親として考えさせられた、娘の友達からの質問広汎性発達障害の娘は、小学3年生。現在、特別支援学級に在籍し、国語と算数以外の時間を交流学級で同じ3年生のみんなと過ごしています。娘は幸い、友だちにも恵まれていて、家に遊びに来てくれる子もいます。Upload By SAKURAクラスの友達が遊びに来てくれた時の話です。Upload By SAKURA私は正直、ドキッとしました。何と説明すればいいか迷ったのです。それは、娘の前で聞かれたからではありません。その質問に対する答えと説明が、この子(友達)が成長していく上での価値観に繋がる言葉になるかもしれない…。私の言葉で、偏見を持つようになってほしくない…そう思ったからです。一瞬迷って、私が出した答えは…私は一瞬(数秒)だけ迷って、「私があーさんに説明したように言おう!」と決め、話を始めました。Upload By SAKURA「なんで苦手になっちゃったの?」難しいその質問の答えは…Upload By SAKURAこの質問…一番悩みました。脳の問題…という言葉は、使い方を間違っては大変なので、出すべきではないと思いました。しかし、それを言わずにどうやって、小学3年生にわかるように伝えればいいか…。おそらく医学的な原因というより、「いつ、どういうきっかけで」ということを伝えればいいかなと考えて…。Upload By SAKURA娘の友達が全部理解できたかはわかりませんが、今回ちゃんと説明できたことは良かったと思っています。親である私たちが娘を認めているということを、少しでも感じてくれたら…大きな意味があった気がします。言葉が苦手なことは決して恥ではない私たちは普段から、娘に「なぜ特別支援学級にいるか」や「娘が苦手な言葉のこと」を隠さず話しています。そのため、娘は大人から特別支援学級や放課後等デイサービスについて尋ねられた時…。Upload By SAKURA私が答えるより早く、通っている理由を自信満々に説明しています(笑)言葉が苦手なことは、悪いことではない、恥じることではないという私たちの思いが、しっかり伝わっているのかなと感じます。自分らしい個性をいつまでも大切に娘は言葉以外にも苦手なことが多いですが、「私はすごい!私は私のことが大好き!」と言える娘を、私は心から娘を誇りに思っています。娘が自分の苦手な部分をうまく付き合いながら、自分らしく生きていけるよう、私たちは全力で娘をサポートしたいと思います。
2019年08月07日特別支援学級に移籍後の娘中学入学時、娘は通常学級への進学を希望しました。しかし入学後のさまざまな出来事や体調の変化があったことで、通常学級で過ごすことが難しくなっていきました。そして、娘は中2の1月に特別支援学級に移籍し、正式に入級しました。特別支援学級は“自立”に向けてのカリキュラムがメインなので定期テストもありません。通知表のフォームもそれまでとは全く違います。娘の学校生活は一変しました。当初は、希望する授業はそれまで在籍していた通常学級で受けたいと考えていた娘。ですが、特別支援学級独自の行事やその準備のための時間は思いのほか多く、思うように授業に参加できませんでした。授業に出られないのでプリントがもらえない、小テストが受けられない、提出物が出せない、そんなことが何度か続き、ついに娘は「定期テストも受けない、成績表もいらない」と言うようになりました。学校では通常学級と特別支援学級を行ったり来たりと忙しく過ごしていた娘でしたが、宿題もないので、家では「やることがない、どうしよう」と時間を持て余していました。自習用に問題集なども購入しましたが…Upload By 荒木まち子目的も提出期限もない問題集は結局手付かずのままになったのでした。自立のスキルを身に付けて欲しいと願う親の思いからは程遠く私は特別支援学級に入ったのだから身の回りの事は自分で管理できるようになって欲しいと思い、声掛けは控えるようにしました。するとテレビや漫画の時間ばかりが増えていき、部屋は散らかり放題になりました。忘れ物も増える一方で、特別支援学級入級に難色を示していた主人は娘の様子を見て「危惧していたことが起こった」と言いました。すっかり緊張感がなくなった娘を見て、私は「やはり娘には自己管理は無理なのかしら?」と思いました。しかしながらこの先もずっと親が彼女のフォローをし続けていくことに違和感も覚えていました。特別支援学級の先生ともやり取りはしていましたが「学校では指示されたことに丁寧に取り組み、自分で行動を把握しています。しっかりやっています」など、私が抱く困り感とのギャップがあるようでした。私が相談した先は「これから娘は、どうなってしまうのだろう?」高校進学のことも踏まえ、心配になった私は特別支援コーディネーターの先生に相談をしました。私「娘は特別支援学級に入級してから、だらけてしまったように感じます。部屋も散らかり放題です」先生「娘さんは特別支援学級に移籍して変わったのではありませんよ」私「?」先生「お母さんは娘さんの移籍後、口を出さないようにしたんですよね?」私「はい、本人に自主性を身に付けてほしかったので。以前は私が掃除の手伝いをしたり、一緒に提出物の優先順位を考えたりしていましたが…あっ!!」変わったのは私(親)だった先生「娘さんは特別支援学級に移籍して変わったのではありません。彼女はもともと彼女に適した指示や支援がないと、どうしたら良いか分からないタイプです(逆に言うと本人に適した指示、支援があればできる)。それはこれからも変わりません。『整理整頓ができない=だらけている』というわけではないことを理解してあげて下さい」そうだ、そうだった。私は忘れてしまっていた。何歳になろうと、所属がどこになろうと、どの学校に進学しようと、どんな会社に勤めようと変わることはない娘の特性を…。特別支援コーディネーターの先生は私の悩みを一瞬で解決してくれたのでした。視覚支援復活!すると...私達は部屋の隅で埃をかぶっていたスケジュールボードを作り直すことにしました。すると娘は、その内容を特別支援学級の先生にも見てもらい自ら改良を重ねていきました。娘の行動は一変しました。1.弁当箱を洗う2.翌日の持ち物の準備をする3.風呂を洗う4.やることが終わったら自由時間5.週末には部屋の掃除をするやることの優先順位を視覚化しただけで彼女はスムーズに行動ができました。生活のリズムも整い始め、娘は余暇時間を使ってパソコン検定や英検、パソコンを使った絵画作成などに積極的に取り組むようになっていきました。参考:子どもが自ら片付けや身支度をするようになる方法~スケジュールボードをつくろう!~ | Conobie親が行っていたサポートは徐々に支援者に自習用に購入した問題集は特別支援学級の先生が丸付けをしてくれることになりました。これは娘が先生に問題集の進め方を相談して決まったそうで、私はそのことを後から連絡帳で知りました。特別支援学級の先生は指導計画を立てる際、必ず本人と話をし、本人の意思を確認して決めて下さいました。ある時娘は通常学級の生徒に「特別支援学級の楽器の音がうるさい」と言われてショックを受けたそうです。娘はその場では言い返せないタイプです。娘は特別支援学級の先生に相談をし、後日「特別支援学級では市の合同学芸会に向けて楽器の練習をしている」ということを説明する手紙を書いて通常学級で読みあげたそうです。冷やかしやいじめを受けた時や、周りに自分のことを理解してもらいたい時などに、支援者に助けを求め自分の意思を伝える方法を学んだり「自分は一人ではない、安心できる居場所と仲間がいる」と実感できる機会が増えていったことで娘は一段と成長したように思えました。進学先探し――福祉併用のF学院へ日常生活では特別支援学級へ入級し、環境の変化の中で少しずつ成長をしていた娘。中学卒業後の進路についても、学校探しは引き続き行っていました。私は特別支援学級の先生に教えてもらったF学院に見学に行きました。F学院は、過去に特別支援学級の卒業生も進学したことがある学校です。見学に行ってみるとそこはそれまで私が見たことがなかった形態の学校でした。社会福祉法人が運営するその学校は、軽度障害のある生徒を対象に高等学校卒業資格取得を支援する“社会福祉制度併用の”高等学院でした。生徒は午前中は社会や国語、数学や英語などの授業を受け、午後は近隣の福祉施設を利用したスポーツやSST(ソーシャルスキルトレーニング)などを通じた自立訓練を行います。同じ建物の中に厨房や作業所もあり、就労移行支援の事業所や、自立訓練を行う自立センターなども併設されています。社会福祉制度を併用するので、F学院のサービスを受けるためには障害者手帳または障害福祉サービス受給者証が必要となります。グループホームなどの障害児・者に対してさまざまな事業を展開している社会福祉法人が運営するこの学校は、自立支援を主な柱としつつ、高校卒業資格習得を希望する保護者のニーズも満たしていました。また学校名に「学院」を入れることで技能教育施設であっても、生徒の多くが望む「学校らしさ」を感じさせる配慮もありました。私が見学した当時、この学校はビルの中にあり(2015年に新校舎が完成しています)「学校」というより「事務所」「作業所」といった雰囲気を強く感じました。また訓練ベースのイメージが強く、学生生活を満喫し友達と楽しく過ごしたいと考えている娘の希望には合いませんでした。それでも、教育現場を経験したスタッフが考えたシステムというだけあって、とても画期的で興味深い学校でした。また、学校の良いところばかりでなく、その時点での学校の課題なども先生自らが語る誠実な様子にとても好感が持てました。参考:障害福祉サービスについて | 厚生労働省最重要ポイントはやはり…娘が通っていた、NPO法人運営の学習支援や余暇教室には、今まで見学に行った学校に実際通っている生徒もいました。彼らからのクチコミはリアルかつタイムリーです。「今年、先生が変わって学校の雰囲気が違ってきた」「去年は倍率が高かったのに、今年は定員割れらしい」それら生の情報に、娘は少なからず影響を受けました。中3になった娘は、波長の合う1つ年上の特別支援学級の先輩が入学した特別支援学校を第1志望に、過去に見学したことのある単位制高校を第2志望に決めました。(この時期までに娘は療育手帳も取得していました。)中学を選ぶ時もそうでしたが、娘にとって進路選びの最重要ポイントはやはり「人とのつながり」でした。合格した時はとても喜んでいたけれど娘は、第1志望の特別支援学校に入学することができました。合格通知を受け取ったとき、娘はとても喜びました。入学後、先輩たちと遊びに行ったりと学生生活を楽しんでいた娘。でもしばらくするとさまざまなことが起こり、娘が「学校に行きたくない」「学校やめたい」と荒れたことは一度や二度ではありませんでした。親や先生が娘に求めるものと、自分のしたいこととのギャップに苦しんだり、自らが思い描くように上手くできない自分に対してイライラしたり…。理想と現実の差に悩むことは精神的成長の証でもありますが、娘はこの時期、本当によく親や先生に反抗しました。「周りの大人は自分の将来を思ってそう言っている。それは分かっているけれどやりたくない。」そんな思いが娘の悩みを更に深くしているようでした。社会人になった娘、昔を振り返って特例子会社に入社した彼女は、今年社会人2年目を迎えました。娘は言います。「100%満足する学校なんてきっと無いんじゃないかな。足りないと思う部分は自分からアクションを起こして、別のところで補うしかないんだと思う。例えばもっと勉強がしたい!と思うなら、今はネットが発達しているからネットの無料塾とかで勉強することもできるし、学校に話が合う友達がいないと思うなら、同じ趣味の友達をSNSでも探すこともできるかもしれない」「でも私はリアル体験しないと学べないタイプだから、実際社会に出てから学んだことの方が多いけど(笑)」「たとえ学校にどんなに立派な施設やシステムがあったとしても、私は最後はやっぱり“人”なんだと思ってる。あ、それは社会に出ても一緒だけどね」決断する時、いつも娘は“人”を中心に考えていました。これはきっとこれからもそうなのでしょう。”コミュニケーションは苦手だけど人が大好き。言葉では上手く表現できないけど、常に人と繋がっていたいと思っている”これが娘の根っこなのだと思います。それは、今までの学校生活でも、時にはつらい思いをしながらもずっとあきらめなかったことです。人との繋がりは生きていく上でとてもとても大事なことです。学校はそれぞれ、魅力的な施設や、さまざまなカリキュラムがあります。でもなにより「心許せる友達や先生と出会えたこと」「安心できる居場所を探し、見つけたこと」が、社会人となった娘の土台を作ってくれている。そう、感じています。そして自分のために必要な環境を自ら選び取ってきた娘を、頼もしく思います。だから私は娘に伝えます。“そうだね、あなたはこれからもそのままのあなたで良い!”
2019年07月23日学校生活を楽しんでいた息子が、ある日「学校に行くのが嫌になってきた!!」と叫んだ理由特別支援学級の利用を始めたことにより、教室で過ごす不快感を軽減。約1年半に渡る不登校生活を送っていたことが嘘であるかのように、息子は楽しそうに通学を続けた。しかしある日、「また学校行くのが嫌になってきたよ!!」と言い出すではないか。理由を聞き、息子が話してくれた内容をまとめると、下記の2点だった。●衝動性の高いクラスメイトとの衝突が絶えない(特別支援学級で)息子は感情を言語化するのがやや苦手で、頭の回転に言葉がついていかないことがしばしばある。そのうえ、言葉を選びながら話をするので、思考と言語がスピーディーに結びつくタイプの子からしたら、「どうしてすぐ返答がないのか」とじれったくなるのだろう。そこでけんかになってしまうらしい。●授業中に発言を求められるときや、給食のおかわりをするときなど、注目されるのが辛い(通常学級で)自閉症スペクトラム障害の特性か、息子は失敗を極端に恐れ、緊張と不安を感じやすい。同時に、注目を浴びることを心底嫌っている。授業であれば発言者の話を聞くのが当然の空気であるし、おかわりのときは「誰かおかわりしているな」と、音に反応する程度のことで、おそらく深い意味などないだろう。誰も悪くない話だ。どう返していいのか分からない。私は「そうか、それは大変だったね」と返したあと、しばし言葉に詰まってしまった。スピーディーなクラスメイトも、授業中や給食の時間、息子に振り向くクラスメイトたちも、誰も悪意があってそうしているわけではない…と伝えたところで、息子は自分だけが叱責されているような気分になるかもしれない。これには困った。困ったが、口を開いた。「大変だし辛いのは分かった。分かったんだけどね、一旦ここで回避しても、同じような問題がまた出てくると思うんだ。でね、あなたは決して悪くないんだけど、相手も悪くないんだよ。だから両方の話を聞いて、説明する人が必要だと思う。でもそれを私がしてしまったら、不公平になる気がするんだよね。だからさ、先生に相談してもいいかな?」合間合間に入る息子の「でも!」「だって!」をなだめつつ、私が話し終えると、息子は黙って頷いた。「それが解決しても、学校へ行くのは嫌かい?」と私が問うと、息子はかぶりを振って、「ううん、友達に会いたいし、勉強もしたい。学校に行きたい」と呟いた。学校側の迅速な対応で問題解決。円滑なコミュニケーションを行えるようになった息子連絡帳を通じて、私は担任の先生に相談をし、その日のうちに連絡をいただいた。耐えない衝突については、双方に思考と発言の特性の違いを説明し、スピーディーな子には「焦る気持ちは分かるけど、急かさずに待ってみよう」、息子には「急かされると困るのは分かるけど、“もうちょっと待ってね”と怒らずに言うようにしてみよう」と話してくださったそうだ。注目されることに関しては、特別支援学級で過ごす時間を増やすことで視線の数を減らし、そのうえでストレスが減るか様子を見ましょう、という話になった。以降、衝突することはほぼなくなり、注目への恐怖感については特に息子から何も言ってこないが、おかわりをしたなどの報告をしてくるところをみると、気にならなくなったのだろう。発達障害あるあるのひとつ、アレキシサイミア(失感情症)による感情の後出しは息子にも見られる。そのため、「あのとき学校でのあれが嫌だった!これが嫌だった!」と、急にいろいろ思い出して爆発することは今でもあるが、その都度私ができるケアは私が、できないことは先生に相談し、大きなトラブルには至っていない。そして「学校に行きたくない」という言葉も聞かれなくなった。以前よりコミュニケーションも円滑に行えるようになったのか、気の合う友達が増えたようだ。放課後はすぐ遊びにでかけ、家に戻る時間も少し遅くなった。学校が休みである土日も、友達と遊びに出かけることが増えている。良かった。本当に良かった。参考:失感情症(アレキサイミア)| e-ヘルスネット(厚生労働省)不登校のきっかけは、授業だった?特別支援学級への転籍を勧められた、息子の学習姿勢「来年、進級するタイミングで、息子さんの所属を特別支援学級に転籍しようと思うのですが、いかがですか」個人懇談のとき、特別支援学級の担任の先生から持ちかけられた。この方、実は1、2年生のときの担任の先生でもある。息子が登校渋りをしていたころや、不登校を始めたばかりのころは、意見が合わずに悩むこともあったが、徐々にこちらの思いをご理解くださり、校長先生と教頭先生、特別支援コーディネーターが入れ替わるまでは、学校の中ではほぼ唯一の味方になってくださった。校長、教頭、特別支援コーディネイターとの4者面談は毎回辛かったが、この先生が寄り添ってくださったからこそ、私は乗り切ることができたのだ。「今さらですが、ずっと頑張っていた息子さんが、あの辺りで心が折れたのかな、と思える場面を思い出したんです。算数の授業で掛け算が始まったとき、(数字が好きで、就学前に掛け算の九九を覚えていた)息子さん、“やったあ!”って喜んだんです。きっとそれまでは退屈だったのでしょうね」授業で掛け算が始まったと、息子が報告してくれたことは私も覚えている。本当に嬉しそうだった。「だからしばらくは楽しそうだったんですけど、すぐに高度な応用問題に授業が進むはずはありません。だんだん上の空で授業を受けるようになって…」おそらくその時期に、「大好きな算数が嫌いになってきた」と息子がこぼしたことがあった。感覚過敏による苦痛も訴えていたので、特別支援学級の利用をお願いしたのだが、「頑張れば通常学級でもやっていける」というのが学校側からの回答だった。行政の特別支援教育センターに間に入ってもらうこともあったが、こちらの要求が受け入れられることはないまま、息子は不登校生活を選択することになる。「あのときすぐに、特別支援学級を使ってもらえば良かったのかもしれません。本当に申し訳ありませんでした」とはいえ、今では特別支援学級での学習が叶い、息子も嬉しそうに登校をしている。だから私は気にしていないと伝えた。ただ一つ問題があるとすれば、私が学習のサポートをしきれなかったことで、いくつかの教科に遅れが生じてしまったことだ。「息子さん、それもあっという間に覚えていくんですよ。今はほとんど足並みが揃っていますよ。学ぶことが好きというか、そういうゲームをしているような感覚なのかもしれません。ここ(特別支援学級)では、今日はここからここまでと、授業を進める範囲が決められています。それが終わったら自由学習の時間。学習の範囲であれば何をしてもいいことになっているんです」自由学習の時間、息子は上学年の教科書を開き、タブレットでその内容について調べていることもあるらしい。やはり、新しいことをどんどん覚えていきたいという気持ちが強いのだろう。「せっかくの意欲を削いではいけないので…理解をしている内容に関しては復習程度にとどめ、他の児童が通常の学習をしている間、息子さんには応用問題などを解くなどして、先に進んでもらうようにします。そのためにも、通常学級も利用しながら学ぶことには変わりないのですが、基本の所属を特別支援学級にした方がいいかと思うんです」その他にも、さまざまな制度の説明を丁寧にしていただき、転籍した方がいいと思われる理由を伺った。細かな内容は忘れてしまったが、至極納得したことは覚えている。そして先生は、息子の様子をつぶさに観察なさって、どのように学習を進め、どのようにサポートすべきかを考えてくださっている。心底ありがたかった。衝突することもあったが、この先生に思いを伝え続けて良かった。ちなみに息子は、この先生のことが1年生のころからずっと大好きだ。「それでは、転籍する方向でよろしくお願いします」私は、先生に頭を下げた。不登校生活“一旦”終了。そして今思うことさて、もうじき夏休みに入ろうとしている現在、体調不良で2回欠席したものの、「あー、今日はあの授業受けたかったし、○○君たちに話したいことがあったのに!」とゲホゲホ咳をしながら申し上げる程度に、息子は学校好きである。しかし、成長に伴って解決する問題があれば、成長に伴って生じる困難もある。だから、今後トラブルが一切ないとは言い切れないし、「学校に行きたくない」と言い出さないとも限らない。「これからもあなたは学校が好きなままなのでしょうかね」と、聞いても仕方のない質問を私から息子に投げかけると、案の定「そんなの分かるわけないよ」と笑ったあと、「でも、ずっと好きだったらいいな。何かを勉強して覚えると、何かが楽しくなるじゃん。例えば、文字を覚えたら本が読めるとかさ。友達からは、のん(私の呼び名)と自分だけでは知ることができなかったことを教わったりできるし」と、彼なりに感じている“学校へ行くメリット”が添えられた言葉が戻ってきた。まあ、先のことなんて誰にも分からないのだ。不幸中の幸いと申せば語弊があるかもしれないが、息子の不登校生活をきっかけに、私は「小さなことであっても、学校にまつわる何かがあれば、迷わず学校に相談する」という手段を選べるようになったし、発達障害児やその保護者が受けられるさまざまなサポートや相談窓口があることを知った。そしてまた、信頼できる先生が、つぶさに息子の様子を把握し、最適な対応をしてくれている。終わってしまえば短かったかと問われたら、はっきり言って長かった。もうあんな日々は二度と訪れてほしくはないが、もし起きてしまったらそのときはそのとき。私はまた慌てたり騒ぐだろうが、頼れる存在に頼ったり相談をして、何とかするしかないだろう。経験は無駄ではない。と、思いたい。
