マネーツリーは、iOS向けに提供していた資産管理アプリ「Moneytree」のAndroid版の正式バージョンを公開した。Google Playより無料でダウンロードできる。「Moneytree」はこれまで、iOS向けに提供されていた資産管理アプリ。昨秋、Web版を公開し、今年になってからAndroidユーザー向けにパブリックβを公開していたが、この度、Android版の正式バージョンがリリースされた。アプリでは、iOS版と同様、銀行口座、クレジットカード、電子マネー、ポイントカードの管理などが行える。今回リリースされたAndroid版は、同社が提供する、国内2,400社以上の金融機関から、明細データを自動的に取得できるクラウドサービス「MT LINK」上に開発されたものであることがアナウンスされている。対応OSはAndroid 4.3以上。なお、iOS版において有料で提供されている経費精算サービス「Moneytree PLUS」、法人口座アグリゲーションサービス「Moneytree PRO」は現時点で非対応。同社は、世界中で高まるフィンテックの勢いの中で、国内外を問わず、様々な業界において、機会均等に利用できるサービスを目指していくとステートメントを発しており、今回のAndroid版の公開についてもプラットフォームを問わず利用が可能であるというスタンスを打ち出すための施策とみられる。
2016年03月08日お金のデザインは2月16日、個人向け資産運用サービス「THEO(テオ)」の提供を開始した。THEOは、独自で開発したアルゴリズムに基づく独自のロボアドバイザーがポートフォリオを提案する。同社はFintechベンチャーで、米国で急成長を続けている、現代の投資理論に基づいて構築されたアルゴリズムに金融商品の運用を一任する「ロボアドバイザー」のシステムを「テクノロジーによる金融の民主化」と位置づけ、ユーザー目線にこだわった「始めやすく、分かりやすい」資産運用をサポートする。○特徴は「始めやすさ」と「わかりやすさ」「THEO」の運用を開始する前に、ユーザーは自分の目的に合ったポートフォリオの自動設計サービスを無償で利用できる。具体的には、9つの質問に答えると、約6000のETF(Exchange Traded Funds:上場投資信託)の中から、2分で最適なプランが提案される。ポートフォリオは、成長重視、株式運用中心の「グロースポートフォリオ」、安定した収入を確保、債権中心の「インカムポートフォリオ」、インフレヘッジ重視、不動産やコモディティを中心とする「インフレヘッジポートフォリオ」の3種類をニーズに合った最適な構成でデザインされる。ポートフォリオや投資先は微調整も可能で、よりリスクの低い先進国中心の運用や、よりリターンを期待できる新興国中心の運用に変更することもできる。ポートフォリオを設定した後、証券口座開設と投資一任契約の申し込みを行い、申し込みから最短2営業日で口座開設が完了、開設した口座に入金すると、最短3営業後に運用状況をオンラインで確認できる。運用はロボアドバイザーに一任する形となる。同社COOの北澤直氏は、ETFは一般の投資信託に比べてコストが安く、流動性と透明性が高いと説明する。世界で上場されるETF銘柄は増加を続けており、500程度であった2005年時点から、現在では6000種類に達しているとのこと。銘柄の増加に伴い、世界中のあらゆる資産が投資対象になっていると語った。また、アメリカにおけるマネージドアカウント(一任運用)の総額は2003年の開始から激増しており、現在では4兆ドルに達しているそうだ。さらに、ロボアドバイザーによるオンラインでの資産運用の総額は、年平均成長率+68%で伸び、2020年には2.2兆ドルに達するというA.T.Keameyの予測を引用し、ロボアドバイザーによるオンラインでの資産運用が広がる可能性を示した。○少額運用に対応、手数料は年率1%のみ「THEO」は、10万円から運用が可能で、手数料は一任運用報酬としての預かり金額の1%(年率)のみだ。今年5月15日までに申し込みを行えば、100万円までの投資一任報酬を1年に限り500円に下げる。デモンストレーションを行ったCFOの坂田宏氏は、「THEO」によって投資に対する不安感や資産運用への恐れを解消し、資産形成を始めるハードルを下げることができると語った。サービスの特徴上、まずはネットリテラシーに敏感なユーザーが多くなると予想しているが、29歳の坂田氏によれば「それは若者とは限らない」とのことだ。現時点で具体的な運用資産の目標金額は定めていない。しかし、アメリカのロボアドバイザー市場の成長率が上位1%に入る勢いであることから、今後の日本においても同様の成長が見込めるとしている。○日本は「お金持ちの老人」「日本人は、いつも最も賢い金融投資をしてきた」と、同社取締役会長の谷家衛氏は語った。高金利時代や不動産バブルの時に最も金融商品の売買を行っていたのは日本人個人であった。現在、個人の資産の多くが円建ての預金であるのは、円高の時代はそれが一番の正解だったからとのこと。その結果が、不景気と言われて久しいものの、現在でも日本人の持つ対外純資産総額が世界トップであることは事実だ。しかし現在、人口減少・超高齢化時代に突入した日本において、ほとんどの資産を円建ての預金で持っていることに必然性はない。日本円の持つ、世界経済への影響力が下がりつつあるためだ。谷家氏は「日本はすごくお金持ちの老人のようなもの」とたとえた。世界の富裕者がプライベートバンクを通して世界中に分散投資し、金融危機に備えると同時に世界経済への貢献を行っていることを「お金を将来の不安ではなく、未来への希望にすること」と語り、それがこれからの日本人が行っていくべき資産運用であると結論づけた。
2016年02月17日マネーツリーは、iOS向けに提供していた資産管理アプリ「Moneytree」のAndroid版のパブリックβを公開した。「Moneytree」はこれまで、iOS向けに提供されていた資産管理アプリ。昨秋、Web版を公開し、MacやWindows PCなどでもサービスを利用可能であったが、この度、Androidユーザー向けにパブリックβを公開する運びとなった。アプリでは、iOS版と同様、銀行口座、クレジットカード、電子マネー、ポイントカードの管理などが行える。他社のサービスでは有料で提供されている機能の多くが、無料で利用できるのが特徴だ。同社は、起業時からセキュリティとプライバシーを最大限に重んじたため、信頼できるプラットフォームとしてiOS上でサービスを展開してきた。今回のリリースは、そこで培った高いセキュリティレベルを最適な形で搭載し、アプリ自体の暗号化、通信時の認証ピンニングなどの対策を講じての提供となる。また、iOSアプリでのノウハウをベースに、シンプルで見やすく使いやすいユーザーインターフェースを採用したことも特徴となっている。利用は同社のWebサイトからメールアドレス、使用しているデバイスの機種を登録することで可能となる。対応OSはAndroid 4.3以上。パブリックβでは、経費精算サービス「Moneytree PLUS」、法人口座アグリゲーションサービス「Moneytree PRO」は非対応。今後の正式版リリースおよびアップデートで実装される見込み。なお、同社は前述の通り、利用者の安全とプライバシーを確保することを重要視していることから、下記のことを行わないというステートメントを発している。無料だからといって、バナー広告を表示しない他社からメールが届くこともない利用者のデータを覗き見することもない第三者にデータが渡ることもない登録時の不必要な個人情報の要求をしない意図的に有料プランに誘導することをしないMoneytreeはiOS版のローンチ当初から、個人情報を閲覧できるのはユーザー自身のみで、運営サイドはユーザーの情報やパスワードを見ることはできない仕様となっている。
2016年02月04日みなさんは「資産運用はまとまったお金があるからできるもの」「やっぱりタイミングが肝心」と思っていませんか。じつは、資産運用の本来の意味は、「将来の自分への投資」なのです。2015年にフィデリティ投信が会社で働く1万人の男女を対象に行ったアンケートで、「余裕資金があったら何に優先的に使いますか」と聞いたところ、結果はこのようになりました。■20代、30代は「投資」に意外と前向き全体の平均で一番多いのは「貯蓄」で、43.6%です。20代から50代のどの年代でも、男性より女性の方が貯蓄の比率は高くなっています。余裕資金の使い道(単位:%)「投資」については、年代や性別で大きく変わってくるのがわかります。20代、30代の男性は比較的投資の比率が高くなっています。30代女性の場合は、「貯蓄」「旅行」に次いで「投資」に使う、と答えた人が多いようです。■気になる傾向―「投資の中身」と「二極化」の動き20代、30代の投資の中身を見ると、40代50代と比べて「外国株式」と「為替証拠金取引FX」をしている人が多いようです。「為替証拠金取引FX」は、為替の値動きを見ながら売ったり買ったりすることで、もうける仕組みの商品です。ずっと持っていて利益がでるという、長期の資産形成のための商品ではありません。若い世代には、時間を味方につけて、じっくりコツコツ投資できる方法を選択して欲しいところです。投資に前向きな人が増えている反面、まったく投資をしない人の比率も過去のアンケートと比べて増えています。これは、ちょうどアンケートを実施した時期が、「アベノミクス」効果で日本の株式市場が値上がりした時期と重なったことと関係があるかもしれません。