「不 登校」について知りたいことや今話題の「不 登校」についての記事をチェック! (1/5)
不登校になったら、まずは休養と相談!子どもが実際に不登校になったら、どうすればいいのか。不登校になったときの対応の基本は、まずは休養と相談です。子どもが不登校になるときというのは、その子のなかで問題が最終段階になったときです。子どもはもう疲れ果てているので、休養をとる必要があります。まずは家庭を居心地のいい場所にしましょう。それに加えて、子どもが親や学校の先生に、気軽に相談できるような環境を整えていくことも必要になります。休養にはいくつかの段階があります。心身ともに疲れ切っているときには、その疲れを癒すためにやりたいことを思う存分やって、エネルギーを蓄えるような時間がまずは必要になります。そのときには子どもが一番好きなこと、例えばゲームをしたり、動画を見たり、運動をしたりといったことに時間を使います。子どもが学校を休んでゲームをやっていたら、大人としては「授業をサボって、遊んでいるなんて」と感じるかもしれません。その気持ちも分かりますが、不登校になるくらいに消耗した子には、ゲームでも動画でも好きなことに没頭する時間もある程度は必要です。エネルギーが回復してくると、子どもはゲームや動画などに少し飽きて、ほかのことにも目を向けるようになるかもしれません。一人で遊んでいるのも楽しいけれど、ちょっと出かけたりもしたい、誰かと何かをしたい、という気持ちも湧いてくるのです。これが次の段階です。子どもがゆっくり休んで落ち着いてきたら、少しずつ、休日に家族で遊びに出かけるなどに誘ってみましょう。ただ、不登校になったときには、親子関係がギクシャクしがちです。遊びに誘っても、子どもが応じない場合もあります。その場合には、家で一緒におやつを食べるような軽いやりとりに誘ってみて、親子関係を少しずつ回復させていくのもいいと思います。子どもが元気になってくると、すぐに「じゃあ少しは勉強しよう」「そろそろ学校に行ってみよう」とうながす人もいますが、休養は段階的に進むものです。まずは一番やりたいことをやる。少し回復してきたら、次にやりたいことを始める。一足飛びに先へ進むことはできないので、じっくり対応していきましょう。十分に回復してくると、子どもの興味や意欲が出てきて、本人が友だちや学校のことにも関心を向けるようになってきます。例えば、子どもが久しぶりに友だちと会って遊んだときに、今後の学校行事の予定を聞いてきて、「この日は行ってみようかな」と話し出すようなことがあります。学校を休む日もあれば、行ける日もあるというような状態になっていくこともあります。それまでは「毎日が日曜日」のような生活になりますが、子どもはその間、ただサボっているわけではありません。その期間を通じて、自分のペースを取り戻していきます。休養は段階的に進むということを意識しながら、焦らずに対応しましょう。ただ休ませて見守っているのでもなく、早く再登校することを求めるのでもなく、子どもの回復を見ながら、少しずつ対応を調整していくというのがポイントになります。数週間かかる子もいれば、数年かかる子もいるただし、学校に興味が出てくるまでに時間がかかる場合も多いです。「ちょっと行ってみようかな」と言うようになるまでに数週間かかる子もいれば、数年かかる子もいます。学校でつらい体験を何度も重ねた場合には、授業や行事になかなか興味を持てなくなることもあります。子どもが「親や先生の言うことを聞いたら、また嫌な思いをすることになるのでは」と警戒している場合もあります。その警戒心を解くためには、親や先生が時間をかけて、子どもに「もう嫌なことを無理強いしない」という証拠を見せるしかありません。そのことを本人が信じられるようになるまで、対応を徹底するしかないのです。不登校の対応として「まずは家庭を居心地のいい場所にしましょう」と言うと、「家の居心地がよかったら、ますます学校に行きたくなくなるのでは」と質問されることがありますが、そうではありません。不登校になるということは、基本的には学校の居心地が悪いわけです。そのうえ家も居心地が悪くなったら、子どもの行く場所がなくなってしまいます。それでは子どものメンタルヘルスが崩れてしまうでしょう。子どもが家で安心して過ごせるようにしたほうが、エネルギーの回復につながります。子どもが「行きたくない」「学校は嫌だ」と言っていたら、「そうなんだ」と答えて、本人の話をゆっくり聞く。そんなふうに子どもの気持ちを受け止めることが、親子関係の回復につながっていきます。発達障害のある子の不登校では、環境的な要因が大きく、学校側との相談が必要になることも多いです。そのため、子どもが親だけではなく、学校の先生にも悩みを相談できるようになれば理想的なのですが、担任の先生との関係が悪化して不登校になっている場合には、その先生を相談相手にするのは難しいでしょう。その場合には、校内で発達障害にくわしい先生を探して、その先生に相談していくのがいいかもしれません。一方、担任の先生との関係はいいけれど、友だちづき合いなどの要因があって不登校になっているという場合には、親子で放課後に学校へ行って、担任の先生と話をしてくるようなこともできるでしょう。また、先生がときどき家庭訪問をして、子どもや親の話を聞くようにしているという例もあります。それも相談のいい機会になります。家庭と学校以外の居場所、いわゆる「サードプレイス」で子どもの相談相手が見つかることもあります。習い事の先生や放課後等デイサービスのスタッフ、地域の大人などが子どもの話を親身に聞いてくれて、相談相手になることもあるのです。例えば、家族で地域の農園を一区画借りて野菜を育てていて、子どもが不登校になってからも農園には一家で通い、そこでは子どもが周囲の大人にいろいろなことを話している、というケースもあります。そういう相手のほうが気楽に話せるという子もいます。親子関係が良好であることも重要親子関係が良好で、家庭が居心地のいい場所になっていて、子どもが身近な大人に相談しやすい雰囲気ができていれば、いま登校できていなくても、将来を過度に心配する必要はありません。それはただ学校に行っていないだけで、心身ともに健康であり、社会参加への意欲も失っていない状態です。本人に何かやりたいことができたときには、それを誰かに相談できます。よく休んでエネルギーが回復すれば、子どもは自分から動き出すものです。子ども一人ではできないこともありますが、そのとき誰か相談相手がいれば、子どもはその人の助けを借りながら、自分のやりたいことに向かっていけます。そういう状態をつくっていくために休養と相談が必要であり、そのためには親子関係が良好であることも重要なのです。Upload By 本田秀夫不登校になったとき、絶対にやってはいけないこと子どもが不登校になったときに絶対にやってはいけないこと。それは、親が子どもに「学校に行かない人はダメな人間だ」という価値観を見せることです。例えば、子どもが学校を休む日が増えてきて、学校には行かないのにゲームはやりたがるという場合に、親が「学校に行くならゲームをやってもいい」といった形で、取引のような話をすることがあります。これも絶対にやってはいけません。なぜかというと、それでは子どもに「学校に行かないあなたを、私はダメ人間だと思っているよ」というメッセージを伝えることになるからです。それからもう一つ、「学校を休むなら昼間は家で勉強をしなさい」と指示するのもやめてください。本人も、勉強が遅れていることは分かっています。それでも勉強が手につかないくらいにしんどくなっているのが、不登校の子どもたちです。そういう状態の子に「昼間は勉強しなさい」と言ったら、子どもに「学校に行かないうえに、勉強もしないなんて、あなたはダメな人間だよ」と伝えることになります。取引条件を出す場合、「学校に行くこと」「勉強をすること」を無条件に善だと感じている面があるのかもしれません。「毎日学校に通って勉強をしたほうが、成長につながるはずだ」と考えている可能性があります。しかし、子どもの発達の仕方はそれぞれに違います。とにかく学校に行きさえすれば子どもはみんな成長するのかというと、そうではありません。学校の環境が子どもに合っていない場合には、子どもが頑張って登校して、一生懸命勉強をしても、健やかな成長につながらない可能性が高いです。その場合に必要なのは、子どもが学校に行く努力をすることではなく、大人が子どもを理解して、環境を調整することです。緊張しないで話せる雰囲気をつくっていく私のところに不登校の相談に来られるお子さんで、経過のいい方は、子ども自身が自発的に動き出せる状態になっていくことが多いです。親御さんから「まだ学校にはあまり行けていません」「でも家族仲良く過ごしています」といった話が出てきます。そういうとき私は、「みなさん家で楽しく過ごせていますか」「遊びに行ったりもしますか」といった雑談をします。なぜかというと、親御さんを焦らせてはいけないからです。不登校からの回復には、ある程度の時間がかかります。その間、親御さんが心の平穏を保てるようにサポートすることも大事なのです。親御さんにも支えが必要です。親子ともに緊張しないで、のんびり話せる雰囲気をつくっていくことが重要なのです。それが親子関係を良好に保ち、休養と相談の時間を確保することにつながっていくのです。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2025年07月04日主な要因は、学校の側にあることが多い?私は不登校のお子さんや保護者、先生方からの相談を受けて、みなさんからお話を聞いています。お子さんが置かれている状況を俯瞰的にみているわけですが、実際のところどうなのかというと、お子さんに発達障害の特性がある場合には、不登校の主な要因は、学校の側にあることのほうが多いです。そもそも、学校が子どもにとって楽しい場所であれば、よっぽどのことがないかぎり、「学校に通いたい」という意欲は保たれます。「よっぽどのこと」とは、例えば家庭環境が荒れ、親とのやりとりで疲れ切り、学校に行けなくなるような状況を指します。この場合、家庭に主な要因がありますが、そういったケースは多くはありません。子どもは家庭内に多少問題があっても、「学校に行くと楽しいことがある」と思っていれば、登校しようとするものです。家庭内で問題が起きていなければ、あとは子どもにとって「学校が楽しいか、楽しくないか」ということが重要なポイントになります。発達障害のある子と定型発達の子の不登校を比べると……私は、発達障害のある子の不登校の多くが「個人と環境のミスマッチによって起こるもの」だと考えています。発達特性があっても、その特徴が学校の先生に理解されていて、一定の支援や配慮が得られる環境であれば、子どもが「授業が楽しくない」「学校の対人関係がうまくいかない」と感じることは少なくなります。一方、発達特性が理解されず、つねに「みんなと同じように」活動することを求められる環境では、子どもは居心地の悪さを感じるでしょう。それでは不登校の「準備状態」になりやすく、また、「引き金」となる出来事も起こりやすくなります。Upload By 本田秀夫不登校の背景には個人的な要因もあれば、環境的な要因もあるわけですが、発達障害のある子の場合、環境的な要因の比重がとても大きくなります。私は、それが「発達障害のある子の不登校」と「定型発達の子の不登校」の最大の違いだと考えています。発達障害のある子どもにとって、学校がなじみやすい環境かどうかが、非常に重要なポイントになるのです。発達障害のある子は、特性が理解されている環境であれば活動しやすくなります。しかし、ここでいう「環境」には担任の先生のキャラクターや教え方のスタイル、同級生のメンバー構成、学校全体の教育方針(ノルマ化やダメ出しの多さ)など、さまざまな要素が含まれます。親御さんと学校の先生が相談することによって、それらの要素をすべて調整していけるのであれば、発達障害のある子の不登校を根本的に解決できるでしょう。しかし、いまの学校教育の制度のなかで、そこまでの調整が実現することは難しいようです。例えば、子どもと担任の先生の相性がよくない場合に、親御さんが学校側に「2学期からほかのクラスに移らせてほしい」と言っても、その要望が通ることはまずないでしょう。環境的な要因を調整できない場合には、学校を休ませるか、子どもが苦しんでいても登校させるか、どちらかしか選択肢がありません。その場合、私は親御さんに「無理に登校させることは、問題の解決策にはならない」とお伝えしています。そういう意味で、発達障害のある子が学校に行けるかどうかという問題には、どうしても運がともないます。発達障害のある子の場合、通学先がどんな学校なのか、担任の先生が誰になるのか、クラスにどんなメンバーがいるのかといった環境的な要因によって、通いやすさが大きく変動します。しかし、子どもが学校や先生、クラスを選べるわけではなく、親や先生ができる調整にも限界があるので、不登校を完全に防ぐことはできません。学校になじめないときにできること子どもが学校になじめないと感じたときの選択肢は、基本的には、学校と相談するか、我慢して登校するか、休むしかないわけです。そして、学校との相談がうまくいかなければ、残る選択肢は2つです。さらに言えば、子どもが親や先生から「頑張ろう」と励まされて、休むという選択肢がなくなっていく場合もあります。そうなると、学校がどんなにつらい場所であろうとも、我慢して通い続けるしかないということになります。もしも学校との相談がうまく進まず、環境調整ができない状況になってしまったら、無理に登校してメンタルヘルスを損なうよりは、不登校を選んだほうがいいという考え方になります。しかしそれは、ベストな判断ではありません。本来であれば、大人が子どもの発達特性を理解し、環境を調整して、その子の学習機会を保障するべきです。それがどうしてもかなわないときに、現実的な選択肢のなかから一番マシな方法として、不登校を選ぶしかないという状況になるのです。環境を調整すれば、不登校は予防できる!ここまでに「発達障害のある子の不登校では、環境的な要因の比重が大きい」「主な要因は学校の側にあることが多い」と書いてきました。そして、「環境を調整できなければ、不登校を選ぶしかない」という話もしました。それだけでは悲観的な話に思えるかもしれませんが、これは裏を返すと「環境を調整すれば、不登校は予防できる」という話でもあります。例えば、音やにおいなどの刺激に対して過敏に反応しやすい「感覚過敏」が不登校の要因となっている場合があります。感覚過敏の場合、ざわざわした雑音が苦手な子がいます。図工室のようなところで、さまざまな機械から音が出ていると、それを苦痛に感じる子もいるのです。ほかにも、教室の空調装置やパソコンから出る音が苦手な子や、音程がずれた合唱を聞くのが苦手な子もいます。においへの過敏性では、理科室の独特のにおいが苦手で、実験がある日は学校に行けないという例があります。それから、給食の一部のメニューのにおいを苦痛に感じるという子もいます。Upload By 本田秀夫感覚の異常は生まれ持った特性であり、本人の心がけ次第で変えたりおさえたりできるものではありません。また、何度も体験すれば慣れるというものでもありません。黒板に爪を立ててひっかく音が苦手だという場合に、その音を繰り返し聞いても、慣れて好きになることはないでしょう。それと同じです。子どもに感覚の異常があって、どうしても耐えられない場所や活動がある場合には、その場所や活動への参加を絶対に強要しないようにしてください。図工室の音が強い苦痛となる場合には、図工室での授業には参加せず、別室で同様の活動をしたほうがいいでしょう。理科室での実験も同様です。重要なのは、子どもが学習できることです。図工室や理科室を利用しなくても、一定の学習をすることはできるはずです。給食についても、どうしても苦痛なことがあれば、別室で食べられるものだけ食べる、お弁当を用意するといった対応を取ることが考えられます。感覚の異常に対応するためには、別室対応やお弁当の用意のように、周囲の大人が手間をかけなければならない場合があります。しかしそれはメガネを用意することや、アレルギーに対応することと同じで、その子の生活や学習を保障するために必要なことです。感覚の異常は過小評価されがちです。感覚機能の個人差を比べるのは難しいのです。多くの人は、図工室の機械の音が最初は気になっても、そのうちに慣れたりします。そのため、誰かが感覚過敏をうったえて助けを求めてきても、「すぐに慣れるよ」などと答えたりするのです。ここに感覚面の対応の難しさがあります。私が「理科室のにおいが苦手なら、別室で参加するような形を検討しましょう」と提案すると、大人から「そこまでしなくてはいけないんですか?」と聞かれることがあります。そのくらい、本人と周囲の人の感じ方には差があるのです。対応に迷うときは、子ども本人がどうしたいのかを確認しています。周囲の人は本人の苦痛を過小評価しがちなので、本人の意思を確認して、対応を検討します。本人がやはり「においがつらい」と言う場合には、別室で参加する形を検討します。最近ではタブレットのビデオ通話機能などを使って、実験の様子をリアルタイムで、映像で見ることもできます。一方で、理科室のにおいは苦手だけど実験を自分で行いたい、または間近で見たいというふうに本人が希望することもあります。その場合には例えば、マスクをつけてにおいを防ぐような対応を検討していきます。ほかにも、図工室の音が苦手な子が作業自体は好きで、できれば授業に参加したいと希望することもあります。その場合には、イヤーマフをつけることなどを提案します。ここでは一例として、「感覚過敏」のお子さんへの「環境調整」を紹介しました。ほかにも、「授業や集団活動になじめない」「授業についていくのが難しい」「予定の変更が苦手」といった悩みについてもよく耳にします。これらの悩みを含めて、発達障害のあるお子さんの不登校は、対応次第で予防できるものだと私は考えています。そしてその対応というのは、けっして難しいことではありません。環境を調整することです。学校やクラス、先生を選ぶことはできなくても、環境を調整して、子どもたちが苦労しにくい学校にしていくことはできます。環境調整は不登校を防ぐための最善の方法子どもが「学校に行きたくない」と言っているときには、その子が学校を楽しいと思えない要因がどこかにあるはずです。親と先生は子どもの話を聞きながら、さまざまな要因を考えていきましょう。そして、その子が「こういう学校だったら行きたい」と思えるような環境を整えていきましょう。子どもと大人でよく相談をして、環境調整に取り組んでいくことが、発達障害のある子の不登校を防ぐための最善の方法です。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2025年06月26日\親の効果的な言葉がけで、わが子の心身を救う!/今、お子さんの不登校や行きしぶりで悩むお母さん、お父さんへ。心理カウンセラー・NLP上級スキルマスターで、自身も息子の不登校に悩んだ経験を持つ富永愛梨さんが、NLP心理学に基づくコミュニケーション・スキルをもとに心が楽になる言葉がけをアドバイス。「毒になる言葉」と「薬になる言葉」の対比で、わかりやすく適切な言葉が身につきます。今回は「朝学校に行こうとすると、お腹が痛くなる」ときの言葉について、書籍『息子が不登校だった心理カウンセラーが伝えたい不登校の子が元気になる言葉つらくなる言葉』(青春出版社)から一部抜粋してお届けします。書籍『不登校の子が元気になる言葉つらくなる言葉』朝学校に行こうとすると、お腹が痛くなる※画像はイメージです【毒】になる言葉「まだトイレから出られないの? また今日も遅刻しちゃうじゃない!」【薬】になる言葉「身体の中の悪いもの全部出せて、よかったね」「学校に行こうとするとお腹が痛くなること」の根っこの想いを探ってみると、お腹が痛くなると学校に行かずにすみます。学校に行かなくてよくなると怖い思いをしなくていいので、自分の「安全」や「安心」を守ることができます。つまり、「安全」「安心」を手に入れるために無意識的に学校へ行こうとすると、お腹が痛くなっていると考えられます。「安全」「安心」を手に入れるために、自分の身を守る腹痛の症状が出ているのに、「また、お腹が痛いの?」「ちょっとお腹が痛いからって大げさな。気にしすぎよ」「お腹が痛くなったら学校のトイレを使えばいいじゃない。早く学校に行きなさい!」「いつまでトイレにこもっているの? 早く出てきなさい!」「そんなの気の持ちようよ。お腹温めれば、すぐに治るわよ!」「学校に行きたくないからって、お腹痛いふりをするのはやめなさい!」このような言葉がけをしてしまうと、子どもは「安全」「安心」をいつまでたっても感じることはできません。子どもを急(せ)かさず、余計な言葉をかけず、見守る姿勢が大切です。(※画像はイメージです)子どもが心配だとアレコレ口うるさく言ってしまいがちですが、グッと堪えます。そして、子どもがトイレから出てきたら、「トイレの水を流すときに、不安な気持ちや怖い気持ちも全部水に流すことをイメージするとすごくスッキリするよ」「登校途中にお腹が痛くならないように、先の見通しを立てて行動する力があるんだね。腹痛が治ると安心して登校できるね」「あなたは体調管理する力があるんだね」「さっきまでお腹が痛かったのに少しずつ体調が良くなってるね。回復力がすごくあるね」こんなふうな言葉がけに変えると、「お腹が痛くなっても大丈夫」と安心することができます。腹痛をネガティブに捉えるよりも、腹痛は「自分のことを守ってくれている」「無理しすぎていないかを教えてくれている」ものだと捉えられるようになると、子ども自身が腹痛と上手につきあえるようになります。学校は「安全」「安心」なところだと感じられるようになれば、自然と腹痛は少しずつなくなります。=====この続きは、是非書籍でご覧ください。息子が不登校だった心理カウンセラーが伝えたい不登校の子が元気になる言葉つらくなる言葉詳しくみる※本記事は、『息子が不登校だった心理カウンセラーが伝えたい不登校の子が元気になる言葉つらくなる言葉』著:富永愛梨/青春出版社より抜粋・再編集して作成しました。
