産後1カ月が経過し、検診も終え我が家へ戻ることになった。実家から帰る日、わたしはお気に入りの赤いワンピースに着替え、息子は親戚から出産祝いでいただいた、高級ブランド“ラルフ◯ーレン”のロンパースを着せた。実家ではほとんど寝間着で過ごしていたので、今日くらいお洒落をして新生活をスタートさせたい。晴れ晴れしい気持ちで実家を後にし、東京へ戻った。これからは両親の助けなしで家事をこなさなくてはならない。お料理、掃除、洗濯。そして、わたしはイラストレーターとして仕事もしているので家事、育児、仕事を全て両立しなくてはいけない。夫はサラリーマンだし、日中は一人でやるしかない。う~む、息子のためだ!少々の不安は置いといて、楽しく頑張れるだろう!さっそく始まった新生活。梅雨真っ只中の時期だった。子どもが産まれて間もなく、家事の中で一番変化があるものそれは…。洗濯物の量である。赤ちゃんは汗っかき! 着替えさせては洗濯かごへ。あぁ、またミルクをこぼしたよ~。着替えさせて、またもや洗濯かごへ。今度はお漏らし!? はいは~い。着替えさせて、更に洗濯かごへ。こんな感じで朝から晩まで洗濯物は増えていき、気づいた時には、洗濯かごは一晩で山盛りに…。そんなことになっているご家庭はたくさんあることだろう。我が家の洗濯物も見事増え、毎朝洗濯機をまわしている。洗濯機と同じリズムでグルグルとスピードを上げて過ぎていく日々。あぁ、わたしの母もこうして毎日洗濯をしてくれていたのだなあ。実家から離れた途端、母への感謝が止まらない。カゴから洗濯物を拾い上げ、一枚一枚干していく。すると、何かがおかしい…。 ……あれ?息子の肌着の一部に黒い点がいくつも付いている。よく見てみると、それはなんとカビだった!!梅雨の影響で洗濯物がカビているではないか。ものすごい勢いで、自分の服も見直してみる。大丈夫だ! 自分の服はカビていない!!!!それにしても、なぜ息子の肌着だけ…。思い返してみると、息子の服はいつも母乳がついてしまっていたのだった。授乳するたびに必ずと言っていいほど、わたしの母乳は勢い良く飛び出し息子の服に飛び散ってしまうのだった。母乳が出ることはありがたいことだけれど、息子の服は毎度毎度乳臭くなっている。あぁ、これは遥か昔に嗅いだことがある臭いと似ている。小学生時代給食当番で、こぼした牛乳を雑巾で拭いて、それがそのまま乾いた時の臭いに似ている。ショックのあまり顔が引きつる。そんな中、最悪の事態が。「ぎゃーどうしてよりによってこの服が!?」なんと、息子の一張羅、高級ブランドベビー服にも黒い点がびっしりとついている。カ、カビが生えているではないか!!「息子の一張羅があぁぁぁぁ~!」あまりのショックに何度も見直してみるが、やはりカビに違いなかった。その週は毎日雨が降っていて洗濯ができなかったのだ。たった一晩放置しただけで、こうして息子の服はカビだらけになってしまった。なんということ…。洗濯物との戦いは始まったばかり。今日も、そして明日も洗濯戦争は続いていく。(Boojil)つづく次回は「お宮参りで大失敗!」をお届けします。
2015年12月17日こんにちは。先日我が家の赤子が一人で2~3秒立つという事件があり、思わず「ちょ!待てよ!」と叫んでしまったイラストレーター栗生です。事件でもなんでもなく、喜ばしい成長なんですが、もっと…もっと赤ちゃんを堪能したい! と、勝手なことを考えていたのは本人には内緒にしておきたいものです。さて、新生児の頭髪の量・長さについて 前々回 で触れましたが、生まれて数ヶ月経った赤ちゃんの髪の毛はどうでしょう。我が家の上の子は、生まれた時から黒髪フサフサ。多少薄くなりつつもハゲることなくそのまま伸びましたが、下の子はある時期から布団に髪の毛が散らばるようになり、6カ月を過ぎるころには、上部と襟足のみに毛が生えて、まるで里芋のような頭になっていました。赤ちゃんの抜け毛はよくあることだそうで、布団に擦れて後頭部や側頭部が薄くなってしまうのは珍しくないようです。中にはまだらになったり、前頭部からツルッと行き後頭部に毛が残る、リトル磯野波平的な赤ちゃんもいたりします。でも「安心してください。みんなちゃんと伸びますよ」。今日のかるた「さといも似の頭」
2015年12月16日2015年も残すところ、あとわずか。子どもたちは、もうすぐ冬休みに入って、クリスマスにお正月…と、ワクワクするイベントが待っていますね。プレゼントやお年玉も楽しみでしょうが、せっかくのイベント、子どもたちにとってもママにとっても、楽しい時間になったらいいですね。手作りケーキで楽しく食育をクリスマスには、子どもたちと一緒にケーキ作りをするのもオススメです。「手作りケーキ」というと気後れしてしまいがちですが、あまり形にこだわらず子どもたちと一緒に、気軽に楽しんでみてはいかがでしょう?たとえば、定番のデコレーションケーキを作るなら、市販の焼き上がりのスポンジ生地に、ホイップクリームをぬって、好きなフルーツやクリスマス用の飾りなどでデコレーションするだけでも、ケーキ作りの楽しさはじゅうぶん味わえます! フルーツやデコレーションパーツは、一緒に買い物に行って、好きなものを選ばせてあげるのもいいですね。調理器具も、「お菓子用のヘラや絞り袋などを用意しなくちゃ!」と思いがちですが、ふだん使う調理器具で代用できます。生クリームのデコレーションなら、カレースプーンのような大きめのスプーンの背を使って、あえてきれいにしすぎず、ぽってりとスプーンの筋が残るくらいに塗ると、こんもりと雪が積もったような、温かみのある表情のケーキになりますよ。子どもたちのセンスにまかせて、スプーンで生クリームデコレーション。オリジナリティあふれる愛らしいケーキになりそうです。「ママと一緒に作った」ことが、子どもにとっては大切な思い出ホットケーキミックスなどを使ってパンケーキを薄く焼き、生クリームをサンドして重ねたり、「ケーキが食べられない」というお子さんには、プリンやゼリーなどをベースにクリスマス風デコレーションをしたり、アレンジは自在です。もちろん、お菓子作りが得意なママや少し大きくなったお子さんは、生地を焼くところからチャレンジしたり、ブッシュドノエルのように生地を巻いてみたり、デザインを一緒に考えてみたりと、子どもの成長に合わせてトライしてみるものよいですね。形はどうあれ、「ママと一緒に作った」ということが、子どもたちにとっては楽しくて、うれしい体験になります。そして、大人になった時に、心に残る大切な思い出になっていくはず。ママにとっても、子どもと一緒にケーキ作りで遊べる時間は、いまの小さいうちだけかもしれませんね。師走の何かと気忙しい(きぜわしい)時期。ママもちょっぴり気分転換のつもりで、クリスマスケーキ作りの時間を楽しんでみてください。(あまやゆか)
2015年12月15日子どもにたくさんの経験をさせてあげたいという気持ちから、小学校に入学する前からお子さんにさまざまな習い事をさせるのが一般的になっているかもしれません。日本でも英語、ピアノ、水泳など、たくさんの習い事がありますが、世界の子どもたちはどんな習い事をしているのでしょうか?今回は、各国の子どもの習い事事情をご紹介します。韓国の子どもたちは、習い事よりお勉強!教育熱心な親御さんが多い韓国では、バレエ、ピアノといった子どもに教養をつけさせる習い事よりも学問重視という考えから、「ハグォン」と呼ばれる塾がアフタースクールの一番人気の習い事となっています。そのため、小学校に入れば学校が終わるとすぐに塾、という子も多いそう。なお、幼稚園児には、ピアノやテコンドーなども人気があるそうです。塾以外の習い事は、「子どもがやりたいと言えばやらせてみる」という方針のお母さんが多いようですね。タイではKUMONが流行中東南アジアを代表する経済大国・タイでは、子どもたちは学校が終わればのびやかに外で遊ぶイメージがありますが、都心ではやはり、学校が終わると中学、高校受験のために塾に通わせることが定着しつつあるようです。タイでは学校の先生の副業が認められているために、学校の先生をやりながら放課後は自宅で学習塾を開く先生も多いのだとか。そして、その学習塾でも手軽に始められることから人気なのが、日本に発祥の「KUMON(くもん)」です。都心ではあちらこちらに「KUMON」を教える教室があり、2010年にはタイ全国の生徒数が10万人を突破。この勢いはまだまだ続きそうです。リーズナブルに習い事ができるフランスフランスの小学校には、音楽の時間はもとより工作の時間もないため、「スポーツやアートは学校外で習い事として習うもの」という認識が強いようです。ただ、この習い事については市町村からの援助があり、誰もがリーズナブルな料金で習えるのが、フランスの素晴らしいところと言えるでしょう。音楽、絵画、テニス、海の近くであればヨットまで、ありとあらゆる習い事がありますが、意外に人気が高いのが柔道。フランスの柔道人口は日本よりも圧倒的に多く、人気の秘密はスポーツと作法を同時に学べるからだそう。国際大会やオリンピックでフランス人が柔道でメダルを獲得する理由は、ここにあったのかもしれません。そのほか、習い事としては、サッカーよりもラグビーのほうが人気が高いというのもおもしろいところですね。イタリアの一番の習い事は「友達と遊ぶこと!」学校が終わると習い事ではなくて、公園に行って友だちと遊ぶのが大切な習い事、というイタリア。フランスのように公的援助がないので、習い事が普及しないのかもしれません。それでも週末には教室に通うこともあり、女の子にはバレエなどのダンス、男の子にはサッカーがダントツ人気です! 国によって流行している習い事はさまざまなようですが、「親がやらせたいものよりも、子どもがやりたいと言うことをさせるのが一番」と考えるのは、どこの国にも共通した考え方なのかもしれませんね。(徳武加奈子)
2015年12月13日皆さんは、「ホームスクール」という言葉をご存じですか?ホームスクールとは、学校に通わず家を拠点にして学習を行うこと。そう言うと日本では「不登校の生徒が家で学習をする」というイメージが強いですが、海外では広く普及している学習方法です。今回は日本人にあまりなじみのない「ホームスクール」について、簡単にご紹介します。ホームスクーリングが盛んな国は?現在、ホームスクーリングがもっとも盛んな国と言えば、アメリカです。アメリカではすべての州で、法律的にもホームスクーリングが認められています。ちなみに学習カリキュラムは、州によって異なるのだとか。さらに、アメリカ国外に住んでいても、ホームスクーリングのカリキュラムを提供している学校経由で、オンラインでカリキュラムを受講することが可能。そのため、世界中のどこに住んでいても、カリキュラムを終了すればアメリカの学校卒業資格を習得できます。イギリスのホームスクーリングは?古くから「家庭教師が自宅で勉強を教える」という風習があるイギリスでは、ホームスクーリング(ホームエデュケーション)については、アメリカ以上に自由な制度が完備されています。日本やアメリカのように、 ただ学校に通っているだけでは卒業資格がない イギリスでは、ホームスクーリングの国家カリキュラムは特に決められていません。親や家庭教師といった教える立場の人間がそれぞれ授業カリキュラムを作っても良いことになっています。もちろんインターネットなどで、すでにパッケージ化されたプログラムも探すことができます(無料のものも多いです)。ただし、イギリスでは5歳から学習を始めることが義務づけられているので、ホームスクーリングを希望する生徒は「ホームスクールで学習する」という届けを提出する必要があります。なぜ、ホームスクールで学ばせるのか?近年は世界的にもホームスクールの需要が増えてきたと言われています。ホームスクールを行う理由はそれぞれの家庭、親によって異なりますが、学校で行われている授業の質が好ましくない、住居を構える海外の国に自国の学習カリキュラムを行っている学校が近所にないといった理由があるようです。さらに、アメリカでは治安の悪さから子どもを外に出したくない、もしくは、宗教的な理由などからホームスクールにする家庭もあるそうです。アメリカは学習スタイルの先進国!アメリカではホームスクールだけではなく、地域・教員・保護者などが主体となって運営する「チャータースクール制度」という新しい教育スタイルもあります。たとえばハワイでは、地元の子どもたちにハワイならではの文化伝統を学校で教えるチャータースクールがあったりもします。ただし、このチャータースクールもホームスクーリング同様、州によって制度が異なります。私たち日本人にはなじみの浅いホームスクーリングですが、最近ではアメリカの高校資格を日本の自宅でも取得できるカリキュラムもあるようです。ワールドワイドに各国のカリキュラムが受講できる時代になるのは、そう遠くなさそうですね。(徳武加奈子)
