新世代の睡眠時無呼吸症候群の国産治療機器「JPAP」とは?
先生はオフィスに布団を持ち込んで部下の社員さんをそこに寝かせて、我々が提供したCPAPの機械やマスクを使って、寝ているときの様子や機械の設置状況などを想定しながらデザインされていました。また、飛行機に乗るときにはどうやって使うかといったことまで考えて、いくつものアイディアをご提案いただきました。 デザインというのは本当にとても大事です。JPAP本体の丸みを帯びた形は、まず見た目がとても柔らかい印象を持っています。JPAPは医療機器ですが、私自身はたとえばApple製品のようなインテリジェンスを打ち出したデザインよりも、一般の人には柔らかく、手に持ったときに気持ちがいいと感じるようなものがいいのではないかと考えています。 色も非常にこだわったポイントです。本体が丸みを帯びた可愛い形をしているので、私たちは最初、白っぽい色がいいのではないかと考え、たとえば女性向けには桜の花のようなピンクがかった色はどうだろう、などと話し合っていました。 ところが山本先生は、この日本古来の茄子紺(なすこん)は睡眠を連想する色だからと言って絶対に譲りませんでした。
しかし、私のほうも白バージョンを諦められないので、いつも山本先生に食い下がっていました。