本記事では、投資初心者の方に向けた、投資信託の始め方と、おすすめファンドの選び方をわかりやすく解説します。投資信託とファンド:投資信託とは、複数の金融商品が入った分散投資に適した金融商品のこと。投資信託のことをファンドと呼ぶこともある。広義のファンドとは運用する機関などを指すこともあるが、本記事内では、投資信託=ファンドとする。結論を先に言いますと、投資信託初心者の方に気を付けていただきたいおすすめファンドの選び方・見方は以下の4点です。よくわからないものは無視する長期投資では株式主体にするコストが0.3%より高いものは選ばないインデックス型投資信託を選ぶそれでは、詳しく見ていきましょう。そもそも、投資信託とは?わかりやすく簡単に解説しますまず、投資信託とはザックリ言うと「みんなでお金を出し合って、運用は運用者に任せる」という金融商品です。みんなでお金を出し合いますので、投資信託を利用すると、少額でも投資を行うことができます。現在では、百円から世界数十か国の数千の株式や債券に分散投資をすることもできます。投資信託の仕組み:運用者はファンドマネージャーと呼ばれる、個人やチームを指すことが一般的。その他に、販売・企画する機関や財産を分別管理する信託銀行などが投資信託を構成している。投資信託をさらに簡単に言うと「なんでも包める風呂敷」みたいなものさらに投資信託をイメージ的に表現します。投資信託とは、大きな風呂敷の中に複数の金融商品を入れたようなものです。投資信託とは、分散投資に適した金融商品投資信託について、よりわかりやすく詳細に記した記事は、こちらです。ご興味のある方はご一読いただければ幸いです。投資信託に関する大切なメリット・デメリットについてわかりやすく解説しています。投資信託と株式投資との違いをわかりやすく解説します投資信託を行ったことがない初心者の方の頭の中に浮かぶ疑問としては「投資信託は株式投資や債券投資とは別物なの?」という疑問ではないでしょうか。この疑問の答えは、「イエスでもあり、ノーでもある」です。どういうことでしょうか。投資信託は前記の通り、イメージ的には大きな風呂敷の中に複数の金融商品を入れたようなものです。ですので、株式ばっかりをたくさん入れることもできます。もし、個人投資家(私たち)がその「株式ばっかり入った投資信託」を買えば、それは投資信託で株式投資をしていることになります。また、債券ばっかりをたくさん入れることもできます。それを買えば、私たちは投資信託で債券投資をしていることになります。その他にも、不動産投資をすることもできますし、金(ゴールド)投資を行うこともできます。さらにそれ以外にも、海外の株式・債券・不動産などにも誰でも手軽に分散投資が少額からできます。別の言い方をしますと「投資信託という中身の金融商品はなく、投資信託は、いろいろな投資商品を包み込める入れ物」という言い方もできます。投資信託と使うと、株式投資や債券投資ができる。しかも、合理的に分散投資した状態で行える。投資信託の始め方を3ステップで説明それでは、投資信託の始め方をわかりやすく3ステップで見ていきましょう。証券会社に口座を開く自分の口座にお金を入れる投資信託を選んで、買う1. 証券会社に口座を開く最初のステップは、証券会社に投資用のあなた専用の口座を開くことです。証券会社:銀行や郵便局や、対面形式の証券会社もある。しかし、これらは一般的に人件費や家賃が高いため、自然と私たちが負担する手数料(コスト)が高くなりがち。手数料(コスト)が高いと、その分だけ運用成績が押し下げられる。そのため、手数料(コスト)の低い大手のオンライン証券会社を選ぶことが、理論上は望ましいと考えられる。この口座は、投資信託を買うための「お財布」のようなものです。お財布ですから、その口座にお金がないと、基本的に投資信託を買うことができません。現在では、インターネット上で口座開設のための資料請求ができます。届いた資料に記入などして、必要書類とともに返送すると、口座を開設できることが一般的です(証券会社により異なります)。また、残念ながら特定の○○証券で買えばいわゆる「平均」を上回るスゴイ成績が出せる、ということはありません。証券会社はオンライン証券会社が手数料(コスト)が安い傾向にあり、結果としてお得になりやすい。2. 自分の口座にお金を入金する証券会社などの自分専用の口座が開設できたら、お金を入金します。基本的にこの入金したお金の範囲内で取引を行います。現物取引などと呼ばれます。入金額は少額でも問題ありません。投資初心者の方こそ、最初のうちは数百円などの少額で行ってみるのが良いでしょう。金額が高額でも少額でも、金融商品の値動きのパーセンテージ(%)は変わりません。つまり、少額でも高額の投資と同じ経験を積むことができます。これを保有効果と言います。保有効果:行動経済学などでは、自分の持ち物は価値が高い、などと感じてしまう効果を指す用語。しかし、同じ用語で「投資信託などを持っているだけでも、経験がたまり、理解が深まること」などを表すこともある。一例:アイドルの曲を聴いていると、自然と生活の中でもアイドルの情報が入ってきて、いつの間にかメンバーの詳しい情報が頭の中に入っている。投資においても同様で、少額でも投資をしていると、自然と金融知識が増えやすくなる傾向にある。3. 投資信託を選んで買うお金が入金できたら、投資信託を購入することができます。購入したい銘柄(ファンド)を選んで、投資信託を購入します。もちろん売ることもできます。投資全般に言えることですが、基本的に利益を上げるには「安く買って、高く売る」ことが重要です。その差益が売却益となります。投資信託を始めたい、初心者でもできる、投資信託(ファンド)の見方・選び方を説明しますそれでは、初心者の方にもわかりやすい投資信託(ファンド)の見方・選び方を見てみましょう。初心者の方に気を付けていただきたい、投資信託の見方・選び方結論を先に言いますと、以下の4点です。よくわからないものは無視する長期投資では株式主体にするコストが0.3%以下より選ぶインデックス型投資信託を選ぶ1. よくわからないものは選ばない投資信託は国内だけでも五千本とも六千本ともいわれる商品数があります。これだけあると目を通すだけでも一苦労です。しかも、名前もカッコいいものやら、星(☆)がたくさんついているものなどたくさんあり、思わず目移りしてしまいます。しかし、どのように名前がカッコよくても、星がたくさんついていても、ランキングが上位でも、前年(または過去)の運用成績が良くても、それらはじつは、あてになりません。また、どれを買っても、長期的に見れば「ほぼ確実に買った時よりも値下がりする時がくる」のが普通です。その時に慌てて売ると、「高く買ったものを安く売る」という損をする行動に結びつきます。大事なのは中身です。普段の私たちの洋服選びと同じ感覚で良いのです。大切なのは、中身です。誰だって、洋服を買う時に、黒い袋の中に入っているサイズや色、デザインが不明の謎の服を買う人はいませんよね。もし、中身が「よくわからない」ものがあったら、それらは「全て無視」して構いません。まずはこれを覚えておいてください。中身がよくわからないものは選ばなくていい。焦って買う必要はどこにもない。焦って「買いたい」という気持ちが強い場合は、心理的にバイアス(歪み)が生じていて損をしやすい行動をとりやすいので、いったん落ち着きましょう。投資信託のリスクとは?初心者の方にも分かりやすく投資信託は、基本的に「どれを買ってもいつか損する時はきます」という金融商品です。このようにいうと、驚かれるかもしれませんが、そういうものです。損をしている状態、買った時よりも値下がりしている状態を「含み損」と言います。これは、どのような投資信託を買っても、基本的に「いつか必ず含み損」になる時が来ます。これを価格変動リスクと言います。もちろん、値上がりした状態「含み益」にもなります。一般的に、リターンが高い投資信託ほど、この価格変動リスクは大きいです。投資の世界では、基本的にリスクとリターンはおおむね比例する2. 長期でできる人はリスクが高い株式主体にする投資信託を買う目的は何でしょうか?それは、資産形成のためです。そして資産を形成するためには、リターンとリスクの大きな金融商品を長期で保有することが理論上は大切です。リターン:収益率ともいう。未来のことは分からないので、投資の場合は「期待リターン」と呼ばれることも一般的。基本的に「期待リターン」は未来のことなのであまりあてにならない。過信には注意。では、リターンとリスクが大きい金融商品とは何でしょうか。それは株式です。参考文献:「敗者のゲーム原著第6版」チャールズ・エリス著上記の表を見てみますと、およそ86年間での年率リターンでは、リスクの高い株式の方が高くなっています。そのため、ここだけを見ると、長期投資ができる人にとっては、リスクとリターンはおおむね比例すると考えられるので、株式を保有することが重要だ、と考えられます。しかし、現実的には、すべての人が長期投資ができるとは言えません。そのため「近々お金が必要だ」という人は預貯金を重視すべきです。また、「大きく減るのはイヤだし、お金を将来あまり大きくしたくない」という人がいた場合には債券の比率を増やすことも選択肢として挙げられます。しかし、20年間や40年間など、いますぐ使わないお金がある場合は、できるだけ大きくした方が良いのではないか、と合理的な投資では考えることもできます。ちなみに「つみたてNISA」と呼ばれる投資制度では、基本的に株式主体の投資信託しかありません(一部バランス型あり)。この理由をじっくり考えてみることが、長期投資では重要ではないでしょうか。長期間投資ができる人にとっては、ハイリスク・ハイリターンの株式が効率が良いと考えられる。しかし、実際には、人によりやはり異なる。投資信託は貯金代わりになる?ならない?投資信託は価格変動リスクがあります。そのため、投資信託は貯金代わりになりません。投資信託を貯金として使うのは、あまり合理的とは言えないかもしれません。資産が減ると困る人は、安全資産(預貯金・個人向け国債)をメインに考えることが重要です。3. 手数料(コスト)が高いものは選ばない投資信託には、手数料(コスト)がかかります。とりわけ、信託報酬と呼ばれる手数料(コスト)は0.3%以下から選ぶことが重要です。その理由は、手数料(コスト)は、運用成果に寄与しないからです。投資信託は複数の金融商品を入れているものですから、投資初心者の方からすると手数料(コスト)が高いということは、特別な運用をしているのだから、その手数料(コスト)分だけ、運用成績が良いだろうという誤解をしてしまいがちです。しかし、現代の市場では手数料(コスト)をかけると、その分だけマイナスになってしまうだろうと考えられます。その理由は、どの金融機関の運用者も賢いからです。全員が賢い世界では、コストを多くかけた方が不利になってしまいます。信託報酬と呼ばれる手数料(コスト)は0.3%以下から選ぶ投資信託の2つの種類、アクティブ型とインデックス型投資信託には大きく分けて2種類があります。スタイル内容コスト現実の運用成果アクティブ型投資信託市場平均を超えることを目標とする高い傾向連続しては市場平均を上回りにくいインデックス型投資信託市場平均と連動することを目標とする低い傾向コスト分だけ市場平均を下回る非常に乱暴に書きますと、この2種類です。アクティブ型とインデックス型、どちらが良いと思いますか?4. インデックス型を選ぶ初心者・プロ問わず、投資信託を選ぶ際には、インデックス型投資信託を選ぶことが合理的だと考えられます。インデックス型投資信託:大きな風呂敷に「市場の平均」を入れたようなイメージの投資信託。これを選ぶことで、市場平均に投資をしたのと同じような効果が得られる。ただし、手数料(コスト)分だけ市場平均を下回る。投資初心者の方が前記の表を見ると、「アクティブ型投資信託と呼ばれるものが、市場平均を超えるし、手数料(コスト)も高いし、良さそうだ」とやはり誤解をしがちです。しかし、現代の市場では金融機関などのいわゆるプロ(おりこうさん)が9割のお金を運用している、と言われています。結論から言えば、「市場平均」と呼ばれるものは「世界中のお金のプロが知恵を出し尽くした結果」と酷似しています。別の言い方をすれば、「アクティブ型の(効率的な)平均、かつコストが低いもの、それがインデックス型」です。ですから、長期間投資を行い、資産形成を合理的に行うには、コストが安く、アクティブ型の(大変に効率的な)市場平均である、インデックス型投資信託を選ぶことが重要です。理論上合理的だと思われる投資対象はインデックス型投資信託。それはアクティブ型が優れていればいるほどに、効率的になる存在。初心者向けの投資信託の運用のコツは?それでは、投資信託の初心者(そしてプロでも)おすすめの運用のコツをわかりやすく見てみましょう。投資額は毎月、少額でも良い。資産形成のカギは「長期×分散×積み立て」まず、積み立て投資が合理的です。じつは、プロでも投資のタイミングは読めないからです。そして、投資対象を世界中に分散します。これがいまでは数百円から誰でもできます。そして、投資期間は1年や2年ではありません。20年・30年という長期で行うことが重要です。その理由は、1年や2年では、どのように分散投資をしても「丁か半か」のように、値動きが投機的になってしまうからです。木を育てるように、長く大きな目で見守ります。短期的に見れば、木は冬には枯れます。しかし、枯れたときに「この木はダメな木だった」と言って、伐採しては元も子もありません。投資信託も同様です。価格変動リスクや景気の良し悪しがありますので、冬に木が枯れるように、ほぼ確実に元本割れします。その時に「これはダメな投資信託だった」と言って売却すると、含み損が現実の損になります。これでは、いつまでたっても資産運用は合理的になりません。資産形成で重要なのは、長期×分散×積み立て。株価などが低い時にも、積み立て投資に徹することが、「安く買う」ことにつながり、資産形成においては重要。むしろ、株価などが上がっている状態では収益率が下がる要因になるので、イヤな気持ちになってもおかしくないのだが、そのような合理的な人は稀有な存在。多くの人は株価などが下がると(収益率が上がるにも関わらず)イヤな気持ちになって売りたくなる、という不思議な性質が私たち人間には備わっている。心のエラーに要注意。投資信託では、ほったらかしが多くの人にとってはより良い成績になりやすいそして、意外かもしれませんが、統計的なデータを見ますと、「ほったらかし」にした方が運用成績が良くなる傾向にあります。この理由は、先ほども触れましたが「プロでもタイミングが分からない」からです。そうである以上、プロの英知の結晶である市場平均の入ったインデックス型投資信託を「ほったらかし」にすることこそが多くの人にとっては重要です。ほったらかし運用:いわゆる積み立てるだけの投資。買うだけで売らない。売る(取り崩す)のは、老後などの「お金が要る時」だけというもの。投資信託の始め方やおすすめファンドの選び方:まとめ初心者の方の投資信託の始め方:まずは証券会社に口座を開設するおすすめファンドの選び方は4ポイント①良く分からないものは無視②長期では株式型重視③コストが安い④インデックス型であること投資信託の運用のコツは「ほったらかし」でなにもしないこと本記事では、投資信託の始め方やおすすめファンドの選び方について初心者の方にもわかりやすいように解説をしてみました。資産形成や資産運用というと、大変に難しいという印象を抱かれるかもしれません。しかし、ポイントだけを抑えれば、中身は非常にシンプルになっていきます。それは、世界中の金融機関・ファンドマネージャーなどの「お金のプロ」が優秀だからです。私たちは、そんな彼らの知恵を低い手数料(コスト)で拝借することができます。そして、運用方法自体も、彼らが素晴らしいからこそ、シンプルな「ほったらかし」へとなっていくものです。資産運用はポイントをしっかりと押さえておけば、未来のあなたを助ける心強い存在になるかもしれません。