2015年12月11日ついにその日はやってきた。そう、1カ月検診である。息子が誕生してから1カ月。初めて外の世界に連れ出す日がやってきたのだ。今までずっと家の中で暮らしていたものだから、外に出るだけでも何かと心配ごとが増える。えーっと、お出かけするには何か必要なんだっけ?オムツは何枚? おくるみも持っていった方がいいかな。着替えは?下着と…帽子もあったほうがいいかしら。泣き出したときはどうしたらいいんだろうなぁ…。21歳のころ、初めてのひとり旅でタイとラオスに出かけた時よりも不安だ。自分一人で出かけるときと訳が違う。外に出る前に、友達から借りていたスリングに息子をいれる練習をしてみる。両手にすっぽり収まる小さな体。1カ月経ったとはいえ、頼りなく見える。「わたしが守ってあげるよお~」。誰かに奪われるわけでもないのに、自然とそんな言葉が出て来てしまう。スリングにくるまれた息子はなんだか安心したようで眠ったまま。よし、このタイミングで出たほうがいいな。予約しておいた時間に到着できるよう、余裕をもって家を出た。ドアを閉め、前日用意した持ち物を念入りに確認し、いざゆかん! 1カ月検診へ!!眠ったままの息子を抱きながら、駅までの道を歩く。目の前には昔通った小学校がある。この道は、わたしが幼いころから何も変わっていない。いじめられて泣きながら歩いたこともあったし、今は亡き愛犬と毎日のように散歩をしたこともあった。母と喧嘩をして家を飛び出したこともあったっけ。この道を何往復もして、わたしはここで育ったんだ。いろんなことがあったけれど、そんなわたしも今こうして母親になったんだな。産後体調を崩していたわたしは、外を歩いているだけなのにいろんな想いを巡らせて目頭が熱くなった。さんさんと太陽が輝く、とても気持ちの良い日。息子を抱っこしたまま、電車とバスを利用して病院へ。何をするにもいちいち気を使って緊張してしまい、40分の道のりがやけに長く感じた。病院に到着するなり、入り口に立っていたおばあさんに声をかけられる。「あらぁ、かわいい。こんなに小さな子、何十年振りに見るわぁ!」「今日、1カ月検診なんです」わたしがそう答えると、ニコニコと「それはおめでとうございます」と答えてくれた。きっと息子を抱いていなければ、話すことのなかったおばあさん。“赤ちゃん”が持っているパワーはすごい。と感じた出来事だった。この子がいるだけで、誰かが笑顔になるなんて幸せだなあ、と思う。受け付けを済ませ、息子の服を脱がせ、オムツ一枚に。おくるみで巻いたまま抱きかかえ、名前が呼ばれるまで待機。「歓く~ん」初めて息子の名前が呼ばれた。中に入るなり、毎日の授乳回数を伝えてから、体重、身長を計り、聴覚、視覚の検査、そして、おちんちんの状態を先生がチェックする。見るところ、異常もないように見えるわが息子。はて、結果はどうだろう…。ソワソワしながら先生の言葉を待つ。「乳児湿疹もないし、肌もきれい。異常なし! 体重も順調に増えているし、とても健康です」この言葉を待っていた! あぁ、よかったぁ。息子の体重は4300gほどになり、産まれた時の体重から1.5kg増えたことになる。たった1カ月の間に、わたしは250回以上おっぱいをあげてきた。その積み重ねが、この子を大きくしていたんだなぁ。と思うと、感慨深い。産後体調を崩していたわたしは、この結果に本当に救われた。1カ月検診は、お母さんのオリンピックだ。子供の成長は、毎日のおっぱいをへてようやく結果が出る。子供の体重増加は、お母さんの頑張った証。お母さんはみんなメダリスト。今日は自分にメダルをあげたい。帰りも息子はぐっすりと眠っていて、何事もなく無事家に帰ってくることが出来た。「よしよし、大きくなったねえ。よかったねえ」これから先、この子が大人になるまでずーっと側で成長を見守ってやりたいと思う。つづく次回は「カビと戦う洗濯ママ」をお送りします。
2015年12月10日子どもが小さいうちは、予防接種やちょっとした体調の変化などで病院にかかる回数も多いものです。日常的に病気を診てもらったり、気軽に相談に応じてくれたりする病院があればママも心強いですよね。「子育てと病院」に関する調査結果では、そんな乳幼児の病院事情が詳しく紹介されています。子どものかかりつけ医を「決めている人」は全体の約8割医師・病院検索サイトのドクター・オウチーノが行った「 『子育てと病院』に関するアンケート調査 」によれば、「月に1回以上、子どもを病院に連れて行く」という人は48.4%と約半数の結果に。また、「子どものかかりつけ医はいますか?」という質問に79.0%の人が「いる」と答え、約8割もの母親が子どものかかりつけ医を決めていることがわかりました。かかりつけ医を決めた理由には「家から近いから」という意見がもっとも多く、先生が丁寧に話を聞いてくれるなど「信頼できる先生だから」という意見も多いようです。また、かかりつけ医を決めていない人の中には「その時の症状や時間帯によって使い分ける」「1ヵ所では不安」という意見も挙げられています。子どもを病院に連れて行く時に「困っていること」子どもを病院に連れて行く際、困るのは「待ち時間の長さ」ではないでしょうか。私も子どもが小さかった頃は、「いつ泣きだすか」とヒヤヒヤしたことがありました。今回の調査でも「待ち時間が長い」が36.3%、「他の子どもの菌をもらう」が20.2%、「予約が取りづらい」が9.7%など、子どもを病院に連れて行く際のお悩みが明らかになっています。絵本やおもちゃが常備してある医院でも、時間が長いと子どもが飽きてしまうことも多く、おお腹が空いたり、眠くなってぐずったり…と「どうしようもない」状態に陥ってしまうママも多いよう。「連れていくのはしんどいけれど、きちんと診てほしい」というママの心の葛藤が見え隠れしているようです。子どもが病気になった時の対処法また、仕事をもつワーキングマザーを対象に「仕事がある日に子どもが病気になった場合、どう対処していますか?」と質問すると「自分が仕事を休む・早退する」という人が72.0%、次いで「両親・義親に頼る」が28.0%、「夫が仕事を休む・早退する」が13.3%という結果となりました。自分が仕事を休む・早退するのは「融通がききやすい職場だから」とする人が多く、子育てに理解のある職場も多いようです。ただ、自分で解決できない場合は夫よりも自分や義理の両親にお願いする場合が多く、夫婦で仕事と育児を両立させることは難しい現状も明らかになっています。子どもの体調変化は、ママの不安の種になってしまうことも。頼れる病院がある、という支えはとても心強いものです。各家庭に合った良い病院選びも、子育てにおいて重要なことのひとつといえそうです。(すだあゆみ)
2015年12月10日もうすぐやってくる冬休み。いつもより子どもと長い時間を過ごすとなると、「実際何して過ごせばいいかわからない」というお母さんたちの声が私の耳に届いています。出かけるとしても混んでいるし、家族みんなでとなると、出費もばかになりませんよね。そんなお母さん、お父さんは、時間がたっぷりあるからこそ子どもと工作を楽しんでみてはいかがでしょうか。熱中体験を通して集中力アップにつなげよう!子どもの集中力がぐ~っと上がるきっかけはすべて熱中体験にあります。子どもによって、それぞれ入り込む対象は違うのですが、何かを創造することに熱中する子どもはとても多いもの。そして作ることで満足するだけでなく、そこから遊びに展開するところまでもっていけたら100点満点。熱中することで養われる集中力と自己肯定感に勝るものはありません。そのため、私は保育のなかで0歳から毎月自由画を取り入れるようにしています。最初はクレヨンに興味を示さず薄い線やクレヨンの先っぽを打ち付けた点だけ、5分ももたない状態でしたが、少しずつ「絵」として完成していきます。色の使い方や発想にかなり差がでるように感じています。基本的に子どもに何かをやらせるときに早いも遅いもありません。首が座って自分で座れるようになったら、いろんなことをできる範囲でやらせてあげてください。ただ、“工作”と聞くと「難しい、面倒だ」と感じる人が多いかもしれませんが、今回は家庭で簡単にできる遊びや工作を紹介しているサイトを国内外問わずご紹介。ぜひ参考にしてみてください。保育士向けウェブサイト「保育のひきだし」 保育のひきだし 公式サイト 白梅学園が運営する保育士向けのサイトです。良い工作が思い浮かばないときに、保育士や幼稚園の先生が実際に参考にしています。身近なもので作るものや簡単な外遊びなど子どもとの楽しい時間を過ごすための情報が満載。保育士のプロによる実践ノウハウが載っています。海外ならではのかわいい創作が詰まった「OH HAPPY DAY」 OH HAPPY DAY 公式サイト 外国のモノってキラキラ輝いて見えませんか? 色使いやデザインなど独特な可愛らしさがありますよね。このサイトは、主に子ども向けホームパーティなどに使う飾りやグッズなどの作り方をレクチャーしています。透明なカップを可愛いらしくデコレートするだけでも日々の食卓に彩りが増え、楽しく食事ができるかもしれませんね。ほとんどのデザインは簡単にプリントアウトすることができるので、親子でできそうなものから挑戦してみてください。NHKまいにちスクスクでもおなじみの佐藤蕗さんのサイト私が子どもとの時間を過ごすときに一番参考にしているのはこちら。 佐藤蕗 公式サイト NHK「まいにちスクスク」出演、有名育児サイトに連載中で注目を集めるおもちゃ作家・佐藤蕗さんのサイトです。簡単にできるおもちゃや工作の手順を教えてくれます。家庭にある簡単なもので、作った後も楽しめるおもちゃが紹介されています。私はサイトだけでなく、著書の 『親子で笑顔になれる “魔法の手作りおもちゃ"レシピ』 も参考に子どもたちとおもちゃを作っているのですが、0歳から3歳まで一番吸収の良い時期にぴったりのおもちゃを紹介しているので各年齢にあったものを作って楽しんでいます。本で紹介されているもの中でも、長時間の移動の際に役立つおもちゃは思わず拍手をしてたくなってしまうほど。「こんなに簡単で便利なおもちゃを買わずに自分の手で作ることができるのか」と子どもだけでなく親としての自己肯定感も芽生えそうなものばかりです!冬の険しく長い寒い日、おうちのなかで子どもとゆっくりおもちゃ作りを通して向き合ってみてはいかがでしょうか?(ポセイドン・ヨーコ)
