2019年5月15日 18:30
ただの黙とうが国への反逆とみなされ…戦後を生きた学生の壮絶な実話
たとえば、頭でよくないとわかっていることでも、僕もスマホを使いまくってしまうし、必要のないものを消費してしまうことも多いからね。
数日間で自分の未来像が変わったことがある
―本作ではたった2分が彼らの人生を変えてしまいますが、監督にとってもひとつの出来事で人生や考え方が変わったしまった経験があれば教えてください。
監督もちろん、人生においてそういう瞬間はたくさんあったよ。彼らと同じくらいの年齢の頃、僕は写真家になりたいと思っていたんだ。そんなとき、ベルリンの壁が崩壊して、ルーマニアから来た先生にルーマニアの状況がよくないことを教えてもらい、学校で寄付を募って、それをトラックに積んでみんなで運んだことがあった。
僕は記録係として写真を撮っていたんだけれど、そこでルーマニアの人たちがどんな状況で暮らしているのかを初めて自分の目で見て、すごく心に刻まれたんだ。それがフォトジャーナリストになりたいと思うようになったきっかけ。たった数日間の滞在だったにも関わらず、そこで自分の未来像が完全に変わったんだけど、そういった瞬間は誰にでもあるものだと思うよ。
希望を胸に未来へ走り出す!
日本人にとってはあまり知ることのできない歴史的背景を舞台にしているものの、描かれているのは人として正しい行いとは何かという時代を超えた価値観や仲間との絆。