2019年03月09日投資信託とは金融商品の一種です。投資信託のことをファンドなどと呼んだりもします。元本は確保されていません。つまり、損をする可能性があります。投資信託とファンド:広い意味では、ファンドとは運用する金融機関などを指す場合にも使われる。本記事ではファンドとは投資信託のことを指す。損をする可能性:基本的にどの投資信託を選んでも、損をする可能性がある。何を選んでも、ずっと運用成績が良い、ということはない。投資信託の大まかな仕組みを言葉で表すと、次のようなものです。投資信託は、多数の投資家から資金を集め、第三者である専門家がその資金を運用・管理し、その運用による利益を出資割合に応じて投資家に還元する仕組みである。出典:金融商品ガイドブック2018年度版投資信託とは何かをかみ砕いて言いますと、「みんなから集めたお金をプロが運用する」わけですね。そして、景気が良かった場合などには、利益をくれることがある、というものです(分配金の設定がない投資信託もあります。この場合は最終的な売却差益が利益となります)。投資信託とは?その意味をもう少しわかりやすく説明しますそれでは、もう少しわかりやすく投資信託とは何か、について見てみましょう。投資信託を大変に乱暴にイメージで表現しますと「大きな風呂敷」のようなものです。投資信託とは「大きな風呂敷」ですから、いろいろなものを包むことができます。日本国内の二千社程度の株式や、日本国内の1万種類程度の債券すらも投資信託という「大きな風呂敷」に入れることができます。一例ですが、日本国内の株式を入れた投資信託なら「国内株式の投資信託」と呼ばれます。また、日本国内の債券を入れた投資信託なら「国内債券の投資信託」と呼ばれます。株式と債券:どちらも私たちが購入することで、いわゆる「会社にお金を働きに出す」ことができる仕組み。一般的に投資の「伝統的資産」とは株式と債券の2種類を指すことが多い。その他の「代替資産」には不動産・金(ゴールド)・商品(石油や大豆)などがある。筆者はしばしば「株式と投資信託とは違うものですよね?」という質問をいただきますが、このように、同じものもありますし、違うものもあります。まだ少しわかりづらいですね。さらにかみ砕いていきましょう。投資信託とは?何でも入れられる便利な風呂敷このように投資信託という「大きな風呂敷」には、たくさんの金融商品を入れられます。そのため、「投資信託とは?」という質問には色々な答え方をすることができます。つまり、投資信託を購入することで、株式投資もできれば、債券投資もできる、さらには金投資や不動産投資できる、ということになります。もちろん、海外の株式・債券・不動産などにも投資ができます。また、種類も様々なモノがあります。ほんの少しですが、一例を挙げてみましょう。※表は筆者作成名称中身・スタイル・特徴インデックス型投資信託市場の平均に連動することを目指すものアクティブ型投資信託市場の平均を超えることを目指すものターゲットイヤー型投資信託退職時期などに合わせて運用が変化するものバランス型投資信託国内外の株式・債券など複数の「資産群」が入っているもの毎月分配型投資信託分配金と呼ばれるお金が毎月受け取れるもの上場投資信託(ETF)株式市場に上場している投資信託不動産投資信託少額から不動産投資ができるものファンド・オブ・ファンズ複数の投資信託を組み入れた投資信託このように、たくさんの種類があり、その他にもたくさんあります。現在国内で流通している投資信託は5千本とも6千本ともいわれています。ただ、これらのたくさんの種類を把握・理解する必要はありません。重要なところだけ押さえておけば十分です。投資信託の仕組みをわかりやすく図解で解説しますそれでは、投資信託の仕組みをわかりやすく図解しましょう。※図解は筆者作成まず、上記の図で左端にいるのが私たちです。私たちは証券会社などを通して、投資信託を購入することができます。電卓を持っているのが証券会社の人です。真ん中の黄色い袋のイメージが投資信託です。投資信託とは風呂敷のようなものですので、中には国内外の株式や債券などを入れることができます。大きな黄色の袋のところにいる人たちが投資信託を管理・運用・販売などする人たちです。そして、前述のように、その種類はたくさんあります。私たちが投資信託を購入するということは、私たちのお金が投資信託という「大きな風呂敷」の中身の株式や債券を通じて、世界中の会社などで働くことも意味しています。投資信託のメリット・デメリットをわかりやすく解説ここまでで、ザックリと投資信託とはなにか?が見えてきました。ここからは、投資信託のメリット・デメリットについてわかりやすく見てみましょう。投資信託のメリット「分散」とその意味をわかりやすく説明します投資信託のメリットをわかりやすく言うと「分散投資がしやすい」ところです。分散投資と言いますと、有名すぎる格言の一つに「卵を一つのカゴに盛るな」というものがあります。どういうことでしょうか。これは、「大切な卵を一つのカゴに盛っていると、卵を落とした場合、多数の卵が割れてしまって大変だから、カゴを分けましょう」という意味合いです。お金に置き換えますと、こうなります。「資産を分散して投資していないと、金融危機時などで暴落した場合には、(慌てて売却した場合)大損してしまって大変だから、投資対象を分散しましょう」ということになります。これが一般的な分散投資のイメージです。投資信託で簡単にできる、分散投資とは?上記のような事態を避けるためには、分散投資が必要です。つまり、投資対象を分けるのです。これは現代ポートフォリオ理論でも重要な考え方です。現代ポートフォリオ理論:1952年ハリー・マーコウィッツ。同氏は1990年「資産運用の安全性を高めるための一般理論形成」においてノーベル経済学賞を受賞。もう少し、踏み込んで説明しますと、投資対象を分散すると、リスク(値動きの幅)が小さくなります。少しむつかしいように感じますが、これは「少し良いこと」を意味しています。これは、特別な分析や経験がなくても、誰にでも起こる現象です。大切なことですので、もう一度言います。誰でも、投資対象を分散することで「少し良いこと」が起こるのです。いくらで買える?投資信託を使えば、2億円かかる株式投資も100円程度からできるつまり、投資をする上では、株式や債券を一種類だけに集中して買うと、「卵を一つのカゴに盛った状態」になるので、あまり合理的とは言えません。そこで、分散投資が必要です。そして、上記のように、分散すると誰でもリスク(値動きの幅)が小さくなる、という「少し良いこと」が起こるので、できるだけ分散投資をした方が良いことになります。ただ、私たち個人が株式を千社・二千社買うとなると、とても大変です。仮に一社平均十万円とした場合、一億円・二億円が必要です。そんな大金はありません。さらに海外にまで分散投資をしようとしてはより大変です。そこで便利なのが投資信託です。風呂敷ですから、千社・二千社など簡単に入れられます。そして、基本的に1万円程度で買えます。証券会社によっては、百円から買えます。今では本当に、数百円あれば、誰でも世界中に合理的な分散投資ができる時代になっているのです。このように便利ですので、「もう一つの年金」とも呼ばれるiDeCo(イデコ)や、つみたてNISAでも、投資信託が運用商品として採用されています(つまり、個別の株式や債券は買えません)。投資信託のメリットは、少額で誰でも分散投資ができること。つまり、リスクを抑えた運用がしやすい、ということ。投資信託のデメリットである手数料(コスト)とその意味を説明しますそんな分散投資に向いている投資信託ですが、当然ながらデメリットがあります。それは、手数料(コスト)が高いものがあるということです。わかりやすく見てみましょう。投資信託のデメリットのコストとは?投資信託のデメリットの手数料(コスト)は、大きく3種類が挙げられます。買う時持っている間売る時基本的にこの3種類の手数料(コスト)がかかります。もう少し詳しく見てみましょう。投資信託を買う時にかかる購入時手数料の意味を説明しますまず、買う時にかかるお金(手数料)です。購入時手数料などと呼ばれます。下の図ですと、電卓を持っている女性(金融機関)に支払うお金です。ただ、この購入時手数料には運用成績との相関性はありません。つまり、どれだけたくさんの購入時手数料を支払っても、運用成績は良くなりません。単純に、その手数料(コスト)の金額分だけ目減りした資産で運用が始まるだけです(ただし、金融機関は儲かります)。例えば、購入時手数料が3%で投資額が100万円なら、3万円が引かれて、97万円から始まる、というイメージです。私たちには何のメリットもありません。まったく同じ中身の投資信託で購入時手数料が無料(ノーロードともいう)のものがあることが一般的ですので、そちらから選ぶ方が賢明です。購入時手数料:現在では無料(ノーロード)の投資信託が販売されている。選ぶ場合は無料の中から選ぶことが重要。投資信託を持っている間にかかる信託報酬の意味を説明します次は投資信託を持っている間にかかる、信託報酬と呼ばれるものです。上の図解で言いますと、風呂敷袋の下の人たちの手間賃のようなものです。投資信託(ファンド)を運用する人たちはボランティア活動ではありませんので、お給料が必要です。そのため、投資信託を持っている間には、この信託報酬と呼ばれるものが毎日かかります。年率1.5%などで表記されていますが、毎日引かれます。例えば(現実には値動きは毎日変わりますが)ずっと元本が100万円の投資信託があるとして、それを持っていれば、年間1.5%の信託報酬なら、1万五千円÷365日=一日あたり40円くらいが引かれるイメージです(現実とは異なります、あくまでも直感的なイメージとしてお考え下さい)。ただ、現実には引かれた後の金額が表示されているので、投資家の中には引かれていることを知らない人もいます。また、「信託報酬を○○円もらいました」という旨のお知らせも来ません。基本的に、「買う時」の選ぶ際にチラッと目にするだけです。そのため、軽く扱われてしまうこともあります。しかし、信託報酬が高いと、それだけ確実に実質運用成果が押し下げられます。長期投資では数百万円も手数料(コスト)だけでかかることが現実にあります。そして、こちらの信託報酬も運用成績との相関性はありません。たくさんの信託報酬を支払っても、特に良いことは起こりません。私たちが損をしやすいだけです。そのため、信託報酬は0.3%以下から選ぶようにしましょう(より低い方が良いです)。信託報酬:単純にマイナスに作用するだけなので、0.3%以下から選ぶ。例えば運用成績が平均・年2%の投資信託があっても、信託報酬が年1.5%なら、2―1.5=0.5%の実質運用成果になるだけ。そして、信託報酬が年0.1%なら、2―0.1=1.9%になるだけ。合理的に考えるなら、低い方が良い。投資信託を手放すときにかかる「信託財産留保額」の意味を説明します最後に、投資信託を手放すときにかかる手数料(コスト)について見てみましょう。それは信託財産留保額と呼ばれます。冒頭で投資信託は「みんなでお金を出し合う仕組み」というお話をしました。ということは、見方を変えれば、途中で抜けられると困るという一面もあることになります。そこで信託財産留保額がかかることがあります。日常生活で例えるなら「職場のみんなで忘年会を予約したけど、当日参加できないメンバーがいるとお店が困る。だから、途中で抜ける場合は、ある程度のキャンセル料を支払わないといけない」そんなイメージが近いかもしれません。ただ、やはりこの信託財産留保額もただの手数料(コスト)です。運用成績向上には寄与しません。また、信託財産留保額の設定がない投資信託がやはり多くあります。飲食店の予約でいうと、キャンセル料金なし、というイメージです。当然ながら、信託財産留保額も「ない」方が良いです。信託財産留保額:信託財産留保額の設定が「ない」方から選ぶ投資信託のメリットの分散投資とデメリットである手数料(コスト)に対する合理的な考え方少しむつかしくなったかもしれませんので、投資信託のメリットの「分散」とデメリットである手数料(コスト)について、おさらいします。※表は筆者作成内容理由メリット分散投資がしやすい分散すると「リスク(値動きの幅)」が下がるというちょっと良いことが誰にでも起こる投資信託なら、数百円で世界中に分散投資が誰にでも可能デメリット手数料(コスト)が高いものがある手数料(コスト)と運用成績(世界の景気など)には相関性がない手数料(コスト)が高いと、その分だけ運用成績が確実に押し下げられるこのような内容でした。ついつい、投資経験が浅いうちは「誰かに高い手数料(コスト)を支払って、運用を任せると良いことが起こりそう」と勘違いを起こしそうになります。しかし、合理的に投資を考えてみますと、そのように「手数料をかければ運用成績が上がる」ということは起こりません。手数料(コスト)は純粋に運用成績を押し下げるだけのもの手数料(コスト)は純粋に「運用成績を押し下げるだけのもの」です。そして、分散投資は理論的に正しいことです。そうである以上、投資信託は分散投資の重要な選択肢です。だからこそ、手数料(コスト)には厳しい目を向けていかなくてはいけないのではないでしょうか。投資信託のデメリットは手数料(コスト)が高いものがあること。手数料(コスト)は、理論上、運用成績を押し下げるだけの存在。投資信託とは?:まとめ投資信託とは、複数の金融商品が入った金融商品投資信託のメリットは分散投資が容易な点投資信託のデメリットはコストが高いものがある点本記事では、投資信託とは?に焦点を当てて記しました。投資信託の本数が国内だけで六千本くらいありますが、途方に暮れることはありません。今回の手数料(コスト)のポイントなど、一つ一つ抑えていけば、本当に驚くほど合理的な投資対象の本数は絞られてきます。大切な資産運用だからこそ、合理的な投資対象がどのようなものなのかを理論的に把握しておくと良いのではないでしょうか。投資信託は分散投資に適しているが、手数料(コスト)の高いものには気を付ける
2019年03月06日良質な睡眠は美肌の維持だけではなく、エイジングケアにもつながるということをご存じでしょうか。ここでは質の高い睡眠が若々しさと美肌につながる理由と、ぐっすりと眠るための5つの秘訣について説明していきます。睡眠時間が短くなりがちだけれど、美肌はキープしたい!という方は是非チェックしてみてください。皆さんは毎日、何時に寝ていますか?かつては「夜22時から2時までがお肌のゴールデンタイム」と言われていましたが、 最近では「就寝後3~4時間の時点で深い眠りについていること」が重要という説が有力になってきているようです。とはいえ、ベッドに入ってもなかなか寝付けないこともありますよね。今回は良質の睡眠が美しさにつながる理由と、ぐっすり眠るためにできるちょっとした工夫についてお話ししていきます。良質の睡眠が成長ホルモンを分泌させる!出典:byBirth睡眠には、脳が目覚めている浅い眠りである「レム睡眠」と、体も脳も休息した状態である深い眠りである「ノンレム睡眠」に分かれています。人間の体を回復させるホルモンである成長ホルモンは、ノンレム睡眠の間に分泌されるホルモンです。成長ホルモンの効果成長ホルモンには以下のような効果があります。心身の疲労からの回復傷ついた組織や細胞の修復ストレスの飼い方老化の抑制年齢とともにノンレム睡眠の時間は短くなっていく傾向があるそう。これによって細胞の回復が遅れ、老化が促進されたり生活習慣病が起こったりすると考えられています。入眠後3~4時間が成長ホルモン分泌のピーク私たちは眠りにつくと、90分単位で睡眠とノンレム睡眠を繰り返しています。成長ホルモンの分泌のピークは、眠りについてから3~4時間程度経過した時点ではじまるノンレム睡眠の間。このタイミングでぐっすり眠っていることが、老化の抑制や疲労回復、美肌の維持につながるのです。良質の睡眠をとる5つのポイント出典:byBirth成長ホルモンの分泌を促すためには、とにかく早く寝ればいいというわけではないということが分かりました。では、しっかりと成長ホルモンを分泌させるために質の良い睡眠をとるためにはどうすればいいのでしょうか。押さえておきたい5つのポイントを紹介します。食事はベッドに入る3時間前までに寝る直前まで食事をしていると、体は消化にエネルギーを使ってしまうため、ぐっすり眠ることができません。また、食事に含まれるたんぱく質が効果的に合成されて代謝に使われるためには、きちんと消化された状態であることが重要です。食事は眠りにつく3時間くらい前までには、済ませておくようにしましょう。眠る2~3時間前にはパソコン、スマホの使用をやめるパソコンやスマホから出ているブルーライトは交感神経を刺激して、脳を覚醒した状態にしてしまいます。少なくともベッドに入る2時間前には、パソコンやスマホの使用をストップするようにしてください。夕方以降、カフェインは控えるぐっすり眠るために、夕方以降はコーヒーや緑茶などカフェインを含んだ飲み物を摂るのを控えるのがおすすめ。とはいえ、仕事中や家事の合間にコーヒーやお茶で一息入れたいという方も多いでしょう。夕食後はハーブティーなどノンカフェインの飲み物にするなど、寝る前はカフェイン入りの飲み物を控える工夫をしてみてはいかがでしょうか。眠る1時間前から間接照明に切り替える明るすぎる照明、特に蛍光灯の光は、脳を刺激して覚醒状態にしてしまいます。眠る1時間くらい前から、白熱灯やLEDランプを使った間接照明に切り替えてみましょう。LEDランプを使ったキャンプ用のランタンなどは、手頃な価格で購入できて取り入れやすいアイテムです。蛍光灯と違って柔らかな光なので、眠る前にこのランプに切り替えるだけでグッと寝つきやすくなります。リラックスできるアロマを取り入れる出典:byBirth意外に効果が高いのが、リラックスできる香りのエッセンシャルオイルを使ったアロマテラピーです。キャンドルを使うタイプは就寝時に使うのは危険なので、アロマディフューザーがおすすめ。水を入れてお気に入りのエッセンシャルオイルを垂らし、電源を入れるだけで霧状になったアロマが部屋の中に広がります。ランプつきのものも多いので、間接照明として使えるものも。タイマーがついているものがおすすめです。就寝前におすすめのぐっすりアロマ出典:byBirthアロマテラピーに使うエッセンシャルオイルにはさまざまな効果があります。寝る前に使うならリラックスする香りのものを選ぶのがベスト。香りは人によって好みがあるため、店頭で確かめてから購入するのがおすすめです。お休み前におすすめのエッセンシャルオイルをあげてみましょう。ラベンダーネロリベルガモットレモングラスローマンカモミールオレンジスイート一押しは、やはりラベンダーでしょう。お気に入りの香りをいくつかブレンドするのもおすすめです。「ラベンダー+ベルガモット」や「レモングラス+ベルガモット」「オレンジスイート+ラベンダー」など、複数を混ぜて自分だけのお好みのブレンドを見つけてみるのも楽しいですよ。日中の疲れや緊張、ストレスがじんわりとほぐれていくのが分かるでしょう。アロマテラピーは感覚的なもので、それほど効果がないものと考える人もいるかもしれません。しかし、最近では西洋医学ではフォローできないメンタル面のケアの一環として、医療現場でも取り入れられることが増えてきているのだそう。寝る前に蛍光灯の光を消して、ランプつきのアロマディフューザーを使ってみたところ、すんなりと眠りにつくことができるようになったという人もいます。なかなか寝つけないことが多いという方は是非、ランプ付きのアロマディフューザーを試してみてくださいね。まとめ出典:byBirth美肌や若々しさを保つ成長ホルモンの分泌には、上質な睡眠がかかせないということがお分かりいただけたでしょうか。22時までに寝るというのは現実的に難しくても、「眠ってから3~4時間後にぐっすり眠っている」ことなら、睡眠時間が短くなりがちな人でも実行できるはず。間接照明やアロマなどを上手に取り入れて睡眠の質を高め、若々しさと美肌をキープしましょう!
