2020年6月13日 07:00
発達障害&グレーゾーンの3兄妹が獲得した「適応戦略」とは?コロナ後の時代を生き抜くために
最初は緊張していたものの、「おうちで授業」の生活のリズムができると、次第に中学生らしい顔つきになっていきました。
そして、シャイで引っ込み思案だったはずの次男が、オンライン授業中に時折自ら積極的に発言する姿をキッチン越しにチラ見して、私はかなり驚いていました。
その理由を、彼はこう評します。
「直接人と会話すると、自分に向けられる視線が気になって緊張しちゃうんだけど、オンライン授業だと誰がどこを見てるのか、ハッキリと分からないでしょ。だから、かえって安心して相手の顔を見て、話すことができるんだよね」
繊細な次男は小学校時代、新しい環境に慣れるまでに時間がかかり、人の顔と名前を覚えることも苦手なので、中学入学後のことが私は内心気がかりでしたが、思わぬ形で不安が解消することに。そして、最近分散登校でようやく「実際に」再会したクラスメイトとは、ディスプレイ越しにお互いの顔を見慣れていたせいか、案外気軽に話せたのだとか。
もしかしたら、それまで「人と話すのが苦手」だと気後れしがちだった人も、新しいコミュニケーションのカタチを、活躍の場を広げるチャンスに変えられるのかもしれませんね。
小さな楽しみ、ささやかな喜びを大事にする
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11038020258
そして、うちの3兄妹の中で、新型コロナウイルス関連の影響で、一番精神的なダメージが大きかったのが小4の長女でした。
長女は、うちの子達の中では、いわば最も「フツー寄り」の子です。軽いLD傾向はあるものの、協調性も豊かで空気も読め、友だちも多く、学校も大好き。毎日、学校から帰るとすぐに公園で友だちと駆け回ってあそんでいた、明るく活発な元気印の女の子です。……そんな彼女が、家にこもりきりの生活で、すっかりおとなしくなってしまいました。
いつもと違う娘の様子が心配で、私が「人が少ない時間に、犬の散歩くらいなら大丈夫だよ」と外へ誘っても、「いい。コロナ怖いから、家にいる……」と頑なに拒否。マイペースに自粛生活を送る兄達と違い、長女は「空気が読める」分、ネガティブな情報の影響なども受けやすく、過剰に不安を強めてしまったようです。
また、長女の小学校ではメール配信での課題の指示やプリント学習などには対応して下さったものの、顔が見える双方向のオンライン授業までは難しく、学習面でも兄達のようにはいきませんでした。