「ずいぶん値上がりしたなあ、ここから投資してももうからないのでは? むしろ下がるのでは?」と考える人が多かったようです。というのも、アンケートで判明した「投資をしない」一番の理由は、「資金が減るのがいや」だったからです。■アラサー女性オススメの「少額積立投資」このアンケートを見ると、やはり「投資=売り買い=タイミングが肝心」と思っている人がまだまだ多いようですね。アラサーあるいは20代のみなさんには、まったくちがう2つのことを心に留めていただきたいのです。ひとつめは、投資はまとまったお金や余裕資金があるからするのではなく「まとまったお金」や「趣味や楽しみに使うための余裕資金」を“つくる”ためにするものだということです。たまに「余裕資金がないから投資をしない」というシニア世代の声を耳にします。これは、逆の見方をすると「とりあえず生活はしていけるから、将来に向けての資金づくりをリスクを負ってまでする必要はない」ということにもとれます。それもひとつの考え方です。しかし、アラサーのみなさんには、よりイキイキと自分らしい人生を楽しむための「将来の自分への準備」のひとつとして、ぜひ「投資」を捉えていただきたいのです。ふたつめは、「周りの環境に振りまわされない投資」です。たとえば、株式のように価格が変動するものに投資した場合。価格が上がれば下がる前に売却して利益を確定したい、下がればこれ以上下がるのはいやだと思って売却したいと、値動きに過敏に反応しがちです。また、投資とはそういうものだと思うと、「たびたび値動きをチェックする時間はとれない」と投資に二の足を踏む原因にもなります。こうした心の動きを避けるためには、できれば投資にはあまり時間を使わず「放っておく」方法で長期の資産運用を行っていただきたいと思います。具体的には、お給料から天引きするなど、定額・定時で積みたててゆく「少額積立投資」をオススメします。ある投資信託の基準価格(10,000口あたり)推移イメージ(単位:円)これは図のように、相場に関係なく高いときも安いときも一定金額を買いつづけることで、結局は相場変動を長期で均すことができる「時間分散」の効果をもっています。毎月の金額は小さくても投資の期間を長くとれるみなさんには、もっともメリットのある資産形成の手段のひとつです。アラサーのみなさんは、まさに「時間分散効果」を味方につけられる特権階級。お仕事や趣味のスキルアップなど「将来のなりたい自分」への投資のひとつとして、まずは資産運用の一歩を踏みだしてみませんか。
2016年01月19日TKCは1月6日、TKC電子申告システム「e-TAX償却資産」とワークスアプリケーションズが開発提供するERPパッケージ「COMPANY」の連携を強化した。「e-TAX償却資産」は、中堅・大企業を対象に償却資産税の電子申告に特化したシステム。中堅・大企業が利用する固定資産管理システムから出力した償却資産申告データなどを読み込むことで簡単に電子申告を実施できる。今回の連携強化により、資産管理を行う「COMPANY Assets Management」より出力した償却資産の申告データを加工することなくそのままe-TAX償却資産に取り込むことが可能となる。これにより、ユーザーである中堅・大企業では、今まで以上に簡単に電子申告を実施できるようになり、償却資産税にかかる申告業務について手作業の排除による正確性の向上と効率化を図ることができる。TKCとワークスアプリケーションズでは、こうした取り組みを通じて今後も中堅・大企業における電子申告のさらなる普及拡大と業務の効率化へ寄与していくという。電子申告システム「e-TAX償却資産」の年間利用料は税別5000円(申告先市町村は100団体まで)。なお、100団体を超える場合には100団体ごとに税別5000円が加算される。
2016年01月06日富士通は、ゼネラル・エレクトリック(GE)と、GEのネットワーク型資産管理ソリューション「Smallworld」の日本国内での販売を行うことで合意し、1月6日より販売を開始した。電気・ガス・水道・通信などのユーティリティ分野において、「SmallWorld」はさまざまな業種ごとに最適化された資産管理機能を含んだパッケージソフトウェア・ソリューションとなっている。同ソリューションは、さまざまな設備があらかじめ定義したオブジェクトとしてモデル化され、設備の稼働状況や相互の接続関係を認識しているという。また、地図データの読み込みの時間を短縮できるようにGoogle Mapsやそのほかのマップサービスの地図データを活用し、継ぎ目のないシームレスマップ・データベースを採用。そのため、管理対象となる資産の数が膨大なシステムにおいても、処理速度が低下することなく利用できるという。さらに、一元化された設備データベースから、地図表示、キロポスト表示、模式図形式など、利用者のニーズに合わせたさまざまな表示形式で情報を可視化することが可能となっている。同ソリューションは、外部データベースやデータファイルを連携させ、仮想的に一つのデータベースとして利用することができるバーチャル・データベース機能を有しており、既存の設備保全・運転管理システムや、資材会計システムなどの周辺システムと連携させることも可能としている。富士通は、同ソリューションを自社のエネルギー事業者向けソリューションに加え、システムインテグレーションや保守・運用サービスとともに提供することで、エネルギー業界を中心に推進していく構えだ。
2016年01月06日Fintechの諸領域の中でも、地道な発展を遂げている領域としてロボアドバイザーがあります。伝統的な金融機関とは一線を画す、安くてかしこい資産運用の提供者として、ロボアドバイザーは近年内外で注目されつつあります。○投資の世界における個人の投資手段の発展日本の個人にとって、資産運用が本格的に重要なテーマとなり始めたのは1990年代後半からとなります。バブル崩壊後、終身雇用や年金といった、未来の生活を支える制度に個人が不安を覚え始め、自助努力による資産形成が求められるようになりました。一方で、それまでの高い預金金利や株価上昇の時代も終わり、リスクを加味した注意深い資産運用が求められるようになったことから、従来と比べて資産形成の難易度も格段に上がりました。そのような背景の中で、株式取引手数料の完全自由化が行われた1999年は重要な年となりました。同年、マネックス証券、松井証券、カブドットコム証券やイー・トレード証券(現SBI証券)といったオンライン取引に強みを持つプレーヤーが証券業界に参入し、個人の株式や投資信託の取引をより安く、身近なものへと変えていきました。その後も、FX取引や、独立系の運用会社などの登場もあり、買うべき銘柄や商品が分かる人であれば、非常に安い手数料で、適切なリスク・リターンを享受できる質の高い投資を行うことが可能となりました。一方で、「そもそも自分は何を買えば良いかわからない」層に向けたサービスは、様々なオンライン上の取り組みがされてはいるものの、決定打となっていないのが実情です。自らの投資ニーズを理解できるのはごく一部のユーザーに限られるため、将来に向けた資産形成においては対面営業や、人を介したアドバイスが引き続き存在してきました。このニーズに対して、人工知能を用いて助言を含めた資産運用を提供するのがロボアドバイザーになります。○ロボアドバイザーの台頭ロボアドバイザーとは、まさに「何を買えばよいか」を決める機能と、このニーズに即した金融商品を提供するサービスです。典型的にはETF(上場投資信託)を中心に、売買を含めて一任運用を行う運用会社(場合によっては証券会社の機能も含む)のことを指しています。一般的なロボアドバイザーでは、6-10個程度の質問に答えると、購入するべきポートフォリオが提示されます。その後、例えば年齢を経るごとにリスクを取りづらくなるので、ハイリスクの資産を自動的に減らしたり、値動きに応じたリバランス(例えば、株価が上がった場合には、同じ比率を維持するために株式を売却し、他の資産を買うことが必要となります)を行ったり、といった手続きを代行します。このような一連のサービスを、年率で資産の1%程度の手数料でお任せにて運用でき、そのお任せの内容について、様々な人工知能を用いたレベルでの競争が行われています。海外では、BettermentやWealthfront、Personal Capitalといったロボアドバイザーが数千億円単位での運用資産を集めることに成功しています。米コンサルティング会社によれば、2020年にはロボアドバイザーが200兆円以上もの資産を運用するという予測もある中で、大手の金融機関もこの業態に参入してきており、先端的な「かしこい」投資をより身近にできるツールとして脚光を浴びています。日本でも、お金のデザインとWealthNaviという2社がベンチャーとしては知名度を上げつつある中、マネックス・セゾン・バンガード投資顧問やエイト証券といった既存金融機関もこの分野に参入しています。他にも複数のプレーヤーが立ち上げ中であり、より良いサービス提供をめぐって、2016年は積極的な顧客獲得が展開されていくものと見られています。このような競争を通じて、より分かりやすく、将来に向けて有利な備えができる商品が個人に提供されていくこと期待されています。○執筆者プロフィール : 瀧 俊雄(たき としお)株式会社マネーフォワード取締役 マネーフォワードFintech研究所長。2004年慶應義塾大学経済学部卒業後、野村證券入社。野村資本市場研究所にて、家計行動、年金制度、金融機関ビジネスモデル等の研究に従事する。2011年スタンフォード大学経営大学院に留学。卒業後は野村ホールディングスCEOオフィスに所属する。その後マネーフォワードを創業し、経営全般やカスタマーサポート、お金やサービスに関する調査・研究を担当。TechCrunchや週刊金融財政事情などに寄稿。