2019年02月12日投資を始めるのに代表的な金融商品が、株(株式)と投資信託です。投資信託とは、投資家から集めた資金をファンドマネージャーと呼ばれる運用の専門家が、株式や債券、不動産など複数の資産に分散投資し、その収益を投資家に分配する金融商品です。投資を始めるにあたって、「株式と投資信託どちらから始めたらいいの?」と迷う人もいるかもしれません。そこで、株式と投資信託を比較しながら初心者がどのように投資を始めたらいいのかを解説していきます。まずは、株式と投資信託のそれぞれのメリットを見ていきましょう。株式投資のメリットまずは、株式のメリットから解説します。①リアルタイムで取引できる株式は取引所が開いている時間なら、いつでも好きな値段で売買できます。注文方法も指値注文(値段を指定)、成行注文(値段を指定しない)など複数の方法があります。一方、投資信託は1日1回算出される基準価格での取引になります。いくらの基準価格で買えたかという正確な値段は翌日以降にならないとわかりません。②コストが安い株式の現物株取引の場合のコストは売買手数料だけです。一方、投資信託は購入時の手数料の他に、信託報酬などの保有コストがかかります。信託報酬とは、投資信託を管理・運用してもらうコストとして、保有している間は投資家が毎日支払い続ける費用のことです。信託報酬は年0.5~2.0%程度が一般的です。③自分で銘柄を選べる投資信託は国や地域、テーマなどを選ぶことができますが、どの銘柄を買うかというのは運用のプロであるファンドマネージャーに任せます。一方、株式投資では自分で銘柄を選ぶことができます。どの程度のリスクを取ってリターンを取りたいのかを自分で決めることができる投資家は、株式投資の方が向いているでしょう。うまくいけば短期間で2~3倍になる銘柄を見つけることもできます。ただし、大きく下落するリスクもあります。株式の方がよりハイリスク・ハイリターンであるということを理解しておくようにしましょう。④株主優待を受け取れる株式投資では、株主優待を受け取ることができます。株主優待とは、企業が株主に自社製品や優待券、カタログギフトやお米などのモノやサービスを送るモノです。お中元やお歳暮に近いもので、株式を保有しているだけで毎年もらえます。株主優待を導入している企業数は1,368社(2017年9月現在:大和インベスター・リレーションズ調べ)で、上場企業の約36%が導入しています。投資信託のメリット続いて、投資信託のメリットを見ていきましょう。①少額から購入できる株式の最低購入代金は下がってきているとはいえ、数万円以上の資金が必要になります。銘柄によっては数百万円も必要になることもあります。一方、投資信託はネット証券なら100円から購入することができます。投資信託は、株式に比べて資金的なハードルははるかに低いです。さらに、5,000円など金額指定で購入することができます。毎月、決まった額を投資したい場合も投資信託は便利です。②分散投資が可能ひとつの株式に投資していると、その企業の業績が悪化したり不祥事が起こったりすると、大きな損失になります。そこで、複数の企業に投資しておけば、ひとつの企業の株価が下がっても他の銘柄でカバーすることができます。しかし、株式投資で分散投資しようとすると、複数の銘柄を買う必要があります。特に、少額から投資を始めたい初心者にとっては、銘柄選択の手間もかかり、分散投資のハードルは高くなります。しかし、投資信託を購入すれば、複数の銘柄に投資しているので、簡単に分散投資することができます。③個人では投資しにくい国や地域に投資できる外国株に挑戦しようと思っても、初心者では情報も知識も不足しています。外国株式取引口座が必要になったり、円をドルやユーロなど外貨に交換したりする必要があります。新興国株などは、取り扱っている証券会社も限られます。しかし、投資信託なら先進国や新興国など国や地域に関して特別な知識がなくても簡単に投資することができます。株式投資と投資信託の比較表初心者は投資信託から始めることをオススメ初心者の方には投資信託から始めることをオススメします。その理由は以下の2つです。①運用をプロにまかせることができる株式投資は自分で銘柄を決める必要がありますが、投資信託なら運用のプロであるファンドマネージャーに任せることができます。株式投資についての知識を学ぶには時間がかかります。投資信託ならテーマや国・地域をおおまかに決めるだけで始めることができます。②少額から分散投資することができるネット証券なら100円から購入でき、複数の銘柄に分散投資することができます。また、新興国など自分では手がだせないような国への投資も可能です。ただし、投資信託では株式のように短期間で大きな利益を狙うことは難しいですし、信託報酬などの保有コストもかかるので、投資信託を選ぶ際はしっかり中身を調べるようにしましょう。投資信託の種類をご紹介投資信託は運用方針によって、次の3つに分類されます。公社債投資信託:主として、国債などの公社債を中心に運用され、株式を一切組入れない投資信託です。株式投資信託:株式を組み入れることができる投資信託です。ただし、公社債の組み入れも可能で、債券型投資信託など、株式を組み入れていなくても株式投資信託に分類されるものもあります。不動産投資信託:主に不動産を中心に運用するもの投資信託です。一般に投資信託といえば、「株式投資信託」に分類されることが多くなります。株式投資信託の種類を確認しておきましょう。株式投資信託の種類①国内株式型投資信託国内の株式を中心に運用を行うファンド(投資信託)です。日経平均株価やTOPIXなど株価指数に連動する「インデックスファンド」と、企業の調査を行い、株価指数を上回る運用成果を目指す「アクティブファンド」の2種類があります。②海外株式型投資信託外国の株式に投資するファンドです。米国や欧州などの先進国や中国、ブラジル、インドなど新興国に投資するものや、医療やハイテクなど業種ごとに投資するファンドもあります。③債券型投資信託債券へと投資するファンドです。国内型(国内債券)と海外型(外国債券)に投資するタイプに分類できます。日本は低金利が続いているので、外国債券に投資するタイプが人気です。④バランス型投資信託国内外の株式だけでなく、債券や不動産など幅広い商品に分散投資できるファンドです。国際分散投資を簡単に行うことができるので、初心者の方にもオススメです。⑤テーマ型投資信託「AI」や「フィンテック」など、特定のテーマに関連した株式を買い付けるファンドです。テーマ株は人気がでると大きく上昇することが期待できる反面、銘柄を絞り込んでいるので、下落した時の損失も大きくなるリスクがあります。上場している投資信託「ETF」とは?ETF(上場投資信託)は、日経平均株価やTOIX(東証株価指数)などの特定の指数に連動する運用成果を目指して運用される、インデックス型の投資信託です。投資信託の特徴に加えて、株式のように取引所でリアルタイムに取引することができます。株式と投資信託の特徴をあわせ持った金融商品といえるでしょう。ETFと投資信託の違いは保有コストにもあります。保有コストは信託報酬ですが、ETFは通常の投資信託よりもさらに保有コストが安くなっています。投資信託は、販売会社(証券会社など)、受託会社(信託銀行)、運用会社の3社に対して信託報酬が払う必要があります。ETFは市場で購入するので、販売会社に信託報酬支払う必要はありません。その分、保有コストが安くなるのです。ただ、買付金額に関しては、投資信託が100円から購入できるネット証券もあるのに対し、数万円かかるのが通常です。少額から始めたい投資家は、投資信託からチャレンジしましょう。株式投資/投資信託/ETFの比較表最後に、ETFを加えた比較表を見てみましょう。株式と投資信託の違いまとめ今回は、株式と投資信託の違いについて見てきました。株式のメリットは次の4つです。リアルタイムで取引できるコストが安い自分で銘柄を選べる株主優待を受け取れる投資信託のメリットは以下の3点です。少額から購入できる分散投資が可能投資しにくい国や地域に投資できるといった7つの違いがありました。初心者の方には少額から分散投資できる投資信託から始めることをオススメします。さらに、株式の特徴を持った投資信託であるETF(上場投資信託)もリアルタイムで取引したい投資家にオススメです。自分の投資スタイルに合わせて資産運用を始めるようにしましょう。
2019年02月06日株式投資をする際、年間でどの程度の利益がでるのかというのは、最大の関心事です。その時に用いられるのが「利回り」です。自分が投資した金額に対して、年間どの程度の利益がでたのかを測る指標です。今回は、利回りの計算方法から、年間利回りの目標を何%にしたらいいのかを具体的に解説していきます。株式投資の参考にしていただければ幸いです。株式投資の利益は2種類バークシャー・ハサウエイ利回りが100%を超える年もありますが、長期での平均利回りは20.9%となっています。年率で20%を超える利回りを目指すということは単年では可能ですが、長期では世界一の投資家に挑むぐらいの高い目標となります。株式益回りでは7%程度株式益回りは「株式益利回り」とも呼ばれ、1株当たり税引利益(1株当たり純利益)を株価で割ったものです。会社の利益と比較して株価の利回りがどの程度かを測る指標です。計算式は以下のようになります。株式益回り=(1株当たり純利益) ÷ 株価 × 100東証1部の予想株式益回りは7.51%となっています。会社の利益から考えた場合、株式のリターン(利回り)は7.5%程度と考えることができます。債券と株式どちらがいいのかを判断する指標として「イールドスプレッド」があります。イールドスプレッドとは、債券と株式を比較して、どちらが割安かを示した指標です。長期金利(10年国債利回り)と株式益回りを比較します。計算式は以下のようになります。イールドスプレッド = 長期金利 - 株式益回り数値が大きい:債券投資が有利数値が小さい:株式投資が有利現在の長期金利はほぼゼロなので、株式益回りとの差(イールドスプレッド)はー7.5%前後になります。イールドスプレッドがー3%まで縮小すると、株式から債券へ資金シフトするといわれています。現在のイールドスプレッドでは株式投資の方が有利となります。株式配当利回りでは2%前後配当は税引後利益から還元されます。株式の利回りを考えた場合、最低でも配当利回りを上回ることを目標にしましょう。配当利回りの計算式は以下のようになります。配当利回り= 配当金 ÷ 株価東証1部の全銘柄の予想配当利回りは2.02%となっています。株式投資の目標利回りは4~5%程度が妥当以上をまとめると株式益回り7.51%配当利回り2.02%が東証1部銘柄の平均値となります。ただ、株式益回りは利益水準から考えた利回りです。株価は外部環境の影響も受けるので目標利回りを7.51%にするのは現実的ではありません。また、配当利回りを下回るということは、買値よりも株価が下落している(キャピタル・ロス)ことを意味します。以上のことから、現実的な目標としては、株式益回りと配当利回りの中間である4~5%程度が妥当な水準であると考えます。運用は複利で考えるヤフーファイナンスこのように配当利回りが5%を超える銘柄もあるのです。ただし、銘柄選択の際は配当利回りだけでなく、業績にも注意する必要があります。業績が悪化しているのに高配当を無理してだしている銘柄は、いずれ減配(配当を減らすこと)の恐れがあるからです。例えば、3%の高配当銘柄を購入した場合、年間のキャピタルゲインは2%程度が目標となります。5%ならキャピタル・ロスをださなければ目標達成です。この程度の利回りなら銘柄選びのハードルもかなり下がるのではないでしょうか。株式投資の利回り:まとめ今回は、株式の利回りについて解説してきました。利回りの目標は5%程度が現実的です。ただし、短期的には値動きの振れがあるので、長期での運用を考えましょう。そして、株式を長期で保有し続け、配当金を再投資することで「複利効果」を得ることができます。ただし、株式投資は元本や利回りが保証されているわけではありません。利回りはあくまでも目標と考え、余裕資金で無理のない運用を心掛けましょう。
2019年01月31日投資をしようと思った時、ぶつかるのが何を買うかという選択の壁…。選べなくて困ったら、AIを活用したロボット投資にお任せ!アルゴリズムが最適な資産配分を提案。何を買えばいいかわからない。投資に使う時間がない。そんな人は、ロボット投資という手も。「ロボット投資とは、人に代わってAIが、過去のデータをもとに、利用者ごとに最適な資産配分を導き出し、提案してくれるサービス。サービス会社のサイトで、リスク許容度や投資への関心度などを確かめるための簡単な質問に答えるだけで始められ、投資ビギナー向きです」とファイナンシャルプランナーの花田浩菜さん。相場の変動によって変わった資産配分を元に戻してくれるサービスもほとんどの会社が取り入れている。投資は、その対象を分散させるほど、リスクが減るのが定説。だが、分散投資を自分でやるには膨大な知識と手間が…。「ロボット投資は、国内外の株や債券、不動産などが組み合わせられており、手間なく世界中に分散投資ができます。とても便利ですが、AIに任せられるといっても、年に1回は運用状況をチェックしましょう。また、リスクがあることは、他の投資と変わりません」安くて手軽!ロボット投資のポイントをご紹介。POINT1100円から投資OK「最低投資額の低さは、投資に対する金銭的&心理的ハードルを下げてくれます」。クレジットカードでの支払いの端数で行う「おつり積立」のサービスもある。POINT2手間を省くなら「投資一任型」ロボット投資には、提案から購入まで任せる「投資一任型」と、購入は自分で行う「アドバイザー型」がある。「コストはかかりますが、より手軽なのは前者」POINT3手続きが比較的簡単口座開設のネット手続きは数分ほどで済み、入金すれば最短で翌営業日から利用できる。「投資への熱意が冷めないうちに始められるのも大きなポイントです」花田浩菜さん学習院大学経済学部卒業後、保険会社に勤務。その経験を活かし、現在はファイナンシャルプランナーとして活躍。Webや雑誌で金融の連載を持つ。anan 総研メンバーでもある。※『anan』2019年1月30日号より。イラスト・菜々子取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2019年01月25日日中忙しいサラリーマンは株式投資することはできないのでしょうか?そんなことはありません。実際、サラリーマンで株式投資をしている人はたくさんいます。ただし、本業があるので時間が限られているのも事実です。今回は、サラリーマンに向いている投資手法や面倒な確定申告をしないで済む方法を詳しく解説していきます。まずは、株式投資の手法から見ていきましょう。株式投資の手法は主に3つ株式投資の手法には主に次の3つがあります。デイトレード(短期投資)スイングトレード(短期投資)長期投資この中でサラリーマンに向いている手法はどれでしょうか。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。デイトレードは1日で決済する取引デイトレードとは、1日の値動きで売買する取引手法です。わずかな値動きを狙って株を取引きし、多い人は何十回も取引を行います。基本的に翌日にポジションを持ち越すことはありません。デイトレードの主なメリットは次の2つです。【メリット1】短期間で利益をだすことができる数円~数十円の値動きで利益を確定していくので、短期間で取引が終了します。もちろん、損切りになることもありますが、勝率は60~70%程度を目指すようにします。【メリット2】夜間のニュースに影響されない。1日の間で取引を終了させるので、取引時間外のニュースに影響を受けることはありません。海外市場でNYダウが大きく下落しても関係ないので、夜ぐっすり眠ることができます。それではデイトレードのデメリットについても見ていきましょう。【デメリット】取引に集中しないといけないデイトレードではわずかな利益を狙って売買を繰り返すので、取引画面を見続けなければいけません。今は、スマートフォン(スマホ)でも取引可能な時代ですが、日中仕事をしているサラリーマンは株価を頻繁にチェックすることは難しいでしょう。デイトレードはサラリーマンに不向きデイトレードは短期間で利益を狙えるなどのメリットもありますが、頻繁に株価をチェックする必要があることからサラリーマンには向いていません。隙間時間に取引を行っても、株価が気になって仕事に集中できなくなります。本業に支障をきたすようでは本末転倒です。スイングトレード(短期トレード)スイングトレードは数日~数ヶ月ほどポジションを持ち越すので、サラリーマンでも十分可能な取引手法です。デイトレードのように頻繁に株価をチェックする必要はありません。大まかな株価の値動きを捉えればいいのです。また、比較的短期のトレードなので投資成果がすぐにでます。副収入が欲しいサラリーマンの方にとって向いている取引手法といえるでしょう。指値・逆指値注文を利用しようただし、ポジションを保有していると株価が気になってしまうというデメリットがあります。そのために「指値(※1)・逆指値(※2)」の注文をいれておくようにしましょう。(※1)指値注文とは、買うもしくは売る値段を指定して注文する方法です。例えば、以下のようになります。500円の指値で100株の買い注文この場合は、株価が500円以下の場合に買いが成立します。1,200円の指値で2,000株売り注文1,200円以上の株価なら売りが成立します。値段を指定しない注文方法が「成行注文」です。買いの場合は最も低い売り注文、売りの場合は最も高い買い注文に対して注文が成立します。値段はいくらでもいいから即座に売買したい場合に使います。サラリーマンは株価を頻繁にチェックできないので、株価を新規に買う場合、利益確定をしたい場合は指値注文をだしておきましょう。(※2)逆指値注文は、株価が〇〇円より高くなったら買う・株価が〇〇円より安くなったら売るなど、指値注文にはできないような条件をつけることができます。これによって、リスクを最小限に抑えたり、一定の条件で利益を確保することができます。例えば、保有している株式の値段が400円で「株価が350円以下になったら成行で売る」という逆指値注文を出していた場合、350円になれば自動的に売りの成行注文が執行されます。日中株価を見れないサラリーマンは、逆指値注文が必須です。逆指値注文を入れておかないと、思わぬ損失が出る場合があるからです。指値注文、逆指値注文を出しておけば、株価を頻繁にチェックする必要はありません。注文が成立した時に約定メールが来るようにしておくだけでいいでしょう。スイングトレードはサラリーマンでも可能スイングトレードはデイトレードのように頻繁に株価を確認する必要はなく、指値・逆指値注文を入れておけば利益確定、損切りができるのでサラリーマンでも十分取引可能です。ただし、数日~数ヶ月での取引を行うので、「値動きが気になって仕事に集中できない」という状況になりかねません。ですから、短期的な株価に一喜一憂しない「長期投資」の方がサラリーマンには向いているでしょう。長期投資とは長期投資とは、数年~数十年単位で株価を保有することです。株式投資には値上がり益を狙う「キャピタルゲイン」と、配当や株主優待を狙う「インカムゲイン」の2種類があります。デイトレード、スイングトレードは「キャピタルゲイン」狙いとなりますが、長期投資では「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2つの利益を狙うことができます。株初心者はインカムゲイン狙いがおすすめ株式投資の醍醐味は、値上がり益である「キャピタルゲイン」ですが、値動きが気になってしまうという点では、スイングトレードと同じです。ですから、株初心者の場合はまずインカムゲイン狙いで株式投資をはじめることをおすすめします。インカムゲインは配当と株主優待インカムゲインとは、株式を保有することで安定的・継続的に受け取ることができる利益のことです。配当と株主優待の2種類があります。配当配当は、会社が稼いだ利益の一部を、株主に払うものです。「1株あたり5円」などと表します。もし、100株保有していれば、「5円×100=500円」の配当がもらえます。1,000株なら5,000円です。株主優待株主優待は、企業が株主に自社製品や優待券などモノやサービスを送るものです。日本独特の制度ですが、2018年9月末時点で導入している企業は1,450社(大和インベスター・リレーションズ調べ)で、全上場企業の40%以上が導入しています。長期投資はサラリーマンにおすすめサラリーマンは配当と株主優待のインカムゲインをもらいながら、長期で株式の値上がり益を狙うようにしましょう。この手法なら株価を頻繁にチェックする必要はなく、短期的な値動きに一喜一憂する必要はないので、仕事に支障をきたすこともありません。以上の結果をまとめると以下のようになります。サラリーマンの株式投資では、「長期投資」と「スイングトレード」の2つの取引が向いています。特に、株初心者の方は短期的な株価に一喜一憂しない長期投資から行うようにしましょう。サラリーマンの株の税金はどうなる?株式投資で利益がでた場合は確定申告が必要です。ただし、サラリーマンは給与所得者なので、株式投資での利益が20万円以下の場合は確定申告が不要です。それでは、株式投資で20万円以上出た場合はどうしたらいいのでしょうか。サラリーマンが証券口座を開設するときは「特定口座・源泉徴収あり」がおすすめ特定口座とは、1年間の株式の利益や損失を証券会社が計算してくれて、その内容をまとめた「年間取引報告書」を作成してくれます。さらに、「特定口座・源泉徴収あり」を選択していれば、証券会社が投資家本人に代わって税金を納めてくれるので、確定申告の必要はありません。サラリーマンはNISA口座も利用しようNISA口座とは、年間120万円の投資金額に対して、配当や値上がり益に対して税金がかかりません。非課税期間は5年間で、最大投資額は600万円です。通常は20.315%の税金がかかりますが、NISAを利用すれば税金がかかりません。是非、NISA口座も利用するようにしましょう。サラリーマンの株式投資に関するまとめ今回はサラリーマンに適した株式投資手法について解説してきました。結論から言うと、「インカムゲイン狙いの長期投資」が一番向いています。さらに、面倒な確定申告の手間を省くために、「特定口座」と「NISA口座」を開設するようにしましょう。ただし、長期投資も株式投資ですから、元本が保証されているわけではありません。必ず余裕資金で投資を行うようにしましょう。
