポイントになるのだそう。また、甘いお菓子やカフェインの摂り過ぎ、アルコール類の摂取は控えたほうが良いとのアドバイスが。ここで、これまでに学んだ知識をもとに1日分の献立をつくるグループワークがスタート!各テーブルごとに4~5人のグループを組み、50種類のメニュー写真を使って朝・昼・晩の理想的な献立を考えていきます。授乳中の理想的な摂取カロリー2350kcalを目指して、「どれにしよう?」「これだとちょっとカロリーが少なすぎるかな?」と真剣に悩むプレママたち。献立を選び終わったら、メニュー写真の裏側に書かれた各料理のカロリーをチェックし、3食分の合計カロリーを算出。果たして、その結果は…?なんと10組中3組のグループが、理想に限りなく近い2300kcal台の献立づくりに成功。管理栄養士さんたちも「すごい!優秀!」と拍手を送っていました。約15分間の休憩をはさみ、第2部「母乳育児講座[食事編]」へ。ここでは、グループワークの結果をもとに、授乳中に摂っておきたい栄養素について学びました。授乳中は、母乳の元となる血液をつくるために必要な「葉酸」、貧血予防に役立つ「鉄」、イライラ防止に役立つ「カルシウム」が摂っておきたい栄養素となるそう。また、葉酸にはお腹の赤ちゃんの発育を助ける働き、鉄は妊娠中になりやすい鉄欠乏性貧血の予防に役立つ働き、カルシウムには骨や歯をつくる働きもあるので、妊娠中も積極的に摂取するのがおすすめです。続く第3部では、忙しいママにピッタリな栄養たっぷりの時短レシピをレクチャー。これまでに学習したポイントを振り返りながら、調理デモンストレーションを行いました。今回紹介するレシピは、「フライパンでつくる!簡単豆乳グラタン」、「レンジで簡単☆ジンジャートマトスープ」、「ツナとブロッコリーのマリネ」の3品。調理の手順はもちろん、妊娠中・授乳中に積極的に摂取するべき食材についてもアドバイスが。「調理の際に使用する油は、ビタミンEが豊富なオリーブオイルがおすすめ。身体を冷やさない効果があるので授乳中のママにピッタリです」。そのほかにも、身体が温まるショウガや、葉酸が摂取できるブロッコリー、ビタミンCと鉄が含まれたジャガイモなどがおすすめ食材なのだそう。約20分という短い時間で3品の料理が完成すると、会場からは大きな拍手が…。試食タイムでは、「おいしい!」「簡単につくれるのが嬉しい」と感動の声が上がりました。セミナーの最後を締めくくるのは、母乳育児中のママのためのサプリメント「母乳パワープラス」が当たるお楽しみ抽選会。このサプリメントは、授乳中に摂っておきたい栄養素「葉酸」「鉄」「カルシウム」「ビタミン」「食物繊維」が手軽に摂れるアイテムとして、ピジョンから発売されたばかりなのだとか。抽選に当たった参加者へ商品が手渡されると、約2時間のセミナーは終了。母乳育児の基礎知識が学べて、プレママとの交流も楽しめる特別なセミナーになりました。セミナー終了後、参加者に本日の感想を聞いてみると、「母乳育児の重要なポイントを学べるすごく良い機会になった」「必要な栄養素や食材の組み合わせなど…知らないことも多かったので、いろいろと勉強になった」「自分と同じ妊娠中の方とも交流できて楽しかった」と、とっても満足げな様子。出産・育児という一大イベントを間近に控えた女性たちは、幸せな気持ちとともに不安も抱えている人も多いはず…。今回のレポート記事を参考に、まずは妊娠中・母乳育児中の食生活から見直してみてはいかがでしょうか。
2015年04月20日グランビスタ ホテル&リゾートの基幹施設である鴨川シーワールドはこのほど、2月24日に誕生したゴマフアザラシの赤ちゃんの展示をロッキーワールドにて開始した。○ふわふわのゴマフアザラシの赤ちゃんを公開開始ゴマフアザラシのメスの赤ちゃんは2月24日11時34分、ロッキーワールド「アシカ・アザラシの海」で、誕生が確認された。ところが母親の「モネ」は出産後赤ちゃんのもとを離れてプール内を泳ぎ始め、赤ちゃんのもとに戻る様子が見られなかったため、親子2頭を別室に移し係員が経過を観察してきた。その後も授乳をする様子は見られず、赤ちゃんの命を守るため人工哺育で育てることになったという。訓練により「モネ」から母乳を採取し、その母乳を主体にして赤ちゃんを育て、赤ちゃんは誕生時の体長72.0cm・体重7.8kgから体長78.0cm・体重10.8kg(3月10日現在)にまで成長、純白の新生児毛におおわれた愛らしい姿を見せている。今後しばらくの間はロッキーワールド地階で赤ちゃんの様子を観覧でき、時間帯よっては、親代わりの飼育員が赤ちゃんに哺乳ビンでミルクを与えている様子も、ガラス越しに見ることが可能となる。同施設では、ゴマフアザラシの誕生は昨年に続き2年連続となった。ゴマフアザラシの新生児毛は1カ月ほどで抜け落ちて親と同じ模様となるため、今の期間だけの、真っ白でふわふわした毛でおおわれた赤ちゃんの愛らしい姿を見られる機会となる。同園の所在地は、千葉県鴨川市東町1464-18。
2015年03月11日乳房の夢は女性にとっては大切な夢のひとつです。左右対称である乳房のイメージは、カップル・パートナーシップなどを象徴し、また、体の中で左右一対になっている重要な器官をあらわします。乳房にまつわる夢のストーリーによって、身近な人間関係や健康状態を判断できるケースがあります。ではそんな夢のいくつかをご紹介しましょう。■母乳が出る夢・・・ホテルの部屋で、ベッドに座っている私の胸から、突然母乳が出ました。びっくりした私は「ねえ、これ、何かなあ?」と彼氏に質問しているところで目が覚めました。これは結婚を控えたある女性の夢ですが、夢に現われた彼氏は婚約者です。彼に何かを訊ねているイメージは新しい生活を控えて彼を頼りにしていることを反映し、母乳は彼女の心からの喜びをあらわしています。既婚、未婚に限らず、意外に母乳が出る夢はポピュラーです。筆者の鑑定でも数多く取り扱っていますが、基本的に吉兆となり、幸運の訪れを暗示します。母乳が止めどなく溢れてくるほど吉兆です。■乳房が大きくなる、小さくなる夢乳房が大きくなるのは運気アップを、乳房が小さくなるのは運気ダウンを暗示します。母乳があふれる夢と同様、乳房が大きくなる夢やバストアップの夢は対人的な幸運、開運を暗示します。未婚であれば恋愛運は急激に良くなるでしょう。■乳房のかたちが変わる夢・・・お風呂場にいて、私は自分の胸を見てびっくりしました。右の乳房だけが異様に小さく萎びたようになっていました。どうしよう、病院に行かなきゃ・・・と思っているうちに目が覚めました。これはある女性の夢ですが、その後、右眼の視力が急激に低下し、近眼の度が進んでしまったそうです。乳房のイメージが「両眼」に似ているからでしょうか、左右対称になっている器官、眼や卵巣などの疾患を警告していることがあるので要注意です。いびつなかたちの乳房は患部を象徴します。基本的に乳房そのものの疾患を暗示することはありません。反対に、左右の乳房がバランスよく理想的なかたちにバストアップされているなら、運気好転の暗示です。■左右の乳房の大きさが極端に違う夢・・・上半身裸で鏡の前にいます。向かって左側の乳房が異様に大きく、右の乳房が小さいのです。主人に「アンバランスだな。こっちをもっと寄せたらいいんじゃないか?」と言われ、寄せたり、ブラに押し込んだり、一生懸命に形を変えようとするのです。これは20代前半の既婚女性が見た夢ですが、まだ若いので結婚生活のバランス感覚が悪く、試行錯誤している状況をあらわしています。鏡を見ているのは内省的な状態、また、御主人にアドバイスを受けるのはコミュニケーションの不調和をあらわしています。こんなはずじゃないのだけれど、と試行錯誤しているのかもしれません。基本的に左右の乳房の大きさが極端に違うのは、恋人、異性との関係など、身近な人間関係のバランス感覚の悪さや人間関係の不和を暗示することがあります。■乳房の夢は健康、または人間関係のバランサー大切な左右の器官のバランスが悪い時、または身近な人間関係のバランスが悪い時、乳房に象徴されるイメージの夢を見る傾向があります。左右の大きさのバランスの悪い乳房の夢を見た場合、体調に違和感があれば、対になっている体の器官を検査してみてください。健康に問題がない場合、結婚・同棲生活をしているならパートナーシップに何らかの問題があることをあらわします。(梶原まさゆめ/ハウコレ)
