菊地凛子主演映画『658km、陽子の旅』より、“旅の途中で出会う”人物を演じる追加キャストが発表された。本作は、父の訃報を受け、東京から青森県弘前市の実家まで、ヒッチハイクをすることになった陽子(菊地さん)が、旅の中で出会う人々とのトラブルや温かい交流を通して、後悔を抱え孤立した心を癒していく一夜のロードムービー。陽子の従兄・工藤茂役で、『永い言い訳』の竹原ピストル。旅の途中で出会う毒舌シングルマザー・立花久美子役で、『冷たい熱帯魚』『親密な他人』の黒沢あすか。陽子と同じようにヒッチハイクするワケアリ女性・小野田リサを、主演ドラマ「往生際の意味を知れ!」が放送中の見上愛。陽子を乗せる怪しいフリーライター・若宮修役で、「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」シリーズの浜野謙太。便利屋として生計を立て、陽子を助ける八尾麻衣子役で、大河ドラマ「青天を衝け」で藤沢栄一の愛人役として注目度が上がった仁村紗和。また、八尾麻衣子と共に陽子と出会い、優しく手を差し伸べる木下夫婦役で吉澤健と風吹ジュン。陽子の旅を静かに見守る水野隆太役で篠原篤。24年前の若い姿のまま幻となって陽子の前に現れる父・工藤昭政役でオダギリジョーが参加する。<キャストコメント>・竹原ピストル奇しくも、何年も前に東京から青森まで自転車で走ったことがあります。台本を読んだ時にそんなことを思い出しました。陽子の旅は切なかったり、自分自身を見つめ直したり、さらけ出していくような切実な旅ではあるんですけど、陽子みたいに、出会う人出会う人に刺激を受けながら旅をしていくことはライブとはまた別にやってみたいなと憧れました。また役柄上の話しですが、茂が陽子に話しかける時の、陽子の煩わしそうな表情が大好きで、すごく面倒くさそうにするから(笑)、早くあの表情をスクリーンで見たいです。・黒沢あすか久美子(役)は色々背負っています。日頃胸に秘めていることを口にしたいけど、忙しさや色々なことから、そういうことを聞いてくれる人との時間が少ない人間です。私は陽子の旅の中継点になれたらなって思い、作品に参加しました。菊地さんとの共演は、初めてでしたがすごく楽しかったし、セリフを一つ一つ交わし合う瞬間も喜びと共に、緊張するどころかどんどんリラックスしていく自分がいて気持ちよかったです。・見上愛とても楽しい撮影でした。数日しか参加していないのに、菊地さんやスタッフの皆さんの穏やかな空気に包まれながら、ゆっくりとした時間を過ごした気がします。この物語の中で、小野田リサは人の温かみを感じられる存在になれたらいいなと思い、色んな悩みや葛藤を抱えながらも、明るく優しい女の子になる様に意識して演じました。・浜野謙太若宮のキャラクターはクズ男なんですが、演じる際に熊切監督から「浜野さんの素でやってください。そのままでやってください。」と言われました。俺をクズだと思っているんですね。なんだよって思いましたけど、やってみたら難しく、深いなぁと。以前熊切監督とご一緒したことがあり、カットがかかった後の「いいすね~」がすごく嬉しいのです。熊切節がまた聞けたなぁと。充実感がある現場でした。・仁村紗和熊切監督の映画をたくさん拝見させていただいていて、私自身久しぶりの映画の現場で、すごい楽しみにしてましたし、熊切監督はすごく穏やかな方で、私が関西弁喋ると嬉しそうにニコニコ笑ってくださって嬉しかったです。菊地さんは昔から大ファンで、主演が菊地さん、熊切監督ということでオーディションを受けて参加させていただきました。・篠原篤陽子のように透明な埒の中に入り込んでしまい不充足を生きている人は多いのではないでしょうか。たとえば、一見うまく社会の中で立ち回っている人も、友人たちと楽しく過ごしている人も、理想的な家族関係を築いているような人も、その実、内心には多少なりとも陽子と似たような感慨を抱えているものではないでしょうか。道をそれたり、躓いたり、誰かの肩をかりたりしながら辿り着いたラストシーン。あの陽子の顔が今でも忘れられません。「そこには自分が映っていました」というと大変おこがましいですが、帰りの道すがら「今の自分をもう少しだけ認めてあげようかな」、なんてことを思い、心をふっと軽くしました。ぜひ劇場でご覧になって、皆さんも陽子と一緒に旅をしてみてください。そして、そこに芽生えた感情をやさしく掬ってあげてください。・吉澤健私の役は陽子の父親とイメージをダブらせるということで、父親役のオダギリさんより私は割と強面だから心配で監督に聞きたかったですが、結局聞かなかったです(笑)。つまり、まったく同じではなくても登のどこかに父親がダブればいいのかなと。あえてその方が面白いと思い芝居をしていました。熊切監督は今回初めてお仕事しましたが、芯の強さを感じました。・風吹ジュンお父さん(登)役の吉澤さんとは初めての共演でしたが、情景に説得力が増すようないい感じの役者さんでした。歳の差夫婦のように演じさせていただいて、吉澤さんのように良い萎れかたは真似できませんが勉強になります。菊地さんも初共演でしたが、リアルな演技、自然な在り方はこちらがグンと胸を打たれ、見惚れてしまいました。今までにない彼女の魅力が本編から観られると思います。ロードムービーならではの過酷な条件での撮影は殆どドキュメント?のように撮っているので、菊地凛子さん演じるヒロインやその出会いが、いいお話として届くのを期待しています。ぜひぜひ楽しみにしてください。・オダギリジョー年齢の近い菊地さんの父親役としてオファーを頂き、驚きましたが、これまた同世代の熊切監督からのお声がけという事が嬉しく、迷いなくお引き受けしました。菊地さんと熊切監督のやり取りを隣で見ながら、いち映画ファンとしてニヤニヤしちゃってましたね(笑)。名作誕生の予感です!『658km、陽子の旅』は7月28日(金)よりユーロスペース、テアトル新宿ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:658km、陽子の旅 2023年7月28日よりユーロスペース、テアトル新宿ほか全国にて順次公開©2023「658km、陽子の旅」製作委員会
2023年03月24日『#マンホール』熊切和嘉監督のもと、菊地凛子が初の邦画単独主演を務める『658km、陽子の旅』の初日が7月28日(金)に決定。さらに、菊池さんを自作に起用したことのあるアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督とイザベル・コイシェ監督からのコメント入り特報映像が解禁となった。本作は、父の訃報を受け東京から青森県弘前市の実家までヒッチハイクをすることになった陽子が、東京―福島―宮城―岩手―弘前をたどる旅の中で出会う人々とのトラブルやあたたかい交流を通して、後悔を抱え孤立した心を癒していく一夜のロードムービー。特報映像では、長く続く海岸沿いの道を、ひたすら歩みを進めていく主人公・陽子(菊地凛子)。熊切監督作品『私の男』(13)に続き音楽を担当するジム・オルークの曲が心情を現すように響く中、波の荒い海を見つめ、砂浜に横たわり空を見つめるシーンが映し出される。人生を諦めて生きてきた彼女が、この旅を通して得られるものとは…?孤独や虚しさを感じながらも、陽子が一歩ずつ、確かに歩んで行く姿が胸に迫る特報映像が完成した。なお、イニャリトゥ監督とは菊池さんがアカデミー賞にノミネートされた『バベル』(07)、コイシェ監督とは主演映画『ナイト・トーキョー・デイ』(10)でタッグを組んでいる。★アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(映画監督/『バベル』『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)彼女が過去と対峙する姿に、悲しく胸を締め付けられた。彼女の苦痛や悲しみは、観客の心を突き刺し、目が離せなくなる。熊切和嘉は、主人公の痛みや雰囲気を探求し、見事に描き出し、素晴らしい仕事を成し遂げた。★イザベル・コイシェ(映画監督/『死ぬまでにしたい10のこと』『マイ・ブックショップ』)この映画は孤独と敗北を描いた、力強い物語だ。人生の岐路に立つ孤独な女性を映し出し、観客の心を確実に揺さぶるだろう。『658km、陽子の旅』は7月28日(金)よりユーロスペース、テアトル新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:658km、陽子の旅 2023年全国にて公開予定©2023「658km、陽子の旅」製作委員会
2023年03月19日TBSテレビは、韓国の制作会社BIGWAVE ENTERTAINMENT社・neostory社との間でリメイク契約を締結し、吉高由里子主演のドラマ「最愛」を韓国リメイクすることが決定した。2021年10月期に金曜ドラマ枠で放送された本作は、吉高さん演じる殺人事件の重要参考人となった実業家・真田梨央と、梨央の初恋の相手であり事件の真相を追う刑事(松下洸平)、あらゆる手段で梨央を守ろうとする弁護士(井浦新)という3人を中心に展開する、完全オリジナルのサスペンスラブストーリー。脚本は奥寺佐渡子と清水友佳子、プロデュース・新井順子、演出・塚原あゆ子と、「夜行観覧車」「リバース」を手掛けたチームが集結し制作。放送時に初回放送の見逃し配信再生回数でTBSドラマ歴代1位を記録し、「東京ドラマアウォード2022」作品賞グランプリ(連続ドラマ部門)、主演女優賞、演出賞の3冠をはじめ、「第59回ギャラクシー賞」「TVerアワード2021」「2022年日本民間放送連盟賞」など様々な賞も受賞した。プロデュース・新井さんは今回のリメイクについて「梨央、大輝、加瀬たち登場人物が、韓国を舞台にどんな“最愛”を生み出していくのか、初回放送が待ちきれないです」と期待。韓国版を制作するBIGWAVE ENTERTAINMENT社は「韓国の2社が持つ企画力と制作能力をベースに、オリジナルの長所をいかし、良い相乗効果を生み出したい」とコメント。なお、脚本やキャスティングは現在、調整中だという。(cinemacafe.net)
2023年02月16日現在放送中の井上真央主演ドラマ「100万回 言えばよかった」に、菊地凛子が幽霊役で出演することが分かった。本作は、愛する人を突然失ってしまった主人公・相馬悠依(井上さん)、魂だけになっても悠依をそばで見守る鳥野直木(佐藤健)、死の真相を追う刑事でありながら、直木の唯一の媒介者として悠依に関わっていく魚住譲(松山ケンイチ)、数奇な運命に翻弄されながらも奇跡を起こそうとする3人の姿を中心とした、切なくて温かいファンタジーラブストーリー。身体が発見され、死が現実となってしまった直木。悠依は、直木が消えてしまう不安を抱える反面、これからも直木への想いを持ち続けたまま一緒に生きていきたいと願うが、直木は悠依の今後のためにも自分は消えた方がいいと考えていた。そんな中、直木が殺害された場所が広田家であることが判明。様々なことが重なり落ち込む悠依を励ますため、直木は譲を通して悠依をデートに誘う。そこで悠依は、広田家に残されていた写真に写る自分の記憶を思い出す…。第6話(2月17日放送)から登場する菊地さんが演じるのは、女性幽霊・原田弥生。役名以外の情報は明らかにされておらず、謎だらけの人物。今回、TBSドラマ初出演となる菊地さんは「井上さんと健さんとは初めて御一緒させていただきます。井上さんはとっても可愛いらしくて、同じ空間にいるだけでとても安心感を与えてくださっています。健さんはとにかくキラキラしていて、同じゴーストをやらせていただくことは光栄なのですが、少し恐縮しております。松山さんとは久々の再会、共演となりました。お互いさらに大人になりましたが、根が変わらず、久々な感じが全くせずにスッとお芝居に入れてとても頼もしく思っています」と出演者の印象を語り、「私自身、初めてな役柄なので挑戦だらけですが、そこも楽しみながら現場を過ごしております」とコメントしている。▼「100万回 言えばよかった」第6話あらすじ莉桜(香里奈)が悠依からの手紙を受け取ったのと同じ頃、直木は樋口(板倉俊之)と共に、成仏する方法を知る自分たち以外の幽霊を探していた。そんな中、悠依の引っ越しを知った直木は急いで止めようと譲の元へ。悠依はハヨン(シム・ウンギョン)に引っ越しを手伝ってもらっていた。その後、直木は譲の姉・叶恵(平岩紙)に会いに行き、自分が成仏するためのヒントをもらう。それを悠依にも話したことがキッカケとなり、直木は譲が抱える“ある思い”に気づく――。「100万回 言えばよかった」は毎週金曜日22時~TBSにて放送中。(cinemacafe.net)