2019年01月23日余ってしまった、飽きてしまったという眠っている香水って捨てにくいものですよね。捨てるには勿体無いですし、気がつけば棚に眠り続けてしまっているという人も多いかもしれません。せっかくならその眠り続けている香水を活用し、優しい香りを解き放ちましょう。ふとした瞬間でもいい香りがする人を目指す、使い切れなかった香水を意外な所で活用する方法をご紹介します。出典:byBirthいい香りは自分を更に魅力的にさせてくれる他、癒しを与えてくれたり、思い出までも呼び起こしてくれるような不思議な力を持ちますよね。ただ実際のところ全部使い切る前に飽きてしまったり、違う香りに浮気をしたまま余ってしまったり、気がつけばたくさんの香水が眠っている状態という方も多いかもしれません。出典:byBirthいい香りだけど、最近はつけていないからというだけの理由で捨てるのは勿体無いですし、見た目も可愛いからと放置状態にはしていませんか。せっかくなら、その香りを意外なところで再活躍させて、どんな時でもいい香りを楽しむよう工夫をしてみましょう。活用前に知っておきたい出典:byBirthただ、いい香りがするからとたくさん振りかけてしまったり、つけすぎてしまわないよう十分に注意が必要です。なるべく、ある程度香りがするぐらいにしておくと良いかもしれません。そして、香水は季節によっても香りの感じ方が違いますので、一度確認してから使用するようにしましょう。他にも、あまりにも古くなってしまった香水は時に異様な匂いを放つ事もありますので、十分に気をつけるようにしましょう。お気に入りの香水で気分を上げるルームフレグランス出典:byBirth香水をそのままリードディフューザーのように使用する事もおすすめですが、重曹と香水をよくかき混ぜ、オリジナルの消臭剤を手作りしてみましょう。空き瓶などに重曹を詰め、軽く香水を振りかけしっかりとかき混ぜます。お部屋や、トイレ、お風呂場、そして玄関などに自分のオリジナルの消臭剤を置き、再活躍させてみましょう。お風呂出典:byBirthお風呂に入る時にほんの数滴の香水を浴槽にたらすと、アロマバスとなります。そして、お風呂の間もいい香りが立ち込め、癒し効果が得られる事でしょう。あまりにも湯船に振りかけてしまうと香りが強すぎて、入浴中に気分が悪くなってしまいますので、様子を見ながらアロマバスを楽しむようにしましょう。トイレットペーパー出典:byBirth香水の再利用として代表的な使い方が、トイレットペーパーに香水を軽く振りかける事です。トイレなのにいい香りがするとお客さんにも喜ばれますし、トイレットペーパーが回転する度に香水の香りが優しく放たれる事でしょう。直接ペーパーに振りかける事に抵抗を感じてしまう人は、芯の方に軽く振りかけて使用するようにしてみて下さい。トイレットペーパーに振りかける以外は、香水のふたを開けたままの状態にし、トイレ全体を香水の香りで包むようにするのも良い方法と言えるでしょう。リネンウォーター出典:byBirth無水エタノール(約10ml)と精製水(50ml)をよくかき混ぜて、余っている香水を適量入れかき混ぜ、そしてガラス製などのスプレー容器に入れれば、オリジナルのリネンウォーターが完成します。衣服に使用するのもいいですし、カーテンやソファに振りかけたり、お部屋の空間に軽く振りかけたり、ベットに振りかけたりと使い方は様々です。ただし、リネンウォーターはなるべく腐敗しないよう、2週間以内で使い切るようにして下さい。ハンカチ出典:byBirthハンカチに軽く振りかけると、外出中でも優しい香りに包まれます。そして、カバンの中にハンカチを入れれば、それだけでカバンを開ける度にいい香りが放たれ、癒し効果が得られるでしょう。ハンカチを持っているだけで好感度は上がりますが、更に誰かに貸す時などの場合には相手にも好印象を与える事が出来るかもしれません。名刺、メモ、手紙の紙類出典:byBirth仕事の時に欠かせない名刺にも軽く香水を振りかけておくと、自然と相手に好印象を与えることが出来ます。何気なく気がつかないところだからこそ、香水でいい香りをさせて、同僚たちよりも先に一歩リードしてしまいましょう。他にも気になる異性がいる場合は、メモを渡すときなど、ほんの少しだけ香水をつけて渡す事も良いでしょう。出典:byBirthそして、誰かに手紙を送る時などにも、このように優しく香る程度に香水を振りかければ、離れた相手にも癒し効果を与える事が出来ます。ただし、紙類は水分を吸収しやすい為、香りが強過ぎる事のないよう十分に気をつけましょう。あまりにも香りが強すぎる場合は、スメハラになってしまうので、ほんの少し香る程度に香水を振りかけて使用するようにしましょう。ヘアコロン出典:byBirthいい香りがする女性が嫌いな男性はほとんどいないと言える中、シャンプーだけではなかなか髪の香りは出ませんよね。髪が揺れる度にいい香りがするよう、ヘアコロンとして使用するようにしてみて下さい。水に香水をほんの1滴入れ、ベビーオイルなどの無臭のオイルと混ぜて、軽く髪に振りかけるようにし、オリジナルのヘアコロンを使用してみて下さい。髪が揺れる度に優しい香りが解き放たれる事でしょう。出典:byBirthどれだけいい香りでも、開封してから3年が経過してしまった香水の使用はあまりお勧めが出来ません。余っているからとあまりにも古い香水を使うと、衣類なども変色させダメにしてしまう事もあります。このような身の回りで再活用する場合は、古すぎる事のない香水を使用するようにして下さい。
2019年01月21日資産運用には分散投資の知識が欠かせませんが、実際に投資を考えている人にとって最大の関心は「どの商品が良いのか?」「効果的な分散投資のコツは?」といった内容ではないでしょうか。そこで今回は、効果的な分散投資を実現するためのコツと分散投資に適した金融商品の選び方を紹介します。資産分散のコツと金融商品の選び方まずは、資産分散のコツと資産分散に適した金融商品の選び方を紹介します。少し専門的な内容ですが、資産分散の効果を高めるためには知っておいて損はないでしょう。分散効果の高い資産を組み合わせる資産分散の基本は特徴の異なる資産に分散することです。具体的には、国内株式・外国株式・国内債券・外国債券を中心に分散します。特に反対の値動きをする資産同士を組み合わせることで効果が大きくなります。例えば、株式と債券は反対の値動きをする傾向にあるため、分散効果が高い組み合わせと言えます。組み合わせる比率はリスクとリターンの関係性で決める資産配分比率によってリスクとリターンの値が異なるため、どの資産にどれだけの比率で投資するかを決めることは非常に重要です。場合によってはリスクが同じでもリターンが異なることもあります。例えば、リスクが10%でリターンが5%になる組み合わせとリスクが10%でリターンが6%になる組み合わせがあったとすると、当然後者の方が効果的な組み合わせと言えるでしょう。つまり、同じリスクになる組み合わせがあれば、その中からリターンが最大になる組み合わせを選ぶことが重要です。定期的に資産配分比率を調整する様々な調査結果から、投資の結果の約94%は資産配分で決まることが明らかになっています。そのため、資産分散において当初に設定した資産配分比率を定期的に調整することが非常に重要です。具体的には、値上がりした資産(比率の上昇した資産)を売却し、値下がりした資産(比率の下落した資産)を購入することで資産配分比率を調整します。見直す時期は3~4ヶ月に1度程度が一般的です。ただし、世界情勢の急激な変化や金融危機等により短期間で大きく変化する場合には適宜調整することが必要です。インデックス型の投資信託を利用する投資信託はインデックス型とアクティブ型に分けることができます。インデックス型の投資信託は特定の指標と同等の運用成果を目指します。一方、アクティブ型の投資信託は特定の指標を目標にせず、積極的に利益を追求します。そのため、アクティブ型の方がハイリスクハイリターンと言えます。また、一般的にはインデックス型の方が手数料等の費用面が安く、リターンが同じであればインデックス型の方が有利です。一時的な運用であればアクティブ型でも良いですが、長期的な運用であれば費用面を考慮してインデックス型を選ぶ方が良いです。ETFが合理的インデックス型の投資信託の中でも特にETFがおすすめです。ETFとは投資信託の一種でExchange Traded Fund(上場投資信託)の略称です。ETFは特定の指標に連動することを目的としているため、その指標に含まれる個別銘柄を投資対象としています。例えば、日経平均株価に連動するETFの場合、日経平均株価に採用されている225銘柄に投資することで日経平均株価と同じような値動きを目指しています。つまり、ETFに投資するだけで特定の指標に関連する幅広い銘柄に投資するのと同じ効果を得ることができ、資産分散に適した金融商品と言えます。また、ETFは金融商品取引所に上場しているため、取引時間内であればいつでも売買できます。そのため、「基準価額(投資信託の値段)が10,000円になったら購入する」、「基準価額が12,000円になったら売却する」ということができます。一方、上場していない投資信託は1日に1度しか売買できず、購入価額や売却価額が確定するのも翌日以降となり、ETFのような機動的な取引ができません。つまり、売買の手続き後に相場が急落した場合には想定外の損失が発生することもあると言えます。もちろん、想定外の利益が発生することもありますが、余計なリスクを回避するのであればETFが合理的です。具体的な商品選択においては、国内株式であれば東証株価指数(TOPIX)、外国株式であればMSCIコクサイ・インデックス、国内債券であればNOMURA-BPI 総合、外国債券であれば世界国債インデックス等の各資産の代表的な指標に連動するETFを選ぶと良いです。時間分散のコツと金融商品の選び方次に時間分散のコツと時間分散に適した金融商品の選び方を紹介します。時間分散には定期的に一定数量を購入する定量購入と定期的に一定金額で購入する定額購入(ドルコスト平均法)がありますが、ここでは定額購入を前提に解説します。継続的に同じ商品を同じ金額で購入するドルコスト平均法の最大のポイントは継続的に同じ商品を同じ金額で購入することです。同じ金額で購入することで価額が高い時には購入口数が少なく、価額が安い時には購入口数が多くなります。その結果、1口当たりの購入価額(平均購入価額)を下げる効果が期待できます。平均購入価額を下げることができればその分だけ利益が出る可能性も高くなると言えます。短期的な値動きが大きい商品を選ぶ平均購入価額を下げるためには、価額の変動幅が大きい金融商品を選ぶことも有効です。価額の変動幅が大きいということは値上がり時には大きく上がり、値下がり時には大きく下がるということです。つまり、値上がり時には購入できる口数が極端に少なくなり、値下がり時には極端に多くなります。その結果、安い時に大量に購入することができ、平均購入価額を下げる効果が大きくなります。具体的な選択肢としては、国内株式や外国株式に連動するETFが有力です。個別リスクを回避する近年の研究結果によると個別リスクの回避には400銘柄以上の投資対象に分散することが必要だと言われています。そのため、個別株を利用する場合には非常に多くの手間と時間がかかり、購入後の管理も煩雑になります。そこで複数の個別株にまとめて投資できる投資信託やETFを利用すると効率的に個別リスクを回避することができます。税制優遇制度を有効活用する時間分散を行うと必然的に積立投資になります。そのため、積立NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)等の税制優遇制度と相性が良いです。積立NISAの最大のメリットは運用益が非課税になる点です。通常であれば運用益に対して20.315%の税金が課税されるため、節税効果は非常に大きいと言えます。ただし、投資できる上限金額は年間40万円、非課税となる期間は投資した年から最長20年間となっています。iDeCoの場合は運用益が非課税になるだけでなく、掛金(積立金)が全額所得控除の対象になる点や将来の受取時には受取方法に応じて退職所得控除・公的年金控除の適用を受けることができる点もメリットです。ただし、原則60歳まで積立金を引き出すことができない点には注意が必要です。投資初心者にも簡単でおススメできる「つみたてNISA」とは?まとめ:分散投資に適した商品選びが重要金融商品には個別銘柄や投資信託等、幅広い選択肢がありますが分散投資にはETFがおすすめです。資産分散の場合には、各資産を代表する指標に連動するETFを組み合わせることで効率的な資産運用が可能になります。また、時間分散の場合には、日本株や外国株等の値動きの大きい指標に連動するETFを利用することで平均購入価額を大きく下げる効果が期待できます。つまり、分散投資の考え方を理解した上で、それに適した金融商品を選ぶことが重要だと言えます。
2019年01月01日医療費控除や住宅ローン控除等で確定申告を経験している人も多いのではないでしょうか。実は投資で利益が発生した場合も基本的には確定申告が必要になります。ただし、例外的に手続きが不要になる場合もあり、それぞれの状況に応じて判断することが重要です。また、万が一、確定申告が必要にもかかわらず申告を怠ってしまうと加算税や延滞税のペナルティが発生する可能性もあり、投資を行う上で確定申告に関する知識は必要不可欠と言えるでしょう。そこで今回は、投資に関わる確定申告の基本的な内容について解説します。確定申告の基礎知識確定申告とは、未払い分の税金がある場合には追加の支払いを行い、過払い分の税金がある場合には還付金を受け取るための手続きです。確定申告を行うことで税金が少なくなることもあり、上手に利用すれば効果的に節税することもできます。まずは、確定申告の基本的な内容を紹介します。確定申告を行ったことがある人にとっては当たり前の内容かもしれませんが、重要な内容ばかりなのでこの機会に再確認しておきましょう。対象期間確定申告の対象となる期間は、前年の1月1日〜12月31日までです。手続きできる場所と期間原則として、住民票のある自治体の税務署で行うことになっています。また、e-Taxを利用して申告することもできます。申告期間は基本的に2月16日から3月15日となっていますが、2018年分の場合は2019年の2月18日(月)から3月15日(金)までです。期日直前は混み合うこともあり、できるだけ早めに申告すると良いでしょう。確定申告が必要にも関わらず怠るとペナルティが発生する?確定申告が必要にもかかわらず怠ってしまうと、加算税や延滞税のペナルティが発生する可能性があります。ただし、自主的に申告すればペナルティが軽減される場合もあり、申告漏れが発覚した場合はできるだけ早く税務署に問い合わせることが重要です。ペナルティの具体的な内容としては、決められた期日までに確定申告を行わずに税務署から指摘を受けた場合には無申告加算税が加算されます。さらに、納めるべき期日を超えた分の利息として延滞税が加算されます。投資で確定申告が不要な場合ここからは、投資において確定申告が不要な場合を紹介します。これから投資を始める人には、聞き慣れない用語が多いですが、重要度の高い内容なのでできるだけ正しく理解しておきましょう。①「特定口座」の「源泉徴収あり」で取引した場合株式や投資信託を購入するためには金融機関の口座が必要ですが、実はこの口座には一般口座と特定口座があります。さらに、特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の2つがあり、「源泉徴収あり」の特定口座を利用した場合は、金融機関が税金の計算・納税を代行してくれるので確定申告が不要になります。②年間の給与所得が2,000万円以下で投資等の利益が20万円以下の場合1年間の給与所得が2,000万円以下で給与以外の所得が20万円以下だった場合は、確定申告が不要になります。給与以外の所得が対象なので、投資が20万円以下でも副業等の収入を合算すると20万を超える場合には注意が必要です。③NISA口座で取引した場合NISA口座の利益は制度上のメリットで非課税となっているので、利益が発生しても確定申告は不要です。④損益が確定していない場合損益が確定するまでは確定申告は不要です。例えば、100万円で購入した株式が120万円になっていても売却して利益を確定するまでは確定申告は不要です。投資で確定申告が必要な場合次に、投資において確定申告が必要な場合を紹介します。ここでは最低限知っておきたい内容をピックアップして紹介します。結論からお伝えすると以下2点の場合、確定申告が必要です。特定口座の源泉徴収なしを利用している一般口座を利用している①「特定口座」の「源泉徴収なし」で利益が出た場合「源泉徴収あり」の特定口座の場合とは異なり、「源泉徴収なし」の特定口座の場合は確定申告が必要です。「源泉徴収なし」の特定口座の場合には、金融機関から「年間取引報告書」が郵送されるので、それを使って確定申告することになります。具体的には、年間損益がプラスの場合は税金を支払い、マイナスの場合は株式の配当金や投資信託の分配金等と損益通算して税金の還付を受けます。②「一般口座」で利益が出た場合一般口座で取引したものは確定申告をする必要があります。多くの場合、株式や投資信託の取引は特定口座を利用しますが、例外的に一般口座で取引している場合には注意が必要です。また、FX投資等は一般口座での取引となっているので確定申告が必要となります。具体的な手続きについては、一般口座の場合には特定口座のように年間報告書は送られてこないので、自分自身で損益を計算する必要があります。取引履歴の詳細については、ホームページの取引履歴や取引の都度送られてくる売買報告書で確認すると良いでしょう。ただし、取引数が多くなると手続きも煩雑になるため、投資初心者や忙しい人はできるだけ特定口座を利用した方が良いでしょう。確定申告した方が良い場合次に、確定申告した方が良い場合を紹介します。知らないと損する場合もあるのでしっかりと確認しておきましょう。①損失を翌年以降に繰り越す場合投資で損失が発生してしまった場合は確定申告の必要はありませんが、確定申告することで損失を翌年以降3年間繰り越すことができます。損失を繰り越せば、翌年以降に利益が発生した時に損益通算することができ、税金を抑えることができるため長期的な投資を考えている人には非常に有効な制度と言えるでしょう。例えば、100万円で購入した株式を50万円で売却した場合、この時点では50万円の損失が確定しますが、翌年に株式投資等で30万円の利益が発生すれば前年の50万円と損益通算できるため税金はかかりません。さらに残りの20万円分を翌年に繰り越すこともでき、税制面で非常に優れた制度です。ただし、損失の繰り越しは毎年手続きが必要になる点には注意が必要です。②複数の金融機関の「源泉徴収あり」の特定口座で取引している場合複数の金融機関に「源泉徴収あり」の特定口座がある場合で、「利益の発生した口座」と「損失が発生した口座」がある場合は確定申告することでそれぞれの利益と損失を合算することができます。例えば、A社で50万円の利益・B社で30万円の損失があった場合、本来であれば差額の20万円に対して課税されるべきです。しかし、実際にはA社の特定口座では50万円に対して課税されます。A社にはB社で発生した30万円の損失が通知されないためです。そこで、確定申告することでA社とB社の損益を合算して正しい税金を計算することができます。つまり、この場合であればA社の特定口座で支払っていた税金の一部が還付されます。まとめ:これから投資する人は「源泉徴収あり」の特定口座がベター金融機関の口座には一般口座と特定口座があり、特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」があります。これから投資を始める人は、特段の事情がない限り、「源泉徴収あり」の特定口座を選択すると良いでしょう。「源泉徴収あり」の特定口座であれば、金融機関が税金の計算・納税を代行してくれるため、非常に便利です。ただし、年間損益がマイナスになる場合や複数の金融機関で取引する場合等は確定申告を行った方が良い場合もあります。確定申告の必要性について、判断に迷う場合は取引先の金融機関や税務署に確認すると良いでしょう。また、知らず知らずの間にペナルティの対象になってしまうことがないよう細心の注意を払うようにしましょう。