2015年03月07日メデラは4日、「出産後の仕事復帰と母乳育児に関する調査」の結果を発表した。調査時期は2014年12月、インターネット上で実施。対象は末子が3歳未満、出産後1年半未満で再び働き始め、現在の就業中の女性。有効回答数は515名となっている。それによると、復帰後の母乳継続率は50%。「復帰後、仕方なく母乳を与える機会を減らした」は61%となり、「母乳育児継続のために復帰時期を延期」と回答した人は7%となっている。復帰後も母乳育児を継続した女性に仕事中の子どもへの栄養についてたずねたところ、「母乳育児は続けたが、仕事中は母乳を与えてない」が70%、「母乳育児を続け、仕事中は母乳と粉ミルク両方を与えた」が17%、「母乳育児を続け、仕事中も母乳のみを与えた」が13%となった。復帰後、母乳育児をやめた、もしくは継続したが仕事中に母乳を与えていなかった母親に、仕事中も母乳栄養の希望を質問したところ、68%が「母乳を与えたかった」と回答している。続いて、母乳育児継続の障壁について調べると、最も多かった回答が「職場と保育場所が離れている」で46%となった。2位は「母乳の出る量が減ってしまった / 母乳が出なくなってしまった」(31%)。また、仕事復帰した母親に職場でのさく乳経験を聞くと、15%がさく乳経験ありとなり、さく乳場所の1位は「トイレ」(59%)となっている。復帰後、職場の「さく乳室・さく乳専用の部屋・スペース」でさく乳した女性はわずか5%にとどまっている。
2015年03月05日皆さんは、「桶谷式」という単語を聞いたことはありますか?「おっぱいが張って痛い」「赤ちゃんがおっぱいにうまく吸い付けない」「赤ちゃんの体重が増えてない気がする」など、「病院へ行くほどではない」ものの、何かしら母乳や育児に関する不安を抱えている人は一度、桶谷式母乳育児相談室へ行ってみるとよいかもしれません。■桶谷式母乳育児相談室とは? 桶谷式母乳育児相談室とは、「昔から行われている痛い母乳マッサージではなく、乳房の基底部(乳腺体の後面)の伸展性をよくしておっぱいをスムーズに出す独自のマッサージをしてくれる」(※)ところです。※ 桶谷式乳房管理法研鑽会のWebサイト より引用「桶谷式」の冠をつけた母乳育児相談室を開いているのは、全員が助産師の資格を持っている専門家。そのため、個人に合わせた授乳方法やおっぱいにやさしい搾乳の仕方、赤ちゃんがよく飲むおっぱいを作る食事についてなどを相談でき、たくさん情報をもらえる、新米ママには心強い存在です。■桶谷式に通いたい場合、予約は必要? 持って行くものは? 多くの相談室は予約制で、料金は初診料が5,000円ですが、2回目からは3,500円になり、詳しいカルテを作っておいてもらえるので、何か不測の事態あった時にもすぐ対応してもらえます(価格はいずれも税抜)。初診の持ち物は、母子手帳とケアで使うタオル。赤ちゃんを連れて、予約時間より少し早めに行きましょう。まずはカルテに書き込みをしながら、妊娠過程、出産前後の状況、赤ちゃんの成長具合などを確認していきます。確認作業が終わったらベッドに横になり、手技を受けます。この時、赤ちゃんはママの隣に来るか、ほかの助産師さんが見ていてくれるので安心です。手技中は「おっぱいが油っぽいけど揚げ物たくさん食べた?」「肩こりがひどいから、この部分が固くなっていたのかも」など、おっぱいの状態を教えてくれますし、今の授乳状況や心配ごとにも原因と改善策を教えてくれます。特に、出産直後の場合はママには正しいおっぱいの飲ませ方を、そして赤ちゃんにも正しいおっぱいの飲み方を教えてくれます。新生児の口はとても小さいので、赤ちゃんが慣れるまでは、ママからも飲み方を教えてあげる必要はありますが、これがなかなか難しいもの。しかし、桶谷式で助産師さんが赤ちゃんの小さな唇を「こうするのよー」とやさしく動かして教えると、赤ちゃんの飲みっぷりに驚くほどの変化が現れることもあります。■「桶谷式は厳しい」って本当? 桶谷式は「食事制限が厳しい」などと言われることもありますが、・カレー・シチュー・ラーメン・揚げ物・肉の脂身・ケーキやチョコレートなどの甘いもの・スパイスがきついものなど、主に脂肪分や糖分の多い食べ物の摂り過ぎがよくないとされているだけ。なぜなら、母乳の中の脂分が細い乳腺の中で詰まってしまうことがあり、その結果、母乳の味が変わって、赤ちゃんが飲みづらくなるからです。ですが、母乳が詰まってしまう度合いはママの体質に影響されます。「絶対に食べたらダメ!」というわけではないので、ストレスをためないように心がけながら注意する程度でよいかもしれません。■乳腺炎で受診した場合は、医療費控除の対象にもなる通常は医療費として認められない桶谷式母乳育児相談室の料金ですが、乳腺炎が原因で手技受ける場合は、医療費控除の対象となります。地方自治体によっては「子育て応援券」のような、子育て支援サービスに使えるチケットを利用すると、施術料が割引や無料になることもありますので、初診の申し込みの際はぜひ問い合わせてみてください。「名前は聞いたことがあっても、どんな時に行けばいいのかわからない」という印象を持つママも多い「桶谷式」。しかし、実は意外と気軽に利用できるのです。心配ごとが膨らむ前に、プロの力を借りて、赤ちゃんとの二人三脚のペースをスムーズに作れるとよいですね。桶谷式母乳育児相談室は、全国にあります。お近くの相談室を探して、ぜひ一度利用してみてはいかがでしょう。 全国の桶谷式母乳育児相談室検索ページ
2015年02月27日森下仁丹はこのほど、ビタミンDの最新情報をまとめたニュースレターを発行した。体内でカルシウムの補給をサポートする働きをもつビタミンDは、食べ物からとるほかに、太陽の光(紫外線)を十分に浴びると体内で合成されるため「太陽のビタミン」といわれている。近年、女性を中心に紫外線に当たることを避ける生活習慣が浸透していることから、ビタミンD不足とそれによる疾病リスクが懸念されているという。具体的には、ビタミンDが不足することにより、乳幼児の「頭蓋ろう」や「くる病」、高齢者の「骨粗しょう症」や「骨軟化症」を引き起こすリスクが高まるとのこと。国立環境研究所と東京家政大学の研究チームが2014年11月27日に発表した研究内容によると、日々の生活に必要なビタミンDを日光浴によって摂取するために必要な時間は、12月の晴天の日では、北海道札幌市では139分、茨城県つくば市では41分、沖縄県那覇市では14分という結果に。その倍程度の時間日光浴をしない限り、肌に有害な紅斑は生じないため、ビタミンD摂取のためには積極的な日光浴が推奨されている。季節により日光浴が難しい場合は、食事や栄養機能食品などでのビタミンD補給が有効とのこと。特に春に出産を控える妊婦の人は、胎児の健康の観点からも、ビタミンD不足に対する注意が必要となる。「頭蓋ろう」は新生児の頭蓋骨を指でおすとピンポン球のようにへこむ状態のことで、4月~6月頃に生まれた子どもに多いという。これは紫外線量が減る11月~4月に胎児の骨が形成される妊娠後期を迎えることが原因とされており、母体のビタミンD不足が胎児にも影響していると考えられている。乳幼児においてもビタミンDの欠乏が起こりやすくなっており、下肢の骨格が変形してO脚になる「くる病」も、「増加している」という多くの声が小児科の現場からあがっている。くる病は、栄養状態の悪かった1970年代以前に多くみられた病気だが、現代日本人の生活習慣の変化により再び増加しているという。また、くる病を発症していなくても、潜在的にビタミンD不足の乳幼児が多いと考えられている。依藤亨氏(現 大阪市立総合医療センター小児代謝・内分泌内科所属)の調査では、完全母乳哺育には母子ともに多くのメリットがある一方、母乳は人工乳に比べてビタミンDが多く含まれない(3マイクログラム/1リットル)ため、人工乳使用育児の子どもに比べ血中ビタミンD濃度が低いことが明らかになった。ある報告によると、母乳のみで乳幼児に必要なビタミンD量を与えるには、母親がビタミンDを毎日100マイクログラム以上摂取する必要があるとのこと。しかし、「食事摂取基準」(2015年版)で示されている成人の耐容上限量(100マイクログラム)を上まわる量となり、リスクが高く、現実的ではないという。加えて、1998年に母子手帳から「日光浴推奨」の記述がなくなり、皮膚への悪影響から乳幼児を日に当てるのを避ける風潮が根付いているという。そのため、完全母乳哺育では「ビタミンD欠乏症」を招く恐れが高く、適度な日光浴や食事によるビタミンD補給が必要となる。乳幼児のくる病予防には、ビタミンDを1日に10マイクログラム程度摂取することが必要といわれている。