2022年4月1日 20:10
南沙良「自分ではない誰かになれる瞬間って本当に貴重」 俳優業への強い想い
――なぜそこまで俳優になりたいと思ったんですか?
南:具体的なきっかけがあったわけではないんですけど、ずっと“自分じゃない誰かになりたい”っていう想いがあったんですよね。それを仕事にしている俳優さんってかっこいいなって。私もそんなふうになりたいなって。
――実際に俳優になってみて、幼い頃に憧れていた理想像と隔たりはないですか?
南:大きな違いはないですし、やめたいと思ったこともないです。
――今まで一度も?
南:はい。一度もないです。やっぱり自分ではない誰かになれる瞬間って本当に貴重だと思うんです。それがモチベーションというか、その瞬間がすごく楽しいからこそ続けているんだろうなって。
――ターニングポイントになった作品はなんですか?
南:初めて出演させていただいた’17年の映画『幼な子われらに生まれ』ですね。お芝居自体が初めてで、どうしたらいいのかまったくわからない状態だったんですけど、監督の三島有紀子さんが、「お芝居しようとしなくていい」って言ってくださったんです。「相手からもらったものに対して、役を通して思ったことや感じたことをそのまま投げるだけでいいよ」って。その言葉がすごく心に残っていて、今でもずっと大事にしています。