2025年06月15日一般社団法人アナザーステージ(所在地:島根県隠岐郡隠岐の島町)は、不登校の子どもたちと保護者を応援する離島キャンプ「風待ちキャンプ2025」を2025年7月4日(金)~6日(日)、島根県隠岐の島で開催します。イベント詳細: 2024年度 開催の様子1■「風待ち」とは ~動けないんじゃない、今はただ風が吹くのを待っている~キャンプの舞台は、かつて北前船の寄港地として栄えた島根県の離島、隠岐の島。島で帆を休め、最良の風を待って大海原に出航する北前船の姿を、不登校の子どもたちの姿に重ねました。不登校は動けないんじゃない、今はただ背中を押してくれる風を待っている。古より流れ来るすべての人々を受け入れ心を通わせた温かい人情と、豊かな自然や風土がDNAとなって受け継がれる奇跡の島で、子どもたちは新たな風と出会い「生きる情熱」を再燃させます。■風待ちキャンプ2025について学校に行かない子どもたちの自己肯定感を高めようと2023年から始めたこのキャンプも今年で第3回。これまでのべ15組の親子が参加し、数々のドラマが生まれました。今年は全国から10組の親子が参加する予定です。子どもたちは圧倒的な大自然の中で思う存分開放感を味わい、島の人々や学生スタッフとの交流をとおして自己肯定感と未来へ進む勇気を高めます。人との関わりが苦手な子も、自分のペースで楽しむことができます。保護者は子どもと離れて親同士で語り合い、スタッフやゲストの話、ワークショップをとおして自分自身を振り返ります。今年のゲストは映画「みんなの学校」でおなじみの大阪市立大空小学校初代校長の木村 泰子さん。保護者は木村 泰子さんと直接語り合いながら、不登校について深く理解し、親としての自信を高めます。木村 泰子氏 写真■開催概要イベント名 : 風待ちキャンプ2025開催日 : 2025年7月4日(金)~7月6日(日) 【2泊3日】会場 : ホテル海音里およびログハウス(島根県隠岐郡隠岐の島町五箇1933-1)参加費(税込): 子ども一人50,000円(保護者はホテル代別途)参加対象 : 不登校の子どもとその保護者(参加条件あり)定員 : 親子10組主催 : 一般社団法人アナザーステージ協賛 : 松江しんじ湖ロータリークラブ株式会社鏑木教育コンサルティング株式会社吉崎工務店有限会社三栄保温後援 : 島根県教育委員会 隠岐の島町申込 : 日程 : 【7月4日(金)】8:40 松江市七類港フェリーターミナル集合、フェリー乗船11:25 隠岐の島町西郷港到着〇オリエンテーション後、子どもと保護者は別々の会場で活動<子ども活動例>〇海遊び、魚釣り、もの作り、食事作り、表現活動 等<保護者活動例>〇不登校理解教室、当事者の経験談、ワークショップ 等【7月5日(土)】終日、親子別々で活動【7月6日(日)】<午前>〇親子で振り返りワークショップ、木村 泰子さんのお話 等<午後>〇15:10のフェリーで帰路へ、見送りセレモニー風待ちキャンプ2025 参加申込 二次元コード■2024年風待ちキャンプから2024年度 開催の様子22024年度 開催の様子32024年度 開催の様子4■クラウドファンディングについて一般社団法人アナザーステージでは、風待ちキャンプを充実させるためのクラウドファンディングを行っています。 クラウドファンディング 二次元コード■オンライン説明会を開催します風待ちキャンプについて詳しく紹介するオンライン説明会を開催します。参加希望者だけでなく、関心がある方は誰でも無料で参加できます。開催日時: 2025年6月7日(土)20:00~21:00参加申込: オンライン説明会 二次元コード■法人概要名称 : 一般社団法人アナザーステージ代表者 : 代表理事 渡部 正嗣(わたなべ まさし)所在地 : 〒685-0017 島根県隠岐郡隠岐の島町下西1014-12設立 : 2023年6月事業内容: イベント創りをとおした不登校児童生徒の応援活動URL : アナザーステージ 二次元コード【本件に関するお客様からのお問合せ先】一般社団法人アナザーステージMAIL : pausers2023@gmail.com お問合せフォーム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2025年05月22日小学校入学3日目から友だちトラブルで学校から電話が……現在10歳の息子は、8歳のときにASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の診断を受けました。衝動性が高くじっとしていられない、話を聞くのが苦手、イライラしやすく攻撃的になるといった特性があります。就学前、私たちは息子の発達障害に気づいていませんでした。通常学級に入学し学校生活がスタートしましたが、入学3日目には友だちとのトラブルが起き、学校から連絡が……。その後も集団行動が難しい、お友だちとの関係がうまくいかないなどの課題が続き、先生方の提案で、通級指導教室へ通うことになり、入室のため知能検査を行い、医療へつながることで発達障害が分かりました。一方、放課後に通っていた学童では大きなトラブルもなく、穏やかに過ごせていました。クラスとの大きな違いは、自由度の高さだと感じています。学童では、帰る時間やおやつの時間、使ってよい物などの基本的なルールはあるものの、それ以外は自由に過ごすことができます。自分のペースで行動できる学童は、息子にとってストレスの少ない居場所だったようで、学童に行きたいから学校に行っているという状況でした。不登校と学区外の自閉症・情緒特別支援学級への転籍友だちとのトラブルが続くなか、2年生になった息子。新しい担任の先生と相性が合わず、不登校になりました。妻は四六時中息子と一緒にいることで追い詰められていったように思います。家族全体がどうすればいいのかと精神的に落ち込んでいた時期です。このまま学校へ行かない選択肢をとるよりも息子にあった環境をとのことで、主治医や担任の先生と相談のうえ、3年生から学区外の学校にある自閉症・情緒特別支援学級へ転籍することを決めました。Upload By ユーザー体験談息子に転籍の話をすると「転校したくない」とのこと。しかし、今のままではトラブルが予想されること、また特別支援学級から通常学級に戻ることもできることなどを説明し、実際に見学してみたら、幸いにも前向きになってくれました。転籍後、3年生のうちはひたすら先生方や校長先生と情報共有を重ね、4年生になる頃には楽しく過ごせるようになりました。遠方なので、夫婦で送り迎えをしており大変ですが、息子にとって転籍は正解だったと思います。そして転籍とともに変化があったのは放課後の過ごし方です。転籍後も3年生の間は、元の学校のお友だちと繋がっていたいという本人の希望で、特別に許可を頂いて前の学校の学童を利用していました。しかし、親に学校へ迎えに来てもらっているので、そのまま家に帰りたいとなってしまうことが増え、次第に学童は利用しなくなりました。そして息子が荒れるようになったのです。予定がないことにイライラ?大声を出したり、暴力的に……学童へ行かなくなると放課後、予定のない時間が増えました。そんな時間を息子は「暇!」「誰か遊べ!」と言い、機嫌が悪くなるようになったのです。暇な時間が続くと、息子はだんだんと機嫌が悪くなり、大声を出したり、暴力的になってしまうことも出てきました。その段階で放課後等デイサービスを探しましたが、空きがなく利用することができません。私たちが住んでいる地域では、学童に入れるのが3年生まで。やがて4年生になると学童へ通えない上に周囲の子どもたちも塾や習い事で忙しくなり、一緒に遊べる友だちも激減しました。サッカーや発達障害に理解のあるプログラミング教室へ通っていましたが、習い事が始まるまでの時間で荒れてしまうのです。よくあるのはゲームかもしれませんが、実は息子はゲームによって暴力的な言動が現れた時期がありました。「もっとやりたい」とゲームを終えたあとも不満が爆発、学校に行かなくなることもあったのです。結果として、ゲームは完全にやめることにしました。ゲームをやめたことで、以前より落ち着いて自分をコントロールできるようになった印象はありますが、とはいえ、たまにお友だちの家でゲームをした日は、感情のコントロールが難しくなります。息子にとってゲームの影響は大き過ぎると感じています。そのため、ゲームなしで放課後を過ごせる方法を……と悩みました。そして見つけたのが発達障害の子どもに対応した訪問看護でした。発達障害の子ども向けの訪問看護Upload By ユーザー体験談訪問看護は、妻が通っているメンタルクリニックの主治医の先生から発達障害の子どもも医師の指示書があれば利用できることを教えてもらいました。息子のかかりつけ医に相談すると、家族以外の大人と過ごす時間を作るのもいいとのことで、週に2回、45分間、息子がやりたいことを中心とした関わりをしていただいています。よくやるのは工作などでしょうか。息子は訪問看護の時間をとても楽しみにしています。100%息子のことだけを見てくれる人と遊びながら褒められ、そのことで心が満たされるようです。落ち着いた様子を見せるようになりました。来てくださるスタッフは固定ではなく、4人ほどのローテーションで、年齢も性別もさまざまです。皆さん発達障害に対する理解があり、安心してお任せできています。また、出不精な息子にとっては、自分の家に来ていただけるという違いが大きいようです。※訪問看護は認知症以外の精神疾患も対象になります。精神科訪問看護を受けるためには、医師の精神科訪問看護指示書が必要です。厚生労働省|訪問看護息子の今後に向けて小学校卒業までは、現在のように平日は訪問看護やサッカー、プログラミング教室など何かしら予定がある状態を保ちつつ、予定までの時間をどう過ごすかを工夫していきたいと考えています。暇な時間には児童館に行ってみたり、自分で遊びを見つけて行動できるように促していきたいです。中学校以降のことはまだ明確には考えられていませんが、何かしらの部活動に所属し、放課後の居場所が持てるとよいと考えています。最終的な目標は、「自分のことを自分でできるようになり、一人で生きていけるようになること」です。そこに至るまでは時間がかかるとは思いますが、まずは困ったときに感情的にならずに「助けて」と言える力を育てていきたいです。エピソード提供/チノパンイラスト/志士ノまる(監修:新美先生より)転籍と放課後の過ごし方の変化について聞かせてくださり有難うございます。お住まいの学区の学校に特別支援学級がない場合など、転籍して別の学区の特別支援学級に通うこともあると思います。そうすると、通学や放課後の過ごし方にも影響があることもありますね。家族にお迎えに来てもらってまで学童に行くのが面倒になるという気持ちになるというのはあるあるですね。そうはいっても、家で暇になると、かえってイライラしてしまうというのも分かります。学校で頑張ってきた反動で、暇すぎてイライラしてしまうのかもしれません。このような場合、放課後等デイサービスの利用を検討することも多いかと思いますが、今回の場合は空きがなくて利用ができなかったのですね。そこでウルトラC!!訪問看護を利用されたのですね。このような訪問看護の利用のしかたもあるのかと目からうろこでした。訪問看護は、在宅で療養されている方に対して、医師の指示で訪問看護ステーションから看護師やリハビリ療法士が、ご自宅に訪問して医療的ケアやリハビリ等を行うサービスです。近年では発達障害や精神疾患のあるお子さんを対象とした訪問看護ステーションが、少しずつ増えてきています。まだここ最近増えてきたばかりなので、お住まいの地域によっては、対応している訪問看護ステーションがないところもあるかもしれません。また、あくまでも医師の指示が必要なので、お子さんの状態によって、主治医が適切と判断するかどうかにより、利用できないこともあります。今回のケースのような訪問看護の利用は、まだまだ一般的ではないかもしれません。発達障害の特性を理解して対応できる専門スタッフが、定期的に1対1で関わってもらえることで、お子さんの心理状態も安定してきたのですね。とても良かったです。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2025年05月12日ある日突然、我が子が「学校に行きたくない」と言ってそのまま不登校になってしまった…。「なぜ行けないの?」「このまま社会に出られなくなったら?」…親の頭にはさまざまな疑問や不安、心配が渦巻くのではないでしょうか。約40年に渡り不登校の子どもたちとその親への相談支援を行ってきた西野博之さんが書き下ろした「マンガでわかる! 学校に行かない子どもが見ている世界」(KADOKAWA)。本書には、マンガで不登校をめぐる親と子、双方の心の内を解き明かし、不登校の子が再び歩き出すために親ができることは何か? のヒントが詰まっています。そこで今回は、親と子どもの想いを交互に描いたマンガと共に、親はどう受け止めたらよいかについて西野さんのアドバイスを紹介します。■西野博之(にしの ひろゆき)さんプロフィール認定NPO法人フリースペースたまりば理事長/精神保健福祉士/神奈川大学非常勤講師1986年より学校に行かない子どもや高校中退した若者の居場所作りをスタート。川崎市子ども権利条例調査研究委員会世話人、文部科学省「フリースクール等に関する検討会議」委員などの公職を歴任しながら、約40年間不登校の子どもとその親に寄り添ってきた第一人者。facebookアカウント: 西野博之 ■【親から見た世界】行かないのには理由があるはず!我が子に「学校に行きたくない」と言われてまず親が思うのは「なぜ?」ということではないでしょうか。学校で何か嫌なことがあるならば助けたい。そのためにも原因を突き止めなくては…。まずはそんな親の心の動きをマンガから見ていきましょう。原因を聞かれた時に子どもが「わからない」と答えることはごく一般的で、西野さんが出会ってきた不登校の子の多くもそうだったと言います。それでも原因を探したいのが親心。「原因がわかれば学校に行けるようになる」と信じて本を読んだり、ネット検索をしたり、答えとなるものを探そうと必死になる親も多いのだそうです。▼原因を聞けば聞くほど長引く…?しかし西野さんは、たとえ原因を探し出したとしても登校できるようになるとは限らないと言います。そもそも学校へ行けなくなった時点で子どもは心身ともに疲れきっていて「学校に行けない自分はダメなんだ」と自分を責めているそうです。そこに親から何度も原因を聞かれたり「ズル休み」と決めつけられたら…? また、学校へ行くことのストレスから身体症状が出た時に、ウソではないかと疑われたり、逃げ癖と指摘されたら…? 親の行動を受けて子どもはさらに「自分はダメなんだ」という思いを強め、結果的に問題が長引くというのです。では、どうしたらいいか。「まずは子どもを休ませてほしい」と西野さんは言います。安心できる居場所を作り、自己肯定感が下がって自分の気持ちをうまく言葉にできない子どもに寄り添うこと。それこそが我が子の心を回復させる第一歩なのです。■【子どもから見た世界】学校行かずにボクがゲームしたいワケ子どもが学校に行かず、ゲームばかりしている。そんな時、親は複雑な感情を抱くのではないでしょうか。「気分転換も必要」と思う一方で「このままでは将来が不安…」「親の心配をよそにゲームばかり楽しむ子どもにモヤモヤ」…。▼ゲームをするのは悪いこと?「このままではいけない」と親子でゲームのルールを決めたり、ルールを守らない時には罰を考える親もいるかもしれません。しかし、ゲームをするのは悪いことなのでしょうか? そして、当の本人は何を思ってゲームをしているのでしょうか。▼ゲームは唯一の「外との絆」このマンガに登場する子にとってゲームはただ楽しいだけでなく、唯一外の世界とつながるツールだったようです。西野さんによると、学校に行かない子たちは、ふとした時に学校のことが浮かび、不安に襲われるのだそうです。自分が価値のない人間のように思えて「死んだほうがまし」と思うほど追い詰められている子も少なくない中で、唯一「負の感情」と向き合わなくて済むのがゲーム(動画配信サービスやテレビなども同様)なのだといいます。また、西野さんはかつて不登校だった子どもたちから「ゲームがあったからなんとか生きてこられた」 「オンラインで出会った仲間がいて、一人じゃないと思えた」といった言葉を何度となく聞いてきたそうです。昼夜逆転してしまったり、依存症を心配したり…。確かにゲームのやりすぎは心配ですが、その時の我が子には意味があることで、「生きるためにゲームをしているんだ」と知ってほしいと西野さんは言います。不登校の子にとって、ゲームは「かろうじて命をつなぐツール」と言っても大げさではないということ。親が考えをそのようにアップデートするだけでも、我が子の安心につながるのではないでしょうか。■【子どもから見た世界】私だけ「ふつうの子」じゃないの?朝、通学路を見ると、たくさんの子どもたちが登校している。なのになぜ、我が子は学校へ行けないのだろう? ご近所や親戚から「また学校休んでるの?」と言われてしまう…。子どもの気持ちは尊重したいけれど「学校へ行くのがふつう」と思っていた親には正解がわからなくて…。一方で大人たちから「ふつう」を求められる子どもの心の内は…。▼「自分だけできない」に一番苦しんでいるのは子ども自身親に「ふつうじゃない」と言われることがどんなに苦しいことか、マンガを通して伝わってきます。この女の子は椅子がガタガタいう音で頭が割れそうになるつらさが重なり「学校に行きたくない」となってしまった様子。しかも、本人も親もそれに気づいておらず、「私だけおかしい」と自分を否定するようになってしまったようです。このように、不登校の原因のひとつに、外から見えにくい特性を持つ子どもが多くいるということがあると西野さんは言います。さきほどの子のように聴覚過敏だったり、給食の匂いで吐きそうになる嗅覚過敏の子、強い香りの柔軟剤や消臭剤を使う子がいることで学校に行けなくなった子…。そういった特性を持った子が「ふつうじゃない」とされ、「ふつう」に合わせないと学校に行けない事態になっているのです。▼不登校が「ふつうじゃない」と言えない理由不登校の生徒の数は年々増加。2023年度は前年から4万人増え、34万人を超えて過去最多となりました。少子化で子どもの数は減っている中でここまで増えれば、不登校の子どもが「ふつうじゃない」というのはおかしいと言えます。学校教育の方が「制度疲労」を起しているのだと西野さんは言います。誰から見た「ふつう」が「ふつう」なのでしょうか。親の考える「ふつう」をあてはめても、我が子は元気にはなりません。西野さんは、その子の「ありのまま」を受け止めて、一人ひとりに合う環境を整えていくことが、今私たち大人に求められていると言います。「ふつう」という物差しに頼らずに、我が子と同じ目線で物事を見てみることが解決の糸口となるのではないでしょうか。■我が子をまるごと受け止めるって?本の中では、その他に学校とのやり取りの仕方、不登校をめぐって変わりつつある社会の仕組み、進路の選択肢についてなど、西野さんのアドバイスが懇切丁寧に書かれています。さらに、かつて不登校を経験した子どもや親の座談会で当事者の生の声を知ることもできます。▼子どもが心身ともに休めるようになるには…元気に学校へ行けなくなって悩む我が子を見るのは、親としてとてもつらいことです。そんな時、まずは子どもに肯定的なまなざしを注ぐこと。その子の存在をまるごと受け止め、その子の中にともる命の灯を消さないことが大切だ、と西野さんは言います。親や信頼できる大人にそんなふうに見守られれば、子どもは心身ともに休むことができ、やがて安心して過ごすことができるようになるのだそう。そして、そうなって初めて外に向かおうというエネルギーが湧いてきて、自然に歩き出すと言います。それぞれ抱えている問題や状況は違うでしょうし、親の気持ちも日々揺れ動くもの。そんな時でも、不登校の子どもに約40年間寄り添い、その変化を目の当りにしてきた西野さんが教えてくれる「考え方のヒント」はきっと親にとっての道しるべとなることでしょう。\ ご紹介した書籍 / 『学校に行かない子どもが見ている世界』西野博之 著 來來珈琲店 マンガ(KADOKAWA)1,500円(税抜) 約40年間不登校の子どもと親に寄り添い、居場所作りをしてきた西野博之さんが、我が子の不登校に悩む親に向けて「考え方のヒント」をつづった1冊。その長い経験から不登校の子どもたちが見ている世界と、親が見ている世界の違いをマンガでわかりやすく解説し、子どもの心を回復させるための親の関わり方を提案する。
2025年05月11日PUKUTY(プクティ)です!新年度に入り次男が幼稚園年中に、長男が小学校の2年生になりました!■初登園の日まずは次男の初登園の日、年少の時も毎日のように泣いて登園していた次男。春休み中から「あとどのくらいで幼稚園?」と心配していたので嫌な予感はしていたのですが……。案の定、大泣きした次男。なんとか先生にパスして無理やり連れていってもらうことに成功しました。■初登校の日続いて、長男の初登校の日。小学校が気に入っている長男は、2年生になることを春休み中から楽しみにしていたので、登校初日も何の抵抗もなく、すんなり学校に行くことができました。しかし帰宅した長男からの話を聞いて衝撃! なんと1年生のときの担任の先生が、他の学校に異動されていました。すごく良くしてもらった分、きちんとお礼も伝えられず、学校を変わってしまったことがショックで……。さらに毎日、帰りにお話してくれていた同じクラスの男の子も、違うクラスになってしまったとのこと。しかし意外にも長男は、全く気にしていないようでした(笑)。■今後に期待!次男の方は担任の先生も変わらず、大好きなお友達も同じクラスになれたので、そこはひと安心でした。とにかくこの1年、2人が健康で楽しく通ってくれることを願います! たくさん思い出を作って、たくさん成長してくれることを楽しみにしたいと思います。