母乳哺育では、母乳から3マイクログラム程度、日光浴で3マイクログラム程度、その他の食事(離乳食)や栄養機能食品などから4マイクログラム程度というのが、現代における現実的なモデルとのこと。アメリカやドイツなどの北緯40度以上で紫外線量の少ない諸外国では、産後検診時のビタミンD測定が保険適用内であり、数値が低い場合に「ビタミンDシロップ」が支給され、摂取を推奨しているという。また、市販の牛乳にビタミンDが添加されているなど、乳幼児のビタミンD摂取について積極的な取り組みがされている。同社は2014年9月、「第48回 日本小児内分泌学会学術集会」内で、小児科医などを対象としたセミナー「小児のビタミンD欠乏と補充について」を共催。そしてセミナー終了後、ブース来訪者200名に対してアンケート調査を実施した。「ビタミンD欠乏、ビタミンD不足の乳幼児、小児、児童の診察を行ったことはあるか」という質問に対し、「ある」と答えた人は全体の75%を占めた。また、「患者に『天然型ビタミンD製剤』を勧めたいか」という質問に対しては、97%の人が「ぜひ勧めたい」「勧めたい」と回答した。「現在日本の医療現場では、『活性型ビタミンD製剤』しかなく、欧米に存在する天然型ビタミンD製剤が存在していません。天然型ビタミンD製剤とは、いわゆる食品などで摂取するものと同じビタミンDで、体内で必要に応じて代謝され活性型に変わります。しかし、通常医療機関で使用される活性型ビタミンD製剤は専門家が注意して使用しなければ過剰症を起こしかねず、予防として使用しにくいため、小児科医の多くが天然型ビタミンD製剤に期待を寄せています」と同社。
2015年01月16日生理前に、女性ホルモンの影響で起こるPMS(生理前症候群)の症状のひとつに「乳房が張る」というものがあります。人によっては、胸が大きくなったように感じられるかもしれませんね。なぜ生理前には、子宮とは離れた場所にある胸が、張ったり痛んだりするのでしょうか?○生理前には、ホルモンの影響で乳腺が変化乳房は、主に脂肪と、母乳をつくり出す「乳腺」からできています。排卵から生理が始まるまでの黄体期に黄体ホルモンが多く分泌されると、その影響で乳腺の組織が変化するため、乳房が張ったり痛みが生じたりします。張りがあると少し胸が大きく感じますが、服や下着が入らなくなるほど大きくなることはありません。生理が始まる頃には黄体ホルモンの分泌が減るため、乳房の張りや痛みもおさまることが多いようです。痛みがひどい人は受診が必要ですが、「そこまで痛くはないけれど気になる」という場合は、リラックスする、軽い運動で血行をよくするなど、PMSを改善するセルフケアをしてみてください。張っているときに胸を締めつけると余計つらいので、なるべくラクな服装で過ごすのがおすすめ。ワイヤーのないカップ付きインナーなど、胸への負担の少ない下着を持っておくと便利ですよ。セルフケアについては、記事「生理前のイライラ、どうやって乗り切る? - 糖分の取りすぎは症状悪化の一因」で解説しています。○妊娠や病気で胸が大きくなる場合も胸が張る、大きくなるという症状は、生理前だけに起こるものではありません。妊娠している場合にも、生理前と同様に胸が張ることがよくあります。また授乳期には、乳腺が発達し、より乳房が大きくなります。・乳腺症や乳がん乳腺症や乳がんといった病気が、胸の張りや痛みを引き起こしていることもあります。乳腺症は、ホルモンバランスの乱れなどによって乳房に良性のしこりができる病気。乳腺症自体はあまり心配のない病気ですが、しこりは悪性の腫瘍である乳がんの可能性もあるので、生理でも妊娠でもないのに胸の張りや痛みが気になる場合は必ず乳腺外来などで専門医の診察を受けましょう。・乳腺炎また授乳期に乳房が張ったり痛んだりする場合は、乳腺炎の可能性が大。乳腺炎は、産後、母乳が乳腺にたまって炎症が起こる病気。授乳中の乳腺炎については、かかりつけの産婦人科や助産院で相談できます。乳房は、女性を魅力的に見せるためだけでなく、産後には母乳を出すという役割を果たす部位です。それゆえ、子宮と同様に女性ホルモンの影響を受けやすい面もあるのです。普段より張っている、大きく感じるなど、小さな変化に敏感になることは、病気やトラブルを早く発見するためにも非常に大切です。日ごろから胸のチェックは欠かさずに!※画像は本文と関係ありません○善方裕美医師日本産婦人科学会専門医、日本女性医学会専門医1993年高知医科大学を卒業。神奈川県横浜市港北区小机にて「よしかた産婦人科・副院長」を務める。また、横浜市立大学産婦人科にて、女性健康外来、成人病予防外来も担当。自身も3人の子どもを持つ現役のワーキング・ママでもある。主な著書・監修書籍『マタニティ&ベビーピラティス―ママになってもエクササイズ!(小学館)』『だって更年期なんだもーん―なんだ、そうだったの?この不調(主婦の友社)』『0~6歳 はじめての女の子の育児(ナツメ社)』など
2014年12月25日上野動物園では11月11日、ミナミコアリクイの赤ちゃん「あさひ」がデビューした。○5月1日に誕生したミナミコアリクイの赤ちゃんの一般公開を開始同園では5月1日の夕方、ミナミコアリクイの「アイ」が体重154グラムの小さな赤ちゃん(通常300~500グラム)を出産。昨年7月15日に生まれたメス「ひなた」の兄弟となる。赤ちゃん(性別不明)は「あさひ」と名付けられた。アイは2頭目の出産だが、「ひなた」の時と同様、子育てに関心がなく、また母乳があまり出ない。そのため、動物病院の保育器で育てることとなった。アイの母性本能を目覚めさせるために、初めのころは1日に数分間だけ、寝ているアイのふところに赤ちゃんをそっと戻して慣れさせた。アイは母乳が出ないものの、次第に子への興味が増したらしく、ぺろぺろ舐めて世話をするようになったという。「あさひ」は日に日に体重が増え、生後1カ月頃、正常な出生時の赤ちゃんの体重(306グラム)にようやく追いついた。生後86日には自分でアボカドとグレープフルーツも採食するようになり、生後130日には完全に哺乳瓶を卒業した。生後150日頃になると、母親との終始同居が可能となった。すでにアイの体重の約2分の1以上(2.5キロ)となり、その体でアイの背中に乗っかったり、ドスドスと音が聞こえてきそうなくらいのスピードで母親の後ろを付いてまわったり、食事中というのにジャンプして母親に飛びかかってちょっかいを出したりと、とにかく元気いっぱいに動き回っているという。そしていよいよ11月11日、バードハウス2階に親子そろってデビューを果たした。展示場ではロープを上手に渡ったり、さらにアクロバティックな行動を見せてくれている。同園動物病院係・林笑氏は、「元気でわんぱくな赤ちゃん『あさひ』の新しい動きをぜひ発見してください」とコメントしている。赤ちゃんの詳細は、同園Webページにて確認できる。同園の所在地は、東京都台東区上野公園9-83。
2014年12月18日出産直後から始まる授乳。しばらくは3時間おきの授乳が続くため、寝不足になるママも多いことだろう。今回は、マイナビニュース会員のママ139人に授乳に関するアンケートを実施。また、授乳で困ったことについても聞いてみた。○授乳についてお聞きします。あなたは「完全母乳」「完全ミルク」「混合授乳」のどれに当てはまりますか。完全母乳 46.0%混合授乳 43.9%完全ミルク 10.1%○授乳について困ったことはありますか。はい 39.6%いいえ 60.4%○完全母乳ママの回答・「産まれてすぐは乳首が切れて痛かった。3カ月過ぎるまで2時間で張る状態で夜中とかしんどかった」(28歳女性/情報・IT/技術職)・「しょっちゅう乳腺炎になって乳房が真っ赤に腫れ、熱が39度出てつらかった」(45歳女性/主婦)・「最初のころは授乳ができなくて3時間おきくらいに搾乳して哺乳瓶であげていたので大変でした。泣きじゃくる息子を夫が抱っこしている間に搾乳するので主人も睡眠不足だったのによく頑張ってくれました」(48歳女性/その他)・「結婚式に出席するため赤ちゃんを一日夫にみていてもらったけど、哺乳瓶拒否でミルクを一切飲まなかった」(27歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)・「最初、添い乳がうまくできなかった」(29歳女性/医療・福祉/専門職)・「卒乳がなかなかできなかった。