スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回はアンダーズ 東京『ペストリー ショップ』のオレンジバジルペストケーキなどです。「重いものも車輪を使えば簡単に動かせるでしょう。同じように知識を使えば、これまで以上の食の喜びも導き出せるんです」。ノルマン・ジュビンさんは、スイスのミシュラン三ツ星レストランやパレスホテル東京『エステール』などを経て昨年末、20代にして「アンダーズ東京」の新ペストリーシェフに就任。才能あふれる若き理論派は、人懐っこい笑顔で教えてくれた。お菓子作りのセオリーも新しい手法も、ただ取り入れるのでなく、なぜそうするのかを深く解き明かしていくのが彼のスタイル。人の感覚の仕組みまで細かく研究して、忘れられない味わいへ自在にアプローチしていく。ショコラのムースに合わせたのはまさかのビーツ。大地を思わせるビーツの香りでカカオのボタニカル感を見事に引き出してみせた。また、オレンジのケーキなら、「柑橘は桃などに比べてとろみがなく、舌に味わいをとどめにくいから」と、ひと工夫。オレンジをムースやジュレなど異なるテクスチャーにして重ねることで、口溶けとともに順に味わいが現れ、長くオレンジの余韻が続くように。さらにライムクリームのキュンとくる酸味で、柑橘の清々しさが際立ち、大胆に重ねたバジルペーストの青い香りが重なればもう、オレンジ畑にいる気分!素材と食べ手に寄り添う理論が、心躍る食の喜びや驚きに出合わせてくれる。この春から続々とショーケースに並び始めたノルマンさんのお菓子たち。左から、「オレンジバジルペストケーキ」「ビーツ&チョコレートムース」「リンゴとヘーゼルナッツ」すべて¥700。一口のなかにさまざまなテクスチャーが潜んでいて、噛むほど、とろけるほどに移り変わり、膨らむ味わいがドラマティック!アンダーズ 東京『ペストリー ショップ』東京都港区虎ノ門1‐23‐4虎ノ門ヒルズ 森タワー1FTEL:03・6830・776510:00~19:00(18:45LO)無休チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2024年4月24日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2024年04月18日【chico】で、シルエットがきれいなコンビネゾンを発見♡今回は、Instagramフォロワー数4000人以上の@reinya__08さんが投稿された【chico】のコンビネゾンを紹介します。アレンジがしやすく、コーデの幅が広がるアイテムなので、見逃さないでくださいね。シルエットがきれいなコンビネゾン出典:Instagramこちらは【chico】のコンビネゾンを使ったスタイル♡シルエットがきれいなアイテムなので、気軽にコーデに取り入れやすいですよ。@reinya__08さんは「シルエットめっちゃきれい」とコメントを添えられていました。スタイルアップできる上に、ストレスフリーに着用できる1着です。体型カバーしやすくすっきりとしたデザイン出典:Instagram【chico】のコンビネゾンは、体型カバーしやすいデザイン!ハイウエストでウエストが絞れるため、すっきり着こなせるのが魅力です。@reinya__08さんは「すっきり着やすくて嬉しい」と絶賛されていましたよ。シアートップスとレイヤードすれば、抜け感のあるコンビネゾンコーデが楽しめます。落ち着いたグレーも可愛い出典:Instagram@reinya__08さんは【chico】のコンビネゾンのグレーも、イロチ買いされていました。落ち着いた印象が作れる色味なので、デニムが苦手な人も着こなしやすいですよ。大人っぽさと今っぽさを両立できるのも嬉しいポイント♪インナーもワントーンでまとめると、より大人っぽい着こなしが完成します。ビスチェ×デニムでいろいろなアレンジができる出典:Instagramいろいろなアレンジができるのも【chico】のコンビネゾンの特徴です。ビスチェ×デニムがセットになっており、それぞれ単品でも使えます。3通りの着こなしができるマルチウェイなアイテム!ビスチェのボタンの開けかたを変えても、コーデの雰囲気をアレンジできますよ。【chico】のコンビネゾンは、マルチに使える万能アイテムです。シルエットも◎で、コーデの幅が広がりますよ。オシャレで着回しやすいアイテムを探しているのなら【chico】のコンビネゾンを取り入れてみてはいかがでしょうか?※こちらの記事では、(@reinya__08)様のInstagram投稿を紹介しております。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※アカウント名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。価格変更や、販売終了の可能性もございます。最新の商品情報は各お店・ブランドなどにご確認くださいませ。
2024年04月04日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『LA BASE de Chez Lui』(ラ・バーズ・ドゥ・シェ・リュイ)のタルトオショコラとエピスです。「カカオって無限なんです」。にこにこと話すのは、『LA BASE de Chez Lui』のシェフショコラティエ、酒井將駄さん。ショコラの名手、水野直己シェフの『洋菓子マウンテン』でスーシェフを務めた彼のショコラ使いは、しっかり軸がありつつ自在。プチガトーは全て、カカオ豆から作る自家製チョコレートを使う。ビーン・トゥ・バーらしいカカオの個性を味わうなら、まずは「タルトオショコラ」を。「全パーツにペルー産カカオのチョコを使いつつ、ムースはビターとミルクをブレンドしてまろやかに、下のクリームはビターのみでどっしりさせます」。空気をたっぷり含ませたムースは舌にすっと軽く溶け、ペルー産特有のフローラルな香りがふわり。クリームはレーズンのように芳醇で濃密なカカオ感。バランスの妙でチョコ尽くしでも重くなく、カカオをとことん楽しませる。「エピス」はまた違うアプローチ。ヘーゼルナッツクリームにスパイス香るホワイトチョコのガナッシュを薄く重ねて。クリームでなくガナッシュにすることで口内にゆっくりとどまり、スパイスとバニラの気高い香りがずっと続くのだ。トップのバニラクリームはホワイトチョコも混ぜて乳味アップと、各所でカカオを調味料感覚で使って旨味を底上げ。どのチョコレートケーキも遊び心と緻密がおいしく蕩け合っていた。左・カカオ70%と40%のペルー産カカオのチョコをブレンドしたムースの下には、70%のみの濃密なクレームショコラが。サクサク香ばしいタルト生地もまわりのカカオニブも全部ペルー産カカオを使用。「タルトオショコラ」¥853。右・シナモン、クローブ、カルダモンなどが香るスペキュロススパイスとバニラが高め合う「エピス」¥842。LA BASE de Chez Lui東京都渋谷区代官山町20‐23 Forestgate Daikanyama MAIN棟1‐06TEL:03・6712・756310:00~20:00(19:30LO)火曜休3/1オープン。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2024年3月27日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2024年03月21日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『PAQUET MONTE(パケモンテ)』のフラン・パティシエです。フランス人がこよなく愛する国民的おやつ、フラン(フラン・パティシエ)。カスタードクリームなどを焼いた昔ながらの素朴なおやつだけど、近頃にわかに盛り上がりをみせている。パリの気鋭パティシエがさまざまなフレーバーのフランを出しているのも気になるな。そう思っていたら、日本にフラン・パティシエ専門店がオープンした。「パリ中で食べ歩いたフランをヒントに、試作を重ねました」。『レピドール』などの名店で研鑽を積んだパティシエール・本田珠美さんが行き着いたフランは、フォルムからもう斬新!通常、タルトっぽい姿のものが多いけれど、筒型パイを器にいろんなフレーバーのクリームが焼き込まれ、細やかに折り重なる層がなんとも美しい。イチゴやチョコなど季節替わりの味もそそるけれど、まずは王道のバニラを。「卵は長崎の養鶏場からの直送。中でもバニラのフランにだけは濃密な“赤玉”を使います。バニラは種はもちろん鞘も粉砕して混ぜる。香りがグッと深まるんです」。口にすると「パリパリパリ!」。多層パイが奏でる音はもう極上のASMR。一方、中はプルとろで、食感コントラストが気持ちいい。卵とバニラの優しいコクと香りに、発酵バターの芳しさ、それから生地の香ばしさ……と、幸せな香りがどんどん膨らむ。フランス人も羨む、よそゆきなフランがここにある。ゆっくり火を入れ、究極のパリとろ食感に。手前から時計回りに、「フラン・パティシエ」バニラ¥900、いちごと柚子¥1,100、チョコ¥1,000。バニラ以外は季節替わり。3月からは土・日・祝日数量限定でグルテンフリーフランも登場予定。フランス伝統の三角ラッピング“パケモンテ”で可愛く包まれ、常温で持ち運べるから、ちょっとした手土産にもぴったり。PAQUET MONTE東京都渋谷区代々木5‐38‐13TEL:なし10:00~19:00(売り切れ次第終了)不定休(インスタグラム@paquetmonte_tokyoで確認を)チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2024年2月28日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2024年02月22日気鋭のパティシエが作る最新ショコラをご紹介します。LIFENRI――清水佑紀シェフ気さくなのに唯一無二、ショコラが日常を輝かす。「店名は“日常を豊かに”を意味する造語。そんなお菓子でありたくて」と清水佑紀シェフ。『オリジンヌ・カカオ』でシェフパティシエ兼ショコラティエを務めた彼は、ショコラをメインに日常を彩る。看板ベイク「リフェショコラ」は最強のおやつだ。手でつまんでラフに頬張れば、ふわりとした口溶けにクランブルがザクザクと。チョコの濃密さをフルールドセル(海塩)がすっとシメつつ、全体をまとめて。気取らないのにひと味違う旨みにやみつきに。端正なケーキもしかり。「プルーシュ」は評判のカカオシュトーレンをクリスマス後にも、という声に応え、生菓子に表現した新作。スパイシーで華やかなペルー産カカオのチョコをシナモン香るムースに仕立て、シュトーレンと同じプルーンの赤ワイン煮を忍ばせて。クリスマスが終わってもあの幸せな香りが毎日を輝かせる。地域の日々とともにある“愛すべき街のお菓子屋”の究極形がここにある。シュトーレンをイメージした「プルーシュ」¥680。トップのクリームはアールグレイ風味で、シナモン入りのムースと溶けるとチャイの香りに。「リフェショコラ」(1個¥420)はブランド立ち上げ時から人気だが、実は口溶けをより良くするなど少しずつ進化している。リフェンリ“LIFENRI”はLife+Enrichmentの造語。東京都世田谷区赤堤4‐2‐16TEL:非公開11:00~19:00火・水曜休問い合わせはインスタグラム(@lifenri_chocolate)のDMか、メール(lifenri.info@gmail.com)で。清水佑紀シェフ『成城アルプス』で修業後、『オリジンヌ・カカオ』でシェフパティシエ兼シェフショコラティエに。2022年にオンライン販売から『LIFENRI』を立ち上げ、昨年10月に実店舗を開店。La vie est le chocolat――久保 健シェフショコラの名手が、伝統をブラッシュアップ。ショーケースを覗けば艶やかな茶色に目を奪われる。「普段は半分くらい、冬場は7割ほどがショコラ系になります」と久保健シェフ。フランス・ナントの『ヴァンサン ゲルレ』で現M.O.F.(フランス国家最優秀職人章)ショコラティエ、イヴァン・シュヴァリエさんから直に学び、帰国後は博多の『チョコレートショップ』で商品開発を任された彼らしい、ゆっくり湯煎焼きした「テリーヌショコラ」は夢のように滑らか。カカオ分高めのチョコに少しだけミルクチョコを混ぜているおかげで、カカオ感しっかりでいて食べやすい。今冬はナントで感激した味を再現した、ラム酒とアーモンド香る郷土菓子、「ガトーナンテ」のショコラバージョンもお目見え。ラム酒香るチョコのグラスアロー(糖衣)がシャリ、生地はまったりシルキーにとろけ、カカオとアーモンド、ラム酒の香りが溢れんばかり。どれも奇をてらわないのに、忘れられない一口に。エクアドル産カカオのチョコ「リオアリバ70%」の果実味とラム酒、アーモンドの香りの調和が見事。「ガトーナンテ ショコラ」¥3,000(直径約14cm)。「テリーヌ ショコラ」¥2,500(約17cm)。ラヴィエルショコラショコラに特化したパティスリー。ショコラ系の生菓子や生チョコも揃う。東京都江戸川区東葛西6‐9‐10関栄ビル101TEL:03・6808・829910:30~18:00(土曜~17:00、日・祝日~16:00)月・火曜休、不定休久保 健シェフ「ホテルオークラ東京ベイ」『パティスリー アブルーム』を経て渡仏、『ヴァンサン ゲルレ』で修業。帰国後、博多『チョコレートショップ』商品開発部シェフに。昨年8月に自店を開く。※『anan』2024年1月31日号より。写真・yoko取材、文・chico(by anan編集部)