2023年02月10日2021年10月期にTBS金曜ドラマ枠で放送した吉高由里子主演「最愛」が、「東京ドラマアウォード2022」作品賞 連続ドラマ部門グランプリに選出。さらに主人公・真田梨央を演じた吉高さんが主演女優賞、演出賞を塚原あゆ子が受賞した。「東京ドラマアウォード」は、作品の質の高さはもちろん、海外発信も見据え“市場性”“商業性”を重視し、“世界に見せたい日本のドラマ”というコンセプトのもと2008年に創設。今年で15回目を迎えた。今回は昨年7月から今年6月までに放送されたドラマの中から、日本映画テレビプロデューサー協会および、新聞、テレビ誌各社のドラマ担当、テレビ各局のプロデューサーによって選考された。グランプリを受賞した「最愛」は、殺人事件の重要参考人となった女性実業家・真田梨央(吉高さん)と、梨央の初恋の相手であり事件の真相を追う刑事(松下洸平)、あらゆる手段で梨央を守ろうとする弁護士(井浦新)の3人を中心に展開するサスペンスラブストーリー。吉高由里子「こんなに反響の大きかったドラマはなかった」受賞にあたり、「これまでにこんなに反響の大きかったドラマはなかったです」と吉高さん。「たくさんのドラマ賞もいただけて、授賞式でスタッフの皆さまと再会できることがすごくうれしくて。受賞するたびに『最愛』というドラマが生きて、いろんな人に出会っているような気がしています。オールロケでの撮影で、いろんな場所へ行って、まるで旅のようなドラマでした。大変だった分、自分の中で残っているものが大きいです。放送が終わって約1年経ちますが、今もなお『最愛』が広まっていることに感謝しています」とコメント。また、塚原さんは「ミステリーとラブストーリーのバランスを大切にしていたので、どちらに興味を持っていただいても最後まで愛されるようにいい塩梅を探っていました」と明かす。「展開が何度か大きく動くところがあったので、時間配分は脚本家、プロデューサーとも何度も相談しました。キャストもみんなで支えあって、お互い切磋琢磨して芝居をぶつけあっていたので、主演の吉高さん含めみんなのびのびやってくれたと思います」と話した。そして作品賞を代表し、新井順子プロデューサーは「このチームで約10年やってきていて、これまでは原作があったのですが、今回はオリジナル作品に挑戦してみたいと思って臨んだ作品です。今まで培ってきた経験と脚本家さんの力、監督の熱量があってこそ、10話楽しんでいただけたと思います」とふり返ってコメントした。(text:cinemacafe.net)
2022年10月25日週刊誌・漫画誌・SNSで活躍する豪華メンバーが出演のグラビア企画『GIRLS graph.(ガールズグラフ)004』(10月20日発売/宝島社)より、菊地姫奈が飾る裏表紙が7日、公開された。『ミスマガジン2020』で「ミス週刊少年マガジン」を受賞し、人気上昇中の菊地。佐藤裕之氏が撮影を担当した今回は、17歳ならではのきらめきを18ページのボリュームで掲載。裏表紙では、魅惑の美ボディが目を引くバンドゥビキニ姿を披露した。好評につき第4弾となった『GIRLS graph.』。今年6月に発売された1st写真集が話題の“令和の最強ヒロイン”NMB48の本郷柚巴が表紙を担当。フォトグラファー・藤本和典が撮影し、今までにないシチュエーションで、大人な表情やあどけなさとグラマラスが絶妙に混ざり合った姿をみせた。さらに、巻頭24ページの本郷、巻末18ページの菊地ほか、バラエティやドラマ、CMで活躍中の都丸紗也華のグラビアも掲載されるなど、前号よりもパワーアップした内容に。本郷のA2サイズ両面ポスターも同封される。
2022年10月07日菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール、待望の関西公演の開催が決定した。公演は、11月18日(金)大阪・STUDIO PARTITA、11月19日(土)京都・KBSホールにて。菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラールチケット情報ブルーノート、スタジオコースト、オーチャードホール、各地方の会館大ホール、リキッドルーム、サントリーホールと、神出鬼没的に公演を実施してきた同楽団。あらゆる音楽を前衛的に融合した比類なきセンセーショナルなサウンドで紡ぐ魅惑の一夜をお届けする。ドープな雰囲気漂う大阪・STUDIO PARTITAでのstanding、荘厳な雰囲気に包まれる京都・KBSホールでのsittingと、全く異なるロケーションで行われる贅沢なオルケスタのサウンドに、じっくりと酔いしれていただきたい。チケットは、9月29日(木)19:00から10月5日(水)23:59までオフィシャル最速先行(先着)受付を実施。■菊地成孔コメント「<菊地成孔とぺぺ・トルメント・アスカラール>を御愛顧いただいている、大阪、大阪近郊、京都、京都近郊、全国、全世界の皆様へ」楽団員とツアースタッフ全員を代表してご挨拶に参上仕っております。菊地成孔です。当楽団が結成されて、そろそろ25年が経過いたしますが、私が現在、指揮、運営する楽団として、とうとう最古参と相成りました。我々、元々腰が重く、楽器の搬送だけでも大変な労力ですし、楽団員は腕利きばかりでマネージも難しく、そこにウイルスの蔓延も加わり、帝都東京都下で演奏会を行うのもままならぬ状況ではありまするが、数少ない演奏の機会には、皆様からの、それはそれは、言葉さえ選ばなければ、ふしだらとも、淫らとも言える愛と官能のバイブスは日々、頂戴しておりますし、私共も常に、皆様を愛し、淫しております。この度、久しぶりに遠征の機会に恵まれ、私が最初に思いついたことと申せば、「我々を、酒や料理と共に、ゆったりとシーツに身を沈めて鑑賞したい方々もいらっしゃるだろう。しかし、我々の演奏で、現在、おおっぴらには禁じられておる所の、踊ったり歓声を上げての祝祭、そのトランスを味わいたい方々もいらっしゃるのではないか?」という事でした。そこで今回、大阪ではスタンディング、京都ではシッティング、という、我々の遠征史上初めての形式を採らせて頂きました。演奏式目、いわゆるセトリも、それに準じて些かながら変えて御座います。ただただ、生きる事だけでも大変な辛苦が必要な世の中になりました。我々がこの四半世紀、何を皆様にお届けするために演奏活動をしているかは、今更申すまでも御座いません。四半世紀前からのご贔屓から、動画でのみ見たことがある、というお若い方々まで、我々の音楽にはあらゆる区別は存在しません。ただあなたが、官能と浄化、生きる喜びと死の甘さを渇望されればこそ。逢瀬の愉しみと祝祭の全開放。それは初冬の生々しい寒さと共に。菊地成孔
2022年09月29日吉沢亮が駆け出しの小児科医を演じる新月9ドラマ「PICU 小児集中治療室」に、メインキャストとして菊地凛子が出演していることが分かった。北海道を舞台に“子どもの命”をテーマに描く本作。月9初出演の菊地さんが演じるのは、ある少女の死をきっかけに、本作の舞台となる北海道に、PICU(Pediatric Intensive Care Unit)=小児専門の集中治療室を設立するべく、尽力する北海道知事・鮫島立希。植野(安田顕)に直談判し、植野が提示した“ある1つの条件”をのんで何とか計画はスタート。ようやく丘珠病院にPICUが設立されるが、人材が不足。求人しても全く集まらないのには、道内のほかの病院が、PICU設立に猛反発していることが原因。それは、植野が提示した条件が引き金になっている様子。菊地さんは「月9に出演できるなんてうれし過ぎです!!キラキラなキャストの皆さんと、楽しいクルーの皆さんと、大好きな北海道を舞台に、撮影が出来るなんて、感謝でいっぱいです!頑張ります!!」と意気込み、「とっても温かいエネルギーの皆さんと作っております。多くの人に、この作品の思いが届くといいいなと思っています」と視聴者へメッセージを寄せた。「PICU 小児集中治療室」は10月10日より毎週月曜日21時~フジテレビにて放送。※初回30分拡大(cinemacafe.net)
2022年09月28日タレントの菊地亜美さん(31)は、2018年に一般男性と結婚。そして2020年には待望の第1子女児が誕生しママになった亜美さん。自身のインスタグラムやYouTubeにオフショット写真や動画を公開し、同じママさんフォロワーから関心を集めているようです。先日は、夫と娘のリンクコーデを自身のインスタグラムに投稿し注目が集まっているようです。早速チェックしてみましょう!夫と娘のかわいいリンクコーデを公開 この投稿をInstagramで見る 菊地亜美 Ami Kikuchi(@amikikuchi0905)がシェアした投稿 「いつかのたまたまのリンクコーデ」と夫が娘を抱っこする姿を投稿した亜美さん。2人とも淡いブルーのトップスにホワイトのボトムスという偶然のリンクコーデに「こんなことある?笑」と嬉しそうな亜美さん。フォロワーはいつもより見える旦那様の横顔に視線が集中しているようで「旦那さんが、竹内涼真くんに見えました!」「色合いも素敵ですね♡そして旦那様イケメン」と竹内涼真さんに似ているとの声が続出で、「この色ならうちも旦那さんと娘出来るかも⁉️と参考にさせてください♡」と男女のリンクコーデでも可愛い色合いで真似したいとの声も見られました。可愛いふんわりしたイメージの亜美さんと、少し見えたヒゲあり旦那様のツーショットを想像した方も多かったのでは。次は別の角度からもう少しはっきり見える旦那様の写真を期待してしまいますね。次の投稿も楽しみです!あわせて読みたい🌈柴咲コウさんの金髪ショートがイケメンと話題!「まるで別人」「キュン死」と大反響
2022年03月09日昨年、ドラマ『最愛』で注目を浴びた高橋文哉(20)。熱演が記憶に新しい彼が、今度はドラマ『ドクターホワイト』(カンテレ・フジテレビ系にて毎週月曜22時~放送中)で研修医役に挑戦中!役柄のことやプライベートについて、忙しい撮影の合間に答えてもらいました♪――今回の役を演じるうえで意識していることは?「僕が演じている佐久間は、1人だけ研修医なので、初々しさや明るい雰囲気を出せるように意識しています。現場で大先輩ばかりに囲まれている自分と通ずる部分もありますね」(高橋・以下同)――佐久間と自分との、ほかの共通点は?「諦めないところですかね。やると決めたら、周りに何を言われても貫き通すのは共感できます。でも僕は自分の中で完結しちゃって、佐久間みたいにはっきりと意思表示はまだできないです」――視聴者に注目してほしいポイントは?「前回の放送で大きな転機を迎えた佐久間は、医者としても1人の人間としても成長していきます。今後は、先輩たちについていくだけじゃなくて、率先して動く姿も見せたいです」――自分自身にも最近、転機になるできごとはあった?「20歳になったことですね。当日は、実家で家族に祝ってもらいました。たまに、家でお酒を飲みながら台本を読んでたりすると、憧れてた大人になれたんだなってうれしくなります」――最近の活躍について、芸能界入りを後押ししたお母さんの反応は?「月に1~2回は会ってるんですけど、とくに何もないですね。でも、出演作は全部見てるらしいです! 感想を聞いても『よかったよ』くらいで、素直に褒めてくれませんけどね(笑)」そう答えてくれた高橋。研修医並みに、めきめき成長中です!