子のアレルギーのため母の私も食事制限した」(29歳女性/主婦)○混合授乳ママの回答・「母乳が足りているか分からないこと」(35歳女性/生保・損保/事務系専門職)・「子どもが小さく生まれたので、なかなか吸う力がなかったこと」(30歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)・「授乳室ってやっぱり少ないからすごく混み、それが大変だった…デパートならあるけど」(29歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)・「陥没乳頭で切れていたかった」(38歳女性/医療・福祉/専門職)○完全ミルクママの回答・「母乳がほとんど出なかった」(49歳女性/主婦)・「新生児の時は飲み方の下手な子で、のませるのに時間がかかって、自分の休める時間が無くて辛かった」(29歳女性/その他)・「出るなら母乳も使おうと思っていたが、授乳の姿勢がうまくいかず、乳首が切れて痛かった。職場で搾乳するのも、むなしかった」(32歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)授乳に関するお悩みで多くあがっていたのが、乳首トラブルや乳腺炎。乳首が切れて痛い、乳腺炎で熱が出るなど苦しんでいたママが多かった。さらに、「授乳室が少ない」と指摘している回答も目立った。新生児のうちは子の吸い付きが弱かったり、ママもコツがつかめなかったりと、試行錯誤の連続のようだ。子どもの歯が生えてくると、乳首が切れるなどのトラブルが多発し、苦労するママも多い様子。搾乳器や母乳保存バッグ、乳頭保護器など、授乳グッズも最近では充実している。さらには粉ミルクもうまく活用し、ストレスのない育児に取り組んでもらいたいものだ。調査時期: 2014年12月5日~2014年12月16日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 女性139名(ママ限定)調査方法: インターネットログイン式アンケート※画像は本文と関係ありません。
2014年12月16日今も昔も変わらず存在する嫁姑問題。嫁姑の間に溝が生じるきっかけは様々だが、ママたちに聞くと、「子供がうまれてから深刻化した」という声が少なくない。Aさん(38歳・3歳女児)は逆子で帝王切開となった。産後の回復も遅く、自宅で横になる日々が続いていたという。そんなAさんに義母は、「『経膣分娩でこそお産の大変さがわかる。帝王切開だったアナタにいつまでもゴロゴロ横になっている資格はない』と言いました。その後も体調の悪い私に長々と説教を続けてましたね。聞き流してましたけど。悔しいとかそういう感情はなく、この人とはこの先うまくやっていけないだろうなと思いました。それまで、関係は良好だったんですけどね」。現在はというと、「盆正月も夫の実家には帰っていませんね。会いたくないから、そういう時期にはいつも家族旅行の予定を入れています」。Bさん(37歳・2歳女児)も子供がうまれるまでは義父母との仲は良かったという。しかし、「無痛分娩をすると夫がメールで伝えると、すぐに電話が。『赤ちゃんに悪影響があるかもしれないのに! 自分がラクするために赤ちゃんを危険にさらすなんて』と義母だけではなく義父にも怒鳴り散らされました」。Bさんの場合、さすがに出産時は義父母を病院に呼んだそうだが、その後は1年ほど会う機会を設けなかったという。「会うと絶対色々ケチをつけられると思うし。これからも極力会わないようにします」。○母乳育児派の義母&義祖母Cさん(29歳・3歳男児)は、母乳が出ず、悩んだ末に完全ミルクでの育児を選んだ。義父母、義祖母とは結婚と同時に同居だったのだが、粉ミルクを子どもにあげている様子を見ると義母と義祖母が大騒ぎ。「粉ミルクだから寝つきが悪い! 」「粉ミルクだから下痢ばかりしている」「母乳が出ないのはお前の不摂生のせいだ」と2人からまくし立てられた。現在、Cさんの子は標準より少しほっそりとした体型なのだが、「『粉ミルクだったから痩せているんだ』といまだに言われますよ」。出産前は3人で買い物に行くほど仲が良かったというが、「もう人間不信レベルですよ。粉ミルク育児にしただけでこんなにも言われるだなんて。夫も間に入るのに疲れて、最近は、別居をして3人で暮らそうという話が出ています」と関係修復が困難な状態だ。これまで嫁姑の関係が良好でも、育児という互いに譲れない事柄に向き合うことで、考え方や価値観の違いが表面化してくるようだ。姑にとっては育児の先輩としての誇りがあり、嫁にとっては「自分の子なんだから口出しされたくない」という思いが強いのだろう。また、育児法も時代の移り変わりと共に変化していくもので、そういった点でも衝突することが少なくない様子。互いに適度な距離を保ったり、夫や義父に間に入ってもらうなどして、絶縁状態になることだけは避けたいものだ。※画像と本文は関係ありません。
2014年12月10日母乳育児中は、すぐに授乳できるようにと、首元の開いた服や前開きの服を選びがち。本当はお気に入りなのに、授乳のことを考えると着られない服があるという方も多いのではないでしょうか。かといって、授乳のことを気にせず服を選んでしまうと、授乳のたびに下からシャツをめくることになるので、お腹が出て冷えてしまうし、寒い時期はニットなど厚手の服を重ね着するので、授乳の間、服をめくって持ち上げているだけでも大変です。そんな時、重宝するのが「授乳ネックレス」です。昔はゴムひもを適当な長さで輪にして、首にぶら下げ、そこにめくり上げた服をかけていたようですが、つけていてもかわいいものがいいなぁと思い、作ってみました。 これなら、首にかけていても、首元に見えるレースがかわいらしい上、肌もチクチクしません。リボンやレースモチーフをあしらえば、ネックレスのように、コーディネートのワンポイントとして、服の上にサラリとつけておくことができます。お好みでアレンジをして、母乳育児にも、普段のコーディネートにも役立ててください。 ■ 母乳育児におすすめ、オーガニックレースの授乳ネックレスの作り方<用意するもの> ・オーガニックコットンレース 50~60cm・オーガニック ストレッチレース 20~30cm・針と糸などの裁縫道具・リボンやレースモチーフ(肌触りが気にならないのであれば、ビーズやパールでもOK)<作り方>作り方は簡単。レースの端をそれぞれ三つ折にして、モチーフの裏に縫い付けて輪にするだけです。手芸用の仮止めクリップで留めてから縫うと、作業しやすいです。編み物が好きな人は、毛糸で輪のモチーフをいくつか作って繋げるだけでもよいでしょう。最近は工夫された授乳服もたくさんありますが、実際使ってみると、後ろの首が引っ張られて肩がこったり、胸元で布がもたついたりするので案外使いづらいことが多いもの。私は結局、・やわらかいカップキャミソール + 前が開きやすいカットソーやニットまたは、・普通のカットソーやニット + 授乳ネックレスこの2つのスタイルに落ち着きました。授乳服を試してみるのも、もちろんよいですが、今持っているお洋服を活かすために、授乳ネックレスも1つは作って持っておくと役立ちますよ! 母乳育児中の方も、これから赤ちゃんを迎える方も、ぜひ参考にしてください。
2014年12月02日母乳がたくさんですぎて、母乳パットを使いましたか? 母乳パットは必要ありませんでしたか? 授乳経験のある方で、「差し乳」や「溜まり乳」という言葉を聞いたことがありますか? どちらも、母乳の出方を指す言葉です。「差し乳(さしちち)」とは、普段は母乳が分泌されず胸が張ることが少ないけれど、赤ちゃんが吸うタイミングで母乳が出始め、常に新鮮な母乳をあげられるおっぱいのこと。いわゆる、受注生産型のおっぱいです。中には、「おっぱいが出ているかどうかわからない」という人もいるかもしれません。授乳のリズムが整う生後半年くらいから「差し乳」になる人が多く、母乳育児にとっては理想的な状態といえます。 一方、母乳の生産が多過ぎて「おっぱいがたくさん出るのは嬉しいけれど、パンパンに張って痛くなる」という状態を「溜まり乳(たまりちち)」と言います。赤ちゃんが乳腺に「溜まっている」おっぱいを飲むことになるので、そう呼ばれています。溜まり乳になるかどうかは、遺伝や乳腺の細さなど元々の体質が大きく関わってきます。溜まり乳タイプの人は、乳腺が詰まってしこりができやすく、乳腺炎を引き起こしやすいため、注意やケアが必要です。そこで、まどれ助産院の真木先生に、溜まり乳のための対策法を伺ってきました。■母乳が出過ぎる、溜まり乳を改善する乳腺炎対策赤ちゃんが生後半年を過ぎたのに、まだ常におっぱいが張って、痛くて困っているという人は以下の点に注意してみてください。 (1)授乳間隔を空け過ぎず、2~3時間にする赤ちゃんが乳房をくわえると、最初に小さく細かく吸う「催乳」の動きがあり、それを合図にママのおっぱいが出始めます。赤ちゃんと離れていても2~3時間ごとに新しいおっぱいは生産されるので、その間隔で赤ちゃんに授乳することがトラブルを避ける大きなポイントになります。 (2)搾乳し過ぎない人の体はよくできているもので、母乳は必要とされている分だけ出るようになります。ですから、搾乳をたくさんしてしまうと、体は「母乳がもっと必要なんだ」と判断してしまい、過剰に母乳が生産され、溜まり乳になってしまいます。張り過ぎて眠れない夜も、絞ってよいのは片方のおっぱいにつき50mlくらいまで。それ以上絞ると分泌量が増えてしまうので、絞り過ぎないように気をつけましょう。(3)食事はあっさり和食に母乳はママが食べたものから作られています。脂肪分が多いものは乳腺が詰まりやすくなり、スパイスが多いものは赤ちゃんが嫌がることも多く、量を飲んでくれなくなる可能性があります。そのため、あっさりした和食がおっぱいには最適です。ちなみに、和食ではありますが、もち米系の食べ物はおっぱいのも分泌量が増えるので避けたほうがベターです。 (4)全身の血行を良くする母乳に効くツボは肩甲骨周りや首や肩にあるため、ストレッチなどでその辺りの筋肉をほぐし、血行を良くしましょう。ただし、一日何度も湯船につかるなど、温め過ぎると分泌が増えやすいため、張り過ぎてつらい時はシャワーだけにしておくとよいでしょう。(5)乳腺の張りや詰まりを取る乳房が固く張った時は、乳首の周辺を柔らかくなるまで手で絞ってから、赤ちゃんにあげましょう。そして、なるべく固くなっている部分から赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれるように促すと、症状が軽くなることが多いそうです。乳首に白い粒が栓のように詰まった時は、乳首に馬油などをたっぷり塗ると良いようです。ですが、くれぐれもやり過ぎはNG。白栓や固い乳栓を取ろうと頑張り過ぎると化膿の原因になりますし、しこり部分を強く押さえ過ぎると張り返しが起き、リンパが腫れて事態が悪化することが多いため、無理は禁物です。また、馬油を塗った際、通気性が悪くなると、細菌性乳腺炎の原因菌のひとつであるカンジタなどの皮膚炎にかかりやすくなります。通気性の良い下着やガーゼをつけて、細菌の発生を防ぎましょう。■こんな時は母乳マッサージを受けよう「赤ちゃんの飲み方がいつもと違う」「おっぱいを飲みながらひっぱったり噛んだりする」と感じたら、すぐに助産師さんや桶谷式の母乳相談室などに相談し、乳腺マッサージを受けましょう。私も母乳が出過ぎる体質で、夜にこってりしたものを食べた後、翌朝まで授乳せず寝てしまい、おっぱいが痛くなって、桶谷式の母乳マッサージに駆け込んだことが何度もあります。おっぱいが張り過ぎてブラジャーのサイズが小さくなり、締め付けられることでよりひどくなってしまうこともありました。整体へ行っても漢方薬局へ行っても「母乳が出ない人のためのツボや漢方はあっても、出過ぎの人につける薬は何もない」と言われてしまい、結局は和食で赤ちゃんとのリズムを作ることが一番だと思い知ったのです。赤ちゃんにいつでも新鮮なおっぱいをあげられるよう、紹介したポイントを心がけながら、一緒に頑張っていきましょう。
2014年10月07日できれば母乳育児を続けたいけれど、職場復帰後は断乳も仕方ないと考えるママは多いのではないでしょうか。しかし、実は働くママにこそ、母乳育児をするメリットがあります。今回は、働きながら母乳育児をするメリットと、その方法をお伝えします。■働くママの母乳育児は、ママと赤ちゃんの心の安定をもたらす働くママだからこそ、実は母乳で育てるほうがラクなのです。というのも、ママのおっぱいを飲む時間は赤ちゃんにとって大事なスキンシップの時間で、赤ちゃんの心の安定をつくる時間でもあります。ママが働いている間、赤ちゃんはいつも一緒だったママと離れているので、不安だったり寂しかったりしています。ママが仕事を終えて帰ってきた時におっぱいをもらえたら、不安でいっぱいだった赤ちゃんの心はすぐに安定します。赤ちゃんの心の不安は、発熱や風邪といった身体の不調を引き起こすこともあります。母乳育児をしていると赤ちゃんの心がを安定するため、急な体調不良を防ぐことができ、結果としてママも仕事を休む回数が減るというわけです。同時に、赤ちゃんにおっぱいをあげることで、ママにも幸せを感じるホルモンが出てきます。母乳育児は赤ちゃんだけでなく、ママの心の安定にもなるのです。仕事、家事、育児でお疲れのママは、母乳育児をすることによってリラックスをすることができますよ。■夜間と休日だけ母乳の「変則授乳」で対応しようとはいえ、働きながらの母乳育児はなかなか大変です。中には、一生懸命搾乳をして冷凍し、保育園に預けながら完全母乳育児を続けているママもいるでしょう。冷凍母乳はお断りという保育園もありますし(私が見学をした保育園もそうでした)、勤務中に搾乳をして保存するというのも、育児に理解のある職場環境でないと難しいですよね。そのため私は、平日昼間の預けている間は粉ミルク、休日や夜間は母乳をあげるという、「変則授乳」の方法をとりました。この方法でも私の場合、十分母乳は出続けましたし、むしろこのほうが、授乳タイムが楽しみになって、とても幸せでした。完全母乳で育てないと赤ちゃんがかわいそうなのでは? と思うかもしれませんが、育児に完璧は存在しません。仕事、家事、育児に頑張っているママが、楽しくニコニコ赤ちゃんと接することが、何より大切なこと事です。メリットをうまく利用して、無理なく母乳育児を続けてみてくださいね。
2014年09月16日毎回同じ姿勢で授乳していると、赤ちゃんが母乳を同じ箇所の乳腺からばかり飲むことになり、飲まれていない箇所に飲み残しが発生します。飲み残された母乳は、溜まって味がおいしくなくなり、濃く小さく固まって、乳腺炎の原因になる場合があります。そのため、こまめに授乳姿勢を変えることが必要です。そこで今回は、代表的な授乳姿勢、赤ちゃんの抱っこの仕方を4つご紹介しますので、ご参考になさってください。■1.横抱きママのお腹に授乳クッションなどを置き、その上に赤ちゃんを寝かせてあげる姿勢=横抱きは、もっとも代表的な授乳の姿勢です。 この時、お母さんと赤ちゃんのお腹が密着するとよいでしょう。体が密着すると赤ちゃんも安心しやすく、クッションの中綿がしっかりしていればママも猫背にならずに授乳できます。クッションだけで高さが足りない場合は、バスタオルなどを追加して高さを調整してください。■2.フットボール抱きフットボール抱きの「フットボール」は、ラグビーのこと。赤ちゃんを脇に抱えて授乳させる姿勢のことをフットボール抱きといいます。横抱きの姿勢から、そのままあげる側の母乳の方向へクッションごと赤ちゃんをスライドします。もしくは、ふとんやクッションなどを積み重ねてもOKです。たまにこの抱き方で母乳をあげることで、赤ちゃんのお口の角度が変わり、横抱きだけの偏った飲み方になるのを防ぐことができます。一日数回、横抱きと組み合わせられるとよいですね。■3.縦抱き座ったママの膝に赤ちゃんを座らせて授乳する姿勢を縦抱きと言います。おっぱいがちょうど口に入りやすい位置になるため、乳首が小さめの人向きかもしれません。外出時にクッションがない時はこの姿勢であげることが多くなるでしょう。赤ちゃんの口に合わせておっぱいを支えてあげると、母乳が下のほうに溜まらず、飲みやすくなります。縦抱きには、横抱きやフットボール抱きで吸い切れない部分をあげられるという利点もありますが、首のすわらない赤ちゃんにはあまり勧められません。■4.添い乳寒い夜の授乳など、ママがどうしても起き上がれない場合の授乳方法です。横になり、抱き寄せるように赤ちゃんをおっぱいに近づけて、支えながら授乳します。ですが、この方法は赤ちゃんがおっぱいを浅めにしかくわえられないため、続けるのは母乳に良くありません。また、特に小さめな赤ちゃんにとって、大きいおっぱいの添い寝は窒息の原因になる懸念もあります。どうしてもという時だけにして、できるだけほかの抱き方と組み合わせて授乳しましょう。冒頭でも書いた通り、なるべくいろいろな角度からあげていくのが、赤ちゃんのためにも母乳のためにも良いとされています。例えば、フットボール抱きで片側のおっぱいをあげて、そのままクッションごとスライドさせるように横抱きして反対側のおっぱいをあげ、次の授乳時はその逆、外出時には縦抱きで…とすると、やりやすいかもしれません。今回もシリーズとして、練馬区の桶谷式母乳相談室、『まどれ助産院』の真木先生にお話を伺いました。産後すぐからの母乳育児期、せわしない日中も、長く感じられる夜も、赤ちゃんと一緒に少しでもラクに乗り越えられますように。
