「最近、なんだかやる気が出ない…」体がだるく、心も沈みがちで気力がわかない。これって、もしかして五月病!? エキサイトお悩み相談室の 日高千香子(ひだか ちかこ)先生 によると、ゴールデンウィークを明けたころから、五月病になる人が増えるのだとか。そもそも五月病ってどんな病気? どんな症状が出るの? 五月病になりやすいタイプと対策法を日高先生に聞きました。■五月病って、どんな病気?五月病とは、主にゴールデンウィーク明けごろから現れる症状で、倦怠感や疲労感、無気力感などを伴う、心と体の一時的な不調を表す俗語です。医学用語では、適応障害と言われます。4月は職場の部署移動や、転勤、転職、入学、住環境の変化が多く、「早く慣れよう」とがんばり過ぎたり、緊張状態が続く環境に身を置いたりすることで、徐々にストレスや疲労が蓄積されていきます。そして、1ヶ月経過したころにゴールデンウィークに突入します。これまで続いていた緊張が休暇によってほぐれ、やる気が失われるほか、気分が落ちこむなど、体調不良として症状が表れます。かつては、五月病は新入社員などに多く見られ、環境に慣れる夏ごろには徐々に症状がなくなり改善されると言うのが通例でした。しかし現在では、年齢・季節を問わず、いつでも誰にでも起こり得る可能性がある病気です。■「五月病」心と体に表れる主な症状肉体的な症状息苦しさ動悸がする胃の痛み頭痛やめまい食欲不振精神的な症状気分の落ちこみ不安や焦りを感じるイライラするやる気が出ない集中力がない眠れない■「五月病」になりやすいタイプまじめで几帳面、責任感が強く完璧主義、内向的でおとなしい人が五月病になりやすいと言われています。一生懸命になり過ぎてしまい、手を抜くことができず疲れに気づきにくい傾向があります。また、内向的でおとなしい人は、周りを気遣い、自身の思うことが言えない場合もあるようです。対策と予防ウォーキングやヨガ、ストレッチなど軽い運動を行うアロマを利用し、香りでリラックスをするぬるめのお湯で、ゆっくりと入浴をする好きなことをしたり、音楽を聴いたりして気分転換をはかる悩みごとを抱えこまず、信頼できる友人などに話を聞いてもらう規則正しい生活を心がけ、生活リズムを整える食生活の改善をし、セロトニンを多く含む食品を摂取する深呼吸などをし、呼吸を整える■「五月病」セルフチェック「もしかして五月病かも?」と思ったら、まずはチェック!人と会うのがおっくうになる食欲が湧かない夜はなかなか寝つけず睡眠不足イライラしたり、焦ったりすることが多くなった服装や身だしなみに気を使わなくなった集中力が低下しミスが増え、作業効率が悪くなった朝起きづらいマイナス思考に陥りやすい遅刻や欠勤が増えた頭痛やめまいが起こりやすくなった4~6個当てはまる方は、軽度の抑うつ傾向が見受けられます。ストレスを解消するために、気分転換や適度な運動を行い、症状の緩和につとめましょう。7個以上当てはまる場合は、五月病の可能性が大きく要注意です。まずは、ゆっくりと心と体を休めることが大切です。なお、五月病は一時的な不調ですので環境に慣れてくることで症状は緩和し、1ヶ月~2ヶ月程度で自然に回復すると言われています。また、不調が3ヶ月以上続く場合は、うつ病などの精神疾患の可能性もありますので、専門医を受診されることをおすすめします。疲れやストレスがたまりやすい5月は、心と体をゆっくり休められる時間をとるようにするといいでしょう。どうしても不安を感じたら、お悩み相談室の先生に相談してみてくださいね。・取材協力:エキサイトお悩み相談室 日高 千香子(ひだか ちかこ)先生 (しょう)
2016年05月11日天気が悪くなると古傷や頭がいたくなる、なぜか憂うつになる。このような症状を「気のせい」ですませている人もいるのではないでしょうか。もしかしたら、近年、よく耳にする「天気痛(気象病)」かもしれません。天気痛が起こるメカニズム天気痛は気象の変化に伴い、頭痛やめまい、気分が落ち込むといった症状の総称。過去にケガをした箇所が痛むこともあり、私の知人は手術歴のある腰が痛みだすと、翌日には天気が崩れるといいます。昔から気象に体調が左右される人は少なくなかったものの、はっきりした原因がわかりませんでした。そのため、我慢するしかなかったようですね。しかし、昨今の研究によって、気圧の変化が関係していることがわかってきました。体のバランスを維持する内耳は気圧の変化による影響を受けやすく、天気が崩れると体が傾いていると錯覚してしまうのだとか。しかし、実際には体が傾いていないので、脳の混乱から痛みの神経を刺激してしまいます。また、気圧の低下によって頭蓋骨内の圧力が変化して、頭痛を引き起こすことも。これが、天気痛のメカニズムです。 天気痛には酔い止めの薬が効果的天気痛には自律神経も関係していて、不規則な生活などで自律神経が乱れている人には症状があらわれやすいといわれています。また、乗り物酔いをしやすい人も天気痛になりやすいそう。残念ながら根治治療する方法はまだありませんが、自律神経のバランスを整えて、ストレスを解消することで改善できる可能性はあるとのこと。症状が出る前に酔い止めの薬を飲んでおくと、天気痛を防げることもあるようです。天気痛になってしまう人は、症状があらわれる前に体が重く感じたり、耳の中に違和感を覚えたりします。このような兆しがみられた場合は、すぐに酔い止めの薬を飲むといいでしょう。メモやアプリを活用する方法も頭痛持ちの女性は多いといいますが、それが片頭痛なのか天気痛なのかわからないこともありますよね。そんなときは、頭痛が起きた日の天気と一緒にメモをすることで、頭痛の傾向を把握しやすくなります。気圧の変化を予報するアプリを活用してもいいですね。天気痛を治すことはできなくても、予兆を知ることで対処しやすくなります。上手に付き合っていく方法を知っておけば、体調管理にも役立ちそうです。
2016年04月26日妊娠糖尿病(糖代謝異常)とは妊娠糖尿病とは、妊娠中に血糖値が高くなったり、血糖値が高い状態が初めて発見されたりなどで、その妊婦さんが初めて糖代謝異常(糖尿病になっていないが、糖代謝が正常の範囲内ではない状態)になることです。明らかな糖尿病とは異なります。糖代謝異常とは、食べたものをエネルギーとして全身の細胞に取り込むインスリンというホルモンのはたらきが正常の範囲内ではなくなっている状態です。インスリンは、食事の後に上がる血糖値を下げるはたらきを持ちます。妊娠時には、血糖値を上げやすいはたらきを持つホルモン(インスリン拮抗ホルモン)などが胎盤で作られたり、胎盤からもインスリンを壊す酵素が作られたりするため、妊娠中期以降にインスリンが効きにくい状態になり、血糖値が上がりやすくなります。通常はすい臓からインスリンを多く分泌することで血糖値が上がらないように調節しますが、必要なインスリンが少ない体質の人や、必要量を分泌することができない人の場合に血糖値が上昇し、糖代謝異常になります。妊娠中に発見される糖代謝異常は、肥満体質であったり、高カロリーな食事を続けたり、強いストレスを感じやすかったりなどさまざまな要因で発症すると言われており、ママとお腹の赤ちゃんの健康にさまざまな合併症が生じます。35歳以上での妊娠である場合や、家族に糖尿病の人がいる場合も、妊娠糖尿病につながる糖代謝異常を起こしやすい傾向があります。また、妊娠前から糖尿病を患っていたり、妊娠時に明らかに糖尿病だと診断されたりした場合は糖尿病合併妊娠と呼ばれます。妊娠初期・中期の、妊娠糖尿病(糖代謝異常)の症状妊娠糖尿病につながる糖代謝異常は、初期では自覚症状はほとんどないと言われています。症状が進行すると、のどの渇き、頻尿、倦怠感や体のだるさなどが症状となって現れます。ですがこれらの症状は妊娠症状にもよく見受けられるため、妊娠糖尿病につながる糖代謝異常の自覚として区別されにくいと言われています。また妊娠糖尿病と診断されたり、もともと糖尿病で糖尿病合併妊娠である場合、糖代謝異常が続くことで母子にさまざまな症状が起きたり、合併症が発生しやすくなったりします。妊娠糖尿病や、糖尿病合併妊娠などの糖代謝異常をもつママのリスク巨大児お腹の中で4000g以上育つことを指します。高血糖状態のママから糖を過剰摂取した赤ちゃんはインスリンを多く分泌しており、巨大児になりやすいとされています。巨大児の場合は難産となり、多くは帝王切開となるほか、お産時に赤ちゃんの肩甲骨が引っ掛かり分娩ができなくなる肩甲難産となる可能性があります。肩甲難産では仮死状態出産や骨折、脳や体の神経麻痺などのトラブルを引き起こしたりする恐れがあります。妊娠高血圧症候群高血圧状態が続く疾患です。重症化すると脳出血や肝機能障害などを引き起こします。羊水過多症羊水が増えすぎる病気です。流産や早産、逆子、妊娠中や分娩中に胎盤がはがれる常位胎盤早期剥離などを引き起こします。子宮内発育遅延(胎児発育遅延)赤ちゃんの成長が止まったり遅れたりして、十分に成長できていない症状を指します。新生児低血糖症産前に、高血糖状態のママから糖を過剰摂取した赤ちゃんはインスリンを多く分泌していますが、産後は母体からの糖の供給がなくなるため、低血糖になります。授乳やミルク、糖水などで速やかに血糖値を上げたり治療を行ったりすれば健康に問題はないと言われますが、早期に適切な対処がなされない場合、神経学的後遺症を残す可能性があります。低カルシウム血症血中のカルシウム濃度が低い症状を指します。命にはかかわりませんが、手足のしびれや筋肉のけいれんなどがある場合は治療が必要です。肝臓の機能が低下している場合にも起きる場合があります。多血症血液中の赤血球が異常増加する病気です。血液中の赤血球が多過ぎる状態のことです。血液が濃くなり、毛細血管の血流が悪化してしまうことがあります。その結果、皮膚のかゆみ、目の結膜の充血などのほか、血中に血栓ができやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞を起こす可能性があります。先天奇形中枢神経系、骨格系、心血管系、腎尿路系、消化器系、耳や口など、さまざまな器官で奇形が発生します。