今回、スイーツライター・chicoさんが紹介してくれるのは、いつの世も私たちを魅了してやまない媚薬のようなお菓子、チョコレート。自分用のとっておきと贈り物にしたいひと品を、たっぷりのチョコレート愛とともに披露してもらいました。創造性が詰まった小宇宙。胸躍るひと粒を楽しみに。スイーツ専門のライターとして仕事を始めたばかりの頃。チョコレートとはかくも香り高く、深い味わいに満ちたものなのかと衝撃を受けたのが、『ラ・メゾン・デュ・ショコラ』のチョコレートでした。とりわけ印象深く、今でも大好きなのが、ロシェ。香ばしいナッツと濃厚なプラリネ。パリッ、カリッ、まったり、の食感の取り合わせに、ほのかな塩気と甘み。絶妙なバランスとはこういうことだと、口にするたびに思います。ボンボンのロシェも好きですが、直径4cmはあろうかという「ブシェ ロシェ」は、テンションの上がるとっておき。ひときわ仕事を頑張ったときに、ミルクと一緒にいただきます。ラ・メゾン・デュ・ショコラブシェ ロシェ レ¥575通常のボンボンの4~5倍の大きさ。ほかにダークチョコレートを使ったブシェ ロシェノアールも。●丸の内店/東京都千代田区丸の内3-4-1新国際ビル1FTEL:03・3201・6006秋冬の新作発表時期に毎年楽しみにしているもののひとつが、小山進シェフのボックス。とくに「エスコヤマ インターナショナルチョコレートアワード」は、京都に生まれ、本物の和の食材に触れて育った小山シェフならではの、斬新なおいしさに満ちています。新作も、濃厚な堅豆腐の味噌漬けの燻製や柚子酒などの和素材とチョコレートの、緻密に計算されたマリアージュ。この驚きを体験してほしくて、贈り物にしたくなるのです。チョコレートは、こうしてワインのように繊細な味わいの違いを楽しめるものですが、一方で誰もが子どもの頃から親しんできた身近なお菓子でもあります。懐が深く、あらゆる人を笑顔にできる。それが、チョコレートの最大の魅力だと思います。パティシエ エス コヤマSUSUMU KOYAMAʼS CREATION INTERNATIONAL CHOCOLATE AWARDS2017¥1,620国際的なチョコレートコンクールで高評価を受けたボンボンから、「味噌漬けスモーク豆腐」「柚子酒」「カシス畑の1日」「プーアル茶」の4粒をセットに。オンラインでも購入可能。●兵庫県三田市ゆりのき台5-32-1TEL:079・564・3192チコ各ジャンルのお菓子に精通。本誌連載「Food news」で「chicoのお菓子な宝物」を担当するなど女性誌を中心に活躍。共著に『東京最高のパティスリー』(ぴあ)。※『anan』2018年1月17日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・堀江直子文・新田草子(by anan編集部)
2018年01月11日スイーツの新潮流や人気パティスリーの新しいお店をご紹介。教えてくれたのは、スイーツライターのchicoさんです。ミニサイズ化、アレンジ…カヌレが再びブームの兆し。フランスのボルドー女子修道院で作られたとされる、伝統ある焼き菓子のカヌレ。香ばしくパリッとした食感&しっとりした舌触りや、フォルムのかわいさで人気となったが、ブームが再来中との情報をキャッチ。「アレンジを利かせた新しい形や味わいのものが、続々と登場しています。『MITAN』の缶入りカヌレは小ぶりなサイズ。カヌレのほかに、カヌレの型で作られたカラフルなフィナンシェも。『くるみの木×graf』の奈良カヌレはユニークなフレーバーが特徴的。もともとシンプルなアイテムのため、バリエーションをつけやすいのでは」(chicoさん)ひと口サイズのかわいい個性派カヌレは、手土産にもぴったり。graf studio大阪府大阪市北区中之島4-1-9TEL:06・6459・210011:00~19:00月曜休(祝日の場合は翌日休)東京では白金台の『ときのもり』(TEL:03・6277・2606)にて、毎月第2・4土曜日開催の「ときのもりマルシェ」で販売。プレーン2個と6種の味が楽しめる。¥1,500MITAN東京都千代田区丸の内1-5-1新丸ビルB1TEL:03・3212・730511:00~23:00(日・祝日~22:00、ティータイム14:00~17:00)1/1休カヌレ・カヌレが7個入った丸缶は¥1,2002軒目は別コンセプトでが、人気パティスリーの当たり前に。