2014年09月12日赤ちゃんを母乳で育てたい。そう考えているママのために、出産後すぐからできる、母乳育児のためのポイントをご紹介します。今回も、桶谷式母乳マッサージをされている「まどれ助産院」の真木先生にお話を伺いました。■おっぱいがでない? 産後すぐは「とにかく飲ませる」赤ちゃんを産んだからといって、すぐに母乳が大量に出るわけではありません。産後すぐは、小さじ1杯分(5cc)くらいの母乳しか出ないママがほとんどです。そこから母乳育児を軌道に乗せるためにもっとも大切なことは、「頻繁に母乳をあげ続けること」です。新生児期の授乳回数は一日8~15回くらい。これより多くても心配し過ぎる必要はありません。とにかく多くの回数、母乳を飲ませてあげることで、徐々に分泌量が多くなってくるはずです。出生時の体重が小さい場合や吸う力が弱い場合などには、最初のうち、ミルクを足したほうがよい場合もあります。そのあたりは、担当の医師や看護師、助産師などと相談してください。■産後3日目くらいから、徐々にスムーズに産後3日目くらいになると、目覚めた時にママのおっぱいがパンパンに腫れた感覚になることもあるでしょう。その場合も、ひたすら赤ちゃんに飲み続けてもらうことで、乳腺の開通が促されます。産後すぐから頻回授乳を行っていると徐々に開通が進み、母乳の出方がスムーズになってきます。退院を迎える頃には、祝い膳で揚げ物やケーキなどが出る病院もありますが、乳腺の開通が進まず、おっぱいの張りがひどい時は食べるのを控えたほうがよいでしょう。■赤ちゃんが飲みやすいおっぱいにするコツ生まれて間もない赤ちゃんは、まだ母乳を上手に飲むことができません。赤ちゃんが上手に飲めるようになるには、ママのサポートが必要です。サポートしてあげる主なポイントは以下の3つ。(1)おっぱいを深くくわえさせる乳首の外側1~2cmの乳輪部分に、母乳の出を促すポイントがあります。赤ちゃんがそこまで深くくわえて飲むことでより多くの母乳をあげられます。そのため、新生児期から口をできるだけ大きく開け(140度くらい)、横から見るとアヒルのような形で深く乳首をくわえられるよう導いてあげることが大切です。浅くくわえる飲み方が赤ちゃんの中でクセになってしまうと、直すのが大変になるので、最初が肝心です。わが家の次女はそのせいで大変でした。(2)授乳間隔を開け過ぎない母乳の分泌量を増やすためには、授乳間隔を開け過ぎないことも重要です。母乳の質と量を良い状態にするには、授乳間隔を4時間以内にするのが、桶谷式では理想とされています。そのためには、夜間の授乳も大切です。赤ちゃんが朝までぐっすり眠ってくれたらママも助かるかもしれませんが、夜寝ている間の母乳の分泌量は、なんと起きている時の1.5倍くらいあります。すぐにおっぱいがパンパンになってしまうので注意しましょう。もしうっかり長時間寝過ぎて、おっぱいが張ってしまった場合は、きれいな手で乳首と乳輪を優しくほぐし、少しだけ母乳を絞ってからあげると、赤ちゃんが飲みやすくなります。(3)ママの食事に気をつける離乳食を開始する生後半年くらいまでは、ママの食べたものが母乳になり、ダイレクトに赤ちゃんの栄養になっています。バランスのとれた食事を心がけるとよいでしょう。また、「今日は授乳間隔が少しあくかも」という場合は、その前の食事をあっさり軽めにすると、比較的おっぱいの張りが軽くなるそうです。何人産んでもひとりひとり違う母乳生活、赤ちゃんとママに合った快適な生活を送れると良いですね。
2014年09月08日牛乳や母乳には、モルヒネ様ペプチドが含まれていて、これが脳に作用するために快眠できると言われています。例えば、一般的に赤ちゃんは一度寝入ると多少の物音がしても起きませんよね?これは、母乳やミルクに含まれるモルヒネ様ペプチドの働きによると考えられています。モルヒネ様ペプチドは、アヘンからできるモルヒネとはまったく違う成分ですが、モルヒネと同様に精神を鎮める作用があるのでこのような名称がつけられています。睡眠が快適に!?海外でも紹介された牛乳の秘密!海外サイト「Woman’s Day」では、快適な睡眠を手助けしてくれる食べ物を紹介しており、これらを眠る2時間前までに食べておくと効果的なのだそうです。その食べ物の中に、牛乳を含む乳製品がありました。牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品には、睡眠ホルモンのメラトニン生成を促すトリプトファンが含まれているため、眠る前に摂取すると快適に眠れるそうです。さらに牛乳にはカルシウムも豊富に含まれています。カルシウムはイライラを抑える栄養素として、疲れた神経を癒し穏やかにしてくれます。今夜の夕食に牛乳を使ったメニューはいかが?牛は昼間よりも夜の方がメラトニンを分泌します。夜に絞った牛乳が「ナイトミルク」と呼ばれているのは、夜に取られた牛乳がメラトニンをたっぷりと含んでいるから。睡眠前に空腹を感じたら、温めた牛乳にしょうが汁と黒砂糖を入れたものを飲むとゆったりと眠りにつくことができます。また、夕食には、かぼちゃのミルク煮がおすすめ。かぼちゃを牛乳でほっくりと煮込んだ消化抜群の一品です。少量のバターで風味を出せば、子供からお年寄りまで喜ばれるメニューとなります。眠れない夜に、ほっとぷりん疲れた脳にあったかくて優しいスイーツで糖分を補給したいときは、低カロリー高タンパクのプリンが役立ってくれます。そんなほっとなプリンの作り方をご紹介します。材料は、計量カップより少な目の牛乳と卵1個。それに砂糖小さじ1杯とバニラエッセンス少々にたっぷりめのシナモンパウダーがあれば簡単に作れます。割った卵をよく溶いて、牛乳と砂糖を加えてよく混ぜます。電子レンジで1分温めて、いったんかきまぜてからさらに1~2分チンするだけ。最後にかきまぜてドロッとしたら出来上がり。あとはシナモンをお好みで振っていただきましょう。体がゆっくりと温まり優しい眠りを誘う一品。牛乳でトリプトファンを摂取し、シナモンで体を温め、卵で不足しがちなタンパク質を補えば、今夜はスヤスヤと眠れることでしょう。Photo by Tambako The Jaguar
2014年08月30日赤ちゃんを母乳で育てるとママも痩せるよ! という経産婦さんの言葉をよく耳にしますよね。母乳育児には、産後のダイエット効果はもちろん、赤ちゃんの免疫力アップ、産後のママの手間の軽減や経済的にも嬉しいことがいっぱいです。今回は妊娠中からできる、母乳育児のために気をつけておいたほうがよいポイントを、食生活面を中心にお伝えします。■母乳育児のための食生活 ・和食中心の食生活臨月はとくに外食の機会が増えるプレママが多いですが、赤ちゃんが飲みやすいサラサラの母乳にするためには、外食の時でも和食を中心とした野菜たっぷりのメニューを心がけましょう。肉よりも魚、パンよりも白米を多めに食べること、などがコツです。おやつも、洋菓子より和菓子のほうが母乳にはよいといわれています。母乳中には、出血を止めるために必要な栄養素であるビタミンKの含有量が少ないといわれており、ごくまれにですが乳児ビタミンK欠乏性出血症という病気を引きおこすこともあります。そのため、妊娠中から普段の食事に納豆などのビタミンKが取れる食品を一品プラスしておくとよいかもしれません。・水分をたくさん取る授乳中は、一日に3Lの水分を取るのがよいとされています。とはいえ、産後にいきなり多くの水分を取ってといわれても難しいですよね。そのため、妊娠中の時から水分を少し多めに取る習慣をつけましょう。母乳を出やすくするために、身体の冷えるものは避け、ハーブティーやほうじ茶などの身体にやさしいお茶を飲むとよいですね。■母乳育児のための生活もそのほか、食生活以外でも、・ブラジャーをノンワイヤーのタイプに替える・お風呂あがりに馬油やベビーオイルなどを使って乳頭を指でつまみ、乳頭マッサージをするなどにも、母乳の出をよくしたり、赤ちゃんの吸い付く力で乳頭が切れるのを予防したりする効果があります。乳頭マッサージは、妊娠後期(妊娠8カ月、28週)以降に始める方がよいですが、主治医や助産師の指導の元で行ってください。切迫早産の場合などは控えてください。母乳育児は大変そうと思うプレママもいるかもしれませんが、慣れてしまえば手間や経済的負担が軽くて済みます。妊娠中からちょっとした習慣に気をつけて、ぜひ楽しい母乳育児をスタートさせてくださいね。
