家に拡張の余地を残す鉄、木、コンクリート。マテリアルの力強さが際立つ家
外壁はステンレスのメッシュの中に軽石が入る海野さんオリジナルの『Uウォール』。屋根に降った雨が石の層に落ちるようになっている。軽石の遮熱効果も高い。「そのうち自然にコケが生えてくると思います。どこからか飛んできた草が根を下ろし始めました」一階は一部を貸駐車場にしている。
「一般的なコンクリートの壁はコンパネで平らに作りますが、この有機的な壁は麻袋にコンクリートを流し入れて作る海野さんオリジナルの『URC』です。コンパネを使うより安価で、造形がおもしろく、強度も高いです」
脱衣所を広々とした畳敷きに
藩さんのお宅は、余裕のある広々としたスペースと、必要にして充分なコンパクトなスペースの緩急が見事だ。
なんと、脱衣所は広い畳敷き。トイレもひとつの部屋のような広々とした設えだ。
対して、子供部屋はベッドと机だけの、秘密基地のような作りになっている。
そして、快適に住まう機能はしっかりと確保されている。
「きちんと断熱されているので、夏涼しく冬暖かい家になりました。冬の暖房は、2階の床暖房をごく弱くつけるだけで暖かいです」
収納スペースもたっぷりと。
「壁面はほぼ収納になっています。布団とかも仕舞える奥行きのある収納スペースも作りました」