人気パティスリーが新しくお店を出すとき、1軒目とはまったく違う業態を選ぶことが増えているとchicoさん。「2017年は『アテスウェイグラス エ ショコラ』のように、2軒目にアイスを選ぶパティシエが相次いだのが特徴です」また、『廚 菓子 くろぎ』はソフトクリームで流行のパフェに挑戦。さらに、「学芸大学の人気店『パティスリー ジュンウジタ』は、全粒粉パイ専門店を手がけました。個人のお店が、コンセプトの違う店に挑戦するというのは、最近の傾向といえます。こうした、本格的な美味しさながら、より気軽に楽しめる等身大のお菓子屋さんは、これからもますます、増えていくような予感がしています」M.Santa東京都世田谷区玉川2-1-16TEL:03・5797・915310:00~18:00月曜(祝日の場合は翌日)、第1火曜休(※年末年始変更の場合あり)黒毛和牛のパテ¥650廚 otonaくろぎ東京都台東区上野3-24-6パルコヤ上野1FTEL:03・6284・27967:00~翌2:00(ソフトクリームは10:00~)無休(※年末年始変更あり)chicoさんスイーツライター。『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズの監修を担当。※『anan』2018年1月3・10日号より。写真・内山めぐみ取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2018年01月05日スイーツライターのchicoさんがおすすめするスイーツをご紹介。今回はホテル雅叙園東京 PATISSERIE『栞杏(りあん)1928』の紅玉のタルトです。きらきら透けるりんごチップが小さな帆船みたいな『栞杏1928』の紅玉のタルト。カワイイのはさておき、この時期あちこちのパティスリーで出てくる秋冬の定番だよね、なんて何気なくいただくと、目がさめるほどの衝撃!口いっぱいにりんごの甘酸っぱさ、滴るような果実味、可憐な香り、火を入れたりんごの奥深い旨味……りんごのあらゆるおいしさが溢れ出す。「直径6cmほどのタルト1個に紅玉を1.5個使います」と生野剛哉シェフ。聞けばただりんごがたっぷりなだけではない。4つの調理法で紅玉の魅力を引き出すという。まずはりんごジュースで煮た紅玉でりんごの旨味と甘さをアピール。その奥にはシナモンとカルバドスでバターソテーした紅玉をゴロンと塊で入れて、果肉を齧る喜びを忍ばせる。表面にフレッシュのりんごを並べて焼けば、鮮やかな赤いストライプが出現。りんごチップは極薄にしたりんごをシロップで真空調理、味を染み込ませてからオーブンで乾燥させたもの。よくあるスカスカなドライアップルとはまるで別モノで、ぬかりなく味わい深い。どのパーツも余分な甘さをつけず、シナモンもクレームダマンドも控えめにして、りんごを前面に。一口いけば、フルスロットルのりんごのおいしさが押し寄せる!紅玉のタルト¥450(2/28までの期間限定)。4つの手法で引き出されたのは味だけにあらず。シャリ、サク、くにゅ、じゅわり、りんごのいろんな食感も楽しんで。ホテル雅叙園東京PATISSERIE『栞杏1928』東京都目黒区下目黒1-8-1ホテル雅叙園東京1FTEL:03・5434・5230(直通)10:00~20:00無休今年9月にオープン。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2017年12月13日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2017年12月12日スイーツライターのchicoさんがおすすめするスイーツをご紹介。今回は『シャンドワゾー グラシエ ショコラティエ』のプラックショコラと量り売りチョコレートです。『シャンドワゾー』にショコラとアイスの店がオープン!そんなニュースに心躍らせ川口へ。『シャンドワゾー』は元々ショコラトリー&パティスリーだけど、新店に生菓子はなく、潔くチョコとアイスだけ。なかでも量り売りのチョコレートに目を奪われた。「山盛りのチョコから好きなだけ選んでもらい量り売りする気軽なスタイルがいいなって」、イメージしたのは村山太一シェフがベルギーでの修業時代によく見かけた庶民的なチョコレート屋。豪快に割る大きな板チョコ「プラックショコラ」をはじめ、いろんなチョコレート菓子が皿にこんもり並んでいる。プラックショコラを齧ると、厚みのあるチョコレートにフルーツやナッツがザクザク。