2014年08月30日出産してようやく赤ちゃんと対面できた余韻を味わう暇もなく始まる24時間ぶっ続けの授乳リレー。出産を機にホルモン分泌が切り替わることで母乳が出るようになるため、産んですぐから沢山出るわけではありません。そのためにママができることは、まず頻回授乳。新生児の頃は出生体重によってミルクを足したり体温を見たりいろいろと忙しく、授乳間隔についてはどの本を読んでも「欲しがったらその都度あげましょう」と書いてあります。ですがお腹の中では一心同体だった赤ちゃんも、へその緒が切れて生まれてくると、「この声はおっぱいを欲しがっているのかしら?」のか「なぜ泣いているの?」と、なかなか理由を特定できず心配が絶えません。今回はそんな母乳生活の始まりについてお伝えします。■母乳育児の始まりまず出産後、赤ちゃんに飲ませることによって初乳という最初のおっぱいが出ます。これにはとても濃い栄養成分が含まれているので、病院でもカンガルーケアという赤ちゃんとの触れ合いの一環として推奨されることが多いと思います。「赤ちゃんは最初からママがたくさん母乳が出ないことを知っていて、あらかじめお弁当のように多めに栄養を蓄えて産まれてくる」と言われていますが、それでも出生後3日間で体重は200gくらい減ってしまいます。体重が減り、おっぱいを吸う力が弱まりそうなら、おっぱいと並行して一日数回ミルクを足すことを勧められますが、一日10回以上の頻回授乳と甘い物と油物の摂取を控え和食中心の食生活にすることによって母乳生活がだんだん軌道に乗り、完全母乳に移行できることが多いようです。私も手帳で確認したところ、最初の一ヶ月は寝る時間と家事と食事の時間とトイレへ行く時間と赤ちゃんのお世話以外は1時間から2時間弱おきの母乳育児に専念していました。新生児との生活は朝も夜も関係なく、とにかくおっぱいと抱っこです。産まれたばかりの「フニャー」という弱々しい泣き声からだんだん「ンアー!」という力強い泣き声になり、何をしても泣くのでどうしてあげたらよいかわからずオロオロすることもあります。家族に抱っこを代わってもらってもすぐにギブアップされたり、オムツもうんちだったらそのままフタされて「うんちだったよー」といわれるだけで「あー大変大変」と立ち去られたり、自分でも不安な時に「おっぱい出てないんじゃない?」と追い打ちをかけられ涙が出そうになったりも…。ママも眠れなくてボロボロですが、それでも赤ちゃんをじっと見ているうちに、その子なりの小さなサインが生まれてきます。そこに反応してあげることで少しずつママと赤ちゃんの絆ができてくるのかもしれませんね。始まったばかりの新生児育児、その時は精一杯でも後で思い返すと「なんて小さかったの! 可愛過ぎる!」と悶絶するサイズと愛らしさです。どうか日々思う存分満喫してくださいね。
2014年07月23日出産後すぐの母乳は初乳と呼ばれ、赤ちゃんにとって栄養と免疫の濃縮ジュースと言われるほど貴重なものです。「できれば母乳で育てたいけど、産まれてすぐから出るのかしら?」そんな不安を持つ妊婦さんは多いとおもいます。今回はスムーズに母乳育児を始めるために妊娠中からできることについて、桶谷式母乳マッサージをされている『まどれ助産院』の真木先生にお話を伺ってきました。妊娠中期(妊娠5~7カ月)くらいから血行が良くなり乳腺が発達し、乳頭から透明だったり少し黄色味がかった分泌液が出ることがあります。絞ってみたい気持ちにかられがちですが、この時期からマッサージを始めるのはあまりオススメできません。産後の母乳量との関連はあまりないようなので、無理にがんばると乳頭感染の可能性もありますし、乳頭への刺激は子宮収縮の原因にもなります。切迫早産になりやすい人や子宮頚感管長が短いと指摘された方は特に避けた方がよいです。妊娠中の母乳マッサージはいろいろな方法が紹介されていますが、いつ産まれても大丈夫な妊娠10カ月の37週頃になったら開始しましょう。それまでは乳腺を圧迫しないよう、乳房を支えられるくらいのノンワイヤーブラジャーに切り替えて血行良く過ごせるようにしましょう。この時期からフロントホックのものにしておくと出産後にも使えて便利です。乳頭に白いポツポツのような固まりや栓のようなものができていたら、お風呂に入る前に植物性オイルをつけたコットンを張って少しラップパックをしてからそっと拭き取ります。この他に扁平乳頭や陥没乳頭の場合は特別なケアが必要になるので、母乳外来や助産外来などで診てもらい相談すると良いでしょう。女性は出産するとホルモン分泌が変わり、そこで初めておっぱいを出す体に切り替わります。産後すぐの時期、産院ではおっぱいをあげる前と後に赤ちゃんの体重を測り「どれだけ飲めているか」を計算します。最初は増えても10gや20gだったりと極少量が当たり前なので心配いりません。何度も何度も吸わせていくことで少しずつ赤ちゃんの吸い方も上手になり、たくさん飲めるようになっていきます。赤ちゃんのおっぱいを吸う力は思いのほか強く、生きるために本能的にがんばる姿は胸を打つものがあります。赤ちゃんはママのおっぱいが最初はあまり出ないことを知っていて、出るようになるまでの栄養をお弁当のように体に蓄えて産まれてくるともいわれています。だから大丈夫。出生体重が少なくて母乳を吸う力がなくなってしまいそうな場合は最初だけミルクを足した方が良いこともありますが、とにかくあげ続けることが一番大切です。子供を産むという大仕事を成し遂げたあと、喜びもつかの間にすぐ始まる授乳リレー。赤ちゃんが眠った時に一緒に眠り、少しでも体を回復させて楽しく子育てができますように。
2014年07月22日○海外で拡大するDHAサプリメントビジネス魚を食べると頭がよくなる、といった話が日本では10年以上も前から何度も話題になっている。果たして、それは本当なのだろうか?。そうした話題の中で頭を良くするものとして取り上げられるのが、魚は「DHA(ドコサヘキサエン酸)」を豊富に含んでいるということ。このDHAなる存在の正体は脂質、いわゆる油だ。なぜこの油が頭を良くすると言われているかというと、脳を構成する栄養素の約4割がタンパク質、そして残りの約6割が脂質である。そしてその脂質のうち、約20%がDHAが占めているのである。実は近年の研究から、DHAが不足すると、細胞膜が固くなり、神経細胞の動きが鈍ったり、情報伝達の機能が弱くなったりして、その結果、さまざまな異常行動などを引き起こしている可能性があるといった報告がなされるようになってきた。こうした背景から、海外ではDHAのサプリメントビジネスが年々拡大を続けている。日本ではあまりそういったサプリメントビジネスが盛んではないので実感することはない。なぜか。食の西洋化が進んだ現代であっても、日本人がまだまだ魚介類を他国の食卓に比べて多く食していることもあるだろう。しかし、日本の魚介類離れは着実に進んでいることも事実だ。ちなみに、海外・国内問わず、DHAのサプリメントとして販売されているものの多くは魚の油を由来としたもので、無味無臭というわけにはいかず、モノによっては口に含むと、魚臭さを感じたり、魚の油っこさがしばらく口の中に感じられたり、といったものもある。そんな中、魚ではなく海藻由来のDHAサプリメントの販売が海外では市場規模を伸ばすようになってきた。日本では、まだまだ馴染みがないが、味の素が2014年4月4日より、海洋由来DHAを活用した子供向けサプリメントの販売を開始した。味の素は、発売開始の2日前の4月2日に、DHAに関するセミナーを開催しており、その中で、オックスフォード大学のAlex Richardson上席研究員が、子供の脳とDHAの関係性について、どういった研究がなされ、どのような結果が報告されているのかといったことを説明したので、その模様をお届けしたい。ちなみに同氏、味の素に海藻由来DHAオイルを提供するオランダRoyal DSMの支援を受けてDHAと子供の脳の関係性の研究などを行ってきており、今回の発表も、そうした研究成果をベースとしたものとなっている。●DHAは健康なヒトの身体を支える縁の下の力持ち的な存在!?○DHAの存在は脳にどのような影響をもたらしているのか現代の先進諸国の食事風景は先述のとおり西洋的、いわゆる肉類を中心としたものが大半を占める。よくカロリーオーバーという指摘がされるが、その摂取カロリーに占める脂肪の割合が増加(油分過多)している状況ともいえる。