2015年12月09日こんにちは。冬の家族の体調管理に右往左往するイラストレーターこと栗生です。みなさまお変わりなくお過ごしでしょうか。今日のような寒い日でも我が子たちは元気に掛け布団から飛び出しています。飛び出る際に横で寝ている私に必ず蹴りかかり、頭突きを食らわしてくるのはなぜなのか。以前も少し書きましたが、赤ちゃんの力って想像以上に強いと思いませんか? 我が家の場合は生後6カ月ごろから手足がぶつかると痛いな~と感じることが増え、7カ月ごろからははっきりと「こいつ…オレをいたぶってもてあそんでいやがる…」と思うようになりました。上の子の乳児期にはあまり感じなかったことなので個人差があるかもしれませんが、どうでしょう。赤ちゃんの攻撃に困っている方は挙手願います(挙手しても何も出ませんが、私と痛みをわかちあえます)。赤ちゃんも「歯茎がむずむずする」とか「服やおむつから解放されたい」とか「力の加減はできない」などと色々な事情があるかとは思います。それはわかります。私も、数年後に振り返ったときいい思い出となるよう、今は耐えつつ心とイラストに刻む所存です。でも、噛んだり髪を引っ張ったり鼻に指を突っ込んだりするのはもう少し控えてもらえるとうれしいな。今日のかるた「攻撃力が意外と高い」
2015年12月09日忙しいママたちの間で、最近ウクレレにハマる人が増えています。軽くて扱いやすく、簡単に音が出せるのに、意外にも奥が深いと親子一緒に習う人も。今回は、そんな親子で楽しめるウクレレの魅力を紹介します。そもそもウクレレってどんな楽器なの?ウクレレは、小さいギターのような形をしたハワイの弦楽器です。弦は4本で、押さえやすく、柔らかい音が特徴です。サイズはいろいろありますが、一般的なのは、一番小さいソプラノ・ウクレレと、少し大きいコンサート・ウクレレです。弾き語りのイメージが強いウクレレですが、メロディと伴奏を同時に弾くソロ楽器としても大活躍しています。曲もゆったりした曲ばかりではなく、フラメンコのようにかき鳴らしたり、クラシックやジャズなどさまざまな楽曲をカバーできたりする、意外に奥の深い楽器なんです。日本では過去に何度かウクレレブームが起きていますが、ここ数年、若い世代を中心に、再びブームが来ていると感じるほど、人気が高まっています。2012年に横浜で行われたイベントでは、2,134名のウクレレファンが集まり、同時演奏でギネス記録に認定されたそうです(※)。(※)参照: ウクレレピクニック2012 ウクレレでギネス世界記録™に挑戦!!|イベント情報|Hawaii.jp Beach Life Style 毎日いつでもどこでも弾ける手軽さウクレレの人気の理由のひとつとして、日本の住宅事情に合っていることがあると思います。ピアノやギターは置き場所に困るという方でも、ウクレレの場合は、壁にフックをつけてかけておけばほとんど場所をとりません。また、音がそれほど大きくないので、家の外に音がもれることを心配する人にも安心です。子どもが寝静まってからもこっそり練習できます。弾く場所を選ばないので、すきま時間にソファでくつろぎながら弾いたり、広い芝生や海岸に持っていって弾いたりするのも気持ちが良さそうですね。誕生日やクリスマスパーティなどにファミリーコンサートをするにはぴったりの楽器です。育児に悩んでいる時も、気分転換になります。ウクレレの音色に癒されて、子どもにもやさしくなれるかもしれませんね。子どもが興味を持ったらウクレレは、3~4歳ぐらいになれば、簡単なコードやメロディを弾くことも可能です。子どもが興味を持ったら、メロディとコードに分かれて親子で合奏してみると、よりいっそう楽しめます。子どもに教えるとなると、ちゃんと練習させようと、親はついつい細かい注文をつけたくなりますが、まずはその子なりの楽しみ方を見守りましょう。親子でウクレレを弾くと、ひとつの曲を競うように練習したり、合奏する中でひとつの曲を共有したり、対等な関係になれるのがステキなところだと思います。音楽でもスポーツでも、親子で趣味を共有する時間があると、子育てはぐっと楽しくなりますよ。ウクレレ選びで気をつけることウクレレは数千円から10万円以上するものまで、値段も種類もたくさんあります。インターネットでも買えますが、やはり楽器店で買うのがおすすめです。値段やメーカーによって、音色や音の響き方がまったく違います。チューニングがしっかり合うか、ボディにヒビが入っていないかなど、実際に触って確認することも大切です。あまり安いものを買うと、結局買い直す羽目になることもあるので、最低でも1万5,000円以上のものを選びましょう。音やメーカーにこだわって楽器を選びたければ、それなりの予算が必要です。はじめて選ぶ場合は、国産のメーカーから探すと、低価格でつくりのしっかりした楽器を見つけやすいと思います。ウクレレは、手軽に始められるのに難易度の高い曲にも挑戦でき、ソロ楽器としても十分活躍できる楽器です。小さな子をもつパパやママたちにとっては、すきま時間に弾けて長続きしやすく、親子で趣味を共有できるのも魅力です。堅苦しく考えず、自由な気持ちで楽しく音楽を長く続けていきたい。そんな方にウクレレはおすすめです。【取材協力: 青空ウクレレ教室 】(KANA)
2015年12月08日現在、双子育児で産休中の私、ついに初めて家人に宿泊出張が入ってしまいました! 週末はかなりのイクメンぶりを発揮している家人が泊まりで不在! さあ、どうする…。慣れない双子育児で心配な私は、家人不在の間、シッターさんを頼むことにしました。ベビーシッターの探し方初めてベビーシッターを依頼するにあたり、依頼先を以下の4つに絞り込みました。それぞれのメリット・デメリットを、感想とともに挙げてみます。<方法1>シッター会社に依頼 ~とにかく高い!でも、お金で安心を買える・メリット:シッターの登録人数が多いため、よほどの緊急でない限り依頼が可能。何か起こった時にも保険加入等での対応が可能。・デメリット:高めのシッター料金(1時間2,000円前後)以外にも入会金や年会費がかかる。<方法2>マッチングサイトで探す ~比較的安価。でも、信頼性の見極めが難しい・メリット:比較的安価(500~1,200円)、保育士・幼稚園教員経験者が意外と多い・デメリット:相手が本当に信頼できる人なのかどうかの見極めが難しい<方法3>シルバー人材センターを利用 ~行政の公的機関なので安心・安全・メリット:公的機関なので安心 なおかつ料金が安い・デメリット:高齢の方が対応されるので、深夜帯は対応不可<方法4>友人・知人に依頼する ~気楽である一方、クレームはつけにくいかも・メリット:気をつかわなくて良い・デメリット:こちらの希望する時間に必ずしもシッターできるとは限らない当初、シッター会社は高いので、友人に依頼するかマッチングサイトで検討しました。しかし、友人は都合がつかず、マッチングサイトで交渉した方は遠方からの交通費が高額ということであきらめ、結局シッター会社に依頼することにしました。シッター業務の詳細(1) ~実際に来てもらってシッター会社に依頼したところ、いらしたのは「ザ・母性」といった雰囲気の優しそうな女性。すでにギャン泣きしていた下の娘をシッターさんはすぐに手洗いをし、抱っこしてくれました。それはまるで神の手! あっという間に娘は眠りにつきました。ミルクも、特にこちらから説明はせずともスムーズな哺乳。娘たちが寝ていて、特に何もすることがない時間は、日報を記入されたり私からの育児相談に乗ってくださったりとフランクな感じで、あっという間に時間は過ぎていきました。お帰りの際は、記入をした日報を手渡ししてくださり、あざやかに終了。私も精神的な不安が取り除かれ、その後の時間も安心して過ごすことができました。料金が高いので頻繁に依頼はできないかもしれませんが、プロの手技を見ることができ、お金で安心を買うことができたという感想です。シッター業務の詳細(2) ~シルバー人材センターに依頼した友人の場合友人の場合は、兼ねてより家事援助をお願いしていたシルバーさんに、在宅時のシッターを依頼したそうです。なんと、この友人のお宅は三つ子ちゃん! すでに1歳を超えているので、離乳食を与えてもらったり、お散歩を一緒にしてもらったりしているそうですが、育児経験のあるベテランさんなので何も言わなくても動いてくれるし、逆に「この年になってこんな小さな子たちのお世話ができるなんて」と喜ばれるそうです。ただ、シルバーさんが育児をしていた頃に比べ、便利なグッズが増えたので、おしりふきウォーマーや抱っこひもなど、グッズによっては使い方の説明が必要だったとのこと。地方でのベビーシッターの現状今回、初めてベビーシッターを依頼して感じたことですが、シッターをしたいという方はたくさんいます。しかし、それは関東や関西の大都市でのお話です。私が住んでいる、そこそこ大きい地方都市でさえも、マッチングサイトに掲載されている人は10名にも満たないほどでした。地方では、ベビーシッターの需要はあるのに供給はないというのが現状のようです。現在シッターをしている人の多くは「自分が育児をしている時に困ったので、何かお役に立てれば」という志を持った方です。私も子育てが一段落したらどなたかのお役に立てればと思っています、そうした人たち思いが循環しながら、より良い子育て環境が作られていけば良いなと願うばかりです。(田中かなた)
2015年12月06日子どもをきちんとしつけようとして、きびしく叱る親御さんもいます。しかし、叱り方を間違えると、一生、心に傷が残ってしまいます。実際、3歳から5歳くらいのお子さんを持つお母さんから「私、叱り始めると、つい、止まらなくなってしまうんです。『もしかしたら、虐待では?』と思うこともあって。どうしたらいいですか?」と相談を受けることも少なくありません。では、子どもの心に「一生心の傷になって残る」リスクのある、「これは、絶対ダメ!」という叱り方には、どのようなものがあるでしょうか?クセになった暴力は、絶対ダメ!まず、最悪はこれ。愛のムチ、という言葉をよく耳にします。「子どものため」を思って行った平手打ちなら、それは教育上意味がある、という考え方です。けれど、多くの子どもにとって、暴力は、ただイヤな思い出でしかないようです。とくに・説明もなく、いきなり殴られた時・たいした理由もなく、親が自分を殴るのがクセになっているのが、子どもから見てもわかる時 こんな時、子どもの心の中には、親に対する不信感が育まれます。自分は親にとって「単に面倒くさい存在」であるかのように感じてしまうのです。こうやって身につけた不信感はかなり根深いものがあり、その後、どんなに良いことを親が言ったとしても、子どもは素直に聞く気持ちになれません。とにかく、子どもにとって納得のいかない暴力は、百害あって一利なし。よーく心得ておきましょう。自分の気分次第で叱ったりほめたりするのははダメ2番目に良くないのがこれです。仕事がうまくいっているなど、何らかの理由で機嫌がいい時には、子どもにめっぽうやさしい。逆に、仕事で滅入っていたり、何かつらいことがあったりしてストレスが溜まっている時には、子どもにも厳しくあたってしまう。そんな親がいます。もちろん、人生いろんなことがありますから、そうなってしまう気持ちもわからないではありません。いつも同じ、一貫した態度で子どもに接することなど、普通の親には、なかなかできるものではありません。 しかし、あまり喜怒哀楽が激しく、自分の気分次第で、子どもにやたら優しくしたり、冷たくしたりを繰り返していては、子どもはいったい、何をどうすれば、親に喜んでもらえるかわかりません。親を喜ばせるつもりで何かをしたのに叱られた。あるいは逆に、何もしていないのにやたらとほめられた。そうなると、子どもとしてはどうしていいかわからず混乱します。ほかに、心を傷つけてしまうダメな叱り方には、次のようなものがあります。・「お姉ちゃんなのに」「お兄ちゃんなのに」と叱る・「マサル君はもう~なのに、サトシはまだそれしかできないの」とほかの子どもと比較して叱る・「せっかく、~教室に通っているのに、そんなんじゃ、お金の無駄ね」とお金のことを出して叱る・努力したにもかかわらず、「何だ、~点か」と、結果のみ見て叱る これらを頭に入れて、お子さんの叱り方に気を配ってみてはいかがでしょうか。(諸富祥彦)