ホワイトチョコの一枚はその独特の甘さをゆずの香りと甘酸っぱさで和らげ、まろみと酸味がいい具合に調和する。ミルクチョコならレモンピールの風味とヘーゼルナッツの香ばしさで、柔らかなチョコの味を引き立てて、と具とチョコが見事に相乗。気さくなおやつながらパティシエの繊細なバランス感覚が息づいている。量り売りゾーンにはアマンドショコラもロッシェもマンディアンもと10種ほど並んで迷うけど全て100g840円、あれもこれもちょっとずつ、チョコレートの活気ごと楽しみたい。左から、ロッシェノワール、プラックショコラ(レ、ブラン、ノワール)、キャラメル各種。全て100g¥840。プラックショコラのフルーツはブラッドオレンジやレモンピールなど愛媛の農家から届くもので、季節で変わる。量り売りは10月~4月頃のみ、そのほかの期間は包装されて販売予定。シャンドワゾー グラシエショコラティエ埼玉県川口市栄町2-2-21TEL:048・299・218910:00~ 20:00(売り切れ次第終了)不定休チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2017年11月15日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2017年11月08日本誌でも活躍中のスイーツライターのchicoさんが今年手にしたなかで最も心に残った手みやげをセレクト!見た目も可愛いお菓子が集合。シェフの情熱が詰まった、見た目も印象的なお菓子。もこもことした不思議なフォルムのスイーツに、どっしりと迫力満点のアイスケーキ、素朴ながらひと工夫ある姿の焼き菓子。スイーツライターのchicoさんが選んでくれたのは、箱を開けたその場で「これ、なあに?」と話が弾むこと請け合いの品。「初対面の人と打ち解けるきっかけにもなる手みやげが理想です」ユニークな容姿は、味への深いこだわりの表れでもある。「伝統のお菓子を自分流に突き詰めたり、食材の生産者とのつながりを大切にしたり。作り手は熱心な方ばかりで、そうした情熱が、見て食べて2度驚くお菓子を生み出すのだと思います。そんなストーリーをひと言添えて渡すと、より印象深い手みやげになります」【和栗とくるみのモンブラン】メゾン ジブレー素材にこだわるシェフの、風味豊かなアイスケーキ。さくさくのメレンゲや砕いたショートブレッドやくるみ入りのバニラアイスを、ラムを効かせた和栗のアイスクリームで覆った、江森宏之シェフの新作アントルメグラッセ。直径約18㎝と大きめだが、「ケーキより軽いので、数人いれば難なく食べられます。しっかり冷凍密封されているので、慌てなくても大丈夫」。ラインナップはウェブページに掲載。配送可能、注文は電話でのみ受付。¥4,500。●神奈川県大和市中央林間4-27-18TEL:046・283・029610:00~19:00月曜休、火曜不定休【KUMO 栗】ザ マンダリン オリエンタル グルメショップ見た目も味もサプライズ!夢あふれる注目スイーツ。7月からエグゼクティブ ペストリーシェフに就任したステファン・トランシェ氏の、アイコンともいえるケーキ。「夢のある、インパクト抜群のフォルム。くクリスピーなチョコレートの中に、非常に軽やかな栗のムースが詰まっています。季節で変わる味わいも楽しみ」。この「栗」の販売は11月30日まで。1個¥1,200。●東京都中央区日本橋室町2-1-1マンダリン オリエンタル 東京1F TEL:03・3270・81597:30~20:00(土・日・祝日9:00~19:00)無休【クイニータタン】フィリップ・コンティチーニGINZA SIX店2つの伝統菓子が合体。ユーモラスな姿も好印象!バターをたっぷり織り込んだクイニーアマンと、りんごを使ったタルトタタン。フランスでおなじみの2つのお菓子を掛け合わせたユニークな一品は、「カリッとした生地の食感とりんごのみずみずしさ、ほろ苦いキャラメルのマッチングが絶妙。互いを生かし合ったおいしさに驚きます。丸いつやつやの姿も印象的」。日本初上陸のお店の味は、新しいもの好きにも喜ばれるはず。1個¥450。●東京都中央区銀座6-10-1GINZA SIX B2TEL:03・3289・401110:30~20:30不定休(GINZA SIXに準ずる)chicoさん スイーツライター。本誌連載「Food news」で「chicoのお菓子な宝物」を担当するなど女性誌を中心に活躍。共著に『東京最高のパティスリー』(ぴあ)。