2022年02月12日12月17日(金)に最終回を迎えた金曜ドラマ「最愛」のParavi特別版「最愛 塚原監督&新井プロデューサー 裏トーク版」が、動画配信サービス「Paravi」にて独占配信されている。金曜ドラマ「最愛」は、吉高由里子演じる殺人事件の重要参考人となった若き実業家・真田梨央と、松下洸平演じる梨央の初恋相手で事件の真相を追う刑事・宮崎大輝、そして井浦新演じるあらゆる手段で梨央を守ろうとする弁護士・加瀬賢一郎の3人を中心に展開するサスペンスラブストーリー。初回配信後、Paravi再生人数ランキングで2か月連続第1位を獲得しており、ユーザーから絶大な人気を集めている。そんな作品ファンの熱い盛り上がりを受けて立ち上がった企画「裏トーク版」は、「最愛」を手掛けた塚原あゆ子監督と新井順子プロデューサーがドラマ本編を見ながらラジオのようなゆるいトークを展開。当時をふり返った撮影裏話や、本編のミステリーについて語りつくすコメンタリー企画となっている。監督とプロデューサーの2人は“伏線祭り”と題し、「あのとき実は…」と、後から見直さないと気づかない小さな仕掛けやSNSで話題となった謎についても次々と明かしていく。今回は、特に反響が大きかった、全ての始まりとなる15年前の“ある事件”を描いた第1話、1つ事実が明かされる第5話、そして最終話の計3本をピックアップ。放送が進むにつれ、真犯人を探し出すミステリー要素に毎週SNSでも頻繁に考察が投稿され話題を呼んでいたが、真相はいかに…?ドラマ公式SNSで質問を募集した際に、放送中では答えられなかった質問にも回答している。なお、1月1日より未公開シーンを含んだ「最愛 ディレクターズカット版」の独占配信も決定した。「最愛 塚原監督&新井プロデューサー 裏トーク版」01・05はParaviにて配信中、10は順次配信。Paraviにて「最愛」1話~最終話は全話独占配信中、「ディレクターズカット版」は2022年1月1日(土)0時より配信開始。(text:cinemacafe.net)
2021年12月20日Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2021年秋スタートのテレビドラマ『最愛』(TBS系)の見どころを連載していきます。人が人を好きになる物語と同じように、人が人を殺してしまう物語に私たちが夢中になってしまうのはなぜだろう。恋の話はハッピーだけれども、人が死ぬ傷ましくて悲しい物語にこんなに惹かれてしまうのはなぜだろう。それはプライオリティ、人生の優先順位の究極の形だからなのだと思う。人生に、他人の生命と引き換えてしまうほどの欲望、理由はあるか。人の死で始まるクライムサスペンスに見入る時、私たちは無意識にその答えを探しながら見つめている。そして、それを覆い隠しながら生きていく人生に後悔はないのか。大きな秘密を抱えて生きる長いその苦しみは堪え難くはないのか。『最愛』(TBS金曜日22時主演・吉高由里子)は、その答えを見つめる物語だった。連続ドラマとしてのサスペンスは、実は難しいカテゴリだと思う。序盤から少しずつ提示される情報の連続性を含めて楽しむ以上、「面白そうだから途中からでもちょっと見てみよう」のハードルが他のカテゴリより上がる。しかも皮肉なことに、サスペンスとして完成度が高い、丁寧な作品ほどに途中参入しづらく感じられる。つまり最初に掴んだ客をいかにこぼさず走るかがシビアに出る。その意味で『最愛』は、最初に掴んだ客を最後までしっかり抱きしめて走り抜けた作品だと思う。最終回まで見届けた今、事件の情報の提示、そのタイミング、そして最後の全容の開示まで無理なところが一つもなく、しかもそれらはラストの30分でまるで手品のように鮮やかに次々と明かされていた。まさに手品のようだと脚本の手腕として唸ったのは、一度は渡辺昭殺しの被疑者となった朝宮優(高橋文哉)の被疑を晴らすために加瀬(井浦新)を奔走させたことで、犯人としてのフレームから外してみせた。その上でもう一度、失くした赤いペンの一件で更に念入りにフレームから外して、私たちの目の前から『犯人としての加瀬賢一郎』の認識を消してみせた鮮やかさである。15年前の渡辺康介(朝井大智)の死体遺棄についても、種明かしの後になってみれば加瀬と朝宮達雄(光石研)が知己であっても何らおかしくないと思えるのに、葬式にやってきた時の朴訥(ぼくとつ)とした印象ひとつで、私たちは加瀬賢一郎が朝宮家とそれまで関係のなかった人間だと自然と関係者のフレームから外してしまうのである。大胆で鮮やかな仕掛けだった。それぞれの登場人物の『最愛』を私たちは探りながら見ている中で、個人的には宮崎大輝(松下洸平)の真田梨央(吉高由里子)への真っ直ぐな愛情に比べて、加瀬のどこかぼんやりとした輪郭の愛情が不思議でならなかった。家族というにも、パートナーというにも、性別も年齢もどこか超越して、暖かいけれども漠としてカテゴライズできない何かに見えた。しかし15年前に加瀬が抱えた秘密を思うとき、彼自身、その愛情に置き場所は決められなくなり、まして名前はつけられなくなったのだと思う。そんな、紗の一枚かかったようなデリケートな愛情とその帰結を、井浦新は余すことなく表現していた。ラストシーン、寄附金詐欺について出頭すると梓(薬師丸ひろ子)に申し出る後藤(及川光博)が「秘密を抱えて生きる人生を受け入れるのは、難しいです」と、憑き物が落ちたような晴れやかな顔で語る。逃走せずに罪を受け入れて償う方がきっと生きやすい。だが、愛する人たちの人生にこれ以上の傷を付けないために、自分の人生は捨てて逃げ続けると加瀬は決め、そして大輝もまた、愛する人たちのためにその決断を受容して梨央には何も語るまいと決める。事件についてこれ以上語るまいということ、かつて元陸上部の長嶋(金井成大)に会いに行った時、知り合い相手に事件の情報を漁る刑事という仕事を「嫌な仕事だよな」と自嘲しつつ「向いてるよ」とある種の誇りを込めて迷いなく言った宮崎大輝という男が、愛する人の幸せにために引いたタフで太い一線に思いを馳せる。覚えていること、忘れること、知ろうとすること、知ろうとしないこと。『最愛』は極上のクライムサスペンスでありながら、同じくらい記憶と人生の幸福をめぐるヒューマンドラマでもあった。脚本の絶妙な匙加減と、演出の細部までこだわった映像美と、俳優陣の熱演と、劇伴音楽のドラマチックさ。全てが精緻な歯車のように噛み合った美しい作品だったと思う。毎シーズン、沢山の連続ドラマが作られる。楽しいもの、美しいもの、切ないもの、ハラハラするもの、それぞれに良さがある。しかし、楽しかったけれども、「あれどんな話だったっけ」と数年あとになって記憶がぼんやりしてくる作品も多い。そういう優しい印象だけを残してくれるエンタメ作品もまた良いものだ。けれども『最愛』はそういう作品ではない。見届けた人たちの、記憶の片隅に深く彫られた文字のように、どんなことが起きて、誰が守り、誰が犯人で、どんな切ない結末に至ったのか、ずっと忘れ難いドラマになる。上質なレザーに刻まれた文字のように、金箔が色褪せても刻まれた文字は残るだろう。宝石のような作品を作って下さった製作の皆様に、最終回を見届けて心から感謝と盛大な拍手を送りたい。素晴らしい時間でした。ありがとうございました。最愛/TBS系で毎週金曜・夜10時~放送過去の最愛ドラマコラムはコチラから[文・構成/grape編集部]
2021年12月20日TBS金曜ドラマ「最愛」最終話が12月17日オンエア。加瀬が下した“選択”に視聴者から「ありがとう」「その後が気になりすぎる」といった言葉が続々と上がるなか、ラストシーンには「苦しすぎる」「言葉にならない」などの声も多数寄せられている。15年前、ある大学の陸上部の寮で起きた“失踪事件”が現在の連続殺人事件へと繋がっていく…事件に関わる人々の謎と“最愛”の人への想いが描かれてきた本作。キャストは15年前渡辺康介に暴行され、父の死後、母の真田梓に引き取られ上京。現在は「真田ウェルネス」の代表取締役となって創薬事業を手がけている真田梨央を吉高由里子が演じ、15年前は梨央を想う大学の陸上部員で、その後刑事となり康介の父・昭殺害事件を捜査するなか梨央と再会した宮崎大輝に松下洸平。「真田ホールディングス」の弁護士としてグループと梨央を守り続けてきた加瀬賢一郎に井浦新。幼い頃の事故で記憶が飛ぶ障害を負い、梨央を暴行した康介を刺した弟の優に高橋文哉。梨央を守るため寄付金詐欺への関与を認め出頭した母の梓に薬師丸ひろ子(特別出演)。大輝の大学時代の後輩で、こちらも刑事となった藤井隼人に岡山天音。不正を続けてきた真田ウェルネス専務の後藤信介に及川光博。梨央の兄・政信に奥野瑛太。15年前に亡くなった梨央の父親・朝宮達雄に光石研。息子の死について15年間調べ続け、何者かに殺された康介の父親・昭に酒向芳。康介の“被害者”の1人で、謎の転落死を遂げたノンフィクションライターの橘しおりに田中みな実。大輝とコンビを組んでいた桑田仁美に佐久間由衣。部下を踏み台にしてでも出世しようとする山尾敦に津田健次郎といった顔ぶれが出演した。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。真田ウェルネスの不正が発覚し梓が逮捕される。梨央は兄の政信を説得して経営から身を引き社員として研究を続け、開発してきた薬は無事承認されることに。一方、昭の事件は手詰まりとなり、しおりの事件も事件性はないとして捜査が打ち切られる。2022年冬、大輝は捜査一課に戻り、しおりの母の発言をきっかけに彼女の事件を調べ直す。そして浮かび上がった新たな容疑者は加瀬だった…というのが最終話の展開。15年前、達雄と共に康介の遺体を遺棄し、梨央や優と口論したあとの昭を池に沈め殺害。真田ウエルネスの不正に関する記事の掲載を差し止めようとしおりと交渉するなかで、彼女が転落した現場に居合わせたのは加瀬だった。「えええええええやっぱ加瀬さん…」「ああ、やっぱり加瀬さんか」「加瀬さんが犯人とか無理すぎて泣く」など視聴者の間に衝撃が走るなか、加瀬は大輝たちの手を逃れ、梨央たちの前からも姿を消す…。梨央、優、そして梓ら真田グループを守るために、彼らの前から姿を消すという加瀬の選択に「加瀬さん、皆を守ってくれてありがとう」「梨央と優の笑顔のために加瀬さん、ありがとう」など感謝の言葉とともに「続編で罪を償って幸せに暮らしてる加瀬さんを見せてください」「加瀬さんのその後が気になりすぎるのでぜひスピンオフを」といった声も。ラストは梨央と大輝が達雄の墓に手を合わせた後、加瀬のことを訪ねても何も語らない大輝に「私、なんとなくわかってるよ。加瀬さんのこと」と語りかけた梨央に、大輝は「何のことや」と答えをはぐらかしたまま、2人は手をつなぎ歩き出す…というもので、このラストにも「最愛の結末つらすぎんか」「最愛苦しすぎる」「はーーーー言葉にならない」「結末の余韻がこんなにも残るなんて」といった反応が続々と寄せられ、放送後にはTwitterのトレンド1位に“#最愛ドラマ”が、2位に“加瀬さん”がランクインするなど、大きな反響を呼んでいる模様だ。(笠緒)