2019年07月17日みなさんは「孫フィーバー」という言葉を聞いたことがありますか? 初孫が生まれてテンションが上がりまくっている祖父母の様子を表す言葉だそうです。それはとても微笑ましいことのように思いますが、時にはママが迷惑を被ることも。私は実の父親の孫フィーバーによって、さんざんな目に遭いました。そんな私の忘れられない体験談をご紹介します。 子どもを産んだその日に衝撃発言私は幼いころから両親がおらず、祖父母に育てられてきました。しかし、小学生のころに突然父親が家に帰ってきてびっくり。その後も一緒に住むことはありませんでしたが、付かず離れずの付き合いをしていました。 しかし、この父親が私の長男出産直後にいろいろとやってくれました。夫からの連絡を受けて産後数時間で病室にやってきたかと思いきや、開口一番「この病院で〇〇が中絶したんだよ」などと話し始めたのです。お祝いムードをぶち壊すその発言には、顔を引きつらせることしかできませんでした。 授乳指導で忙しいのに毎日病室にそれまでほとんど連絡を取り合っていなかったのに、父は毎日病室に来るようになりました。授乳指導などで忙しいのに、病室にいないとガンガン電話をかけてきたり、赤ちゃんの口にキスしようとしたり……。 孫の誕生がうれしいのかもしれませんが、本当に迷惑以外の何ものでもありません。「もうサポートはいらないから」とうまく断り、病院に来ても通さないようにお願いしました。 退院後すぐに祖先の墓へのあいさつを強要しかし、父はあの手この手で接点を持とうとしました。なんと父は私が電話に出ないためか、夫に電話を入れて「退院するとき、その足で先祖の墓参りに行け」と命じていたのです。 夏で虫が飛び交う墓場に、生まれたばかりの赤ちゃんを連れて行くなんて、できるわけがありません。私はすぐに祖父に苦情を入れ、父を叱ってもらいました。このときばかりは本当に頭に血が上っていくのを感じました。 結局その後も父の迷惑行為は止まらず、なんだかんだと理由をつけて父と会うことはなくなりました。家族にほとんど興味がなかった父が、孫フィーバーを起こしたことに驚いた体験でした。著者:鏡 環2歳の息子の母。現在第二子妊娠中。元高校教員。うつ病と闘いながら夫と二人三脚で育児に励む。
2019年07月03日男女平等の意識が高まった影響もあり、料理好きな男性が増えてききました。でも、「やっぱり料理は苦手……」という父親もいます。そういう父親の場合、いくらその重要性は知っていたとしても、「食育」についてはどうしても母親に任せがちになってしまいます。それでも、料理が苦手な父親にもできることがあるようです。アドバイスをしてくれたのは、食育、家族社会学を専門とするお茶の水女子大学生活科学部非常勤講師の松島悦子先生。食育に父親がかかわることの重要性、かかわり方を教えてくれました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)父親は自分ならではの料理を!母親の料理とのすみわけが大切料理に限らず、父親が子育てに積極的にかかわることは、子どもの成長にたくさんの好影響を与えます。というのも、子どもというのは接する大人からあらゆるものを吸収するので、接する大人は多ければ多いほどいいからです。どんなに「似た者夫婦」といわれても、父親と母親では人格も子どもとの接し方もちがいます。父親が子育てに積極的にかかわれば、子どもにとっては学ぶべきサンプルがひとり(母親)からふたりに倍増するわけですから、コミュニケーション能力が高まったり、人間関係をうまく築けるようになったりと、いくつものメリットを得られるのです。もちろん、調理に父親がかかわることも子どもに好影響を与えます。とくに男の子は、父親を真似たがって父親をモデルにして成長しますから、その傾向が顕著。ですから、父親が楽しそうに料理をつくっていれば、真似をしたがって楽しく料理をするようになります。両親ともに料理することが好きな家庭などでは、調理方法によって父親と母親のつくる料理の分野が決まっているという場合もあるでしょう。揚げ物は父親の得意分野という家庭だと、中学生くらいの男の子でも父親と同じように揚げ物をするというケースも見られます。わたしは、この父親と母親でつくる料理のすみわけをすることは、円満な家庭を築くうえでとてもいいことだと考えています。父親が料理をするときに母親と似たようなものをつくってしまっては、子どももつい比べてしまいますよね?でも、父親が「○○の素を使ったチャーハン」や「秘密の隠し味を入れたカレー」など、たとえ簡単な料理でも母親とはちがうタイプの料理をつくれば、子どもからすれば「お母さんの料理も美味しいけど、お父さんの料理もまたちがって美味しい」と、どちらも尊敬することになるのです。父親が調理に参加すれば食卓が楽しくなるまた、これは父親に限ったことではありませんが、好き嫌いも親に似る傾向にあります。親に好き嫌いがなければ、好き嫌いがある場合に比べて食卓に並ぶ料理や食材のバリエーションが豊かになる。すると、子どもは幼い頃からたくさんの味に親しむことになりますから、嫌いなものが限りなく少なくなるのです。もちろん逆に嫌いなものを親自身がずっと避けていると、子どもだってその食べものを嫌いになる確率は高くなります。ここで大切にしてほしいのは、食事をしている際の親の態度です。親が「美味しい!」といいながら食べているものは、子どもには美味しく見えますし、美味しく感じられるからです。また、そもそも好き嫌いというものは、なにか嫌な思い出を伴ってできてしまうことも多いものです。親からひどく叱られたときに食卓に並んでいたものがいまでも苦手だという人もいるのではないでしょうか。でも、お父さんもお母さんも食卓で楽しそうにしていて、なんでも「美味しい!」と食べていれば、食卓での嫌な思い出ともに好き嫌いを子どもに植えつけてしまうこともないはずです。「食卓を楽しくする」ため、父親はなんでも「美味しい!」と食べるだけでなく、調理に参加することも大切です。母親だけに調理を押しつけてしまうと母親の負担ばかりが増します。そうすると、お母さんは子どもの前でもついため息をついたり不機嫌になってしまったりするかもしれない。そんな食卓が子どもにとって楽しいわけがありませんよね?母親の肉体的、精神的な負担を軽減し、食卓を楽しくするために世のお父さんにはもっともっと積極的に日々の調理にかかわってほしいのです。料理が苦手な父親にもできる「食育」ですが、まったく調理経験がない父親がいきなり調理にかかわることは難しいでしょう。もちろんそこで無理をする必要はありません。調理というかたちではなくても、子どもの食育にかかわることはできます。子どもの好き嫌いをつくらないということとは別の意味でも、まずはなによりも、食卓を楽しくするということを意識してください。料理をしてくれたお母さんに対して、「ありがとう」と感謝とねぎらいの言葉をかけて、「美味しい!」といいながら料理を食べるのです。その姿を子どもはしっかり見て真似するようになります。また、食卓で話題を提供するということもできますよね。お母さんに「これはどうやってつくったの?」と質問すれば、子どもは調理法にも興味を持つようになるでしょう。また、子どもの知識を引き出すということもできます。小学生になれば子どもたちは学校で毎日学んでいますから、大人なら忘れてしまったようなことも知っていたり、現在進行形で勉強している子どものほうが最新の知識や正確な情報を持っていたりすることも珍しくありません。栄養のこと、食べものの旬、食の安全、環境といったことについての話をすれば、学校で学んだ知識と実生活が結びつくので、学びがより楽しいものになるはずです。その会話のなかで、わからないことや疑問が出てくれば、食後にインターネットや教科書で一緒に調べてみましょう。そうすることで、子どもの食への意識はぐっと高まります。このように、料理が苦手なお父さんでもできることはたくさんあります。ここで紹介したことは一例ですから、自分の知識や経験を生かして、子どものためにお父さんができる食育をたくさん探してみてください。『白熱教室 食生活を考える』松島悦子 他 著/アイ・ケイコーポレーション(2016)■ お茶の水女子大学生活科学部・松島悦子先生 インタビュー一覧第1回:「食育=食生活の教育」ではない!?常識を超えた、食育の“真のねらい”第2回:「家族で食べたい」と素直に言えない子どもたちに、親がすべき“食事の場”づくり第3回:子どもに「調理」をさせるメリット。料理をする子・しない子の“内面”の大きな違い第4回:「父親のかかわり」で食は2倍豊かになる!料理が苦手でもできる食育の方法とは?【プロフィール】松島悦子(まつしま・えつこ)お茶の水女子大学生活科学部非常勤講師。専門は食育、家族社会学、消費者科学。お茶の水女子大学家政学部食物学科卒業、同大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了、博士(社会科学)。東京ガス都市生活研究所勤務、お茶の水女子大学食育プロジェクト講師、和洋女子大学家政学群准教授を経て現職。著書に『子育て期女性の「共食」と友人関係』(風間書房)、『白熱教室 食生活を考える』(アイ・ケイコーポレーション)、『食物学概論』(光生館)、『消費者科学入門』(光生館)などがある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年06月20日昨今では共働き家庭が増えていることから、子育てや家事を母親・父親がそれぞれ分担しながらこなしていくことが求められています。その結果、ひと昔前に比べて、父親が育児に参加することが一般的になってきました。こうして父親が積極的に育児に取り組むことは、母親の負担が減ることはもちろん、子どもに対してもさまざまな影響があります。今回は、「お父さん効果」とも呼ばれる、父親の教育への参加が子どもに与える影響を紹介しましょう。いつの時代もお父さんは子どもの憧れである!子育ての中心は母親になることが多い傾向にあります。そのため、子どもは母親の趣味嗜好や考え方、行動などの影響を強く受けやすいとされています。しかし、父親も積極的に子育てに参加すれば、当然父親から受ける影響も多くなります。その結果、子どもがさまざまな価値観に触れることになり、学ぶ機会も増えるのです。教育ジャーナリストの清水克彦氏は、著書『頭のいい子が育つパパの習慣』の中で、父親の影響について以下のように話しています。世の中の出来事に敏感で、(私はこういった仕事に就きたい)というビジョンを持っている学生は、小・中学生の頃から父親の影響を色濃く受けてきた学生が多いこともわかりました。このように、家庭の力、とりわけ父親の力は、子どもの成長を左右する大きな要素になり、父親の積極的な教育参加は子どもを伸ばすうえで重要なカギとなります。(引用元:清水克彦著(2014),『頭のいい子が育つパパの習慣』,PHP研究所.)子どもにとって父親とは「社会人としての在り方」を示す存在です。父親が仕事を生き生きとこなす姿を見せながら、仕事の楽しさやすばらしさを子どもに伝えることは、子どもが「働く」ということに興味を持つきっかけになったり、将来自分が就きたい職業を考えるときにも影響したりします。また清水氏は、「父親と子どもとの対話時間がほどよく確保」されていることも重要であると言っていました。「仕事が忙しいのに、お父さんは私のために時間をさいてくれている」ということは、子ども心に嬉しいものです。なかなか難しいかもしれませんが、毎日少しでも子どもと向き合う時間があるといいですね。教育に積極的な父親を持つ子どもの特徴5つシカゴのアン・アンド・ロバート・H・ルーリー小児病院の主治医でもあるガーフィールド博士と、ハーバード大学医学部の臨床小児科学准教授のマイケル・ヨグマン博士の研究によると、父親が育児に携わった子どもには以下のような特徴があるといわれています。■言語能力が優れている■自尊心が高い■学校の成績が良い■うつや不安症になりにくい■学校をずる休みしたり、10代で親になったりする割合が低い言語能力や学校の成績といった学力的な部分はもちろん、自尊心の高さやうつや不安症のなりにくさといった精神的な部分は、子どもがすこやかに成長していくためには欠かせないものです。子どもの可能性を十分に伸ばすためには、父親が育児に積極的にかかわることが重要だといえるでしょう。父親の読み聞かせは母親の3倍の効果がある!?父親が育児や教育に積極的にかかわることが大切だといっても、実際には仕事などの都合でなかなかかかわることができない、どうかかわればいいのかわからないという方もいるでしょう。そんな忙しい方でも取り入れやすい習慣を紹介します。1.絵本の読み聞かせをする母親による絵本の読み聞かせに慣れている子どもにとって、父親による絵本の読み聞かせはとても新鮮なものです。母親とは違う父親の声や語り口調は、子どもの好奇心を刺激し、集中力や想像力をかき立てることにもつながります。一説によると、父親の読み聞かせは母親の読み聞かせの3倍の効果があるといわれています。週末や休みの前日に絵本の読み聞かせをする習慣を作りましょう。2.家族そろって食卓を囲む日を作る家族そろって食卓を囲み、子どもと父親がゆっくりと対話することは、子どもの学力を伸ばすことにもつながるといわれています。毎日一緒に夕食をとることは難しくても、週に何度かは早めに帰宅し、親子で会話を楽しみながら夕食をとるようにしましょう。また朝食を一緒にとるというのもひとつの手です。父親が朝からしっかり食べることで、子どもも朝からたくさん食べる習慣がつきますよ。3.父親だからこそできる遊びを楽しむアスレチックやスポーツなど、父親だからこそできるパワフルな遊びを楽しみましょう。母親にはできない遊びを通して子どもとかかわることで、子どもは父親への信頼感がより強くなり、さらには精神的な安定をもたらします。自然体験は子どもの自己肯定感を育てますし、キャンプには子どもの脳機能を向上させるという効果もあるそうです。ぜひどんどん子どもを外に連れだしてあげてください。4.子どもの好きなものを知る子どもと過ごす時間が母親に比べて少ない父親は、子どもの趣味嗜好をしっかり把握できないことも多いです。子どもの好きなものを知ることは、子どもとのコミュニケーションのきっかけになったり、子どもの気持ちを汲み取ったりすることにもつながります。好きな食べ物、好きなキャラクター、好きな遊びなどは母親に聞くなどして把握しておき、子どもとの会話や遊びに生かしましょう。父親が自分の好きなものを知ってくれていると、子どもは「自分を受け入れてくれている、理解してくれている」と感じ、自己肯定感が高まります。5.母親を褒め、感謝する父親と母親がお互いに尊敬・信頼し合うことは、子どもの心の安定につながります。子どもの前で母親を褒めて、感謝する気持ちを示せば、子どもも母親を大切にするようになります。母親にも、子どもの前で父親を同じように褒めてもらうようにしましょう。父親と母親の関係は、将来的な子どもの恋愛観や結婚観に影響することもあるため、夫婦間での信頼感を築くことも重要です。***育児に積極的に参加する父親の中には、「育児をするためには仕事を早く片付ける必要があるので、以前に比べて効率的に仕事ができるようになった」という方もいます。子どものために、妻のために、そして自分自身のために、より子育てに携わってみませんか。文/田口るい(参考)東洋経済オンライン|「父親」が育児に携わった子が優れている理由プレジデントオンライン|「子供を潰す・伸ばす」父の習慣と口癖5プレジデントオンライン|子どもの生きる力を育てる父親の役割ベネッセ教育情報サイト|子どもがパパになつかない時にできることとは?ベネッセ教育情報サイト|どうすればいいのかわからない…パパ育児のススメPHPファミリー|父親の読み聞かせは、母親の3倍の効果があるThe Sydney Morning Herald|Why story time is better when dad’s reading the bookPHPファミリー|父親との会話が子どもの学力を伸ばす清水克彦著(2014),『頭のいい子が育つパパの習慣』,PHP研究所.Study Hackerこどもまなび☆ラボ|子どもに「自然体験」をさせよう!正義感と自己肯定感を強くする方法
2019年03月20日今年は例年にも増してインフルエンザが猛威を奮っています。インフルエンザにかかると規定の日数を過ぎるまでは感染を防ぐために出席停止期間が定められており、熱が下がって元気になっても登園・登校はもちろん基本的に外出が出来ません。学級・学年閉鎖や学校閉鎖となるところまで出ており、全く病気になっていない子も外出が出来ません。また、冬は極端に寒かったり雪が降ったりで外で遊べないこともあります。ずっと家にいることになると、親も子もストレスがたまってしまいますよね。外出できない時にちょっとした工夫で楽しくなる室内の過ごし方をご紹介します。言葉だけですぐにできる遊び言葉を使うだけの遊びなら、何も用意する必要がなくすぐに始められます。家事をしながらでも出来るのでママの負担も少ないです。家遊びだけではなく、車や電車などの移動中でも遊べるのでオススメです。(1) スペシャルしりとり言葉遊びというと「しりとり」が定番ですが少し工夫をしましょう。テーマを決めて制限を設けると難しくなりより楽しむことができます。「食べ物」「3文字の言葉」「色」など、テーマを決めてしりとりをしてみましょう。(2) クイズ遊びクイズと言っても、少しずつヒントを出したり子どもが質問したりして答えを導き出します。まずヒントを出すパターンは、答えが「りんご」の場合、ママが「赤いです」「丸いです」「甘いです」など少しずつヒントを出していきます。聞いた言葉から想像するので園児に向いています。質問するパターンは、逆に子どもが「食べ物ですか」「何色ですか」などの質問をしていきます。小学生はこちらの方が楽しめるでしょう。(3) ジェスチャーゲームこれもクイズになりますが、体を大きく動かしてジェスチャーで問題を出します。大げさにやると子どもは大喜び。パパがいれば参加してもらうのもいいですね。ただ当てるだけに飽きたら、時間制限を設けたりすると更に盛り上がります。物を使って遊びをワンランクUP!家にある物を使ったり手作りしたりして、長時間飽きない工夫をしましょう。いつもやることでも工夫することで、より楽しむことができ時間をかけることも出来ます。(1) 折り紙家で手軽に遊べるといえば折り紙がオススメです。作るだけではなく、紙飛行機を作って飛ばしたり、動物を作っておままごと遊びをしたりすると長時間遊ぶことが出来ます。小学生であれば高度な「ユニット折り紙」に挑戦してみましょう。折り紙を組み合わせて作る多面体の作品です。動画で作り方を見ることが出来るので、親子で取り組んでみてはいかがでしょうか。(2) 粘土カラフルな小麦ねんどは100円均一でも手に入れられます。原料が小麦なので、小さい子も安心して遊べます。また、じっくり本格的に遊びたいなら紙ねんどもいいですね。乾燥させて色まで塗ると、長い時間遊ぶことが出来ます。(3) お菓子作り子どもが喜ぶこと間違いなしのお菓子作りは、作る工程を楽しむだけではなく完成したら食べることが出来ますね。ホットケーキミックスを使うとケーキやクッキー、ドーナツなど色々なものを簡単に作ることが出来ます。何を作ろうか、一緒に考えることも楽しいですね。(4) カードゲーム、ボードゲーム兄弟がいたりパパがいたりするならカードゲームは盛り上がりますね。トランプやUNO、かるたなどをじっくり遊ぶいい機会でしょう。ボードゲームもいいですね。最近は、盤面を変えるだけで様々な種類のゲームをできるものも売っていますので1つあるといいかもしれません。すごろくやかるたなら、手作りすると長時間遊ぶことが出来ます。筆者も幼少期、カレンダーの裏面を使って書いたり作ったりしていました。(5) 読まない絵本読む本ではなく、遊べる本があると一人で熱中してくれるかもしれません。ロングセラーである「ウォーリーを探せ」や「ミッケ!」などはテーマも様々で種類が豊富です。わざわざ購入しなくても、図書館で借りてもいいでしょう。迷路の本も子どもが好きで熱中できます。小さい子であれば楽器絵本があると、一人で遊ぶことも出来ますね。家であれば音を気にすることもなく思いっきり音を楽しめます。家にいる時はDVDを見せるばかりになってしまう、という声が多くありましたが、あまり長時間見せるのは避けたいですよね。ちょっとした工夫で色々な時間の過ごし方が出来ます。料理や本格的な工作は親が子についていなくてはならなく、片付けも大変ですが、「今日は〇〇する日」と決めて普段できないことにとことん取り組んで、学級閉鎖の日を有効に使ってみてはいかがでしょうか。