2024年01月28日スイーツ界に新風を巻き起こす注目パティシエが作り出す新作チョコレートの数々。それぞれの個性と創造性のたっぷり詰まったこだわりの一品、それらに込めたアツい想いをご紹介。自分のために、誰かのために、あなたのとっておきを見つけて。PAYSAGE by Hideki Eto――江藤英樹シェフ自然への敬意が息づく、ショコラへのアプローチ。クッキー缶は即完売、パフェを出せば大行列。催事で人気をさらう『PAYSAGE』が昨秋ついに伊勢丹新宿店に常設、ファンを歓喜させた。そして間もなく旗艦店もオープン。1階ではパティスリーとアフタヌーンティーを、春から始まる2階のシェフズテーブルではデザートコースやパフェまで、トータルで楽しめる夢の2階建て。江藤英樹シェフのお菓子はいつも、食材へのリスペクトに溢れている。彼が愛してやまないエクアドル産チョコレート「カミーノベルデ」なら、「ガナッシュやムースにするとパワフルなカカオ感や果実味が生きるし、焼き菓子にすると土の香りも…いろんな魅力を味わってほしくて」と全パーツにこのチョコをちりばめ、同名のタルトに仕立てた。口にするとサクサクとろり、カカオの力強くも優雅なアロマが押し寄せ、そっと大地の香りが寄り添う。自然の恵みが息づくタルトは、早くもシグネチャーの風格を漂わせていた。ショコラのムースとブランマンジェにベリーとノンアル白ワインジュレが瑞々しい、「ヴェリーヌ ショコラ フリュイルージュ」¥864。「カミーノベルデ」(¥1,296)は隠し味のミルクで華やか。ペイサージュ 2/22オープン予定の旗艦店。パフェなどが楽しめる2階のシェフズテーブルは4月スタート予定。代官山本店/東京都渋谷区代官山町20‐23Forestgate Daikanyama内TEL:03・6455・251511:00~19:00月曜休江藤英樹シェフフランスで修業後、『ベージュ アラン・デュカス 東京』を経て、『ドミニク・ブシェ トーキョー』『ティエリー・マルクス』などでシェフパティシエに。2020年『PAYSAGE』を始動。Patisserie Kyohei Mikami――三上恭平シェフ繊細にして大胆、発見に満ちたショコラ。息を呑む美しさと無二の味わいのお菓子で、甘いもの好きを熱狂させている三上恭平シェフ。そのクリエイティビティは、『トシ・ヨロイヅカ』にいた頃から没頭しているデザート作りに宿る。「6月からここでもアシェットデセールを始めて、より素材を深掘りできるようになりました」。そのアイデアをショコラへも落とし込む。ボンボンショコラでの大葉と日本酒「幻」の組み合わせは、考案したアイスをヒントに。齧ると予想の上をいく大葉の爽やかさに、酒が品を添えていく。衝撃作は黒ニンニク×イチゴ。イチゴを合わせることで、熟した杏に似た黒ニンニクの濃厚な甘さを引き出してみせた。焼き菓子では発酵の旨みを追求。ライ麦のサワー種を使った定番マドレーヌ「サロメ」のチョコ版は、カカオやチェリーの芳醇さを発酵の旨みが底上げしているよう。研究者のように緻密に、芸術家のように自由に、チョコの未知なる幸せを届けてくれる。ライ麦のサワー種を使ったマドレーヌのチョコバージョン、「サロメ・ショコラ」1個¥400。大葉×日本酒、黒ニンニク×イチゴのほか、ベルガモット×桜尾(広島のクラフトジン)、山椒×柚子などが揃う「アソルティショコラ」4個入り¥1,800。パティスリー キョウヘイ ミカミアシェットデセールを持ち帰るような特別感あるケーキを中心に、ベーシックなケーキも並ぶ。東京都世田谷区上野毛4‐22‐2KAYAH KAMINOGE 1FTEL:03・5491・518113:00~18:00土・日・祝日のみ営業三上恭平シェフ『ペール・ノエル』を経て、『トシ・ヨロイヅカ』ではスーシェフを任されながらショコラも担当。その後スイーツのコンサルとして日本やアジアの店を監修し、昨年3月に自店を開店。※『anan』2024年1月31日号より。写真・yoko取材、文・chico(by anan編集部)
2024年01月28日ショコラが織りなす味わいに、今年もときめいて…。2024年のグランメゾンの新作をご紹介。JEAN‐PAUL HEVIN(ジャン=ポール・エヴァン)創造性を駆り立てる、パリへのオマージュ。シンボリックなモニュメントから街灯まで、パリの全てはジャン=ポール・エヴァンさんのインスピレーションの源。そんなパリへのオマージュに満ちた限定コレクションは、“永遠のパリ”がテーマ。薄明に花火とパリの街のシルエットが浮かぶ美しい箱を開けると、エッフェル塔やノートルダム大聖堂などがキュートにデザインされた、ショコラの街が現れる。心躍らせエッフェル塔の一粒を舌で溶かせば、エキゾティックで爽やかなグリーンカルダモンが香りたち、イチゴがそっと全体をまとめていく。こんなふうにエヴァンさんのショコラでスパイスの魅力に出合うことも多いが、今回はスラウェシ島のロングペッパーの喜びを知ってしまった。ピンクのクマを齧ると、プラリネの香ばしさに続く柚子や山椒に似た清さが心地いい。一箱のパリ巡りに、忘れ難いおいしい発見が詰まっている。ボンボン ショコラパリ フォーエバー12個入り¥5,940“永遠のパリ”をテーマにしたバレンタインコレクション。ネパールの山で収穫される胡椒・ティムットペッパー香るアーモンドプラリネの「クール レ」、レモン香るアールグレイ風味のガナッシュ「ノートルダム」など限定7個を含むアソート。4個~50個入りまで幅広く展開。2/29まで。東京ミッドタウン店/東京都港区赤坂9‐7‐4東京ミッドタウン ガレリアB1TEL:03・5413・367611:00~21:00休みは施設に準ずるLE CHOCOLAT ALAIN DUCASSE(ル・ショコラ・アラン・デュカス)プラリネと果物が出合う、ハート震わすショコラ。ボンボン・ショコラからタブレットまで、様々なアイテムに施された幾何学デザインはもはや、『ル・ショコラ・アラン・デュカス』のシンボル。バレンタインには当然ハートにも幾何学美が宿り、立体的な直線が艶とときめきを増幅させる。パッションフルーツガナッシュとココナッツプラリネが層をなすハートをいただくと、ビーン・トゥ・バー(カカオ豆から作る自家製チョコレート)ならではのカカオの果実味に、パッションの甘酸っぱさやフローラル感がとろけ出す。そこに香りを添えるココナッツプラリネのサクサク感もたまらなく心地いい。通常、プラリネはナッツと砂糖を一緒にキャラメリゼするが、ココナッツは火が入りすぎるので、砂糖と分けてココナッツだけでローストするとか。おかげで食感と香りが際立つよう。職人の繊細な手仕事が息づくショコラに、ハートも震える。ペピクール6個入り¥3,564仏語でハートを意味する限定コレクション。「パッションフルーツ&ココナッツ」、日本限定の「ライム&ココナッツ」、プラリネをミルクとダークのチョコでマーブルに覆った「アーモンド」の3種。パッケージは「チョコバーを手にしたアフリカのワオキツネザル」など、カカオ産地の3大陸を象徴する動物が。2/14まで。東京工房/東京都中央区日本橋本町1‐1‐1TEL:03・3516・351111:00~20:00(金・土曜~19:00)不定休LA MAISON DU CHOCOLAT(ラ・メゾン・デュ・ショコラ)ショコラで散策する、とろけるようなパリの街。いつも新しさを失わないパリの日常へ、ニコラ・クロワゾーさんはショコラで連れ出してくれる。巡るのはパリの日常を彩る『ラ・メゾン・デュ・ショコラ』がある4つの地。だからって、ショコラの名が番地とは大胆!まずは「フォブール225番地」へ。1977年、“ガナッシュの魔術師”ロベール・ランクスさんが最初に開いた店をさす一粒は、人々を虜にし続けるプレーンガナッシュ。とろけ出すマダガスカル産カカオの果実味にウッディなノートが重なり、ほのかなスパイスの余韻が続く。夢心地のまま「フランソワプルミエ52番地」へ。ニコラさんお気に入りの場所だからハート型という、アーモンドペーストとダークガナッシュが混ざるショコラは、噛むたびカカオとナッツのアロマが膨らむ。どれもさり気なくもほかでは味わえない喜びがあり、パリの日常そのものみたいだ。ボンジュール パリ4粒入り¥2,592パリにある各店の物語が潜むブティックの番地を掲げたショコラ4種が入る。「マドレーヌ8番地」はプラリネが評判の店にちなみ、珍しいカシューナッツのプラリネ。「セーヴル19番地」はダークとミルクのチョコでイチゴの濃密と優しさを味わう。イラストレーター、シャルロット・デュジュールが描く箱も愛おしい。8粒、15粒入りも。丸の内店/東京都千代田区丸の内3‐4‐1新国際ビル1FTEL:03・3201・600611:00~20:00無休※掲載した商品は数量限定のため、なくなり次第終了となります。※『anan』2024年1月31日号より。写真・大西日和スタイリスト・早野アレックス文・chico(by anan編集部)
2024年01月26日物語とパッションが詰まった、特別な一粒。各メゾンの渾身の新作をご紹介!BVLGARI IL CIOCCOLATO(ブルガリ イル・チョコラート)生命力漲(みなぎ)る食材を求め、南イタリアの甘美な旅へ。太陽照りつく海岸線に緑萌える丘、活気づく市場。南イタリアは豊かな自然と歴史が息づく食材の宝庫だ。柑橘、オリーブ、アーモンドにハーブ…大地の恵みをチョコレートに映し、メートルショコラティエ・齋藤香南子さんは生命力に満ちたこの地へ誘う。まずはアマルフィ海岸そばのバジルの庭園へ。オリーブオイル入りのホワイトチョコガナッシュはどこまでも滑らかで、フレッシュバジルと搾りたてオリーブオイルの澄んだ香りは、南イタリアの日差しを感じさせる。シチリアではピスタチオの町、ブロンテへ。濃厚なペーストと香ばしい自家製プラリネのW使いで深めたピスタチオに合わせたのは、まさかのフェンネル(ウイキョウ)!ひとクセある爽やかさは地中海の風のよう。思いがけない組み合わせが生む新体験に心も弾み、南イタリアの甘美な旅は続いていく。サン・ヴァレンティーノ20245個入り¥6,400南イタリアの食材を使用した「オリーブオイル&バジル」「ピスタチオ&フェンネル」のほか、カラブリアのベルガモット畑をイメージした「ベルガモット&ケッパー」、パルレモの市場バッラロから「オレンジ&シナモン」、アグリジェントの街を思わせる「アーモンド&ローズマリー」の5種。ブルガリ ギンザ・バー/東京都中央区銀座2‐7‐12ブルガリ銀座タワー10FTEL:03・6362・051012:00~20:00(日・祝日~18:00)不定休PIERRE HERME PARIS(ピエール・エルメ・パリ)甘い記憶を呼び覚ます、心をつつくショコラ。あなたにとっての“甘い記憶”とは?好きな人との時間とか心震えた景色とか、人生の甘美な記憶は何だろう。もし即答できなくても大丈夫。日々の忙しさの中で置き去りにしがちな大切な記憶を、『ピエール・エルメ・パリ』のショコラがゆっくり呼び覚ましてくれるから。記憶の扉をつつくのは、輝くショコラが秘めた様々な個性。新作の「アーリア」を齧れば、ふわっと漂うオレンジフラワーの可憐な香りに、ピスタチオの杏仁を思わせるビター香が重なり、麗らかな気分。「アンフィニマン プラリネ ノワゼット エ カフェ」では、あえて粗く残したコーヒー片をカリカリと噛むほど、心地よい苦味とアロマが溢れ出すよう。口溶けの中で思い出すのは、初恋のときめきだったり、カフェで没頭した小説だったり、十人十色の自分だけの思い出。ショコラで記憶に酔いしれる甘いひとときを。アソリュティマン ド ショコラ14個入り¥6,804“甘い記憶”をテーマにしたコレクション。