2021年12月18日Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2021年秋スタートのテレビドラマ『最愛』(TBS系)の見どころを連載していきます。一瞬の、感情を読ませない毅然とした表情に惹かれる。本来、喜怒哀楽を発散する朗々としたエネルギーが魅力的な吉高由里子だが、時にふと表情を押し殺す瞬間がある。それがとても美しいと思う。吉高が主人公の村岡花子を好演した朝の連続テレビ小説『花子とアン』(NHK)でも、妹のもも(土屋太鳳)から恵まれた境遇を妬まれて責められた時の、困惑気味に表情を殺した場面の美しさが強く記憶に残っている。今作『最愛』でも、自分に向けられる他者の感情に困惑する時、動揺を押しころす時の吉高の表情はいつも美しい。そしてこのドラマの初回、無表情に血に濡れた指で髪をかきあげる仕草もまた、息をのむほどに素晴らしかった。宇多田ヒカルの『君に夢中』が流れる印象的な場面ついにここまで来たという感慨がある。サスペンスとしての考察、ラブストーリーとしての盛り上がり。どちらも高い水準で維持しながら最終回のひとつ手前に辿り着いた『最愛』(TBS系金曜22時主演・吉高由里子)。今回9話のラストシーンで、初回冒頭、主人公の真田梨央(吉高由里子)が血塗れの指で髪をかきあげながら警察に連行される場面に繋がった。それはおそらく物語が始まった当初、自分も含めて、視聴者の大半が想像していた内容とは違うものではあったけれども、梨央が全てを失おうとしている瀬戸際であることは変わりない。このドラマの主題歌『君に夢中』(宇多田ヒカル)は、毎週1回、印象的な場面で流れている。最終回を前に、改めてそれぞれの回のどこで流れているのかを確認したい。1話目は梨央が父・朝宮達雄(光石研)の死後、駅伝の最中に白川を離れる場面、宮崎大輝(松下洸平)が走る姿を確かめて迎えの車に乗るところ。2話目は大輝が梨央を引き寄せた瞬間に菓子が潰れて大輝のシャツにべったりついて、よそよそしかった2人が溢れるように喋りだす場面(ここは本当に見ている側が一瞬虚を突かれ、そして緩やかに気持ちがほどけていくような美しい場面だと思う)。そして3話目は暴漢に襲われた加瀬(井浦新)の治療を待つ病院の待合室、梨央が友人のようでいられたらいいのにと大輝に本心を明かし、2人のわだかまりが解けていく場面。4話目は梨央と警察に追われている弟の優(高橋文哉)がビルの屋上で再会を果たす場面。5話目は白川の大学寮で父親の達雄が残した動画が流れる中、梨央と優、そして大輝が慟哭する場面。6話目は優の殺人の容疑が晴れ、もう互いに会わないと梨央と大輝が決心した時の抱擁。7話目は優の機転で会わないと決めていた梨央と大輝の2人が再会する場面。8話目は逃げた後藤(及川光博)を追って辿り着いた別荘で加瀬が梨央への想いを語る場面。そして9話目は母親の梓(薬師丸ひろ子)が会社の不祥事を全て1人で被り、娘の梨央を庇って記者会見を行う場面。いずれも、それぞれの人物がそれぞれの方法や言葉で、梨央に愛情のベクトルを示す場面である。中でも、5話の父親の達雄が渡辺康介(朝井大智)殺しと死体遺棄は自分1人で行ったと動画で語りかける場面と、9話で真田梓が会社の寄付金詐欺は自分1人の責任であると画面越しに語りかける場面は対になっており興味深い。画面越しの嘘と隠蔽が愛情表現で、とりわけ梓はそのような形でなければ娘の梨央に愛情を贈れない不器用な母親である。今回、富山県警で刑事をしている藤井隼人(岡山天音)と梓が会っている場面が描かれた。本来なら接点のない2人である。そして藤井はある意味『15年前』を象徴する登場人物でもある。その2人に接点があるということは、梓が15年前の事件にも何かの関わりがあるということに他ならない。15年前に隠蔽された1つの事件が、いつまでも塞がらない傷のように血を流し続けて、現在に消せない染みを広げつづける。あの日殺された者の人格がどうあれ、その真実が明らかにならない限り結局『今』も『未来』も無い。今回のラストで警察に向かう梨央は、心配して同行すると申し出た弁護士の加瀬に毅然とした表情で「1人で大丈夫」と断言して顔を上げる。それは、これまで愛されて大事に包まれたがゆえに真実から遠ざけられ、そのことに15年苦悩し続けた女が、どんなに苦しく悲しくても、1人で立って真実に向かい合うと決心した瞬間である。血にまみれた指でかまわないと腹をくくった瞬間である。そして、物語はいよいよ真実の扉の前に立つ。辛くとも、悲しくとも、見届けたい。最愛/TBS系で毎週金曜・夜10時~放送過去の最愛ドラマコラムはコチラから[文・構成/grape編集部]
2021年12月15日吉高由里子主演「最愛」第9話が12月10日オンエア。吉高さん演じる梨央の母・梓の“最愛”に感動の声があふれるなか、岡山天音演じる藤井の放った言葉にネットが大きく揺れている。15年前に岐阜の大学の寮で起きた事件が、現代の連続殺人事件につながっていく完全オリジナルストーリーが描かれてきた本作。「真田ウェルネス」の代表取締役として新薬開発が大詰めを迎えるなか、連続殺人事件の重要参考人となり、会社に詐欺疑惑まで持ちあがる真田梨央役を吉高さんが主演。吉高さんのほか、刑事として15年ぶりに梨央と再会したが、今は所轄に異動になった宮崎大輝に松下洸平。梨央と「真田ホールディングス」を守り続けてきた弁護士の加瀬賢一郎に井浦新。脳に障害を負っていて、梨央が開発している新薬の治験に参加することになった弟の優に高橋文哉。影で不正を行い続けてきた「真田ウェルネス」専務の後藤信介に及川光博。梨央の母で「真田ホールディングス」社長でもある真田梓に薬師丸ひろ子(特別出演)。梨央をライバル視してきた兄の政信に奥野瑛太。大輝の後輩で現在は刑事の藤井隼人に岡山さんといったキャストが出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。昭の遺体と一緒に池から発見されたウェルネスホームのペンは、梓が会社設立記念で作った5本しかないものだった。持っているのは梨央、加瀬、後藤、政信、梓。警察はこのなかの誰かが事件の時に落とした可能性があると考える。そんななか真田ウェルネスの寄付金詐欺疑惑と、しおり(田中みな実)の不審死に関する週刊誌のスクープ記事が出て、真田ウェルネスへの批判が高まり、梨央はマスコミに追われることに…というのが今回のストーリー。電話で梨央に「約束して欲しいことが2つあるの」と切り出し、後藤と協力していくことと、新薬開発を絶対にあきらめないよう伝えると、最後に「私、やっぱりお母さんには向いてないみたい」と梨央に謝罪の言葉を口にし通話を切る。その後マスコミを前に寄付金詐欺への関与を認め、梨央への誹謗中傷を止めるよう訴え警察に向かった梓。そんな梓の姿に「ママの最愛はお兄ちゃんかとおもった 梨央やったんだ」「違った!母の最愛は娘だ!!」「お母さん めっちゃ梨央のこと庇ってるじゃん…」「真田家の人間(加瀬と後藤含む)が梓さんの最愛だったのか」などの声が殺到。一方、冒頭でいきなり大輝の前に現れるも何も語らずその場を立ち去った藤井だが、ラストでは大輝に「15年前、台風の夜、本当は事件の現場におりましたよね」と衝撃的な言葉を放つ。この言葉をうけ「藤井の一言怖すぎ、、、ずっと大輝を疑ってたのか、、、」「本当は事件の現場におりましたよね」って言葉は藤井がその場に居ないと言えない言葉じゃないか?」といった声が上がるとともに、「15年前のあの夜、実は大輝も寮に戻ってた説はあり得ると思ってた」「達雄さんが、莉央に(自分と大輝を)二人同時に失わせたくなくて、自分が罪を被って莉央と優のことを大輝に託したとしたら… 有り得るね…」「優が父親の遺言ビデオを観ながら梨央に事実を話そうとした時、大輝があわてて止めたでしょ。大輝は全てを知っていたから止めたんだ」など、15年前の事件に大輝がどんな形で関わっているのかについても様々な考察が始まっている。(笠緒)
2021年12月11日Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2021年秋スタートのテレビドラマ『最愛』(TBS系)の見どころを連載していきます。井浦新を初めて見たのは2002年に公開された映画『ピンポン』の時だった。もちろん映画そのものも素晴らしかった。しかし私も一緒に見た友人たちも、当時ARATA名義で活動していた井浦新のクールで端正な佇まいにぼうっとなってしまい、彼がデザインしている洋服を買えないのに見にいってしまうほどだった。2012年の大河ドラマ『平清盛』(NHK)の崇徳上皇(すとくてんのう)、そして2018年に放送されたテレビドラマ『アンナチュラル』(TBS系)の中堂系(なかどう・けい)。孤独を核にした人物を演じるとき、井浦新は硬質で美しい光を放つ。それが無口な人物でも、狂乱していても、粗暴な男でも。もちろん柔和なインテリである今作の加瀬賢一郎もである。視聴者の高い満足度を維持しながら物語後半に入った『最愛』(TBS金曜22時主演・吉高由里子)。優れたサスペンスドラマにはそれぞれに独自のカラーがある。展開の圧縮したような速さや、ドラマ一話分の中で鮮やかに起きるどんでん返し、複雑かつ、ふんだんにはりめぐらされた伏線、定型をなぞった爽快感のある展開。今作のそれは、マトリョーシカや玉ねぎのようにひとつ剥いて、確かに剥いたはずなのにまた同じ形のものが現れる奇妙なもどかしさだと思う。しかし全くの無駄ではなく一回り形が小さくなって、何かが確実に絞り込まれていく。他のサスペンスドラマにはない不思議なじりじりした感覚であるし、これは全体を通して、しかも集中して見てもらう前提で作られたドラマだと思う。途中にほとんど解放感が無いことも含めて、これは相当な覚悟と見る側への信頼感を持って作られた作品なのだろう。今週、ようやく真田ウェルネス専務の後藤(及川光博)によって隠されていた真田グループの裏金の存在と、その出所が明らかになった。介護施設の入所者から集めた慈善団体への寄付金を複雑なペーパーカンパニー経由で流用という、絶妙な生々しさである。裏金を作った動機が私利私欲ではなく、会社のためだったと後藤が会社の弁護士である加瀬(井浦新)に訴えかけるシーンの荒涼とした切なさに絶句する。ここまでほぼ感情を押し殺して不気味な男を演じてきた及川光博が、感情を爆発させる場面である。「あの場所(会社)がわたしの全てだ。他には何もないんだ。何も、ないんだよ」後藤の言葉に気圧されたように、一瞬加瀬が黙り込む。逃げ去る後藤をなすすべなく見送りながら「わたしの、すべて」という言葉を反芻(はんすう)する加瀬の胸にどんな感情が行き来しているのか。あとをひく印象的な一瞬である。弁護士という職業自体、本来は白黒つけられない複雑なものに何とか白黒をつけて解決するものだが、真田ホールディングスや真田ウェルネスのような、介護や医療、人の老いや生死に直結した企業の法務が仕事ならば、なおのこと扱うのは善悪の単純ならざるグレーなものばかりなのではないかと思う。人の病気が治るということは、シンプルに善だ。今まで治らなかった病気を治すものを作りたいという梨央(吉高由里子)の情熱が、加瀬の人生にとってどれほど眩しく救いであるか。「世界が良い方に変わっていくのを見たい」と、ぽつりと語った言葉がそれを表している。梨央にとっても、加瀬は眼前の創薬だけに没頭しがちな自分と社会を繋ぐ堅実な『輪』であり人生の一部なのだろう。だが、彼女にとって加瀬は人生の大切な一部だけれども、すべてではないし、おそらく大半でもないはずだ。ふと、加瀬という男にとって真田梨央は人生のどのくらいの割合なのだろうと考えてみる。今のところ、まだそれを想像させる手がかりは少ない。今週のラストで、渡辺昭(酒向芳)殺害の現場にあったペンの出所が明らかになる。宮崎大輝(松下洸平)が、梨央や優との縁が切れないところから連鎖して、それが明らかになる過程はいかにも『最愛』という名のドラマらしい、やるせなさと高揚である。たった五人だけが持っている特注品のペン。誰が、とそれをカウントしていく時、これまでかかわり続けてはいても、犯人としての範疇からはずっと外れているかのように見えた一人が炙るように浮かび上がってくる。どうか、巧妙なミスリードであると思いたい。同じ形のままでも、間違いなく事件は絞り込まれている。何かがむき出しになり、それぞれが自分の欲や感情を露わにして動き出そうとしている。この物語を見守ってきた私たちも、もう間もなく真実の形にたどり着くだろう。最愛/TBS系で毎週金曜・夜10時~放送過去の最愛ドラマコラムはコチラから[文・構成/grape編集部]
