2022年7月2日 18:00
YOSHIKI「芸術をつくっているときは、唯一“純粋な自分”でいられる瞬間」
というのは、僕は子供のときは小児喘息がひどくて、母がよく「きっと大人にはなれない」と言っていたほどだったので、自分でもそう思っていて、体は弱かったと思います。でも音楽と出合いピアノを弾くようになってから、精神的な部分も含め少しずつ変わっていったかな。10歳くらいから作曲をし、譜面も書いていたんですが、それを見た母は僕に「あなた、ひょっとしたら天才かもね」と言ってくれて、周りからもそんな声をかけられるようになって…。自分としては正直そんなに特別なこととは思ってなかったんですが、でも作った音楽を褒められると嬉しかったし、生きているという感じがあった。
――お父様の反応は?
父は…、あの、それとはあまり関係ないんですが、なにか毎日プレゼントを買ってきてくれたのをよく覚えてます(笑)。ものすごく甘やかされた子供でしたね(笑)。
――でも身近な人からの愛も、自分を肯定する力になりますよね。
なりますね。
あと、何か好きなものがあること。僕にとってそれは音楽だったわけだけれど、その存在も、自己肯定感につながっていったんだと思います。
――その後、23歳でメジャー・デビューをするわけですが、その頃のご自身は、今振り返るとどんな感じだったと思いますか?
先ほど話した、肯定感が少しでも上回るなら全力で生きるべき、という価値観どおり、エンターテインメントの世界に入った以上は、最前線に行かなければと思っていました。