2016年01月04日コネクシオは12月22日、法人がモバイル端末の資産と料金をまとめて簡単に管理できるモバイル管理サービス「E-PORTER+(イー・ポーター・プラス)」を2016年2月1日より提供すると発表した。コネクシオはこれまで回線料金サービス「E-PORTER」を提供し、約3000社43万回線の導入実績があるという。今回発表の新サービスでは、従来製品のノウハウを活かし、フィーチャーフォンだけでなく、スマートフォンやタブレット、Wi-Fiルーターなどに、利用者情報・回線料金・端末に設定しているMDMのライセンス料金などを紐づけ、一元的な管理が可能となっている。基本的な通話料と通話時間のほか、海外利用や社内間通話、有料サイト利用状況などのレポーティングも、画面上で簡単に出力できる。これにより管理者は、より手間なく利用状況を把握できるという。さらに、グループ会社や端末種別ごとに設定した異なる請求グループを、ひとつの画面でまとめて表示できる。さまざまな料金管理項目から必要なものを好きな順番にカスタマイズして表示可能で、MDMやウィルス対策など、端末ごとに発生しているライセンス料金もすべてまとめて管理できる。
2015年12月24日マネーツリーは、iOS向けに提供していた資産管理アプリ「Moneytree」のWebバージョンを公開した。同社はこれまで、iOS端末向けにサービスを提供していたが、これによりMacやWindows PC、各種モバイルデバイスからの利用が可能となる。他社のサービスでは有料で提供されている機能の多くが、Moneytreeでは無料で利用できるのが特徴だ。また、iOSアプリで培ってきたノウハウをベースに、シンプルで見やすく使いやすいユーザーインターフェースを採用したことも特徴となっている。iOSでフィーチャーされている機能は、Webバージョンでも使うことができ、Moneytreeの基本となる、個人資産管理サービス、経費精算サービス「Moneytree PLUS」が対応するほか、後日、法人口座アグリゲーションサービス「Moneytree PRO」も利用できるようになるとのことだ。「Moneytree PLUS」に関しては、Webバージョンを利用することで、全てのデバイスにおいて3カ月の無料体験サービスを提供する。Webバージョンで提供される主なサービスは以下の通り。無制限の過去のデータ取得11件以上の金融口座の連携複数口座のデータの一括取得広告の非表示グラフ機能および内訳項目テンプレートの複数作成バックアップサービスサービスの継続性保証ポイントの期限切れなどの通知全般Webバージョンの新機能も用意されており、経費精算機能では、大量の領収書を処理したい場合、まとめてドラッグ&ドロップするだけで作業が行える。さらに資産管理サービスにおいてはチャットサービスを提供する。使用方法や不明な点がある場合、営業時間内であれば、その場で回答、サポートしてくれる。なお、Webバージョンの対応ブラウザは、Safari、Chrome、Internet Explorer 11、Firefoxとなっている。「Moneytree」は今年4月に、発売されたばかりのApple Watchに対応。6月には、e-文書法(電子帳簿保存法)に対応する形でのアップデートをリリースした。6月の時点でAndroid版の提供は、セキュリティ面での不安から見送られていたが、これで、Androidスマートフォン/タブレットのユーザーも安心して財布の管理を任せられるようになる。
2015年12月16日『10万円から始める! 貯金金額別 初めての人のための資産運用ガイド』(内藤忍著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者は、講演、セミナー、書籍、雑誌連載、個人コンサルティングなどを通じて、個人投資家に投資アドバイスをしているという人物。いわば、投資のプロフェッショナルです。しかし、同じような仕事をしている人は多いものの、著者が提唱する手法は、他の専門家とは大きく異なるそうです。それは、著者が以前仕事をしていたイギリスの年金運用の手法をベースにした、誰にでも再現できる方法なのだとか。特徴は、過剰にリスクを取りすぎることなく、個別銘柄に集中するよりも長期分散投資で着実に資産を増やすというもの。つまり、金融商品の個別銘柄の推奨のような、投資助言行為は行わないのだそうです。また、自分自身の資産によっても同じ方法で実際に投資を行い、検証しているのだとか。つまり机上の空論とは異なるわけで、そういう意味においても信頼性は高そうです。■預金・保険・年金は決して「安全」ではなく「危険」堅実な資産形成を説いている人のなかには、貯金によって資産形成をすべきだと主張する人がいます。預金・保険・年金で資産形成し、株式や外貨投資などリスクの高い運用は避けるべきだという考え方。それは、至極まっとうなことのように思えます。ところが著者は、このような資産形成の方法には2つの問題があると指摘しています。まずは、「資産の集中」という問題。銀行預金に集中させることなく、保険や年金を組み合わせることによって分散したと思っていても、実はそうではないというのです。なぜなら、貯金も年金も保険も、国債で運用されているから。つまり、実際には分散投資が実現できていないというわけです。もうひとつは、国債自体の問題。日本では超低金利が続くなか、国債は安定しています。しかし市場金利が上昇すれば、国債の価格は下落することになります。よって安全に見える国債には、将来の金利上昇による損失が発生するリスクがあるということです。■日本人の多くが直面する「リスクを取らないリスク」日本には個人金融資産が1,600兆円ありますが、その9割以上は円資産。また、その半分以上の55%は、銀行預金や現金のままで眠っているそうです。1990年代から続いてきた「円高・株安・デフレ」は、安倍政権の経済政策によって「円安・株高・デフレ」へと変わりつつあります。しかし、その恩恵を受けている人がきわめて少ないのも事実。それは、この資産配分に原因があるのだそうです。これまでなら、円資産を銀行に預けて保険や年金だけで資産を保有する方法が有効でした。しかし、これからはそれが通用しなくなると著者はいいます。金融資産を国内滞留させておくことは、リスクが低いのではなく、実はリスクが大きいともいえるから。リスクを避けるつもりが、結果的には「リスクを取らないリスク」になっているということです。■円安なのか円高なのかわからない場合にとるべき対応もしも外貨が円安になっていると思っているなら、円を売って外貨を買うというのが普通の考え方。逆に円高になると思うなら、外貨を売って円を買うわけです。でも判断に困るのは、円安になるのか円高になるのか、五分五分だと思う場合。そんなときには、どうするのが合理的なのでしょうか?もし100万円持っているなら、円を半分の50万円、外貨を半分の50万円というのが中立(ニュートラル)な保有方法だということになります。円高になるのか円安になるのかまったくわからないのに、資産を円100%で持っているとすれば、それは考えていることとやっていることにズレが生じている状態だからです。日本の未来を悲観して、円安に怯えながら円の定期預金で資産を守ろうとしている人がいますが、これは考えていることとやっていつことがチグハグな状態だと著者は指摘しています。■多くの日本人はなぜお金を増やすことができないのかご存知のとおり、日本の学校ではお金をどう活用したらよいのかを教えてはくれません。著者によれば、それは日本人の根底に、「働いてお金を稼ぐのはよいことだけれど、お金がお金を生み出すような投資は卑しい」という偏見があるからだとか。しかしこれはおかしな話で、資本主義社会が発展してきたのは、お金を必要とする起業家に資金提供する投資家がいたからであるはず。このことについて著者は、「株式市場があればこそ、ソフトバンクやファーストリテイリング(ユニクロ)、楽天といった企業が社会にイノベーションをもたらし、世の中を便利で豊かにしてきた」のだと、わかりやすい説明を加えています。だとすれば投資をする人は、世の中をよくするために必要なお金を提供する「金融のサポーター」ともいえるはず。そういう意味では投資は卑しいどころか、社会にとっても有益な行為だということです。*では、資産運用のためになにからはじめるべきなのでしょうか?本書では、その答えが明らかにされています。まずは上記の基本的な考え方を把握したうえで読み進めてみれば、具体的なメソッドを身につけることができるはず。不安定な時代に確実な資産を築くためにも、参考しておいた方がよさそうです。(文/書評家・印南敦史)【参考】※内藤忍(2015)『10万円から始める! 貯金金額別 初めての人のための資産運用ガイド』ディスカヴァー・トゥエンティワン
