2019年9月27日 19:30
Twitterトレンド1位にも! ポール・マッカートニーも絶賛のアニメとは?
―とはいえ、資金集めにかなり苦労されたと聞きましたが、レイモンドさんほどのネームバリューがあるにもかかわらず、何が問題となっていたのでしょうか?
カミーラさん通常のアニメーション作品と比べると、この作品にはアドベンチャーやファンタジーの要素はなく、どちらかというとドキュメンタリー的な物語だと思われてしまっていたことがまずひとつ。あとは、「大人向けのアニメーションは商業的に当たらないからリスクがある」ということも言われていました。
しかも、手描きのアニメーションというのは、かなり予算がかかってしまうものなので、インディペンデントの作品でも実写よりもはるかに大きな予算が必要になります。そういう意味でも、超えなければならないハードルは非常に高かったです。
―そんななか、どのようにして完成へと導いていったのでしょうか?
カミーラさんまずは、テレビ局のBBC(英国放送協会)と映画に関連する機関であるBFI(英国映画協会)に制作資金を提供してもらい、さらに国が行っている税制優遇処置の制度も活用させてもらいました。イギリスには国としても最大限の資金提供をしてもらいましたが、それでもまだ不十分だったので、最終的にはルクセンブルクのアニメーション会社にも国際共同制作として入ってもらって、ようやく資金をすべて集めることができたという流れです。