子育て情報『回避性パーソナリティ障害とは?「傷つかないよう避けてしまう」症状や治療法、克服するための方法を解説』

2016年9月5日 11:00

回避性パーソナリティ障害とは?「傷つかないよう避けてしまう」症状や治療法、克服するための方法を解説

であるという過度の期待を持つと、すぐに効果が出ないと治療を投げ出してしまったり、治療者を疑ったりと逆に治療が困難になってしまうことがあります。

その場しのぎではなく問題を根本から改善しようとするものであるため、時間はかかりますが、本人が治療の意思を持って、治療者と信頼関係をしっかり結んで治療を継続していくことが必要です。

また、回避性パーソナリティ障害の基盤となる気質を「森田神経質」と呼ぶことがあり、その治療法として「森田療法」があります。

森田神経質のある人は、不安や恐怖を「あってはならないもの」として排除しようとするあまり、かえってそれにとらわれてしまうという悪循環に陥っています。この悪循環を断つために、不安や恐怖を「あるがまま」受け入れる姿勢を身につけようとするのが森田療法です。

http://www.mental-health.org/morita.html#moritatowa
公益財団法人メンタルヘルス岡本記念財団「森田療法とは」

集団精神療法とは、同じパーソナリティ障害を持つ人が複数人集まり、グループで話し合いをしたり、共同で作業をしたりする活動を通して、社会にうまく適応できない原因を見つけて解決する方法です。他の患者さんとコミュニケーションをとりながら、自分と同じ障害を持っている人を見つめることで問題に気付き、それを自分にあてはめて考えることができるようになります。

また、集団精神療法での仲間体験は、患者さん自身の自己肯定感を持たせることにつながり、他人とコミュニケーションの取り方を練習する機会にもなります。


家族療法では、患者さん本人だけでなく、家族にも治療を行います。パーソナリティ障害がある患者は、その家族にも認知や思考のパターンに偏りがあることが多いです。この偏りのために、家族の努力が患者さんの症状を逆に悪化させていることもあります。

具体的には、治療者が家族全員と面接を行ったり、患者さんの付き添いで来院した際に話を聞いたりします。患者さんに思いをうまく伝える言葉のかけ方や、患者さんの気持ちを安定させるための振舞い方など、適切な対応法を治療者から指導します。

なお家族療法は、患者さんが未成年のときに行われることが多いです。患者さんがある程度の年齢に達している場合は、患者さん自身が家族から自立する方向で治療が行われる傾向にあります。

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