2015年12月04日小学校に入ると勉強時間がぐんと増え、予習・復習・宿題など、家庭学習の時間を設けるようになる家庭もあるかもしれません。そうした子どもの教育費用に、皆さんはどのくらいかけているのでしょうか? ある「家庭学習に関する調査」では驚きの教育事情が明らかになっています。教育費用は「月1万円以上」の家庭が7割!株式会社イー・ラーニング研究所は小中学生の親子約1,000人を対象に「 家庭学習に関する調査 」を実施。「子どもの教育にかける(かけた)お金(1人/1ヵ月)はいくらぐらいですか?」というアンケートで約7割が「月に1万円以上」と答えました。幼稚園児の子どもがいる私は、小中学生になったらこんなに教育費がかかるのか…!と、その数値に驚いてしまいましたが、それは塾や習い事などで「家庭学習の機会が少ない」ことも理由のひとつなのかもしれません。「家庭学習」が当たり前な家庭は少ない?「家で勉強するのはどんな時ですか?」という質問では、44%の人が「宿題があるとき」と答え、「普段から習慣化している」が20%、「テスト前」が18%、「家族から勉強しろと言われたとき」が11%と続きました。自宅学習を習慣的におこなっている家庭は全体の約2割で、それ以外は「必要なとき」に机に向かう、というケースがほとんどという結果となったようです。親の悩みは「学習を習慣化できていない」こと家庭学習について、親はどんな悩みを抱いているのでしょうか? 半数を超える56%の人が「学習を習慣化できていない」ことが悩みと答え、次いで「子どもに最適な教材がない」が16%、「(習い事などで)家で学習する時間がない」が14%と続いています。また、家庭学習そのものについて「子どもの学習の様子を確認できる」が45%、「子どもの学習の手助けが出来る」が26%、「子どもが学習したことなどが話題のきっかけになる」が22%と、約9割の親が肯定的な意見をもっていることもわかりました。学習スタイルはその子に合ったものを…と考える一方で、自分の目で確認でき、サポートができる家庭学習のメリットを実感している人も多いよう。進学を控えたお子さんのいる人は、今回の調査結果をぜひ参考にしてみてくださいね!(すだあゆみ)
2015年12月04日乳児から始めたいトイレトレーニング方法 を書いて以降「保育園に子どもを預けている私達はどうすればいいの?」という声が多くのワーキングマザーのみなさまからの声が私のもとに寄せられています。ということで今回は、「通園先の保育園ではトイレトレーニングをしてくれない」「男の子は女の子と比べておむつが外れづらいと言われた」「もうとっくに0歳なんて過ぎているけど、もしかしてトイレトレーニングを始めるのはもう遅い?」という、悩みを抱えている、保育園に通園しているお子さんを持つママたち向けたオムツの外し方をお伝えしたいと思います。ステップ1「おむつを外す宣言をしよう」保育園は公立か私立か細かく言えば認証、認可そして無認可などさまざまな園があります。形態がそれぞれ違うのと同じで、トイレトレーニングについても園それぞれに方針があるので、まず保育園にトイレトレーニングをしたいことを伝えることが必要です。園によっては「まだ大丈夫ですよ」「まだ適齢ではないです」なんて言われてしまう可能性もありますが、そもそも大丈夫なんてことはありませんし、オムツを外すのに適齢なんてありません。そう言われても、先生たちから「まだ外さなくて良い」と言われると、返す言葉が見つからないと思ってしまう方もいらっしゃると思います。そんなときは「おむつ代もかさむし、外出時の荷物ももういい加減減らしたいのでぜひ協力してほしい」という思いを伝えてみましょう。ステップ2「最後のおしっこ時間を教えてもらおう」オムツを外すと宣言したら、いよいよ本格的なトイレトレーニングが始まります。お迎え時、保育園の先生に最後におしっこをした時間を必ず聞いてください。たとえば1歳~2歳前後だと排泄間隔は平均的に1時間前後です。17時が最後のおしっこだとしたら次は18時前後と予想することができるわけです。このように最後の排泄時間を確認しておくことで、次の見通しをたてることができます。家に帰って「そろそろかな」と思うタイミングでオマルに座らせましょう。成功するかしないかはさておき定期的に排泄に挑戦する、オマルでの排泄に慣れることを目的とします。それ以降は以下の時間帯に必ずオマルに座らせるようにしてください。・寝る前・朝起きた直後・(余裕があれば)保育園に行く前そして、何よりも大切なのは 乳児から始めたいトイレトレーニング方法 と同じ「排泄表」を作ることです。たとえば、表を少し大きめに作り「オマルでおしっこできたらシール貼ろうね」なんてゲーム感覚で楽しめるようにしてあげるのもいいですね!日中、保育園で過ごしていたとしても、家庭でできることを少しずつ行うだけで小さな経験値がたまっていきます。千里の道も一歩から、毎日の小さな積み重ねを大切にして、オムツのいらない毎日を手に入れましょう。(ポセイドン・ヨーコ)
2015年12月03日へその緒。それはお母さんと赤ちゃんをつなぐ、大切な大切な命綱。皆さんは、ご自身が生まれた時についていたへその緒を見たことがあるだろうか?わたしの場合、母が大切に保管していてくれたので、中学生に上がったころ、一度見せてもらったことがある。小さな木箱に納められた自分のへその緒は、カラッからに乾燥していて、くちゃくちゃになっていた。それはまるでホームに捨てられ、誰かに踏まれたガムのようだった。当時の私はこう思った。「へその緒なんて、つまらないものだな」。そう思っていた自分が恥ずかしい。母になった今、へその緒がどんなに尊いものか分かる。母体の胎盤から赤ちゃんへ栄養を送り届けるために必死に頑張ってきたへその緒。あぁ、お前がいなかったらこの子が育っていないのだねえ。ありがとう、へその緒よ。死ぬ思いで産み落とした我が子。あの瞬間のことは今でも忘れられない。「へその緒、切りますね」先生の言葉がやけに重く感じた。息子と私はまさにつながっていたんだ。生後4週間が経ったころ、だんだん育児にも慣れてきて、おしめ替えや授乳も暮らしに定着してきた。みるみるうちに大きくなっていく息子。もうすぐ1カ月検診が迫っている。検診が終わったらいよいよ実家での暮らしともお別れだ。朝、いつものようにおしめを替えていると、「ポロリ」とへその緒が取れた。「わ~! やっと取れた。これがへその緒か」。まじまじと見つめてみると、昔私が見たへその緒と形状もほとんど同じように感じる。生まれた瞬間ついていたへその緒は水分を含んだ状態でぶわぶわだったのに、今はこんなにもちっちゃくなってカラッカラだ。息子から離れたばかりのへその緒。なんだか愛おしく感じる。日本ではへその緒を大切に保管している人が多く、中にはお守りとして扱う人もいるらしい。「さて、私はどうしようかな。そうだ、後で母に相談しよう。保管するにもケースを買わなくちゃ。とりあえず、へその緒は枕元に置いて…と! さて、朝食にしようかな」。私の両親は共働きで、その日、母は仕事に出ていた。息子を抱っこしながら、母が用意してくれた朝食を食べる。しばらくゴロゴロしてから部屋に戻ると、、、あれ、ない。へその緒がないではないか!おむつケースの中、枕元、部屋の隅から隅まで探してみるも、さっきまであったはずのへその緒はどこを探してもなかった!はっ! そういえば、さっき朝食を食べている間、私の部屋から掃除機の音がしていたな…。これは…父だ!!!たまたま休みだった父が、産後の私を気遣い、家の掃除していたのだった。なんと!! まさか、まさかの最悪パターンである。父は気付かずに、掃除機でへその緒を吸い込んだのである。「うわ~ん、大事なへその緒が~」なぜこのタイミングに掃除なんて…。しかし、悪気のない父を怒れるはずもなく、私は自己管理の悪さも重なって、涙がボロリと出てきてしまった。いつもなら頑固で絶対に謝ることのない父も、今回ばかりはかわいい孫のためなのか、申し訳なさそうな顔で「きっとあるよ。掃除機のパックをあさったら出てくるかもしれないぞ」と言う。そこで、わたしは泣く泣く掃除機のパックの中を探すことにした。悲しいことに、パックの中は糸くずやホコリ、髪の毛、時には虫までもが詰まったゴミの山。しかし、諦める訳にはいかない!!! この中にへその緒が…!なんとしてでも……!母は強し。息子のためになんのその。手づかみでゴミの中を探っていったが見つからない。15分くらいして、ようやく出て来た!「あ! あった!!」……と思ってよくよく見てみると、なんとそれはゴキブリの死骸だった。「ギャーーーーーーーーーーーーー!」こうして、息子のへその緒の行方は未だ分からず、残ったものといえば、ゴキブリの死骸の感触だけだった。(Boojil)つづく「次回は、いざゆかん!一ヶ月検診へ」をお届けします。
2015年12月03日子どもの気持ちに寄り添った育児をするために、知っておいたほうがいいお話があります。子どもの発達心理について研究を行っている内田伸子先生に、詳しく伺いました。生まれて初めてロボットを見た赤ちゃんの反応は「生後10ヵ月の赤ちゃんとお母さん100組に、大学のプレイルームに来てもらい、赤ちゃんに犬型ロボットのアイボを見せるという実験をしました。すると、初めはどの赤ちゃんも、びっくりしてアイボを見ていました」ただし、その後の反応は2つに分かれたそうです。「62名の赤ちゃんは、不安そうに『これ何?』という表情をして、お母さんの顔を見ました。これは『問い合わせ(社会的参照)』という赤ちゃんの行動です」親の表情を手がかりにして、情報を得ようとしているのですね。「残りの38名は、お母さんのところに近寄るのですが、目はアイボに釘付け。赤ちゃんは、『おもしろそう!』という好奇心いっぱいの表情をしていました」8ヵ月後、同じ実験をしてみた結果この時の赤ちゃんたちが1歳半になったとき、違うタイプの犬型ロボットで同じ実験をしたそうです。すると、おもしろい結果になりました。「生後10ヵ月のときに問い合わせをした62名の赤ちゃんたちは、1歳半になってもまた問い合わせをしたのです。そして、残りの38名はまたも、お母さんに近寄りつつも目はロボットに釘付けでした」どうやら「気質」や「性格」は、赤ちゃんの頃からある程度決まっているようです。子どものタイプは「図鑑型」と「物語型」に分けられるこの実験から内田先生は、問い合わせをした赤ちゃんたちを「物語型」、ロボットをじっと見続けた赤ちゃんたちを「図鑑型」と名づけました。「62名の物語型の赤ちゃんが話す言葉の60%は、『こんにちは』『バイバイ』『おいしいね』『きれいね』など人間関係の中で使われる言葉でした」物語型の赤ちゃんは、人に興味を持つ気質があるようです。「図鑑型の赤ちゃんが話す言葉はほとんどが名詞で、5%だけ『落っこった』『行っちゃった』などの動詞が含まれていました」図鑑型の赤ちゃんは、物や物の変化、動き、因果的な成り立ちに興味を持つようです。