もともと糖尿病にかかっている場合は、妊娠初期から高血糖状態が続いたり、血糖コントロールが悪い状態が続いたりする傾向があり、先天奇形が起こりやすくなると言われています。診断の仕方と、診断後の生活について妊娠糖尿病につながる糖代謝異常は、妊娠の早い段階で血糖を計測し、もし血糖値が高いことが分かれば血糖検査(ブドウ糖負荷試験)を行い、結果を見て診断されます。妊娠初期で異常が見られない場合も、妊娠中期にはよりインスリンが効きにくくなるため血糖が下がりにくく、再試験を受けて診断を受ける必要があります。糖代謝異常がみとめられて妊娠糖尿病と診断された場合、主に食事療法で血糖コントロールを行います。健やかな妊娠を維持するのに必要なエネルギーを摂取し、高血糖を起こさない食べ方をするよう管理していきます。血糖値は、食前100mg/dl未満、食後2時間120mg/dl未満を目標とし、エネルギー制限食のほか、一日の食事を4回~6回などに分けて摂る方法などを行います。運動療法も指導されますが、ウォーキングや食後のストレッチや体操を、体調をみながら無理のない範囲で行います。インスリンのはたらきを活発にし、食後高血糖を抑えることができます。場合によっては、赤ちゃんの健康に影響を与えない種類のインスリン注射や、薬による治療が用いられることもあります。もともと糖尿病であったり、糖代謝異常がみとめられて明らかな糖尿病と診断され、糖尿病合併妊娠だと分かったりした場合は、かかりつけ医による治療や血糖コントロールを併用しながら妊娠生活を送ることになります。赤ちゃんの健康に影響を与えない種類のインスリン注射や、薬による治療が用いられることもあります。普段から注意することとは妊娠糖尿病につながる糖代謝異常を予防するには、バランスの良い食生活を送り、食べ過ぎや偏食などを避けることが重要です。妊娠糖尿病と診断されたら、産後すぐでなくても、将来的に糖尿病を発症する可能性が高まります。産後6~12週間後に再び血糖検査(ブドウ糖負荷試験)を受け、妊娠糖尿病が改善しているかの検査が行われます。妊娠中の生活の送り方はもちろん、産後の体質改善も踏まえ、健診医やかかりつけ医の指導のもと、気を付けて付き合っていきましょう。明らかな糖尿病であったり、糖尿病合併妊娠である場合は、あらかじめしっかりと血糖コントロールを行い、糖尿病が引き起こすさまざまな合併症を避ける計画妊娠を行います。ママと赤ちゃんの健康のため、しっかりと管理していきましょう。
2016年04月04日NHK『ニュース7』お天気担当の気象予報士・寺川奈津美が、4月4日からフジテレビ系情報番組『直撃LIVE グッディ!』(4月4日から毎週月~金曜13:45~15:50)の気象キャスターに就任することが31日、明らかになった。寺川は、慶応大学理工学部在学中に「第5回矢上祭理系美人コンテストグランプリ」に輝き、その後一般企業から塾講師などをへて、NHKの契約キャスターに。2008年に気象予報士の資格を取得し、2011年4月から『ニュース7』に出演していた。『グッディ!』は4月4日から放送時間を10分拡大し、大幅リニューアル。寺川は、これに伴い新設される、番組エンディングの「テラカワのお天気マニア」コーナーを担当し、その日に起きている気象情報をリケジョ能力を駆使して分析することで、生活に密着した情報を届けるという。知りたい気象情報に"ズーム"する際の独自のポーズも披露される予定だ。現場に出て取材も行っていく予定で、寺川は「女性の気象キャスターの中では、かなり体力がある方だと思うので、どんどんロケに行かせていただきたくて…今までそういうことがなかなかできなかったので、これからは"泥くさく"やっていきたいです」と意気込み。フジテレビの内ヶ崎秀行チーフプロデューサーは「どんな天気の現場にも自ら足を運び自ら汗をかいて伝える…視聴者の方々に身近に思ってもらえる気象キャスターになってもらえたらと思っています」と期待を寄せている。ちなみに、NHKからは『ニュースウオッチ9』のお天気担当を務めていた井田寛子が、今月28日からTBS系情報番組『あさチャン!』に移籍している。
2016年03月31日東京大学(東大)とNTTドコモ(ドコモ)は3月14日、2型糖尿病・糖尿病予備群を対象にスマートフォンアプリケーション「GlucoNote」による臨床研究を開始したと発表した。同臨床研究は、東京大学 医学部附属病院 22世紀医療センター 健康空間情報学講座 脇嘉代 特任准教授、同大学大学院 情報理工学系研究科 電子情報学専攻 相澤清晴 教授らの研究グループによって行われる。同臨床研究では、スマホを活用して生活習慣が改善するよう自己管理を支援すると同時に、生活習慣や在宅測定データの関係を明らかにし、さらなる適切な自己管理支援につなげることを目指していく。対象となるのは、研究参加に同意した2型糖尿病あるいは糖尿病予備群と診断された20歳以上の日本在住の方で、参加期間は最長5年間。参加者は、GlucoNoteを用いて、食事、運動、睡眠などの生活習慣や、体重、血圧、血糖値などの在宅測定データを記録し、いくつかの質問に回答。またヘルスケアアプリを経由して計測された歩数を記録する。なおGlucoNoteは、Appleが公開している医学研究用のオープンソース・フレームワーク「ResearchKit」を用いているという。同研究グループは今回の臨床研究について、規模の大きい対象者から長期間にわたって各種データと生活習慣に関連した情報を収集することによって、日常生活と糖尿病の関連性を明らかにすることが可能になるとしている。
2016年03月15日東京大学は、NTTドコモとの協同で、2型糖尿病患者および糖尿病予備群向けのiPhoneアプリ「GlucoNote(グルコノート)」を公開し、臨床研究を開始した。アプリはApp Storeより無料でダウンロードできる。同アプリは、iPhoneを活用して生活習慣が改善するように自己管理を支援し、同時に生活習慣(食事、運動、睡眠)と在宅測定データ(血糖値、血圧、体重、活動量)の関係を明らかにするとともに、適切な自己管理支援につなげることを目指してリリースされた。開発にあたっては、Appleが医学・医療研究および健康リサーチ向けに設計したオープンソース・ソフトウエアフレームワーク「ResearchKit」を利用している。本臨床研究は研究参加に同意した 2型糖尿病あるいは糖尿病予備群と診断された 20歳以上の日本在住者が対象で、参加期間は最長5年間。参加者はアプリを用いていくつかのアンケートに回答し、食事や運動などの生活習慣、体重、血圧、血糖値などの測定データを提供することで、本研究に協力できる。研究発表は、東京大学医学部附属病院 22世紀医療センター 健康空間情報学講座の脇嘉代特任准教授と、同大学大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻の相澤清晴教授が担当する。アプリで得られた日常生活情報の解析結果を統合的に用いることができれば、2型糖尿病患者の状況をより多面的に把握することが可能となるとのことで、患者および予備群の状況を、日常生活という観点から詳細に検討することにより、より効果的な自己管理支援を行えるようになるといった展開も期待されている。
2016年03月14日●生活習慣病や抗加齢に期待が持てるナッツ生活習慣病という言葉はすっかり世間に浸透し、市民権を得た。広義では「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」(厚生労働省)を意味するが、具体的には高血圧や糖尿病、脂質異常症などを指す。これらの疾患は、多くの中高年の悩みの種となっていると言えるだろう。ではもしも、この生活習慣病リスクを低減できる食べ物があるとしたらどうだろうか。今回は、国際アンチエイジング医学会専門医であるAACクリニック銀座の院長・浜中聡子医師に、生活習慣病予防となる食材を伺った。○強い抗酸化作用を持つビタミンE生活習慣病のみならず、老化防止に役立ちそうな食材、それはビタミンEを豊富に含むナッツ類だ。その理由として、強い抗酸化作用を持つビタミンEは、生活習慣病や老化の原因である体内の活性酸素の増加を抑制する効果が期待できるからだ。活性酸素とは、酸化させる力が活発な酸素のこと。殺菌能力もあるため、適量ならば体に害はないが、増えすぎるとくぎをさびさせるように私たちの体内をさびさせていく。このさびが細胞の老化を引き起こすため、生活習慣病や加齢、肌トラブルにつながっていく。「体内ではビタミンEは細胞膜の中に多く存在しており、細胞を保護する役割を担っています。細胞は活性酸素によってウイルスから守られていますが、活性酸素が増えすぎると逆に細胞を傷つけるため、ビタミンEが過剰な活性酸素を除去しているのです」。厚生労働省が定めた1日のビタミンE摂取量は、成人男子で9mg、成人女子で8mg。これは「必要最低限の摂取量」なので、ビタミンEの効果を期待するのであれば、少なくとも1日100~300mgの量が必要。ただし、脂溶性のビタミンEは摂取しすぎると過剰症になると言われており、成人男子で800mg、成人女子で600mgが許容量だ。「通常のサプリメントや食品での摂取では許容量を超えることはないです」と浜中医師は付け加えるが、高血圧で薬を服用している人は事前に医師に相談をした方がよいとのこと。●キャビアやいくらなどでもいいが……ビタミンEは、キャビアやいくら、うなぎといった魚介・魚卵類に比較的多く含まれている。ただ、これらの食材は価格も高く、手軽に毎日摂取するのは難しい。そこでお勧めなのが、マカダミアナッツ、カシューナッツ、ピーナツなどに代表されるナッツ(種実)類だ。ナッツ類はビタミンEだけではなく、ミネラル類も豊富でしかも安価。特にアーモンドは、日本食品標準成分表2015年版(七訂)によると、ビタミンEの含有量は100gあたり30.3g(α-トコフェロール)と、群を抜いている。さらに、ナッツの有用性に関するさまざまな研究も多数報告されている。例えば、ピスタチオとミックスナッツが最高・最低血圧に対してポジティブな結果をもたらしたり、アーモンドを6週間にわたり毎日10g摂取すると「善玉コレステロール」と呼ばれるHDLが有意に増加したりするなどだ。日本の厚生労働省に相当する米国食品医薬品局(FDA)も、「ナッツ類の摂取が心疾患リスク低減につながる可能性がある」旨のヘルスクレームをナッツ製品に表示することを認めている。○余分な味付けと食べすぎは厳禁!魅力的なパワーを持つナッツだが、食べる際には注意も必要だ。まず、「砂糖をからめたハニーローストや油、塩を使っているタイプは避けて、素焼きタイプを選んでください」。余分な味付けをすることで、塩分や糖分過多になってしまっては意味がないというわけだ。そして脂質やカロリーも高いため、食べすぎも厳禁。「若返りたい一心でナッツばかり食べていた女性がニキビだらけになったこともあります」と、笑えないシチュエーションに遭遇した女性もいるそうだ。一日5粒程度にとどめるのがいいだろう。デスクワークや外回り時に小腹がすいたり、口寂(さみ)しくなったりするときもあるだろう。そのようなとき、脳に栄養を送るために甘いもの(糖分)を摂取するのも賢いが、生活習慣病予防を期待したい人はその間食をナッツに変えてみてはいかがだろうか。※写真と本文は関係ありません○記事監修: 浜中聡子(はまなか さとこ)医学博士。北里大学医学部卒業。AACクリニック銀座院長。米国抗加齢医学会専門医、国際アンチエイジング医学会専門医などの資格を多数取得。アンチエイジングと精神神経学の専門家で、常に丁寧な診察で患者に接する。