※『anan』2017年11月8日号より。写真・津留崎徹花スタイリスト・中根美和子文・新田草子撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2017年11月02日スイーツライター・chicoさんの「お菓子な宝物」。今回は『マンダリン オリエンタル 東京』の「KUMO」です。皿に浮かぶ真っ白な雲。「軽い口あたりが好きで、軽さのイメージから雲になりました」。そうはにかむのは『マンダリン オリエンタル 東京』新エグゼクティブペストリーシェフ、ステファン・トランシェさん。なんて大胆で愛おしいイマジネーション!ステファンさんが就任すると、彼らしい繊細なタッチで、軽やかかつ斬新に再構築されたサントノーレはじめ、ショップのお菓子はガラリと変わった。ショーケースでとりわけ目を引く「KUMO」は彼の新たなシグネチャー。もくもくした見た目からは、硬いか柔らかいかさえ想像つかないけれど、フォークを当てるとパリッと繊細に砕ける。ホワイトチョコの極薄殻の中は期待を裏切らないフワッフワのムースで、幼い頃の雲を食べたい願望が叶った気分。「このムースを作るにはクリームを温めて、専用の機械で高速撹拌するんです」。ムースを超えたエアリーな雲ムース、その儚い口どけと裏腹に味わいはくっきり。和栗とフランス栗のムースに栗の生地、和栗のマロンクリーム、さらにイタリアの焼き栗もちりばめてクリグリしく。一口の中に世界の栗の個性が重なり、豊穣の香りがホックリと押し寄せる。夢のようなフォルムと口どけ、そして味わい、天にも昇る気持ちとはこのこと!チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。KUMO 栗¥1,200。栗は11/30まで。以降は柚子、イチゴ、桃と四季の移ろいとともに変わっていく。数量限定。エクレアをお手本に手でつまんで食べられるスタイルに進化したレモンタルト¥750。薄いパイを敷き軽やかに仕立てたサントノーレ¥800。ザ マンダリン オリエンタルグルメショップ東京都中央区日本橋室町2-1-1マンダリン オリエンタル 東京1FTEL:0120・806・823(レストラン総合予約。9:00~21:00)7:30~20:00(土・日・祝日9:00~19:00)無休※『anan』2017年10月18日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2017年10月13日スイーツライターのchicoさんがおススメのギフトをご紹介。今回は『beillevaire(ベイユヴェール) 麻布十番店』のサンド・オ・ブールとガトーフロマージュ・フルム・ダンベールです。beillevaireといえば、パリの名だたるシェフたちもこぞって使う、バターとチーズのトップメゾン。フランスに60店ほどもあるのに、初のパティスリー&フロマジェリーは日本に、とはこの上ない朗報!チーズや発酵バターはフランス西部のマシュクール村で、大切に育てた牛のミルクから毎朝夕生み出していく。バター作りには昔ながらのチーク材の木製チャンバー(撹拌器)が今も活躍していて、チークのほのかなキャラメル香を纏った発酵バターは、クリーミーでコク深いのに驚くほど軽やかだ。このバターを存分に味わえるサンド・オ・ブール、つまりバターサンドはバタークリームがどんと厚め。頬張ると発酵バターそのものを食べているようなこっくりとしたミルク味がわっと押し寄せ、たちまちエアリーに消えてしまう。理想のバターサンドはここにあったか。お菓子にどのチーズやバターを使うかは、酪農家でバター職人でチーズ熟成士でもある当主、パスカル・ベイユヴェールさんが日本人にあうよう選んだそう。青カビのベイクドチーズケーキにはまろやかなフルム・ダンベール。甘じょっぱさと旨味に満ちていて、穏やかなクセがやみつきになってしまう。これからは麻布十番が乳製品好きの聖地となる!beillevaire 麻布十番店東京都港区元麻布3-11-8TEL:03・6447・547110:00~ 20:00 無休チーズケーキと発酵バター菓子の専門店。本国直送のチーズや発酵バターも並びます。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2017年9月20日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2017年09月13日スイーツライター・chicoさんの「お菓子な宝物」。