興味が違うと、遊びの好みも違う内田先生はさらに、このときの子どもたちが幼稚園や保育園に通うようになってから、遊ぶ様子を観察しました。「物語型の子どもは、おままごとやごっこ遊び、生活に関係した絵本が好きでした。図鑑型の子どもは、乗り物図鑑や動物図鑑、プラレール、積み木遊びなどが好きでした」こうした本の好みの違いから、「物語型」「図鑑型」というタイプの名称を名づけたそうです。この一連の実験で、さらに面白い気付きがありました。「物語型の80%は女の子、図鑑型の80%は男の子でした」物語型と図鑑型で、響く言葉が違う内田先生は、物語型と図鑑型の子の違いがよくわかるエピソードをお話してくださいました。「あるお母さんに聞いた話です。雨が降っているなか、子どもが自転車で出かけるとき、上の子には『〇〇ちゃんがケガをするとママは悲しい。だから気をつけてね』と言うと、『うん』と返事が返ってきます。ところが、下の子には同じことを言っても聞きません。『今日は雨で地面が濡れていて、ブレーキをかけると摩擦抵抗が少ないから、滑りやすいわ。気をつけてね』と言うと、初めて『うん』とうなずくのだそうです」お子さんのタイプに合わせて伝え方を変えると、お互いの理解が深まりそうですね。物語型も図鑑型も、どちらも素敵な個性です。その個性をしっかり受け止め、お子さんに寄り添い、困っている時にはわきから援助するという姿勢で子育てしていきましょう。(佐々木月子)※「幸せ力の育て方」次回は12月下旬、公開予定です。楽しみにお待ちください!今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2015年12月03日こんにちは。イラストレーターの栗生です。寒さが身にしみるこの頃、いかがお過ごしでしょうか。我が家はこの1ヵ月誰かが風邪を引いている状態で、直近の数日間は親がダウンし子が元気というファミリーあるある地獄。親のライフがエンプティ間近でも、おかまいなく繰り出される子ども達の際限のない要求、なかなか辛いものがありますね。そんな生活における私のささやかな希望は、産後激しく抜け落ちた髪の毛が新しく生えてきたということ。人生で今が一番薄毛状態なのですが、そんな寒々しい頭皮にも柔らかい毛が新芽のごとく芽吹き、アホ毛となってそよいでおります。生命力を赤子に吸い取られたかと思っていたけど、まだ残っていてよかった…。人間は毛の量や長さでかなり印象が変わります。生まれたての赤ちゃんも、一番個性がわかりやすいのはズバリ「毛の量」、赤ちゃんらしさが際立つのは「毛の長さ(短さ)」ではないでしょうか。髪が多め、長めの子はなんとなく幼児らしく見えます。我が家の赤子(10カ月)の髪は大分伸びてきたと思ったけれど、端から見るとまだまだバブバブ感があふれています。小さな頭をなでるたびに、どんどん成長してほしいような、赤ちゃんのままでいてほしいような、…ん? ちょっと待てよ…この前髪の具合、笑ったときのまぶたの具合とあいまって…鶴瓶師匠!我が子の髪型が鶴瓶感満載であることを発見し、さらに鶴瓶師匠まで可愛く見えてきた、赤子脳の私でありました。今日のかるた「毛の量はみんなちがってみんないい」
2015年12月02日「勉強しなさい」「どうしてこんな問題が解けないの」と子どもを叱っていませんか。叱られると、子どもは勉強嫌いになるだけでなく、脳のパフォーマンスまで落ちてしまいます。子どもが本来持っている脳のパワーを最大限に引き出すためには、どうしたらいいのでしょうか。子どもの発達心理学が専門の内田伸子先生にお話を伺いました。学んだことがすぐ身につく子どもと、なかなか覚えることができない子どもの違いそれは、脳のしくみに秘密があると内田先生は言います。「脳の中に海馬(かいば)という部分があります。海馬は、体験の記憶を記憶貯蔵庫に転送する宅配便屋です」海馬が働くと、たくさんのものが記憶されるようになります。「海馬のとなりに、扁桃体(へんとうたい)という部分があります。扁桃体は、好き嫌いや快不快感情を判断します」扁桃体が快適な状態だと、海馬がよく働くので、そのときの記憶はどんどん記憶貯蔵庫に入っていきます。「楽しさや心地よさを感じているときは、お子さんが自分の世界についての認識をつくり上げたり、知識を覚えたりしやすい状態です。反対に、叱られながら勉強をしていると、扁桃体が不快感でいっぱいになってしまいます。すると、海馬は働きが鈍くなり、記憶力が低下します」脳をフルに動かすためには、扁桃体が勉強を快感だと思ってくれるよう、楽しみながら取り組む必要があるのですね。どうしたら勉強を楽しいと思えるようになるのか「自分から知りたい、学びたいと思う意欲や好奇心を育てることが大切です。どんなことでも、自分からやろうとしないと、なかなか身につきません。自分からやりたいと思ったことは、習得が速いのです」自分で興味を持ってやってみようとしたり、考えて何かをつくったりする能力は、大人から教えられて身につくものではありません。子ども自身の好奇心を、大人が邪魔せず、見守ってあげることが大切なようです。また、子どもにたくさんの体験をさせ、それが学校の勉強とつながる、だから勉強って楽しいよね、という気づきを促してあげられるといいですね。そして、子どもが勉強に取り組んでいる姿勢そのものを褒めてあげましょう。夜型生活は、脳の働きを悪くする!脳がしっかり働くためには、睡眠も大切です。睡眠時間が短いと脳や発育に悪影響があることはもちろんですが、もう1つ気をつけなければいけないのが「眠りと目覚めのリズム」です。「生後4ヵ月までに眠りと目覚めのリズムがきちんと作られないと、その習慣が小学校の高学年になっても直らず、昼間はボーっとしている子どもになってしまいます」と内田先生は言います。それでは、学校の勉強が頭に入ってきませんよね。「また、眠りと目覚めのリズムがバラバラだと、脳がうまく働かず、発達が遅くなるおそれがあります。その上、情緒的にとても不安定になりやすくなります」赤ちゃんの頃から早寝早起き、離乳食が始まったら朝ごはんを食べる習慣を身につけさせ、子どもの生活パターンとリズムを守ってあげてください。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2015年12月02日ピリッと冷たい風と、ポカポカのお日様。この冬は子どもたちと一緒に、「干し野菜」や「ドライフルーツ」作りにチャレンジしてみませんか?干し野菜にはメリットがたくさん!寒い冬の季節、畑の作物が収穫できなくなる時期に、貴重な栄養源だったのが「保存食」です。塩漬けにしたり、干したり、燻(いぶ)したりと、古くから行われてきた、さまざまな「保存の知恵」があり、そうした保存食づくりは、大切な家仕事のひとつでもありました。中でも、寒い季節におすすめなのが、「干す保存食づくり」。実は、おうちで簡単にできるだけでなく、メリットもたくさんあるのです!「干す」ことによって・野菜や果物のうまみがぎゅっと濃縮されて美味しさが増す・ビタミンDやビタミンB群、鉄分などの栄養価がUPする・かさが減るのでたくさん食べられて、栄養をしっかり摂れる・保存がきき、保存する時の場所もとらないなど、干し野菜やドライフルーツには良い点がたくさんあるのです。なにより、お日様にあてることで少しずつ変化していく野菜や果物の様子を見ながら作るのは、子どもたちにとっても、きっと楽しい発見があるはず!いつものお料理のお手伝いとは、また違った体験になるのではないでしょうか。作り方も簡単、少量から作れる干し野菜作り方もいたってシンプルです。お好みの野菜・果物を、輪切りやいちょう切りなどの薄切りにして、ざるなど、風を通すものの上に並べて、天日干しするだけ。外の風通しの良い日なたで干すのが一番ですが、窓辺などの日当たりの良いところでもできるそうです。数時間で、表面が乾いてきた半ドライの状態で食べることもできますし、1~2日、芯までカラカラに乾かすと、より日持ちがします。たいていの野菜や果物は干すことができますが、子どもたちとトライするなら、おやつにしやすいものを選ぶのもいいですね! ニンジンやカボチャ、サツマイモなどは、野菜の甘みが濃くなっておいしく食べられますし、旬の果物なら、リンゴやイチゴなどが作りやすそうです。みずみずしいフルーツを味わいつつ、「ちょっと干してみようか?」と、残った分など少量から作ってみるものよいのではないでしょうか。いまは一年中いろいろな野菜が食べられて、昔ほど保存することに労を費やさなくてもよくなりましたし、乾物や漬物もお店でいくらでも手に入るのですが、だからこそ、ひと手間かけて、旬の時期の野菜や果物を無駄なく食べられる保存の知恵を、子どもたちと楽しくおいしく学べたらいいですね!(あまやゆか)
2015年12月01日早期英語教育はデメリットが多いというお話を、 前回 ご紹介しました。それでも、「子どもにキレイな発音を身につけさせたい。そのためにはやっぱり幼いうちから英語教育を始めるのがいいのでは?」と考えるママもいるようです。本当にそうでしょうか。子どもの言語習得や発達心理について研究を行っている内田伸子先生にお話を伺いました。赤ちゃんは、発音の違いを聞き分けられる日本人は「R」と「L」の発音が苦手で、聞き分けることもできない人が多いといいます。ところが、赤ちゃんは「R」と「L」の違いを聞き分けることができています。「赤ちゃんは『バ』と『パ』を聞き分けているか、という実験をしました。赤ちゃんに『バーバーバーバー』という音を聞かせたあと、『パーパーパーパー』という音を聞かせると、おしゃぶりを吸う速度が変わりました。音が変わったと気づいたのです。同じように、『R』と『L』は違う音だとわかっています」赤ちゃんの耳はすごいのですね。「ただし、『R』と『L』の違いを聞き分けられるのは、生後12ヵ月までです。日本語に毎日触れている赤ちゃんは、1歳を過ぎると『R』と『L』は同じ音だと思うようになります」1歳ごろになると赤ちゃんの言語聴覚が固まり、日本語だけを聞き分けるように特化していくのだそうです。CDやDVDでは英語力は身に付かない「じゃあ、0歳のうちから英語のCDやDVDの音声を聞かせればいいんじゃない?」と思うママもいるでしょう。ところが、それではダメなのです。生活にかかわりなくメディアから一方的に流れる音声は、赤ちゃんにとって雑音でしかありませんから、発音の聞き分けや英語を身に付けることには役立ちません。それどころか、長時間DVDを鑑賞させると脳が萎縮し、知能が低下するという怖いデータもあります。「心配しなくても、発音は後から覚えることができます」と内田先生は言います。外国語を聞いたり話したりするときは、母国語と別の言語聴覚を使っているふつう、言葉をコントロールしているのは左脳です。ところがバイリンガルの人は、音楽を聞くときに使う右脳の音楽聴覚で、外国語を聞いて話しているのだそうです。「絶対音感は4~7歳、相対音感は11~12歳ころまで成長していきます。つまり中学1年生になる頃までなら、音楽用の耳を使って、ネイティブに近い発音を身につけることができるということです。大人になってからでも、訓練次第でネイティブ並みの発音に近づくことができますよ」本当に使える英語を身に付けるには、どうすればいいのか「最近、しきりに言われているのが、二言語相互依存説です。ひとつの言語の土台をしっかり築き、考える力を養っておけば、二言語目は文法や発音や表記体系が違ってもすぐに習得できるというものです」言い換えると、母国語である日本語が確立していなければ、英語を覚えることは難しいということのようです。