2023年8月30日 11:00
将来の妊娠に影響? 20~30代女性が考えたい「プレコンセプションケア」を産婦人科医が解説
14人に1人が体外受精で誕生40歳で出産される方の3分の1が体外受精避妊をしなければ、すぐに妊娠でき、元気な赤ちゃんを出産できると思われている方も多いかもしれませんが、このように、実はそうでないことも多いのです。
■広がるプレコンセプションケアという考え方
将来、結婚・出産を考えている若い世代の方が、未来の自分や赤ちゃんのために、今からできることの一つが「プレコンセプションケア」です。
プレ(Pre)は「〜の前の」、コンセプション(Conception)は「受精・懐妊」という意味で、プレコンセプションケアとは、「将来の妊娠を考えながら、女性やカップルが、自らの生活や健康に向き合うこと」を意味する言葉です。
若い世代の健康を増進し、より質の高い生活を実現してもらうことで、より健全な妊娠・出産のチャンスを増やし、次世代の子どもたちをより健康にすることが目的の一つです。2006年には、米国疾病管理予防センター(CDC)が「プレコンセプションケアの10の主要な指標」を発表しています。
1.多量飲酒
2.うつ
3.糖尿病
4.葉酸摂取
5.高血圧
6.適正体重
7.運動
8.喫煙
9.望まない妊娠
10.産後の効果的な避妊
さらに、2012年にはWHOがプレコンセプションケアを「妊娠前の女性とカップルに医学的・行動学的・社会的な保健介入を行うこと」