すくすく伸びる子どもたちに、本当に大切なこと スマホやネット。依存を防ぎうまくつきあうにも「自己肯定感」と「親子の会話」がカギ
と話すのは高橋大洋さん。
「保護者は知らなきゃいけないことがいっぱいあると思いがちなんですが、実は子どもたちの多くがオンラインコミュニケーションで直面する悩みのほとんどは、人間どうしのコミュニケーション、心理の話です。そんなの、長生きしている大人の方が小学生・中学生より絶対に詳しいんですよ」
「新しいアプリの流行に右往左往するより、根っこにあるネットのしくみや背景を学んだうえで、子どもといっしょに日々試行錯誤していきましょうと伝えたい」
■情報モラル教育のエキスパートが語る、ネットと子ども、そして保護者の望ましい関係とは ピットクルー株式会社高橋大洋氏インタビュー第1回
わが子がまだ言葉を交わせない赤ちゃんだったころ、「だれに教わるでもなく、相手のことを思う一心で、その表情や泣き声、スキンシップという“言語以外”の情報で、目の前の赤ちゃんと気持ちのキャッチボールをしながら、お互いのコミュニケーション能力を育ててきたのです。そして共感、伝える、聞く、思いやり、理解、お互いを認める気持ちなどさまざまな能力を育ててきたのです。」
それと同じことを、友だちとのコミュニケーションに役立てることを親は教えてあげることができるのです。
■会話の基本はFTF(Face To Face)
「ネット依存にならない、かっこいいネットとのつきあい方」(遠藤美季さん)
流行の移り変わりは激しいし、子どもたちのゲームやコミュニケーションツールに対する習得の速さは、大人にはとてもついていけず……。子どものスマホ利用を放任する傾向の裏には「知らないものは怖い」という保護者の物怖じもあるように感じます。
けれども時代は変わっても、人間関係を育んでいくうえで大切なことはあまり変わりがないようです。保護者として子どもに「大好き」の気持ちや、スマホを利用するうえでの心配を伝え、子どもから相談があるようなら話を聞き、スマホの新しい機能やアプリについてはときに子どもに教えを請いながら、いっしょに「試行錯誤」していきましょう。
この回の最後に、ネット依存の専門家・遠藤美季さんが、母親として、ネットに関してお子さんとどのようにかかわってきたのかがわかる記事を紹介します。
子どもがネットに依存しなくても済む環境を保護者としてどのよう整えたらよいのかを真剣に考え、「朝は笑顔で送り出す」「家のことを親子でいっしょにする」