「そもそも大切なのは発音ではなく、話す中身です。伊藤ゆかりさんという通訳者の方が、朝日新聞の『論壇』(2000年8月8日)で次のようなご意見を述べられていました。『マンデラ首相の演説に私たちが感動するのは、これは英語の発音ではなくて、その中身であり、マンデラ首相の業績であり、考え方なんだ』」たしかにその通りですね。これまでは小学校5年生から必修だった英語が、3年生からに早まることが決定しました。2020年からは、いやおうなしに8歳から英語の勉強を始めることになります。それまでに、まずは子どもの日本語の力を鍛え、考える力を養っておきましょう。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2015年12月01日子どもの好き嫌いをなくすアイデア・後編 の続きです。子どもの食においてもっとも大事なこととはこれまで、子どもに好き嫌いなく食べさせることがなぜいいのか、そして、好き嫌いなく食べさせるためのアイデアについて、さまざま紹介してきました。親として、子どものためにそうした努力を行うのは大切なことです。しかし同時に、絶対に忘れてはならないことがあります。それは、子どもに「おいしいな、食べるって楽しいな、幸せだな」という気持ちを味わわせることです。このことは、好き嫌いをなくそうと努力するよりも大事なことかもしれません。食べ物をおいしく食べた時はうれしいものです。また、家族そろって食卓を囲むということは、楽しく幸せなものです。ですから、子どもの食においては、子どもが「おいしいな」と思えるものを作ってあげることと、家族そろって食卓を囲む機会を作ることが、何より大事なことなのです。好き嫌いをなくすことに躍起になって、このもっとも大事なことを忘れてはなりません。好き嫌いを直してやろうと頑張るのは、確かに必要なことです。しかし、その気持ちが強まりすぎて、無理やりにでも食べさせてしまうようになっては元も子もありません。最終目標は「食べることの楽しさ」を教えること「好き嫌いをなくさせよう」という気持ちが大きくなりすぎ、そのための工夫に必死になりすぎると、どうしても「好き嫌いせず何でも食べる」ということが最終目標であると考えるようになっていってしまいます。するとその目標を達成させるために「なぜ食べないの!」と叱ったり、口に無理やり押し込んだりするようになりがちなのです。とはいえ、好き嫌いの激しい子どもに対して、ただ苦手なものを食卓に並べるだけでは、なかなか食べるようにはならないでしょう。ですから、「一口だけでもいいから食べてごらん」「なめてみるだけでもいいから」などと誘うことは大切です。でもこれも無理強いしてはいけないことです。なぜ無理やり食べさせるのがいけないかと言えば、無理強いして食べることができたとしても、親が見ていなければ決して食べないからです。それでは好き嫌いが直ったとは言えません。それに無理やり食べさせられたという経験により、苦手感に拍車が書けられることも、往々にしてあるのです。中には食事の時間そのものが苦痛になってしまう子もいるのです。そもそも、どんなものが好きか、嫌いかということは、誰に決められるものでもありません。ですから「これを好きになりなさい」と強制することはできないのです。また、子どもの頃は絶対に食べられなかったけれど、成長したら自然と食べられるようになったという話もよく聞くではありませんか。子どもの好き嫌いについて大人ができることは、少しでも苦手なものがなくなるよう、そしてできるだけ子どもが負担を感じずに食べることができるように、いろいろな工夫を凝らす。それだけです。それだけやったら、後は自然に任せましょう。楽しくおいしく食事をしてきた子どもは、心身ともに健康になる繰り返しますが、子どもの食において最も大事なことは、「食べることは楽しいこと、幸せなこと」と子どもに感じさせることです。親の深い愛情を感じながら、家族そろって楽しい雰囲気の中、美味しく食事をとることこそが、子どもの心と体をすくすくと成長させるのです。そんな食事をとってきた子どもは、心身共に健康なはずです。もしも「何としてでも嫌いな食べ物をなくしてやろう」という気持ちばかりが先行してしまうと、食事の時間が冷たく緊張した空気に包まれてしまいます。このような食生活では、決して子どもの心身を健康に育てることはできません。もっとも大事なことは何か。子どもを育てている時には、どんな場面でもこのことを考え、ぶれないようにしましょう。悩んでしまった時も、何が最も大事なことかを思い出すことで、子育てに迷わなくなるはずです。(子育ての達人)
2015年11月30日子どもを英語の得意な子にしたいと考えるママが増えています。赤ちゃんのころから英語の教材や絵本に触れさせたり、英語で保育を行う幼稚園やインターナショナルスクールに通わせたりといった早期英語教育は本当に必要なのでしょうか。子どもの言語習得や発達心理について研究を行っている内田伸子先生にお話を伺いました。幼児期に覚える単語と、大人が使う単語は違う「幼児期の英語教育には反対です。母国語の土台ができていないところで、第二言語を習得しても意味がありません」と内田先生はきっぱり言います。内田先生は、米国スタンフォード大学の心理学部と言語学部の客員研究員として、第二言語としての英語習得の過程について研究されました。そのとき、幼児期にニューヨークに住んでいた子どもたちに、英語でお話をつくってもらう実験を行ったそうです。「小学生なのに『doggy(ドギー)』などといった赤ちゃん言葉を使う子どもたちがいました」doggy(ドギー)は、日本語でいうと「ワンワン」に当たります。「幼児期に覚えた単語をそのまま使い続けているのですね。そうした子たちは、ネイティブの子どもたちに笑われ、逆に自信を失うことになっていました」早くから覚えた英語が、英語への苦手意識を植え付ける原因になってしまっては、子どもがかわいそうですね。日本語の土台がない状態で英語を覚えると、偏差値が低くなるトロント大学の言語心理学者カミンズと日本語教育教授の中島和子さんは、日本からカナダに移住した子どもたちの英語習得過程についてさまざまな角度から検討しました。カナダ移住年齢が何歳でも英語の発音や聞き取り能力は1年半で現地並みになります。しかし、あまり注目されていない学習言語である「英語読解能力」については年齢との関連が出てきました。●3~6歳に移住した子ども最初の立ち上がりはいいけれど、その後の伸びが悪くなります。現地の子ども並みの英語読解能力を手に入れるまで、約8~11年半の月日がかかります。●7~9歳に移住した子ども約2年半で現地の子ども並みのレベルになります。●10~12歳に移住した子ども7~9歳で移住した子どもたちよりは1年ほど余分にかかりますが、「英語読解能力」の達成度は最も高かったのです。それだけではありません。小学生の時期に、日本の小学校のテキストでしっかり勉強した子どものほうが、すべての教科の成績がよかったのです。調査の結果、日本語の読み書きの基本をしっかり身につけ、さらに学校で各教科を学習してから移住した子どものほうが、早く英語読解力や英語の教科学習への適応がスムーズであるということがわかりました。また、3~6歳で移住した子どもは、英語の発音は1年半で現地の子ども並みになったものの、学校の学習に不可欠な英語読解能力は育っていませんでした。どの子も例外なく、算数以外の教科はすべてダメ。授業についていけないという状況になっていました。英語の発音が良くなるかわりに、大切な能力が失われてしまうのでは、子どもの人生にとって大きな損失ではないでしょうか。小学生から英語の勉強をしていた子どもに、英語嫌いが多い内田先生は、お茶の水女子大学付属中学校で、英語力にかかわる調査を10年以上にわたって行いました。「小学生時代に英語を勉強した子どもと、まったくしていない子どもを比較したところ、英語の成績に差はありませんでした。それどころか、小学生時代に英会話教室や英語塾に通っていた子どもは英語が嫌いという傾向が見られました」早期英語教育が子どもの人生にとってプラスに働くことは少ないようです。ほかの子が想像力をふくらませたり、思考力を深めたりする時期に、英単語を暗記することに時間を費やすのはもったいないですよね。しかも、使わないでいると、その英単語は忘れられてしまいます。では、ほかの能力を衰えさせずに英語を身に付けるためには、どうすればよいのでしょうか。次回の記事でお伝えします。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2015年11月30日子どもの好き嫌いをなくすアイデア・前編 の続きです。子どもの好き嫌いをなくすために、やはり調理面での工夫は直接的で効果も高いものです。いくつか見ていきましょう。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(4)苦手なものでも食べやすくなるように調理する子どもの好きなハンバーグの中に、細かくみじん切りにした人参を入れるとか、かぶを軟らかく煮てミキサーにかけ、ポタージュスープにするとか。つまり、子どもが抵抗を感じないような大きさにして、好きなメニューに混ぜ込むという方法です。嫌いな食べ物の形がドーンとそのまま表れている料理には、確かに箸をつけにくいもの。ですから最初は、気づかれないほどの大きさにして食べさせ、徐々に大きく切っていくようにして慣れさせるというわけです。この方法は好き嫌いの改善にはかなり有効です。ただし、何のメニューに混ぜ込むか考えたり、細かくみじん切りにしたりするのは、やはり大変なこと。ですからこれは親にとって「頑張ること」であるというのは間違いありません。でも、この方法は、頑張ってやればその努力は報われる可能性の高いものです。ですから「子どもの好き嫌いを何とかしたい」という気持ちがあるのであれば、ここが頑張りどころと思って、取り組んでみましょう。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(5)食材選びはバラエティに富んだものにするスーパーに買い物に出かけると、実にいろいろな種類の食材が売られています。にもかかわらず、ついいつも買うものばかりに手が出ませんか? 「使い慣れているから楽だしな…」「試してみて食べてもらえなかったらもったいないしな…」と思うと、つい同じ物ばかりを買ってしまいがちです。もしも子どもに買わせたら、もっとこの傾向が強まるでしょう。しかしそこはちょっと気持ちを変えて、あまり使ったことのない食材にもチャレンジしてみましょう。実はそれが、子どもの好き嫌いを改善させるコツでもあるのです。子どもは見たことがないもの、食べたことがないものについて警戒心を持ちますが、経験によって食べられるようになることもあるのです。ですから、意識してできるだけバラエティ豊かな食材を使うようにしてみましょう。好きか嫌いかはちょっと隅に置いておいて、これも子どもの教育の一環だと思ってやってみてください。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(6)スーパーでの試食は進んでさせようスーパーでは、その日のおすすめを試食させてくれるところが多いでしょう。本来の目的は、客が買うための判断材料として味を知るというものですが、うまく利用すると子どもの好き嫌いが解消されるかもしれないのです。というのも、スーパーでの試食では、食べ慣れていないものが提供されることも多いからです。それに、いつもの食事の時間や場所ではないところで食べるという特別感も手伝って、普段なら子どもが抵抗感を示しそうなものでも、思わず手が伸びてしまうのです。それが続くうち、「僕はこんなにもいろいろなものを食べられるようになったぞ」という自信につながります。忙しい毎日の中で子どもを買い物に連れていくのも大変かもしれませんが、お手軽に子どもの好き嫌いを改善させる方法ですから、ぜひ機会を見て、子どもと一緒にスーパーに足を運んでみてください。まずはご自分が取り組めそうなものから、チャレンジしてみてください。また、ご家庭の事情に合わせてやりやすいようにアレンジするのもいいですね。<次回に続く>(子育ての達人)
