3世代で家をシェアする穏やかな時を刻む思い出の地に開いた珈琲屋
約30畳の広々とした空間。惠子さんが座っている椅子が「グリニッチ」のオリジナルソファ。テレビの下の棚は、この家の設計を手掛けた「TENHACHI」の製作。
扉や間仕切りを設けず、“見せるバスルーム”に。入浴するときは、カーテンを閉める。
机にシンクをはめ込んだような家具調の洗面台は、「TENHACHI」のオリジナル。
1階から2階へ昇る階段は、昇降機を設置することを考慮し、広めにとっている。
可変性を考えた余白のある空間
3世代にわたる家族は、生活パターンや趣味もさまざま。それぞれのプライベートな時間を守れるようにと、2階に2つ、3階には3つの小さな個室を設けた。また、3階にもリビングとミニキッチン、シャワーブースを設け、各階で生活が完結できるようにした。好きなときにテレビを観たり、シャワーを浴びたり、父母の生活スタイルに合わせて自由に過ごせるようになっている。
3階のクローゼットの奥は、予備の個室もある余白を残した空間。将来、家族構成やライフスタイルが変化したときにも柔軟に対応できるようにと考えてのこと。自由度の高いシンプルな造りは、そのときどきの家族の暮らし方に合わせてカスタマイズできるのである。