「学校に行きたくない!」と言われたら…? 親にしてほしい最初の一歩【知っておきたい「不登校」のこと Vol.1】
■学校を休ませたら癖にならない?
楢戸:国の方向性を理解した上で、具体的なケースで考えてみます。「おなかが痛くて学校を休みたい」と本人が言っていても、親なら明らかに仮病だと気づく場合もあります。そんなとき、「1回休ませたら、それが連続するんじゃないか」という不安はあると思います。
右:フリースクール「花まるエレメンタリースクール」の校長“はやとかげ”こと林隼人先生、左:著者
はやとかげ:ひとつ言えるのは、「おなかが痛いから休みたい」と言っているときは、子どもにとってはすでに結構ギリギリのSOSだということです。
「仮病でしょう」などと言って本人の気持ちを真っ向から否定するのではなく、まずは「どうしたの? 何があったの?」と聞いてみて欲しいと願います。
■不登校の理由を一番知られたくないのは?
はやとかげ:たくさんの不登校だった子どもと出会ってきた肌感覚から話をさせてもらいます。最初の面談で、「どうして学校に行きたくないの?」と聞いたときと、子どもが元気になってから本音を聞けたときとでは、学校に行きたくない理由が違うんです。
本音を聞いている僕らからすると、学校に行きたくない理由の根底には、人間関係の問題があります。でも、子どもの立場からすると、人間関係で苦しんでいることを一番知られたくないのが、お母さんなんです。自分がいじめられている、仲間外れにされているということを、子どもは隠します。
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楢戸:本当の理由を言ってくれない場合もあるのですね。
はやとかげ:当初は、言ってくれない場合の方が多いかもしれませんね。だからこそ、子どもに「学校に行きたくない」と言われたら、ひととおり理由を聞いたあと、いい意味で深追いはせず「うん、じゃあ、今日は休もうか」。最初のひと言は、これがいいと思います。
【POINT】
子どもが「学校に行きたくない!」と言ったら、「どうしたの?」と理由をひと通り聞いたあと深追いはせず、「今日は休もうか」と第一声は子どもの気持ちを受け止める。
子どもが「学校に行きたくない!」と言ったら、「どうしたの?」と理由をひと通り聞いたあと深追いはせず、「今日は休もうか」と第一声は子どもの気持ちを受け止める。
今回は、国の登校支援の方向性を理解した上で、初動について伺いました。次回は、百戦練磨のはやとかげ校長に、子どもの心の内を伺います。
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