新作は「アーリア」「アンフィニマン プラリネ ノワゼット エ カフェ」のほか、フルーティで華やかな香りを秘めたティムットペッパー入りの「エコー」。限定ボックスはパリで活躍するクリエイター、フロランス・バンベルジェの茶目っ気たっぷりなステッカーで彩って。2/14まで。青山店/東京都渋谷区神宮前5‐51‐8ラ・ポルト青山1~2FTEL:03・5485・776612:00~19:00不定休FREDERIC CASSEL(フレデリック・カッセル)ショコラが共鳴する、バニラのグラデーション。バニラはカッセルさんがこよなく愛する素材。代表作のミルフイユ・ヴァニーユはタヒチバニラの香りに溢れているし、普段から7種ほどを使い分けるという。今季発表したのはバニラの食べ比べショコラ。ユニークなのが産地や品種の違いに加え、合わせるチョコで変わるバニラの香りにアプローチしていること。マダガスカル、モーリシャス、タヒチ産のバニラを、「レ」(ダークガナッシュ×ミルクチョコがけ)と、「ノワール」(ビターとホワイトの2層ガナッシュ×ダークチョコがけ)の2種に。マダガスカル産は「レ」ではどこか懐かしい香りだが、「ノワール」になるとブリュレに似た香ばしさがわきたつ。フルーティなモーリシャス産は、「ノワール」ではキャラメルっぽい香気が。産地の違いを食べ比べたり、同じバニラのチョコ違いを試したり、バニラ沼に溺れるのもまた至福。コフレ・ヴァニーユ6個入り¥3,5643種のバニラ×2パターンのチョコの組み合わせで、6種の繊細なバニラのグラデーションを楽しめるアソート。モーリシャス産バニラはカッセルさん自ら産地で生産者と話して仕入れた有機栽培のもの。モーリシャスとマダガスカル産はポピュラーなブルボン種。タヒチ産は華やかでアニス系の気高い香りを秘めるタヒチ種。東京都中央区銀座4‐6‐16銀座三越 本館B2TEL:03・3562・1111(大代表)10:00~20:00休みは施設に準ずる※掲載した商品は数量限定のため、なくなり次第終了となります。※『anan』2024年1月31日号より。写真・大西日和スタイリスト・早野アレックス文・chico(by anan編集部)
2024年01月26日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『Dining 33 Patisserie a la maison』のフォレヴェールなどです。クローズから11か月、『カフェミクニズ』のお菓子が帰ってきた!朗報に心躍らせ、三國清三シェフ監修の麻布台ヒルズのダイニングに併設するパティスリーへ。オペラにフレジエ……クラシックなフランス菓子が名を連ねるが、その姿はむしろモダンでアーティスティック!「いまの技術で、いまの味覚に合わせ、フランス菓子を次に進めるのも私たちの役目と思うんです」と、前店に続きパティシエを務める浅井拓也シェフ。越えちゃいけないラインは守りつつ、遊び心をプラスしていく。例えばパリの「オペラ座」がルーツのお菓子「オペラ」なら、あえて倒して。層を五線譜に見立て、キャラメリゼした麦のポン菓子を音符のように踊らせる。周りを極薄チョコで囲むことでコーヒーシロップをこれまで以上にひたひたに染み込ませた。パイやシュー、クリームなど、パティシエの技が詰まった伝統菓子「サントノーレ」も見違えている。焦がし発酵バターを加えたパイは、ぐるりとリングにして深めに焼き込み、ザックザクに。クリームの決め手はバニラをローストすること。いつもと違う少しモルティなバニラ香にそそられる。「フォレヴェール」はアルザスの名店で学んだお菓子を、和の食材でアップデート。メレンゲとムースがふわりとほどけて、抹茶の滋味にみずみずしい柚子の香りが重なる。ニュークラシックなフランス菓子が、いまの私たちを最高に幸せにしてくれる!手前右から時計回りに、樹齢100年以上の木になる高知産“枯木柚子”と京都の抹茶を使った新作「フォレヴェール」¥1,000、「サントノーレ」¥1,000。「フレジエ」(¥1,100)は苺とムースリーヌを木苺果汁100%のジュレで覆って。「オペラ」(¥1,000)。このお菓子を愛したバレリーナの名にちなむ「パヴロヴァ」(¥1,000)はメレンゲをチュチュのようにいまにも踊り出しそうに纏わせて。コースをシメるデザートを作る浅井シェフのお菓子は、全体的に軽やかで食後感まで心地いい。Dining 33 Patisserie a la maison東京都港区麻布台1‐3‐1麻布台ヒルズ森JPタワー33FTEL:03・4232・580111:00~21:00無休チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2024年1月31日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2024年01月25日暮らしのトレンド大調査!ここでは“フード”をピックアップします。新トレンド!フランス伝統菓子“フラン”がスイーツ界を席巻?スイーツライターのchicoさんは、カスタードクリームを使ったフランスの伝統菓子、フランの流行を予測。「’24年オープンの専門店『パケモンテ』が注目されたりと人気の高まりを感じます。シンプルだからこそ奥深い。『LESS』のバニラフランは香り、“ぷるんまったりサクサク”の口当たり、卵とバニラの味わいなど全てが理想的。パリッパリの筒型パイにクリームがとろける『パケモンテ』のフラン・パティシエなど進化系も登場」上・フラン・パティシエ、フランボワーズ シトロン¥1,000バニーユ¥900『パケモンテ』東京都渋谷区代々木5丁目に2024年オープン予定(最新情報はインスタグラムにて)下・VANILLA FLAN¥750CHOCOLATE FLAN¥810『LESS』東京都目黒区三田1‐12‐25金子ビル1FTEL:03・6451・271711:00~17:00火・水曜休素材も味も!進化の目覚ましい“ネクストヴィーガン”。ヴィーガンスイーツが、さらに進化。「一流パティシエが取り組むようになったり、卵白代替品『ユンゴ』の誕生により、メレンゲなどヴィーガンとは遠いイメージのものにも対応できるように。味の差も少なくなりました」(chicoさん)。“対話”がコンセプトのカフェ『dial』のヴィーガンに対応したスフレショコラ、メレンゲ専門店『コム・ン メレンゲ』のエスピエーグル ヴィーガンは、共にメレンゲを使いつつヴィーガン仕様に。上・プティ・コキャン ヴィーガン(エスピエーグル ヴィーガン ギフトセット 5個入り)¥3,240『コム・ン メレンゲ』東京都世田谷区奥沢7‐18‐5‐1F7:00~18:00無休下・スフレショコラ(紅茶とセットで)¥2,500『dial』東京都台東区駒形2‐1‐20‐1Fに’24年1月19日オープンTEL:03・3847・026610:00~19:00火曜休料理だけでなく、体験も楽しむ。“ディスティネーションレストラン”という新しい食の旅へ。フードライターの小寺慶子さんは「食を通して土地の魅力に触れる体験を求める人が増えている」と考察。「生産者と近い距離で里山風景を感じながら食を楽しむことは、日本の気候風土や食文化を知ることにもつながります」。そんな食空間の一つが京都の綾部にある『田舎の大鵬』。「養鶏場の近くにお店を構えて畑を耕し、近くの川で獲れた食材をシンプルに力強く調理する。農場長やスタッフが伸びやかに命のバトンをつなぐ姿に心打たれます」食はもちろん、そこでしかできない体験も求めて、京都駅から車で1時間半ほどの山の中へ。『田舎の大鵬』京都府綾部市八津合町別当2‐1蓮ヶ峯農場完全予約制。予約はインスタグラム(@inakanotaihou)DMから東京に続々オープン!“新しい美食の館”をもうチェックした?「虎ノ門横丁や東京ミッドタウン日比谷の開業あたりから、“人流を変える魅力的な店”が商業施設内に続々と開店。’23年の大ニュースにもなった麻布台ヒルズや、虎ノ門ヒルズ ステーションタワーの躍進は、’24年も続きそうです」(小寺さん)。麻布台ヒルズの日本初出店のタイレストラン『SAAWAAN BISTRO』や富山発のバーガーショップ『SHOGUN BURGER』、虎ノ門ヒルズ ステーションタワーのブリュワリー『dam brewery restaurant』、『赤坂おぎ乃』の和菓子専門店『赤坂 おぎ乃 和甘』などが代表格に。左・’23年11月24日にオープンして話題の麻布台ヒルズ。東京都港区麻布台1‐3‐1、他麻布台ヒルズ総合インフォメーション TEL:03・6433・8100右・’23年10月6日にオープンした虎ノ門ヒルズ ステーションタワー。東京都港区虎ノ門2‐6‐1TEL:03・6406・6192※『anan』2024年1月3日‐10日合併号より。イラスト・酒井真織取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2024年01月04日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『[Gouter‐グテ‐]』のクッサンルージュです。縞模様に巻かれた鮮やかなクロワッサンや、黄金色したタルトにフラン……お菓子やパン約50種が所せましと並ぶ空間はたまらなくいい匂い。さらに奥の厨房から焼きたてが次々と入場してくる。ここが夢の国ですか、こんなの大人だってはしゃいでしまう。『Gouter』は、フランス・リヨンを拠点に活躍する、パティシエ&ショコラティエ、セバスチャン・ブイエさんの店。日本でも長く愛されている『セバスチャン・ブイエ』の、遊び心溢れるアーティスティックなお菓子に対して、こちらは、温もり漂うデイリーユースな“おやつやさん”。『Gouter』としてはリヨンに次ぐ3店目だ。とりわけ目を引くのが、リヨン名物の赤いプラリネ、“プラリネルージュ”が眩しい「クッサンルージュ」。プラリネはトップに宝石みたいに散りばめ、さらにはクロワッサン生地の中に潜むカスタードクリームにも、細かく砕いて混ぜ込んで。頬張ればカリコリとろり、ピンクに色づいたクリームが現れて気分も上がる。プラリネの楽しい食感と香ばしさに、フランボワーズの甘酸っぱさがいい感じ。ほかにもクランブルをごろごろのっけてキャラメルソースをかけたブラウニーやら、チーズケーキをクロワッサンで挟んだものやら、食いしん坊心をつついてくるお菓子ばかり。パティシエおやつが毎日をご機嫌に彩ってくれる。右から時計回りに、柚子風味のチーズケーキとフランボワーズソースをクロワッサン生地でサンドした「リヨンサンド フロマージュ」¥411。クランブルとキャラメルとプラリネのソースをのせたブラウニー、「ル・ジェニー」¥432はブイエさんのパートナー、ジェニファーさん考案。中からフランボワーズコンフィチュールがとろり飛び出す「クロワッサンベリー」¥357。「クッサンルージュ」¥389。[Gouter‐グテ‐]学芸大学店東京都目黒区鷹番3‐8‐1RhillsTEL:03・5724・325810:00~19:00水曜休チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2023年12月27日号より。写真・清水奈緒スタイリスト ・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2023年12月22日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『LIFENRI(リフェンリ)』のエクチュアです。「日常を彩るお菓子でありたいんですよね。だからLife+Enrichment(豊か)でLIFENRI」。そう話す清水佑紀シェフのお菓子は尖ることなくみんなに美味しい。複雑でも斬新でもない、なのに一度味わうとこれじゃないとダメとなってしまう。シンプルに見えてとにかく味わい深いのだ。たとえばピスタチオのケーキなら、クリーム、ムース、自家製プラリネと、ピスタチオのいろんな魅力をパーツに重ねて。口にすればあの青い香りとコクが湧き立ち、忍ばせたヘーゼルナッツプラリネで、たちまちナッツの深みにひきこまれる。チョコレートケーキは今はなき名ショコラトリー、『オリジンヌ・カカオ』でシェフパティシエ&ショコラティエを任された彼の真骨頂。「フルーティなチョコとミルクチョコ、2種のショコラムースの組み合わせですが、乳化具合を変えることで口溶けに時間差をつけてみました」。舌に蕩けるとまず、甘酸っぱさを帯びたチョコレートの果実味が鮮烈に広がり、次第にスモーキーなミルクチョコのまろみへ。口溶けの中で変化するショコラのグラデーションがドラマティック。ショコラ尽くしなのに不思議と後味すっきりで、カカオの幸せな香りがずっと続く。丁寧に手をかけ、緻密に作り上げた“シンプル”だから、こんなにも惹かれてしまうのだ。