2016年03月10日NECは3月9日、台湾交通部中央気象局(CWB)と地震の早期検知に向けた共同実証を開始することで合意したと発表した。CWBは台湾における地震検知の技術を有するとともに、地震発生後の状況をいち早く知らせる地震速報システムの運用実績を有している。一方、NECは、日本の気象庁と過去20年以上に及ぶ地震・津波関連システム開発の実績をもち、地盤データなどから、震源の位置、規模(マグニチュード)を瞬時に測定し、震度や到達時刻を推定する技術を有している。さらに、それらの情報をもとに、大きな地震や津波が到達することを、緊急地震速報や津波警報として知らせるシステムの開発実績もある。同実証事業では今後、台湾にある既設のセンサーを用いて、新たに開発する早期地震検出用ソフトウェアを搭載した早期地震検知システムおよびCWBでの解析結果の検証を行っていく。NECとCWBは、「本共同実証事業を通じて、台湾国土に適した、より優れた地震検出技術を確立し、将来の地震・防災に役立つシステムの開発を推進していきます。」とコメントしている。
2016年03月09日女性の働きスタイル研究家のアボカドチョコです、こんにちは!今回の冬は暖かく、インフルエンザの流行時期が遅くやってきましたね。さて、乳幼児のいるパパ、ママなら、インフルエンザのような『流行病』には、日々、戦々恐々としていることでしょう。それでも、保育園や小学校でもらってくるのが『流行病』。私自身も、家族全員で順番に『手足口病』にかかる経験をしたことがあります。「うどんを飲み込むだけで、喉がヒリヒリする」という手足口病は、なんと貴重な体験だったことでしょう……。そんな私自身のイタイ経験から痛感した、集団生活で、『流行病』にかかることを防ぐ方法を5ステップを書いてみたいと思います。●集団生活の中で、『流行病』感染を予防する方法5ステップ●(1)乳幼児の場合、インフルエンザ予防接種をしても、効果は20~30%!流行病には、早めの『予防接種』がなによりの予防対策。しかし、インフルエンザの場合、厚生労働省の調査によると、予防接種の有効率は『6歳未満の子どもに対するインフルエンザワクチンの効果は、発熱を指標とした場合、20%から30% 』だといいます。さて、予防接種をしても感染する可能性が高いとなると、気になるのが周囲の状況。身近ではやっていることが分かれば、“手洗い・うがいの徹底”や“人ごみに行かない”などの対策を強化できます。そこで必要になるのがリサーチです。●(2)“クラス”の動きをよく見よう!子どもが通っているクラスで、「お休みの子どもが何人いるか?」を毎日確認することは、「どのような病気がはやっているか?」を察知する手がかりになります。「どのような症状か?」を知ることができれば、似たような症状が出たときに早期対処ができます。●(3)“他のクラス”“他の学年”ではやっている病気がないか? も重要自治体ホームページの“学級閉鎖” 情報を見ると、流行病が広まる際、“あるクラス”や“ある学年”からその周囲へ、“他の学校”からその周辺校へ、という経路をたどる気がします。他のクラスや他の学年のママから得る情報って、結構大事なのだな、と私自身も知りました。そして、特に重要なのは、“近隣の学校情報”です。●(4)一番近い“小学校”情報を把握する一番、生徒数が多くて、まだ抵抗力が弱い年齢も多い小学校。周囲の小学校で学級閉鎖が出たら、要注意!その周辺にも波及していくことでしょう。一番近い小学校ではやっているウイルスは、その近隣でも流行 します。「うちの学校、学年は大丈夫」という状態でも、周辺校の様子を知っておくといいな、と感じました。●(5)都道府県の『流行病の多い地域の情報(地図など)』をネットで検索地域によって、流行病の『感染時期』は異なります。ある程度離れた区市町村では、流行のピークが1~2か月くらい違うのではないでしょうか。その場合、広範囲に同じ情報を流すマスメディアの情報はあまり当てになりません。「流行しているかどうか?」は、都道府県の『流行病の多い地域マップ』(自治体により名称は異なる)を探してみてください。同じ都道府県内でも、流行の度合いが違う からです。パパ・ママにとって、子育ては情報戦ですね!私自身もこの冬、痛感いたしました!【参考リンク】・季節性インフルエンザワクチンの効果(子どもの場合) | 小泉重田小児科()●ライター/アボカドチョコ(女性の働きスタイル研究家)
2016年02月22日日本気象協会はこのほど、全国・都道府県別の「2016年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測(第4報)」を発表した。各地で花粉シーズンが始まっており、福岡では2月下旬にピークを迎えるという。現在、九州から関東地方の多くの所で花粉シーズンに突入した。2月13日は四国で、14日には、中国、北陸、東海、関東で「春一番」(立春から春分までの間に初めて吹く暖かい南よりの強い風)を観測。東京都練馬区では24度8分と夏日目前まで気温が上がり、記録的な暖かさとなった。この強い南風と気温の高さで、九州から関東にかけて花粉が一気に飛散した。1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日のことを「飛散開始」としているが、同協会の観測では、東京都千代田区(大手町)で2月13日に飛散開始を確認した。春一番が吹いた14日はやや多く飛散したという。今後、2月下旬にかけての気温は、変動があるものの平年並みか、平年より高くなる所が多い見込みとのこと。このため、九州から関東地方にかけてスギ花粉の飛散数が増加し、北陸や東北地方の一部も飛散開始となると予想している。北海道では4月の気温が平年並みか高い予想のため、シラカバ花粉は例年よりやや早い4月下旬から飛散が始まる見込みだという。スギ花粉のピークは、福岡は2月下旬から3月上旬、高松・広島・大阪・名古屋・東京は3月上旬から中旬と予想している。金沢と仙台は3月中旬から下旬にピークを迎える見込み。スギ花粉のピークが終わった後は、各地でヒノキ花粉がピークを迎える。金沢と仙台は4月にヒノキ花粉が飛散するが、飛散数が比較的少なく、はっきりとしたピークはないとのこと。前シーズンと比べ、飛散数は九州・四国・東海・関東甲信地方では多いかやや多く飛び、場所によっては非常に多く飛散する所もある見込みだという。中国地方では前シーズン並み、近畿・北陸・東北地方と北海道ではやや少ないと見ている。例年と飛散数を比較すると、東北地方では例年並みの見込み。そのほかの地域では、花粉の飛散数は例年より少ない所が多いという。特に九州・四国・近畿地方と北海道では非常に少なく、例年の半分以下となると予想している。同協会のホームページでは、花粉情報を随時更新している。
2016年02月18日足が痛い!と思ったとき、あなたはどこへ行きますか? 骨にヒビが入っているかもしれないなら整形外科、タコや魚の目があるなら皮膚科でしょうか? 外反母趾があるなら…果たしてどこへ? 巻き爪の痛みなら…?そんな「足」の悩みやトラブルを総合的に診てもらえる医療機関があったらいいですよね? 日本ではまだ知られていませんが、アメリカではポダイアトリー(Podiatry:足病学)という学問があり、ポダイアトリスト(Podiatrist:足病外科医)という足だけの医師がいます。実は、日本でも足専門のクリニックがあります。それは東京・表参道にある「足のクリニック 表参道」。ここでは、日本初の足の痛みや変形に特化したクリニックで、くるぶしから下の「足」のトラブルなら何でも相談できる医療機関。「日本人は、いわゆる“靴”の歴史が短いので、昔は欧米諸国に比べて足のトラブルが圧倒的に少なかったこともあり、足の専門医学がとても遅れているのだと思います。アメリカには、目が悪いから眼科、歯が痛いから歯科、と同じように足のトラブルに対しては“足科”がある。アメリカ人が日本へ来て“足科がない”と知ると、驚くんですよ。アメリカではポダイアトリーといえばとてもメジャーなんですが、悲しいことに日本では知名度が低いんです。ドクターでさえ、その言葉を知らない方もいると思います」そう教えてくれるのは、「足のクリニック 表参道」院長の桑原靖先生です。確かに、日本の辞書には、ポダイアトリーはおろか足病学という項目もありません。あのウィキペディアにすらないのです。ポダイアトリー(足病学)とはそのままズバリ、人の足についての専門医学。診察に始まり、理学療法、生体力学、薬剤の処方、特別な靴やインソール処方、手術なども含めて足に起こるさまざまなトラブルを総合的に診る医学です。桑原 靖 先生 プロフィール「足のクリニック 表参道」院長。足病学、足病外科、形成外科など。