2019年03月01日学級閉鎖、学年閉鎖、学校閉鎖。どれも同じように、働くママにとってはドキッとしてしまう言葉だと思います。できれば避けてもらいたいことではありますが、こればかりは仕方ありません。筆者が子育て真っ最中の働くママを含む数人で集まったときの話なのですが、みんなこの悩みに頭を抱えているようでした。働くママが子どもと家でどう過ごしているかをご紹介しましょう。■ 塾もダメ!ウイルス拡散を防ぐため外出はNG!YsPhoto / PIXTA(ピクスタ)いざ学級閉鎖となると、当然ですがずっと家にいなければなりません。子どもにとってはまるで拷問です。しかし、そもそも家から出てはいけないと言われているのは、ウイルスの拡散を防ぐためなのです。ですから、遊びに出掛けたりするのはご法度。Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)「うちは塾だけは行かせているのよ」というご家庭もあるようですが、本来これもNGです。さて、家から出ることができない、体力と暇を持て余す子どもとどう過ごすか、というのは親にとってはかなり大きな悩みの種となります。具体的に、何をさせて過ごしているかリサーチしてみました。ワークやドリルをやるタカス / PIXTA(ピクスタ)「いくら休みとはいえ休日ではないので、授業よりは少し時間を減らしてはいるものの、その日の授業でやる教科のワークやドリルをやらせています」(34歳/フルタイム)ゆっくり会話をするkou / PIXTA(ピクスタ)「うちは夫も私も仕事で忙しいので、普段は話し相手になってあげることがあまりできません。そのため、学級閉鎖のときくらいはと存分に親子でのコミュニケーションを取るようにしています」(35歳/パート)お菓子づくりプラナ / PIXTA(ピクスタ)「過去に数回、学級閉鎖や学年閉鎖がありましたが、一緒におやつを作ることが多かったですね。そこそこ時間がかかるので、暇を持て余さなくなります」(31歳/パート)■ 苦手教科の復習をするのもオススメ!あんみつ姫 / PIXTA(ピクスタ)元塾講師の立場からしてみると、苦手教科の克服に当てるのも良いのではないかと思います。子どもたちにとって、苦手教科に取り組むのには少し勇気が必要。だから楽しみにしている休日(土日祝日など)には、ほとんどの場合やりたがりません。しかし、本来であれば授業があった日が自宅待機になったということで、この日は比較的「やっぱり勉強しなきゃいけないかな?」という思考に持っていきやすいのです。集中的に苦手を潰していけば、今後の勉強が楽になります。苦手教科と向き合うにはきっかけが大切なので、これはむしろ良い機会なのではないかと思います。ぜひ、参考にしてみてください。
2019年02月25日子どもが小さなうちは、自宅で勉強を見てあげる機会が多くなりますよね。わが子が集中して取り組めるよう、気づかっているママも少なくないでしょう。自宅学習に関する、とある調査に「父親の帰宅時間が遅いほうが、子どもの学力が高い」というものがあります。父親の帰宅が遅いと、なぜ子どもの学力が高くなるのでしょう。今回は、子どもの自宅学習について、父親不在のメリット・デメリットをあげながら考えていこうと思います。■父親の在宅時間が短い家庭ほど、子どもの学力は高い?国立大学法人お茶の水女子大学が行った調査によると「父親の帰宅時間が22時以降となる家庭の子どもの学力が最も高い」という結果が明らかになったそうです。これは 「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の 専門的な分析に関する調査研究」(国立大学法人お茶の水女子大学) というテーマで行われたもので、調査対象は無作為に抽出された公立学校に通う児童の保護者。小学6年生の児童の場合、父親の帰宅時間が22時以降(早朝帰宅を含む)になる家庭の子どもの学力が、ほかの時間帯に父親が帰ってくる家庭よりも上回っていました。このデータからうかがえるのは「父親が自宅にいる時間が少ないほうが、子どもの学力アップにつながるのではないか」ということです。■「父親の不在時間が長い」そのメリット・デメリット父親の不在時間が長いと、子どもの自宅学習にどんな影響を与えるのでしょうか? メリット・デメリットを考えてみました。まずは、メリット。妻の視点から考えてみると、夫の帰宅が遅いということは、子どもが起きている時間に夫の食事の支度やお世話などに振り回されなくてすむということです。つまり、子どものことに集中できるというわけですね。「よし、やるぞ!」という子どもの“やる気スイッチ”は、常に同じサイクルでやってくるわけではありません。やる気満々なときもあれば「今日はやりたくない」とだらけモードなときもあるでしょう。夫の世話に時間がとられないということは、子どもがやる気モードに入った瞬間に気づくことができ、それが継続している間、邪魔が入ることなく取り組ませてあげることができるのではないでしょうか。また帰宅時間が遅く、日ごろわが子の勉強の様子を目にしていない父親は、子どもの自宅学習に対する発言が少なくなります。見ていないので「ああしろ、こうしろ」と子どもの学習を指図したり、文句をつけたくてもつけづらいですからね。つまり、父親と母親で意見が分かれることが少なく、自宅学習のやり方について意見の相違が起きにくいというメリットがあると思います。では反対に、デメリットについて考えてみましょう。例えば、子どもの勉強が時にはうまくいかないこともあるでしょう。すると母親は「いつも仕事で家にいない、父親のせい」と責任転嫁をしやすくなってしまうことがあげられます。父親の責任ではないのに、帰宅時間が遅いことを子どもの学力が上がらない理由にしてしまう可能性があります。また、母親が何事も思いつめてしまうタイプだった場合、子どもの学力がなかなか上がらないと、不安定になった母親の気持ちを子どもが一身に受け止めることになります。そうなると、子どもの精神的な逃げ場がなくなってしまう恐れがあるかもしれません。■「父親の不在が子どもの頭を良くする」ではない、調査結果だけでは見えない点調査から「父親の不在時間が長い家庭の子どもは学力が高い」という結果はわかりますが、だからといって、父親が家にいなければいないほど子どもの頭が自然と良くなるかというと、私はそういうわけではないと思います。父親が不在は、単に母子の密着度が増し、勉強に関する考え方や対応が一本化されるので、子どもが混乱せずに取り組めるだけではないでしょうか。父親の在宅時間が長かったとしても、夫婦の意見がしっかりすり合わされていれば勉強の妨げにはならないと考えます。例えば、毎日30分は机で勉強をさせる、リビングで一緒に勉強する時間をつくる、学習塾に行かせるなど「学力をあげるためにどんな方法をとるのか」といったことや、どんな校風の学校を目指すのが子どもに合っているかなど「具体的なゴール」を夫婦で話し合い、設定しておくのです。目指すべきところが同じと分かっていれば、父母それぞれで対応が多少違っても子どもが混乱する事態にはならないでしょうし、共通意識があるので相談などもしやすくなるのではないでしょうか。そして、どちらかが「がんばって!」とハッパをかけるなら、どちらかは「のんびりでいいからね」と見守る役に徹すること。役割分担をきっちりと分けて、子どもに逃げ場をつくってあげると煮詰まってしまう心配も少なくなります。夫婦それぞれの役割がバランスよく保たれているとメリハリもつき、子どもが安心して勉強に取り組めるでしょう。上記の2つが夫婦間でしっかり一本化されていれば、夫の在宅時間の長短と子どもの学力に相関性はないように思います。ただし、ふだんから帰宅時間の遅い夫にモヤモヤするなら、この調査結果は「うちの子はこれで学力の高い子になるかも!」と気楽に構えられる要素にはなるかもしれませんね(笑)。働くお母さんは時間に追われますので「親が忙しいからといって子どもの勉強がおろそかになってしまうのはマズい」とあせることもあるでしょう。でも、お母さんが気持ちに余裕をもった状態を維持することも大切。いったん手をとめ、おおらかな気持ちで「もう少し気楽にいこう」と子どもに接していくのが、一番大事なことかもしれません。参考:国立大学法人お茶の水女子大学 「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の 専門的な分析に関する調査研究」
2018年12月02日中学進学の時にぶつかった「発達障害と成績表」の問題。出典 : こんにちは。『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』著者、楽々かあさんこと、大場美鈴です。今回は、うちの長男の中学受験の経験をもとに、発達障害のある子の進路に関する少々シビアな現実をお伝えします。うちの長男は私立中学受験という選択をしました。その理由のひとつは、学区の公立中学の支援学級・通常学級からの卒業後の進路に親子で不安を感じたからです。うちの学区の公立中学は超マンモス校。「人が多いと集中できない」長男には、通常学級では少々負担が大きいように感じられたので、それまでは、中学では支援学級進学ものんびりと考えていました。ところが、5年生の時、学区の中学の見学会で支援学級を実際に見てみると、「この支援学級を卒業した後、長男の進路は一体どうなるのだろう」という疑問に、全く答えが見えなかったのです。学区の中学の特別支援学級に在籍する生徒さんの大部分は、卒業後は、特別支援学校へ進学されるようでした。つまり、長男が希望する普通高校進学を前提とした生徒さんはその特別支援学級では見当たらず、卒業後の進路について何の情報も得られませんでした。また、小学校では柔軟に対応して頂けた、支援学級の子が通常学級でも授業を受ける「交流級」や、通常学級から特別支援学級へ、特別支援学級から通常学級へ、という「転籍」も、うちの地域の中学ではあまり行われていないようでした。学区の中学の支援学級からは「卒業以降」の普通高校進学の道がプッツリと途切れていたのです。今後、公立中学の特別支援学級から、公立高校の通級・支援学級への道が拓かれてゆく期待もありますが、うちの長男には間に合いませんでした。現在、こういった状況は地域・学校ごとで大きく違うようなので、まずは、お子さんが小学校卒業後、学区の中学の支援学級進学をご希望の場合は、早めに見学・相談等をされることをオススメします(正直、うちはかなり遅い例です)。中学の一斉公開日などもチェックしておくといいでしょう。出典 : 地域の中学の支援学級の現状に不安を感じた私が資料を調べたところ、うちの県では公立中学の支援学級から、全日制普通高校への進学率は公立・私立合わせても、わずか2%程。定時制・通信制の高校を含めて、ようやく20%弱(某県教育委員会のデータより)。「たった2%!? そんなマサカ…」と、文部科学省による全国統計「特別支援教育資料」を見ると、平成28年度の中学校特別支援学級卒業者の状況(国・公・私立計)は、支援学級在籍者19,135人に対し、「高校等」の進学者は約35%にあたる6,842人。その内、全日制の普通高校に進学した生徒が一体何人いるのかは、このデータからは分かりませんでした。特別支援教育について「特別支援教育資料(平成28年度)」|文部科学省では、特別支援学校に進学しない・できないタイプの発達障害のある子は、一体どうしているのかというと、うちの自治体では今のところ、普通高校への進学を希望するならば、中学では通常学級に在籍せざるを得ないようです。勿論、通常学級でもうまくいく場合もあるでしょう。でも、長男も私も、学区の中学の通常学級は様々な面で、彼にとってかなりハードルが高い環境のように感じていました。また、仮に公立中学の通常学級で、勉強を精一杯がんばれたとしても、高校入試に影響する中学の内申書は「学力以外」の面での評価も大きく、長男の現状では内申点はほとんど期待できません(理由は後述)。ですから、中学の通常学級から高校進学を希望しても、内申重視の傾向が強い公立・私立高校や、「内申点が○点以上から」と条件のある推薦入試は、かなり厳しくなるでしょう。それすらも、負担の大きな環境の中、「長男が中学にちゃんと通えたら」という前提での話。そして長男は「学区の中学に行くなら、おれは不登校する」と、キッパリ宣言しました…!そこで、遅まきながら、公立中学以外の選択肢を模索し始め、親子で私立学校等の見学会や説明会などに参加してみると、「自分に合った、小規模の私立中高一貫校に行きたい」と、本人が強く希望するようになりました。長男は学ぶ意欲が強く、自分の意思で決めたことなら人一倍がんばれるタイプです。でも、ここでも「成績表」の問題が。出典 : 私立中学各校の募集要項を見ると、中学受験でも、願書提出の際に成績表のコピーや調査票が必要になる場合があります(必要ない学校もあります)。ただしその場合も、内申重視の高校入試と違い、「小学校の成績表は参考程度」という私立中学も多いようです。それでも、推薦入試を行うある中学の説明会では、小学校の成績表に「最低評価が1つでもあるとダメ」「年間の欠席日数が○日以下」などの条件があると聞きました。私立中学でも成績表によって受験資格が左右される場合もあるようです。4年生までの長男の通常学級の成績は、C評価の「がんばりましょう」ばかり。そして、5年生の特別支援学級の成績評価は「言葉による表現」で記載され、「みんなと同じ」段階別の数値によるものではありません。長男の志望校の出願に必要なのは6年生の成績表なので(※5年生からの成績表が必要な学校もあります)、合格・不合格以前に、今の特別支援学級在籍のままでは、必要書類を揃えて願書を提出できるのかすら分からない状況でした。(ちなみに、「特別支援学級の言葉による評価の成績表を、そのまま受験用に提出した場合どうなるのか」は、いろいろと調べてみたものの、ほとんど前例がないようで、結局分かりませんでした…)ただし、私がネット上などで目にした「特別支援学級では、成績評価・内申点がつかない」なんて話は、本来はあってはならないことのハズです。ですが、現実的には信じがたいことに今だに「地域・学校によって、対応してもらえない場合がある」ようなのです。特別支援学級からの進学ーあまりに大きな地域差の現状|togetterうちの自治体の場合「特別支援学級の成績表は、ご希望があれば段階別の評価でも出せます」と、小学校の特別支援コーディネーターの先生はおっしゃってました。しかし、地域の受験事情に詳しい方のお話では「○○市では、特別支援学級でもお願いすれば、みんなと同じ形の評価で出すことはできます。ただし、その内容が問題なのです」とのこと。つまり、書類として揃えることは可能だけれど、いくら「成績表は参考程度」であっても、内容が殆ど「がんばりましょう」ばかりでは結局厳しいことには変わりない…のだそうです。出典 : 一見これは、「成績が悪いのは、本人の実力なのだから仕方ない」とも思えますが、特別支援学級在籍で「みんなと同じ」評価を受けるために、通常学級の「みんなと同じ」テストや宿題の提出が必要、となれば、実質本人にかなりの負担がかかります。「おれは、人が少なければ、集中できる!」と、自分のペースで学ぶために希望して特別支援学級に転籍した長男ですが、特別支援学級は授業の進度が通常学級とは違うため、そのままでは「みんなと同じ」単元のテストができません。実質、自力で相当な努力をして通常学級との進度の溝を埋めるか、毎日のほとんどを交流学級で授業を受け、同じテスト・同じ課題をこなさなくては、マトモな成績がつかない…ということになります。「自分のペースで学べばできる」「落ち着いた環境で学べばできる」という子も多い中、「○年生の○学期までにココの単元まで終わる」と学習指導要領で決められた中でしか段階別の評価ができなければ、特別支援学級でしっかり学んでも「みんなと同じ」基準での成績評価は難しくなります。つまり、現行の成績評価の仕組み自体が、特別支援学級の児童・生徒の多様な学び方に対応できていないのです。こういった「特別支援学級からの受験」の厳しい現状を、私は長男に噛み砕いて説明しました。すると彼は「じゃあ、おれ、6年からは元のクラスに戻ってがんばる」と通常学級への復籍を決意。そして、小学校の学習とは別の努力が必要な中学受験用の勉強と並行して、5年生の特別支援学級では交流学級を増やしながら全科目学年相応まで学習を進め、6年生からは通常学級で進学に備えることになりました。…要するに「個人の努力と根性で乗り越えた」のです。正直、11歳12歳の子には、かなり負担が大きかったと思います。長男の場合、本人の強い意志と興味のあることへの過集中、そして、周囲の理解・サポートで頑張れたのだと思います。でも、さまざまな課題を抱えながら特別支援学級で学ぶお子さん達に、ここまでの努力や負担を強いなければ「皆と同じ土俵にすら立てない」というのは、私は甚だ疑問です(仮に、学区の公立中学の特別支援学級に進学したとしても、高校受験の際、長男は同じ経験をしていたことでしょう)。そして、発達障害への理解・支援体制には地域・学校ごとで格差があり、その子の進路まで大きく影響されてしまう現状にも、大きな問題を感じます。こういった状況の中で、本人・親が希望する・しないに関わらず「受験を希望するなら、現実的には支援学級を選択できない」地域・学校もあるのです。とにかく、小中学校の特別支援学級からの受験を希望する場合、早めに在籍・進学先の学校や教育委員会などに、成績評価への対応についても、正確な情報を問い合わせておく必要があるでしょう。尚、論外ではありますが、万が一、在学中の小中学校で「特別支援学級では、みんなと同じ形式の成績評価・内申点は出せない」などと言われた場合や、正当に受験し合格しているにも関わらず、発達障害があることや元の在籍級を理由に合格を取り消された場合などは、障害者差別解消法違反に該当する可能性があるため、法的に対応していく必要があるでしょう。また、在籍校から受験校・進学校に提出される内申書や指導要録で、もしも、不当な評価や事実に反する記載・入力ミスなどがあり、受験資格の有無や合否、入学後の対応等に本人に不利益な影響を及ぼした可能性が疑われる場合などには、自治体に対し「自己情報の開示請求」ができます。発達障害児進学に苦悩私立中高一貫校入学辞退迫られ両親「多様性認めて」|西日本新聞(2013.6.11)内申書や指導要録を見せてほしい(ふらっと相談室)|ふらっと人権情報ネットワーク出典 : そして、「絶対行きたい!」志望中学のためにガムシャラになった長男は、小学校のテストの点も急上昇。ところが、オールCから脱出したとはいえ、実力に対して、成績評価は思ったようには上がりませんでした。それは、例え学習内容を十分理解している子や、真面目に勉強に取り組んでいる子であっても…・課題や宿題に取り組んでも、提出し忘れる。忘れ物が多い。・ノートや提出物の字が汚い。読み書きに時間がかかり、板書を写しきれない。・先生の指示を聞き逃したり、授業の準備や片づけに時間がかかる。