2015年11月29日「自分で考える力=自律的思考力」は、子どもが勉強するためにも必要ですが、将来、仕事をしたり、人生の問題を解決したりするためにも欠かせません。自律的思考力を育むにはどうすればいいのか、子どもの発達心理などの研究を行っている内田伸子先生にお話を伺いました。子どもに質問されたとき、親の答え方次第で「考える力」が育つ「考える力を育むことについて、いいお話があります」と内田先生は、植物学者の渡辺万次郎さんのお話をされました。渡辺さんは幼稚園に通うお孫さん2人に、ある花の名前を聞かれました。それは「みやこぐさ」という花でした。しかしその時、渡辺さんはあえて教えずに、その花を持ち帰らせ、庭でよく似た花を探させたそうです。すると、子どもたちは自力でその花によく似たエンドウの花を見つけました。大人の力を借りずに、自分たちの力で見つけられたことに大喜びしたそうです。エンドウの花には、豆がなっていました。それを見た子どもたちは、みやこぐさを指差し「こっちの花にもお豆がなるの?」と質問しました。渡辺さんはその質問にも答えずに、「来週確かめてみよう」と提案したのです。そして、子どもたちは花が咲いたあとに小さなお豆を発見し、大喜びしました。先回りして教えすぎない。考える余地を残す「お孫さんたちは、『花の形が似ているから、同じように豆がなるかもしれない』と自分の頭で考え、おじいちゃんに尋ねたのです。すばらしい問いですね」大人は質問に答えることはできますが、質問の仕方を教えることはできません。「質問は、未来を導く道筋です。疑問を持つこと、探求すること、考える力を育てておけば、将来、たいていのことは解決できます。質問に答えることも大切ですが、親が先回りして何でも教えすぎると、自分で考える余地がなくなります」時には答えを持ち越し、一緒に考えることを提案してみるといいですね。これからの子どもたちに必要な思考力はさらに内田先生は「思考力は、2種類あります」と説明してくださいました。1つは、答えが1つに収束するような、収束的思考力。覚えた知識や経験をそのまま取り出し、「アメリカの独立記念日はいつ?」「5+8はいくつ?」というような問題に答える能力です。もう1つは、答えが複数あり、答えにたどりつくまでの道筋も複数ある、拡散的思考力。知識や経験を加工して、類推を働かせたり、因果推論を働かせたりして、暗記では解決できない文章問題などに答える能力です。「どちらの思考力もベースには知識や経験が必要です。ただし、今のお子さんたちが大きくなるころには、拡散的思考力を問う課題が増えてくると思います。大学入試も、二次試験は拡散的思考力がないと解けません」と内田先生は言います。遊びや経験が「考えるもと」になる拡散的思考力を使うと、答えからさらに問いが生まれ、思考がどんどん広がっていきます。前述した渡辺さんのお孫さんたちは、自然に触れ、観察するという体験を通して、この拡散的思考力を発揮していました。子どもは幼児期の遊びや経験を通して、自分で考えたり、工夫したりすることを学ぶのだそうです。たくさん遊ばせて、さまざまなことを経験させて、その中で生まれた疑問に答えたり一緒に考えたりしながら、「自分で考える力」を育てるサポートをしていきたいですね。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2015年11月29日「好き嫌いなく食べる」のが難しいのはなぜか の続きです。毎日の食事作りに追われる親の立場からすると、子どもの好き嫌いは悩みどころです。作れる料理が限られてしまいますし、何より栄養面で子どもの体が心配になるでしょう。「どうしたら子どもの好き嫌いを直せるのだろう」と悩んでいる方のために、いくつかアイデアをご紹介したいと思います。子どもの好き嫌いの克服というと調理面での工夫などに目がいきがちですが、まずは別の観点からのアイデアを見ていきましょう。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(1)どうして好き嫌いがいけないのかを理解させる大人でもそうですが、自分で納得できないと、嫌いなものを食べようという気にはなれません。体にいい食べ物を食べてもすぐに結果が出るわけではないですから、なおさらです。ですから食べ物の効能を説明し「これを食べることは大事なんだ」と心から思わせるようにするのです。肩こりが改善されるとか、ダイエット効果があるといったようなことを耳にすると、あまり好きではない食べ物でも進んで食べる、というのは大人に良くあるかと思います。これと同じような効果を狙ったものです。心から理解させるには、図や絵、写真、表などのデータが有効です。例えば、野菜を食べないでいると便秘になってしまうということを、お腹の中に便が詰まった絵や画像を見せることで、子どもたちに知らせるのです。これはかなりショックを受けるはずです。また、栄養士や病院の先生など、その道のプロの話を聞くことも効果的です。いずれにせよ、子どもたちが深く納得し、これは食べなければという気持ちにさせることが大切です。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(2)苦手な野菜を自分で育てる自宅でも比較的簡単に栽培できる野菜は、意外と多くあります。ミニトマト、ピーマン、ナス…。これらを庭で、あるいはプランターで育ててみませんか? 子どもに世話をさせるのです。自分の手で植えて、毎日水やりをし、時には肥料をやったりわき芽を摘んだりしながら世話をするうち、愛着がわいてきます。苦労して育てた野菜が実を結んだ時の収穫の喜びは格別です。そしてその喜びから子どもたちは、苦手な野菜でも口にすることができることが多いのです。是非お試しを!子どもの好き嫌いをなくすアイデア(3)嫌いな食材を使った料理を自分で作るあえて嫌いな食材を利用した料理を作ることにし、子どもに手伝ってもらいましょう。子どもが自分で作れるなら、なおさらよいですね。料理のお手伝いは意外と大変です。それを手伝うことで子どもには「頑張って作ったのだから」という気持ちが働いて、苦手な食材でも口にすることができるものです。<次回に続く>(子育ての達人)
2015年11月28日前回 、「想像力が大切」というお話を内田伸子先生に伺いました。ほかにも幼児期から伸ばしておきたい大切な能力があります。それは、自分で考える力「自律的思考力」です。ところが早期教育や習い事によって、この自律的思考力が失われることがあるそう。内田先生のお話をもとに詳しくお伝えします。早期の詰めこみ教育は百害あって一利なし「子どもの頃の知能が大人になっても維持されるのか、心理学ではずいぶん昔から研究されてきました。その結果わかったのは、早くから先取りの学習をすることは、大人になってからの成功や幸せを保証するものではないということです」小さい時の知能は、「よい学校に入学し、よい会社に就職して、経済的にゆとりのある生活ができるかどうか」または「自己実現にむかって充実した人生を送れるかどうか」ということとはあまり関係がないのだそうです。「それどころか、先取り学習は子どもの成長にマイナスの影響を与えることがあります」と内田先生は警鐘を鳴らします。せっかく訓練をしても、何もしなかった子たちに追いつかれる「『子どもの発達研究の分野のパイオニア』といわれるアメリカの発達心理学者、アーノルド・ゲゼルが、幼児期の一卵性の双子たちを別々にした比較研究をしました。1つのグループには階段の昇り降りや積み木の遊び方を訓練し、もう1つのグループには何の訓練もしませんでした。直後に行ったテストでは訓練をした子どもたちのほうが成績がよかったのですが、3ヵ月ほど経つと訓練しなかった子どもたちが追いついたのです」これは、訓練をしても意味はない、というだけではありません。その後、これらの子どもたちを思春期まで追跡調査したところ、驚くべきことがわかりました。暗記学習や訓練は子どもを「指示待ち族」にしてしまう「自分で判断しなければならない局面に立たされた時、訓練を受けた子どもたちは、大人の顔色を見て指示を待つような行動がとても多かったのです。大人から指示を受けてきた子どもは、『~しなさい』と言われないと何もできない子になる可能性があるのです」大人が指示をしたり、子どもに暗記をさせたりすることが多い学習や習い事を早くから始めると、子どもが自分自身で考えたり、工夫したり、判断したりする「自律的思考力」が奪われてしまう危険があるのですね。自分で考える力がないと、将来、困るのは子ども自身小学校の低学年までは暗記で解ける問題が多くありますが、高学年になると思考力が問われる問題が増えてきます。その時期になって勉強についていけなくなり、成績が急に落ちたり、学校嫌いになったりということでは困りますよね。「人生で体験する問題のうち、暗記で解決できる問題はひとつとしてありません。ですから、子どもの幸せを願う親が本当にすべきことは、早くから文字や計算を教え込むことではないのです」と内田先生は言います。では、子どもが幸せに生きるために、自分で考える力を育むためにはどうすればいいのでしょうか。次回の記事でお伝えします。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2015年11月28日「食べ物を残さない」のではなく「食べられる量を把握」させよう の続きです。子どもが嫌いな食べ物は?子どもは一人一人違いますから、すべての子どもが同じ量を食べられるわけがありません。ですから子どもには、残さず食べることよりも、好き嫌いなく何でも食べることを教えたいものです。子どもたちの中で「嫌いな食べ物がない」という子は珍しいほうでしょう。では、子どもたちはどんなものが嫌いなのでしょうか。ある調査によれば、子どもたちの嫌いな食べ物ワースト10のうち、8つが野菜類でした。野菜が苦手な子どもが多いということですね。一方好きな料理は何かという問いには、お寿司やカレー、ラーメン、ハンバーガー、ピザなど、外食でよく食べられるような、味付けのはっきりしたものが続きます。子どもたちの中には、嫌いな食べ物にはまったく口をつけられないと、かたくなに思っている子どももいます。嫌いなものだけでなく、食べた経験のないものも敬遠しがちのようです。食べず嫌いというのでしょうか、経験のない味には手が出せないのです。このように子どもたちには、はっきりとした好き嫌いがあるというのが現状のようです。好き嫌いなく食べることのメリットとはですが、好き嫌いなく何でも食べることは、とても大切なことなのです。それは、バランスよく栄養をとることができ、健康になれるというメリットがあるからです。「そんなの知っているよ」と言われてしまいそうですが、知っていても、実際は偏りなく食べることができないことが多いのです。たとえば、野菜をたくさん食べると繊維質をたっぷりとることができますから、お通じがスムーズになります。青魚に含まれるDHAは血液をサラサラにし、脳を活性化させます。そのようなことは情報としては入ってきても、なかなか実際の食生活に結びつかないのです。これはなぜかというと、食べたものの効果は、すぐに目に見えてはっきりと表れてこないからです。昨日青魚を食べたから今日のテストで100点取れるかと言うと、それは無理な話です。大人ですら、すぐに見える効果が出ないとやる気が起きないのですから、子どもならなおのことそうでしょう。人間以外の動物は、自分の体に必要な物を本能的に知っているので、嫌いだから食べないということはありません。でも、人間はそのような本能がなくなりつつあるのか、嫌いなものがあり、そういうものは拒否してしまいがちです。ですから、健康になるために食べるには、すぐに結果が出なくても、これを食べたらこんないいことがあるということを想像し、しっかりそのイメージを頭に焼き付ける必要があるのです。<次回に続く>(子育ての達人)