2021年12月06日Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2021年秋スタートのテレビドラマ『最愛』(TBS系)の見どころを連載していきます。過去の『もしも』より、これからの幸せ。今ある問題に向き合った方が良いのだと、それはきっと多くの人が知っている。それでも、良いことも悪いことも私たちは過去の『もしも』の糸を手繰らずにはいられない。辛い日の酒、気晴らしの喫煙、気力を得るためのコーヒー。量をきちんと考えれば、それは人生を円滑に楽しくするものだ。『もしも』を辿ることもまた、同様に人生の傷に貼る絆創膏のように必要なことかもしれない。もちろん、それは量と使い方を間違えなければ。考察や感想を毎回散々悩ませ、嬉しい右往左往を視聴者に味合わせてくれているドラマ『最愛』(TBS系金曜22時主演・吉高由里子)。物語は後半に入っている。今週はリスタートのような回になった。初回からひたすら緊張の圧が高い辛い展開が続いていたので、今回の前半のように穏やかな展開が挟まるのは有難いと感じながら見ていた。主人公・真田梨央(吉高由里子)の行方不明になっていた弟の優(高橋文哉)が殺人の容疑から一転不起訴になり、姉と弟は穏やかな暮らしを始めようとしている。幼い頃の事故から記憶障害のある優は、症状を緩和するための治験を受けようと決意する。一方、捜査一課の刑事でありながら梨央と優の疑いを晴らすために奔走した宮崎大輝(松下洸平)は、それが原因で捜査一課から所轄の生活安全課に転属になる。転属で互いに仕事への影響を気にせず会えるはずの梨央と大輝だが、会わないと決めたものを覆す気はないようで、二人の本当の気持ちを察している優は二人が会える機会を作ろうと苦心する。この場面、いないと思っていた梨央がいると知って、大輝が肩をそびやかして帰ろうとするところも、「逃げないでほしい」と優に乞われて渋々振り向く仕草も、気持ちの揺れを表現する松下洸平の身体表現がいい。横顔の角度で松下の表情はほとんど見えない。だが、肩の角度や首のもじっとした動きが、大輝の苛立ちと期待と高揚がごちゃ混ぜになった感情を饒舌に語るようだ。演技とは身体の微調整であると実感できるシーンである。そんな絶妙にじりじりしたときめきを抱えつつも、いざ梨央と二人きりになると照れて笑ってしまい、何も進展しないのもまたご愛嬌だった。だが、そんな微笑ましい姉弟と、見守る人々の日常に、再びの火の粉が降り掛かろうとしている。今回、真田ウェルネスの周辺を探り続けているフリージャーナリストの橘しおり(田中みな実)の過去が明らかになった。しおりもまた、15年前に渡辺康介(朝井大智)からレイプドラッグで性的暴行を受けた女性の一人であり、被害者の中で単独で告訴に踏み切っていたと判明する。休学や両親の離婚が続いたことを考え合わせると、名前を明かしたこと、告訴したことで周囲の心無い対応で更なる苦しみに見舞われたことは想像に難くない。6話で、拘束されたしおりが後藤(及川光博)相手に「(殺されれば)大勢の人がわたしのことを可哀想と思ってくれる」と淡々と語った言葉が、彼女が15年前に抱え込んだ怒りや無念が今も決して乾いていないことを表している。犯罪の被害者でありながら、充分なケアより前に嘲笑や糾弾に晒される。『あなたにも落ち度があったのではないか』。それは心身に致死傷を負った女性たちに、直接に時に言外に、現実に投げつけられる石である。同時に、しおりが被害にあう直前に通りかかった梨央に助けを求めて、それが届かなかったことも明かされる。それは愛情深い家族と穏やかに暮らしてきた高校生の少女には気づきようもない異変であると思う。だが、その指一本分の距離が届けば、声ひとつ何か届けばと(それは指一本分伸ばせなかった、声を上げる力を振り絞れなかった自分への怒りでもあると思う)その記憶を無限に手繰り続けて、15年を生きた橘しおりの気持ちを想像すると、息苦しく胸が痛む。同時にその指が届いていれば、その時、渡辺の卑劣な犯行が明るみにでていれば、梨央もまた父と弟との穏やかな暮らしが続き、いずれは互いに想いあう大輝との幸せな日々があり得たはずなのだと、ねじれあう二つの運命に慄然とする。15年前に人生を捻じ曲げられた二人の女は、ともすれば手をとりあって辛い過去に向き合える可能性があったのに、その機会もまた失われてしまう。今回のラストで橘しおりは転落死して発見された。今回、梨央を相手に大輝は「もしもの話より先を見る方がいい」と割り切った表情で語る。加瀬もまた、優を相手に「これからどう生きていくか」だと語る。もちろんそれは正しくあるべき姿ではあるけれども、そのまっすぐさの分だけ、よどんだものや人のくらいものが見えなくなるのではないか。大輝と加瀬は、梨央と優の姉弟を守りとおせるのか。物語はラストスパートに入る。最愛/TBS系で毎週金曜・夜10時~放送過去の最愛ドラマコラムはコチラから[文・構成/grape編集部]
2021年11月29日Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2021年秋スタートのテレビドラマ『最愛』(TBS系)の見どころを連載していきます。そこに水があると思って近づけば、それは炎天下で水に見える陽炎だった。『最愛』(金曜日22時TBS系主演・吉高由里子)は、そんなドラマである。15年前の一人の大学生の失踪事件と、その大学生を探し続けていた父親が殺害された現在の殺人事件。二つの事件を往還しながら、私たちはわずかな手掛かりの『水』を求めて右往左往している。中だるみとは無縁の5話、恒例の冒頭のモノローグは主人公・真田梨央(吉高由里子)の弟で、失踪していた朝宮優(高橋文哉)だった。この特異なサスペンスにおける要、そしてブラックボックスは怪我の後遺症で『興奮すると記憶が飛ぶ』症状を抱えた、この孤独な青年である。過去の事件でも、現代の殺人でも、その純粋さと愛情深さに隠れた第三者が見え隠れしている。だがそれが同一人物なのか別人なのかも未だに分からない。前回のラストで二つの殺人の犯人は自分だと告白した優だが、今回改めて『記録』が残っても優自身の『記憶』が戻っているわけではないと明らかになり、またしても真実は見えなくなった。一度は梨央の前から姿を消した優が密かに梨央の元に戻ってきた理由が、姉が社長になったと知り、守らねばならないと思ったという事実が切ない。姉は弟のために薬を作るべく経営や出世には興味がなさげでありながら社長に就任し、弟はそんな姉を守らねばともう一度戻ってくる。その結果、共に再び事件に巻き込まれる。お互いを守りたいと想いあうことが、逆に危機を引き寄せているかのようだ。今回のラストで、最初の失踪事件直後に亡くなった二人の父親である朝宮達雄(光石研)のパソコンに、達雄自身の犯行告白動画が残されているのが見つかる。それは明らかに『いつか見つけてもらう日』のために残された嘘の告白の動画である。死後に自身のパソコンが誰かに捜索される時、それは愛する子供たちに失踪事件の嫌疑がかかっている時だと予想して残された、父親が子供たちを必死に抱きしめるように守る動画である。思えば、この物語が現在になって動きだす契機もまたひたすらに子を探し求める執念にも近い一人の父親の愛情だった。物語のスタートそのものが、何もかもを暴いてでも探そうとする親の愛情と、嘘をついてでも守ろうとする親の愛情の戦いなのである。バイプレーヤーの配役にも注目ここまでに5話、毎回押しつぶされそうな圧の高いストーリーの中で、脇を固めるバイプレーヤーの小技の効いた演技も見応え充分である。世間的に、主人公を手助けするようなフレンドリーな役柄が印象深い及川光博に、ヒロインと敵対する冷徹な男を、華やかな女性らしさを発揮する役どころの多かった田中みな実にフェミニティの全くないドライなジャーナリストの役を、主に声を主戦場にしてきた津田健次郎に堂々たる叩き上げの警視庁捜査第一係長の役を。いずれもエンターテインメント好きを、にやりとさせるような味のある配役である。個人的には松下洸平演じる宮崎大輝とコンビを組む、桑田仁美役の佐久間由衣が良いと思っている。女性の刑事として、癒し系でもなくギスギスもせず、べたつくでもなく尖るでもなく淡々と仕事に向かう。それでいて観察眼も鋭く有能なこともわかる。コンビの大輝とも連携して仕事をしているが、大輝の様子に納得がいかなければ厳しく追求もし、臆せず上司にそれを告げる厳格さも持ち合わせている。越境というよりも、最初から境界線のないような身軽さ、清冽さが印象的だ。毎話、示唆に富む美しいシーンを見せてくれる塚原演出だが、5話で目に止まったのは大輝が大学時代のチームメイトである長嶋(金井成大)に、昔馴染みにアリバイを聞いて回るような仕事は嫌ではないかと問われ「嫌な仕事だよな」と、さほど嫌とも見えないような表情で応えるシーンである。「(仕事に)向いてんだろ」とさらに被せられ、「向いてるよ」と即答する大輝の背後で照る太陽が悲しいほどに眩しい。孤独を善しとして、独りで苦しみと対話しながら走る苦しくなってからが強い選手たる男の有りようが良く表れたシーンだと思った。大輝と長嶋との会話の中で、昔馴染みに聞き込みをする時に大輝がもう飛騨弁ではないことの違和感が一瞬語られる。しかし、引き寄せてクリームがべったりとシャツについたあの瞬間、信号待ちの背中越しの「お前やないってこと、俺が証明する」そしてそして、陸上部の寮で梨央と優の二人に「好きやった」と語りかける時。ごく自然に宮崎大輝は飛騨弁を話す。その軸足はどこにあるのか、言うまでもないと思う。旧札500万の出どころ、真田グループのペーパーカンパニーの謎、拘束された橘しおりの行方。そして15年前、遺体を埋めたのは果たして達雄一人であったのか。まだ点は点のままそこにある。繋がり始めるのは、これからである。最愛/TBS系で毎週金曜・夜10時~放送過去の最愛ドラマコラムはコチラから[文・構成/grape編集部]
2021年11月17日吉高由里子主演「最愛」の第5話が11月12日オンエア。葛藤と苦悩の末、やっと再会できた最愛の姉弟を引き離すことになる大輝を演じる松下洸平に「本物の大ちゃん」「演技力えぐい」などの声が殺到。優を演じる高橋文哉の演技にも賞賛の声が続出している。15年前、大学の陸上部の寮で起きた“ある失踪事件”。その事件が15年を経た現在の連続殺人事件へと繋がっていく。事件の重要参考人となった女性実業家と、彼女の幼なじみで事件を追う刑事。15年前から彼女を支えてきた弁護士の3人を中心に描かれる完全オリジナルストーリーとなる本作。15年前、大学院生だった渡辺康介に暴行され、その後、父・朝宮達雄が亡くなり母・真田梓に引き取られ、現在は「真田ウェルネス」の代表取締役として弟のために新薬を開発している朝宮梨央を吉高さんが演じ、15年前は白山大学の陸上部エースで梨央に想いを寄せていたが、現在は警視庁刑事部捜査一課の刑事をしている宮崎大輝には松下さん。「真田ホールディングス」の弁護士として、梓の指示で15年前に梨央を東京に連れてきて、今まで見守り続けてきた加瀬賢一郎には井浦新。梨央のもとから行方をくらましていたが、前回のラストで梨央と再会した弟の優に高橋さん。梨央の母・真田梓に薬師丸ひろ子(特別出演)。15年前亡くなった梨央の父親・朝宮達雄に光石研。「真田ウェルネス」専務の後藤信介に及川光博。ノンフィクションライターの橘しおりに田中みな実。大輝とコンビを組む桑田仁美に佐久間由衣。優によって殺害されたらしい康介の父親・昭に酒向芳。また奥野瑛太、津田健次郎らも出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。梨央と大輝のもとに優から昭殺害時の映像が送られてきて、その後優は梨央と再会。自首するという優を梨央は引き留め、一緒に岐阜に帰ろうとする。警察も優の素性や真田ウェルネスとの関わりにたどりつき、加瀬もしおりと後藤との接点を知る。そして梨央は高速バスに乗って飛騨に向かい、そのバスを大輝と桑田も追う。途中のバス停で優も合流、かつての故郷に戻った梨央は、優に金を渡し遠くに逃げるよう告げるが、優は逃げるのに疲れたと返答。優は達雄がパソコンにつけていた日記を探し、白山大学の寮へ。達雄のパソコンには動画が残されており、動画で達雄は「自分が康介を殺した」と“自供”。そこに大輝と桑田も現れ、大輝は優を連行することになる…というのが5話の展開。自分の“最愛”の姉弟を自分の手で引き裂かねばならなくなる大輝を演じる松下さんに「この松下洸平くんも良い、とても良い。今日はぐちゃぐちゃに泣きました…」「大ちゃんの演技力えぐい。葛藤よくうまく出せてたなぁ」「凄すぎた 全ての感情表現が全く嘘くさくない全身から振り絞られた声 本物の大ちゃん、そのもの」など絶賛の声が殺到。一方、優を演じる高橋さんにも「今日の「最愛」の高橋文哉がめちゃめちゃよかった」「マジで高橋文哉君の演技力もレベチすぎて震える」といった反応が。放送後も「言いたいことはいっぱいあるけどとりあえず梨央も大ちゃんも優も加瀬さんもみんな幸せになってくれ」「梨央と優と大ちゃんあのまま田舎で幸せになって欲しかった…」など、梨央と優、大輝の3人の幸せを願う投稿が途切れることなくタイムラインを流れ続けている。(笠緒)