2025年04月23日CKCネットワーク株式会社(代表取締役:山崎 朋宏、本社:愛知県名古屋市 Preステップオンライン運営支社:福岡県福岡市)は、「不登校のお子さまに関わる人が民間教育に求めること」についてのコラムを2024年12月10日にホームページ上で公開しました。URL: ロゴ■目次1. はじめに2. 誰に教わるかが大事(不登校生徒保護者)3. 将来の選択肢ときっかけ(不登校親の会主催者)4. 選択肢を自分で選ぶ(元校長先生)■1. はじめに不登校児童生徒は年々増加しており、大きな社会問題となっています。文部科学省の発表では2012年に約11万人だった不登校児童生徒は2023年には約35万人となっています。この数字は病気を理由とせず、年間30日以上の欠席をした児童生徒を不登校として計上しているものです。そのため、不登校の前段階にあたる「行き渋り」や「五月雨登校」を考慮するとその数はさらに多くなることが予測されます。現在不登校児童生徒の中には、ICTを活用した民間教育を利用している方も増加しています。不登校児童生徒への学びの場で求められているものは何か、また、民間教育と不登校児童生徒はどのように関わっていけばいいのかを保護者・親の会主催者・教育現場に関わっていた方にお聞きしました。■2. 誰に教わるかが大事(不登校生徒保護者)(1)不登校になったときに家庭学習は必要か?「中学生のときに2回目の不登校になりました。そのときは外に出る機会を作るためと高校受験のことを考えてフリースクールに行かせました。親である私たちも全日制の高校に行くこと以外の選択肢を知りませんでした。子どもが将来選べる進路などを増やすために勉強をしてほしいと思っていました。実際に勉強しなさいという声かけも、小学生の間はしていませんでしたが中学生で不登校になってからはしていました。フリースクールで教えてくださった先生が異動になってしまって、新たな学びの場を探しているときにオンラインでの学習サポートや通信制高校について知りました。子どもに合う環境で学ぶことで子どもの自信につながりましたし、将来のことについて考えるきっかけになったと思います。」(2)民間教育が不登校のお子さまにとってどのような学びの場であってほしいか「どれだけ子どもによりそったコミュニケーションをしてくれるかはとても大事だと思います。なので、一番大事だと思うのは誰が教えてくれるかだと思います。今受講している学習サポートでは大学生の先生が教えてくれていますが、年齢が近いことで子どもにとっても話しやすいように見えます。人と話す機会が増えたことで子どもも明るくなったように感じます。今はいろいろな学びの場があります。子どもがやりたいタイミングでやりたいことをできるように、まずは親がどんな場所があるのかを知っていくことが大事だと思います。」写真1回答者:福岡県飯塚市 Aさんお子様の学年 中学3年生■3. 将来の選択肢ときっかけ(不登校親の会主催者)(1)不登校になったときに家庭学習は必要か?「子どもの立場によりそうとどうしても無理強いはできないです。ですが、親としては家庭学習をやってほしいという気持ちはあると思います。子どもが勉強をすると親はやっぱり安心するからです。不登校のなり始めは親も勉強するようについつい言ってしまいます。1週間ほど経つと、勉強するように言うことがいいことなのか不安になります。勉強するかどうかは子どもの気持ちが大事なので、声掛けのタイミングと内容はとても大事かなと思います。実際に家庭学習を始めても、どうしても親が教えると子どもも集中できないことが多くなります。そのような状態になると親もつらくなるので、民間教育を含む第3者に教えてもらうことはいいことだと思います。勉強をして点数をとることだけではなく、勉強することが将来やりたいことのきっかけになるかもしれません。勉強も遊びも色々なことに触れてやりたいことを見つけてくれればと思います。」(2)民間教育が不登校のお子さまにとってどのような学びの場であってほしいか「まずは子どものための場所になっているかが大事だと思います。親がやらせたい場所ではなく子どもがやりたい場所かどうかだと思います。オフラインやオンライン等様々な学びの場がありますが、最近の子どもはオンラインに慣れているので子どもが望む形で行うのがいいと思います。オンラインだけだと外に出る機会が少なくなることを心配してる親は多いと思います。先生に慣れるまでに時間がかかる子はどうしても多いです。なので、コミュニケーションを多くとってくれることが子どもにとってはとても重要になると思います。点数がどんどんとれるようになる場所というよりかは勉強のきっかけを見つけられる学びの場を提供してほしいと思います。ただ、金銭面の問題で学びの場を活用できない方も多くいます。そのような問題への支援が多くなれば子どもにとって最適な学びの場を選びやすくなると思います。」写真2回答者:ぼちぼちの会 志賀さん■4. 選択肢を自分で選ぶ(元校長先生)(1)不登校になったときに家庭学習は必要か?「まず前提として子どもが不登校であるかどうかにかかわらず学びの場は必要です。昔は公教育しか選択肢がなかったので不登校になったときのマイナス面が大きかったと思います。しかし、現在では学びの場の選択肢が増えてきましたが、子ども達には多様な学びの場が必要であると思います。家庭学習をするうえで一番大事なことは子どもの意思があるかどうかです。学校にいけなくなったから家で学校と同じ勉強をするではただの学校の焼き直しになります。子どもは学校には行きたくない。しかし、決して勉強をしたくないわけではない、親は子どもの気持ちを理解することが必要です。どこで何を学ぶかが重要です。その学び自体を効率よく進めていくために学習サポートなどの民間教育を活用することは一つの選択肢だと思います。子どもが自分で考え、望むようにやるのが一番です。子ども達には、『いろいろな人の話を聞く。しかし、まねをするのではなく自分で考えて決定する。』ということを忘れないでほしいと思います。」(2)民間教育が不登校のお子さまにとってどのような学びの場であってほしいか「学校に行く意味、勉強する意味を考えさせることは重要です。一般的に子どもが進路を考えるときに現時点の学力や今やりたいことをもとに考えることが多いのですが、子どもにとってまずは何に興味があり、将来何をやりたいかから考えさせるのが一番いいと思います。そしてその目標を叶えるためには今、何をしないといけないかを考えさせること、子どもが自分の意思で何を学ぶかを選ぶためには、自分自身で情報を選択し、様々な選択肢から自らの判断で選ぶことが大事だと思います。そのためにも、親と子どもの間にはいって第3者の目線からお互いの気持ちを伝える通訳みたいな役割を担ってくれる立場の方がいると、よりよい選択肢の決定ができるのではないのかと思います。」写真3回答者:ぼちぼちの会 木村 素也会長(元福岡市立能古中学校校長)【CKCネットワーク株式会社について】『家族に自慢できるサービスを、世の中に提供する。』を理念として1990年に愛知県で創業しました。通信指導実績34年、累計指導会員数50万人以上を誇る総合教育企業です。オンライン個別指導塾「Fit NET STUDY」や、マンツーマン学習サポート「Preステップオンライン」など、幅広い事業を運営しています。CKCネットワーク株式会社URL: PreステップオンラインURL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年12月10日特別支援学校で不登校になった息子特別支援学校高等部3年生の息子は、アンジェルマン症候群という指定難病です。アンジェルマン症候群は重度の発達の遅れや知的発達症(知的障害)、動きがぎこちないなどの症状がある先天性の疾患です。息子は発語はありませんが、人が好きでニコニコと笑顔を振りまき、電車やバスといった乗り物が大好きです。そんな息子は2年生の11月から、特別支援学校で不登校になりました。11月のある朝のことです。息子が「以前骨折した腕が痛い」というアピールをしました。腕は完治しているはずなのですが、ちょうど寒くなってきた時期だったため、(寒さで古傷が痛むのかな?)と思い、私は病院へ連れて行きました。診てもらったところ特に腕に問題はなく、学校へは遅刻して行ったのですが、それから毎日のように病院へ行くというサイン、アピールが始まりました。Upload By ユーザー体験談参考:201 アンジェルマン症候群|厚生労働省不登校のきっかけは?体調不良アピールは続き……そして毎朝のように「病院へ行く」というサインは続きました。「学校へ行くよ」と言っても家から出てくれないので、その頃から私は「病院へ行って、その帰りに学校行くよ」と声がけをして息子を家から連れ出すようになりました。やがてはじめは腕だった痛みのサインも、鼻やら耳やら喉を指差すように変化。でも、いくら痛いアピールがあっても、病院へ毎日は行けません。すぐ近所の耳鼻科はほぼ行きつくすぐらいになってしまい、受付で事情を説明して何とか診てもらっていました。幸い病院のほうも「何かあるのかもしれないね~。先生に診察してもらうことで納得できるなら!」と言ってもらえたのでよかったです。そして病院へ行ったあとに学校へ連れていくも、だんだんと車から降りられなくなった息子。学校へは完全に行けなくなってしまったので、放課後等デイサービスに連れて行くようになりました。ですが、12月中旬になると放デイに送って行っても車から降りられず……。とうとう外へも出られない状態になりました。Upload By ユーザー体験談なぜ急に学校へ行きたがらなくなったのか……。あとから思ったことは、体調不良アピールが始まる1週間前にあった宿泊学習のこと。そこでなにか嫌な思いをしたのかも?ということが頭によぎりました。ただ学校に聞いても特に何かあったわけでないそうです。きっかけが分からないまま、息子の不登校は続きました。配布物、提出物のために学校へ通う日々いつか学校へ行ける日がくるはずと思った私は、学校へ配布物を取りに行ったり、提出物を持っていったりしていました。基本は私一人でやっていたのですが、病院に行った日などは息子も連れていくようにしました。二人で行く時は大体下校時間ぐらいに行くようにしました。下校中のお友だちがいると息子に声かけしてくれるので、そのほうが息子も動けるような気がしていたのです。ですが、息子はお友だちには笑顔で反応するのですが、車を降りることはできませんでした。下校が落ち着いて人がいなくなったあと、「書類を取りに行く、取ってきたら帰るよ」と声をかけると降りることもありましたが、それは稀。先生たちが付き合ってくださる時間も限られているので、先生が昇降口に置いてくれた書類を私が息子を誘導する形で取りに行き、車へ戻りました。また息子の不登校は私たち夫婦の仕事にも当然影響しました。私は上司と相談して在宅勤務に切り替えました。どうしても出社しないといけない時は、夫に半休を取ってもらいなんとか乗り切る日々でした。バスが好きな息子なら行けるかも?校外学習に参加そして年が明けて2月、校外学習がありました。バスに乗って出かけ電車で帰ってくる行事です。先生が「息子さんはバスと電車が好きだから、参加しませんか?」と声をかけてくれました。当日、私は出発時間ピッタリに登校させ、教室へ行かなくても息子がそのままバスに乗れるようにしました。無事バスに乗っていってくれた時は「よかった……!」とほっとしました。校外学習では、昼食(ファミレス)も、トイレもできて楽しんでいたそうです。これがきっかけで、2月中旬から3月初旬は学校に通うことができました。ですが、中旬からまた家から出られなくなり、毎日病院のサイン……。「病院に行ってから学校に行くよ!」の声かけで家から出れましたが、学校に行くと車から降りられずという状態が続きました。そのまま4月は不登校。でも校外学習の時うまくいった経験があったので、5月の修学旅行も行ければ良いなと思った私。修学旅行の事前学習のある日は登校するようにチャレンジしましたが、結局学校には行けませんでした。そこで、先生にお願いして修学旅行の資料をもらい、家で事前学習をすることにしました。宿泊するホテル、行き先、食事場所などの動画をタブレットで見せ、「ここに行くんだよ!楽しそうだね」と声かけをしました。Upload By ユーザー体験談新幹線に乗り、2泊3日の修学旅行へ。母も影から見守り……修学旅行先は大阪、2泊3日です。幸い、ホテルも行き先も以前いったことのある場所で、新幹線も乗り慣れていたことが功を奏し、修学旅行にはなんとか参加することができました。帯同こそしませんでしたが、実は私も大阪へ行きました。何かあった時にすぐに駆け付けられるようにと思ってのことです。ほかの保護者の方が帯同していたので、息子の様子を撮った写真や動画を送ってくれていたのですが、それを見ると楽しんでいる様子でほっとしました。あとから先生に聞いたところ、睡眠時間はいつもの半分ぐらいだったようで、最終日の昼食はほぼ食べられませんでしたが、ほかは普通に食べられた様子。かなりの疲労はあったようですが、「参加することに意味がある!」と。お友だちと一緒に行動できて、少しでも楽しい気持ちになれたのではと思いました。最終日、見つからないないように尾行(?)して様子をみましたが、先生が息子にマンツーマンで付いている感じはなく、エスカレーターに一人で乗っているところを見た時はびっくりしました。息子は疾患のため姿勢を保つことが難しく、倒れてしまうことがあるのですが、体勢を崩した時にすぐに対処できる様子ではないことに驚いたのです。先生たちは、「息子は割と何でもできる」と判断しているところがあって、学校生活でもこのような状況があったのでは?と、感じました。特に大きな問題を起こさず、比較的穏やかに過ごせている息子。ただ手をかけなくても、安全のためにも目はかけてもらいたい……。もしかしたら本人は孤独を感じていたのかもしれないと想像しました。学校からの提案で、学校へ通えるようにこの修学旅行のあと、学校から「息子さんが車から降りられない時は、私たちが降ろして連れて行ってもいいでしょうか」と提案いただき、そのように対応していただくことにしました。これで、息子は登校できるようになりました。先生からの提案で始まったことですが、車から連れていく際パニックになることはあっても教室では落ち着いているようで、先生も私もびっくりしてます。車を降りられた時、周りが拍手喝采してくれるのですが、その時の息子はすごくいい笑顔!周りから関心を持ってもらえていると実感することが、いい方向に働いているのかもしれません。現在、木曜~週末は自ら降りることもあるのですが、月曜日や長期休み明けは先生に連れていってもらっているようです。Upload By ユーザー体験談息子が学校に行ってくれることで、私も以前のように仕事ができるようになり、とてもありがたいです。ただ今後、卒業後にこのようなことがあったら……と思うと不安です。生活介護の事業所では、ここまでの対応は難しいと思うからです。特別支援学校の卒業が迫ってきました。残りの学校生活を楽しく過ごせることが願いです。イラスト/keikoエピソード参考/こうちゃんママ(監修:鈴木先生より)「少しでもできたら褒めること」が大切です。アンジェルマン症候群は重度の知的発達症を伴います。何ができないかよりも何ができたかに注目することが重要です。注目されることを好むお子さんも多いので、今回のようにバスから降りた時に拍手喝采があれば喜びます。定型発達の子どもが普通にできることでもアンジェルマンの子はそれを行うために努力をしているからです。修学旅行の睡眠時間が半分だったことからも、息子さんにはアンジェルマン症候群に多い睡眠障害が併存しているものと思われます。6歳から15歳までであればメラトニンの補充療法などで入眠を早めることも可能なので、一度主治医に相談をしてみましょう。参考:アンジェルマン症候群の特徴|NIPT Japan(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
2024年11月28日不器用さをからかわれるようになったASD(自閉スペクトラム症)、LD・SLD(限局性学習症)息子。それはやがてイジメに発展して……現在高校2年生の息子は、小学1年生でASD(自閉スペクトラム症)、LD・SLD(限局性学習症)と診断されています。中学1年生の時に不登校気味になりました。不登校気味になったきっかけは、入学後間もなくあった係、委員会決めでした。息子のクラスは、学級委員長がなかなか決まらず、話し合いが長引いたそうです。早く帰宅したかった息子は、仕方なく手をあげたそうで……。そして学級委員長になったのですが、息子はLD・SLD(限局性学習症)の特性から議題などを黒板に書くことが難しく、クラス目標を模造紙に書いて黒板の上に貼っても、「文字のバランスが悪くない?」「早く書いてよ!」という言葉が飛んでくることもたびたびあったそうです。それに加えて、不器用なため掃除の際にホウキを使ったりゴミを集めるのにも苦労し、給食の盛り方も上手くいかず……。これらについてクラスメイトからからかわれるようになり、そこから少しずつイジメに発展、息子は不登校気味になったのでした。Upload By ユーザー体験談息子にとって大きな存在だった発達障害のある親友A君。A君は中学校では完全不登校にここで、中学校入学前について少しお話をさせていただきたいと思います。息子には保育園年少から小学校6年間同じクラスだった親友のA君がいます。A君にはADHD(注意欠如多動症)があります。二人とも小学校は通常学級に就学をしたのですが、息子は小学校1年生の秋から通常学級に在籍をしたまま特定の教科だけ特別支援学級へ通うようになり、A君も息子と同様に小学校3年生から通常学級在籍のまま特別支援学級に通うようになりました。いつも一緒に授業を受け、お互いに得意な教科が違ったので教え合う仲でした。A君は朝起きることが苦手なため不登校気味な面がありましたが、二人はいいコンビだったと思います。※通常学級在籍の場合、個別の支援は「特別支援教室」もしくは「通級指導教室」で行われます。もしくは特別支援学級に在籍し、特定の科目を交流級にて受ける形をとります。この体験談のお子さまについては、学校の判断により、通常学級に在籍しながら一部の科目について特別支援学級で受けています。Upload By ユーザー体験談中学校に進学する際、息子もA君も小学校時代同様に通常学級在籍で特別支援学級に通うような配慮が決まっていたので、学校へ「二人一緒のクラスとにしてほしい」とわが家もA君の家もお願いしていました。しかし、実際に入学してみると通常学級のクラスも、特別支援学級のクラスどちらも息子とA君は離れてしまいました。これが原因でA君は「学校を信用できない」と完全に不登校となりました。A君が登校していたら、息子も不登校気味にならなかったかもしれません……。「俺、なんで生きているんだろう……」このままではダメ、息子の居場所を見つけるために奔走し見つけたある場所不登校気味になった息子は、しばしば「俺、なんで生きているんだろう……」といった発言をするようになりました。なんとか二次障害を避けたいと思った私は、学校以外に通える場所を探しました。そしてある「発達障害や不登校の子を受け入れてくれる支援教室」を見つけそこへ通いだしました。そこは、もともと学校の先生をしていた方が運営されていて、家庭だけでなく学校側へもサポートをしてくださいました。息子はその教室を気に入ったようで、通う日を楽しみにするようになりました。余談ですが、現在はこの教室を卒業し、そちらでアルバイトをしています。不登校気味でつらい時期でしたが、そこであったご縁はかけがえのないものになりました。中学2年生のクラス替えで、ついにA君と一緒のクラスにこの学習支援教室に通ったり、行けるときは学校へ登校したりしながら1年が過ぎ、中学2年生になった息子。クラス替えが行われ、ついにA君と通常学級も特別支援学級も一緒のクラスになりました。すると、それがきっかけで不登校気味だった息子と完全不登校だったA君、二人とも学校に通えるようになったのです。前日に約束をして一緒に登校するようになり、お互いに携帯電話をもち始めたため、連絡をよくとりあって、お互いが心の支えになっているようでした。息子に学校はどうと聞くと、「二人で居るから大丈夫」という頼もしい言葉が返ってきました。Upload By ユーザー体験談嫌なことも好きなことも熟知している間柄が功を奏し、少しずつ友達関係もひろがっていきました。A君は、コミュニケーションに困難さがないので、息子はA君に引っ張ってもらい友達との関わり方を学んだようでした。A君は、息子から衝動的な行動は良くないことを学んだと聞きました。それぞれ違う通信制高校へ進学した今の二人は現在、息子は高校2年生です。息子とA君はそれぞれ違う通信制の高校へ通っています。息子は週3回スクーリングがある学校、A君はIT技術が身につけられる学校です。学校は違えど、A君の家には月1ペースで泊まりに行ったり、週末は遊びに行ったり仲良くやっています。アルバイトで貯めたお金で、A君を含めた数人で東京へ遊びに行くまでになりました。Upload By ユーザー体験談息子は得意不得意の差が大きく、これから乗り越えなければいけないハードルも高いものが多いかもしれません。ですが、A君のおかげで周りの人の助けを借りることを学んだ息子は、どんなつらいことも乗り越えることができると信じています。困っていることを困っていると言えることは、決して恥ずかしいことではありません。息子が今後進学を希望して一人暮らしを始めるのなら、大事な力になります。息子よ、学力だけでなく、生きる力を身につけていってください。母は応援してますよ。イラスト/マミヤエピソード参考/しのっぺ(監修:森先生より)不登校から脱することができた体験談を聞かせてくださってありがとうございます。発達障害の傾向があると、不器用な部分があることが多く、どうしても同世代の集団の中で目立ってしまうことがありますよね。そこで、理解しようと歩み寄ってくれるのか、からかいの対象とするのか、その集団の子ども達一人ひとりの性格によって、学校生活の送りやすさが変わってきます。一人でも理解してくれる友達がいるとだいぶ楽なのですが、クラスが離れてしまうと、傷付いてしまうことも多くつらいですよね……。そんなときには、学校以外の居場所を見つけることもひとつの手です。趣味や習い事の教室でもいいですし、ボランティア活動でもいいかもしれません。とにかく、どこかひとつでも「居場所がある」と感じることができると、傷付いた心の回復度合いがだいぶ違うのではないでしょうか。今回のように、学校とは別の「支援教室」に通うというのは、とても良い選択だったと思います。お子さんの特性に理解があり、学校生活に馴染むためのトレーニングも行うことができるところであれば、居場所にもなりサポートにもなりますね。お子さんが学校に行きたがらないときには、無理に学校に行こうとするのではなく、ほかに安心できる場所、勉強や集団行動を身につけることができる場所を探してみるといいでしょう。学校に通うことは、あくまでも手段であって目的ではありません。お子さんが健やかに育つことが目的なわけですから、お子さんの気持ちに寄り添いながら、一番良い方法を探していけると良いですね。これからも応援しております。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年10月17日「学校に行きたくない」と子どもに言われたら、多くの親御さんにとっては青天の霹靂です。