・不器用さや局所的な苦手さ等から、体育や音楽などの副教科が努力だけではどうにもならない。・コミュニケーション面の苦手さにより、授業中の挙手の回数や発言内容が不十分。・学校自体の負担が大きく、欠席等が多くなりがち。…などの理由から、どんなに学ぶ意欲が強くても、本来の学力以外の「意欲・関心・態度」などの面で、成績評価が低くなってしまう傾向があるためだと思われます。でも、「態度」の評価が低くても、長男は決して不真面目なワケではありません。発達障害があっても、まじめな子、おとなしい子、ガマン強い子、人一倍優しい子は沢山います。そして、適切なサポート・療育や環境の工夫、または自然な成長によって、落ち着いていく子も沢山います。長男の場合、空気を読めないが故に、自習中クラスの皆が騒いでいる中でも同調せず「マジメにやってたのオレだけだった」なんてこともありました。ですから、ここでいう「態度」とは、「先生に言われたことを、言われた通りにできる力」のことなのです。集団行動に遅れたり、先生の意図を察して動けない子は評価が低くなりがちなのだと思います(親としては、書字に困難さのあった長男がノートを必死で書こうとする姿は、例え黒板を写しきれなくても、涙が出そうなくらい「意欲・関心・態度」が高いように思えますが…)。字のキレイさや挙手の回数で、「どれだけその子が学ぶ意欲を持っているのか」を、客観的に評価できるのでしょうか。また、発達障害のある・なしに関わらず、公立小の担任の先生に「中学受験への理解があるか」や、先生との関係性によって、「学力的に十分でも、厳しめに評価をつけられた」なんて話も聞き及びます。高校入試の際も、評価の甘い中学と厳しい中学での格差により、同じような学力の生徒間でも「A中学の子は推薦もらえたけど、B中学の子は内申点が足りず、〇〇高校の推薦入試が受けられない」のもよくあることでしょう。そして、先生の「内申に書くぞ」の一言が、生徒を従わせるための安易なツールとして広く普及していること自体にも、そろそろ社会全体で疑問を感じたほうがいい時期なのかもしれません。現在、学校の成績表・内申書は相対評価から絶対評価へと変わり、子ども達にプラスになった面もありますが、実質「先生の主観」に影響される部分もあり、成績表・内申書自体の客観性・信頼性・妥当性が問われています。中学校における指導と評価の一体化をめざす学習評価の在り方 -目標分析からすすめる学習展開例-(京都市総合教育センター)|国立教育政策研究所未来を拓く扉が、挑戦する前に閉ざされないために…出典 : 結局、中学受験での小学校の成績表への不安点・疑問点を、うちではどうクリアしたか、というと…まず、志望校の説明会で、私は「小学校の成績表は、どの程度合否の参考にされるのでしょうか?」と思い切って質問し、成績表は本当に「参考程度」なことを直接確認しました(ただし、「出席日数と諸活動・所見欄だけはチェックする」学校は多いようです)。また、記載内容で特に気になる点については、個別相談会で本人同席の上、成績表と普段のテストを持参し、具体的に相談していきました。また、何度も志望校の体験授業などに親子で足を運び、面接でも彼の全体像を知って頂けたので、入試本番の結果は勿論、長男のことを十分理解して下さった上で「合格通知」を頂いたもの、と思っています。(ちなみに、公立・私立問わず入学手続きには、在籍校最終学年の担任の先生が記入する「指導要録抄本(指導要録の写し。原本は在籍校保管)」が必ず必要となります。これにより、受験の際に成績表の提出が必要なくても、学籍の記録や全学年の成績評価、出席日数、所見等が記録された書類が進学先に学校経由で送付されます。)指導要録(参考様式)|文部科学省それでも私は、「発達障害と成績表」の問題は、子ども自身の努力と根性だけで全て解決できるとは思えません。新しい学習指導要領で「主体的な学び」の必要性が叫ばれ、また、大学の推薦・AO型入試の増加傾向など、多様な人材が求められるように世の中が変化している中、成績表や内申書のあり方も、早急に見直す必要があるのではないでしょうか。発達障害のある・なしに関わらず、本当に学びたい意欲と可能性にあふれた子ども達が、たかが成績表や内申書の印象で、未来を拓く扉の前で門前払いされないよう、私は心から願っています。大場美鈴/著『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』2017年/刊/ポプラ社
2018年09月20日先日、ツイッターでとあるハッシュタグが話題になりました。それは「♯私が父親を嫌いになった理由」。多くの女性たちが幼児期の経験から、自身の父親に対して嫌悪感を持ったりトラウマを抱いたりして嫌いになった理由が綴られていました。その中には娘を父親嫌いにしないためのヒントも隠されています。過剰なスキンシップをコミュニケーションと勘違いツイッターの投稿で非常に多かったのは、「無理やりヒゲをジョリジョリされた」「嫌だと言っているのに体を触られた」というもの。娘本人が嫌がるスキンシップを親子のコミュニケーションだとはき違えているパターンです。また「体の成長や恋愛事情について執拗に質問されたりからかわれたりした」という声も。思春期に胸の膨らみや生理が来たかについての話題を振られ、それ以来ずっと父親のことが嫌いだという女性も少なくありません。こうした父親からの過剰なスキンシップや性的な問いかけを娘が嫌がっていることに気付いた時、母親としては2人を引き離してあげることが大切でしょう。それと同時に、無自覚な夫に対してしっかりとやめるように指導することも必要になってくると思います。父親の母親に対する接し方を娘はずっと見ている子どもは夫婦関係をしっかりと見ています。ツイッターでも「母親に偉そうな態度を取ったり常に命令口調だったりしていてすごく嫌だった」「『ブス』『太っている』『能力がない』などいつも母親をバカにしていた父親。自分が結婚してみて当時の父親の言動が最低だったと改めて感じる」といった声は多く上がっていました。父親が母親にどのように接しているかは、同じ女性として母親に感情移入しやすい娘にとっては大きいもの。幼くても早熟な娘が父親に対して「こんな男とは結婚したくない」と感じた場合、大人になってからも継続して嫌悪感を抱くケースが少なくないのが現状のよう。娘への上手な接し方がわからない父親は多い手前みそな話になりますが、筆者は父親大好きな娘で育ちました。幼少期から思春期を振り返ってみると、上記に挙げたような父親との出来事が一つもありませんでした。3姉妹だったので不器用な父親なりに娘たちに対する接し方をしっかり考えていてくれたのだろうと、今は感謝の気持ちが強くあります。子育てに参加する男性が増えたと言えども今の子育て世代の夫たちは、仕事ばかりで家庭を顧みなかった自分の父親が、子どもに対してぶっきらぼうに接してきた様子を見てきた世代。父親として子ども、特に娘に対してどのようにコミュニケーションや教育をしたらいいのか戸惑っている男性が多いのは仕方ないことなのかもしれません。ただ、今回挙げたような出来事が家庭内で起こっている場合、娘が父親嫌いになってしまう可能性は大。娘への教育のためにも円満な家庭のためにも、もし夫の無自覚な言動に気付いたら妻として注意やアドバイスを忘れないようにした方がいいかもしれません。
2018年08月17日将来、結婚する相手は素敵な旦那さんであって欲しいとともに、いいパパになって欲しいと願う女性は多いでしょう。結婚していずれ生まれるかもしれない子供に優しくて、頼りになるパパはかっこいいですよね。でも、実際に彼が将来いいパパになってくれるかどうかは、子供が生まれてみないとわからないもの。彼がいいパパになるかどうかの判断は難しいところですが、彼のちょっとした行動や態度で、今のうちから見極めることも可能ですよ!今回は、将来いいパパになる男性の見極め方についてご紹介しましょう。1. いいパパになるかは普段のデートでわかる彼が将来、素敵なパパになるかどうかは普段のデートを見て判断することができます。彼女に対していつも優しい男性は、将来結婚してもいい旦那さんになるだろうし、いいパパになるに違いない!というのは安易な考えです。彼が自分に対して優しいかどうかというのは、将来いいパパになるかどうかにはそれほど関係ありません。彼が彼女以外の人に対しても思いやりを持って接することができるかどうかが重要なのです。さっそく見ていきましょう。 (1) 子供が泣いたり、騒いでいる時に彼の反応を見る例えば、デートをしていると電車やお店で赤ちゃんが泣いていたりする状況ってありますよね?そんなとき、彼はどんな顔をしているでしょうか?うるさそうにイライラしていますか?なんとも思っていないようですか?それとも、ほほえましく見ていますか?いいパパになる人は、赤ちゃんが泣いていても何とも感じてなさそうな人、もしくは微笑ましく見ていられる人です。お店などで騒がしくしているときも、同様に落ち着いていられる人が未来のいいパパ候補と言えます。逆に、イライラした態度をとったり、文句を言っている人は、将来いいパパになるには時間がかかりそうです。 (2) 子供との接し方をチェックするデート中に子供とかかわる機会があれば、そこで彼が将来いいパパになるかどうか見極めることもできます。例えば、彼と二人でいるときによその子供が、ちょっかいを出してきたりすることってありますよね。そんなときに、彼は子供に寄ってこられてどんな顔をしていますか?戸惑っていますか?嬉しそうですか?それとも、無視しますか?いいパパ候補は、戸惑いながらも相手をしたり、嬉しそうにしたりします。逆に、子供が近づいてきても、無視したりうるさそうにしている場合は要注意です。将来、子供がが生まれてもまったく相手をしてくれないかもしれません。2. 彼の性格でいいパパになるかどうかは判断できる!子供との接し方や態度以外でも、彼が将来いいパパになるかどうかはチェックできます。実は、いいパパはただ単に子供好きだったり、優しいだけじゃダメなんです!子供やママにとって頼られる存在で、困ったときにすぐに助けてくれる頼もしい人でなければなりません。困ったときに彼が家族を助けてくれる人に将来なるかどうかは、彼の性格で判断することができますよ。是非、今のうちにチェックして未来のいいパパ候補を見つけてください。 (1) どの程度、自分を犠牲にできるか?彼は、自分をどの程度犠牲にして他人のために生きれるかどうかが重要なポイントです。子供が生まれれば、休日は自分の楽しみを犠牲にして家族サービスしなければならなかったり、自分の趣味にかけられるお金も制限されるかもしれません。それを仕方ないと我慢できる男性はいいパパと言えます。今の段階で、あなたが彼氏にわがままを言った場合、彼はどの程度自分を犠牲にしてあなたに合わせてくれますか?もし、彼が自分の主張ばかりをしてあなたの意見に合わせてくれないタイプだとしたら要注意。将来、子供が生まれても、育児を手伝ってくれないかもしれません。 (2) 頼まれたことがきちんとできるか?相手に頼まれたことをきちんとできるかどうかも、将来いいパパになるかどうか判断するためのチェックポイントです。赤ちゃんが生まれると、お母さんは中々家から出ることができず、パパに用事や買い物を頼むことも多々あります。こんなときに、フットワーク軽く買い物や用事を難なく済ませることができるのは素敵なパパですよね。今の時点で、彼に「あれを買ってきて。」と頼んで別のものを買ってきた、もしくは買い忘れたなんて彼氏だといいパパになるまで苦労するかもしれません。いいパパになる男性は、子供が騒いだりうるさくしていても受け入れられる人、そして自分を犠牲にして家族を助けることができる人ということです。デートをしていると、ところどころで彼が将来いい旦那さん、いいパパになるかどうかを見極められるシーンがあると思います。幸せな家庭をゲットするために、しっかりチェックしておきましょう!
2018年08月04日2年生から特別支援学級に転籍する娘。大丈夫かな…?2年生から特別支援学級在籍になった娘。1年生の10月、慣らしのために特別支援学級へ行くと決まった時は、1日1時間だったこともあり、簡単な説明で済ませてしまった私…。Upload By SAKURA娘も深く考えていないような、あっさりとした返事でした。しかし2年生からは、「自分のクラス」が特別支援学級になります。通常学級での娘は交流という扱いになるので、出席番号も一番最後に変わります。色んな変化で娘が戸惑うかもしれない…。ちゃんと理解することは難しいとは思いますが、私は娘に、なぜ特別支援学級に行くのかを丁寧に説明しようと決めました。「こんな時、あるよね?」娘に説明してみたそこで私は娘に、こんな風に話をしました。Upload By SAKURAUpload By SAKURAなんとなくわかっただろうか…いよいよ特別支援学級での新学期がスタート!初日の感想はまさかの…?心配しながらも2年生になる初日の朝、娘を送り出しました。この日、私は放課後、娘を学校まで迎えに行きました。通常学級のホームルームと、特別支援学級のホームルームを終え、出てきた娘は、ちょっと疲れているように見えました。初日の感想を聞くと…Upload By SAKURA2つも教室があってすごい…!?なんとも前向きなその考え方に、脱帽しました。教室移動もバッチリ!対応できている娘に一安心娘は今、国語と算数の授業を支援学級で受け、他の時間は通常学級で過ごしています。Upload By SAKURA本人も「国語と算数は特別支援学級」という流れをきちんと把握し、時間になれば、教科書をもってクラスを移動するそうです。娘は、変化に対して柔軟に対応できていました。娘に伝えたい「特別支援学級にいる意味」より大切なこと私たちが、迷いに迷って決めた特別支援学級という選択。娘に受け入れてもらえないんじゃないかと心配もしていました。しかし娘は、私の予想以上に支援学級をすんなり受け入れてくれ、なじんでくれています。おそらく娘は、特別支援学級にいる意味を完全には理解していないと思います。何故ここにいるのか、自分は何が苦手なのか…親としては、自分の特性や苦手を知る上で、将来的にはある程度理解してほしいと思っています。特別支援学級はみんなは通わないけれど、あーさんが成長する過程で必要な場所…ここは後ろめたく思う場所ではないということも。でも、ちゃんとわかるのは今じゃなくていい。それより、伝えたいのは『いる意味』よりも大切な、娘に合う場所で『マイペースに、ゆっくり頑張ろう』ということ。Upload By SAKURA新しくスタートを踏み出した娘を、引き続きサポートしていきたいと思います。
2018年06月13日広汎性発達障害の娘が特別支援学級に通い始めた!小学校入学後に通常学級が合わなくなってきて、2年生からの特別支援学級への転籍が決定した娘。特別支援学級在籍のための手続きが無事終わったのは9月でした。あとは3月ごろ、教育委員会から最終決定の書面が届くのを待つのみとなりました。そして養護教諭の先生から提案され、翌月の10月から、娘は1日1時間だけ支援学級へ通い始めました。Upload By SAKURA娘は、支援学級に行くことをすんなり受け入れてくれました。娘は「楽しい!」と言ってるけど…実際どんな風に過ごしてる?特別支援学級の慣らしが始まって、初日から「楽しい」という娘の言葉を聞くことはできたのですが、肝心の雰囲気、勉強のやり方、周りの様子など、特別支援学級での授業の様子が気になります。ところが、娘に聞いてみたところ…Upload By SAKURAすぐに、担任の先生、養護教諭の先生にお願いしましたが、授業参観やそれ以外の都合がなかなか合わず…年が明けた1月、やっと念願の見学できることになったのです。特別支援学級での国語の授業を見学見学する授業の教科は選ぶことができたので、私たちは娘が苦手とする、国語の授業を見学することにしました。娘が座る机の前に、養護教諭の先生が座り、家庭教師のような状態。本読みする時は、先生がそばにいてくれるようです。Upload By SAKURA娘が読むのに疲れ、集中が切れてしまったと感じると、深呼吸させたり、背伸びをさせたり、気分転換させてくれています!選ぶことが難しい娘、先生の対応は…?この日のメインは調べ物の授業。通常学級で後日やるお題選びを、特別支援学級で決めておく、というものでした。娘は、選択が苦手。自分が興味のないことだとなおさら。とりあえずなんでもいいから決める、ということがなかなかできません。この時も、案の定、先生から『この中でどれにする?』と言われた娘は、なかなか選ぶことができません。Upload By SAKURA親としては、見ていてなんとも歯がゆい感じ。娘は、「ちょっと考える…」と言ったままフリーズ。しかし、先生は娘を焦らせることなく待ちます。「どうするのかな」と思いながら見ていると、しばらく待った先生はお題の中から2つ取り、娘に聞きました。Upload By SAKURA常に先生は娘に二択から選択させました。二択になった娘はすんなり決めることができ、最後に残った一つにお題が決まりました。これなら娘も選びやすい!娘に合わせる特別支援学級のやり方に感激!娘に合わせてくれたこのやり方に、私は感動!特別支援学級という場所で、本当に娘に合った方法を取ってくれるのかと、不安だった私ですが、見学をしたことで、私の不安は一気に吹き飛ばされました。ここでいい!いや…ここがいい!ここで学んだら、娘も伸びるかもしれない!Upload By SAKURA不安が希望に変わりました。娘は2年生から、この特別支援学級に在籍し、国語・算数の授業のみ、特別支援学級で受けています。そして、特別支援学級の担任は、見学の時に担当してくれた養護教諭の先生です。特別支援学級の担任と通常学級の担任の連携も取ってくれ、連絡もこまめに取ってくれます。一年生の時あんなに迷った進級先でしたが、私の選択は、今のところいい方向に行った気がしています。娘が笑顔で学校生活を送れるように、私も引き続きサポートして行きたいと思います。
