2017年9月25日 14:20
強度行動障害とは?特徴や原因、判定基準、支援、手続きの方法などについて解説します
いざサービスを開始する際には、サービスの利用が決定した事業所がサービス等利用計画をもとに個別支援計画を作成します。これは支援の内容、期間、目標など、支援に関する具体的なことが書かれている計画書です。
さらに個別支援計画に加えて、支援手順書が作成される場合があります。これは本人に関わる支援者が共通の支援方法をとるための手順書です。強度行動障害がある人は支援者の接し方が少しでも違うと混乱するといったように、周りの人に影響を受けやすいため、支援方法を統一する必要があるからです。
このように本人に関わるさまざまな人たちの間で情報共有がされ、一人ひとりに合った支援ができるような仕組みづくりがされています。
強度行動障害の治療法
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10248013206
福祉サービスによって強度行動障害がある人の生活全般を支援し、そのうえで検査、薬物療法、入院治療などの医療を組み合わせることがあります。
まずは本人の生活環境や過ごし方、周りの人たちの関わり方を工夫することが大切であり、そのうえで環境調整だけでは改善が見られない場合は、医療機関による治療が検討されます。
以下が医療機関でできる治療法です。
強度行動障害の治療は、一般的に精神科で3ヶ月以内の短期入院が行われるケースが多いです。入院治療において具体的にできることをご紹介します。
・検査による身体状態の評価
強度行動障害がある人は、じっとしていられないことが多く、外来では検査が受けづらい場合があります。入院をすれば普段できない検査ができ、さらに医師の診察を受けて、身体の状況を把握できます。
・行動や情緒に対する状態評価
施設や在宅での普段の様子を聞いても、かかりつけの病院が本人の様子を十分把握できない場合があります。強度行動障害は周りの環境が大きく関わる障害であり、診察室にいるときは日常生活と様子が異なることがあるからです。
入院治療を行うことで、24時間の中で本人がどの程度激しい行動を起こすのか、情緒はどう変化するのか、病院側が把握できます。
・環境変化によるこだわり行動などのリセット
強度行動障害の特徴の一つであるこだわり行動を治すために、入院治療を行う場合があります。効果は人それぞれですが、外部や家庭の刺激をいったん減らすことで特別な治療を行わなくても改善する人もいます。