2018年12月20日投資について調べると「ポートフォリオ」という言葉を目にすることがあります。中にはよくわからないまま読み進めている人もいるのではないでしょうか。しかし、実は「ポートフォリオ」は投資を検討する上で欠かせない基礎知識の1つと言っても良いぐらい重要です。そこで今回は、ポートフォリオの基礎知識や作成方法について解説します。ポートフォリオの基礎知識まずは、ポートフォリオを知る上で重要な基本的な内容を解説します。また、投資の世界では定説とされている考え方についても簡単に紹介します。意味と語源ポートフォリオには「書類入れ」の意味があり、もともとはイタリア語のポルタフォリオ(札入れ)が語源と言われています。日本では「作品集」の意味で使われることが多いです。投資の世界におけるポートフォリオの意味投資の目的や期間等から計算した資産配分比率に合わせて選択した具体的な金融商品の内訳のことです。ただし慣用的には、資産配分比率を示す言葉として使われることもあります。本来は資産配分比率のことをアセットアロケーションと呼ぶため、使い分けが必要ですが同義で使われることが多いです。例えば、投資金額の半分を株式、残りの半分を債券に投資している場合であれば資産配分比率は株式50%・債券50%となります。そして、株式50%に対してどの株式をどれだけ組み入れ、債券50%に対してどの債券をどれだけ組み入れるのかを示したものがポートフォリオとなります。野球のチーム作りに例えると野手と投手の比率がアセットアロケーション、具体的な選手の内訳がポートフォリオと言えるでしょう。株式と債券を中心に特徴の異なる資産を組み合わせると良いアメリカの経済学者であるマーコビッツは、株式と債券を組み合わせるとリターンは2つの平均値になるがリスクは2つの平均値以下になることを発見しました。つまり、様々な資産を組み合わせることでリターンを維持しながらリスクを軽減することができると言えます。リスクを軽減できる主な理由としては、株式と債券が反対の値動きをすることが多く、相殺する力が強いことが挙げられます。そのため、同じ値動きをする資産を組み合わせてもリスクを軽減する効果は小さくなるので注意が必要です。資産価値の主な変動要因は2つ資産価値の変動要因には様々な種類がありますが、大きく分けると個別リスク(資産固有の要因)と市場リスク(市場全体の要因)の2つに集約できます。個別リスクとは決算内容や業績見通し等のことであり、投資においてはできるだけ避けた方が良いと言われています。市場リスクとは為替変動や物価変動等のことであり、どの資産にも影響を与えることがあります。そのため、ポートフォリオ全体で考えると市場リスクを避けることは困難です。個別リスク(資産固有の要因)を避けるためには400銘柄以上の分散が必要以前は個別リスクを避けるためには数十銘柄程度で十分だと考えられていましたが、最近の研究結果ではさらに銘柄数を増やすことが必要だと考えられています。具体的には、100銘柄以上で個別リスクの90%を避けることができ、400銘柄以上で個別リスクの95%を避けることができると言われています。運用成績は資産配分で決まる様々な調査結果から、投資の結果の約94%は資産配分で決まることが明らかになっています。つまり、個別の銘柄選択や売買のタイミングよりもポートフォリオの重要性が高いと言えます。ポートフォリオを作成する手順いきなりポートフォリオを作成するのではなく、事前準備を入念に行うことが重要です。ここでは、先述した内容を踏まえて、ポートフォリオを作成する際の具体的なポイントについて解説します。投資金額と目標金額を明確にするまず初めに、投資金額を明確にすることが重要です。そして、その金額をいくらにしたいかを決めることが計画的な投資の実現につながります。投資金額や目標金額の設定は具体的な金融商品の選択にも影響するため、慎重に検討しましょう。期間を明確にする次に投資金額を目標金額にするための期間を考えます。例えば、5年後に使う予定の資金であればそれまでに目標金額を達成できるように計画を立てることが重要です。1年間の目標を計算する目標と期間が決まれば、あとは1年間にどの程度増やしていく必要があるのかを確認します。多くの場合、金融商品のリターンやリスクは年率で表記されているため、1年単位で考えることが重要です。比率を決めて金融商品を選択する1年間に必要なリターンを基に各資産の比率を決めて、具体的な金融商品を選択します。業種や会社の規模等を基準に複数の商品に分散することで個別リスクの軽減につながります。手軽にポートフォリオを作る方法ポートフォリオの重要性については十分に理解していただけたのではないでしょうか。しかし、最大の問題はポートフォリオの作成に手間がかかることです。特にこれから投資を始める人や経験の浅い人にとっては簡単な作業ではありません。そんな時は、第三者の力を有効活用することも検討してみると良いでしょう。ここでは、2つの選択肢を紹介します。①専門家に依頼するお金の専門家と呼ばれることもあるファイナンシャルプランナーに相談してみてはいかがでしょうか。ファイナンシャルプランナーに相談するメリットは完全オーダーメイドのポートフォリオを作成できる点です。一方、デメリットは相談料がかかる点です。特に相談回数が複数回になると相談料も高額になるので注意が必要です。また、ファイナンシャルプランナーにも得手不得手があるので資産運用を得意としているかどうかは事前に確認しておくと良いでしょう。ラップ口座(投資一任口座)を利用するラップ口座とは金融商品の選択等を金融機関に一任することができるサービスです。具体的なサービス内容は金融機関によって異なりますが、一般的には、いくつかの質問に答えるだけで自動的にポートフォリオを作成してくれます。ただし、あらかじめ用意されたポートフォリオの中から意向に近いものを選択するので自分にぴったりのポートフォリオになる可能性は低いと言えます。ラップ口座を利用するメリットはポートフォリオを作成する手間が大幅に省ける点です。また、定期的に状況報告が行われるので運用経過を頻繁に確認する手間も省けます。一方、デメリットは手数料がかかる点です。ラップ口座の場合、投資金額の1~3%程度が年間の手数料として差し引かれることが多く、投資金額が高額になれば年間手数料も高額になると言えます。また、最低投資金額が設定されていることが多く、まとまった資金を用意してからでないと利用できない点にも注意が必要です。まとめ:ポートフォリオが投資の結果を左右する計画的な投資を実現するためにはリターンとリスクの管理が欠かせません。特に長期投資においては意向に沿ったポートフォリオを作成することが重要です。過去の研究や調査等によりポートフォリオの重要性は明らかになっており、投資の結果を左右する大きな要因と言えます。また、適切なポートフォリオを作成できればリスクを調整することが可能になり、効果的な投資につながると言えます。ポートフォリオの作成においては、ファイナンシャルプランナーや金融機関の担当者に相談すると良いですが、専門家のアドバイスを有効活用するためには基礎となる考え方を理解しておくことが重要です。
2018年12月04日「お金がない」「損したくない」「よくわからない」という人は投資には向かない?そんなアナタのために、投資の“最終兵器”が存在していたーー! 「サービスを始めてから1年半ほどで、利用者は15万人を超えました」 そう話すのはクレディセゾンの美好琢磨さん。このサービスは、今話題の「ポイント投資」のひとつだ。ポイント投資とは、クレジットカードを利用するともらえるポイントで、投資信託を購入したり、投資の疑似体験をすること。現金がいらないので、投資が怖いと思う初心者にも、一歩を踏み出しやすいと注目されている。 最近は“貯蓄から投資へ”と言われる。とはいえ、日銀の調査にも、お金が減ることは避けて通りたいと思う人が多いことを示すデータがあった。元本を下回るかもしれないが、儲かる可能性も大きい金融商品を、持ちたくない人が80.8%もいたのだ。 だがファイナンシャルプランナーの山口京子さんは言う。 「人生100年時代ですから、投資は必要です。平均寿命が65歳なら、老後が短いので、定期預金でも間に合いました。ですが、女性の2人に1人は90歳まで生きる時代。投資しないと、人間より先に、お金の寿命が尽きてしまいます」(山口さん) 頭ではわかっても、投資が怖い気持ちは変わらない。そんな人は、ポイント投資でお試し投資してみよう。 ■投資信託ポイント買付サービス 楽天証券のポイント投資であり、本物の投資信託が買える。 「ポイント投資も、お金を使った通常の買い付けも、同じ手順です。あえて同じにすることで、実際の投資を経験してもらいたいのです」 そう話すのは楽天証券の服部由実さん。選べる投資商品は約2,500種類あるので、選ぶのがむずかしい人は、2〜3の質問に答えるだけであなたに合った投資商品をアドバイスしてくれる、ネット上のロボットアドバイザーやランキングを参考にするとよい。 楽天証券ではポイントのみ、現金とポイント、現金のみとさまざまな買い方ができる。 「今年3月に、初めて投資信託を買った人の約半数は、ポイントを使って購入しています。また、そのうちの90%がポイントだけ、現金なしでの買い付けです」(服部さん) 証券口座が必要だが、投資で得た儲けが非課税になる「NISA口座」の利用もできる。ポイント投資でNISAデビューもいいだろう。 ■トラノコ・ポイントで投資 TORANOTECが運営するトラノコのポイント投資は、スマホアプリをダウンロードすれば、簡単に始められる。ただ、月額利用料が300円かかる。利用料を払っても、利益が出るのかをよく計算してから使ってほしい。 ■ストックポイント ストックポイント社が運営するポイント投資は、株価と連動する。ストックポイント自体が、あらかじめ選んだ株価などに連動して価値を変えるので、株式投資の疑似体験ができる。さらにストックポイントが一定以上たまると、本物の株と交換できる。 これらのポイント投資で注意したいのは、投資のセオリーである長期、分散、継続を守ることだ。 「ポイントがたくさんあっても、一括ではなく毎月小分けで投資するほうが安全です。また、値下がりを恐れることはありません。値下がりは、投資商品をたくさん買えるチャンス。バーゲンセールです」(山口さん) また、ポイント活用に詳しい(株)ポイ探の菊地崇仁さんも注意を呼び掛ける。 「ポイント発行会社が倒産したときや、自分が亡くなったとき、ポイントには補償がないため、戻ってきません(一部のマイルは相続可能)。ですが、ポイントで金融商品を買えば、購入先の証券会社が倒産しても1,000万円までは保護されますし、相続もできます」(菊地さん) 50代からの投資は、早くはないが、まだ間に合う。20年後のちょっぴりリッチな生活を目指して、今すぐお試しから始めてみてはいかがーー。
2018年05月24日「お金がない」「損したくない」「よくわからない」という人は投資には向かない?そんなアナタのために、投資の“最終兵器”が存在していた――! 「サービスを始めてから1年半ほどで、利用者は15万人を超えました」 そう話すのはクレディセゾンの美好琢磨さん。このサービスは、今話題の「ポイント投資」のひとつだ。ポイント投資とは、クレジットカードを利用するともらえるポイントで、投資信託を購入したり、投資の疑似体験をすること。現金がいらないので、投資が怖いと思う初心者にも、一歩を踏み出しやすいと注目されている。 最近は“貯蓄から投資へ”と言われる。とはいえ、日銀の調査にも、お金が減ることは避けて通りたいと思う人が多いことを示すデータがあった。元本を下回るかもしれないが、儲かる可能性も大きい金融商品を、持ちたくない人が80.8%もいたのだ。 だがファイナンシャルプランナーの山口京子さんは言う。 「人生100年時代ですから、投資は必要です」 金融庁の試算(平成5年~27年)がある。同じ金額を「定期預金」「分散投資」に毎年投資し、20年間、それぞれの方法で運用した収益を比較して見ると、定期預金では元本の1.32%しか増えておらず、貯蓄と投資とでは明らかな差が。特に、「定期預金」と「日本だけでなく、海外の株と債券を含む、リスクが高めの投資」との差は、1.8倍という大きなものだ。 「平均寿命が65歳なら、老後が短いので、定期預金でも間に合いました。ですが、女性の2人に1人は90歳まで生きる時代。投資しないと、人間より先に、お金の寿命が尽きてしまいます」(山口さん) 頭ではわかっても、投資が怖い気持ちは変わらない。そんな人は、ポイント投資でお試し投資してみよう。 ■永久不滅ポイント運用サービス クレディセゾンの永久不滅ポイント運用サービスは、ポイントのまま運用ができて簡単。マイナンバーが必要な証券口座もいらないし、手続きもスマホアプリで会員登録すれば、クリック3回程度で済む手軽さがウリだ。山口さんも、いちばん簡単だと太鼓判を押す。 「ポイントはもともと“おまけ”ですから、いくら減ってもゼロリスクです。だったら、元本を大きく下回るかもしれないが、大きな儲けも期待できるアクティブ運用を選びましょう。他社も含めてポイント投資は“ゼロリスク・ハイリターン”を目指すのがおススメです」(山口さん) また、永久不滅ポイントはセゾンカードのほか「MUJI Card」や「PARCOカード」などでもたまる。右肩にセゾンのロゴがあるカードを探してみよう。 「MUJIは使っていても、永久不滅ポイントがたまっていることを知らない人もいます。集めてみたら、意外とたくさんあったと驚く人が多いです」(美好さん) ■マネーハッチ インヴァスト証券のクレジットカードであるインヴァストカードは、利用金額の1%のポイントが付く。マネーハッチとは、そこで得たポイントを現金に換え、あらかじめ選んでおいた投資商品を買う仕組みだ。これが毎月、自動で行われるので、買い忘れる心配がない。 ポイント活用に詳しい(株)ポイ探の菊地崇仁さんは、放りっぱなしでも勝手にポイント投資が続けられるのがメリットだと言う。 「インヴァストカードで毎月5万円支払いをすれば、ポイントは500ポイントつきます。1年で6,000ポイント、20年で12万ポイントが投資の原資になります」(菊地さん) もし、先の金融庁試算の「日本だけでなく、海外の株と債券を含む、リスクが高めの投資」の運用と同じような利益が出たとすると、20年後には20万ポイントを超える。投資商品を売却すれば、現金約20万円を手にできる。 結果はどうあれ、元手はポイント。10年後、20年後のお楽しみに今から始めてみては。
2018年05月24日もしかして、定期預金を放置していませんか?超低金利時代にそれは「もったいない」の極致。高リスクの投資でなくても“価値を上げる”方法はあるのです。仮に100万円があったとしたらーー。 「現在、空前の低金利です。一昔前の金融商品のように、複利計算で年利3%あれば、お金を預けただけで、24年後には倍に増えていました。ところが今の普通預金の金利は、わずか0.001%です。預けたお金が倍に増えるまでに、なんと7万2000年もかかってしまいます。たとえ100万円というまとまったお金を預けても、1年の利息はわずか10円。“これでは預けても意味がない”と、タンス預金にする人も多いでしょう。しかし、お金は手元に置くだけでは“成長”しません。工夫が必要なのです」 そう力説するのは、『図解でわかる!投資信託』(秀和システム)など多数の著書がある、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんだ。生活経済ジャーナリストの柏木理佳さんは、このようにアドバイスする。 「お金は、預け場所を変更するだけ、まとめて払うだけで、得するケースが多い。今は元本割れをしない金融商品や投資といっても、安全に運用できる投資信託商品もありますので、まずはそういった情報を得ることが大事です」 そこで今回、手元に“100万円のへそくり”があると仮定して、柏木さんに実利重視で考えたその「お金の生かし方」を解説してもらった。 安心・安全を望むなら、金融機関の定期預金と考える人は多い。 「単なる定期はほとんど金利がつかないので、さまざまなサービスが付加された定期預金のほうが楽しめるのではないでしょうか」(柏木さん・以下同) 筆頭に挙げられるのはスポーツ応援定期。例年、2月から7月くらいにかけて、プロ野球、サッカーチームの応援定期預金の募集が始まる。 「たとえば昨年の広島銀行、もみじ銀行は、広島東洋カープを応援する定期預金があり、カープの観客動員数や戦歴に応じて金利が上乗せされます。一口10万円で、4位以下なら金利は0.025%ですが、優勝したりすると0.1%上乗せされます。100万円預けてカープが4位なら、通常の金利に250円の利子がプラス。優勝したら、年に1,000円の利息が上乗せされます」 金利はそれほど高くなくても夢がもらえる定期がある。 「宝くじ定期は、定期預金額に応じて、宝くじがもらえるというもの。スルガ銀行には、一口100万円の3年満期の宝くじ付き定期があります。金利は通常の定期預金と変わりませんが、1年間に2回(5月のドリームジャンボと11月の年末ジャンボ)、5枚ずつの宝くじがもらえます」 宝くじは、有名な西銀座チャンスセンターで購入され、地元の三嶋大社で当せん祈願をする念の入れよう。 「昨年末までに、10万円以上の当せん者が1,677人も出ていて、1億円の当せんも2本あったそうです」 なんと昨年の年末ジャンボでも、京葉銀行の宝くじ付き定期預金から1億5,000万円が。そのほか、変わり種定期にはこんなものも。 「横浜信用金庫では、子育て応援定期預金として、18歳未満の子ども1〜2人の場合、店頭金利に0.1%を上乗せ、18歳未満の子どもが3人以上いる場合で、0.15%も上乗せしています」
