私たちは不完全で、不完全な私たちの集まりが社会なのだ。にもかかわらずそれを頑として認めず、あたかも完全であるかのように装って生きるべし、それができなければ大人失格と、よく考えれば私たちの社会はいつもそうやって、無理難題ばかり押しつけてきている。
果たして、こんなやせ我慢大会を一体誰が望んでいるというのだろう。一枚ベールを剥げば、本当はみんなうんざりしているんじゃないか。多くの人は、ただ慣習になっているというだけの理由で疑いもせず、無抵抗に従っているだけなんじゃないだろうか。
体の不調は誰にだってある。何も私たちのPMSや生理痛のみならず、睡眠不足や疲れ、風邪や腹痛など、生きているのだから日常的に何かしらある。私たちはそんな風に、最初から脆弱性を持って生まれてきているのだから、むしろそれを、不完全な者同士が繋がり合い、助け合いながら生きていくためのフックと捉え、他人同士で許容しながら生きていく形を探るほうが、ないことにするよりはるかに自然なことではないだろうか。
生理のこと、あるいは精神状態のこと、あるいはそれ以外の体調のこと。極めて私的で、大人として他人に共有すべきでないと思っているあれこれを、勇気をもってまずは自分から他人に打ち明けてみる。