日本には足(くるぶしから下)を専門的に診療する医療機関がほとんどないことに疑問を持ち、2013年、足の痛みや変形に特化したクリニックをオープン。足に対する専門的な診療を提供することに日々力を注ぐ。「足のクリニック 表参道」 近年多くなった足のトラブル、医師はどう対応する?日本人が、欧米人と同じようにつま先を覆う靴を履くようになったのは明治時代以降。それまでは、下駄や草履を履き、しかも家ではそれも履かなかった日本人には、足に外反母趾などのりクスを抱えていてもそれに気づかなかったことでしょう。足を締めつける靴が、さまざまな足のトラブルを表面化させるようになりました。朝から寝る直前まで靴を履く習慣のある欧米諸国で、早くから足の専門医学が発展したのはうなづけます。「日本も今では、小学生の子供でも外反母趾が多い時代。親が気づいてあげないと、そのまま成長してしまいます。幼い頃から医学的な介入で予防してあげるなど、親への教育も大切だと思っています。そのためにもやはり足専門のホームドクターが必要なんです。アメリカでは足を診る専門の医師、足病外科医の数は17,000人近くいます。そのほとんどが足専門医として開業していると言われるほど。通常の医師と同じで4年間大学で勉強した後、さらに4年間、ポダイアトリーの専門教育を受けけ、その後3年間の研修期間。それでやっと国家資格がもらえるんです。これは一般の医師免許と区別された、ポダイアトリストという医師免許。ポダイアトリストは整形外科、形成外科、外科、皮膚科、血管外科などに通じて、足の病気やトラブルについて専門的に学んだ医師だけが得られる資格なんですよ。それに対して日本では、整形外科の教科書600ページのうち、足について書いてあるのはわずか20ページほど。この差は大きいですよね」(桑原先生)桑原先生の「足のクリニック 表参道」は、アメリカのポダイアトリーの知識を元に日本で治療を行うため、必要な診療科(整形外科、形成外科、皮膚科、内科、外科、血管外科など)と連携する複数の専門医が、同クリニックに勤務する体制をとっています。これだけの医師がいるのは、患者さんが抱えているトラブルや病気がバリエーション豊かだから。外反母趾やハンマートゥなどの足の変形、足底筋膜炎、ハイアーチ、モートン病、巻き爪…他にも多種多様です。「でも、その原因はと言えばほぼ一つだけ。それは足のアライメントの異常です。顔と同じように足の骨格やそれに伴うさまざまなリスクも親から遺伝し、生活習慣や歩き方、履いている靴などがそのトラブルの悪化を助長します。また原因は骨の変形だけとは限らず、皮膚や血管、靭帯や筋肉にも関係しているんですよ」(桑原先生)寝たきり高齢者や、糖尿病で足をなくす人を減らしたい!桑原先生は、もともと形成外科医。簡単に言うと形成外科は「外観や機能の再建を行なう科」で、中でも先生の専門は「創傷治癒学」です。交通事故などによる外傷ややけど、手術などでできた皮膚の傷を治すのも専門領域。実は、先生は主に糖尿病の患者さんの足の切断、いわゆる「下肢切断」を行っていました。日本国内では毎年2万本の足が、糖尿病が原因で切断されていること知っていますか? 糖尿病の方が足を切断するようになるのに、最初はただの靴ずれや巻き爪、タコなど、ささいなことが大半の原因を占めるのだそうです。「糖尿病が重症化すると合併症で神経に障害が起き、足の感覚がなくなっていくので、進行すると痛みに気づかない。靴ずれや巻き爪になっても気づかず、放っておくと、その傷から細菌が感染して潰瘍や壊疽(えそ)を起こす。聞いたことがあるでしょう? 治療が遅れると切断につながるのです。アメリカでは糖尿病患者の下肢切断率は日本ほど高くありません。そこまで重症化する人がいないからです。日本の内科では、糖尿病になった患者さんを眼科に紹介するのですが、アメリカでは眼科に加えて足科にも紹介するのが普通なんですよ」(桑原先生)足をなくす人を減らすには、もちろん、まずは糖尿病を減らすこと。でも、放っておくと治ると思われている足のトラブルを、糖尿病になる前から早い段階できちんと治療することがとても重要です。糖尿病に由来する潰瘍や壊疽を診るドクターはたくさんいます。ただ、その要因となったタコやウオノメ、巻き爪、靴ずれ、外反母趾、水虫、足底筋膜炎などのポピュラーな病気、それと重症化した潰瘍や腫瘍まで、足をトータルに診てくれるところは本当に少ないのが現状です。「もしも、ポダイアトリー(足病学)がもっと国内に広まったら、足の切断率は確実に減ると思います。また、健康で自分の足で歩ける寿命が長くなるでしょうね。そして、寝たきりの高齢者も少なくなるはず。なぜって、転倒が減るからです。寝たきりになるお年寄りの10%は、転倒が原因と言われています。転んで骨折したことがきかっけで寝たきりになってしまうわけです。今よりもっとみなさんが足の健康を保てるようになったら、それも確実に減りますよ! 小さな足のトラブルを放っておかない。ささいなトラブルでも気軽に診てもらえるクリニックが増えたら、それも叶いますね。そのためにも、みなさんにポダイアトリーというものについて、知っておいてほしいと思います」(桑原先生)
2016年02月16日子どもが急に熱を出した、でも仕事は休めないし、周りに頼れる人が誰もいない……。そんな時、親たちの味方になってくれるのが「病児保育」。しかし、国内ではまだまだサービスが充実しているとは言えないのが現状だ。なぜ、病児保育は広がらないのか。会員制の訪問型病児保育サービスを提供している、認定NPO法人フローレンス代表理事の駒崎弘樹さんに聞いた。○国は「施設型」の保育にこだわっている平成28年度の政府予算案で、国は病児保育の事業に27億円の補助金を計上。「病児保育の拠点となる施設の整備・改修」「施設での子どもたちの対応・送迎をする看護師の雇用」について、新たに補助金をつけた。――国が進めようとしている病児保育の政策をどう評価しますか。病児保育に力を入れようとしてくれていること自体はうれしいです。しかし、「施設型保育」への補助にこだわっている点で、病児保育の広がりを妨げていると思います。――というのはどういうことでしょうか。現在国が補助を行っているのは、施設に子どもたちを集めて保育する「施設型」の病児保育です。私たちが行っている事業のように、保育スタッフを家庭に派遣して子どもたちをみる「訪問型」の病児保育には、国による補助がありません。しかし、国がいくら「施設型」への補助を増やしても、施設の数は増えません。それは、現在「施設型」の84%が、小児科の病院に併設された「医院併設型」だからです。小児科の数が上限になるので、それ以上増えない。看護師の配置や施設の運営を考えると、制度設計上、そうならざるを得ない構造になっています。また、「施設型」では預かることのできる子どもの数も限られるし、インフルエンザの子については、ほかの子どもたちに感染する可能性も考えて、受け入れないことも多い。加えて、子どもが施設に来ない日も、看護師や保育士を施設に配置し続けなければならないので、人件費がかかります。経営上、投資対効果が低いのです。○自治体の事業では、病児保育は広がらない――ほかにもサービスが広がらない理由はありますか。病児保育が自治体の事業であることも、理由の1つとしてあげられると思います。補助金のある「施設型」の病児保育は、自治体が予算をつくり、事業者を公募しないとできない。しかし自治体に任せている限り、施設の数は増えないと思います。なぜなら、自治体は施設を造っても造らなくても自分たちの給料は変わらないし、何も困らない。一方で、施設を造って失敗した方が怖いわけです。だったらやらなくていい、となってしまう。――では、どうしたら病児保育のサービスが広がるのでしょうか。訪問型病児保育のサービスを増やす必要があると思います。このサービスを増やすのはすごく簡単で、利用料金の補助をする「病児保育バウチャー」を国でやればいいと思います。金額にもよりますが、施設型かそれよりちょっと高額な料金で訪問型病児保育のサービスを利用できるようになれば、参入してくる事業者はたくさんあると思いますよ。さらに、子どもたちがいつ来るかわからないのに人員を待機させる「施設型」の人件費に費用を出すより、保育スタッフを派遣するたびにバウチャーを補助した方が無駄うちがないですよね。――それではどうして国は、「施設型」の病児保育に力を入れているのでしょうか。国は今までずっと「施設型」の病児保育に補助を出してきたので、その方針を転換するのが難しいのではないでしょうか。これまでやってきたものをがんばりましょう、現状から少しよくしましょう、という方がやりやすいといえば、やりやすいでしょう。さらに時代背景も影響していると思います。今は待機児童問題がフィーチャーされているので、まずは保育所の整備をなんとかしなければいけない、となっている。病児保育にまで、理解が進んでいないのです。待機児童問題って日本全国の問題じゃないですか。一方で、病児保育は地方でそんなに問題にならない。地方では祖父母との同居率が高かったり、周りに頼れる人がいたりするからです。それから、女性の正社員率もそんなに高くないので。しかし都市部では、ある程度休みづらい仕事をしている親、特に母親が多い。働く女性が増えているのと、病児保育の認識も上がっているので、ニーズは高まっています。フローレンスでも利用を希望する方は増えていて、2015年の夏にはこちらのサービス供給が追いつかず、入会受付を停止しなければならない事態に陥りました。去年、今年と、一時的に受付を再開しているのですが、2月1日に再開した入会受付については2分で埋まってしまいました。助けを求めている人がいるのに、助けられていない。これはうれしい悲鳴じゃなくて、真摯に反省してキャパシティーを広げなければいけないと思っています。そしてもちろん事業は拡大していきますが、一団体がやるには限界がある。ですから、訪問型病児保育を行う事業者がもっと増えないといけないと思います。○「健康で健常な子ども」以外が除外されている――フローレンスでは、障害児保育の施設も開園されていますね。たまたま相談を受けて、世田谷区(東京都)で医療的ケアが必要な子を預かってくれるところを探したんです。そしたら東京中を探してもなかった。世界有数の都市で1人の障害児も預かれないなんて、そんなバカな話はあるかと思いました。病児保育についても、障害児保育についても、実は保育士養成課程の中ではほとんど習いません。病気のある子だって子どもだし、障害のある子だって子どもなのに、今の保育所は「健康で健常な子」のみを扱っている。だから、保育所でも子どもが熱を出したら「どうしよう、お母さん帰ってきてください」ってなるし、障害があれば「預かれません」となる。本当は全ての子どもたちを受け入れるべきなのに、保育所における保育は、そういう意味で選別しているという認識を私はもっています。みんな「保育所を増やそう」って一生懸命だし、それはそれで分かりますが、同時に病児保育も圧倒的に足りないし、障害児保育も圧倒的に足りません。ここも増やしていかないと、病気の子どもも障害を持った子どもも排除され続けてしまうので、何とかしてくださいと国には言いたいですね。
