「旅は素晴らしい一瞬一瞬をかき集める、その繰り返し」韓国のベストセラー作家イ・ビョンリュル氏インタビュー
という表現を多用するんですよね。例えば本書でも原文には「死ぬほど」がたくさん出てきますが、さすがに表現としてよろしくないということで、ひらがなにしてみたり、他の表現に置き換えてみたりはしましたが、原文をそのまま伝えたいという熱い気持ちで翻訳に臨みました。仕事という以上にそういう情熱が大きくて、これは必ず翻訳して日本に伝えたいという想いで、たくさんの方の協力を得て翻訳をすることができました。
――これから『いつも心は旅の途中』を手に取るであろう読者のみなさまにメッセージをお願いします。
日本の読者のみなさんに会って、お話してみたいです。普段は何をしていて、どんなふうに暮らしているのか、そんなことを話してみたいです。私は1年に1回は北海道に、2年に1回は東京に行くのですが、いつも誰かに話しかけたかったし、話し合ってみたいと思っていました。電車に乗って会社に行き来しているみなさんが手に持つスマホや本について「それは何ですか?」、「どこに行かれるんですか?」と尋ねてみたいと思っていました。
もしイ・ビョンリュルのことを少しでも気になると思っていただけたら、いつかお会いして、そんなに大差ない私たちの人生について、日本酒を飲みながら語り合いたいです。