本連載の最終回は、ママやパパがテンパらないために大切なことを3つにまとめてお伝えします。引き続き、花まるエレメンタリースクールの校長“はやとかげ”こと、林隼人先生にお話を伺いました。ヒント1.不登校の相談する先は学校以外にもある不登校が増加の一途を辿る中、関連情報は刻一刻とアップデートされています。楢戸:国の登校支援の考え方は「学校復帰が前提」から、学校以外の場での多様で適切な学習活動の重要性を認める方向に変化しています。学びは「(地元の)学校に行く」の一択ではないことを頭に入れ、フリースクールなど別の居場所についての情報もインプットしておくと選択肢が広がります。 【「国の登校支援の考え方」について詳しくはコチラ】また、そもそも不登校について相談する場所は、学校以外にもあるという「他の相談先の存在」を知っておくことも大切です。情報収集をするときに役立つサイトをピックアップして記事の最後につけておきました。情報収集をする中で、「こんな考え方があるんだ」「こんな場所があるんだ」「こんな活動をしている人たちがいるんだ」と知ることも閉塞感を和らげる一助になると思います。【POINT1】(地元の)「学校に行く」一択ではなく、「いろんな場での学び方を試してみる」という選択肢を国が認めていること、「学校以外にも相談先として頼りになる場所がある」ことを知っておく。ヒント2.「勉強の遅れが心配」で勉強させても意味がない楢戸:学校を休むとなると、「勉強が遅れてしまわないかが心配」というママも多いと思います。そこは、どんなふうにお考えですか?はやとかげ:不登校だった子が登校できるようになると、勉強の遅れが気になりはじめる方も多いです。そのときは、「もう(心配性や欲が)出ちゃっていますよ、お母さん」という話をします。保護者の方が、勉強のことを心配するのは当たり前のことです。けれども、「今、保護者が勉強のことを考えたからといって、彼ら・彼女たちの心のエンジンが動き出すのか?」という話です。心のエンジンは、ガソリンが満たされてから動くんです。勉強とは異なるモチベーションからでもエンジンが回りさえすれば、ボンと勢いがついて巻き返すことができます。だから、心のエンジンが回っていないのに、「勉強が遅れるのが心配だから」という理由で勉強をさせようとしても、正直なところ、あんまり意味がないというか…。楢戸:そうは言っても、周りに遅れを取っているのが不安になってしまうんですよね…。はやとかげ:保護者の切実な心配も理解できますから、面談で対話をしながら時間をかけて丁寧に伝えていくこともよくあります。たとえば、本を読み出すタイミングって、人それぞれです。小学校のときから読んでいるからOKという訳でもなくて、高校になってから急に読みはじめる子もいます。それは、なぜか? といったら、自分で「これだ!」と思ったからなんですよね。「宇宙飛行士になりたい」という目的が見つかって、「この中学に行くんだ!」「この高校に行くんだ」となれば、本人に「何のために勉強するのか」というモチベーションがしっかりあるので、必要だと思えば勉強はします。実際に、入学当初は勉強に強い拒絶反応を示していてプリントにはまったく見向きもしなかった子が、「ここに行きたい!」という中学校を見つけたことがきっかけで夢中になって勉強をするようになったということもありました。そういった内なる動機づけがなく、「心配だから勉強をやる」というのは大人でも難しいと思います。勉強は、「その子のヤル気スイッチが、いつONになるか?」という話です。楢戸:「ヤル気スイッチ」は、保護者の永遠のテーマです。はやとかげ:スイッチがいつONになるのか? ということで言えば、いろんな機会、いろんな体験をする中で、心が本当に「私、これやりたいんだ!」に出会うかなんだと思います。気になったことを調べてすぐ芽が出ることもありますが、それだけでなく、大人になってから「こういうことだったのか」と面白さに気づくこともとても大切です。芽を出すタイミングはその子によってバラバラですが、見たり、聞いたり、触れたり、感動したりしたものは、その子の心の中に種がまかれています。今、私たち大人が子どもたちにできることは、できるだけ多くの種をまくことだと思って、いろいろな体験の機会をつくるようにしています。■ひとりの友だちがいればすべてを超えるはやとかげ:不登校の場合は、それ以前の話として、その子が悩んで、心のエンジンが動かなくなっていないかを考える必要があります。そう考えていくと、根本は「人生、今、楽しいな」って思えるか? 1番は、そこの部分です。そして、それは何かといったら、「ひとりの友だちがいるかどうか」なんです。信頼できる仲間と出会えれば、すべてを超えてしまうんです。心のエンジンさえ動けば、彼ら・彼女らは、僕らが想像しないことを成し遂げていく…。僕らは、そんな卒業生を見てきました。楢戸:花メンの第1回の卒業式に臨席しました。卒業証書を受け取った後、卒業生がひと言ずつ話す場面がありましたが、みんな自分の言葉をしっかりと持っていました。はやとかげ:うちには、3~4年間くらい学校に行っていなかった子も多数在籍していますが、勉強についてはまったく問題ないです。これは、全員に断言できます。【POINT2】勉強は心のガソリンを満たして動き出してから! いろんな体験をして、ひとりでいいので信頼できる友だちを作ることが大切!ヒント3.子どもが変わるきっかけは家の中にはない…!?楢戸:最後に、ママたちに「これだけは伝えたい!」ということはありますか?はやとかげ:不登校が長引いてしまった場合、彼ら・彼女らが変わるときは、おそらく家の中ではないんです。変わるときは、何か機会が与えられて、「きっかけ」が生まれたときです。たくさんの不登校の子どもたちと出会ってきた僕は「不登校が長引いてしまった場合は、放っておいて治るということはない」と考えています。そのまま放っておくだけだと、「ただ家にいる」という状態が年単位で続くこともあります。「トラウマだから家で休んだ方がいい」と勧める医師がいたり、勇気を出してバスに乗ったら、やっぱり怖くなってパニックになってしまったり…ということもあるでしょう。でも、やっぱり僕は人が変わるときは、家の外で何かが起こっているときだと思うのです。「今日を凌ぐこと」だけに終始していたら、子どもはあっという間に大きくなります。気がつけば数年経っていた、となったときに、「家で休んだ方がいい」と言っていた人が責任を取ってくれるのだろうか? そこは冷静に考えた方が良いと思います。焦る必要はありませんが、このことは忘れないでいて欲しいです。【POINT3】焦りは禁物! でも、今の状況を変えるきっかけは「家の外にある」というのを頭においておくこと。■不登校の子どもの課題がわかる…花メンの学び楢戸:花メンには、数年単位で不登校だった子どもたちが毎日楽しそうに登校しています。どのような学びが行われているのでしょうか?はやとかげ:漢字や計算といった基礎学習の時間は、全体の20%くらいです。その他の比重イメージとしては、PBL(プロジェクトベースドラーニング・課題解決型学習)が20%、体育が20%、畑が20%、宿泊学習といった野外学習が20%といった学びの中で子どもたちは育っています。いろんなタイプの授業をやってみると、その子が抱えている課題がわかるんです。ある長期不登校の子は、1年生からまったく学校に行っていませんでした。中学年になった今年から花メンに通うようになりましたが、その子の今の課題は、(PBLの一環である)フリマ(フリーマーケット)で見えたんです。課題が見つかったら職員室の全員で、その子のことを話し合います。■多種多様な生きた学びを子どもたちに!楢戸:花メンの職員室に伺うと、いつもいつも、子どもたちのことを話し合っています。はやとかげ:花メンをつくる前に、みんなで「どんな学校をつくりたい?」ということを話し合いました。結論、「職員室を、日本一子どもたちのことを話している職員室にしたい!」となりました。花メンは、不登校に特化した学校としてつくった訳ではないんです。そうではなく、「(既存の学校にはない)独自の子どもの伸ばし方をガンガンやろう!」という気持ちで、毎日子どもたちと向き合っています。英語、スポーツ、農業と、僕らが今までやってきたことすべてを注ぎ込んだ学校で、いわば「日本版インターナショナルスクール」というイメージです。花メンの開校時間から考えると、不登校の子どもたちが通ってくれることは僕たちの思惑通りです。楢戸:取材当日、商店街で「一番好きな夏の歌」について街頭インタビューをしている花メンの子どもたちにばったり会いました。子どもからお年寄りまで世代の違う人に声をかけるのは勇気がいることだと思いますが、臆することなく話しかけていく姿に人間としての力強さを感じました。こうした多種多様な生きた学びで個性がどんどん発揮されていくのだなと感じました。いかがでしたか? 長年、花まる学習会の高濱先生を取材してきました。花メンを運営している花まる学習会グループは、「新しい学びを追求しよう!」というエネルギーに満ち溢れていますが、そのエッセンスを濃縮したのが、花メンだという気がします。子どもが不登校になるかもしれないという状況に動揺する親御さんもいらっしゃるかもしれません。しかし、 発達障害と診断された息子を育てた筆者 は、子どもが「ふつう」から外れたときこそ、親子ともども世界が広がるチャンスなのだと実感を込めて思います。ぜひ、多くの学びの選択肢にアンテナを伸ばしてみてくださいね!■不登校に関する情報収集で役立つサイト【学校以外の子どもの居場所】● フリースクール全国ネットワーク 日本全国の子どもの居場所・フリースクールをつなぐネットワークのサイト。「加盟団体一覧」を見てみると、「新しい学びの可能性に挑戦している団体が、こんなに世の中にあるのか!」と驚く。地域毎に分かれているので最寄りのフリースクール探しに役立ちそう。【学校以外の不登校についての相談先】● こころもメンテしよう(厚生労働省) 国が作った若者を支えるメンタルヘルスサイト。「困ったときの相談先」をクリックすると、若者向けのサイトなので「どんなふうに相談すればいいの?」と初めて相談をする時の心の持ち方を知るコンテンツもある。「こころの相談窓口」には、地域の保健所や保健センターなど、公的な相談先が多数紹介されている。● 児童相談所一覧(こども家庭庁) 不登校の相談は、児童相談所でも受け付けている。都道府県別の対応窓口の電話番号が出て来るのでアクセスしやすい。● カタリバ相談チャット 不登校支援の名著「不登校親子のための教科書」を作ったNPOカタリバのサイト。他の保護者の話が聞けるオンライン(Zoom)でゆるやかにおしゃべりする会を定期的に開催して」いるそう。不登校傾向で悩んでいる保護者を対象に、30分のオンライン面談も行っており、利用は無料。【花まるエレメンタリースクールとは?】花まるエレメンタリースクール(通称・花メン)は、学校に行かない選択をした子どもたちのためのフリースクールです。写真は実際の花メンの子どもたち。全員が不登校の経験があるとは信じがたい、生き生きと自信にあふれた表情です。●「花メン」の日々の様子: インスタグラム 林 隼人(はやし はやと)プロフィール花まるエレメンタリースクール校長、ファッションブランド「ノットイコール」代表、農業×ビジネス教室「みんなビレッジ」主宰。元中学校教諭、サッカー日本代表 川島永嗣と立ち上げたグローバルアスリートプロジェクト学長を経て、高濱正伸との運命的な出会いがあり現在に至る。親と離れて暮らす社会的養護の子どもの人権活動にも取り組んでいる。
2024年08月30日近年は、「(地元の)学校に通うことだけが選択肢ではない」といった視点が主流になりつつあると話すのは、花まるエレメンタリースクールの校長“はやとかげ”こと、林隼人先生。子どもが学校に行かなくなった時に親がどうすればいいのかお話を伺います。■子どもが学校に行かないのは母親のせい?楢戸:子どもが「学校に行きたくない」と言いはじめたとき、ママは「私の育て方が悪かったからではないか」とか「辛い気持ちに気がついてあげられなかった私が悪い」と、自分を責めてしまうことも多いと思います。はやとかげ:そんなことは、全然思わなくていいですね。まったく‼ こう僕が声を大にして伝えたいのは、「学校に行けない子どもに遠慮している親御さん」に数多く出会ってきたからなんです。「学校に行きたくない」と言われれば、誰もが不安になるでしょう。でも「学校に行けない」という問題はあるかもしれないけれど、卑屈になる必要はまったくありません。「そうか、学校に行きたくないんだね」と、落ち着いて事実を受け止めて欲しいと思います。不登校の根底の原因は、多くの場合は人間関係です。人間関係での傷は、人間関係でしか癒やせないんです。だから、お母さんひとりだけで抱え込んでどうにかなる話ではないということは、心しておいて欲しいと思います。楢戸:では、親は何もできないのでしょうか?はやとかげ:何かできるとすれば、お母さんの失敗談や辛かったときのことを話すのがいいと思います。たとえば、「お母さん、小学校のときにグループのなかで仲間外れにされたことがあってね。そのことを高校生のときまで誰にも言えなかったんだ」。こんな話をしてあげられたら、子どもは安心して、もしかしたら本音が出てくるかもしれません。■不登校の理由に嘘をつく子どもはやとかげ:一方で、もうひとつお伝えしたいことがあります。それは、子どもの言うことをすべて真に受けないということです。楢戸:子どもが言うことを真に受けてしまうのは、良くないのでしょうか?はやとかげ:時にはクリティカルシンキング(批判的思考)も必要だという話です。たとえば、不登校の「表向き」の理由で多いのは、「うるさい音が苦手」や「先生と合わない」といったことです。音に対しての感覚過敏や先生という理由は、子どもにとって言いやすいんです。「何と言えば大人が納得するのか」ということを、子どもは真剣に考えています。僕らは子どもたちと接するときに多大なリスペクトを持っていますが、「子どもは嘘をつく」という大前提も忘れてはいません。だから、「これは、嘘だな」とわかるんです。楢戸:子どもは嘘をつく!?はやとかげ:僕も「元・子ども」なので、よくわかります。子どもの頃は、その場逃れの大嘘をよくついていました。僕の周囲にいた友だちだってそうです。そして、(嘘をついていることを)気づいてもらえると、じつはホッとしたりもしていました。だから僕らは子どもと接するときに、本当にド直球で「それ、違うだろ」と真実を突いて、彼ら・彼女らを解放してあげることもあるんです。これは、子どものためです。子どもの側も、嘘を見抜いてもらえないと大変です。最初は少しごまかすつもりが、気づいてもらえないと、雪だるま式に嘘をつき続けなければなりません。想像してみてください。嘘に嘘を重ねていく時間の重さを。真実を突いてもらえれば、そんな時間からは解放されます。だから、僕らが気づいてあげて、「いや、お母さん。これはそんな大きな話ではなくて、シンプルな話です」と実情を話しつつ、状況を整理していくこともあります。昔は、子ども同士で結構そういうことをやっていたんです。リーダー格の子が、「お前、嘘つくなよ」などと言ってくれた。それに似た感覚で、真実を突き、本人を解放してあげることで状態が良くなる子もいます。■学校を休む目安は?楢戸:今みたいなエピソードを伺うと、「たしかにママだけでは難しいな」と感じます。「(学校以外の)他の選択肢を探す」という段階と、「ちょっと学校を休ませて、少し様子をみてみる」という段階。この時期の見極めは、どうしたらいいでしょうか? はやとかげ:1ヶ月半をひとつの目途にしてください。学校を休んでゆっくりさせたのは良かったけれど、1ヶ月半を過ぎてくると、「ここからはコンディションが下がってしまう一方」みたいな段階が来ます。楢戸:学校に行かない期間が長引くと、保護者にも焦りが出てくると思います。はやとかげ:1ヶ月半が経ってしまう前から、(学校以外の)他の選択肢に目を向けはじめるという感覚を持てていると、楽ですね。「地元の学校に通う」ということが野球だとしたら、スポーツはサッカーやバスケット、バレーやテニスなどいろいろある、そんな感覚です。継続的に通うかどうかは一旦置いておいて、学校以外の居場所に見学に行ってみることもおすすめしています。学校に「行く」「行かない」という2択の中で子どもを追いつめるのではなく、他の選択肢があることを知るだけで、「やっぱり学校に行くわ」と言い出す子どももいます。「海外に行ってみたら、日本の良さがわかった」というのに似たイメージかもしれません。 視野を広げるという意味でも、家に閉じこもりっきりになるのではなく、さまざまな教育機会に触れるのは良いことだと思います。【POINT】不登校はけっして本人やママのせいではない! 学校に行きたくない理由は嘘をつくこともあるので、クリティカルシンキング(批判的思考)も忘れずに。最初の1ヶ月半の間に学校以外の居場所を探してみよう!経験値に基づいたはやとかげ校長の言葉には、説得力がありました。次回は、ママやパパがテンパらないために大切なことをまとめてご紹介します。【花まるエレメンタリースクールとは?】花まるエレメンタリースクール(通称・花メン)は、学校に行かない選択をした子どもたちのためのフリースクールです。写真は実際の花メンの子どもたち。全員が不登校の経験があるとは信じがたい、生き生きと自信にあふれた表情です。●「花メン」の日々の様子: インスタグラム 林 隼人(はやし はやと)プロフィール花まるエレメンタリースクール校長、ファッションブランド「ノットイコール」代表、農業×ビジネス教室「みんなビレッジ」主宰。元中学校教諭、サッカー日本代表 川島永嗣と立ち上げたグローバルアスリートプロジェクト学長を経て、高濱正伸との運命的な出会いがあり現在に至る。親と離れて暮らす社会的養護の子どもの人権活動にも取り組んでいる。
2024年08月29日わが子の就学先、選択のポイントは?進路選択にまつわるコラム子どもの幼児期に発達障害や発達に特性があることが分かった場合、多くの保護者が小学校入学前から悩み始める「わが子の進路」問題。先輩保護者の皆さんが、迷いながらも就学先を決断したポイントはどんなものだったのでしょうか?また、わが子の障害について周囲の理解を得ることに苦労した……という方も。発達ナビライター陣や読者の皆さんから寄せられた体験談をご紹介します。4歳でASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)と診断を受けた息子さん。小学校入学後「特別扱いや配慮はできない」と言われ、小学1年生の2学期に自閉症・情緒障害特別支援学級のある学校へ転校する決断をしました。不安もあったものの、そこで転機が訪れて……。中高一貫校に通う中学2年生の息子さん。幼稚園年中の時にASD(自閉スペクトラム症)と診断されました。おだやかでおっとりした性格の彼が中学受験にチャレンジしたきっかけ、勉強の様子や進学先選びについて教えていただきました。現在6歳の息子さんは、3歳9ヶ月でDQが80で境界域といわれました。就学相談の結果、小学校では特別支援学級へ就学することを伝えると、実母に反対されてしまい……。小さい頃からの困りが、やがて勉強のつまずきに繋がって……。中高生の勉強にまつわるコラム子どもが成長するにしたがって、困りごとの性質も変わってくるもの。ご紹介するコラムは、小さい頃からの困りごとが、中学生・高校生になった時に勉強のつまずきとして表れたというエピソードです。高校1年生でASD(自閉スペクトラム症)と診断された息子さん。診断の時期が遅かったため、合理的配慮のない中で学校生活を過ごしてきました。中学から勉強につまずき、高校3年生になって就職を目標に頑張ることにしましたが……。寺島ヒロさんの長女・いっちゃんは、小学5年生から中学時代まで不登校でした。発達障害と睡眠障害(非24時間睡眠覚醒症候群)があり、朝決まった時間に登校することが難しかったため、通信制の高校に進学しました。大学受験にチャレンジしたいと決意を新たにしましたが、小学4年生の学習範囲からの遅れはいかんともしがたく……。子どもが「園や学校に行きたくない」きっかけは?行き渋り・不登校にまつわるコラムわが子の行き渋り・不登校にお悩みの方も多いのではないでしょうか。園や学校に行きたくない理由はお子さんによってさまざまですが、発達ナビライターや読者の体験談がお子さんの気持ちを知る手掛かりになるかもしれません。keikoさんの息子・しのくんは発達障害グレーゾーンの男の子です。しのくんが5歳頃、突然保育園に行き渋るようになりました。行き渋りの原因はなんと「ゲーム」?毎朝トイレに立てこもり号泣するしのくんに、keikoさんは「与えるのが早すぎた?」と後悔しますが……。スパ山さんの長女・姉子さんは、小学2年生の時にASD(自閉スペクトラム症)と母子分離不安と診断され、小学4年生の時に知的ボーダー、場面緘黙と医師から言われました。姉子さんの発達の凸凹が分かったきっかけは、小学校に入学したと同時に始まった行き渋りでした。10歳でASD(自閉スペクトラム症)と診断を受けた息子さんは、現在14歳の中学2年生。小学校、中学校と不登校、行き渋りを経験していますが、不登校の理由はそれぞれの時期で違ったそうで……。ケガをさせて謝罪、受け入れ先なし、家庭内暴力も……他害にまつわるコラムお友達や周囲の人たちを傷つけてしまう「他害」。傷つけてしまった相手への申し訳なさはもちろん、わが子が加害者となったショックで、保護者もつらい気持ちになりますよね。実際にわが子の他害行動に悩んだ連載ライターや読者の体験談をご紹介します。星河ばよさんの息子さんは発達障害グレーゾーンで、現在は中学校の特別支援学級に通っています。小学生の頃は切り替えが苦手で、癇癪を起こすことも多かったそうです。ある日、通っている放課後等デイサービスで大きなトラブルを起こしてしまい……。6歳でADHD(注意欠如多動症)、軽度知的障害(知的発達症)と診断を受けた息子さん。小学校入学後は、癇癪が激しく学校では対応できないと言われ、ごく限られた時間のみ登校するような毎日でした。小学1年生のときADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)と診断を受けた息子さん。小学5年生の終わりから昼夜逆転生活、家庭内暴力が始まりました。中学1年生で不登校になり、ますます生活は荒れ、児童相談所へ相談した結果……。まだまだあります!そのほかのヒットコラムはこちらから!