2018年02月28日忙しい12月は、睡眠不足になりがちな季節。短い時間でもぐっすり眠って、年末まで頑張りたいですよね。寝つきが悪い、朝すっきり起きられない、という人は、睡眠の質がいまいちなのかも。そんな時に試したい方法をいくつかご紹介したいと思います!1.寝る”2時間前”に入浴人は入眠スイッチが入ると深部体温が下がるのですが、入浴で一度体温が上がることで、下がろうとする力が働き、深部体温も下がってスムーズに眠れるんだとか。この、入浴後に体温が下がってちょうどいい入眠スイッチが入るのが90分後だといわれています。寝る2時間前に40℃のお湯に15分浸かってじっくり温めると、睡眠の質もUP。長風呂は体力を消耗したり、皮膚の乾燥にも繋がるので気をつけて。2.朝日をしっかり浴びる朝起きたらカーテンを開けて、部屋に朝日を取り込みましょう。朝日を浴びることで幸福ホルモンとよばれるセロトニンが分泌されるだけでなく、覚醒スイッチが入って目覚めも良くなります。また、睡眠ホルモンとよばれるメラトニンは、セロトニンが材料となるため、不足するとメラトニンが不足する原因にも。夜、ぐっすり眠るための準備は、朝から始まっているんです。3.安眠できる食べ物薬膳では“安神”という気持ちをリラックスさせる働きがあるとされる食べ物があります。“神”は精神のことを表し、心(神)を休ませる、安定させるという意味で、精神の不安を解消すると言われています。ストレスが多かったり、考え事をして眠れない人は、夕飯に取り入れれば、心が落ち着いて眠りにつきやすくなるかも。手に入りやすい食材には、玄米、アーモンド、ちんげんさい、あさり、いわし、牡蠣、しじみなどがあります。4.体をほぐしてから寝るぐったり疲れてこわばった体では、体も心も緊張してかえって寝つきが悪くなることも。体をほぐして血行を良くし、緊張をとることで心もほぐれて寝つきが良くなります。テレビを見ながらストレッチしたり、普段使っていない筋肉を伸ばしたりしてみてはいかがでしょう。5.明日やることをリストにしておく忙しい毎日の中で、やらなくてはいけないことがたくさんあると、ベッドに入ってからもあれこれ考えてしまう人もいるかもしれません。責任感やプレッシャーを感じている人ほど、翌日のことに頭を張り巡らせてしまうかもしれませんね。そんな人は、就寝前に明日やることをリストアップしたり、気になることを書きだしておくのがおすすめです。また、日記に思いを吐き出しておくのも◎。毎日リセットして翌日に備える習慣づけをするのも入眠儀式のひとつです。6.スマホを寝室に持ち込まない生活に手放せないスマホですが、寝室に持ち込むと着信音で眠りが浅くなったり、連絡があるかも、と気になってしまいます。深夜の連絡は、翌朝返信すればいいと割り切って、手元に置かない心の余裕を持ちましょう。ベッドに入ってからスマホを見るのは、ブルーライトの刺激で覚醒して、寝つきが悪くなることは広く知られています。電源を切るか、他の部屋に置くなど、眠りを妨げるものは遠ざける勇気を持ってみて。睡眠は最高の美容液。健康にとっても美容にとっても大切な時間です。忙しくて十分な睡眠時間が確保できない、という人も、質をあげてぐっすり眠れるように参考にしてくださいね。
2017年12月10日「『貯金しても利息はほぼゼロですが、○○なら運用利回り3%以上ですよ』。そんな勧誘を受けたことはありませんか。銀行や郵便局は、今盛んに、投資を勧めています。政府が『貯蓄から投資へ』と言い始めてから、10年以上がたちました。私は常々『デフレの今は、現金が一番』と声を大にして言っていますが、『投資信託』の運用額は増加傾向です(’17年7月・投資信託協会調べ)」 そう語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。こうした風潮のなか、「老後の生活も考えると、やっぱり投資したほうがいいの?」と悩んでいる人に向けて荻原さんが書いたのが、『投資なんか、おやめなさい』(新潮新書)だ。その内容をぎゅっと濃縮して、荻原さんが「投資をやめたほうがいい理由」を解説してくれた。 【1】貯金と投資を比べるワナ 「冒頭のセールストークは、本当なのでしょうか。最近よく勧められる『外貨建て生命保険』(積立金を外貨で運用する生命保険)を例に、見ていきましょう。まず、貯金の利息ですが、今や多くの銀行の普通預金金利は0.001%です。10万円を1年預けても、利息はわずか1円。10万円未満なら利息はゼロです。いっぽう、『外貨建て生命保険なら運用利回り3%以上』は、たとえば、利回り2.79%のアメリカ国債(30年もの・9月14日現在)と、6%超の利回りが続くインド国債などを組み合わせると、実現可能です。つまり『貯金しても利息はほぼゼロ』『外貨建て生命保険なら運用利回り3%以上』はどちらも本当です。しかし、両者の比較は本来、できないのです。貯金と保険は、まったく違う商品設計だからです。 貯金は、毎月1万円ずつ積み立てると、1年後には12万円、2年後には24万円と確実に増えますが、大金にするには時間がかかります。ところが生命保険は、毎月1万円の保険料を、たとえ数カ月しか納めていなくても、被保険者が亡くなったら死亡保険金が満額支払われます。ただし、生きて受け取る満期金は、支払った保険料総額を下回ることが多く、高利回りをうたう商品でも得とは限りません。詳しくは2で説明します。それをあえて両者を比べるのは、超低金利で貯金が増えない不安感を利用して、保険が有利だと思わせるためでしょう。そんなイメージ戦略に、惑わされてはいけません」 【2】金融機関は手数料でもうけている 「『運用利回り3%』と聞くと、支払った金額が3%で運用されると思いがちですが、実際は、そうではありません。先の外貨建て生命保険なら、保障のための手数料が、支払った保険料から差し引かれ、残った金額が運用に回ります。手数料は保険の商品設計や年齢・性別によって異なります。なかには、初回保険料の1万円から、加入時手数料など4,000円が引かれて、運用に回るのは6,000円という商品もあります。運用利回りが高くても、お得とは言えません。金融機関にとっては、手数料がもうけになります。これを稼ぐために、私たちに投資を勧めているのです」 【3】外貨建て商品は損得がわかりにくい 「日本は超低金利なので、利回りのよい外国で、その国の通貨に両替して運用する『外貨建て』商品が人気です。外貨建て商品では、私たちが日本円を支払ったとき、また、満期金など日本円を受け取るときに、両替が必要です。そして両替には、為替の手数料がかかります。日本国内で運用する商品には必要のない為替手数料が、外貨建て商品には上乗せされ、手数料が高くなる傾向があります。いくら利回りがよくても、2と同様、運用に回る資金が減ればお得ではありません。金融機関は、手数料をより多く稼げる商品だからこそ、販売に力を入れているのです。 また、外貨建てだと、たとえ米ドルだとしても、損得がよくわからなくなる弊害もあります。日本円なら、本当に得をしているのか自分で計算できる人も、営業マンにすべてを委ねてしまいがちです」 荻原さんは、「投資に疎くて人のいい小金持ちを、彼らは狙っているのです」と言う。 「もし投資するなら、生活に支障のない余剰資金で、自己責任でやりましょう。『何に投資すればいいですか』は絶対にダメ。金融機関のカモになるだけです。『投資はコワイ』『難しい』と感じる方は、投資なんかおやめなさい。『投資しなくちゃいけない』呪縛から、早く解放されましょう」
2017年09月22日これまで「投資」をしてこなかった人たちでも、はじめたとたん、「投資アンテナ」が立つひともいるでしょう。これは勇気をもって投資の第一歩を踏み出したからこそのアンテナ。でも、たくさんの投資に関する情報の中から、取捨選択をどう行っていけばいいのでしょうか。全6本に渡ってお送りした本連載も、いよいよ最終回。今回は、投資に対して、「アンテナを立ち始めたとき」に、入ってきがちな情報について、横山さんに検証していただきます。■金融機関の「おすすめ商品」は、本当にオトクなの!?「投資を始めよう」と思い立ち、証券会社や銀行から投資に関する資料を取り寄せたり、証券口座を開いたりすると、必ず「おすすめ商品」が紹介されます。ネット証券会社が、サイトのトップページなどで大きく宣伝している商品も、ほとんどはその会社の「おすすめ」といえるでしょう。おすすめ商品は、たいてい高利回りをうたっており、もしかしたら、「バランス型の投資信託やインデックスファンドへの投資より、そちらの方がよいのではないか」と思ってしまう人がいるかもしれません。「一見どれほどおトクに思えても、金融機関のおすすめ商品には、『手数料が高い』『リスクが高い』といった問題が隠れている可能性があります。とくにはじめて投資をする方は、『おすすめ』という言葉や目立つ広告に惑わされないようにしましょう」(横山さん)。 ■個別株やFXで「勝てる」確立は低い投資に慣れてくると、「別の金融商品も試してみたい」と考える人も出てくるでしょう。貯金や堅実な投資を続けながら、生活に必要なお金をしっかり確保し、きちんと研究したうえで行うなら、もちろんそれもありだと思います。 ただ、横山さん自身は、経験やさまざまな方から聞いたお話を考え合わせると、次のように考えているそうです。「よほど投資に精通した人でない限り、個別株への投資で成功する確率は、それほど高くありません。とりわけ短期間で利益を出すのは難しいでしょう。『9割が負けて1割が勝つ』といわれる株式の世界で、プロの投資家たちと争い、利益を上げるのは、よほど勉強と経験を重ねなければ難しいのかもしれません」。(横山さん)唯一、横山さんが個別株でおすすめしている買い方は、ある程度勉強したうえで、「好きな会社や応援したい会社の株を無理のない範囲で買うという方法。「FX」という言葉も、投資とセットと語られているような気がして、何となく気になるところです。FXとは、外国為替証拠金取引のこと。米ドルやユーロなど外国の通過の動きを予想して売買し、為替差益(かわせさえき)を得るというものです。「私はFXは、投資というより完全にギャンブルだと思っています」(横山さん)ギャンブルの多くがそうであるように、FXで勝てる人は、ほんの一握りだそう。途中まではどんなに順調に利益を得ていても一度の失敗ですべてを失ってしまう可能性もあります。「生半可な知識しか持たずに個別株やFX大金を投じるのは、絶対に避けましょう」(横山さん)■外貨預金にも注意が必要為替差益が出る可能性がある金融商品としては、FXのほかに「外貨預金」があります。外貨預金は、米ドルや豪ドル、ユーロなど、さまざまな国の通貨で預金をするというもので、銀行で扱っています。「預金」という名前がついているだけに、安心感や親近感を持つ人もいるでしょう。けれども横山さんは、こう言います。「外貨預金は円建て(普通の)預金よりも、はるかにリスクの高い金融商品です」外貨預金のデメリットは、大きくわけて二つあります。●外貨預金のデメリット・為替差損が出る可能性がある為替差益が出る可能性があるということは、為替差損が出る可能性があるということ。為替相場は、プロでも正確に読むことはできません・手数料が高い外貨預金では円を外貨に換えて預金し、満期になったら再び円に戻すのですが、いずれの作業にも、それぞれ為替手数料がかかります。たとえば米ドルで1万ドルを預けると、銀行窓口で1万円~2万円、ネットバンクでも2千円~5千円の為替手数料(※)がかかります。※銀行窓口0.5円~1円、ネットバンクで0.1~0.25%(金融機関によって異なる)で試算出典: 「はじめての人のための 3000円投資生活」 (横山光昭著/アスコム刊)より抜粋外貨預金を、為替相場によって「勝手に上下する預金である」という前提を理解しておく必要はあるでしょう。「くれぐれも、『預金』という言葉に惑わされないようにしましょう」(横山さん)これにて、はじめての人のための3000円投資生活連載も終わり。この記事を書いている私自身、数年前まで、「投資!? そんなの怖くて絶対にイヤ!」と思っていました。けれども、取材を通じて、「公的年金は、老後の生活の基幹部分くらいしか出ない」と痛感し、「老後のお小遣い稼ぎ」のつもりで、投資を始めました。マイナス金利の現在、銀行の金利はすずめの涙ですよね。漠然と「お金の不安」を抱えるよりも、まずは一歩を踏み出してみることも「アリ」かもしれませんよ。■今回取材にご協力いただいた横山光昭さんの著書 『はじめての人のための3000円投資生活』 (横山光昭著/アスコム刊 ¥1,100(税別)
2017年09月03日「貯金だけでは、お金の悩みが解決できない」というのは、ファイナンシャルプランナーの横山光昭(よこやまみつあき)さん。苦しい家計を再生させることを得意とするファイナンシャルプランナーで、これまで1万人以上の家計を「再生」させる中で、「無理のない範囲で投資を学んで貯蓄スピードを上げてきた人たち」をたくさん見てきました。■投資は「手間をかけない」方が成功する横山さんはいいます。「プロの投資家でない限り、投資を成功させるうえで、『あまり手間をかけすぎない』ということは、とても重要だと思っています」 とくに3000円投資生活の場合は、「バランス型の投資信託」を選び、積立の設定をしたら、あとは基本的にほったらかしに。バランス型の投資信託は、プロのファンドマネージャーが、経済状況や社会の動きを見て運用してくれています。気が向いたときだけ、証券会社から定期的に送られてくる取引報告書に目を通せばOKです。では、複数のインデックスファンドを購入した場合は、どうでしょうか? 投資の本やWEBサイトを見ると、よく「複数のインデックスファンドを買った場合は、リバランスが必要である」と書かれています。リバランスというのは、「資産全体のバランスの見直し」のことです。 「私はリバランスも、とくに必要ないのではないかと考えています」(横山さん)毎月積み立てていく場合、価格が安いときも高いときも設定した金額の分だけ買っているため、いずれバランスは平均化されていきます。そのため、へたにいじらなくても、勝手にリバランスされていくというイメージです。横山さん自身、そのようにしていて、十分にバランスがとれているそうです。■横山さんが経験した「苦い経験」そんな横山さんも、じつは過去にいろいろと苦い経験をしています。かつて日本の個別株に投資したときのこと。株価は刻々とかわります。横山さんは、自分が買った株の値動きが気になって仕方なく、株式市場が開いている昼間、仕事の合間を見ては、株価の値動きをチェックするようになりました。それはどんどんエスカレート。ついには株価チェックの合間に仕事をするようになってしまったそうです。まさに本末転倒。当然、仕事は手につきません。ところが。それだけ熱心に取り組んでいたのにもかかわらず、あるとき、横山さんが選んだ銘柄が、市場全体の下落に引きずられ、一気に値下がり。「あんなに時間と労力を割いたのに」「一生懸命分析し、市場がどうなろうとダメージを受けないよう、手を打っていたつもりなのに」と、大きなショックを受けたとか。 ■投資は時間をかけても100%うまくいくとは限らない投資は、手間をかけたからといって、100%うまくいくとは限りません。ひんぱんに売買を繰り返せば、その分手数料もかかります。「一時的な値上がりや値下がりに一喜一憂するのは、時間とエネルギーのムダです」(横山さん)。投資を経験したことがある人のなかには疲れ果て、投資に嫌気がさしてしまったことがあるかもしれませんね。「投資は本来、長期的な視野に立ち、『お金に勝手に増えてもらう』くらいの気持ちで取り組むべきものだと、私は思います」(横山さん) 商品を購入し、「20年間は続ける」「50万円になるまでは続ける」など、おおまかな目標を立てたら、あとはほったらかしにしましょう。それくらいの方が、「ママとしての心の健康」には良さそうです。実際に、投資を始めて気持ちが揺れたときには、この記事のことを思い出して欲しいと思います。この記事を書いている私自身、「投資をする中で、気持ちがとても揺れた」という体験をしたことがあります。デビュー戦で買った投資信託の配当金の額は、同じ額を1年間ネット銀行に預けた時の利率の約3倍でした。そう気がついたあと、株式相場がガクンと落ちて「チャンスだ」と感じた自分自身に驚きました。なぜなら投資は、それまで「私にとってはすごくがんらなければできないこと」という存在だったのに、欲がムクっと起きてがぜんヤル気になっていたから。そう「投資生活を始める」ということは、そんな、「気持ちの揺れ」を体験するということでもあります。次回は、「投資に欲が出てきたら注意! それ本当に“お得”ですか?」です。■今回取材にご協力いただいた横山光昭さんの著書 『はじめての人のための3000円投資生活』 (横山光昭著/アスコム刊 ¥1,100(税別)
2017年09月01日「将来が不安」「いつもお金の悩みがある」、誰でもが持っているお金の不安。だからこそ貯金に励み、節約の毎日をがんばって送っている人も多いことでしょう。それでも「貯金だけでは、お金の悩みが解決できない」というのは、ファイナンシャルプランナーの横山光昭(よこやまみつあき)さん。リバウンドの少ない家計再生の実現を得意とするファイナンシャルプランナーで、これまで1万人以上の家計を「再生」してきました。そんな横山さんが「もうお金の不安はなくなります」と話すのは、毎月3000円からの「貯金感覚」の投資法です。■バランス型の投資信託の問題点とは横山さんがおすすめするのは、「毎月3000円、バランス型の投資信託を積立から始める」という、シンプルで明快な投資方法。ただ、バランス型の投資信託には、次のような側面があるのも事実です。●(インデックスファンドと比べ)手数料がやや高い●国内と外国、株式と債券などの資産バランスを自分で変えることができないもし、「手数料をできるだけ安く抑えたい」「バランス型の投資信託を買うだけではなく、もう1歩踏み込んだ投資をしたい」と考えているのであれば、横山さんは、こうおすすめしてくれました。「ぜひ、インデックスファンドを買ってみてください」。※「バランス型の投資信託」とは、日本の株式や債券、外国(先進国から新興国まで)の株式や債券などが、その名のとおり、バランスよくパッケージされた商品。これを1つ買うだけで、複数の銘柄に投資したことになります。■インデックスファンドって、何ですか?インデックスファンドも、これまで紹介してきた「投資信託」の商品の中のひとつ。インデックス(※)に連動するよう、投資先が機械的に決められるため、手間がかからない分、手数料が低めなのが特徴です。「最強の投資家」といわれるウォーレン・バフェット氏などは、「『非常に低コストなインデックスファンドに投資すれば、同時に投資を始めた90%の人よりも良い結果を得るだろう』とまで言っています」(横山さん) ※インデックスとは、市場の動向を示す指標や指数のこと横山さんがおすすめするインデックスファンドは、次の2本となります。●横山さんのおすすめのインデックスファンド出典: 『はじめての人のための3000円投資生活』 (横山光昭著/アスコム刊)より抜粋■横山さんが「積立」投資をおすすめする理由横山さんは、バランス型の投資信託やインデックスックスファンドをスポット(一括)ではなく、「積立」で買うようおすすめしています。「『積立』のメリットは、なんといっても、少額から始められる点にあります」(横山さん)。バランス型の投資信託やインデックスファンドをスポットで買う場合、価格はたいてい1万円前後。ですが、一部の証券会社では、100円単位から買うことができます。「積立は、一定額を毎月積立システムなので、『自動的にコツコツ、タイミングを意識することなく購入することができる』というメリットもあります」(横山さん)投資信託の価格は日々変動するため、スポット(一括)で買う場合は、ある程度タイミングを見極める必要があります。「少しでも安く買いたい」と思うあまり、なかなか最初の一歩を踏み出せない人もいるでしょう。その点、積立なら、毎月決まった額で買える分だけを購入することになるため、値動きを気にせず、思い立ったときに投資を始められるのです。■投資の「欠点」を知っておこうさて。ここまで「バランス型の投資信託」と「インデックスファンド」をおすすめしてきましたが、これらに盲点はないのでしょうか?「インデックスファンドは、市場と同じような動きをすることを目指して設定してあるので、良くも悪くも価格は市場の影響を確実に受けます」(横山さん)リーマンショック、最近では、中国ショックといった言葉を耳にしたことがあるでしょう。市場は不規則に暴落します。ですから、暴落が起これば、インデックスファンドは大きく値下がりします。債券が含まれるバランス型の投資信託であっても、基本的には同じです。もし、「そろそろ定年だから、運用資産を現金化しよう」と思う前後に暴落が起こったら…? もちろん、資産は大幅に目減りしてしまうことでしょう。その点が、インデックスファンドの最大のリスクです。ただし、過去の市場の動きを見てみると、たとえ暴落しても、やがて市場は回復し、暴落時の影響を吸収したうえで、右肩上がりの成長をしていることもわかります。「ざっくりとではありますが、暴落後、回復してくるまでの期間は、短くて3年、長くて10年ほど見ておく必要があります」(横山さん)逆に言えば、「運用するお金」というのは、「市場が回復するまで、手をつけずにおいておくことができるお金(いわば余裕資金)」であって、生活費やなけなしのお金で投資をしてはいけないということなのです。次回は、投資するお金は、こう用意する!この記事を書いている私自身、はじめて投資は、「インデックスファンド」でした。「実際に銘柄を購入してみる」とか「値動きを体感する」…。こればかりは、「習うより、慣れろ」だと実感しています。インデックスファンドは、洋服で例えるならば、「紺のカーディガン」。「無難だから、ひとつくらいもっておいても良い」というアイテムです。私の投資デビュー戦。じつは、なにも買えずに終えてしまったのです。理由は、パスワードエラーというなんとも情けない話。さらに株価をチェックしだしてしまうと、なかなか動くことができないでいました。しかしある日、気持ちが切り替わりました。「もういいじゃん。損とか得とか、いま、チマチマ考えていたって、意味ないよ。とにかく今日は買うぞ!」と。「投資をする」は、気持ち的ハードルが高いかもしれません。でも「怖くはありませんよ」と私からも付け加えさせていただきます。■今回取材にご協力いただいた横山光昭さんの著書 『はじめての人のための3000円投資生活』 (横山光昭著/アスコム刊 ¥1,100(税別)