手前から時計回りに、蕩ける食感の中でフィヤンティーヌのサクサク感も楽しいチョコレートケーキ「エクチュア」。10分ほど常温に置いてから食べるとさらに魅惑の口溶けに。『オリジンヌ・カカオ』のピスタチオの名作ケーキをオマージュしつつ進化させた「ピスターシュ」各¥680。爽やかなチーズテリーヌとチーズムースの2層仕立ての「フロマージュクーシュ」は、オレンジの香りが華やか。ヘーゼルナッツがゴロゴロ入る塩キャラメルタルト、「タルトキャラメル」各¥640。LIFENRI東京都世田谷区赤堤4‐2‐16TEL:なし11:00~19:00火・水曜休、不定休オンラインショップはlifenri2022.base.shop問い合わせはインスタグラム(@lifenri_chocolate)のDMか、メール(lifenri.info@gmail.com)で。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2023年11月29日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2023年11月23日今秋の注目株が勢揃い。虎ノ門にしかない逸品は見逃せない!スイーツライター・chicoさん、フードエディター・ライター・瀬戸理恵子さん、ギフトコンシェルジュ・真野知子さんが、虎ノ門駅チカで買える注目スイーツをセレクト!フーディたちが太鼓判。とにかく今は虎ノ門です。今月24日にスイーツエリアのオープンを控える「虎ノ門 ヒルズステーションタワー T‐MARKET」。ここでしか買えない限定スイーツや新店が登場し、実はセレクターの3名全員が揃って推すほどアツい、新スポットなのです。「料理人・荻野聡士さんが腕をふるう『赤坂おぎ乃』初の和スイーツ店や、代官山にある大人気イタリアン『TACUBO』のドルチェが楽しめる新しいカフェなど、おいしいニュースが目白押しなんですよ」(chicoさん)一挙に13店舗が登場する中でも、特に今回は「ここはマストで行ってほしい!」とセレクターが推す4店をピックアップしてご紹介。味の格別さはもちろん、どれも虎ノ門ヒルズでしか手に入らない逸品ばかりをセレクトしました。もし虎ノ門まで足を延ばすのなら、今一番ニューなお店たちから、旬の限定手みやげを届けてみては?虎ノ門ヒルズ ステーションタワーステーションタワー内「T‐MARKET」は虎ノ門ヒルズ駅直結の駅前広場「ステーションアトリウム」からすぐ。東京都港区虎ノ門2‐6‐1TEL:03・6406・6192営業時間はフロア、店舗により異なる不定休【赤坂おぎ乃 和甘】どらやき(あずき生クリーム)chicoさんSelect1個¥518(テイクアウト)ミシュラン一つ星を獲得した東京・赤坂の会席料理店『赤坂おぎ乃』から、初めての和スイーツ店が誕生。「店舗で焼き上げるふわふわのどら焼きは3種。生クリーム、バター、マスカルポーネ、それぞれとあんこの組み合わせが美味。満足度の高い、上品な手みやげになります」。T‐MARKET内11:00~20:00不定休【アツシハタエ】コフレ トラのもん瀬戸理恵子さん、真野知子さんSelect8粒入り¥3,500『アラン・デュカス』のシェフパティシエを歴任した波多江篤さんの新店。「虎ノ門ヒルズのキャラクター『トラのもん』をあしらったボンボンショコラは、愛らしい見た目と華やかな味わいのギャップに胸打たれます。鼻から抜けるカカオの香りまで、記憶に残る8粒です」(真野さん)。T-MARKET内11:00~20:00火曜休【AM STRAM GRAM(アム ストラム グラム)】フレッシュラムレーズンのタルトchicoさん、真野知子さんSelect1ホール(8cm)¥1,250東京・代官山のタルト専門店が初出店。「カスタードベースのラムレーズンクリーム、フレッシュなブドウ、サクサクなシュクレ生地…。そのおいしさに1個ペロリといけます」(chicoさん)。プレーンとココア、2種を組み合わせたタイガーストライプの生地もかわいい。T‐MARKET内11:00~20:00休みは施設に準ずる【ドルチェ タクボ カフェ】サブレ缶chicoさん、真野知子さんSelect6種入り¥6,400海外のファンも多いミシュラン一つ星レストランのスイーツ店。「硬めの食感が特徴のサブレはチョコ&カルダモン、ジャスミン&マーガオ、ローズマリー&アッサルの塩など、甘味と塩味混合の6種。どれも独創的で、さすがの一言」(chicoさん)。T‐MARKET内11:00~23:00(日・祝日~22:00)休みは施設に準ずるchicoさんスイーツライター。小誌の連載「Food topics」をはじめ、多くの媒体で執筆、スイーツ関連の特集を監修するほか、ECショップの商品セレクトも務める。瀬戸理恵子さんフードエディター・ライター。スイーツを中心に、雑誌やWeb、新聞等で記事を執筆。名だたるパティシエたちの書籍制作・執筆も多数手がける。真野知子さんギフトコンシェルジュ。“贈り、贈られることを楽しむ”をモットーに、日常的な手みやげからハレの日まで、様々なシーンにおけるギフトの提案を行う。※『anan』2023年11月22日号より。写真・市原慶子スタイリスト・荻野玲子構成、文・間野加菜代撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2023年11月20日NEW FACE、続々登場中のスイーツ界隈!新宿の駅チカで便利&味も話題性もな、頼れる手みやげスイーツを、手みやげ賢者の3名に厳選してもらいました。“通”も大満足の、センスが光る一品が見つかる!新宿駅チカで話題のスイーツを教えてくれたのは、フードエディター・ライター・瀬戸理恵子さん、スイーツライター・chicoさんです。伊勢丹 新宿店老舗だけでなく若手パティシエが生み出すスイーツも手に入る。新宿三丁目駅から徒歩1~3分。東京都新宿区新宿3‐14‐1TEL:03・3352・1111営業時間はフロアにより異なる不定休【repos by Patisserie ease(ルポ バイ パティスリー イーズ)】モンブランタルト瀬戸理恵子さんSelect1ホール(4号)¥4,717『Patisserie ease』の大山恵介パティシエの姉妹ブランド。「おすすめは旬の素材を使ったタルト。さくっとした生地とアーモンドクリームがコク深く、フルーツとのハーモニーが素敵」。秋はモンブランタルトが登場。本館B110:00~20:00休みは施設に準ずる※入荷は不定期、数量限定販売【PAYSAGE(ペイサージュ)】ペイサージュセレクションchicoさん、瀬戸理恵子さんSelect¥3,078トンカ豆のガレット、カシスのメレンゲ、チョコレートのサブレがセットに。「自然の恵みに敬意を払い、生かす、大人気ブランドがついに常設店をオープン!温もりと洗練が同居するお菓子はどなたにも喜ばれそう」(chicoさん)。本館B110:00~20:00休みは施設に準ずる小田急百貨店 新宿店昨年のリニューアルで新規スイーツショップも。小田急限定商品も魅力。新宿駅西口から徒歩1分。東京都新宿区西新宿1‐5‐1TEL:0570・025・888営業時間はフロアにより異なる不定休【パティスリー ユウ ササゲ】プティ・フール・セック フランスchicoさん、瀬戸理恵子さんSelect¥2,160’21年から、パティシエ・捧雄介さんのスイーツが新宿でも味わえるように。「様々な風味と食感が楽しめるプティ・フール・セック。フランスの香り漂う『フランス缶』がお気に入りです」(瀬戸さん)。B1TEL:03・6258・180010:00~20:30(日・祝日~20:00)休みは施設に準ずるルミネ新宿 ルミネ1お手頃でかわいい手みやげを狙うならこちら。新宿駅南口より徒歩1分。東京都新宿区西新宿1‐1‐5TEL:03・5334・0550営業時間はフロア、店舗により異なる不定休【Fairycake Fair(フェアリーケーキフェア)】Miracle Cat Cookie Tin(神様のいたずらネコクッキー缶)chicoさんSelect¥2,600ミュージシャンの坂本美雨さん、イラストレーターの前田ひさえさんとコラボしたクッキー缶。「一枚一枚、柄の違う愛くるしいクッキーに、ネコ好きさんは歓喜必至…!軽い食べ心地で、食べ出したら止まらなくなります」。B2TEL:03・6304・533810:00~21:00不定休chicoさんスイーツライター。小誌の連載「Food topics」をはじめ、多くの媒体で執筆、スイーツ関連の特集を監修するほか、ECショップの商品セレクトも務める。瀬戸理恵子さんフードエディター・ライター。スイーツを中心に、雑誌やWeb、新聞等で記事を執筆。名だたるパティシエたちの書籍制作・執筆も多数手がける。※『anan』2023年11月22日号より。写真・市原慶子スタイリスト・荻野玲子構成、文・間野加菜代撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2023年11月20日駅チカで便利&味も話題性もな、渋谷駅周辺で買えるおすすめスイーツをご紹介。セレクトしてくれたのは、ギフトコンシェルジュ・真野知子さん、フードエディター・ライター・瀬戸理恵子さん、スイーツライター・chicoさんです。“NEW!”な話題をしっかり押さえた日常使いしやすいスイーツが揃う、渋谷駅の駅チカで買える頼れる手みやげをご紹介!渋谷 東急フードショー’21年に全面リニューアルし、パワーアップ。京王井の頭線渋谷駅直結。東京都渋谷区道玄坂1‐12‐1渋谷マークシティB1~1F/しぶちかTEL:03・3477・311110:00~21:00無休【MERSER bis(マーサービス)】おひとり様用シフォンケーキ真野知子さんSelectリッチストロベリー 1個¥1,700米粉と卵白で仕上げたシフォンケーキの生地は、ふわもちな食感が特徴。「映える存在感で盛り上がること間違いなし。独り占めしても、違うフレーバーをみんなで分けても楽しいです」。渋谷マークシティ1FTEL:03・6809・068210:00~21:00休みは施設に準ずる※テイクアウトのみ【Made in ピエール・エルメ】マドレーヌ(ほうじ茶、プレーン)、フィナンシェ(きな粉と黒豆、ヘーゼルナッツ)瀬戸理恵子さんSelectマドレーヌ(ほうじ茶、プレーン)1個¥280、フィナンシェ(きな粉と黒豆、ヘーゼルナッツ)1個¥280「マドレーヌもフィナンシェも縁はサクッと香ばしく、中はふっくら、しっとり。駅チカで焼きたてを手に入れられるのは嬉しい!日本のカステラ焼きに影響を受けたという、桜の形のきな粉と黒豆のフィナンシェも揃えて贈っては」。しぶちかTEL:03・3477・437110:00~21:00休みは施設に準ずる【大三萬年堂 HANARE】和まかろん 渋谷限定5個セットchicoさんSelect¥1,701ハイアットリージェンシー東京とのコラボ。定番の「大三萬年堂 秘伝あんこ×バター」に加え、「よもぎ×抹茶」などの限定フレーバーが味わえる。「和食材との組み合わせにおいしい発見が。海外の方にも喜ばれそう」。渋谷マークシティ1FTEL:03・3477・468710:00~21:00休みは施設に準ずる渋谷スクランブルスクエア開業以来、日本初上陸の新店がオープンするなど、フーディ注目のニュースが多い。渋谷駅直結・直上。東京都渋谷区渋谷2‐24‐12TEL:03・4221・4280営業時間はフロア、店舗により異なる無休【ミシャラク】ミシャラクモンクール ブランchicoさん、瀬戸理恵子さんSelect1個¥864「真紅のスペシャリテ『ミシャラクモンクール』が純白の姿に。クリームチーズ&パッションフルーツのムースの中には、フランボワーズのコンフィとベルガモットのクリームが。美しさと洗練された味わいが魅力です」(瀬戸さん)。1FTEL:03・6452・619110:00~21:00休みは施設に準ずるMIYASHITA PARK’20年オープン。様々な店舗が並ぶ中、飲食店は今っぽいラインナップ。渋谷駅から徒歩3分。東京都渋谷区神宮前6‐20‐10TEL:03・6712・5630営業時間はフロア、店舗により異なる不定休【カフェキツネ】キツネサブレ(抹茶、チョコ、プレーン)chicoさんSelect1枚¥350ライフスタイルブランド『Maison Kitsune』のカフェが提供するサブレは、専属パティシエが焼き上げる一品。「おいしい上、写真映えする見た目でも大人気。自家焙煎したオリジナルブレンドのコーヒー豆やタンブラーなどと一緒に贈っても」。