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年08月14日熱中症、宿題、旅行、過ごし方、休み明けの不登校……発達障害や特性のあるわが子と過ごす夏休み、乗り切るコツは?夏休みに入り、熱中症、宿題、旅行やイベント、長期休みの過ごし方などに悩む保護者の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。また、長期休み明けの行き渋りや不登校についても気になりますよね。 今回は、専門家監修の記事やインタビュー、対談、発達ナビ連載ライター陣のエピソードコラムなど「夏休みの困りごと」をテーマにご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。発達障害や特性のある子どもと熱中症「酷暑」とも呼ばれる気温の続く夏休み、気を付けたいのが「熱中症」ですよね。熱中症の予防や対処法をまとめた医師監修のコラムや、感覚過敏・鈍麻からくる熱中症についての連載コラムをご紹介します。熱中症は気温や湿度が高い日などに、さまざまな不調が表れる状態のことです。熱中症について、症状や原因、予防、対策、救急車を呼ぶ目安、発達障害のある子どもに関するQ&Aを紹介します。発達障害のあるコウさんはなかなか水分をとらず、母親の丸山さとこさんは熱中症の危険性にハラハラしていたそう。しかし、ある日学校から帰ってきたコウさんが言った言葉にさとこさんは……。ADHD(注意欠如多動症)とASD(自閉スペクトラム症)のリュウ太さん。小学校低学年のとき、山でのキャンプ中に熱中症になってしまいました。母親のかなしろにゃんこ。さんがそこで初めて気づいたリュウ太さんの「特性」とは?計画的にできない!?発達障害や特性のある子どもと夏休みの宿題計画的に進めるのが苦手、あと回し癖でなかなか宿題に手をつけられない……保護者がサポートすることもできるけれど、自主的にやってほしい!発達障害や特性のあるお子さんの夏休みの宿題問題で悩んでいる方は特に多いのではないでしょうか。皆さんどんな工夫で乗り越えているのでしょうか……?夏休みの宿題、うまくいかずに悩んでいる親子も多いのではないでしょうか?一人ひとりの特性ごとに、その困りごともいろいろ。フォローする親のストレスもたまりがちですよね。このコラムではよくある夏休みの宿題トラブルと解決のヒントを発達ナビがご紹介します!夏休みは期間が長いだけに出される宿題の量も多くなりがち。毎年「今年こそダメかもしれない……」と思いながら宿題を進めているという丸山さとこさんと息子のコウさんの奮闘・工夫を参考にしてみてはいかがでしょうか。ASD(自閉スペクトラム症)のあーさん。今までは母親のSAKURAさんのいうとおりに宿題をこなしていたのに、小学2年生の夏休みは、一味違っていて…!?反抗ばかりでなかなか宿題に取り組まないあーさんに、SAKURAさんがつくったものとは……?トラブルにどう対応する?発達障害や特性のある子どもとの旅行やプール、イベントを楽しむコツは……夏休みの楽しみと言えば……旅行や夏ならではのイベント!でも普段と違う場所でのトラブルやパニックなども悩みの種ですよね。旅行先や移動中の対処方法、キャンプでの過ごし方、プールでクールダウン、夏祭りトラブルなど、発達障害や特性のあるお子さんと過ごすコツが満載です。ASD(自閉スペクトラム症)の小学2年生のミミさん。1年生のときと比べて夏休みの宿題が増え、母のtaekoさんは混乱。ですが、たくさんの宿題と学童と家族旅行での自然体験から、ミミさん急成長の夏休みになりました。小学4年生の夏休みに、地元の福祉支援グループの方々が企画したキャンプに参加することになったASD(自閉スペクトラム症)のタケルさん。全く知らない子どもたちと、家族と離れて一人でイベントに参加するのは初めての経験で……。夏休みにキャンプに行く方も多いのではないでしょうか。ですが、発達障害のある子どもを連れてのアウトドアはさまざまな問題点や大変なことがあると思います。このコラムではみんさんにASD(自閉スペクトラム症)の次男Pくんとのキャンプでのさまざまな工夫を紹介していただきました。夏休み、旅行や帰省などで交通機関を利用することもあるかと思いますが、子連れの移動は本当に大変ですよね。ただでさえ大変なのだから、移動時はできる限りパニックを防いで速やかに行動したい!というわけで、今回初めて飛行機に乗ることになったASD(自閉スペクトラム症)のむっくんのために「旅のしおり」を作成し、旅行に臨むことにした母親のウチノコさんでしたが……。親が計画してくれる家族旅行。ですが、感覚過敏があると旅先でも苦労が多いかもしれません。このコラムでは「感覚過敏の子どもと行く家族旅行」について実際に感覚過敏の特性がある加藤路瑛さんに当事者目線でお話をしていただきました。ASD(自閉スペクトラム症)のあーさんが小さい頃は旅行によく行っていたというSAKURAさん一家。今回、4人家族になって初めての旅行を決行!しかし、「いつもと違う状況」であーさんに異変が……!?発達障害のあるむっくんは些細なことで興奮しやすく、嫌なことはもちろん楽しいことでも自分のコントロールが難しくなるときがあります。しかし、そんなむっくんを落ち着ける「夏ならでは」のいい方法があるとのことで……?夏と言えば虫取り、ひまわり、かき氷……いろいろありますが、寺島ヒロさんにとって忘れられないのが「地域のお祭りでの出来事」だそう。ほとんど接点のない子どもたちと大人がたくさんいると夏祭りに一人で参加することになったASD(自閉スペクトラム症)のタケルさん。母親の寺島さんは不安いっぱいで……。発達障害や特性のある子どもと過ごす長期休み……みんなどんな風に過ごしてる?夏休みのトラブルなども発達障害や特性のあるお子さんとの夏休み、毎日どんな風に過ごしたらいいのか、いろいろなことを経験させてあげたいけど仕事もあるし……そんな日々の過ごし方のヒントになるコラムをご紹介します。夏にありがちなトラブルについて書かれたコラムなど、お友達と出かけることも多い思春期のお子さんのいらっしゃるご家庭の参考になりそうです。子どもにとってはワクワクの夏休みも、「宿題が計画的にできない」「だんだん寝る時間が遅くなる」など、生活リズムや体調、学習など、何かとお悩みが出てくる保護者の方も多いと思われます。この記事では夏休みの生活に関する困りごとや計画立てのポイントをご紹介します!車が大好きなASD(自閉スペクトラム症)のスバルくん。冷房の効いた部屋でひたすらミニカーを並べ、大人向けの車のカタログを読み漁る夏休みを過ごしていましたが、母親の星あかりさんは「さすがに別のこともさせないと……」と焦る一方で……。子どもは夏休みでも、働く保護者の皆さんはいつも通り毎日仕事がある訳で……。夏休みは学校がなく放課後等デイサービスの預かり時間も短い!どうしたものかと悩んだシュウママさんはデイサービスの先生に相談してみました。今はもう成人している息子さんが中学2年生の時のエピソードです。幼児期の頃から我慢することが苦手な息子さん。夏休みに、警察から電話がかかってきてヒヤリ!理由は……不正乗車で補導!?夏休み明けに増える登校渋り、不登校……どう対応したらいい?長期休み明けの悩みで多い「行き渋り」「不登校」問題。もしお子さんが休み明けに「学校に行きたくない」と言ったら……精神科医・田中康雄先生の行き渋りや不登校についての対応方法や、不登校新聞編集長・石井志昂さんと考える自殺予防や「TALK」の原則、連載ライターさんの体験エピソードを読んでおくことで、夏休み明けの対応のヒントが見つかりそうです。夏休み明けの9月は、子どもの心身に影響がでやすい時期でもあります。今回は、子どもがどのようにSOSを出すのかや、学校に行きたくないというときの対応などについて精神科医・田中康雄先生にお聞きしました。日本で唯一の不登校専門紙「不登校新聞」。年々、夏休み明けに増え続けている子どもの自殺を止めるために、私たち親は何ができるのか、石井志昂編集長(不登校新聞)と牟田編集長(LITALICO発達ナビ)とともに考えました。寺島ヒロさんの娘さん、いっちゃんは小学5年生から不登校になりました。今までコラム内では「小学校、中学校では話し合って、学校のほうにもご理解いただき、いっちゃんの無理のない範囲で通えるようにしてもらいました」と、書いていましたが、実は!この話し合い、結構大変だったんです……。発達障害のあるリュウ太さんは、夏休み明けは毎年行き渋りがあったそう。気持ちは分かりますが、「行きたくない」「お腹痛い」と毎日朝から言われ母親のかなしろにゃんこ。さんも悩みの種でした。しかし、予想外の出来事で事態が好転して……!?ASD(自閉スペクトラム症)と構音障害の長男けんとさんは、現在小学2年生。入学時から特別支援学級に在籍しています。昨年、1年生の夏休み明け、2学期に入ると特別支援学級の生徒数が急に増えていて……。先生の人員不足…そしてクラスは毎日大賑わいでけんとさんにもよくない変化が……。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年08月03日マンガ「発達障害の子どもと私たち」はるき編 第4話(最終話)Upload By ユーザー体験談Upload By ユーザー体験談私も息子と同じだった……?Upload By ユーザー体験談Upload By ユーザー体験談わが家が選んだ道――Upload By ユーザー体験談Upload By ユーザー体験談家族で話し合い、不登校に取り組んでいく発達ナビユーザーから寄せられた体験談を元にしたストーリーマンガ「発達障害の子どもと私たち」の最終話(第4話)をお届けします。小学2年生のはるきさんは、3歳でASD(自閉スペクトラム症)、4歳で知的障害(知的発達症)と診断を受けています。2年生の5月、運動会のあとから学校を休みがちになり、保護者はそんなはるきさんを受け止めていました。しかしある日登校をうながされたはるきさんは、教室で腹痛を訴えることに。身体症状がでたはるきさんは、完全に不登校となりました。保護者である母は、自宅でリモートワークをしているのですが、仕事が忙しいためはるきさんを全く構えない状態。部屋の隅で気配を消してゲームをしているはるきさんを見て、心を痛めていました。A家がとった選択は「母が仕事を辞めて、今ははるきさんと向き合う」こと。長期で休むことによって、学校の先生やスクールカウンセラーと話す機会が減っていくかもしれません。自分ひとりで悩みを抱え、孤独になりがちだった母とパートナーが話し合いをし、一つの決断をできたのはとても大切なことです。もちろんこれは選択肢の一つであって、唯一の正解があるわけではありません。このことによってはるきさんとの時間がとれるようになった母は、はるきさんと会話したり、はるきさんの居場所探しをすることができるようになりました。はるきさんたちのその後は、2章みき編完結後にお届けする「エピローグ」でご紹介します。不登校の子どもの居場所は?今や将来についての情報を集める【専門家解説】ずっと家にこもりっきりでいいのだろうかと不安になることも多いと思いますが、今は家にいるだけで精一杯のお子さんも、少し元気が出てくると、家にいながらオンラインなどで興味関心のあるイベントに参加したり、やがて実際に行われているイベントへ行ってみたいという気持ちが湧く場合もあります。また、同世代の友達がほしいと思う場合、「不登校」仲間がいると心強いと感じるお子さんもいます。そうした単発イベントや継続して通える公的・民間の居場所についての情報を集めてみるといいでしょう。フリースクール、放課後等デイサービスなどは地域の相談支援専門員などと相談しながら進めていけるとよいでしょう。※放課後等デイサービスの利用には「通所受給者証」(受給者証)が必要となります。取得の条件や手続き方法は自治体により異なります。在宅勤務で家にいるのに、はるきさん相手にできない罪悪感があったと思います。はるきさんとお母さんの場合、退職をするという一大決心をされたのは良い側面もあるでしょう。寄り添う時間をもつことが、大きなプラスになったと思います。一方、不登校状態になってしまったお子さんに対する親御さんの関わり方として、一定の答えがあるわけではありません。寄り添うことが親御さんにとって過度な負担になって、お子さんとの関係が悪化してしまうケースもあるので、一人ひとりに合わせて判断する必要があるのでしょう。Upload By ユーザー体験談不登校への対応については、以下記事を是非ご覧ください。次回からは2章「みき編」がスタートします。通常学級に通うみきさんは、小学校4年生になりだんだんと学校の勉強についていくことができなくなりました。苦しむみきさんを見て母は「このままではみきの心が壊れてしまう」と感じ、転籍を求め学校、教育委員会との話し合いに臨むのですが……。お楽しみに。【マンガ発達障害の子どもと私たち】(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年07月18日前々回 、お姉ちゃん念願の“弟と一緒に小学校に登校”が、息子の寝起きの悪さにより叶っていない、と書いたばかりなのですが…。このほんの数カ月で、娘にはある変化が起きていました。そう、それは…。“弟と登校なんて恥ずかしい期”です。■弟と登校なんて恥ずかしい!?今年入学の息子も徐々に小学校生活に慣れはじめ、少しずつお姉ちゃんと一緒に朝支度ができるようになってきました。そして、娘念願の“一緒に登校”も、叶うようになったのです。しかし、娘の様子がおかしい。しゃべりながらゆっくり歩く息子に対して、娘はスタスタと早歩きし、先を行ってしまいます。そこまで時間はひっ迫していないのに、ゆっくりおしゃべりしながら登校なんてどこ吹く風、娘は息子との距離を徐々に伸ばしながら、歩いていくのです。(何かイライラしてるのかな…)そう思いつつも、ツッコむ隙もなく数日たち…私は勇気を出して、娘に問いかけてみました。「朝、もうちょっとゆっくり歩けるかな? そうまがなかなか追いつけなくて、転んじゃったら危ないし…」すると…。「だって…弟と歩くの、恥ずかしいし…」き…来たーーーー!!突然来たーーーーー!!家族と歩くの恥ずかしい期ーーーー!!娘も気づけば小学5年生。うっすら反抗期にも突入しています。そんな娘、クラスメイトの尖った言葉に傷つくこともあるのでしょう。弟…と言いつつ、本当はそれについてくる私が恥ずかしいのかもしれません。それも仕方ない。そういうお年頃です。「じゃあ、これからは先に行ってていいよ。そうまは私が送り届けるから、安心して!」ほんの一瞬だった姉弟登校。ちょっと切ないですが、これも成長の証です。私は娘を先に登校させ、息子をゆっくり送り届けることにしました。 ■だけどお姉ちゃんの本心は…姉と弟、別々に登校するようになり早1カ月…。今まで小学校と幼稚園とで別れていたこともあり、息子は先を行く娘に、なんの疑問も持っていないようでした。内心、私も2人が一緒に登校していくのが楽しみだったこともあり、ちょっとの切なさはぬぐえなかったのですが、2人とも毎日、元気に学校に行って、無事に帰ってくる、それだけで十分でした。娘も徐々に甘えてくることが減ってきて、ひとりで近くの図書館まで遊びに行くことも増えました。毎日、着実に成長していく娘。これからは家族よりも友だちと過ごすことが増えていく…そんな気配がしてきました。…と、思っていたのですが…。「今日、そうま滑り台で遊んでたよ」「今日、廊下ですれ違った!!」「今日、女の子に話しかけられてたの!!」帰宅してきた娘から出てくるのは、日々の息子の行動報告。弟の様子なんて興味ない! と言いつつ、息子の目撃情報を、うれしそうに語ってくる娘。「へぇー! そうまはみーちゃん見えた?」「んー…しらない」そして、意外とそっけない息子。あれ…? 息子の方が結構クール…?何より決定打だったのは…。「そうま、帰るの早いんだよ…!」低学年と高学年、普段は下校時間に差があるのですが、週に一度だけ、下校時間が同じ日があるのです。その日はうまくいけば、2人で一緒に帰ることができる。それをわかっている娘は、下校前に必ず息子の下駄箱をチェックし、待機。うまくいくと、一緒に帰ることができるのです。…って、一緒に帰るのうれしいんじゃん…!!ダッシュで帰宅する、意外とクールな息子を取り逃す日もあるのですが、確保に成功すると、相変わらず足ばやではありますが、しっかり手をつないで帰ってきてくれる娘。なんだかんだ弟が同じ学校にいることがうれしい娘の様子を知ることができて、ほっこりした母なのでした。
2024年06月27日ASD(自閉スペクトラム症)息子は小学校、中学校で不登校、行き渋りを経験現在14歳の息子は、10歳でASD(自閉スペクトラム症)と診断を受けています。初めての場所やいつもと違うこと、急な予定変更などに弱く、見通しが立たないと不安になる特性があります。また、聴覚過敏があるためイヤーマフを使ったり、休み時間は図書室に避難しているようです。つい最近、まぶしいのが苦手で疲れるらしいと分かり、部屋の明かりを暗めにして目を休めるようにしています。そんな息子は、小学校、中学校と不登校、行き渋りを経験しています。ですが、不登校の理由はそれぞれ違いました。担任の先生の理不尽な対応がきっかけで不登校に……【小学校3年生】息子は小学3年生の時から行き渋りが始まったのですが、大きなきっかけは担任の先生でした。先生はすぐに怒る、怒鳴る、ちょっとした忘れ物も許してはもらえず、学校の近くに住んでいる保護者の方によると「家まで怒鳴り声が聞こえてくる」と言うほどの大声。聴覚過敏の息子には、とてもつらかったと思います。息子が間違えて覚えてしまった漢字を頑張って覚え直して正解を書けた時は、「今はたまたま正しく書けたけど、君は間違いを直そうという気が全然ない」と怒られたり、給食でおかわりを食べている最中に具合が悪くなって保健室へ行ったら、保健室へ行ったことを怒られて次の日からおかわり禁止にされたりと、理不尽な思いをしていたようです。ただ、ほかの子どもに対しても同様か、より厳しい対応をしているという話も聞こえてきていたので、息子が特別ターゲットにされていたというわけではなさそうでした。Upload By ユーザー体験談息子はそんな先生の元で精神的に不安定になってしまいました。連絡帳で「家でパニックを起こして、命に関わりかねない危険な行動を取ることがあるので、万が一危ないことをしたら、安全な場所で落ち着くまで一人にさせて欲しい」とお願いしたり、「聴覚が過敏なので耳栓を使わせて欲しい」、「手元がうまく見えていない可能性がある」と気になることを伝えたましたが、先生からちゃんとしたお返事がもらえることはほとんどありませんでした。唯一耳栓の使用だけは許可してくれましたが……。こんな状態でしたので無理に学校へ行かせるべきではないと思い、息子が休みたい日は休ませるようにしました。担任の交代、高学年になりクラスメイトから発達障害についてからかわれるようにその後いろいろあり、2学期の途中で担任の先生が代わることになりました。このことによって目に見えて息子の状態は良くなりました。ただ4年生になると、息子に発達障害があることについてクラスメイトからいろいろと指摘されるようになりました。これはとても嫌だったようです。学校から帰って来て部屋で泣いていたり、ある同級生が探し物が見つからなくて困っていたので探し出して渡してあげたら「気持ち悪い」と言われたと話してくれたりしました。私から「担任の先生に話そうか?」と提案してみましたが、息子は少し考えて「あんまりひどかったら自分で先生に言う」と答えたので、見守ることにしました。息子にはその子どもたちに会った時はきちんと挨拶をして、あとは距離を取るようにアドバイスし、息子はそのようにしていました。Upload By ユーザー体験談結局息子は卒業まで先生に傷つくことを言われているとは伝えなかったようですが、私がスクールカウンセラーの先生に相談していたので、そちらから話が行っていたかもしれません。中学では、その子たちと同じクラスにはなりませんでした。GW明けから始まった中学校への行き渋り。原因は……息子が中学校へ進学すると、慣れないためかゴールデンウィーク頃から、パニックを起こしたり、学校を休みたいと言ったりすることが増え、行き渋りが始まりました。朝支度をして、カバンを背負ってから「休む」と言い出します。私の所へ来て、申し訳なさそうな顔をして「ごめんなさい」と言う姿はなんともせつないものでした。Upload By ユーザー体験談息子がいうにはとても疲れてしまっているようなのです。部活を始めたこともあると思いますが、私は、「周りと合わせるのに必死で疲れてしまうんだろうな」と推測していました。小学校の頃から、ほかの子は言われなくてもやることが分かるけれど、息子は説明がないとどうしたらいいか分からなくて困るようで、それは中学生になっても続きました。ほかにも「自分はみんなとテンポが違う」「授業のスピードが合わない」と、中学生になってからは、周りとの違いをかなり気にするようになりました(確かに、授業参観に行くと、一人だけ行動がみんなより遅いです)。先生方はみんな「問題はありません」と言うので、周りを見ながら何とかみんなと合わせているんだろうなと思います。中学校への思いは小学校の時とは違う。登校するために試行錯誤する息子ですが、小学生の頃と違うのは息子の「学校に行きたい」という気持ちが強いことです。休んだ日に「明日から2週間休まないで学校に行けたらどう思う?3週間休まなかったら?1ヶ月休まなかったら?」と休まずに学校へ行ける自分を想像していたり、「どうしたら休まないで学校行ける?」、「疲れないように体力つけるにはどうしたらいい?」と聞いてきたりします。そして行くために自分で試行錯誤を続けています。まず、部活に出る日を調整するようになりました。部活の決まりに「休まないこと」というのがあるのですが、調子が悪いのに無理して部活に出て、次の日に学校に行けなくなることが多々ありました。するとお医者さんから「自分で自分の体調を管理するのは大切なことだから、そういう時は部活を休むように」と言われ、疲れていたり、調子が悪かったりする時は、自分の判断で部活を休むようになりました。Upload By ユーザー体験談中学1年生の時は、かなり精神的に不安定になっていたので、スクールカウンセリングで相談したりして、部活に出る日を減らしてもらいました。ですが、中学2年生になると、休日以外の部活には出られるようになりました。徐々に休日も部活に出るようになってきましたが、日曜に部活に出ると、月曜に学校に行くことができないのではないかと不安になることがあるので、そういう時は部活を休んでいます。