2020年1月23日 15:50
専門医が解説「万病を招く“寝不足”チェックリスト&撃退法」
「慢性的な寝不足に悩む女性は多いですが、これこそ、認知症の最大のリスク要因なのです」
そう警鐘を鳴らすのは、加藤プラチナクリニックの加藤俊徳院長。厚生労働省によると、2025年には認知症の患者数が700万人を超えて、65歳以上のじつに5人に1人が認知症になると推計されているが、加藤院長はその数はもっと増えると予測する。
「睡眠には、脳内の老廃物の掃除と、記憶を定着させる、という2つの重要な役割があります。アルツハイマー型認知症は、脳内にアミノ酸からなるペプチドの『アミロイドβ』などがたまり。神経細胞が死滅していくことで発症するとされています。このアミロイドβは睡眠時間と睡眠の質によって量が変わってくることが近年の研究でわかってきました」
アメリカのジョンズホプキンス大学の調査では、平均76歳の高齢者の脳内を脳画像検査で調べたところ、睡眠時間6時間以下のグループが最もアミロイドβの沈着量が多く、7時間より睡眠が長いグループは少なかった。
また、ワシントン大学・ジュ教授の研究でも、寝床で横になっている時間に対する実際の睡眠時間の割合を示す「睡眠効率」がよいほどアミロイドβの値が低いこと示されている。