2015年12月14日JSR、日本アイ・ビー・エム(日本IBM)、千住金属工業の3社は12月9日、300mmウェハ対応の半導体高密度実装用バンプ形成技術「Injection Molded Solder(IMS)」を開発したと発表した。IMSはウェハ上にレジストで形成したマスクの開口部に溶融はんだを「IMSヘッド」で直接注入し埋め込むことによって、微細なはんだバンプを形成する方式。同技術はIBMが開発したもので、マスク開口部分のサイズに応じて微細なはんだバンプを信頼性高く低コスト・グリーンなプロセスで形成することができる。従来は200mmウェハ向け試作装置に留まっていたが、今回、JSRが高解像性を維持したまま溶融はんだを直接埋め込む高温プロセスに耐えるレジスト材料を、千住金属工業が溶融したはんだ材料を300mmウェハに埋め込む時の精緻な圧力・温度制御を実現できる装置を開発したことで、300mmウェハ対応が実現した。なお、12月16日~18日に東京ビッグサイトで開催されるSEMICON Japan 2015では、300mmウェハ対応のIMS装置とレジスト材料を3社が共同出展する予定となっている。
2015年12月09日Vol.9 、 vol.10 と債券についてお話ししました。株式などに比べると、債券の収益性は高くないので、お金を増やしていくためには、債券だけ持っていたのでは、十分な成果があげられないかもしれません。資産を増やしていくためには、株式など収益性の高い資産に投資をすることが必要です。でも、株式だけに投資をすると値動きが大きくなってしまうので、安定した資産運用をするのは難しくなります。なるべく安定した資産運用していくためには、株式や債券に「分散投資」をする必要があります。卵は1つのカゴに盛るな基本的に、株式と債券の値動きはこのようになります。投資には、「卵は1つのカゴに盛るな(※)」という有名なことわざがありますが、値動きが反対のものを組み合わせると、リスク(振れ幅)を小さくすることができるのです。(※)卵を1つのカゴに盛ると、そのカゴを落とした時、全部の卵が割れてしまうかもしれないが、複数のカゴに分けて卵を盛っておけば、そのリスクが防げるということから転じて、投資の際も複数の商品に投資を行い、リスクを分散させたほうがよいということ。分散投資先にはどんなものがある?分散して投資をする先の資産クラスは、伝統的に、(1)国内株式 (2)外国株式 (3)国内債券 (4)外国債券 に分けられます。各資産クラスのリスクとリターンの関係は、次のようなイメージになります。債券のブレ幅(リスク) < 株式のブレ幅(リスク)国内資産のブレ幅(リスク) < 海外資産のブレ幅(リスク)資産クラスの組み合わせは?では、安定資産である債券とリスク性資産である株式などをどのように組み合わせればよいのでしょうか。たとえば、20~30代の若い人は、もし、リーマンショックのような損失が生じることがあったとしても、その損失をリカバリーできる時間がこの先、まだ十分あります。ですから、リスク性資産の比率をより高くして運用してもよいと考えられます。もちろん、年齢だけではなく、家族構成、働き方、ほかの資産をどのくらい持っているか、また、自分がどのくらいの損失にたえられるかなど、合わせて考える必要がありますが。そして、一般的には、年齢が上がるにつれ、安定資産の比率を高めていくべきと考えます。運用できる時間が限られているためです。さて、資産運用をしようと思った時、まずは銀行や証券会社に相談に行こうと思う人がいます。でも、それは正しい行動ではありません。商品を選ぶよりも先に、資産配分を決めることです。国内の株式、外国の株式、国内外の債券など、資産ごとにどう資金を配分するか、何をどのくらいずつ保有するかを決めます。これをアセット・アロケーションといいます。これまでの研究結果では、この配分こそが長期的にはパフォーマンスにもっとも影響するといわれています。自分は、株式をどのくらい、債券をどのくらいもつか、その比率を決めることが大切なのです。次回は、分散についてさらにお話しします。(岩城みずほ)
2015年12月07日京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は12月1日、本来は骨が出来てはいけない組織の中に骨ができてしまう進行性骨化性線維異形成症(FOP)の患者から作製したiPS細胞を用いた研究によってFOPの新たなメカニズムを発見したと発表した。同成果は同研究所の日野 恭介 共同研究員、池谷真 准教授、戸口田淳也 教授らの研究グループによるもので、11月30日の「米国科学アカデミー紀要」で公開された。FOPは筋肉や腱など通常は骨が形成されない組織の中に異所性骨と呼ばれる骨が徐々にできる疾患で、骨形成を司る増殖因子であるBMPの受容体の1つであるACVR1遺伝子に突然変異が生じて変異型ACVR1へと変化し、BMPシグナルを過剰に伝えることにより筋肉などに軟骨が形成され、それが骨になると考えられている。200万人に1人程度の割合で患者がいるとされる希少難病の1つで、発症に至る詳しいメカニズムはわかっていなかった。今回の研究では、FOP患者から作製したiPS細胞(FOS-iPS細胞)を用いることで、通常は別のシグナルを伝達するアクチビンAというタンパク質が疾患細胞ではBMPシグナルを異常に伝達し、異所性骨形成を促進することを発見。また、FOS-iPS細胞から作製した間葉系間質細胞をアクチビンA発現細胞と共に免疫不全マウスに移植することで、患者由来細胞を用いた異所性骨形成モデルの作製に成功した。同研究グループは、今回の結果についてアクチビンA阻害剤がFOP治療薬の候補となる可能性を示すものであるとともに、異所性骨形成モデルを用いることでFOPに対する薬剤の効果を生体で検証することが可能となり、治療薬のスクリーニングに役立つことが期待されるとしている。
2015年12月01日『銀行員が顧客には勧めないけど家族に勧める資産運用術』(高橋忠寛著、日本実業出版社)の著者は、金融教育ビジネスや資産コンサルティング事業を展開しているというファイナンシャル・プランナー。大学卒業後は東京三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)で法人営業や富裕層向け相談ビジネスを経験し、シティバンク銀行転職後は個人顧客に対する資産運用アドバイス業務に従事してきたという経歴の持ち主です。つまり本書ではそんなバックグラウンドを軸として、銀行員にしかわからない資産運用の方法や、お金についてのさまざまなエピソードが明かされているのです。きょうはそのなかから、資産運用に関する誤解と改善策に焦点を当ててみましょう。■1:「投資はギャンブルと同じ」という誤解「投資」という言葉に対し、「ギャンブルみたい」「槽場を当てにくいもの」などネガティブなイメージを持っている人は少なくないでしょう。しかし、そうしたイメージに支配されると、投資することのハードルは一段と高くなり、本来の投資とはかけ離れたことをやってしまいがちだと著者は指摘しています。ギャンブルは、短期で結果が必要。なぜならその方が、スリルと快感を次々と味わうことができるから。そして短期の売買は「相場を当てにくいもの」になり、そのリターンは他の投資家の損失を源泉とするものになります。つまり、儲かったお金の元手は誰かが損したお金だということ。しかし本来の投資のリターンは、そのようにして得るものではないと著者。たとえば企業の利益成長は、研究開発によって生み出された新技術や新製品、新サービスが、世間に受け入れられることで実現するもの。そのような「世の中に役立つ活動」を続けることによって企業価値を高め、その結果として株価が上昇し、投資家はそこからリターンを得ることができるわけです。当然ながら、企業の利益成長が株価に反映されるまでには長い時間が必要。いわば資産運用における投資とは、長期的な経済成長の流れにゆったり乗っていくことだというわけです。だからこそ、短期の値動きに惑わされることなく経済の成長を見守ることが大切だといいます。■2:「おいしい投資話がある」という誤解「お客様だけ特別ですよ」「いまだけですよ」そんな甘い言葉を使って、いかにも特別に儲かる話であるようなセールストークを持ちかけてくる人がいるもの。これは自尊心をくすぐるための常套手段で、意外なほど多くの人が引っかかってしまうのだそうです。しかし重要なのは、「おそらく、まともな金融機関の営業担当者で、このようなセールストークを使う人はほとんどいないでしょう」という著者の指摘です。預金の場合、ごく一部の大口預金者に対して優遇金利をつけるケースはあるものの、投資信託の場合であれば、「お客様だけ特別ですよ」などということはできないこと。つまり、絶対に成り立たないセールストークだということです。ところが残念なことに、世の中にはそういうことをぬけぬけと口にし、お金をなんとか引っぱり出そうとする輩がいます。詐欺的な金融商品を、なんとかして売りつけようとする人たちです。しかし冷静に考えれば、彼らのいうことはおかしな話だということがわかるはずだといいます。理由はいたってシンプルです。本当に「非常に有利な話」なら、人に紹介する前に、借金してでも自分で投資しようと考えるはずだから。結果こそ人によってさまざまだとはいえ、そもそもマーケットとは、機会が平等に与えられているもの。誰でも参加でき、かつ同じ条件の下で競争するものなのです。ということは、マーケットで運用する限り、「あなただけに特別、有利な条件を提供します」などという投資商品は成り立つわけがないということ。もし間違ってこのような詐欺的な金融商品に投資してしまったら、その元金が返済される可能性は絶望的に低くなると著者はいいます。その証拠に、これまでの歴史のなかでも、さまざまな詐欺商品が登場しては摘発を受けてきたのだそうです。仮に事件化してから詐欺会社の資産を差し押さえ、被害者に分配したとしても、おそらく1割も戻ってこないだろうとのこと。少なくとも過去に事件化したものでは、被害者への分配率は数パーセントしかなかったそうです。数年前、米国の診療報酬債権に投資するとうたって、円建ての元本商品であるにもかかわらず高利回りを約束する投資詐欺があり、摘発されたのだそうです。著者が外資系の銀行で仕事をしているとき、この投資話を信じ込んで投資してしまった人が何人もいたのだといいます。明らかにおかしな話だったため、著者は「確証はないが詐欺の可能性もあるのでやめるべきです」と伝えたといいますが、彼らは一様に、「とれは特別な仕組みで新しい投資商品だから」といいはり、騙されているとは認めなかったのだそうです。しかしその結果、騙されてしまったということ。一見すると人のよさそうな営業担当者の甘言に騙され、退職金の半分をこのような詐欺商品につぎ込んでしまったら、悲惨な老後を送らなくてはならないことになります。資産運用や投資以前の問題として、「世の中においしい投資話はない」と心得ておかなければならないと著者は主張しています。*このように、銀行員だからわかる話が本書にはぎっしり詰まっています。お金の知識を身につけたい人にとっては、きっと役立つ一冊です。(文/書評家・印南敦史)【参考】※高橋忠寛(2015)『銀行員が顧客には勧めないけど家族に勧める資産運用術』日本実業出版社