2021年11月13日Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2021年秋スタートのテレビドラマ『最愛』(TBS系)の見どころを連載していきます。見ていたほとんどの人が、「えっ、そこまでばらしていいの?」と仰天したと思われる4話のラスト。本当に出し惜しみのないサスペンスだと驚いた。SNSの考察が様々に繰り広げられるオリジナルのサスペンスドラマにおいて、視聴者の予想通りに舵を切り続けるというのは、逆に大胆かつ異端なのではないか。『最愛』(TBS金曜22時、主演・吉高由里子)を見ているとそう思う。オリジナルサスペンスで視聴者が感じる「こんなに分かりやすいならミスリードではないか」を逆手に取り、4話までに初回で提示された二つの殺人の犯人はほぼ特定された。主人公・真田梨央(吉高由里子)の弟で、行方不明になったままの朝宮優が今どうしているか、誰なのかも、予想通りに「情報屋」と呼ばれている青年(高橋文哉)だと判明した。しかし、これだけ手の内を晒されても、見ている私たちのもやもやは晴れないし、近づけば近づくほど見えなくなる気分になる。個人的にミステリーもので一番面白いのは、犯人は分かった、でも動機が分からないという空隙の瞬間ではないかと思う。そんな状態が延々と続いている気分なのである。第2話のレビューでも書いたが、このドラマではやはり食事のシーンが多い。しかもそれぞれの生き方が滲むような描写になっている。これだけは飲みたいな、これくらいは許されたいなと無意識に梨央がそっと握るビールのコップ。おそらくテイクアウトかコンビニか、単品の御飯ものを獣のように口をつけてがつがつと食べる弟の優の孤独な食事。親子の食卓というよりは、上司と部下のミーティングのような梓(薬師丸ひろ子)と梨央の中華料理。ここで弁護士の加瀬(井浦新)がエビが苦手であること、梨央はそれを知っていることもわかる。梨央のニンジンと加瀬のエビは、互いの苦手なものを補い合い、守り合う関係だとうかがえる。毎回入る冒頭のモノローグは、初回は宮崎大輝、2話は主人公の真田梨央。3話は加瀬賢一郎。4話は意外なことに真田ウェルネス役員の後藤信介(及川光博)で、後藤の身の上が家族のない孤独なものであること、仕事が生きがいで、おそらく梓の父から引き立ててもらったのだろう、真田ウェルネスという会社が唯一の居場所であったということが明かされる。この短いモノローグひとつで、主人公の梨央に執拗に敵対しつづける後藤という人物が個人として立体的に見えてくる。出世欲というよりは、自分を育ててくれた場所を守ろうとする彼なりの孤独な戦いなのだと、後藤が体温を持った人物になる。このモノローグのバトンから予想されるのは、このドラマはそれぞれの『最愛』が複数ぶつかりあった結果、起こる齟齬(そご)や瓦解(がかい)を描き出すものではないか、ということだ。自分の人生よりも、自分以外の誰かや組織を幸せの評価軸にしている人間たちが、その最愛のために他人の最愛を損ねてしまう物語。動機が我欲でない分、迷いのなさがやるせない。どの回にもセリフ・劇伴・演出、全てがそろった映像美あふれる名場面があるが、今回は個人的には二つ。信号待ちの間だけひっそりと寄り添った大輝と梨央が、信号が変わって何事もないように歩き出す場面。どちらも現在の人間関係の中で、過去に互いがどんな存在であったのかは隠し続けている。意図的に隠すということが、それぞれに思い出に昇華しきれない生きた感情を仄めかしているように思う。そしてもう一つは、閉まる踏切を間に向かい合う大輝と優、「逃げたってなんも変わんないぞ!」と激昂する大輝相手に踏切警報音とともに振り向く優を演じる高橋文哉の表情は、電車が過ぎる瞬間の残像と相まって、鳥肌ものに美しかった。横断歩道と踏切。止められる時間と遮る時間。ありふれた街の風景の中で描かれる、胸締め付けられる対の名場面である。これまでに起きた殺人の内容は明らかになりつつも、まだ結ばれていない「点」が幾つかある。旧札500万円の出所、真田ウェルネスを執拗に追うジャーナリストの動機。再び殺人犯になってしまった弟に梨央はどう対峙するのか、その梨央に大輝と加瀬はどう対峙するのか。『最愛』と名付けられた喪失の物語の全貌は、まだ半分も語られていない。最愛/TBS系で毎週金曜・夜10時~放送過去の最愛ドラマコラムはコチラから[文・構成/grape編集部]
2021年11月10日Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2021年秋スタートのテレビドラマ『最愛』(TBS系)の見どころを連載していきます。第1話の無料見逃し配信再生回数が、名作揃いのTBSドラマの中で歴代1位(第1話無料見逃し配信の中で)を記録し、既に様々な考察が盛り上がっているTBS金曜22時から放送の『最愛』(主演・吉高由里子)。第3話、いよいよ物語は回想メインから現在進行形の事件に踏み込んだ。優れた連ドラのサスペンスでは、一つの謎が解ければそれに連鎖して次の謎が現れる。一週間のインターバルを繰り返しながら視聴者を惹きつけるには、一つの大きな謎を長く引っ張るよりも、謎を小出しにしながら小さな解決と次の謎を紐付けていく方が有効である。しかし今作の場合は、その『小出し』の面積が大きく、毎週「えっ、それもう分かっていいの?」と驚く。もちろん、手の内が明かされた分だけ「何でそうなってるの?」と次の疑問もわいてくるので、自ずとドラマ自体も考察も盛り上がる。それにしても3回まで見て実に隅々まで磨かれたドラマだと思う。上記のようなストーリー展開も、演出が生み出す映像の美しさも、それぞれの俳優の魅力を活かした人物設定も素晴らしいが、個人的には余韻のあるセリフと会話の上質さが興味深い。第3話の中でも、いくつか『気になる』会話のシーンをピックアップしてみたい。見れば見るほど驚嘆のある『最愛』まずは今回の序盤、ヒロインの梨央と刑事の宮崎大輝(松下洸平)がもんじゃ焼き店で交わす会話。「東京名物、全部制覇するって言って」「渋谷にギャル見に行こうって言ってたのは?」この時点で、梨央の中では誰が何を言ったのかの過去の記憶は曖昧になっている。それは多分、彼女の中で幸福な思い出は曖昧な塊のようなもので、一つ一つのエピソードというよりも、柔らかい手触りや温かさの集合体なのだと思う。ちなみに、ここで梨央と大輝は向かい合って座る。大輝に正面から顔を凝視されることを梨央は嫌がり、大輝が帰った後に店にやってきた弁護士の加瀬賢一郎(井浦新)は自然に梨央の隣に座る。次は弟の優(柊木陽太)が失踪したときの梨央の慟哭(どうこく)。宥(なだ)める加瀬を相手に、梨央は「わたしのせいで、優が幸せじゃなくなった」と泣く。「わたしのせいで優が不幸になった」ではなくて「幸せじゃなくなった」という言葉が印象的である。あの夜、自分がしっかりしていれば、我が身を守れていれば、弟を今でも幸せな環境の中にいさせてあげられたのにという、梨央自身が被害者でありながら、あまりにも残酷で理不尽な悲しみである。梨央はそんな断片にしかならない言葉で泣く以外、複雑で痛切な悲しみを他の誰に語ることも、共有させることも出来ない。そして、事業説明会の騒動で梨央を刃物から庇って怪我をおった加瀬が、救急車の中で苦笑気味に呟く「給料に見合いませんよね」。第2話で、加瀬は「この家では、わたしがあなたを守ります」と言ったあとに、慌てたように「梓さんから、そう言われているので」と、仕事の延長であるように誤魔化す。加瀬の梨央への献身は、職務とそれ以上の感情の境界線を常に行き来しているが、その上で今回の冒頭、モノローグで「人に見返りを求めてはいけない」と信条を淡々と語った言葉があるからこそ、見合わない『給料でない』部分の大きさが垣間見える言葉である。最後に、加瀬の治療を待つ病院で梨央と大輝が交わす言葉。「今でも、走ってるの」という問いから始まり、それぞれの今の立場から不信のもつれを解くような会話である。「本当に、友達として話せたらいいのに」と長いため息のあとに「本当に」とぽろっとこぼれた梨央の言葉が、本音で話せない苦しみと話したい切望を同時に伝えて胸に響く。このドラマの現代パートでは、吉高由里子は常に低く抑え気味の声で抑圧のヒロインを演じているが、彼女の声が持つエモーショナルな魅力がこの会話では最大限に引き出されている。ここで大輝はようやく梨央の横に座り、再会してから隣というスタートラインに立つ。分からないなりに重苦しい過去から梨央を解放したい大輝と、過去に何があったかは関係なく今の梨央を守りたい加瀬。現代で起きた殺人の謎、弟の失踪の理由に加え、梨央の『隣』をめぐる二人の男性。最初の一回目は夢中になってストーリーを追い、二度目三度目で演技やセリフの微妙なニュアンスを確かめる。見るたびに驚嘆がある。時間の注ぎこみがいのあるドラマである。最愛/TBS系で毎週金曜・夜10時~放送過去の最愛ドラマコラムはコチラから[文・構成/grape編集部]
2021年11月01日2021年10月から毎週金曜に放送されているテレビドラマ『最愛』(TBS系)。スリリングで衝撃的な展開の連続に、ネット上では考察が盛り上がっています。grapeでも、Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さんがコラムを連載中。独自の視点からの考察に反響が上がっています。過去の『最愛』ドラマコラムはコチラから同月29日に第3話を迎える『最愛』。このドラマは、殺人事件の重要参考人となった女性実業家・真田梨央(吉高由里子さん)と、彼女を追う刑事・宮崎大輝(松下洸平さん)、彼女を支える弁護士・加瀬賢一郎(井浦新さん)の3人を中心に、15年前のとある失踪事件から現在の連続殺人事件へと繋がる謎に迫る、完全オリジナルのサスペンスラブストーリーです。放送終了後は、毎回Twitterのトレンドワードに入るほど人気を見せる『最愛』ですが、スペシャル座談会の配信が決定!同日21時30分~、お笑いコンビ『フルーツポンチ』の村上健志さんと、同じくお笑いコンビ『3時のヒロイン』のかなでさんが、TBSの公式YouTubeチャンネルで『最愛』について語るスペシャル座談会が配信されます。2人がこれまでの『最愛』を分かりやすく紹介し、さらに考察も展開するのだとか。また、第3話の放送終了後の同日22時54分から、ドラマ好きには嬉しい企画を実施します。Twitterで『#最愛ドラマ』のハッシュタグを付けてドラマに関する疑問を投稿すると、本作のプロデューサーである新井順子さんが返信してくれるかもしれません!返信は同日23時30分まで行われるといいます。『最愛』第3話の放送、そして2人の考察を含むスペシャル座談会が楽しみですね!【『最愛』第3話あらすじ】大輝(松下洸平さん)から「友達として話をしたい」と言われた梨央(吉高由里子さん)は、近所の馴染みの鉄板焼き店へ。ぎこちないながらも昔のような空気が2人の間に流れ、梨央は事件当夜に昭(酒向芳さん)に会ったことや、遺留品のお守りに見覚えがあることを打ち明ける。署に戻った大輝は、梨央の足取りを付近の防犯カメラで確認。彼女の話に矛盾はなく、相棒の桑田(佐久間由衣さん)も梨央は犯人ではないと感じるが、同時にどこか煮え切らない大輝の態度がひっかかる。そんな折、『真田ウェルネス』に一通の脅迫メールが届く。後藤(及川光博さん)は事業説明会の中止を進言するが、新薬開発をなんとしても成功させたい梨央は「中止はしない」と断言。説明会がアナリストやメディアに評価されて新薬が承認されれば、自分の前から突然姿を消した弟の優が戻ってきてくれるかもしれないという思いもあった。物々しい警備体制のなか、事業説明会が始まる…。[文・構成/grape編集部]