そして寝る前に精神科で処方された薬をきちんと飲むようになりました。薬を飲んで寝ると、スッキリと落ち着いて学校へ行けるようです。ただ、効き目が強くて朝起きられないことがあるので、寝る前に飲むのを避けたり、お医者さんから、薬を半分にしていいと言われているので、半錠にしたりしています。また、体力がないのがいけないのではないかと、筋トレにチャレンジしたりしていますが、これは今のところ上手くいっていないようです。自分の意志で頑張り続ける息子を応援し続けます今は、担任の先生の「つらい時は休んでいいよ」という理解もあり、時々休みながら学校へ通っています。中学3年生になった今は「休みを減らしたい」「受験勉強を頑張りたい」と言っています。これから受験があるので、精神的に不安定になるのではないかという不安はありますが、何とか学校に通えるといいなぁと思っています。今後は、息子が自分自身を理解して、周りの助けを借りたりしながら、自分の特性と上手くつき合っていかれるようになるといいなぁと思います。イラスト/SAKURAエピソード参考/まこちゃ(監修:森先生より)怒鳴ったり厳しすぎたり、しっかりと特性を説明しても理解しようとしてくれない先生にあたってしまうと、とってもつらいですね。学校は、お子さんの健全な成長のために通うところです。毎日休まずに登校できるのであればもちろんそれに越したことはありませんが、無理に登校させて精神的に不安定になってしまっては、本末転倒です。しっかりとお子さんの心身の調子に配慮しながら、「休みたいときに休む」というのは良い選択肢なのではないでしょうか。投稿者さんがお子さんの不安な気持ちを受け入れて寄り添っていたからこそ、お子さんの「学校に行きたい」という気持ちを育むことができたのではないでしょうか。結局、お子さんが自分自身が自分を理解してコントロールできるようになる、というところが子育ての大きな目標の一つです。「毎日学校に行く」というのは、そのための手段でしかありません。無理をせず、1人で抱え込まずに、スクールカウンセラーの方や病院や行政など、頼れるところは全て頼りながら環境を整えていきましょう。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年05月17日不安感、劣等感、学業トラブル、友達トラブル、いじめ、起立性調節障害……「行き渋り」「不登校」体験談11選!GWの連休明けは新年度の環境の変化での疲労やストレスから「学校に行くのがつらい」と感じるお子さんもいます。行き渋りや不登校にはさまざまな原因や問題が考えられます。今回はそんな「行き渋り」「不登校」について発達ナビ読者から寄せられた体験談をまとめてご紹介します。3歳でASD(自閉スペクトラム症)、DCD(発達性協調運動症)と診断を受けている相談者の息子さん。小学2年生の春から登校渋りが始まり、3学期にはほぼ不登校状態に。「無理はさせたくないけどこのままでいいのか不安」「受容と甘やかしのさじ加減が難しい」「二次障害を防ぎたい」など気になる疑問に臨床心理士・公認心理師の初川先生にお答えいただきました。小学1年生の時ADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)と診断を受けた息子さん。小学5年生の終わりから昼夜逆転生活、家庭内暴力が始まり、中学校1年で不登校に。中学3年生になった今、息子さんの様子は……。9歳でASD(自閉スペクトラム症)、反抗挑戦性障害(反抗挑発症)、LD・SLD(限局性学習症)の診断を受けた現在12歳の息子さん。学業問題からの登校渋り、暴言・暴力などさまざまなトラブルのあった小学2年生から現在の様子や中学選びのポイントなどを教えていただきました。6歳でASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)の診断を受け、小学3年生からは不登校を選んでいるMIKKOさんの娘さん。環境への過剰適応が激しく、周りに合わせられない自分に劣等感を感じていた娘さんが一番苦手な行事は「運動会」で……。翠ママさんの息子さんは現在小学4年生。4歳でASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)の診断を受けました。幼稚園の頃から登園渋りがあり、小学校入学後は友達トラブルなどからますます登校を嫌がるようになりました。翠ママさんが専門職の方々などと一緒に取り組んだ支援の様子などをご紹介します。9歳の時にADHD(注意欠如多動症)とASD(自閉スペクトラム症)のグレーゾーンと診断を受けたみゆねこさんの息子さん。小学4年生になった1学期、クラスメイトとのトラブルで加害者扱いされてしまい、息子さんは追い詰められていってしまいます。担任の先生に相談しても事態は改善せず、息子さんには次第に行き渋りが出るようになり……。現在21歳のるみちゃんさんの娘さんは12歳の頃にASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けています。相手の気持ちを考えたりすることが苦手、正義感が強いなどの特性から友達相手に必要以上の指摘をしてトラブルを度々起こすことも。そんな娘さんが小学6年生の頃にいじめからの不登校になったお話です。3歳でASD(自閉スペクトラム症)、小学1年生でADHD(注意欠如多動症)、LD・SLD(限局性学習症)の診断を受けた息子さん。通常学級入学後、1ヶ月で登校渋りが始まり、通級指導教室に通うも不登校に。特別支援学級へ移籍を勧めても、「このまま通常学級がいい」と言う息子さんでしたが、小学4年生のとき「もう限界なのでは?」という出来事が起こり……。ちゃいぬさんの息子さんは現在中学1年生で発達グレーゾーン。通常学級に入学し、その後、小学2年生で不登校になりました。母子登校や通級指導教室で登校できるようになった矢先、コロナ休校明けに再び不登校、起立性調節障害と診断されて……。知能検査でASD(自閉スペクトラム症)の可能性があると言われ、現在は不登校を選んでいるかいさんの娘さん。そんな娘さんを見て「母親が甘すぎるから行かないのではないか?何とかして学校へ行かせるように」と言うご主人。肉体的にも精神的にも追い詰められたかいさんは「別居を考えている」と告げ……。聴覚過敏と軽度の脳性麻痺のあるZeroさん。小学校中学校の9年間を通常学級で過ごしましたが、いじめがあり一時期不登校に。高校入学後も常にいじめのフラッシュバックと闘いながらの日々でしたが、「発達障害(心理)をもつ自分を理論的に知って受け入れたい」という願いのため大学で奮闘する様子に胸を打たれます。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年05月09日うちの息子もこの春小学校に入学し、子どもは二人とも小学生になりました。そう、念願の…。お姉ちゃん念願の“弟とおててつないで登校”がついに叶う日がきた!!と、思っていたのですが…。■念願の弟の入学子どもたちも成長し、立派な自我が芽生え、最近では激しいケンカもするようになったうちの姉弟。しかしなんだかんだ仲良しで、娘は弟がかわいくてしょうがないし、息子はお姉ちゃんに憧れを抱いているようでした。そんな中での、息子の入学。息子はお姉ちゃんと一緒に学校へ行けるのを今か今かと待ち望んでいました。そして娘も、学校で弟と会えるのが楽しみで仕方ない様子でした。が、しかし…。そう、うちの息子は…寝起きが悪い…!!娘は声をかければスッと起きてくれるタイプなのですが、息子は正反対。どれだけ声をかけてもどれだけゆさぶってもたとえ体を起こされようが起きない!!仕方ないので、幼稚園のときは寝たままの息子を担いで階段をおり、なんとかリビングに運んでいたくらいのレベルだったのです…。 ■起きない息子すっかり自立し、自ら身支度をしてくれる娘に対して、ひたすら起きない息子…。なんとかリビングテーブルに座らせるも、朝食もゆっくり。次第に、真面目な娘も苛立ちはじめる…。「遅れるから、もう行くね!」そう言って、後ろ髪をひかれながらも登校していく娘。そんな中でやっと朝食を終え、ゆっくりトイレにこもり、着替える息子…。でも、まあ、全部ひとりでやってくれるので、とーーーーっても楽なのですが…。こうして今日も、母と二人、登校していく息子。こんな息子がお姉ちゃんと一緒に登校できるのは、もうちょっと先かもしれません。ちなみに、あまりの眠りの深さに何か疾患でも隠れているのかと心配していたのですが、休日になると…。オフの日になると、なぜかものすごく早起きな息子。オンとオフのクセが強いだけのようです。
2024年04月27日不登校児童生徒対応のマンツーマンオンライン塾『Preステップオンライン』を運営するCKCネットワーク株式会社(代表取締役:山崎 朋宏、本社:愛知県名古屋市)は、『年度替わりの今だからこそ 不登校は誰にでもある 不登校の不安解消の一手は家庭学習から ~家庭学習の取り組み方 オンライン説明会~』を2024年2月24日(土)に開催することになりましたので、お知らせいたします。説明会タイトルロゴ【イベント概要】◆名称: 年度替わりの今だからこそ 不登校は誰にでもある不登校の不安解消の一手は家庭学習から~家庭学習の取り組み方 オンライン説明会~◆会場: オンライン(Zoom)他の参加者に顔や名前を出さずに参加できます◆日時: 2024年2月24日(土)11:00~12:00◆内容: 不登校児童生徒の勉強への気持ち 家庭学習への取り組み方◆詳細: ●開催に至った社会的背景と現状「増加する不登校児童生徒と不登校時の心配。不登校の原因」文部科学省の調査によると、小・中学校の不登校児童生徒の数は2022年度に過去最多の299,048人を記録しており、2013年度以降、不登校児童生徒は年々増加しています。(別紙参考資料(1))「令和2年度不登校児童生徒実体調査」では、不登校となった中学生のうち約74%が勉強の遅れに対する不安を、約69%は進路・進学に関する不安を抱えています。(別紙参考資料(2))「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」では、不登校児童生徒が不登校の主な要因として51.6%が「無気力・不安」をあげています。また、未来地図( )の調査によると、「不登校の要因」について、37.5%の保護者が「子ども自身も、学校へ行けない理由がわからない」と回答しています。参考資料(1) 不登校児童生徒数参考資料(2) 不登校生徒が不登校時に不安だったこと●開催への想い「8年間の不登校児童生徒へのサポートから得た経験」不登校生は年々増加していますが、不登校になる理由の半分以上が明確な理由ではなく、ぼんやりとした理由です。勉強が理由で不登校になる生徒は少ないのですが、不登校になった後に勉強や進路について不安を覚える方が多くいらっしゃいます。日常から家庭学習の取り組み方に目を向け、学習習慣の定着、学習の積み重ねをしておくことで、不登校になった際に、少しでも勉強や進路の不安解消につながるのではないかと思います。当社には8年の「不登校児童生徒へのオンライン授業・面談実績」があり、現在も多くのお子さま・保護者の方々への不登校支援のサポートを行っています。当社に問い合わせされる不登校児童生徒をお持ちの保護者の方は、様々な悩みをもって相談に来られます。受講していただいた生徒の保護者からは「このサポートをしていなかったら高校進学も考えられなかった。まさかうちの子が高校に行けるとは思ってもいなかったので希望をもらった。」という声をいただきました。今回の説明会をお子さまの家庭学習の環境、学習習慣などについて考えていただくきっかけにしていただきたいと考えています。【『Preステップオンライン』とは】不登校、軽度発達障害、グレーゾーンの方向けのマンツーマンオンライン塾『Preステップオンライン』の3つの特徴をご紹介します。■マンツーマン授業:1回40分小学3年生~中学3年生の内容で必要なところから学べる無学年方式で、学習以外の話もしながら楽しく基礎を積み重ねます。■個別面談:月1回15分学習状況、頑張り度をデータ化して毎月報告。学習だけでなく生活の不安や悩みの相談にも対応します。■スタディサプリを中心とした学習管理システム小学生・中学生の国語・算数・理科・社会・数学・英語の映像授業が1万本以上見放題です。授業で学習した内容をテストで確認することができ、“できた!わかった!”を定着することができます。【CKCネットワーク株式会社について】『家族に自慢できるサービスを、世の中に提供する。』を理念として1990年に愛知県で創業しました。通信指導実績33年、累計指導会員数50万人以上を誇る総合教育企業です。オンライン個別指導塾「Fit NET STUDY」や、不登校、軽度発達障害、グレーゾーンの方向けのマンツーマンオンライン塾「Preステップオンライン」など、幅広い事業を運営しています。CKCネットワーク株式会社URL: PreステップオンラインURL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月06日友人とのトラブルなどがきっかけで現在不登校。家では癇癪。相談場所は?Q:発達障害のある小3の子どもがいます。友人とのトラブルなどがきっかけで現在不登校になっています。学校にどのような対応をお願いしたらいいのかも分からず、家にいても癇癪がひどくどうしたらいいのか悩んでいます。どのような場所に相談をしたらよいのでしょうか。A:きっかけとなった友人とのトラブルについて、学校の先生と一緒に解決方法を探っていきましょう。場合によっては保健室や相談室登校などの可能性も探っていくことが考えられます。自宅以外の居場所なども探してみましょう。Upload By 発達障害のキホンまず友達とのトラブルの原因を考えてみます。担任の先生に相談しながら、双方が納得するような指導や環境をつくっていくことが考えられます。また、友達とのトラブルも含めて、不登校の要因はほかにも複数考えられる場合があります。再登校に関しては学校との連携に基づいて、登校しやすい環境条件を整えることから始めていきましょう。登校が困難な場合は、自宅以外の居場所として放課後等デイサービス(※)などの利用も考えられます。放課後等デイサービスの利用に関しては、お子さんの状態に合わせてクールダウンのスペースの確保や、感覚過敏性に対する配慮などの環境調整や、個別の課題やスケジュールの提供などの配慮が得られることが望ましいと思います。地域の相談支援専門員などと相談しながら進めていけるとよいでしょう。学校と福祉機関の情報共有や連携も必要だと思います。(※)放課後等デイサービスの利用には「通所受給者証」(受給者証)が必要となります。取得の条件や手続き方法は自治体により異なります。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年01月23日コロナ禍での休校がきっかけで見通し不安、昼夜逆転、家庭内暴力が始まった息子小学校1年生のときADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けた息子は、小学校までは通常学級に所属していました。小学5年生の年度末にコロナ禍のため休校になったことをきっかけに、「いつから学校に行けるの?」と先の見通しが立たずパニックとなり、昼夜逆転生活がスタート。そして同時に他害が始まりました。できる限りのサポートをと向き合いましたが、暴力を抑えられず家族だけでは対応が難しい状況となり、きょうだいへの影響も大きかったことから、6年生になってすぐ半年ほど小児精神科への入院も経験しました。9月から小学校に復帰したのですが、マスク生活など今までの生活様式が一変してしまい、パニック症状が悪化しました。小学6年生の2学期に、小学校の先生、進学予定の中学校の先生と私たち保護者とで話し合う機会を持ちました。中学校の通常学級では教科ごとに先生が変わるので、息子へ細かなフォローアップができる特別支援学級が良いのではという意見がでました。息子に相談したところ、息子自身も特別支援学級がいいとなり、中学入学と同時に、特別支援学級(情緒学級)に転籍しました。これで息子も落ち着いた学校生活を送れるかと思ったのですが、環境の変化に弱いため特別支援学級の環境に馴染めず、孤独を感じたようです。授業内容もすでに習ったものであったそうで、勉強好きだった息子は学習意欲が低下。そして再び不登校となってしまいました。中学で再び不登校に。一日中ゲーム、子ども部屋はゴミ部屋に……。不登校後は昼夜逆転に戻り、一日中ゲームで遊んでいたり、近所のスーパーで買い物したものを食べたりしていたようです。片づけができないので、部屋はゴミ部屋状態でした。Upload By ユーザー体験談家庭内暴力もひどくなりました。夫はテレワーク中で、息子の暴力行為を目の当たりにしたためメンタルの調子を崩し、息子へ向き合うことができなくなりました。私一人で息子と話し合い、児童相談所との相談もしました。児童相談所より「自宅での療育が困難」と判断された息子。一時的に児童養護施設でお世話になることになったのですが、そこでも暴れてしまい受け入れ先がなくなってしまいました。そのため、以前から契約していたショートステイ施設でロングステイさせてもらい、しばらくは、そこから中学校へ週2、3日、半日登校するという生活になりました。そこで生活リズムを作ってもらえればと思ったのですが、ここでも昼夜逆転を直すことは難しく、相変わらず荒れた生活を送っているようだった息子。どうすればいいのか……私は悩みに悩みました。「息子の生活リズムが整えられるような施設はないでしょうか」児童相談所へ何度も相談し、全力で息子に合う施設はないか探しました。ですが、暴力行為のある息子は、県内の施設全てで受け入れを拒否され、行き場がありませんでした。しかし、ようやく県外の医療併設型児童養護施設が一枠あいていることが分かりました。ここへ入所することになると、施設内の学校へ通うことになります。息子のこれからの人生を考え、義務教育期間中に生活改善をしておきたいと思っていた私は、藁にも縋る思いで、施設入所への準備を始めました。「目標を立てて一緒に頑張ろう」最初息子は施設への入所を嫌がりました。ですが、日にちをかけて話し合い、「今のままでは、地元の中学に通い続けることが難しいよ。生活習慣を整えて中学3年生の4月からこちらに戻れるよう、目標を立てて一緒に頑張ろう」と、息子と一緒に目標を立てました。そして、息子とともに施設を見学し、本人も生活の乱れを自覚していて、なんとか立て直したいと思っていることから施設入所を承諾。中学1年生の1月から入所し、施設に併設されている中学へ通うようになりました。私は祈るような気持ちで見送りました。ここからが息子の踏ん張りどころなのです。Upload By ユーザー体験談一方、通っていた中学校の先生には都度報告、相談をしていたのですが、この施設入所については、先生方からはなかなか理解してもらえませんでした。「週に数日でも中学校に通えているのに、施設にいれるのですか?」「家庭で子どもの療育はできないのですか」「お子さんは見捨てられたと思わないでしょうか……」でも、どうすればいいのでしょうか。今のままでは息子の生活を立て直すことが難しいのです。私は先生に一生懸命説明しました。息子が納得したうえで入所することを。Upload By ユーザー体験談夫のメンタルが弱っている中、私自身の精神状態もかなり危うい状態でしたが、義務教育期間中に息子の生活リズムを整えなければ、彼は大人になってもずっとひきこもる可能性もあるかもしれない……。できるだけ早期に、息子の生活や精神面を整え、将来自立できるようにサポートしたい、それがかなう環境を息子に用意してやりたいという思いでいっぱいでした。その思いが、なんとか私を支えていたと思います。努力した息子は、生活習慣を整え目標通り退所。地元の中学へ入所中、息子は長期休暇などを利用して定期的に試験外泊し、寝る時間など自宅でのルールを取り決め実施しました。また、試験外泊の際は、地元の中学の先生と面談、また先生も息子の施設や施設内学校の訪問もしてくださり、施設と学校同士で情報共有してくださり、本当に感謝しています。そして息子は、目標通り中学2年生の終業式後に退所し自宅に戻ってきました。そして、中学3年生の4月から、地元の中学へ転入、特別支援学級へ再び通い始めました。先生方は、息子が戻ってくるまでに2年かけて、特別支援学級での指導の仕方について中学校と教育委員会と話し合い、改革をしてくださっていました。特別支援学級の生徒は30名程度いたのですが、息子は通常学級と同じ内容の授業を受けることができるクラスになりました。そのため、勉強好きな息子は不登校にはならず、通い続けることができ、なんと中学3年は皆勤賞。定期テストも通常学級と同じテストを受け、学外で行っている受験対策用の模試や9月以降は実力テストのみ交流学級で受験するようになりました。これは、息子の受験対策として、大勢の生徒に囲まれて試験をうけられるよう学校側が計画してくださいました。Upload By ユーザー体験談志望校受験に向けて頑張っている息子を支えていきたい家に戻ってきてからの息子は前向きで、障害受容もしっかりとできており、先日精神障害者福祉手帳3級を取得しました。息子は幼少期からの夢「設計士、建築士」への道を希望しています。学習能力は高いのですが、情緒が安定しないため公立高校への進学は断念し、丁寧に対応してくれる私立の専修学校・建築科を単願志望しています。一時期、家庭崩壊の一歩手前だったわが家ですが、息子は今、将来の夢に向けて前向きに勉強に取り組んでいます。悩んでいた数年前が嘘のように、落ち着いた生活を送れています。夫のメンタルも回復し、私自身の精神状態も成長した息子の姿が心の支えとなり回復してきました。息子はこれからどんどん成長していくと思います。自分のやりたいことに向かって、これからも頑張る息子を、私は支え続けたいと思います。イラスト/海乃けだま※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせていただきます。(監修:鈴木先生より)自閉スペクトラム症のあるお子さんの対応には、ペアトレの基本である「傾聴と承認」が重要です。息子さんはまだ中学生なので児童相談所ではなく本来ならば小児科の神経外来を受診して相談すべきでしたが、該当するような小児科が近所にはなかったものと推測します。児童相談所は医療ではないので診断はできません。基本的にはかかりつけ医に相談して専門医へ紹介してもらうのが筋でしょう。