North 2FTEL:03・6712・532211:00~21:00無休【THE MATCHA TOKYO】抹茶スイーツセット真野知子さんSelect¥3,780抹茶カステラ、抹茶ペカンナッツショコラ、抹茶プロテイン&ソイクッキーがセットに。「100%オーガニックの抹茶を使っているから、食べるものにこだわりのある方への贈り物に。万人に好かれるほどよい甘さと渋味もポイントです」。South2FTEL:03・6805・068711:00~21:00無休真野知子さんギフトコンシェルジュ。“贈り、贈られることを楽しむ”をモットーに、日常的な手みやげからハレの日まで、様々なシーンにおけるギフトの提案を行う。瀬戸理恵子さんフードエディター・ライター。スイーツを中心に、雑誌やWeb、新聞等で記事を執筆。名だたるパティシエたちの書籍制作・執筆も多数手がける。chicoさんスイーツライター。小誌の連載「Food topics」をはじめ、多くの媒体で執筆、スイーツ関連の特集を監修するほか、ECショップの商品セレクトも務める。※『anan』2023年11月22日号より。写真・市原慶子スタイリスト・荻野玲子構成、文・間野加菜代撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2023年11月20日気鋭のパティシエが手がける新ブランドや老舗のリニューアルオープン、注目店が集まる新スポットの誕生など、“NEW!”なニュースが止まらないスイーツ界隈。ここでは、群雄割拠の中から、駅チカで便利&味も話題性もな、東京駅周辺で買えるおすすめの手みやげをご紹介します。老舗から最新ブランドまで、ニュースな味が集まる充実スポットである“東京駅”。そんな東京駅周辺で買える手みやげを選抜してくれたのは、スイーツライター・chicoさん、フードエディター・ライター・瀬戸理恵子さん、ギフトコンシェルジュ・真野知子さんです。東京ミッドタウン八重洲今年3月にグランドオープン。JR、東京メトロ丸ノ内線の東京駅に直結。東京都中央区八重洲2‐2‐1TEL:03・6225・2234営業時間はフロア、店舗により異なる不定休【EN VEDETTE LUXE(アン ヴデット リュクス)】ジャスマンパンプルchicoさん、瀬戸理恵子さんSelect1個¥1,080東京・清澄白河の人気店『アン ヴデット』の新店舗。「プティガトーは1個ずつ、ケーキの説明を記したチケットとともに美しい箱に入れてくれます」(chicoさん)。「味わいも見た目もとっても華やか!」(瀬戸さん)。1FTEL:03・6262・554511:00~21:00休みは施設に準ずる丸ビル東京メトロ丸ノ内線東京駅に直結、東京駅丸の内南口から徒歩1分。東京都千代田区丸の内2‐4‐1TEL:03・5218・5100営業時間は店舗により異なる無休(1月1日および法定点検日は除く)【KOMU】特撰もなか 桐箱12組入り【KOMU】真野知子さんSelect¥4,860京都の老舗あんこ屋による新ブランド。最中種とあんこが別々の容器に入り、食べる時に詰めていただく。「あんこは丹波大納言小豆の粒あんと備中白小豆の白粒あんの2種。小豆の奥深さを感じます」。B1TEL:03・6268・080511:00~21:00(日・祝日~20:00)休みは施設に準ずる東京ギフトパレット昨年11月にエリアを拡張、リニューアル。手軽に贈れる価格帯、個包装のものが多く揃う。東京駅八重洲北口改札を出てすぐ。東京都千代田区丸の内1‐9‐1営業時間は店舗により異なる無休【ブリュレメリゼ】ブリュレクリームタルト真野知子さんSelect4個入り¥907“ブリュレ”がテーマの新スイーツブランド。ココットの形をしたタルトを求めて、オープン以来、行列が続く。「芳醇なカスタード風味のクリームとほろ苦いカラメルソースは、世代を問わず喜ばれるはず。個包装で日持ちがするのもです」。TEL:0120・302・4489:30~20:30(土・日・祝日9:00~)無休新丸ビル東京メトロ丸ノ内線東京駅に直結、東京駅丸の内中央口より徒歩1分。東京都千代田区丸の内1‐5‐1営業時間は店舗により異なる無休(1月1日および法定点検日は除く)【ルノートル東京】“焼きたて”フィナンシェ(ナチュール、シトロンジャンジャンブル)“焼きたて”ルノートルクッキー(ショコラ・オ・レ&ノワゼット)chicoさん、瀬戸理恵子さんSelectフィナンシェ(ナチュール)1個¥291、フィナンシェ(シトロンジャンジャンブル)1個¥324、ルノートルクッキー 1個¥486パリ最高峰メゾンの一つ『ルノートル』の日本初となる路面店。「フィナンシェは表面のかりっとした食感やバターや小麦、ヘーゼルナッツなどの豊かな風味を楽しめます。焼きたてだからこその、格別なおいしさ」(瀬戸さん)。1FTEL:03・6551・285011:00~21:00(日・祝日~20:00)休みは施設に準ずるヤエチカ昨年「八重洲地下街」から「ヤエチカ」に。昔なじみの店から話題店まで揃う。東京駅八重洲地下中央口直結。東京都中央区八重洲2‐1‐B1~B2営業時間は店舗により異なる無休【2foods】オリジナルプラントベースドーナツchicoさんSelectハッピーチョコレート 1個¥432、ラズベリーピスタチオ 1個¥432、プレーン 1個¥373動物性原料不使用のドーナツは、カリッ、じゅわっ、ふわっの食感がポイント。生地はアガベシロップなどで、穏やかな甘さ。「カラフルな見た目でギフトとしてのインパクトがあり、体に優しい!小さなお子さんがいる方への贈り物にもよさそう」。八重洲地下街北1号TEL:03・6281・844411:00~21:00無休東京駅グランスタ日本各地からおいしいものが集まる東京の食を体験できるエリア。他では買えない限定の東京みやげも。東京都千代田区丸の内1‐9‐1‐B1~1F営業時間は店舗により異なる無休【PARLA(パーラ)】焼き菓子アラカルト真野知子さんSelectパーラのフィナンシェ 1個¥300、チーズと胡椒のサブレ(クミン)¥450、同(ピスタチオ)¥550、チョコレートと無花果のケーキ 1個¥450、パーラのパウンドケーキ 1個¥350、スパイスとフルーツのケーキ 1個¥420、レモンとライムのケーキ 1個¥420ブランドの代名詞でもあるクレープから着想を得たパウンドケーキなど、個性的な焼き菓子は全6種。「焼き菓子は全てこの東京駅限定なので、特別感があります。買ってすぐ電車に飛び乗れるのも便利(笑)」。グランスタ八重北B1黒塀横丁TEL:03・6810・273510:00~22:00(土・日・祝日~21:00)無休chicoさんスイーツライター。小誌の連載「Food topics」をはじめ、多くの媒体で執筆、スイーツ関連の特集を監修するほか、ECショップの商品セレクトも務める。瀬戸理恵子さんフードエディター・ライター。スイーツを中心に、雑誌やWeb、新聞等で記事を執筆。名だたるパティシエたちの書籍制作・執筆も多数手がける。真野知子さんギフトコンシェルジュ。“贈り、贈られることを楽しむ”をモットーに、日常的な手みやげからハレの日まで、様々なシーンにおけるギフトの提案を行う。※『anan』2023年11月22日号より。写真・市原慶子スタイリスト・荻野玲子構成、文・間野加菜代撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2023年11月18日老舗ホテルが作る名品から、周年記念アイテム、新シェフの最新作まで。ホスピタリティを大切にするホテルが矜持を持って作る品を、多彩に集めました。スイーツのトレンドに敏感な人へ。香りが印象的な注目シェフの新作。【chicoさんSelect】マンダリン オリエンタル 東京ザ マンダリン オリエンタル グルメショップバニラパンプルムース1個¥1,350(販売は12/1~)「ピエール・エルメ」「ホテル プラザ アテネ」といったパリの名店のみならず、日本の洋菓子店でも経験を積んだファビアン・マルタン氏が、2023年春にエグゼクティブ ペストリーシェフに就任。グレープフルーツのジュレを、ローストしたバニラのムースで包んだケーキは、その最新作。「バニラをローストして甘さを抑え、香ばしさを帯びたムースに仕上げるなど、ひと手間かけた香りのさりげないアクセントや繊細さが印象に残ります。スイーツに目がない人へ」。東京都中央区日本橋室町2‐1‐1‐1FTEL:0120・806・82311:00~19:00無休※奥のケーキは、販売中のジャスミンシトロン 1個¥1,188贅沢に栗を使ったもうひとつの栗の名品は、ホームパーティに。【chicoさんSelect】パレスホテル東京ペストリーショップ「スイーツ&デリ」ケーク オゥ マロン1本¥5,200パレスホテルの栗といえば、創業以来続く生ケーキ「マロンシャンティイ」が有名だが、焼き菓子にも名品がある。小麦粉を控えマロンペーストを贅沢に使った生地に、洋酒で煮たイチジクを焼き込み、雪のようにフォンダンをかけたケークだ。「栗が豊かに香る生地は、イチジクが食感と味に変化を加え、優しい甘さのマロングラッセが濃密な旨味を重ねています。人数が前後しても調整できるし、ホームパーティに持参すれば、ゴロゴロのった栗に盛り上がり間違いなし」。東京都千代田区丸の内1‐1‐1‐B1TEL:03・3211・531510:30~19:00無休Webで購入可。ほかにない特別感のある食パンは、大切な知人宅への手みやげに。【齋藤優子さんSelect】帝国ホテル 東京ホテルショップ「ガルガンチュワ」Cerne~セルン~1本(2斤)¥3,240日本初のホテル製パン部として誕生したベーカリーの110周年を記念して誕生。その技術の粋を集めた食パンは、雑味の少ない最高級のカナダ産小麦粉を使用。湯種と水種を使って発酵させた食パン生地を、クロワッサン生地で包んだ珍しいもので、クロワッサンの層で年輪=セルンを表現している。「2種の生地のコントラストが格別で、いわゆる高級食パンの、さらに上をいく特別感があります。大切な方へのかしこまらない手みやげに」。東京都千代田区内幸町1‐1‐1帝国ホテルプラザ 東京1FTEL:03・3539・808610:00~19:00(Cerneの販売は13:30~)無休甘いものが苦手な人にも喜ばれる、中国料理の名店が作るおつまみ。【齋藤優子さんSelect】ザ・ペニンシュラ東京中国料理「ヘイフンテラス」ヘイフンテラスオリジナル胡桃の飴炊き1瓶(160g)¥3,000中国料理レストラン「ヘイフンテラス」でおつまみとして出されている人気アイテム。生の胡桃を甘く煮て、水飴を加えた油でじっくりじっくり揚げることで、照り艶よく、味わい深く仕上げている。「飴が歯にまとわりつくことなく、カリッと軽やかで香ばしい。胡桃の飴炊きはほかにもありますが、このおいしさはほかにありません。甘いものを食べつけない方や男性へ」。東京都千代田区有楽町1‐8‐1‐2FTEL:03・6270・2888(代)11:30~14:30(日・祝日11:00~15:00)、18:00~22:00月曜休B1「ザ・ペニンシュラ ブティック&カフェ」でも80g入りが購入可。chicoさんスイーツライター、コーディネーター。本誌や『SALUS』などでコラムを連載するほか、雑誌やWebなどで取材、執筆。商品監修も。齋藤優子さんライター。『BRUTUS』『&Premium』など雑誌を中心に執筆。京都にも拠点があり、Webサイト「anna」で関西の甘いもの連載を持つ。※『anan』2023年11月22日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・荻野玲子取材、文・齋藤優子撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2023年11月18日ラグジュアリーホテルの気品あふれる“上質手みやげ”の数々をご紹介します!年配の方へも安心して贈れる、ホテルクオリティの定番アイテム。【齋藤優子さんSelect】ウェスティンホテル東京ペストリーブティック ウェスティンデリスペシャル ウェスティン プリン1個¥600“馴染み深いスイーツでホテルの味を楽しんでほしい”と、15年ほど前に誕生。鈴木一夫エグゼクティブペストリーシェフが製法にこだわり抜いて完成させたプリンは、いまやシュークリームと並ぶホテルの看板スイーツに。「和三盆糖を使った上品な甘さのプリン生地に、ビシッとほろ苦いキャラメル。皿の上で立つ硬さを保ちつつ、なめらかな食感。親しみのあるアイテムを、ホテルならではの技術と素材の良さで大人仕様に仕上げていて、年配の方へも安心して持参できます」。東京都目黒区三田1‐4‐1‐1FTEL:03・5423・786510:00~20:00無休※ウェスティンデリは12/4に「パティスリー・バイ・ウェスティンホテル東京」としてリオープン。