2021年10月29日Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。2021年秋スタートのテレビドラマ『最愛』(TBS系)の見どころを連載していきます。第1回の放送後から早くも話題や考察が盛り上がっているサスペンスドラマ『最愛』(TBS金曜日22時主演・吉高由里子)。第2回は、現在の事件と過去を往還しながらヒロインの真田梨央(吉高由里子)と宮崎大輝(松下洸平)の15年を更なる回想で丁寧に埋めていくような回だった。今回特に興味深かったのは、食事のシーンが何度も出てくることである。これはおそらく、何をどんな状況で誰と食べているかが、端的かつ確実に人ひとりの人生を映し出すからだと思う。それらのシーンが、回想をより深みのあるものにしている。ドラマで放送された時系列に第2回の食事のシーンを書き出してみる。食事シーンから見る『最愛』まず一つ目は現在。警察の事情聴取から帰ってきた梨央が会社の一室で顧問弁護士である加瀬(井浦新)と食事をするシーン。二人で弁当をそれぞれに食べており、飲み物は一本のペットボトルをシェアしている。これだけでも二人の間にある深い信頼が読み取れるが、ここで梨央はニンジンが苦手である素振りを見せ、加瀬に渡してしまう。また加瀬の弁当から自分が食べたい何かを摘まんでいる。家族以上に近しい、甘えられる関係がはっきり分かるやりとりになっている。次の食事のシーンは、思い出の中、真田ホールディングス社長である母親の梓(薬師丸ひろ子)に引き取られた頃、母の梓、兄の政信(奥野瑛太)、梨央に加瀬を加えた歓迎の食事会とおぼしき高級中華料理のテーブル。互いの距離の遠い大きなテーブルで、家族愛を語る梓の言葉は上滑りしている。梨央は母の手前、遠慮して苦手なニンジンを食べようとして食べられない。加瀬はその様子を静かに見守っている。三つ目の食事のシーンは同じく思い出の中、豪華な自宅での梨央一人の食事。梓は梨央のために、ぐずぐずなカボチャの煮物を作って家政婦に託してから仕事に出勤している。小さい頃に梨央がカボチャを好きだったという遠い記憶ひとつで。娘への愛情はあるとわかる。しかしそれを表現するのも、届けるのも不器用な女性だと示唆する場面である。そして、そのまま梨央が幸せな食事として思い出すのは、白川での大学寮の食事、父の作る牛丼だった。それは何も失われなかった頃、賑やかな寮の食堂でみんなで分け合って食べた記憶である。誰かの特別でも、誰かの悪意が向けられることもない頃。四つ目の食事のシーンも回想、悲しい出来事が続く梨央を加瀬が連れてきた行きつけの店。「夕ご飯、食べましたか?」残してきた弟に会えず、兄からは絶えず嫌がらせを受け、母親からもなかなか理解を得られない梨央の苦しい状況で「夕食」でも「夕飯」でもなく、加瀬の「ゆうごはん」という響きが優しい。この家では私があなたを守ります、という加瀬の言葉に深みと説得力をもたらす温かい場面である。五つ目の食事のシーンは、大輝の回想。陸上部の大麻使用事件に巻き込まれた女子マネージャーの菜奈(水崎綾女)と大輝が食べるラーメンである。どん底の中で二人はもがくように麺をすする。大輝の哀れみを拒むような「私は被害者やない」と呟く菜奈の強い目が印象的である。六つ目は真田ウェルネス専務の後藤(及川光博)と、梓の高級寿司店での乾杯。梨央のことを敵視している後藤は「梨央さんの未来に」と乾杯の音頭をとり、梓は「私たちの友情にも乾杯しましょう」と満開の笑顔で返す。梓もまた会社経営のパワーゲームの下で戦っている。シャンパンの泡、グラスの音とともに乾いた空虚な言葉が行き交うシーンである。そして、この回のラスト。夜中の帰宅途中、空腹の梨央が歩きながら食べていたシュークリームが、梨央の腕を引き寄せた大輝の胸で潰れる。時に深く悲しみ、タフに戦い、そして加瀬という味方に見守られて積み上げてきた梨央の15年間が、ただ一つの小さなシュークリームで消し飛んでしまう。それは心身ともに遠く離れていた梨央と大輝の二人の距離を一瞬で潰して0にしてしまう。今回、何度も積み重ねた食事の場面の最後を飾る、鮮やかな逆転だった。第2回にして、15年前の忌まわしい事件にまつわる謎が明かされる。しかし本当にそれで全てなのか、それより後にも何かあったのではないかと思わせる加減が絶妙である。一つ何かが判明したあと、一つ過去を開く鍵が失われる。そして、このドラマの素晴らしさの一つは、ロマンティックでありながら、同時にサスペンスとしても存分に怖くておぞましいという鮮やかな二面性である。回を追うごとにますます深みを増すであろう物語が待ち遠しい。息をつめて金曜日の夜を待っている。最愛/TBS系で毎週金曜・夜10時~放送[文・構成/grape編集部]
2021年10月25日ミスマガジン2020・ミス週刊少年マガジンの菊地姫奈が出演する、太陽ホールディングスの新CM「宇宙少女デビュー」編が、22日より放送されている。新CMでは、宇宙服姿の菊地が宇宙空間にポツンと浮かんでいるシーンから始まり、その状況に動じることなく、スマートフォンで「自撮り」をする。そして地球が夜明けを迎え、その光を受けながら「お、盛れた」と淡々と自撮りを続けるといった内容。宇宙飛行士として女子高生が登場するというギャップで、楽しい世界が実現する限りない未来を描いている。本人コメントは以下の通り。■菊地姫奈CMの撮影が初めてだったので、最初は不安で緊張していたのですが、とても楽しかったです。宇宙服を着る体験はなかなかできないので、ワクワクしていました。CMで撮影したように、私も宇宙に行って、地球をバックに写真を撮ってみたいです。スマートフォンがなかった時代の人はどのように生活してたのだろうと思うほど、必需品だと思います。太陽ホールディングスさんの技術が、宇宙服にも身近なスマートフォンにも使われていると聞いて驚きました。聞けば聞くほど、すごく面白い会社だと思いました。もっと皆さんに知ってもらいたいです。
2021年10月22日与田祐希(乃木坂46)と板垣瑞生がW主演する、Paraviオリジナルストーリー「最愛のひと~The other side of 日本沈没~」がTBS日曜劇場「日本沈没―希望のひと―」の初回放送終了後より独占配信されることになった。1973年刊行の小松左京による「日本沈没」を原作にした日曜劇場「日本沈没―希望のひと―」は、大きくアレンジを加え、主人公を含めオリジナルキャラクターで、2023年の東京を舞台に今だからこそ描くべき物語。沈没という目に見えない危機が迫る中で“見出していく希望”をテーマに描いていく。そしてParaviオリジナルストーリー「最愛のひと~The other side of 日本沈没~」は、日本に迫る未曾有の危機の中で運命的に出会い、恋に落ちた1組の男女が、日本沈没までの限られた時間の中で起こるどんな困難にも立ち向かい、愛を貫くラブストーリー。1日1日を懸命に生きる市井の人たちにスポットライトをあてた。運命的な出会いを果たす山田愛と蒔田奇跡を演じるのは、与田祐希(乃木坂46)と板垣瑞生。今作でW主演を務める2人だが、与田さんはドラマ初主演、板垣さんはParaviオリジナル作品の初主演となる。与田さんはアイドルグループ「乃木坂46」の中心メンバーとして活躍するほか、美容誌や女性ファッション誌でレギュラーモデルを務めている。また、2018年に「モブサイコ100」でテレビドラマに初出演し、2019年放送の「ザンビ」、2020 年には映画『ぐらんぶる』などに出演し、活動の幅を広げている。そんな与田さんが今作で演じる山田愛は、居酒屋でバイトをしながら絵描きを目指す専門学生。北海道出身の天真爛漫な女性で、バイト先の居酒屋では持ち前の明るさとコミュニケーション能力を発揮。小学生の頃に両親を事故で亡くしており、6つ上の兄が親代わり。「絵で世界を変える」という夢があり、自力で学費を払いながら都内の美術専門学校に通う、芯の強いしっかり者。与田さんは「本編で登場する居酒屋での元気な姿だけでなく、愛ちゃんの過去や今を懸命に生きようとする姿が描かれています。人と人が思い合う事で幸せな気持ちになったり、すれ違って怒ったり、泣いたり、絶望したりと山田愛として沢山の感情と向き合い挑戦の日々でした」と振り返り、「ひたむきに生きていく人々の姿に心を動かされる作品になっています」とアピールする。一方、板垣さんは 2015年の映画『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』でその演技力が高く評価され、第25回日本映画批評家大賞新人男優賞を受賞。以降もNHK連続テレビ小説「エール」や大河ドラマ「麒麟がくる」をはじめ、数多くのドラマや映画に出演。板垣瑞生本作で演じる蒔田奇跡は、伝統ある大病院の御曹司で研修医。心優しく押しに弱い性格で、これまで親に決められたレールを歩み、やりたい事や将来の夢がない自分の人生にコンプレックスを抱えてきた。夢を持って自分の足でそれに向かって進む愛に惹かれ、影響されていく。「今いろいろ人や国が大変で、自分にも何かできないかと思っていた時にお話をいただけて本当にうれしかった」と語る板垣さんは、「撮影中何度も与田さんの天真な姿や、人に対する誠実さに救われながら撮影を終えることができました」とコメント。「僕が演じた奇跡は敷かれたレールの上で生きてきた青年だったのですが、それも一つの生き方だと思いますし、幸せなこともたくさんあります。ただ、自分がやりたいと思った行動やなんとなくの行動が、もしかしたら誰かの心を動かすかもしれない。そんな奇跡を台本を読んで感じましたし、もしかしたら奇跡を起こすんじゃないか、そんな青年になってくれたらいいなと思って演じました」と明かしている。合わせて公開されたメインビジュアルは、色とりどりの絵の具で構成された背景の上で、向き合う愛と奇跡が描かれ、白い服を着た2人は無垢の存在で、何色にも染まれるということを表現したもの。愛の芯の強さと奇跡の優しさをそれぞれのまなざしで表現したビジュアルとなっている。Paraviオリジナルストーリー「最愛のひと~The other side of 日本沈没~」は10月10日スターと日曜劇場「日本沈没―希望のひと―」初回放送終了後に独占配信開始。(text:cinemacafe.net)
2021年10月03日宇多田ヒカルの新曲「君に夢中」が、2021年10月15日(金)スタートのTBS系金曜ドラマ『最愛』主題歌となる。宇多田ヒカルの新曲「君に夢中」ドラマ『最愛』主題歌に2021年上半期は、映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』テーマソング「One Last Kiss」、アニメ『不滅のあなたへ』主題歌「PINK BLOOD」をリリースし、注目を集めた宇多田ヒカル。SHISEIDO(資生堂)のグローバルキャンペーンソングに「Find Love」が起用されることでも話題だ。そんな宇多田ヒカルの新曲「君に夢中」が、TBS系金曜ドラマ『最愛』の主題歌に。タイトルや音源は、ドラマの第1話で披露される。宇多田ヒカルがドラマ主題歌を務めるのは、2020年4月の日本テレビ系日曜ドラマ『美食探偵 明智五郎』の「Time」以来のこと。TBSドラマの主題歌を担当するのは、1999年放送の『魔女の条件』、2002年放送の『First Love』、2017年放送の日曜劇場『ごめん、愛してる』に続き4年ぶりで、金曜ドラマ枠では初となる。楽曲は、10月15日(金)のドラマ『最愛』初回放送時に初解禁。また、10月23日(土)よりソニーストア 札幌などで開催される宇多田ヒカルの展覧会「HIKARU UTADA EXHIBITION 2021 in Sony Store」にて、「君に夢中」ショートバージョンのハイレゾリューション音源による試聴も可能だ。吉高由里子主演のサスペンスラブストーリー『最愛』なお、TBS系金曜ドラマ『最愛』は、吉高由里子が主演を務めるサスペンスラブストーリー。『アンナチュラル』や『MIU404』などを生み出したプロデューサー・新井順子と演出・塚原あゆ子による完全オリジナル作品で、新井&塚原と『リバース』でタッグを組んだ脚本家・奥寺佐渡子と清水友佳子も参加する。【詳細】宇多田ヒカル 新曲「君に夢中」※TBS系金曜ドラマ「最愛」主題歌。※配信日・CD発売日等、リリース情報未定。■TBS系金曜ドラマ「最愛」放送日時:2021年10月15日(金)スタート 毎週金曜よる22:00~22:54脚本:奥寺佐渡子、清水友佳子プロデュース:新井順子演出:塚原あゆ子