2016年02月15日日本気象協会はこのほど、全国・都道府県別の2016年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測(第3報)を発表した。1月下旬にかけて、気温は平年並みか平年より低い日が多くなるという。2月から3月にかけては、西日本と東日本で平年並みか高く、北日本ではほぼ平年並みの見込み。この時期の気温が平年より高いとスギ花粉の飛散開始は早まる傾向にあることから、スギ花粉の飛散開始(※)は、西日本と東日本では例年より早く、北日本では例年並みと見ている。花粉シーズンは、2月上旬に九州・中国・四国・東海・関東地方から始まる見込み。しかしスギ花粉は飛散開始と認められる前から、わずかながら飛び始める。2月上旬に飛散開始が予測される地域では、早めの花粉対策が大切だという。スギ・ヒノキ花粉の飛散数がピークになる時期は、花粉シーズン中の気温や予想される総飛散数と関係があるとのこと。2月と3月の気温は全国的に平年並みか高いと予想しているが、ピーク時期を早めるほどではないため、スギ・ヒノキ花粉のピーク時期は例年並みの見込みだという。スギ花粉のピークは、福岡は2月下旬から3月上旬、高松・広島・大阪・名古屋・東京は3月上旬から中旬の見込み。金沢と仙台は3月中旬から下旬にピークを迎えると見ている。スギ花粉のピークが終わった後は、各地でヒノキ花粉がピークを迎える見込みだという。金沢と仙台は4月にヒノキ花粉が飛散するが、飛散数が比較的少なく、はっきりとしたピークはないと予測している。飛散数を前シーズンと比べると、九州・四国・東海・関東甲信地方では多いかやや多く、中には非常に多く飛散するところもあるという。中国地方では前シーズン並み、近畿・北陸・東北地方と北海道ではやや少ないと予測している。過去10年(2006~2015年)の平均値と比べると、花芽が多く形成される気象条件のそろった東北地方ではやや多い見込みだという。そのほかの地域では、花粉の飛散数は例年より少ないところが多いと見ている。特に九州・四国・近畿地方と北海道では非常に少なく、例年の半分以下となる見込み。※1平方cmあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日
2016年01月15日異常気象などの影響もあってか、昨今は自然災害が猛威をふるい、その被害も以前と比べて格段に大きくなっています。地震や噴火、津波などだけでなく、台風や竜巻による深刻な被害も多く聞かれます。これらの自然災害から大事なマイホームや財産を守るためにも火災保険について一度振り返ってみましょう。○洪水や噴火で自宅が被害を受けたとき火災保険に入っていれば大丈夫?火災保険は文字通り火事などによりマイホームが被害を受けたときのために加入しているものですが、ご存知のように自然災害による被害もカバーしています。火災保険にきっちり入っていれば、どんな災害の際にも家や財産は守られると考えがちですが、状況によっては補償されない場合もあるので、補償内容はしっかりチェックしておく必要があります。まずは地震による被害。地震や噴火によって火災が発生し自宅が半焼以上の被害を受けたとしても、火災保険からは契約保険金額の5%が支払われるだけ。地震などで自宅が倒壊した場合も火災保険の補償対象外となってしまいます。ですから地震や噴火による被害に備えるには、地震保険に加入する必要があります。地震保険は火災保険とセットで契約できる商品で、建物、家財それぞれ加入できます。注意したいのは地震保険は火災保険金額の30~50%までしか加入できないということ。つまり、全損した場合でも再建築するための半分の額しか受け取れません。家財も同様です。それでも東日本大震災をみてもわかるように、大地震による被害は大きくなりがちなので、加入しておくに越したことはありません。保険料は住んでいる地域によって異なり、また、火災保険と比べて高額なので保険料負担のバランスも考慮しながら備えるといいでしょう。また、津波による浸水や倒壊被害も火災保険ではなく地震保険の補償範囲です。地震による損害では家財も大きな被害を受けることが多いので建物だけでなく家財も加入しておくと安心でしょう。○地震や台風など最近は被害が増えているけど補償の見直しはどうするべき?保険が自由化される以前は、火災や風災雪災など最低限の補償を備えた住宅火災保険とそれに水災など補償を充実させた住宅総合保険の2つが主流で、どの保険会社で契約しても保険料や補償内容に違いがありませんでした。しかし、現在は損害保険会社ごとに独自の補償内容の選択肢が増え、加入者が補償を自由に選べる保険も増えています。たとえば最近増えている大型台風やゲリラ豪雨による水害。このような大雨や洪水などによる浸水被害は、旧来の住宅火災保険では補償されません。自宅を購入あるいは新築したときに加入したまま、長い間契約を見直していないという人は、現在加入している保険の補償内容をチェックしなおして、今の状況にマッチしたリスクに備える必要があります。また、大雨や洪水などによる浸水被害は建物だけでなく家財が大きな被害を受けがちです。これまではあまり気にしてこなかったという人でも、ここ数年の大災害の被害状況を見て、もしかしたら我が家も被害にあう可能性があるかもと心配している人もいるのでは?少しでもリスクがあると感じたなら、建物だけでなく家財の保険も併せて家と財産の保険の見直しを検討するといいでしょう。逆にマンションの高層階や一戸建てでも高台にあるなど浸水被害は受けにくいと考えられるなら、水災の補償ははずすという選択も。ほかにも竜巻や雷などによる被害も地形など立地によってリスクの大きさは異なるので、それぞれの環境に応じて必要な補償は万全にする一方で不要な補償は思い切って切り捨てることにより、無駄なコストをカットできます。また、オール電化の住宅なら保険料が安くなるなどの保険料も細分化されているので、見直すときにはなるべく同じ条件で各社の火災保険を比較してみることが大切です。被害にあってから補償されるかどうかあわてて確認しても手遅れです。自然災害による被害は以前よりも確実にリスクが高まっているので、大事な我が家を守るためにも一度しっかり内容を確認しておきましょう。<著者プロフィール>ファイナンシャルプランナー 堀内玲子証券会社勤務後、編集製作会社で女性誌、マネー関連書などの編集を経て1993年に独立。1996年ファイナンシャルプランナー資格を取得。FPとして金融・マネー記事などの執筆活動を中心に、セミナー講師、家計相談などを行う。著書に「あなたの虎の子資産倍増計画」(PHP研究所・共著)「年代別ライフスタイル別生命保険のマル得見直し教室」(大和出版)など。
2015年12月23日気象予報サイト「ウェザーニュース」を運営するウェザーニューズはこのほど、ふたご座流星群観測のための12月14日夜~15日早朝の全国の天気傾向を発表した。ふたご座流星群は年間3大流星群のひとつにも数えられ、国立天文台によると、ピーク時には1時間に40個以上の流星が見られることもあるという。2015年の出現ピークは12月14日夜~15日早朝で、月明かりの影響がないため、天気がよければ前後約10年間で最高の観測条件となる見込み。同社によると、ふたご座流星群がピークとなる14日夜~15日早朝は、弱い低気圧や湿った空気の影響で全国の広い範囲で雲が広がりやすくなる。一方で、月明かりの影響はないため、雲の切れ間を狙えば十分に観測を楽しめるとのこと。中でも高気圧に近い北海道の日本海側ではよく晴れ、観測に絶好の夜空となる見込みとなっている。低気圧に近い九州南部などでは、厚い雲が広がり観測には厳しい条件となる予想。低気圧や前線、高気圧の位置次第で雲の広がり方が変化するため、最新の情報に注意が必要だという。
