子育て情報『「苦手を克服」で心が壊れる前に…「不登校」を選択した息子と、二次障害を経験した私の決断とは』

2018年4月24日 11:00

「苦手を克服」で心が壊れる前に…「不登校」を選択した息子と、二次障害を経験した私の決断とは

とのご意見をいただいている。

「専門家のお墨付きもあるし、ちゃんとお伝えすれば学校の皆さんにもご理解いただけるだろう」だなんて、あのころの私はなんて呑気だったのだろう…。

学校では、私が想像していた以上に問題視されていた。そして「1日も早い復学に向けて、ご家庭でも働きかけを」という論調で、こちらの話すことは受け入れてもらえる様子がない。詳しくは割愛するが、直前に行われた担任の先生との個人懇談では、息子や私の思いに寄り添ってくださる談話ができただけに、殊更に衝撃を受けた。

在宅ワーカーである私にとって、自宅は仕事場でもある。そりゃ、学校に行ってくれた方が好都合だ。実際に私の仕事を理由に頼み込んで登校してもらったこともある。
でもそれだって、かなり無理をさせていたのだろうし、申し訳なかったと思っていた。

「嫌がる息子に無理強いをしたくはないので…」
「無理強いではなく、お母さんがうまく促してくださらないと」
支援コーディネーターさんは、呆れたような表情を浮かべていた。
「勉強でしたら、本人も自宅で頑張ると申しておりますし」

「学校は勉強だけではなく、社会生活に必要な様々なことを学ぶ場なんです。このまま苦手を克服するということから逃げ続ける息子さんを容認して、成長の機会を奪ってもいいんですか?」

内心「出たよ、『苦手を克服』」と思いつつ、口が立たない私はそれについてうまく説明する言葉を浮かべられず、ただ曖昧に「はい」だとかなんとか相槌を打ち、その場をやり過ごしていた。

「頑張っても克服できないから『障害』なんだけどねぇ…」
学校を出て歩き始めてからようやくその言葉が口から出て、私は自分の至らなさにため息を漏らしてしまった。そしてこうした面談を、以降何度も繰り返すことになる。


母子分離の恐怖に怯える息子と、追い詰められる私

「苦手を克服」で心が壊れる前に…「不登校」を選択した息子と、二次障害を経験した私の決断とはの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10154002129
ある朝、起き抜けに息子は「人間って、死んだらどうなるの?」と質問してきた。
「私、死んだことないからわかんないや。
どうしたの突然」
「うん…何となく」
そのときはその程度のやり取りで終わったと記憶している。

しかし事は「その程度」では終わらなかった。息子は、私の姿が見えなくなると不安げに私の名前を呼び、打ち合わせなどで外出したときは、実家から5~10分おきに電話をかけてきて、私が受話できないとなると震えながら号泣していたのだという。

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