2021年10月14日 23:05
40歳以上の半数がなる!? 足の血管が悪目立ちする「下肢静脈瘤」ってどんな病気?【医師解説】
心臓は足よりも上にある臓器ですから、私たちが立ったり座ったりしている間、足の静脈の血液は重力に逆らって心臓に戻らなければなりません。ところが、足の静脈の血液の流れが重力に負け、逆流してしまうことがあります。その結果、足の静脈に血液がたまってしまいます。これが下肢静脈瘤です。
――なぜ、血液の逆流が起こるのでしょうか?
佟先生足の静脈には、血液が逆流しないように、「ハ」の字の形に似た逆流防止弁がたくさん存在しています。この逆流防止弁の働きによって、血液は重力に負けることなく心臓に戻ることができます。ところが、なんらかの原因で逆流防止弁がうまく作用しなくなると血液が逆流し、下肢静脈瘤を引き起こしてしまうんです。
睡眠中や朝方足をつると99%が「隠れ下肢静脈瘤」の可能性
――下肢静脈瘤になると、どんな症状が現れるのでしょうか。
佟先生症状として一番わかりやすいのは、足の血管がボコボコと浮き出て見える状態です。ただし、下肢静脈瘤の症状には目に見えないもののほうが多いんです。見た目には現われていない状態を「隠れ下肢静脈瘤」といいます。
――「隠れ下肢静脈瘤」というのは、あまり耳なじみのない言葉です。