2015年12月09日米戦略軍の統合宇宙運用センター(JSpOC)は11月25日(現地時間)、米海洋気象庁(NOAA)の気象衛星「NOAA-16」が軌道上で分解したと発表した。詳しい状況はまだ不明だが、スペース・デブリ(宇宙ゴミ)が発生したことが確認されている。JSpOCによると、分解したのは日本時間11月25日17時16分(協定世界時同日8時16分)とされる。JSpOCは世界各地に設けられたレーダーや望遠鏡で、地球の周回軌道上にある大小さまざまな物体の監視を行っている。現時点で、分解の原因は明らかになっていない。考えられる原因として、他の人工衛星やデブリとの衝突や、衛星内の燃料やバッテリーの爆発などが挙げられる。また、発生したデブリの数や軌道も明らかになっていないが、26日朝の段階でJSpOCは「現時点では、NOAA-16の破片が他の衛星に危険を及ぼすことはない」と発表している。ただ、NOAA-16が周回していた高度約850km、軌道傾斜角98度の太陽同期軌道は、地球の大気がほとんどないため、デブリの軌道にもよるが、おおむね年単位で軌道に留まり続けることになると見られる。また、摂動などの影響で軌道も変わるため、いずれ他の衛星などと衝突する可能性がないわけではない。NOAA-16はロッキード・マーティンが開発した気象衛星で、2000年に打ち上げられた。設計寿命は2年とされていたが、その予定をはるかに超えて運用が続けられ、2005年には同じ年の5月に打ち上げられた「NOAA-18」に気象観測ミッションを引き継ぎ、以降は予備機として運用されていた。しかし、2014年6月5日に衛星が故障し、復旧の見込みが立たなかったため、6月9日に運用を終了していた。○同型機はバッテリーの爆発でデブリ化NOAA-16は「タイロスN」という衛星バスを使用して造られているが、このバスを使う衛星の一部には、設計上の欠陥により、配線を留めているハーネスが外れ、配線がバッテリーに触れて短絡(ショート)を起こし、バッテリーが過充電状態となって爆発する可能性があることがわかっている。実際に過去には、「NOAA-6」、「NOAA-7」、「NOAA-8」でバッテリーの爆発が原因と見られる故障が起き、少数ながらデブリが発生したことも確認されている。また、米国防総省の気象衛星「DMSP」のうち、同じタイロスNバスを使っている「DMSP F11」が2004年に、「DMSP F13」が2015年に、バッテリーの爆発が原因と見られる事故によってデブリが発生している。そのため、今回のNOAA-16も同じ原因である可能性がある。参考・Space-Track.Org・JSpOC(@JointSpaceOps)さん | Twitter・POES・NOAA retires NOAA-16 polar satellite
2015年11月26日日本気象協会一般財団法人日本気象協会は、株式会社ポーラと共に、美容アドバイスサイト「美肌予報」を開始した。「美肌予報」は、「気象」と「肌」のビッグデータを活用したもの。2014年から共同研究をおこなっており、これまでに「肌荒風(はだあらしかぜ)」や「毛穴熱風(けあなねっぷう)」などを発見し、発表している。「美肌予報」「美肌予報」は、全国47都道府県の地域ごとの肌変化を予測して、無料の美容アドバイスをおこなう。予測の根拠となるものは、ポーラの持つ1500万件超の肌データと、日本気象協会の65年分の気象データだ。予測をもとに、美肌ケアのポイントや、食事のアドバイスなどを提供する。「美肌予報」ウェブサイト「美肌予報」ウェブサイトは、月に一回の更新。サイトでは、気象予報士からの、気象に関するコメントや、美肌アドバイザーからのケアに関するコメントが提示されている。地域ごとに美肌指数も表示してあり、毛穴・シワ・糖化・乾燥・シミ・肌冷え・敏感などのカテゴリーについて、何が問題なのかを知ることができる。日本気象協会では、気象のビッグデータを他企業と共に活用し、世の中に「新たな価値」を提供したいとしている。(画像はプレスリリースより)【参考】・日本気象協会Xポーラ、「美肌予報」を開始~気象と肌のビッグデータによる、新しい美容アドバイス~
2015年11月15日日本気象協会は11月12日、ポーラと共同で、気象と肌のビッグデータを活用して肌変化を予測する美容アドバイスサイト「美肌予報」を開設した。両社はそれぞれが持つ「気象」と「肌」に関するビッグデータを利用した共同研究を2014年から行っており、これまでも「肌荒風」や「毛穴熱風」などを発見し発表してきた。今回開設した「美肌予報」は全国47都道府県の地域ごとの肌変化を予測し、美肌のケアにつながる情報提供を目的とした無料の美容アドバイスサイト。日本気象協会の気象データと、ポーラが持つ累計1500万件を超える肌データ(全国47都道府県、16歳以上の女性のデータ)を活用することで美肌を左右する気象情報をもとに地域ごとの肌変化を予測し、美肌ケアのポイントや生活習慣・食事のアドバイスなどを提供していく。日本気象協会は、今後も気象のビッグデータを活用した他企業との共同展開を通じて、世の中に「新たな価値」を提供するための活動を続けていくとしている。
2015年11月13日サンスターはこのほど、日々の血糖値や食事内容などを記録できる「糖尿病管理手帳 WITHNOTE 2016」を抽選で1,000名にプレゼントすると発表した。「糖尿病管理手帳 WITHNOTE 2016」は、糖尿病患者の意見をもとに2014年版から製作されているもの。日々の血糖値や食事内容に加えて、血圧、体重、歩数などが記録でき、血糖値のコントロールに活用することができる。2015年版利用者へのアンケートでは、「自身の生活習慣改善のヒントが得られた」などの声が寄せられ、回答者の90%が糖尿病管理に役立っていると回答したという。2016年版では、糖尿病・歯科検診の検査結果に対しての目標記入欄や、糖尿病のお役立ち情報コラムなども付いている。メモページを追加したり、月間カレンダーの表示を改良したりするなど、さらに使いやすさを高めた仕上がりになっているとのこと。同社が運営するウェブサイトから応募が可能。締め切りは11月25日となっている。
2015年11月06日西友は10月28日、「西友、惣菜ビジネス戦略発表会・試食会」を東京都・八重洲にて開催し、日本糖尿病協会が監修した糖尿病になりにくい「8品目のヘルシー弁当」(398円・税別)の発売を発表した。○カロリーと塩分をおさえた弁当が発売同商品は糖尿病を予防したい人、健康志向の人などを対象にしたお弁当。カロリーや塩分をおさえ、野菜を中心とした栄養バランスのいいおかずを取りそろえている。商品づくりにあたってメニューを監修したのは、糖尿病予防の啓発活動などを行っている日本糖尿病協会。発表会では、実際に監修を担当した同協会理事で秋田大学大学院 医学系研究科教授の山田祐一郎氏が登壇し、どのような点に留意しアドバイスを行ったのか解説してくれた。まず指摘したのは「エネルギー量」だ。山田氏によれば、標準的な糖尿病患者の摂取エネルギー量は1食あたり500kcal。同商品はそれを下回る※464kcalに設定されている。さらに山田氏は低カロリーの効果について「長寿につながる」とコメント。「一般的な人が摂取している標準的な1日のエネルギー量は2,000kcalと考えると、1食あたりの(平均摂取エネルギー量と比較して)同商品のエネルギー量は2~3割減となり、 同商品は長生きにつながる健康食といえる」という。また塩分量は※2.3gに設定 。厚生労働省によれば、塩分摂取量の1日あたりの目標値は成人男性で8.0g、成人女性7.0gとなっていることから、毎日3食同商品を食べても目標値を達成できることになる。加えて、脂肪やたんぱく質、炭水化物のバランスも重視した。最後に山田氏は「糖尿病患者の食事というのは特別な病気の人に対する食事というよりは、一般の人にとっても健康にいい食事。結果として糖尿病にもなりにくいので、食事をとる際にどういうことに留意する必要があるか、意識づけるという意味でも食べていただけたらと思う」と述べた。※関東エリアで販売される商品の栄養成分値○薄味……かと思いきや、満足感たっぷり!さて、気になるのはそのお味だ。早速提供されたお弁当のふたを開けると、彩り豊かでボリュームたっぷりなメニューが並んでいた。品目は8種。野菜ばかりなのかと思いきや、お肉もしっかり入っている。メインディッシュの「チキントマト煮」は、「満足感を感じてもらいたい」とカロリー制限がある中でも味付けなどを工夫して盛り込んだという1品。実際に食べてみると、トマトの味がしみこんだジューシーな味わいが口の中に広がり、空腹を満たしてくれた。くわえて「小松菜のおひたし」や「野菜の煮物」は、塩分控えめながらしっかりとした味付けになっている。同社によれば「煮込みや冷やしこみの時間を工夫した」とのこと。ごはんも「十六穀米御飯」と「五種豆と五穀入り御飯 」の2種を用意。栄養価が高いだけでなく、かむ回数が増えることで腹持ちが良くなる効果もあるという。同商品は全国の西友341店舗で11月6~30日の期間販売される予定だ。○6人に1人が糖尿病&糖尿病予備軍「糖尿病が強く疑われる人」の割合は近年増加傾向にあり、男性で16.2%、女性で9.2%。このうち65歳以上の高齢者は73.3%を占めている(2013年国民健康・栄養調査: 厚生労働省)。さらに日本糖尿病協会によれば、日本の総人口の6分の1にあたる約2,210万人が糖尿病、またはその予備軍に該当するということで、予防のための食生活や食習慣の見直しがますます求められているといえるだろう。11月14日は「世界糖尿病デー」、11月9~15日は「全国糖尿病週間」となっている。この機会に、普段意識することが少ないかもしれない糖尿病について関心を持ってみてはいかがだろうか。
2015年10月29日日本気象協会は10月7日、今夏の気象条件などをもとに「2016年春の花粉飛散予測(第1報)」(スギ・ヒノキ花粉、北海道はシラカバ)を発表した。同発表では、2016年の花粉飛散数は前シーズンと同程度か、上回る地域が多くなると予想されている。花粉の飛散数は、前年の夏の天候が大きく影響する。前年の夏の天候に、「気温が高い」「日照時間が長い」「雨が少ない」といった気象条件がそろうと、花芽が多く形成されるため、翌年の花粉の飛散数が多くなると言われている。これらの諸条件を踏まえた結果、2016年春の花粉飛散予測は、四国地方と九州地方では前シーズン比で約1.5倍の飛散数になるという。また東海地方、近畿地方でも前シーズンより花粉がやや多く飛ぶ予測となっている。関東地方や中国地方ではほぼ前シーズン並みで、北海道や東北地方、北陸地方ではやや少ないと予想されている。例年と比較すると、夏の気象条件がそろった東北地方を除き、全国的に例年並みか少ない地域が多くなると見込まれている。その他の地域では夏の気象条件がそろわなかったため、例年より少なく、非常に少ない地域もあるという。なお、東京は前シーズン並みで、前シーズン少なかった大阪はおよそ2倍近くになると予想されている。
