2020年7月17日 19:00
一通の手紙が発端に…目が不自由な独居老人に起きた想定外の出来事
―確かに、誰もが老後についてはそれぞれの思いを抱えているところですよね。
監督そうですね。考慮しなければいけない条件や肉体的な問題も出てきますから。そのなかで死ぬまで適当に過ごしていくのか、もしくは残された生を精一杯生きるのか、という2つに大きく分かれますが、この映画では、そういった選択を迫られた状況で主人公が若者と過ごすうちにいろいろなことを発見する姿を描いています。
つまり、自分でつくったルールだけを守って生活していた人が、「それだけが人生じゃない!」ということに気がつくわけです。とはいえ、老いと一緒に生きるというのは簡単なことではないですけどね。
大切なのは、つねに前向きな気持ちでいること
―一般的に年を重ねることに対してネガティブになりがちな女性が多いですが、年を取ることの素晴らしさを日本の女性たちに語るとしたら、どんなことでしょうか?
監督まずは、「年を重ねることの素晴らしさ」についてですが、あるといいなと私も思っています(笑)。当然のことながら、年を重ねるなかではいろいろな制約が増えていくこともありますから。
ただ、それだとしてもいいことはもちろんたくさんありますよね。