くらし情報『感性に響くものを少しずつ加えて思い描いた空間を自ら造る未完のミニマムハウス』

2020年5月18日 00:00

感性に響くものを少しずつ加えて思い描いた空間を自ら造る未完のミニマムハウス

こだわりのアイテムをひとつずつ加えて

スチールの玄関ドアを開けると、緑豊かなウッドデッキへと続くダイニングキッチンがある。必要最低限の機能のみを付けたステンレスのフレームキッチンや『イームズ』のワイヤーチェアが、無機質で男前の空間を盛り上げる。

キッチンの裏側には水回りをまとめた。「バスタブの形とガラスの扉が気に入った」というバスルームは、ユニットとは思えないデザインに驚く。仕切りのない広々としたサニタリールームは、レトロな照明やヴィンテージのトイレットペーパーホルダーなど、Mさんがひとつずつ加えてきたこだわりのアイテムたちに彩られている。

2階はリビングと寝室。大きな開口からはたっぷりの光と緑が降り注ぐ。
「この眺めをどれだけ生かせるかを最も考えました。
窓をできるだけ大きく取るために、ベランダがないのに掃き出し窓を採用しました。もちろん大人の男性の一人住まいだからできたことなのですが」と志田さん。
景色が映えるように木製枠にもこだわった。

光の移ろいにより表情が変わり、陰影に富む空間は静謐な空気が漂う。自らの感性に響く好きなものたちに囲まれ、ペットと共に暮らすMさんの穏やかな時間が流れている。

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