切れ端から生まれた横浜銘菓は、旬のレトロスイーツが好きな人へ。【齋藤優子さんSelect】ホテルニューグランドコーヒーハウス ザ・カフェラムボール1個¥378プリン ア ラ モード発祥として知られる老舗ホテルが、同じころから作り続けている銘菓。戦後、GHQに接収されていた時代に、バタークリームのケーキや焼き菓子の切れ端を集め、ラム酒やプラリネなどを加えて作ったのが始まり。いまも製法は変えていないという。「切れ端自体の質が高くなっているので、いまはラム酒を効かせた大人仕様のケーキの趣。崩れにくいですし、切れ端で作るので、毎日微妙に味が違うのも面白い。レトロなお菓子が好きな若い方にも喜ばれます」。神奈川県横浜市中区山下町10本館1FTEL:045・681・184110:00~21:30無休和の美しさが感じられるひと缶は、大切な席への手みやげに最適。【chicoさんSelect】The Okura Tokyoデリカテッセン シェフズガーデンサブレ「かさね」1缶¥5,300創業60周年を記念して、2022年に発売されたサブレ缶。ゲストと“かさね”た刻(とき)への感謝を込め、日本の四季の移ろいや美をモチーフに創作した11種には、栽培にこだわった福島県産食材を使った4種も入る。「伊達市・松葉園のイチゴや酒井ぶどう園のシャインマスカットなど、ナチュラルな果実味がサブレになっていて、素材の香りに包まれます。和の美しさやさりげない優しさがあるので、仕事先やきちんとした席の手みやげに」。東京都港区虎ノ門2‐10‐4オークラ プレステージタワー5FTEL:03・3505・607210:00~20:00無休要予約。Webで購入可。バースデーを盛り上げてくれる、華やかで軽やかなホールケーキ。【chicoさんSelect】パーク ハイアット 東京ペストリー ブティックベリーレイヤー15cm¥4,500(12cm¥3,200もあり)就任以来、オリジナリティあふれる艶やかなケーキを創作し続けているエグゼクティブ ペストリーシェフのジュリアン・ペリネ氏。ベリーを華やかに飾ったケーキも、パルメザンチーズのサブレとバニラクリームという珍しい組み合わせだ。「シェフのケーキは、華やかな見た目と、軽やかな味わいが大好きです。パリとろの食感とチーズの香りが印象的なこのケーキは、数字やアルファベットの形にもしてもらえるので、誕生日に贈ればより特別感が演出できます」。東京都新宿区西新宿3‐7‐1‐2‐2FTEL:03・5323・346211:00~19:00無休3日前までに要予約。齋藤優子さんライター。『BRUTUS』『&Premium』など雑誌を中心に執筆。京都にも拠点があり、Webサイト「anna」で関西の甘いもの連載を持つ。chicoさんスイーツライター、コーディネーター。本誌や『SALUS』などでコラムを連載するほか、雑誌やWebなどで取材、執筆。商品監修も。※『anan』2023年11月22日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・荻野玲子取材、文・齋藤優子撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2023年11月17日日本中のお店にアンテナを張り巡らせ、スイーツトレンドに精通しているスイーツライターのchicoさん。今年の顔に選んだのは、味も見た目も独創的なもの。目にも舌にもおいしい眼福スイーツをどうぞ。「お菓子の枠を超えてアートのような美しさを体現した、クリエイティブなものが増えています。そして香りや食感、味の重なりといった味わいも進化。見た目に驚き、食べてさらに感動できる遊び心や仕掛けのあるスイーツは、これまでにない食体験に。コロナ禍を経て、食べる楽しさだけではなく、みんなで過ごす時間を共有できる喜びごと贈れる手みやげが求められているのでは?また最近は、プチガトー1個用の素敵な持ち帰り箱も見かけるように。ケーキ1個でも十分魅力的な手みやげに」Patisserie Kyohei Mikami(パティスリー キョウヘイ ミカミ)黒雛(くろひな)、來宵(こよい)各¥1,700芸術品のような美しさに歓喜!皿盛りデザートをテイクアウトで。名店『トシ ヨロイヅカ』でスーシェフを務めた三上恭平シェフのパティスリー。「漆黒の黒雛(熊本産和栗のモンブラン)も來宵(かぼちゃといちじくのモンブラン)も、味の構成や見た目がまるで皿盛りデザートのよう。1個用の専用箱入り。大ぶりだから2人で食べても」。東京都世田谷区上野毛4‐22‐2‐1FTEL:03・5491・518111:00~18:00(土・日・祝日13:00~)月・火曜休Instagramは@patisserie_kyohei_mikami薄氷本舗 五郎丸屋きせつのさがしもの(秋色)9個入り¥3,780姿も味わいも唯一!食べられる雅なアートピース。1752年創業、富山県の老舗和菓子屋。「硝子造形作家の山本真衣さんの作品にインスパイアされた、半生タイプの琥珀糖。角度によってキラキラと変化するガラス細工のような色合いは、さまざまなカクテルをイメージ。ほんのり香るお酒のフレーバーと、ぷにぷにとした食感が印象的です」。富山県小矢部市中央町5‐5TEL:0766・67・00399:00~18:00(日曜~17:00)月曜休Patisserie chocolaterie L’art OKUSAWA(パティスリー ショコラトリー ラル 奥沢)大枝1個¥2,700今秋オープンしたばかりの注目店の味をいち早く!フランスの有名店で修業してきた土谷豪シェフが、11月に自身のお店をオープン。「遊び心たっぷりの全長30cmほどの斬新なチョコの木は、自家製プラリネショコラの香り高さが余韻を残します。みんなで木の枝をポキポキ折って食べると楽しいので、ホームパーティの手みやげにぜひ」。東京都世田谷区奥沢3‐31‐4‐1FTEL:03・6826・296011:00~19:00火・水曜休Instagramは@l.art_okusawaComme’N MERINGUE(コム・ン メレンゲ)プティ・コキャン(エスピエーグルギフトセット)5個入り¥3,240(ピスタチオ・ブルーベリー・プレーン・ローズ・キャラメルバナナ)メレンゲがのった姿がカラフルでキュート。色とりどりな5種類のエスピエーグル(クロワッサンメレンゲ)がボックスに入った、ギフトにぴったりのアイテム。「パンの世界大会で優勝した大澤秀一さんのパン店『Comme’N Tokyo』名物のクロワッサンがベース。齧るとカリカリザクザクなのに、一瞬でしゅわりと溶けてしまう初めての味わいに驚きます」。東京都世田谷区奥沢7‐18‐5‐1FTEL:非公開7:00~18:00無休Hofbackerei Edegger‐Tax(ホーフベッカライ エーデッガー・タックス)ミニゲベック7個入り¥1,620ミニチュアみたいなパン型クッキーに目が釘付け!1569年に創業したハプスブルク家御用達ベーカリー秘伝の技とレシピを伝授された、野澤孝彦シェフの技量が光るパン型クッキー。「リアルなオーストリアパンが、そのまま小さくなったようなルックスがかわいくて、味も上品。手みやげにしたら場が和んだり、盛り上がりそうです」。京都府京都市左京区岡崎成勝寺町3‐2TEL:075・746・687510:00~18:00水・木曜休電話で取り寄せ可。chicoさんスイーツライター、コーディネーター。女性誌、Web、テレビなど幅広い媒体でのスイーツに関する企画や執筆のほか、セレクトショップやオンラインショップなどでスイーツの監修も手がける。スイーツガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』シリーズを監修。※『anan』2023年11月22日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・岡井美絹子撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2023年11月16日スイーツライターのchicoさんがおすすめのスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『PAYSAGE(ペイサージュ)』のガーデンです。「PAYSAGE」とは「景色」の意味。たとえば清らかな自然や溢れる笑顔……誰の心にもある思い出の景色を、江藤英樹シェフのお菓子は幸せな記憶のかけらみたいに、味や香りで呼び覚ましてくれる。催事ではクッキー缶やパフェが行列を呼び、デザートコースは即満席の人気ブランドが、立ち上げから3年、ついに今冬実店舗をオープン!しかも新たにパティスリーやアフタヌーンティーまで始めるとして、お菓子好きたちを熱狂させている。江藤シェフは『ティエリー・マルクス』など、数々の星付きレストランで活躍してきたが、いつどこでも自然の恵みを尊んできた。「僕のお菓子のルーツはイギリスで過ごした幼少期の景色。植物園やラズベリー摘みで味わった、自然の色や香りにあるんです」。新作〈ガーデン〉はそんな思い出の結晶。主役は5か国の茶葉とベリーなどをブレンドしたオリジナルの紅茶だ。穏やかで芯のある香りを放つお茶を、生クリームで煮出してミルクティーみたいなムースに。生地にも茶葉を砂糖と一緒に粉砕して忍ばせた。口にすると、舌にふわっと溶け広がる野の香り。花の蜜を思わせる柔らかな風味とフランボワーズの甘酸っぱさを、草原に吹く風みたいにハーバルな清香が追ってきて、なんとも可憐!イギリスに行ったことがなくても無性に懐かしく、温かな気分にさせられる。右・ナッツを限界までたっぷり入れた贅沢ガレットのアソート、「ガレットグルマンディーズ」¥3,024(16枚入り)。手前から、トンカアマンド(トンカ豆とアーモンド)、アールグレイノワ(アールグレイと胡桃)、ピスタチオ(香り高いシシリー産ピスタチオをホール、パウダー、ペーストで)。気泡をあえて入れているおかげで、サクサク軽いテクスチャー。左・「ガーデン」¥972。PAYSAGE 代官山本店東京都渋谷区代官山町20‐23Forestgate DaikanyamaTEL:03・6455・251511:00~19:00 月曜休今冬オープン予定。伊勢丹新宿店が11/1先行オープン(テイクアウトのみ)。インスタグラムは@paysage_heチコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2023年11月1日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico撮影協力・UTUWA(by anan編集部)
2023年10月26日スイーツライターのchicoさんがおすすめのスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『Patisserie Minimal(パティスリー ミニマル)』のチョコレートクッキー缶です。ブームを経て、すっかり日本にも根付いたビーントゥバー=カカオ豆から作るチョコレート。その草分けでまもなく10年を迎える『Minimal』がついにパティスリーをオープンした。カカオは産地や種類によって、ナッティだったり果実味を帯びたり、まるで違う。その個性を生かすべく焙煎の1分、1°Cの違いなど、研究者さながらに豆ごとのデータをとって緻密に調整。さらにはカカオ産地に飛んで農家と豆の発酵・乾燥の研究も……と、マニアックに突き詰めてきたカカオの喜びが今度は、みんなが大好きな王道スイーツに!ケーキも焼き菓子もデザートも、クラフトチョコレートで見事にアップデートされている。クッキー缶はその象徴。シンプルなチョコクッキー、「ディアマンショコラ」なら、チョコレートを限界まで投入。齧るとさくほろ、クッキーだけど焼きチョコみたいに濃密で、こっくり蕩け出すようなチョコの甘みに、ほどよい塩気がいい具合。さらにはカカオパルプ(果肉)ジャムのクッキーや、ニブ(砕いたカカオ豆)たっぷりのカリカリスナック。それから、自分たちでカカオから搾ったカカオバターを使ったホワイトチョコ×搾られた側のココアを生地にしたクッキーサンドもと、チョコ尽くしを超えてもう、カカオが丸ごと詰まっている。ビーントゥバーが、ここからもっと楽しくなる!右・チョコレートクッキー缶6種入り¥5,400。〈ディアマンショコラ〉などには、今回お菓子用に新たにブレンドしたチョコ「ナッティスイート」(フィリピン×ガーナ×ハイチ産カカオのチョコ)を使って。食べやすくもカカオ感しっかり。※時期によって価格・内容は変わる可能性あり。左・チョコレートケーキ(¥700)は、7層をなす全パーツがチョコやカカオ。