「なんでできないの!」から卒業しよう。子どもの挑戦する心を育てる、失敗への対応術
「子どもが失敗すると、つい厳しい言葉を言ってしまう」「子どもの失敗にイライラして怒ってしまう」――子どもがミスするのを目の当たりにすると感情的になり、後で「言いすぎてしまった……」と後悔することはありませんか?
親なら誰しも、子どもに自信を持って自立してほしい、幸せな人生を送ってほしいと願うもの。だからこそ、子どもの失敗を目にすると「このままで大丈夫だろうか」と不安になるのが親心というものでしょう。
しかし、失敗は成長の糧。そこで今回は、「子どもが失敗したとき、どんな声をかけたらいいんだろう?」と悩む親御さんに、子どもの可能性を引き出す対応方法をご紹介します。
失敗を恐れる子ども、その原因は親かも……
「なんでうちの子、こんなに引っ込み思案なのだろう?」
「もっといろいろなことに、積極的にチャレンジすればいいのに……」
子どもが何事にも消極的だと、気を揉みますよね。でもその原因は、子どもがミスするたびに親が冷たく対応してきたせいかもしれません。
『10年後の子どもに必要な「見えない学力」の育て方』(青春出版社)の著者で大阪市立大空小学校の初代校長を務めた木村泰子氏は、子どもが失敗を恐れるようになる理由を次のように説明しています。
なぜ今の子どもたちや若者は失敗を恐れ、チャレンジしないかというと、失敗したら叱られる、失敗したら困るという経験値を持っているから。だから、失敗は子どもにとってピンチになってしまうのです。
つまり、子どもは失敗を叱られた経験から、失敗を恐れるようなり、結果的にチャレンジ行動ができなくなってしまうということ。*1
誰だって怒られるのはつらいものです。大人の世界でも、失敗すると必要以上に厳しく叱責する上司のもとでは部下が萎縮し、「失敗したら嫌だから、言われたことだけしよう」と指示待ち状態になりやすいのではないでしょうか。
子どもの無気力状態が心配なら、子どものやる気を奪うような間違った声掛けはただちに改めなければなりません。
「失敗やミス=悪いこと」だと思い込んでいませんか?
「子どもが失敗するのを見ると反射的に厳しく注意してしまう……なぜだろう?」そうお悩みなら、失敗やミスを悪いことだと思い込んでいないか、一度自分の心に向き合ってみてはいかがでしょう。
「失敗は成功の母」ということわざがあるように、子どもの成長過程失には敗する経験が必要です。