連載記事:ココロで読み解く「ママのお悩み相談室」
子連れでおでかけ「周囲の冷たい視線や態度がつらい」夫もわかってくれない…【ココロで読み解く「ママのお悩み相談室」 第4回】
イラスト:中村こてつ
こんにちは、心理カウンセラーの佐藤栄子です。
これまで、子育てや夫婦関係、ママ友トラブルや自分のココロの在り方についてなど、さまざまなテーマを心理カウンセラーの立場で取り上げてまいりました。
そういった記事に寄せられた「もっと深掘りした内容が知りたい」「個々のケースで対応は変わるの?」といった皆様のお悩みにお答えする連載「ココロで読み解く『ママのお悩み相談室』」。
今回は、
「この毎日、いつになったら終わる…? 子育ての閉塞感から抜け出すためには」という記事に寄せられたお悩みです。
記事では、育児にも小さい目標を設定して、それを励みに日常をこなしていきましょうとお話しましたが、今回寄せられたお悩みは、
「外出時の楽しみを小さな目標に設定したいけれど、子連れに対する世間の冷たい態度がつらい」というママからのご相談です。
■お悩み:子連れでおでかけ「世間の冷たい視線や態度がつらい…」
ランチの約束をする、スイーツを買って帰る…。もしできたなら、ちょっとした気分転換になってホッとできるでしょう。でも、現実にこれをできる人がどれだけいるでしょう。
ランチに行くために、もし電車に乗ったら…「ベビーカーが邪魔だ」「子どもの泣き声がうるさい」と言われ、車両に乗り込むだけで、そこの空気がかわります。また、移動するにも「ノロノロ歩くな」と言われ、お店にやっとたどり着いても、ほかのお客さんの目や声が気になって…。
帰宅したらどっと疲れが出て、そして家事。夜遅くまで仕事で、時には付き合いで夜中に帰る夫。片付いていない部屋に嫌な顔をされ…。
もう、外出することすら嫌になります。
■回答:感じ方は人それぞれ「味方は必ずいる」と信じ、自分をいたわる
子育て中のママに向けられる「他人の冷たい目線」に対するやるせなさ、失望、腹立ちは実際経験しないと理解できないものかもしれません。
実は私自身、出産前は子どもの泣き声や騒ぐ声が苦手でした。そんな私が子育てをする側になった時、他人が子連れに対してどう感じるかわかっているだけに、外出から帰宅するとどっと気疲れしていました。
しかし! どんなにこちらが気をつかっても、冷たい対応をされることは多々ありました。レストランで「ほかのお客様からクレームが出ていますので」と言われ、雨の中、レストラン外の軒下で子どもをずっとおんぶしてなんとか寝かせようとしたり、私たちの席のそばを通りがかりに「出ていけ!」と言う人もいたり。
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もちろん、私のいたらないところもあったと思いますが、「子どもなんてこんなものでしょ!」と開き直った態度をしていたわけでもないのに…と、とても悲しく本当に外出するのが嫌になった時期はありました。
このように、私自身及び周りで見聞きした経験から思うことは、どんなに用意周到に対策を講じたとしても「子連れママ」に向けられる非難の目は避けられないことがあるということです。
それが良いか悪いか、正しいか正しくないかではなく、
他人の感覚や感じ方は人それぞれです。そのため、あなたに非がまったくなかったとしても、
残念な対応をされる可能性はあるということ。
ですから、どうぞご自身を
「周りに迷惑をかけてしまうダメな母親」などと思わないでくださいね。