今回は『Maison Givree(メゾン ジブレー)』のアントルメグラッセ サマーリース エムロードです。アントルメグラッセ(アイスケーキ)はいつ食べたっておいしいけれど、火照った体にひんやり甘さ染み渡る快楽は、真夏なればこそ。表参道『グラッシェル』でアントルメグラッセを世に広めた江森宏之シェフが、ついに自分のパティスリーを開いた。一か月の半分は日本中の産地を訪れているほど果物をこよなく愛する江森シェフ、パティシエたちがこぞっておいしいフルーツピューレを探すこの時代に、とびきりの果物を追い、至高のピューレを生んでアイスにしている。「自分の店では、産地との結びつきをより大切にしていきたい」、その志から生まれたリース型アントルメグラッセは、産地と繋がる「輪」のカタチ。新作は静岡県袋井市のクラウンメロンのサマーリース。口にするとまず、メロンソルベの熟れた香りがワッと湧き立ち、その瑞々しさをココナッツバニラアイスがリッチに包み込んでいく。最後にメロンチェッロ(リキュール)アイスが香るけど、これがほんのりメロンパンぽい風味。「棒アイスのメロンバーってわかります?あれをイメージしました」。わ、ズルイ、極上の味わいにそんな和みを挟んでくるなんて。でもこれが懐かしいだけでなく、メロンの奥行きをグンと広げてくれるみたいで、やみつきになってしまった。アントルメグラッセ サマーリース エムロード¥3,800(直径約15cm)。マスクメロンシロップが染み込むビスキュイに、メロンチェッロアイス、ココナッツバニラアイスを重ね、トップにクラウンメロンソルベをたっぷりと。凍ったココナッツフレークとパールクラッカンのカリカリ感もアクセント。Maison Givree(メゾン ジブレー)神奈川県大和市中央林間4‐27‐18 TEL:046・283・029610:00~19:00月曜休、火曜不定休アントルメグラッセは取り寄せも可能。パティスリーなのでアイス系だけでなく生菓子も豊富。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2017年8月16・23日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2017年08月22日スイーツライター・chicoさんの「お菓子な宝物」。今回は「FLOTO(フロート)」のジェラートです。この夏、スイーツ好きたちを熱狂させているのがパティシエのアイス。ここ数年、アイスやジェラートを作るパティシエが増えていたけれど、今年に入ってパティシエがアイス専門店をこぞってオープンさせている。とりわけアイス女子たちをざわつかせているのが『FLOTO』。パフェのおいしいパティスリー「BIEN‐ETRE(ビヤンネートル)」の馬場麻衣子シェフがこの春開いた、ジェラートとベイクの店だ。「実はパフェをやっていたのも、自然な農法で育てられた食材を存分に味わってほしかったからなんです。こういう専門店なら素材をさらにストレートに楽しんでもらえるかなって」。仕入れる食材は生産者とじっくりやり取りして互いに納得し合ったもの。そうした大地の恵みをふんだんに使い、添加物をできるだけ控えてジェラートやソルベにしていく。メロンのソルベを舌にのせれば、とろけるような甘みと熟れた香りの奥に、わずかながら瓜のあの青い香りもふんわり。まさにメロンをじゅるりと丸かじりしているみたいな、いやもうそれ以上と言いたい果実味!そうかと思えば、レモンとココナッツミルクにローズマリーが清楚に香る、そんなパティシエ的組み合わせの妙がそそるジェラートも。パティシエアイスの喜びは果てしない!左下から時計回りに、宮崎完熟マンゴー、十勝「ときいろファーム」の無農薬ブルーベリーフロマージュ、無添加ピスタチオ、愛媛大三島産レモンとココナッツローズマリー、埼玉「茶 岡野園」のかさね焙じ茶、貴味メロン 各¥450(税込み)。店内で手焼きするワッフルコーンも評判。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。FLOTO東京都渋谷区代々木4-12-6TEL:03・6300・90999:00~19:00水・木曜休今年3月オープン。※『anan』2017年7月19日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2017年07月12日