2021年09月20日2021年10月からTBSで放送が始まる、俳優の吉高由里子さん主演の金曜ドラマ『最愛』。殺人事件の重要参考人となった女性実業家と、彼女を追う刑事、彼女を支える弁護士の3人を中心に、15年前のとある失踪事件から現在の連続殺人事件へとつながる謎に迫る、完全オリジナルのサスペンスラブストーリーです。実業家の主人公・真田梨央役に吉高由里子さん、事件を追う刑事で梨央の最愛の人でもある宮崎大輝役を松下洸平さんが演じます。また、梨央の会社の弁護士・加瀬賢一郎役の井浦新さん、ほかにも薬師丸ひろ子さん、及川光博さん、光石研さん、田中みな実さんと、人気俳優が勢ぞろい。さらに『最愛』の主題歌をシンガーソングライターの宇多田ヒカルさんが手掛けることが決定しました。宇多田ヒカルさんがTBSドラマの主題歌を担当するのは、2017年放送の日曜劇場『ごめん、愛してる』に続いて4年ぶりだそうです。また、金曜ドラマ枠での主題歌は初めて。主題歌の音源や曲名はドラマの第1話放送で披露されます。【プロデュース・新井順子さんコメント】夢にまで見た宇多田ヒカルさんの主題歌。「SAKURAドロップス」をエンドレスに聞きながら企画書を作成したので、今回宇多田さんに楽曲を書き下ろしていただくことになり、歓喜しています!ドラマ映像に宇多田さんの音楽が重なり作品が完成したとき、唯一無二の世界観が生まれることは間違いありません。楽曲は、第一話放送時に初公開となります。どんな世界が生まれるのか、どうぞご期待ください!ドラマのストーリーは、封印したはずの『事件』が15年の時を経て再び動き出し、かつて心を通わせた梨央と大輝が連続殺人事件の重要参考人と刑事という立場で再会。家族や仕事関係者、同郷の仲間など周囲と関わる中で、『事件』の真相があぶり出されていきます。登場人物にはそれぞれ『最愛のもの』があり、その愛の行方と絡み合う人間模様が大きな見どころです。人物や情景の繊細な描写と骨太な物語の世界観が、宇多田ヒカルさんの楽曲で、より深みと余韻を味わえる作品になるでしょう。今から、放送が待ち遠しいですね![文・構成/grape編集部]
2021年09月17日宇多田ヒカルの新曲が10月よりスタートのTBS系金曜ドラマ『最愛』の主題歌に決定した。宇多田がドラマ主題歌を務めるのは、昨年4月放送の日本テレビ系日曜ドラマ『美食探偵 明智五郎』以来で、TBSドラマの主題歌を担当するのは、1999年放送『魔女の条件』、2002年放送『First Love』、2017年放送の日曜劇場『ごめん、愛してる』に続き4年ぶりで金曜ドラマ枠では今回が初となる。『最愛』は、『アンナチュラル』『MIU404』などヒット作を次々と生み出しているプロデューサー・新井順子と演出・塚原あゆ子、そして2人とは2017年放送の金曜ドラマ『リバース』でタッグを組んだ脚本家の奥寺佐渡子と清水友佳子が描く完全オリジナルサスペンスラブストーリーで、主演は吉高由里子が務めている。また今回主題歌に起用された宇多田の新曲は、同ドラマの第1話放送で解禁される。<番組情報>TBS系金曜ドラマ『最愛』10月放送スタート 毎週金曜22:00~22:54脚本:奥寺佐渡子 / 清水友佳子主題歌:宇多田ヒカルプロデュース:新井順子演出:塚原あゆ子編成:中西真央 / 東仲恵吾番組公式Twitter:番組公式Instagram:番組HP:宇多田ヒカルオフィシャルサイト:www.utadahikaru.jp
2021年09月17日吉高由里子主演のサスペンスラブストーリー「最愛」に出演する新たなキャストとして、佐久間由衣、高橋文哉、奥野瑛太、酒向芳、津田健次郎の出演が決定した。本作は、殺人事件の重要参考人となった女性実業家と、彼女を追う刑事、彼女を支える弁護士という3人を中心に、過去のとある失踪事件から現在の連続殺人事件へと繋がる謎に迫る、完全オリジナルドラマ。「チア☆ダン」『君は永遠にそいつらより若い』の佐久間さんが演じるのは、今回の事件で初めて大輝(松下洸平)とコンビを組む所轄刑事、“桑子”こと桑田仁美。男だらけの警察組織の中で軽やかに生きる若手刑事だ。また、声優や監督など多方面で活躍する津田さんが、大輝の上司で、部下からの信頼も厚い警視庁捜査一課係長・山尾敦を演じる。さらに、「着飾る恋には理由があって」で新入社員役を好演した高橋さんが、梨央(吉高さん)が代表取締役社長を務める「真田ウェルネス」専務・後藤(及川光博)指示の下、会社の情報や梨央の素行を探る情報屋を。奥野さんが、梨央を何かとライバル視している梨央の兄・真田政信。酒向さんが15年前に失踪した子どもを探し続ける父・渡辺昭を演じることが決定した。▽コメント・佐久間由衣素敵な共演者やスタッフの皆さまとは初めましての方が多いので楽しみな部分と、オリジナル作品ということで私自身も先がどうなるか分からないというワクワクした気持ちで胸躍らせながら台本を読ませていただきました。15年前の事件を基に、現在へと繋がっていく物語なのですが、過去のパートにも胸がいっぱいになるシーンが多くて・・・。私は現在に登場する刑事の役なのですが、真相を追っていくにつれてどんな真実が待っているんだろうと楽しく考察しながら台本を読ませていただいています。初めての刑事役なので、自分のスーツ姿にソワソワしているのですが、刑事として事件を突き止めていくことを、私自身としても楽しみたいと思います。難しいセリフをしっかりと言えるかと心配ですが・・・(笑)、真実を伝えていく役だと思うので、説得力のある役柄にしていきたいと思います。・高橋文哉新井プロデューサーと塚原監督と違う作品でまた一緒にお仕事をさせていただけるということで、楽しみが詰まっています。台本はどんどん次が気になって、二転三転しつつ読み手によって解釈の違うところもあったり、いろいろな楽しみ方ができる作品だと思いました。僕が演じる役は今までにない要素が多いので、自分の全力を注ぎ込んで、いい役にしていきたいと思います。不安な部分もありますが、新しいことにチャレンジするので、役作りのアプローチ方法などクランクイン前に固めて万全な状態で撮影していきたいです!・奥野瑛太まさか自分にオファーをいただけるとは思ってもいなかったので、正直びっくりしました。主人公の梨央もそうなのですが、登場人物全員が一筋縄でいかない人ばかり。その中で梨央を中心にいろいろな話が展開されるんじゃないかなとワクワクした気持ちで一気に台本を読んでしまいました。以前、違う作品で薬師丸さんの義理の息子を演じさせていただいたのですが、今回は実の息子ということで同じ息子でも相当違うと思うので、どうなるのかなと楽しみです(笑)。まだ2話までしか台本を読んでいないのですが、先の展開が読めなくて、それぞれの人物の背景が濃く描かれているので、脚本や現場の目まぐるしい変化も楽しんでいきたいです。・酒向芳『MIU404』で新井さんと塚原さんから出演のお話をいただいて、今回またお声がけいただきうれしく思います。俳優にとって一番のご褒美は報酬ではなく、“次の仕事”だということはよく聞きますが、今回またご一緒できるということでやはりうれしいですね。『最愛』は出てくる方々にとっての最愛は誰か、最愛の人をどうするのか、最愛の人をどうしていくのか・・・普遍的なことだとは思いますが、この時代にとても合っているなと思いました。自分自身にとっての最愛についても考えましたね。スタッフや共演する方々から(芝居に対して)どういう注文が来るのか今から楽しみです。「え!?」というような注文があると楽しくなりますから。若かったら「頑張ります!」と言いたいのですが、この歳で頑張っちゃいけないこともあると思うので(笑)、常に自分の中の平常心を保って臨みたいと思います。・津田健次郎オファーをいただいてビックリした気持ちもありつつ、とてもうれしかったです。ドラマ作品への出演はあまり経験がないのですが楽しみですね。ミステリー仕立てで緊張感のある物語なのですが、僕も先が読めないので視聴者の皆様同様、先々のストーリーを楽しみにしています。また、現場でどんな雰囲気で撮影していくのかも楽しみです。共演者やスタッフのみなさんと一緒に楽しい現場にできればと思います。お芝居をするのが好きなので、どのような役にしていこうか楽しみな部分もあるので頑張っていきたいです。金曜ドラマ「最愛」は10月、毎週金曜日22時~TBSにて放送予定。(cinemacafe.net)
2021年09月10日2021年10月からTBSで放送を開始する、俳優の吉高由里子さん主演のテレビドラマ、『最愛』の追加キャストが発表されました。TBS新ドラマ追加キャスト発表殺人事件の重要参考人となった吉高由里子さん演じる女性実業家と、彼女を追う刑事、彼女を支える弁護士の3人を中心に、15年前のとある失踪事件から現在の連続殺人事件へと繋がる謎に迫る完全オリジナルのサスペンスラブストーリーである『最愛』。主人公の吉高由里子さん、刑事・宮崎大輝(みやざき・だいき)役の松下洸平さん、そして弁護士・加瀬賢一郎(かせ・けんいちろう)役の井浦新さんに続く追加キャストが、2021年9月4日に発表されました。今回発表されたのは、主人公・梨央をめぐる重要キャスト4名。梨央の母で『真田ホールディングス』代表取締役社長・真田梓役に薬師丸ひろ子さん、梨央が社長を務める『真田ウェルネス』の専務・後藤信介役に及川光博さん、梨央の父・朝宮達雄役に光石研さん、そして殺人事件を追うフリーのノンフィクションライター・橘しおり役に田中みな実さんという顔ぶれです。薬師丸ひろ子コメント以前お仕事をさせていただいた新井プロデューサー、塚原監督と再びご一緒できるということで、どんな世界を繰り広げてくださるのだろうかとワクワクしています。そして、またそこに参加させていただけるということで、ラッキーだなと思いました。この作品は、台本を読んでいるということを忘れるくらい、まるで小説を読んでいるような感覚で「誰が犯人だろう」と、サスペンスの醍醐味を味わわせていただいています。初めてご一緒させていただく俳優陣の皆様との掛け合いが楽しみなので、みんなで最後まで元気に笑って走り抜けたいです。及川光博コメント久しぶりにサスペンスだなと。しばらくそういった作品に出演していなかったので、ちょっとワクワクしています。いただいた役は“ミステリアス”ということで、いつもとは違った私をお楽しみいただければ。名付けて「不気味ッチー」。台本は先が読めないゾクゾクする展開で、複雑な過去と現在が絡み合いながら「次が早く見たい!」という引きの強さがあるのではないかと思います。松下さんは以前共演したことがあるのですが、吉高さんや井浦さん、初共演の方も多いのでとても楽しみです。出会いとそこから生まれる空気に触発されたり、共鳴し合いたいなという気持ちです。光石研コメント久しぶりにこのチームとお仕事ができるということで、すごく嬉しかったです。「出してください」と何度も言い続けてみるものだなと(笑)。新井さん、塚原さんを筆頭にこのチームの作品は、毎回日常から始まりながらも徐々に暗雲が立ち込めてきて、それがサスペンスになったりラブストーリーになったりと・・・毎回それが楽しみ。今回もその辺に転がっているような日常から始まり、それがどこへ転がっていくのか。それは僕ら演じる側も楽しみだし、視聴者の皆さんにも楽しんでいただけたらと思います。吉高さんとは10数年ぶりの共演ですごく久しぶり。松下くんも久々の共演になるんですけど、2人とも僕を揺さぶってくるんじゃないかと不安ですね(笑)。今回も何やらいい役をいただけたので、頑張り過ぎず悪目立ちしないようにこの作品の中にすんなりと入っていけたらと思います。田中みな実コメント会社員として勤めていた局のドラマ作品に出演できることを感慨深く思います。物語の展開が目まぐるしく、早く先々の台本を読みたくてうずうずしています。自身の役柄に関しては、序盤はあまり出てこないのでまだ掴み切れていないというのが正直なところ。塚原監督には「極力、田中みな実っぽさをそぎ落としたい」と言われているので、意識的にそぎ落としていかなければな…と思っています(笑)。とにかく色気を出さないように!座るときは足を広げ、カメラの持ち方ひとつとっても荒々しく!と、普段の自分との対極を求められているようです。真相究明に躍起になる様や、取材対象に向かっていく気迫のようなものを感じる芝居ができればと思っています。クランクイン前なので、今はカメラの扱い方や、記者の方々のリアルを研究中です。放送開始を翌月に控え、ドラマの全貌が見えてきたTBSの新ドラマ『最愛』。完全オリジナル作ということで、視聴者の期待も高まります。[文・構成/grape編集部]
2021年09月04日