2018年10月2日 19:00
彼女の友人までも愛人に…学芸員が衝撃解説「画家・ボナールの秘密」
米田さん
これは最終的に奥さんになる恋人のマルトをモデルにした、といわれています。ただ、顔をはっきり描いていないので断定はできません。実は、ボナールには何人か愛人がいて……、いろんな女性の体の部分を組み合わせて描いているのかもしれません。
マルトは潔癖症といわれるくらい “きれい好き” な人で、ボナールは彼女のために当時はとても高価だった浴槽も買ってあげたんですよ。
この作品を描いたころからボナールは光の表現に興味をもちはじめ、光の反射や水の反射などの表現に魅せられるようになっていきます。裸婦を描いてはいるのですが、光や水の反射も描いているんですね。
恋人の友人も愛人に…?
――ボナールは恋人マルトの友人とも愛人関係になっていたそうですが……?
米田さん
そうなんです(苦笑)。そのほかにも愛人がいたみたいなんです。
ボナールは58歳で正式に結婚したのですが、実はそのころ、彼がひとりの愛人に傾きかけていました。それで嫉妬して怒ったマルトが結婚を迫り、ふたりは結婚することになったのです。でも、愛人の女性のほうは自殺してしまったんです……。
3つ目のオススメ作品は?
続いて、3つ目のオススメ作品をご紹介いただきます。