2018年05月30日入学前に通常学級を選択した話娘が広汎性発達障害の診断を受けたのは、4歳(年中)の時。しかし、それより前の3歳(年少)の頃から、進学先について、夫婦共々、真剣に考えていました。発達外来の主治医のアドバイスもあって、年中は「療育に積極的に取り組む一年」として、いろんなトレーニングや言語訓練、自宅療育に取り組みました。そして、年長になり、進学先を決める時期になりました。娘の進学に関しては、私たちも初めてのこと…。正直、どこを選ぶことが正解かわかりませんでした。基本は娘が楽しく過ごせるところ。そうであれば、特別支援学校でも、支援学級でも、通常学級でも、どこでもいいと考えていました。Upload By SAKURA進学先を決めるにあたり、色んな人に相談したり、話を聞いたりしました。夫婦で、たくさん話し合いました。最終的には、発達外来の主治医の先生から「支援員の要請さえすれば、小学校の、通常学級で大丈夫だと思いますよ。」と言われたことが決定打となり、地元の小学校の、通常学級に進学することに決めました。私たち夫婦も「できるならみんなと同じことをこなせるようになって欲しい…少しレベルの高い所にいた方が、頑張れるのではないか…」そう考えたのです。入学直前に引っ越した我が家。同級生と馴染むために工夫もしました私たちは、娘の小学校入学直前に引っ越しをしたため、今まで通っていた幼稚園から、同じ小学校へ進学する子が一人もいませんでした。さらに、娘の通うことになった小学校は、付属の幼稚園からそのまま持ち上がりのシステム。娘以外の全員が、すでに仲良しの状態なのです。そこで私たちは、入学式の2か月前から、同じ小学校に入学する子たちが通う幼稚園のスポーツの日に週一回、数時間だけ通わせてもらっていました。少しでも、入学前にみんなと仲良くなってもらい、入学してからのスタートがスムーズになるようにしたかったからです。事前に交流を持っていたこともあって、入学当初は順調でした。お友達もたくさんでき、喧嘩はあっても、それなりに楽しく過ごせていている様子。小学一年生の授業も最初はそんなに難しくないこともあって、なんとかついていけているようでした。Upload By SAKURA授業が進み難しくなった頃、担任からの相談&報告が増えて来て…しかし、入学してしばらく経った頃から、だんだんと授業についていけないようになりました。支援員が入らない時は、全くついていけず…特に作文や感想文、日記などの、文を書く授業は困難でした。元々、言語自体が得意ではないため、何を書くかを考えたり、そのことを頭に置きながら、文章を構成することが娘にとってはすごく難しいのです。文が書けず、1時間白紙のまま固まっていたり…。そのことを、担任の先生から相談される回数も、増えていきました。文章を書けないことを先生に注意され、本人も困ってしまいます。そして、お友達同士のトラブルの内容も、少しずつ、娘には難しいものになってきました。娘は、自分が思っていることを、言葉で表現するのが苦手です。お友達から、自分がやっていないことで責められても、「私じゃない!」と自分の主張をうまく言えず…責められ続け、泣く…そして、さらに責められる…そんな姿を見ることも増えていきました。そんな状況の中で、お友達から、「なんであーさんはすぐ泣くの?」「なんで日記が自分で書けないの?」などと言われることが、どんどん多くなってきたのです。Upload By SAKURAもしかして、親のエゴで娘が合わない環境にいるのかな…私はこの時、自分が通常学級を選択したことが、間違いであったのではないかと思いました。そのために我が子が嫌な思いをしているのであれば、その決定は親のエゴだったのではないか…と考えるようになりました。とにかく状況をなるべく詳しく把握しようと、私は、なるべく学校に出向き、娘の学校の様子を見に行くことにしました。Upload By SAKURAトラブルはいつもじゃない。楽しそうな様子も見えてきたことで、深まる悩みしかし、実際のところ、悪いこと(娘がつらい状況)ばかりではなく、お友達と楽しく遊ぶ様子や、お友達に助けてもらっている様子も見えます。娘に聞くと「学校は楽しい、お友達は優しい」と言います。ただ、それが本心かどうかもわかりません。この状況は、いったいどういう判断をすればいいのか。ただただつらいことがあるばかりではない…楽しいこともある。実際、娘も「楽しい」と言っている。でも、泣いて帰ったり…できないことを注意されたりする。通常学級にこのままいて、いいのだろうか。どっちつかずの考えが、私の頭の中でぐるぐる回る日々が続きました。娘が帰宅した時、どんな顔をしているか…泣いている?笑っている?学校は楽しかった?楽しくなかった?そればかり気になるようになりました。Upload By SAKURA悩んで悩んで、たどりついた大切なコトはその堂々巡りの日々の中で、私が考えなければならないのは…本当に大事にしなければいけないのは…なんだろう…と考え続けました。Upload By SAKURA気づいたこと…それは、当たり前かもしれませんが「娘が笑顔でいられること」。進学先を決めるときに、一番の基本にしたことでした。そして、「それを見守る私自身も、笑顔でいられること」だと、改めて気づくことで、自分の思いが、少し固まるような感覚になりました。私はこの気持ちを大切にして、娘の居場所について、改めて考え、前に進むことにしました。この進級に関するお話は、長くなりますので、数回に分けてお話ししたいと思います。しばらくお付き合いいただければ、嬉しいです。広汎性発達障害の娘の就学相談で、迷った末に通常学級への進学を決めた私たち夫婦でしたが…入学後、徐々に娘には合わなくなってきたことから、この先どうするか…また新たに迷い始めた私たち。そんな時、今まで知らなかった情報が分かったのです。情報が把握できず学校や行政と行き違いになったことへの後悔と、そこから学んだことをお伝えします。
2018年03月07日お父さんとは、コミュニケーションとれていますか?お父さんって、あなたが最初に出会う男性です。その父親とうまくいっているかどうか、今後のあなたの恋愛に大きく関係してくるのです。父親との関係を見直してみるあなたは、お父さんみたいな人と結婚したくないと思っていませんか?私も、結婚するとき、絶対父親みたいな人は嫌だと思いました。武骨で、口数が少なくて、面白くない人と思っていました。私が結婚した人は、お父さんとは全く違うタイプの人です。社交的で、営業マンだった彼は、私には新鮮でした。理系の父親だったので、絶対文系のスマートな人にしようと思いました。私の結婚式の間、お父さんは、誰とも話さず、ずっと一点を見つめていました。いつもそんな感じだから、別に気にもしなかったけど。家に着くと、泣いていたそうです。花嫁の父ってそんな感じでしょ、と若かった私は、父親の気持ちを理解しようとか、寄り添う気持ちはありませんでした。その数年後、私は離婚してしまいます。理由は、性格の不一致です。まったく気持ちが通じ合わなくなりました。私は、実家に離婚の報告をしました。父親はいつものように一点を見つめています。重い口を開いて、落ち着くまでの2年間は、実家に住んでもいいと言ってくれたのです。そして、「よく決断したね」と思いもよらない言葉をかけてきたのです。今、私は、再婚をしています。相手は、理系男子です。そして、口数が少なくて、武骨で・・・どこかで聞いたことある特徴ですね。彼とは、もう20年近く一緒に居ます。前の夫といた時のような、イライラした焦燥感のようなものは全くありません。一緒に居て疲れないのです。父親と仲が悪い女性は、可愛そうな男性を選びがち私の周りの女性でも、お父さんとうまくいってなかったり、小さい時に亡くなったりしている人がいます。子供に夫の悪口を言ってしまう人いますよね。あれは、一番良くない行為です。自分にとって、合わなくても、子供には父親です。子供の前での悪口は絶対にやめたほうがいいです。お父さんと関係がうまく行ってない女性は、可愛そうな男性、同情をかおうとする男性を好きになるのです。私が何とかしてあげる。と思ってしまうのです。父親の愛情を受け取るのが下手な人は、愛情を受け取れない代わりに、愛情を与えようと頑張ります。でも、一方通行の愛情は、いつか破たんします。お父さんとの関係をもう一度見直してください。あなたのことを育ててくれた人です。きっと、いいところがたくさんあるはず。そんないいところを持っている男性があなたの運命の人かもしれません。
2017年11月02日1. お子さんの就学先に悩む保護者の方へ出典 : 障害のあるお子さんを持つ保護者の方にとって、お子さんの就学先選びは非常に大きな決断になると思います。特別支援学校・特別支援学級・通級・通常学級と様々な選択肢がありますが、それぞれの仕組みや教育環境、メリットやデメリットを把握したうえで、今、お子さんにもっとも合う学校を選ぶことが大切です。この記事では、特別支援学級の対象となる障害や教育環境、通級・特別支援学校との比較、入学の方法から卒業後の進路などについて詳しく解説していきます。ぜひ就学先選びの参考にしてください。2. 特別支援学級ってどんなところ?出典 : 特別支援学級とは、障害のある子ども一人ひとりに応じた教育を行うため、小・中学校に設置された、障害種別ごとに編成された少人数の学級をいいます。学校教育法81条では、以下のように定められています。幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校においては、次項各号のいずれかに該当する幼児、児童及び生徒その他教育上特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対し、文部科学大臣の定めるところにより、障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うものとする。○2 小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校には、次の各号のいずれかに該当する児童及び生徒のために、特別支援学級を置くことができる。一 知的障害者二 肢体不自由者三 身体虚弱者四 弱視者五 難聴者六 その他障害のある者で、特別支援学級において教育を行うことが適当なもの○3 前項に規定する学校においては、疾病により療養中の児童及び生徒に対して、特別支援学級を設け、又は教員を派遣して、教育を行うことができる。年の文部科学省の調査によりますと、特別支援学級に在籍している幼児児童生徒の数は187,100人で、幼児児童生徒全体に対する割合は1.2%です。ただし、高校で特別支援学級を設置している例はまだ見受けられず、在籍している生徒数も調査によると0人になっています。特別支援学級を設置している小学校の割合は76.6%、中学校は73.7%と、ほとんどの小・中学校が特別支援学級を設置しています。また、特別支援学級に在籍している幼児児童生徒の数、特別支援学級の数は、どちらもここ20年間は増加傾向にあり、そのニーズの高まりとともに小・中学校での支援体制の整備が進んでいます。文部科学省特別支援教育資料(平成27年度)【第1部集計編】3. 特別支援学級の対象となる障害の基準は?出典 : 特別支援学級は障害種別ごとに、知的障害、肢体不自由、病弱・身体虚弱、弱視、難聴、言語障害、自閉症・情緒障害の7種類のの学級があります。特別支援学級の対象となる障害の程度は以下の通りです。知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通に軽度の困難があり日常生活を営むのに一部援助が必要で、社会生活への適応が困難である程度のもの補装具によっても歩行や筆記等日常生活における基本的な動作に軽度の困難がある程度のもの・慢性の呼吸器疾患その他疾患の状態が持続的または間欠的に医療又は生活の管理を必要とする程度のもの・身体虚弱の状態が持続的に生活の管理を必要とする程度のもの拡大鏡等の使用によっても通常の文字、図形等の視覚による認識が困難な程度のもの補聴器等の使用によっても通常の話声を解することが困難な程度のもの口蓋裂、構音器官のまひ等器質的又は機能的な構音障害のあるもの、吃音等話し言葉におけるリズムの障害のあるもの、話す、聞く等言語機能の基礎的事項に発達の遅れがあるもの、その他これに準じるもの(これらの障害が主として他の障害に起因するものではないものに限る。)で、その程度が著しいもの・自閉症又はそれに類するもので、他人との意思疎通及び対人関係の形成が困難である程度のもの・主として心理的な要因による選択性かん黙等があるもので、社会生活への適応が困難である程度のもの文部科学省通知「障害のある児童生徒の就学について」これらの基準をもとに、最終的な就学先は、お住まいの市区町村で行われる就学相談を通して、保護者の方の意見を尊重しながら決定します。また、これらの基準より重い障害のあるお子さんは、多くの場合、特別支援学校の対象になります。以下の記事も参考にしてみてください。4. 通常の小・中学校でもきちんと支援を受けられるの?出典 : 通常の小・中学校でも、障害のある子どもに対して理解ある支援が受けられるのかどうかを心配されている保護者の方は多いのではないでしょうか。ここでは、障害のあるお子さんも保護者の方も安心して学校生活を送ることができる支援体制の例をご紹介します。「個別の指導計画」とは、障害のある子どもに指導を行うためのきめ細かい計画です。子どもの一人ひとりの教育的ニーズに対応して、指導目標や指導内容・方法を盛り込んであります。例えば、単元や学期、学年等ごとに作成され、それに基づいた指導が行われます。特に、後述する「自立活動」の指導は、この計画に基づいた内容になっています。「個別の教育支援計画」とは、進級・進学時の引継ぎ、他機関との連携を図るための計画をいいます。乳幼児期から学校卒業後までの一貫した長期的な計画である点が「個別の指導計画」との違いです。学校が中心となって、教育・福祉・医療・労働などの関係機関と連携し、保護者の意見とともに作成することなども求められています。通常の小・中学校でも、障害のある児童・生徒に対しては学校の教員と保護者とが一緒になってこの計画を作成し、学校と協力しながら適切な支援を受けることができるようになっています。独立行政法人国立特別支援教育総合研究所(4)個別の指導計画と個別の教育支援計画特別支援教育コーディネーターは、学校内や福祉・医療等の関係機関との間の連絡調整役として、あるいは保護者に対する相談の窓口として、校内の関係者や関係機関との連携協力の強化を図るための役割を担っており、学校内の教員が指名されています。つまり、特別支援教育コーディネーターは学校や担任の先生と保護者、専門機関とのパイプ役を果たしており、必要なときには相談できる体制になっています。また、小・中学校の教員は障害に対する専門的な知識を必ずしも持っているわけではありませんので、特別支援教育コーディネーターが担任に対する助言も行っています。5. 特別支援学級の教育環境出典 : では、特別支援学級のなかはどのような教育環境になっているのでしょうか。特別支援学級では、障害のあるお子さんが能力を最大限発揮して学習できるよう、様々な工夫がされています。また、障害のない通常の学級の子どもと触れ合う機会も設けられています。特別支援学級の上限定員は8人と定められています。少人数教育で、障害のある子ども一人ひとりのニーズに合わせた教育が受けられるようになっています。また、教室内は、子どもの実態に即して安全で過ごしやすい環境になるような工夫がされています。例えば、教室という多目的な空間に混乱してしまう子どもがいる場合、一つの場所では一つの活動が行われるような環境が作られます。自立活動とは、特別支援学校学習指導要領に定められている教育活動の一つです。障害による学習上または生活上の困難を改善・克服するための指導を行う目的で設けられています。「個別の指導計画」に基づいて子ども一人ひとりにあった指導目標が設定され、その目標を達成するような指導が行われます。例えば、身体の動きに困難のある子どもに対してはそれを改善するための指導が、コミュニケーションに不安のある子どもに対してはそれを支援するための指導が自立活動の時間に行われます。具体的な内容は子ども一人ひとりに合わせたものになっています。文部科学省特別支援学校学習指導要領解説自立活動編特別支援学級では、必要に応じて、各教科の目標・内容を下学年の教科の目標・内容に替えたり、各教科を知的障害特別支援学校の各教科に替えたりすることができます。これは通常の学級に所属している場合は受けることのできない大きなメリットです。小・中学校や特別支援学校の学習指導要領などには、障害のある子どもと障害のない子どもが活動を共にする機会を積極的に設けるよう示されています。これにより、障害のある子どもが通常の学級で障害のない子どもと触れ合うことができます。例えば、・朝の会や帰りの会を、同じ学年の通常の学級である「交流学級」で、通常の学級の子どもたちと一緒に過ごす・給食や体育、音楽の時間は通常の学級で活動するなど、通常の学級と特別支援学級を行き来するといった例があります。6. 障害種別ごとの教育内容出典 : 特別支援学級は小・中学校に設置された学級であるため、上述したような配慮を行う場合であっても、学校教育法に定める小学校及び中学校の目的・目標を達成するものである必要があります。特別支援学級においてもその教育目標を達成するために、障害の種別ごとに教育内容が工夫されています。知的障害特別支援学級における教育内容としては、・特別支援学校の学習指導要領を参考にしながら、子どもの知的発達の段階に合わせた目標、内容を選択し、教科学習の内容を決める・特別支援学校の学習指導要領に示されている「自立活動」の指導を行う・学校教育法施工規則に規定されている「領域・教科を合わせた指導」を行うという工夫がされています。「領域・教科を合わせた指導」とは、指導内容を教科別・領域別に分けない指導のことを言い、これが時間割に取り入れられています。具体的には以下のような授業があります。■日常生活の指導基本的生活習慣や集団生活をするうえで必要な内容■遊びの指導遊びを学習活動の中心に据えて、身体活動を活発にし,仲間とのかかわりを促し、意欲的な活動を育てていくもの■生活単元学習生活上の課題処理や問題解決のための一連の目的活動を組織的に経験することによって,自立的な生活に必要な事柄を実際的・総合的に学習するもの■作業学習作業活動を学習活動の中心に据え,児童生徒の働く意欲を培い,将来の職業生活や社会自立を目指して総合的に学習するもの。産業現場等における就業体験等を含め,学校卒業後の社会生活につなげるようにしていく。肢体不自由特別支援学級においては、通常の学級での授業のほかに、身体の動きや認知能力などの向上を目指した指導が行われています。また、子どもの個人差を考慮し、個別指導やグループ指導といった授業形態を積極的に取り入れたり、教材・教具の開発・工夫を行ったりするなどの配慮が行われています。さらに、通常の学級の子どもと運動会や給食の場を通じて一緒に活動するなど、社会性や集団へ参加する力を高めるための配慮もされています。また、子どもが可能な限り自らの力で学校生活が送ることができるよう、廊下やトイレに手すりを取り付けたり、便器を洋式にしたりするなどの配慮がされている学級が多いです。病弱・身体虚弱特別支援学級には、病院内と学校内の2つがあります。■病院内の特別支援学級入院中の病弱児のために、近隣の小学校や中学校を本校として、病院内に設けられている特別支援学級です。ここでは、病院の職員との連絡を密にしながら、健康状態の回復・改善等を図るための指導を行うとともに、各教科等の指導に当たっては内容の精選を行い、特に身体活動を伴う学習については、指導方法や教材・教具を工夫するなど、様々な配慮をしています。子どもの病状や発達段階に合わせて、子どもの学年に準じた教育課程、下学年・下学部適用の教育課程、特別支援学校(知的障害)の教育課程などが準備されます。■小・中学校内の特別支援学級入院を必要とせず家庭などから通学できる病弱・身体虚弱児のために、小学校や中学校の中に設けられている特別支援学級です。ここでは、通常の学級とほぼ同様の授業内容・授業時間を定められますが、子どもの病状や発達段階等に応じて下学年・下学部の教育内容が指導されることがあります。通常の学級の子どもとともに活動する機会を積極的に設け、家庭などとの連絡を密にしながら、健康状態の回復・改善や体力の向上を図るための指導もあわせて行われます。弱視特別支援学級では、原則として小学校や中学校と同様の学習指導が行われます。しかし、子どもの視覚障害の実態に合わせた少人数のクラス編制になっており、子ども一人ひとりの障害の状態や特性に応じて具体的な目標を設定し、特別な配慮や工夫をしながら指導が行われます。特に必要がある場合には、特別支援学校小学部・中学部学習指導要領を参考にして教育課程を編成することがあります。難聴特別支援学級でも、原則として小学校や中学校と同様の学習指導が行われますが、自立活動などが時間割に取り入れられることもあります。例えば語句・文・文章の意味理解やコミュニケーションの改善についてが自立活動の内容になります。また、聴覚活用のためにオージオメータや集団補聴器、発音・発語指導のための音声直視装置などの機器が用意されています。言語障害特別支援学級では、自立活動の時間として言語障害の状態の改善もしくは克服を目的とする指導が取り入れられています。また、国語や算数・数学など個別指導などでより手厚く行う必要があるものについては特別支援学級で行い、生活科、図画工作(美術)・体育科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間など集団の中で行うことがふさわしい教科等については、通常の学級で行うといった教室間の行き来をすることもあります。自閉症・情緒障害特別支援学級の授業内容は、通常の小・中学校の教育課程を基準にしながら、必要に応じて、特別支援学校学習指導要領を参考にして、学級や子どもの実態に応じて決定されます。また、自閉症や発達障害をもつ子どもが将来の社会生活に適応できるような指導が行われています。■日常生活習慣形成のための指導自閉症・情緒障害特別支援学級では、日常生活における生活習慣を身に付けるため、食事・排泄・衣服の着脱などの指導を学校生活の中で行います。子どもの発達段階を考慮し、例えば、食事領域では、「スプーンやフォークで食べる」「箸を使って食べる」「スプーンやフォーク、箸を使い分ける」「マナーを守って食べる」など、段階的に指導目標を立てていきます。■運動機能・感覚機能を高めるための指導運動発達や知覚の発達の基礎をつくり、情緒の安定や言語の発達、時間・空間の概念を形成するための指導です。自閉症などの子どもは、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚などの感覚刺激に対して、過敏性などの問題がある場合があります。これらの感覚知覚の問題が、日常の生活環境において不安や苦痛の原因となっていることもあるので、この対応には十分に配慮しながら、できるだけ不安を軽減できる環境を工夫し、改善に向けて指導していきます。■言葉の内容を理解するための指導人の声に注意を向ける、人の話を聞く、返事やあいさつをするなど社会生活に必要な態度を形成し、人とのかかわりを深めるための基礎をつくることが目的です。