2015年10月07日イギリスでは、糖尿病患者が増えているそうです。肥満が原因となる糖尿病の場合、毎日の食生活で予防することができます。でも「健康な食事」といわれても、なかなかピンときませんよね。そこで参考にしたいのが、栄養士のケリー・マッケイブさんが考案した1日2,000kcalの平日5日分のメニューが紹介されている『The Guardian』の記事。このメニューを見ると、2,000kcalの食事がどれくらいの量で、なにが食べられるのかが具体的にわかります。2,000kcalというと「物足りないかな?」と思いますが、満足感もありそうなメニューばかり。栄養たっぷりで、お手軽なものも多いです。「多めにつくって翌日も食べる」など、実践的なアドバイスも盛り込まれています。おいしく健康に、糖尿病を予防しちゃいましょう!■1:月曜日朝食はベリーとナッツを入れたヨーグルト。ヨーグルトは100グラムくらいで、ミックスベリーをひとつかみ、ナッツはお好みで入れます。昼食はスモークサーモン、低脂肪のクリームチーズ、ほうれん草のサンドイッチ。パンは大豆とアマニのパンで、チェリートマトもひとつかみつけます。夕食はサツマイモとほうれん草、レンズ豆を煮込んだカレーです。多めにつくっておけば、翌日のランチにも食べられます。■2:火曜日朝食はバナナがゆ。オーツとスキムミルク、スライスしたバナナとブラジルナッツでつくります。昼食は前日の残りのカレーです。夕食はサーモンのパルマハム巻き。アスパラとペストソース、クレームフレーシュ、ジャガイモを添えます。■3:水曜日朝食は大豆とアマニのパンの上に、スクランブルエッグ、スモークサーモン、そしてアボカドを乗せます。昼食はお惣菜のトマトスープを買いましょう。ひとつかみのレンズ豆か、ささげ、そしてほうれん草を足します。栄養価がぐっとアップしますよ。夕食はチャーハンです。鶏モモ肉と大きめのエビ、卵を入れます。翌日の昼食用に2人前つくっておきましょう。■4:木曜日朝食は穀物やドライフルーツたっぷりのシリアル。リンゴジュースとヨーグルトを足してさっぱり仕上げます。昼食は前日のチャーハンをお弁当に持って行きましょう。夕食は野菜たっぷりのイタリア風オムレツ。玉ねぎとチェリートマト、ほうれん草、バジル、リコッタを卵に混ぜ込んで焼きます。卵6個で多めにつくっておけば、翌日も食べられます。ほうれん草とロケットのサラダも添えて栄養価を上げます。■5:金曜日朝食は月曜日と同じ、ベリーとナッツのヨーグルト。昼食は前日のオムレツとサラダです。夕食は淡水魚のティラピアをスパイシーに焼き上げます。つけ合わせにはインゲン豆とサツマイモをつぶしたものを添えましょう。*2,000kcalでもおいしそうな料理がたくさん。売っているお惣菜でも、少し野菜を加えるだけでぐっと栄養豊富になります。この通りにつくるのは難しくても、使えるメニューを1品からでも毎日の食事に取り入れて、健康な食事を始めましょう。(文/スケルトンワークス)【参考】※The anti-diabetes diet: a 2,000 calorie-a-day food planner-the guardian
2015年09月13日マキノ出版はこのほど、新刊『糖尿病は歯ブラシで治せる』を刊行した。糖尿病は、予備軍も含めると日本国内の成人6人に1人にあたる2,050万人もいると推定されている。糖尿病対策は、食事療法と運動療法が2本柱であったが、長続きせずに挫折する人が多かった。同書での著者は、全国の実証実験において、歯周病と糖尿病の相関関係に着目。以来、研究を重ね、「オーラルケアを徹底すると糖尿病が改善する」という結論を導きだした。同書では内科医と歯科医師による画期的なセルフケアを紹介している。同書では、歯の汚れが血糖値を上げる要因であるという点から、「歯周病‐脂肪肝‐糖尿病」の負のスパイラル、血糖値とプラークをコントロールするための食事と運動について解説。歯周病のセルフケアとして正しいブラッシングの方法、歯磨き剤の選び方、補助アイテムの使い方などをわかりやすく紹介している。価格は1,404円(税込)。
2015年08月26日「雨の日は関節が痛む」「低気圧の日は頭痛がする」など、巷には気象と人のからだや体調にまつわる都市伝説が数多く存在します。もっともらしくて納得してしまいそうですが、実際どれほど信ぴょう性があるのか、気になりませんか?今回は、海外メディア『BBC』を参考に、気象と人体にまつわる都市伝説の真偽を科学的に検証してみましょう。■1:雨の日は関節が痛む――【真偽ははっきりしない】この悩み、よく聞きますよね。実際、雨の日や強風の日にリウマチが悪化し関節が痛むという事例はいくつも報告されていますが、じつは天気とリウマチ症状のはっきりとした関連性を示す根拠はいまだ見つかっていません。それどころか、2011年に9つの研究をもとにまとめられた報告書は、「関節リウマチの症状と天候には確実な関係はない」とさえいい切っています。いまのところ、「雨の日には関節が痛む」というのはただの“確証バイアス”だろうというのが通説です。確証バイアスとは、自分の都合のよい情報だけを信じ、集めてしまう傾向、つまり“思い込み”のこと。雨と関節痛との関連を信じている人は、それだけで雨の日には不快感を抱く傾向があるよう。いまだに賛否両論あるテーマです。■2:気圧が低くなると頭痛がする――【真】理由なく気分が落ち込んでいるとしたら、それは気圧のせいかもしれません。なにしろ、私たちの頭の上には、常に1トンもの大気が浮かんでいるのです。獨協医科大学の木元一仁氏率いる研究チームは、28人の偏頭痛患者に1年間、頭痛の症状を日記につけてもらい、毎日の気圧状態と比較する研究を行いました。そして、頭痛が気圧の低下とかなりの頻度で一致することを発見したのです。このほかに気圧の状態と鎮痛剤の売上を比較した研究もあり、そこでは気圧の低下に反比例して鎮痛剤の売上が上がっていることが証明されています。気圧の低下が、平衡感覚をつかさどるシステムを崩壊させることがその理由ではないかと考えられています。■3:寒い時期は心臓発作が増える――【真】冬は心臓発作が増加します。中国のある研究によると、心臓疾患による死亡が、春と夏に比較して40%も上昇するといいます。数十年にわたる研究にも関わらず、ちゃんとした理由はわかっていません。しかし中国では、気温が低くなると血圧が上がるようだという研究結果もあります。血圧の上昇は心臓発作のリスクを高める一因として知られていますから、このあたりに理由があるようです。■4:気候がよい時には男の子を妊娠する――【真の可能性が高い】どんな状況下でも、男女が生まれる確率は半々だと思っている人が大半でしょう。しかしその確率は気候にも左右されているというのです。北半球では、平年よりも暖かい年は男の子を妊娠する傾向が強いとされています。また、1952年にロンドンで発生した大規模な大気汚染公害“ロンドン・スモッグ”の期間は非常に寒く、その9か月後に誕生した赤ちゃんは、女の子が多かったという報告もあります。なぜこのようなことが起きるのかは、まったくの謎です。気温がホルモンバランスや精子の産生具合を変えているかもしれません。人間が環境に適応し“種”を維持するための工夫だ、と考える人もいます。とはいえ影響は軽微なものであり、地域によっても異なります。学問的にはとてもおもしろいテーマですが、家族計画に応用できるようなものでは……ないようです。■5:太陽光線のせいで亡くなる人がいる―【真の可能性が高い】太陽は地球に絶えず“磁気嵐”や“宇宙線”と呼ばれる高エネルギー粒子を浴びせています。私たちは地球の大気に守られているはずですが、実は防ぎきれていないようなのです。リトアニアの研究チームが25年にわたり100万人以上の死亡記録を調査。心臓病や脳卒中による死亡数のピークと、太陽の活動が活発になる時期とが重なることを発見しました。別の調査で、太陽の活動が活発になる時期に生まれた人々は、穏やかな時期に生まれた人々とくらべて平均寿命が5年ほど短いこともわかっています。しかし原因の究明はまだこれからです。以上、人体や体調と気象に関わる都市伝説の真偽を検証してきました。納得できるもの、信じられないものがあったのではないでしょうか?そして、理由がわからないものが意外と多いことにも驚かされます。人体をますます神秘的なものに感じますが、この結果を信じるか信じないかは自分次第です。(文/よりみちこ)【参考】※The mysterious way your body changes with the weather-BCC
2015年08月17日日本気象は4日、同日より気象庁が開始した「噴火速報」に対応したスマートフォン向けアプリ「噴火速報アラート」を公開した。App Store、Google Playよりダウンロードでき価格は無料。「噴火速報」は、2014年9月に発生した御嶽山での噴火災害を踏まえ、噴火が発生した事実を迅速かつ的確に伝えることを目的として気象庁が4日より開始するもの。阿蘇山、箱根山、浅間山などを含む、気象庁が常時観測している47の火山が速報の対象となっている。「噴火速報アラート」は、気象庁が「噴火速報」を発表した際に、通知音やポップアップ、通知バーなどで情報を届けるアプリ。アプリ内では、「噴火速報」の内容や対象市町村、対象火山の地図が表示されるほか、噴火警報ボタンから天気防災サイト「お天気ナビゲータ」へ遷移し、噴火速報以外の関連情報にもアクセスできる。
2015年08月04日サンスターはこのほど、同社が運営する「糖尿病とうまくつきあう」サイトにおいて募集していた「第3回 糖尿病川柳」の入賞作品を発表した。「糖尿病とうまくつきあう」は、糖尿病患者とその家族を支援することを目的に2012年に同社がオープンしたサイト。同サイトでは、6月2日~30日まで糖尿病に関わる川柳を募集していた。投稿テーマは糖尿病と関連していれば何でもありの「糖尿病×○」、糖尿病管理と食事についての川柳「糖尿病×食事」、糖尿病管理と運動についての川柳「糖尿病×運動」、糖尿病と関係している口腔(こうくう)の健康についての「糖尿病×口腔ケア」で、期間中は約430作品の応募があったという。その中から各投稿テーマにつき1点、「ザ・ベスト川柳賞」を選出した。「糖尿病×○」川柳で選ばれたのは、「減らないで 預金年金 インスリン」(韓流スターさん)。「糖尿病×食事」川柳で選出された作品は「ダメダメと 言われて増える 爆食いよ」(もりこさん)。「糖尿病×運動」のテーマでは、「ランニング コーチの妻は 肥満体」(かる太さん)が選ばれた。「糖尿病×口腔ケア」川柳で選出されたのは、「腹回り 歯周り注意 糖尿病」(八十日目さん)。そのほか、同社が発行している糖尿病管理手帳「WITH NOTE」の2016年度版に掲載する川柳として「WITH NOTE賞」受賞作品も選出した。同賞の作品は、「インスリン 打ってヒーロー 草野球」(モークンさん)、「断捨離で 甘い美味しい 断ち切るぞ」(ねこまるさん)、など50句。また、食事・運動・口腔ケアの各テーマから、抽選で「ありがとう賞」も選出。「おっかない 妖怪並みの 血糖値」(ナフナさん)、「ダイエット 説いてる妻は ビール腹」(nobuさん)、「ウォーキング 減らない体重 減るやる気」(さぼさん)など。このほかの川柳や入賞者の声は、「第3回 糖尿病川柳 ~糖尿病 川柳祭りで 楽しもう~ まとめページ」で紹介している。
