2017年8月18日 21:15
彼と急接近した「運命の日」|12星座連載小説#142~魚座 10話~
『もう少し引き止めてくれても良いのに……』
まぁ、私は中堅どころだし、他に凄い先生も一杯いるしね。ブースの数だって限られてる。
“替えはいくらでもいる”とは思わないけど……。実際、占い師の世界は“実力社会”だ。
本当は、主婦が片手間にできる仕事ではないだろう。プロとしてトップを走り続けたいのであれば尚更だ。
でも、良いんだ。私は私なりのやり方で、人の役に立ちたいんだもの!
『さてと。
どの講座にするかな……』
それから1時間ほど様々な講座を見比べたけど、結局選ぶことはできなかった。
『う~ん、選べないなぁ……誰か教えてくれないかなぁ……』
―――と、そこで閃いた
夢叶と同じ幼稚園に子供を預けている“ママ友”の安岡さん、確かお花の講座をやっているって聞いたわ……。
善は急げ。すぐに電話で聞いてみよう!
『やすおか………あった!』
スマホのコールボタンをプッシュした―――
私は思いつきで行動してしまうところがある。子供の頃からいつもこんな感じ。
夢ばかり見て、直感のままに動いちゃうのよね。
でも、それが正しい選択ということも少なくなくて……。
てっちゃん……今の旦那サマとの、恋のキッカケもそうだった。