そうした状況を鑑み同氏は、「ジャンクフード的な食事の摂取が健康への悪影響を及ぼすと言われていうが、実は脳にも影響を与える点にも注意を促す必要がある」とする。実際のところ、どのように脳に影響を及ぼすのだろうか。脳の60%が脂肪であることを考えれば、ある程度の油分を摂取することは理に適っている。しかし、その多くは、植物や肉、乳製品などを由来する、いわゆる「オメガ6系」と呼ばれる脂肪酸で、必須脂肪酸としてリノール酸などが知られている。一方で、DHAなどが属するオメガ3系は、緑色葉野菜や海藻、一部のナッツと種子の油に含まれる短鎖多価不飽和脂肪酸であるαリノレン酸を除いたEPAやDHAなどは魚類や海産物に多く含まれており、そうしたものを摂取しなければ、体組織中におけるオメガ3の濃度は下がる一方ということになる。そうした中、さきほど脳の構成要素にDHAが含まれるとしたが、脳内の細胞膜を正常な構造として維持しようとすると、構成要素の6~10%をDHAが占めている必要があるが、オメガ3の濃度が下がればそうした維持も困難になってくる。そうなるとどうなるかというと、DHAの脳内での役割を考えるとわかりやすい。DHAは脳内ではシナプスに特に集中して存在し、ドーパミンやセロトニンなどのシグナル伝達物質の濃度を密接に関係している。DHAが脳内で欠乏してくると、セロトニンの濃度もすぐに低下していくことが判明している。セロトニンは人間の精神面に影響を与える物質として知られており、一部では「幸せ物質」とも言われているほか、うつ病にかかると、数が減少することなどが知られており、抗うつ薬ではセロトニンなどの量を増やす仕組みが取り入れられている。DHAは胎児の時点で胎盤から選択的に供給され、出産後もわずかずつだが母乳から乳児に供給される。そのため、「もし母乳での育児が難しいのであれば、育児用の調整乳の存在が重要になってくる」と同氏は説明する。もし母親がDHAが不足した状態で胎児に十分にそれを供給できなければどうなるか。2009年の研究では、胎児の脳内シナプスが十分に与えられた場合に比べて、欠乏した状態になることが報告されている。また、網膜の重量の30~50%がDHA(全脂肪酸の50~60%)であり、DHAが不足すると網膜のシグナル伝達がほぼゼロまで低下してしまい、その結果、視覚、空間、注意処理などに関するさまざまな障害にもつながることとなるという。こうしたDHAの欠乏が、日本でも近年社会問題として取り上げられるようになってきた発達障害/行動障害である「注意欠陥・多動性障害(Attention Deficit Hyperactivity Disorder:ADHD)」と関連している可能性がでてきている。ADHDは、米国でも10%の子供に症状が確認されており、英国でも7%の子供が当てはまるという。また、ADHDと重なる症状として、失読症や統合運動障害、自閉症スペクトラムなどがあり、それらに該当する人も含めるとかなりの数となることが想像できるだろう。「こうした診断名は単に診断書に記述された名称であり、その本質に迫ったわけではない。実際に、個人ごとに掘り起こしていくと、さまざまな要因が関わっていることが見えてきた。こうした症状は、身体的な疾患症状と同じように見てはいけない」(同)とのことで、例えば英国では5人に1人、つまり20%の学童が統合運動症や失読症の傾向があり、それに対応する特殊な教育を受けたいというニーズが存在すると指摘する。そうした仕組みの解明に向けた同氏の研究チームが2013年にPLoS One(現PLOS ONE)に発表したDHAと学習および行動に関する研究では、長鎖オメガ3脂肪酸の血中濃度と英国の小児の認知能力や行動の低下には関連性が見られたという報告がされている。すでに先行して実施されていた成人による検査では、オメガ3(EPA+DHA)の赤血球に含まれる比率が低いほど、心血管疾患リスクが上昇するという報告がなされているが、この7~9歳の英国の普通の子供たち500名を対象に実施した研究でも、指先から採取した血液から脂肪酸組成を分析した結果、その平均値は高リスク(4%以下)に当てはまる2.46%であったという。親へのアンケート調査として、週にどの程度魚を食べているかを聞いたところ、約90%の子供は週に2回未満で、内9%はまったく食べていなかったという。ちなみに、英国政府が出している食事指針は、週に油分の高い魚2切れを食べるべきとしている。また、血中DHA濃度と英単語の読み能力を493名を対象に実施した調査では、濃度が高い子供ほど、読み能力が高い傾向にあるほか、器用度や認知能力が高いことが確認されたとも報告されている。さらに、血中DHA濃度とADHD型の症状との関連性の調査では、濃度が高いと、注意力や行動に関する問題が少ないという相関関係が見られたという。●魚を食べると、本当に頭は良くなるのか?○DHAの摂取と頭がよくなることに関係性は本当にあるのか?では、こうした問題行動を起こす子供に対しDHAを多く摂取させるとどうなるのか?。2005年の「発達性強調運動障害児を対象とした脂肪酸の食事補給に関する無作為化対象試験」という論文で、普通学校に通う協調運動に特定の困難が見られる学業不振児童117名(対象の40%が読みと発音(スペリング)が年齢として期待される習熟度に達していない、30%超が臨床的ADHD型の症状のカテゴリに含まれる)を対象にした研究では、魚油とプラセボの摂取を3カ月にわたって行ってもらったところ、魚油を摂取した群では、正常児に期待される上達と比べて、読み能力は通常の速度の3倍超、スペリング能力は2倍超の上昇が見られたとするほか(プラセボ群では、読み能力は通常速度の1倍、スペリング能力は0.5倍未満の上昇となった)、ADHD型の症状も軽減されることが確認されたという。また、2011年の研究でも魚油由来のオメガ3がADHD症状の軽減に有効であることが報告されている。ただし正常な7~9歳の子供ではどうか、という試験結果が2012年のPLoS Oneに報告されている(正常能力ではあるものの、読み能力は33パーセンタイル未満)。こちらはというと、対象360名を海藻由来DHAを1日600mg摂取する群とプラセボ群に分けて16週間摂取してもらい、読み、行動(ADHD型の症状)、作動記憶(ワーキングメモリ)にどの程度の変化があったかを調べたもので、一定の効果はあったものの、統計的な有意が見られなかったという。ただし、下位20%ないし10%の集団に限ると、DHA摂取群は下位20%で20%向上、下位10%だと50%の読み能力向上が確認されたという。また、2014年3月の最新の研究としては、395名の子供を対象に血中DHA濃度と睡眠時間の相関関係を調べた論文が発表されているが、こちらは、血中DHA濃度が低いと臨床的な睡眠の問題が多くみられたが、DHAの補給(600mg/日)により、そうした睡眠の問題が有意に改善され、プラセボ群と比べて睡眠時間は約1時間延ばせることが確認されたという。「脳に十分な栄養が行きわたり、休息を十分に取れれば、学習はずっとスムーズになる」と同氏は語る。そのためにもEPAやDHAの摂取が重要になってくるわけだが、ではどの程度を摂取するべきなのか(ただし、植物由来の短鎖オメガ3には長鎖同様の健康効果はないので、魚などの長鎖オメガ3を摂取するべきだとしている)。国際的科学機関の推奨値は、一般集団(心血管の健康)では1日当たり500mg未満、抑うつやその他の精神健康の状態では1000mg未満、先進国の多くの標準的な摂取量が150mg以上で、英国・ドイツでの推奨量は250mg、フランスが500mg、ノルウェー450mg、そして日本では1000mg(1g)以上が望ましいとなっているが、日本の実際の摂取量は目標値よりも350mg以上少ないと言われており、政府もこの問題について認識しているが、同氏は「海外が低いのだから、といってそれを迎合するような動きは採るべきではないし、絶対に引き下げるべきではない」と強い口調で、むしろ目標値にどうやって実際を引き上げていくかを議論していくべきだとした。なお同セミナーでは、管理栄養士・料理研究家の小山浩子氏がオメガ3とオメガ6のバランスとして、7:3が良いとし、オメガ6は普段の生活で十分に摂取できているので、オメガ3を意識して子供のおやつなどに取り入れて行ってもらい、できれば子供と一緒におやつを作るといった食を通しての思い出作り、心の栄養の方の充足も意識してもらえればとして、マグロのツナやサクラエビ、イカそうめん、さくらでんぶ、ひじきなどを活用したおやつの紹介を行っていた。
2014年04月21日