2017年10月6日 19:10
松本潤が子犬のような瞳で「ごめん」と何度も謝罪……その理由とは?
――映画でも全編通して、雨をはじめ「水」が効果的に使われていますね。葉山(松本潤)と泉(有村架純)がドライブするときも雨が降っているし、葉山が秘密を打ち明ける際もさざ波が立つ海辺を歩いています。
行定監督
恋愛映画には名場面が必要だと思っています。雨が降る場面はこの映画のキービジュアルになると思っていました。じつは海辺のシーンの撮影中、心に残る出来事があったんですよ。その砂浜は川と海がぶつかる河口で、海から漂着したゴミだらけでした。
しかし、僕はあえてそのままにしました。テストの時、歩いていた松本くんがゴミに足を取られ、つまずいたんです。
助監督と美術スタッフがゴミを片づけようとしたんだけど、松本くんが僕のところに来て、「ここは歩きづらくてもいいんですよね?」と。
行定監督
僕自身、葉山と泉は、世間が流したゴミをよけながら歩いているのが似合うふたりだし、普通の映画では描かないゴミのなかを歩くところにリアルさがあると感じていました。だから「ああ、松本くんは理解してくれているんだな」と嬉しかったですね。
僕は基本的に俳優に対して多くを語ることはありません。疑問に思ったことがあったら、ちょっと聞くくらい。