2017年08月30日男性がドライブに連れて行ってくれたのに、ついつい助手席で眠ってしまい、ちょっと申し訳ない気持ちになったことはありませんか?それは運転していないからという理由以外にも科学的な根拠があることが最近の研究でわかりました。実は、つまらないから眠っているのではなく、女性は男性よりもよく眠らないといけない理由があったのです。女性と男性の「脳」は違う!女性と男性の脳は大きく異なります。この違いが、睡眠の仕方にも違いを作っていたのです。イギリスにあるLoughborough大学による研究で、眠っている間の男性と女性に大きな違いがあることが分かりました。この理由を知ると、「すぐに眠る」とぼやく男性にしっかりと言い訳ができるようになります。もし、デート中などでも眠くなってしまうときは、この理由からきているのかも知れません。女性の脳にとって「睡眠」はとても必要なものとなっています。実際に研究をしているHorne先生は「睡眠が足りなくなると、女性の脳には日中の中で精神的なダメージとなり、怒りの感情が起こりやすくなったり、不安、落ち込みにつながりやすくなります。」と話しています。このような感情の変化は男性には起こりにくいのです。そう。女性だけが睡眠不足でダメージを受けます。これを改善するには、もっと休息を増やさないといけません。一般的に「8時間睡眠」が良いと言われていますが、確かにこれはスタンダードな時間で、人によっては足りないこともあり、7時間でも十分な場合もあります。どうして女性の脳は睡眠が必要なの?女性は、しないといけないことがたくさんあり、忙しく過ごしているとどんどん脳内にストレスを溜めていきます。そのため女性は疲れやすくなっています。健康的にいるためには、女性は睡眠や休息をしっかりと取らないといけません。つまり「日中に頭を使えば使うほど、夜の休息が必要となってきます。」もちろん男性も、仕事をする中でいろいろな決断をしたり、仕事をこなしていますが、同じように疲れていても女性のように睡眠がどうしても必要というわけではありません。男性が女性と同じ行動をしても、女性ほど睡眠が必要にはならないと言われています。つまり、「日中のストレス量=睡眠量」となるのが女性の特徴です。妊娠中、生理中なども眠たくなることがあります。これも身体が感じるストレス量が変わることに由来していると言われています。「僕だって仕事をしているのに夜に寝るなんて!」と言われても女性のほうが眠たくなるのは仕方がないんですよね。眠らないといけないのになかなか寝れない…ここまでで、女性はストレスを感じる時に寝ないといけないことが良く分かったと思います。でも問題は、ストレスを感じているときになかなか寝れないことです。心配事があると、そのことが頭の中でモヤモヤとして、イライラとしてなかなか寝れなくなり、さらに疲れを呼んでしまうのです。ストレスを感じているときは、早めに電気を消して睡眠できるように夜の過ごし方を変えてみませんか?生理中の睡眠不足は工夫をしようそして、寝る前に生理痛を感じるときは腹痛を抑えるように工夫をしたり、ナプキンを多めにショーツに敷くようにします。そうすることで、「寝ている間に汚れてれてしまうかも」なんて不安がなくなり、ぐっすり安心して寝れるようになります。このように、まず工夫次第で取り除けることはクリアしておきましょう。ただでさえ、生理中はイライラしやすかったり、ムクミ、頭痛、胸のハリなどで身体的に変化があり、ナイーブになりがちです。一般的な女性には生理が一月に一回来ますが、生理前から生理が終わるまでの期間を入れると1ヵ月の1/3ほどを不快感の中で過ごすこととなります。そのため睡眠中にも何かしら不快感を感じたりしやすくなり睡眠不足になりやすい女性が多いです。できるだけ生理中も快適に過ごせるように工夫をしながら、できるだけ休息を多めに取る様に努めましょう。また、生理中などは室温の感じ方なども変わるので、状況に応じて快適に過ごせる温度設定にするようにしましょう。日中は、女性の脳の方が忙しい?マルチタスクという言葉を聞いたことがありますか?これは、仕事をするうえで時々聞く言葉ですが、「一つのことをしながら同時進行で他のことをする。」というものです。男性は一つのことを集中すると周りが見えないことが多いです。例えば、男性にテレビを見ているときに話しかけても聞こえていないことが多いですよね。それに対して女性は、同時に何かをしながら他のことをこなしたりします。しかし、このマルチタスキングする女性の能力は、どんどん脳の中を疲れさせていくのです。この能力を使えば使うほど脳のエネルギーを奪っていくのでそれを補うのも「睡眠」が必要となってくるのです。このように女性の脳の働き方や身体の変化などで、女性は睡眠を必要としているのでその時のコンディションを細かく理解して睡眠時間を調節するようにしましょう。※筆者の個人的見解です。効果・効能を保証するものではありません。
2017年08月29日「私自身、これほど結果が出るとは思っていませんでした」と語るのは、ファイナンシャルプランナーの横山光昭(よこやまみつあき)さん。今回は、「横山式投資術」について、貯蓄と一緒に投資を始める方法を横山さんにうかがいます。横山光昭(よこやまみつあき)さん苦しい家計を再生させることを得意とするファイナンシャルプランナーで、これまで1万人以上の家計を「再生」させてきました。『年収200万円からの貯金生活宣言』シリーズの書籍で一躍有名に。■投資を始めるのは「強い家計」になってからどんなに充分な収入があっても、月末になるとお金がない人や貯金ができない人は、まずは家計自体を見直す必要があるでしょう。横山さんは、「家計自体を見直すためには、自分の「お金のステージ」を知ることが必要」と話します。<お金のステージとは>第1ステージ お金を管理する第2ステージ お金を学ぶ第3ステージ お金を活かす横山さんは、「お金をきちんと管理し、ムダな支出をおさえ、強い家計を作ることができてはじめて、無理なく貯金と投資を行うことができるのです」と話します。強い家計の作り方、お金のステージについては、今後の連載の中で詳しくお話させていただきます。家計での支出を管理して、まずは貯金をします。貯金によって「強い家計」になってきたなと感じてたら、貯金をしながら「投資」を視野にいれていくというのが、正しい順番です。連載1回目の今回は、「ムリのない範囲で投資を学ぶこと」。投資と聞くと、難しそうで、何となく損をしてしまうようなイメージもあります。本当に大丈夫なのでしょうか?■貯金だけでは、お金の悩みが解決できない「夫婦でしっかり節約しているのに、貯蓄が増えない」「収入は安定しているのに、お金が残らない」…。多かれ少なかれ、お金の悩みはだれにでもあるものです。でも、急に収入が増えることはないし、いつも「節約しなきゃ!」と思いながら生活するのも、しんどいですよね。横山さんが目指すのは、「お金とうまくつきあい、自分をコントロールできるようになってもらう」こと。じつは、横山さん自身、過去に借金に苦しんだことがあるそうです。それをきっかけに、ヨコヤマ式90日貯金プログラムを編み出しました。しかし貯金ができるようになったからといって、「お金に関する悩み」や「将来に対する不安」が完全に消えたとはいえないようなのです。「お金は順調に貯まっているけれど勤務先の業績が悪く、収入が減っている」「貯金だけで、豊かな老後を送ることができるだろうか」そんな声を聞くことも多く、「こうした悩みや不安は、貯金だけではなかなか解消できないのです」と、横山さんは言います。では、どうしたらいいのでしょうか? その答えとなるのが「3000円投資生活」なのです。■3000円投資は怖くない ところで、みなさんは、「投資」という言葉を聞いたとき、どのようなことを連想しますか? 「もうかるのは、ごく一部の人だけで、ほとんどの人は損をする」「しょっちゅう株価をチェックしたり、売買したり、いろいろと手間がかかる」おそらくこんなネガティブなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか?もしかすると、みなさんが「投資」と聞いてイメージするものは、「投機」に近いのかもしれません。「『投資』というのは本来、もっと気長に取り組むべきものであり、気軽にできるものなのです」と、横山さん。そんな横山さんがおすすめする投資方法は、きわめてシンプルで、次の3つをするだけです。●横山さんのおすすめ投資方法1)証券口座を開く2)月々3000円でスタートする3)バランス型の投資信託を買う出典: 「はじめての人のための 3000円投資生活」 (横山光昭著/アスコム刊)より抜粋横山さんのおすすめ投資信託商品については、次回ご紹介します!■「月々3000円だけではお金が増えない」は大きな間違いここまで読んでも、おそらく「月々3000円の投資だけでは、たいしてお金は増えないのではないか」と思っている方も多いのではないでしょうか?横山さんのところに実際に相談にいらっしゃったA子さんの例を見てみましょう。A子さんが買ったのは、「バランス型の投資信託」。それを毎月、積立で購入していきます。次の表で注目すべきは、投資の「運用益」と、貯金の「利息」の違いです。貯金の「利息」が毎月1万円貯めていっても10年後に60円にしかならないのに対して、3000円を投資し続けた「運用益」は5万9224円になりました。A子さんの例を見ると、「投資をすることで、貯蓄スピードがあがる可能性がある」とも言えるのではないでしょうか。●月々1万円の貯金と3000円の投資を続けた場合貯金の金利は0.001%、投資の利回りは3%、1年複利・税引き前出典: 「はじめての人のための 3000円投資生活」 (横山光昭著/アスコム刊)より抜粋次回は、「貯蓄スピードをアップする! 挫折しない3つのポイント」です。■今回取材にご協力いただいた横山光昭さんの著書 『はじめての人のための3000円投資生活』 (横山光昭著/アスコム刊 ¥1,100(税別)
2017年08月28日「政府が期待するように投資をする人が増えないためか、あの手この手の投資商品が登場します。なかには初心者向けのものもあります」 こう語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。「貯蓄から投資へ」といわれ始めたのは、’00年前半。それから15年ほどたったが、今も、投資は伸び悩んでいる。投資を敬遠する人たちも多いが、理由の1つは「元本割れがイヤだから」ではないだろうか。そんな中、初心者に向けた「元本防衛型」ともいえる新しい投資信託の販売受付けが開始。荻原さんが解説してくれた。 「三井住友銀行の『あんしんスイッチ』も初心者向けの1つです。今月3日から販売受付けが始まりました。大きな特徴は『プロテクトライン』を設けたことです。投資信託が元本保証ではないので、買った時点より値下がりすることもあります。そこであんしんスイッチは当初の基準価格(投資信託の値段)・1万円に対して、9,000円をプロテクトラインと設定しています。値下がりして9,000円を下回ったときは、即時売却されます。つまり、損が一定以上、膨らまないので、安心だというのです」 また、値上がり基準価格が1万600円になったら、プロテクトラインは1万円に。さらに1万1,111円以上になると、最高額を更新するたび、プロテクトラインは最高額の90%に上昇する。 「いったん上がったプロテクトラインは下がりません。ですから、基準価格がある程度、上昇すると『元本保証』状態になることもあるでしょう。そのため『元本防衛型』といわれることもあります。実際には、手数料がかかり、100万円を投資すると90万円になる可能性もあります。注意してください。プロテクトラインを導入した仕組みは、実は、むずかしいものではありません。投資する人が『損はいくらまで』『○円より下がったら売る』と自分で決めて、実行するのと同じだからです。とはいえ、人間は迷いが生じ、タイミングを逸することがありますが、先のあんしんスイッチは、コンピュータによる自動売却なのでプロテクトラインは必ず守られます」 しかし、自動売却がよくないケースも。 「たとえば1万円で買った投資信託が値上がりして、1万5,000円になったとします。プロテクトラインは、その90%、1万3,500円まで上昇します。その後、値下がりし1万3,000円になったら、プロテクトラインを下回ったということで、自動的に売却されます。でも、元々は1万円で買った投資信託です。まだ3,000円の儲けがありますから、売らずに様子見を続けたほうが得だと考える方も多いのではないでしょうか。こういった投資信託は、値動きをチェックする暇もないほど忙しく、大きく損はしたくない方には向いているかもしれません。ですが、根本的には、誰でもできる防衛策を、システム化しただけです」
2017年07月13日【ママからのご相談】最近、投資に興味津々のママです。というのも、今のパパのお給料だけだと正直きついですし、自分が自由にできるお金も少しは欲しいです。ただ、実は独身時代に株に貯蓄をつぎ込み、大きく減らしてしまったというトラウマがあります。 今回こそはそのようなことがないよう、しっかり勉強しようかと思っているのですが、いったいどうやって始めたらよいのかわかりません。また、投資をするのにいくらくらいお金があればよいのかも含めて、教えてください。目次 元本保証がない“投資”について理解しよう“投資”と“投機”の違いは?まずはわが家のお金を仕分けることから投資に回せるお金は?まとめ●A. 元本保証がない“投資”について理解しようこんにちは。ファイナンシャルプランナーの小澤美奈子です。ご相談をしていただき、ありがとうございます。投資といえども商品はいろいろあり、代表的なものとしては株式 、債券 、投資信託 、外貨 などが挙げられます。これらの商品は基本的に元本保証がなく、増える可能性がある一方で、減らしてしまうことも考えられる ため、以下でご紹介する3つのポイントをしっかり押さえてからはじめるようにしましょう。●“投資”と“投機”の違いは?“投資”と“投機”という言葉を聞いたことはありますか?おそらく“投機”と聞くと、一攫千金を狙ったギャンブル的要素の強いお金儲けをイメージすることでしょう。対する“投資”ですが、一般的には中長期的な計画 を立てて、着実にお金を育てることを意味すると言われています。これらの違いは理解していたとしても、つい夢中になるあまり“投資”を目指していたはずが“投機”になってしまうこともあるもの。そうならないためには、自分の運用方針をしっかり定めて、長期的な目標を立てた上で投資を行うことが重要です。●まずはわが家のお金を仕分けることから投資をはじめる際、いくらのお金を準備すればよいのかを考える前に、わが家の家計では、現在いくらくらい投資に回せるお金があるのかを把握することが大切です。具体的には、手持ち資金を次の3つに分けることから始めるとよいでしょう。●(1)生活費として使うお金いざというときのために、月の生活費の約3~6か月分 のお金を確保しておくことが目安だと言われています。●(2)使う目的のあるお金たとえば教育資金や住宅資金など、向こう10年間に使う目的のあるお金 については、守るお金として確保しておきましょう。●(3)使う目的のないお金つまり(1)にも(2)にも該当しないお金です。この金額がいくらあるか洗い出して、把握しておきましょう。●投資に回せるお金は?さて、上記で仕分けたお金のうち、投資に回せるお金は何番目でしょうか?言わなくてもおわかりかもしれませんね。答えは、(3)の「使う目的のないお金」です。つまり投資は余裕資金ではじめる 、ということを忘れないようにしましょう。●まとめ投資をはじめるにあたっては、“投資”と“投機”の違いをしっかり理解し、家計の中で“守るべきお金”と“攻めて増やすお金”を仕分けることが、とても重要です。次の回では、投資に関するリスクとの付き合い方などをご紹介しますので、これからも参考にしてみてくださいね。【参考リンク】・知るぽると | 金融広報中央委員会()●ライター/小澤美奈子(ファイナンシャルプランナー)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2016年10月01日2015年7月からスタートした「普通のママでもできる投資」もいよいよ最終回となりました。その間、マーケットは乱高下し、「マイナス金利政策導入」という初めての体験もありましたね。日銀のマイナス金利導入決定で、預貯金の金利は低下。長期金利もマイナスになった影響で、住宅ローン金利が下がったり、「一時払い終身」など一部の貯蓄型の生命保険が販売停止になったり、保険料が上がったりしました。そんな中、老後資金など長い時間をかけてゆっくりお金を増やすためには、株式や投資信託など「リスク資産」への投資をするべきだという記事がよく目につくようになりました。■「貯蓄から投資へ」のスローガンは正しかったのか「サラリーマン1万人アンケート」など、退職・投資教育に関する研究やレポートで情報発信し、投資啓蒙活動を行っているフィデリティ退職・投資教育研究所の所長 野尻哲史さんが行った調査結果が非常に興味深いものでしたのでご紹介したいと思います。・ フィデリティ リタイアメント情報サイト 「貯蓄から投資へ」の動きを加速すべきとの議論は90年代から進められた。しかし、日本の個人金融資産構成比は全く変わってはいない。預貯金の構成比は、米国14.7%に対して、日本51.9%。株式と投資信託を合わせた比率は、日本が16.1%に対し、米国は31.4%。さらに、日本の個人金融資産はほとんど増えていない。米英が過去27年間に5~6倍になっているのに対し、日本はわずか2倍。株式・投信の資産残高は、1.26倍にとどまる。ちなみに米国は11.5倍、英国は4.5倍の伸び出典:『日米英の個人金融資産の動きとその背景〜弱みをチャンスに DCとNISAの拡大が鍵』 フィデリティ退職・投資教育研究所の所長 野尻哲史氏より つまり、日本は、ここ20年ほど、貯蓄も投資もほとんど増えていないという結果でした。野尻さんは、「『貯蓄から投資へ』というのは、貯蓄を取り崩して投資へ回すと理解されて、『貯蓄をリスクにさらす』という印象が強かったのでは。しかし、本来はそうではなく、貯蓄もしながら投資もする。両方を増やしていくべき。老後難民にならないため、今の収入の一部を将来のための投資に振り向けることが大切なのです」とおっしゃっていました。「『貯蓄から投資へ』というのは手段であり、目的は、個人資産を殖やすこと。そのためには、DC(確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)を利用する」ということです。今後、両制度の一層の拡充を期待したいものです。高齢化の進展で老後資金の重要性はますます大きくなります。老後資産をふやすために、超低金利の預貯金ばかりでは難しいでしょう。 ぜひ、みなさんも、「普通のママでもできる投資」を参考に、株式や投資信託などのリスク資産をDCやNISA口座を活用して、個人資産を殖やしていきましょう。■無リスク資産はどうすればいい?超低金利下でも、一定の利益を確保することができるのは、「個人向け国債」でしょう。 Vol.10 で、個人が買える国債をご紹介しましたが、現在、「新窓販国債」はマイナス金利で販売を停止しています。「個人向け国債」は買うことができます。固定3年、固定5年、変動10年がありますが、おすすめは「個人向け国債10年変動金利型」です。最低金利が0.05%(税引後0.0398425%)まで低下しましたが、銀行預金の定期金利の0.01%と比べると高く、また変動金利なので、今後、国債の利回りが上がれば、連動して金利も上がります。金利は半年ごとに見直されます。購入後1年経過すれば、2回分の利子相当額を支払えば解約できますが、今後、金利が高くなるようなら、ペナルティの2回分の金利も大きくなります。途中換金しなくてよいように、10年間使う予定のないお金で買いましょう。逆に言えば、当面使う予定のないお金は、銀行預金にしておかないで、国債で運用したほうがよいということです。■普通のママでもできる投資まとめ 当面必要なお金(半年〜1年間の生活費)や4、5年以内に必要な教育費などは預貯金で持っておくどんな資産にいくら配分するかアセットアロケーションを決める具体的に運用する商品を選ぶDC、NISAを優先し、どこで運用するかを決める 詳しくは、Vol.15の「 資産運用をスタートするプロセスのおさらい 」をご覧ください。運用をスタートしたら、年に1~2度、資産の状況を確認してください。自分の決めたポートフォリオから、配分が大きく変化しているようなら、「リバランス」を行います。積立金額を調整するなどして、調整していきましょう。配分比率を維持することが大切です。皆さんが、このコラムをきっかけに、自分の未来のお金について考え、「なんとかなる」ではなく、「なんとかしよう」と一歩を踏み出してくださることを願っています。1年間、おつき合いくださり、本当にありがとございました。
