シリーズ 専門家にきく! 自分の責任で自由に遊ぶ、冒険遊び場「プレーパーク」~‟こがねい子ども遊パーク“インタビュー~
松下:保護者自身が泥遊びをしたことがなかったり、子どものことを考えて泥まみれになっても大丈夫なのか不安に思ったりするみたいですね。
遠藤:そういうときには、「ほら、泥っておにぎりにもなるしお料理にもなるでしょ?いっしょにやってみましょうよ」って誘っていっしょに遊ぶんです。「いっしょに遊びながらお子さんとやりとりすることで信頼関係も育ちますよ」って。最初はぎこちなくても、子どもがいい顔してるな、うれしそうだなってわかってくると保護者もどんどん楽しめるようになっていきますね。本当にうれしいです。
――プレーリーダーは手出し口出しをしなくても、保護者がついついあれこれ言ってしまうことはありませんか。
松下:保護者の方は、プレーパークのような自由な遊び場に共感して来ているのでおおらかに見守ってくれることが多いですが、たまにはありますね。
遠藤:子どもが好きなように遊びたい気持ちも保護者が心配な気持ちもわかりますよね。
でも子どもの経験の時間を大人が邪魔してしまうことは避けたいと思っているので、「お子さんはこうやって遊びたいみたいですねー、ちょっと見守りませんか」というような形でお話しすることはあります。
松下:一方で何もしていないように見えても、子どもは実はじっと観察していていろんなことを考えていたりしますよね。ですからじれったくても見守ってほしいと思います。
――自由に遊ぶことでどういうことが育まれるのでしょうか。
松下:例えば泥遊びでも、泥で遊ぶから良いというわけではなくて、自分の思うように自由に変えていけるからいいんですよね。そうすることで自分の中で創造力が育つというか。邦永:子どもは「遊ぶ人」であり、遊ばされている状態ではなく自分で主体的に選んでいる状況が大事。失敗も含めてまずは自分が何かをやってみることで手に入れられるものがあるし、そういう経験の積み重ねが自分のことを大好きだと思える気持ちや相手を尊重する気持ちにつながると思うんですよね。
「何もしていないように見えても、実はいろんなことを考えているのが子ども。だから、じれったくても見守ってほしい」と松下さん。
遊びを通して育まれる自然な思いやり
――プレーパークで遊ぶようになった子どもたちに変化はありますか。
松下:お互いに影響しあいますね。ほかの子の遊びを見て興味をもってやり始めたり、「こんなこともできるんだ」