2015年11月27日自分の子どもが大人になったとき、「勉強はできるけれど、就職できない」「就職したけれど、仕事がつらくて病気になりそう」「収入は高いけれど、友だちがいなくて孤独」などという状態にはなってほしくありませんよね。子どもが将来、幸せになるためには、どんな能力が必要なのでしょうか。子どもの言語習得や発達心理について研究を行っている、内田伸子先生にお話を伺いました。子どもが幸せに生きるために必要な創造力は、生後10ヵ月から育っている「生きていくうえで大切なのは、創造的想像力です」と内田先生は言います。創造的想像力とは、知識や体験から何かをイメージし、そこからまた新しい何かを生み出す力のことです。「子どもの想像力が働き始めるのは、生後10ヵ月ごろからです。この頃にはイメージが誕生し、『見立て遊び』や『延滞模倣』が見られるようになります。見立て遊びとは、見ているものとは別のものをイメージして遊ぶことです。たとえば、つみきを車に見立てて動かしますよね。延滞模倣とは、見たり聞いたりしたことをイメージとして頭の中に入れ、時間が経ってから思い出してマネをすることです。たとえば、お母さんがブラシで髪をとかしているのを見て、あとから自分の髪にブラシを当てたりします」1歳に満たない早い時期から、子どもは遊びの中で想像力を発揮しているようです。「想像力」は「生きる力」になる「想像力が豊かな人は、生きる力が大きいと思っています」と内田先生は言います。そう思うきっかけになったのは、ユダヤ人医師ヴィクトール・フランクルの著作『夜と霧—ドイツ強制収容所の体験記録』(みすず書房、1961年)を読んだことだったそうです。「フランクルは第二次大戦のときにドイツ・ナチスに捕えられ、強制収容所でつらい体験をしました。囚人たちは水のようなスープとパンのかけら一個で強制労働させられ、体が弱ってくると毒ガス室に連れて行かれる。そんな過酷な状況の中で生き残ることができたのは、想像力の豊かな人たちだけでした」体力のある人ではなく、場合によっては繊細とも思える想像力の豊かな人たちが生き残ることができたのはなぜでしょうか。精神的な自由が人生を豊かにする「創造力の豊かな人は、過酷な現実の中で精神的に破壊されずにすみました。想像力を働かせることで、精神の自由を守り、目の前の悲惨な状況から内的な豊かさへ逃れることができたのです。人間には想像力がある、自由意志がある、それが生きる力になるのです」強制収容所でなくとも、社会には厳しい現実がたくさん待ち受けています。つらいことに直面したとき、想像力によって乗り越えられるということなのですね。同時に、想像力は自由で豊かな心を育み、相手の気持ちを思いやったり、新しいものを創造したりする力にもなります。たしかに、生きていく上でもっとも大切な力かもしれません。子どもの想像力を育むためには、どうすればいい?「想像力を育てるには、遊びが一番です。子どもが泥だんごを『ハイ』と差し出したら、『いただきます』と受け取りましょう。『このお団子にはあんこが入っているのかな』などと言ってみてください。『こっちはクリームが入っているの』『こっちはチョコレート』と想像の世界が広がっていくことでしょう」おままごとや泥んこ遊び、お絵かきなど、子どもがやりたがる遊びを自由にやらせてあげることが、想像力を育むことにつながるようです。ときには、パパやママも一緒に子どもの想像の世界を楽しみ、子どもの想像力をどんどん膨らませてあげてくださいね。(佐々木月子)今回取材に協力してくださったのは内田 伸子先生十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学—ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません 』(冨山房インターナショナル)など多数。
2015年11月27日給食を残してはいけない本当の理由 の続きです。「食べ物を残さない」ことは子どもに必ず身につけさせるべきこと?学校給食法で掲げられた目標は学校で具体的にどのようにして指導されるのかというと、日常的には「給食は好き嫌いしないで残さず全部食べる」という観点から指導されることが多いようです。これは一見1つの観点であるようで、実は2つの観点から成り立っているのです。1つは好き嫌いしないで何でも食べるということ。もう1つは目の前にある食べ物を残さずすべて食べるということです。学校給食に置いてはこの2つを等しく大切に扱って指導をされていることが多いようです。学校や家庭の食事場面において、子どもに「残さず食べなさい」と言うことはよくあることですね。しかしこの「食べ物を残さない」ということは、子どもに必ず身につけさせなければならないことなのでしょうか。子どもは、と言うより人間は、一人一人違っています。背の高い人がいれば低い人もいるのと同じで、胃の大きさや食べられる量というのは、人それぞれなのです。また、大柄だからたくさん食べるかというと、それもやはり一概には言えないことです。どれだけ食べられるかはその人によっていろいろであることに加えて、一人の人間の中でも、いつも一様に食べられるわけではありません。体調が悪いとか悩みがあるとかで食欲がなくなることは、誰にでもあり得ることです。自分自身でさえ、自分がどれだけ食べられるかということをはっきり意識できている人はあまりいないはずです。ましてや、本人以外の人が、その人がどれだけ食べられるかなど、分かるはずがないのです。だから、その人の食べる量を、その人以外が決めて強要することはできません。こう考えると、周りの人と同じ量の食べ物を出されて、これを全て食べろと無理強いするのは、正しいこととは思えません。「世界には食べたくても食べられない人がいる」「作ってくれた人やその食べ物の命を考えたら残すのはもったいないことだ」そのような考えも分かりますが、それを理由に限界以上の量を無理に食べさせることはできないということです。「用意した食事を、子どもがすべて食べられるようにする」のが、大人が配慮すべきことなぜ生き物は何かを食べるのかというと、自分が健康に生きていくためにほかなりません。だから、食べ物がそこにあるから食べる、ということではないはずです。満腹なライオンは、目の前に餌になる動物がいても食べませんよね。つまり、「食べ物を残さないこと」を必ず身につけさせようと躍起になることはないというわけです。すべて食べさせようとして、もうこれ以上はお腹に入らないと言っている子どもの口に、食べ物をねじ込むような行為はしないでください。夕飯の時間にはお腹が空くようにおやつの食べ過ぎに気をつけたり、体をたくさん動かすようにさせたり、たくさん食べられるように調理法を考えたりすることこそが、周囲の大人がやるべきことだと言えるのです。<次回に続く>(子育ての達人)
2015年11月26日わたしにとって産後、一番辛いこと。それは日々の睡眠不足。産後間もない、新生児の間は特に睡眠が取りにくい。夜眠り始めても、2時間もすると我が子は泣き出し、30分かけておっぱいをあげ、お腹がいっぱいになったところで再び眠る。そしてまた、2時間もしたら泣き出すものだから、女性は母になった途端、誰もが寝不足の辛い毎日を送ることになる。産後、実家での生活も3週間が過ぎ、相変わらず眠れない日々が続いていた。いくら早い時間に布団に入ったとしても、息子の存在が気になって仕方ない。またすぐに泣き出すのではないか? そう思うと気がちって眠りに集中できないでいた。「あぁ…眠い…」そんな不眠に悩むわたしを余所に、夫はぐうぐうと幸せそうに眠りこけている。あぁ、羨ましい。こっちの気持ちも少しはくんでほしいものだ。しかしながら、夫は翌朝6時に起きて出社しなくてはならないし、起きてもらったって何をしてもらうわけでもない。不眠続きで体力が奪われ、起きている間もなんだか気持ちを明るく保てない。あぁ、今日も眠れないのか。そう思いながら日々を過ごしていたら、いつの間にかわたしは、夜中息子が泣くたびに怯えるようになってしまった。かわいいはずの息子が怖い。そんな気持ちを持つなんて、わたしは母親失格?「赤ちゃん、育てていけないかもしれない」顔を両手で覆って号泣し、母に泣きついた。まさか! そんな言葉が口から出るとは自分でもひどくショックを受けた。前の回でも書いたが、産後の体力低下に伴いちょっと前に病気にもかかって、精神的に落ち込んでいる。今思い返せば、これはまさに産後鬱!?まずい、まずい。このまま眠れない日々が続けば精神的にもっともっと落ち込んでいく気がする。そう思った私は、眠れる方法をどうにか編み出そうと色々と探ってみることにした。お風呂で身体を十分温めてみたり、つまらない小説本を読んでみたり、布団に入る前も後もいろいろと試してみるも、眠れない。「うーん、これはまいったな…。どうしたらよいものか」悩みに悩んだ末、リラックスできそうな音楽をかけて眠ってみることにした。わたしが選曲したのは「ノラ・ジョーンズ / don’t know why」誰もが知っている名盤。いつも聞いているようなボリュームより、もう少し大きな音で「どんのおわあい~どのわい~でぃでぅんか~」エンドレスでかかるように、リピートにしておく。「どんのおわあい~どのわい~どんのおわあい~どのわい~」いつもより曲に集中してみる。すると…?これが、、、、なんと効果覿面!!!!!!わたしの頭は雑念から解放され、思考はすべてノラ・ジョーンズのどんのおぉわあい。「don`t know why 分からないの…」と彼女は歌うけれど、いや、分かるよお! ノラ~分かるよお!と、頭ではそれを繰り返す。3回程この曲が繰り返された頃、ようやくウトウトと眠りにつくことが出来た。こうしてわたしの不眠続きの日々は、ノラ・ジョーンズのおかげで解消されたのだった。2時間おきの授乳は相変わらずだったけれど、その隙間で眠れるようになるまでに回復し、毎日少しずつ眠る時間を増やしていくことで、わたしはすっかり元気になっていった。元気になったとたん、自分の子どもの可愛さに再び気づく。それにしてもどうして眠れなかったのか。子育てができないなんて、どうして思ってしまったのか。どんのおわあい、don’t know why あぁ、不眠は怖いよ。あぁ、産後鬱は怖いよ。こうしてしばらくの間、ノラ・ジョーンズなしでは逆に眠れなくなってしまったわたしだった。(Boojil)つづく次回、「ぼくの大事なへその緒はどこへ?」をお送りします。お楽しみに~!
2015年11月26日あり子のワーママ奮闘記
PUKUTY(プクティ)只今育児奮闘中!
たんこんちは ボロボロゆかい