2015年11月29日東邦銀行は18日、福島県内5会場において、「素敵な女性のための資産形成応援セミナー」を開催すると発表した。○中長期的視点に立った資産形成方法や資産運用の考え方、必要性など幅広く案内これから将来に向けて資産形成を行っていく世代の女性の人を主な対象として、中長期的視点に立った資産形成方法や資産運用の考え方、必要性など幅広く案内するとしている。東邦銀行によると、「このたびのセミナーは『少し気になるお金のこと、ご一緒に学びませんか?』というテーマで3部構成となっている。講師はいずれも女性で、第1部は日興アセットマネジメントの方、第2部は東京海上日動あんしん生命保険の方、そして第3部が当行の行員。内容は、現在の経済状況をかんがみて、資産運用や分散投資の考え方や発想、女性の必要な保障など、基本的に初心者向けの内容」としている。参加希望者の申込先:東邦銀行各本支店窓口・電話受付時間/平日9:00~17:00、フリーダイヤル電話受付時間/平日9:00~17:00、土・日9:00~16:00東邦銀行では、今後とも顧客に役立つ各種セミナーを企画し、様々な情報提供を行っていくとしている。
2015年11月19日パテント・リザルトは11日、「全業種特許資産規模ランキング」の結果を発表した。対象は2014年4月1日~2015年3月までに登録された特許。○「三菱電機」がトップに同社によると「特許資産規模」は、各出願人が保有する特許(特許庁に登録、失効・権利放棄のない特許)を「特許資産」とし、総合力を判断するための指標だという。同調査では、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いて評価を行い、企業ごとの総合得点を集計している。「特許資産規模ランキング」の結果、1位は「三菱電機」(特許資産規模14万5,340.5pt、特許件数4,025件)となり、昨年2位からランクアップした。次いで、2位は「トヨタ自動車」(特許資産規模11万9,687.9pt、特許件数4,024件)、3位は「パナソニック」(特許資産規模11万9,005.8pt、特許件数3,079件)。以降、4位は「キヤノン」(特許資産規模10万6066.1pt、特許件数4,113件)、5位は「東芝」(特許資産規模10万356.3pt、特許件数3,222件)と続いた。それぞれの特許分野をみると、1位の「三菱電機」では、「空調制御装置」、「加熱調理器」、「インバータ装置」、「ナビゲーション」。2位の「トヨタ自動車」は、「ハイブリッド・電気自動車」「運転支援システム」。3位「パナソニック」は、「LED照明」「充電システム」「過熱調理器」などの分野で注目度の高い特許が多く見られた。
2015年11月12日みずほ銀行は10月30日、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー(以下みずほ第一FT)と連携し、資産運用ロボによるアドバイスサービス「SMART FOLIO」の提供を開始した。○顧客のリスク許容度などを踏まえた投資信託のポートフォリオを提案「SMART FOLIO」は、最新の金融技術を活用し、インターネット上で顧客のリスク許容度などを踏まえた投資信託のポートフォリオを、みずほ銀行の顧客に限らず、だれにでも無料で提案する、邦銀初という取り組み。投資信託ポートフォリオに関する高品質な情報を提供するという。またこのサービスは、顧客の金融リテラシーの向上にも資する取り組みであり、社会全体の「貯蓄から投資への流れ」に貢献することを目指すとともに、顧客自身の投資判断を簡潔なプロセスでサポートするとしている。みずほ銀行によると「年齢や年収、リスク許容度など簡単な7つの質問に答えることで、お客様にあったポートフォリオを提案する。今後はお客さまの資金使途と将来キャッシュフローを踏まえたポートフォリオを提案するゴールアプローチ機能や、ポートフォリオへの他金融商品の追加等の機能向上に向けた取り組みをすすめている。また、将来的には、人工知能を活用した提案の高度化、このたびのサービスとの相乗効果が期待できる分野への利用拡大なども検討していく」としている。○「SMART FOLIO」の主な特徴プロが活用する投資手法をアドバイス機関投資家などの運用のプロが実践する国際分散投資手法に基づいた投資信託のポートフォリオを提案。投資手法のロジック構築は、機関投資家向けに豊富な納入実績を持つ、みずほ第一FTが担当する顧客に応じた投資信託のポートフォリオを提案年齢・年収、金融知識などの簡単な質問にいくつか答えることで、顧客の投資目的に応じたポートフォリオを提案する中立的な立場からの運用アドバイス資産運用ロボが、過去データに基づいた妥当性の高い投資手法から算出した投資信託ポートフォリオを提案する高品質かつ低コストな運用豊富な資産ラインナップ、および、コスト面で競争力を誇る高品質のインデックスファンドを活用し、みずほ銀行が提案できる最も低コストな投資信託ポートフォリオを提案する無料で簡単な診断みずほ銀行に口座を持っていない人も無料で利用できる。診断時間は2分程度で、スマートフォンからも利用できるみずほ銀行は、今後も「FinTech」の考え方に基づいた新しい金融サービスの開発・提供に積極的に取り組み、内外の環境変化に対応して、先進的、かつ顧客にとって利便性の高いサービスを創出していくとしている。
2015年11月02日先の見えない低成長の時代だからこそ、わずかな収入からでも大きな資産を生み出す手腕を身につけておくことが重要。そこで、時代の流れに翻弄されない、盤石な資産づくりの方法を紹介しているのが『空き家を買って、不動産投資で儲ける!』(三木章裕著、フォレスト出版)。「収益不動産経営コンサルタント」である著者は、多くの人の資産づくりを成功させてきたという人物。でも、空き家を利用した不動産投資がそれほど簡単に成功するとは、ちょっと考えにくくもあります。しかし著者はそれでも、1億円の預金をつくるより、1億円の資産をつくる方が簡単だと断言します。■1億円を貯めるのには61年9ヶ月平成24年の国税庁の民間給与実態統計調査結果によれば、平均年収は408万円。毎月の生活費を15万円(年180万円)、毎月の源泉税や社会保険で5万5,000円(年66万円)は引かれるといいます。すると手元のお金を全額預金に回したとしても、年間162万円程度。これをすべて預金したとしても、1億円を貯めるのには61年9ヶ月もかかってしまいます。しかも現実的には、住宅ローン、教育費、怪我や病気などによる思わぬ出費があるとすると、30歳から預金をはじめても90歳をゆうに越えてしまうことになります。■1億円の賃貸マンション購入例では、資産づくりのために不動産投資をした場合はどうでしょう?現在のようにインフレ政策が続けられる限り、20年後も買った不動産の価格は変わらないとします。たとえば1億円の賃貸マンションを銀行ローンで買った場合、表面利回り(年間家賃収入÷物件価格×100)8%以上で買うと、20年間の家賃収入で、ローン返済と維持管理費を(自分の収入から追い出しせずに)なんとか払っていけるはずだといいます。■年間800~1,000万円の収入がということは、20年間その家賃さえあてにしなければ、20年後には入居者が勝手にローンを払い終えてくれて、1億円の資産は自分のものになるということ。そしてそれからは引き続き、年間800~1,000万円の収入を手にすることができるという考え方です。つまり、もしも預金で1億円をつくろうと思えば60年以上もかかるのに、1億円の資産を手にするには20年の歳月しか必要ないというわけです。しかもそれ以降も家賃収入は続いていくのですから、たしかにメリットは多そうです。*こうした考え方を軸に、本書では不動産投資で収入を得るための方法を具体的に解説しています。いままで常識と考えていたことを別の視点から見てみることが必要だというわけで、たしかにこれからの時代には大切なことだといえそうです。(文/書評家・印南敦史)【参考】※三木章裕(2015)『空き家を買って、不動産投資で儲ける!』フォレスト出版