注意力や集中力を身に付け、言葉を理解するとともに、実際の生活に必要な言葉を適切に使用できるようにコミュニケーションの指導を行います。サイン、絵カード、写真、文字、ジェスチャー、表情などの手段を使って、必要最低限の相手とのやりとりができるようにしていきます。■人とのかかわりを深めるための指導人とのかかわりが苦手な子どもに対して、強引に他の子どもたちと一緒の集団活動に参加させることは、人とのかかわりの困難さを強くしてしまいがちです。そのため特別支援学級では、大人との一対一の関係の構築から始めて、少しずつ小集団の児童生徒との関係に広げていくようにしています。7. 特別支援学級と発達障害出典 : 発達障害がある子どもは知的障害特別支援学級か自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍することになります。これは、子どもに知的障害があるかどうかによって異なります。文部科学省によると、特別支援学級に在籍している187,100人の子どもたちのうち、50.7%である94,821人が知的障害特別支援学級に、43.6%である81,624人が自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍しています。このことから、特別支援学級に在籍する子どものうち90%以上が知的障害や発達障害をもつ子どもであることが分かります。8. 特別支援学級と、通級指導教室・特別支援学校との違いは?出典 : 特に義務教育が始まる小学校入学の前に、お子さんをどの教育環境で育てるか迷う保護者の方は多いと思います。障害のある子どもの教育環境として、通常の学級・通級指導教室・特別支援学級・特別支援学校の4つがあります。それぞれの対象となる障害の程度に明確な基準はありませんが、一般的に通級指導教室・特別支援学級・特別支援学校の順に障害の程度は軽くなります。Upload By 発達障害のキホン通級は、通常学級の学校に籍があり、通級指導の時間のみ通級指導教室に通います。通級指導教室が通常学級の学校にない場合は、通級指導教室がある他の学校に通級指導の時間のみ通います。また、担任は通常学級の先生が受け持ちます。Upload By 発達障害のキホン特別支援学級に通う場合は、特別支援学級が設置されている学校に籍を置きます。基本的に特別支援学級で授業を受けますが、体育や図画工作、給食の時間は通常学級の子どもたちと過ごすこともあります。担任は特別支援学級の先生が受け持ちます。Upload By 発達障害のキホン特別支援学校に通う場合は、通学する特別支援学校に籍をおきます。また、通級・特別支援学級は通常の教員免許のみでも受け持つことができますが、特別支援学校の教員は通常の教員免許に加え、特別支援学校の教員免許を取得しています。9. 通級・特別支援学級・特別支援学級のメリット・デメリット出典 : 教育システムの違いから、通級・特別支援学級・特別支援学校それぞれにメリット・デメリットがあります。お子さんの学校選びの参考にしてみてください。■通級・通常学級での子どもとコミュニケーションをとる機会が比較的多い・学習面で通常学級の授業が受けられる・必要なフォローを受けられる・通常学級から離れる時間が気分転換になることもある■特別支援学級・給食の時間や昼休みなどは通常学級での子どもとのコミュニケーションなどの経験ができる・発達・障害の程度に準じたカリキュラムで指導を受けられる・学校と相談しながら通常学級との行き来ができるようにもなる■特別支援学校・個々人の障害の程度に合わせたカリキュラムで、専門性を持った先生からきめ細かい指導が受けられる・高等部では職業教育が受けられる■通級・特別支援学級・在籍基準があいまい・すべての学校に通級指導教室や特別支援学級があるわけではなく、場合によっては遠くの学区に通学しなければならない・高校では通級制度はまだ整えられておらず、特別支援学級も設置されていないのが現状(ただし、2018年度から高校でも通級指導を始めるよう文部科学省が準備を進めている)・学級数や受け入れ可能人数などに地域差が大きい・通常学級との行き来がお子さんのストレスになることもある■特別支援学校・通常学級の子ども、同世代の子どもと触れあう機会が少ない・転学・転校は可能だが手続きが必要・障害の程度によっては入学できない可能性がある・特別支援学校高等部を卒業しても、通常の高卒資格は得られない(ただし大学入学資格を得ることはできる)・地域差、学校差がある10. 特別支援学級への入り方出典 : ■年中期~6月ごろ:情報収集お住まいの市区町村の教育委員会に問い合わせたり、ホームページを参照して、地域にある特別支援学校や、小学校の特別支援学級の有無などについて情報を集めましょう。地域によって異なりますが、4月から6月ごろにかけて、特別支援学級や特別支援学校などへの就学を検討している保護者向けに、教育委員会が就学についての説明会が行われる場合もあります。ここでは就学先として考えられる選択肢について、それぞれどのような支援や教育が受けられるか、今後の就学相談や就学先決定までの流れなどについて説明があります。保護者が情報収集や相談をしない場合もあるので、教育委員会では様々な機関と連携して特別支援学校への就学のニーズがある子どもの把握につとめます。教育委員会が幼稚園や保育園、園や発達支援センターや療育センターなどに調査票の作成を依頼したりする地域もあります。その場合、通常の学級・学校に就学することに不安があると思われるお子さんについて、園やセンターは保護者の了承を得て調査票を作成します。■7~9月ごろ:就学相談市区町村の教育委員会へ連絡し、就学相談を受けます。園やセンターの調査票がない場合は、ご自身で市区町村の教育委員会に問い合わせをしましょう。就学相談では、専門の就学相談員と保護者との面談(複数回のこともあります)を通して子どもにとって最適な就学先を決めます。子どもの状態を把握するための検査が行われたり、相談員がお子さんの在籍園・在籍校に赴いてお子さんの様子を確認することがあります。障害の状態、障害に基づく教育的ニーズ、保護者・専門家の意見、学校や地域の状況などを考慮して、就学指導委員会がお子さんにとって良いと思われる就学先を決定します。この決定に保護者の方が同意をすれば就学先が決定します。もし同意できない場合はその旨を教育委員会に申し立て、再度就学相談を受けることもできます。最終的には保護者の方の意向が尊重されます。就学相談では、子どもの状態を正確にしっかりと伝えることが大切です。医療機関で受けた診断書や療育手帳などがあれば持参することをおすすめします。■10~11月:就学時健康診断と小学校の選択就学時健康診断とは、小学校に入学する前に行われる健康診断のことであり、身体検査に加えて発達検査、知能検査等があります。お子さんの障害や発達の遅れについて、この健康診断によって初めて気づく場合があります。就学基準にお子さんが当てはまると思われる場合、就学相談・就学指導を受けることを教育委員会からすすめられます。就学相談で、特別支援学校、特別支援学級、通級、通常学級という選択肢の中からお子さんにとって最適と思われる就学先を決定します。小学校入学時は通常学級に在籍していた子どもが、その後特別支援学級に転籍する場合もあります。これには小・中学校の校内委員会が関係しています。校内委員会とは、子どもの状態に早期に気付き、適切な支援を行うために小・中学校に設置されたものです。その役割は以下の通りです。・学習面や行動面で特別な教育的支援が必要な子どもに早期に気付く。・特別な支援が必要な子どもの実態を把握し,担任の指導への支援方策を具体化する。・保護者や関係機関と連携して,個別の教育支援計画・個別の指導計画を作成する。・特別な支援が必要な子どもへの指導とその保護者との連携について,全教職員の共通理解を図る。また,そのための校内研修を推進する。・専門家チームに判断を求めるかどうかを検討する。※LD,ADHD,高機能自閉症の判断は教員が行うものではない・保護者相談の窓口となるとともに,理解推進の中心となる。こういった支援体制が小・中学校内にあるため、最初に通常学級に入学したお子さんでも、特別支援学級や通級での支援を受けることができます。小学校で特別支援学級に在籍していたお子さんが、中学校でも特別支援学級に在籍する場合、同じ学区域内であれば、特別支援学校や特別支援学級で行われた特別支援教育の内容は、小学校と中学校の先生、特別支援教育コーディネーターを通して引き継がれます。11. 中学校卒業後の進路出典 : 高等学校においては特別支援学級が設置されていないのが現状です。その理由としては、義務教育でないこと、入学試験など選抜があること、高等学校学習指導要領に特別支援学級に関する記述が少ないことなどがあげられます。ただし通級については2018年度から開始されるよう文部科学省が準備を進めています。高校における特別支援学級の整備が進んでいないことから、中学校卒業後のお子さんの進路を心配されている保護者の方も多いのではないでしょうか。文部科学省の報告によれば、中学校の特別支援学級を卒業した子どものうち、進学する子どもの割合は94.1%です。進学した子どもの中では63.4%が特別支援学校の高等部に進学しています。他の進路としては、教育訓練機関等が2%、就職が0.8%、社会福祉施設などへの入所・通所およびその他が3.0%となっています。このデータからわかるように、多くの子どもが特別支援学校高等部もしくは通常の高等学校に進学しています。文部科学省特別支援教育資料(平成27年度)【第1部集計編】12. まとめ出典 : 高校での整備が遅れていたり、全ての学校に特別支援学級があるわけではなかったりと課題はあるものの、特別支援学級は同世代の子どもたちと触れ合える機会があり、かつ子どもたちに合った支援を受けられる点で魅力的です。地域や学校によっても特別支援学級の雰囲気は異なるので、お子さん自身や学校の先生、かかりつけのお医者さんなどの周りの方や学校の先生、特別支援教育コーディネーターと相談しながら、お子さんの障害の程度や性格に合った就学先を選ぶのがよいのではないでしょうか。
2017年10月29日出産2~3年後に訪れると言われる夫婦関係の危機…。産後クライシスとも呼ばれていますが、そんな状況に陥らないためにも“夫婦会議”を勧める“父親学級”が注目を浴びています。講師は現役パパだというから興味津々!潜入取材決行です!産前・産後の子育て力アップセミナーある月の日曜日、千葉県流山市の福祉会館にて「産前・産後の子育て力アップセミナー」が行われました。主催は子育て支援団体Nakocco(なこっこ)。“子育てを共に楽しむ・考える・助け合う”ことを目的として活動する特定非営利活動法人です。この日は夫婦8組と、パパが急遽参加できなくなったママ1人が参加。実母が広報誌でセミナーを見つけて勧められ参加した妊娠6カ月のM・Mさん。パパも「子どもが生まれてくる前に受けておいたほうがいいと思って!」と、とても前向きです。男性女性、互いの認識の“ズレ”を知ることがスタート広い畳の会場、真ん中を境に男性と女性別に座った参加者、その中で3~4人のグループに分かれ「90秒で互いの共通点を多く見つけよう!」というセッションから始まります。この最初の質問でグループの連帯感が生まれ、静かだった会場が一気に良い雰囲気になりました。ちなみにこの質問を夫婦間でやった場合、共通点が12個見つけられるとコミュニケーションが上手に取れている証拠なのだとか。結婚13年目の私たち夫婦は12個も見つけられるのだろうか…ドキッとしました。講座の主な内容は、“女性と男性の認識のズレを知る”ワークショップ。男女それぞれのグループで話し合い、答えを考えるのですが、ここではっきりとわかったのが「思っていたよりも妻のことを知らなかった…」「妊娠・出産の負担を知っているようで、実はあまり知らなかった…」など、男性陣の認識が思ったよりも甘かったこと。「甘いからといってパパを責めたり辱めたりするのではありません。まずは“知らなかった”ことを知ることが大切なのです」と講師の渡辺大地さん。3児の父でもある渡辺さんは「この父親学級はイクメン講座でもないし、イクメンを勧めるものでもありません!」ときっぱり。その後、妊娠中の母体の変化と体の負担や産後の体と心のいたみ、女性が口にしないで我慢している心の内、孤独感や焦燥感などを自身の経験も交えながら自然体で話す渡辺さん。妻が夫に理解してほしいと思う点ばかり、私もうなずきながら話を聞きました。参加者のパパとママも“夫婦といえども話さなければわからない”ことを改めて知ることができた様子。“脱・産後クライシス”夫婦で育児をはじめるために!講師の渡辺さん、実は第1子が生まれた後に離婚の危機が訪れます。「自分が良いと思ってやっていたことが、妻にとっては不満だった。妻の思いをまったく知りませんでした…」と当時を振り返りました。その頃から妻の気持ちを理解するために、夫婦で話し合いの時間を持つように。以降定期的に“夫婦会議”を行い、離婚の危機を回避できたそう。そのおかげで今では夫婦円満、去年3人目の子どもにも恵まれました。2012年、第2子の妊娠時に“産後サポートサービス(家事代行サービス)「ままのわ」”を立ち上げました。当時のスタッフから「産後ケアの必要性にパパたちの理解が追い付いていてなくて、思うようなサポートができない」という声が耳に入るようになります。このことがきっかけとなり“父親学級”をスタート。今では全国各地で年間約100の講座を持つまでに。反響の大きさがうかがえます。どれだけ妻の気持ちに寄り添うことができるか、夫婦で育児をスタートさせられるかがその後の夫婦関係を左右すると渡辺さん。「それには出産前から“夫婦会議”をする習慣をつけてほしい。この講座がそのきっかけになるとうれしいです」。夫婦間のコミュニケーション、夫婦会議のススメこの日、1歳の男の子と夫の3人で参加していたY・Kさん。第2子を妊娠中の彼女も産後危機を体験した1人。「第1子の産後は夫婦でかなりぶつかり、すれ違いました…」とY・Kさん、ちょうど数カ月前に渡辺さんの著書『赤ちゃんがやってくる!』(KADOKAWA/メディアファクトリー)を見つけて購入、すぐに夫にも読んでもらったそう。そしてこの日はパパ自身が講座を受講する!という気持ちで参加してくれたのだとか。受講後にパパにも話を聞くと、「講師が男性で自分と同じ立場、共感する部分が多くてよかったです。さっそく帰って夫婦会議をしていきたい」と、すがすがしい表情。夫婦のカタチも十組十色、夫婦間の“ズレ”もそれぞれ。渡辺さんは、夫婦会議をしても意見が一致するとは限らない、夫婦といえども他人であるから意見が違うのは当たり前だと言います。「大切なのはそれぞれの夫婦がお互いの考えを言い合える、一緒に考えることができる関係になることです。今夜は夫婦会議をしましょう!」と締めくくりました。産前・産後の夫婦だけでなくどの夫婦にも共通して言える大切なことを、改めて学ばせてもらいました。わが家も夫婦会議をしなくちゃ。<取材協力>アイナロハながれやま子育てコミュニティNakocco<文・写真:フリーランス記者林未香>
2017年04月02日今、アメリカで有名になりつつある父親が存在する。その父親とはフィリップ・モルジーさん。彼は“ある人々”のための「無料ヘアアレンジ教室」をアメリカの各地で開催していることで話題である。その“ある人々”とは、女性でも、子供でもない。独学でヘアアレンジをマスターした彼は、“父親のため”に、ヘアアレンジ教室を開いているのだ。 今回『Beinspired!』はフィリップさんにインタビュー。なぜヘアアレンジをし始めたのか、そして多くの父親たちと接する中で彼が感じたこととはなにか。父親の育児参加の大切さを真正面から語ってもらった。(Photo by Daddy Daughter Hair Factory)「気に入らない」も、嬉しい一言突然シングルファザーになったフィリップさんは、娘のエマちゃんが1歳の時、当時腰まであった彼女の髪の毛を結ばなくてはいけなくなった。今まで娘の髪の毛なんて結んだことなどなかったが、エマちゃんの髪の毛を結んであげることができるのは自分だけ。必死に独学でヘアアレンジのスキルを習得し、愛娘の喜ぶ顔見たさに日々特訓を重ねたそうだ。 最初はもちろん大変だったよ。右も左も分からないからね。でもネットで調べて少しずつうまく髪の毛を縛れるようになっていったんだ。インターネットには感謝したいね(笑) 日々の練習の積み重ねの甲斐もあってか、今では美容師顔負けの腕前を持つ彼だが、うまくいかない時はエマちゃんからの意外な言葉に励まされこともあったそう。 もちろんエマが僕のヘアスタイルを気に入らないこともあったさ。だけど“気に入らない”とはっきり言ってくれることが嬉しかったよ。だって娘の好みを知りたいだろう? どうやらエマちゃんからのストレートな“気に入らない”という言葉がいいモチベーションになったようだ。「父親」が変われば「世界」が変わる?(Photo by Daddy Daughter Hair Factory)メキメキと腕を上げ、エマちゃんとの時間も増えていったフィリップさん。そこで彼は自分が身に付けたスキルを多くの父親たちにも伝えたいと思ったそうだ。公民館などの施設を借りてフリーでヘアアレンジの講習会を実施。今では多い時には100人規模の参加もあるそうで人々の関心の高さにも驚く。 多くの人が参加してくれるのは嬉しいけれど、それ以上に嬉しいのは参加者全員が“子どものために何ができるか”を考え、“心から何かをしたい”と前向きに思っていることだね。家族のためにお金を稼ぐことだけが父親の役目ではないよ。そんなお金を稼ぐことだけを考える父親が世の中からいなくなったら、より良い社会になると思う フィリップさんの活動は、子供たちのみならず夫婦の絆も強めている。 講習会に来てくれた父親の一人はこんなことを言っていたよ。“娘のヘアアレンジが終わったら、妻が次は自分の番であるかのように待っているんだ。毎日へとへとだよ”ってね。“僕はいつ家族のヘアスタイリストになったんだ”って。そんな風に言いながら、とても嬉しそうに笑っていたけどねパパたちが理解するべき「父親のちから」(Photo by Daddy Daughter Hair Factory)世界中の父親は、“父親の力”が家族に必要であるということをもっと理解をしなきゃね。父親であることはとても価値のあることなんだ。もちろんお金を稼いで家族を養うことは1番大事なこと。だけど、子供たちとの時間はお金には変えることのできない大切な時間なんだよ。我々はもっと自信を持って、毎日子供たちとコミュニケーションを取り、彼らが“どんな人間か”を学ばなきゃいけないんだ 子供は親が気づかないうちに成長していたり、悩みを抱えていたりするもの。フィリップさんが主張するように、日頃から子供とコミュニケーションを取り、彼らを理解しようとする姿勢が大事なのだ。 そして彼が言う“父親の力”は実は科学的にも証明されている。イギリスのオックスフォード大学が発表した研究で、父親が育児参加をすることは「子どもの自尊心が高まったりIQの高い子が育つ」と結果がでた。(参照元:TheTelegraph) しかし、日本の父親の育児参加率は低い。Newsweekによると日本の男性が育児や家事に参加する割合はたったの18.3%。そして長野看護大学の、日本の父親の育児ストレスに焦点を当てたアンケートによると、約90%もの父親が「育児に不安がある」と答えているのだ。(参照元:父親の育児ストレスの実態に関する研究)(Photo by Daddy Daughter Hair Factory)フィリップさんに愛娘のエマちゃんから今までに言われた「最高に嬉しかった言葉」とは何かと聞いたらこんな答えが返ってきた。 パパはこの世で一番のパパよ! そして最後に彼は世界中の父親が子供から「一番」だと思われ、自信を持てるようにこう言い放った。 すべての父親に言いたいね。自分が正しいと思うことであれば、迷いなく進んで欲しい「父親の力」を信じるフィリップさんの育児に対する姿勢から、育児に自信のない日本の父親たちが学ぶことは多いのかもしれない。Text by Asuka YoshidaーBe inspired!この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!娘に「男を見る目」を養わせるには、娘の髪を束ねよ! 愛する娘のために毎日娘の髪を結んでいたシングルファザーのもモルジーさん。「母親代わり」が目的だったが、実は髪の毛は母親が結ぶよりも、むしろ父親が結ぶ方が娘の将来にい...