中学校の先生がおっしゃるように、週に数日でも中学へ通えているならば一般的には施設に入れる必要はないと思われます。児童精神科医と小児神経科医との考えには多少ずれがありますが、医療へつなげることも忘れてはいけないことだと思います。そこには必ず答えがあるはずです。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年01月19日前回、「『心を強くする経験』は、これからの子育てを考える時、一番のキーワードになります」と、花まる学習会の高濱正伸さんに教えていただきました。そのためには、「『そういうこともある!』と、『事件にしない』という形で、親が子どもに状況を提示してあげる必要があります」とも。では、最近増えている不登校は、どのように考えればいいですか? 引き続きお話しを伺いました。■不登校と言っても実態はさまざまある――最近、不登校が増えていることについては、どうお考えですか?「不登校」と一言で言っても、その実態はさまざまです。じつは、「学校が『つまらない場所』だから行きたくない」という子も一定数います。そういった子は、大人になって自立さえできれば、不登校でも問題はないと思います。――「不登校だからダメ」と一概には言えない?もちろんです。ただ、長期の引きこもりの人たちの履歴を見ると、不登校からスタートしている場合も多いので、「入口の対応」という意味では「不登校であるという状態」をどう扱うかは大切です。長期化すると、「外に出るのが怖い」とか「朝晩逆転」といったことに繋がることもありますから。――不登校については、何から考え始めたらいいのでしょうか。一言で言えば、愛です。ラポールです。【ラポール】ラポールとは、フランス語で「橋を架ける」という意味。心が通い合い、互いに信頼し合い、相手を受け入れている状態のこと。今の学校の先生の中には、子どもとの信頼関係が築けていない人もいます。そんな先生のことを、子どもはどう見ているのか?「この人は、授業をやらないとお給料がもらえない人。この人が困るから、黙って授業を聞くしかない」といった目で見ている可能性もあります。先生に悪気がないのはわかります。でも、「そこに、【ラポール】~子どもとの信頼関係~があるのか?」という話です。■今の学校は古い⁉――先生と信頼関係が築けないお子さんにはどんな特徴がありますか?知能が高かったり、才能がある子ほど、ラポールに敏感です。今、そういった子たちが、学校の中に居場所を見つけられないという現実があります。――学校に居場所がない子どもはどうすればいいんでしょうか?私は、この現実を受けて、花まるエレメンタリースクールというフリースクールをつくりました。昨年が一年目で、今は二年目なんですが、手ごたえを感じています。――フリースクルーでの手ごたえとは?昨年からいる(1年目からいる)24人が、先輩面するんです。「俺も暴れていたから、わかるよ」みたいなことを言う(笑)。大人に言われるより、「自分もそうだった」という先輩(そう言っても子どもですが…)の言葉を届けることができることが大きいんです。そういった仕組みを作ることが大事だったんです。「現状の学校に収まりきらないタイプの不登校」に対しては、花まるエレメンタリースクールの教育実践を通して、ひとつの答えが出ました。――どんな答えですか?子どもが心から安心できる居場所を作ればいいのです。要は、「仕組み」の問題なんです。この話も何度もしていますが、今の学校がもう古いんです。先生一人一人には、絶対に悪い人はいないんです。■日本の教育は、何が問題か?高濱先生は、いまの日本の教育の問題点として、「粒のそろった兵隊を作る教育」なところと挙げています。そして高濱さんは、「上の言うことを忠実に聞く兵隊を作るのではなく、これからの教育では『自走する人間』を育てていく必要があるんです」と、言います。■居場所を見つけられない子どもに届く言葉とは――居場所に辿り着けてないご家庭は、どうしたらいいでしょうか?「子どもを癒やすのは何か?」という話です。それは、「大丈夫。あなたは、私の子どもなんだから、絶対に大丈夫」という親の言葉です。この言葉が、効きます。私は本当に、たくさんのいろいろなタイプの親子を見てきました。だからこそ、言えるのです。「あなたは、大丈夫。母さんの子どもだから、大丈夫」という言葉が、もっとも子どもの心に響くのです。子どもは親から「大丈夫!」と言われたいし、その言葉を信じたいのです。毎日、家庭でしっかりと愛情を与えていれば、少々、外でつらいこと、嫌なことがあっても耐えることができます。前話の話にも通じますが、多少の試練は、心の免疫をつけるために必要です。親元にいる時に、心の免疫をつけてあげる、と考えてみてはどうでしょうか?■子どもが不登校になったとき母親がしてはいけないこと――お母さん自身が、子どもに対して「あなたは、大丈夫」と言い切れるエネルギーがない場合もあると思うのです。その時は、どうすれば良いですか?そんな時は、お母さんが孤立しているのです。「孤立した母」というのは、現代の社会が抱える問題です。この問題の解決策として言えることは、「繋がりを持ちましょう」ということです。子育てとまったく関係のない、趣味のサークルに入るのでもいいし、パートに出るのでもいいし、大学時代の友達に会うのでもいい…。繋がりをいくつか作ったなかで、誰か一人でいいから、心を開いて話ができる人、居場所を、お母さん自身が確保するのがもっとも大事です。お母さん自身も、正解が欲しいわけではないでしょう? 「うん、うん、そうだよね」と話を聞いてもらって、安心したいのです。――お母さん自身の居場所を、まずは確保するのですねそうです。昔は、隣近所にそういう人がいたかもしれません。けれども、今は「自分で意識して、居場所を確保しないとならない時代なんだ」と、お母さんがしっかりと踏まえておくことが大切です。子どもが不登校の時、「私がちゃんとしなければ!」と、一人で抱え込んでしまう人がいます。大切なのは、一人で頑張ることではありません。人と繋がり、自分自身の居場所をまずは見つけて欲しいです。――キーワードは「繋がり」ですねはい。居場所は、専門的な相談場所でもいいし、気のおけない友だちとカフェで喋るといった時間(心の置き場)でもいいのです。とにかく、誰かと繋がって、孤立をしないようにする。子どもは、そんな母を見て、安心するのです。「お母さん、楽しそう!」と思うと、子どもも、なんとかなりそうな気がしてくるものですよ。――子どもが、「なんとかなりそうな気がしてくる」って大事ですね私の経験から言わせてもらえば、14歳までに自己肯定感に穴ぼこができなければ、大体のことは大丈夫です。14歳は、昔の元服です。人が育つ本質は、そう変わらないのです。不登校で多少、勉強が遅れていたとしても、自己肯定感さえあって、「やっぱり俺、ちゃんとやるわ!」と本人が言い出せば、大丈夫です。――高濱先生に「大丈夫」と言っていただけると、何だか安心します。「あの問題児が!?」と、いい意味で裏切られる子とたくさん出会ってきました。別人になりますからね(笑)。嘆き悩んでいたお母さん方が、「本当に『大丈夫』でした」とおっしゃる例も、たくさん見てきました。大学に入るのが1~2年遅れたとしても、そんなのたいした話ではありません。■高濱先生は三浪四留!?高濱先生は、東京大学に入るまでに三浪していて、大学に入ってからは四回留年しています。二浪した人からは、「自分が、『人生、回り道した』などと言っていて、お恥ずかしい限りです。すいませんでした」と、謝られるとか…。高濱先生のお話を聞いていると、自分の悩みが小さく感じられます……。次回は、編集部に寄せられたお悩み、「わが子が他の子をいじめていた。その時、母親がすべきことは?」について、高濱先生にお話しして頂きます。■今回お話を伺った高濱 正伸先生の著書 『どんな時代でも幸せをつかめる大人にする つぶさない子育て』 高濱 正伸 (著)/ PHP研究所(1,540円(税込))子どもの人生の選択肢を増やしてあげたい。あの時、子どもに「あれをやらせておけばよかった」と後悔したくない。そんな深い親の愛が時に暴走してしまうことがある…。「どうしてできない!?」と子どもを責めたり、「そんな点数じゃ、○○中学なんて入れないぞ!」と脅してしまったり…。それで、子どもがつぶれては本末転倒です。そんなお母さん、お父さんたちに意識して欲しいのが「伸ばすよりも、つぶさない子育て」。子どもとの適切な距離感がわかり、子育て不安が軽くなる1冊です。高濱 正伸(たかはま まさのぶ)先生1959年熊本県生まれ。東京大学農学部卒。花まる学習会代表、NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。算数オリンピック作問委員。日本棋院理事。武蔵野美術大学客員教授。環太平洋大学(IPU)特任教授。
2024年01月16日無料の参加登録受付中!発達が気になるお子さんやご家族へ届けたい、オンラインセミナーが1/27(土)に開催決定Upload By 発達ナビアライアンス プログラム登校渋りが続いている、いつも休み明けに学校に行きたくないと言う……そのようなお子さまもいらっしゃるのではないでしょうか。不登校のお子さまの心の状態から、家庭でどう向き合ったらいいのか?今後どうしたらいいのか?専門家などから詳しい情報を得られ、さらにその場で質問もできるオンラインセミナーを開催します。・日時:2024年1月27日(土)9:30~14:10(予定)・参加費:無料・形式:Zoomウェビナー配信・参加方法:事前申込必須。下記ボタンよりお申し込みください。・内容:専門家講演、すべてのお子さまを応援する企業によるセミナー※企画調整中のため、今後変更となる場合もございますオンラインセミナーの内容をご紹介Upload By 発達ナビアライアンス プログラム勉強したら?とは言わないほうがいい?学校に行きたいのに行けない、どうしてこうなっちゃったんだろう……と自分を責めてしまう……。不登校や登校渋りのあるお子さんと過ごす中で、声かけや接し方、将来を見据えた対応など、さまざまな不安や悩みが浮かんでくるかもしれません。必要なサポートはお子さんによって異なり、状態に合わせて考えていく必要があります。今回は、児童精神科医を務める三木先生にご登壇いただき、これまで多く寄せられてきた不登校に関するお悩みにお答えしていきます。セミナー当日も、視聴者の皆さまからリアルタイムで質問やお悩みを受け付けますので、ぜひご参加ください。講師:三木崇弘先生社会医療法人恵風会 高岡病院 児童精神科医兵庫県姫路市出身。愛媛大学医学部卒。東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科博士課程修了(医学博士)。早稲田大学大学院経営管理研究科修士課程修了(経営管理学修士)。愛媛県内の病院で小児科後期研修を終え、国立成育医療研究センターこころの診療部で児童精神科医として6年間勤務。愛媛時代は母親との座談会や研修会などを行う。東京に転勤後は学校教員向けの研修などを通じて教育現場を覗く。子どもの暮らしを医療以外の側面からも見つめる重要性を実感し、病院を退職。2019年4月よりフリーランスとしてクリニック、公立小中学校スクールカウンセラー、児童相談所、児童養護施設、保健所などでの現場体験を重視し、医療・教育・福祉・行政の各分野で臨床活動を行う。2022年7月より地元にUターンし、社会医療法人恵風会 高岡病院で児童精神科医として勤務。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム文部科学省が定めている「出席扱い制度」をご存じですか?自宅学習の努力を認めることで、いつかまた学校に行きたいと思ったときのために、学習の遅れを最小限にしておけるようつくられた制度です。この制度を活用すれば、不登校で学校を休んでいても、家庭学習を出席扱いにして、その先の進路などの選択肢を広げていける可能性があります。制度を利用するには、いくつかの条件を満たした上で、在籍する学校と交渉・連携していくことが重要です。本セミナーでは、のべ1,200名以上が出席扱いになった実績のある、無学年式オンライン学習教材「すらら」の担当者が、本制度利用の具体的なルールや、すららを使って出席扱いとなった事例、最新情報などをご説明します。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム子どもが「学校に行きたくない」と言うとき、どう関わったらいいのか・この先どうなっていくのか、不安な気持ちでいる保護者の方もいらっしゃると思います。前向きになってくれるサインを見逃さず、お子さまの自己肯定感を育みながら接していくことが大切です。不登校のお子さまが安心できる居場所を見つけて、楽しく過ごす事例も交えながら、お子さまとの関わり方について解説します。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム「学校の仕組みが合わない」「冬休み明けで行き渋りになっている」そんなお子さまに向けたセミナーです。子ども一人ひとりのありのままを受け入れ、自信を育み、社会で活きる力を共に学んでいくオンラインフリースクール「SOZOWスクール小中等部」。500名以上の小中学生が在籍するスクールながら、学校が合わないと感じている子どもの個性に寄り添うスタッフが揃っており、地上波のテレビ番組で紹介されるなど、注目されています。4月には高等部も開校し、進路にも安心を持てる居場所です。当日は、学校に行きづらいお子さまの実際にあった事例も含めてお話しします。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム発達が気になるお子さまの子育てをオンラインサポートする「発達ナビPLUS」。本セミナーでは、発達ナビPLUSの監修者でもある公認心理師・菅佐原洋先生が、不登校や行き渋りによって学習に遅れが生じたとき、保護者として何ができるか解説いただきます。・不登校で授業を受けておらず、勉強もできていない・将来も見据え少しはしてくれると親として安心だけど……・今の状況で勉強は何をどこまで頑張ればよいのかなどお子さまの勉強に関するお困りごとへの手立てについてお話しします。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム不登校やひきこもりがちなお子さまがいるご家庭向けの勉強会です。・不登校支援の選択肢フリースクールや訪問教室など、不登校のお子さまへの支援の選択肢や選ぶ際のポイント・中学以降の進路の選択肢義務教育以降の高校進学の選択肢として、通信制・サポート校や高等専修学校、チャレンジスクールなど、不登校に理解のある進路・教育にまつわる準備教育資金やお子さまの自立後に必要になってくる費用など、現実的な準備など、復学や居場所など、学校に行かない選択をした子へのサポートや、中学以降の進路の選択肢について解説します。たくさんの方のご参加を、心よりお待ちしております。
2024年01月15日不登校児童生徒対応のマンツーマンオンライン塾『Preステップオンライン』を運営するCKCネットワーク株式会社(代表取締役:山崎朋宏、本社:愛知県名古屋市)は、『不登校の子どもってどんな気持ち? どう接したらいいの? ~子どもとの接し方説明会~』を1月27日(土)オンラインで開催することになりましたので、お知らせいたします。説明会タイトルロゴ●開催に至った社会的背景と現状「長期休暇明けに増加する不登校児童生徒と原因」文部科学省の調査によると、小・中学校の不登校児童生徒の数は2013年度以降年々増加し、2022年度に過去最多の299,048人を記録しました。(別紙参考資料(1))さらに、高知市教育研究所の資料からは、不登校の小学生は、2学期が始まるタイミングの9月・10月、学年が終わる2月、3月に増加する傾向が見られます。これらは長期休暇明けにそのまま欠席が続いてしまい不登校となってしまう子どもが多いことを示しています。(別紙参考資料(2))また、未来地図( )の調査によると、「不登校の要因」について、37.5%の保護者が「子ども自身も、学校へ行けない理由がわからない」と回答しています。さらに、「子どもの不登校により、保護者の方が困っていること」について、約50%が「相談先が見つけにくい」ことをあげています。不登校児童生徒は年々増加する一方ですが、“その原因がわからないのでどう対応したらいいのかわからない”“どこに相談したらいいのかもわからない”、そのような悩みを持つ保護者の方が長期休暇明けに増加することが予想されます。●開催への想い「8年間の不登校児童生徒へのサポートから得た経験」当社には8年の「不登校児童生徒へのオンライン授業・面談実績」があり、現在も多くの生徒・保護者の方々への不登校支援のサポートをしています。その中で、当社は不登校の子どもへの接し方に正解はないと考えています。それは子ども一人一人が違う個性や環境・事情を持っているからです。当社にご相談に来られた方にも、“初めての経験でどうしたらいいのかわからない”“どのように子どもに接したらいいのかわからない”“子どもがどんな気持ちなのかわからない”など子どもが不登校になったことへの不安や、行き渋り・五月雨登校など不登校になる前兆現象の心配であったり、様々な悩みを持ってこられる方は多くいらっしゃいます。当社のこの経験から得た不登校への接し方の一つの考え方をお伝えすることで、不登校に関する悩みをお持ちの保護者の方がこれから子どもにどのように向き合うかを考えていただくきっかけにしていただくこと、一人で悩まずに悩みを相談できる場所が見つかるきっかけになればと考えています。【イベント概要】◆名称: 不登校の子どもってどんな気持ち? どう接したらいいの?~子どもとの接し方説明会~◆会場: オンライン(Zoom)他の参加者に顔や名前を知られずに参加できます◆日時: 2024年1月27日(土)11:00~12:00◆内容: 行き渋り・登校拒否・不登校なり始めの子どもへの接し方 サポートの仕方◆詳細: 【CKCネットワーク株式会社について】『家族に自慢できるサービスを、世の中に提供する。』を理念として1990年に愛知県で創業しました。通信指導実績33年、累計指導会員数50万人以上を誇る総合教育企業です。オンライン個別指導塾「Fit NET STUDY」や、不登校、軽度発達障害、グレーゾーンの方向けのマンツーマンオンライン塾「Preステップオンライン」など、幅広い事業を運営しています。CKCネットワーク株式会社URL: PreステップオンラインURL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年01月09日【発達障害×子育てアンケート】不登校・行き渋りになったことがある?発達障害のあるお子さんの保護者の皆さんから「長い休み明けや日曜日の夜が近づくと体調が悪くなる」「子どもが朝なかなか起きられない」、というお困りの声をいただくことがあります。進学などで環境が変わったり、学校の行事があったりすると、そのような傾向が強くでてしまうお子さんもいるのではないでしょうか?そこで、LITALICO発達ナビではお子さんの不登校や行き渋りについて公式LINEでアンケートを実施。アンケートでは「お子さんに不登校・行き渋りはあるか?」「どんなときにあったのか?」や、お子さんが不登校や行き渋りのとき、学校の対応でうれしかった・助かったことについて伺いました。※「LINE」はLINE株式会社の商標または登録商標です。※アンケートはLITALICOの公式LINEにて!『お友だち登録』お待ちしています!Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部不登校・行き渋りのとき、学校の対応でうれしかった・助かったことの回答「 登校渋りのはっきりした理由は分かりません。ただ、すぐ学校に相談したところ、無理に登校させなくても良いことや、子どものペースに合わせて行きましょうと言ってくださったのがありがたかったです。今も午後登校や保健室登校が多いですが、臨機応変に対応してくれます。欠席連絡もアプリ対応となったので親のストレス軽減になっています」「授業をオンライン配信してくれて、出席扱いにしてくれました。オンラインを通じてクラスの様子がわかり、登校につながりました」「発達グレーの息子が、夏休み明けから一歩も家から出られなくなりました。先生方は、まず子どもの様子を気にかけてくれたことはもちろん、分団登校から個別登校にしてくれたり、こちらのスタンスを理解して対応してくださいました。スクールカウンセリングでは、不登校の経験に対し『頑張ったんですね』と労いの言葉までくださいました」「不登校が始まった小学校ではあまり適切な対応をしていただけなかったが、中学校では特別支援学級の担任が毎週訪問して本人が興味を持ちそうなことを一緒にやってくださったり、3年時の担任は通信制高校受験のサポートを親身になってしてくださいました」「学校からは休むことに対してサボるという判断をされ、理解してもらえませんでした。しかしその事について相談したフリースクールの先生は、サボっていると言われたことに対し自己批判をする娘に『自分を守るために行かなくていい。行かない選択をしたことは勇気がいっただろうし、その判断は間違っていない』と娘を認めてくれて親子で救われました」「本人が先生やカウンセラーの先生に相談をしたので話を聞いてくれました。そして、それを親に連絡して教えてくれました。中学生にもなるとなかなか本人は親に直接話すことはなく、信頼できる先生に話すことの方が多くなるようです」LITALICO公式LINEアカウントお友達へのアンケート結果より回答期間:2023年9月3日~9月6日回答人数:2,255名※一部抜粋まとめ今回のアンケートでは、お子さんに不登校・行き渋りはあるかを聞いたところ、81%の回答者が「不登校・行き渋りがある」と回答。不登校や行き渋りがあったときで最も多かったのが「嫌なことがあったとき」、次いで多かったのが「夏休みなど長期休み明け」という回答でした。夏休みが明けて一ヶ月ほど経過した今、不登校で悩んでいる保護者の皆さんやお子さんが増えている時期かもしれません。その中でも、学校の対応でうれしかった・助かったことでは760を超えるコメントを寄せていただきました。「欠席に理解を示してくれた」「登校できた時は褒めてくれた」「オンラインで授業を配信してくれた」など、学校現場でも不登校に対する理解が深まっていることも分かりました。