2015年10月18日タイトルがタイトルなので40代向けであるように思えますが、ぜひ20~30代のみなさんにも読んでいただきたいのが、『40代から知っておきたいお金の分かれ道』(神樹兵輔著、フォレスト出版)。なぜなら、人生設計、年金、保険、貯蓄、教育費、遺産相続・住宅ローン、投資・資産運用など、誰もがいつか直面する問題について知りたいことが書かれているからです。■資産形成のための3ステップまず紹介されているのは、老後に安心できる資産を形成するために大切な3つのステップ。(1)稼ぐ(2)貯める(3)殖やす当たり前なようにも思えますが、現実的にこの3つをバランスよく実現するのはなかなか難しいもの。そして、これらを実践するために必要なのは、「人生の3大無駄遣い」からの脱却だといいます。ちなみに3大無駄遣いとは、「ローンによるマイホーム取得」「生命保険加入」「マイカー所有」の3つのこと。なぜ、それらが無駄なのでしょうか?■ローンや保険が無駄な理由(1)ローンでマイホームを買ってはいけないまずはマイホーム。これから先、多額の住宅ローンを借りてマイホームを購入する価値がどれほどあるのかと、著者は問いかけています。住宅ローンの返済シミュレーションをしてみても、将来的にマイナス額の方が大きくなることは明らか。しかも途中で売却しようにも、ローンの残債額より物件価格の値下がりの方が大きく、マイホームを処分しても借金だけが残ることになり、売るに売れなくなるというのです。つまりマイホームを買うと身動きが取れなくなり、十分な資産形成ができなくなるということ。(2)保険に入るなら貯蓄を次に保険。日本の保険は、諸外国の2~3倍の高額商品で、しかも補償は諸外国の2分の1、3分の1と貧弱なもの。保険という商品はあくまで金集めビジネスで、加入者とは利益相反の関係になっているため、保険に入るくらいなら貯蓄にまわす方がいいという考え方です。(3)マイカー所有は「不合理な選択」そしてマイカー所有。たとえば車を13年所有すると、税負担はマイカー購入時の本体価格とほぼ同額。具体的にいえば、税抜き価格180万円の車を購入し、13年乗ったユーザーの税負担は173万円になるというのです(購入時の消費税と自動車取得税、自動車重量税、自動車税、年間1,000リットル換算のガソリン代に含まれる揮発油税、消費税などの合計)。その他に有料道路料金や自賠責保険、リサイクル料金なども、税金に準ずるコストと考えると、約57万円(車検代などの整備費含まず)。これらも含めると、車の本体価格を上回るというわけです。いわばマイカーの所有は、持参形成に逆行する「不合理な選択」だということ。*ご紹介したのはほんの一部ですが、このように、お金についての驚きの事実が次から次へと登場します。しかもそれらはすべて、私たちの人生設計に影響を与える問題。だからこそ、年齢に関係なく読んでおきたい一冊だといえるのです。(文/印南敦史)【参考】※神樹兵輔(2015)『40代から知っておきたいお金の分かれ道』フォレスト出版
2015年10月16日「1年かけて資産運用ができるようになろう」という目的で始まったこのコラム、いよいよ資産運用のノウハウに突入します…が、今回は、その前に知っておくべき大切なことを解説します。今回からはいよいよ資産運用のABCをお話ししていきます。 以前のコラム でお話しした「生活防衛資金」が半年~1年分貯まったら、あるいは、月々の余裕資金で、運用をスタートしましょう。その前にまずは、「なぜ資産運用が必要なのか」についてお話しします。資産運用が必要なのはどんな人?皆さんの中には、「資産運用や投資は、お金持ちの人がするもの」と思っている人もいるかもしれません。でも、実はお金持ちの人には、資産運用や投資は必要ないのです。本当に必要なのは、私たち普通の生活者です。なぜでしょう?アベノミクスで、日銀が年率2%のインフレを目指しているのは、皆さんもご存じだと思います。これまでは長くデフレーション(デフレ)が続いていました。デフレとは、モノの値段が下がっていくことです。インフレはその反対で、モノの値段が上がること。モノやサービスの全体的な価格が継続的に上昇することをインフレーションといいます。たとえば、今まで2,000円で買えていた5kgのお米の値段が、1,800円になるのがデフレで、2,300円になるのがインフレです。インフレの時は、モノの値段が上がるのです。今まで2,000円で買えていたお米は、インフレになると、これまでよりも余分にお金を支払わなければ買うことができなくなります。同じお金で買えるモノの量が少なくなる、つまり、インフレでは「お金の価値が下がる」ということです。お金持ちの人にとっては、多少モノの値段が上がっても、十分なお金があるので、さほど困りません。けれど、私たち生活者にとっては、モノの値段が上がれば、生活は苦しくなります。今の100万円が、将来も同じだけの価値があるとは限りません。だからこそ、そうなった時に備えて資産を運用し、お金を増やしておく必要があるのです。お金にお金を稼いでもらい、購買力を維持する=資産運用モノやサービスを買うことができる財力のこと「購買力」といいます。インフレの時は物価が上がるので、何もしなければお金の「購買力」は減ってしまいます。自分のお金をゆっくり長い時間をかけて増やしていくこと=資産運用の目的は、購買力を維持することなのです。モノの値段が上がっても、その分、お金を増やすことができていればよいのです。ちなみに、インフレリスクを心配しすぎて、極端な運用をする必要はありません。政府が年2%くらいの物価上昇を目指して経済政策をしていることを考えると、少なくともこれに負けないくらいの資産運用をしていれば、購買力は維持できそうです。しかし、預貯金の金利がとても低い今、銀行の口座に入れておくだけでは、購買力を維持するのは難しそうです。お金には、皆さんが働いて収入を得るのと同じように、「新たなお金を稼ぐことができる」という性質があります。シンプルな運用方法で、お金にも働いてもらい、購買力が維持できるように資産運用をしましょう。次回は、「運用の基本、金融商品のリスクとリターン」についてお話しします。
2015年09月21日マネーツリーは、資産管理アプリ「Moneytree 一生通帳、家計簿より楽チン」において、iOS 9の完全対応と新しい中小企業向けサービス「Moneytree PRO」の提供を行うと発表した。iOS 9への対応に伴い、口座設定画面「金庫」をより詳細に管理できるように改変し、標準の取引明細の自動アップデートに加え、1日3回まで任意に更新が行えるようになった。また、アカウントごとの自動更新の一時停止が可能となり、過去の取引データを保存した状態で、アカウント情報の無効化ができるようになった。金融機関の登録フローがより簡便にもなっている。さらに、これまで有料プランで提供していた、取引明細を個人か経費として選択する機能を、無料で提供する運びとなった。昨年末より中小企業向けにサービスを提供していた経費精算機能「Moneytree PLUS」(旧称Moneytreeプレミアム)を強化し、以前より要望の高かったという法人口座への対応を実施している。法人口座管理のモバイル対応は業界内では初となるとのことだ。法人口座の複雑な管理や重要な取引も、アプリ内通知、プッシュ通知、メール通知で把握でき、アプリを開けない繁忙期でも取引内容を最新の状態にアップデートしてくれる。更新頻度は毎日、あるいは毎週で、アカウント別に設定される。また、従来の「Moneytree PLUS」の機能もすべて利用可能となっている。
2015年09月19日富裕層の資産を運用しているプライベートバンク。お金持ちはどんな運用をしている?? 興味津々ですね。○今回のポイント「資産保全」とは、インフレなど環境の変化に負けない運用のこと。大きく儲けることが目的ではありません。富裕層も私たちも同じです! バランス(アセット・アロケーション)運用が大事です。○富裕層の資産運用とは?ピクテは、1805年にスイスのジュネーブでプライベートバンクとして設立された会社です。プライベートバンクでは、一般的に数億円あるいは10億円以上の金額から資金を預かって運用しますが、富裕層は一体、どんな運用をしているのでしょうか? 気になりますね。実は、いたってシンプルで堅実です。ヨーロッパは昔から戦争が絶えず、いかにして家族代々資産を残していくかが重要なカギでした。しかし、資産はただ持っておくだけでは、本当の意味で資産を守ったことにはなりません。なぜなら、「インフレ」などの環境の変化があるからです。そもそもお金に困っていない富裕層の運用目的は、大きく儲けることではなく、「インフレ」に負けない運用なのです。これを「資産保全」といいます。○どうやって「資産保全」する?現在、富裕層の「資産保全」はどのように運用されているかというと私たちと変わりません!バランス(アセット・アロケーション)運用です。「資産保全」のための運用なら、債券運用がよいのでは? と思われるかもしれません。しかし、今のような世界的な低金利の環境下では、債券投資だけではなかなかインフレ以上の利回りを目標とするのは難しいのが現状です。しかし、バランス運用だからといって従来のような債券、株式半々ずつ投資するのとも異なります。株式や債券のなかでも様々な戦略で運用するものに投資をしたり、危機時に備えて金にも分散投資することでリスク分散を図ります。また、為替リスクを取り過ぎないようにしたり、市場環境によってはキャッシュも含めた資産配分の変更をする場合もあります。ピクテのバランス(アセット・アロケーション)運用には、資産を守るために経験してきた210年分の知恵がぎゅっと詰まっているのです。●ピクテ投信投資顧問が提供する、「「欲張らない投資」のススメ」からの転載です。