2015年08月03日少し前に、猫ひっかき病で米国の女性が失明したというニュースが波紋を広げていました。猫ひっかき病とは、猫だけでなく人間にも感染する病気(人獣共通感染症)です。猫ひっかき病という名前ですがひっかくだけでなく噛まれても感染することがあります。眼症状は猫ひっかき病の一般的な症状ではありませんが、脈絡網膜炎を起こすことがまれに報告されています。このケースでは、「猫が自分の眼をなめた」と女性は話しています。猫ひっかき病の原因菌(バルトネラ・ヘンセラ)に限らず、眼に細菌やウィルスが感染した場合、失明することは起こり得ます。不衛生なものが入ったときはしっかり洗眼し、眼科医に相談した方が良いでしょう。猫ひっかき病は、ちょっとかわいらしい(?)名前の病気ですが、重症例では脳炎や数週間痛みが続くこともあるので気をつけなくてはいけません。猫ひっかき病の症状、感染ルートや危険性について解説していきましょう。○原因はバルトネラ・ヘンセラという細菌バルトネラ・ヘンセラ(Bartonella henselae)という細菌が原因菌です。猫自身はこの細菌に感染していてもほとんど症状を呈さないので、感染しているか否かは抗体検査や遺伝子検査をしてみないとわかりません。日本の報告では7.2%の猫が猫ひっかき病に感染していたという報告があり、外出する猫や3歳以下の若い猫で感染率が高いことがわかっています。この菌は猫の体内では赤血球の中に潜んでおり、感染猫の血液を吸ったノミによって、または喧嘩により猫から猫へ感染が広がります。○人間への感染ルート感染している猫にひっかかれる、咬まれることにより感染します。ノミの糞に含まれる細菌が猫の牙や爪につくのではないかと考えられています。そのため、創部を舐められることでも感染する可能性はあるでしょう。○症状上記の通り、猫は殆ど症状を示しませんが、発熱、食欲不振、傾眠などがみられることがあります。人間の症状の場合は、猫による受傷後3~10日目に虫刺されのように赤く腫れ、その後リンパ節が大きく腫れてくるのが典型的です。猫にひっかかれた直後に傷に沿って赤く腫れるのは物理的な刺激に対する炎症反応であり、猫ひっかき病の特徴ではありません。腕をひっかかれた場合はけい部、腋窩(えきか・わきの下)のリンパ節が腫れ、足の場合は鼠径部(そけいぶ・太もものつけね辺り)が腫れます。全身症状としては、発熱、悪寒、けん怠、食欲不振、頭痛など。その他の症状では、リンパ節炎を発症した後に脳炎、心内膜炎などに進行することもあります。多くの場合は自然に治癒しますが、重症例では数週間症状が続くこともあります。○まとめこの病気の特徴から、多くの猫と接触する仕事(シェルター、動物病院)で感染リスクが高いです。この細菌の抗体を持っている率が一般的な人では4.5%だったのに対し獣医師は11.0~15.0%であったというデータがあります。この細菌に対するワクチンはなく、ノミ予防の徹底、爪切り、猫を触った後は手を洗う、警戒心が強い猫に近づかないなどの基本的な対策が感染予防になります。免疫力が低い子供や高齢の方は特に気をつけましょう。■著者プロフィール山本宗伸獣医師。Syu Syu CAT Clinicで副院長を務め、現在マンハッタン猫専門病院で研修中。2016年春、猫の病院 Tokyo Cat Specialistsを開院予定。猫に関する謎を掘り下げるブログnekopediaも時々更新。
2015年07月14日東芝、大阪大学、大阪府は7月6日、大阪大学工学研究科に設置しているフェーズドアレイ気象レーダを活用した豪雨検知システムの実証実験を同日より開始すると発表した。同実証実験では、ゲリラ豪雨をもたらす積乱雲の発生過程の詳細な3次元構造を、30秒以内に観測できるフェーズドアレイ気象レーダと、降雨量を正確に観測できるMPレーダのデータを解析し、ゲリラ豪雨の発生を大阪府内10カ所にメール配信し、防災対策における同システムの有効性を検証する。3者は、今回の実証実験の結果を踏まえ、将来的にはフェーズドアレイ気象レーダとMPレーダの機能を併せ持つ次世代気象レーダを開発し、2018年を目処にゲリラ豪雨や竜巻などの突発的な気象情報を高速かつ高精度に予測して自治体などに情報を発信するシステムの構築を目指すとしている。
2015年07月06日慶應義塾大学(慶大)は6月16日、北里大学との共同研究で、遺伝性パーキンソン病患者由来のiPS細胞を樹立し、分化誘導した神経細胞を用いてパーキンソン病患者の脳内における病態を解明したと発表した。同成果は慶大学医学部生理学教室の岡野栄之 教授、北里大学医療衛生学部再生医療・細胞デザイン研究施設細胞デザイン研究開発センターの太田悦朗 講師(慶應義塾大学医学部共同研究員)、小幡文弥 教授らの研究グループによるもので、6月8日(現地時間)に医学誌「Human Molecular Genetics」に掲載された。同研究グループは全患者の10%を占める遺伝性パーキンソン病患者の発症メカニズム解明を目的に、原因遺伝子LRRK2に変異を有する優性遺伝性パーキンソン病家系内の患者2名からiPS細胞を樹立し、これらのiPS細胞から神経細胞のもととなる神経幹細胞を作製後、分化誘導した神経細胞について機能解析を行った。LRRK2に変異を持つ患者は、全患者の90%を占める孤発性パーキンソン病と臨床症状や発症年齢、治療薬に対する反応など似た特徴を示すことがわかっている。解析の結果、iPS細胞から誘導した患者の神経細胞群では、健常者の神経細胞群に比べ、酸化ストレスに対する脆弱性があったほか、ドーパミンの放出異常あること、細胞内のAKT/GSK-3βシグナル伝達経路の異常によってリン酸化タウが増加することも明らかとなった。また、iPS細胞を樹立したうちの1名の患者の死後脳を調べたところ、GSK-3β活性化によるリン酸化タウの増加、そしてそれが脳内に沈着して引き起こされる神経原線維変化が確認された。同研究グループは「今後、この患者由来のiPS 細胞を用いることで遺伝性だけでなく孤発性も含めたパーキンソン病の病態解明や治療のための新薬開発が期待される」とコメントしている。
2015年06月17日5月の連休明け、新入社員や新入生に多いといわれるのが五月病。何となくやる気がでなかったり、体がだるくなったりする症状です。でも、社会人にとっては、5月より6月が要注意。GWの余韻も消え去った今の時期に心身の不調を訴える人が多く、「六月病」とよばれているのです。■「六月病」とは一体どんなもの?六月病は、気持ちが沈んでやる気が出ない、体が重くてだるい、食欲がなくなる、なかなか寝付けない、不安やイライラなど、五月病と同じ症状があらわれます。六月病は、五月病と同様、真面目で責任感の強い人、内向的で自分の感情をあまり表に出さない人がなりやすいといわれています。さらに、真面目で几帳面な性格の人ほど、やる気が出ないのを自分のせいにしてしまったり、些細なミスで落ち込んでしまったり…と、症状を悪化させてしまうことが多いようです。五月病も六月病も正式な病名ではなく、医学用語でいうと「適応障害」にあたります。新年度から入社や異動、新プロジェクトなどで、これまでとは違った新しい環境がスタートし、その中でたまったストレスによって、心身の不調をきたしてしまうのです。■なぜ6月に不調があらわれるの?これまで一般的には五月病といわれていたこれらの症状が、6月にあらわれるようになったのには理由があります。新入社員の場合は、最近では新人研修期間を長く設ける企業が増えているため、6月頃に正式に配属が決定になり、実務につくことになります。また、たとえベテラン社員であっても、業務の専門化やIT化などによって、新しい仕事に慣れるまでには時間がかかります。新しい仕事や人間関係の中では、自覚はしていなくても、毎日を緊張状態の中で過ごすことになります。環境に慣れてきた今の時期に、緊張の糸が切れ、「何だかやる気が出ない…」という六月病となってあらわれてしまうのです。さらに6月は毎日雨が続く梅雨の時期。ジメジメとした天気が、憂うつな気分がさらに加速させてしまうのです。■六月病を解消する方法とは「もしかして六月病かも」と思ったら、まず見直したいのが食事と生活習慣。暴飲暴食や睡眠不足は、症状をさらに悪化させます。バランスのよい食事と、規則正しい生活を心がけてください。中でも、ストレスから体の細胞を守るとされるビタミンCを積極的にとるようにしましょう。朝食や間食にフルーツを食べるようにしたり、コーヒーの代わりに野菜ジュースを飲むのもおすすめです。休みの日に体を休めようと、“寝だめ”をするのはNG。普段と違う睡眠サイクルが体のバランスを崩し、逆効果になってしまいます。睡眠時間は5~8時間程度とるようにして、休日に寝坊する場合も普段のプラスマイナス2時間までにとどめましょう。また、「やる気が出ない」というときに有効なのが、新しい目標を立てることです。「毎週1冊ずつ本を読む」といったような、仕事とは関係ない目標であれば気分転換にもなります。適度な運動は六月病対策にも有効なので、「朝、出社前にウォーキングをする」「寝る前にエクササイズをする」という目標を立てれば、ダイエットにもなって一石二鳥です。六月病を放置していると、うつ状態が長引くことにもなりかねません。上手にストレスを発散させて、気持ちをスッキリさせたいですね。
2015年06月02日