2017年02月23日インフルエンザが全国的に流行しています。東京都感染症情報センターによると2017年1月末には「流行警報基準」を超えたそうです。それにより多くの学校では学級閉鎖なども行われています。学級閉鎖になった場合、子どもは外出させないことが基本と言われていますが、実際のどうしているかをパパやママに調査をしてみました。Q.学級閉鎖中の過ごし方、どうしてる?1.まったく外出させない 22.6%2.必要がある場合のみ外出させる 64.9%3.人が多い場所を避けて外出させる 6.9%4.特に気にせず外出させる 4.4%5.その他 1.3%必要がある場合のみ外出させるが64.9%と多数派の意見のよう。学級閉鎖というのはインフルエンザ等の感染症を拡大しないために行われるものですので、家からは外出はさせないのが基本です。必要な場合というのは通院などやむを得ない事情のものが含まれているようです。■親なんだから学級閉鎖の意味を考えて学級閉鎖中は学校からも自宅待機と言われることが多いです。体調に変化がなくとも潜伏期間中の可能性もあるので、よほどのことがない限り外出は避けた方がいいでしょう。「学級閉鎖って自宅待機でしょ? 外出していたら閉鎖の意味ない。元気な子供とか関係なく自宅にいなきゃ」(神奈川県 40代女性)「うちは全く外出しませんでした。習い事も休みました。感染拡大防止のために人と接触しないよう学校を休むのに、外出したら本末転倒になってしまうと思うので」(茨城県 40代女性)「学級閉鎖中に塾とか行かせないでくださいよー。この時期、受験生を守ってあげましょう。マスクして出かけてますとかそういう問題ではないですよ」(神奈川県 40代女性)■みんなどうしてる? 学級閉鎖中の過ごし方自宅待機が基本なのに、人の多い場所へ子どもを連れて行くことは大丈夫なのでしょうか。「インフルエンザにかかっているから公園に行けず、室内のジャスコなら連れて行ったという保護者がいました。」(愛媛県 30代女性)「昔、学級閉鎖になったことがあります。スーパーへ買い物に行くとインフルエンザにかかった子どもを連れて『インフルエンザかかっちゃった』って、その親が言っていたのが今でも印象的です。」(神奈川県 40代女性)■子どもだけでなく大人も感染したら自宅待機子どもだけでなく大人も感染症の場合はすみやかに自宅待機しましょう。会社や満員電車など人に接することが多い大人こそ、常識ある行動が大切です。「残念な話ですが、クラスメイトの保護者さんがインフルエンザで微熱があるにもかかわらず、会社へ出勤されたと子どもから聞かされました。」(鹿児島県 40代女性)Q.学級閉鎖中の過ごし方、どうしてる?アンケート回答数:8202件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年02月15日毎年、インフルエンザやノロウィルスなどの病気が猛威を振るう今の季節。働くママを悩ませるのが、突然の学級閉鎖です。「明日から学級閉鎖」という連絡が来たら、3~4日間は登校禁止。たとえ自分の子どもは元気でも、学級閉鎖になったクラスの子は、学童でも預かってもらえないのが一般的です。いざというとき慌てないために対策を考えておきましょう。■前もってクラスの欠席状況をリサーチクラスで欠席者が何人になったら学級閉鎖になるか、という明確な決まりはありません。インフルエンザやノロウィルスなど、感染力の強い病気で休む子どもがクラスに数人出はじめたら、学級閉鎖を警戒しておいたほうがよいでしょう。突然「明日から学級閉鎖」といわれて慌てないためには、日頃からクラスの欠席状況をリサーチしておくことが大切。「今日のお休みは何人?」「インフルエンザの子はいた?」などと子どもに聞き、できるだけ状況を把握しておきましょう。「もうすぐ学級閉鎖になるかもしれない」という予測ができれば、あらかじめ職場に話をしたり、仕事の量を調整したりできます。また、別の学年やクラスで学級閉鎖になっている場合は、いずれ自分の子どものクラスにも広がる可能性も。ママ友同士でも積極的に情報交換をしておきたいですね。■学童保育の規約を確認原則として、学級閉鎖になったクラスの子どもは、たとえ本人が元気であっても、学童保育で預かってもらうことはできません。ファミリーサポートセンター(ファミサポ)も同様に、学級閉鎖中の子どもは利用NGな場合がほとんど。ただ、潜伏期間を過ぎているなどの条件によっては、学級閉鎖中でも対応してもらえることもあるようです。普段利用している学童やファミサポの規約を、今のうちにしっかり確認しておきましょう。■パパとも連携して乗り切る学級閉鎖の日数は、たいてい4日ほど。1~2日なら何とかなっても、期間中ずっと仕事を休むわけにはいかない、というママもいるでしょう。学級閉鎖は突然の非常事態。ママひとりで何とかしようとするのではなく、パパとの連携が必要です。クラスの欠席状況はパパとも共有し、万が一に備え、パパにも心づもりをしておいてもらって。「明日仕事を休んで」というのは無理でも、「来週のどこかで休んでもらうかも」なら、対応可能なケースも多いはず。学級閉鎖の期間中、前半はママ、後半はパパが休みをとるなど、うまく協力し合って乗り切りたいですね。■ママ友に子どもを預けるのはOK?インフルエンザやノロウィルスなど、学級閉鎖の原因になる病気には潜伏期間があります。たとえ元気でもウィルスに感染している可能性があるため、学校などからも「不要不急の外出は避けてください」というお知らせがあるはず。たとえ親しいママ友であっても、学級閉鎖のときに子どもを預けるのはNG。もし潜伏期間だった場合は、ママ友の子どもに病気をうつしてしまう危険性があります。働くママ同士で交互に預け合う、相手から「預かる」と言ってくれるなど、感染リスクに納得している場合を除き、ママ友に子どもをお願いするのは避けたほうがよいでしょう。■やむを得ず子どもひとりで留守番させるときの注意点どうしても仕事が休めないなどの事情がある場合には、やむなく子どもを留守番させるケースも。小学校4年生ぐらいからであれば、子どもの性格やタイプによっては留守番もできるようになります。だからといって、いきなり学級閉鎖で留守番させるというのは難しいので、前もって練習して留守番できるか確かめたり、子どもとの約束ルールを作ったりする必要があります。留守番をさせる前に、次のようなものを家庭の中で決めておきましょう。<留守番させるときのルール作り>・電話や訪問者への対応方法・ガス、マッチ、ライターなどの火を使わない・子どもだけで外出しない・災害が起こったときにどうするかしっかりしている子どもでも、朝から夜までひとりで留守番をさせるのは心配。半休や早退、祖父母に応援を頼むなどして、できるだけ留守番の時間は少なくしてあげたいですね。ただし、学校によっては、学級閉鎖が起こった場合には、ひとりでの留守番を禁止するというところもあります。なぜなら今現在は、発症していなくてもいつ発症するかわからない要観察期間であるからです。日ごろから子どもの体調をチェックし、留守番できる状態かどうか十分注意して判断する必要があります。クラスの欠席状況で決まる学級閉鎖は、いくら子どもの健康管理に気をつけていてもどうにもなりません。できるだけスムーズに仕事と両立できるよう、しっかり考えておきたいですね。
2017年02月05日妊娠中に「母親学級」に参加するプレママは多いと思いますが、男性は「両親学級」や「父親学級」になかなか参加しないことも多いようです。それは、どのような内容なのか情報が少ないからなのかもしれません。実際にはどのような体験ができるのか、参加して得られたメリットは? リアルな声を紹介します。■男性も一度は妊婦体験を!Mさん(40歳・5歳児のママ)の夫は、仕事を理由に結婚後も家事に対して消極的。Mさんが妊娠中もそれは変わらず、「俺にはどうせできないから」とまったくやる気がなかったそうです。「そんなときに、病院で両親学級の話を聞いて。休日に開催されるので、夫にも参加してもらいました。パパたちは『妊婦スーツ』体験をしたみたいですが、それから積極的に家事を手伝ってくれるように。『あんなに大変な思いをしているとは知らずにごめん』とまでいってくれて、やっぱり妊婦スーツはすごい!」「妊婦スーツ」とは、お腹の部分におもりなどが入った被りもので、これを着ると男性にも妊婦の疑似体験ができます。慣れない男性には体を動かすのも一苦労で、妊婦の大変さを実感できるといいます。男性は自分の体に変化が起きないから、その大変さをイマイチ理解しにくいことも。「病気じゃないから手伝わなくても大丈夫」とまで思ってしまうこともあるようなので、一度この妊婦スーツを体験してもらえば、考え方がかわるかもしれません。「子どもが成長した今でも、下手ながら家事を手伝ってくれるようになった」というMさん。それ以来、家事も育児も協力して進めているそうです。■パパ友ができるメリットもTさん(42歳・小学5年生のパパ)さんは、結婚後に現在の住まいに引っ越したから、地域とのつながりがなかったそう。ご近所さんとの関係も、顔を合わせればあいさつする程度でした。しかし、父親学級でパパ友ができてからは、公園の掃除などの地域活動にも積極的に参加するように。「父親学級への参加は面倒だし、ぶっちゃけ気が進まなかったけど、赤ちゃんのことが学べただけでなく、パパ友ができたのでよかった」といいます。子どもが大きくなった今も、パパ友と飲み会をすることも多いのだとか。そんな夫を見て奥さんは「飲みに行く回数が増えたのは少し問題かもしれないけれど、育児や地域活動に積極的になってくれたので仕方ないかな」とのこと。なかなか父親学級へ参加したがらない夫には、こうしたメリットを伝えれば参加しやすくなるかもしれませんね。■パパが育児の楽しみを見つけるきっかけに「とにかく細かい性格の夫。父親学級では、出産祝いでもらったおむつのサイズが合わなかったらどうするかなど、私には気づかないような細かいことまで質問してくれて助かった」(Aさん・35歳・1歳児のママ)パパたちはふだんから情報収集をしていないせいか、「そんなことまで聞くの?」と思うようなことまで質問する人も少なくないとか。しかし、それがかえって役立つこともあるようですね。このパパに話を聞いたところ、「ほかにも、おむつの吸水性や素材に興味をもち、そこからうちの子にはどれがいいか調べるようになった」とのこと。凝り性な男性は多いといいますし、育児に対しても一度興味を持てば、徹底的にこなしたいと思うのかもしれません。また、夫婦それぞれの視点を持つことで、より広い視野で育児に取り組めそうです。残念ながら、男性にはまだ存在感の薄い父親学級。「みんなも行ってるから」「父親なら行くべき」と押し付けると嫌がられるので、「パパ友もできるし、試しに参加してみない?」「今日は少し体がつらいからついてきてくれるとうれしいな」など、参加するメリットや相手の必要性などを訴えつつ誘うといいかもしれません。
2017年01月28日普通級から特別支援学級へと転学した長男。過ごしやすさはどう変化した?出典 : 小5の長男には、自閉症スペクトラム・ADHD・学習障害の診断が出ています。就学相談では普通学級を勧められて小学校へ入学しました。ところが学年が上がるごとに学習障害に苦しめられ、学校に行くことができなくなった長男。いろいろ悩みましたが夫婦で話し合った結果、今年の2学期から知的障害対象の特別支援学級に転学しました。長男が現在通っている支援学級では、3人の担任と4人の介助員とで、1年生から6年生まで十数人の子どもたちを指導しています。授業では、学年ごと3、4人の少人数指導で、1人ひとりの実態と目標に合わせた課題の提示をしてくれるので、今まで授業のスピードについて行けず、わからなくても聞くこともできずに、ただ授業時間を耐えていた長男にとっては、やっと「学べる」授業を受けられるようになったのではないかと思います。生活面では、朝学習と朝の会から始まる規則正しいスケジュールで時間にもゆとりがあり、スケジュール変更や慌ただしいことが苦手な長男にとっては、過ごしやすいようです。また、友達と遊ぶことが大好きな長男に、新しい学校で友達ができるのか?楽しく遊べるようになるのだろうか?という不安もありました。今は同じ学年の交流学級には行かず、支援級だけで学習や生活をしています。その中で、下級生の面倒をよく見るので慕われているらしく、6年生のお兄さんとは意気投合し、放課後お互いの家で遊ぶほど仲良くなることができました。先生方のフォローなどがきっと行き届いていることもあるのでしょうが、すぐにみんなと仲良くなれて、休み時間には楽しく遊ぶ毎日を送れていること、本当に良かったと胸をなでおろしています。それでも、悩みや不安は尽きなくて…出典 : 彼の特性に合ったカリキュラムにはなったけれど、長男本人にとっても、以前より学校生活は楽になったのかな…?私たち親にとっては、それが何より気になるところです。家での様子は、以前に比べて穏やかになったと感じています。イライラして当たり散らしたり、自分を責めて大泣きしたりすることは減ってきました。それでもたまに、「学校いやだな~」「今日も疲れちゃったよ…」という言葉を長男から聞くたびに、「なんで?何があったの?何がまだ辛いの?」とビクビクしてしまう私がいます。支援級に移ってもまだ毎日が辛いなら、後はどうしてあげたらいいの?わからない…。また、将来のことを夫婦で話し合うたびに、「支援級に移ったことで、長男が将来やりたいことができなくなったらどうしよう…」という弱音を吐いてしまいます。今まで辛そうな長男をずっと見てきたので、親の私が少し過敏になっているのかもしれません。そんなある日、長男が自ら語ってくれた現在の心境出典 : そんなある日のことでした。大好きなハンバーガーショップでニコニコとお昼を食べていた長男が、私と2人きりになったとき、急に話し始めました。長男「お母さんあのね…、今ね、毎日楽しいな~と思えるんだ。大変なこともあるけど、前より楽になった感じ。」私は急に話し出した長男にビックリしましたが、笑顔で「うんうん」と聞くことにしました。長男「そうだな~…小さい頃の僕に戻った感じかな。いろんなことが楽しいって思えるし、嫌なことがあっても、まあいっかって思えるんだ。幼稚園の年中さんぐらいからね、僕ずっと辛かったんだ。グラグラする吊り橋にずっと乗ってるみたいで、いつかヒモがブチっと切れるんじゃないかって、怖かった。今思えば、1番辛かったのが、3年生の頃だったな。色んなことがワーッて僕を襲ってきて、どうしたらいいのかわからなかった。今はね、大丈夫だなって、思えるんだよ。」私たちの選択は適切だった。長男に、そう励まされた気がして…出典 : 私はただ笑って、彼の頭を優しくなでていました。次男がそのとき席に戻って来なかったら、たぶん泣いていたでしょう。長男は、幼児の頃から自分が抱えている辛さを自覚していたのでしょう。でも、上手に表現できなかったし、助けを求めることもできなかった。ただただ「幼稚園行きたくない、学校行きたくない。」と言って泣くことしかできない彼に、当時の私は「わがまま言わないの!」と理解してあげられなかった…。どれほど絶望的で救いがなく、辛い毎日だったのか…。その頃の気持ちを客観的に捉え、今こうして表現できる長男に本当に驚きました。そして、今を「楽しい!」と笑顔で話してくれた長男に、私の方が救われたような気がしたのでした。夫婦で思い出したのは、子育てで最も大切なことだった出典 : ちょうどその日の翌日、夫が嬉しそうに私に話しかけてきました。たまたま通勤途中に長男の学校を通りかかったところ、支援級のみんなで朝マラソンをしている長男に会ったそうです。友だちと笑顔で話したり、じゃれあったり…本当に楽しそうだったとのこと。夫「俺、思い出したんだよ。長男は小さい時、あんなふうに底抜けに楽しそうな笑顔をする子だったよね。長いことあんな笑顔見ていなかった気がするけど、そういえば最近また見られるようになったと思わない?」ああ…支援級に移って、あの子は本当に良かったんだ。やっと心底、そう思えるようになった瞬間でした。不安は尽きない。それでも「楽しい!」と思える日々が、きっと将来への道につながっている出典 : それでも、将来への不安はやはりあります。彼が幸せな大人になるための道を、これからも親子で真剣に模索していかなくてはならないし、支援級にいたことで辛い思いをすることが、今後出てくるかもしれません。それでも、今を「楽しい!」と言って、前を向いて生きていける。本来、長男が持っている明るさや優しさを活かし、伸ばすことができる。そんな長男なら、きっと困難にぶつかっても乗り越え、自分の道を前へと進んで行けるんじゃないか…。今の彼を見ると、そう思えるのです。私たち親にできることは、彼が「楽しい!」と思える毎日を過ごせるよう、環境を整えていくこと。そして、困難にぶつかったときに、「一緒にいるよ」と伝えて、共に乗り越えていくこと。これからも揺らぐことはあると思いますが、改めて親として彼を支え、見守っていきたいと思います。
2017年01月23日4月からの就学先、親子の願い通り特別支援級に決定!でも周りの反応は…出典 : 我が家の娘は来年から小学生になります。就学先を決める就学相談の結果、「特別支援学級固定制が望ましい」との判定を受け取りました。娘はもともと、「人が少ないクラスがいい」と強く希望していました。私は娘の兄が過ごしていた通常学級を例に出しながら、・支援学級は、通常学級とは違った形の少人数のクラスだということ・支援学級でも、通常学級で一緒に過ごす機会などもあることなどを何度も聞かせ、意思の確認を行っていました。希望通りの結果になり、娘もホッとした様子でした。しかし私たちが喜んでいる一方で、特別支援学級へ就学になったことを周囲の人に伝えると、中には「え?!そうなの…(お気の毒に)」といった感じの反応をもらうことが何度かありました。どうも「特別支援学級に行く」ということは、「みんなと一緒では勉強についていけないかわいそうな子」というイメージでとらえられているようです。特に娘の場合は、「そんな風には見えないのにそれまた何で?」「やっていけそうなのに、どうしてわざわざそんな所に入れるの?」と疑問に思われているようでした。確かに一見すると問題なさそうに見える娘。でも本人に希望を聞いてみると出典 : 確かに娘は一見何の問題も「無さそうに見える」タイプかもしれません。発達検査の数字を見ると、大きな凸凹がありますが総合値は107と知的能力は平均的です。生活面も自分のことは自分でそれなりにできていますし、問題がないというよりむしろしっかりしているように見えます。たぶん、就学相談で私が特に何も言わなければ、通常学級への就学が決まっていたことでしょう。でも、そんな娘に、どんな学校に行きたいか聞いたときのことです。私「どんな学校がいい?」娘「人が少なくて、静かな学校がいい。」私「どうして人が少ないほうがいいの?」娘「だって、うるさいと疲れるでしょ?それに、お友達がいっぱいだったら困っても先生に言えない。」私「そうなんだねー。あと、先生が『〇〇してください。』って言ったときはどうかな?言われたとおりにできそう?」娘「んー。私は言われたことと違うことをしたり、何を言われたか分からなかったりするでしょ?いっぱい人がいたら教えてもらえなくて嫌だ。…ねえママ、いっぱいって何人くらい?幼稚園のクラスより多いの?」私「30人とか、35人とかかな?今のクラスより多いねぇ。」娘「人が少ないクラスは?」私「多くても多分8人くらいかな。」娘「8人!?そんなら絶対少ないクラスの方がいい!」迷いがなかったわけではない。それでも「娘を支援級に」と考えた理由出典 : 娘は、自分が大勢の中にいるとき、時には一対一でも指示が受け取りにくいことやうるさいのが苦手なことなど、自分がどんなことに困っているのかを幼いながらも自覚していたのです。私はそんな娘を頼もしく思いましたし、こうして一緒に確認することができたのは、私が支援級を希望する大きな動機にもなりました。私はそんな彼女が出来るだけ楽しく、心を壊すことなく通学できるということを最優先に考えました。そして娘が個性を持ったまま伸び伸びと成長するためには、通常級は厳しい環境になるというのが私の結論でした。娘は独特な感性を持っていると同時に、とても繊細な一面があります。ちょっとユニークな彼女が周りに溶け込めなかったとき、その自覚と感情などが言葉に繋がって、私に伝えられるようになったときはもう傷は相当深いものになることや、ちょっとしたことが二次障害に直結するだろうということは、私も主治医も予想するに難くありません。もちろん私も決して迷いがなかったわけではありません。「考えすぎかも」「過保護で心配性すぎかしら」と思ったこともありました。支援級だと送り迎えが必要だったり、自立活動などの時間が入るため勉強が遅れがちになるであろうことや、中学でも支援級だと内申がつかない可能性なども耳にします。それでも私が「娘を支援級に入れたい」と思ったのは、そこが娘にとって一番居心地のいい環境だと考えたからです。大切なのは、「子どもにとって」一番過ごしやすく、能力を最大限発揮できる環境を選択するということだと思います。子どもにとって過ごしやすい環境であれば、それだけトラブルや問題を回避することができ、親のストレスもそのぶん減らせるのではないでしょうか。支援級や支援学校に入ることは、本当に「かわいそうなこと」なのだろうか?出典 : おそらく私と同じように色々な心配をし、さまざまな葛藤や思いの中をグルグルと彷徨いながら、たくさんの考えを経て就学や進路を決めている保護者の方はたくさんいると思います。これだけの思いを経て出した選択なのに、「支援級」や「通級」「支援学校」などに通うことは本当に「かわいそうなこと」なのでしょうか?残念ながら、周囲の方々の中には「支援級」「通級」というものをご存じない方や、正しく理解していない方もまだまだ多数いらっしゃるかと思います。私も、私の親世代の方にはなかなかどういうものかを伝えることができず、最終的に「昔でいう障害児学級みたいなものだよ。」と説明したことがあります。でもそうすると「この子たちは『障害児』ではないでしょう?昔はこんな子いっぱいクラスにいたのに…」などとまた一から堂々巡りの説明に疲れてしまいました。他にも、その必要性を感じていながら我が子を支援学級や支援学校にへ入れることをためらい、家族の理解も得られず、ひとり我が子や学校と向き合い続けてる方もいらっしゃるでしょう。私のように周りの反応にモヤモヤしてしまったり、凹むこともあるかもしれません。ですが、それぞれに考え抜いて出した結論に、自信を持って良いと思うのです。私たちの結論や期待に十分沿えることができる教育環境であって欲しいのはもちろん、通級・支援級・支援学校に対する正しい理解や認識が広まり、子どもたちが、そしてその親たちが何の引っかかりもなく当たり前の選択としてそれらを選べる社会であってほしいと思います。
