くらし情報『「日本の折り紙から着想を得た」ギリシャの新鋭女性監督が語る制作秘話』

2021年9月2日 19:00

「日本の折り紙から着想を得た」ギリシャの新鋭女性監督が語る制作秘話

初の長編監督作となる本作に込めた思いや世の中に根強くある差別などについて、お話いただきました。

―本作は、中年の人々を過小評価している社会に対して監督が抱いていた疑問から生まれたそうですが、そう感じるようになったきっかけはありましたか?

監督いまは新しい時代が到来し、新しい技術がどんどん生まれているので、年齢が上の方はいろいろなことについていけない時代になっていると感じていました。つまり、いまは高齢者を差別する時代になっているということです。もちろん国によって状況は異なると思いますが、これはまさにギリシャで起きていることだと思っています。

この脚本を書き始めたのは、ちょうどギリシャが金融危機を迎えた頃。50代で仕事を失ってしまったら、人生においてどんなオプションがあるのだろうか、と考えるようになったのが最初でした。そのほかにも、父親と一緒に錠前屋さんをしていた私のいとこが、金融危機が原因でお店をたたまなければならなくなったというのも、こういった物語を描きたいと思った理由になりました。

―劇中では、紳士服一筋だったニコスが経済的な理由から思いがけずウェディングドレスを作ることになりますが、それによってギリシャ社会が抱える偏見や性差別も垣間見ることができました。

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