加えて「スクールカウンセラーの先生が対応してくれた」「フリースクールの先生が寄り添ってくれた」といった担任や学校の先生以外の大人との関わりについての回答も目立ちました。不登校の小中学生は年々増加傾向にあり、2023年は過去最多になりました。特に、発達障害のあるお子さんの場合、「学校」という枠組みや「標準」とよばれるようなものにフィットしづらい傾向があり、困りごとを抱えている中で不登校につながることがあるのかもしれません。お子さんの不登校に直面された保護者の方の多くは「子どもの将来が心配」というお気持ちなのではないでしょうか。LITALICOでは、発達ナビの記事や情報、またオンラインでの勉強会の開催など、さまざまな方法で不登校や行き渋りがあるお子さんと保護者の方をサポートしています。発達障害があるお子さんの一人ひとりの個性や特性に合わせた環境の整え方や、進路の選択肢について一緒に考える「勉強会」「個別相談」を行うLITALICOライフでは、【不登校の支援と将来の準備】に関する勉強会を開催しています。フリースクールや訪問教室など不登校のお子さんへの支援や、義務教育以降の高校進学について通信制高校など不登校に理解のある進路情報など、幅広く知ることができます。また、教育にまつわる資金など、現実的な準備についても学べる勉強会です。Upload By 発達ナビ編集部※アンケートはLITALICOの公式LINEにて!『お友だち登録』お待ちしています!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2023年09月21日無料の参加登録受付中!発達が気になるお子さんやご家族へ届けたい、オンラインセミナーが9/23(土)に開催決定Upload By 発達ナビアライアンス プログラム学校へ行きたがらない。ずっと家にこもっている。勉強はしないまま……。そんなお子さんが今どういう心の状態なのか、どう声をかけたらいいのか、ずっとこのままなのだろうか。ご不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。発達ナビでは不登校のお子さまとそのご家族に、ご自宅で情報を得られる機会をお届けするために「不登校サポートセミナー」を開催します。・日時:2023年9月23日(土)9:30~13:35(予定)・参加費:無料・形式:Zoomウェビナー配信・参加方法:事前申込必須。下記ボタンよりお申し込みください・内容:専門家講演、発達が気になるお子さまや不登校のお子さまを応援する企業によるセミナー※企画調整中のため、今後変更となる場合もございますオンラインセミナーの内容をご紹介Upload By 発達ナビアライアンス プログラム夏休みも終わり2学期が始まりましたが、「学校に行きたくない」と言うお子さんへ、どう関わったらいいのか・この先どうなっていくのか、不安な気持ちでいる方もいらっしゃると思います。まずはお子さまの心の状態を理解し、前向きになってくれるサインを見逃さず接していくことが大切です。今回は、自身も40歳を目前にADHDの診断を受けた不登校新聞代表が、当事者目線で、また不登校や特性のある当事者、親、識者など400人以上に取材してきた経験も踏まえてお話しいただきます。当日は視聴者のみなさまからの質疑応答タイムもご用意しています。ぜひご参加ください!講師:石井志昂 氏不登校新聞の代表。『不登校新聞』とは「当事者の声に寄り添う」をモットーに、日本で唯一の不登校に関する新聞として、98 年に創刊。 以来1000 名を超える不登校・ひきこもり当事者経験者の声を掲載。2022年からは不登校の親専用コミュニティ「親コミュ」を設立。自身も中学生で不登校を経験しており、不登校新聞にかかわり続けている。近著に「フリースクールを考えたら最初に読む本」(2022年/主婦の友社)Upload By 発達ナビアライアンス プログラム悩みの深いご家庭と向き合う無学年式オンライン教材「すらら」。2022年は不登校や発達の気になる生徒2,700名(すらら利用者全体の約6割※)が家庭学習で利用。そして、家庭学習を見守る保護者の関わり方を学ぶほめビリティ講座は、今年リニューアルし約150名の方が受講されています。※株式会社すららネット調べ本講演では、繊細で不安が強く、無気力になってしまうお子さま、挑戦したい気持ちはあっても、不安になる気持ちとうまく向き合えないお子さまなどを持つ保護者さまへ、心理療法の「認知行動療法」も取り入れた関わり方や事例をお伝えしていきます。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム発達が気になるお子さまの子育てをオンラインサポートする「発達ナビPLUS」。発達ナビPLUSの監修者でもある公認心理師・緒方広海先生に、思春期の二次障害への「特徴」とその「相談の目安」について解説いただきます。・そもそも二次障害って?・不登校や引きこもりは二次障害なの?・二次障害への対応はどうすれば?など、特性があるお子さまの二次障害に関する疑問やお困りごとへの手立てについてお話しします。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム発達に特性がある子の「好き」をのばし、力に変えることのできる習い事や保護者さまの関わりについて解説する、保護者向け勉強会です。ゲームや動画が大好きなお子さまが、実際に好きなことを力に変えた成長事例などを交えて、保護者さまの関わり方のポイントや習い事の選び方、将来への活かし方についてご紹介します。・子どもの「好き」を力にする親の関わり方や習い事って?・事例で分かる!「好き」を伸ばした子のストーリー・将来に活きる力に変えるために今からできることは?Upload By 発達ナビアライアンス プログラム不登校や引きこもりがちなお子さまがいるご家庭向けの勉強会です。復学や居場所など、学校に行かない選択をした子へのサポートや、中学以降の進路の選択肢について解説します。1.不登校支援の選択肢フリースクールや訪問教室など、不登校のお子さまへの支援の選択肢や選ぶ際のポイントを解説します。2.中学以降の進路の選択肢義務教育以降の高校進学の選択肢として、通信制・サポート校や高等専修学校、チャレンジスクールなど、不登校に理解のある進路を幅広く知ることができます。3.教育にまつわる準備教育資金やお子さまの自立後に必要になってくる費用など、現実的な準備についても解説します。たくさんの方のご参加を、心よりお待ちしております。
2023年09月20日株式会社C.Dreams(所在地:大阪府大阪市、代表取締役:河内 有華)が運営する子供の教育メディア「ちいく村」は、夏休み明け2学期の登校渋りについて2023年8月に調査した結果を公開いたします。夏休み明けの2学期の登校は、楽しみにしている子と、不安な子に分かれます。中には登校渋りをしてしまう子もいるので、その実状を小学生の親御様を対象に調査しました。その結果、36%の小学生が登校渋りをしていることがわかりました。本調査では、2学期の登校渋り対策についても報告いたします。夏休み明けの2学期 効果があった登校渋り対策■調査概要調査対象:小学生のお子様を持つ親御様調査日 :2023年8月調査方法:インターネットによる任意回答調査人数:100人調査主体:自社調査※本アンケート結果を引用する場合は「ちいく村」のURL( )を使用してください。■調査結果●登校渋りをしていますか?夏休み明けの2学期の登校について調査しました。2学期が始まり、登校渋りをしていますか?と調査したところ、36%が登校渋りをしているという結果が得られました。夏休み明け 登校渋りの割合64%の子供はいつも通り登校しているようですが、3~4人に1人の割合で登校渋りをしているようです。●登校渋りをしやすい学年は?登校渋りをしている割合を各学年で算出したところ、小1~小4で多い傾向があり、5年生、6年生では少し割合が下がる傾向がみられました。学年別 登校渋りをしている割合2年生では少なくなりましたが、昨年の調査(学年別 夏休み明けに苦労したことは? 下図参照)でも低学年の方が登校渋りは多い傾向であったため、登校渋りは小学校低学年の子ほど注意が必要なことがわかります。昨年の調査(学年別 夏休み明けに苦労したことは?)●夏休み明けの子供の雰囲気は?夏休み明け登校渋りしていない子も楽しく学校に行っているのでしょうか?学校へ行く子供の雰囲気を親御様に聞いたところ、75%は普段と変わらず、楽しみにしているとの回答でしたが、25%の子供は不安や緊張が見られるようでした。夏休み明けの子供の雰囲気を調査した結果夏休み明けに学校に行くのは、子供によっては緊張したり、不安になったりすることもあるかもしれません。子供の様子をよく観察し、違和感がある場合は対策を考えてあげましょう。●夏休み明けの登校渋り対策小学生の親御様を対象に、うまくいった夏休み明けの登校渋り対策を調査しました。意見が多かった対策、大事な対策をまとめていきます。(1)子供の話をしっかり聞く1番大事なのは子供の話をきちんと聞くことです。アンケートでも最も多い対策でした。登校渋りをしている子の話を聞くポイントは次の通りです。・不安そうに聞くと伝わるので、不安そうに聞かない・理由が言えそうなら理由を聞くアンケートの結果では「人間関係や体調が原因であればお休みさせる」という方が多かったです。一方で、だるい、行きたくないといった様子なら「しんどくなったらいつでも帰っておいで」と添えて、とりあえず登校させる、という方が多かったです。いったん登校さえすればお友達と楽しく学校に行けた、という子も多いようなので、お話を聞いていけそうなら登校させてみるのも解消法になるようです。(2)いっしょに登校してあげる低学年の子の登校渋りでは、登校自体が不安な子も多いです。そのような場合は「一緒に登校してあげる」という対策が効果的です。いざ登校さえすれば、学校に慣れて登校渋りも解消した、という方は少なくありませんでした。(3)先生に相談する子供が登校渋りをしたら話を聞いて、先生に相談する、という方も多かったです。先生に相談することで、原因や対策をいっしょに考えてくれるメリットもあります。また、登校渋りを相談していれば、お勉強の遅れた分も登校した際や宿題などでフォローしてもらえる場合もあります。(4)仲の良い友達と一緒に登校する仲の良い友達に協力してもらうのも選択肢の1つです。家が近所ならいっしょに登校できるよう掛け合ってみましょう。友達に迎えに来てもらったら難なく登校できた、という方も少なくありません。(5)頑張るラインを決めて登校する行きたくない子供に強制させるのはよくないので、子供と話しあい「頑張るライン」を決めて登校させる、という意見もありました。頑張るラインとは、例えば「今日は3時間目までは頑張ろう」と決めて、それ以降しんどくなったら帰ってきていいよ、という目標のようなものです。「子供に無理しなくてもいい」という気持ちを与えてあげることで、登校渋りを解消させる効果があります。(6)安心させるものを持たせる1年生や2年生のような低学年の子は、不安ゆえに登校渋りをしている子も多いです。そんな子にはママのハンカチなど、子供が安心できるようなものを持たせてあげるのも手です。不安に種類は子供によって異なりますが、不安を少しでも軽減できるものがあるなら、身につけさせてあげることで、登校渋りを軽減することができます。(7)習い事を休ませる夏休み明けに学校や習い事を一気に開始させると子供がしんどくなってしまう場合があります。2学期になって最初は登校していたのに、急に登校渋りをしてしまった時によくある理由です。そのような場合は習い事をいったん休ませ、学校に無理なく行けるように子供のペースを調整してあげるのも登校渋りの対策になります。(8)楽しい思い出や学校の話をする1学期に楽しかった思い出や友達の話をしてポジティブな気持ちにしてあげるのも登校渋りの対策になります。この方法はすぐにできるので、実践している人が多かったです。給食や遠足、仲良しの友達と遊べる話などをしてあげることで、学校へ行くことが楽しみになる気持ちにさせてあげましょう。(9)帰ってきたら○○しようねと声掛けする学校から帰ってきたら大好きなお菓子をいっしょに食べようね、のように学校の後に楽しいことがあると想像させてあげるのも登校渋りの対策になります。学校終わったら○○君と遊ぼうね、など子供が楽しみになる声かけをしてあげると、行くことへの不安が解消されやすいです。(10)お休みさせる登校渋りしているならいったん休ませる、という方も少なくありませんでした。いったん休ませて、学校の話をしたり、行きたくない理由をじっくり聞いてみたり、子供に時間を与えてあげるという対策です。子供も話を聞いてもらえれば安心感が生まれるので、1日休むことで解消したという方も多かったです。■調査結果総評本調査では、夏休み明けの登校渋りについてアンケートを取り、登校渋りの現状や具体的にうまくいった登校渋り対策についてまとめました。調査結果でもあったように、夏休み明けの学校が不安という子供は少なくありません。親がすぐにできる対策を調査したので、お子様の様子にあわせて本調査結果を参考に登校渋りの対策をしてみてはいかがでしょうか。株式会社C.Dreamsは運営するメディア「ちいく村」を通じて、多くの子育て世代がより良い家庭学習を進めていけるよう社会に貢献してまいります。今回は夏休みの自由研究に関する調査を発表しましたが、当社が運営しているサイトでは他にもいろいろな記事も公開しています。【会社概要】株式会社C.Dreams代表者 : 代表取締役 河内 有華資本金 : 100万円事業内容 : WEBメディア運営・WEBライティング事業URL : 問い合わせ先: ■子供向け家庭学習教材に関する記事●スマイルゼミ : ●スマイルゼミ : ●ポピー : ●こどもちゃれんじ : ●こどもちゃれんじベビー: ●すらら : ●東進オンライン学校 : ●幼児向け通信教育教材 : ●小学生向け通信教育教材: ●中学生向け通信教育教材: ●高校生向け通信教育教材: ●タブレット学習 : ●トド英語 : ●トドさんすう : ■幼児ママ向けコンテンツ●幼児プリント教材 : ●プレママプレゼント : ●ディズニー英語システム: ●ディズニー英語システム: ●ディズニー英語システム: ●ディズニー英語システム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月31日ウーマンエキサイト編集部のライターが今回、独自目線の感想とあらすじを交えてご紹介するコミックは「4人の子育て! 愉快なじゃがころ一家」。作者・じゃがいもころりんさん(以下:じゃがころさん)の長女が小6から不登校に。「たいした理由がないのに不登校って…甘えでしょう?学校行って勉強するより、好きなことだけして遊んでいたいだけ?」「そんなんじゃ…社会にでれなくなる!」と、思っていたじゃがころさん。友達付き合いができる子だし、勉強嫌いでも理解はできているのだからそのうち楽しくなるだろう、慣れるだろう、なんて気楽に考えていた、じゃがころさんですが…。娘の悩みはいっこうに解決されません…。■学校に行きたくない! 理由を聞いてみると…作者・じゃがころさんの長女は、元々ひょうきんな子で、慕ってくれる友だちもいました。そんな長女が集団を楽しめず、学校に「行きたくない」と言うようになります。理由は「意地悪するクラスメイトがいる、先生の怒鳴り声が嫌、給食を残してはいけない」など。クラスメイトの意地悪や、先生が怒るなどは、自分に対してではなくても気になっていたようです。■とうとう、小6から不登校に6年生の時、朝登校時になると腹痛や頭痛などの体調不良を訴えるようになります。このままでは良くないと思い、じゃがころさんは、あちこちに出向き解決の糸口を探しますが、どれもしっくりきません。そんなある日、娘が「ママ、私消えてなくなりたい」と言い出して…。じゃがころさんは「娘の苦しみは思ってる以上に深いこと。誰もが認めるような理由が見えなくても甘えなんかではないこと。そして休んだからと言って気持ちは全然休めていない」ということに気が付くのですが…。こちらは、作家・じゃがいもころりんさんの体験を元に、ウーマンエキサイトで公開された漫画です。ここからは、ネタバレになるかも!? ライターが印象的だったシーンを紹介します!■不登校による生活の乱れ ゲーム漬けは理由があった!?不登校になると昼夜逆転し、生活の乱れが気になります。ゲーム漬けになる娘に、じゃがころさんは「ゲームばかりしないで!」と言います。不登校に限らず、子どもに良く言う声掛けかもしれませんね。話を聞くと、理由があるようで…。「昼夜逆転してしまったのには、夜寝付けないという理由以外に学校が終わる時間以降に起きるほうが気持ちが楽だということ」と、じゃがころさんの気づきがあった場面です。娘さんが「学校」を気にするあまりの考えですよね。親が思っている以上に学校に囚われているということに気づかされました。ただゲームをしたいだけではなく、「学校のことを忘れたい」という意識からのものとは…!純粋にゲームが好きな子もいるかもしれませんが、現実逃避をするための手段にしている子もいるかもしれませんね。■型にはめたくなるけど 花に見る十人十色コンクリートを突き破って咲く花もあれば、手間暇かけて咲く花もある。十人十色といいますが、育てる人の都合で世話をしてもキレイに咲くとは限らないものです。じゃがころさんは「不登校の原因が発達の個性とは関係がない場合もあると思いますが、不登校になったということはその時点でもう疲れて自信を無くしている子が多いです。」と言います。今回の漫画を読みながら、「向き合う」ことが容易ではないということに改めて気が付きました。親も一人の人間。みんなと同じでないと不安になったり、自分の予定を優先できずにイライラすることもありますよね。いじめなど、ハッキリとした理由が見つけられないことに焦ることも、当たり前の感情ですよね。■「学校に行かなくて良いよ」ライター自身が経験私自身が中学1年の終わりから、中学3年の1学期頃まで不登校だったのを思い出しました。休んでは登校しての繰り返しで、休む時期が長くなっていきました。「早くに母を亡くした悲しみが、一気にきたのかな?」「思春期もあったのかな…?」と、大人になった今では思いますが、当時はとても悩んだものです。現実逃避で本ばかり読んでいました。その時父が「学校に行かなくてもいいよ」と言ってくれたので救われたものです。さて、じゃがころさんの長女は?! 結果としては、高校から社会復帰し現在大好きな絵を描く仕事に就いているのですが。どう気持ちを切り替えられたのか?じゃがころさんと長女さんの体験が、不登校で悩んでいる方の気づきにつながるかもしれません…!▼漫画「娘の不登校体験記」
2023年08月30日登校拒否でパニック、通常学級から特別支援学級への転籍、フリースクールに転校も…不登校体験談をご紹介!総務省の調査によると、小中学生で不登校の子どもの数は9年連続で増加し、令和3年度には過去最多の約24.5万人と報告されています。総務省不登校・ひきこもりのこども支援に関する政策評価 <評価結果に基づく意見の通知>教室の音やにおいなどがつらい、集団授業についていけない、お友達とのトラブル……発達障害のあるお子さんが学校で遭遇するつらい場面や困りごとは多岐にわたります。今は学校に通っているけれど、ある日突然、子どもに「学校に行きたくない」と打ち明けられたら……と考えたことのある方も多いのではないでしょうか?このコラムでは、実際にわが子の不登校を経験した発達ナビの連載ライターによるコラムや、読者の皆さんの体験談をご紹介します。ADHDと自閉スペクトラム症のあるむっくん。特別支援学級に通っていましたが、小学校1年生の秋、あることをきっかけに、頻繁に癇癪を起こすようになりました。やがて、むっくんのストレスは限界に……。「子どもが学校へ行かないことを認める」、保護者にとっては勇気がいる決断だと思います。むっくんの母であるウチノコさんが、不安や葛藤を抱えながらも親子で不登校を選ぶまでのお話です。ASD傾向のある小学5年生の女の子のお母さんから寄せられたエピソードです。娘さんは私立小学校に入学したものの、小学2年生から行き渋りが始まり、保健室登校をするようになりました。やがて、小学4年生から完全に不登校に……。私立から公立小学校の特別支援学級への転校も経験した娘さんの現在の居場所は……?発達障害グレーゾーンの息子さんお二人を育てているお母さんの体験談です。現在中学1年生の息子さん(長男)は、幼稚園の頃から「ちょっとほかの子どもと違う?」と感じるところがありつつも通常学級に入学しました。しかし、小さなトラブルが積み重なり、自信を失ってしまったのか、小学2年生から不登校になりました。その後、4学年下の弟さんも不登校となったことがきっかけで発達検査を受け、きょうだい共にASDの傾向があることが分かり……。わが子に合った環境の選ぶ大切さについて、深く考えさせられるエピソードです。【不登校の疑問Q&A】スクールカウンセラー・臨床心理士の初川先生のアドバイス2023年1月、発達ナビで開催した「発達障害のある子の不登校サポートセミナー」。スクールカウンセラーで臨床心理士の初川久美子先生による特別講演には、多くの反響が寄せられました。講演の内容の一部と合わせて、子どもが不登校になったときの対応や、学校との連携のヒント、発達障害のある子どもの特性をふまえた自宅での過ごし方や学習のすすめ方など、気になるギモンへの初川先生のアドバイスを、ギュッとまとめてお届けします!まとめ「わが子には、できれば楽しく学校に通ってもらいたい……」と思ってしまうのは、自然な親心。しかし、お子さんが不登校になったとき、早く解決しようと原因を探したり、焦って解決策を求めるのは、かえって逆効果になってしまうことも。過度に慌てず、お子さんの特性、環境、こころの状態などを見ながら、学校の先生やカウンセラーの先生たちとも連携して対応しましょう。ときには、放課後等デイサービスやフリースクール、習い事など、学校以外の居場所や、そこで関わってくれる人たちが支えになることもあります。親も子も頑張りすぎて疲れ切ってしまわないように、力を抜いてほっと息をつく時間も大切にしながら、長い目で見守っていくことが大切です。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年08月24日STEAM教育って何?
子育て楽じゃありません
細川珠生のここなら分かる政治のコト