なのに、カカオパルプのジュレや、青リンゴに似た風味があるタンザニア産ショコラのムースのおかげで、果物でも入っているみたいな爽やかさ。Patisserie Minimal祖師ヶ谷大蔵東京都世田谷区砧8‐8‐24TEL:050・1808・208310:00~18:00火・水曜休チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2023年10月4日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2023年09月28日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『Comme’N MERINGUE(コム・ン メレンゲ)』のエスピエーグルです。クロワッサンラスクにカラフルなメレンゲがこんもり。なんて楽しい光景だろう!『Comme’N MERINGUE』は、パンの世界大会で日本人初優勝を果たした大澤秀一さん率いる人気パン店、『Comme’N』が始めたメレンゲ専門店。幼い頃、パン職人の父が作ってくれたメレンゲの思い出。さらには、パリで見かけたメレンゲがもりもり積まれたショーウィンドー。そうした記憶の断片に、日々のパン作りで卵白が余る現状が混ざり合い、生まれた店だ。ショーケースには、パリでお馴染みの大きなメレンゲや、ナッツやフルーツをトッピングした板チョコみたいなメレンゲが所狭しと並ぶ。とりわけそそるのが、世界一に輝いたクロワッサンがベースのこの「エスピエーグル」。齧るとカリカリのメレンゲに、クロワッサンラスクはザクザク。軽快に響く音と歯触りは気持ちよくすらある。「昔から卵ボーロが大好きで。メレンゲに片栗粉も混ぜることで、サクッと消える卵ボーロ食感を目指しました」と大澤さん。確かにクリスピーなのに一瞬でしゅわり、嘘みたいに消えてしまう。口溶けの後に残るのは香りの余韻。ストロベリーのエスピエーグルなら甘酸っぱいイチゴに、生地の香ばしさとバターの乳味も重なって、イチゴミルク的優しさがふわり。食感も幻のような残り香も、初めてなのにどこか懐かしいのだった。「エスピエーグル」1個¥648。写真は「ストロベリー」「抹茶」「コーヒー」、季節限定の「ブルーベリー」。甘みは一般的なメレンゲの半分ほどに抑えていて、フレーバーの香りもくっきり鮮やか。まさかのヴィーガンタイプ「エスピエーグル ヴィーガン」(¥756)には大豆バターやじゃがいもプロテインなどを利用。赤ちゃんせんべい的な優しい風味の「お米」や「プレーン」のほか、あずきやピスタチオフレーバーもある。Comme’N MERINGUE東京都世田谷区奥沢7‐18‐5‐1FTEL:非公開(問い合わせはWebサイトから)7:00~18:00無休7月に『Comme’N TOKYO』内にオープン。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2023年9月6日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2023年08月31日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『SO TARTE(ソータルト)』のヴィーガンタルトです。バラの花みたいなマンゴーも、にぎやかなミックスフルーツも。カラフルなフルーツタルトは全部ヴィーガン&グルテンフリー!『SO TARTE』はヴィーガンフルーツサンドの『fruits and season』が始めたヴィーガンタルト店。タルトはロー(非加熱)スイーツ専門店『POSH』のパティシエール、山本絵奈さんが手がけた。「こちらのタルトはローではないですが、国産米粉やアーモンドプードル、ココナッツオイルがベース。小麦粉のグルテンがない分、割れやすいので苦労しました」。試行錯誤して完成したザクザク感がたまらないタルトに、合わせるフルーツもまた特別。たとえばマンゴーなら、宮崎の完熟マンゴーの中でも最高等級のもの、という具合に選りすぐりの旬の恵みが惜しげもなくのっている。ひと口いくと生地の香ばしさに、果汁滴るフルーツのみずみずしさと、ヴィーガンクレームダマンド(アーモンドクリーム)のナッツ香が重なり、豆乳ベースの軽いクリームが全てを優しくまとめていく。パワフルな素材感に加え、甜菜糖のおかげもあって、甘さの中に奥深い旨みがじんわり広がるよう。これこれ!卵やバターを愛する私も惹かれてしまうのはこの味わい。ヴィーガンの人もそうでない人も。みんな違ってみんないい、「これからのタルト」がここにある!フルーツタルト(直径約8cm)。手前から時計回りに、チェリーやベリーなど色んなフルーツを楽しめる「MIX」¥1,080、果肉がとろける「MANGO」¥2,800、千葉県産のタカミメロンなどその時季の美味しいメロンがこんもりのった「MELON」¥1,200。旬のフルーツたっぷりのヴィーガンタルトが常時9種ほど並ぶ。今頃は桃やシャインマスカットのタルトも!SO TARTE 表参道店東京都港区北青山3‐10‐14‐1FTEL:03・6433・515911:00~19:00月曜休(祝日の場合営業)6月に代々木上原店と同時オープン。※『anan』2023年8月2日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2023年07月26日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『パレスホテル東京』のエクレアです。夏の訪れとともに、今年もきました「フランス パティスリーウィーク」!パティシエたちがワンテーマのお菓子に個性を炸裂させるこのイベント、3年目の今回のお題はエクレア。全国225店にかつてないエクレアが出現中。「パレスホテル東京」の2つのラウンジで出合ったエクレアは、どちらも樹木を思わせるルックス。ラウンジバー『プリヴェ』の「エッサンス」はチョコに覆われたシューの凸凹が樹皮みたいだ。齧ると赤紫蘇のクリームとジュレに、赤すぐりのジャムがとろり。澄んだ香りと酸味&塩気がクセになる赤紫蘇は、その旬の短さから、わずかな期間だけ色づく樹木の季節の喜びも表現したとか。ロビーラウンジ『ザ パレス ラウンジ』の「エクレール カカウェット」は割れた古木のようなフォルム。「稲妻(フランス語でエクレア!)に打たれ、朽ちた木から新しい命が生まれる、“再生する自然”の姿です。コロナ後、復活していく世界のイメージでもありますね」とペストリーシェフ、窪田修己さん。生命の根源=種ということで豆やナッツを使って。ピーナッツクリームから芽吹く大豆スプラウトが、なんだかパワフルで愛おしい。頬張れば口いっぱいに、まったりと香ばしさが溢れ出してくる。こんなストーリーも楽しい至福の一本を見つけに、さて次はどのエクレアを巡ろうか。左・『ザ パレス ラウンジ』の「エクレール カカウェット」。右・『プリヴェ』で楽しめる「エッサンス」はホテルのフランス料理『エステール』のノルマン・ジュビンシェフが手がける。イートインはそれぞれ1個¥2,300。いずれもペストリーショップ『スイーツ&デリ』でテイクアウトできる(1個¥1,500)。期間限定販売なので、食べたい人は急いで。※「ダイナースクラブ フランス パティスリーウィーク 2023」は6/30~7/30開催。パレスホテル東京 ペストリーショップ『スイーツ&デリ』東京都千代田区丸の内1‐1‐1‐B1TEL:03・3211・531510:30~19:00無休チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2023年7月5日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2023年06月28日スイーツライターのchicoさんがおすすめのスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『ETEL』(エテル)のFinancierです。フィナンシェには2段階の美味しさがあると思う。焼きたてのサクフワと広がる旨みと、包装されてしっとり馴染んだ味わいだ。焼き菓子の新ブランド『ETEL』を始めた、『Mr. CHEESE CAKE』の田村浩二シェフが追ったのは後者。「焼き菓子でも口溶けよくリッチ。素材が醸すフレーバーの最高点を探りました」。そのために、甘味も香りも濃いシチリア産アーモンドのパウダーを通常の3倍も投入し、混ぜ方などもひと工夫。齧るとしっとりと潤いすら感じられ、アーモンドの杏仁香が焦がしバターに重なり溢れ出す。え?焼き菓子だよね?と二度見するほどジューシーで、フィナンシェなのに初めて食べる感覚!さらに、料理人でもある田村さんらしい自在な香り使いで、フィナンシェのその先の喜びへ。バニラとトンカ豆(バニラや桜餅に似た香りの種子)のフレーバーは、豊かな香りがフィナンシェのキャラメルっぽい香ばしさを際立たせるよう。台湾のレアスパイス、「マーガオ」のフィナンシェは、その爽やかな香りに合わせて焦がしバターではなく澄ましバターを使い、ヨーグルトとオリーブオイルで軽やかに仕立てて。レモンケーキみたいな風味に、レモングラスに似たハーブ香まで纏っていて、なんとも清々しい。香りが紡ぐ奥深いフィナンシェの世界が、ここからどこまでも広がっていく!バニラトンカ、キャラメルウーロン、マーガオの3種入り「Financier」(6個入り)¥2,700(送料別)。「キャラメルウーロン」はスパイシーさを秘めた福建省武夷岩茶をクリームに煮出してキャラメルを作ってから混ぜ込むことで、香ばしさや焦がしバターの旨みを引き立てて。リベイクすれば焼きたてのサクフワ感と香りが復活。冷凍して食べるのも手で、生キャラメルっぽい食感が楽しめます。ETEL公式オンラインストアで毎週月曜20時より販売。インスタアカウントは@etelofficialチコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2023年6月7日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2023年05月31日スイーツライターのchicoさんがおすすめのスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『Think(シンク)』のガトークレープスフレです。歳月を経てしっとりと古色を帯びた、築85年の木造一軒家。灯りに浮かぶ芦野石のカウンターに、パンやベイクがこんもり並ぶ。『Think』はパンとお菓子の気鋭シェフがタッグを組んだブーランジェリーパティスリー。建物とリンクするみたいに、お菓子もクラシカル。ヘーゼルナッツ香るフランス伝統の「マルジョレーヌ」には、シナモンとコニャックで新たな奥行きを醸すなど、さりげない温故知新も楽しい。そんなベーシックな顔ぶれの中で、初見のお菓子に釘付けになった。その名も「ガトークレープスフレ」。何やら包み込むようなフォルムにこんがりキツネ色が眩しい。「南仏で出合ったお菓子を、自分なりの表現に落とし込んだものなんです」と仲村和浩シェフ。スフレパンケーキに近い生地を極薄に焼き、カシスオレンジジャムと交互にミルクレープのように12層に重ね、さらに同じ生地で包み込んで。朴訥とした外見とうらはらに、カットすると萌え断の見本のような美しいボーダーが出現する。口にすれば、ぷるん!みずみずしさと弾力を秘めた生地の重なりからくる、未体験のテクスチャー。キュンとはじけるジャムの甘酸っぱさと、卵のコクや焼きの香ばしい風味が、なんだか無性に懐かしい。煌びやかではないけど、目にも舌にも表情豊かでホッとする。古き良きものだからこその幸せって、こういうことか。左から時計回りに、季節替わりのジャムを挟む「ガトークレープスフレ」(¥1,600)は、クリームやアイスを添えてデザート感覚で。ベルギー『コールマン』の発酵バターが香る、焼きっぱなしの「マドレーヌ」は常時4~5種。この日はシトロン、ショコラ、マーブルなど各¥230。マルジョレーヌ¥700。鈴木嵩志シェフが手がける多加水パンも絶品!Think東京都台東区上野桜木2‐15‐6上野桜木あたり2号棟1FTEL:03・5834・754710:00~18:00(売り切れ次第閉店)月・火曜休(祝日の場合は翌日休)チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2023年5月3日‐10日合併号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2023年04月26日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『EN VEDETTE LUXE(アンヴデット リュクス)』のジャスマン パンプルです。