2015年09月04日神戸大学は8月18日、土星のFリングとその羊飼い衛星が、土星衛星の形成過程の最終段階で、自然な副産物として形成されることを明らかにしたと発表した。同成果は、神戸大学大学院理学研究科の兵頭龍樹氏と大槻圭史 教授によるもので、英学術誌「Nature Geoscience」に掲載された。Fリングは主要リングの外側に位置する、幅数百kmの細いリングで、内側にプロメテウス、外側にパンドラという2つの羊飼い衛星を持つ。羊飼い衛星とは、自身の重力により、惑星のリングを保つ働きをしている衛星のこと。最新の衛星形成理論では、かつて土星の周りに現在よりも多くの粒子を含むリングがあり、そこから拡散した粒子が集まって衛星が形成され、その最終段階では、小さな衛星が近い軌道に複数形成されるとされている。一方、探査機カッシーニによる観測から、主要リング外縁付近にある小衛星は密度の高い核を持つことが示唆されている。今回の研究では、国立天文台が所有する計算機などを用いたシミュレーションにより、密度の高い核を持つ小衛星同士が衝突して部分的に破壊され、Fリングと羊飼い衛星が形成されたことを明らかにした。したがって、Fリングとその羊飼い衛星は、土星衛星系の形成過程の最終段階で、自然な副産物として形成されたと考えられるという。このようなリングと羊飼い衛星の形成メカニズムは、同じようなリングと羊飼い衛星を持つ天王星にも当てはめることができ、今後太陽系内外の衛星形成メカニズムを解明する一端となることが期待される。
2015年08月18日リスクの低い資産は? というとイメージするのは債券。しかし、投資環境は変化していきます。これからの時代、資産を守ってくれるのは?○今回のポイント債券の時代の終焉。ほとんど低下余地がなくなった債券利回りは、今後上昇の可能性大(=債券価格下落)。資産を守ってくれる投資対象は時代とともに変化。今後、インフレから資産を守ることが重要。株式も加えた分散投資を!○債券の時代は終わった!?今、マーケットで注目されていることといえば、米国がいつ「利上げ」するか? ですね。2008年のリーマン・ショック以降、世界的に低金利が長く続きましたが、新たなステージに入ろうとしています。債券利回りを長いトレンドで見てみましょう。先進国国債と米国国債の利回りは、約30年かけて10%を超える利回りから下がり続けてきました。利回り低下=債券価格の上昇でしたね。つまり、過去30年間では、債券価格は上昇し続けてきました。だからこそ債券投資でリターンを期待することができていたのです。現在、低下余地がほとんどない債券利回りは、今後米国の利上げを契機に利回りが上昇していく時代に入っていく可能性が高いと思われます。一般的に利回り上昇=債券価格の下落です。○資産を守ってくれる主役交代さらに、私達がこれから念頭に置いておかなければいけないのは「インフレ(物価上昇)」です。日本政府は2%のインフレ目標を掲げています。インフレとは、モノやサービスの値段が上昇することです。インフレ下では、資産をインフレ率と同じ分だけ、増やしていかないと資産の価値が目減りすることになります。現在、日本の預金金利や個人向け国債の利回りでは、インフレ2%を上回るのは難しい状況にあります。昔から、インフレには株式が強いといわれています。従来は、債券を保有していれば、資産を守ることができました。しかし、債券に期待できなくなった今、「欲張らない投資」の実現には、株式を含めた分散投資が必要だといえます。○(月次、期間:1984年12月末~2015年7月末)●ピクテ投信投資顧問が提供する、「「欲張らない投資」のススメ」からの転載です。
2015年08月11日野村ホールディングスは22日、ゆうちょ銀行、日本郵便および三井住友信託銀行と、新しい資産運用会社(以下新会社)の共同設立、資産運用商品の開発などに関する業務提携にかかる契約を締結した。○アセット・マネジメント分野のノウハウを新会社に提供野村ホールディングスは、日本を含むアジアをマザーマーケットとし、グローバルに拠点を持つ金融サービス・グループ。アセット・マネジメント・ビジネスに関しては、日本最大という資産運用会社である野村アセットマネジメントを中心に、質の高い運用力で投資信託ビジネスと投資顧問ビジネスをグローバルに展開しているという。ゆうちょ銀行および日本郵便は、グループの総合力を活かした商品・サービスの拡充等により、「トータル生活サポート企業」として発展し続けていくことを目指している。また、ゆうちょ銀行は、郵便局をメインとするきめ細かいネットワークを通じ、1億人規模の顧客の生活・資産形成に貢献するリテールサービスを推進することなどにより、顧客満足度No.1サービスを提供する「最も身近で信頼される銀行」を目指しているとしている。三井住友信託銀行をはじめとする三井住友トラスト・グループは、高度な専門性と総合力を駆使して、銀行事業、資産運用・管理事業等を融合したビジネスモデルで独自の価値を創出し、国内最大規模という資産運用残高・資産管理残高を誇る金融グループとして、高付加価値サービスを提供しているという。ゆうちょ銀行、日本郵便、三井住友信託銀行および野村ホールディングスは、資産運用の新会社を共同で設立し、野村ホールディングスは、三井住友信託銀行とともにアセット・マネジメント分野のノウハウを新会社に提供するという。新会社は、ゆうちょ銀行や日本郵便が全国で把握した個人の資産運用ニーズに合ったわかりやすい投資信託商品を開発し、ゆうちょ銀行や郵便局の顧客の長期安定的な資産形成を手伝うとともに、貯蓄から投資への資金循環にも貢献していくとしてる。○新会社の概要本店所在地:東京都中央区代表者:未定(代表取締役社長および代表取締役副社長は、ゆうちょ銀行・日本郵便が指名する者を選任する予定。なお、代表者以外の取締役は、三井住友信託銀行および野村ホールディングスそれぞれが指名する者を1名ずつ選任する予定)事業内容:金融商品取引業(投資運用業)資本金:5億円出資比率(営業開始時点):ゆうちょ銀行45%、三井住友信託銀行30%、野村ホールディングス20%、日本郵便5%○今後の予定8月~9月:準備会社設立、金融商品取引業に係る登録申請準備など10月(ゆうちょ銀行および日本郵便による出資は、準備が整い次第実施予定)~2016年1月:新会社による金融商品取引業に係る登録申請、新商品の導入準備など2016年2月:ゆうちょ銀行・日本郵便(郵便局)において、新会社が開発した投資信託商品の販売開始(新会社における営業の開始は、金融商品取引業の登録を受けることが条件)このたびの提携が野村ホールディングスの連結業績に与える影響は現在のところ軽微と考えているというが、業績に与える影響が生じた場合には、すみやかに開示するとしている。
2015年07月23日リスク管理アルゴリズムに基づく世界水準の資産運用アドバイスを提供する「WealthNavi」を運営するウェルスナビは15日、日米の戦略コンサルティングファームや大手金融機関のマネジメント経験者、梅田望夫氏、千葉功太郎氏、Edward Ronkowski氏(イリノイ州元検事)などで構成されるエンジェル投資家、及びインフィニティ・ベンチャーズLLP(以下IVP)及びインキュベイトファンド(以下IF)を引受先とする第三者割当増資を実施したと発表した。○FinTechの分野でのパイオニアとして次世代の金融インフラの構築を目指すこのたび調達した資金を活用し、同社の発展を担う人材の採用を進め、経営基盤の強化を図るとともに、サービス開発を加速し、金融(Financial)とIT(Tech)を融合させたFinTechの分野でのパイオニアとして次世代の金融インフラの構築を目指していくとしている。○WealthNaviの概要WealthNaviは「世界水準の資産運用とリスク管理をすべての人に」をコンセプトに、これまで機関投資家や富裕層しか利用できなかった、国際分散投資による世界標準の資産運用とリスク管理を、低価格ですべての人に提供するという。ユーザーのリスク許容度を診断し、ユーザー一人ひとりのリスク許容度にあわせて、最適なポートフォリオを提案するとしている。このような資産運用サービスは、米国では「ロボットアドバイザー」と呼ばれており、誰にでも利用可能なプライベートバンキングとして、ここ2-3年で急速に成長しているという。これを実現するため、同社は金融工学とITを融合させたFinTechにより、ユーザーと国際金融市場を最短距離で結び付け、流通でダイエーが、アパレルでユニクロが起こしたような変革を、金融サービスで起こし、次世代の金融インフラを構築するという。また、100%顧客の利益に沿ったサービスを提供するため、資産運用会社からは一切手数料や広告料を受け取らないという。また、シンプルなユーザー・インターフェースにより、金融リテラシーに関係なく、誰もが直感的に資産運用できるサービスを提供していくとしている。
