2016年12月29日 11:00
[第4回] 「追いつめられたら、逃げたっていい」不登校の先に、生きる意味を見つけた今だから語れること
けれどあの頃の僕らのように、誰にも相談できず、未来も見えず真っ暗闇の中で今日を生きている人がいること。
そんなみんなに僕らが元気な姿を見せることで伝えたい。
「生きていればいつか、そんな日があったと笑える日が来るよ。大丈夫。」
講演ライブも続けながら、今後は小さい子どもたちへむけて、絵本をつくってメッセージを伝えていきたいとも思っている。
昔から絵本が好きだった。ことばじゃなくて、感覚で子どもたちに伝わっていくような絵本を作れたらいいなと思っています。
親の笑顔は、何よりも大きな希望になる
学校でも家でも、悩みはどこでもうまれるから、「不登校=家が過ごしやすい」ということではないと思う。
学校にも家にも「居場所がない」と感じる子どもも沢山いる。
僕の場合は、【不登校の親の会】という居場所があった。学校や年齢も関係のない、ごちゃまぜのコミュニテイの存在は、僕にとって大きな意味を持っていた。
不登校を気にしないでいてくれる大人たちの存在も大きかった。
「お前ら不登校か、それがどうした!キャンプいこうぜ!」みたいな、人の心にズケズケ入ってくる人達の存在も頼もしかった(笑)
ただ、大人になるまで、自分の親と不登校についてじっくり向き合って話すことはなかった。今になってようやくわかること、あの当時親も苦しんでいたこと。僕らと同じかそれ以上に。
親は今でも「幸せで笑っていてほしい」と言ってくれる。
だけど僕はそれと同じくらい、「親にも幸せで笑っていてほしい」と願っている。
苦しい時期、悩みの渦中にいた僕に、親は共感し泣いてくれた。そのことはとても嬉しかった。けれどそれ以上に僕を救ってくれたのは、親が笑ってくれた瞬間。
今悩んでいる親御さんには、ぜひ自分の人生を大切に生きてほしい。まずは親御さん自身が「幸せだ」と思える人生を送って、笑顔を、幸せでいる姿をお子さんに見せてほしいと思っています。
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