ショーケースに輝くケーキもショコラも、清澄白河の本店にないものばかり。さらにはアイスにベイク、パフェ、クレープまで!話題の東京ミッドタウン八重洲にできた『EN VEDETTE LUXE』は、甘いもの好きたちの理性吹き飛ぶ、充実のラインナップで迎えてくれる。「強めの味でバランスをとるのが好きな僕と、繊細な味覚を組み合わせる柏原さん、二人でやったら最強でしょ?」と森大祐シェフ。本店で長くスーシェフを務めてきた柏原貴子さんと今度はWシェフ体制で、おいしいシナジーを生み出していく。最高の味を追う姿勢はそのままに、東京の玄関口だから「ギフト」を軸に+α。パティシエの技と手間暇をとことんかけ、チョコ細工などで美しく飾るお菓子は特別感たっぷり!チョコ製の天使の羽をまとっているのは「ジャスマン パンプル」。ジャスミン香るムースに、グレープフルーツとパッションフルーツのジュレとクリームがキュンと甘酸っぱくて。その果実味とみずみずしさがジャスミンの可憐さを際立たせながら、香りが柔らかに重なり……なんて心地いいんだろう。こうしたプチガトーはどれも、1個ずつシックなギフトボックスに収まり、1個でもリュクスなギフトに。開けて、愛でて、最高の味を楽しんで、贈る人も貰う人も気分が上がる。手土産スイーツの最適解かも!美しいプチガトーはどれも少し大きめ。柏原シェフ担当の「ジャスマン パンプル」(手前・¥1,080)は、ムースやクリームに隠し味的に忍ばせたチョコレートが、全てをまろやかにまとめてくれる。森シェフ主導の「フォレノワール」(¥1,026)は生クリームやチョコなど全体にしっかり味なのに、食べ心地は不思議なほどすっきり。EN VEDETTE LUXE東京都中央区八重洲2‐2‐1東京ミッドタウン八重洲1FTEL:03・6262・554511:00~21:00 休みは施設に準ずるチコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2023年4月5日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2023年03月29日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『Patisserie Kyohei Mikami』(パティスリー キョウヘイ ミカミ)の黒雛です。繊細な黒ラインに穂紫蘇の紫が儚くて、和モダンなアートみたいな眺めだ。「持ち帰れるアシェットデセール(皿盛りデザート)をイメージしました」と『Patisserie Kyohei Mikami』三上恭平シェフ。デザートも名高いパティスリー、『トシ ヨロイヅカ』でスーシェフも務めた彼、自店ではついに、デザートの美しさや楽しさごとテイクアウトできるようにしてくれた。漆黒のモンブランを口に運べばふわりとほどけ、想像の上いくほくほくした栗の香り!主役は熊本産の栗。竹炭の黒をまとったマロンクリームは、特注の極細口金で絞ることで空気を含ませ、口溶けよく仕上げた。ゴロンと現れる大きな栗は定番の渋皮煮ではなく、さっと甘煮にしてさらに焼くことで、しっとりさせつつ栗の旨味をふくらませて。それを栗ペーストで包んで和菓子みたいにして忍ばせるなんて、もう反則。栗そのものの朴訥とした香りがわっと溢れ出し、幸せ以外の何でもない。縁の下で全てを支えるメレンゲは、なんと黒ビールと日本酒入り。アミノ酸や炭酸のチカラで旨味と口溶けをアップさせつつ、わずかな苦味は栗の香ばしさを輝かせ、甘さをシメる。おかげでこれでもかと栗を感じさせながら軽やか。さらには穂紫蘇がシャキッと和の清さも添えて。私たちが知らなかった、モンブランの喜びを持ち帰ろう。シックなモンブラン「黒雛」¥1,400(直径約9cm)。こうしたデザート感覚の特別感があるシリーズと、シンプルな美味しさを追ったカジュアルなケーキ(¥500前後)の2つのラインが揃う。シチュエーションや気分に合わせて選んで。Patisserie Kyohei Mikami東京都世田谷区上野毛4‐22‐2KAYAH KAMINOGE 1F TEL:03・5491・518113:00~18:00 月~木曜休※現在プレオープン中。3月下旬グランドオープン予定、デザートカウンターも準備中。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2023年3月8日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2023年03月01日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『Bakery bank(ベーカリー バンク)』のあんバターほかです。その名の通り旧銀行をリノベーションした空間は、金庫室がカフェになったり、むき出しのコンクリートや古材が生かされていたり、重厚さと遊び心がいい感じにまじり合う。壊して建てるのとは違う、「金融の街」の歴史と建物を継ぐ再開発で、感度の高い店が続々できている日本橋兜町。その先駆けが3年前にオープンした『パティスリーイーズ』であり、その世界観をより深く表現すべく大山恵介シェフがプロデュースしたのが『BANK』。ベーカリーやビストロなど4ブランドが揃う食の総合ショップは、この街みたいに伝統に少し個性を足して、新しい喜びを生み出していく。ベーカリーでは全粒粉や石臼挽き小麦粉で起こした酵母を使い、パンのセオリーに囚われすぎずパティシエ目線で配合などを自在に工夫。「あんバター」の全粒粉生地では独自の捏ね方で、絶妙な食感を叶えた。頬張るとモチッとしつつも歯切れよい生地のおかげで、餡の飛び出し事故もなし。パンの旨味を背景に、ざらめですっきり炊き上げた小豆の香りとバターが幸せにとろけ合う。「パン オ ショコラ」などのクロワッサン生地には、乳業メーカーと作ったオリジナル熟成発酵バターがたっぷり。噛むほどに熟成と発酵が醸すほのかな酸味や乳味が溢れるよう!定番なのにひと味違うおやつパンが、なんでもない日を輝かせてくれる。右から時計回りに、あんバター(¥400)、バターリッチなのに軽やかな生地に、フルーティで味わい深いチョコが溶けるパン オ ショコラ(¥500)、クイニーアマン(¥400)は、カリモチ食感と香ばしさがやみつきに!チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。Bakery bank東京都中央区日本橋兜町6‐7 兜町第7 平和ビル1FTEL非公開11:00~18:00(ベーカリー)火・水曜休※『anan』2023年2月8日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・野崎未菜美取材、文・chico(by anan編集部)
2023年02月01日食感、香り、温度。五感で堪能する、できたてのアシェットデセールに味覚の宝石箱のようなパフェ…。注目のデザート専門店の新作をご紹介します。さまざまな香りでショコラを輝かせる、グラスの中の小宇宙。As(アス)の「バレンタインパフェ」ひと匙ごとに次々と、新たな香りが現れては重なっていく。スーシェフを務めた『アン グラン』では、小さなお菓子(ミニャルディーズ)の中に繊細に味を組み立ててきた青木繁シェフ。昨年11月にオープンしたアシェットデセールの店では、グラスに見事に調和するパフェの小宇宙を作り出す。主役はベリー系の香りを秘めたタイのチョコレート。カカオニブごと撹拌して混ぜ込むソルベ、軽いショコラシャンティー(生クリーム)、濃いショコラクリームにして、チョコのいろんな表情を引き出した。そのアロマに寄り添わせるのは、数種のベリーとラベンダージュレ。さらには「ベリー系のフレッシュさに“枯れ感”で奥行きも出すんです」と、グラスの奥に、「赤ワインとザクロビネガーで炊いたドライフルーツジャム」を纏わせたイチゴも潜ませて。こんな一見わからない部分にまでとことん手をかけて醸し出す、ほのかな旨味や熟したニュアンス。そうした細やかな積み重ねが、どうしようもなく心を揺さぶってくる。タイ『ガートココア』のチョコ「チュンポーン70%」を軸に、香りのパーツを重ねて。2月のデザートコース(デザート3品、焼きたてフィナンシェ+ペアリングドリンクで¥7,000)のメインデザート。左・「ストリングスホテル 名古屋」を経て、『アン グラン』『アンフィニ』でスーシェフを務めた青木シェフ。右・ザクロビネガーのほのかなえぐみと酸味もアクセント。1月のみ、コースはイチゴとチーズのパフェ、フィナンシェ+ペアリング(¥5,000)。東京都渋谷区恵比寿1‐26‐19‐B1TELなし15:00~/19:00~(2部制※1月は12:00~/15:00~/18:00~)月・火曜休要予約皿に再構築する、ウイスキーとレモン、ショコラのいい関係。releve dessert(ルルベ デセール)の「fume de chocolat」ウイスキーとチョコと聞き、どんなダンディな皿が来るかと思えば、そのデザートはシックでどこか儚げ。仕上げにシュッとウイスキーをスプレーすると、空間ごと別世界になった。「デザートならではの、こういう瞬間に魅せられてしまって」。元々パティスリーを開くべく修業していた宇野澤惟シェフ。パリ最古のレストラン『ラペルーズ』でアシェットデセールの面白さに目覚めたという。食材の持つ表情を最高に引き出す彼女の手法は、なんともユニーク。ウイスキーならライ麦や大麦、ピートなどに一度分解して再構築。例えば大麦はグラノーラになり、葉っぱのチュイルにはピートを潜ませる。チョコはウイスキー樽に使われるホワイトオークでスモークしてからガナッシュに。ちょっと重めのところを、瀬戸内レモンで軽やかに仕立ててみせた。ひと口の中に、ウイスキーの芳醇さとレモンの爽味が重なり、燻香が広がってと、ショコラを背景にウイスキーの印象が移ろう。食材の深掘りが新たな幸せを運んでくる。コク深めのウイスキー「KOVAL」とレモン、ショコラが軽やかに調和。ブラウニー、ウイスキーガナッシュ、レモンと燻製チョコのガナッシュ、大麦グラノーラなどを重ねて。¥2,200※2/1~の新作。左・『パティシエ イナムラショウゾウ』、パリ『ラペルーズ』などで研鑽を積んだ宇野澤シェフ。右・デザートはシーズナブルな全3種。1月は「フォンダンショコラ」も。フランスの伝統と日本の旬が融合したデザートを。トーンを落としたシックな内装が、パティシエの所作を際立たせる。東京都港区東麻布2‐31‐5真部ビル1FTEL:03・5545・552012:00~23:00(22:00LO)月・火曜休発見と驚きに満ちた非日常を楽しむ、記憶に残る食体験。Libertable(リベルターブル)の「クレープ ショコラ トリュフ ノワール」既存の枠にとらわれない、森田一頼シェフのデザートがついに再来!お菓子好きを歓喜させている。2010年、デザートと料理の境目のない、パティシエが作るフレンチのフルコースから始まった『リベルターブル』。その3年後に移転してパティスリーになったが、9年を経て昨秋、パティスリーの向かいに新たなデザート店を構えたのだ。非日常を感じさせる空間で淡く発光するU字形テーブルは、輝くデザートの舞台のよう。森田シェフの手にかかれば、クレープも特別なひと皿になる。生地にもガナッシュにもアイスにも贅沢に入るのは黒トリュフ!さらに削りたてのトリュフがたっぷりかけられた皿は、運ばれたそばからただならぬ甘美な香りをふりまく。口に運べば、外はサクッ、中はしっとりの生地から、トリュフ入りガナッシュがとろり。気高さと大地の強さを併せ持つようなトリュフの香りと、チョコの心地よい酸味や苦味、フルール・ド・セル(海塩)が見事に調和し、没入必至。心震える食体験を。トリュフ尽くしのチョコレートクレープ。トリュフのアイスとオイル、削りたてのフレッシュトリュフの香りが溢れる。添えられたシェリー酒ソースをつけるとより熟味が深まる。¥3,510※2/14頃まで。左・独創的なケーキも人気ながら、繊細な瞬間を捉えるデザートこそ森田シェフの真骨頂!右・トリュフ×ショコラは『リベルターブル』を象徴する香り高い組み合わせ。デザートは常時3~4種。春頃から不定期で、待望のデザートコースも再開予定。昨年9月オープン。東京都港区赤坂3‐6‐10‐1F(イートイン)TEL:03・3583・113912:00~18:00(パティスリーは11:00~)日・月曜休※『anan』2023年1月25日号より。写真・青木加代子取材、文・chico(by anan編集部)
2023年01月22日