2016年11月06日お父さんだって子育てに参加したい!出典 : 障害のある子どもの子育てに、父親はどう協力できるのでしょうか。例えば、子どもの障害やその支援について情報収集をするとき、どのような療育や対処が必要なのか?書籍やインターネットで調べることはできると思います。ただそうした情報だけでは、自分が住んでいる地域の情報などの身近な情報は、私は思うように得られませんでした。一方で妻には、子どもの療育施設に通うママ友を通じて、地域の情報が少しずつ入ってくるようになりました。でも、父である私は、昼間は仕事をしているため、子どもと関わる時間にも限りがあります。様々な情報が妻を通じて入ってくるようになった一方で、何もかも妻にまかせっきりの自分に、いつも不甲斐なさを感じていました。娘の療育先で聞いた「父親の会」の存在出典 : 毎朝、子どもがまだ寝ている間に仕事に行き、夜、子どもたちが寝静まった頃に帰宅。そうした日々の中で、家族のためになることを考えようと思うのですが、何からすればいいのか情報が全くありません。そんなある日、娘が療育施設に通いだして半年ほど経った頃でした。父親だけの集まりがあることを、スタッフから聞きました。「何か情報が得られるかもしれない!」そう思った私はさっそく参加してみることにしました。そこは、「子どもと妻を支えたい」気持ちを持った父親の集まる場所だった出典 : 私が入ったのは、その療育施設を利用している、もしくは利用していた子どもの父親による集まりです。もともとこの会は、療育施設を利用していた1人のお父さんの、「自分は普段、仕事で家に関われないから、たまには子どもと関わる時間を持ちたい。」「嫁さんの負担を軽くしたい」という思いから、今から10年ほど前に設立しました。ただし、「父親の会」と言っても組織的なものではなく、メールリストに登録するだけで、入会金などはありません。主な活動内容は、子どもとのデイキャンプや1泊の野外キャンプなどです。加えて年2回の会合があり、イベントの詳細を決定します。「年2回の会合」って、それ飲み会でしょう?と思われる方もいるかもしれませんね(笑)確かに飲み会です。でもこの飲み会には、意外と重要な意味があるのだと、後から気付きました。わかりあえる人同士だからこそ、言える本音出典 : 私たち父親が職場の上司や同僚に、子どもの障害について話すことは、とても勇気がいると思います。少なくとも、私は大変勇気が要りました。障害児の父親というのは(母親もそうかもしれませんが)、「仕事」と「子どもの障害」という2つのストレスを抱えています。仕事については、同僚と話す機会もあるかもしれません。しかし、子どもの障害のことは、誰かに話したくても話す機会が無いのが現実です。こんな時、父親の会では、普段からなかなか言えない本音も、わかる人同士だからこそ、話しやすいのです。また、全てを話さなくても、周りはみんな察しがつくので、言葉にしにくい気持ちもわかってもらえ、心がラクになります。このことは父親の会に参加している全員が、実感していることです。貴重な情報が得られることも出典 : 私たちの会ではその他に、地域情報や障害の知識などについて、メールリストで意見交換することがあります。これは、地域情報をずっと探していた私にとっては、大変ありがたく有益な情報交換の場でした。もしかしたら、他の地域ではもっと活動的な父親の会も、あるかもしれません。私たちの会でも、「勉強会を企画したらどうか?」という意見が出たこともありました。しかし、企画から準備まで自分たちでやるため、仕事との掛け持ちが大変なので「できる範囲でやっていこう」ということに留まっています。活動範囲については、会によってそれぞれ特色があると思うので、事前にいろいろ調べてみることをお勧めします。何でも話せる場が必要なのは、母親だけじゃない出典 : 父親の会というのは、情報交換以外にも、お父さんたちの普段言えない本音をさらけだす場としては、最適です。そして、心をリフレッシュすることで、仕事も頑張れるのではないかと思います。子どものために、何かしたいと思っているお父さん、父親の会、おススメです。
2016年10月12日付き添い登校でなんとか通っていた普通級。コーディネーターとの面談をする機会があり…出典 : 長男は小学2年生から特別支援学級に通っていますが、1年生のときは普通級でした。今回は、特別支援学級へ入級することになった経緯について、ご紹介したいと思います。入学式早々「学校、行かれへん!」となった長男。これでは不登校になってしまう!と、私が付き添いながら、ゆっくりと学校に慣れていきました。少し落ち着いてきた頃に、コーディネーターの先生から「1度面談しましょう」と声をかけてもらい、面談を実施。そこで言われたのは、「支援学級を受けてみてもいいのでは」というアドバイスでした。小学校入学を期に、長男の変化は家庭にも現れていました。まず、1人で祖父母宅に行きたがらなくなったのです。学校に行きにくいことと、祖父母の家へ行きたがらないことを、夫の両親に打ち明けると、それはショックだったようで、「母親が甘やかしているのがよくない」「いっそのこと引き取ろうか」という話まで出ました。不安になった私は、改めてコーディネーターの先生にもう1度面談をお願いしました。やはり「今は母親から引き離さないほうがいい」というアドバイスと、専門家から話をしてもらえばと、児童精神科の紹介を受けました。児童精神科で発達検査を受けることになった長男。そして…戸惑いを隠せなかった検査結果出典 : 私自身、子どもの心にいったい何が起こったのか知りたい、という気持ちもあり、児童精神科を受診することにしました。そこでは発達検査(WISC)を受けることに。しかし当時、何を言っても「いや!」と反抗的になっていた長男は、なかなか検査の質問に回答できません。全ての項目を終えるまでずいぶん時間がかかりました。後日、結果を聞きに行くと、「FIQなどの数値を正確に出すのは難しいが、おそらく60位だろう、発達障害であることは間違いない」と言われました。植物が大好きで、庭でいろいろ栽培の実験をするなど、探究心旺盛な毎日を過ごしていた長男。幼稚園でも特に指摘がなかったため、この結果をどのように捉えるか、正直ショックで戸惑いました。出典 : 先生に不安を打ち明け、今後のことについて相談しました。私「学校は1人で通えるようになりますか」先生「実年齢より数年遅れてると考えてください。幼稚園の子が1人で学校に通えますか。まずは特別支援学級に在籍することをお勧めします」私「以前はおとなしい子だったんですが、今は別人のように攻撃的になって、困惑しています」先生「他害などの問題行動は衝動性の現れです。カウンセリングを受けて治るというものではありません。療育で対応していくことになりますが、小学校低学年で受けられる施設はこの地域ではほとんどありません」希望するならば衝動性を抑える薬を出すことはきるが、まずは服薬無しでしばらく様子を見てはどうか?というのが医師の勧めでした。どう接していけばいいのでしょうかと尋ねると、教育大学の相談機関を紹介されました。診断書に書かれていた診断名は、自閉症スペクトラムおよび軽度知的障害でした。長男のために決断した「特別支援学級」への入級。準備に追われ、慌ただしく過ごす中…出典 : その後、特別支援学級への入級手続きを進めることにしました。検査結果には戸惑いましたが、コーディネーターの先生からのアドバイスや診断結果を受け、長男のためにはその方がいい、と判断したからです。手続きのためには、市のセンターで発達検査(K式)を受ける必要がありました。予約すると2ケ月待ち、その頃はちょうど夏休みでした。長男は嫌がりましたが、「検査が嫌な気持ちはわかるけど、学校生活を考える上でとても重要だから…」と丁寧に説明し、なんとか連れていきました。その結果、療育手帳を取得することに。長男の状況を夫の両親に伝える時は、できるだけ夫から説明してもらい、また、顔を見せる機会を増やすなど、できるだけギクシャク感を減らしていきました。子どもに診断が出ていることをどう伝えるかは、今も手探りです。ひとまず、より長男に合った教育を受けるため、という方向で説明しました。希望は捨てなくていい。診断名に惑わされず、子どもの資質を活かす方法を探して出典 : こうして私は、夏休みの間に心身を休ませ、頭を整理することができました。その後は腹を据え、書字、体育、そうじ、給食など、長男のつまづきに1つひとつ対応していきました。この頃から、発達障害関係の本やサイトを少しずつ見るようになりました。家では長男と本気で遊びました。身体づくりと関係づくりの両方を狙ってでしたが、ボール投げなど体を動かして遊ぶことは、私自身の心を落ち着ける上でも良かったと思います。遊んでいる間は、子どものことでガミガミ言うことを忘れます。長男も、登校の覚悟を決めるまで時間はかかるものの、布団から出られない、ということはなくなりました。それと同時に、長男のココロとカラダの個性もくっきり見えてきました。一見「退行」に見える現象も、長男自身の生き伸びる力の発露だったのかもしれません。悩みつつ、面白がりつつ。2年生からは支援級の先生も巻き込んで、社会の中で、長男の資質を生かし、いきいきと過ごす方法を一緒に探求しています。
2016年09月27日ジェニファー・アニストン(47)の肌の美しさは父親のおかげだそうだ。ジェニファーの父ジョン(82)と祖母の遺伝子がその美しい肌の秘訣だとするものの、常に肌のトラブルがなかったわけではないそうで、グラマー誌にお肌の手入れについて説明した際、「まあ、何よりも私の父と祖母に感謝しないとね。2人ともすごくきれいな肌をしているから、遺伝子が関連しているけど、常に肌には気を使うようにしてきているわ」「洗顔をしっかりして、とにかくたくさんの水を飲むの。私は体内に取り入れるものが肌に現れると本当に信じているわ」「10代や20代の頃は、その年代にありがちな何やったって平気というような姿勢で、ひどい食生活をしたりしていたけどそれが肌に影響を及ぼしていたの。しみがもっとあったし、肌のトーンも均一じゃない時もあったわ。でも今はそれをちゃんと手入れしているの。年齢を重ねるにつれて肌も変わるから、それに合わせて手入れ方法を変える必要があるわよね」と語った。そんなジェニファーは若い頃に日焼け止めをちゃんと塗らなかったことを後悔しているそうで、「いつも『なんで誰か私に日焼け止めを塗るよう言ってくれなかったのかしら?』って思うの。でももちろんそれって若気の至りだし、自分は平気って思っていたのよね。あのつやのある焼けた肌がずっと美しく保たれるものだと思っていたんだけど、肌は守らないとね。簡単じゃないとは分かっているわ。常に忘れず、塗り直すことは大変だけど、それだけやる価値があるんだもの」と続けた。今年にはピープル誌による世界で最も美しい女性に輝いたジェニファーは、その容姿が自信によるものだと以前に語っていた。「私はけっこう自信があるの。ただ年齢と美しさにおいてね。自信は美に反映されるものでしょ?」(C)BANG Media International
2016年06月27日ママはお腹の中で赤ちゃんを育てながら、心身ともに、親になる準備を一足早く始めます。さらに、母親学級に参加したり育児書を読んだりと自分事としての自覚を高めていきます。ところがパパには体型や体調の変化がないため、ママの話しを聞いたり、勧められた育児書を読んでいるだけでは、なかなか親になる自覚が持ちにくいものです。パパにとって必要な自覚とは、「ママの妊娠・出産に最も身近に寄り添えるパートナーである」という意識です。パパがそのパートナーとして最低限知っておくべきことを学べるのが、両親学級なのです。両親学級は、パパが「ママの心と身体の変化」について教えてもらうことができる最大のチャンスです。ママ自身から「身体が重い」「つわりが辛い」「なんだかイライラする」などのメッセージを発信されても、意外と「大げさなんじゃないの?」「病気じゃないんだし」などと思ってしまう事もあります。ですが、両親学級を通して専門家からしっかりとママの変化を教わったり、他のご夫婦の話しを聞くことで、ママの大変さに寄り添うための知識と体験を得ることができます。同じ時期に出産を控えているパパとの出会いもあり、中には2人目、3人目の先輩パパもいます。パパ達と話しをする中で、自分の夫として、そしてパパとしての役割を自覚することができるでしょう。両親学級って?「両親学級」とは、これからパパ、ママになる人に向けて開かれている講座のことです。「母親学級」との主な違いは夫婦を対象にしていること。つまりパパが参加できると言うことです。体調が安定する妊娠5~6カ月頃から受講できるところが多く、妊娠・出産の正しい知識や新生児のお世話の仕方などを詳しく学ぶことができます。主に産院、市町村など地域の保健所、母子保健センターなどが行っており、中には育児関連企業が主催するものもあります。主催する施設によって内容や回数は異なりますが、妊娠期間中に3~4回開催されることが多く、妊娠週数に応じたプログラムが組まれています。最近では、立ち会い出産を希望しているパパに両親学級への参加を義務付けている産院もあり、普段仕事をしているパパも参加しやすいように土日に開催される場合も増えています。両親学級に参加するには両親学級のプログラムの多くは「妊娠初期」、「中期」、「後期・産後」に分かれており、妊娠中に3~4回開催されます。ママの体調が安定している妊娠中期以降からの受講がよいと言われていますが、共働きなど、夫婦のお休みが合いにくい場合は産休に入ってからでも十分間に合います。両親学級の開催場所や日時については、近隣の保健センターなどに問い合わせてみましょう。自治体の広報誌や、ホームページなどに情報が載っている場合もあります。プログラムの内容によっては、参加できる妊娠週数が決まっている場合があります。当日の持ち物は、メモをとるために筆記具があると便利です。妊婦体操の実施を行う講座の場合は、動きやすい服装で参加しましょう。パパにとっては、初めてのことだらけで戸惑うこともあるかもしれませんが、せっかくの機会です。分からないことはどんどん質問して、ママに負けないくらい、たくさんの情報を得て帰りましょう。両親学級の内容両親学級のプログラム内容、開催時期、1回あたりの時間、回数などは、主催者や開催している施設によって異なります。・妊娠中の生活助産師や保健師から妊娠中の過ごし方についての説明があります。パパもしっかり聞いて、ママ妊娠生活をサポートするすべを学びましょう。また、同じ時期に出産予定のパパ・ママが集まるので、自己紹介などパパ・ママ同士の交流の時間も設けられており、友達作りのきっかけにもなります。・妊娠中の歯と栄養について妊娠中は虫歯になりやすいため、歯科衛生士による妊娠中の歯に関する話と指導を受けます。栄養士からは妊娠中の必要な栄養や食事について、妊娠週数に合わせたメニューなどを教わることができます。パパにとっても、妊娠中の買い物をサポートする時などに、ママがどんな食事をするといいのかなどの情報はとても役立ちます。・妊婦体操/出産と産後について助産師から安産のための体操を教わったり、お産のときの呼吸法を実際に練習したりしながら、陣痛が来ても慌てずに対処できるような心構えについて学びます。教わった体操をママと一緒にやるなど、ママが「面倒くさいな」と思ってしまった時に気持ちを高めることも、大切なサポートです。・立ち会い出産/産後の育児両親学級によっては、特に立ち会いを希望するパパに参加を促す回も設定されています。妊婦ジャケットをつけて妊婦生活を疑似体験することができたり、立ち合い出産についての心構えを教わったりすることができます。また、新生児と同じ大きさの人形を使って沐浴の練習をします。産後に必要な育児用品の紹介などもあり、産前産後生活をよりイメージしやすくなります。両親学級のメリット両親学級のスタッフは主に助産師や保健師など、妊娠・出産の専門家です。プログラム内容によって栄養士、歯科衛生士からも詳しい話を聞くことができます。妊娠中や産後の細かな情報を専門家から教わる機会は貴重であり、栄養・健康指導も受けられることは大きなメリットです。初産はもちろん、第2子以降のお産の場合も、その時の一般的な妊娠・出産情報に基づいた内容を教わることができます。パパとママの、育児の予習場所として大いに活用しましょう。
2016年04月04日こんにちは。ママライターのamuです。子どもが小学生になるのはうれしい、でもPTA役員や学級の役員などは大変そう!と思っているママは多いと思います。「役員決めの保護者会は沈黙の時間が続くんでしょ!?耐えられる気がしない」という声も。私も、あの沈黙を味わいました。一人ひとり、できない理由を言っていく場面もありました。そして、なるようになれと、思いきってやってみることにした学級代表。それなりに大変でしたが、感謝してもらえたり、他の学年にも顔見知りが増えたり、最後には打ち上げもできたりと、楽しい経験となりました。学級代表のときにしたことが、5つほどあったので、詳しく書いてみたいと思います。●あなたもなるかも? 予習しておきたい学級代表のお仕事5つ●(1)運営委員会への出席年に6・7回、校長先生、副校長先生、PTA役員、各委員会の委員長、全学級代表が集まり、学年活動・地域活動・委員会活動の報告や、よりよい学校・地域にするための意見交換などをします。ここで出た連絡事項などを、保護者会のときにお母さん方へ伝える役目があります。大変そうな気もしますが、行ってしまえば、正直ただ座っているだけのことが多かった ような……。土曜日にあったのですが、午前中で終わるため、ついつい寝過ぎてしまう私にとっては、すっきりした頭で午後から動けるのでよかったなと思いました。また、学級代表は、代表と副代表二人体制なので、どちらかが出席すればいい点も助かりました。●(2)茶話会の告知と開催地区会館を借りる、ランチのお店を予約するなどしてから、お知らせのプリントを作り、出欠表を集めます。地区会館の場合は、飲み物持参、お茶菓子の差し入れ歓迎という形にしました。10時~12時で自己紹介や雑談、ちょっとしたゲーム、PTAへ提出するアンケートや意見の交換 などをし、行ける人でランチへ流れました。ランチ会にしたクラスは、『お知らせのプリントに広めの個室があるお店のランチメニューを載せ、あらかじめ選んでもらってから予約をした。大人数でもスムーズに料理が出てきたからオススメ。時間は11時半から子どもの下校時間少し前まで』(30代ママ)という形にしたそうです。●(3)PTA会費の集金一部屋に集まって、封筒に入れられた会費を集計し、未提出の人に連絡します 。電卓を打つ・お札を数えるのがとても早い人もいて、久々に社会人のときのような気分を味わいました。●(4)学年活動の企画・開催体を動かすレクリエーションや、楽器演奏など、内容は自由 でしたが、学年ごとに毎年やることは決まっているようでした。過去の資料もあるので、それを参考に演奏者とのやり取りをし、予定を立てたらプリントで知らせました。当日は、椅子を並べたり、出演料の支払いをしたり、司会をしたり。保護者も参加でき、参加率も高かったです。『お笑い芸人の友達がいるママがいて、ライブをしてもらった』(小4男の子のママ)という、うらやましい声も。●(5)先生へのメッセージやプレゼントの取りまとめクラス替えを控えた3月の修了式の日に、先生へのお礼のメッセージを渡すことが多い ようです。私たちは、他の学級代表さんたちと相談して、写真やメッセージを入れたカードを1人1枚ずつ作成してもらい、ポケットアルバムに入れることにしました。先生へは、その日の日直の子に渡してもらいました。費用は、学年活動費から出ました。『花束を買って渡した』(小3女の子のママ)『学校公開のときに、みんなで写真を撮って、それを色紙とともに渡した』(小5男の子のママ)小学校の先生をしている友人の話では、とてもうれしく、落ち込んだときなどにたまに眺めるそうです。お世話になった先生に、喜んでいただけると私たちもうれしいですよね。----------活動するたびに、報告書を書く・許可をもらうなどの手続きで学校へ出向く手間もありましたが、思っていたより簡単で、子どもたちにも顔を覚えてもらえて、楽しいことも多かったです。高学年になると、経験済みの人も増え、保護者会の出席率も悪くなるそうなので、できたらなるべく早いうちにやっておくといい のかなと思います。娘の学校では、PTA執行部や学級代表委員のほかにも、学校での活動を取材し広報誌を作る“広報委員”、“給食試食会”やベルマーク集計や美化活動を行う“厚生委員”、次年度のPTA役員の選出に関わる活動をする“役員選出委員”などがあります。ただ、役員を、6年間一度も何もやらないで済む人のほうが多く、また、何人かはそういうことが好きで、快く何度も引き受けてくれる方が必ずいます。行事のときの校門警備や、読み聞かせ、パトロールなどの簡単な手伝いで、ママ全員が何かしら関わるという学校も多いようです。さまざまな理由で忙しいママは無理をしなくていいと思うし、みんな理解・協力してくれる雰囲気はあるので、心配しなくても大丈夫ですよ。●ライター/amu(ママライター)
2016年03月15日「血は水よりも濃い」とは言いますが、いくら血がつながっていても、離れていた方がいい関係もあります。コラムニスト・ひかりさんが父親との関係に悩む女性にアドバイスをします。■結婚式に父を呼べません(Cさん・34歳) 以前、ここのコーナーでご相談させていただいた のですが、あの頃には想像もつかないくらいの良いご縁に恵まれ、いまは彼とお互いに結婚の話をするまでになりました。彼は私の家庭の事情や過去の傷(父に虐待を受けていたこと)も受け入れてくれ、とても信頼できる人です。ただ、1つ悩んでいることがあります。結婚式に父親を呼べないということです。いまは母、兄弟、私ともに父とは別居、絶縁状態です。やはり彼のご家族や、会社の人たちの手前、新婦側の父親が死別でもなく欠席というのは、まずいのではないかと悩んでいます。私の本心としては、後悔しない選択をしたいと思っています。大人になったいま、父親を呼ぶことで和解のきっかけを神様からもらったのかもしれないとも思います。ただ、まだトラウマがあるのでそれは辛い気がします。努力はしていますが、一生父親を許せないかもしれません。昔に比べたら、こんな相談が出来るようになったことは本当に幸せで、ひかりさんに「いまは幸せですよ」の報告もかねているのですが、どうかまたお知恵をお貸し頂ければと思います。■Cさんへの回答おめでとうございます! よかったですね。やはり、辛い出来事から大切なことを学び、乗り越えられたからこそ、得られた幸せでしょうね。どうか幸せな家庭を築いてくださいね。さて、今回のお悩みについては、正直、難しいですね。それは、自分だけの問題ではないからです。お父さんと再会するというのは、Cさんのお母さん、お兄さん、そして新たな家族、親戚となる方々とお父さんの縁を結びつける可能性もあるということです。暴力をふるっていたお父さんが、いまは性格が丸くなっているのであれば、いいご縁になることもあるかもしれませんが、いまだに人に暴力をふるい、さらに借金などを抱えていたら、せっかく縁が切れていた状態なのに、また関わらなくてはいけなくなる可能性だってあるのです。 ■冷静な判断を! 血のつながりを大切にする気持ちもわかります。でも、血がつながっていても、離れていた方がお互いに幸せでいられる関係もあります。人を許すことは大切なことですが、それはただやみくもに許すことではありません。それは、「罪を憎んで人を憎まず」ということです。暴力は憎むべき行為です。でも、お父さんはお父さんでなにか心の傷があるから、そういう行為に出たのかもしれません。さらに、人は誰かを憎んでいては、幸せにはなれません。自分にとって憎むという感情を抱いていること自体はマイナスなことでもあります。だから、「暴力をふるった出来事は許さないけど、お父さん自身のことは憎み続けない」という、相反する感情を持って、自分を納得させることが大切です。ただ、それと今後、お父さんとつながっていくかは、話は別です。きちんと理性で物事を見なくてはいけません。もしお父さんがまだ暴力をふるうクセが直っていなければ、離れていた方がいいことだってあるのです。暴力は許してはいけません。お父さんに対しては、「関わらないけど、心では許す」という方法だってあるのです。結婚するということは、それだけ「守るべき人が増える」ということでもあります。どうか冷静に、今後、お父さんとの関係をどうするのかを考えてみてくださいね。▼あなたの恋のお悩み&エピソードを教えてください!・ コラムニスト・ひかりの『恋愛お悩み相談』募集中
2015年12月02日