2016年06月20日この連載で、「 投資初心者におすすめの金融商品 」として紹介してきた少額投資費課税制度(NISA)は、毎年元本120万円まで、株や投資信託に投資をして得た売却益や配当に税金がかからない=非課税の制度です。では、非課税期間が終わった後は、どうすればよいのでしょう。■NISAの非課税期間終了した後にとる3つの方法120万円をNISAで投資して、5年後140万円になった場合を見てみましょう。このときにとる方法は3つあります。(1)140万円を換金する20万円の利益に対して税金はかかりません。(2)140万円のうち、120万円を新たな非課税投資枠に移管(ロールオーバー)し、残りは課税口座に移すか、換金する非課税期間は5年間ですが、5年を過ぎて、また新たな非課税投資枠に移管すれば、そのまま投資が続けられます。たとえば、2016年の非課税投資枠は、2020年に非課税期間が終了します。しかし、翌2021年に設けられる非課税投資枠に120万円まで移管することが可能です。(3)140万円を課税口座へ移管する非課税期間終了後、課税口座(特定・一般)へ移管することができます。その時点での分配金や譲渡益等は非課税ですが、移管後は移管時の時価を基に税額が計算され、課税対象となります。なお、移管後の損益は、課税口座(特定・一般)内での損益通算が可能になります。たとえば、保有するAの一般口座で100万円の利益が出ていて、Bの一般口座で80万円の損が出ている場合、損益通算した利益20万円が課税対象です。逆に損益通算後に損が出ている場合は、翌年以降3年間にわたって損を繰り越すこともできます。いずれも確定申告が必要です。 ■ジュニアNISAの場合は?非課税期間終了後は、NISAと同じで3つの選択肢がありますが、2つ目に紹介した方法「120万円を新たな非課税投資枠に移管(ロールオーバー)し、残りは課税口座に移すか、換金する」については注意が必要です。ジュニアNISA口座の開設者(=子ども)が、 20 歳になる年の1月1日を迎えた時点で、そのジュニアNISA口座を開設している証券会社に、 当人の成人NISA口座が自動的に開設されます。そして、ジュニアNISAで保有している上場株式や投資信託は、成人NISA口座に移管(ロールオーバー)されることになります(ただし、手続きが必要)。また、ジュニアNISA口座の開設者が20 歳に達した後は、原則として本人が運用指図を行うというルールがあることもお忘れなく。 さて、2015年7月から連載を続けてきました「普通のママでもできる投資」ですが、次回で最終回になります。次回は、マイナス金利導入下での運用をどう考えればよいのかについてお話しします。
2016年05月31日第20回 で、「積立投資」というものをご紹介しました。積立投資とは、毎月、決まった日に、決まった金額が引き落とされて、決まった投資信託を買い付けていく投資スタイルです。最初に「しくみ」さえつくっておけば、自動的に投資が続けられますので、大きなお金を用意しなくてもすぐに始められます。なかなか一歩を踏み出せないあなたも、スモールスタートであればできそうですね。■「積立投資」のメリットとはこれまで何度か、「投資は分散が基本」ということをお話ししてきました。「 卵は1つのカゴに盛るな 」ということわざを覚えていますか? 投資対象は分散しなさいということですね。投資対象の分散には、投資先のほかに、投資する時期、つまり「時間」の分散もあります。一度に買わないで、毎月、一定額ずつ「積立投資」をしていくのです。これを長く続けることによって「複利の効果」が得られます。(参考: 第16回「営業マン任せはNG! 儲かる投資信託を選ぶためのポイント」 )複利と単利の差は、下記のように一目瞭然です。たとえば、100万円を年利10%で運用すると、単利だと毎年10万円ずつ増える計算になりますが、複利だと…ご覧のように、複利は時間の経過とともに効果が大きくなるのです。たとえば、月に3万円ずつ(年間36万円)を3%で20年間積立投資していくと、いくらになると思いますか?計算上は、967万3,200円になります。もちろん、現実には3%ずつ確実に上がり続ける投資信託などなく、基準価額は上がったり下がったりしながら資産残高を増やしていきます。このような投資の方法を「ドルコスト平均法」と言います。●ドルコスト平均法基準価額の変動に関係なく、一定の金額を定期的に積立投資していく手法です。「ドル」という名前がついていますが、外貨投資だけに当てはまるものではありません。一定額を積み立てていくこの方法だと、価格が安いときには多めに買えて、価格が高いときには、買える数が少なくなります。これを長く続けることで、結果的に平均の購入コストを安くできるのです。 「安いときに買って、高く売る」というのが投資のセオリーですから、安い時期を当てられれば儲かります。しかし、私たちが安値を当てるのは無理ですよね。振り返って高値づかみだったということも少なくないでしょう。そういう意味で、時間を分散するということは、リスクを減らせるということです。株価が乱高下しながら長期で上向いていく場合、積立投資は効果が得られやすいと言われます。そして、ネット証券などの販売会社で運用する場合、「積立投資」という投資スタイルを選択しておけば、毎月自動で買付をしてくれるので、手間がかかりません。まさにこのスタイルで運用するのが、前回お話しした「確定拠出年金制度(DC)」です。 DCは、原則60歳までお金を引き出せませんが、それは逆に言えば、老後のための資金としてゆっくり運用していくことができるということです。一方、NISAは、いつでも引き出すことができます。住宅ローンの頭金や子どもの大学の入学金など、必要な時期が決まっているお金を増やしていくとよいでしょう。なお、DCとNISAの運用は、自分の資産全体の中で考えることが大切です。DC口座の中で、NISA口座の中でそれぞれ分散する必要はありません。■NISAとDCを上手に運用するには、株や債券など分散して長期投資をDCやNISAでは、株や投資信託などのリスク資産を運用するとよいでしょう。世界の株価は、長期では経済拡大に連動して上昇してきました。資本主義が続く限り、人間の経済活動が続く限り、これからも経済は拡大していくでしょう。ですから、目先の株価の上下を気にすることなく、ゆっくり資産を殖やしていきましょう。毎月数万円を運用する場合、まず、DCに加入できる人は、その枠をいっぱい使って外国株式のインデックスファンドを買う残りをNISAで日本株式のインデックスファンドを買う というようにします。まだ余裕がある場合は、通常の課税口座で運用しましょう。これが、DCとNISAの上手な運用方法と言えます。次回は、NISAの非課税期間が終ったらどうするかについてお話します。
2016年05月23日『OLが考えたお金を増やすたった一つの方法』(松川佑依子著、扶桑社)は、株式投資について解説した本。一見、数ある投資ノウハウ本のように感じますが、そのアプローチはとてもユニーク。女性の視点から株式投資をすることの利点に気づかせてくれるのです。著者の松川佑依子さん自身、資産運用会社で働くOLでありながらタレントとしても活躍するというユニークな経歴の持ち主。業務で資産運用を行い、「入社から約3年、会社に損はさせていません」という株式投資のプロであると同時に、25歳のイマドキ女子の感覚もしっかりと持ち合わせています。その著者が約3年の投資経験のなかで気づいた「株(株式投資)って女性の強みが生かせるんじゃないかな?」というひらめきが、本書のベース。ここでは本書から、投資する企業を選ぶときに役立つ女子目線について見ていきます。■女性向けの製品を知っている強み著者は、「株選びはやっぱり女性のほうが有利」といいます。女性向けの製品やサービスを売っている企業もたくさんあるのに、株式投資をするのは圧倒的に男性が多いから、というのがその理由。女性にとって身近な製品の使い勝手や人気を把握できるのは、女性の強みです。たとえば、カメラのフイルムなどを作る富士フイルムが株式上場していることを知っている男性は多いと思います。しかし、アスタリフトという化粧品がいまファンを増やしていて、そのアスタリフトをつくっている会社が富士フイルムであることは、男性にはなかなか気づけないもの。それが、女性であれば「アスタリフトの人気が高まっている→アスタリフトをつくっているのは富士フイルム→富士フイルムの業績や経営状況を確認してみよう」と連想ができるというのです。■実は街歩きを楽しむことも大切!街歩きのなかにも、株式投資のヒントが詰まっていると著者はいいます。都市部でいえば、たとえば新しい商業施設がオープンしたとき。繁華街に新しい施設をオープンすれば、さぞ株価は上がっていくだろうと予想できますが、著者はここで「自分で感じた体験も大切」とくぎをさしています。実際に自分の足で訪ねてみて「なんか想像と違うな」「惹かれないな」と思ったら、いくら短期的に株価が上昇していても安心して持ち続けることはできません。さらに、ショッピングをしながら歩いていると、行列のできるオシャレなお店を目にすることがあります。普段から女友だちとお茶をしたりウインドーショッピングしたりと街歩きを楽しんでいる女性は、こうしたトレンドにも気づきやすいのです。著者のおススメは、流行っているお店や、サービスがほかとはちょっと違っていて人気の出そうなお店を見かけたら「連想」をしてみること。しかも、連想にはいくつかのパターンが考えられるそう。たとえば行列のできる人気パンケーキ屋を見つけた場合。(1)人気のパンケーキ店→その経営母体が上場企業かどうか。(2)パンケーキの原料は小麦粉→製粉会社や製菓会社の業績に影響があるかもしれない。(3)パンケーキが流行った→次はどんなスイーツが流行るだろうか。といった連想ができるというわけです。たしかに、(1)はごく一般的なアプローチですが、(2)や(3)には女性の視点が生かせます。女性は口コミやSNS、雑誌、テレビの情報番組などで流行の移り変わりをキャッチしやすいといえますし、普段から料理をしていれば食材にまで連想を働かせることも可能だからです。■お気に入りカフェで四季報めくり本書では、こうした女性目線を生かした銘柄選びだけでなく、とっつきにくい専門用語、実際に株を買うまでの流れもわかりやすく解説されています。なかでも、「会社四季報」をめくるシチュエーションがイマドキ女子っぽくて印象的。会社四季報とは、日本の株式市場に上場している約4,000企業すべての情報が詰まった本。3か月に1度発行されており、企業の所在地や事業内容、財務情報や過去5年分の業績、記者による業績予想などが収録されています。株式投資をする上で必要な数字を確認することができる必携書ですが、かなり分厚くて見た目もややハード。とても若い女性がめくるようなイメージはないのですが、著者はこの2,000ページもある会社四季報を、お気に入りカフェでリラックスして目を通しているというのです。*株式投資への入り口は人それぞれ。お気に入りブランドでも、好きなレストランやコンビニ菓子でもいいのです。とくに女性にとって、入り口が自分の生活圏内にあるということはとても重要です。身近な商品をきっかけに、株式投資の広くて深い世界に進んでいく、本書がその水先案内人の役割を果たしてくれるでしょう。(文/よりみちこ) 【参考】※松川佑依子(2016)『OLが考えたお金を増やすたった一つの方法』扶桑社
2016年03月21日2014年から導入された個人向けの少額投資非課税制度、通称:NISA(ニーサ)をご存じでしょうか。テレビコマーシャルなども盛んに行われていたので、名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?NISA最大の特徴は、120万円までの利益が非課税なことNISAは、今年(2016年)から年120万円を上限に(2015年までは年100万円でしたが、上限額が拡大されました)、累計600万円まで、上場株式や株式投資信託などの配当金や分配金、譲渡益が、最長5年間、非課税になるという制度です。現在のところ、この制度は平成35年まで10年間存続することになっています。NISAは、20歳以上で、日本に住んでいる人ならだれでも利用することができます。今年からは、0歳~19歳までが利用できるジュニアNISA制度もスタートしました。ジュニアNISAについては次回お話しします。 前回 お話ししましたが、通常、金融商品の運用益には20.315%の税金がかかりますが、NISA口座で運用すれば非課税になります。ただし、NISA口座で新たに購入した運用商品が対象です。既に持っている運用商品は、対象にはなりません。NISA口座は、銀行や証券会社で開設することができますが、金融機関によって投資できる商品が異なります。NISA専用口座を開いて、ラインアップの中から自分で投資商品を選択するのですが、銀行には、上場株式やETF(※)という上場型投資信託がありませんので、開設するなら証券会社の方がおススメです。(※)上場投資信託。「Exchange Traded Funds」の頭文字をとり、ETFと呼ばれている。東証第1部の全銘柄の動きを反映した株価指数=TOPIXに値動きが連動しているため、ETFを保有することで、TOPIX全体に投資を行っているのとほぼ同じ効果が得られる金融商品。NISAで覚えておきたい4つの注意点注意点は、4つあります。・その1:1人1口座開設できるのは1人につき1口座で、一度開設すると、その年度は金融機関を変えることはできません。1年ごとに金融機関を変えることができます。・その2:非課税枠の未使用分を翌年に繰り越すことはできない非課税枠の120万円の未使用分を翌年に繰り越すことはできません。たとえば、120万円のうち、今年100万円しか使わなかったとしても、残りの20万円を来年に繰り越して、来年の非課税枠を140万円にすることはできません。・その3:売却した分の非課税枠は再利用できないたとえば、NISA口座で60万円分の株式投資信託を運用していたとします。年の途中で、30万円分を売却したとしても、その後に利用できるのは、残りの60万円です。売却分の30万円の枠は再利用することはできません。・その4:損が出ても損益通算できない通常、損が出ると、利益の出ているほかの口座と損益通算や損失の繰越控除ができますが、NISA口座ではできません。政府広報オンラインにもNISAのことが詳しく説明されています。・ 新しい投資優遇制度「NISA(ニーサ)」がスタート!将来に向けた資産形成を考えるきっかけに:政府広報オンライン 次回は、ジュニアNISAについてお話しします。
2016年03月21日ミック経済研究所は3月15日、「2016年度従業員規模別・業種別IT投資動向調査310社」のレポートを発表した。製造・流通・サービス業の2016年度IT投資総額は前年度比2.5%増の11兆6516億円、増加要因はシステム更新がトップとなった。同調査は国内経済が中国経済の成長減速から景気の不透明感が高まり、財政出動の限界も見え、2016年度の見通しが立てにくい状況を受け、各企業の2016年度予算計画、IT投資計画を立てる参考指標とするため実施。調査対象は製造(建設含む)、流通(卸、小売、他)、サービス業の情報システム部門で、金融・証券・保険、自治体・公共、学校、医療は除いた。従業員規模別・業種別の2016年度IT投資計画・増減分布は、2016年度の計画では「増加」が19.7%、「横這い」が66.8%、「減少」が13.5%。横這いが最も多いが、増加と減少を比較すると増加の方が多く、事業に前向きな姿勢が伺える。さらに、増加を選択した61社の中では伸率20%以上のウエイトが62.3%と多く、全体でも12.3%を占める。一部の企業においては事業拡大に舵を切り、IT投資を急増させる計画であるという。従業員規模別では従業員1000人以上規模の「増加」が52.0%を占める。大手企業は利益剰余金が豊富で、2016年度のIT投資は相当に期待できると予測している。また、従業員1000人以上規模のIT総額は国内全体の半分以上を占めており、国内全体のIT投資動向を牽引していく見通しだ。業種別では、各業種ともに「横這い」が65~70%未満。ただし、「増加」と「減少」の比率を比較すると、従業員規模別ではすべての規模で「増加」が多かったが、業種別は流通業のみ「減少」の方が多い。2015年度の流通業は、やや増加傾向を示していたが、2016年度はやや厳しいと想定される。従業員規模別・業種別の2016年度IT投資増加要因は、「システム更新」が62.3%を占めて最も多く、リーマンショック以降、ITシステムへの投資を先送りしてきた企業が多かったが、2015年度からシステム更新にIT投資が向かい、2016年度より本格化すると推測。そのほか、マイナンバー対応が遅れていた中小企業を中心に「内部統制・セキュリティ強化」が13.1%と続く。また次いで「事業拡大」が9.8%と既存ビジネスの売上拡大、新規事業立ち上げと前向きな要因が増えている。従業員規模別に見ると、従業員300~999人規模の中堅企業と同100~299人規模の中小企業でシステム更新が前者66.7%、後者63.6%と多く、全体平均を押し上げている。2016年度の計画は、全体的には横這いが多い中堅・中小企業であるが、2016年度から抑制していたシステム更新に投資が向かいはじめたと同研究所は推測している。
2016年03月16日