2015年07月16日京都大学は6月22日、大腸炎に伴い大腸がんを発症するマウスモデルを用いて、腸がん形成進展を促進する大腸での炎症反応がPGE2-EP2経路によって制御されることと、EP2を阻害することが大腸がんの治療につながることを解明したと発表した。同成果は京都大学 大学院医学研究科・次世代免疫制御を目指す創薬医学融合拠点(AKプロジェクト)の青木友浩 特定准教授、成宮 周 特任教授らの研究グループによるもので、米国学会誌「Cancer Research」に掲載された。大腸がんの発生・進展には炎症が関係しており、アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)がリスクを低下させることが知られている。しかし、NSAIDsには副作用があり投与に慎重を要するほか、代替として開発されたCOX-2阻害薬も心血管障害の副作用があるため使用には制限がある。NSAIDsとCOX-2阻害薬はいずれも生理活性脂質である一連のプロスタグランジン(PG)の合成を阻害して効果を発揮する。これはPG経路が大腸がんの発生・進展に関与していることを示しているが、その機序については詳しくわかっていなかった。同研究グループは今回、大腸炎に伴い大腸がんを発症するモデルマウスを用いて、炎症性大腸がんの形成に寄与するPG受容体として、PGの一種であるPGE2の受容体の1つEP2を同定。続いて、がん組織内のEP2発現細胞を検討したところ、腸組織内に浸潤する主要な炎症細胞である好中球と、腫瘍細胞を取り囲むように存在している線維芽細胞(腫瘍関連線維芽細胞)がEP2を発現しており、この2つの細胞種でPGE2-EP2経路が周囲の細胞に刺激を与えるさまざまなタンパク質や細胞の増殖を助ける成長因子の発現を増加させることで大腸がん形成を促進すること、これらの細胞は自らPGを産生してこの経路をさらに増幅していることを突き止めた。また、選択的EP2阻害薬を投与することで、大腸での炎症とがん形成を抑制できることを確認した。今回の研究で大腸がんの促進に働くPGの種類とその作用機構が明らかになったことで、現在使用されているNSAIDsやCOX-2阻害薬を超えた、副作用の少なく、より安全な新規の大腸がんの予防・進展抑制薬の開発につながることが期待される。
2015年06月22日・ 「老後が不安」なママ世代の、不安の本当の正体とは? ・ 年金、私は結局いくらもらえるの? ・ 公的年金で、サラリーマン家庭が特に知っておくべきポイント4つ ・ 年金の中で一番わかりにくい、企業年金を理解するためのポイント3つ ・ 事実上の退職金、企業型確定拠出年金のポイント3つ の続きです。確定拠出年金は、老後の資産形成の柱のひとつ。今回は、個人型の確定拠出年金について、ポイントを、年金のプロ、大江英樹さんに伺った。■個人型確定拠出年金は、現在、誰が加入できるのか? 現在、個人型確定拠出年金に加入できるのは、下記の図の通り「自営業・無職」の人か、「企業年金のないサラリーマン」だけ。大江さんいわく、「個人型の確定拠出年金は、とても良い制度なのに、入れるのに入っていない人のほうが多く、利用しているのは入れる人の10分の1未満。もっと、広報されていくべき制度だと思います」。■個人型確定拠出年金は、今後制度の拡大が決定2015年4月、個人型確定拠出年金に加入できる人が拡大する法案が国会に提出されている。ただ、この法案が通ってもこれから制度の細かい制定やシステム構築に取りかかるので、2017年頃を目途に制度がスタートするのでは? というのが専門家の意見。制度がスタートすれば、下記の図の通り、ほとんどの人が個人型の確定拠出年金に入ることができるようになる。■個人型確定拠出年金は、自分で年金をつくる最高の方法大江さんは言う。「実は個人型確定拠出年金こそ、自分で年金をつくる最高の方法なんです」。確定拠出年金。その名前を聞いただけで、現段階では難しそうな感じがすると思うが、今から2年後の2017年を目途に、認知度はグンと上がり、もっとポピュラーなものとなっているはず。その時になって慌てないためにも、「確定拠出年金」という言葉だけでも、頭の片隅にインプットして欲しい。今回は、Woman.exciteママで初めて年金の特集をしたので、年金の全体像をザッと眺める特集となったが、今後折をみて、確定拠出年金の運用方法の特集も考えている。確定拠出年金についてもっと詳しく知りたい人は? ◇ 自分で年金をつくる最高の方法確定拠出年金の運用【完全マニュアル】 (著者:大江英樹/日本地域社会研究所) 定価:本体1,680円(税別)
2015年06月21日パイプドビッツは6月9日、情報資産プラットフォーム「スパイラル」をバージョンアップし、7月15日から新バージョン1.11.11の提供を開始することを発表した。ベータ版の受付は6月9日より開始する。「スパイラル」は、官公庁や金融、サービス、教育機関など、幅広い業種・業態の顧客が利用する情報資産プラットフォーム。販売促進やCRMにおける顧客情報から、給与明細のような従業員情報まで、さまざまな情報資産を管理する。新バージョン1.11.11では、トップページやDB、Webフォーム設定など主要機能の操作画面デザインをリニューアルしたほか、新たにバッチ処置機能として「データ一括処理機能」や「部接続ディレクトリ機能」「定期実行機能」を追加。外部システムとのデータ連携において、一度に大量のデータを同期したい場合にも、簡単かつ安全にクラウド上で実現できるという。
2015年06月10日○スイス・ジュネーブで培われたDNA美しい山と湖、世界中の富裕層の資産が集まる国、スイス。ピクテは、そのスイスのジュネーブで生まれ、老舗のプライベートバンクとして知られる。日本では銀行業務はおこなっていないが、ピクテ投信投資顧問として、投資信託や投資顧問サービスを提供している。ピクテ投信投資顧問の投資信託は、日本全国約115の金融機関で販売されており、その中には日本で最大規模の株式ファンドもあるという。210年の歴史に伴い、連綿と受け継がれるピクテのDNAとはなにか。 東京・大阪にオフィスを構えるピクテ投信投資顧問、萩野琢英社長に話をうかがった。「私たちは、お客様の資産を守るため、常に細心の注意を払いながら運用を続けています」萩野氏は、大学卒業後、国内大手の証券会社に入社し、ロンドン、ニューヨークの現地法人での勤務経験を持つ。「最初は、欧州世界の王侯貴族の資産を預かるスイスのプライベートバンクとしてピクテの名前を知りました。プライベートバンクの中でも、さらに敷居が高いイメージを持っていました」。萩野氏は、ピクテの歴史と人に触れ、その誠実さを目の当たりにし、ピクテ投信投資顧問に入社することを決意したという。それから15年、萩野氏はジュネーブ本社で商品開発業務の経験も経て、ピクテの哲学を吸収してきた。○ピクテの歴史「ピクテは、1805年にジュネーブを本拠地とするピクテ家が創業しました。ピクテ家は、プロテスタントの一派カルヴァン派で、『質素』と『倹約』を旨とする誠実で勤勉な家柄です。ナポレオン戦争の勃発時、ヨーロッパの貴族たちが自分たちの財産を守るために頼ったのが、ピクテ家を始めとするスイスのプロテスタントが運営する『プライベートバンク』だったと聞いています」。ピクテ家の一員、チャールズ・ピクテ・ド・ロシュモンは、1815年、ナポレオン戦争終結後の秩序再建を話し合うウィーン会議にスイス代表として出席し、スイスが永世中立国になることを各国代表に認めさせたという。「ピクテ銀行では、経営者をパートナー(共同経営責任者)と呼んでいます。年齢層は幅広く、現在(※)は30代から60代までの7名です。パートナー会議は毎朝おこなわれ、異なる世代のパートナーが議論することで、知識や経験が世代を超えて受け継がれてきているのだと思います」。(※)2015年6月現在ピクテの210年という長い歴史の中でもパートナーは40名だけであるという。○ピクテ投資投信顧問のサービスとはピクテは、日本においてはピクテ投信投資顧問 として資産運用サービスを提供している。個人向けの主力商品は投資信託だ。「私たちは、ピクテのDNAやフィロソフィーをしっかりと受け継いでいます。そのためにも誠実さ、独立心、顧客の信頼を得ること、顧客を尊敬すること、プロフェッショナルであることを大切にしています」。萩野氏が資産運用の考え方でもっとも重要と考えるのは「資産保全」であるという。「私たちの使命は、お客様を儲けさせることではなく、お客様の資産を守ることだと思っています。物価上昇に勝ち 資産を毀損しないよう努めること。それを私たちは"資産保全"と呼んでいます」。資産を毀損しない、資産保全をする運用とは具体的にどうするのだろうか。「あるときには負けることも織りこんで、ポートフォリオを組むことです。長期運用をする場合、一時的に負けることもあるということをしっかりと分析して、全体として負けるリスクをできるだけ排除することが重要なのです。ですから、私たちはいつもリスクの分析を行って、『これで大丈夫か? 』と自問自答しながら運用を続けているのです」。○誠実さへのこだわりピクテ投信投資顧問が提供する投資信託は、"儲ける投信"とは色合いが少し異なっている。「私たちが考える資産運用ビジネスとは、お客様を一時的に儲けさせることではありません。長期にわたって、資産をしっかりと守り、そしてじっくりと育てていくことだと思っています。投資信託は、日本では短期的に利益を得るためのツールとして扱われがちですが、私たちは投資信託も、たとえば不動産のように“資産”として考えていただきたいと考えています。 そのためにも、誠実な商品を提供し続けたいと考えています。ですから、自分が欲しいと思う商品以外は作りません」。萩野氏の言葉から伝わってくるのは愚直ともいえる「誠実さ」。その誠実さは、ピクテ投信投資顧問だけのものではなく、ピクテが210年にわたって継承し続けてきたものだ。ピクテ投信投資顧問の今後に注目したい。○萩野社長のプロフィール萩野 琢英(はぎの たくひで)日系大手証券会社にて、海外投資顧問業務やロンドン・アメリカ現地法人勤務を経験。ピクテでは日本にて年金業務、投信営業、商品開発業務に携わる。2007年からグループ本社(ジュネーブ)にて商品開発、マーケティング業務に従事。帰国後、2011年12月に日本法人の代表取締役社長に就任。日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)
2015年06月05日